決算委員会

2019-05-20 参議院 全307発言

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会議録情報#0
令和元年五月二十日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     難波 奨二君     又市 征治君
     浜口  誠君     古賀 之士君
     竹内 真二君     杉  久武君
 五月十四日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     宮本 周司君
 五月十五日
    辞任         補欠選任
     中西 祐介君     野上浩太郎君
 五月十六日
    辞任         補欠選任
     野上浩太郎君     中西 祐介君
 五月十七日
    辞任         補欠選任
     福岡 資麿君     宇都 隆史君
     又市 征治君     小西 洋之君
     矢田わか子君     浜口  誠君
     杉  久武君     熊野 正士君
     新妻 秀規君     秋野 公造君
     行田 邦子君     浅田  均君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井みどり君
    理 事
                岩井 茂樹君
                豊田 俊郎君
                西田 昌司君
                伊藤 孝恵君
                竹谷とし子君
                仁比 聡平君
    委 員
                石井 浩郎君
                宇都 隆史君
                島村  大君
                そのだ修光君
                中西 祐介君
                二之湯 智君
                馬場 成志君
                藤井 基之君
                藤末 健三君
                古川 俊治君
                松下 新平君
                宮本 周司君
                小川 勝也君
                風間 直樹君
                小西 洋之君
                古賀 之士君
                浜口  誠君
                秋野 公造君
                熊野 正士君
                浅田  均君
                石井 苗子君
                高木かおり君
                吉良よし子君
   国務大臣
       外務大臣     河野 太郎君
       防衛大臣     岩屋  毅君
   副大臣
       外務副大臣    佐藤 正久君
       財務副大臣    鈴木 馨祐君
        ─────
       会計検査院長   柳  麻理君
        ─────
   事務局側
       常任委員会専門
       員        笹嶋  正君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       清水 茂夫君
       内閣府大臣官房
       審議官      井上 裕之君
       内閣府大臣官房
       審議官      林  伴子君
       内閣府経済社会
       総合研究所総括
       政策研究官    丸山 雅章君
       法務大臣官房審
       議官       筒井 健夫君
       外務大臣官房審
       議官       加野 幸司君
       外務大臣官房審
       議官       石川 浩司君
       外務大臣官房審
       議官       塚田 玉樹君
       外務大臣官房審
       議官       松浦 博司君
       外務大臣官房参
       事官       齊藤  純君
       財務大臣官房審
       議官       山名 規雄君
       文部科学大臣官
       房審議官     森  晃憲君
       国土交通省航空
       局長       蝦名 邦晴君
       防衛大臣官房長  武田 博史君
       防衛大臣官房政
       策立案総括審議
       官        辰己 昌良君
       防衛大臣官房審
       議官       宮崎 祥一君
       防衛省防衛政策
       局長       槌道 明宏君
       防衛省整備計画
       局長       鈴木 敦夫君
       防衛省地方協力
       局長       中村 吉利君
       防衛省統合幕僚
       監部総括官    菅原 隆拓君
       防衛装備庁長官  深山 延暁君
       防衛装備庁装備
       政策部長     土本 英樹君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   三田  啓君
       会計検査院事務
       総局第二局長   原田 祐平君
   参考人
       独立行政法人国
       際協力機構理事
       長        北岡 伸一君
       独立行政法人国
       際協力機構理事  植嶋 卓巳君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調
 査
 (会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報
 告に関する件)
○平成二十九年度一般会計歳入歳出決算、平成二
 十九年度特別会計歳入歳出決算、平成二十九年
 度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十九
 年度政府関係機関決算書(第百九十七回国会内
 閣提出)
○平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第百九十七回国会内閣提出)
○平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第百九十七回国会内閣提出)
 (外務省、防衛省及び独立行政法人国際協力機
 構有償資金協力部門の部)
    ─────────────
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石井みどり#1
○委員長(石井みどり君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十七日までに、竹内真二君、難波奨二君、進藤金日子君、行田邦子君、新妻秀規君、矢田わか子君及び福岡資麿君が委員を辞任され、その補欠として古賀之士君、宮本周司君、小西洋之君、浅田均君、秋野公造君、熊野正士君及び宇都隆史君が選任されました。
    ─────────────
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石井みどり#2
○委員長(石井みどり君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のうち、会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報告に関する件を議題といたします。
 会計検査院から説明を聴取いたします。柳会計検査院長。
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柳麻理#3
○会計検査院長(柳麻理君) 会計検査院は、会計検査院法第三十条の二の規定により国会及び内閣に対して、平成三十一年四月二十四日に「年金特別会計及び年金積立金管理運用独立行政法人で管理運用する年金積立金の状況等について」の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。
 検査しましたところ、年金積立金管理運用独立行政法人において、実績連動報酬制が適用されているアクティブ運用のファンドのうち、超過収益を獲得できていないのにパッシブ運用を上回る報酬が支払われているファンドが見受けられたり、運用利回りの低い短期資産ファンド残高が平成二十八年度から著しく増加していたり、二十七年度の業務概況書にリスク情報として記載されたバリュー・アット・リスクの値が二十四年度以降増加傾向となっていたりなどしていました。
 検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、三十年度から本格的に適用する新しい実績連動報酬制について超過収益獲得のための動機付けがより働くものとなるよう引き続き努めること、多額の短期資産保有や運用リスクについて国民に丁寧に説明することなどに留意して、年金積立金の適切な管理運用に努める必要がある旨記述したところであります。
 会計検査院としては、今後とも、年金積立金の管理運用が運用環境の変化等に即して適切に実施されているかなどについて、多角的な観点から引き続き検査していくこととしております。
 これをもって報告書の概要の説明を終わります。
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石井みどり#4
○委員長(石井みどり君) 以上で説明の聴取は終わりました。
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石井みどり#5
○委員長(石井みどり君) 平成二十九年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、外務省、防衛省及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門の決算について審査を行います。
    ─────────────
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石井みどり#6
○委員長(石井みどり君) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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石井みどり#7
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
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石井みどり#8
○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
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石井みどり#9
○委員長(石井みどり君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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松下新平#10
○松下新平君 自由民主党の松下新平です。
 私は、議題のうち、外務省所管について質問をいたします。
 新しい元号をいただいてから今日で二十日目となりました。諸外国にはこの令和という言葉をビューティフルハーモニーという意味で紹介をしているとお聞きいたしました。引き続き、地球儀を俯瞰する外交、美しい調和の下でしっかり取り組んでいただきたいと思います。我々は、その力強い外交を後押しをしてまいりたいと思います。
 つい先ほど、ニュースが飛び込んでまいりましたので、そのことからお伺いしたいと思います。
 旧朝鮮半島労働者問題につきまして、日本政府は韓国政府に対して日韓請求権協定に基づく仲裁付託を通告したということでありました。
 この間、膠着状態が続いていたわけですけれども、ここに来て日本政府が通告をした、この考えについて、大臣からまずお考えをお聞きいたします。
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河野太郎#11
○国務大臣(河野太郎君) 旧朝鮮半島出身労働者に係る韓国の大法院判決に関しましては、一月の九日に日韓請求権協定に基づく協議を要請をいたしました。その間、四か月以上になるわけでございます。韓国側では李洛淵総理がこの問題の対応に当たられているということもございましたので、我々としては、協議の申入れから四か月以上になりましたが、この間、李洛淵総理の対応策の検討をお待ちをしていたわけでございますが、先般、李洛淵総理から、政府の対応には限界があるというような御発言もございました。
 日本側としては、韓国政府の対応を心待ちにしていたわけでございますけれども、残念ながら、その責任者である李洛淵総理からそのような発言があったということで、また、四か月以上にわたり協議を受けていただけないという状況もあり、こうしたことを総合的に勘案した結果、本日午前中に、この請求権協定に関する仲裁付託を韓国に通告するに至りました。
 今、日韓両国は、国民的な交流は非常に活発でございますので、この両国関係のベースはしっかりしていると思うわけでございますが、この問題に関しては、これはもう国交正常化以来、両国の間の法的基盤を根本から損なうことになってしまいますので、この問題だけはしっかりと韓国政府に対応していただく必要がございます。
 残念ながら協議の要請を受けていただけませんでしたので、この仲裁に韓国側が応じていただいて、この問題の解決を図ってまいりたいと思う次第でございます。
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松下新平#12
○松下新平君 自民党の外交部会でも、時間を割いてこの問題を審議してまいりました。李洛淵国務総理、私もこの間、二度、訪韓してお会いしました。大変期待をしておりましたけれども、答弁いただいたように、さじを投げたような発言は大変残念です。今後ですけれども、韓国側に適切な対応をしっかり求めていただきたいというふうに思います。
 それでは、通告に従いまして随時質問いたします。
 まず、中央アジアについて質問いたします。
 先週末、中央アジア五か国プラス日本、今回はゲストにアフガニスタンも参加されたようですけれども、経済発展を議論する第七回外相会合がタジキスタンで開催されまして、河野外務大臣が出席された。今朝未明に帰ってこられたということですけれども、お疲れさまでした。
 中央アジアは、北はロシア、東は中国と隣接しております。特に、中国は近年、中央アジアとの深い関わりを強めており、道路やトンネルなどの建設を支援しております。中国の巨大経済圏構想、一帯一路の出口とも言われる中央アジアで日本の存在感をアピールしてこられたと思います。
 この会合は十五年にわたっているとお伺いしておりますが、今後、中央アジアとの関係をいかに強化していくか、まず伺いたいと思います。
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河野太郎#13
○国務大臣(河野太郎君) 中央アジアは、今委員おっしゃいましたような、中国あるいはロシアと接している地政学的な観点からも、またエネルギーの安全保障、そしてアフガニスタンを中心とする麻薬あるいはテロ対策といった観点から非常に重要な地域でございまして、この地域の安定と繁栄というのは国際社会にも大きな影響を及ぼすことになるわけでございます。
 日本は、二〇〇四年に中央アジアプラス日本という対話の枠組みを世界に先駆けて創立し、この中央アジア地域の地域協力が進むように、触媒の役割を果たすべく努めてきたところでございます。
 今回の第七回の中央アジアプラス日本対話では、今回は観光分野における地域協力ということ、あるいはこれまでのこの枠組みで議論してきた貿易、投資、あるいは農業、地域の安全保障といったことについてしっかりとフォローアップをし、共同声明と行動計画を発表することができました。今後、共同声明、行動計画に基づいてしっかりフォローアップをしてまいりたいと思います。
 また、今回は安全保障のセッションにアフガニスタンのラバニ外務大臣がゲストで参加をしていただきまして、アフガニスタンの外務大臣を含む各国の外務大臣とバイの会談も行うことができました。
 残念ながら、トルクメニスタンにつきましては、外務大臣ではなくハジエフ外務次官が御出席ということでございましたが、トルクメニスタンにおける日本の様々なプロジェクトが着実に実施されるよう協力を求めるなど、両国関係の更なる発展のために協力することで一致したところでございます。
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松下新平#14
○松下新平君 大変お疲れさまでした。
 河野外務大臣におかれましては、就任以来、延べ百か国・地域、そして国別でも国連加盟の百九十三か国の三分の一を超える歴訪をされていらっしゃいます。私も、日本・トルクメニスタン友好議員連盟の事務局長でございますけれども、議員外交もしっかり努めて政府の外交を後押ししてまいりたいと思います。
 続きまして、ODAについて質問いたします。
 参議院は、決算重視、ODA調査に取り組んでまいりました。ODA調査につきましては、この十五年間で六十九か国、延べ百二十八か国に及ぶ計算になります。私も、これまで東アジア、アフリカ、そして中南米、三回ほど参加をいたしました。人間の安全保障の考えに基づき、さらに日本ならではの国際貢献が求められております。
 厳しい財政状況の下ではありますが、国益実現のためには、ODAの質と量を確保し、実施体制を強化していくべきと考えますが、外交におけるODAの重要性についてお伺いいたします。
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佐藤正久#15
○副大臣(佐藤正久君) 松下委員御指摘のとおり、我が国のODAは、中央アジアを含む開発途上国間で高く評価されており、相手国との関係の強化、我が国の国際社会における主導的な役割、これを果たす上で最も重要な外交手段の一つというふうに認識しております。
 これまで多くの国の経済発展に貢献し、貧困の削減を通じまして暴力的過激主義やテロの可能性を低減し、さらには途上国の成長を日本経済の成長にも取り込むなど、我が国自身も裨益してきたというふうに考えております。
 今後とも、ODAをしっかり活用いたしまして、人間の安全保障の理念に基づくSDGsの達成などのグローバルな課題への対処や、自由で開かれたインド太平洋の具体化を通じ、戦略的な外交を展開していきたいと考えます。
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松下新平#16
○松下新平君 女性、教育、保健、防災、海洋環境、プラスチックごみと生物多様性、気候変動等のグローバルな課題を含む持続可能な開発目標、SDGsの達成に向けた取組を推進していただきたいと思います。
 続きまして、外国人の受入れについて質問いたします。
 近年、日本を訪問する外国人の数はかつてないほど増加しており、大使館及び総領事館のビザ関連業務の負担も増加しているということでありました。本年四月に在留資格、特定技能が創設され、今後、訪日者数の更なる増加が見込まれますが、これらを支えるビザ発給業務体制の強化が必要です。
 現状では、訪日する外国人の増加の速度に大使館及び総領事館の業務体制が追い付いていないと思われますが、外務省の見解をお伺いいたします。
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佐藤正久#17
○副大臣(佐藤正久君) 委員御指摘のとおり、訪日外国人、これは近年急増しておりまして、昨年の訪日外国人旅行者数、これは約三千百十九万人と過去最高を記録いたしました。これに伴い、昨年のビザ発給数も約六百九十五万件と過去最高となりました。在外公館におけるビザ関連業務は急増しているところであります。
 今後も、委員御指摘のとおり、訪日外国人の増加が見込まれる中、円滑なビザ発給とともに、我が国にとって好ましからざる人物の入国を防止するため、ビザ審査、これも厳格に行うことも重要だというふうに一方では考えます。
 外務省といたしましては、業務の合理化のほか、可能な範囲で領事関係職員の増員を図るとともに、臨時職員、この採用など、ビザ業務体制の強化に尽力していきたいと考えます。
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松下新平#18
○松下新平君 よろしくお願いいたします。
 続きまして、日中関係についてお伺いいたします。
 関係者の努力もあって、昨年の首脳往来を通じて正常な軌道に戻ったということが確認されました。また、長期的に安定的な方向に発展してほしいと願っております。
 本年に入っても、ハイレベルで活発な往来が行われています。私も先日、自民党二階幹事長に同行して訪中いたしました。その一週間前には河野外務大臣も訪中され、王毅国務委員兼外務部長と日中外相会談を行ったほか、多くの閣僚とともに日中ハイレベル経済対話に出席されたと承知しております。
 先週は楊潔チ中央政治局委員も訪日し、来月のG20大阪サミットには中国の習近平国家主席も出席されますが、今後の日中関係のこの方向性について考え方をお聞きしたいと思います。
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河野太郎#19
○国務大臣(河野太郎君) 昨年の李克強国務院総理の訪日、あるいは安倍総理の訪中、そしてG20では習近平主席をお迎えをする、こうしたハイレベルの相互訪問が続いていく中で、日中関係は正常な軌道に戻りつつあると言ってよろしいかと思います。
 首脳間の直接のやり取りを通じて、政治、安全保障、経済、文化、国民交流、あらゆる分野での交流、協力を一層強化し、肩を並べて日中両国が地域あるいは国際的な課題に共に取り組む、そういう新しい時代にふさわしい日中関係の在り方を示したいと思っております。
 ただ、委員からもお話をいただきました日中ハイレベル経済対話、六名の閣僚が日本から出席をいたしましたが、我々が帰国した直後に尖閣諸島で領海侵犯が行われるなど、いまだ混在したメッセージが送られてくるということもございます。
 日中両国が本当に正常化するためには、この東シナ海、南シナ海での安定というものが必要になってくると思いますので、外交当局としてしっかりとこの日中両国の関係正常化に向けて引き続き努力をしてまいりたいと思っております。
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松下新平#20
○松下新平君 今年は日中で五年間で三万人の青少年の交流事業がスタートする年でもあります。更により良い関係の構築を期待したいと思います。
 今大臣からお話がありました、私もこのことについてただしたいと思います。
 日中両国の間には隣国ゆえの難しい問題が存在しております。特に尖閣諸島周辺海域における中国公船の領海侵入や日中間の地理的中間線付近における資源開発の問題は、日本国民の対中国認識に大きな影を落としております。また、中国の不透明な国防費の増大や活発な軍事活動に不安を抱く国民も多いわけで、今後、真の意味での日中友好を実現していくためには日中双方がこうした問題に正面から取り組んでいく必要があると考えますが、大臣の御見解を、さらに、この関連で両国の国民感情の改善に向けた政府の取組をお尋ねいたします。
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佐藤正久#21
○副大臣(佐藤正久君) お答えいたします。
 実は、本日も中国の海警局の公船四隻が尖閣諸島の領海に侵入するなど、御指摘のとおり、日中両国間の間には東シナ海の問題を始め難しい問題も存在しております。現在の関係改善の中でも、こうした問題は避けて通ることがやっぱりできません。むしろ、日中関係全体の雰囲気が改善し、対話や交流の機会が増える今だからこそ、こうした問題についても中国に改善を求めていきたいというふうに思います。
 先日の河野外務大臣の訪中におきましても、王毅国務委員兼外交部長に対しまして、尖閣諸島周辺海域における中国公船の活動や大型ブイの設置、日本の排他的経済水域における中国海洋調査船の活動などを取り上げまして、中国側が日中関係の真の改善に資する行動を取るように求めたところであります。また、東シナ海の資源開発に関する二〇〇八年合意、これにつきましても実施に向けた交渉の再開を改めて求めております。また、安全保障の問題についても率直に議論をいたしました。
 同時に、委員御指摘のとおり、両国国民、特に若い世代の直接の交流を通じた信頼醸成というものは極めて大事でありまして、両国関係の安定のために極めて重要で、今後とも推進していきたいと思います。特に、本年の日中青少年交流推進年を通じて両国の若い世代の交流を後押ししていきたい、その一環として、修学旅行を通じた交流についても強力に推進をしていくことで一致をしたところであります。今後、具体化を進めてまいりたいと思います。
 引き続き、主張すべきは主張し、様々な外交上の取組を通じまして、長期的に安定した日中関係の構築に向け努力をしていきたいと思います。
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松下新平#22
○松下新平君 東シナ海における中国による力を背景とした一方的な現状変更の試みは断じて認められず、引き続き、冷静かつ毅然と対応するとともに、東シナ海を平和、協力、友好の海とすべく意思疎通を強化していただきたいと思います。
 それでは、この度のWTO上級委員会報告について質問をいたしたいと思います。
 資料をお配りしておりますので、御覧いただきたいと思います。三枚つづりになっています。
 韓国による日本産水産物等に対する輸入規制措置に関するWTO上級委員会の報告書についてお尋ねをいたします。
 韓国政府は、平成二十三年の原発事故の後、段階的に規制を強めまして、二十五年に、青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、千葉、この八県で水揚げ、加工された全水産物の輸入を禁止する措置に踏み切りました。各国が輸入規制を緩和する中で韓国のみが規制を強化したことに対して、科学的な根拠はないと日本政府はWTOに訴えました。しかし、今回の上級委員会の報告は、日本にとって大変不本意な結果となりました。
 本件におきましては、第一審のパネルでは日本の主張が認められ、韓国の措置がWTO協定違反であるとの判断がなされましたが、第二審、これは最終審ですけれども、上級委員会は、パネルの法的分析に不備があるとして、韓国の措置がWTO協定違反であるとのパネルの判断を取り消してしまいました。一方で、上級委員会は、パネルの判断を取り消しておきながら、韓国の措置がWTO協定違反かどうかの判断を行わず、言わば宙ぶらりんの状態で終えております。
 紛争解決制度というのはまさに紛争を解決するために存在するのであって、こうした使命、責任を十分に果たさない今回の上級委員会の判断は非常に問題であり、無責任であると言わざるを得ません。
 これに関して、先月行われたWTOの会合において、この上級委員会の報告書がされた際、日本が報告書の内容に異議を唱え、それに対して米国を始めとする各国から支持が表明されたとの報道がありました。
 まずはこの点につきまして事実関係を外務省にお伺いしたいと思いますが、上級委員会の報告書が採択されたWTOの会合において、日本からどのような意見表明を行ったのでしょうか。それに対して各国からの反応もお伺いしたいと思います。
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佐藤正久#23
○副大臣(佐藤正久君) 事実関係をお答えいたします。
 四月二十六日に開催されたWTO紛争解決機関の会合において、我が国からは、上級委員会の判断が紛争解決に資するものになっていないことを強く懸念すること、及び日本産食品の安全性に関するパネルの事実認定については争いがなく、引き続き早期の措置の撤廃を求めていくことなどを発言いたしました。
 これに対しまして、アメリカ、EU、カナダ、サウジアラビア、コロンビアなど、十を上回る国から我が国の問題提起について前向きな発言がありました。例えば米国からは、パネルの結論を上級委員会が取り消したことは遺憾であること、また、日本から輸入される水産物が安全でないと結論付けることは不適切である旨の発言がありました。また、サウジアラビアからは、日本に専門家を派遣し、調査した結果、日本産食品の安全性が確認されたため、輸入規制措置を解除している旨の発言がございました。
 以上です。
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松下新平#24
○松下新平君 次に、WTOの改革についてお伺いしたいと思います。
 先ほど述べましたように、今回の上級委員会の判断は非常に問題であり、WTOの有用性が問われる事態となっております。
 今回の韓国による日本産水産物等輸入規制につきましても、WTOに対して申立てを行い、約四年間の時間と労力を掛けた結果がWTO協定違反かどうかは判断しませんというものでは、全く納得できるものではありません。
 先週行われました自民党の水産部会・外交部会・水産総合調査会合同会議におきましても厳しい意見が続出しました。被災地の浜の方、そして関係者がいらっしゃる中で、今回の上級委員会の判断はおかしい、WTO改革を進めるべきだ、そのような多くの指摘がありました。そういう思いは、浜の皆さんを始め、関係される、また国民の間にも強くあると思います。
 WTOの意思決定は全会一致が原則であると聞いております。WTO改革を進めるには高いハードルがあると思いますが、今後、WTO改革、そしてとりわけWTOの紛争解決手続の改革にどのように取り組んでいくべきと考えますか。G20でもテーマにされるということですが、政府のお考えをお伺いいたします。
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佐藤正久#25
○副大臣(佐藤正久君) 委員御指摘のとおり、今回の韓国による日本産水産物等の輸入規制措置に関するWTO上級委員会の判断は紛争解決に資さないものでありました。
 我が国といたしましては、WTO改革の中でも紛争解決制度の改革を重視しており、また先般の上級委の判断についての問題意識を踏まえまして、四月の十七日、豪州と共同で、WTO上級委員会をめぐる問題について議論すべき論点を示した提案をWTO一般理事会に提出し、後日、チリが共同提案国に加わったところであります。また、そのほかにも、同日、現在の紛争解決制度における問題に対して加盟国間で議論を開始することを要請する文書をWTO紛争解決機関に提出いたしました。
 私も、被災地の一つ、福島県の出身でございますので、今回の問題というものをしっかりと深刻に捉えまして、我が国の問題意識に対します加盟国の御理解、これを得ながら、具体的な改革につなげられるよう、今後も議論に積極的に貢献していきたいと思います。
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松下新平#26
○松下新平君 この問題は、国際社会にしっかり協力を求めるということだと思います。
 G20大阪サミットが、国内では最大規模になりますけれども、議長国として大きな役割があると思いますので、外務省としてもしっかりサポートをしていただきたいというふうに思います。
 最後に、各国の輸入規制措置の撤廃に向けた今後の方針についてお伺いしたいと思います。
 今回の上級委員会の報告書には、日本にとっては不本意な内容でありましたが、一方で、第一審のパネルが認定した日本産食品の安全性については上級委員会も取り消しておらず、最終的にWTOの判断として日本産食品の安全性は認められたと聞いております。
 これは非常に重要な点でありまして、この点を積極的に広報し、各国の輸入規制の撤廃につなげていくべきだと考えますが、政府としては、今回の上級委員会の判断を踏まえ、今後、韓国を始めとする各国による輸入規制の撤廃に向けてどのような方針で臨んでいく考えでしょうか。
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河野太郎#27
○国務大臣(河野太郎君) 委員からも御指摘をいただきましたように、WTOのパネルで日本産の食品が安全であるという評価、これは上級審でも変わらなかったわけでございます。
 こうしたことを踏まえまして、日本政府といたしましては、ハイレベルの会談、あるいは在外公館などでの働きかけ、国際会議での様々な場面を利用しての働きかけといったことをしっかりとやって、今二十三の国・地域でまだ輸入規制が残っておりますが、こうした国・地域での輸入規制の早期撤廃を求めていきたいというふうに思っております。
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松下新平#28
○松下新平君 被災から八年経過して、まだ二十三地域・国が規制をしているということでございます。今まで以上にまたこの問題取り組んでいただきたいと思いますし、その水産物以外の輸入規制の問題もございます。お配りしている資料の三枚目にございますけれども、この問題についてもしっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。
 まとめに、令和元年はG20サミット、TICADⅦ、ラグビーワールドカップ二〇一九、即位の礼など、大型の国際的な行事が続きます。これは、来年以降も二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック、二〇二五年の大阪万博博覧会と続いていきます。これらは日本外交の重要な行事であって、日本の良いところを国際的に発信する絶好の機会とも言えます。
 外交は政府のみで行われるものではありません。我々も立法機関の中で、議員外交の展開も非常に重要だというふうに思っております。私も現在、自民党の外交部会長として、外交の面では政府と与党・自民党の連携、この維持強化に努めるとともに、お話ししました日本・トルクメニスタン友好議員連盟の事務局長、そして日韓協力委員会の事務総長としてしっかり議員外交を展開してまいりたいと思います。
 予定しております通告の内容が終わりましたので、ここで私の質疑を終わります。ありがとうございました。
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宇都隆史#29
○宇都隆史君 自由民主党の宇都隆史です。
 決算委員会におきまして質疑の時間を与えていただきましたこと、委員長始め委員の皆様方に心から感謝申し上げたいと思います。
 本日は、平成二十九年度の決算について審議を行うわけですけれども、岩屋大臣、もう当然のことでありますけれども、防衛省というのは自衛隊という唯一の実力組織を抱えた官庁でございますので、シビリアンコントロールの観点から、予算の承認に関しても、また執行の審査に関しても、より他省庁よりも厳しい審査の目にさらされると、これはもう当たり前のことでございます。
 そういう観点から、防衛省の予算というのは、ちょっと他省庁の単年度予算あるいは執行の審査と違って、これ昨年末にも定めましたけれども、約十年間先を見据えて、今後、どのように我が国が防衛装備あるいはその環境を整えていくかというための防衛大綱というのを先に決めまして、これを閣議決定し、これは大体十年先を見据えますから、前半の五年間と後半の五年間、五か年計画ということで中期防衛力整備計画、この中身において五か年間、総額幾らで大体どういう装備品を購入していくかというのを決めていくわけですよね。これにきちっとのっとって各年度の予算を作っていくわけですから、ある意味、こうやって決算書が出てきても、中期防のとおりここまで来ているんだなということを見るという意味では、他省庁の審査よりも若干、前提として分かっている部分が非常に多いというふうに思います。
 今回、特に二十九年度ですから、中期防衛力整備計画の観点からいくと、二十六年度からの五か年計画の四年目ということで、私、是非今度、来年、次の三十年度の決算審議をやるときも質疑に立ちたいと思っているんです。そのときは大綱、中期防を踏まえて、中期の総決算をしながらこの五か年を見直していく、そして同時に、次に防衛省が定めた大綱、中期防というのが、その連結性がしっかりあるのか、実はこういう長期的な視点で防衛省は特に審査をされなければいけないというふうに思っております。これがまず私の今日質問で考える前提の一点目ですね。
 ただし、もう一点論点がありまして、この決算書の中身から出てくる論点だけではなくて、執行する中において、会計検査院の方からそれぞれ様々な検査を受けた中で指摘を受ける部分があります。恐らく、この会計検査院から受ける指摘というのは、我々が当初考えていたその大綱、中期防に載っからないような部分で、行政執行の中で目をこぼしているところといいますか、ああ、そういうこともあったんだなというところを指摘をしていただくという意味では、ある意味、重大な指摘であると。この会計検査院からいただいた指摘に対して適切にそれを改善するための処置をするというのが行政機関として当然の話なんですけれども、ただ単にそれで終わってしまっては、じゃ、この決算委員会の意味がないと私は思っているんです。きっとその会計検査院になされた指摘というものは、目の前にある事象として、これがおかしいですよねと数字的な指摘もありながら、その背景に何らかしらほかの面に向けてもちょっと考え直さなきゃいけない氷山の一角的な部分があるんではないかと。
 今日は、会計検査院からこの平成二十九年度に指摘をされた部分のうち、三点ほど私としてちょっと注目をしたいものを抽出しまして、そのことについて政府参考人と質疑をしながら、その質疑をお聞きいただいて、大臣に対してこの御認識を聞いていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 まず一点目なんですけれども、この平成二十九年度決算において会計検査院からの指摘を受けた中で、金額においては防衛省が最も多額の金額指摘を受けているというものがありましたので、この件についてのまず一つ目の質問でございます。
 これ、何かといいますと、航空機等に搭載する重要物品、これを、現在額とそれから物品の増減を報告しなきゃいけないんですけれども、この報告漏れがあったと、これが多額の金額であったというものですね。これはどういうような仕組みといいますかルールになっているかというと、航空機に搭載する取得価格、部品等の取得価格が三百万円以上のもの、そういう機器とか器具、こういう重要物品については、防衛装備庁は陸海空の各幕僚長が作成する管理官報告書に基づいてちゃんとこれを報告しなきゃいけないと。ところが、平成二十八年度の物品報告書の中では、例えばですけれども、ソーナーと、いわゆる電波を発信して見付けるレーダーのようなものですね、それからプロペラ等四十三品目、物品数にして三千五百五個が計上されておらず、会計検査院から最大の六百十六億千三百七十四万円の金額指摘を受けたと。金額から見て、何でこんなことが起こるんだろうというような、私も正直びっくりをしたんですけれども、まず政府参考人、これ、なぜこういうような大幅な金額が指摘されることになったのか、その理由。
 それから、これ、平成二十九年度の指摘ですから、既にもう改善のための対処措置を当然とっているわけですけれども、どのような対処処置をしたのかということについて答弁を願います。
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