内閣委員会

2018-05-18 衆議院 全110発言

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会議録情報#0
平成三十年五月十八日(金曜日)
    午後一時四十四分開議
 出席委員
   委員長 山際大志郎君
   理事 石原 宏高君 理事 谷川 弥一君
   理事 中山 展宏君 理事 永岡 桂子君
   理事 松野 博一君 理事 阿部 知子君
   理事 稲富 修二君 理事 佐藤 茂樹君
      池田 佳隆君    泉田 裕彦君
      大隈 和英君    大西 宏幸君
      岡下 昌平君    加藤 鮎子君
      金子 俊平君    神谷  昇君
      亀岡 偉民君    小寺 裕雄君
      古賀  篤君    高村 正大君
      杉田 水脈君    鈴木 隼人君
      高木  啓君    長坂 康正君
      西田 昭二君    三谷 英弘君
      篠原  豪君    福田 昭夫君
      森山 浩行君    山崎  誠君
      源馬謙太郎君    森田 俊和君
      浜地 雅一君    濱村  進君
      鰐淵 洋子君    中川 正春君
      塩川 鉄也君    宮本  徹君
      浦野 靖人君    玉城デニー君
    …………………………………
   国務大臣
   (経済再生担当)     茂木 敏充君
   外務副大臣        中根 一幸君
   農林水産副大臣      礒崎 陽輔君
   内閣府大臣政務官     長坂 康正君
   農林水産大臣政務官    野中  厚君
   政府参考人
   (内閣官房TPP等政府対策本部政策調整統括官)  澁谷 和久君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 飯島 俊郎君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         天羽  隆君
   政府参考人
   (農林水産省生産局畜産部長)           大野 高志君
   政府参考人
   (農林水産技術会議事務局研究総務官)       大角  亨君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           上田 洋二君
   内閣委員会専門員     長谷田晃二君
    —————————————
委員の異動
五月十八日
 辞任         補欠選任
  大西 宏幸君     鈴木 隼人君
  武井 俊輔君     津島  淳君
  濱村  進君     鰐淵 洋子君
  塩川 鉄也君     宮本  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  鈴木 隼人君     大西 宏幸君
  津島  淳君     高村 正大君
  鰐淵 洋子君     濱村  進君
  宮本  徹君     塩川 鉄也君
同日
 辞任         補欠選任
  高村 正大君     武井 俊輔君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六二号)
     ————◇—————
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山際大志郎#1
○山際委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房TPP等政府対策本部政策調整統括官澁谷和久君、内閣府知的財産戦略推進事務局長住田孝之君、外務省大臣官房審議官飯島俊郎君、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官宇都宮啓君、農林水産省大臣官房総括審議官天羽隆君、農林水産省生産局畜産部長大野高志君、農林水産技術会議事務局研究総務官大角亨君、経済産業省大臣官房審議官上田洋二君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山際大志郎#2
○山際委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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山際大志郎#3
○山際委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。篠原豪君。
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篠原豪#4
○篠原(豪)委員 どうもありがとうございます。立憲民主党の篠原豪でございます。
 さっき、残念ながら、本会議場で、TPP関連の条約の採決が行われました。
 まだ六時間しか外務委員会で話をしていないんですよ。ほとんど内容が煮詰まっていない。ちゃんとした内容が話されないうちにこのようなことをこの国会でやっていることに、今、内閣委員会でTPPの審議をする立場から、厳重に抗議を申し上げます。
 そして、よもやですけれども、今一部で言われているように、きょうの委員会で強行的な採決が行われることなどないとは信じております。その前提でしっかりと議論を、きょうも、そして来週もやらせていただきたいと思い、質問に立たせていただきます。
 さて、戦後の世界経済は、互いに関税を引き下げることによって国内市場を開放して、貿易自由化を推進してきました。日本は、やはりこの貿易自由化をてことして経済大国とまで、その自由貿易の恩恵を最も受けてきておりますから、この意味からは、日本経済にとって自由貿易を堅持をし、そして保護主義に反対すること、反していくことというのは、これはとても大切な原則だと思っています。その観点も踏まえて、きょうは御質問いたします。
 TPPに日本が参加交渉を始めるに当たっては、国内においても賛否両論がありました。今もあります。
 反対する立場としては、国際競争力が農業にはない、関税で守られてきているんだから、ただでさえ今苦しい状況であり、高齢化になっていって、TPPをやってしまえば、これは本当に日本の農業はもつんだろうか、こういう立場であります。
 一方で、参加に賛成する意見というのは、大きく二つあったんだと思います。
 一つ目は、日本が既にEPAの締結で他国におくれをとっています。ですので、日本企業が国際競争上不利な立場になるので、この状況改善にはTPPに参加することがいいんじゃないか、こういうふうに思ったというふうに思います。
 そこで、安倍政権は、二〇一八年に七〇%にEPAカバー率を広げていくということを目標としました。果たしてこれが今どういう状況になっているのか。交渉が妥結したTPP11やEU・EPAも含めて何%になるのかということ。そして、この目標実現のための、日本企業が国際競争上不利にならない程度のFTAカバー率に既になっていると考えているのかどうかを確認させていただきます。
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飯島俊郎#5
○飯島政府参考人 お答えいたします。
 閣議決定をされました「未来投資戦略二〇一七 ソサエティー五・〇の実現に向けた改革」におきましては、二〇一六年度末時点での我が国のFTAカバー率を四〇・〇%としております。その後、昨年十二月に交渉が妥結した日・EU・EPAを含めますと、FTAカバー率は五一%となります。
 一方で、この数字は、TPP12協定、すなわち米国を含めた数字となっておりまして、米国を除いたTPP11協定とした場合の我が国のFTAカバー率は三六・五%ということになります。これは、EUの三二・八%、米国の四七・二%と比較しましても遜色のない数字であり、日本企業の海外進出や海外の成長市場の取り込みに貢献していくものと考えております。
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篠原豪#6
○篠原(豪)委員 七〇%を目標にし、さっき言ったように、二〇一六年度は日本のカバー率は二〇%です。この当時で、韓国は約七〇%、中国が四〇%、米国は四〇%ですので、高くない。そういう目標とはまだまだ離れているので、これは十分、国際競争力上不利にならないという程度だというふうにおっしゃいましたけれども、これはしっかりと考えていかなきゃいけないカバー率だと思っている。達成はしていないわけだと思います。
 それで、TPPは、高い水準の貿易自由化のルールづくりを目指す、そこへの参加が、我が国にとっても、国内産業の国際競争力の改善に資することが大きいと政権は考えてきたわけです。そして、一度は締結をして、さあこれからというときに、今おっしゃっているように、カバー率でいっても、アメリカは抜けています。そして、きょうまでに、いろいろな議論になって、抜けちゃったから先にTPP11を始めようという考えに至って、今ここで質疑を、法案が提出されてやっています。
 ただし、著作権の保護期間や医薬品のデータ保護期間など知的財産分野に関する項目の多くが凍結されているということは、先ほど本会議でも討論でどなたか指摘をしていたところでもありますけれども、このTPP11でも、当初予定していた参加意義が今でも継続的に、その意義が継続したままであるというふうに考えていらっしゃるのか。
 このことは、具体的に数字が余り、これはいろいろ議論になっていますけれども、継続性の意味でどういうふうに考えるかということを、具体的に少し数字も入れた上で、国民の皆様にお答えいただければと思います。
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茂木敏充#7
○茂木国務大臣 TPP、これは、世界的に保護主義が台頭する中で、日本がリーダーシップを発揮して、二十一世紀型の自由で公正な新しいルールをアジア太平洋地域につくり上げると。
 具体的な数字ということでお話がありましたので、人口でいいますと五億人、そしてGDP規模でいいまして十兆ドル、貿易総額五兆ドルという巨大な一つの経済圏、これをつくり上げる。それがまた、世界の成長センターである地域であるわけでもあります。
 さらに、TPPの交渉においては、物品市場アクセスの内容を含めた協定の修正を行わずに、お話がありましたが、知的財産関連などごく一部のルールのみを凍結するということで合意をいたしました。TPPの持っているハイスタンダードを維持しつつ、十一カ国が合意できるバランスのとれた協定となっていると考えております。
 また、昨年末に公表しました経済効果分析、GTAPモデルを使っておりますが、これでTPPは、具体的な数字で申し上げますと、日本のGDPを七・八兆円押し上げ、四十六万人の雇用を生み出すと試算をされているところであります。
 これは、経済連携協定による関税削減等の直接的な効果だけではなくて、貿易・投資機会の拡大が国内の生産性の向上や雇用の拡大にもつながるものでありまして、まさに、海外への経済連携の推進、これが国内経済の拡大にもつながる。TPPを日本経済の強力な成長のエンジンとしていきたいと考えております。
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篠原豪#8
○篠原(豪)委員 そもそもの目的と、今11になって、ごく一部であるとおっしゃっていましたけれども、理由の中で、アメリカがTPPを離脱して11となった今となって、世界の貿易・投資ルールをつくろうという日本政府のもくろみは、今のところ破綻しているというふうに考えているんですけれども、これについてはどう思われますか。
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茂木敏充#9
○茂木国務大臣 そのような考えは持っておりませんし、恐らく、TPP参加十一カ国もそのような認識ではない。保護主義が台頭する中で、二十一世紀型の新しい共通のルールをつくっていきたい、こういう思いで結束をして、本当に、わずか半年の間でここまで合意をつくり上げてきたわけであります。
 そして、現段階におきましても、さまざまな国、例えば、中南米でいいますと、太平洋同盟、これは、メキシコそしてチリ、ペルー、コロンビアが入っておりますが、そのうち三カ国が参加をしている。残りのコロンビアも、TPPに非常に高い関心を示して、参加の意向を持っている。また、アジアにおきましては、日本のさまざまな物づくりのバリューチェーンの一つの拠点でありますタイ、こういった国も参加に強い関心を持っている。さらには、太平洋を渡ってということになるわけでありますけれども、英国までもがこのTPPに高い関心を示す。それだけやはりこのTPPの持つ意味というのは、この全体的な関心から見ても高いものであると考えております。
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篠原豪#10
○篠原(豪)委員 後ほど、もう少し具体的にお伺いしたいんですけれども。
 今、十一カ国の話がありました。これは皆さん、アメリカの復帰をもくろんでいるかわかりませんけれども、日本は少なくとも日米共同の利益を追求するためにアメリカに復帰を促していくということをずっとおっしゃっています。日米と、合わせておっしゃっているんだと思います。
 ただ、近い将来アメリカがTPPに復帰することはかなうのかどうかというと、後の議論にさせていただきますけれども、わからないわけです。
 最初に伺っておきたいんですが、アメリカ側の参加が永久にかなわなかった場合に、このTPP11の意義というのはどういうふうになるんでしょうか。
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茂木敏充#11
○茂木国務大臣 まさに、アメリカとの間でもこれから、持っているTPPの戦略的、経済的意義であったりとか効果、こういったことについては日本としてしっかり訴えていきたいと思っておりますし、グローバル化が進む中で、世界経済、一番グローバル化しているのはアメリカであります。同時に、さまざまな第四次産業革命、AIであったりとかIoT、こういった技術が進んでいるのもアメリカであります。
 間違いなく、このTPPというものがアメリカの経済や雇用にとってもプラスになる、こういったことをしっかりと我々として訴えていきたい、この思いは十一カ国共通の思いでありまして、その思いのもとで、まさにこれから、まずは十一カ国で早期の発効を目指すという段階ですから、この段階で、遠い将来にアメリカが絶対に戻ってこなかった場合にどうするんだと、このことについて予見を持って申し上げるのは差し控えたいと思います。ヤジ
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篠原豪#12
○篠原(豪)委員 そうですね、考えておかなきゃいけない問題だというふうに思っていますし、皆さんも考えていらっしゃるんだと思います。
 これは、何で聞くかというと、一つは、やはりこのTPPにおけるルールのもとの内容というのは、自由と民主主義とそして法の支配といった普遍的な価値、これを共有する、そういった国々と行っていくんだ、なので安全保障上も大きな意義を持つというふうに言っていたわけです。ですので、アメリカが今離脱していることで、この認識をどういうふうにしていくのか。拡大路線だという話をしていますけれども、そもそものもとの、今、普遍的価値というところの関係性、ここについては今どういうふうに考えていらっしゃるか、お伺いします。
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茂木敏充#13
○茂木国務大臣 TPP12協定、これにおいては、例えば投資先の国が投資企業に対し技術移転等を要求することの禁止、これは御案内のとおり、今世界的にも大きな問題になっているところであります。また、電子商取引におけますソースコード、つまり、ソフトウエアの設計図の移転であったりとかアクセス要求の禁止などは我が国が議論を主導してルール化することができたものでありまして、TPP11協定におきましても、そうしたハイスタンダードな規定、これは維持をされているところであります。
 そして、今回、まさにトランスパシフィックという形で、ベトナム、マレーシア、シンガポール、こういったASEANの中でも主要国、また、メキシコ、チリなど、北米、中南米諸国、オーストラリア、ニュージーランドなど十一カ国が参加をして、アジア太平洋地域に二十一世紀型の自由で公正なルールに基づく新しい経済圏、これをつくっていくわけでありまして、基本的な価値、これを共有する国々がこういった公共財を持ってその輪を広げていく、このことは、地域の安定であったりとか安全保障にも資する、こういった考えを持っております。
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篠原豪#14
○篠原(豪)委員 今、ASEANの話もありました。拡大していくという話があったんですが、日本企業はASEANや中国などを中心にサプライチェーンを構築しています。RCEPは同地域を共通のルールでカバーするものであることですから、これは、自由とか民主主義、法の支配といった普遍的な価値を共有するというこのTPPとは質が少し違うんじゃないかというふうに思います。
 そのRCEPは、企業にとっては戦略的、経済的な活動にとってというのと、さっき言った安全保障上の理由というのは少し離れて考えなければいけないし、もちろん経済的、戦略的にやるというのは大事なんです、別に否定しているわけじゃないんですよ、全然。それを考えていくときに、RCEPも、今言った貿易の自由化が、質の高いレベルのハイスタンダードなものになれば、これは享受できる恩恵も日本企業にとって大きくなるというのは、これは茂木大臣も御案内のとおりだと思います。
 したがって、RCEPが妥結に至れば、東アジア地域の貿易自由化が非常に進展する可能性があるんですけれども、今、問題は、アメリカが参加するTPPが見通しにくい状況である。
 例えば中国が、アメリカまで入ってTPPをやるというふうになると、これは一つの大きな経済的な圏域ができますから、当然そこに入れないという人たちは、これは困ったなということになって、それで、RCEPはRCEPで、アジアはアジアでやっていこうというふうに判断する可能性が高いんですが、現状では、アメリカが抜けてしまえば、アメリカのパワーを使って、そこまで中国が、なくなったものに対してどういうふうに思うかといえば、今一帯一路構想をやっていますから、ここに注力する中で、このアジア太平洋地域の質の高い貿易自由化に向けて、日本は果たしてどうやって、今、この二つの状況がある中でイニシアチブを発揮していくのか。
 これは、政府は今どういうふうに考えていらっしゃるか、今の、現段階の考えをお伺いします。
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飯島俊郎#15
○飯島政府参考人 お答えいたします。
 我が国は、中国との関係では、現在、TPPに参加していない中国を含めた十六カ国が参加するRCEP及び日中韓FTAの交渉を並行して進めております。
 我が国としましては、まず、これらができるだけ質の高いものとなるよう精力的に交渉を進めていくこととしております。
 我が国は、自由貿易の旗手として、世界で最もダイナミックに成長するアジア太平洋地域において、マルチやバイの経済連携協定を含むあらゆる手段を通じて、質の高い自由で公正な貿易ルールを構築していく考えでございます。
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篠原豪#16
○篠原(豪)委員 イニシアチブを発揮したいという気持ちはわかるんですけれども、果たして実際にそのイニシアチブを本当にどうやってとっていくのかという手法ですよね。
 いいんですよ、頑張りますというのは。でも、それはやはりちゃんと、どういうふうにやっていくのかというのを具体的に、今この状況でどういうふうに進めていこうかということを、少し何か思うところがあれば教えていただけませんでしょうか。
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茂木敏充#17
○茂木国務大臣 中国、習近平国家主席が何を考えているか、全て私の方からコメントすることは当然できないわけであります。もちろん、アメリカの動向というのは強く意識をしていると思いますが、では、例えばワンベルト・ワンロードを進めるというときに、ではアメリカのことだけ考えてそういった政策を進めているのかといいますと、必ずしもそうではない。メコンデルタ地帯に対する考え方、またインド、そして中東に通じる地域に対する中国の対応、さまざまなことを考えるんだと思っております。
 TPP、これはトランスパシフィックでありますから、アジア太平洋地域をカバーいたしますが、RCEPの場合は、ASEAN十カ国プラス日本や中国、そしてオーストラリア等々の関係国も入ってくるわけであります。中には、経済の発展レベル、これが今回TPPに参加する国にまだ達していない国もあるわけでありまして、どこまで高いスタンダードのものをつくっていくかという問題と、全員が参加できる枠組みをどうするか。これは非常に難しいバランスがあるわけでありまして、ハイスタンダードにすればするほど、なかなかついてこられない国が出てくる。
 一方で、何というか、全員を巻き込もうと思うと、思ったほどのハイスタンダードにならないという問題も出てまいりますが、このTPP12、そして昨年の一月二十三日以降はTPP11でリーダーシップをとってきた日本の経験といったものを、RCEPの交渉にもしっかりと生かしていきたい。
 また、RCEPの仲間の中でも、シンガポールであったり、またマレーシア、ベトナム、そしてブルネイ、さらにはオーストラリア等々、この一年間の日本のリーダーシップを信頼してくれている国は大変多い、このように考えております。
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篠原豪#18
○篠原(豪)委員 我が国の国益を最大化するという目標のもと、やっていただきたいと思います。
 他方で、アメリカですよね。アメリカがTPPに復帰しないで、別途FFRをやるというのは、もうここで何度も議論になっているんですけれども。
 きのう、我が党の阿部委員もお話ししていましたけれども、離脱のアグリーメントを見ると、やはりワン オン ワン ベーシス バイラテラル ベーシス ネゴシエーション フューチャー トレード ディールズと書いてあって、離脱は決まりましたけれども、パーマネントだというふうに書いていて、四月の十八日にフロリダで、安倍首相を横にして、二国間交渉がいいと言い切ったわけですよね。
 そうすると、この事態は当然避けた方がいいということは我々は言ってきています。これは多くの方々がそう思っている。そこで、この対策をどういうふうに考えているかということを伺いたいんです。
 トランプ政権は今、NAFTAの見直し交渉、これを、自動車生産を米国内に誘導しようとしています。関税が無税となる原産地規則をつけて、つまり、域内で部品調達率の基準を引き上げるということを提案しているということです。さらに、カナダ、メキシコに対しては、自国通貨安誘導を防止するために、通常は貿易協定に盛り込まれることのない為替条項、この為替条項を新たに盛り込もうとしているというふうに言われているんです。
 こうなったときに、トランプ政権がこの十一月に、まさに政権の真価が問われる中間選挙が目の前にあって、離脱しちゃいましたから、後悔しているかどうかわかりませんが、でも、今言ったように、ここに書いてあって、決めて署名してしまっているから、もはや戻ることは余り考えられないんだと思うんですよ。だからこそ、バイラテラルな交渉をワン・オン・ワン・ベースでやろうということで言っているわけです。
 日本には、やはり中間選挙を控えて、同様な要求をしてくるんじゃないか。カナダやメキシコには為替条項まで入れてやるという話なんです。なので、こういった要求を回避しなければいけないと思うんですが、これはどういうふうに考えているかということをお伺いしたいと思います。
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飯島俊郎#19
○飯島政府参考人 お答えいたします。
 米国政府によりますTPPからの離脱を受け、我が国は、日米首脳会談を含め、これまで累次にわたり、米国政府に対して、TPPに復帰するよう働きかけてまいりました。
 その結果、トランプ大統領自身も、TPPについて、よりよい合意の内容ができるのであればTPPに参加する可能性がある旨を述べるような状況も出てきております。TPP11の早期発効を実現することが、TPPのメリットを具体的に示し、TPPが米国の経済や雇用にとってもプラスになるとの理解を深める大きな力になるものと考えております。
 委員が御指摘になりました為替条項等の問題につきましては、仮定の質問にお答えすることは差し控えさせていただきますが、委員が言及になられました自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議におきましては、公正なルールに基づく自由で開かれたインド・太平洋地域の経済発展を実現するため、日米双方の利益となるように、日米間の貿易や投資を更に拡大させていくとの目的で協議が行われるものでございます。この協議は日米FTA交渉と位置づけられるものではなく、その予備協議でもございません。
 我が国として、いかなる国とも国益に反するような合意を行うつもりはなく、攻めるべきは攻め、守るべきは守り、最善の結果を追求していく方針としております。
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篠原豪#20
○篠原(豪)委員 それは建前上、ずっと聞き流したんですけれども。
 何を心配しているかというと、日本の今までのアメリカとの交渉の歴史を見てみますと、何かブラウスが一ドルで日本製品が入ってきてという事件が、昔ブラウス事件というのがあって、そこから、綿製品を一九五六年に、鉄鋼を一九六九年に、繊維を七二年、七七年にはカラーテレビ、八一年は自動車、これは全部輸出の自主規制なんです。なので、交渉の中で日本は結局いろいろと自主規制を、いろいろなものをさせられてきたという歴史があるんですよ。まさに今、そういった歴史があるからこそ、こういう、今トランプ政権がかなりむちゃな要求を、球を投げていると思っているんです。
 どう見ても高目の球なので、例えば、鉄鋼の話があります、アルミの話があります、それを政府としては、それは日本しかできないからいいと言っているけれども、球を投げているわけですよ。いろいろな球を投げているんですけれども、これを全部まともに振ると、それはどうなるかわからない、打ち返すと。そういうこともあるので、ずっとフォアボールを投げさせればゲームはこっちが勝つと言われるのもあるかもしれないんですけれども、そうはいってもその前で球を振りそうなので、ちょっとここのところをどう考えているかというところを伺いたかったので、伺いました。ここはしっかりやっていただきたいと思います。
 日本はずっと自主規制でやってきた歴史があるわけですよ。向こうはもうそれはわかっていますから。私はそう思います、私だったらですね。そういうふうに考えております。
 ですので、今度FFRを、農業関係者の配慮からか、これをいつ開くのかという問題もあります。これも日本のFTAの交渉ではないと言っていましたけれども、今言っていましたよ、おっしゃっていました。それは何らかの協議でもないということをおっしゃっていましたけれども、通商協議ですよ。
 何とかこのTPP11の発効まで、交渉の開始を先延ばしにしているようにも見えるんですけれども、その時点までに、発効前までに、二国間でのこのFFR、つまり、米国との二国間のFTAになるかもしれないということの優先方針になっていくと困るなということで、そういうことがないのかということを一つ聞きたいのと、あと、TORの話ですけれども、FFRにおいてどのような付託事項をこれから盛り込んでいくのかわかりません。
 一つ伺いたいんですが、現在、TORの素案、たたきというのはどのように、日米両国でそれぞれに考えてお互い出すという話になっているのか、あるいはこっちから出すのか、あるいは向こうから来たのを検討するのか、そのことを、今どういうふうになっているかも含めて、時期と、今の、最初の案というのはどういう作業で進んでいるかということを教えていただければと思います。
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茂木敏充#21
○茂木国務大臣 まず委員、NAFTAのことについてもいろいろお調べになってお話をされているわけでありますが、必ずしもNAFTAと、TPPであったりこれからのFFR、同列に並べられるものではない、こんなふうに思っております。
 そして、今アメリカの政権が何を考えているか。
 きのう、阿部委員の方からも、トランプ大統領の一月の二十三日の声明を示していただきましたが、多分、最後の二行で、ツー以下で目的が書いてあったと思うんですが、アメリカの産業を振興する、そしてアメリカの労働者を守り、アメリカの所得、賃金を上げる、このことが目的なんですよ。そのためにどうしたいかということでありまして、今回のFFRの協議、まさに、フリー、自由で、フェア、公正であると同時に、レシプロカルですから、お互いにとって利益があるような成果を上げるべく取り組むということであります。
 TORでありますが、今それぞれ関心のある項目をお互いに出し合う、そういった中で事務的に調整をする、こういうレベルであります。
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篠原豪#22
○篠原(豪)委員 ありがとうございます。
 やはり、そういった具体的にどう進んでいるかというのをこうやって教えていただければ、我々国民の側もわかりやすいと思うし、中身がよくわからない中で、かみ合わないで議論をしていたら質疑時間がもったいないので、本当にそうやって今おっしゃっていただいているのはありがたいと思っていますし、じゃ、その中身を今度どうしていくかという話は継続的にしていかなきゃいけないんだと思います。
 ちょっとここで視点を変えるんですけれども、本当に、アメリカが抜けたTPP、すなわち、今回のTPP11が、TPPよりも日本の国益に資するのか資さないのかという問いがあるんじゃないかと思っています。
 声で、日米で、特に日本はアメリカの力を使って、まあ全員、皆さんの力を合わせてという言い方が正しいんでしょうけれども、いろいろな、東南アジアとか他国への窓口を大きく広げて、日本の利益になることも結構あるんだと思うんです。当然、なければ、全部損だったら、これは条約として認められないし、この法案も認められないんですけれども。そういうふうにやってきている中で、日本にとってはアメリカが戻らない方が、日本だけの国益を経済的に考えたときには得なんじゃないかということを言う人もいるんですよ。
 このことについてどう思われますか。日米の利益を追求というか、日本単独の利益だけ追求するという観点から見ることができるかどうかという、そこの御所見です。
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茂木敏充#23
○茂木国務大臣 利益の捉え方ということによっても違ってくる部分はあるかと思うんですけれども、日本の国益と全体の利益からしたら、アメリカがTPP12の形なりで復帰をするということは、日本も期待いたしておりますし、これが十一カ国共通の認識だと思っております。ヤジ
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篠原豪#24
○篠原(豪)委員 今、世界標準という言葉が聞かれましたけれども。
 では今回、凍結項目が、ここはちょっとお願いしたいんですけれども、八十項目から二十項目になったという交渉の経緯について、この経緯がまだ示されていないので、これは委員長、お願いがあるんですが、この経緯、出していただけるよう、理事会で協議していただけますでしょうか。
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山際大志郎#25
○山際委員長 後ほど理事会で協議をいたします。
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篠原豪#26
○篠原(豪)委員 出していただけるように、大臣、よろしくお願いします。ちょっと見たいぞという声がありますので。
 話を戻しますが、この二十項目になったところで、見たいのは理由があるんですよ。日本が二十項目の中で、果たして、凍結されたままの方が日本にとってはバイで考えたら利益になる項目と、バイで考えたらですよ、反対に凍結が解除された方が利益となる項目というのは、バイで考えた場合には今どういうふうに捉えられているかということをお知らせください。
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飯島俊郎#27
○飯島政府参考人 お答えいたします。
 我が国としましては、今回凍結されることになりました二十二の項目全てを含め、TPP12協定全体について、幅広い分野において二十一世紀型の自由で公正なルールをつくり出すものであり、今後の経済連携協定のスタンダードになるものと考えております。
 その上で、TPP11協定における凍結項目につきましては、TPP12協定が有しておりますハイスタンダードな水準を維持しつつ、十一カ国の全てが合意に参加できるバランスのとれた協定を実現するために、さまざまな要素を総合的に考慮して判断した結果であると承知しております。
 そうした考えに基づきまして、我が国からは凍結の提案は行っておりませんが、これ以上の詳細につきましては、交渉の内容にかかわることでございますので、説明を差し控えさせていただきたいと思います。
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篠原豪#28
○篠原(豪)委員 さっきから、ちょっと答弁ひどいですよ。そんなこと聞いていないですよ。
 もう一回聞きますよ。二十二項目のうち、二カ国同士で考えた場合は、どこがどういうふうに我が国の国益に資すると考えているのかというのを教えてほしいんです。それだけの話なんです。教えてください。
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澁谷和久#29
○澁谷政府参考人 ざっくばらんに申し上げまして、凍結されて非常に残念だと思ったのが、政府調達の追加的交渉という規定があります。
 これは、TPPの政府調達協定の中では、日本はWTOの政府調達協定では政令指定都市まであけておりますが、連邦制をとっている国が、州政府をTPPであけていない国が五個あります。そうした国には、日本も、TPPでは地方政府をあけていないわけですけれども、これはけしからぬということで、三年たったら地方政府をあけさせる追加的交渉をするという規定があります。
 これはむしろ日本が攻める立場にあったものでございまして、どっちかというと、アメリカも連邦制で、州政府をあけておりませんので、むしろアメリカを攻撃できる規定だったわけですけれども、これが凍結されたということは、我が国としてはやや残念であります。
 ただ、協議というのは、発効した後、いつでもいろいろな場でできるわけですから、ということで了承した、そういう経過がございます。
 私の個人的な感じでは、それ以外の項目、我が国にとって困るとか、そういうことは余りないような気がしております。
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