外交防衛委員会

2016-03-22 参議院 全107発言

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会議録情報#0
平成二十八年三月二十二日(火曜日)
   午後一時四十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     藤田 幸久君     西村まさみ君
     柳澤 光美君     北澤 俊美君
 三月十八日
    辞任         補欠選任
     古賀友一郎君     高橋 克法君
     西村まさみ君     藤田 幸久君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 正久君
    理 事
                塚田 一郎君
                三木  亨君
                榛葉賀津也君
                荒木 清寛君
    委 員
                宇都 隆史君
                片山さつき君
                高橋 克法君
                中曽根弘文君
                中原 八一君
                堀井  巌君
                大野 元裕君
                北澤 俊美君
                福山 哲郎君
                藤田 幸久君
                石川 博崇君
                井上 哲士君
                小野 次郎君
                浜田 和幸君
              アントニオ猪木君
                糸数 慶子君
   国務大臣
       外務大臣     岸田 文雄君
       防衛大臣     中谷  元君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       警察庁長官官房
       審議官      斉藤  実君
       外務大臣官房長  山崎 和之君
       外務大臣官房審
       議官       垂  秀夫君
       外務大臣官房参
       事官       飯島 俊郎君
       外務省中南米局
       長        高瀬  寧君
       国土交通省道路
       局次長      青木 由行君
       防衛省防衛政策
       局長       前田  哲君
       防衛省防衛政策
       局次長      鈴木 敦夫君
       防衛省整備計画
       局長       真部  朗君
       防衛省人事教育
       局長       深山 延暁君
       防衛省地方協力
       局長       中島 明彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務
 する外務公務員の給与に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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佐藤正久#1
○委員長(佐藤正久君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、柳澤光美君及び古賀友一郎君が委員を辞任され、その補欠として北澤俊美君及び高橋克法君が選任されました。
    ─────────────
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佐藤正久#2
○委員長(佐藤正久君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として警察庁長官官房審議官斉藤実君外十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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佐藤正久#3
○委員長(佐藤正久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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佐藤正久#4
○委員長(佐藤正久君) 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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榛葉賀津也#5
○榛葉賀津也君 民主党の榛葉賀津也でございます。
 北朝鮮が、昨日午後三時から四時頃の間に、また短距離五発発射をしたという報道がございました。新型多連装ロケット砲かという報道もございましたが、強く北に抗議をしたいと思います。これは三日に六発発射されたものと同等のものと推測されますが、十日にはスカッド二発、十八日にはノドンと見られる中距離弾道が二発と、もう考えられない暴挙でございまして、強く北に注意をしたいと思いますが、これは、キー・リゾルブの演習の、起因するかどうかこれは分かりませんが、私は、大臣、非常に懸念するのが、これだけ続きますと、国会も、そして行政はそのようなことはないと思いますけれども、国民も、少し北からのミサイル、こういう挑発に危機意識が希薄化して緊張感の欠如が生まれると、これが一番心配でございます。しっかりと緊張感を持って対応していただきたいと思いますが、一言お願いいたします。
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中谷元#6
○国務大臣(中谷元君) 今年に入りまして、北朝鮮、核実験を実施をし、また弾道ミサイルも二月の七日、十日、十八日、それぞれ発射をいたしました。詳細につきましては現在分析中でございますけれども、このようなミサイル発射、またミサイル開発の動向につきましては平素から重大な関心を持って情報収集、分析に努めておりまして、ノドンにつきましては、我が国のほぼ全域を射程に収め、既に数百発配備をしているということでございます。その後、長射程化また高度化に係る技術を進展をさせておりまして、現在、車載の発射など、奇襲的な攻撃能力などの向上が図られていると認識をいたしております。
 このような開発につきまして、我が国の安全に対する最大そして重大な差し迫った脅威と認識をいたしておりまして、引き続き、緊張感を持ちまして情報収集、警戒監視に万全を期してまいりたいと考えております。
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榛葉賀津也#7
○榛葉賀津也君 よろしくお願いしたいと思います。
 そしてもう一点、昨日は防衛大学の卒業式が行われたということで、関係者の皆様方には心からお祝いを申し上げ、是非、若き自衛官には希望と理想を高く持って任務に当たっていただきたいと思います。
 ただ、少し気になりましたのが、四百十九人の卒業生中四十七人、全体の一一%ということですが、任官拒否という報道がございました。安保法案と絡めての報道があったりいろいろありましたが、これは経済の動向も十分に影響するのだろうと思います。
 実は、防大生には月々十一万一千八百円、そして年二回の期末手当が一・五七五月分、つまりは十七万六千八十五円が二回支給されると。一人の自衛官、防大でつくり上げるのにおおむね五百万円、年間掛かると言われています。
 実は、我々が与党の当時、私が防衛副大臣を終わった後でございましたが、民主党政権では、防大に入ってコストを掛けて卒業したにもかかわらず任官を拒否をした者については、何らかの費用負担をという議論が実はありました。閣議決定まで行きましたが、反対もあって、これは廃案になりました。
 国会の中に防衛大学校出身国会議員の会というのがございまして、意見書が出されております。中谷大臣も防大の卒業生でございますし、佐藤委員長も防大の卒業生ということで名を連ねておりますし、ここには宇都さんもいらっしゃいます。よく覚えております。そして、尾辻先生も防大生ということで、この四名で意見書、大変ごもっともな御意見があります。
 他方で、私は、やはりタックスペイヤーの気持ちに立つということも大事ですし、ただ自衛官をつくり上げるということはコストだけではございません。人材をどう確保するのか、そして、どうしても自衛隊に入れない場合、コストを本当に負担をしなければいけないのかという様々な議論があります。ここで私はその意見を議論をするつもりはございませんし、この意見書の提言には十分に私は納得できる点がございます。
 ただ、湾岸戦争のときには、何と九十四名が任官拒否をされています。私は、この自衛隊に入ることを選択されなかった若人たちを非難するつもりは毛頭ございません。是非、それぞれの道で防大で学んだことを生かして頑張っていただきたい。ただ、大臣、是非、この四十七名がなぜ自衛隊ではない道を選んだのか、これはきっちりと精査をする必要があろうかと思います。大臣、どうでしょうか。
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中谷元#8
○国務大臣(中谷元君) 昨日、防衛大学校の卒業式がございまして、今年、任官辞退者数が四十七名ということでございました。
 学校側といたしまして、進路指導におきましても幹部自衛官の道をということで学生に希望いたしましたけれども、それぞれ学生側の任官辞退者の内容を聴取をした結果、四十七名中、他業種へ行きたい、そういう希望が二十六名、身体的な理由が十一名、進学をしたいというのが六名、その他四名ということで四十七名でございました。平和安全法制につきまして聞き取りを行っておりますけれども、平和安全法制の成立に言及をした者はいなかったわけでございます。
 この四年間につきまして、それぞれ勉学をされたわけでございますけれども、学生舎生活等を通じまして、規律正しさ、また物事を総合的に考えるという素養を身に付けて、我が国の防衛以外の分野でも十分活躍できる人材に育っているわけでございますが、現代のこの社会におきまして各界からの期待も高まっている中で、防大生が自らの適性、進路について真剣に考え抜いて判断をしているものでございまして、このように真剣に考え抜いた結果、最終的に任官の辞退を決断した者につきまして、残念なことではございますが、職業選択の自由が保障されている下にあってはやむを得ないものと考えているわけでございます。
 しかしながら、防衛省といたしましては、今後とも進路指導などを通じまして、教育課程を修了した者が使命感を持って任官するように努めていく所存でございます。
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榛葉賀津也#9
○榛葉賀津也君 ありがとうございます。
 ちなみに、防衛医大は、これはペナルティーがございます。そして、任官拒否率が一〇%を超えたというのは二十五年ぶり、そしてこの数字は過去四番目に多い数字ですから、きちっと検証することは、私は大事なんだろうと思います。
 さて、外務省にお伺いさせていただきたいと思います。
 本題の在外公館の議論に入る前に、少し今日は大臣にお礼を申し上げたいと思います。大臣並びに中南米局の南米課、そして在ブラジルの日本大使館、そして私は在京ブラジル大使館の皆様にも今回一言お礼を言いたくてこの場所に立ちました。
 実は二〇〇五年十月十七日、静岡県の湖西市で当時二歳の山岡理子ちゃんが交通事故で死亡しました。犯人は日系ブラジル人の女性でございました。事故後、地元警察から取調べを受けた容疑者、突如ブラジルに帰国と。事件から六日後のことでした。ちょうど静岡県警、現在の湖西署が調査に入り、業務上過失致死での逮捕状を請求する直前です。逃亡したんですね。ここから山岡理子ちゃんの御両親の壮絶な闘いが始まりました。
 我々の前に立ちはだかったのは、地球の裏側ブラジルという、距離、文化、言葉の違いだけではなくて、国際刑事警察機構、ICPOの壁であるとか、代理処罰要請の壁であるとか、地元県警が調査するんですが、ブラジルに対してこの捜査資料を全部ポルトガル語に静岡県警が翻訳をして相手国に捜査の協力を要請する、この事務手続や言葉や時間、コスト、本当に大きい壁でございました。そして、日本とブラジルの間に犯罪人引渡条約がないということや、自国民保護の原則という基本的なルールの壁もございました。ブラジル国憲法の法体系の違いの壁もございました。しかし、十年という長い年月で人々の心の中からこの事案が薄れていって、その心の壁も大変高うございました。
 私は当時、野党の新米筆頭理事でございまして、こちらの委員長席には現東京都知事の舛添先生が座っておられ、与党の筆頭理事には浅野勝人先生、公明党の理事には中南米のプロフェッショナルでありました高野博師先生、この先輩方が私と一緒に本当に汗をかいてくださいました。
 犯罪人引渡条約が現在あるのは、日本とアメリカ、そして日本と韓国、この二か国だけでございます。一九九〇年に入管法が改正をされて、ブラジル人が非常に多く日本に入れるように法改正されました。ピーク時には三十万人、日系ブラジル人がこの社会におりました。現在、日系ブラジル人は日本国内に十七万三千人、うち永住されている日系ブラジル人が十一万二千人おられます。静岡は断トツ一位の二万六千人でございます。
 実は当時、七十万人の署名が集まったんです。日本とブラジル、こんなに密接な人的交流があり、あちらにもこちらにも日系人やブラジル国籍を持った方がたくさん生活をされているのに犯罪人引渡条約がなぜないんだ、これは全国ニュースでも取り扱われまして国民的な運動になりました。予想もしなかった七十万人の署名で、犯罪人引渡条約を締結してほしいという署名でした。当時の麻生外務大臣にも大変真摯に対応していただき、我々政治家だけではなくて、御遺族の山岡理子ちゃんの御両親にも直接お会いになっていただき、お話を聞いていただきました。しかし現実は、ハードルは極めて高かった。法的にも政治的にもこの引渡条約というのはなかなか難しい、御両親はこれを断念をして代理処罰の申請に移ったわけでございます。
 大変長い時間でございました。四年たちまして、我々が心が本当に折れそうになりましたが、この代理処罰に切り替えたと。とても大きな、重い判断でございました。そして、長い時間がたちまして、我々の心が本当に折れそうになったのが、つい最近の二〇一四年四月でございました。代理処罰の控訴審でサンパウロ州の高裁が時効を認める判決を下しました。まさに青天のへきれき、何でだ、という思いでした。
 理子ちゃんのお父さんとお母さんは、届くか分からない、誰が読んでくれるか分からないけれども、実はブラジル連邦の検察庁に、被害者の父親として、母親としての思いを手紙にしまして、それを送ったそうであります。そして、後日、何とブラジル連邦検察庁の検事総長が、実はこの手紙をしっかり読んでくださっていて、大変重くその手紙を受け止め、心から感動したというお話も賜りました。それには、在京ブラジル大使館のラーゴ大使を始めとする多くの皆さんが、我が事のようにこの問題を真摯に扱っていただきました。
 このように、多くの皆さんの御支援で、二〇一四年四月の時効を認めた最高裁に対して、サンパウロ高等検察庁がブラジル司法高等裁判所に上告をしました。二〇一五年九月にブラジル司法高等裁判所は、時効を認めた二審の判決の破棄を決定した。そして、その後、被告の弁護団が再び異議を申し立てましたけれども、今年の二月の二日、ブラジル司法最高裁判所がこの異議申立てを棄却してくださいまして、今月の十一日、禁錮二年二か月の有罪が十年たってやっと確定をいたしました。
 大臣、私は、山岡さん御夫妻のまな娘を思う気持ちと犯罪を許さないという強い覚悟、その気持ちだけで十年間もったとは思っていません。実は、私は、この御夫妻が本当に立派なのは、罪を憎んで人を憎まずではないですけれども、多くの日系ブラジル人はこの日本社会で真面目に働いているんですよと。そして、雇用の調整弁のように日本の労働力が足りないときはたくさん入ってこい、しかし、景気が悪くなると国へ帰ってくれと。静岡県にはたくさんのブラジル人がおりますし、私の町には、実は十人にお一人がブラジル人だったという時期もございました。本当に厳しい環境下で真面目な人間が生きていると。しかし、このような事件が時として起こるわけでございます。
 こういう御両親のお気持ちに対して、実はブラジルの国の方々も、そして日本社会で生活されている日系ブラジル人の方々も、この犯人の逃げ得を絶対許しちゃいけないと一緒になって闘ってくださいました。外務省の中では作業部会を設置をして、様々な検討をしてくださったと聞いています。
 大臣、この事件が一定の区切りを見せました。是非、大臣、この事案に対するこの十年間の感想、そして、大臣もこの時効の判決が出たときに山岡御夫妻にお会いをいただいて、本当に感謝を申し上げたいと思います。大臣からお言葉を賜れれば幸いですし、あのとき立ち上がった両政府の作業部会が今どういう状況にあるのか、もし分かれば教えていただきたいと思います。
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岸田文雄#10
○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の件につきましては、委員が長きにわたりまして強い熱意を持って取り組んでこられました。その御努力に心から敬意を表し申し上げたいと存じます。
 そして、私も、一昨年になりますが、御遺族、山岡さん御夫妻にお会いし、直接思いを聞かせていただきました。そのときに御夫妻の強い重たい思いをしっかり受け止めさせていただいた次第ですが、政府としては、そうした思いを最大限尊重しつつ、在外公館とも連携し、ブラジル当局への働きかけを行ってきた次第であります。
 そして、その経緯につきましては、ただいま委員の方から丁寧に御紹介がありました。結果としまして、時効を認めた第二審判決が破棄され、禁錮二年二か月及び運転免許証停止六か月、こうした判断が確定した次第でございます。
 私の立場から、ブラジルの司法による判断の内容そのものについて政府としてコメントするのは控えたいと思いますが、適切な処罰を求めて国外犯処罰規定の適用を要請した我が国として、この結果は重視をしております。是非、引き続き、逃げ得は許さないという立場から、この国外逃亡犯犯罪問題に積極的に取り組んでいきたいと考えております。
 日ブラジル司法分野、この作業部会がどうなっているかという御質問がございました。これは、平成十九年八月に実施が決定され、その後、開催が続けられてきたところであります。この作業部会自体は三回開催されたという記録が残っております。引き続き、こうした国外逃亡犯罪人問題等に関しまして、必要に応じてまた議論が行われるものであると承知をしております。
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榛葉賀津也#11
○榛葉賀津也君 ありがとうございます。
 昨日、東京も桜の開花宣言がされて、卒業式、入学式の時期になりました。理子ちゃん、元気なら今年の春、中学生に恐らくなるんだろうと思います。
 逃げ得を絶対許さない、この気持ちを私は強く持ち続けたいと思います。ただ、先ほど大臣おっしゃったように、ブラジルの司法に対して私はどうこう言うつもりはございません。これはお国が違いますから。ただ、事実として忘れてならないのは、禁錮二年二か月が決定しました。しかし、現実は、ブラジルの法体系によって週四時間の社会奉仕作業を一年やれば収監されないということなんです。
 私たちは、このパトリシア容疑者に厳罰を与えるために十年間闘ってきたのではないんです。日本に来てしっかり謝罪をしてほしい、罪を認めて謝罪をしてほしい、それが二度目、三度目の同類の事件を抑止する力になると信じているからであります。
 是非、大臣、これからも御指導を賜ると同時に、私は今でも日本とブラジルの間に犯罪人引渡条約は必要だと思います。日系ブラジル人が現在、この国には十七万三千人、ブラジルには百五十七万人の日系組織がございます。在伯邦人は五万六千人を超えている。是非、今後もこの条約の必要性について議論をさせていただきたい、そのように思います。
 それでは、本題に入りたいと思います。
 現在、日本が国家承認している国の数と、それから大使館の実館数の数の差、これはずっと四十六を維持していると承知をしておりますが、相手国が日本に大使館を置いて、しかし日本が相手国に未設置の国、これが聞いたら十あるというんですね。しかし、今度は中国が大使館を置いて、しかし日本が大使館を置いていない国、中国の大使館はあるけれども日本が大使館を設置していない国、これが二十八か国もあると聞いているんです。
 相手国と相互に大使館を置いていない、つまり、相手国は日本へ置いているけれども日本は置いていない、そして中国は置いているけれども日本が置いていない、この重なる国というのは一体どれぐらいあるのでしょうか。
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山崎和之#12
○政府参考人(山崎和之君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘がございました二つの範疇が重なる国、相手国が日本に大使館を置いているが日本が相手国に大使館を置いていない、さらに中国は大使館をそこに設置しているけれども日本が設置していない国は、現在のところ九か国でございます。国名としましては、サモア、アルバニア、マケドニア、ベラルーシ、エリトリア、コンゴ共和国、トーゴ、リベリア、レソトでございます。このうち、平成二十八年度予算案が認められれば、サモア、アルバニア、マケドニアに大使館が新設をされることになりますので、その場合には六か国ということになります。
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榛葉賀津也#13
○榛葉賀津也君 三か国がもう設置をされることは決まっていますから、この六か国は、私、可及的速やかに大使館を設置する検討に入る必要があると思いますよ。
 しかし、加えて、その他にもやはり大使館がなくてはおかしいなという国も幾つかございます。例えば、つい先日、国王を国賓としてお招きさせていただいたブータン、この国との関係が密接になっていますし、二〇一〇年一月の大地震で我が国がPKOを派遣しましたハイチ。これ、ハイチは在京大使館ありますが、我が国はハイチに大使館ございません。そして、最も長いPKOの歴史、そしていまだに伝統的なPKOを展開されているキプロス。ここにも大使館ないですね。中国はキプロスに置いています。しかし、我々は大使館がないと。そして、昨年サーリーフ大統領が御来日されて、女性が輝く社会に向けた国際シンポジウムにも参加されたリベリア。リベリアは、次のTICADにも欠かせない国ですね。しかし、リベリアは日本に大使館を置いています。日本は置いていません。中国はリベリアに置いています。そして日本は置いていません。
 こういう国には、大臣、きちっと大使館設置するべきじゃないですか。
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岸田文雄#14
○国務大臣(岸田文雄君) 大使館の設置につきましては、外交上の必要性あるいは経済関係など様々な要素を総合的に勘案して判断すると承知をしていますが、今御指摘の国々の状況につきましては、やはり我が国の外交として、これはしっかり取り組まなければならない課題がたくさんある国ではないかと思います。
 是非、御指摘の点も踏まえまして、厳しい財政状況の中ではありますが、できる限りの外交関係充実のための努力はしていかなければならないと考えます。
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榛葉賀津也#15
○榛葉賀津也君 在外公館の議論になると、毎回、新設される大使館や総領事館等々の話題にはなるんですが、幾つかスクラップ・アンド・ビルドをやっているんですね。これはやっぱりできたものばかりきっちり発表するのではなくて、ここの大使館がなくなりました、若しくは、大使館がなくなったものはないかもしれませんが、総領事館がなくなりました、総領事館が領事事務所に格下げになりました、こういうことはしっかりとやはり告知をするべきだろうと思います。
 その中で、実は先日、私、ブラジルまで行ってまいりまして、気が付いたのが、平成二十一年、ブラジルのレシフェ総領事館がなぜか領事事務所に格下げになっているんですね。これ、どうして総領事館が領事事務所に格下げになったんですか。
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岸田文雄#16
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のレシフェ総領事館ですが、平成二十二年一月に廃止をされました。当時、在レシフェ総領事館の管轄地域については、日系企業進出数十二社、そして在外邦人数、千百人と記録が残っておりますが、当時大きな増加が見られず、他の在ブラジル公館と比較しても低い水準にとどまっていた、こういったことから、我が国として、グローバルな視点に立って、新たな必要性が生じている地域における在外公館の新設を行うため、在レシフェ総領事館を廃止し領事事務所を設置した、こうした経緯であると承知をしております。
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榛葉賀津也#17
○榛葉賀津也君 大臣、それ、私の認識と少し異なりますよ。むしろ、レシフェはブラジルで極めて成長著しい都市でございます。しかも、ブラジル第三の都市で貴重な港湾都市でもございますサルバドール、この位置するブラジルの北東部、これ極めて重要なんです。
 各国が非常にこのレシフェを今重要視しています。イギリスは二〇一一年に、大臣が今おっしゃったのとは逆に、領事館を総領事館に格上げしています。アメリカは二〇一四年に総領事館の館員数を倍増しています。そして、注目は中国です。中国が二〇一四年に新たな総領事館を設置をして、今、レシフェ始めとする北東部で中国のプレゼンスがどんどん大きくなってきているんです。
 そして、防衛大臣にも是非聞いていただきたいのは、ここは昭和四十年以来、五十年の長きにわたって海上自衛隊の練習艦隊の寄港地になっていますね。これ、経済のみならず外交、防衛のまさに要でございます。
 日本企業のブラジル北東部の進出というのも相当積極的になってきていまして、二〇一三年から、ブラジルの国家戦略の一つに造船プロジェクトというのがあるんですが、実は、IHI、川崎重工が本格的にこれに参加をし始めて、今、日本企業も増えてきていると。現在、二十を超える企業がレシフェにいらっしゃると聞いています。レシフェの在留邦人はもう千三百人超えていますよ。これ、どうしてもやっぱり経済担当官の配置が不可欠だと現地はおっしゃっています。
 大臣、これからオリンピックもあります。そして、このような国家プロジェクトに日本の企業団が参加をする、長期滞在者も増えますので、ここのレシフェというのは極めて重要。そして、レシフェの事務所管内の、七州あるんですが、日系人が十八万人います。在ブラジル公館中、サンパウロ総領事館内に次いで最多なんですね。十七の日系団体もある。こういう、日本とつながりが強い、そして各国とも重要視して、中国もどんどんプレゼンスを大きくしている。これ、総領事館を領事事務所に格下げするというのは、まさに逆行していますよ。是非これを元の形に戻していただきたい。大臣、どうでしょうか。
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岸田文雄#18
○国務大臣(岸田文雄君) レシフェ総領事館をめぐる状況、先ほど申し上げさせていただきましたが、レシフェ総領事館、平成二十二年一月に廃止されておりますので、先ほど申し上げましたのは平成二十一年当時の状況判断であります。
 そして、レシフェ総領事館をめぐる環境は、ブラジル北東部、その後著しく発展をした、こういった状況もあり、日系企業や在留邦人も増加するなど、御指摘のように状況は大きく変化していると認識をしております。この五年間だけで進出企業数は四割強増加、そして邦人数も二割増加ということであり、環境の変化もあり、状況は大きく変化していると認識をしております。その結果として、外務省としては、再び体制を強化する必要性を感じております。是非、その必要性を認識しながら、体制の強化、検討したいと考えます。
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榛葉賀津也#19
○榛葉賀津也君 大臣、ありがとうございます。来年の立法、楽しみにしております。ありがとうございました。
 さて、防衛省に残りの時間お伺いしたいと思います。
 実は、防衛駐在官、このことについてお伺いしたいんですが、現在、防駐官は四十大使館と二代表部、陸が二十六名、海が十六名、空が十七名、計五十九名ということでございますが、先ほど言いました我が国の大使館の実館数は百四十九ですから、これ相当差がありますね。これ、なぜこんなに少ないんですか、大臣。
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中谷元#20
○国務大臣(中谷元君) 年々安全保障また我が国の防衛に関する情報収集の重要性が拡大をいたしておりまして、逐次、今、防衛駐在官の要員を増やしております。
 平成二十六年度及び二十七年度の二年間に、アフリカへの新規派遣、オーストラリア、インドにおける陸海空三人体制の整備によりまして、十二名を増員をいたしました。二十八年度予算案におきましては、中東における情報収集体制の重要性等々から、ヨルダン、UAE及びモンゴルに派遣する防衛駐在官、三名増員を計上いたしまして、二十七年度末現在、四十一大使館、二代表部、六十一名となっております。今後とも、要員の増員、増名に努めてまいりたいと考えております。
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榛葉賀津也#21
○榛葉賀津也君 防駐官が不在の国を減らすためによく取られるのが兼轄なんですね。複数の国を担当する。例えば、在ベトナム大使館、私もお会いしましたが、カンボジアとラオスも兼轄しているんです。三か国担当している。在スウェーデン防駐官はノルウェーとフィンランドも、在カザフスタンの防駐官はキルギスとジョージアとタジキスタンを、在ロシアの防駐官は陸海空それぞれ三名いるんですけれども、それでもアゼルバイジャンとアルメニアとベラルーシとウズベキスタンとトルクメニスタンを、そして、今注目されているアフリカ、中東は、エチオピアもスーダンと南スーダン、ケニアはウガンダとソマリアとタンザニアを、クウェートはイラクとカタールをそれぞれ防駐官が兼轄していると。これ、大臣、無理ですよ。これ、まともな仕事できませんし、むしろ本来任務が希薄になってくる。この体制は是非考え直していただきたいと思います。
 そして、大臣、お伺いします。
 今、中国は、何か国に武官を置いていらっしゃって、日本が防駐官を置いていなくて中国が武官を置いている国、これ、どこの国がありますか。
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飯島俊郎#22
○政府参考人(飯島俊郎君) お答えをいたします。
 中国が武官所を設置している国につきましては、中国政府がその詳細を随時公表はしておらず、現在の状況を網羅的に把握しているわけではございませんが、二〇〇八年の中国国防白書には百九か国に武官所を設置している旨、記されております。
 中国は武官所を設置している一方で我が国が防衛駐在官を派遣していない国につきましては、現時点で確認できる範囲でお答えすれば、少なくとも五十九の国が該当すると考えられております。例えば、カナダ、カンボジア、ブルネイ、モンゴル、スリランカ等がございます。
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榛葉賀津也#23
○榛葉賀津也君 全て答えろとは申し上げません、事の性質上。しかし、中国が武官を置いている国には、我々は最低、今おっしゃった重要な国々にはやっぱり防駐官をしっかり配備をするという考え方が私は極めて大事ではないかと思いますので、引き続き私自身も勉強していきたいと思います。
 実は、一九五五年、防衛庁出身在外公館勤務者の身分等に関する外務事務次官、防衛庁次長覚書というのがありました。これが二〇〇三年に半世紀ぶりに改定されまして現在の防衛駐在官に関する覚書となっているわけでございまして、もう皆さん御承知のとおり、六項目の改善事項がなされました。
 しかし、これはやっぱり防衛庁時代のものなんですね。省に変わって、ちょうど私がこの外交防衛委員会で、平成十九年三月二十九日、当時の麻生大臣に、やはり省になったのできちっとこの覚書も見直すべきではないかと。私がずっとこのことを覚えていたわけではなくて、調査室の横山さんが、先生、やっていますよと言われたんですけれども、なるほどと、さすが参議院の調査室はレベルが高いと思いましたが。
 大臣、この覚書、やっと防衛省も省になったんですから、やっぱり見直す必要があるんじゃないでしょうか、大分世の中もグローバル化して変わっていますから。どうでしょうか。
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中谷元#24
○国務大臣(中谷元君) 当時は、情報の収集、伝達の関係で情報の滞り等が、遅滞があったということでこの覚書の改正につながったと認識をいたしております。
 その後、非常に情報収集の成果、共有の迅速化、確実化などにおきまして連携や運用がなされるようになりました。また、NSC、国家安全保障局の新設によりまして、内閣官房、外務省、防衛省の関係がこれまでよりも非常に一体化をしてまいりまして、各防衛駐在官の役割に対する政府の中の理解、これも従来よりも深まってきておるということでございます。
 今後は、より効果的な防衛駐在官の運用を図っていくということで、現在の覚書の改定よりも、覚書の下における防衛省、外務省の連携強化、これを引き続き図っていくことが重要だと考えております。名前がいまだに変わっていないという点がございますけれども、内容的には運用を通じて連携強化を図っていくということで対処してまいりたいと考えております。
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榛葉賀津也#25
○榛葉賀津也君 当時の麻生外務大臣は前向きに検討すると、議事録あるんですけれども、せめて、やっぱり防衛省になりましたから、そこのところだけでも最低限直すべきだと思います。
 最後に、大臣、関口雄輝さんという海将補を御存じですか。
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中谷元#26
○国務大臣(中谷元君) アメリカの防駐官でございます。
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榛葉賀津也#27
○榛葉賀津也君 さすが大臣です。そのとおりです。
 実は、アメリカには、百数十か国の国防武官や日本の防駐官がいるんですが、この関口さんがこの国防武官で形成をされている組織の団長になったそうです。これはアメリカ国防情報局が任命するんですが、アジア人で初めて日本の防駐官、海将補の関口さんがこの団長になった。これはすばらしいことですね。やっぱり海外では相当自衛官頑張っています。そして、防駐官のみならず、連絡官という肩書でもあちこちの組織で頑張っていらっしゃる。是非、こういう海外で頑張っている自衛官、しっかりと外務省と連携をして、いい仕事ができる環境をつくっていただきたいと思います。
 終わります。
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井上哲士#28
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 今日は在外公館に関する法案の審議でありますが、在外公館の重要な役割は邦人の安全確保であります。シリアで昨年から行方不明となっているジャーナリストの安田純平さんと見られる男性の映像が十七日の早朝にネット上に公開をされました。このことについてお聞きいたします。
 この映像について、官房長官は十七日の記者会見で、安田さん本人と思われると発言をされました。一方、当日、外務大臣はこの委員会での答弁で、映像を分析し情報収集するという旨の答弁でありました。分析はどこまで進んでいるのか、そして、外務大臣も安田さん本人の映像と、こういう認識でよろしいでしょうか。
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岸田文雄#29
○国務大臣(岸田文雄君) まず、私自身も映像の人物、これは安田氏本人であると思われると考えております。
 ただ、前回もお答えさせていただきましたように、映像の分析、まだ引き続き行っております。しっかりと分析し、確認した上で、政府としての判断をしなければならないと考えます。
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