予算委員会

2017-02-08 衆議院 全359発言

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会議録情報#0
平成二十九年二月八日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 浜田 靖一君
   理事 石田 真敏君 理事 菅原 一秀君
   理事 西村 康稔君 理事 葉梨 康弘君
   理事 宮下 一郎君 理事 武藤 容治君
   理事 大西 健介君 理事 長妻  昭君
   理事 赤羽 一嘉君
      赤枝 恒雄君    安藤  裕君
      伊藤 達也君    石破  茂君
      岩屋  毅君    江藤  拓君
      衛藤征士郎君    小倉 將信君
      大串 正樹君    奥野 信亮君
      勝俣 孝明君    門  博文君
      黄川田仁志君    古賀  篤君
      國場幸之助君    佐々木 紀君
      佐田玄一郎君    斎藤 洋明君
      島田 佳和君    助田 重義君
      鈴木 俊一君    鈴木 隼人君
      瀬戸 隆一君    田中 英之君
      田畑 裕明君    武部  新君
      中村 裕之君    中山 展宏君
      根本  匠君    野田  毅君
      野中  厚君    鳩山 二郎君
      原田 義昭君    平口  洋君
      福山  守君    藤丸  敏君
      星野 剛士君    堀井  学君
      前川  恵君    保岡 興治君
      山下 貴司君    渡辺 博道君
      井坂 信彦君    井出 庸生君
      今井 雅人君    小川 淳也君
      小熊 慎司君    緒方林太郎君
      逢坂 誠二君    木内 孝胤君
      北神 圭朗君    小山 展弘君
      後藤 祐一君    重徳 和彦君
      階   猛君    鈴木 義弘君
      玉木雄一郎君    辻元 清美君
      福島 伸享君    前原 誠司君
      升田世喜男君   松木けんこう君
      松田 直久君    鷲尾英一郎君
      伊藤  渉君    國重  徹君
      真山 祐一君    梅村さえこ君
      大平 喜信君    高橋千鶴子君
      井上 英孝君    伊東 信久君
      木下 智彦君    吉田 豊史君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   総務大臣         高市 早苗君
   法務大臣         金田 勝年君
   外務大臣         岸田 文雄君
   文部科学大臣       松野 博一君
   厚生労働大臣       塩崎 恭久君
   農林水産大臣       山本 有二君
   経済産業大臣       世耕 弘成君
   国土交通大臣       石井 啓一君
   環境大臣         山本 公一君
   防衛大臣         稲田 朋美君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     菅  義偉君
   国務大臣
   (復興大臣)       今村 雅弘君
   国務大臣
   (防災担当)       松本  純君
   国務大臣
   (経済再生担当)
   (経済財政政策担当)   石原 伸晃君
   国務大臣
   (働き方改革担当)
   (少子化対策担当)    加藤 勝信君
   国務大臣
   (地方創生担当)
   (まち・ひと・しごと創生担当)
   (国家公務員制度担当)  山本 幸三君
   財務副大臣        木原  稔君
   経済産業副大臣
   兼内閣府副大臣      高木 陽介君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    横畠 裕介君
   政府参考人
   (内閣官房内閣人事局人事政策統括官)       三輪 和夫君
   政府参考人
   (人事院事務総局職員福祉局長)          千葉 恭裕君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   井野 靖久君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   加藤 久喜君
   政府参考人
   (警察庁生活安全局長)  山下 史雄君
   政府参考人
   (総務省自治行政局公務員部長)          高原  剛君
   政府参考人
   (総務省情報流通行政局長)            南  俊行君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    林  眞琴君
   政府参考人
   (法務省入国管理局長)  和田 雅樹君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            常盤  豊君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬・生活衛生局長)         武田 俊彦君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            山越 敬一君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長)            生田 正之君
   政府参考人
   (厚生労働省職業能力開発局長)          宮野 甚一君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  鈴木 康裕君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         山口 英彰君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  枝元 真徹君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  大澤  誠君
   政府参考人
   (経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長)     飯田 陽一君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      村瀬 佳史君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  奥田 哲也君
   政府参考人
   (環境省地球環境局長)  鎌形 浩史君
   参考人
   (東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長)            廣瀬 直己君
   参考人
   (日本銀行総裁)     黒田 東彦君
   参考人
   (日本放送協会会長)   上田 良一君
   予算委員会専門員     柏  尚志君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月八日
 辞任         補欠選任
  石崎  徹君     島田 佳和君
  石破  茂君     安藤  裕君
  黄川田仁志君     佐々木 紀君
  國場幸之助君     鈴木 隼人君
  佐田玄一郎君     古賀  篤君
  長坂 康正君     斎藤 洋明君
  原田 義昭君     勝俣 孝明君
  山下 貴司君     中山 展宏君
  井坂 信彦君     階   猛君
  今井 雅人君     小山 展弘君
  小川 淳也君     小熊 慎司君
  緒方林太郎君     鈴木 義弘君
  後藤 祐一君     木内 孝胤君
  玉木雄一郎君     重徳 和彦君
  辻元 清美君     松木けんこう君
  福島 伸享君     井出 庸生君
  前原 誠司君     北神 圭朗君
  真山 祐一君     吉田 宣弘君
  赤嶺 政賢君     大平 喜信君
  高橋千鶴子君     梅村さえこ君
  井上 英孝君     吉田 豊史君
  伊東 信久君     木下 智彦君
同日
 辞任         補欠選任
  安藤  裕君     石破  茂君
  勝俣 孝明君     原田 義昭君
  古賀  篤君     鳩山 二郎君
  佐々木 紀君     田中 英之君
  斎藤 洋明君     助田 重義君
  島田 佳和君     田畑 裕明君
  鈴木 隼人君     武部  新君
  中山 展宏君     山下 貴司君
  井出 庸生君     福島 伸享君
  小熊 慎司君     小川 淳也君
  木内 孝胤君     後藤 祐一君
  北神 圭朗君     鷲尾英一郎君
  小山 展弘君     今井 雅人君
  重徳 和彦君     玉木雄一郎君
  階   猛君     井坂 信彦君
  鈴木 義弘君     逢坂 誠二君
  松木けんこう君    升田世喜男君
  吉田 宣弘君     真山 祐一君
  梅村さえこ君     本村 伸子君
  大平 喜信君     赤嶺 政賢君
  木下 智彦君     下地 幹郎君
  吉田 豊史君     井上 英孝君
同日
 辞任         補欠選任
  助田 重義君     中村 裕之君
  田中 英之君     黄川田仁志君
  田畑 裕明君     福山  守君
  武部  新君     瀬戸 隆一君
  鳩山 二郎君     藤丸  敏君
  逢坂 誠二君     緒方林太郎君
  升田世喜男君     辻元 清美君
  鷲尾英一郎君     松田 直久君
  本村 伸子君     高橋千鶴子君
  下地 幹郎君     伊東 信久君
同日
 辞任         補欠選任
  瀬戸 隆一君     國場幸之助君
  中村 裕之君     前川  恵君
  福山  守君     赤枝 恒雄君
  藤丸  敏君     佐田玄一郎君
  松田 直久君     前原 誠司君
同日
 辞任         補欠選任
  赤枝 恒雄君     堀井  学君
  前川  恵君     長坂 康正君
同日
 辞任         補欠選任
  堀井  学君     石崎  徹君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 委員派遣承認申請に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 平成二十九年度一般会計予算
 平成二十九年度特別会計予算
 平成二十九年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――
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浜田靖一#1
○浜田委員長 これより会議を開きます。
 平成二十九年度一般会計予算、平成二十九年度特別会計予算、平成二十九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑を行います。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、参考人として東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長廣瀬直己君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房内閣人事局人事政策統括官三輪和夫君、人事院事務総局職員福祉局長千葉恭裕君、内閣府政策統括官井野靖久君、内閣府政策統括官加藤久喜君、警察庁生活安全局長山下史雄君、総務省自治行政局公務員部長高原剛君、総務省情報流通行政局長南俊行君、法務省刑事局長林眞琴君、法務省入国管理局長和田雅樹君、文部科学省高等教育局長常盤豊君、厚生労働省医薬・生活衛生局長武田俊彦君、厚生労働省労働基準局長山越敬一君、厚生労働省職業安定局長生田正之君、厚生労働省職業能力開発局長宮野甚一君、厚生労働省保険局長鈴木康裕君、農林水産省大臣官房総括審議官山口英彰君、農林水産省生産局長枝元真徹君、農林水産省経営局長大澤誠君、経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長飯田陽一君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長村瀬佳史君、国土交通省鉄道局長奥田哲也君、環境省地球環境局長鎌形浩史君、防衛省統合幕僚監部総括官辰己昌良君、防衛装備庁装備政策部長中村吉利君、防衛装備庁技術戦略部長野間俊人君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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浜田靖一#2
○浜田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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浜田靖一#3
○浜田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。星野剛士君。
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星野剛士#4
○星野委員 おはようございます。自由民主党の星野剛士でございます。
 この予算委員会において質疑の場をちゃんとお与えいただきました。浜田委員長初め、また同僚、先輩議員に心から感謝をし、質問に入りたいと思います。
 これまで、テロ等準備罪をめぐる議論を聞いていますと、若干わかりづらい点がございます。幾つか確認のための質問をさせていただきたいというふうに思います。
 これまでの議論を踏まえますと、野党においても、現行法上テロ対策としての穴があるという点については、その穴をどのように埋めるかという考え方の違いがあるだけで、共通の認識になっていると思われます。
 そこで、テロ対策としての国際組織犯罪防止条約の締結及び本法案の必要性について、改めて法務大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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金田勝年#5
○金田国務大臣 星野委員の御質問にお答えをいたします。
 テロ組織が行うテロ行為というのは、一たび実行された場合には取り返しのつかない結果が生じる可能性が高いわけであります。その計画が発覚した場合には直ちに検挙をして未然に防止する必要性が極めて高いものであります。
 しかし、現行法上は、予備罪あるいは共謀罪といった実行の着手前に処罰を可能とする規定が設けられておりますのは、ごく一部の犯罪にすぎないわけであります。また、予備罪が設けられている犯罪であっても、予備とは、裁判例によって、構成要件実現のための客観的な危険性という観点から見て、実質的に重要な意義を持ち、客観的に相当の危険性の認められる程度の準備が備えられたことを要するとされておるわけであります。
 テロ組織の行った行為がこのような段階に至っていない場合には、テロの計画が発覚した場合でも迅速に捜査機関が犯人を検挙することができないといったように、現行法上、的確に対処できないテロ事案があり得るものであって、穴があるものと考えているわけであります。
 そして、テロ等準備罪の整備を行うことによりまして、テロ組織を含む組織的犯罪集団による犯罪を未然に防止することが可能となる、このように考えております。
 それにとどまらず、テロ等準備罪を含む国内担保法を整備しまして、TOC条約、国際組織犯罪防止条約を締結することによりまして、国際的な逃亡犯罪人引き渡し、捜査共助あるいは情報収集において国際社会と緊密に連携することが可能になるということのほか、我が国がテロ組織による犯罪を含む国際的な組織犯罪の抜け穴になることを防ぐということもできるものと考えているわけであります。
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星野剛士#6
○星野委員 法務大臣、大変わかりやすい答弁、まことにありがとうございました。
 これまでも、法務大臣には可能な範囲でしっかりと答弁をいただいていると考えておりますが、今後も、これまで同様に、またそれ以上にわかりやすい御答弁のほどよろしくお願い申し上げます。
 これまでの議論で、立法事実という言葉が出てまいりました。法律の必要性を根拠づける社会的、経済的な一般的事実を立法事実と理解しておりますが、そのような理解で間違いないでしょうか。また、現行法上穴があるという点とは別に、そもそも、国際組織犯罪防止条約を締結するためという目的が今回の立法の合理性を基礎づけるもの、つまり立法事実であると理解することは可能でしょうか。法務大臣にお伺いをしたいと思います。
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金田勝年#7
○金田国務大臣 星野委員のただいまの御質問にお答えいたします。
 先ほど申し上げました、現行法上穴があるという点も、このたびの立法事実と解釈することができるわけであります。
 そして、加えて、ただいま御指摘がありました国際組織犯罪防止条約、いわゆるTOC条約を締結するということも、締約国に対して、重大な犯罪を行うことの合意または組織的な犯罪集団の活動への参加の少なくとも一方を犯罪とすることを義務づけておりまして、これを締結するというこの目的も立法事実、立法理由となるものであります。
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横畠裕介#8
○横畠政府特別補佐人 立法事実という一般論として御説明させていただきたいと思いますけれども、立法事実と申しますのは立法の必要性のことでございまして、その立法の必要性を裏づける社会的、経済的な事実、一般的な事実と申し上げた方が適当かもしれませんけれども、そのような事実でございます。
 条約との関連ということで申し上げますと、憲法第九十八条第二項は、「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。」と規定しております。したがいまして、我が国が締結する条約が定める義務を実施するために法整備の必要があるという事実、一般的には、条約の国内担保法の整備という言い方をいたしますけれども、その必要性というのは立法事実となり得ると言えると思います。
 もっとも、その前提としましては、法務大臣からもお答え申し上げたところでございますけれども、そもそも、そのような条約を締結する必要性、まさにその必要性を裏づける事実、今回の場合で申し上げますれば、組織的犯罪集団による重大犯罪に対処する必要性というものではもちろん共通しているということでございます。
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星野剛士#9
○星野委員 ただいま法制局長官にお答えをいただきました。大変わかりやすかったです。今後も、法制的立場からの質問については引き続き長官にお答えをしていただきたいと考えます。よろしくお願い申し上げます。
 法務省が示しました現行法上的確に対処できないと考えられるテロ三事案のうち、ハイジャックの事案につきましてはこれまでさまざまな議論がなされてまいりましたが、実務上、航空券を購入しただけでは予備罪が成立しない場合が多いと考えられるということだったと理解をしております。そして、この事案においてテロ等準備罪が新設をされれば、他の要件を満たしていることは前提として、テロ組織の者が航空券を購入した段階で実務上も迷いなく逮捕ができるようになる。
 これは、逆に言えば、合意があるだけの段階では逮捕することはできないということだと理解をしておりますが、この理解で間違いないでしょうか。法務当局に確認をさせていただきたいと思います。
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林眞琴#10
○林政府参考人 委員御指摘のとおり、現在検討中のテロ等準備罪、検討中でございますが、今後このようなことを、テロ等準備罪につきまして航空券の購入が実行準備行為に当たるというような形で立案するとすれば、その場合、テロ行為計画に加えて航空券を購入した段階で処罰が可能となります。
 そのため、そのような場合には、捜査機関はそういった事例でちゅうちょなく逮捕することができることになり、テロの未然防止に資することになると考えます。
 他方で、テロ計画、例えばすなわち、合意はあるけれどもまだ実行準備行為が行われていない、こういった段階では逮捕することはできないものとして今後立案することを検討しております。
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星野剛士#11
○星野委員 本日は、法制局長官にも御答弁をいただきまして、まことにありがとうございました。
 テロ等準備罪をめぐる議論の大きな方向性については法務大臣、法制的な面については法制局長官、実務的な面については刑事局長に、それぞれ御答弁をいただきました。このような三者の多角的な観点からの答弁によりまして非常に深みのある議論ができ、国民の皆様にも理解しやすい、充実した議論ができたと思います。今後も、このような深みのある議論を積み重ねることによって充実した国会審議ができることと思われます。まことにありがとうございました。
 それでは、次の質問に移りたいと思います。
 安倍内閣では日本再興戦略を策定し、IoT、ビッグデータ、ロボット、AI等の活用など、第四次産業革命の実現を経済成長の柱に据えて取り組んでいくことが重要だと認識をしておりますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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世耕弘成#12
○世耕国務大臣 今委員御指摘のとおり、第四次産業革命で日本が世界の産業界を引っ張っていく、これは非常に重要だというふうに認識をしております。
 残念ながら、IT革命とか情報革命の世界では、日本は個々のいい要素技術は持っていたわけですが、グローバルスタンダードをとるとか、あるいはプラットホームを形成するとか、そういったところではうまくいかなかったわけであります。第四次産業革命はやはりその轍を踏んではいけない。
 日本は、IoTに関しても、人工知能に関しても、自動運転に関しても、ロボットに関しても、すばらしい要素技術が育っています。これでしっかりとグローバルスタンダードを押さえていく、プラットホームを押さえていく、あるいはそういったものを使ったビジネスをしっかり育てていく、こういうことが第四次産業革命を考える上で非常に重要だと思っています。
 ただ一方で、日本にはメリットがあります。これから高齢化が進んでいくわけでありますが、そういった課題を解決するために、第四次産業革命で出てくるいろいろな技術を実際に使っていくことができるというふうに思っています。
 例えば、医療とか介護の分野では、IoTやロボットを使った予防や健康管理あるいは自立支援、そういったことを行うことによって、医療費がこれから高騰していくという課題を解決することができます。
 あるいは、今トラック業界は本当に人手不足で困っているんですが、隊列走行の技術を使うことによって、少ない人手で物流を維持していくことができる。あるいは自動運転も、これは決して若い人のためだけではなくて、高齢者でなかなか車が運転できない、だけれども過疎地だから公共交通がないというときに自動運転でそこを埋めることができるなど、意外と課題をチャンスに変えるという形で、第四次産業革命というのが日本にとって非常に意味を持ってくるのではないかというふうに思っています。
 政府としても、いろいろな制度面での支援もやりますし、あるいは実証実験の舞台をつくるとかそういった具体的支援もやることで、第四次産業革命をしっかりと、日本が世界をリードしていけるようにしていきたいというふうに思っています。
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星野剛士#13
○星野委員 大変力強い前向きな御答弁をいただきまして、本当にありがとうございます。
 第四次産業革命と一般に呼ばれておりますけれども、第四次産業革命は英語に訳すとインダストリー四・〇になります。これはドイツもやっている話でありまして、私たちの国では、日本では、ソサエティー五・〇、全ての技術は人のため、社会のためになる、ドイツよりも一つ上の、人のためになるこうしたIT技術を中心としたもの。ソサエティー五・〇という言葉がこのごろ政府からちょっと聞こえなくなってきていますので、ぜひまた復活をさせていただきたいな、これは希望でございます。
 法務大臣、どうぞ。ありがとうございました。
 それでは、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 現在、日本にとりまして、ローカルアベノミクスの推進を図っていくことは極めて重要でございます。そのためには、将来成長が期待される第四次産業革命などの分野におきまして、地域地域でそれぞれの特色や強みを発揮してしっかり取り組んでいくことが重要だと考えております。この観点では、地域経済のコアとして高い波及効果が期待される中堅企業にフォーカスをした地域未来投資政策がございます。
 この地域未来投資政策の意義そして内容を端的にお答えいただきたいと思います。
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世耕弘成#14
○世耕国務大臣 地域の経済の活性化というと、今までは、大企業の工場を誘致しようとかそういうことにどちらかというとフォーカスが当たっていたわけですが、よくよく地域を見てみると、実はいい技術が結構たくさんあるわけであります。
 例えば第四次産業革命、ソサエティー五・〇を目指す上での必要な技術もありますし、例えば非常に高度な航空機部品、私の地元の和歌山でも、例えばボーイング787の羽根、あれは全部炭素繊維でできているわけですが、その炭素繊維を接着する接着剤をつくっている、これをほぼ独占的につくっている会社なんかがある。
 こういう企業が地域には結構あるわけでありますから、そういう地域にある会社を中核として、その周辺、そこに納品をしている、そこと取引している企業もうまく引っ張っていって活性化をしていく、それがまさに私は地域未来投資の一番のポイントだというふうに思っております。
 それと、あと、観光もありますね。これは地域特有のもので、地域が一体となってインバウンド需要を取り入れるためにまちづくりなんかを進めていく、そういったこともやっていかなければいけないと思っています。
 具体的には、地域中核企業というのを決めまして、これはできれば全国で千社ぐらい選べればというふうに思っていますが、それが中心となって進めていく事業を地域経済牽引事業として国が認定して、そしてあらゆる政策を総動員して応援していくということを考えています。
 例えば、内閣府に御協力いただいて地方創生推進交付金を活用させていただくですとか、あるいは税制面で、新たな装置とか建物に対する投資に関して特別償却や税額控除の支援を新たに創設するとか、あるいはリスクマネーの供給とか、そういった支援をしっかりと行っていきたいというふうに思っています。
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星野剛士#15
○星野委員 ありがとうございます。
 これまで、今大臣が御答弁いただきましたように、ややもすると、地方の経済、そこを回していく、ローカルアベノミクスを回していく核が少し決まってこなかった、なかなか散漫になっていた。
 よくよく調べてみると、今お話がありました中堅企業、資本金一億円から十億円までの中堅企業、全国に二万五千社あるんですね、ここをしっかりと支援していく。設備投資減税をしていく、金融の支援も、それぞれの地域の金融機関がしっかりとサポートに回ってもらいたいというふうに思っていますし、さまざまなアドバイスもしていく。ありとあらゆる支援策を動員して、そこの中核企業をしっかり地域地域で回すことによってローカルアベノミクスの進展が図られる、このように考えておりますので、ぜひ、最も力を入れていただきたい点でございますので、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 次の質問に移りますが、このように、第四次産業革命、ローカルアベノミクス、そして地域未来投資政策などを進めていく際に、安倍政権の成長戦略の一つである国家戦略特区を最大限活用することが極めて大事だというふうに思っております。
 実は、私の地元の藤沢市では、特区制度を通じた大胆な規制改革によりまして、全国に先駆けた二つの先進的な取り組みを行っているので、簡単に紹介をしたいというふうに思います。
 一つは自動走行でございまして、昨年の二月から二週間、全国で初めて、一般の買い物客約五十名を試乗させた自動運転タクシーの実証実験を藤沢市で行いました。乗っていただいた藤沢市民は大変勇気があるなと思うんですが、二十名募集したら五十二名集まった。最高齢の女性の方の乗り終わった後のコメントが、うちのお父さんの運転よりもよっぽど安心して乗れましたというしゃれたコメントを発していただきまして、ネット上で大変大受けでございました。
 もう一つが農家レストランでございます。これまで自分の農家で生産されたものしか加工、販売が認められておりませんでしたけれども、特区制度の国家戦略特区を利用して、全国初の都市型の農家レストランがこの秋にもオープンをいたしますし、それ以外にも、やりたいと言ってきてくださっている農家が三軒ぐらいあります。
 そこが全部うまく機能するようになると、そこを農業ツーリズム、農業体験をしながら半日、一日過ごしていただけるすばらしいスポットになるのではないのかなというふうに思っておりますので、オープンしたら御紹介いたしますので、ぜひ一度ごらんいただきたいなというふうに思います。
 このような先進的な取り組み、すなわち、全国でもオンリーワンの取り組みを特区を中心に全国各地で推進していくためには、大胆な規制改革の実施にあわせて、地方創生交付金などの支援策も組み合わせていくことが必要だと考えます。
 この点について、規制改革と地方創生の双方を全般的に担当されている山本大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
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山本幸三#16
○山本(幸)国務大臣 議員御指摘のとおり、藤沢市そして神奈川県では、国家戦略特区の仕組みを活用していただいて、幾つもの全国初の事業が行われております。これが第四次産業革命やローカルアベノミクスの推進に大いに寄与しているものと認識しておるところであります。
 特に藤沢市におきましては、今御紹介ありましたように、昨年二月から、一般の買い物客約五十名をモニターとして参加させた全国初の住民参加型の取り組みとして、自動走行の実証を行ったところであります。
 こうした実証実験を行う中で、既存の制度のもとではまだまだ多方面との事前協議や手続が必要であることが判明したところでありまして、それを踏まえて、事後チェックルールを徹底したいわゆるサンドボックス特区の仕組みについて、今国会に提出予定の改正特区法案にも盛り込んでいきたいと考えておるところであります。
 また、農家レストラン、地元野菜を中心とした創作料理をつくられるということでありまして、できたらすぐにも伺わせていただきたいと思っております。
 また、規制改革と資金支援策との連携につきましては、昨年十二月に閣議決定した、まち・ひと・しごと創生総合戦略にも記載したとおり、特区において規制改革を大胆に行う事業については、地方創生交付金等も含めて総合的、重点的に支援していく所存であります。
 既に、一例として、北九州市では、広いスペースでロボットを活用した介護が可能となる規制改革を伴う事業に対して、地方創生交付金で支援を行っているところであります。これにより、より効果的、効率的な介護作業が可能となるものと考えております。
 このような大胆な規制改革を行う自治体に対して資金支援をパッケージとして提供するような好事例を全国各地の特区に広げてまいりたいと思っております。
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星野剛士#17
○星野委員 山本大臣、まことにありがとうございました。
 農家レストランの例でいいますと、実は、都市部で農家レストランをやるのはこの藤沢市の例が初めてだったわけでありまして、実際やりますと、特区で認められているといいながらも、それぞれ、市町村、藤沢市、また神奈川県、さまざま認可を出していく。いずれにしても建物は農家に建てるわけですから、そうなりますと建築確認が必要だ、だとしたら県の建築確認審査を通らなきゃいけない、でもその審査会は年に四回しかやらないので、四カ月待ってくれ、こういうことで、だんだんだんだん後ずれをしていきます。事業者の皆さんも大変だったというふうに思います。
 こうした、特区だからあとは市町村に任せておけば何とかやってくれる、やってはくれるんですけれども時間がかかる、ここを短縮することも極めて大事だと思っておりますので、ぜひ、法改正も含めて今後の進展を図っていただきたいと心からお願いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 次の質問ですが、地域社会で輝く光の話を最後に少しさせていただきたいというふうに思います。
 福島県田村市で昨年春に開業した「みやこじスイーツゆい」があります。田村市は東日本大震災で甚大な被害を受けた自治体で、復興に向けた取り組みを進めております。都路特産の卵をふんだんに使ったケーキを販売している「ゆい」は、開業前から実際に、当時経産省の政務官を務めさせていただいておりましたので、足を運ばせていただき、可能な支援を続けさせていただいてきたお店であります。
 トレーラーハウス二台を使った店の中で、経営者の都路町商工会長の渡辺辰夫さんという方がいらっしゃいます。私が質問をしたわけです。従業員の多くが若い女性で、みんな生き生きとしていますね、こういう質問に対して、この渡辺さんは、若い女性がたくさんこの都路で働いてくれれば、つられて若い男の子たちも残ってくれるでしょう、結婚して家族になり、元気な子供たちもふえるでしょう、町の復興とはそうした息の長いものなのではないでしょうかというお話をいただきました。
 地域社会には、未来を見据えた光がたくさんあります。政府と与党には、あらゆる政策資源を使って、こうした地域の光とともに汗を流していく責任があるというふうに思います。
 今お二人の大臣からもお話をしていただきました、地域未来投資、そしてもう一つは国家戦略特区を中心とした特区制度。地域経済を牽引する取り組みが全国津々浦々で生まれていくようにするために、経産省でやっているこの政策、そして地方創生、私は、経産省とか内閣府が連携して、一緒になって、ある地域のある事業をしっかり応援していく、この連携協力の体制が一番重要だというふうに思っておりますが、御所見をお伺いさせていただきたいと思います。
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山本幸三#18
○山本(幸)国務大臣 おっしゃるとおりでありまして、そういう意味で、経産省と今回、地域経済牽引事業、それに地方創生交付金をあわせてやっていくような仕組みもつくりました。
 また、今、私のもとで、商工会とJAとか、一緒に連携して地方創生に取り組もう、これは漁協も森林組合も入ってもらっているんですけれども、そういう意味で、まさに全省横断的に、一緒に地方創生に取り組むという姿勢が大変大事だと思って、委員御指摘のことを十分踏まえてしっかりとやっていきたいと思います。
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星野剛士#19
○星野委員 それでは、時間は多少残っておりますが、最後に一言だけ付言をさせていただき、私の質問を終わりたいと思います。
 大臣、本当にありがとうございました。また、世耕大臣、ぜひ、地域には可能性がたくさん秘められております、そこにしっかりとスポットライトを当てて、後押しをすることによって花開く、そして、そこが中心となって回っていくことによって、例えば地域地域にはクラスターができてくる、またそこを目指してさまざまな発注も出てくるという好循環の輪をローカルアベノミクスにおいても回していくことが極めて大事だというふうに思っておりますので、両大臣におかれましては、また政府全体の大きな課題として取り組んでいただくことを心から期待いたしまして、私の質問を終了させていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
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浜田靖一#20
○浜田委員長 これにて星野君の質疑は終了いたしました。
 次に、國重徹君。
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國重徹#21
○國重委員 おはようございます。公明党の國重徹でございます。
 きょうは、経済、健康、人権という観点から、大きく三点にわたってお伺いしたいと思います。
 まず一点目、経済の観点から、事業承継に関してお伺いをいたします。
 現在、中小企業の経営者の年齢のピークは六十六歳、一方で、直近の経営者の平均引退年齢は、中規模企業では六十七・七歳、小規模事業者では七十・五歳です。ということは、ここ二、三年、二〇二〇年までが事業承継の勝負どころ、ラストチャンスということになります。
 事業承継関係の予算については、平成二十八年度に十五・八億円だったものが二十九年度の予算案では二十一・七億円と、五・九億円増額がされております。また、税制改正案におきましても、これまで以上に事業承継がしやすいものとなっております。
 とりわけ、事業承継税制の雇用要件の緩和、これにつきましては資料一をごらんください。
 事業承継税制の雇用要件については、従業員数を五年間平均で相続、贈与時の八割以上維持する必要があって、これまでは一人未満の端数があるときは切り上げられておりました。これが特に人手不足の影響をもろに受ける小規模企業にとって高いハードルとなっておりましたけれども、このハードルを下げるために、改正案ではこの端数を切り捨てることとしております。
 これによりまして、詳細は省きますけれども、資料一にあるとおり、従業員五人未満の小規模企業におきまして、従業員が一人減った場合でも、これまでとは違って雇用要件を満たすことが可能になります。
 麻生財務大臣にお伺いをいたします。
 政府として、喫緊の重要な課題である事業承継につきまして、予算面だけではなく税制面においても中小・小規模企業に光を当てていくものと期待をしておりますが、今後の取り組み、意気込みはいかがでしょうか。
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麻生太郎#22
○麻生国務大臣 この種の商売をやっておられたのかどうか存じませんけれども、これを質問していただいたのは、あなたが初めて。物すごく大きな話なので、中小企業で商売をやった経験があるなら、これの意味がわかるんですけれども。
 今言われましたように、中小企業なり零細企業というものが地域の産業に与える影響は極めて大きい、私どもはそう思っています。そういった意味で、この中小企業の経営者の高齢化というのは極めて顕著。もちろん、中小企業のおやじさんというのは総じて元気なおやじさんが多いこともあるんですが、まあ、元気だからやれるのか、おやじだから元気にならざるを得ぬのか、いろいろ理由はあるんだとは思いますが、いずれにしても高齢化が進行していることは間違いないんですが、限度がありますので。
 そういった意味では、この事業承継税制については平成二十七年の一月から抜本的に見直して、今言われたような、この紙のとおりということになって、雇用要件の緩和、端数を切り捨てることになった、簡単に言えばそういうことです。七・三とかいったのを八に勘定しましょうとかいうことで。これは五年間で平均しますので、そういうことになっておりますのは事実なので、これはいろいろな方々から随分お礼を言われた例の一つであります。
 また、二十九年度の税制改正になって、事業者の声も踏まえて、より使いやすくするという観点でいろいろなことをやらせていただきましたが、少なくとも、こういうことをやりますと、認定件数というのを見ましてもやはり改正前の約三倍にふえておりますので、そういった意味では極めて効果があったんだと思っております。
 制度をより使いやすくするためにいわゆる今のようなやり方をやらせていただいたんですが、災害が起きますと、例えば東北なんかがいい例ですけれども、ごそっとなくなっちゃっていますものですから、従業員だってそんなに集められないという状態がありますので、そういったようなことに関しては、いわゆる雇用の確保要件を緩和しますということにさせていただいて、また、生前贈与を促進するために、例えば相続時の精算課税制度との併用を生前贈与で認めますと。意味はわかると思うけれども。それで、生前贈与すると、生前贈与した分だけを相続税から引いて、完全に十年後に相続したときにはその生前贈与分は除いて残りの部分にという形になりますので、生前贈与の促進になると思ったりしております。
 こういった贈与税と相続税を通した納税というのを可能にするようにしている等々、ほかにもいろいろありますけれども、いろいろやらせていただいております。
 質問していただきまして、ありがとうございました。
    〔委員長退席、武藤(容)委員長代理着席〕
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國重徹#23
○國重委員 今、麻生大臣がおっしゃったとおり、地域の産業、雇用、生活基盤、コミュニティー、こういったものを支えているのが中小・小規模企業ですので、今さまざまな取り組みをされておりますけれども、今後も引き続きよろしくお願いいたします。
 さて、地元を回っておりますと、事業承継についての悩みをおっしゃられる経営者の方がいる一方で、六十五歳を過ぎた経営者であっても、まだ元気だからとか、日々の業務に追われて事業承継に対する意識、関心が低い経営者の方が意外に多くいらっしゃるのも事実でございます。帝国データバンクの調査によりますと、七十代、八十代の経営者でも、事業承継の準備が終わっていると回答した企業は半数以下です。
 しかし、事業承継には時間がかかります。後継者教育も考えると五年は確保すべきだと言う専門家の方もいらっしゃいます。だからこそ、事業承継に向き合えていない経営者、とりわけ高齢の経営者の方たちの意識を早目に高めていくことが必要になってまいります。
 世耕経済産業大臣にお伺いいたします。
 事業承継を円滑に進めるために、世代交代のタイミングでの支援に加えて、その前段階での事業承継に関する意識を高めるきっかけづくり、支援というものがこれから大事になってくると思いますけれども、これについての今後の取り組みをお伺いいたします。
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世耕弘成#24
○世耕国務大臣 事業承継というのは今特に地方を中心に深刻な問題になってきているわけですけれども、一方で、やはり中小企業の経営者というのも日々の仕事で本当に忙しいですからなかなかそこまで事業承継の準備にかかれない、あるいは漠然とした不安があってもどこにどう相談していいかわからない、そういうことでなかなか事業承継の準備が進んでいない。経済産業省もアンケート調査をやりましたが、やはり六十歳以上の経営者で半数以上は事業承継の準備ができていないというデータも出ています。
 そういったことを受けまして、平成二十九年度予算で、潜在的な事業承継ニーズを掘り起こして支援機関にしっかりとつないでいけるよう、事業承継ネットワークを構築する事業を予算の中に盛り込ませていただきました。
 具体的には、都道府県単位という形になりますけれども、商工会、商工会議所あるいは地域の金融機関、こういったところのさまざまな支援機関から構成される事業承継ネットワークというのを構築して、そういった支援機関の方々から経営者の方に対して、事業承継に向けた準備状況を診断シート、自己チェックシートみたいな形で診断してもらって、まず経営者の方々に意識を持ってもらう。あるいは、事業承継に向けた課題をそれぞれの会社に合わせたオーダーメードのような形で抽出して、その課題に応じて、事業引継ぎ支援センターですとか、よろず支援拠点といった適切な支援機関につないでいく。
 こういった地域に密着した事業承継ネットワークを構築することで経営者の方々に意識喚起を図って、適切に早目に支援が施されるようにやっていきたいというふうに考えております。
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國重徹#25
○國重委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。
 その上で、今大臣がおっしゃられた事業承継ネットワーク、これは、事前に聞いたところによりますと、まず来年度は二十程度の都道府県でやっていくということですけれども、本当に時間との勝負でもありますので、スピードアップして、全国的な取り組みをぜひよろしくお願いいたします。
 次に、廃業を選択する企業に対する支援、これもまた重要でございます。問題に向き合わないで、日々のルーチンワークに追われて赤字を垂れ流し続ければ、時既に遅しということになります。そうなれば、従業員の皆さんにも関連企業にも大きなダメージを与えることになります。スムーズかつ経営者の不安を払拭するような廃業へ向けた支援が重要と考えます。
 そこで、世耕経済産業大臣に、廃業の円滑化に向けた今後の取り組みについてお伺いいたします。
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世耕弘成#26
○世耕国務大臣 場合によっては、速やかに廃業を選択するというのも経営者の重要な判断だというふうに思っています。
 ただ、我々としては、事業は非常にうまくいっている、地域からも必要だと思われている、だけれども後継者、事業承継の人がいないから廃業するというのはできる限り避けたいというふうに思っていまして、先ほど申し上げたような支援の枠組みですとか、今も既に一万五千社を超える相談に応じて六百七十二件の事業承継を実現するなど、何とか事業承継へつなぐということをやっています。
 ただ一方で、経営状況とかを見れば、早目に廃業した方がいい、あるいは廃業せざるを得ないという場合もあるというふうに思っておりまして、廃業せざるを得ない場合でも、廃業後の生活の不安の緩和ですとか、あるいは経営者の方に過度な負担がかからないよう円滑に廃業できる環境を整備するということも重要だというふうに思っています。
 特に、問題は、経営者が個人保証をしている場合に、廃業したら個人保証の分を全部取り上げられてしまうんじゃないかというような不安もあるわけですけれども、こういったところで、例えば早期の廃業を決断した場合には一定の資産を残すようなことも検討した経営者保証に関するガイドラインの活用を促進するために、周知や相談窓口の設置あるいは専門家の無料相談などもやっていきたいというふうに思っていますし、よろず支援拠点や商工会、商工会議所においても、例えば退職金の支払い、廃業する場合はこれもなかなか大きな課題になってくるわけですが、退職金の支払いですとか会社の固定資産の売却に関する助言ですとか、あるいは法的整理をする場合は弁護士への取り次ぎ、こういった相談対応も行わせていただいています。
 当然、廃業するときにはそれなりに廃業のための資金というのも必要になりますけれども、こういった経営者に関しては小規模企業共済からの廃業準備資金の貸し付けなども行うという施策をやっていきたいというふうに思います。
 日本ではどうしても廃業というのは何か後ろめたいことということになるわけですが、経営者が本当にのっぴきならないところへ行く前に速やかに廃業につなぐということも重要だと思っていますし、一方で後継者がいないという廃業だけは何とか回避できるよう事業承継もしっかりとやっていきたいというふうに思っています。
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國重徹#27
○國重委員 ありがとうございました。事業承継また廃業の円滑化、いずれも重要な課題ですので、ぜひよろしくお願いいたします。
 続きまして、健康の観点から、偽造医薬品の対策強化についてお伺いいたします。
 資料二をごらんください。
 先日、C型肝炎治療薬ハーボニー、薬価は二十八錠入りで一本約百五十三万円という高額医薬品でありますが、この偽造品が国内で流通し、薬を処方された患者の方が、あろうことか、薬局で偽造品をつかまされるという事案が発覚いたしました。国民の医薬品に対する信頼性を大きく揺るがすものであって、健康被害の観点から強い危機感を覚えるものでございます。
 医薬品医療機器法では、無許可での医薬品の販売が禁じられております。しかし、今回の事案では、卸売業者が飛び込みの複数の男女から医薬品を持ち込まれた際に、それらの者が販売の許可を得た者かどうかの確認はおろか、法、規則で要求されている相手方の氏名さえ確認しなかったということのようでございます。
 医薬品、とりわけ本来は劇薬である処方薬を扱う卸売業者、なかんずくそれを管理すべき薬剤師として余りにお粗末、健康被害のリスクに対する意識が低過ぎると言わざるを得ません。
 現行法上、無許可業者からの買い取りを禁じる規定がないこと、また相手方が販売許可を得た者かどうかを確認する規定がないことも本件が生じた原因と思われます。本件を機にどのような手を打っていくか、これが今後の大きな分水嶺になります。
 塩崎厚生労働大臣にお伺いいたします。
 本件を機に、偽造医薬品が薬局等に流通しないよう、医薬品取引の際の販売許可の確認の厳格化等、法改正を含めた取り組みをしっかりと検討して進めていくべきと思いますが、これに関する大臣の見解、意気込み、今後の取り組みをお伺いいたします。
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塩崎恭久#28
○塩崎国務大臣 今回のハーボニーの事案というのは、医療用の医薬品の偽造品というのが国内で流通し、薬局から患者の手にまで渡ってしまった。患者がたまたまこれを服用することは今回なかったわけでありますけれども、それでも医薬品に対する国民の信頼を根底から覆すような、そういう重大な事案だというふうに私は思っております。
 厚労省では、奈良県など関係する都道府県等と連携をしながら、可及的速やかに、まず第一に、偽造品流通ルートの調査、偽造品の迅速な確保と公表、健康被害発生の有無の確認、こういうことは手早くやったわけでございます。
 その結果、偽造品のさらなる流通を阻止するとともに、偽造品が見つかった薬局のチェーンからハーボニー配合錠の調剤を受けた患者の皆さん方にも全部行きまして、偽造品を服用した者はいなくて健康被害もなかったということは確認をしたわけであります。
 しかし、今先生御指摘のように、この事案は引き続き、関係する都道府県等と連携をして、医薬品医療機器法上どのような違反が認められるのか、ここは徹底的に検討して、法違反に対してはまず厳正に臨む、対処する。実は、添付文書なしの流通というのは明らかな薬機法違反でもありまして、そういう意味では監督のあり方も見直していかなきゃいかぬのかな、罰則はこれで十分だったのか、こんなことも考えなければいけないと思っております。
 現在、卸売段階におきまして取引相手の氏名等の記録を求めてはいるわけでありますけれども、医薬品の流通に対する信頼をより確実なものにするために、今御指摘があったような、身元確認を実施する、これがなされていない、法定もされていないということで、そういうことを含めて、今後どういう対応が必要なのかということに具体的な捜査の結果を踏まえてしっかりと取り組まなければならない、そういう重大な事案だというふうに思っております。
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國重徹#29
○國重委員 今回のような事案というのは、我が国においても初めてのことでもありますし、また人命にかかわることでもありますので、緊張感を持って、早期にこの取り組みをしっかりとやっていただきたいというふうに思います。
 次に、インターネットを通じた医薬品の販売についてお伺いいたします。
 まず、薬剤師等が対応する一般用医薬品のネット販売をお伺いしようと思いましたけれども、時間の関係で、ちょっとこれについては一問飛ばします。
 それとは別物の、偽造医薬品がばっこする、ネットを通じた医薬品の個人輸入に関してお伺いをいたします。
 厚生労働省が不正な医薬品販売サイトの監視を委託しているアメリカのレジットスクリプト社、ここが二〇一六年一月に発表したレポートによりますと、不正医薬品販売者にとって日本はアメリカに続き世界第二位の標的になっている、このようでございます。
 資料四をごらんください。
 国内で勃起障害、いわゆるED治療薬を製造販売する製薬四社が昨年十一月に発表した調査結果によりますと、ネット販売されるED治療薬のうち約四割が偽造品であったということでございます。世界には、偽造医薬品で命を落とした方も多数いらっしゃいます。手をこまねいていれば、我が国においても今後そういったことが起きる危険性は否定できません。
 塩崎厚生労働大臣にお伺いいたします。
 偽造医薬品対策をより一層強化していくべきと考えますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。
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