決算委員会

2019-04-22 参議院 全270発言

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会議録情報#0
平成三十一年四月二十二日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     福岡 資麿君
     長峯  誠君     宮本 周司君
     石川 博崇君     杉  久武君
 四月十六日
    辞任         補欠選任
     田村 智子君     吉良よし子君
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     そのだ修光君     朝日健太郎君
     風間 直樹君     小西 洋之君
     古賀 之士君     浜口  誠君
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     高橋 克法君
     石井 浩郎君     元榮太一郎君
     新妻 秀規君     石川 博崇君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井みどり君
    理 事
                岩井 茂樹君
                豊田 俊郎君
                西田 昌司君
                伊藤 孝恵君
                竹谷とし子君
                仁比 聡平君
    委 員
                朝日健太郎君
                石井 浩郎君
                島村  大君
                高橋 克法君
                中西 祐介君
                二之湯 智君
                馬場 成志君
                福岡 資麿君
                藤井 基之君
                藤末 健三君
                古川 俊治君
                松下 新平君
                宮本 周司君
                元榮太一郎君
                小川 勝也君
                小西 洋之君
                又市 征治君
                浜口  誠君
                矢田わか子君
                石川 博崇君
                杉  久武君
                新妻 秀規君
                石井 苗子君
                行田 邦子君
                高木かおり君
                吉良よし子君
   国務大臣
       法務大臣     山下 貴司君
       国土交通大臣   石井 啓一君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        山本 順三君
   副大臣
       財務副大臣    鈴木 馨祐君
        ─────
       会計検査院長   柳  麻理君
        ─────
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総長       今崎 幸彦君
       最高裁判所事務
       総局総務局長   村田 斉志君
       最高裁判所事務
       総局人事局長   堀田 眞哉君
       最高裁判所事務
       総局家庭局長   手嶋あさみ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        笹嶋  正君
   法制局側
       法制局長     長野 秀幸君
   政府参考人
       内閣官房国土強
       靱化推進室次長  山田 邦博君
       内閣府政策統括
       官        海堀 安喜君
       警察庁長官官房
       長        中村  格君
       警察庁刑事局長  露木 康浩君
       警察庁交通局長  北村 博文君
       総務大臣官房審
       議官       多田健一郎君
       法務大臣官房政
       策立案総括審議
       官        西山 卓爾君
       法務省民事局長  小野瀬 厚君
       法務省矯正局長  名執 雅子君
       法務省保護局長  今福 章二君
       出入国在留管理
       庁長官      佐々木聖子君
       厚生労働大臣官
       房審議官     田中 誠二君
       厚生労働大臣官
       房審議官     八神 敦雄君
       厚生労働大臣官
       房審議官     諏訪園健司君
       厚生労働大臣官
       房審議官     渡辺由美子君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       椎葉 茂樹君
       厚生労働省子ど
       も家庭局児童虐
       待防止等総合対
       策室長      藤原 朋子君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      村瀬 佳史君
       国土交通省土地
       ・建設産業局長  野村 正史君
       国土交通省都市
       局長       青木 由行君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        塚原 浩一君
       国土交通省道路
       局長       池田 豊人君
       国土交通省住宅
       局長       石田  優君
       国土交通省自動
       車局長      奥田 哲也君
       観光庁審議官   金井 昭彦君
       環境大臣官房審
       議官       松澤  裕君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   三田  啓君
       会計検査院事務
       総局第三局長   森   裕君
       会計検査院事務
       総局第五局長   戸田 直行君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十九年度一般会計歳入歳出決算、平成二
 十九年度特別会計歳入歳出決算、平成二十九年
 度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十九
 年度政府関係機関決算書(第百九十七回国会内
 閣提出)
○平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第百九十七回国会内閣提出)
○平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第百九十七回国会内閣提出)
 (法務省、国土交通省、警察庁及び裁判所の部
 )
    ─────────────
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石井みどり#1
○委員長(石井みどり君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十九日までに、石川博崇君、小野田紀美君、長峯誠君、田村智子君、風間直樹君、そのだ修光君及び古賀之士君が委員を辞任され、その補欠として杉久武君、福岡資麿君、宮本周司君、吉良よし子君、小西洋之君、朝日健太郎君及び浜口誠君が選任されました。
    ─────────────
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石井みどり#2
○委員長(石井みどり君) 平成二十九年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、法務省、国土交通省、警察庁及び裁判所の決算について審査を行います。
    ─────────────
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石井みどり#3
○委員長(石井みどり君) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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石井みどり#4
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
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石井みどり#5
○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
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石井みどり#6
○委員長(石井みどり君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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豊田俊郎#7
○豊田俊郎君 自由民主党・国民の声の豊田俊郎でございます。
 質問に入る前に、元法務大臣保岡興治先生が平成三十一年四月十九日に御逝去されました。保岡先生は、私がこれから質問をします所有者不明土地問題に関して、当初より議員懇談会を立ち上げるなど大変御尽力をいただきました。ここに、在りし日の保岡興治先生の御功績をしのび、御冥福を心からお祈りを申し上げたいというふうに思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 まず最初に、四月四日に本委員会で私が行った土地所有権の在り方に関する議論に関連した質問を行いたいと思います。
 土地基本法第二条では、「土地は、現在及び将来における国民のための限られた貴重な資源であること、国民の諸活動にとって不可欠の基盤であること、その利用が他の土地の利用と密接な関係を有するものであること、その価値が主として人口及び産業の動向、土地利用の動向、社会資本の整備状況その他の社会的経済的条件により変動するものであること等公共の利害に関係する特性を有していることにかんがみ、土地については、公共の福祉を優先させるものとする。」とされております。また、石井国土交通大臣からは、四月の四日の質疑で、国土審議会土地政策分科会特別部会取りまとめにおいて、土地の適切な利用、管理が公共の福祉の観点から必要であるとされた旨の答弁がなされたところであります。しかし、公共の福祉のため土地所有権を制限して有効利用しようにも、土地所有権情報が分からないことには、これはもう話にはなりません。
 そこで、土地の所有者情報と個人情報の保護との兼ね合いについてお伺いをしたいと思います。
 登記において、土地は地番で公示をされており、その所有者の住所、氏名といった情報は誰でも知ることが可能であります。しかし、登記が現状を表していなければ、例えば課税台帳情報等は個人情報として一般に公開されることはなく、土地の所有者情報に簡便にアクセスする手段がありません。そもそも、我が国の土地を適切に管理していく上で、土地の所有者情報というものは個人情報として過度に保護すべきものではないと私は考えております。
 登記における所有者情報を不十分なままにしておくことは、公共の福祉に適合する形での私有財産の利用を認めている憲法第二十九条の精神を損なっていると考えますが、この点について国土交通省また法務省に見解を伺います。
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野村正史#8
○政府参考人(野村正史君) お答えを申し上げます。
 委員が御紹介されました国土審議会土地政策分科会特別部会の取りまとめでは、公共の福祉の観点から、土地の適切な利用、管理を実現するためには、所有者や土地の境界など土地に関する基本的な情報が明確にされ、また、それらの情報が公にされていることが重要であるとされています。そのため、土地、建物に関する権利関係の変動が不動産登記に適時に反映されることにより、取引の安全と円滑化に資することを目的とする不動産登記の公示機能を十分に発揮させることが求められているところでございます。
 国土交通省といたしましては、このような考え方に沿って、土地基本法の改正に向けた検討を進めてまいります。
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小野瀬厚#9
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。
 不動産登記簿におきます所有者情報が現在の所有者情報と異なる場合には、所有者不明の状態となり、例えば土地を利用しようとする者において所有者の探索が必要となるなど、民間の取引や公共事業の実施などの様々な分野で問題が生じさせることになるものと認識しております。
 所有者不明土地問題の発生を防止することを含めまして、不動産取引の安全と円滑を図るためには、不動産に関する基礎的なインフラであります不動産登記簿の所有者情報をできるだけ最新の状態に近づくようにすることが重要でございます。そのためには、相続登記等の義務化のほかにも、登記の申請を容易にするための登記手続の簡略化や、登記所が他の公的機関から取得した情報を不動産登記簿に反映させるなどの方策が考えられるところでございまして、これらの方策についても検討すべき課題であるものと認識しております。
 法務省としましては、土地基本法を所管する国土交通省を始め関係省庁とも連携して、これらの方策についてしっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。
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豊田俊郎#10
○豊田俊郎君 両省から、土地の基本法の改正に向けてしっかり議論を重ねていくという御答弁でございました。一日も早い改正をお願いをいたしたいというふうに思います。
 また、この問題につきまして、防災・減災、国土強靱化などの国の重要課題に及ぼす影響について質問をしたいというふうに思います。
 我が国の国土は、洪水、土砂災害、地震動、地震による液状化、津波のいずれかの危険がある地域の割合が約三五%に及び、こうした地域に住居する人口は総人口の何と七四%を占めると推計されております。このような多様な災害の発生しやすい脆弱な国土において、自然災害に事前から備え、国民の生命、財産を守る防災・減災、国土強靱化は一層重要性が増しております。
 この点に関し、平成三十年十二月に、国土強靱化基本計画の改訂とともに、特に緊急に実施すべきハード、ソフト対策について、事業規模を七兆円程度とし、令和二年度までの三年間で集中的に実施することを内容とする防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策が閣議決定されております。
 三か年緊急対策は、平成三十年度予算、平成三十一年度予算、令和二年度予算で対応することとされ、対策はまだ始まって間もないと思いますが、現在の進捗状況及びフォローアップの進め方について内閣官房に見解を伺いたいと思います。
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山田邦博#11
○政府参考人(山田邦博君) お答えをいたします。
 三か年緊急対策の進捗状況につきましては、事業の進捗に必要な国費三兆円台半ばに対しまして、平成三十年度二次補正予算及び平成三十一年度予算におきまして約二・四兆円を措置するなどして各実施主体において取組を進めているところでございます。
 フォローアップの進め方につきましては、毎年度策定いたします年次計画におきまして、三か年緊急対策で明示いたしました具体の実施内容、達成目標、事業費等の進捗状況の定期的なフォローアップを行うことによりましてしっかり進捗管理を行うこととしており、三か年で所定の目標の達成に努めることとしております。
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豊田俊郎#12
○豊田俊郎君 今始まったばかりということで、既に二・四兆円についてはしっかりした計画の下で実施をされていると。年次計画に沿った執行をこの件についてはお願いを申し上げておきたいというふうに思います。
 次に、所有者不明になった山林、農地などは荒廃する場合が多く、激甚化、多様化する風水害などに対する防災機能の低下による被害の重大化が懸念されているところであります。
 三か年緊急対策でも、国土交通省において地籍調査緊急対策、法務省においては長期相続登記等未了土地解消対応に関する緊急対策が実施されていると承知をしておりますが、所有者不明土地問題が国土の防災に与える影響について、これは大臣に伺いたいというふうに思います。
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石井啓一#13
○国務大臣(石井啓一君) 所有者不明土地は管理不全状態になりやすく、山林等では土砂災害等を招くおそれもあるほか、防災や復旧復興を含めた公共事業の円滑な実施の支障となるものであり、国土の防災・減災という観点からも対策は重要と考えております。
 国土交通省といたしましては、昨年成立をいたしました所有者不明土地法におきまして、公共事業のために所有者不明土地を収用する手続の合理化、円滑化を図ったところであります。
 また、事業を円滑に実施するためには、地籍調査の実施により土地の境界を明確にしておくことも重要であります。東日本大震災からの復旧復興に際しましては、地籍調査の結果を活用することで用地取得が円滑に進み、迅速な事業の実施につながった例もございました。
 国土交通省といたしましては、国土強靱化の観点からも、所有者不明土地対策や地籍調査は重要と認識しておりまして、引き続き対策を推進してまいりたいと考えております。
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豊田俊郎#14
○豊田俊郎君 大臣から地籍調査の重要性ということで御認識をされているという答弁でございました。
 そこで、国土交通省の地籍調査緊急対策では、土砂災害警戒区域等の早急に災害への備えが必要な地域で市町村等が実施する地籍調査について、速やかな地籍調査の実施を支援するとされております。
 対策の具体的な内容、そして三か年における推進目標について、これは国交省の方にお伺いをしたいというふうに思います。
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野村正史#15
○政府参考人(野村正史君) お答えをいたします。
 先ほど大臣からも答弁がありましたとおり、地籍調査の実施により土地の境界を明確にしておくことは、災害後の迅速な復旧復興などに資するため大変重要なことであると認識しております。
 このため、近年の気象の急激な変化に伴う土砂災害や洪水などを踏まえ、早急に災害への備えが必要な地域で実施する地籍調査につきまして、地籍調査緊急対策として、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策に盛り込まれたところでございます。
 この地籍調査緊急対策における達成目標としては、今後災害が想定される土砂災害や洪水等の被災想定区域のうち、地籍調査の実施主体である市町村などから要望を基に、人家や重要インフラへの影響が大きいなど特に緊急性が高い地域の約三百六十平方キロメートルの調査をおおむね完了することとしております。
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豊田俊郎#16
○豊田俊郎君 この緊急性が高いという地域を優先させるということでございますけれども、しっかり各自治体の状況をお聞き取りをいただいて、その辺の判断をしっかりしていただいて実施をしていただければというふうに思います。
 地籍調査についてもう少しお聞きをしたいというふうに思います。
 地籍調査の対象となる土地に関しては、所有者不明土地が含まれる可能性もあると考えられます。四月四日の本委員会での私の質問に対して、石井国土交通大臣からは、地籍調査に関し、中間取りまとめにおいて、所有者不明の場合でも円滑に調査を進めるための調査手続見直しが求められる旨の提言がなされたことなどに言及されておりましたが、地籍調査を推進していく上で所有者不明土地に関しどのように対応をしていくのか、国土交通大臣の御意見を伺いたいと思います。
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石井啓一#17
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省では、平成三十年六月に所有者不明土地等対策の推進のための関係閣僚会議で決定された基本方針を踏まえまして、地籍調査の円滑化、迅速化のための方策について国土審議会で検討を進めているところであります。本年二月の二十七日に公表されました中間取りまとめでは、地籍調査の手続を見直しまして所有者を探索しやすくするとともに、探索しても所有者の所在が不明な場合などには筆界案の公告などにより調査を進めることができるようにするなどの方策が示されているところであります。
 今後は、この中間取りまとめで示された検討の方向性に基づきまして、二〇二〇年の国土調査法等の改正に向けまして検討を進めてまいりたいと考えております。
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豊田俊郎#18
○豊田俊郎君 そうですか。大幅な見直し、特に今、筆界案の公告という新たな用語が飛び出してまいりましたけれども、これをどのような基準で進めていくかというのはこれからの課題だというふうに思います。
 ただ、現在までのこの筆界についての取扱いが大幅な変更を要するというふうに理解をいたしたところでございますけれども、各関係者からいろんな聞き取りなり調査をした中で、このことがこれらの事業を進める上で有効に機能するように、このことはお願いを申し上げておきたいというふうに思います。
 それでは、法務省で行っている長期相続登記等未了土地の解消に対応する件で少しお聞きをしたいというふうに思います。
 法務省の長期相続登記等未了土地解消対応に関する緊急対策では、道路整備及び治水、砂防対策のための事業や迅速な復旧復興を実施しようとする者からの要望を踏まえて、対象区域内に存在する長期相続登記等未了土地について調査を実施する土地を選定し、これら長期相続登記等未了土地に関し、所有権の登記名義人の死亡の有無、及び当該登記名義人が死亡している場合は、その法定相続人の調査を実施し、長期相続登記等未了土地である旨を登記記録に記載するとともに、その調査結果を前述の事業を実施しようとする者に提供することとしております。
 取組の具体的な内容について確認するとともに、二〇二〇年度までの推進目標と防災機能等の向上に資する効果について、これは法務省の見解を伺いたいというふうに思います。
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小野瀬厚#19
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、法務省におきましては、長期相続登記等未了土地解消対応に関する緊急対策に取り組んでいるところでございます。この作業でございますが、昨年成立いたしました所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法に基づくものでございます。
 長期相続登記等未了土地、具体的には、所有権の登記名義人の死亡後三十年を超えて相続登記等がされていない土地につきまして、登記官が所有権登記名義人の死亡の有無やその法定相続人を調査するものでございまして、長期相続登記等未了土地である旨を登記記録に記録するとともに、事業を実施しようとする者に法定相続人に関する調査結果を提供するというものでございます。二〇二〇年度までに約十四万筆の土地を対象としてこの調査を実施することを予定しております。
 この取組の効果といたしましては、道路整備及び治水、砂防対策の事業や復旧復興のための事業を実施しようとする地方公共団体等が登記官の調査結果を活用することにより、所有者探索を効率的に実施することを可能にし、事業実施の円滑化を図ることを狙いとするものでございます。
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豊田俊郎#20
○豊田俊郎君 十四万筆ということでございます。ただ、三十年を経過した未了土地というのは大変複雑怪奇に今なっておりまして、実際、今回もう既に発注がされている受け手側、これ司法書士の士業の方々がそれを受注なさって今調査を進めておりますけど、相当手間が掛かっていると。単価設定の問題で課題もどうも出ているようでございますので、これは実績を踏まえてまた御相談を申し上げたいというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 それでは、所有者不明土地の利用の円滑化及び土地所有者の効果的な探索を図るための所有者不明土地の利用円滑化等に関する特別措置法は昨年六月に成立いたしましたが、地域住民等の福利又は利便の増進を図る事業のため、所有者不明土地を利用できる制度である地域福祉増進事業に係る規定の施行、これはもう六月一日に間もなく迫ってまいりましたけど、現在、地方整備局、法務局、地方公共団体、関連士業団体等が連携する協議会が設置されるなど、所有者不明土地対策に取り組む地方公共団体への支援体制が整備されてきております。
 地域福祉増進事業は施行後十年間で累計百件の利用権設定が目標とされておりますが、同協議会の活動内容等を始め、地域福祉増進事業が地方公共団体において十分に活用されるための対策について国交省のお考えをお伺いをいたします。
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野村正史#21
○政府参考人(野村正史君) お答えをいたします。
 御指摘のとおり、地域福利増進事業の活用を図るためには、大きな役割を担う地方公共団体や関連する専門家に対し、この新しい制度を周知し、着実に普及促進を図ることが重要でございます。このため、国土交通省といたしましては、所有者不明土地法の円滑な施行に向け、ガイドラインの整備や地方公共団体等に向けた説明会の開催などを行うこととしております。
 また、御指摘のありました所有者不明土地連携協議会におきましては、地方公共団体のニーズも踏まえながら、専門家による講習会の開催などを行い、新制度を含めた関連制度の周知や所有者探索に関するノウハウの共有を図ることとしております。
 さらに、所有者不明土地法に基づき、地方公共団体から国土交通省に対し、所有者探索に関する専門的な知識を習得させるため職員派遣の要請があった場合にはこれに応ずるよう努めるなど、地方公共団体ごとにきめ細やかな支援を行ってまいります。
 こうした取組を通じて、地域福利増進事業を含めた新制度が活用されるよう、その周知や地方公共団体等の支援に積極的に努めてまいりたいと考えております。
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豊田俊郎#22
○豊田俊郎君 この件についてはよろしくお願いをいたします。
 もう一つ、情報基盤の整備ということで再度質問をしておきたいというふうに思います。
 人口減少による低未利用地の増加は避けられない状況と言わざるを得ません。このような中では、国土の荒廃等を防ぐため、低未利用地の利活用、適切な管理が今後一層重要になってくるものと考えております。そのためには、地域福祉増進事業の活用は有効でありますが、より重要なことは、所有者不明土地を減少させていくとともに、地籍調査を進め土地に関する基本的な情報基盤を早急に整備していくこと、これが大事だと私自身は考えております。
 国交省のこの辺の御見解を更にお伺いしたいというふうに思います。
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野村正史#23
○政府参考人(野村正史君) 先ほど御答弁を申し上げたとおり、国土審議会の部会の取りまとめでは、公共の福祉の観点から、土地の適切な利用、管理を実現するためには、所有者や土地の境界など土地に関する基本的な情報が明確にされ、また、それらの情報が公にされていることが重要であるとされております。
 政府全体といたしましても、所有者不明土地の発生抑制あるいは解消に向けては、土地所有者情報等を円滑に把握できるようにすることが必要と考えており、関係閣僚会議の基本方針に基づき、不動産登記情報の更新を図る方策や地籍調査の円滑化、迅速化に取り組んでいるところでございます。引き続きまして、関係省庁と連携して取組を進めてまいります。
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豊田俊郎#24
○豊田俊郎君 ひとつよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 この事業、また新たな法整備を進めていく上で、土地に関する基本的な情報基盤の整備に当たっては、民間の専門家の活用が重要であると考えられます。現在審議中の司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案においては、司法書士及び土地家屋調査士の使命に関する規定が新設され、土地家屋調査士について、不動産の表示に関する登記及び土地の筆界を明らかにする業務の専門家として、不動産に関する権利の明確化に寄与し、もって国民生活の安定と向上に資することを使命とすることとされております。
 この改正案等を踏まえた土地に関する基本的な情報基盤の整備に当たっての士業の活用について、これは国土交通省、法務省の両省の御見解を伺いたいというふうに思います。
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野村正史#25
○政府参考人(野村正史君) お答えをいたします。
 土地に関する基本的な調査の一つである地籍調査では、一筆ごとの土地について、所有者等の立会いを求め、現地での筆界の調査などを行うこととしておりますが、当該調査などについては、地籍調査の実施主体である市区町村から民間への業務委託が可能となっております。また、調査体制の確保が困難な市区町村に対応するため、平成二十二年からは計画準備や工程管理も含めた地籍調査の包括的民間委託も可能となっておりまして、当該委託を導入した市区町村は、平成二十九年時点で百十三市区町村、これは地籍調査実施市町村の約一四%に当たりますが、そこまで増加しております。
 国土交通省といたしましては、地籍調査において、土地の筆界等について専門的な知識を有する土地家屋調査士の果たす役割は非常に大きいと考えておりまして、地籍調査の円滑な推進のため、引き続き、土地家屋調査士の活用も含め、民間委託制度の活用促進を図ってまいりたいと考えております。
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小野瀬厚#26
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。
 委員からお話がありましたとおり、法務省におきましては、近時の司法書士制度及び土地家屋調査士制度を取り巻く状況を踏まえまして、司法書士法及び土地家屋調査士の専門家としての使命を明らかにする規定の創設などを内容とする司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案を今国会に提出させていただいているところでございます。
 司法書士及び土地家屋調査士は、それぞれ土地に関する最も基礎的な情報基盤であります不動産登記や登記所備付け地図に関する専門家としてこれまでも御活躍をいただいておりまして、近時におきましては、喫緊の課題であります所有者不明土地問題等においても重要な取組をされておられます。
 例えば、司法書士は、不動産の権利に関する登記の専門家として、これまで相続登記の促進のための取組を法務局と連携して行ってきておられるほか、長期相続登記等未了土地の解消作業における法定相続人の調査の実施等に関してもその主たる担い手となっておられます。
 また、土地家屋調査士につきましては、登記所備付け地図作成作業の実施のほか、不動産の表示に関する登記の専門家として、今国会に提出しております表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律案で創設することを予定しております所有者等探索委員の主要な担い手としても活躍が期待されているところでございます。
 法務省としましては、引き続き、関係士業と連携しながら各種施策に取り組んでまいる所存でございます。
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豊田俊郎#27
○豊田俊郎君 よろしくお願いをしたいというふうに思います。
 それでは、最後になりますけれども、狭隘道路について少しお話をお聞きしたいというふうに思います。狭隘道路に面した建物のセットバックによって生ずる後退用地に関する課題についてお聞きをいたします。
 建築基準法第四十二条第一項では、道路を幅員四メーター以上のものと定義をいたしておりますが、同法第四十二条第二項は、建築基準法施行時の現に建築物が建ち並んでいる幅員四メーター未満の道で特定行政庁の指定したものは道路とみなし、その中心線からの水平距離二メートルの線、いわゆる後退線をその道路の境界とみなすとの規定がなされております。この四十二条第二項で道路とみなされた幅員四メーター未満の道が、一般にこの道を狭隘道路と呼ばれているわけでございます。
 狭隘道路は、火災や地震などの災害発生時に緊急車両が進入できなかったり避難が遅れたりするなど防災上の問題点が指摘されており、その解消が課題となっております。
 建築基準法では、狭隘道路に面した建物は既存不適格建築物となることから、新築又は改築する場合、後退線まで建物をセットバックさせることが義務付けられております。後退線は建築基準法で道路の境界線とみなされておりますので、建物のセットバックによって生じた後退用地は本来道路となるべき用地となりますが、後退用地を測量により確定することや後退用地に残存する門や塀などの物件を除去することは、道路の拡幅をトラブルなく円滑に進めていく上で重要な事項になると思っております。
 しかしながら、現実は、後退用地の取扱いについては市区町村によってまちまちとなっております。例えば、幾つか例を挙げます。
 岡崎市でございますけれども、岡崎市狭あい道路の拡幅整備に関する条例を制定をしておりまして、後退用地の寄附を求め、寄附者に対しては後退用地確定のための測量、後退用地の分筆登記を市が行うとともに、寄附部分を道路とするために支障がある門、塀などの物件がある場合は、その撤去費用等の一部を補助することとしております。
 一方、春日井市でございますけれども、春日井市街づくり支援要綱に基づきまして、地域住民等から構成される推進団体が策定した幅員四メートル未満の生活道路等の整備改善に係る計画案を市が承認をした場合、市において事業用地に係る測量、分筆登記を行い、その費用を負担するとともに、事業用地を一定の基準で買い取り、工事の施行に支障があると認めるときは、一定の基準により門、塀などの物件の除却及び移設に要する費用を補償することとしております。
 この両市の比較ですけど、事業用地を買い取る点で岡崎市との相違が見られます。
 また、杉並区でございますけれども、杉並区狭あい道路の拡幅に関する条例により、後退用地にある門や塀などの撤去を行う場合にはその撤去費用の一部を助成することとしておりますが、後退用地の寄附や買取りは要件となっておりません。
 このように、後退用地の整備等に係る条例等の規定内容は様々となっております。防災上の観点から、狭隘道路の拡幅を推進するためには、後退用地の取扱いが市区町村任せになっている現状は私は課題が多いというふうに思っております。ここで、国において統一した制度、基準を策定し、一定の市区町村をモデル地域として選定し、事業実施を図り、その成果、知見を横展開していくことが求められていると私自身は考えておるわけでございますけれども、国交省の御見解があればお伺いをして、質問を終わりたいというふうに思います。
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石田優#28
○政府参考人(石田優君) お答えを申し上げます。
 市街地におきます道路は、通行の場であるだけではなくて、災害時の避難路、日照、通風等の確保など、安全、良好な環境を形成する上で非常に重要でございます。狭隘道路の拡幅は、その点において非常に重要な課題と認識をしております。
 狭隘道路に係りますセットバックによって拡幅されました部分の管理につきましては、建築基準法道路関係規定運用指針において、セットバック部分を表示するためのくい打ち等の措置を求める等の対応をしております。
 また、当該拡幅部分を公の公道とするか私道のままとするか等につきましては、実情に応じた地方公共団体の運用に委ねてはおりますけれども、用地の取得や整備について社会資本整備交付金等による支援を実施しているところでございます。具体的には、用地の測量や取得、門、塀の撤去、道路の築造、舗装など、狭隘道路の改修に向けた幅広い取組を支援させていただいております。
 引き続き、財政的な支援や地方公共団体の取組状況をフォローを行いますとともに、御指摘も踏まえまして、他の参考となるモデル的な取組について全国的な横展開を図りますなど、狭隘道路の改修に向けてより一層取り組んでまいりたいと考えております。
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豊田俊郎#29
○豊田俊郎君 終わります。
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