法務委員会

2021-03-23 衆議院 全145発言

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会議録情報#0
令和三年三月二十三日(火曜日)
    午前九時三分開議
 出席委員
   委員長 義家 弘介君
   理事 伊藤 忠彦君 理事 稲田 朋美君
   理事 奥野 信亮君 理事 宮崎 政久君
   理事 山田 賢司君 理事 稲富 修二君
   理事 階   猛君 理事 大口 善徳君
      井出 庸生君    井野 俊郎君
      大塚  拓君    神山 佐市君
      神田  裕君    黄川田仁志君
      国光あやの君    小林 鷹之君
      武井 俊輔君    武部  新君
      出畑  実君    中曽根康隆君
      野中  厚君    深澤 陽一君
      藤原  崇君    盛山 正仁君
      山下 貴司君    吉野 正芳君
      池田 真紀君    寺田  学君
      中谷 一馬君    松平 浩一君
      屋良 朝博君    山花 郁夫君
      吉田 宣弘君    藤野 保史君
      串田 誠一君    高井 崇志君
    …………………………………
   法務大臣         上川 陽子君
   法務副大臣        田所 嘉徳君
   法務大臣政務官      小野田紀美君
   財務大臣政務官      船橋 利実君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    小出 邦夫君
   政府参考人
   (財務省理財局次長)   井口 裕之君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           橋本 泰宏君
   政府参考人
   (国土交通省不動産・建設経済局次長)       吉田  誠君
   法務委員会専門員     藤井 宏治君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月二十三日
 辞任         補欠選任
  小林 鷹之君     武部  新君
  山下 貴司君     神山 佐市君
同日
 辞任         補欠選任
  神山 佐市君     山下 貴司君
  武部  新君     小林 鷹之君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 民法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五五号)
 相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律案(内閣提出第五六号)
     ――――◇―――――
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義家弘介#1
○義家委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、民法等の一部を改正する法律案及び相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として法務省民事局長小出邦夫君、財務省理財局次長井口裕之君、厚生労働省社会・援護局長橋本泰宏君及び国土交通省不動産・建設経済局次長吉田誠君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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義家弘介#2
○義家委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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義家弘介#3
○義家委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。山下貴司君。
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山下貴司#4
○山下委員 自由民主党の山下貴司であります。
 まず冒頭、与野党の理事の皆様に感謝を申し上げたいのは、この重要な所有者不明土地対策のための民法等の改正案、これについて、やはり与党の議員もしっかりと質問をしたい。これは、やはり与党の議員としては、国民の皆様になぜこの法律が必要なんだということをしっかりと国会審議を通じて訴える必要があるからなんですね。往々にして、与野党の議員の質問の配分というのは、与党の議員が野党の議員の半分ぐらいというふうなこともあります。ただ、今回は、与野党の理事の皆様の御尽力によって、与党も一時間半、そして野党も一時間半という平等な時間配分の中で、国民の皆様にとってとても大事な法案をしっかりと訴えることができる、そのことに関して与野党の理事の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。
 さて、今回の所有者不明土地対策のための民法等改正案、これは、本当に、国土が狭い日本において大きな懸念であった所有者不明土地対策の切り札として、明治以来の大改正を含む大きな民法及び不動産登記法の改正をするものであります。
 国土交通省の調査によれば、この日本において所有者不明土地というのが二二%もあるというふうな資料もあります。これは九州よりも広い土地。これが所有者不明土地である以上、例えば譲渡であるとか処分もできない、また管理にも支障を来している。そういうような状態を解決するという形でこの法案が出されるものであります。
 政府においては、二〇一七年の骨太の方針などを受ける形で、所有者不明土地対策関係閣僚会議を設置、そして対策の基本方針を決定した上で、次々と法改正を重ねてこられました。それから僅か四年という短期間の間に、明治以来の大改正も含め、この法案提出に至ったことについて、本当に関係者の皆様には心から敬意を表したいと思います。
 そして、上川大臣におかれては、関係閣僚会議が設置された当初から、メンバーとして、法務大臣として基本方針を策定され、そして昨年、法務大臣に再々登板されてからは法案作成にリーダーシップを発揮され、この法案提出には特別の感慨をお持ちだと思います。
 まず、上川大臣のこれまでの所有者不明土地対策への取組を踏まえ、この法案提出について思いをお聞かせいただきたいと思います。
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上川陽子#5
○上川国務大臣 所有者不明土地問題に関しましては、全国津々浦々で様々な課題が寄せられまして、そしてこの国会におきましても、また政府におきましても、また各党におきましても、随時の検討を進めていただきながらここに至ったという長いプロセスがございまして、今改めて、今回、総合的かつ本格的な民法改正ができる、また不動産登記の改正ができるということについては感無量の思いでございます。
 ちょっと時間が限られてはおりますが、私自身、一番初めに当選した直後でございましたが、私の地元の一級河川が氾濫しまして、のり面が全部やられて、そしてそれを対応するために一生懸命土地の所有者を市の方が追っかけながらも、やはり所有者不明の土地があったということで、そのところを除いたところで工事をしたんですが、その次、次ぐらいのときにまた同じところから被害が出ましてそれが剥がれてしまった、こういう現実がございました。いかに、所有者不明の土地があるかないかで、その後の利活用も含めて大きな課題があるということを強く認識した場面でございましたので、この問題に関しては、大臣ということのみならず、一議員としても心を砕いて活動してきたところであります。
 また、当時、山下大臣もこの問題につきましては大変力強く推進していただいてきたということについて、そのバトンを今受け止めながら動いている状況でございます。
 所有者不明土地につきましては、民間の土地取引や公共事業の用地取得、また森林や農地の管理など、様々な場面で問題となっております。
 政府におきましても、関係省庁が役割分担をしながら、連携協力して各種の法整備を行ってきたところでございまして、法務省におきましても、これまでに、平成三十年の通常国会で成立した所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法、これは私が二回目の大臣のときでございましたが、この折に、長期間にわたり相続登記がなされていない土地の解消を図るための制度の創設が図られたところでございます。また、このほかにも、相続登記の登録免許税の免除措置を設けたり、また、法務局におきまして、自筆証書遺言書の保管制度、これを創設したりするなど、相続登記の促進に向けた方策も講じてまいりました。
 これまでの取組でございますが、所有者不明土地対策として早期に実現可能な方策について、所要の法律の制定、改正を含め、先行的に行ってきたものでございます。
 他方で、この法律案でございますが、所有者不明土地の発生予防と利用の円滑化という二つの側面から総合的かつ本格的な対策を行うというものでありまして、一連の対策におきましての大きな節目となるものというふうに認識をしております。
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山下貴司#6
○山下委員 ありがとうございました。
 大臣御指摘の災害対策もそうですね。先日参考人として出席された山野目先生もおっしゃっておられました。南三陸町の町長が、土地問題、その権利関係の集約がもっと容易であれば、二年間復興は早かっただろう、そういう思いもございました。そういうことは、我々、東日本大震災を経験した、あるいはそれに対して対応したいと思った議員一人一人が胸に持っているところであると思います。そしてまた、経済対策、そういったものもある。
 そうしたことから、国民皆さんに関わりのある法律として、今日は、国民の皆さんに、容易に入手できる資料一あるいは資料二、これはホームページなどで公開されてあるものでございます、それに基づいて御説明を求めたいと思います。
 まず、大臣からも御指摘がありました所有者不明土地問題につきまして、これは法務省だけ、あるいは何々省だけということではなくて、政府を挙げて内閣官房がしっかりと工程表を作って、そして力強く進めてきた、そうしたことが資料の二に書いてあるわけでございますけれども、今日は、法務省のほかに国交省にも来ていただきました。
 この資料二の所有者不明土地問題対策推進工程表に基づいて様々な法律が作られたわけですけれども、大臣御指摘の法律に加えて、様々な法律、大変効果があったというふうに聞いております。その点について、それぞれの省庁から御説明をいただきたいと思います。
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小出邦夫#7
○小出政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、法務省における取組でございますけれども、これまで所有者不明土地対策といたしまして、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法に基づきまして、平成三十年十一月から、長期間にわたり相続登記がされていない土地について登記官が法定相続人を探索する制度の運用を開始し、令和三年一月三十一日現在、全国五十局の法務局において登記名義人約五万三千人分、約十四万二千筆の法定相続人情報の備付けを完了し、事業実施主体へ提供してまいりました。
 また、表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律に基づきまして、令和元年十一月から、歴史的経緯により登記簿の表題部所有者欄の氏名、住所が正常でない土地につきまして登記官が所有者の探索を行い、探索の結果を踏まえて表題部所有者の登記を改める制度の運用を開始し、令和三年二月一日現在、全国五十局の法務局において約一万六千筆の土地について所有者の探索を行っております。
 そして、租税特別措置法の見直しによりまして、平成三十年から、数次相続が生じた土地における相続による所有権の移転の登記の登録免許税につきまして、死者を登記名義人とするものを免除する特例と、市街化調整区域外の土地で価格が十万円以下のものに係る相続による所有権の移転の登記の登録免許税を免除する特例が設けられたところ、その適用状況は、令和元年十二月までの間に前者が合計約六万筆、後者が合計約五十六万筆でございます。
 さらに、法務局における遺言書の保管等に関する法律に基づきまして、令和二年七月から、遺言者の申請によって法務局が遺言書の原本とその画像情報等を保管、管理し、遺言者の死亡後、遺言書の画像情報等を用いて相続人等に証明書の交付等を行う制度の運用を開始し、令和二年十二月末現在、全国三百十二か所の遺言書保管所におきまして合計約一万三千件の申請を受け付けております。
 このような取組につきましては、これまで申し上げたように、それぞれ所期の成果、効果を上げているものと認識しています。もっとも、先ほど大臣の答弁にもございましたとおり、これまでの対策は早期に実現可能な諸方策でありまして、所有者不明土地の発生予防と利用の円滑化を本格的に図るためには、今回提出させていただいた法律案に基づく諸施策の実施が重要であると考えているところでございます。
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吉田誠#8
○吉田政府参考人 国土交通省からもお答え申し上げます。
 所有者不明土地対策といたしましては、平成三十年六月に所有者不明土地法を制定していただき、また、昨年三月に土地基本法の改正を行っていただいたところでございます。
 まず、所有者不明土地法につきましては、その効果といたしまして、例えば所有者探索のための土地所有者に関する情報の利活用でありますとか、あるいは公共事業の用地取得に係る収用手続などが円滑に進むようになってきたと承知しているところでございます。
 また、昨年、三十年ぶりに改正された土地基本法におきましては、土地の適正な利用と管理が規定されるとともに、土地所有者等の責務として、土地の権利関係と境界を明確化すべきことが規定されたところでございまして、このような改正土地基本法の理念に基づきまして、例えば今般の民事基本法制の見直しにおきます相続登記の義務化等の検討でございますとか、また土地の境界を明確化する地籍調査の円滑化、迅速化など、具体的施策が展開されてきたところでございます。
 さらに、土地の適正な利用と管理を確保していくためには関係省庁が一体となって施策を推進していくことが重要でありますことから、改正土地基本法に基づきまして、政府全体の土地政策の具体的方向性を示す土地基本方針を閣議決定したところでございます。
 このように、改正土地基本法及び土地基本方針に基づきまして各般の施策を推進しているところでございまして、今後とも各関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
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山下貴司#9
○山下委員 今、御説明がありました。また、国交省におかれては、例えば公共事業などでも、所有者不明土地があるから事業が進まないといったようなことも大分早期に解消されているように聞きます。
 こうした、先ほどの御説明でも、すごい勢いで、明治以来動かなかった所有者不明土地問題が大きく動き出している。これは、与野党を通じた同僚議員の皆様の御尽力でありますし、思いでありますし、また、それに応えてくれた関係省庁の皆さんの御尽力、これは本当に大きなものがあると思います。そして、これまで累次なされてきた所有者不明土地対策のいわば集大成として今回の抜本改革がある、そういった意味でのこの法改正でございます。
 本日は、お時間を多くいただいておりますので、この抜本改正について、主に、例えば登記事項であるとか、あるいは相続の土地についての国庫帰属であるとか、これについてもいろいろ大きく注目されておりますけれども、私の場合は、前半部分といいますか、民法の大改正部分にどちらかといえば焦点を絞ってお話を伺いたいと思います。登記等に関しましては後ほど大口先生がしっかりとおっしゃってくださるというふうに聞いておりますので、まず、民法の明治以来の大改正部分を含む改正について、分かりやすく、審議を聞いただけで分かる、それが私は国会議員の質疑のお手本だと思っておりますので、それを目指してやっていきたいと思います。
 それでは、今回の民法改正部分の見直し、これは、大きく分けて、私の理解では、先ほど大臣がおっしゃった、まず共有物の利用の促進が第一、第二は共有関係をいかに円滑に解消するかというもの。今回の法改正の中には、所有者不明土地そして建物の管理に特化した命令等も含まれておりますが、これらも共有物の利用促進、そして共有関係の円滑な解消に資するものだと思っております。
 この二本柱があって、さらに、ほかにも、所有者不明土地とは言えないんだけれども、例えば、ごみ屋敷であるとか、空き家でほったらかしになっているような管理不全土地、建物、そういったものをどう管理するか、あるいは、例えば隣地の使用権、これが明治以来余り整理されてこなかった部分をしっかりと規定する、そういった民法の改正部分、大きく分けて三つが含まれているんだろうと思います。これらについて順次伺いたいと思います。
 まず、共有物の利用の促進について、原理原則を確認した上で、さらに今回どういう改正が行われているのかということについて、不明共有者がいる場合も含めて伺いたいと思います。
 まず、明治以来の現行法上、共有物の利用については、共有物の全部について利用できるんだ、持分に応じて利用できるんだという規定があります。そして、資料一の二でございますが、それの左側の欄の下の方にもありますけれども、保存行為は各共有者が単独で可能なんだ、管理行為は持分の過半数で決定するんだ、変更行為は共有者全員の同意が必要なんだというふうな規定はあります。でも、実際は、何が保存で何が管理で何が変更なのかということが明確ではなかったということであります。
 そして、そういったことから、この度、まず、所有者不明土地問題発生を防ぐために、あるいは管理をしっかりやってもらうためということで、持分の過半数の共有者の同意で可能な管理行為を拡充、明確化したということでございます。
 その中には、条文でもありますけれども、形状、効用の著しい変更を伴わない軽微な変更は管理行為として過半数でできるんだということになった。これで、例えば、土の歩道がある、土ぼこりが舞い上がるのでアスファルト舗装をしたい、でも、これは形状を変更するから、変更だから全員の同意が要るんじゃないか、でも、一人が反対する、あるいは一人が不明共有者だということになると、上げも下げもならない、そういったことがあったわけですが、今回それができるようになった。
 あるいは、短期賃貸借、建物であれば、五年以内の賃貸借であればできるようになった。これは特に、最高裁判例で既に認められていたんですけれども、ずっと条文自体は明治以来の条文のままであったということであります。
 そうしたことに加えて、例えばこの管理行為について、共有者の同意というのを取るときに、期限内に異議があるかどうか教えてくださいというふうに言っても異議を述べないような方もおられるということであります。そうしたときに、期限内に異議を述べないその人を除いて過半数を超えれば管理行為ができるのだということ、これも入れられたということであります。そうしたことで、管理行為の拡充、明確化をしたというわけであります。
 加えて、共有物の管理促進については、共有物の管理者制度が整備されたということで、この管理について過半数の同意があれば管理者として管理行為ができるということが含まれたということであります。
 こうした、何が管理に当たるのだということをきちっと整理されたということは、今までは、いや、もしかしたら全員の同意が要るんじゃないか、でも全員の同意が取れないやということでずっと塩漬けになっていた土地の利用が一気に動き出すという意味において、一歩進んだ、非常に大きな前進だというふうに思います。
 ただ、ここでもう一つ、今回の大改正がありましたのは、不明共有者がいる場合の共有物の利用促進ということでございます。
 不明共有者がある場合、全員の同意が得られないため変更はできない、これは今まで当然ですが、例えば、持分の過半数の共有者が所在が分からない、そういう場合には管理行為すらできないということであります。こうしたことに対応するために、今回の法改正、不明共有者等がいる場合の共有物の利用促進のためにどういう改正がなされたのか、当局に伺います。
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小出邦夫#10
○小出政府参考人 お答えいたします。
 現行民法では、共有物の変更行為は共有者の全員の同意により、また、管理行為は共有者の持分の過半数の決定によりそれぞれ実施することとされております。委員御指摘のとおりでございます。このため、共有者の一部が不特定又は所在不明である場合には、所在等不明共有者の同意を得ることができず、意思決定をすることが困難となる場合がございます。
 所在等不明共有者につきまして、裁判所が選任した不在者財産管理人の同意等によって代替するという方法もございますが、これにつきましては、不在者財産管理人の報酬等を事実上選任を求めた他の共有者が負担しなければならないこと、また、共有者の一部が不特定である場合には不在者財産管理人の選任ができないといった問題点の指摘がされております。
 そこで、今回の改正案では、共有者の一部が不特定又は所在不明である場合に、裁判所においてそのことを確認し、かつ公告を実施するなどの手続を取った上で、管理人の選任を経ることなく、所在等不明共有者以外の共有者全員の同意により、又はその持分の過半数の決定によって共有物の変更又は管理を可能とする仕組みを創設することといたしております。
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山下貴司#11
○山下委員 ありがとうございます。
 既存の制度というのがなかなか使いにくい、そういったところにおいて、裁判所の確認を経た上で、不在共有者を除いた過半数で管理行為ができるということ、そしてまた共有物の変更行為についても、判明した共有者の同意があればこれも変更行為ができるということでございました。そうした新しい制度でございます。
 ただ、これは管理行為ということで、全員の同意があれば変更もできるということでありますけれども、そうした管理を超える変更について、全員の合意が調わない場合についても今回の改正法というのは対応していると思いますが、それについて概要を御説明いただけますでしょうか。
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小出邦夫#12
○小出政府参考人 お答えいたします。
 今回の改正案を前提といたしましても、管理を超える共有物の変更、あるいは他人への譲渡などの共有物の処分につきましては、所在等不明共有者がいる場合の特別な手続を取ることができる場合を除いては共有者全員の同意が必要となるわけでございます。それで、共有物の変更や共有物の処分についての全員の合意が調わない場合には、現行法と同様、共有物分割手続を取って共有関係を解消することによって対応することになると思います。
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山下貴司#13
○山下委員 こうした変更とか処分のために必要な共有物については分割請求をやるということになります。ただ、今回の改正では、共有物分割についても新たな規定がされております。
 共有物分割制度については、実はこれまで、現物分割、要するにケーキのように等分してしまうということであるか、あるいは、一括他人に売却してそれを金額で割ってしまうかということもあったんですが、中には、例えば共有者の一人がずっと住み続けている土地、建物の場合には、自分が買い入れたいという場合もある。そういったときには、その共有者が相当金額を賠償して、いわゆる価額賠償という方式で所有権を一体として得られるというふうな、価額賠償による一括取得ということもあるということが明らかになったということを聞いております。このことについてはいかがですか。
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小出邦夫#14
○小出政府参考人 お答えいたします。
 共有物の利用を促進する観点からは、共有関係の円滑な解消が極めて重要でございまして、改正法案ではこれに関するルールの見直しを幾つかしているところでございます。
 まず、御指摘の共有関係の解消をする共有物分割訴訟につきましては、御指摘のとおり、特定の共有者に金銭を支払わせて他の共有者の持分を取得させるという、いわゆる全面的価格賠償の方法による分割ができることを明記するなどして共有物分割訴訟のルールを明確化しているところでございます。
 また、共有物分割訴訟には、共有者全員を当事者としなければならないなどの手続上の負担があることも踏まえまして、共有者の一部の所在等が不明である場合に、訴訟手続ではなく非訟手続の下で、共有者全員を当事者とすることなく、他の共有者が適正な代価を支払った上で所在等不明共有者の持分を取得したり譲渡したりすることができる仕組みを創設しております。
 また、共有関係が相続によって生じている場合も少なくなく、この場合に、遺産共有関係を解消するためには早期に遺産分割が実施されることが重要でございまして、改正案では、相続開始時から十年を経過するまでに家庭裁判所に遺産分割の請求をしなかった場合には、原則として具体的相続分による分割の利益を失い、法定相続分又は指定相続分によって遺産分割を行うこととしております。これによって、具体的相続分による分割を求める者にできる限り早期に遺産分割手続をすることを促すとともに、相続開始時から十年を経過した後は、法定相続分の簡明な数値の割合により円滑に遺産分割を行うことを可能としているところでございます。
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山下貴司#15
○山下委員 ありがとうございます。
 共有者全員が分かっている場合には共有分割訴訟ということで、それが価額賠償方式でという方式がきちっと明記されたということであります。
 そして、不明共有者がいる場合の不動産の共有関係の解消については、先ほど局長から御答弁があったとおり、分かっている共有者が不明共有者の持分に相当する金額を供託する、そしてその持分を取得、売却する、そうした仕組みを創設したということでございます。
 そしてまた、こういった所有者不明土地あるいは不明共有者が生ずる一番の場合というのは、相続でございます。相続開始からずっと遺産分割がなされない、そういったことで、この東京を見ると、どう見てもこれはもう七十年前に亡くなっている方だという登記が幾らでもあるわけですけれども、その後、そういった権利関係が錯綜するということがよくある。
 こうした場合に、相続開始から十年を経過して不明相続人がいる場合には、ほかの相続人が、やはり不明な方の法定相続分でいいんだと、法定相続分に相当する金銭を供託して不明な相続人の持分を取得、売却するという仕組みがあるということでございます。
 ちょっと具体例については後で聞きますけれども、ここで、不明共有者あるいは不明相続人と言われますけれども、この不明というのはどこまで調べればよいのかということなんですね。どう立証するのかということなんです。
 お配りした資料の一の一では、問題点としてまずイの一番に挙げられているのが、所有者の探索に多大な時間と費用が必要なんだと。物すごく負担がある、時間がかかる。こうしたことについて手続をつくってくれたんですが、不明の立証が物すごくハードルが高いのであれば、結局この所有者不明問題は解決できないんですが、この不明の程度というものについてどのようにお考えかということについて、お答え願いたいと思います。
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小出邦夫#16
○小出政府参考人 お答えいたします。
 最終的に、どのような調査がされ、立証がされれば不明という要件が満たされるのかにつきましては個々の事案ごとの裁判所の判断によることになりますが、一般論として申し上げますと、例えば共有者の所在を知ることができないと認められるときには、登記簿や住民票といった公的記録を調査し、その住所に当該共有者が居住しているのかを調査してその所在が不明であることを立証することとなるものと思われます。そのほか、共有者が死亡して相続が開始しているケースでは、相続人やその所在を確認することが必要となりますため、戸籍や相続人の住民票などの調査が必要となるほか、当該不動産の利用状況を確認したり、他に連絡を取ることができる相続人がいればその相続人に確認してみるなど、そのようなことをして調査をしてその所在等が不明であることを立証することになると解されるところでございます。
 いずれにいたしましても、新しい制度の適切な実施、運用のためには、その趣旨、内容を、不明をどのようにして立証したらよいかということも含めましてしっかり広報、周知することが重要であるというふうに考えておりまして、このような共有者の探索方法に関する考え方についても、今後、具体的な周知方法について検討をしてまいりたいと考えております。
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山下貴司#17
○山下委員 局長がおっしゃるように、これはやはり裁判官の判断ではあるんですけれども、不明かどうかを確定するのは非訟手続、つまり公開されない裁判ですよね。ですから、どこまでやれば不明だと言えるのかということは、しっかりとガイドラインなりマニュアルなどを関係省庁と作っていただきたいと思うんですね。
 今の御説明では、やはり公的記録をまず見てくださいと。そのために公的記録の信頼性を増すための登記の整備というのをやるわけでございますし、また、現地に行くということは、やはり売買、処分をするんだったら当然なのかもしれませんが、それが合理的な範囲で済むように、是非国民への周知の仕方を工夫していただきたいと思います。
 そして、不明共有者の持分の取得、売却ということでございますが、判明している共有者だけで例えば共有物分割手続を行いたい、あるいは第三者に売却したいというようなときにどうすればいいのかというのは、私なりの理解で考えますと、不明共有者がいる場合には、まず不明共有持分を分かっている共有者で取得していただく、その上で協議をやったり、あるいは共有分割訴訟をやってもらう、それでめでたく個々の所有権ができるということでありましょうし、第三者に売却したいというときには、例えば、第三者への一括譲渡が前提の場合には不明共有者持分の譲渡権限を認めるという新たな規定がございますよね、それを使ってやれば登記も一回で済むという形で整理されておるという理解でございますが、それでよろしいでしょうかね。
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小出邦夫#18
○小出政府参考人 ただいま委員から御指摘いただいたとおりでございまして、改正案によれば、例えば所在等が判明している共有者のみを当事者として共有物分割手続を行いたい場合には、まず、所在等不明共有者の持分の取得の裁判を利用しまして所在等不明共有者の持分を他の共有者に集約することが考えられます。その上で、集約後の共有者間で協議をし、又はその共有者のみを当事者として共有物分割訴訟の手続を取ることが考えられます。
 さらに、共有物である土地を第三者に売却したい場合には、所在等不明共有者の持分の取得の裁判を利用して所在等不明共有者の持分を他の共有者に集約した上で、集約後の共有者がその持分をまとめて第三者に譲渡することも考えられますし、このような形で持分の集約をするのではなく、共有者の一人が、所在等不明共有者の持分の譲渡の裁判を経てその譲渡権限を得た上で、他の共有者全員とともに、所在等不明共有者の持分を含めた持分全部を第三者に譲渡することも考えられるところでございます。
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山下貴司#19
○山下委員 そういった形で解消できるということですが、ちょっと比較のために、前に御指摘がありました表題部所有者不明土地、これも物すごく大変なんですね。
 例えば、明治時代、地主さんが土地を出し合って地域のために公共的な土地をつくった、その登記が、登記上は例えば山下太郎兵衛ほか十六名というのがある、では、そのほか十六名というのは誰なんだというと、これは分からないわけですね。
 こうした表題部所有者不明土地に関してはもう既に手当てがされておりますが、ちょっと御参考までに、それについてはどういうふうな手当てがなされるのかというのは御説明いただけますでしょうか。
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小出邦夫#20
○小出政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、誰々ほか十六名といったような、不動産登記簿の表題部に所有者の氏名及び住所の全部又は一部が正常に登記されていない土地が存在いたします。このような表題部所有者不明土地につきましては、委員御指摘の表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律に基づいて対応することが可能でありまして、登記官において探索等を行ってもその共有者が不明なケースでは、裁判所が管理命令を発し、その選任した管理人がその共有持分の管理、処分を行うことができる、そういう仕組みは設けられております。
 また、今回の改正案で新たに設けられます所有者等不明共有者の持分の取得、譲渡の制度、これは先ほど来お話しいただいていることですけれども、この制度も表題部所有者不明土地について適用することが可能であると考えております。そのため、申立人が、表題部所有者不明土地の共有者が不明であることを立証し、裁判所が命ずる金銭を供託するなど所要の手続を取れば、管理人の選任を経ることなく持分の取得、譲渡をすることができることになると考えております。
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山下貴司#21
○山下委員 ありがとうございます。
 そうした形で、本当に今までしこってきた土地というのがどんどん利活用可能あるいは譲渡可能になるということになるわけでございます。
 次に、もう一つ、この共有関係の解消の柱であります長期間経過後の遺産分割における相続分の見直し、これについては、相続開始から十年経過したときには具体的な相続分による分割の利益が消滅する、画一的な法定相続分により簡明に遺産分割を行う仕組みというのができ上がるというわけであります。
 これは、具体的相続分による分割を求める相続人は、十年経過前に遺産分割の申立てをしてくださいということになります。そうなると、やはり、具体的な相続分を主張される方は、分割を求める相続人は遺産分割請求を早くやろうねということで、これは反面的効果として所有者不明土地問題の解決に資するんじゃないかと思われます。これについては経過措置があって、施行時に、相続開始後十年を経過している土地については、施行後五年経過してもなお遺産分割がなされない場合にはこの法令が適用されるということで、早い遺産分割が必要なんだろうと思います。
 ちょっと例を二つ聞こうと思ったんですが、時間の関係で一つだけ。
 登記名義人が五十年以上前に死亡している土地について、子供の兄弟が三人いることが分かっている、二人についてはやっと連絡が取れました、でも、残り一人についてはどうも外国で亡くなっているらしい、相続人がどれだけいるかも分からない。この土地を譲渡を受けたい、あるいは処分したいという場合には、どういうふうにすればいいんでしょうか。
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小出邦夫#22
○小出政府参考人 お答えいたします。
 今お尋ねいただいたケースにつきましては、現行法の下では、判明している相続人、それから家庭裁判所が選任した不在者財産管理人、また相続財産管理人等との間で遺産分割協議をするなどして土地を売却しているものと承知しております。
 これに対しまして、今回の改正法案におきましては、相続開始時から十年を経過していれば、遺産共有状態の不動産につきましても所在等不明共有者の持分の取得、譲渡の制度を利用することができます。
 したがいまして、御指摘の相続開始時から五十年を経過したケースにつきましては、この制度を御利用いただき、遺産分割を経ることなく、他の相続人が当該土地の持分を取得するなどして譲渡することも可能でございます。
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山下貴司#23
○山下委員 そういった形で進むわけです。
 なお、こういった遺産分割に関しましては、遺言書があれば遺産分割の問題にはならないわけであります。先ほど大臣がおっしゃった自筆証書遺言の整備、これは、やはりこうした遺産分割に伴う家族内の様々ないさかいの原因となることもあります。そうしたものも防ぐため、そしてまた所有者不明土地問題を防ぐためにも、自筆証書遺言とか、そうした遺言の活用を是非国民の皆様にはお願いしたい、そういうふうに思うところでございます。
 次に、この新法では、所有者不明土地あるいは建物の管理制度が設けられました。これは、時間がございませんので私から御説明いたしますと、資料一の三の冒頭に、所有者が特定できず、又は所有者の所在が不明な個々の所有者不明土地の管理に特化した新たな財産管理制度を創設すると。これまであった不在財産管理人や相続財産管理人制度というのは、この土地だけというのではなくて、所有者の財産全部、預金財産から何から、ほかの土地まで全部管理する必要があったということであったり、あるいは、共有者のうち複数名が分からないということがありますが、そうしたらその人数分だけ管理人を選任するとか、そういったことがあります。それに対して、この土地だけということで特化したということで、これも非常に評価できるものでございます。
 そうなると、これは所有者不明土地だけではなくて、先ほどの国交省のお話にもありました、やはり所有者は管理もしてくださいというふうな責務が設けられました。それに対応する形だろうと考えておりますけれども、管理が不全な土地、建物について管理制度を創設するということがございます。
 よくあるのが、私の地元でもあるんですけれども、いわゆるごみ屋敷ですね。もう全然管理する気がない、悪臭が漂っている、あるいは、いつごみが崩れるか分からない、隣近所が迷惑している。こういったごみ屋敷にはこの制度は使えるんでしょうか。
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小出邦夫#24
○小出政府参考人 お答えいたします。
 管理不全建物管理命令の要件ですけれども、これは、所有者による建物の管理が不適当であることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合に当たるというものでございます。したがいまして、御指摘のようないわゆるごみ屋敷についても、他人の権利利益の侵害の状況等によってはこの要件を満たす場合はあるものと考えられるところでございます。
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山下貴司#25
○山下委員 こうした現代的な課題にもしっかり対応する、これが今回の法改正であろうと思います。
 そして、現代的な課題といえば、隣近所との関係、これについても、なかなか、これまでは話合いで解決できていたものが、もちろんこれは正しい権利意識ではあるんですけれども、やはり調整ということが必要になってくるということで、隣地使用権、資料の一の三にもあります隣地使用の規律の整備ということで、ニーズの高い境界調査や枝の切取りのために隣地を使用することができたり、あるいは隣地の所有者が不明な状態にも対応できる仕組みを整備する。
 あるいは、ライフラインの設備の設置権。例えば、水道であるとかガス管であるとかを自己の土地に引き込むための導管について、他人の土地を通るというときに、じゃ、それは同意するから判こ料をくれというふうなことがあるように聞いております。そうしたことについてもしっかりと対応する、隣地の権利者が分からないときでも対応できる、そうしたことも書いてあるところであります。
 越境した枝の切取りを認める規律の整備、そういったこともなされるということでありますけれども、ちょっとここで一つ伺いたいのが、そもそも土地の境界の確定についてなんですね。
 土地の境界の確定というのは、実は土地取引の基本であります。でも、この境界を確定するというときには、どうも隣り合う同士の土地所有者が全員そろわないと、全員同意しないと境界が決まらないというふうな実務上の取扱いがなされているとも聞いている。でも、これをやると、不明共有者がいる場合、あるいは、たった一人が、マンションの共有地なんかそうですね、反対するというような場合に動かなくなってしまう。こういった問題についてはどういうふうに取り組まれる予定なんでしょうか。
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小出邦夫#26
○小出政府参考人 お答えいたします。
 分筆や地積更正などの登記申請をする場合には、隣地所有者との間で公法上の境界である筆界の現地における位置を確認した上で、その確認結果を登記官に提供し、登記官はこれを筆界の認定の有力な証拠として取り扱う実務が行われております。もっとも、委員御指摘のとおり、隣地所有者が不明であったり隣地所有者の協力が得られなかったりするなどの理由により筆界の確認ができず、登記申請に困難を生じている例があると承知しております。
 そこで、法務省といたしましては、地積測量図などの既存の資料を活用することなどによって効率的に筆界認定を行うための方策について、この分野の実務家や有識者を交えた検討を現在行っているところでございます。法務省といたしましては、この検討の結果をできる限り速やかに取りまとめ、必要な登記事務の見直し等を図ってまいりたいと考えております。
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山下貴司#27
○山下委員 ありがとうございました。
 そうした改正、しっかりやっていただきたいと思います。
 そして最後に、所有者不明土地問題、この法案は大きな大きな一歩ですけれども、これにとどまるものではない。今後の取組について、大臣の御意見を伺いたいと思います。
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上川陽子#28
○上川国務大臣 今回提出しております両法律案でございますが、所有者不明土地の発生予防と利用の円滑化、この両面から総合的かつ本格的な対策を行うものであるということでございます。一連の対策の節目となるものと考えております。両法律案に盛り込まれた施策、着実な実行が何よりも重要と考えております。
 その内容につきまして、また趣旨につきましても、国民の皆様、まさに利用される立場の中で御理解をいただくということが重要であるというふうに考えておりますので、両法律案が成立した場合におきましては、関係機関としっかりと連携をしながら広報、周知活動に努めてまいりたいというふうに思います。
 また、両法律案につきましては、法務省、法務局におきまして新たな業務を担うことになる施策も数多くございまして、様々な取組が着実に実行できるように、計画的な体制整備、そして十分な事前準備ということに尽くしてまいりたいと思います。
 今般の民事基本法制の見直しにつきましては、これを踏まえて関係省庁における取組も更に進められていくものと考えておりますが、法務省といたしましては、民事基本法制及び民事法務行政を所管するという立場から、引き続き、関係省庁と連携をし、この所有者不明土地対策の推進、さらに、新たなそうした創設する制度を含めまして、各種の施策の運用状況を見極めながら適宜適切な見直しということについても行ってまいりたいと思います。
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山下貴司#29
○山下委員 ありがとうございました。期待しております。
 終わります。
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