農林水産委員会

2017-04-05 衆議院 全233発言

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会議録情報#0
平成二十九年四月五日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 北村 茂男君
   理事 江藤  拓君 理事 小泉進次郎君
   理事 斎藤 洋明君 理事 福田 達夫君
   理事 宮腰 光寛君 理事 岸本 周平君
   理事 小山 展弘君 理事 稲津  久君
      伊東 良孝君    伊藤信太郎君
      池田 道孝君    小里 泰弘君
      加藤 寛治君    勝沼 栄明君
      木村 弥生君    笹川 博義君
      瀬戸 隆一君    武部  新君
      中川 郁子君    中村 裕之君
      古川  康君    細田 健一君
      前川  恵君    宮路 拓馬君
      森山  裕君    簗  和生君
      山本  拓君    渡辺 孝一君
      岡本 充功君    金子 恵美君
      佐々木隆博君    重徳 和彦君
      篠原  孝君    宮崎 岳志君
      村岡 敏英君    中川 康洋君
      真山 祐一君    斉藤 和子君
      畠山 和也君    吉田 豊史君
      仲里 利信君
    …………………………………
   農林水産大臣       山本 有二君
   農林水産副大臣      齋藤  健君
   農林水産大臣政務官    細田 健一君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         山口 英彰君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           今城 健晴君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            井上 宏司君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  枝元 真徹君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  大澤  誠君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            佐藤 速水君
   政府参考人
   (農林水産省政策統括官) 柄澤  彰君
   政府参考人
   (農林水産技術会議事務局長)           西郷 正道君
   農林水産委員会専門員   石上  智君
    —————————————
委員の異動
四月五日
 辞任         補欠選任
  勝沼 栄明君     木村 弥生君
  瀬戸 隆一君     中村 裕之君
  村岡 敏英君     篠原  孝君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 弥生君     勝沼 栄明君
  中村 裕之君     瀬戸 隆一君
  篠原  孝君     村岡 敏英君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 農業競争力強化支援法案(内閣提出第二一号)
     ————◇—————
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北村茂男#1
○北村委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、農業競争力強化支援法案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官山口英彰君、消費・安全局長今城健晴君、食料産業局長井上宏司君、生産局長枝元真徹君、経営局長大澤誠君、農村振興局長佐藤速水君、政策統括官柄澤彰君、農林水産技術会議事務局長西郷正道君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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北村茂男#2
○北村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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北村茂男#3
○北村委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。福田達夫君。
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福田達夫#4
○福田(達)委員 おはようございます。自由民主党の福田達夫でございます。達夫でございます。ヤジちょっと内輪受けをいたしました。
 きょうは与党で三十分の時間をいただきました。正直、与党はなかなか順番も回ってきませんし、来ても十分、十五分という時間なものですから、三十分という時間配分にちょっとなれておりません。もういっぱい用意しましたものですから、時間が間に合わないかもしれませんので、ちょっと早口になるかもしれませんが、やらせていただきたい。場合によりましては、幾つかのものは諦めて掘り下げをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ヤジはい、ありがとうございます。
 私は、もともと国会議員になりましたのも、地域というものをもう一遍見直してみたい、地域というものを見直した上で、その集合体である国というものを外交、安全保障などの国政でもって守るという形、これを見直してみたいということで、まず第一歩目を、地域の柱である中小企業というものに着目をいたしまして、岸本先生やなんかとともに、経済産業委員会では何回か御質問申し上げましたけれども、今回、縁がありまして、農業関係、農政を勉強させていただいていました。
 地域というものは、やはり中小企業と農、この二本、最近、観光というものも入っておりますけれども、インバウンドを含めて観光も入ってきますけれども、やはりこの農と中小企業というものが柱なんだと思います。この二つがしっかりと立って初めて、我々の地域というのは、自治体で数えても千七百、そうじゃなくても、気候風土で数えれば、もっと多様な文化、風土、生活がある。これに基づいた新しい価値というものを発信できる、それだけの可能性がある国だというふうに思っています。
 その点におきまして、今回の農業競争力強化支援法案というのが、私がやっておりました中小企業とそれから農というものがちょうどクロスする、私としましては大変やりがいがある法案の審議ということでもって、一発目をやらせていただくことを本当にありがたく思っております。
 というわけで、まず、今回の法案の意義というものを、一番最初の口あけなので、ぜひ齋藤副大臣の方からお願いしたいと思います。
 と申しますのも、今回、一連の農政改革のうちに、生産資材と農産物流通、加工に関して国が講ずべき施策、または関連事業強化への支援策を法制化したものだと認識していますけれども、わざわざ法制化する必要はないのではないか、または、経済産業省の方で似たような法律があるのではないかというような議論があると思いますけれども、今回の新法制定の目的及び背景について見解をお願いいたします。
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齋藤健#5
○齋藤副大臣 福田達夫委員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。
 我が国の農業が将来にわたって発展していくためには、農業の競争力の強化、これは待ったなしの課題になっておることは御案内のとおりでございます。そのためには、農業の構造改革の取り組みとあわせて、農業者の努力では解決できない、農業資材の価格の引き下げや農産物の流通、加工構造の改革、こういった構造的課題の解決に本腰を入れて取り組むことが必要でございます。
 一方で、現在、農業資材については、メーカーの生産設備の稼働率が低い、多くの銘柄が少量ずつ生産されているなど、非効率な生産構造となっていること、また、農産物の流通、加工につきましては、複数の事業者が介在する多段階構造となっているなど、現在の多様化する実需者、消費者のニーズに対応した構造とは必ずしもなっていないのではないかといった問題を抱えているところです。
 これらの課題を解決するためには、政府として、規制の見直しを初めとする農業生産関連事業者の事業環境の整備を行うとともに、事業者の自主的な事業再編等を促すことにより、良質で低廉な農業資材の供給や農産物流通等の合理化を実現するために本法案を提出したところでございまして、こういう意識で関係者が頭をそろえて前進をしていくということが非常に重要だなということがこの法案の裏にあるわけでございます。
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福田達夫#6
○福田(達)委員 ありがとうございます。
 今の副大臣の御答弁の中に事業者というものがございましたけれども、一番初めの質問なので確認をしておきたいんですが、本法案が念頭に置く対象者がどういうものかということを確認したいと思います。
 四条に、農業生産関連事業者の努力規定というものが規定されていますけれども、この農業生産関連事業者というのは主にどういう事業者を言うのか、このことの確認をお願いいたしたいと思います。
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枝元真徹#7
○枝元政府参考人 お答え申し上げます。
 農業生産関連事業者の主たるものは、農業生産資材のメーカーでございますが、その数ですとか出荷額の傾向につきまして御報告いたしますと、メーカーの数に占めます農協系統企業の割合はごくわずかないし少数でございます。また、肥料、農薬、農業機械、配合飼料の四資材のメーカー出荷額のうち、農協系統以外の民間事業者の出荷額が占める割合が約八割となってございます。
 このため、本法案の対象となる農業生産関連事業者といたしましては、主に農協系統以外の民間の事業者が多くを占めるものというふうに考えてございます。
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福田達夫#8
○福田(達)委員 ありがとうございます。
 取扱高でいうと八割を担う民間事業者というものが今回の法案の主な対象であるということでありますけれども、そうはいっても、五条に、農協にも努力義務が課されておるわけであります。ただ、そもそも農協法で既に農協に対する努力義務というのが課されておりますし、また、先般発表されました全農の自主改革、これは、きょうここに理事としています小泉進次郎理事を初め、党の方でも相当みっちりとこの半年間詰めてきた話もあり、それを受けとめた全農さんが自主改革というものをつくられているというふうに理解しております。
 ここにおいて、今回の支援法がさらにここに追い打ちをかけるというか、新たな何か強制をするという意図があるのかどうかの確認をさせてください。
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齋藤健#9
○齋藤副大臣 今委員御指摘のように、全農や農協につきましては、農業協同組合法の方で、第七条第二項において、「その事業を行うに当たつては、農業所得の増大に最大限の配慮をしなければならない。」と既に規定をされているところでございます。
 一方、本法案におきましては、国が全農や農協に対して新たに何かを強制する、そういう意図はありません。そのような規定は含まれていないわけでございます。
 政府といたしましては、全農につきましては、自己改革を通じて、農業者の立場に立ち、共同購入のメリットを最大化した農業資材の調達や、農産物のさまざまな価値を消費者に届けるための販売体制の強化等に取り組んでいただくことを大いに期待しているところでございます。
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福田達夫#10
○福田(達)委員 ありがとうございます。
 というわけなので、先ほど販売額ベースで八割というふうに枝元さんの方から御答弁ございましたし、昔の資料をひっくり返しますと、大体、事業者数でいうと三千三百社ぐらいだと思いますけれども、その民間事業者というものが今回の支援法の主な対象だというふうに考えております。
 そうしますと、先ほどの地域という目線に立ちましても、やはり、農業生産関連事業者と農業者というものの関係性というものがしっかりバランスがとれているものじゃなければならないというふうに私としては理解ができます。
 やはり、農業者という視点からだと、農業関連の事業者の方が持っている利益を回してくるという考え方が成り立つのかもしれませんけれども、農業者の方々も大体は地域に住まれている、その地域における地の力というものがふえていかなければ、なかなか農業者の方の持続的な生活もしくは業が成り立たないというふうに考えますと、やはり、農業生産関連事業者と農業者の方々がともに手をつなぐようなことでない限り、例えば農業生産関連事業者の努力によるだけであっても、やはりこれは限界が出てくると思っています。この点、実はちょっと、後ほどまた触れたいと思います。
 そこで、ちょっと話をかえまして、この議論の、支援法の中でもって考えられている理念的なものでありますけれども、生産資材価格の引き下げもしくは流通コストの削減がなぜ農業者の所得向上につながるのかという、この基本的な考え方をちょっとただしておきたいと思います。
 と申しますのは、私はもともと商社の人間でありますけれども、やはり物事というのは、最終的には、生産者じゃなくて販売者が買う価格、これによって物事というのは今決まっている。
 正直申し上げます。物づくりの観点からしますと、これが正しいのかどうかというと、僕は正しいとは思ってはいません。ただし、今現状のリアルな経済の状況というものがそうである以上は、やはり販売価格というものに着目しなければいけないというふうに思っています。
 資材価格の引き下げというのは、短期的には農業者のためになると思います。一年、二年というのは資材価格が下がって、そして、コストが下がることによって、販売価格が変わらなければ利益がふえるというふうに思いますけれども、農業者の世界というものは、一方でもって中間流通、加工があり、卸があり、販売があります。その、ほかのプレーヤーの方々が、下がったコスト分の利益を買い取り価格の引き下げという形でもって要求してくる可能性は十分にあり得ると思っています。
 また、二番目としまして、中間流通のコストが引き下げられても、農業者の方は中間流通のコストが下がる手前でもう売っていますから、中間流通の方々が高く買ってくれない限り、もしくは今までどおり買ってくれない限り、値段というものは、もしくは利益というものは農業者に残らないはずであります。
 ここについて、考え方を示していただきたいというふうに思います。
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山口英彰#11
○山口政府参考人 お答えいたします。
 本法案では、農業資材の価格引き下げや農産物の流通、加工構造の改革といった農業者の努力だけでは解決できない構造的な問題を解決するために、国による事業環境の整備や事業者の自主的な事業再編の取り組みを後押しする措置を講ずることとしております。
 農業資材につきましては、本法案に基づきまして、稼働率が低い工場を再編したり、規制の見直し等の事業環境を整備することによりまして生産性が向上する、それによって農業資材の価格の引き下げが可能となると考えておりまして、それがひいては農業者の生産コストの削減につながるものと考えております。
 一方で、先生今御指摘がございましたように、流通業者や小売業者の立場からいたしますと、こういう資材価格等の引き下げ、低下で、生産コストが削減できた分については、農産物の販売価格の引き下げに充てたいということが考えられるわけでございますが、現在の農産物流通においては、量販店の安売り競争などもございますし、農産物の再生産を困難にする、こういった状況も見られるわけでございます。
 このため、生産者、産地の努力やその創意工夫を十分に理解して、生産者のパートナーとして適正な価格で農産物の取引ができる、いわゆる協力していただける流通業者、小売業者、こういう方を多く出していく、多くできていくということが重要でございまして、そういう方々から消費者の皆様が農産物の価値に応じた価格で農産物の購入をしていただく、これが重要かと思っております。
 こうした観点で、本法案では、農産物の品質等の特性が適切に評価されるようにするための措置を講ずるとともに、流通業や小売業につきまして、事業再編等により体質強化を図るとともに、生産者にもメリットを与えることができる事業者に対しましては支援をする、こういう形をとっておりまして、農業者の所得の向上につなげてまいりたいと考えております。
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福田達夫#12
○福田(達)委員 ありがとうございます。
 すなわち、農業者が真に力をつけるまでは、やはりそのパートナーである事業の方々が相当農業者に寄り添う形が必要になります。ですので、この法案の第一条で、国が農業競争力の強化の取り組みを支援する、もって農業及び農業生産関連事業の健全な発展に寄与すると書かれていますけれども、このことがとても重要になると思うんですが、そのときに、やはりこの関連事業者の方々が、どういうふうにこの支援法の中からメリットが得られるのかということがなければ、なかなかその努力というのも続かないだろうというふうに思います。
 私が考えますに、もともと中小企業政策ばかりやっておりました人間からしますと、実は、この関連の事業者そのものも大変弱い業種であります。中小というよりも、小規模も随分多い世界であります。ただ、中小企業のこの問題と、今回取り上げていただきます農業の強化の問題というものを、実は同じ課題でもって解決ができると思っています。
 ただ、そのためには、農業者のために再編もしくは関連産業の強化というのではなくて、まずは持続可能な中小企業・小規模事業者群をつくる、まずそこから入っていただいた方が段階としては正しいのではないかなというふうに思っています。
 その次の段階で農業者の価格交渉力の向上、これがやはり最終的には一番重要であるわけでありますけれども、これは三つほど手法があると思っておりまして、一つは、やはり肝であります農業者御本人が価格交渉力をつけていただくということでありますけれども、その前提で、先ほどから申し上げておりますように、この産業群、関連事業者の方々が農業者をサポートしようというその意思を持って、なぜならば、彼ら自身であっても、パートナーである農業者がいなくなれば仕事ができなくなるわけでありますから、しっかりと力をつけて、再編ができた関連事業者群がパートナーとしての農業者を守る、この二つの段階を得るということが必要なのかなというふうに思っています。
 さらに言いますと、一番実は我々としてはお願いがしたかったのは、JAグループ、全農さんにこの機能をしっかり果たしてもらうということなのでありますけれども、やはり競争の世界であります。一つだけのプレーヤーが強くなるとどうしても競争力が落ちていく、生産性が落ちていくということでありますので、JAさん、全農グループというものがある中で、商系というものがしっかりとこの仕事というか役割を担えるという構造をつくっていくというのは長期的にも意味があるかなというふうに思いますが、ここで大事なのは、関連事業者の自主性というものがどういうふうに担保されているかということだと思います。
 関連事業者というのはもともと民間事業であります。誰かに強制されて、もしくは誰かにやらされてやっているわけではない、みずからの判断でやっていることであります。ところが、どうもこの支援法というものが議論されている段階から、各団体さんから、どうも政府が強制してくるんじゃないか、そういうような、杞憂というふうに思いますけれども、お声が出てきています。
 一応、条文を読む限り、基本的には、まず、国が促進すべきことの規定というものがありまして、また、四条においては、事業パートナーである農業者に対して当然払われるべき努力の規定というものが農業関連の事業者にも示されておりますけれども、ただ、国が何らかの取り組みを強制するということが規定されているというようには読みにくいとは思うんですけれども、この辺について改めて見解を問いたいと思います。
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山口英彰#13
○山口政府参考人 本法案は、先ほども申しましたが、農業者の努力では解決できない農業資材価格の引き下げや農産物の流通、加工構造の改革という構造的な課題を解決するためのものでございまして、国としては、この規制の見直しを初めとする農業生産関連事業の事業環境の整備を行うとともに、関連事業者の皆様には自主的な事業再編等を促す、こういった構成になっているわけでございます。
 その際、国は、農業生産関連事業者に取り組みを強制するものではございませんで、その自主的な努力を支援することによって、民間の活力とその創意工夫を生かした取り組みを促すこととしております。
 このように、本法案には、国が事業者に何かを強制しようという意図はなく、またその旨の規定もございません。
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福田達夫#14
○福田(達)委員 一応確認なんですが、自主的な努力の支援という基本的な方針は、先ほど一番最初にも副大臣の方からもございましたけれども、確認ができたと思いますが、細かいですけれども、九条とか十二条を見ますと、「国は、」という主語で、「事業再編又は事業参入を促進することその他の必要な措置を講ずる」とありますし、特に十二条には、農産物の卸売または小売の事業や、製造または加工の事業について、「事業再編又は事業参入を促進する」というふうに結構断定的に書いてあるんです。
 これはちょっとさらに踏み込んでいるように見えますが、これでもやはり基本は事業者の努力、事業者の自主性というものを尊重しているということで、その上でのことだというふうに理解してよろしいんでしょうか。
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山口英彰#15
○山口政府参考人 先生御指摘のように、本法案第九条や第十二条におきましては、国は事業再編または事業参入を促進することについて必要な措置を講ずる、こういった旨の規定がございます。
 一方で、この法案の中では、第七条というのがございまして、そこで、留意事項といたしまして、国は農業生産関連事業者の自主的な努力を支援する旨の規定がございます。
 こういったことで、この法案で国が再編等を強制するという意図はないということでございます。
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福田達夫#16
○福田(達)委員 ありがとうございます。
 このことは、中小企業政策をやっていた人間からすると何度確認しても足りないということでありますので、改めて確認いたしました。
 一方で、これまで産業界で合理化が進んできた、例えば製造業の世界などで合理化が進んできたという歴史に鑑みると、今回、産業再編もしくは資材価格の合理化等の話が出ておりますけれども、合理化だけをやっていると実体経済のデフレだけを進めてしまうというのは、これは火を見るより明らかだというふうに思っています。
 きょう、配付資料を一枚、ちょっとけちりましたので、済みません、両面でもってつくりましたけれども、一と右下に書いてある資料を見ていただきますと、棒グラフになりますが、これは我が国の飲食料の最終消費額の推移ということであります。
 見ていただきますと、顕著なように、九五年、五年単位ですので、九〇年代半ばをピークにして我が国飲食料の最終消費額というのは下落しております。二〇一一年までの十六年間の間でもって七兆円ぐらい減少しているという状況になります。これは、家庭食から中食への代替が進んでいるというのは一般的な理解がありましたが、代替が進む一方で価格が下がっているという状況がこれで見てとれるというふうに思います。
 食品関連産業の合理化というのがこれ以上進みますと、よかれあしかれ、少なくとも一時的には食関連の産業もしくは市場というのはさらに縮小いたします。市場の縮小というのは、そこで働く人の減少、もしくはそこで働く方に対する処遇の低下につながりまして、これは、中期的には我が国の農を支える構造的な足腰の弱体化につながるというふうに思っております。
 これを防ぐためには、合理化をしっかりと進める一方、もしくは同じく、あるいはそれ以上に売るという努力というものをする必要があるのでありますけれども、そのためには、新しい魅力的な商品の開発とか、より利益がとれるような高付加価値化商品をつくり出して市場を拡大する、そして、さらにそれをマネタイズし続ける商流というものをつくっていくということが必要なのでありますが、今回の法案は、どちらかというと合理化というものに特化しているということでもありまして、その論点がちゃんとされたのかな。
 今回、こういうふうに食市場というものが減っていく中において、さらに合理化を進めることによって食関連市場というものが小さくなることが加速する一方で、それをカバーするような売り上げの増加というものをどこでもって担保していっているのだろうかということについて、政府の考えを求めたいと思います。
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井上宏司#17
○井上政府参考人 お答え申し上げます。
 国内におきまして人口減少が進む中で、国内におきましても高付加価値化への取り組みを行うとともに、アジアを中心に拡大する海外の食市場を獲得していくことが重要な課題であると認識をしております。
 このため、消費者ニーズに合った商品を適切な価格で販売できるように、今回御提案を申し上げております法案に基づいて行う流通構造の改革と、さまざまな流通ルートの取引条件を比較、選択できる流通の見える化等の取り組みを行うほか、魅力的な商品の開発に向けた六次産業化、また、四月一日に創設をされました日本食品海外プロモーションセンター、JFOODOによりますオール・ジャパンのプロモーション、ブランディング活動、さらに、地理的表示やさまざまな規格・認証の活用等によりまして、国内外の需要に対応し、また需要を開拓し、付加価値を高く農産物、食品を販売することを実現して、農業者の所得向上につながるように努めてまいりたいと考えております。
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福田達夫#18
○福田(達)委員 ありがとうございます。
 この一のグラフの下に表がございますが、生鮮品、加工品、外食というふうに書いてあります。これはCPIなんですが、家計物価なんですけれども、見ていただくとわかりますとおり、生鮮品が下落しておりますが、加工品、外食も下落しています。デフレという状況の中においては、なかなかCPIが上がることは難しいという中において、やはり我々がデフレに苦しむ二十五年間の間しっかりと経済成長をし続けてきたアジアからその活力を巻き込むというのは非常に重要であると思っております。
 ちょっと今回の支援法とは関係ございませんけれども、なかなか輸出というものはハードルが高くて難しいというのが現状だと思いますけれども、しかし、それを乗り越えてでも海外の需要を取り込まないと、我が国の農を取り巻く環境というものは好転しにくいということは、この農水委員会におきましても基本的な考え方というふうに思っていいと思いますし、今のような、ちょぼちょぼやっているというレベルではなくて、もっと段階を、二段階、三段階上げていかないといけないというふうに思います。
 飢餓輸出等の話もございますけれども、飢餓輸出の前にこの部分がふえなければ、農関連の働く方がふえないということに着目すると、やはりこの棒グラフが伸びていくということをしっかりやらなければいけないというふうに思うので、ぜひこの支援法でもってやります合理化の話、それ以上に市場をふやしていくということについても議論を深めていただきたいというふうに思っております。
 というわけで、そうしますと、どうやって稼ぐのか。当面は、そういう輸出市場等というのはこれからも議論するわけでありますし、しっかり努力するわけでありますけれども、なかなか大きくふえる中でないという中においては、やはりその関連事業者の方々の生産性、効率性が上がっていくということが必要でありますが、実は、これは中小企業政策のとても難しい話であります。
 というのは、中小企業は小規模事業者が多いわけでありますけれども、このバラエティーが余りに多過ぎる、千差万別過ぎて、これはまとめにくいんです。国政でやってこれほど難しいことはないというのを、議員になってから四年間でありますけれども、過去二十年間ぐらいやっていて非常に強く感じております。
 重要なことというのは、企業というものをどうするかという議論というよりも、どういう新しい商流をつくって、その商流を高度化させつつ管理運営するにはどのような形が最適かという観点で議論をする必要があるのでありますが、なかなか実は、この農水委員会の話を聞いていると、売るという議論であるとか売るための仕組みづくりという議論が余りなされないなというふうに感じています。どうしても、生産側、供給側を維持拡大しようという議論が多いと、当然のことながら、需要がふえない、もしくは減っていく中においては、こちらが維持拡大されていく中においては、どうしても、これは需給バランスですから、価格は落ちます。ぜひ、これは、売るという方法をしっかり議論しなければいけないのであります。
 あともう一個、大規模化という議論がどうしても出るのでありますが、ちょっと、きょうは時間が少しなくなってしまったので簡単にだけ触れます。
 きょうの資料の一枚目の下とそれから裏側、これは鹿児島県鹿児島市にございます錦江湾飼料という餌屋さんなんですけれども、再編というと、どうしても、大きくしていこうという議論が前に進みがちでありますけれども、実は、この錦江湾飼料さんというのは非常に小さい餌会社であります。シェアで見ていただきますと、餌全体が二千三百七十三万トンの契約数量がある中で、わずか〇・五%しか持っていないという餌会社であります。
 当然これは淘汰されるべきというふうに雑に見るとなってしまう会社であるんですが、これを裏返していただきますと、この会社、実はアクシーズという会社の一部門でありまして、このアクシーズという会社が、ケンタッキー・フライド・チキンに対して確固たる商流を持っている。ケンタッキーさんというのはどうも小型の鶏を欲しがっているらしいんですが、これの生産に非常に強みを持っている会社ということで、最終的な商流をしっかり握っている中において、このアクシーズさんがつくる鶏に対して餌を供給しているという感じで、地域における、ある意味、地域商社というか、地域財閥みたいなものをつくっておりまして、これは非常に安定しています。しかも、販管費、販売とか営業とかもしくは管理というものはアクシーズが全部やっているので、この錦江湾飼料は異常に生産性が高いという企業になっています。
 すなわち、小さくてもしっかりとした商流を握っていれば経営は成り立つといういい例だと思っております。
 実は、これは農業にも生きてきます。中山間地農業というのはどうしても弱いというふうに思われますが、一番最初に申し上げました、気候風土等が全く異なる中において、それぞれの特産品が生み出せる環境があるところであればあるほど、そこの地域ではお金がないから高く売れません。しかし、お金がある地域に持っていけば高く売れる可能性が十分にある。
 最近、日本百貨店というものを見ている方がいらっしゃるかもしれませんが、日本じゅうにありますそういういいものというものを東京という金があふれているところに持ってきて、それで売っているのでありますが、これは、熊本県だったらば一粒十円にもならないような栗というものが、日本百貨店の東京駅の店に行きますと、一個三百九十九円で売っています。一粒です。
 そういうような形でもって、小さいものでもその機能というものや価値というものをしっかりと出していけば、そしてそれに商流をつければ、まだまだ売れるチャンスが十分あるんだということ、このことをこの錦江湾飼料という会社はしっかりと示していると思います。
 また、裏側の下の図を見ていただきますと、ケンタッキー・フライド・チキンは三菱商事グループ、偶然ですけれども、の関連会社でありますけれども、三菱商事グループは二十兆円の会社です。一方で、アクシーズグループは全体でも百八十四億円。これがしっかり対等な議論をしています。
 なぜかといいますと、二十兆円といえば大きく見えるかもしれませんけれども、実は、その中の事業部というのはそんなに大きいわけではない、それほど大きいわけではない。実は、大きい大きい、もしくは小さいといって議論するんじゃなくて、その大きいものの中のしっかりと区分けをした中で細かく議論をしていけば、実は小さいものでも生きる道はある。場合によっては、その大きい力というものを小さい会社が使うこともできるということの観点から、今回の産業強化というものを考えなければいけないというふうに思っています。
 そういう中におきまして、先ほど申し上げました難しさ、中小企業施策の難しさに対して、もしくはこういういろいろな考え方があるということを踏まえた上で、政府が今後どういうふうな方針で引っ張っていこうと考えているか、確認させてください。
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山口英彰#19
○山口政府参考人 先生の方から、中小企業施策に対するいろいろなお考え、思い、深く我々感じ入ったところでございます。
 産業の体質強化を図るということにつきましては、先生もおっしゃったように、中小企業も農業も同じでございますし、地域に根差した産業ということであれば、やはりこれは農業でも学ぶべきところは多いんじゃないかというふうに思っております。
 いずれにしろ、まず、産業の体質強化ということでいえば、企業活動としてみずから認識しまして、みずからの努力でやっていただくということが基本だというふうに考えております。
 この錦江湾飼料、アクシーズという会社でグループをつくっておられますけれども、ここも、合併等によって事業規模を大きくするというよりも、いろいろな他産業の関連産業をグループ化することによって、特色ある取り組みができる、KFCさん、ケンタッキー・フライド・チキンさんとも取引ができるような、そういう経営資源、機能を持たれたということで、非常に我々としても参考になるものだというふうに思っております。
 今後の政策においては、こういう企業の自主的な努力、こういったものを農業の世界でもやはり大事にしていかなければいけないと思っておりますし、また、そういう個々の努力だけではかなわないようなもの、こういったものにつきましては、この本法案のように、ある程度国なりの支援、こういったものも措置しながら、企業の発展、特に、販売力の強化という観点でいろいろな支援の方法については考えていきたいというふうに考えております。
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福田達夫#20
○福田(達)委員 質疑時間が終わりましたので、最後に一言だけ申し上げます。
 とにかく、世界じゅうで今はもう基幹産業だとか売れる商品が明確では全くない時代、これは世界じゅうでそうであります。ということは、次の売れるネタというのは、試行錯誤もしくはイノベーションをしなければいけない。この観点を農業に入れれば、私は、この国の農業、特に中山間を中心に非常に魅力があると思っていますし、そのための魅力ある種を見つける、そういう関連事業者をしっかりつくっていただきたいというふうに思っております。
 以上です。ありがとうございました。
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北村茂男#21
○北村委員長 次に、稲津久君。
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稲津久#22
○稲津委員 公明党の稲津久でございます。
 通告に従いまして、以下、本法案、順次質問をさせていただきます。
 まず一点、これは大臣にお伺いしたいと思っておりますけれども、JA全農の事業改革方針についてなんですが、これはさきの臨時総代会で、JA全農は農家所得の増大に向けた事業改革方針を決めたところということで、生産資材の購買事業の競争入札の方式への転換、また、販売事業の直接販売方式への切りかえなど、これは既に報道にもありましたし、いろいろと声もあったところでございますが、これに対して農水大臣は、歓迎しながらも、具体的な点がまだ十分示されていないといたしまして、現時点では評価は難しいと、取り組みの具体化を求めるという意味でお話をされたと思います。
 このことに関連して、さきの農林水産委員会では、民進党の小山理事が御質問されまして、その答弁で、改革が着実に進むようフォローアップをしていきたい、このように大臣は述べられました。
 そこでお伺いしますけれども、農水省として、どのようにこのJA全農の事業改革方針をフォローアップしていくのか。さきの質問と答弁の中にもそこは一部出ておりましたけれども、もう一度明確に、かかわり方も含めてお伺いしたいと思います。
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山本有二#23
○山本(有)国務大臣 御指摘のように、今回、全農が、農業生産資材の価格引き下げや農産物の有利販売に向けた年次計画を公表していただきました。これを歓迎するものでございます。
 また、全農の生産資材の買い方あるいは農産物の売り方の見直しを行っていただく、そういう方向性も見えてきたわけでございます。
 また、全農におかれましては、競争入札、こういう方法を取り入れながら、有利な生産資材メーカーから購入するスキーム、あるいは、中間流通を通すのではなくて農産物の直接販売を拡大していくスキーム、こういったものを明確にしていただきました。
 そうして、農業者が成果を実感できるようにしていただくことが何より必要でございますので、今のこの体制に向けて、さらに着実に具体化していただくようにフォローアップをするという必要が農林省としてはあるだろうというように思っております。
 そして、さらにお願いをしていきたいと思っている向きは、農業者の立場に立つという役職員の意識改革を頂戴したいし、また、新たな事業スキームを実行し得る外部人材の登用もお願いしたいし、さらに、新たな事業スキームに対応したスリムな組織体制の整備も不可欠だ、こういうように思っております。
 全農におかれましては、私どもに対しまして、さまざま、そうした具体的な取り組みについての御相談や情報提供をいただいておりますので、そうした機会を通じながら、フォローアップをしっかりしていきたいというように思っております。
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稲津久#24
○稲津委員 ありがとうございました。
 今大臣の御答弁の中で、役職員の意識改革、それから外部人材の登用について、ここはこれまで以上に少し明確にお答えいただいたのかなと思っていますし、それから、全農からの相談もある、また情報提供もあるということで、そこのところがしっかりしていかなければいけないんだろうな、このことは私も常に感じておりました。
 こうしたことを踏まえて、私は、ここにおいて大事なのは、JAグループ全体の理解、それから調整、また、農水省の、今大臣が御答弁を最後になされたところの、これを支援と言うかどうかというのはあれかもしれませんけれども、そのかかわり方がやはり非常に大事なことになってくるというふうに思っております。そのことで大臣に御答弁いただきましたけれども、ぜひ取り進めていただきたいと思います。
 次に移りますけれども、本法案に関して、産業競争力強化法との相違についてということを伺っておきたいと思います。
 既に、産業全般に関しての支援措置を講じることについては産業競争力強化法がありますけれども、今回のこの農業競争力強化支援法との違いは何かということなんです。そこに、すなわち、本法の必要性というものがより明確になってくると思っております。
 農業競争力強化支援法には、A—FIVEからの出資、それから日本政策金融公庫からの融資、それから中小企業基盤整備機構からの債務保証とありますけれども、これは、産業競争力強化法にも、日本政策金融公庫からの融資、それから中小企業基盤整備機構による債務保証もあるわけで、ここのところが非常にわかりにくくなっているということなんです。
 それからもう一点、これは直接は自治体支援になると思いますけれども、地域未来投資促進法、こういうのもございます。あわせて、この相違についてお伺いしておきたいと思います。
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山口英彰#25
○山口政府参考人 お答えいたします。
 今先生から御指摘ございました産業競争力強化法でございますが、これは、企業の生産性向上によりまして、その産業自身の競争力の強化、これを図ることを目的としておりまして、対象も全産業ということで、規模の大小も問わないというものになっております。
 その支援措置につきましても、日本政策金融公庫が指定金融機関に貸し付けた資金、ツーステップローンと言っておりますが、こういったものを長期低利の大規模融資として融資するようなことを措置しているものでございます。
 一方、地域未来投資促進法案、今国会に提出されておりますが、これに基づく支援措置につきましては、地域の成長発展の基盤強化を目的に、地域の特性を生かして高い付加価値を創出して、地域経済を牽引する事業に係る計画承認を受けた事業者に対します支援をするということでございまして、こちらについては、地域経済活性化支援機構、REVICと申しますが、そこや中小企業基盤整備機構によるリスクマネーの供給、また税制上の措置、こういったものを講ずることとしておるわけでございます。
 これに対しまして、本法案では、農業者による農業の競争力の強化を支援することを目的に、農業資材、また流通加工業界に対しまして、この事業再編計画の認定を受けた事業者に対する支援を行うということになっております。
 金融面では、農業や農業生産関連事業に対する審査能力を有します農林漁業成長産業化支援機構、いわゆるA—FIVEによる出資や、日本政策金融公庫の農林水産事業からの融資を行うこととしております。
 こういったことで、それぞれ法の目的や業界の実態に合った支援措置となっているところでございます。
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稲津久#26
○稲津委員 かなり具体的に答弁していただけましたので、ここは明確になったと思います。
 さて、次に、今度は具体的な条項の中身に入っていきたいと思います。
 まず、一番最初に伺っておきたいのは、これは先ほどの議論もありましたし、これまでも本会議等でも議論があったところですけれども、重ねてお伺いしますけれども、農業者の努力について伺っておきたいと思います。
 本法の五条第一項、「農業者は、農業資材の調達を行い、又は農産物の出荷若しくは販売を行うに際し、有利な条件を提示する農業生産関連事業者との取引を通じて、農業経営の改善に取り組むよう努めるものとする。」こういうふうにあります。
 このことは、これまでの議論の中でも理解をするところなんです。それは、一般的な理解というところでは十分理解できるんですけれども、この努力規定で何を目指すのかということなんですね。そこのところをはっきりさせていかなきゃいけないだろう。
 農業者の努力について定めるその意義について、これはぜひ大臣に御答弁いただきたいと思います。
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山本有二#27
○山本(有)国務大臣 この規定を、確かに、一つだけ、この条項だけを取り上げて読みますと、この法案が、上から目線的に農業者に何かを強いているというような、そんな不遜な態度に見受けられるわけでございますが、この条文全体に覆っている思想性からしますと、農業者を経営者として見詰めておりまして、かつまた、農業者ができるだけ有利な条件で農業経営をしてほしいというように書いてあります。
 まずは資材の調達、そして出荷あるいは販売というような全てのことをくくって「取引を通じて、」というように書いてありまして、このことからすると、民民の契約の相手方当事者ということになるわけでございますので、他方者を、ひとつ資材を安くするようにというように要求するならば、また取引するときの相手方もその誠意を酌んで、そうした取引に応じてほしいという意味での契約当事者という位置づけのもとに、努力という、そういう表現を使わせていただいたというように理解をしているわけでございます。
 このため、農業者に対しても、このような努力を行う事業者との取引を通じて農業経営の改善に努めるというように規定を置くということに至ったと御理解をいただきたいと思います。
 これらの規定により、それぞれの関係者が求められた努力を行うことにより、良質かつ低廉な農業資材の供給や農産物流等の合理化の実現が図られるというように、お互いの努力が必要だという意味でございます。
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稲津久#28
○稲津委員 ありがとうございました。
 つまるところはやはり、農業者に、今お話あった、例えば有利な条件、ここをしっかり提示ができるような仕組みにもしていくべきだということも触れていただきましたし、かなり具体的にお答えいただきましたので、明確になったというふうに思っております。
 そこで、それでは、有利な条件が出ましたので、そのことについてお伺いしておきたいと思いますけれども、有利な条件とは何なのかということなんですね。
 わかりやすく言うと、例えば価格、これは非常にわかりやすい。ただ、もう一方で、実際に資材の調達をするときに、現場的にはやはり地域の地域性を考慮したりすると思うんです。それから、単に安い高いじゃなくて、例えば農業機材なんかを購入するとなると、アフターサービスをきっちりやっていただけるのかとか、それから、今現在、政府で推し進めている地方創生という観点もありますし、地域企業の振興とか、さまざま広げるといろいろな形の考えがあると思うんですけれども、この有利な条件というのはこの条項の中でどういうことを具体的に指しているのか、このことについて御答弁いただきたいと思います。
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山口英彰#29
○山口政府参考人 法案第五条の有利な条件でございます。
 農業生産関連事業者が提示いたします有利な条件といいますのは、先生からも今御指摘ございましたように、価格のみを指すということではございませんで、例えば農業資材の場合でいいますと、資材の品質の問題、また機械等の性能の問題、また例えば配送条件、どちらのところまで届けてもらえるか、また機械等の場合のメンテナンス、そういったアフターサービスの問題、こういったものが考慮余地、考慮対象になるかと思います。
 また、農産物流通等の場合につきましては、取引期間、どれぐらいの期間、取引をしていただけるか、また決済サイト、いつにお金が振り込まれるか、また、これは農業ではよく起こりますけれども、気象変動等の不作によりまして欠品が出たときにどういう対応になるか、こういったことを総合的に勘案して有利性を判断していただくということを考えてございます。
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