厚生労働委員会
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会
会議録情報#0
令和元年五月二十一日(火曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 冨岡 勉君
理事 大串 正樹君 理事 小泉進次郎君
理事 後藤 茂之君 理事 田畑 裕明君
理事 橋本 岳君 理事 西村智奈美君
理事 大西 健介君 理事 高木美智代君
安藤 高夫君 上野 宏史君
大岡 敏孝君 大隈 和英君
木村 哲也君 木村 弥生君
国光あやの君 小林 鷹之君
後藤田正純君 佐藤 明男君
塩崎 恭久君 繁本 護君
田村 憲久君 高橋ひなこ君
谷川 とむ君 丹羽 秀樹君
福山 守君 船橋 利実君
堀内 詔子君 三ッ林裕巳君
山田 美樹君 渡辺 孝一君
阿部 知子君 池田 真紀君
尾辻かな子君 吉田 統彦君
稲富 修二君 岡本 充功君
白石 洋一君 山井 和則君
桝屋 敬悟君 鰐淵 洋子君
高橋千鶴子君 藤田 文武君
柿沢 未途君 中島 克仁君
…………………………………
厚生労働大臣政務官 上野 宏史君
参考人
(日本社会事業大学専門職大学院教授) 宮島 清君
参考人
(明石市長)
(弁護士)
(社会福祉士) 泉 房穂君
参考人
(特定非営利活動法人CAPNA理事長) 萬屋 育子君
参考人
(東京都児童相談センター次長) 西尾 寿一君
参考人
(弁護士)
(日本弁護士連合会子どもの権利委員会幹事) 花島 伸行君
厚生労働委員会専門員 吉川美由紀君
—————————————
委員の異動
五月二十一日
辞任 補欠選任
新谷 正義君 福山 守君
同日
辞任 補欠選任
福山 守君 新谷 正義君
—————————————
本日の会議に付した案件
児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五五号)
児童虐待を防止し、児童の権利利益の擁護を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案(岡本充功君外十名提出、衆法第七号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 冨岡 勉君
理事 大串 正樹君 理事 小泉進次郎君
理事 後藤 茂之君 理事 田畑 裕明君
理事 橋本 岳君 理事 西村智奈美君
理事 大西 健介君 理事 高木美智代君
安藤 高夫君 上野 宏史君
大岡 敏孝君 大隈 和英君
木村 哲也君 木村 弥生君
国光あやの君 小林 鷹之君
後藤田正純君 佐藤 明男君
塩崎 恭久君 繁本 護君
田村 憲久君 高橋ひなこ君
谷川 とむ君 丹羽 秀樹君
福山 守君 船橋 利実君
堀内 詔子君 三ッ林裕巳君
山田 美樹君 渡辺 孝一君
阿部 知子君 池田 真紀君
尾辻かな子君 吉田 統彦君
稲富 修二君 岡本 充功君
白石 洋一君 山井 和則君
桝屋 敬悟君 鰐淵 洋子君
高橋千鶴子君 藤田 文武君
柿沢 未途君 中島 克仁君
…………………………………
厚生労働大臣政務官 上野 宏史君
参考人
(日本社会事業大学専門職大学院教授) 宮島 清君
参考人
(明石市長)
(弁護士)
(社会福祉士) 泉 房穂君
参考人
(特定非営利活動法人CAPNA理事長) 萬屋 育子君
参考人
(東京都児童相談センター次長) 西尾 寿一君
参考人
(弁護士)
(日本弁護士連合会子どもの権利委員会幹事) 花島 伸行君
厚生労働委員会専門員 吉川美由紀君
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委員の異動
五月二十一日
辞任 補欠選任
新谷 正義君 福山 守君
同日
辞任 補欠選任
福山 守君 新谷 正義君
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本日の会議に付した案件
児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五五号)
児童虐待を防止し、児童の権利利益の擁護を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案(岡本充功君外十名提出、衆法第七号)
————◇—————
冨
冨岡勉#1
○冨岡委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案及び岡本充功君外十名提出、児童虐待を防止し、児童の権利利益の擁護を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
本日は、両案審査のため、参考人として、日本社会事業大学専門職大学院教授宮島清君、明石市長・弁護士・社会福祉士泉房穂君、特定非営利活動法人CAPNA理事長萬屋育子君、東京都児童相談センター次長西尾寿一君、弁護士・日本弁護士連合会子どもの権利委員会幹事花島伸行君、以上五名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の順序について申し上げます。
最初に、参考人の方々から御意見をそれぞれ十分以内でお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、発言する際はその都度委員長の許可を受けることになっております。また、参考人は委員に対して質疑することができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、まず宮島参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →内閣提出、児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案及び岡本充功君外十名提出、児童虐待を防止し、児童の権利利益の擁護を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
本日は、両案審査のため、参考人として、日本社会事業大学専門職大学院教授宮島清君、明石市長・弁護士・社会福祉士泉房穂君、特定非営利活動法人CAPNA理事長萬屋育子君、東京都児童相談センター次長西尾寿一君、弁護士・日本弁護士連合会子どもの権利委員会幹事花島伸行君、以上五名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の順序について申し上げます。
最初に、参考人の方々から御意見をそれぞれ十分以内でお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、発言する際はその都度委員長の許可を受けることになっております。また、参考人は委員に対して質疑することができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、まず宮島参考人にお願いいたします。
宮
宮島清#2
○宮島参考人 日本社会事業大学専門職大学院の宮島清と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、とても重要な二つの法案の審議に当たり意見を述べさせていただく機会をいただき、心から感謝を申し上げます。
私の方は、六枚の資料を用意させていただきました。
一ページ目は、レジュメ本文でございます。これに沿ってお話をさせていただきます。
二ページ目から五ページ目までについては、これは、三月の末に、香川・目黒事件、船戸結愛ちゃんの事件ですね、また野田市の栗原心愛ちゃんの事件を中心に法改正についてインタビューをいただきまして、それを記事にしていただいたものがございましたので、その写しをつけさせていただきました。
最後の六ページに二つの事例を挙げております。一つは、昨年五月の末に発生しまして、香川・目黒事件と同じ六月に報道された、東京新宿で起きた、二十五歳の女性が新生児を漫画喫茶で殺害し、遺棄してしまった事件、もう一つは、やはり昨年の一月に発生しましたが、ことしの三月に第一審判決が出ましてその報道がなされた、愛知県豊田市で三つ子の子供のうちの次男をお母さんが殺害してしまった事件、この資料をつけさせていただきました。
なぜこのような構成にしたかと申しますと、児童虐待というものの悲惨さ、これはもちろんですけれども、同時に、児童虐待が非常に多様なものであるということを先生方にお伝えして、そのことも含めて今回の法案の御審議に当たっていただきたいと心から願ったからでございます。
それでは、一枚目のレジュメに沿ってお話を申し上げたいと思います。
そもそもの内容で恐縮ですけれども、「児童虐待についての認識」ということの表題をつけさせていただきました。
児童虐待は、本来は憩いの場所であり、また子供が健やかに育つ場所です、その家庭が生き地獄あるいは戦場となる、そのようなものであるという認識に立つべきだというふうに思います。栗原心愛ちゃんが沖縄から千葉に来たときに、お母さんに地獄だったというふうに話したという報道が先日ございました。まさに児童虐待は、家庭が生き地獄、戦場となるものだと思います。子供の命、弱い者の命が奪われ、人権が奪われます。家庭で殺人、暴力、人格否定、支配、レイプ、食事を与えられない、そのようなものが起こるのが児童虐待です。
ですから、虐げられている者の体験していること、このことを第一に考慮して全てのことが進められるべきだというふうに考えています。
よく児童虐待においては安全確認という言葉がございますが、一時安全確認をすればわかるというものではないと考えています。その子供の置かれている状況、事例ごとの家族メンバーの個性や特質、メンバーとメンバーとの関係、生活の全体像、家族の歴史、これらが的確に把握され判断される、その的確な判断のもとに対応がなされなければ子供の命は守れない、そのように考えております。
状況は常に変化し続けます。その変化をきちんと見ていかなければなりません。安定して見えた家庭で、そこで急変することもございます。
ですから、事例に何らかの形で接触がとれたとき、あるいは通告がなされたとき、相談がなされたとき、そのときに的確に内容の全体像をつかみ、それにふさわしい継続的な状況把握をし、それに基づき対応することが必要だと思います。先ほども申し上げましたけれども、児童虐待が多様なものであることを忘れてはならないと考えます。
日本では、毎年八十名前後の子供の命が奪われます。最も多いのはゼロ歳児、うち半数は新生児殺、遺棄です。育児ノイローゼや親子心中も多数認められます。豊田市の事件のように、双子、三つ子のお子さんへの虐待や、子供が発達上の課題を抱え、そして子育てに悩んで虐待に及ぶ例もございます。
もちろん、今回の二つの事件のように、しつけのつもり、体罰のエスカレート、そのようなものもございます。また、さまざまな要因で生じるネグレクトも多数発生しています。親御さんの疾病のために、したくてもできないというような状況も多数発生しています。DVのために、自分を守れず、子供を守れない、そのような事案も多数認められます。そのような内容をきちんと見ていかなければならないと思います。統計上は発生件数が少なく見える性的虐待も、魂の殺人と言われるものです。これは、暗数も含めれば相当数あると考えます。
このような多様な児童虐待の内容、悲惨であり、かつ多様である、そのことを含めて対応、対策を進めていかなければならないと思います。
残念なことに、深刻な課題がある場合には、指導や支援をしても容易には改善されないものもございます。形式的に治療、教育プログラムを受講し、引取りを強く要求するような例もございます。
そのようなことを踏まえ、教育的なプログラムが有効な例もあれば、そうではない例、その両方を見据えて対応すべきだというふうに思います。また、母子が加害者から離れることを助けるべき事例、生活の土台の再構築が必要な例、抱える疾病の治療を優先すべき例、レスパイトや保育サービスで軽減できる例もございます。そのようなさまざまな内容を踏まえた対策が必要だと思います。
このように考えますので、この下に挙げた二つ目、三つ目、児童相談所と市町村の体制整備だけでは足りず、国民が皆関心を持ち、自分にできることをしなければならないと考えますが、限られた時間ですので、二番と三番について申し上げたいと思います。
児童相談所の体制整備と職員の力量の向上は、どうしても必要なことだと思います。
児童相談所は、ほかの機関では担い得ない固有の機能を持っているからです。
また、そのためには、直接対応する児童福祉司や児童心理司の増員と力量の向上が必要です。
この力量の向上のためには、適性も大事です。また、基礎的な学びも大事です。そして、経験を積むことが大事だと思います。促成栽培はできないものと考えています。
また、担当者の力量のアップだけでは児童相談所が的確に対応できるようにはならないと思います。児童相談所の増員だけではなく、的確な進行管理ができる組織の規模、あり方が重要です。今挙げた重大事案も含めて、多くの事案は進行管理の失敗と捉えられるというふうに考えております。
子供を守るためには、速やかな、ちゅうちょなき一時保護が必要だというふうに言われています。このことを達成するためにも、児童相談所の一時保護所を含めて、一時保護所が子供の制約にならないようにすることが大事だと思います。
最後になりますが、最も大事なことは、ここにあるようにも考えております。児童相談所だけでは子供たちを守ることができません。基礎自治体である市町村の体制の充実、そこでどう子供や家族を受けとめ、守っていくか、そのことを中心に据えて法案の方の審議を進めていただきたいと存じます。
以上でございます。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、とても重要な二つの法案の審議に当たり意見を述べさせていただく機会をいただき、心から感謝を申し上げます。
私の方は、六枚の資料を用意させていただきました。
一ページ目は、レジュメ本文でございます。これに沿ってお話をさせていただきます。
二ページ目から五ページ目までについては、これは、三月の末に、香川・目黒事件、船戸結愛ちゃんの事件ですね、また野田市の栗原心愛ちゃんの事件を中心に法改正についてインタビューをいただきまして、それを記事にしていただいたものがございましたので、その写しをつけさせていただきました。
最後の六ページに二つの事例を挙げております。一つは、昨年五月の末に発生しまして、香川・目黒事件と同じ六月に報道された、東京新宿で起きた、二十五歳の女性が新生児を漫画喫茶で殺害し、遺棄してしまった事件、もう一つは、やはり昨年の一月に発生しましたが、ことしの三月に第一審判決が出ましてその報道がなされた、愛知県豊田市で三つ子の子供のうちの次男をお母さんが殺害してしまった事件、この資料をつけさせていただきました。
なぜこのような構成にしたかと申しますと、児童虐待というものの悲惨さ、これはもちろんですけれども、同時に、児童虐待が非常に多様なものであるということを先生方にお伝えして、そのことも含めて今回の法案の御審議に当たっていただきたいと心から願ったからでございます。
それでは、一枚目のレジュメに沿ってお話を申し上げたいと思います。
そもそもの内容で恐縮ですけれども、「児童虐待についての認識」ということの表題をつけさせていただきました。
児童虐待は、本来は憩いの場所であり、また子供が健やかに育つ場所です、その家庭が生き地獄あるいは戦場となる、そのようなものであるという認識に立つべきだというふうに思います。栗原心愛ちゃんが沖縄から千葉に来たときに、お母さんに地獄だったというふうに話したという報道が先日ございました。まさに児童虐待は、家庭が生き地獄、戦場となるものだと思います。子供の命、弱い者の命が奪われ、人権が奪われます。家庭で殺人、暴力、人格否定、支配、レイプ、食事を与えられない、そのようなものが起こるのが児童虐待です。
ですから、虐げられている者の体験していること、このことを第一に考慮して全てのことが進められるべきだというふうに考えています。
よく児童虐待においては安全確認という言葉がございますが、一時安全確認をすればわかるというものではないと考えています。その子供の置かれている状況、事例ごとの家族メンバーの個性や特質、メンバーとメンバーとの関係、生活の全体像、家族の歴史、これらが的確に把握され判断される、その的確な判断のもとに対応がなされなければ子供の命は守れない、そのように考えております。
状況は常に変化し続けます。その変化をきちんと見ていかなければなりません。安定して見えた家庭で、そこで急変することもございます。
ですから、事例に何らかの形で接触がとれたとき、あるいは通告がなされたとき、相談がなされたとき、そのときに的確に内容の全体像をつかみ、それにふさわしい継続的な状況把握をし、それに基づき対応することが必要だと思います。先ほども申し上げましたけれども、児童虐待が多様なものであることを忘れてはならないと考えます。
日本では、毎年八十名前後の子供の命が奪われます。最も多いのはゼロ歳児、うち半数は新生児殺、遺棄です。育児ノイローゼや親子心中も多数認められます。豊田市の事件のように、双子、三つ子のお子さんへの虐待や、子供が発達上の課題を抱え、そして子育てに悩んで虐待に及ぶ例もございます。
もちろん、今回の二つの事件のように、しつけのつもり、体罰のエスカレート、そのようなものもございます。また、さまざまな要因で生じるネグレクトも多数発生しています。親御さんの疾病のために、したくてもできないというような状況も多数発生しています。DVのために、自分を守れず、子供を守れない、そのような事案も多数認められます。そのような内容をきちんと見ていかなければならないと思います。統計上は発生件数が少なく見える性的虐待も、魂の殺人と言われるものです。これは、暗数も含めれば相当数あると考えます。
このような多様な児童虐待の内容、悲惨であり、かつ多様である、そのことを含めて対応、対策を進めていかなければならないと思います。
残念なことに、深刻な課題がある場合には、指導や支援をしても容易には改善されないものもございます。形式的に治療、教育プログラムを受講し、引取りを強く要求するような例もございます。
そのようなことを踏まえ、教育的なプログラムが有効な例もあれば、そうではない例、その両方を見据えて対応すべきだというふうに思います。また、母子が加害者から離れることを助けるべき事例、生活の土台の再構築が必要な例、抱える疾病の治療を優先すべき例、レスパイトや保育サービスで軽減できる例もございます。そのようなさまざまな内容を踏まえた対策が必要だと思います。
このように考えますので、この下に挙げた二つ目、三つ目、児童相談所と市町村の体制整備だけでは足りず、国民が皆関心を持ち、自分にできることをしなければならないと考えますが、限られた時間ですので、二番と三番について申し上げたいと思います。
児童相談所の体制整備と職員の力量の向上は、どうしても必要なことだと思います。
児童相談所は、ほかの機関では担い得ない固有の機能を持っているからです。
また、そのためには、直接対応する児童福祉司や児童心理司の増員と力量の向上が必要です。
この力量の向上のためには、適性も大事です。また、基礎的な学びも大事です。そして、経験を積むことが大事だと思います。促成栽培はできないものと考えています。
また、担当者の力量のアップだけでは児童相談所が的確に対応できるようにはならないと思います。児童相談所の増員だけではなく、的確な進行管理ができる組織の規模、あり方が重要です。今挙げた重大事案も含めて、多くの事案は進行管理の失敗と捉えられるというふうに考えております。
子供を守るためには、速やかな、ちゅうちょなき一時保護が必要だというふうに言われています。このことを達成するためにも、児童相談所の一時保護所を含めて、一時保護所が子供の制約にならないようにすることが大事だと思います。
最後になりますが、最も大事なことは、ここにあるようにも考えております。児童相談所だけでは子供たちを守ることができません。基礎自治体である市町村の体制の充実、そこでどう子供や家族を受けとめ、守っていくか、そのことを中心に据えて法案の方の審議を進めていただきたいと存じます。
以上でございます。ありがとうございました。拍手
冨
泉
泉房穂#4
○泉参考人 このような機会をいただき、ありがとうございます。
本日は、中核市の市長の立場から意見を申し述べたいと思います。
お手元の方のレジュメに沿ってお話をいたしますので、御参照いただければ幸いです。
一ページ目の下の方に写真があります。明石市は、ことしの四月に、自治体としては九年ぶりに児童相談所を設置いたしました。一カ月前のことでございます。
一時保護所も同時に整備をいたしまして、定員は三十名。明石市は人口三十万人ですので、人口一万人当たり一人です。この後お話しいただく東京都は、人口千三百数十万で定員二百十三、六・五万人に一人で、一〇〇%入れません。一時保護所に入れないから保護できないのは間違いです。明石市では、人口一万人に一人の定員とし、原則個室、全員が自分のお風呂に入れるように、一人一人がほかの友達から体を見られないような状況もつくり、しっかりとした一時保護所を整備いたしました。
次のページをごらんください。つくった場所は、明石市内の一番真ん中のJRの駅前につくりました。
児童相談所は、迷惑施設ではありません。子供を本気で守ろうとする明石市民の誇りです。市議会は全会一致で賛成、地域の反対などありません。町のみんなで子供を守る、そういった町こそが発展する、そういった思いで明石市は取組を続けています。
つくった場所は保健所の隣、連携が必要です。来年四月には、全国二カ所目となる研修センターも整備する予定にしております。まさに、これらを含めてしっかりやっていく予定にしております。
開設までには三年かかりましたが、三年でできます。中核市が児童相談所をつくれないわけがありません。やっていないだけです。やろうと思ったら、三年、五年で全部できるのは当たり前です。子供が死んでいくのを放置し続ける、そんなことが許されていいわけがありません。中核市は、保健所は全部つくっています。保健所がつくれて児童相談所がつくれない理由などあるわけがありません。人がいなければ育てればいいだけだと私は思っております。
次のページ。明石市は、本気で子供を応援する、全ての子供たちを、誰一人見捨てることなく、地域と一緒に本気で取り組む、こういった町です。明石の児相の基本的な方針は、子供最優先であります。
次のページをごらんください。中核市だからこそ必要なんです。
都道府県のよさもありますが、都道府県の限界もあります。中核市の場合、早い段階の子育て相談から、その後、自宅に帰った後のフォローまでできます。ここが大事なことです。都道府県だけでは足らないところを市町村がしっかりやれるというふうに思っております。
組織といたしましては、明石市では、緊急支援課に六名、さとおや課五名と、独立した課を設けたのが特徴です。
右上の方をごらんください。ここが最大のポイントです。
明石市の児相の職員数は、国の基準の倍です。国の基準だと、原則、人口四万人に一人、明石の場合、人口三十万ですから七、八人ですが、そんな人数で子供は守れるわけがありません。野党案とて不十分です。明石は倍の十八人の人員を配置し、心理司も倍の八名、保健師は一人でなく四倍の四名、弁護士も、常駐で男女一名ずつ、弁護士二人が常駐している体制をとり、更に拡充を図ります。なぜか。子供の立場から考えたら、これぐらい必要だということです。
なお、国基準を上回る人件費は全て明石市民の負担です。それでも明石市はやっている状況をお伝えしたいと申し上げます。
次のページをごらんください。めくります。中核市児相のいい点です。
大きくポイントを三つ言います。
中核市、基礎自治体だからこそ、妊娠届の受取をするのは市町村です。明石では、妊娠届の受取のときに、一時間程度、相談に応じます。おなかの中の子供と相談するつもりで相談をします。そして、その後、いわゆる四カ月健診などの際に、一〇〇%、子供と会っています。きょうはチラシも入れておりますが、明石の場合、子供に会えなかったら、児童手当につきましては銀行振り込みを停止します。幸いにして、土曜、日曜に保健師が家庭訪問することにより、一〇〇%の子供に会えています。会うことは可能なんです。家庭訪問をし、家庭にいなければスーパーで待ち構えてでも子供に会う、そういったことを明石市は現にしています。
そして、二つ目です。
学校現場と連携ができますので、明石は四月に一時保護所をスタートしましたが、小学生、中学生は、一時保護所からもとの学校に通っています。そんなところ、ほかはほとんどありません。都道府県の児相でそれができますか。
身近なところで学校と連携をして、親と離れ離れになっても、せめてクラスメートの友達とはこれからも話し合える環境をつくる、これは政治、行政の責任だと私は思い、そのためには、送り迎えを職員がしています。職員を配置すれば、送り迎えをすれば、学校と連携をすれば、子供の環境を大きく変えなくても保護することは可能であります。一時保護所は不幸な場所ではありません。一時保護所は子供たちの安らぎの場所であるべきだと考えております。
そしてさらに、地域との連携です。
明石では、子供食堂が小学校区二十八全てにもう立ち上がり、現在三十八カ所で、一つも潰れることなく子供食堂が運営されており、更にふえています。子供食堂に来る子だけではありません。子供食堂に来た方がいいのに来ない子供の情報も共有化し、行政が家庭訪問し、必要な子供には食事を届けています。そこまで明石は既にやっている状況で、難しいことではありません。子供たちに近い基礎自治体であればできるというのが私の考えです。
次のページをごらんください。里親にも本気で取り組んでいます。
明石は、未就学の子は、一〇〇%、里親にします。やり切ります。
これまで明石市では、都道府県任せで、一年に一人ぐらいしか登録がふえませんが、明石市は昨年度、一気に十四人の里親家庭の登録になりました。本気でやれば、里親をリクルートすることは可能です。市であれば、地域のボランティアさんの顔も浮かびます。地域の方を口説いていく、そうせずに里親がふえるわけがありません。単なる啓発活動やキャンペーンをやっていて里親がふえるわけはないんです。本気で市町村が里親のまさに確保に取り組めば、子供たちの環境を大きく変えないことは可能だと思っております。
そして、右側に行きます。人がいないと言います。いなければ育てるんです。
明石では、この七月からは全国二カ所目としての研修センターを立ち上げ、来年四月には箱物もつくります。明石で育てて全国の子供たちも守りたい、そういった思いで明石市は全国二カ所目となる研修センターをつくる形にしました。
人材がいないのは言いわけです。いなければ育てればいい、私はそう思っております。弁護士や市町村の職員についても、児相職員以外も研修対象に入れております。
次のページをごらんください。こういったことをするのは町のためです。子供たちのためだけではありません。
明石市では、実際、決意だけではなく、私が市長になってから、子供関連予算は二倍にふやしました。市長就任前百二十六億円だったものを、現在は二百四十四億円のお金を使っています。お金は要るんです。人についても、子供部門の職員数を三十九名から百二十六名にふやしました。三倍増です。そうすれば子供の送り迎えは可能です。そうすれば家庭訪問は可能です。金と人が要る、これが私の考えであります。
右側をごらんください。その結果、明石はどんどん元気になってきました。人口減を脱し、六年連続人口増、転入割合は関西第一位になりました。赤ちゃんもどんどん生まれています。地域経済も活性しています。まさに、子供に本気の町こそが発展すると私は考えております。
最後になりました。きょうお伝えしたいことは、まさに基礎自治体こそが重要です。中核市には児相を、そして中核市以外にもしっかりと子供に寄り添える人材確保を、このことを最後にお願い申し上げ、私の意見といたします。
どうかよろしくお願い申し上げます。拍手
この発言だけを見る →本日は、中核市の市長の立場から意見を申し述べたいと思います。
お手元の方のレジュメに沿ってお話をいたしますので、御参照いただければ幸いです。
一ページ目の下の方に写真があります。明石市は、ことしの四月に、自治体としては九年ぶりに児童相談所を設置いたしました。一カ月前のことでございます。
一時保護所も同時に整備をいたしまして、定員は三十名。明石市は人口三十万人ですので、人口一万人当たり一人です。この後お話しいただく東京都は、人口千三百数十万で定員二百十三、六・五万人に一人で、一〇〇%入れません。一時保護所に入れないから保護できないのは間違いです。明石市では、人口一万人に一人の定員とし、原則個室、全員が自分のお風呂に入れるように、一人一人がほかの友達から体を見られないような状況もつくり、しっかりとした一時保護所を整備いたしました。
次のページをごらんください。つくった場所は、明石市内の一番真ん中のJRの駅前につくりました。
児童相談所は、迷惑施設ではありません。子供を本気で守ろうとする明石市民の誇りです。市議会は全会一致で賛成、地域の反対などありません。町のみんなで子供を守る、そういった町こそが発展する、そういった思いで明石市は取組を続けています。
つくった場所は保健所の隣、連携が必要です。来年四月には、全国二カ所目となる研修センターも整備する予定にしております。まさに、これらを含めてしっかりやっていく予定にしております。
開設までには三年かかりましたが、三年でできます。中核市が児童相談所をつくれないわけがありません。やっていないだけです。やろうと思ったら、三年、五年で全部できるのは当たり前です。子供が死んでいくのを放置し続ける、そんなことが許されていいわけがありません。中核市は、保健所は全部つくっています。保健所がつくれて児童相談所がつくれない理由などあるわけがありません。人がいなければ育てればいいだけだと私は思っております。
次のページ。明石市は、本気で子供を応援する、全ての子供たちを、誰一人見捨てることなく、地域と一緒に本気で取り組む、こういった町です。明石の児相の基本的な方針は、子供最優先であります。
次のページをごらんください。中核市だからこそ必要なんです。
都道府県のよさもありますが、都道府県の限界もあります。中核市の場合、早い段階の子育て相談から、その後、自宅に帰った後のフォローまでできます。ここが大事なことです。都道府県だけでは足らないところを市町村がしっかりやれるというふうに思っております。
組織といたしましては、明石市では、緊急支援課に六名、さとおや課五名と、独立した課を設けたのが特徴です。
右上の方をごらんください。ここが最大のポイントです。
明石市の児相の職員数は、国の基準の倍です。国の基準だと、原則、人口四万人に一人、明石の場合、人口三十万ですから七、八人ですが、そんな人数で子供は守れるわけがありません。野党案とて不十分です。明石は倍の十八人の人員を配置し、心理司も倍の八名、保健師は一人でなく四倍の四名、弁護士も、常駐で男女一名ずつ、弁護士二人が常駐している体制をとり、更に拡充を図ります。なぜか。子供の立場から考えたら、これぐらい必要だということです。
なお、国基準を上回る人件費は全て明石市民の負担です。それでも明石市はやっている状況をお伝えしたいと申し上げます。
次のページをごらんください。めくります。中核市児相のいい点です。
大きくポイントを三つ言います。
中核市、基礎自治体だからこそ、妊娠届の受取をするのは市町村です。明石では、妊娠届の受取のときに、一時間程度、相談に応じます。おなかの中の子供と相談するつもりで相談をします。そして、その後、いわゆる四カ月健診などの際に、一〇〇%、子供と会っています。きょうはチラシも入れておりますが、明石の場合、子供に会えなかったら、児童手当につきましては銀行振り込みを停止します。幸いにして、土曜、日曜に保健師が家庭訪問することにより、一〇〇%の子供に会えています。会うことは可能なんです。家庭訪問をし、家庭にいなければスーパーで待ち構えてでも子供に会う、そういったことを明石市は現にしています。
そして、二つ目です。
学校現場と連携ができますので、明石は四月に一時保護所をスタートしましたが、小学生、中学生は、一時保護所からもとの学校に通っています。そんなところ、ほかはほとんどありません。都道府県の児相でそれができますか。
身近なところで学校と連携をして、親と離れ離れになっても、せめてクラスメートの友達とはこれからも話し合える環境をつくる、これは政治、行政の責任だと私は思い、そのためには、送り迎えを職員がしています。職員を配置すれば、送り迎えをすれば、学校と連携をすれば、子供の環境を大きく変えなくても保護することは可能であります。一時保護所は不幸な場所ではありません。一時保護所は子供たちの安らぎの場所であるべきだと考えております。
そしてさらに、地域との連携です。
明石では、子供食堂が小学校区二十八全てにもう立ち上がり、現在三十八カ所で、一つも潰れることなく子供食堂が運営されており、更にふえています。子供食堂に来る子だけではありません。子供食堂に来た方がいいのに来ない子供の情報も共有化し、行政が家庭訪問し、必要な子供には食事を届けています。そこまで明石は既にやっている状況で、難しいことではありません。子供たちに近い基礎自治体であればできるというのが私の考えです。
次のページをごらんください。里親にも本気で取り組んでいます。
明石は、未就学の子は、一〇〇%、里親にします。やり切ります。
これまで明石市では、都道府県任せで、一年に一人ぐらいしか登録がふえませんが、明石市は昨年度、一気に十四人の里親家庭の登録になりました。本気でやれば、里親をリクルートすることは可能です。市であれば、地域のボランティアさんの顔も浮かびます。地域の方を口説いていく、そうせずに里親がふえるわけがありません。単なる啓発活動やキャンペーンをやっていて里親がふえるわけはないんです。本気で市町村が里親のまさに確保に取り組めば、子供たちの環境を大きく変えないことは可能だと思っております。
そして、右側に行きます。人がいないと言います。いなければ育てるんです。
明石では、この七月からは全国二カ所目としての研修センターを立ち上げ、来年四月には箱物もつくります。明石で育てて全国の子供たちも守りたい、そういった思いで明石市は全国二カ所目となる研修センターをつくる形にしました。
人材がいないのは言いわけです。いなければ育てればいい、私はそう思っております。弁護士や市町村の職員についても、児相職員以外も研修対象に入れております。
次のページをごらんください。こういったことをするのは町のためです。子供たちのためだけではありません。
明石市では、実際、決意だけではなく、私が市長になってから、子供関連予算は二倍にふやしました。市長就任前百二十六億円だったものを、現在は二百四十四億円のお金を使っています。お金は要るんです。人についても、子供部門の職員数を三十九名から百二十六名にふやしました。三倍増です。そうすれば子供の送り迎えは可能です。そうすれば家庭訪問は可能です。金と人が要る、これが私の考えであります。
右側をごらんください。その結果、明石はどんどん元気になってきました。人口減を脱し、六年連続人口増、転入割合は関西第一位になりました。赤ちゃんもどんどん生まれています。地域経済も活性しています。まさに、子供に本気の町こそが発展すると私は考えております。
最後になりました。きょうお伝えしたいことは、まさに基礎自治体こそが重要です。中核市には児相を、そして中核市以外にもしっかりと子供に寄り添える人材確保を、このことを最後にお願い申し上げ、私の意見といたします。
どうかよろしくお願い申し上げます。拍手
冨
萬
萬屋育子#6
○萬屋参考人 愛知から参りました萬屋と申します。
私は、愛知県の社会福祉職として採用され、五カ所の児童相談所に二十七年間、二カ所の福祉事務所に十一年間勤務しました。退職後はCAPNAで活動しております。今でも養子縁組親子家族とおつき合いがあります。養護施設の暴力、性暴力の問題で、養護施設にも定期的に出かけております。さらに、個人的には、児童相談所長時代に親権喪失を申し立てた子供の未成年後見、引き続き成年後見を務めています。
私は、三点お話ししたいと思います。まず、虐待対応についてですが、これは日々奮闘している児童福祉司のことについてお話ししたいと思います。二つ目は、家庭養育推進です。三つ目は、養護施設内の暴力、性暴力の問題についてお話ししたいと思います。
私は、児童虐待の死亡事例、深刻な事例をなくするために法律を整備し、児童相談所の権限を強化することは重要であり、必要不可欠のことと考えています。児童相談所の権限を使い子供を守る、その最前線にいるのは児童福祉司です。新しい年度が始まりましたが、既に退職者が出ている、育児休業などの補充職員がいないまま出発した児童相談所があると聞いています。
児童相談所の権限が強化されればされるほど、児童福祉司に大きな責任が出てきます。虐待の通報を受け、子供を保護するかどうかも決めて、受入れを探し、子供を移送する傍ら、親に連絡をとり、面接の手はずを整える。親がすんなり認めることはめったにありません。夜遅くまでの面接もしばしばあります。最近は警察からの身柄つき通告もふえ、子供の受入れに苦慮していると聞いています。最初の通報から、一時保護、施設入所、退所も児童相談所が決めます。親子関係の修復ができたと判断して子供を家庭に帰した後も児童相談所がかかわります。
そういうことを担っている児童福祉司は、現状としては卒業したばかりの新人、経験年数二、三年の若い人たちがやっています。女性も多くいます。とても長続きしません。経験を積んだ女性が、自分の子供はネグレクトしている、子育てができないと退職に追いやられています。せめて、私は、任務についての最初の一、二年を研修に充てていただきたいと思っています。訓練、見習期間が必要だというふうに思います。
そして、もう一つは、児童福祉司の処遇の改善だというふうに思います。
児童相談所は、ブラックな職場としてささやかれ、愛知県では社会福祉の採用枠があるんですけれども、その採用枠で入りながら児童相談所を希望しない職員がふえているとも聞いています。志を持って児童相談所に来た若い人たちが、仕事に愛着を持ち、やりがいを感じ、長続きできるような環境整備をお願いしたいと思います。
二つ目は、家庭養育推進についてです。
里親、養子縁組も、児童相談所の業務と明記されました。愛知県は、児童相談所の業務と明記される前から、赤ちゃん縁組、特別養子縁組を社会的養護の重要な手法と考え、取り組んできました。
虐待死で最も多いのは、ゼロ歳児、ゼロ日児童です。遺棄された場合に、報道も少なく、行政は責任を問われることはめったにありません。遺棄された子供の中で、運よく生きている赤ちゃんがいます。この赤ちゃんの場合に、愛知県の児童相談所は、特別養子縁組の親に直接つなぎます。赤ちゃんにとってはいい方法だと思いますが、なかなかこれも広がりません。
乳児院、児童養護施設に入れっ放しになっている赤ちゃん、子供たちについても処遇を考えなければならないと思います。子供時代の大半を乳児院、養護施設で生活し、家なし、親なしで社会に出る子供たちがいます。衣服のクリーニングでも引取りの期限がありますが、子供についてはありません。年齢に応じて入所期間の期限を決め、親が引き取る見通しがなければ、親権喪失、停止について考えるべきだというふうに思います。
子供たちが求めているのは、ずっと家族であること、一生親子であることです。安心、安全で安定した親を用意することは、最大の子供の福祉であり、児童相談所ができることというふうに思います。大きくなった養子たちの言葉を聞いて、そう確信しています。
最後に、児童相談所が送り込んだ児童養護施設の問題です。
児童養護施設内の暴力、性暴力について、最近、厚生労働省の調査が行われ、発表されました。施設の実態を一部明らかにしたという点では評価できます。初めての調査です。養護施設入所中の小学校女児が中学生男子から性的被害を受け、引き取った女児の母親が訴えた裁判が、この調査のきっかけになりました。
養護施設内の暴力、性暴力は、以前からありました。大人から子供へ、子供から大人へ、子供間、死亡事例も出ています。愛知県では、数年前に、自立支援施設で入所児童が職員を殺害した事件があります。養護施設の職員も、この暴力問題、性暴力の問題の対応に苦慮し、さまざまに工夫しながらやっていますが、繰り返されているのが現状です。有効な手段が見出せず、手をこまねいています。
施設内暴力、虐待は、長い間放置されてきました。この問題の解決に尽力されている田嶌誠一氏は、施設内の暴力、性暴力はかくも長き間ネグレクトされてきた、施設内暴力、虐待への対応なしには虐待からの保護さえ終わったことにはならないと言います。
今回の調査は、性的問題についてのみでした。施設内で起きている出来事は、性的問題ではなく、性暴力であるということ。さらには、子供間の性暴力だけが注目されているということでは不十分と言わざるを得ません。施設の小規模化、家庭養育推進だけでは、この問題は解決不能です。里親宅でもファミリーホームでも、そこのおうちで暴力、性暴力の問題が起きて、児童相談所が子供を引き揚げている現状があります。
私は、児童相談所がせっかく保護した子供たちを、被害者にも加害者にもしてはならないと思います。現役のころ解決の手法がないと諦めていましたが、退職のころに、田嶌誠一氏の考案した安全委員会方式に出会いました。この方法なら施設内の暴力、性暴力問題を解決できると思い、県内の養護施設に導入を進めました。資料を添付していますので、ごらんください。
愛知県内では五つの施設が導入をしまして、成果を上げています。合い言葉は、たたくな、蹴るな、口で言おう、優しく言おう、相手が悪くてもたたいてはいけないというのを、大人も子供も守っています。安全委員会を導入した養護施設では、養護施設の中の雰囲気が大変落ちつきましたし、子供たちの関係がよくなりました。
このように、いろいろな施策が必要だというふうに思っています。全ての赤ちゃん、子供が、安心、安全で安定した家庭、家族のもとで育つことを願っています。そのために、子供をめぐるさまざまな施策がより充実されることを望みます。
以上で終わります。拍手
この発言だけを見る →私は、愛知県の社会福祉職として採用され、五カ所の児童相談所に二十七年間、二カ所の福祉事務所に十一年間勤務しました。退職後はCAPNAで活動しております。今でも養子縁組親子家族とおつき合いがあります。養護施設の暴力、性暴力の問題で、養護施設にも定期的に出かけております。さらに、個人的には、児童相談所長時代に親権喪失を申し立てた子供の未成年後見、引き続き成年後見を務めています。
私は、三点お話ししたいと思います。まず、虐待対応についてですが、これは日々奮闘している児童福祉司のことについてお話ししたいと思います。二つ目は、家庭養育推進です。三つ目は、養護施設内の暴力、性暴力の問題についてお話ししたいと思います。
私は、児童虐待の死亡事例、深刻な事例をなくするために法律を整備し、児童相談所の権限を強化することは重要であり、必要不可欠のことと考えています。児童相談所の権限を使い子供を守る、その最前線にいるのは児童福祉司です。新しい年度が始まりましたが、既に退職者が出ている、育児休業などの補充職員がいないまま出発した児童相談所があると聞いています。
児童相談所の権限が強化されればされるほど、児童福祉司に大きな責任が出てきます。虐待の通報を受け、子供を保護するかどうかも決めて、受入れを探し、子供を移送する傍ら、親に連絡をとり、面接の手はずを整える。親がすんなり認めることはめったにありません。夜遅くまでの面接もしばしばあります。最近は警察からの身柄つき通告もふえ、子供の受入れに苦慮していると聞いています。最初の通報から、一時保護、施設入所、退所も児童相談所が決めます。親子関係の修復ができたと判断して子供を家庭に帰した後も児童相談所がかかわります。
そういうことを担っている児童福祉司は、現状としては卒業したばかりの新人、経験年数二、三年の若い人たちがやっています。女性も多くいます。とても長続きしません。経験を積んだ女性が、自分の子供はネグレクトしている、子育てができないと退職に追いやられています。せめて、私は、任務についての最初の一、二年を研修に充てていただきたいと思っています。訓練、見習期間が必要だというふうに思います。
そして、もう一つは、児童福祉司の処遇の改善だというふうに思います。
児童相談所は、ブラックな職場としてささやかれ、愛知県では社会福祉の採用枠があるんですけれども、その採用枠で入りながら児童相談所を希望しない職員がふえているとも聞いています。志を持って児童相談所に来た若い人たちが、仕事に愛着を持ち、やりがいを感じ、長続きできるような環境整備をお願いしたいと思います。
二つ目は、家庭養育推進についてです。
里親、養子縁組も、児童相談所の業務と明記されました。愛知県は、児童相談所の業務と明記される前から、赤ちゃん縁組、特別養子縁組を社会的養護の重要な手法と考え、取り組んできました。
虐待死で最も多いのは、ゼロ歳児、ゼロ日児童です。遺棄された場合に、報道も少なく、行政は責任を問われることはめったにありません。遺棄された子供の中で、運よく生きている赤ちゃんがいます。この赤ちゃんの場合に、愛知県の児童相談所は、特別養子縁組の親に直接つなぎます。赤ちゃんにとってはいい方法だと思いますが、なかなかこれも広がりません。
乳児院、児童養護施設に入れっ放しになっている赤ちゃん、子供たちについても処遇を考えなければならないと思います。子供時代の大半を乳児院、養護施設で生活し、家なし、親なしで社会に出る子供たちがいます。衣服のクリーニングでも引取りの期限がありますが、子供についてはありません。年齢に応じて入所期間の期限を決め、親が引き取る見通しがなければ、親権喪失、停止について考えるべきだというふうに思います。
子供たちが求めているのは、ずっと家族であること、一生親子であることです。安心、安全で安定した親を用意することは、最大の子供の福祉であり、児童相談所ができることというふうに思います。大きくなった養子たちの言葉を聞いて、そう確信しています。
最後に、児童相談所が送り込んだ児童養護施設の問題です。
児童養護施設内の暴力、性暴力について、最近、厚生労働省の調査が行われ、発表されました。施設の実態を一部明らかにしたという点では評価できます。初めての調査です。養護施設入所中の小学校女児が中学生男子から性的被害を受け、引き取った女児の母親が訴えた裁判が、この調査のきっかけになりました。
養護施設内の暴力、性暴力は、以前からありました。大人から子供へ、子供から大人へ、子供間、死亡事例も出ています。愛知県では、数年前に、自立支援施設で入所児童が職員を殺害した事件があります。養護施設の職員も、この暴力問題、性暴力の問題の対応に苦慮し、さまざまに工夫しながらやっていますが、繰り返されているのが現状です。有効な手段が見出せず、手をこまねいています。
施設内暴力、虐待は、長い間放置されてきました。この問題の解決に尽力されている田嶌誠一氏は、施設内の暴力、性暴力はかくも長き間ネグレクトされてきた、施設内暴力、虐待への対応なしには虐待からの保護さえ終わったことにはならないと言います。
今回の調査は、性的問題についてのみでした。施設内で起きている出来事は、性的問題ではなく、性暴力であるということ。さらには、子供間の性暴力だけが注目されているということでは不十分と言わざるを得ません。施設の小規模化、家庭養育推進だけでは、この問題は解決不能です。里親宅でもファミリーホームでも、そこのおうちで暴力、性暴力の問題が起きて、児童相談所が子供を引き揚げている現状があります。
私は、児童相談所がせっかく保護した子供たちを、被害者にも加害者にもしてはならないと思います。現役のころ解決の手法がないと諦めていましたが、退職のころに、田嶌誠一氏の考案した安全委員会方式に出会いました。この方法なら施設内の暴力、性暴力問題を解決できると思い、県内の養護施設に導入を進めました。資料を添付していますので、ごらんください。
愛知県内では五つの施設が導入をしまして、成果を上げています。合い言葉は、たたくな、蹴るな、口で言おう、優しく言おう、相手が悪くてもたたいてはいけないというのを、大人も子供も守っています。安全委員会を導入した養護施設では、養護施設の中の雰囲気が大変落ちつきましたし、子供たちの関係がよくなりました。
このように、いろいろな施策が必要だというふうに思っています。全ての赤ちゃん、子供が、安心、安全で安定した家庭、家族のもとで育つことを願っています。そのために、子供をめぐるさまざまな施策がより充実されることを望みます。
以上で終わります。拍手
冨
西
西尾寿一#8
○西尾参考人 東京都児童相談センターの西尾でございます。
本日は、児童福祉法改正の審議に当たりまして、現場の実情、課題を説明させていただく機会をつくっていただきまして、感謝申し上げます。
今回の法改正につきましては、ぜひとも、現場の職員の活動を後押しする、実効性のある内容にしていただければと思っております。どうぞよろしくお願いをいたします。
私からは、資料に沿いまして、幾つかポイントを絞って御説明をさせていただきます。
まず、最初の一ページでございますが、東京都の児童相談所、十一カ所ございます。保護所七カ所で運営しております。児童人口は百八十万以上でございます。
次のページでございます。
東京都の虐待に関する相談状況でございます。ごらんのとおり、二十五年度から二十九年度に右肩上がりのカーブが厳しくなっております。
その下、経路別の対応状況でございますが、囲みでございます、警察からの通告がふえてございます。二十七年度二千九百三十八が、二十九年度は五千七百三十五でございます。
その下に参ります。虐待内容別の対応状況でございますが、心理的虐待がふえております。これは、警察からの面前DV、いわゆる面前DVがふえているという、それが統計的にあらわれてございます。
次のページでございます。
東京都では、昨年三月、御案内のとおり、目黒で重大な事件が発生いたしました。これを受けていろいろ強化をしております。任期つきの職員を緊急で年度途中に採用しております。また、児童福祉司や一時保護所職員を補佐する非常勤職員も増員をしております。育成担当の管理職、専門課長もふやしております。
表に行きまして、二十八年度、児童福祉司の定数でございますが、二百二十七を三十一年度は三百十五までふやしております。心理におきましては、二十八年度は九十一、三十一年度が百四十一ということで、非常なハイペースで定員をふやしております。
次のページでございます。
児童福祉司の採用方法をまとめました。主なものを三つ取り上げております。まず、最初の表でございますが、1類B、これはいわゆる福祉職の採用でございます。それから、その下、キャリア採用というのは、民間企業経験者から人材を登用しております。それから、その下は、任期つき、期限つきで児童福祉司の採用を行っております。
その下の表でございますが、合格倍率でございます。それぞれの区分で載せておりますけれども、網かけのところをごらんいただきたいと思います。1類Bのところの倍率は二倍から三倍、それからキャリア採用も四倍、任期つきも四倍程度のところでございます。決して高くない倍率でございます。
そして、囲みのところをごらんいただければ、合格者の数、これが二十五でございますが、そのうち実際に採用されたのが八でございます。これは、他局、他事業所に配置された分もございますけれども、辞退者が多く出ているということでございます。これは人材のとり合いが既に始まっているというあらわれでございます。
次のページをごらんいただきたいと思います。
児童相談所が求められる専門性、虐待対応に求められる専門性でございます。少しまとめてみました。適時適切なリスクアセメントの実践、サインを見逃さずに迅速に対応しなければなりません。それから、何といっても強力な法的権限をいただいております。これをちゅうちょなく行使することが必要です。
それから、ケースワークそのものの困難性もございます。子供の利益のため、保護者の意向に反しても毅然と対応しなければなりません。相談のニーズのない相談を受ける、これが児童相談所の非常に大きな特徴でございます。それから、親子分離と再統合、相反することを両立させながら対応しなければならない、この難しさがございます。
子供と家族全体を支援する、多くの関係機関との連携、調整が必要でございます。心理的アプローチも必要でございます。
これには、経験値に支えられた専門性が必要でございます。五年から十年で中堅、十年以上がベテラン、そういう目安でございます。
次のページでございます。
経験年数のところをまとめてみました。東京都では、児童福祉司、児童心理司ともに、二年以下の経験年数の職員が半数を占めております。そして、今後、ベテラン職員の大量退職が見込まれております。
この中で、SV、スーパーバイザー、そして中間職員、これが非常に重要な役割を占めておりますが、ここが非常に枯渇している状況でございます。
児童福祉司の構成例を挙げてございますが、課長代理一名、これは相談援助業務を統括しております。その下に班が幾つかございまして、班長がございます。この班長クラスと課長代理、これが東京都でSV層でございます。この職員が進行管理と育成を同時に行うという、非常に負担の多くかかった業務を行っております。質、量ともにハードな相談援助業務を新人も担当している。
先ほどのお話で、育成期間が必要との御指摘がございましたが、今、東京都ではその余裕はございません。多分、全国の児童相談所もそうだと思います。相談業務部門で長期に活躍できるように、職員の処遇改善ですとかキャリア形成の仕組みが必要だと考えます。
次に、弁護士、医師の活用についてでございます。
東京都では、協力弁護士、非常勤弁護士制度というのを採用しております。十一カ所に非常勤では一名採用しておりまして、総勢四十五名体制で法的対応を強化しております。今年度も非常勤の回数を月二回から四回に増員、それ以外にも、随時、電話、メールで相談をしております。
この制度のいいところは、ベテランの弁護士さんと新人の弁護士さんがペアを組みまして、弁護士さん同士での育成ができるということでございます。また、四十五名の弁護士さんが、各自の経験と知識を結集して、最適な助言を得ることが可能でございます。私どもは、この形が非常にベストだと思っておりますので、常勤弁護士の配置というのも大切かもしれませんが、私どもの形、このいい形をぜひとも堅持したいと思っております。
それに、医師につきましては、児童相談センターで常勤医師五名を配置しておりまして、各児相を巡回しているところでございます。その他にも、民間医師との連携を十六名体制で行っております。
次のページでございます。
一時保護所の現状と改善に向けた取組でございます。一時保護所、都内、定員二百十三名ございますけれども、逼迫状況でございます。
右の方の箱のところ、課題についてでございますが、一時保護所の非常に難しいところは、さまざまな子供たちが日々入所し、集団の構成が変化するところでございます。これをまとめるのが非常に困難なところでございます。
東京都の取組といたしましては、一時保護所の定員増、外部評価制度の導入、第三者委員制度の導入等を行っております。
この一時保護所につきましては、対応の困難性、ケア充実の必要性等を踏まえまして、施設基準、児童養護施設の基準よりも更に手厚い、一時保護独自の職員配置基準が必要と考えております。
次に、九ページ、保護者援助プログラムについてでございます。
東京都では、各児童相談所が、保護者のアセスメントを行いまして、その虐待のレベルに応じてプログラムを提供しております。各児童相談所の心理職によるプログラムの提供、それから、重篤なケースにつきましては、児童相談センターは、中央相談所機能を担っておりますけれども、グループカウンセリングなどを行っております。それから、児相の援助を拒否する場合等、比較的軽度な虐待の場合は、区市町村や関係機関の皆さんとの連携で行っております。
保護者自身が必要を感じないと援助できない、これが最大の課題でございます。これにつきましては、今後、司法の直接関与の検討も必要と思います。また、さまざまなプログラムがございます。効果もケース・バイ・ケース、トレーナーの養成にも費用がかかるのが現状でございます。
次に、十ページ、東京都における児童相談所と区市町村の連携と役割でございます。
左の箱に、虐待のレベルと対応内容を整理しました。三角の図がございますけれども、下の方が、子育て支援による予防、健康群でございます。これは、区市町村がいろいろなサービスを活用して対応しております。上の方は、法的対応、重篤なケースは児童相談所。そして、真ん中の中程度、軽度のところは、児童相談所と区市町村が重なり合いながら支援をしております。互いに機能を強化して、なお一層の連携強化をする、これが非常に大きな成果を生むものと考えております。
次のページでございます。
これは、警視庁との情報共有の拡大を行っております。リスクが高いケースは全て共有をしております。
次の十二ページは、東京都では、本年四月一日に虐待防止条例を制定いたしました。体罰等の禁止なども盛り込んでおります。
以上、私からの説明でございます。拍手
この発言だけを見る →本日は、児童福祉法改正の審議に当たりまして、現場の実情、課題を説明させていただく機会をつくっていただきまして、感謝申し上げます。
今回の法改正につきましては、ぜひとも、現場の職員の活動を後押しする、実効性のある内容にしていただければと思っております。どうぞよろしくお願いをいたします。
私からは、資料に沿いまして、幾つかポイントを絞って御説明をさせていただきます。
まず、最初の一ページでございますが、東京都の児童相談所、十一カ所ございます。保護所七カ所で運営しております。児童人口は百八十万以上でございます。
次のページでございます。
東京都の虐待に関する相談状況でございます。ごらんのとおり、二十五年度から二十九年度に右肩上がりのカーブが厳しくなっております。
その下、経路別の対応状況でございますが、囲みでございます、警察からの通告がふえてございます。二十七年度二千九百三十八が、二十九年度は五千七百三十五でございます。
その下に参ります。虐待内容別の対応状況でございますが、心理的虐待がふえております。これは、警察からの面前DV、いわゆる面前DVがふえているという、それが統計的にあらわれてございます。
次のページでございます。
東京都では、昨年三月、御案内のとおり、目黒で重大な事件が発生いたしました。これを受けていろいろ強化をしております。任期つきの職員を緊急で年度途中に採用しております。また、児童福祉司や一時保護所職員を補佐する非常勤職員も増員をしております。育成担当の管理職、専門課長もふやしております。
表に行きまして、二十八年度、児童福祉司の定数でございますが、二百二十七を三十一年度は三百十五までふやしております。心理におきましては、二十八年度は九十一、三十一年度が百四十一ということで、非常なハイペースで定員をふやしております。
次のページでございます。
児童福祉司の採用方法をまとめました。主なものを三つ取り上げております。まず、最初の表でございますが、1類B、これはいわゆる福祉職の採用でございます。それから、その下、キャリア採用というのは、民間企業経験者から人材を登用しております。それから、その下は、任期つき、期限つきで児童福祉司の採用を行っております。
その下の表でございますが、合格倍率でございます。それぞれの区分で載せておりますけれども、網かけのところをごらんいただきたいと思います。1類Bのところの倍率は二倍から三倍、それからキャリア採用も四倍、任期つきも四倍程度のところでございます。決して高くない倍率でございます。
そして、囲みのところをごらんいただければ、合格者の数、これが二十五でございますが、そのうち実際に採用されたのが八でございます。これは、他局、他事業所に配置された分もございますけれども、辞退者が多く出ているということでございます。これは人材のとり合いが既に始まっているというあらわれでございます。
次のページをごらんいただきたいと思います。
児童相談所が求められる専門性、虐待対応に求められる専門性でございます。少しまとめてみました。適時適切なリスクアセメントの実践、サインを見逃さずに迅速に対応しなければなりません。それから、何といっても強力な法的権限をいただいております。これをちゅうちょなく行使することが必要です。
それから、ケースワークそのものの困難性もございます。子供の利益のため、保護者の意向に反しても毅然と対応しなければなりません。相談のニーズのない相談を受ける、これが児童相談所の非常に大きな特徴でございます。それから、親子分離と再統合、相反することを両立させながら対応しなければならない、この難しさがございます。
子供と家族全体を支援する、多くの関係機関との連携、調整が必要でございます。心理的アプローチも必要でございます。
これには、経験値に支えられた専門性が必要でございます。五年から十年で中堅、十年以上がベテラン、そういう目安でございます。
次のページでございます。
経験年数のところをまとめてみました。東京都では、児童福祉司、児童心理司ともに、二年以下の経験年数の職員が半数を占めております。そして、今後、ベテラン職員の大量退職が見込まれております。
この中で、SV、スーパーバイザー、そして中間職員、これが非常に重要な役割を占めておりますが、ここが非常に枯渇している状況でございます。
児童福祉司の構成例を挙げてございますが、課長代理一名、これは相談援助業務を統括しております。その下に班が幾つかございまして、班長がございます。この班長クラスと課長代理、これが東京都でSV層でございます。この職員が進行管理と育成を同時に行うという、非常に負担の多くかかった業務を行っております。質、量ともにハードな相談援助業務を新人も担当している。
先ほどのお話で、育成期間が必要との御指摘がございましたが、今、東京都ではその余裕はございません。多分、全国の児童相談所もそうだと思います。相談業務部門で長期に活躍できるように、職員の処遇改善ですとかキャリア形成の仕組みが必要だと考えます。
次に、弁護士、医師の活用についてでございます。
東京都では、協力弁護士、非常勤弁護士制度というのを採用しております。十一カ所に非常勤では一名採用しておりまして、総勢四十五名体制で法的対応を強化しております。今年度も非常勤の回数を月二回から四回に増員、それ以外にも、随時、電話、メールで相談をしております。
この制度のいいところは、ベテランの弁護士さんと新人の弁護士さんがペアを組みまして、弁護士さん同士での育成ができるということでございます。また、四十五名の弁護士さんが、各自の経験と知識を結集して、最適な助言を得ることが可能でございます。私どもは、この形が非常にベストだと思っておりますので、常勤弁護士の配置というのも大切かもしれませんが、私どもの形、このいい形をぜひとも堅持したいと思っております。
それに、医師につきましては、児童相談センターで常勤医師五名を配置しておりまして、各児相を巡回しているところでございます。その他にも、民間医師との連携を十六名体制で行っております。
次のページでございます。
一時保護所の現状と改善に向けた取組でございます。一時保護所、都内、定員二百十三名ございますけれども、逼迫状況でございます。
右の方の箱のところ、課題についてでございますが、一時保護所の非常に難しいところは、さまざまな子供たちが日々入所し、集団の構成が変化するところでございます。これをまとめるのが非常に困難なところでございます。
東京都の取組といたしましては、一時保護所の定員増、外部評価制度の導入、第三者委員制度の導入等を行っております。
この一時保護所につきましては、対応の困難性、ケア充実の必要性等を踏まえまして、施設基準、児童養護施設の基準よりも更に手厚い、一時保護独自の職員配置基準が必要と考えております。
次に、九ページ、保護者援助プログラムについてでございます。
東京都では、各児童相談所が、保護者のアセスメントを行いまして、その虐待のレベルに応じてプログラムを提供しております。各児童相談所の心理職によるプログラムの提供、それから、重篤なケースにつきましては、児童相談センターは、中央相談所機能を担っておりますけれども、グループカウンセリングなどを行っております。それから、児相の援助を拒否する場合等、比較的軽度な虐待の場合は、区市町村や関係機関の皆さんとの連携で行っております。
保護者自身が必要を感じないと援助できない、これが最大の課題でございます。これにつきましては、今後、司法の直接関与の検討も必要と思います。また、さまざまなプログラムがございます。効果もケース・バイ・ケース、トレーナーの養成にも費用がかかるのが現状でございます。
次に、十ページ、東京都における児童相談所と区市町村の連携と役割でございます。
左の箱に、虐待のレベルと対応内容を整理しました。三角の図がございますけれども、下の方が、子育て支援による予防、健康群でございます。これは、区市町村がいろいろなサービスを活用して対応しております。上の方は、法的対応、重篤なケースは児童相談所。そして、真ん中の中程度、軽度のところは、児童相談所と区市町村が重なり合いながら支援をしております。互いに機能を強化して、なお一層の連携強化をする、これが非常に大きな成果を生むものと考えております。
次のページでございます。
これは、警視庁との情報共有の拡大を行っております。リスクが高いケースは全て共有をしております。
次の十二ページは、東京都では、本年四月一日に虐待防止条例を制定いたしました。体罰等の禁止なども盛り込んでおります。
以上、私からの説明でございます。拍手
冨
花
花島伸行#10
○花島参考人 私は、仙台で弁護士をやっております。少年事件の付添人、児童相談所長の代理人、それから子供を抱えてDV被害から避難してきた方の離婚事件の代理人、さまざまな事件の経験の中で、多くの子供たちにかかわる機会がございます。実感をするのは、少年非行の背景には児童虐待がある、児童虐待の背景には家庭内の暴力、DVがあるということです。子供を暴力から守るのは社会の責任だと私は考えております。
本日は、貴重な機会をいただきましたので、改正法案のうち、お手元の資料、A4一枚物ですけれども、そちらに沿って三点、私個人としての意見を申し上げます。
まず、児相への弁護士配置の規定のあり方ですけれども、改正案を拝見しますと、常時弁護士による助言と指導のもとでという実質的な文言を追加するとしながら、準ずる措置は引き続き認めるというものです。これは、全国各地の実情を踏まえて柔軟な対応を認めるという点で、私は大変適切な考え方じゃないかなというふうに思っております。
次に、二点目ですが、児童への体罰を禁止する規定を児童虐待防止法などに書き込むということは、体罰も虐待だから許されないんだよということを明らかにする意味で大変重要なことだと思います。ただ、虐待防止法十四条の改正案を拝見しますと、体罰禁止を求める名宛て人が児童の親権を行う者に限られているという点には不十分さがあると思っております。
これは、もともと虐待防止法十四条が親権の行使に関する配慮の規定であること、それから、より根本的には、親権を行う者に対して懲戒権を認めている民法八百二十二条の存在から来る限界だと思います。この点は、見出しを「体罰の禁止等」というふうに野党案は書きかえていらっしゃいますけれども、見出しを書きかえても同じことが当てはまるんじゃないかと思っております。
結論としては、やはり懲戒権の規定の削除を急いでいただきたいというふうに思います。
しつけとか指導というものに名をかりた体罰という虐待は、親権者ではない内縁の夫、それから教育機関とか児童福祉施設の職員などによっても起きています。
この点、虐待防止法三条をごらんいただくと、名宛て人を特に限定せずに、「何人も、児童に対し、虐待をしてはならない。」というふうに規定しております。虐待防止法に体罰の禁止規定を設けるのであれば、私は、国連子どもの権利委員会の勧告を参考にして、虐待防止法三条の「虐待」の後ろに括弧書きで、体罰その他の残虐な又は品位を傷つける形態の罰を含むというふうにつけ加える改正がよいと考えます。
三点目として、子供の意見表明権に関する意見を申し上げます。
子供の意見表明権を保障するということは、私たち大人の側で意見を聞くという責任を制度化して、これを引き受けるということだと思っています。
この観点から改正案を拝見しましたが、意見を聞く大人としては、児童福祉審議会を活用することが前提になっております。意見を述べる子供が置かれている状況に配慮しなければならないというのを児童福祉法八条に書き加えるという内容ですよね。他方で、意見表明権を保障する仕組みの構築などの配慮の具体的な内容については、附則における検討事項にとどまっているというふうに拝見します。
児童福祉審議会というのは、児福法の平成二十八年改正以降は、児童からの苦情を受け付けるなどして子供の意見を聞くことができる機関とされてきました。でも、実際に子供の意見が児福審に届いた件数は、ごくわずかのようです。
児福審には、もともと、子供を施設入所させるべきかどうかを審議するような役割、それから、児童虐待によって死亡事例が出た場合にそれを検証する役割、さらには、いわゆる施設内の虐待に関する通告の受理機関としての役割、さまざまな役割が担わされていますが、受理機関といっても、私も部会のメンバーを長くやっていましたけれども、外部委員ですので、調査活動も含めて事務局頼みの体制にならざるを得ません。部会としては、機動的、主体的に活動することはなかなか困難でした。
こうした経験を踏まえますと、今後、施設入所中の子供などの意見表明について児福審を本格的に活用するというのであれば、ほかの部会とは独立した、機動性を持った専門部会を設置する必要があります。
私は、宮城県仙台市の委託事業で、社会的養護のもとで暮らす児童の自立に向けたリービングケア、それから自立した後のアフターケアに弁護士の有志としてかかわっています。十八歳の誕生日の一カ月前に、意見も聞いてもらえずに、突然里親の委託を解除されて実家に帰されたという男の子がいました。結果的に、その男の子は、実父による虐待の被害を訴えて、そのときはもう十八歳を越えていたわけですけれども、私たちに保護を求めてきたというケースがございます。
児童相談所による措置とか解除の判断に対する子供の不服についてもこれから児童福祉審議会が担当するわけですから、行政組織からの独立性、第三者性、中立性の高い体制を整えないと子供たちの信頼を得ることができないというふうに思います。
この点、つい最近公表された厚労省の研究事業の報告書が参考になります。お手元の配付資料の裏面、資料の二、これはその報告書に掲載されている意見表明モデルの図の一部でございます。
児福審の中に子ども権利擁護部会を設置して審議する、審議の前提になる調査活動は、部会から調査権限を与えられた調査員が機動性を持って行うというアイデアです。
さらに、子供に直接会って、話を聞いて意見表明を助ける役割、これも、行政組織からの独立性を保障された意見表明支援員が担うというアイデアです。報告書では、この支援員のことを、イギリスやカナダの制度を参考に、子供アドボケートというふうに呼んでおります。
独立性のある意見表明が行われるには、児福審の部会員と調査員、支援員を分ける必要があります。そして、この調査員、支援員は外部委託によるべきとされているのも特徴です。まずは、公費で予算をつけて、子供の権利擁護に関する専門性を持った人材を確保する制度を築く必要があります。
この点で、各地の弁護士会との連携も不可欠になると思います。市民アドボケートの養成講座の動きもあって、これも重要だと思います。今年度、厚労省のモデル事業も行われるようですので、まずは制度化をして内容を充実させていくとよいと思います。
子供から見た支援員へのアクセスの問題があります。
子どもの権利ノートと呼ばれる冊子の活用ですとか、相談を受け付ける電話窓口の運営、それから、プライバシーを保護するシールとセットになったはがきを配付する、こういった細かい工夫も欠かせません。
何よりも、子供に寄り添う支援員の存在というのを子供に知ってもらうためには、支援員がみずから施設や一時保護所を定期的に巡回訪問して制度のPRをする手間をかける必要があります。里親に委託されているお子さんのことを考えると、アウトリーチの問題についてはアクセスの大きな壁がある、これも問題ですので、指摘させていただきます。
こう考えますと、子供の意見表明権を保障する役割を児福審が現実に担うには、一定の調査権限が与えられて、機動性、独立性、第三者性、専門性を兼ね備えた人員の配置が課題となります。これは簡単なことではありません。
この点、私は、地元宮城県の児童自立支援施設で、社会福祉法に基づく苦情解決の第三者委員を十五年以上やっております。そこでの取組を振り返りますと、まず、施設の中で解決されない悩みを聞く大人が施設と利害関係のない第三者だということ、それから、相談用紙に書いて寮の中のポストに入れるだけで、職員から委員に連絡が来て、すぐに話を聞きに飛んできてくれること、そして、内容によっては、第三者委員から施設側に子供の意見を伝えて改善を求めてくれる仕組みになっていること、これが大事だと思っています。子供たちは常に入所、退所の入れかわりがありますので、委員の顔を覚えてもらうために、定期的に施設の訪問も行っております。
子供から見て、制度がふえるばかりでは、複雑になるだけで意味がありません。ですから、第三者委員の制度が機能している施設においては、第三者委員が子供のかわりに児福審への申出を行うとか、意見表明支援員の役割を兼任する特例を認めてもよいと思います。
以上を前提に附則の検討事項案を拝見しますと、意見表明支援員、それから子供アドボケートを想定した制度、子供の権利救済機関の設置に踏み込んだ具体的な制度設計を政府に義務づける内容を持つ野党案の実現を強く希望するものであります。
また、児童の一時保護や措置の際に児童相談所で子供の意見を聞くということは現状でも行われているわけですが、これを野党案のように意見表明権の保障の観点から制度化するのであれば、やはり子供の意見表明を支援するアドボカシー制度とセットで整備する必要があると思います。
以上です。ありがとうございます。拍手
この発言だけを見る →本日は、貴重な機会をいただきましたので、改正法案のうち、お手元の資料、A4一枚物ですけれども、そちらに沿って三点、私個人としての意見を申し上げます。
まず、児相への弁護士配置の規定のあり方ですけれども、改正案を拝見しますと、常時弁護士による助言と指導のもとでという実質的な文言を追加するとしながら、準ずる措置は引き続き認めるというものです。これは、全国各地の実情を踏まえて柔軟な対応を認めるという点で、私は大変適切な考え方じゃないかなというふうに思っております。
次に、二点目ですが、児童への体罰を禁止する規定を児童虐待防止法などに書き込むということは、体罰も虐待だから許されないんだよということを明らかにする意味で大変重要なことだと思います。ただ、虐待防止法十四条の改正案を拝見しますと、体罰禁止を求める名宛て人が児童の親権を行う者に限られているという点には不十分さがあると思っております。
これは、もともと虐待防止法十四条が親権の行使に関する配慮の規定であること、それから、より根本的には、親権を行う者に対して懲戒権を認めている民法八百二十二条の存在から来る限界だと思います。この点は、見出しを「体罰の禁止等」というふうに野党案は書きかえていらっしゃいますけれども、見出しを書きかえても同じことが当てはまるんじゃないかと思っております。
結論としては、やはり懲戒権の規定の削除を急いでいただきたいというふうに思います。
しつけとか指導というものに名をかりた体罰という虐待は、親権者ではない内縁の夫、それから教育機関とか児童福祉施設の職員などによっても起きています。
この点、虐待防止法三条をごらんいただくと、名宛て人を特に限定せずに、「何人も、児童に対し、虐待をしてはならない。」というふうに規定しております。虐待防止法に体罰の禁止規定を設けるのであれば、私は、国連子どもの権利委員会の勧告を参考にして、虐待防止法三条の「虐待」の後ろに括弧書きで、体罰その他の残虐な又は品位を傷つける形態の罰を含むというふうにつけ加える改正がよいと考えます。
三点目として、子供の意見表明権に関する意見を申し上げます。
子供の意見表明権を保障するということは、私たち大人の側で意見を聞くという責任を制度化して、これを引き受けるということだと思っています。
この観点から改正案を拝見しましたが、意見を聞く大人としては、児童福祉審議会を活用することが前提になっております。意見を述べる子供が置かれている状況に配慮しなければならないというのを児童福祉法八条に書き加えるという内容ですよね。他方で、意見表明権を保障する仕組みの構築などの配慮の具体的な内容については、附則における検討事項にとどまっているというふうに拝見します。
児童福祉審議会というのは、児福法の平成二十八年改正以降は、児童からの苦情を受け付けるなどして子供の意見を聞くことができる機関とされてきました。でも、実際に子供の意見が児福審に届いた件数は、ごくわずかのようです。
児福審には、もともと、子供を施設入所させるべきかどうかを審議するような役割、それから、児童虐待によって死亡事例が出た場合にそれを検証する役割、さらには、いわゆる施設内の虐待に関する通告の受理機関としての役割、さまざまな役割が担わされていますが、受理機関といっても、私も部会のメンバーを長くやっていましたけれども、外部委員ですので、調査活動も含めて事務局頼みの体制にならざるを得ません。部会としては、機動的、主体的に活動することはなかなか困難でした。
こうした経験を踏まえますと、今後、施設入所中の子供などの意見表明について児福審を本格的に活用するというのであれば、ほかの部会とは独立した、機動性を持った専門部会を設置する必要があります。
私は、宮城県仙台市の委託事業で、社会的養護のもとで暮らす児童の自立に向けたリービングケア、それから自立した後のアフターケアに弁護士の有志としてかかわっています。十八歳の誕生日の一カ月前に、意見も聞いてもらえずに、突然里親の委託を解除されて実家に帰されたという男の子がいました。結果的に、その男の子は、実父による虐待の被害を訴えて、そのときはもう十八歳を越えていたわけですけれども、私たちに保護を求めてきたというケースがございます。
児童相談所による措置とか解除の判断に対する子供の不服についてもこれから児童福祉審議会が担当するわけですから、行政組織からの独立性、第三者性、中立性の高い体制を整えないと子供たちの信頼を得ることができないというふうに思います。
この点、つい最近公表された厚労省の研究事業の報告書が参考になります。お手元の配付資料の裏面、資料の二、これはその報告書に掲載されている意見表明モデルの図の一部でございます。
児福審の中に子ども権利擁護部会を設置して審議する、審議の前提になる調査活動は、部会から調査権限を与えられた調査員が機動性を持って行うというアイデアです。
さらに、子供に直接会って、話を聞いて意見表明を助ける役割、これも、行政組織からの独立性を保障された意見表明支援員が担うというアイデアです。報告書では、この支援員のことを、イギリスやカナダの制度を参考に、子供アドボケートというふうに呼んでおります。
独立性のある意見表明が行われるには、児福審の部会員と調査員、支援員を分ける必要があります。そして、この調査員、支援員は外部委託によるべきとされているのも特徴です。まずは、公費で予算をつけて、子供の権利擁護に関する専門性を持った人材を確保する制度を築く必要があります。
この点で、各地の弁護士会との連携も不可欠になると思います。市民アドボケートの養成講座の動きもあって、これも重要だと思います。今年度、厚労省のモデル事業も行われるようですので、まずは制度化をして内容を充実させていくとよいと思います。
子供から見た支援員へのアクセスの問題があります。
子どもの権利ノートと呼ばれる冊子の活用ですとか、相談を受け付ける電話窓口の運営、それから、プライバシーを保護するシールとセットになったはがきを配付する、こういった細かい工夫も欠かせません。
何よりも、子供に寄り添う支援員の存在というのを子供に知ってもらうためには、支援員がみずから施設や一時保護所を定期的に巡回訪問して制度のPRをする手間をかける必要があります。里親に委託されているお子さんのことを考えると、アウトリーチの問題についてはアクセスの大きな壁がある、これも問題ですので、指摘させていただきます。
こう考えますと、子供の意見表明権を保障する役割を児福審が現実に担うには、一定の調査権限が与えられて、機動性、独立性、第三者性、専門性を兼ね備えた人員の配置が課題となります。これは簡単なことではありません。
この点、私は、地元宮城県の児童自立支援施設で、社会福祉法に基づく苦情解決の第三者委員を十五年以上やっております。そこでの取組を振り返りますと、まず、施設の中で解決されない悩みを聞く大人が施設と利害関係のない第三者だということ、それから、相談用紙に書いて寮の中のポストに入れるだけで、職員から委員に連絡が来て、すぐに話を聞きに飛んできてくれること、そして、内容によっては、第三者委員から施設側に子供の意見を伝えて改善を求めてくれる仕組みになっていること、これが大事だと思っています。子供たちは常に入所、退所の入れかわりがありますので、委員の顔を覚えてもらうために、定期的に施設の訪問も行っております。
子供から見て、制度がふえるばかりでは、複雑になるだけで意味がありません。ですから、第三者委員の制度が機能している施設においては、第三者委員が子供のかわりに児福審への申出を行うとか、意見表明支援員の役割を兼任する特例を認めてもよいと思います。
以上を前提に附則の検討事項案を拝見しますと、意見表明支援員、それから子供アドボケートを想定した制度、子供の権利救済機関の設置に踏み込んだ具体的な制度設計を政府に義務づける内容を持つ野党案の実現を強く希望するものであります。
また、児童の一時保護や措置の際に児童相談所で子供の意見を聞くということは現状でも行われているわけですが、これを野党案のように意見表明権の保障の観点から制度化するのであれば、やはり子供の意見表明を支援するアドボカシー制度とセットで整備する必要があると思います。
以上です。ありがとうございます。拍手
冨
冨
谷
谷川とむ#13
○谷川(と)委員 おはようございます。自由民主党の谷川とむでございます。
参考人の皆様方におかれましては、公私何かとお忙しい中、当委員会に御出席いただき、また貴重な意見をありがとうございました。
限られた時間でございますので、全ての参考人の皆様に質問ができないかもしれませんけれども、御理解をいただきたいと思います。
それでは、質問に入らせていただきます。
さて、児童虐待の防止と早期対応のため、児童福祉法や児童虐待防止法は複数回にわたり改正されてきました。こうした法整備により、通告の仕組みやその後の対応などの制度的な整備が進み、また、国民にも児童虐待に関する関心が高まってきています。しかし、児童相談所における児童虐待相談対応件数は増加の一途をたどっており、厚労省の資料によると、平成十五年から平成二十八年末まで、心中を含むと千二百人を超える児童が虐待により亡くなっています。
暴力を振るう、食事を与えない等の行為によって保護者が我が子を死に追いやるといった事件が相次いで報じられており、本当に心が痛いです。平成三十年三月に東京都目黒区で発生した虐待による結愛ちゃんの死亡事件や、ことしの千葉県野田市の心愛ちゃんの死亡事件は、まだ記憶に新しいところです。児童虐待は絶対にあってはならない、誰一人、子供の命が失われないように、子供たちが幸せに暮らせるように、我々は一致団結して全力を尽くしていかなければならないと考えております。
まず、虐待を起こす者がいない社会が構築できれば一番いいのは言うまでもありません。そのために、何が一番重要で、何を一番すべきか、宮島参考人と西尾参考人に御意見をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →参考人の皆様方におかれましては、公私何かとお忙しい中、当委員会に御出席いただき、また貴重な意見をありがとうございました。
限られた時間でございますので、全ての参考人の皆様に質問ができないかもしれませんけれども、御理解をいただきたいと思います。
それでは、質問に入らせていただきます。
さて、児童虐待の防止と早期対応のため、児童福祉法や児童虐待防止法は複数回にわたり改正されてきました。こうした法整備により、通告の仕組みやその後の対応などの制度的な整備が進み、また、国民にも児童虐待に関する関心が高まってきています。しかし、児童相談所における児童虐待相談対応件数は増加の一途をたどっており、厚労省の資料によると、平成十五年から平成二十八年末まで、心中を含むと千二百人を超える児童が虐待により亡くなっています。
暴力を振るう、食事を与えない等の行為によって保護者が我が子を死に追いやるといった事件が相次いで報じられており、本当に心が痛いです。平成三十年三月に東京都目黒区で発生した虐待による結愛ちゃんの死亡事件や、ことしの千葉県野田市の心愛ちゃんの死亡事件は、まだ記憶に新しいところです。児童虐待は絶対にあってはならない、誰一人、子供の命が失われないように、子供たちが幸せに暮らせるように、我々は一致団結して全力を尽くしていかなければならないと考えております。
まず、虐待を起こす者がいない社会が構築できれば一番いいのは言うまでもありません。そのために、何が一番重要で、何を一番すべきか、宮島参考人と西尾参考人に御意見をいただきたいと思います。
宮
宮島清#14
○宮島参考人 谷川先生、ありがとうございます。
何が必要か、優先順位をつけるのはとても難しいことだと思いますが、申し上げたいと思います。
まず、この問題を他人事にしないということを国民の一人一人が考えていただく、受け入れていただくということが必要だと思います。
非常に悲惨な事件が起こっています。問題のある方が子供を辱める、こういったものが確かにございます。それを否定してはいけません。これに対しては厳しい対応が必要だと思いますが、先ほども申し上げたように、非常に多様なものであるということが児童虐待の特徴にあると思いますので、そういった多様なものを理解した上で、他人事にしないで取り組むんだということをまず国民の皆さん、またそれぞれの活動、支援の担い手の方々、こういった方々と共有していただくということが大事だと思います。
また、本来は子育ては喜びであるべきだと思いますし、実際に喜びを感じながら子育てをしている人たちが多くいると思います。この子育ての喜びを広げるというような、裾野を広げるということが必要だと思います。
そして三つ目に、そういった裾野を広げた上に、専門職、専門機関が適切な判断力、進行管理を行い、そして子供を守っていく。それは、子供を本当に苦しめないということと同時に、保護者を加害者にしないということだと思います。このためには、お金と人をかける、このことがどうしても必要だと思います。
この発言だけを見る →何が必要か、優先順位をつけるのはとても難しいことだと思いますが、申し上げたいと思います。
まず、この問題を他人事にしないということを国民の一人一人が考えていただく、受け入れていただくということが必要だと思います。
非常に悲惨な事件が起こっています。問題のある方が子供を辱める、こういったものが確かにございます。それを否定してはいけません。これに対しては厳しい対応が必要だと思いますが、先ほども申し上げたように、非常に多様なものであるということが児童虐待の特徴にあると思いますので、そういった多様なものを理解した上で、他人事にしないで取り組むんだということをまず国民の皆さん、またそれぞれの活動、支援の担い手の方々、こういった方々と共有していただくということが大事だと思います。
また、本来は子育ては喜びであるべきだと思いますし、実際に喜びを感じながら子育てをしている人たちが多くいると思います。この子育ての喜びを広げるというような、裾野を広げるということが必要だと思います。
そして三つ目に、そういった裾野を広げた上に、専門職、専門機関が適切な判断力、進行管理を行い、そして子供を守っていく。それは、子供を本当に苦しめないということと同時に、保護者を加害者にしないということだと思います。このためには、お金と人をかける、このことがどうしても必要だと思います。
西
西尾寿一#15
○西尾参考人 御質問ありがとうございます。
実務を預かる立場からいたしますと、まずは、何をおいても児童相談所の体制強化だと思います。具体的には、児童福祉司、児童心理司の増員でございますけれども、これはどうしても育成とセットで考えていくことが不可欠でございます。
増員計画は非常に重要ではございますけれども、児童相談所の職員が専門性を身につけるには、どうしても一定の経験値が必要でございます。私どもも、常に有効な育成の方法を模索はしておりますけれども、先ほど宮島先生のお話にもありましたとおり、促成栽培はできないという話がありました。まさにそのとおりであります。一定の時間がかかることは皆様方に御理解をいただきたいと思います。
また、もう一点。長期的に見れば、やはり一番大切なのは虐待の予防だと思います。虐待は、その多くが地域から孤立した家庭に生ずるものでございます。区市町村の母子保健サービスですとか子育て支援サービスを一層充実すること、これが非常に重要だと考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →実務を預かる立場からいたしますと、まずは、何をおいても児童相談所の体制強化だと思います。具体的には、児童福祉司、児童心理司の増員でございますけれども、これはどうしても育成とセットで考えていくことが不可欠でございます。
増員計画は非常に重要ではございますけれども、児童相談所の職員が専門性を身につけるには、どうしても一定の経験値が必要でございます。私どもも、常に有効な育成の方法を模索はしておりますけれども、先ほど宮島先生のお話にもありましたとおり、促成栽培はできないという話がありました。まさにそのとおりであります。一定の時間がかかることは皆様方に御理解をいただきたいと思います。
また、もう一点。長期的に見れば、やはり一番大切なのは虐待の予防だと思います。虐待は、その多くが地域から孤立した家庭に生ずるものでございます。区市町村の母子保健サービスですとか子育て支援サービスを一層充実すること、これが非常に重要だと考えております。
以上でございます。
谷
谷川とむ#16
○谷川(と)委員 ありがとうございます。
他人事にはしない、一人一人国民が考える、そして子育てを喜びと考える、そしてまた、専門的な見地を広げていきながら体制も整備していかないといけないという御意見をいただきました。本当に私もそういうふうに思っております。引き続き御協力いただければというふうに思っています。
しかし、残念ながら、その体制を進めていくにおいても、児童虐待というものは終わりが見えないところまで来ていると私は考えております。
虐待を行ってしまった保護者に対して、二度と虐待を起こさない取組も必要であると考えています。そのための更生プログラムは大変重要であると考えています。政府も、関係閣僚会議でその推進を決定しています。
他方で、そうしたプログラムは、本人の意欲なくして効果が得られないとも聞きます。先ほど、西尾参考人からも少しお話がありました。また、プログラムの内容は、そのアプローチが多様であり、保護者の置かれた状況等によって効果的なプログラムの種類は変わるとの意見もあります。
そうした背景の中で、一律にプログラム実施を法律上義務づけることについて、専門的な見地からどうお考えか、また、更生プログラムを効果的に実施していくために必要なことは何か、また宮島参考人と西尾参考人にお尋ねいたします。
この発言だけを見る →他人事にはしない、一人一人国民が考える、そして子育てを喜びと考える、そしてまた、専門的な見地を広げていきながら体制も整備していかないといけないという御意見をいただきました。本当に私もそういうふうに思っております。引き続き御協力いただければというふうに思っています。
しかし、残念ながら、その体制を進めていくにおいても、児童虐待というものは終わりが見えないところまで来ていると私は考えております。
虐待を行ってしまった保護者に対して、二度と虐待を起こさない取組も必要であると考えています。そのための更生プログラムは大変重要であると考えています。政府も、関係閣僚会議でその推進を決定しています。
他方で、そうしたプログラムは、本人の意欲なくして効果が得られないとも聞きます。先ほど、西尾参考人からも少しお話がありました。また、プログラムの内容は、そのアプローチが多様であり、保護者の置かれた状況等によって効果的なプログラムの種類は変わるとの意見もあります。
そうした背景の中で、一律にプログラム実施を法律上義務づけることについて、専門的な見地からどうお考えか、また、更生プログラムを効果的に実施していくために必要なことは何か、また宮島参考人と西尾参考人にお尋ねいたします。
宮
宮島清#17
○宮島参考人 ありがとうございます。
プログラムというものは、全ての事案にあまねく適用して効果を上げるものだというふうには思いません。
プログラムというものがどういうものかということの考え方がまず大事だと思います。このプログラムを、カウンセリングとかあるいは心理治療とか、加害者の個人的な要因のみに目を向けたものとするならば、むしろ適用外の事例が非常に多いということを申し上げなければならないと思います。
先ほど、最初に意見を申し上げたところで、さまざまな事案がある、生活の立て直しが必要な事案、むしろお母さんや子供が加害をする方から離れるということが必要な対応、そういったものもございます。やはり、残念ながら指導とか治療というものが効果をなかなか及ぼさない、そのような事案もございます。形式的にプログラムを受講して、そして、これを終えたのだから引き取らせてくれというように要求する者もございます。
やはり、対応とか治療とかいうものは、非常に多様なものとして十分練った上でそれを実施していく、また、効果的であるか、この方に適用していいかどうか、このあたりを十分吟味して行う、こういったことが必要だ、そのように考えます。
以上です。
この発言だけを見る →プログラムというものは、全ての事案にあまねく適用して効果を上げるものだというふうには思いません。
プログラムというものがどういうものかということの考え方がまず大事だと思います。このプログラムを、カウンセリングとかあるいは心理治療とか、加害者の個人的な要因のみに目を向けたものとするならば、むしろ適用外の事例が非常に多いということを申し上げなければならないと思います。
先ほど、最初に意見を申し上げたところで、さまざまな事案がある、生活の立て直しが必要な事案、むしろお母さんや子供が加害をする方から離れるということが必要な対応、そういったものもございます。やはり、残念ながら指導とか治療というものが効果をなかなか及ぼさない、そのような事案もございます。形式的にプログラムを受講して、そして、これを終えたのだから引き取らせてくれというように要求する者もございます。
やはり、対応とか治療とかいうものは、非常に多様なものとして十分練った上でそれを実施していく、また、効果的であるか、この方に適用していいかどうか、このあたりを十分吟味して行う、こういったことが必要だ、そのように考えます。
以上です。
西
西尾寿一#18
○西尾参考人 御質問ありがとうございます。
虐待の再発防止のために、保護者の援助プログラムは非常に重要でございます。治療的、心理的、教育的なプログラムを私どもも活用しながら保護者を支援しているところでございます。
保護者のアンケートをとりますと、軽度の方ですと、大体三、四回で自分の養育の仕方が変わったというようなお答えをいただく方が多いです。ただ、重篤な方は、年単位でのプログラム、援助が必要でございます。
先ほども申しましたが、私ども現場の支援に携わる者が非常に苦慮しているのは、なかなか支援につながらない、保護者にその気がなければプログラムを受けていただけないというところでございます。そしてもう一つ、プログラムにつきましては、先ほどの宮島先生と同様に、手法もさまざまでございます。こうしたことから、一律な内容を決めるのではなくて、そのケースに応じて児童相談所が示したプログラムを柔軟に選択できる仕組みも必要ではないかと思っております。
話は戻りまして、保護者を的確にプログラムにつなげるには、司法の直接関与も検討が必要かと存じます。
以上でございます。
この発言だけを見る →虐待の再発防止のために、保護者の援助プログラムは非常に重要でございます。治療的、心理的、教育的なプログラムを私どもも活用しながら保護者を支援しているところでございます。
保護者のアンケートをとりますと、軽度の方ですと、大体三、四回で自分の養育の仕方が変わったというようなお答えをいただく方が多いです。ただ、重篤な方は、年単位でのプログラム、援助が必要でございます。
先ほども申しましたが、私ども現場の支援に携わる者が非常に苦慮しているのは、なかなか支援につながらない、保護者にその気がなければプログラムを受けていただけないというところでございます。そしてもう一つ、プログラムにつきましては、先ほどの宮島先生と同様に、手法もさまざまでございます。こうしたことから、一律な内容を決めるのではなくて、そのケースに応じて児童相談所が示したプログラムを柔軟に選択できる仕組みも必要ではないかと思っております。
話は戻りまして、保護者を的確にプログラムにつなげるには、司法の直接関与も検討が必要かと存じます。
以上でございます。
谷
谷川とむ#19
○谷川(と)委員 ありがとうございます。
さまざまなケースがあるということで、なかなか支援につながらない可能性もあるということを御意見でいただきました。これから、引き続き、何が一番ベストであるか、ベターであるかというものを皆さんと一緒に考えて、また進めていきたいというふうに思っています。
もう一つ、児童相談所の設置促進についてお伺いします。
現状では、児童相談所は都道府県と政令指定都市に設置が義務づけられていますが、平成十六年の児童福祉法改正により中核市、平成二十八年の改正により特別区にも児童相談所を設置できることとされました。しかしながら、中核市五十八市のうち、設置しているのは横須賀市、金沢市、ことし四月一日に設置した、きょうも市長がお見えでございますけれども、明石市を含めて三市にとどまっています。
一方で、特別区では、練馬区を除く二十二区において設置する方向又は設置の方向で検討中となっておりますが、そのような中、中核市、特別区においても設置を義務化すべきとの意見もあります。
財政上の問題に加えて専門的人員の確保が非常に難しいという現状を踏まえると、現実的には難しいのではないかとの声もありますが、その点、いかがでしょうか。宮島参考人にお伺いいたします。
この発言だけを見る →さまざまなケースがあるということで、なかなか支援につながらない可能性もあるということを御意見でいただきました。これから、引き続き、何が一番ベストであるか、ベターであるかというものを皆さんと一緒に考えて、また進めていきたいというふうに思っています。
もう一つ、児童相談所の設置促進についてお伺いします。
現状では、児童相談所は都道府県と政令指定都市に設置が義務づけられていますが、平成十六年の児童福祉法改正により中核市、平成二十八年の改正により特別区にも児童相談所を設置できることとされました。しかしながら、中核市五十八市のうち、設置しているのは横須賀市、金沢市、ことし四月一日に設置した、きょうも市長がお見えでございますけれども、明石市を含めて三市にとどまっています。
一方で、特別区では、練馬区を除く二十二区において設置する方向又は設置の方向で検討中となっておりますが、そのような中、中核市、特別区においても設置を義務化すべきとの意見もあります。
財政上の問題に加えて専門的人員の確保が非常に難しいという現状を踏まえると、現実的には難しいのではないかとの声もありますが、その点、いかがでしょうか。宮島参考人にお伺いいたします。
宮
宮島清#20
○宮島参考人 ありがとうございます。
中核市については、私は、人材育成以上に財政的な問題の方が大きいのではないかというふうに考えています。
確かに、人材を確保することは難しいというふうに思いますが、中核市は地方の中心的な都市ですし、歴史がございます。自治体の職員の方の基礎能力が非常に高いということや、また生活保護や障害福祉、あるいは高齢者福祉、母子保健、こういうところを担っている職員の方もたくさんいらっしゃいます。このようなことを考えれば、中核市では、人材の確保は、先ほど泉市長もおっしゃっておられましたけれども、やればできるという点があると思います。
一番大事なのは財政的な問題ではないか。
児童相談所を設置するということは、これはどことは申し上げられませんが、中核市で児童相談所を設置しているところとやりとりがございますので、過去に聞いたことがございますが、年間十億から十五億かかるというようなお話を伺ったことがございます。正確な数はわかりませんが。しかし、市民の方から、児童相談所をつくらなければ保育対策や子育て支援の方に回せたのではないかという質問が率直な形で寄せられることがあるというふうに伺っています。
やはり、本当に、お金を負担していく、限りある中で児童相談所の方にお金を向けるのだということ、これに市長の方も、また市民の方も合意していただけないと、また、その財源が与えられないと実現しないのではないかというふうに思います。
むしろ、都道府県の地方の方が、人材の確保という面では難しい面がある。募集してもなかなか来ない、合格者が流れてしまう、そのような例がたくさんあるということを聞き及んでおります。
以上です。
この発言だけを見る →中核市については、私は、人材育成以上に財政的な問題の方が大きいのではないかというふうに考えています。
確かに、人材を確保することは難しいというふうに思いますが、中核市は地方の中心的な都市ですし、歴史がございます。自治体の職員の方の基礎能力が非常に高いということや、また生活保護や障害福祉、あるいは高齢者福祉、母子保健、こういうところを担っている職員の方もたくさんいらっしゃいます。このようなことを考えれば、中核市では、人材の確保は、先ほど泉市長もおっしゃっておられましたけれども、やればできるという点があると思います。
一番大事なのは財政的な問題ではないか。
児童相談所を設置するということは、これはどことは申し上げられませんが、中核市で児童相談所を設置しているところとやりとりがございますので、過去に聞いたことがございますが、年間十億から十五億かかるというようなお話を伺ったことがございます。正確な数はわかりませんが。しかし、市民の方から、児童相談所をつくらなければ保育対策や子育て支援の方に回せたのではないかという質問が率直な形で寄せられることがあるというふうに伺っています。
やはり、本当に、お金を負担していく、限りある中で児童相談所の方にお金を向けるのだということ、これに市長の方も、また市民の方も合意していただけないと、また、その財源が与えられないと実現しないのではないかというふうに思います。
むしろ、都道府県の地方の方が、人材の確保という面では難しい面がある。募集してもなかなか来ない、合格者が流れてしまう、そのような例がたくさんあるということを聞き及んでおります。
以上です。
谷
西
西尾寿一#22
○西尾参考人 実務を扱っている立場から申し上げますと、何といっても課題は、人材確保が非常に難しいのではないかと感じております。
先ほども資料でごらんいただきましたけれども、首都圏でも人材の取り合いが始まっております。
児童相談所は、経験値が本当に大事な世界でございます。OJT体制など、本来的には組織に余裕がなければ十分な人材育成はなかなかできないというところでございます。新しい自治体が、新しい組織で、進行管理もしっかりやりながら人材育成をするということは、大変困難を伴うものではないかと考えております。この点、十分に配慮しながら、慎重に進めるべきテーマではないかと考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →先ほども資料でごらんいただきましたけれども、首都圏でも人材の取り合いが始まっております。
児童相談所は、経験値が本当に大事な世界でございます。OJT体制など、本来的には組織に余裕がなければ十分な人材育成はなかなかできないというところでございます。新しい自治体が、新しい組織で、進行管理もしっかりやりながら人材育成をするということは、大変困難を伴うものではないかと考えております。この点、十分に配慮しながら、慎重に進めるべきテーマではないかと考えております。
以上でございます。
谷
谷川とむ#23
○谷川(と)委員 ありがとうございます。
やはり財政面、あと人材確保というところが大変だというふうな御意見を賜りました。
明石市の泉市長のように、明石市のようにスムーズにできるところもあれば、なかなか難しい中核市、特別区もあるのではないかなというふうに思っていますから、これからまたいろいろと御意見を賜りながら、しっかりと進めていくべきところは進めていきながら考えていきたいなというふうに思っております。
もう時間が参りましたので、参考人の皆様、質問できなかった皆様方には大変失礼いたしましたけれども、児童虐待の問題について、国民一人一人がしっかりと考えられるような体制を我々も頑張っていきたいというふうに思いますし、私もしっかりと最後まで頑張っていくことをお約束させていただきまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
本日はありがとうございました。
この発言だけを見る →やはり財政面、あと人材確保というところが大変だというふうな御意見を賜りました。
明石市の泉市長のように、明石市のようにスムーズにできるところもあれば、なかなか難しい中核市、特別区もあるのではないかなというふうに思っていますから、これからまたいろいろと御意見を賜りながら、しっかりと進めていくべきところは進めていきながら考えていきたいなというふうに思っております。
もう時間が参りましたので、参考人の皆様、質問できなかった皆様方には大変失礼いたしましたけれども、児童虐待の問題について、国民一人一人がしっかりと考えられるような体制を我々も頑張っていきたいというふうに思いますし、私もしっかりと最後まで頑張っていくことをお約束させていただきまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
本日はありがとうございました。
冨
阿
阿部知子#25
○阿部委員 立憲民主党・無所属フォーラムの阿部知子です。
本日は、五人の参考人の皆様、どの御意見も本当に貴重だと思いながら拝聴しておりました。
国会では、平成二十八年に児童福祉法の改正、これは大変大きな改正であったと思いますが、一に、子どもの権利条約にのっとって子供の意見表明権を法案の中にうたったということ、そして、そのもとに各市町村の支援拠点というものを明確に充実させるという方向性を打ち出したこと、さらには、この支援拠点とのかかわりもあろうかと思いますが、家庭的養育ということに第一義的な重きを置いたことなどがあると思います。
そして、そうした中で、同時に、先ほどの御質問にありました、中核市やあるいは特別区においても児童相談所を積極的に設置していこうという方向性も打ち出されて、当時厚生労働大臣であった塩崎大臣の御答弁の中には、平成二十八年から五年以内に中核市や特別区において設置がされるようにということを御答弁でありました。
そうしたさなかに実は結愛ちゃんの事件、心愛ちゃんの事件が起こって、平成二十八年の改正とは何であったのか、それを実際に動かしていくために何が欠けておるのかということで、私どもも二回にわたって野党案というものを出させていただいて、きょうの審議の場を迎えております。
私は、まず第一、特に、今申し上げた中核市や特別区における児童相談所の設置というものは、緊急性ということをもっては、一時保護という、重要な子供の生命や身体への危機をどう守るかという問題と深く連携しておると思いますし、もう一方でいえば、面としての支援、自治体と連動した支援ということが今後の中心になろうという意味で、二つの意味があると思っております。
そこで、泉市長と西尾参考人にお伺いをいたしますが、私は、先ほど泉市長が述べられた中で、目からうろこのことがございました。実は、一時保護にいる子供たちが地域の学校に通える。子供にとって、家庭も一つの居場所ですが、学校というのは大変重要な居場所であります。それが、中核市に児相があれば、そして一時保護所があれば、その子の地域の生活、すなわち大きな活動である学校生活が担保をされる、このことは今までほとんど述べられたことがなかったかと思います。
一時保護の今後のあり方ですね。やはり今の一時保護は、とにかく引き剥がせばよいというところから始まっておりますが、そこにおける子供の再生に向けた、子供の次のステップに向けた一歩と私は思いますので、この点について泉市長の御意見と、もう一つ、西尾参考人には、先ほどの御質疑の中でもありましたが、特別区は極めて前向きに児童相談所を持ってくださる。世田谷区は二〇二〇年に開設の準備がもう進んでおりますが、その一方で、現状、東京都下の一時保護所は常に満杯状態であります。特別区に児相ができることによって、一時保護機能が更に拡充することによって都内の子供たちの本来的な児童福祉が私は大幅に推進されるのではないかと思いますが、この点については西尾参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →本日は、五人の参考人の皆様、どの御意見も本当に貴重だと思いながら拝聴しておりました。
国会では、平成二十八年に児童福祉法の改正、これは大変大きな改正であったと思いますが、一に、子どもの権利条約にのっとって子供の意見表明権を法案の中にうたったということ、そして、そのもとに各市町村の支援拠点というものを明確に充実させるという方向性を打ち出したこと、さらには、この支援拠点とのかかわりもあろうかと思いますが、家庭的養育ということに第一義的な重きを置いたことなどがあると思います。
そして、そうした中で、同時に、先ほどの御質問にありました、中核市やあるいは特別区においても児童相談所を積極的に設置していこうという方向性も打ち出されて、当時厚生労働大臣であった塩崎大臣の御答弁の中には、平成二十八年から五年以内に中核市や特別区において設置がされるようにということを御答弁でありました。
そうしたさなかに実は結愛ちゃんの事件、心愛ちゃんの事件が起こって、平成二十八年の改正とは何であったのか、それを実際に動かしていくために何が欠けておるのかということで、私どもも二回にわたって野党案というものを出させていただいて、きょうの審議の場を迎えております。
私は、まず第一、特に、今申し上げた中核市や特別区における児童相談所の設置というものは、緊急性ということをもっては、一時保護という、重要な子供の生命や身体への危機をどう守るかという問題と深く連携しておると思いますし、もう一方でいえば、面としての支援、自治体と連動した支援ということが今後の中心になろうという意味で、二つの意味があると思っております。
そこで、泉市長と西尾参考人にお伺いをいたしますが、私は、先ほど泉市長が述べられた中で、目からうろこのことがございました。実は、一時保護にいる子供たちが地域の学校に通える。子供にとって、家庭も一つの居場所ですが、学校というのは大変重要な居場所であります。それが、中核市に児相があれば、そして一時保護所があれば、その子の地域の生活、すなわち大きな活動である学校生活が担保をされる、このことは今までほとんど述べられたことがなかったかと思います。
一時保護の今後のあり方ですね。やはり今の一時保護は、とにかく引き剥がせばよいというところから始まっておりますが、そこにおける子供の再生に向けた、子供の次のステップに向けた一歩と私は思いますので、この点について泉市長の御意見と、もう一つ、西尾参考人には、先ほどの御質疑の中でもありましたが、特別区は極めて前向きに児童相談所を持ってくださる。世田谷区は二〇二〇年に開設の準備がもう進んでおりますが、その一方で、現状、東京都下の一時保護所は常に満杯状態であります。特別区に児相ができることによって、一時保護機能が更に拡充することによって都内の子供たちの本来的な児童福祉が私は大幅に推進されるのではないかと思いますが、この点については西尾参考人にお願いいたします。
泉
泉房穂#26
○泉参考人 御質問ありがとうございます。
端的に言って、中核市が児童相談所をつくることは可能です。
もっとも、課題はあります。お金と人です。ですから、国の方からしっかり財政的支援をお願いしたい。
そして、もう一つ、人です。いない、いないと言うのではなくて、育てるということだと思います。いきなり来年には育たなくても、五年、十年計画ででもしっかりやっていくのが今だと思っております。
そして、何よりも大事なのは、決めることだと思います。
実は、十五年前、中核市に児童相談所の開設の法改正がなされた二〇〇四年、平成十六年に、私は、皆さんと同じ、そちらの席に座っておりました。そのときに必置化をしていれば。
あれから十五年たっております。この十五年間で、ことしの四月の明石市を含めて、五十八分の三しかできていません。子供の命を救うことは、してもしなくてもいいことではなく、すべきことだと思います。しっかりとやると決めて、そしてやれるようにお金をつける、やれるように人を育てる、そうすると、五年、十年後には同じ議論をしなくて済むのではないかと強く思っておるところでございます。
もう一点の一時保護所でございますが、私も、明石市で児童相談所をつくるに際して、全国十三カ所の児童相談所、一時保護所を見て回ってまいりました。率直に言って、残念ながら、一時保護所そのものが児童虐待の現場ではなかろうかと思ったのが正直な思いであります。こんなところで子供を預かっていていいわけがないと思いました。
そういった思いもあって、一時保護所についても、施設の改善は不可避であります。また、人員の強化も必要であります。
この中で特に重要なことは、今おっしゃっていただきましたが、この児童虐待のテーマは、市区町村こそしっかり責任を果たすテーマだということであります。もちろん、都道府県が重要であることは言をまちません。警察の力も必要です、都道府県の応援ももちろん必要ですが、やはり子供たちに近い行政は市区町村です。妊娠したときからかかわります。早い段階から子供のリスクに気づくことができます。地域と一緒に子供たちを見守ることもできます。より早く気づくことができる、そして地域と連携できる、その結果、里親もふやすことができます。
そういった観点から、市区町村がこの児童虐待というテーマに対してしっかり責任を果たしていく、そういったことをまさにこの国会の場においてお決めいただき、それができないという言いわけを繰り返すのはもうやめて、それをするために何をすべきかという議論をぜひお願いしたいと思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →端的に言って、中核市が児童相談所をつくることは可能です。
もっとも、課題はあります。お金と人です。ですから、国の方からしっかり財政的支援をお願いしたい。
そして、もう一つ、人です。いない、いないと言うのではなくて、育てるということだと思います。いきなり来年には育たなくても、五年、十年計画ででもしっかりやっていくのが今だと思っております。
そして、何よりも大事なのは、決めることだと思います。
実は、十五年前、中核市に児童相談所の開設の法改正がなされた二〇〇四年、平成十六年に、私は、皆さんと同じ、そちらの席に座っておりました。そのときに必置化をしていれば。
あれから十五年たっております。この十五年間で、ことしの四月の明石市を含めて、五十八分の三しかできていません。子供の命を救うことは、してもしなくてもいいことではなく、すべきことだと思います。しっかりとやると決めて、そしてやれるようにお金をつける、やれるように人を育てる、そうすると、五年、十年後には同じ議論をしなくて済むのではないかと強く思っておるところでございます。
もう一点の一時保護所でございますが、私も、明石市で児童相談所をつくるに際して、全国十三カ所の児童相談所、一時保護所を見て回ってまいりました。率直に言って、残念ながら、一時保護所そのものが児童虐待の現場ではなかろうかと思ったのが正直な思いであります。こんなところで子供を預かっていていいわけがないと思いました。
そういった思いもあって、一時保護所についても、施設の改善は不可避であります。また、人員の強化も必要であります。
この中で特に重要なことは、今おっしゃっていただきましたが、この児童虐待のテーマは、市区町村こそしっかり責任を果たすテーマだということであります。もちろん、都道府県が重要であることは言をまちません。警察の力も必要です、都道府県の応援ももちろん必要ですが、やはり子供たちに近い行政は市区町村です。妊娠したときからかかわります。早い段階から子供のリスクに気づくことができます。地域と一緒に子供たちを見守ることもできます。より早く気づくことができる、そして地域と連携できる、その結果、里親もふやすことができます。
そういった観点から、市区町村がこの児童虐待というテーマに対してしっかり責任を果たしていく、そういったことをまさにこの国会の場においてお決めいただき、それができないという言いわけを繰り返すのはもうやめて、それをするために何をすべきかという議論をぜひお願いしたいと思っております。
以上でございます。
西
西尾寿一#27
○西尾参考人 一時保護枠の拡大と、特別区の児相設置についてでございました。
確かに、私ども、二百十三の定員を都内で持っておりますけれども、一時保護所の定員は逼迫をしております。単純に考えれば、特別区の児童相談所が一つ一つ一時保護所をつくっていただき、拡大すれば東京都内の総体としての枠は拡大する。この数だけ見れば、非常にありがたいことだと思っております。
ただ、一つ懸念されるのは、一時保護の職員につきましても、人材育成ということが重要でございます。
先ほど私は、一時保護所の難しさ、日々集団構成が変化するところがあるという点を申し上げましたが、これには一時保護所職員の人材育成も不可欠であります。
それから、やはり、一時保護所だけではなくて、児童相談所の業務は、その後の施設入所ですとかいろいろな一連の業務がございます。特別区は今、二十二区が表明しておりますけれども、これが一遍に一時保護所をつくるということでは、広域的な調整はどうするのか、あとは、何といっても、また戻りますけれども、人材育成はどうするのかというのがどうしても私は払拭ができません。
以上でございます。
この発言だけを見る →確かに、私ども、二百十三の定員を都内で持っておりますけれども、一時保護所の定員は逼迫をしております。単純に考えれば、特別区の児童相談所が一つ一つ一時保護所をつくっていただき、拡大すれば東京都内の総体としての枠は拡大する。この数だけ見れば、非常にありがたいことだと思っております。
ただ、一つ懸念されるのは、一時保護の職員につきましても、人材育成ということが重要でございます。
先ほど私は、一時保護所の難しさ、日々集団構成が変化するところがあるという点を申し上げましたが、これには一時保護所職員の人材育成も不可欠であります。
それから、やはり、一時保護所だけではなくて、児童相談所の業務は、その後の施設入所ですとかいろいろな一連の業務がございます。特別区は今、二十二区が表明しておりますけれども、これが一遍に一時保護所をつくるということでは、広域的な調整はどうするのか、あとは、何といっても、また戻りますけれども、人材育成はどうするのかというのがどうしても私は払拭ができません。
以上でございます。
阿
阿部知子#28
○阿部委員 私は、今の泉市長の御発言の、やはり子供たちが暮らす場、御家庭のある場、すなわち市町村ということがこれからの子供たちの健やかな成長のベースである、そこをしっかりと確認していかないと、そしてまた、児童虐待の後もまた暮らしていく場にどうつなげていくかという視点がないと、今までの児童相談所行政が一番そこに困難を抱えていたように私は思いますので、そのことを思い浮かべながら御意見を伺いましたし、また、東京都の中央児相に当たるセンターにあっては、これから特別区が各児童相談所をつくられるときに、ぜひセンターとしての機能、助言も含めてお願いをしたい。多くの知見が東京都のセンターにはあると先回視察をさせていただいて思ったところでありますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
そして、何人の方からか御意見が出ておりましたが、実は、子ども家庭支援拠点を市町村の窓口に置くことも、あるいは児相を中核市や特別区でふやしていくことにおいても、職員の研修というものがやはり本当に重要であるということの御指摘がありました。
宮島参考人からいただきました御発言のペーパー以外に、昨日いただいたものを読ませていただきまして、宮島参考人の御意見の中には、平成二十八年の子ども家庭支援拠点を置くということは是としながら、果たして今後の職員配置によってはそのレベルが下がってしまうこともあろうかという御懸念の点も述べられておりましたので、どんな育成を伴えばよいのか、あるいは市町村で人を配置するとはどういうことなのか、そのことも含めてお話をいただきたいと思いますし、できれば萬屋参考人にも、実際に児相で長年所長としてやってこられて、人材育成のあり方、ここをどう国が支援していけばよいのかをお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →そして、何人の方からか御意見が出ておりましたが、実は、子ども家庭支援拠点を市町村の窓口に置くことも、あるいは児相を中核市や特別区でふやしていくことにおいても、職員の研修というものがやはり本当に重要であるということの御指摘がありました。
宮島参考人からいただきました御発言のペーパー以外に、昨日いただいたものを読ませていただきまして、宮島参考人の御意見の中には、平成二十八年の子ども家庭支援拠点を置くということは是としながら、果たして今後の職員配置によってはそのレベルが下がってしまうこともあろうかという御懸念の点も述べられておりましたので、どんな育成を伴えばよいのか、あるいは市町村で人を配置するとはどういうことなのか、そのことも含めてお話をいただきたいと思いますし、できれば萬屋参考人にも、実際に児相で長年所長としてやってこられて、人材育成のあり方、ここをどう国が支援していけばよいのかをお願いしたいと思います。
宮
宮島清#29
○宮島参考人 ありがとうございます。
市町村子ども家庭支援拠点、この制度ができたときに書いたものを阿部先生が読んでくださったんだというふうに気づきました。心から感謝を申し上げます。
これは、国の通知で細かく仕事の進め方が述べられております。非常に内容の濃い、またしっかりした内容が記されているというふうに感じております。
一方で、そこに配置しなければならない職員の配置というものが非常にその時点で少ないということに私は驚きました。かなりの大きな市でも常勤一名、非常勤の二名、これで何とか、いいよというような内容ですね。また、従来から配置されている、市の福祉事務所に置かれている家庭児童相談員さんというのがございますが、御活躍いただいていますけれども、その方と兼務でもいいよというような内容です。
やはり、センターという看板があって、場所があっても、そこにきちんと仕事のできるスタッフがいなければ実際は回らないということが起こると思います。
多くの市ではかなり厚い体制を実際つくっておりますけれども、しかし、一律に示すということになると、国通知で示された配置しか書き込めなかったのではないかと、これは私の推察ですけれども、思いました。それを見て、かえってこれを理由に職員を減らされるようなことがあってはならない、そこが懸念されるというふうに考えた上の記述でございます。
ぜひとも市町村子ども家庭総合支援拠点は必置を、いずれは必要だと思いますけれども、現時点でそれをすぐ必置ということになりますと、形式だけを整えて、十分な力量のない職員、そのような形で構成されてしまうおそれはないかというようなことも考えております。本当に、地域で子供を守る体制をどうしても充実させるべきだという点については賛同ですが、書き込むことがこの点についてかえってマイナスにならないのか、このあたりも十分御検討いただきたいというふうに考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →市町村子ども家庭支援拠点、この制度ができたときに書いたものを阿部先生が読んでくださったんだというふうに気づきました。心から感謝を申し上げます。
これは、国の通知で細かく仕事の進め方が述べられております。非常に内容の濃い、またしっかりした内容が記されているというふうに感じております。
一方で、そこに配置しなければならない職員の配置というものが非常にその時点で少ないということに私は驚きました。かなりの大きな市でも常勤一名、非常勤の二名、これで何とか、いいよというような内容ですね。また、従来から配置されている、市の福祉事務所に置かれている家庭児童相談員さんというのがございますが、御活躍いただいていますけれども、その方と兼務でもいいよというような内容です。
やはり、センターという看板があって、場所があっても、そこにきちんと仕事のできるスタッフがいなければ実際は回らないということが起こると思います。
多くの市ではかなり厚い体制を実際つくっておりますけれども、しかし、一律に示すということになると、国通知で示された配置しか書き込めなかったのではないかと、これは私の推察ですけれども、思いました。それを見て、かえってこれを理由に職員を減らされるようなことがあってはならない、そこが懸念されるというふうに考えた上の記述でございます。
ぜひとも市町村子ども家庭総合支援拠点は必置を、いずれは必要だと思いますけれども、現時点でそれをすぐ必置ということになりますと、形式だけを整えて、十分な力量のない職員、そのような形で構成されてしまうおそれはないかというようなことも考えております。本当に、地域で子供を守る体制をどうしても充実させるべきだという点については賛同ですが、書き込むことがこの点についてかえってマイナスにならないのか、このあたりも十分御検討いただきたいというふうに考えております。
以上でございます。