国土交通委員会

2018-05-18 衆議院 全75発言

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会議録情報#0
平成三十年五月十八日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 西村 明宏君
   理事 鬼木  誠君 理事 金子 恭之君
   理事 新谷 正義君 理事 土屋 品子君
   理事 盛山 正仁君 理事 矢上 雅義君
   理事 小宮山泰子君 理事 赤羽 一嘉君
      秋本 真利君    井林 辰憲君
      岩田 和親君    大塚 高司君
      大西 英男君    加藤 鮎子君
      門  博文君    神谷  昇君
      鈴木 憲和君    田中 英之君
      高木  毅君    谷川 とむ君
      中谷 真一君    中村 裕之君
      根本 幸典君    鳩山 二郎君
      三谷 英弘君    宮内 秀樹君
      望月 義夫君    簗  和生君
      初鹿 明博君    道下 大樹君
      森山 浩行君    早稲田夕季君
      伊藤 俊輔君    大島  敦君
      森田 俊和君    北側 一雄君
      高木 陽介君    広田  一君
      もとむら賢太郎君    宮本 岳志君
      井上 英孝君
    …………………………………
   国土交通大臣       石井 啓一君
   国土交通副大臣      牧野たかお君
   国土交通大臣政務官    秋本 真利君
   国土交通大臣政務官    簗  和生君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 筒井 健夫君
   政府参考人
   (国土交通省土地・建設産業局長)         田村  計君
   国土交通委員会専門員   山崎  治君
    —————————————
委員の異動
五月十八日
 辞任         補欠選任
  藤井比早之君     井林 辰憲君
同日
 辞任         補欠選任
  井林 辰憲君     藤井比早之君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案(内閣提出第五二号)
     ————◇—————
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西
西村明宏#1
○西村委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省土地・建設産業局長田村計君及び法務省大臣官房審議官筒井健夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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西
西村明宏#2
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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西
西村明宏#3
○西村委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。門博文君。
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門博文#4
○門委員 おはようございます。自由民主党の門博文でございます。
 本日、質問の機会をいただきましてまことにありがとうございます。
 限られた時間でありますけれども、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法に関して質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 さて、私の故郷は和歌山県であります。昨年、私の生まれ故郷御出身の先輩からこのような御依頼をいただきました。ちなみに私の生まれ故郷は、紀の川という川の上流にあります和歌山県のかつらぎ町という、人口一万七千余りの町であります。そこの駅前に、その先輩が所有される不動産、いわゆる住居と土地を持っておられまして、その物件を地元の町に寄附をしたいということでありました。親御さんが亡くなられて相続をされたんですけれども、御自身のお住まいや仕事の拠点は既にほかの町に移っておりまして、その町にはありません。今後の活用方法がないということでのお申出でありました。
 私は、寄附するまでもなく、何か転売をされたらどうかと思いましたが、そういうお申出でありましたので地元の町長さんに御相談申し上げましたところ、町長さんいわく、最近は、ふるさとを離れて暮らしている方々から、不動産、土地の寄附の申出が随分あるということでありました。不動産会社に頼んでもなかなか売買が実現しないということが現実なようで、その駅前にも私が子供のころは随分建物があったところであるんですけれども、もう既に空き地になって、既に何筆も町に寄附されているということでありました。昔は相当にぎやかな駅前であったんですけれども、残念ながら、今は寂れています。
 しかし、この駅前はJR和歌山線というローカル線の駅前で、今でも一時間に一、二本、上り下りの列車が往来するところでもあるんですけれども、そんなところでもこのような土地を寄附したいというような現実を見るにつけ、地方の各都道府県の、ましてやその中でも地方における不動産のあり方というものが、私の想像を超えて随分と変遷を来していると感じた次第であります。
 また、加えて、その町長さんがおっしゃるには、駅前の土地でさえそういう状況であるので、周辺の山林などの場合は、相続の時点で町に寄附を申し出られるケースもふえてきているとのことでありました。確かに、木材需要がこのような状況ですので、所有していても管理をしていくこともできないとのことなんだと思いますけれども、私も少しだけでありますけれども山林を所有し、そして今後も相続することがあると思いますが、なかなか山林を財産として考えるには難しい状況のように思います。
 残していただいた御先祖様には大変申しわけないんですけれども、そのような状況が我々の目の前に来ているということだと思います。
 そういうときに、今回提出されました所有者不明土地の法案審議に際し、所有者不明土地が発生する背景が、このように、わからなくもないなというふうに思います。
 そこで、最初に質問に入る前に、改めて、所有者不明土地の定義について国交省の方から御答弁を賜りたいと思います。
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田村計#5
○田村政府参考人 お答えいたします。
 所有者不明の定義でございますけれども、この法律案におきましては、対象となる所有者不明土地につきまして、「相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により探索を行ってもなおその所有者の全部又は一部を確知することができない一筆の土地」と定義をしております。
 具体の探索の方法でございますけれども、一つは、登記事項証明書の交付を請求すること、住民票、戸籍、固定資産課税台帳等の書類に記載された情報の提供を求めること、さらに、一定範囲の親族等に照会すること等を想定をしております。
 なお、このような所有者探索を行わず、単に不動産登記簿上の住所に連絡して所有者が判明しなかった土地も、広い意味におきまして所有者不明土地と呼ばれる場合もございます。
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門博文#6
○門委員 ありがとうございました。
 先ほど、私の郷里の話もさせていただきましたけれども、まさに、地方から都市への人口移動を背景とした土地所有意識の希薄化が進んで、今お話しいただいたような、いわゆる所有者不明土地が発生しているんだというふうに思います。都市部で生活をされたり都市部で暮らしている方々にはなかなか実感しづらい状況かと思いますが、地方では、今後もますますこの所有者不明土地というものが深刻化していくのではないかと思われます。
 そこで、次に、この所有者不明土地について全国的な発生の状況というものを、国土交通省の方から続けてお話しをいただきたいと思います。
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田村計#7
○田村政府参考人 お答えいたします。
 所有者不明土地につきましてその総量を網羅的に把握したものは、現時点では持ち合わせておりません。
 部分的な調査といたしましては、平成二十八年度の地籍調査を行った約六十二万筆におきまして、不動産登記簿により所有者の所在が判明しなかった土地、すなわち、先ほどのお答えで、広い意味での所有者不明土地の割合は、筆数のベースで約二〇%となっております。
 また、同調査におきまして、市町村による所有者探索の結果、最終的に所有者の所在が判明しなかった土地の割合は、筆数ベースで約〇・四%です。これが、この本法案の定義による所有者不明土地の割合に近いものと考えております。
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門博文#8
○門委員 ありがとうございました。
 今お示しいただいたその数字、パーセンテージの部分をまとめてというか、そういうことで一部報道では、日本列島の中に所有者不明土地は九州と同じぐらいの面積があるというような報道もされておって、皆さん方もその報道はごらんになったことがあると思いますけれども、もしそういうことであれば、本当に随分と大きな面積が今現在も所有者不明土地になっているんだというふうに思います。
 これだけのボリュームの不明土地が日本列島に横たわっていると思いますと、公共的な面だけではなく、さまざまな問題が発生していると想像しますけれども、今回の立法事実となった点をお尋ねしたいと思います。
 この所有者不明土地が発生することによって、具体的にどのようなふぐあい、どのような問題が発生しているのかという点についてお尋ねをしたいと思います。
 我々もよく聞く話ですけれども、新しく道路をつくろうということで用地買収を進めていくと、その用地買収の途中で、相続が完了していなかったり、また、そもそも現在の所有者がどなたかわからないという土地に出くわして、用地買収が円滑に進まないというようなことも実際耳にしておりますけれども、このような課題を、事例を含めて具体的に御説明をいただきたいと思います。
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田村計#9
○田村政府参考人 お答えいたします。
 具体的な支障事例ということでございますが、所有者不明土地につきましては、公共事業用地の取得などさまざまな面で所有者の探索に膨大な時間、費用、労力を要し、事業計画の変更を余儀なくされたり、事業の実施そのものが困難になるといった問題に直面をしております。
 例えばということでございますが、道路事業におきまして、明治時代の登記のまま相続登記がその後されておらず、相続人が多数となりまして、かつ一部の相続人が特定できなかったため、事業の用地取得に多大な時間と労力を要した事例もあります。
 また、土地に家電製品等が大量に投棄をされておりますが、土地の所有者の所在が把握できないため、そもそも、不法投棄なのか保管をしているのかということも確認ができず、自治体で処分ができないというふうな、周囲に迷惑をかけているような事例も多く見られるところでございます。
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門博文#10
○門委員 ありがとうございます。
 今御説明いただいたのはもう本当に一部の事例かと思いますけれども、町中に、そして山林にさまざまな支障が発生をしているということは私たちもよくわかりました。
 この法案の中でいろいろな対策ということが織り込まれていますけれども、今まで、さっき申し上げたように、道路をつけていく場合、用地を買収しようと思えば、対象の不動産が確定しないとなかなか買収というかその作業に入っていけなくて、入っていって初めてその所有者不明土地にぶつかって、それから手続を始めるということを、今回の法案では、あらかじめそういう準備も含めて前倒しでやっていただくということなので、事業が完成するまでの期間を少しでも短縮していただけるということと、それから、それに携わっていただくそれぞれの役所の方々の労力の問題についても、随分とこの法律の中で改善がされていくものだというふうに私たちも期待をさせていただきたいと思います。
 そこで、改めまして所有者不明土地でありますけれども、今回の法案では、既に発生しているものや、そして、これから所有者不明土地が発生した場合に、その活用についてどう円滑に対応していくのかということがうたわれています。
 しかし、これはもっともなことだと思いますし、この法律を早く対応しますけれども、冒頭申し上げましたように、一方、この所有者不明土地については、今後発生をさせない、そのためにはどうするかという視点での対応も更に求められるのではないかというふうに思います。今回の法案そのものから少し論点が外れるかもしれませんが、あえて質問をさせていただきたいと思います。
 その中で、ちょっと地籍調査についてお話をさせていただきたいと思います。
 自治体において実施されている地籍調査があります。私たちも、地元で土地家屋調査士さんの方々からこの地籍調査の重要性とか大切さ、そしてまた大変さを話を聞かせていただく機会があるんですけれども、この地籍調査を徹底して行っていくことが、私は、この所有者不明土地を早く発見をして解決をしていく一つの端緒になるように思います。
 私の地元でも、地域の偏りはありますけれども、地籍調査がどんどんと進められておるのを目の当たりにしておりますけれども、この地籍調査は全国的にどのように進捗をしているのか。そしてまた、今後、国交省としてこの地籍調査をどのように精力的に進めていこうというお気持ちをお持ちであるか。その点をお聞かせいただきたいと思います。
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田村計#11
○田村政府参考人 お答えいたします。
 地籍調査でございますけれども、地籍調査の実施によりまして土地の境界を明確にしておくことは、災害後の迅速な復旧復興、社会資本整備、まちづくり、土地取引の円滑化等に資するものとして大変重要でありまして、所有者不明土地の発生抑制という観点からも重要であろうと考えております。
 現在、地籍調査は、平成二十二年に閣議決定をされました第六次国土調査事業十カ年計画に基づいて進められております。平成二十九年三月末時点で、全国の面積ベースでの進捗率は約五二%である一方、その中で、都市部の進捗率は約二四%、林地の進捗率は四五%と低くなっております。
 課題を見てみますと、一つは、土地の境界等を明確にするため、関係する土地所有者全員の立会いによる境界確認などに多大な時間や経費を要しております。特に近年、所有者不明土地の増加がこのような傾向に拍車をかけているものと考えております。
 また、災害想定地域等の重要性、緊急性が高い地域での調査がまだおくれているところがございます。
 さらには、地籍調査等の過程で得られた情報の利活用が不十分であること等が課題として挙げられると考えております。
 国土交通省といたしましては、平成三十二年度から始まる次期の第七次国土調査事業十カ年計画の策定に向けまして、所有者が不明な場合も含めました立会い等の手続の合理化、官民の境界情報の迅速な整備、新技術による測量の効率化、民間の測量成果等の有効活用、災害想定地域の優先地域での重点的な実施の促進といった事項につきまして検討することによりまして、引き続き地方公共団体と連携し、地籍調査の迅速化を図ってまいりたいと考えております。
 また、地籍調査等の過程で得られた情報の利活用の促進についても、あわせて検討してまいります。
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門博文#12
○門委員 ありがとうございました。
 面積ベースで大体ほぼ半分ということでありますけれども、これからも精力的に自治体と協力をしていただいて、進めていただきたいと思います。
 測量技術は、もう私が申し上げるまでもなく、デジタル化されていまして、座標を決めれば永遠にそこは残るというような技術になっておりますので、ぜひこの地籍調査を進めていただきたいと思います。
 そして、根本的な質問をさせていただきたいんですけれども、所有者不明土地自身がなぜ発生するかというその原因を、国交省、きょうは法務省の方にも来ていただいていますけれども、そのあたり、それぞれお考えをいただいているというかお気づきをいただいている点、なぜ発生するかということを簡単に御説明をいただきたいと思います。
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田村計#13
○田村政府参考人 お答えいたします。
 所有者不明土地は、典型的には、相続発生時に相続登記がなされないこと等により発生することが多いと考えております。
 相続登記がなされない背景といたしましては、人口減少などに伴う土地利用ニーズの低下や、地方から都市への人口移動を背景としました土地の所有意識の希薄化などが挙げられるのではないかと考えております。
 例えばということでございますが、国土交通省で実施しております土地問題に関する国民の意識調査というのがございます。その中で、土地は預貯金や株式に比べて有利な資産かという設問がございますが、これに対して「そう思う」と回答した者の割合は、調査を開始いたしました平成五年度で六一・八%ということでございましたが、平成十年度以降は三〇%台で推移し、最近の一番新しい数字で申しますと、二十九年度の三〇・二%ということでございまして、こういったところにもそのような意識の変化というものがあらわれているものと考えております。
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筒井健夫#14
○筒井政府参考人 お答えいたします。
 所有者不明土地が生ずる要因の一つとして、相続登記が未了のまま放置されていることが指摘されていると思います。
 その原因といたしましては、相続登記を行うことの必要性や重要性の認識が必ずしもないことや、相続登記の手続を行うことへの負担感があること、相続登記に要するコストの問題などが指摘されていると承知しております。
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門博文#15
○門委員 今御説明をいただいたように、相続の時点をうまく相続手続ができていないということがほとんどの原因だと思いますけれども、資料一でお配りをしました、今後の死亡者数推移と出生数推移という資料をお配りしたんですけれども、縦に点線を入れさせていただいたのが大体二〇一五年、現在のところですけれども、ここからどんどん死亡者数というのは予測のとおり増加をしていく。ということは、相続をしていただく機会がどんどんふえていくということですので、ここをうまく協力をして、この手続を円滑にしていただかなければいけないというふうに思います。
 私の身内にも先日不幸がありまして、葬儀が終わった後そのおうちを訪ねましたら、御遺族が通帳を目の前にして、いろいろな手続が煩雑で大変だということで困っておられました。
 確かに、今御説明ありました中にもありましたけれども、現金とか預貯金というのは、手続をしないと預金なんかは今は引き出せないということで、きちんと早くその手続をやろうということで一生懸命なんですけれども、不動産ということになると、期限が決まっていなかったり、それで、期限が決まっていないということはペナルティーがないということですので、放置されたままになる現実を私も目の当たりにしたところであります。
 そこで、もう時間も少なくなってきたんですけれども、御提案というかお話なんですが、大体、人が亡くなられたときに、まず、死亡届というのは最寄りの市役所であったり町役場であったり区役所へ出していきます。ところが、相続の手続となりますと、役場の窓口ではできません。ふだん余りかかわりのない地方法務局に行ったりとか、それから税務署へ行ってみたりとか、そして、お願いするお仕事の専門職の方でも、司法書士さんとか行政書士さんとか弁護士さんとか、ふだん、一般の市民生活の中ではなかなかかかわりの少ない方々のところに行かなきゃいけないというこの隔たりも、私は、この所有者不明土地が発生している相続の手続のところの問題の一つだというふうに思います。
 パンフレットを資料二で配付させていただきましたけれども、そういうことを少しでも啓蒙していこうということで、これは私の地元の和歌山のバージョンを印刷して持ってきましたけれども、法務省にお伺いしますと、全国の市町村の窓口に、相続登記をちゃんとやってくださいねというこのパンフレットを配っていただいているそうです。先生方も、皆さん御地元で多分ほとんどごらんになったことがないと思うんですけれども、この啓蒙されている状態、それから、法務省がこの相続手続をもっと円滑にしていこうということについて、最後にお話を聞かせていただきたいと思います。
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筒井健夫#16
○筒井政府参考人 お答えいたします。
 所有者不明土地問題の拡大を防ぐ観点から、法務省におきましても相続登記の促進に取り組んでおります。
 具体的には、登記の専門家団体である日本司法書士会連合会及び日本土地家屋調査士会連合会と連携の上、相続登記の促進のための、ただいま御指摘がありましたような広報用リーフレットを作成し、死亡届の受理時にこれを配布していただくように、各法務局、地方法務局から全国の市町村に対して協力依頼を行っております。
 現在、全国の七割を超える市町村におきまして、死亡届を受理する際に、相続登記の促進のための広報用リーフレットを当該届出人に配布していただいております。また、全国の三割の市町村におきましては、市町村が作成している、死亡に伴う各種手続一覧表の中に相続登記の申請についての記述を加えてもらっております。
 このような取組を通じて、相続登記の促進に取り組んでまいりたいと考えております。
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門博文#17
○門委員 ありがとうございました。
 それぞれの役目の中でぜひこの相続手続をきちんとするということを進めていただいて、できれば、この所有者不明土地というそのものがなくなるように取り組んでいただきたいと思います。
 ありがとうございました。
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西
西村明宏#18
○西村委員長 次に、谷川とむ君。
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谷川とむ#19
○谷川(と)委員 おはようございます。自由民主党の谷川とむです。
 本日は、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案の質疑ということで質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 さて、人口減少や少子高齢化、人口の都心部への集中を背景に、事実上放棄された土地、空き家が増加しています。
 また、資産としての土地に関する国民の意識の希薄化が見られ、土地や建物に財産価値がなく、土地や建物を保有することの方がかえって負担が大きいため、土地や建物が事実上放棄されている現状があります。
 放棄された土地には、相続が繰り返される中で登記の移転がなされないため、土地の所有権が誰に帰属するかを確認することが困難な土地も増加しています。
 こうした所有者不明土地については、公共事業等において土地を取得、利用しようとする際に、公共部門や私的部門による所有者等の探索に多大な時間、費用、労力を費やすことが強いられており、その結果として、公共事業等の長期化や、状況によっては事業を断念せざるを得ない場合もあります。
 所有者不明土地の存在が支障を来している事例も生じています。先ほど門議員も御紹介がありましたけれども、道路事業の例もあります。そして、東日本大震災後、津波被害者の高台移転のために市町村にて土地を取得しようにも、土地の登記がなされないまま相続が繰り返された土地が数多く存在していたために、所有者を把握するのに大変な時間と手間がかかったことは記憶に新しいと思います。
 所有者不明土地が生まれる主要因は、土地にかかわる情報基盤が整っていないことだと考えます。ある土地が誰のものなのか、データベースで管理されて、そのデータベースを見れば所有者にアクセスできるようになっていれば不明にはならない。
 しかし、我が国では、不動産登記、固定資産課税台帳、農地台帳、林地台帳など、公的な台帳がさまざま存在しているにもかかわらず、これらを見ても正確な土地所有者情報はわからないのが現状です。本来、不動産登記が最も基盤となる台帳のはずですが、既に実態とは大きく乖離しています。
 先ほど局長の答弁からも少しありましたけれども、国土交通省が平成二十六年度に、最後に所有権に関する登記をされたのがいつかというサンプル調査、所有者不明化による国土の利用困難化に関する基礎的調査を行い、五十年以上前に登記をされたままという不動産登記が一九・八%、三十から四十九年経過しているものが二六・三%という結果であり、また、平成二十八年度地籍調査における不動産登記簿上で所有者の所在が確認できない土地の割合は約二〇%、探索の結果、最終的に所有者の所在が不明な土地は〇・四一%となっています。
 法務省でも調査を行い、平成二十九年六月に不動産登記簿における相続登記未了土地調査の結果を公表して、最後に所有権の登記がされてから五十年以上経過しているものが、大都市では六・六%、中小都市、中山間地域では二六・六%という結果でありました。
 農林水産省でも、平成二十八年度に、全農地について、台帳上の名義人が死亡している農地がどれくらいあるかを調査し、面積にして約二割が相続未登記又はそのおそれがあるとしています。
 また、増田寛也元総務大臣が座長を務める所有者不明土地問題研究会の推計では、先ほども門議員からも御紹介がありましたけれども、二〇一六年の時点で、全国に約四百十万ヘクタールの所有者不明土地があるとし、これは九州よりも広い計算になります。また、二〇四〇年には約七百二十万ヘクタールになるとも予測されています。
 さらに、所有者不明土地による経済的損失は、二〇一六年の単年で約一千八百億円、二〇四〇年単年では約三千百億円になると予測されています。二〇一七年から二〇四〇年の累計では、約六兆円に及ぶと見込まれています。
 このように、所有者不明土地の増加は大きな社会経済問題になりつつあり、今回の法案の提出に至ったのだと思います。
 そこで、所有者不明土地問題について、さかのぼるといつごろから認識され始めていたのか。また、これまでどのような対策を講じていたのか。答弁を求めます。
    〔委員長退席、鬼木委員長代理着席〕
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田村計#20
○田村政府参考人 お答えいたします。
 所有者不明土地によって公共事業の円滑な執行が妨げられるといった問題につきましては、東日本大震災からの復興に際しまして、所有者の探索に多大な時間、労力等を要したことが一つの大きな契機となって認識されたものと考えております。
 また、全国的に見ましても、国土交通省の直轄事業におきましては、平成二十年ごろから用地取得を困難とする要因として所有者不明土地が第一位になるというふうなことで、所有者不明土地の問題が認識されております。今後、高齢化や人口減少が進み、相続の機会が増加すれば、更にこの所有者不明土地が拡大していくと見込まれ、その対策は喫緊の課題であろうと考えております。
 まず、東日本大震災の復興に当たりまして、用地取得対策として、事業認定手続期間の短縮など、被災地に特化した用地取得の加速化のための措置を行っております。
 また、全国的な問題といたしましては、平成二十八年三月に、所有者の所在の把握が難しい土地に関しまして、所有者探索の円滑化等に資するガイドラインというものを取りまとめております。
 さらに、昨年六月には、いわゆる政府の骨太方針におきまして、所有者不明土地の公共的利用の円滑化について、「必要となる法案の次期通常国会への提出を目指す。」と位置づけられたところでございまして、今般、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案の審議をお願いをしているというところでございます。
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谷川とむ#21
○谷川(と)委員 ありがとうございます。
 先ほど門議員から所有者不明土地の法律上の定義について御質問がありましたのでこれは省かせていただきますけれども、では、特定所有者不明土地の定義についてお教えください。
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田村計#22
○田村政府参考人 お答えいたします。
 所有者不明土地の定義につきましては先ほど述べたとおりでございますが、その中でも、特定所有者不明土地というものを定義づけております。
 これは、所有者不明土地のうち、簡易なものを除き建築物が存在せず、かつ、業務の用など特別な用途に供されていない土地と定義しております。
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谷川とむ#23
○谷川(と)委員 ありがとうございます。
 では次に、所有者不明土地として、所有者の全てが確知できない場合だけではなく、その一部が確知できない土地も対象としています。
 一部の所有者が判明している土地についても所有者不明土地と定義した理由はなぜですか。答弁を求めます。
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田村計#24
○田村政府参考人 お答えいたします。
 所有者不明土地は、共有地であることが多く、その共有地の一部の共有者がわからないという場合も数多く見られるところであります。
 一方で、土地の売却や長期の賃貸借につきましては、民法上、これらを行うためには土地所有者全員の同意が必要とされているところであります。
 このため、共有者の一部がわからない土地につきましても、公共事業等に用いることが可能となるよう、本法案において対象としているということでございます。
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谷川とむ#25
○谷川(と)委員 ありがとうございます。民法上、全ての所有者が確定しないといけないということで、一部の所有者が判明している土地についても所有者不明土地と定義したと理解をいたしました。
 では次に、所有者の探索において、所有者が海外を含め遠方にいる場合、探索にかなりの時間と労力が要ると思っています。国土審議会土地政策分科会特別部会の中間取りまとめにおいても、この点について、「合理的な探索の範囲について明確化することが求められる。」としていると思いますが、どのような合理化が図られるのか、お答えいただきたいと思います。
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田村計#26
○田村政府参考人 お答えいたします。
 土地収用法等におきます所有者の探索につきましては、これまで、過失なく行うとされていたところであります。本法案におきましてもこの基本的な考え方は変更せず、公簿に基づく調査と関係者からの聞き取り調査による所有者探索を行うことといたします。
 具体的には、公簿に基づく調査につきましては、これまで利用することができなかった固定資産課税台帳、地籍調査票等につきまして、個人情報の保護に配慮をした上で、所有者探索に利用できるよう措置しております。
 また、聞き取り調査につきましては、これまで行われてきた、いわゆる地元の精通者や海外の県人会等への聞き取りが、多大な労力を要するにもかかわらず、地縁の希薄化等を背景に情報を得られにくくなっていることや、個人情報保護の観点を踏まえ、親族等の合理的な範囲に対して行うこととしております。
 これによりまして、所有者探索に関する従来の基本的な考え方を変更することなく、社会経済情勢の変化を踏まえ、より効果的な探索を行うこととしております。
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谷川とむ#27
○谷川(と)委員 いろいろと対策を講じていただいておると思いますけれども、本当に、この所有者を探すということは大変な時間と労力、また、お金もかかってくると思いますので、今の方針で進めていただきながら、また、合理化を図っていただければなというふうに思っています。
 次に、土地収用法では独立性を有する収用委員会が裁決を行っていますが、本法律案においては、第三者機関ではなくて都道府県知事が裁定することとなっておりますけれども、その理由をお聞かせいただきたいと思います。
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田村計#28
○田村政府参考人 お答えいたします。
 収用委員会は、土地収用法上、収用しようとする土地について、適切な補償内容を判断するということとされております。このための専門的知見や高度な中立性、公平性を有する機関として、都道府県知事のもとに置かれているものであります。
 新制度は、簡易なものを除き建築物が存在せず、現に利用されていない土地に限って対象とするものであることから、個別性の強い建築物の補償や移転料、営業補償の算定は不要となります。また、補償金額等につきまして、明示的な反対者がいないことを公告縦覧により確認することから、意見聴取手続も不要でございます。
 このため、収用委員会並みの補償算定に関する専門的知見や高度な中立性、公平性は不要であると考えられます。
 他方、収用委員会は七名の合議体であり、日程調整等に時間を要するなど機動的な対応が難しい面もございます。また、多くの事案を抱えているケースもございます。
 そこで、本法案では、適切な事務配分の観点も踏まえ、都道府県知事が裁定をすることとしております。これは、収用委員会の事務局も置かれており、都道府県が土地の評価など簡易な補償額の算定を行う能力を十分に有していると判断をしたものでございます。
 これによりまして、手続の合理化、円滑化を図ることとしております。
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谷川とむ#29
○谷川(と)委員 ありがとうございます。
 次にでは、都道府県知事が裁定を行うこととなるのですが、事業実施主体と裁定主体が同じになる場合も想定されると思います。このような場合は、裁定申請事項の確認や裁定において適切な判断が行われるためにはどのような措置が講じられることになるのか、答弁を求めます。
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