予算委員会

2020-06-09 衆議院 全357発言

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会議録情報#0
令和二年六月九日(火曜日)
    午前八時五十八分開議
 出席委員
   委員長 棚橋 泰文君
   理事 井野 俊郎君 理事 後藤 茂之君
   理事 坂本 哲志君 理事 葉梨 康弘君
   理事 堀内 詔子君 理事 山際大志郎君
   理事 大串 博志君 理事 渡辺  周君
   理事 伊藤  渉君
      あべ 俊子君    秋本 真利君
      井出 庸生君    井林 辰憲君
      伊藤 達也君    石破  茂君
      今村 雅弘君    岩屋  毅君
      うえの賢一郎君    衛藤征士郎君
      小倉 將信君    小野寺五典君
      奥野 信亮君    鬼木  誠君
      勝俣 孝明君    神山 佐市君
      河村 建夫君    小林 鷹之君
      笹川 博義君    丹羽 秀樹君
      根本  匠君    野田  毅君
      原田 義昭君    平沢 勝栄君
      福山  守君    古屋 圭司君
      村上誠一郎君    山口  壯君
      山本 幸三君    山本 有二君
      渡辺 博道君    浅野  哲君
      石川 香織君    今井 雅人君
      枝野 幸男君    小川 淳也君
      大西 健介君    岡本 充功君
      神谷  裕君    川内 博史君
      玄葉光一郎君    後藤 祐一君
      櫻井  周君    辻元 清美君
      堀越 啓仁君    本多 平直君
      馬淵 澄夫君    前原 誠司君
      村上 史好君    石井 啓一君
      國重  徹君    濱村  進君
      藤野 保史君    宮本  徹君
      杉本 和巳君    美延 映夫君
    …………………………………
   内閣総理大臣       安倍 晋三君
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   総務大臣
   国務大臣
   (マイナンバー制度担当) 高市 早苗君
   法務大臣         森 まさこ君
   外務大臣         茂木 敏充君
   文部科学大臣       萩生田光一君
   厚生労働大臣       加藤 勝信君
   農林水産大臣       江藤  拓君
   経済産業大臣
   国務大臣
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      梶山 弘志君
   国土交通大臣       赤羽 一嘉君
   環境大臣
   国務大臣
   (原子力防災担当)    小泉進次郎君
   防衛大臣         河野 太郎君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     菅  義偉君
   国務大臣
   (復興大臣)       田中 和徳君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (防災担当)       武田 良太君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当)
   (消費者及び食品安全担当)
   (少子化対策担当)
   (海洋政策担当)     衛藤 晟一君
   国務大臣
   (クールジャパン戦略担当)
   (知的財産戦略担当)
   (科学技術政策担当)
   (宇宙政策担当)     竹本 直一君
   国務大臣
   (経済再生担当)
   (経済財政政策担当)   西村 康稔君
   国務大臣
   (規制改革担当)
   (地方創生担当)     北村 誠吾君
   国務大臣
   (男女共同参画担当)   橋本 聖子君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    近藤 正春君
   政府特別補佐人
   (公正取引委員会委員長) 杉本 和行君
   会計検査院長       森田 祐司君
   会計検査院事務総局第五局長            原田 祐平君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  藤井 敏彦君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  向井 治紀君
   政府参考人
   (金融庁監督局長)    栗田 照久君
   政府参考人
   (財務省主計局長)    太田  充君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            伯井 美徳君
   政府参考人
   (文化庁次長)      今里  讓君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官) 達谷窟庸野君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  宮嵜 雅則君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長)            小林 洋司君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房商務・サービス審議官)    藤木 俊光君
   政府参考人
   (経済産業省貿易経済協力局長)          保坂  伸君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    前田 泰宏君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            奈須野 太君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            渡邉 政嘉君
   政府参考人
   (株式会社日本政策金融公庫代表取締役総裁)    田中 一穂君
   予算委員会専門員     鈴木 宏幸君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月九日
 辞任         補欠選任
  あべ 俊子君     井林 辰憲君
  小倉 將信君     小林 鷹之君
  神山 佐市君     福山  守君
  河村 建夫君     勝俣 孝明君
  古屋 圭司君     鬼木  誠君
  村上誠一郎君     丹羽 秀樹君
  今井 雅人君     櫻井  周君
  小川 淳也君     枝野 幸男君
  本多 平直君     村上 史好君
  濱村  進君     石井 啓一君
  杉本 和巳君     美延 映夫君
同日
 辞任         補欠選任
  井林 辰憲君     井出 庸生君
  鬼木  誠君     古屋 圭司君
  勝俣 孝明君     河村 建夫君
  小林 鷹之君     小倉 將信君
  丹羽 秀樹君     村上誠一郎君
  福山  守君     神山 佐市君
  枝野 幸男君     小川 淳也君
  櫻井  周君     浅野  哲君
  村上 史好君     石川 香織君
  石井 啓一君     濱村  進君
  美延 映夫君     杉本 和巳君
同日
 辞任         補欠選任
  井出 庸生君     あべ 俊子君
  浅野  哲君     今井 雅人君
  石川 香織君     神谷  裕君
同日
 辞任         補欠選任
  神谷  裕君     堀越 啓仁君
同日
 辞任         補欠選任
  堀越 啓仁君     本多 平直君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 会計検査院当局者出頭要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 令和二年度一般会計補正予算(第2号)
 令和二年度特別会計補正予算(特第2号)
 令和二年度政府関係機関補正予算(機第2号)
     ――――◇―――――
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棚橋泰文#1
○棚橋委員長 これより会議を開きます。
 令和二年度一般会計補正予算(第2号)、令和二年度特別会計補正予算(特第2号)、令和二年度政府関係機関補正予算(機第2号)、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑に入ります。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官藤井敏彦君、内閣官房内閣審議官向井治紀君、金融庁監督局長栗田照久君、財務省主計局長太田充君、文部科学省高等教育局長伯井美徳君、文化庁次長今里讓君、厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官達谷窟庸野君、厚生労働省健康局長宮嵜雅則君、厚生労働省職業安定局長小林洋司君、経済産業省大臣官房商務・サービス審議官藤木俊光君、経済産業省貿易経済協力局長保坂伸君、中小企業庁事業環境部長奈須野太君、中小企業庁経営支援部長渡邉政嘉君、株式会社日本政策金融公庫代表取締役総裁田中一穂君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第五局長原田祐平君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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棚橋泰文#2
○棚橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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棚橋泰文#3
○棚橋委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。坂本哲志君。
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坂本哲志#4
○坂本委員 自由民主党の坂本哲志でございます。よろしくお願いいたしたいと思います。
 ことし一月十五日に国内で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されてから、昨日までに一万七千余名の感染者が確認をされました。そのうち九百二十二名の方が残念ながらお亡くなりになられました。この場をおかりいたしまして、お悔やみとお見舞いを申し上げます。そして、この感染症に最前線で戦っておられます医療従事者、関係者の皆様方に心より感謝を申し上げるところでございます。
 また、先日、拉致被害者家族会初代代表の横田滋さんが逝去をされました。心よりお悔やみを申し上げます。拉致被害者帰国のためにあらゆる活動をしなければいけない、改めて決意をするものであります。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 今回の第二次補正予算は、事業規模で百十七・一兆円、純粋な国の支出、いわゆる真水と言われるもので三十三・二兆円で、第一次に続き超大型な補正予算になりました。第一次、第二次合わせて二百三十三・九兆円の規模になり、真水でも六十六・八兆円であります。
 今回の補正は、第一次補正後の対応として、第一次で足りなかったところの上積みを図り、これまでにはなかった新事業も創設をされております。創設されました新事業は家賃への支援支給であり、二兆二百四十二億円が組まれております。
 企業の資金繰りをよくするための資本性資金の供給として二兆三千七百億円、そういったものが組まれ、さらに文化芸術への支援も大幅に増額されたことは重要な意味を持つと思います。
 雇用調整助成金は、日額上限八千三百三十円が一万五千円に引き上げられました。月額の上限が三十三万円になります。そのほか、持続化給付金一兆九千四百億円の上積み、地方創生臨時交付金は二兆円、医療提供体制の強化等では約三兆円など、兆円台の上積みの予算がずらりと並んでいるところであります。
 人件費、家賃などの固定費に対する支援を充実させる一方で、個人向けの使い勝手をよくする、つまり、国民生活の不安を取り除き、事業の継続を図り、日本経済を前に進ませようというメッセージが十分に込められており、世界各国と比較いたしましても、質、量におきましてナンバーワンであると私は高く評価をいたしたいと思います。
 その上で、一次補正の事業執行に際しまして、幾つかの課題も浮かび上がってまいりました。より迅速に、より便利に、より正確に、より透明度高くということを目的として、更に充実した制度にするために、幾つかを問いただしたいと思います。
 まず第一に、給付のスピードへの課題でございます。
 第一次補正、十万円の特別定額給付金の申請では、申請方法をめぐり、自治体の窓口で混乱が生じたところも少なくありません。それが、給付が遅いという国民の不満につながっております。
 オンライン申請では、暗証番号を申請者が忘れ、確認のため申請者が役所に詰めかけ、結果として密集状態をつくり、オンライン申請を中止する自治体が出るなど、思いも寄らない事態が相次ぎました。雇用調整助成金でも、申請サイトが他人にも閲覧できるようなソフトになっていたことなど、初歩的なミスもありました。
 アメリカの金融専門誌から、お隣の韓国と比べ、電子申請の韓国と紙申請の日本でスピードに大きな差が出たと書かれ、韓国紙がそれを大きく取り上げるという不名誉な姿をさらけ出してしまったことも事実であります。
 なぜこのような事態を招いたのか。一つは、オンライン申請に国民の皆さんたちがふなれであったこと、そしてその経験が浅かったこと、また、自治体側も準備不足、経験不足の自治体があったことが、まず第一の原因であります。そして、何より、圧倒的にマイナンバーカードの普及が少ない。普及率がまだ一〇%台であります。そのほかにも幾つかの課題が浮かび上がりました。
 それだけに、今回の経験を奇貨として、今後のオンラインによる申請と給付のシステムを早急につくり上げなくてはならないと考えます。
 今般、自民党のマイナンバープロジェクトチームで、特定給付金等を迅速に進めるための給付名簿作成法案が議員立法として作成をされました。法案によりますと、本人の申請に基づき、マイナンバーと預貯金口座をひもづけするもので、今後も、災害発生時の給付など、さまざまな給付金に使用できるというものであります。そして、来年には、政府提案の法律として、マイナンバーに全ての預貯金口座をひもづけする法案も政府から提出をされる予定であるというふうに聞いております。
 同時に、マイナンバーカードが来年にも健康保険証として利用できますし、今後、仕事探しのためのジョブカード、あるいは教育訓練の申請の際にも活用できるなど、マイナンバーカードの用途は広がる一方であります。
 しかし、マイナンバーカードの普及率につきましては、二〇二三年末までにはほとんどの住民がカードを保有するという計画がありますけれども、あと三年を控えて、現在、普及率が十数%。果たして目標が達成できるのか、不安であります。今後、市町村が競い合いながらカードの普及率を上げるようなインセンティブを働かせる政策が必要であります。
 そこで、マイナンバー制度担当の総務大臣にお伺いをいたします。
 まず第一点目に、今後、マイナンバーの活用とカードの普及をどのように進めていかれるのか、そして第二点目に、予定されている政府提出のマイナンバーと各個人全ての預貯金口座のひもづけへの法案がどのようなものなのかについてお伺いをいたしたいと思います。
 それから、総理にお願いがございます。
 今、各自治体の定額給付金の受付窓口では、自治体職員が昼夜を分かたず働いておられます。住民からのおくれに対する苦情は、全てこの自治体の首長や職員に集まります。総理から一言、この場をかりて、自治体に対してのねぎらいの言葉と、今後更に厳しい職場環境が続く現場の職員の皆様への励ましの言葉をいただければありがたいと思います。これは全国市町村長からの要望でもありますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
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高市早苗#5
○高市国務大臣 まず、この場をおかりして申し上げとうございますが、四月三十日に補正予算が成立してから一カ月余りという状況で、既に給付を開始してくださった団体は、全国千七百四十一市区町村のうち、千七百四十市区町村でございますし、また、給付済みの世帯数も、六月五日までの数字で二八%となっております。平成二十年度の定額給付金に比べると、もう格段に速いスピードで給付が行われており、多くの市区町村の職員の皆様にまずは感謝を申し上げます。
 坂本委員からお尋ねのございましたマイナンバーカードの普及、交付ということでございますが、ことしの九月からマイナポイントによる消費活性化策や、令和三年三月から健康保険証としての利用など、交付の増加に対応するために、市区町村の交付体制を計画的に整備するということとともに、坂本委員御指摘のとおりでございますけれども、住民のカード申請、交付機会を拡大していくということが重要でございます。
 このため、昨年十一月までに全市区町村に策定いただいた交付円滑化計画において、窓口の増強、また土日、平日夜間開庁の実施など、交付体制の整備をしていただくことに加えて、学校、企業、公民館、商業施設などに市区町村職員が出向いてくださって出張申請受け付けですとか、申請サポートを盛り込んでおります。
 既に、これは多くの市区町村で実施をしていただいております。総務省としては、そのために必要となる人件費の増などに係る経費について、国費による支援を行っております。特に、出張申請ですとか庁舎外での申請サポートというものにつきましては、これに係る旅費や備品購入費なども広く補助の対象として応援をしています。
 マイナンバーカードは、やはり便利じゃなきゃ、皆さん欲しいと思われませんので、これはデジタル・ガバメント実行計画に基づいて、今後、健康保険証だけではなく、お薬手帳、また介護保険被保険者証、母子健康手帳、障害者手帳、ハローワークカードなどとしてでも活用できますように、政府全体で利活用策を推進しています。
 それから、政府で予定をしている第二弾の法改正、どういうことなのかということなんですが、今回、特別定額給付金を始め、各種の給付金事務において、いずれも振り込み口座情報を個人から申告していただく必要がありましたので、申請者や確認作業を行う職員にとって大きな負担となりました。例えば、私が担当します特別定額給付金は、予算措置であって、法律に基づかない給付金事務であったため、マイナンバー法に番号利用事務として規定することができませんでした。そのため、日本に住む全ての方に付番されているマイナンバー、つまり番号そのものを利用するということができず、照合作業などが非効率なものとなりました。
 今回提出していただいた議員立法は、こうした課題を的確に捉えて解決しようとするものでございます。各党各会派の先生方に改めて敬意を表し、感謝を申し上げます。
 今後のマイナンバーへの預貯金口座のひもづけについて、私としましては、あと一歩、あと一歩国民の皆様の利便性を向上させたいと考えております。議員立法では振り込み口座情報の登録が個人の申出に基づくこととなっていますが、振り込み口座の登録が一部の方にとどまるのであれば、登録してくださらない方については別途振り込み口座の申告をお願いしなければならなくなります。ですから、ちょっと給付金事務の簡素化が限定的になるという課題が残ります。また、振り込み口座情報を提供する給付金が、緊急時又はそれに類する給付金に限られております。
 私は、世帯単位ではなく、今後、個人単位でも、福祉目的や景気対策など多様な給付を行うためには、全ての国民の皆様に行政からのさまざまな給付を受けるために利用する一生物の口座を一口座のみ、マイナンバーを付番して登録していただくような制度に発展させることができれば、迅速なプッシュ型の給付や行政コストの削減が可能となると考えますので、政府提出法案として準備を進めたく存じます。
 さらに、希望する方に限定する形ではありますが、相続時における被相続人の口座の所在の確認、これは大変皆さんお困りになっております、また、災害時にみずからの口座の所在がわからなくなっちゃったというようなことに対応できるように、希望者については口座が所在する金融機関名の確認にマイナンバーを利用するようにできるということは、国民の皆様の利便性を高めることに資すると考えています。こちらのサービスは、あくまでも任意で希望者に御利用いただくもので、口座の中身ではなく、口座の所在を本人や相続人が知ることができるものでございますが、国民の皆様の御理解を得ながら進めていくべきものだと考えております。
 以上のことを実現するために、既に、内閣官房番号制度推進室に検討を指示したことでございますので、第二弾の法改正として、次期通常国会に向けて検討を進めてまいります。
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安倍晋三#6
○安倍内閣総理大臣 今回の特別定額給付金につきましては、まさに、この国難とも言える厳しい状況の中で頑張っておられる皆様への支援、一日も早くお届けをしなければならないわけでございますが、その中におきまして、全国の地方団体においては、新型コロナウイルス感染症への取組、日々大変お忙しい中であろうと思いますが、その中で、迅速かつ的確に家計への支援を行うという特別定額給付金の趣旨に鑑みて、早期の給付に向けて御尽力をいただいていること、改めて御礼を申し上げたい、このように思います。
 地方団体からの報告によりますと、先月二十五日までに全ての地方団体で申請受け付けが開始され、そして、先月中には九九・九%の地方団体で実際の給付が始まっていると承知をしています。平成二十年度の定額給付金と比較をしましても、格段に早く給付が行われている状況にあり、給付金の迅速な支給に御尽力をいただいている全国の地方団体の首長及び職員の皆様に、改めて深く感謝申し上げたいと思います。
 政府としては、一日も早く給付金をお届けできるよう、引き続き地方団体と連携をしつつ、全力で取り組んでまいります。
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坂本哲志#7
○坂本委員 ありがとうございました。
 5Gあるいはビヨンド5Gの時代が来る中で、全ての手続を電子化するという、いわゆる、先ほど総務大臣も言われましたデジタルガバメントの構築が急務であります。これまでの計画を前倒ししてでも、これからカードの普及率の向上あるいはデジタルガバメント達成のために働いていかなければいけないし、私たち党としても全力を尽くす覚悟でありますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 続きまして、予備費十兆円につきまして、お伺いをいたします。
 今回の補正予算で予備費に十兆円が充てられました。一部からは、予備費の規模が大き過ぎるという声も出ております。しかし、熊本地震での私の経験からすると、決して大規模過ぎることはないというふうに思います。
 熊本地震が発生したのが平成二十八年の四月の十四日、十六日でした。あらゆるものが崩壊し、ふるさとの光景が一変をいたしました。今後どう立て直せばいいのか、まずは県と県選出の国会議員団で予算の確保に動きました。そのとき、二つの考えがありました。一つは、東日本大震災時のように特別措置法を国に要望し、確実に予算を確保した上で復旧復興につなげるという考え方、そしてもう一つは、まずは大規模な予算を国に要求すべきであるという意見であります。
 どちらかといえば、特措法をつくるべきという意見が多かったように思いますが、最終的には、先輩議員の野田毅先生の御指導もありまして、まずは予算ありきで、予備費として大規模予算を組んでもらう選択をいたしました。結果、一カ月後の五月十七日、熊本地震の復旧に使途を限定して、予備費七千億円が計上をされました。
 この一地域のために七千億円という規模感がどれだけ県や市町村自治体、そして県民の安心感につながったか、はかり知れません。自治体では、発災後、まずは県民の生活が成り立つようにと応急措置をしなければならないが、財源の不安もあり、工事や物資の発注がなかなか進みませんでしたが、この予算、予備費投入によりまして、勢いがつきました。査定を省略して、機敏に次々と予算執行が行われ、住民の不便さを最小限度に抑えることができたと私たちは胸を張って言えると思います。
 結局、五月の第一次から七月の第四次まで、使い方についてはその都度閣議決定され、執行事業費は二千四百七十七億円でした。残余の予算につきましては、熊本地震のために改めて第二次補正予算四千百三十九億円、第三次補正予算七百六十九億円が組まれ、結局、七千億円をオーバーした形で、その年の復旧が進んだわけであります。
 今振り返りますと、当初、七千億円という規模感ゆえの安心感は本当に大きかったと思います。それは、ちゅうちょなく作業の迅速さに結びつき、その後の早期復旧復興、県民の生活の安定に確実につながったというふうに思います。七千億円という規模感、そして使途を現場の自治体に任せるという幅広い裁量性が、県や市町村及び職員や県民に高いモチベーションを与えたことは事実であります。
 それを考えますと、今回のコロナウイルス対策は、一地域の災害とは比較にならないほど大きいものであります。今後、第二波、第三波の感染が、いつ、どのような規模で起きるかわかりません。医療体制などのさらなる充実が叫ばれております。熊本地震のときの十五倍、二十倍程度の予備費は、決して大き過ぎることはないというふうに思います。
 そして、使途につきましても、コロナウイルス感染拡大防止対策として閣議決定をした上での執行になり、国会への報告義務もあるために、これは心強い予算措置ではないかというふうに思いますが、今回の予備費十兆円についての考え方に対して、財務大臣のお考えをお伺いいたしたいと思います。
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麻生太郎#8
○麻生国務大臣 御指摘をいただきましたけれども、今言われましたとおり、今回の例は過去に例がないという、こういった感染症という形での全国という、しかも世界的にも同様に広まっております。
 そういった意味で、他国を見ました場合に、いわゆる非常事態宣言等々の制限を緩めた後において再び感染者が増加した傾向というのはいろいろ例が確認されておりますけれども、解除後の事態が急変する可能性というのは極めて大きいということを考えておかねばならぬと思っております。今、第二波、第三波のお話もありましたけれども、私どもとしては、その点を十分に考えねばならぬ。
 また、いわゆる補正予算を、このたび、総理の指示があって成立するまで約一カ月少々がたっておりますので、いわゆる補正というものを新たに組んだときにおいては、その段階で時間を要するというところが問題でありますので、いわゆるスピードということを考えた場合、事態の急変に対して臨機応変に対応できるということを考えた場合において、私どもとしては、今回の新型コロナ感染症対策、予備費として十兆円ということをやらせていただきましたけれども、確かに、熊本の七千億円、東北大震災のとき等々の例を踏まえましても、全県にわたったということになっておりますので、そういったことを考えますと、私どもとしては、十兆円というのは、これを使わなければ、済んだというのであれば、それはそれなりに結構だと思いますけれども、私どもは、国会の議決をいただいた範囲内で、その使途が限られていることになっておりますので、この予算の総則においてあらかじめそういうことは決められておりますから、そういった意味において、与野党の国対委員長の合意も踏まえまして、私どもは、昨日の財政演説で御説明をさせていただきましたけれども、今後、適時適切にその内容について国会に御報告をさせていただくという形にさせていただいておるところであります。
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坂本哲志#9
○坂本委員 最近、自国通貨で借金ができるならばどれだけ国債を発行してもいいんだという、いわゆるモダン・マネタリー・セオリー、MMT理論というのが出てきまして、五十兆、百兆という金額が平然と語られるようになりました。その勢いもあってその十兆という予算が出てきた感はありますけれども、やはり備えあれば憂いなしであります。私の経験からいきましても、しっかりと吟味しながら執行をすれば、これほどやはり効果的な予算はないというふうに思いますので、私たちもしっかりと監視をしながら、そして、これからのアフターコロナに役立つような予算執行というものを続けていただきたいし、一緒になって国づくりに対して向かっていきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 続きまして、専門家会議の議事録につきましてお伺いをいたします。
 新型コロナウイルスの専門家会議は、当初、専門家の方に自由に率直に発言していただくために、速記録はとるものの、議事の概要を公表するということで、専門家の皆さんの同意を得てスタートをいたしました。しかし、第十五回の専門家会議を開催した後、誰がどのように発言したかがわかる議事録を公開すべきという意見が出てまいりました。
 専門家会議は政策を決定する機関ではなく、あくまでも参考意見を述べるという役割を持っておりますので、本来ならば発言者名を含む議事録の作成の必要はありません。ただし、専門委員の中からも発言者名を掲載しても構わないという意見が出てきたために、西村担当大臣は、十六回目から発言者と発言内容を掲載すると、六月五日の記者会見で述べられました。
 これは、今回の案件が歴史的緊急事態に該当するということから、将来の教訓として、ガイドラインに沿った記録の作成をすることは重要であるという考え方からきたものであると思いますけれども、専門家会議の会議概要について、どのような経緯を経て十六回目以降の今後の方針について結論を出されたのか、説明をしていただきたいというふうに思います。
 また、第一回目から第十五回目までの専門家会議につきまして、概要以外に詳細を含めて残す必要があるのではないかと思いますけれども、これについても西村国務大臣の御答弁をお願いいたしたいと思います。
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西
西村康稔#10
○西村国務大臣 お答え申し上げます。
 専門家会議につきましては、行政文書の管理に関するガイドライン上の政策の決定又は了解を行わない会議等に該当いたしまして、残すべき記録は、活動期間、活動場所、構成員、その時々の活動の進捗状況や確認事項を記載した文書、配付資料等とされているところであります。
 この方針を踏まえまして、今、坂本委員から御指摘ありましたとおり、専門家会議の第一回の会議におきまして、自由かつ率直に御議論いただくため、発言者が特定されない形の議事概要を作成し公表するとの方針について、構成員のメンバーの先生方の御了解のもと、この方針に沿って適切に対応してきたところでございます。
 その上で、専門家会議の議事概要につきましては、議論の内容がわかるよう、かなり丁寧に作成をし、公表してきております。また、ほぼ毎回、会議後、専門家の先生方による詳しい会見、平均一時間半近く行われてきたところでございます。
 他方、御指摘のように、五月二十九日の専門家会議におきまして、構成員の方から、議事概要のあり方を一度検討してもいいのではないかとの御意見がありましたので、その点について改めて脇田座長に御相談をし、構成員の先生方全員に御意見を伺ったところであります。
 経緯を少し申し上げれば、脇田座長から、議事概要については従来と同様の形で引き続き作成するが、今後開かれる会議からは発言者名を記載すること、また、速記録について、出席者が確認をした上できちんと残すことという御提案をいただき、各先生方お一人お一人に確認をした結果、最終的に御賛同いただいたということでございます。
 この結果、専門家会議につきましては、引き続き従来と同様の形で丁寧な議事概要を作成、公表することとしつつ、これまでの会議は発言者を特定されない形で公表するという前提でそれぞれの発言が行われたものでありますから、今後開かれる会議以降の議事概要については発言者名を明記することとしたところでございます。
 他方、御指摘のように、速記録が保存をされております。この速記録につきましても、各委員や出席者に御確認をいただいた上で残していくこととしまして、速記が入っていませんでした第一回及び第三回につきましても、録音等をもとに同様の記録を作成し、将来の検証に資する資料としたいというふうに考えております。
 この速記録につきましては、行政文書のガイドラインにのっとりまして、保存期間が十年とされ、そして、その満了後は国立公文書館に移管をされ、原則公表扱いとなるものでございます。
 いずれにしましても、今回の事態が歴史的緊急事態に指定されたことを踏まえまして、引き続きしっかりと記録を残してまいりたいというふうに考えております。
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坂本哲志#11
○坂本委員 一回目から十五回目までは概要を公表するということでスタートいたしましたので、委員の皆様方が自由な討議をされて、意見交換をされたというふうに聞いております。
 しかし、私が聞くところによりますと、その中でいろいろな業界の固有名詞が出てきたりもしましたので、業界の方から、提訴をするとか、あるいはさまざまな激しい御批判を仰ぐとかというようなことが実際起きたというふうに聞いて、専門家の方々も非常に困惑された、困ったということも聞いております。
 ですから、情報公開というのはしっかりやらなければなりませんけれども、専門家という立場であるがゆえに、その発言に対して非常に皆さんやはり神経質になる。情報公開といえども、簡単にいくようなものでもないし、やはり多くのデリケートな問題を含んでいる。
 さらに、今ネット社会でございますので、これが大きな形で拡散するようなことになりますと、誤解が誤解を生じるようなことになるというふうなことも私は危惧するところでありますので、どうか、十五回目まではできるだけこれまでの方針に沿って情報公開していただくと同時に、十六回目以降も、細心の注意を払いながらも、発言者の氏名を書きながら、公表しながら、しっかりと国民の皆様への情報公開を進めていただきたいというふうに思うところでございます。よろしくお願いを申し上げます。
 続きまして、持続化給付金の委託事業の透明性についてお伺いをいたします。
 持続化給付金は、事業者の方々に大変期待をされております。第二次補正でも一兆九千四百億円が上積みされました。この巨大予算を迅速に給付するためには、民間団体に委託するしかございません。委託費用も巨額になります。第一次補正で七百六十九億円、第二次でも更に八百五十億円が追加をされました。それだけに、委託事業についての透明性が求められます。
 五百四十カ所のサポートセンターを設け、商工会などの協力も得て、全精力を注いで給付事務を行っていることにつきましては十分に評価をすることでありますが、委託に至るまでの過程や委託事業の執行体制、委託先からの再委託などで国民の皆様方に誤解を与えるようなことがあれば、一気にこれは信頼性が崩れてしまいます。
 経済産業大臣に、現在、国民から厳しい指摘を受けていることに対してどのように対処をしていくのか、お伺いをいたしたいと思います。
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梶山弘志#12
○梶山国務大臣 お答えいたします。
 持続化給付金は、二百万を超える事業者の方々に対して、三密を避けながら迅速に確実に給付することが求められる、前例のない困難な事業であります。
 第一に、迅速な給付を確保するべく、申請書類は前例のないレベルまで簡素化、定型化をいたしました。さらに、審査を行うスタッフを二千九百人採用し、審査実務ができるように教育をして、迅速に審査できる体制を整備をいたしました。
 第二に、二百万を超える事業者からの申請、給付にたえられるシステムづくりということで、三密を回避するためにウエブ申請方式とし、一分間に同時に六百の事業者から申請があっても対応できるシステムを構築をいたしました。
 他方、電子申請にふなれな事業者にも配慮をしながら、約五千人を全国五百四十カ所に配置をし、ウエブ申請をサポートする窓口を設置をいたしました。さらに、全国二千二百カ所の商工会、商工会議所にも相談体制を広げていくところであります。
 第三に、確実な給付のためにも、事業者の選定に当たっては、一般競争入札において応募があった事業者の中から、IT導入補助金で過去六万件超の事業者を補助した実績を持つサービスデザイン推進協議会を選定をいたしました。
 採択に当たっては、この事業の目的を委託先、再委託先を含めた体制全体で実現できるか、現在の会計、契約ルールに基づいて確認したところでありますが、支給が遅いのではないか、事業の執行体制が不透明ではないかなど、厳しい指摘が相次いでいることは重く受けとめているところであります。
 まず、予算が無駄に使われているのではないかという点については、今回の予算は、事業終了後に証憑を厳格に確認して精算をする仕組みであります。使途が不明なお金は一切払わず、また、これまでの支出の妥当性を確保するためにも、今月中にも、通常行わない中間検査を実施をしたいと考えております。
 経済産業省の委託契約のルールについても、外部の有識者の意見を得て、急ぎ改善すべきところがあるか、検討を行ってまいりたいと考えております。
 次に、支給が遅いのではないかという点について、これまでも、未給付から二週間程度経過した場合、マイページやメールの連絡を強化をしていますけれども、それでもなお残る長期未給付案件について、また連絡が届かない案件につきましても、事務局内に専門の個別フォローアップ体制を新設し、電話等での連絡を更に密にしてまいりたいと思っております。
 国民の皆様の御批判にしっかりとお応えしつつ、事業者の事業の継続と雇用の継続を何としても守り抜くという何より重要な使命を果たしてまいりたいと考えております。
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坂本哲志#13
○坂本委員 申請者が多数に及びます。そして、扱う金額も巨額であります。それだけに、いろいろなことが言われます。
 やはり委託先につきましては、李下に冠を正さず、瓜田にくつを入れず、そういう気持ちでやっていただかねばなりませんし、今大臣言われたような、しっかりとした監視体制をこれからも続けていっていただきたいと思います。
 最後に、文部科学大臣にお伺いをいたします。
 この一連のコロナウイルス関連で、オンライン授業の必要性というのが強く叫ばれました。昨年末にはGIGAスクール構想を発表して、一人一台の端末整備と高速大容量の通信ネットワークの整備というのが打ち出されました。そのためには、各学校に、全国の学校にWiFiの環境整備を整える必要があります。そして、小中だけではなくて高校まで端末を整備するということが必要であります。
 昨年末のGIGAスクール構想発表以降に、このコロナ感染を通しまして教育現場の環境が大きく変わりました。今後も更に変わってまいります。そこで、コロナ対策及びウイズコロナ、アフターコロナの中で、格差なき教育の推進のため、小中高全ての児童生徒がICT活用で学習できるよう、学校のICT環境整備を早急に進めるべきであるというふうに思います。
 文部科学大臣のお考えをお伺いいたします。
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萩生田光一#14
○萩生田国務大臣 子供たちの学びを保障するためにはICTの活用が極めて重要であり、全ての子供たちに対するICT環境整備が急務だと考えております。
 今回、GIGAスクール構想を前倒しをしていただきまして、今年度中に小中学生一人一台の端末の整備はめどはつきました。当然のことながら、工事もしなきゃなりません、WiFi、光ファイバー等々の環境整備も同時に進めていかなきゃなりませんので、財政的にもあるいはマンパワーも非常に多くの人たちに助けてもらわなくてはなりませんけれども、この機会なので、しっかり整備をして、仮に第二波、第三波があってもそこに対応できるような学校教育環境というものをつくっていきたいと思います。
 高等学校につきましては、地方財政措置はしているんですけれども、なかなかまだ行き届かないところがございます。まず、環境整備、学校のお手伝いをさせていただいて、この一年間で、小中学校、しっかりめどをつけさせていただいて、高校についてはまた今後の対応策とさせていただきたいと思います。
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坂本哲志#15
○坂本委員 大変重要なオンライン教育になってまいりました。さらなる前倒しもお願いして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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棚橋泰文#16
○棚橋委員長 この際、山際大志郎君から関連質疑の申出があります。坂本君の持ち時間の範囲内でこれを許します。山際大志郎君。
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山際大志郎#17
○山際委員 おはようございます。自由民主党の山際大志郎です。
 質問に入る前に、私からも、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方々にお悔やみを申し上げると同時に、御関係の皆様方にお見舞いを申し上げます。
 また、横田さんに関しましても本当にお悔やみを申し上げます。横田さん、私の地元であります川崎に御在住であったということもございまして、この拉致問題、総理が本当にこれまで精力的に、何とか解決にというふうに動いてきてくださったことでございますけれども、私たち、与野党超えて、政治に携わる者全員がこの拉致問題解決に向かってしっかり汗をかかなきゃいけないな、このように思う次第でございます。
 さて、それでは質問に入らせていただきます。
 今、同僚の坂本議員から、二次補正の予算の大要について、包括的な、そういう質問がございました。内容につきましては、恐らくこれからまた、この後の質疑者の中で明らかにされるものと思いますけれども、私は、せっかくの機会ですので、この新型コロナウイルス感染症を乗り越えた先、それを政府としてどのように見ているかということについて、きょうは総理を中心に御披瀝をいただきたいと思うんです。
 国民誰もが、この新型コロナウイルス感染症が起こったことで、その前の社会にはもう戻らない、このような実感を持っていると思います。私たち一人一人の国民からすれば、自分たちの生活様式一つ一つ、行動全てが今までとは違った行動様式を求められるようになって、恐らくそれが持続するんだろうなという思いがあろうと思います。
 産業もそうでしょう。さまざまな意味で本当に課題がありました。それを乗り越えた先には、以前の社会よりももっと強くて優しくてしなやかな社会にしたい、誰もがそう思っているはずです。
 そういう国民全員が持っている思いというものを受けて、今般、自由民主党の中に、岸田政調会長のもと、甘利明先生が座長を務められまして、きょうパネルのお手伝いをしていただきます小林鷹之先生が事務局長を務める、新国際秩序創造戦略本部という大変大きな本部がつくられました。そのことについて、まずお尋ねをしたいと思います。
 新国際秩序創造というすごく大きな名前なんですけれども、中でやることは大きく分けると二つです。
 一つは、今申し上げましたように、今回の新型コロナウイルス感染症によってさまざまな社会の課題というものが見えました。このさまざまな社会課題、何があったかということを全部あぶり出して、そしてそれに対して、それを解決するための方途、まあ、言えば処方箋とでもいうんでしょうか、それを見出していくということが第一でございます。
 そしてもう一つ、大変大きな課題は、この感染症において、それを乗り越えていく、各国みんな努力をしたわけですけれども、いち早くその努力が実を結び、そして次のステージに移っていった国が中国だというふうに思います。この国が出てくる前に、今の二十一世紀に入りまして、世界は、デジタルトランスフォーメーションと言われるデジタル化が物すごい勢いで進んでいる。第四次産業革命の中でそれは進んでいるんだと思いますけれども、そういうさなかにあって、中国は、そのデジタルトランスフォーメーションを使って第四次産業革命をどんと、一段階段を上るような変革を今起こしているところでございます。
 それはそれですごいことなんだろうと思いますけれども、しかし、そのことによって、さまざまな国際社会の中における力関係というものが変化をしてきているのも事実でございまして、この力関係が大分変化している中で新しい社会をどうつくっていくのか、その土台の上でどうやってつくっていくのか、そういう大局観に立った骨太な議論、戦略、大戦略というものを練っていこう、これがこの戦略本部の趣旨でございます。
 総理は、当然、行政の長でいらっしゃいますけれども、私たち自由民主党の総裁でもいらっしゃいます。ぜひ、この戦略本部に何を期待されるか、このことについてお答えをいただければと思います。
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安倍晋三#18
○安倍内閣総理大臣 戦略本部での皆様の御議論に大いに期待をしております。
 今回の新型コロナウイルス感染症によって、本当に多くの方々がとうとい命を落とし、そして、たくさんの人が愛する人を失いました。
 今回のこの大変な、百年に一度と言われるような出来事の中で、日本においては、この国難とも言える出来事の中でさまざまな、今、山際委員がおっしゃったように、課題も浮かび上がってきたところでございます。我々は、この状況を何とか収束させ、その後、ポストコロナの時代に、こうした経験を生かして、新たな時代、より強靱性を持った、また、次なる事態にも備えることができる強靱性を持った社会構造を構築していく、未来に向けた社会変革の契機としていかなければならないと考えています。
 その一つとして、感染拡大を防止しながら支援を迅速にお届けするという観点からも、オンライン化の重要性が更に強く認識をされました。迅速、十分な支援の実施の観点からも、行政手続のオンライン化を進めるとともに、遠隔教育やテレワークなど、社会のあらゆる分野で遠隔対応を進めていく。遠隔診療等々もそうなんだろうと思います。
 さらに、経済のグローバル化によって生産の海外移転が進んだ結果、マスクや防護服など国民の安全、安心に係る製品について中国等からの供給量が大きく減少するといった課題、そういう事態に私たちは直面をしたのであります。このため、保健衛生、安全保障などの観点で必要な製品について、単なる価格競争力だけで左右されない安定的な供給体制を構築していく必要があります。この点からも大いに議論をしていただける、こう思っております。
 あわせまして、現下の世界的課題を根本的に解決するためには、自国のことのみに専念するのではなくて、新たな国際秩序の構築に向けて取り組む必要があります。この新たな国際秩序の構築とはどのようなものでなければならないかということでございますが、これまで世界の政治経済をリードしてきた国々の多くが国内の対応で手いっぱいになっている中、我が国は、自由、民主主義、人権、そして法の支配といった普遍的な価値を今後とも堅持をしていきます。そして、こうした価値を共有する国々と手を携えながら、自由かつ開かれた形で世界の感染症対策をリードしていかなければならないと思います。
 今まさに、どういう考え方、構想、理念で構築をしていくべきかということのせめぎ合いの中にあると言ってもいいんだろうと思います。その中で、やはり日本は、しっかりと、今申し上げた価値観を堅持しながら、その中で体制を構築していきたいと思っております。
 自由民主党に構築をされた新国際秩序創造戦略本部における取組は、まさにこれと軌を一にするものと考えておりまして、新しい国際秩序の構築に向けて活発な御議論を期待しておりますし、そして、ぜひ皆さんの議論を世界に向かって発信していただきたい、このように思います。
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山際大志郎#19
○山際委員 ありがとうございました。
 我々もその覚悟でしっかりと議論をして、議論をするだけではだめですので、日本政府を通じて、あるいは我々政治家も全員一丸となって、その価値観をしっかり国際社会に広めるように努力をしてまいりたいと思います。
 そこで、ちょっとパネルを出していただきたいんですが、今、同僚の坂本議員からも、この新型コロナウイルス感染症で見られたさまざまな、言ってみれば社会の課題、ここでは脆弱性というふうにあらわしておりますけれども、ありました。
 この整理の仕方はいろいろあると思いますし、ここに挙げさせていただいたのはほんの一部ですので、その全てを網羅しているわけではございませんけれども、特にきょうは政府に対する御質問をさせていただいておりますので、先ほどもありましたオンラインのつまずきだとか、あるいは行政の窓口が混乱をしたとか、さまざまありました。その行政の側としてやらなくてはいけないこととして、課題の本当に大きな部分だなとつくづく感じるのは、電子政府化のおくれなんだろうと思います。一言で言うと、そういうことなんだろうなと思うんです。
 これまでも、eガバメントであるとかデジタルガバメントという言葉はずっとありますし、それで実行計画もつくっていただいて、それで一歩一歩進んできたことは間違いがないんでしょう。ないんですけれども、しかし、今回の一件で、国民からは相当お叱りを受けているわけですね。
 すなわち、これは加速させなくてはいけないということなんだろうと思うんです。これはもう大臣の皆様方の受け持っていらっしゃる各部署でも当然デジタル化はやらなくちゃいけないんでしょうが、しかし、なかんずく、やはりこれは政府全体として、とにかくデジタルで全てのことが終わるぐらいのところまでやろう、そういう意思がなければ、なかなかこれはばらばらで先に進まないというのも、今まで私たちが経験していた事実だと思います。
 先ほども申し上げましたように、コロナ感染症を乗り越えた先の社会は、当然デジタル政府になっていなくてはいけないと思います。それを加速化させるためにどうすればいいかということは皆さんもうわかっていらっしゃると思うので、その御決意について総理からお答えいただければと思います。
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安倍晋三#20
○安倍内閣総理大臣 今回、例えば給付につきましても、スピードがこれは要求されたわけでございまして、支援を必要としている方々のお手元に一日も早くお届けをしなければならない、このスピードが一番大切だと考えてきました。
 こうした危機の中にあって、地方自治体を含む関係者の皆さんは最大限の努力を尽くしてくださっておられますが、もっと早くしてほしいという国民の皆さんの声は真摯に受けとめなければならない、こう思います。
 その中にあって、さまざまな手続をスピードアップしていく上で、行政のデジタル化は極めてというか決定的に重要なんだろう、こう認識をしているところでございます。
 今回の各種対応の教訓もしっかりと踏まえながら、行政全般にわたってデジタル化を更に加速をしていきたい、そして、デジタル化を進めていくことによってどのようにサービスが向上していくかということについても、国民の皆様の御理解も得ていきたい、このように思っております。
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山際大志郎#21
○山際委員 ありがとうございました。
 先般、経済財政諮問会議において、本年のいわゆる骨太の方針について議論がなされたようですけれども、会議においても、有識者議員から、デジタル化のこれまでの取組は失敗であったとの猛省に立って、できることを計画にしていくのではなくて、必要なことを必ず計画に盛り込んでそれを実現するという、従来とは異なる次元、手法で、デジタル時代に対応した徹底した規制改革、人材育成、民間人材活用を強力に進めるべき、こういう提言がなされたというふうに承知してございます。
 今の総理の御答弁にありましたように、我々としても全力でサポートいたしますし、結局コロナウイルス感染症が過ぎ去った後にはまたもとに戻ったなんということを国民にはこれっぽっちも感じてもらわないで済むような、そういうデジタル政府を目指して、ともに頑張りたいと思ってございます。
 そしてもう一つ、この表に書かせていただきましたサプライチェーンの混乱、これも坂本委員の方からありましたけれども、やはり、医療のマスクや防護服といったようなものから日本のお家芸と言われてきた物づくりの分野まで、まあ車は、よく言われる、三万点部品があるけれども、一つでも部品がなければもうつくれない、それが中国でつくられていたがゆえに、もしかしたら運ばれないかもしれない、そうすると車がもうつくれない、こういうわかりやすいサプライチェーンのリスクというのが今回顕在化したことは間違いないと思うんですね。
 しかし、だからといって、全ての部品を日本国内に戻すというのは、これはナンセンスだと思うんですよ、そもそも我々の国には資源がないんですから。その資源をどこからか持ってこない限り、中で何かをつくるといったって、もともとの元がないわけですね。そうなると、本当にこれはサプライチェーンリスクを、まあサプライチェーンを強靱化していくという、言葉は楽なんですけれども、一体どうやってこれをやっていくかというのは本当に大変だと思うんです。
 そこで、このことを担当していらっしゃる西村大臣に、サプライチェーンをどうやって強靱化していくか、このことをお答えいただければと思います。
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西
西村康稔#22
○西村国務大臣 お答え申し上げます。
 大変大事な御指摘をいただいたと思っております。
 今回の危機は、まさに先ほど来御議論されているように、今後の世界の経済、国際秩序を含めて大きな影響を与える可能性があるというふうに思っております。中には、反グローバル化や保護主義など、内向きな動きも出てきておりますけれども、日本としては、まずは、何か自由貿易体制をリセットするということではなくて、これを維持し、更に今回の事象を契機にこれを発展させていく、進化させていくという方向でぜひこれは議論をリードしていきたいというふうに思っております。
 すなわち、御指摘のような、より強靱でしなやかな、レジリエントなという言葉だと思いますけれども、グローバルなサプライチェーンを確立していきたいというふうに考えております。
 御指摘のように、今回明らかになった課題として、自動車工場のような現場で、平時だけを想定した徹底した効率化の中で、今回、ロックダウンをしたような国で部品の供給停止が起こって、また、グローバルな需要急減の中で、自動車工場が停止をする、製造業が停止をする、あるいは、御指摘のように、マスクや防護服など医療現場に欠かせない製品で、中国依存、過大な依存をしていたところ、海外からの供給が大きく減少した、こういった課題が明らかになったわけでありますけれども。
 今後は、もちろん徹底した効率化、これは引き続き必要だと思います、これに加えて、最近ジャスト・イン・ケースという言葉が言われますけれども、つまり、さまざまな事象、いろいろな事態が生じた場合にも生産や供給を継続していけるような体制、供給先の多様化であったり、あるいは国内のサプライチェーンの強靱化であったり、こういったことの重要性が改めて認識されているところであります。
 このため、まず医療等で必要な製品や部素材については、一次補正で盛り込んだ医療等の支援策百十七億円がありますけれども、これで単なる価格競争力だけで左右されない安定的な供給体制を構築していきたいと思いますし、その他のものについても、一国依存度が高い製品、部品についてはサプライチェーンをより多角化していく、多元的な供給源をつくるということで、約二千四百億円の予算も計上しております。
 こうした当面の対策だけではなくて、さらに、今回九十四兆円規模の、無利子無担保の融資の拡充、あるいは劣後ローン出資などの資本性の資金も用意をしております。こうしたものも活用しながら、今後、サプライチェーンを支える中堅・中小企業、あるいは今回新たにチャレンジしようというベンチャー企業などの支援も含めて、よりサプライチェーンを強靱化なものにしていきたいというふうに考えております。
 いずれにしましても、御指摘のような視点を踏まえて、より強靱でしなやかな、レジリエントな、グローバルなサプライチェーン体制をぜひつくっていきたいというふうに考えております。
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山際大志郎#23
○山際委員 ありがとうございました。
 中国という国を何かいたずらに敵視する必要は全然ないと思うんですけれども。しかし、そうはいっても、影響は物すごく大きくなったことは間違いないですね。そういう意味でいいますと、今、サプライチェーンの話もありましたが、二十一世紀で二十年たって、今現在、見てわかるように、もう経済と安全保障というものが切り離せなくなりましたね。ですから、どうしても、経済を活性化させようとするときには、安全保障のこともその土台、根っこの部分に考えた上で物事を進めなくてはいけない、こういう議論を昨年来ずっと我々自民党の中でやってきたわけなんですが、それに呼応して、政府の方でもさまざまな対策を打ってきていただいております。
 その中の具現化した一つとして、貿易の管理、それから投資の管理をしている、いわゆる外為法という法律がございますね。これが、六月七日に改正が施行されました。これによって、日本に対する直接の投資が、会社に対する投資が、一〇%の規制がかかっていたものが一%まで下げられて、一%以上の投資をする人たちは透明性を持って報告をしなきゃいけないということになりましたね。これは、当然ですけれども、そんなことだと面倒くさいからもう投資しないという人が出てくる可能性もあるわけです。実際にそういう意見も法律改正の議論をするときにあったじゃないですか。
 そうなりますと、経済を活性化させるために日本にどんどんどんどんお金も人も入ってきてもらいたいということと、安全保障の観点から、私たちが持っている技術、ノウハウ等々が抜かれないようにする、このバランスをとっていくのは本当に難しい。でも、これをやらなきゃいけないわけですね。その現場でかじをとられる梶山経済産業大臣に、どのようにしていくのかということについて御答弁をいただければと思います。
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梶山弘志#24
○梶山国務大臣 お答えいたします。
 対日投資の促進は、短期的には経済や雇用へのプラスの影響等が期待されるのみならず、中長期的にも、海外への販路拡大やビジネスモデルなどを含めて、イノベーションの創出や経済活性化に資するものであると考えております。
 これまで、本年末までに対内直接投資残高を三十五兆円に倍増するという二〇一三年の政府目標のもと、トップセールスの実施、法人実効税率の引下げ等のビジネス環境の整備、企業マッチング等を通じた個別企業の誘致など、対内直接投資の促進に取り組んできたところであります。昨年末の時点での実績は三十三・九兆円ということになっております。
 他方、外国投資家が買収等を通じて安全保障にかかわる機微技術を有する日本企業の経営に関与をし、それら機微技術の国外への流出を生じさせることのないように、しっかりと対処する必要があります。
 そのため、外為法では、投資自由を原則としつつ、機微技術を有する日本企業の買収について、国の安全などを損なうおそれがある場合にはその変更や中止を命ずることができる仕組みとなっております。
 先ほど委員からも御指摘ありましたように、本年五月に施行されました改正外為法では、欧米諸国において対内投資規制が強化される中、我が国自身が安全保障にかかわる機微技術の流出につながる投資の抜け穴とならないために、上場会社の事前届出の対象を一〇%から一%の株式取得に引き下げるとともに、対日投資を一層促進させるために、事前届出の免除制度を導入するなどの改正も行ったところであります。
 新型コロナウイルス感染症を受けて、米中の技術覇権をめぐる対立が激しくなる中で、対日投資の促進と安全保障にかかわる機微技術の国外への流出防止の双方を、バランスをとるべく慎重なかじ取りを行ってまいりたいと思っておりますし、両方ともに大切な課題であると思っております。
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山際大志郎#25
○山際委員 ありがとうございました。
 中国に限らず、諸外国から日本の技術がある意味狙われるというのは、それは日本に力があるという証拠でもあるわけですね。ですから、これからつくっていく新しい国際秩序の中で、実はそれがキーワードになるんだろうなという気がいたします。
 これは私見が入りまくっているパネルなので、そういう目で見ていただきたいんですが。
 二十年前に、世界地図を描いて、経済の分野において大きな極をちょっと示してごらんと言ったら、左から二つ目にある中国は入っていなかったですね。大体、日米欧の経済三極で物事を決めていくというのが二十年前の常識だったですよ。
 しかし、この二十年の間に、中国はGDPでも日本を抜いて世界第二位になりました。今回も、経済という意味において、サプライチェーンのリスクだけではなくて、さまざま世界経済に影響を与えた、本当に大きなプレーヤーとして中国というのはあるわけです。ですから、二〇二〇年の現在で経済の絵を描こうとすると、この四極、アメリカ、日本、中国、ヨーロッパ、EUという形になるんだろうと思うんですね。
 これが、先ほども申し上げていましたように、デジタルトランスフォーメーションがどんどんどんどん進むと、経済と安全保障というものが切っても切れなくなったわけですね。
 そうなりますと、今、経済、これはあくまでも経済という目で見てもらえるといいんですけれども、経済の中でいうと、日本を中心にして考えれば、日本とアメリカは今のところ、いろいろな意味で、ルールでもビジネスのモデルでも丸の関係だと言っていいと思うんですね。
 では、中国と日本はどうですか。政府の皆さんの御努力もあって、まあ、見かけ上は、それは何か経済上問題があるというわけではないかもしれませんが、やはり、まだそのルールという意味においては、我々、共通のルールで動いていない部分がございます。ですから、まだ三角の関係と言っていいんだろうと思うんですよ。
 日本とヨーロッパは、日・EUのEPAがこの間発効したように、その土俵がそろっていますから、これは丸と言ってもいい。
 では、アメリカとヨーロッパはどうなんでしょうね。アメリカとヨーロッパは、まあ、伝統的にはそれほど悪くなかったのかもしれませんが、特にGAFAと言われるような、データを扱う企業が台頭してきたことによって、このデータ駆動型社会におけるそのデータの取扱いについては、相当ばちばちとぶつかっていますね。ですから、これからの世界を考えると、経済という意味においては、アメリカとヨーロッパは決して一枚岩ではないんですね。
 一方で、中国とヨーロッパというのはどうなんでしょうね。これは、ヨーロッパの方々と話をすれば、みんな異口同音に言いますよね、彼らは、安全保障上の危機感というものを中国に対して持っていないですよ。我々日本のような危機感は持っていないです。したがって、自分たちにとって経済上プラスになるのであれば、中国とはできれば反りを合わせてビジネスをやっていきたいというのが本音ですね。ですから、相当アメリカが中国に対していろいろなことを言ったとしても、ヨーロッパの側からはね返されるというふうなことが起きています。すなわち、中国とEUとの間、ヨーロッパとの間というのは丸の関係なんですね。
 これから国際社会の新秩序をつくっていこうと思ったときに、このままの関係でいいわけはないわけです。ですから、私たちは、アメリカとの関係を更に深めて、しかも進化させるということをしなきゃいけないと思うんですね。それをやり、かつ、中国との関係も、実務のレベルだけではなくて、政治のレベルも含めてもっと深めていく必要があろうと思います。そして、そのことによってアメリカと中国との関係というものが、今、経済戦争をドンパチやっていますけれども、しかし、それではお互いにとって利益はないということを、私たちがリーダーシップを持って、言ってみれば調整をするということが必要になってくることは間違いないわけです。
 それで、先ほど梶山大臣からの御答弁に対して私が申し上げましたように、では、日本が調整役をやろうとしたときに本当に相手にしてもらえるか。この鍵を握っているのは経済以外ないですね。私たち日本の経済が強ければ、日本が世界の中で担っている役割が大きければ大きいほど、何かやろうとしたときに、日本の役割というものを無視しては進めない、これは何か戦略的不可欠性と呼ばれるみたいですけれども、日本は無視できない、日本は必要だ、そういう存在でい続けなくてはいけない。
 先ほど総理から御答弁の中にありましたように、自由、民主主義、人権、法の支配、こういった基本的な私たちが是としている価値観を土台にして物事を進めていこうとしていくときにも、それにプラスして、日本は経済、そういう武器を持ちつつ、世界の調整に乗り込むのではないかというふうに思うんです。
 この非常に難しいリーダーシップをとっていかなくてはいけない状況において、これからその役を中心的に担う総理にその御決意をお示しいただければと思います。
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安倍晋三#26
○安倍内閣総理大臣 今、山際委員から大変興味深い図を示していただいたんですが、この関係も、例えば八年前と比べれば画期的に変わったんだろうと思います。
 まず、日本とEUの仲は、御紹介いただいたように日欧のEPAが結ばれているということですね。そして、日米においては、TPPではなかったんですが、茂木大臣にも頑張っていただいて、これは貿易協定が結ばれているということになりました。そして、日中においては、今、RCEPの交渉を行う中において、マルチの枠組みの中において、自由な貿易のルールを共有していくという作業が今進んでいるところでございます。
 と同時に、安全保障で見ましても、日米関係の同盟関係は、平和安全法制によって、より強固なものとなってきているということでございます。
 やはり、経済と安全保障、両面で見ていく必要があるんだろうなと思います。日米においては、日米安全保障条約があります。そして、米と欧州との間においては、NATOによってこれを結ばれているということなんだろうと思います。
 そこで、日米関係というのは、まさに日本の外交、安全保障の基盤であるわけでありまして、新たな国際秩序の形成に米国とともに取り組んでいくべきことは言うまでもないんですが、同時に、中国は、地域や国際社会の平和と安全、繁栄に大きな責任を有しており、中国がそうした責任をきちんと果たしていくことを我が国としても促していきたい、こう思っております。
 そしてまた、国際機関というものも他方あるわけでございますが、例えば、先般のWHOの総会では、公平で独立した包括的な検証を行うべきとの決議案をEUや豪州等と協力をして提出をし、米国や中国を含む多くの加盟国に働きかけを行って、その賛同を得て、コンセンサスで成立させることができました。まさに日本が中心的な役割を担うことによって、このWHOに対する決議、米国も中国も両方とも参加する形でコンセンサスが得られた。
 そういう役割をしっかりと日本も果たしていきながら、コロナ後の世界において、地域や世界の平和と繁栄のためにリーダーシップを発揮していきたい、このように思っております。
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棚橋泰文#27
○棚橋委員長 山際大志郎君。
 なお、申合せの時間が過ぎておりますので。
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山際大志郎#28
○山際委員 時間が参りました。終わります。ありがとうございました。
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棚橋泰文#29
○棚橋委員長 これにて坂本君、山際君の質疑は終了いたしました。
 次に、石井啓一君。
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