総務委員会

2021-03-30 参議院 全270発言

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会議録情報#0
令和三年三月三十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     石井 正弘君     青山 繁晴君
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     青山 繁晴君     石井 正弘君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         浜田 昌良君
    理 事
                進藤金日子君
                堀井  巌君
                那谷屋正義君
                若松 謙維君
                片山虎之助君
    委 員
                青山 繁晴君
                石井 正弘君
                今井絵理子君
                片山さつき君
                滝波 宏文君
                柘植 芳文君
                二之湯 智君
                長谷川 岳君
                松下 新平君
                三浦  靖君
                山本 順三君
                小沢 雅仁君
                岸 真紀子君
                吉川 沙織君
                吉田 忠智君
                下野 六太君
                柳ヶ瀬裕文君
                小林 正夫君
                芳賀 道也君
                伊藤  岳君
   国務大臣
       総務大臣     武田 良太君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       総務省情報流通
       行政局長     吉田 博史君
   参考人
       日本放送協会経
       営委員会委員長  森下 俊三君
       日本放送協会会
       長        前田 晃伸君
       日本放送協会副
       会長       正籬  聡君
       日本放送協会専
       務理事      松坂 千尋君
       日本放送協会専
       務理事      板野 裕爾君
       日本放送協会理
       事        松崎 和義君
       日本放送協会理
       事        田中 宏曉君
       日本放送協会理
       事        林  理恵君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を
 求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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浜田昌良#1
○委員長(浜田昌良君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、石井正弘君が委員を辞任され、その補欠として青山繁晴君が選任されました。
    ─────────────
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浜田昌良#2
○委員長(浜田昌良君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省情報流通行政局長吉田博史君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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浜田昌良#3
○委員長(浜田昌良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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浜田昌良#4
○委員長(浜田昌良君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、日本放送協会経営委員会委員長森下俊三君外七名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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浜田昌良#5
○委員長(浜田昌良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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浜田昌良#6
○委員長(浜田昌良君) 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。武田総務大臣。
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武田良太#7
○国務大臣(武田良太君) 日本放送協会の令和三年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第七十条第二項の規定に基づき、総務大臣の意見を付すとともに、中期経営計画を添えて国会に提出するものであります。
 まず、収支予算について、その概要を御説明申し上げます。
 一般勘定事業収支につきましては、事業収入が六千九百億円、事業支出が七千百三十億円となっており、事業収支における不足二百三十億円につきましては、財政安定のための繰越金の一部をもって充てることとしております。
 一般勘定資本収支につきましては、資本収入が一千百十八億円、資本支出が八百八十八億円となっております。
 次に、事業計画につきましては、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に関する放送サービスの実施、訪問によらない効率的な営業活動の推進、グループ全体での業務の見直し及び組織の効率化等に取り組むこととなっております。
 総務大臣といたしましては、この収支予算等につきまして、引き続き経営のスリム化に徹底的に取り組むとともに、受信料の適正かつ公平な負担の徹底に向けた取組を進めることにより、収支均衡を早期に確保することを求めております。
 また、日本放送協会の次期中期経営計画で示された、事業規模の一割に当たる七百億円程度を還元の原資として衛星波の削減を行う二〇二三年度に受信料の引下げを行う方針については、衛星付加受信料を含め、受信料引下げの内容を早期に具体化することが望まれる旨の意見を付しております。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
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浜田昌良#8
○委員長(浜田昌良君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。前田日本放送協会会長。
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前田晃伸#9
○参考人(前田晃伸君) ただいま議題となっております日本放送協会の令和三年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御説明を申し上げます。
 NHK経営計画、二〇二一年度から二〇二三年度の初年度となります令和三年度は、経営計画に基づき、新しいNHKらしさの追求を進めるとともに、構造改革を着実に実行し、スリムで強靱な新しいNHKへと変わることを目指してまいります。
 事業運営に当たりましては、受信料で成り立つ公共メディアとして信頼される情報の社会的基盤の役割を果たしていくため、自主自律を堅持し、事実に基づく正確な情報を公平公正に伝え、命と暮らしを守る報道に全力を挙げます。あわせて、より強靱なネットワークを構築するとともに、多様で質の高いコンテンツを合理的なコストで、最適な媒体でお届けします。また、日本を積極的に世界へ発信し、様々な分野で国際社会との相互理解を促進するとともに、地域の課題や情報を広く発信して地域の発展に貢献します。東京オリンピック・パラリンピックは、4K、8K、インターネットを含めた新技術で魅力を伝えます。また、ユニバーサル放送サービスの提供の充実に取り組みます。
 インターネット活用業務は、実施基準に示した費用の範囲内で、国内及び国際向けコンテンツを効果的に提供するとともに、地方向け放送番組の提供も段階的に実施してまいります。
 受信料につきましては、訪問によらない効率的な営業活動を推進し、営業経費を削減するとともに、公平負担の徹底と受信料制度の理解促進に取り組みます。
 NHKグループ全体で業務の見直しやガバナンスの強化を図り、組織の効率化を進めるとともに、働く一人一人の創造性を最大限、最大化する人事制度改革に取り組みます。
 次に、建設計画におきましては、緊急報道設備や番組制作設備の整備を進めるとともに、いかなる災害時等におきましても安定的に放送サービスを継続するための設備整備等を実施いたします。また、老朽化した東京渋谷の放送センターや地域の放送会館の建て替え事業を着実に推進してまいります。
 以上の事業計画に対応する収支予算は、一般勘定の事業収支におきまして、受信料など収入六千九百億円、国内放送費などの支出七千百三十億円を計上いたしております。事業収支におけます不足二百三十億円につきましては、財政安定のための繰越金の一部をもって充てることといたしております。
 また、資本収支は、収入として、減価償却資金など総額千百十八億円を計上し、支出には建設費など八百八十八億円を計上しております。
 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づき、資金の需要及び調達を見込んだものであります。
 以上、令和三年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その概要を申し述べました。事業計画の一つ一つの施策を着実に実行し、公共メディアとして視聴者の皆様の期待に応えてまいりたいと存じます。
 委員各位の御理解と御支援をお願い申し上げます。あわせて、何とぞよろしく御審議の上、御承認賜りますようお願いを申し上げます。
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浜田昌良#10
○委員長(浜田昌良君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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二之湯智#11
○二之湯智君 おはようございます。自由民主党の二之湯智でございます。
 まず、新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方々に心より御冥福をお祈り申し上げます。また、現在、病床や宿泊施設あるいは自宅で療養されておられる皆様の一日も早い御回復を祈っております。さらにまた、医療機関や保健所などの公衆衛生の現場で働いておられる皆さん、感染拡大を招かぬように緊張感を持って介護や保育の仕事に当たっておられる方々、そして、活動自粛の要請に御協力いただいております国民の皆様方に感謝を申し上げたいと思います。
 それでは、NHKの収支予算、事業計画及び資金計画に関して質問をいたします。
 まず冒頭でございますけれども、上田前会長の改革路線を一層推進できる会長として、経営委員会の満場一致で前田会長が選出されました。前田会長は、その就任の記者会見で、業務、受信料、ガバナンスを一体とした改革、いわゆる三位一体改革は常に取り組まなければならない課題だと強い決意を示されたわけでございます。
 そこで、就任から一年、どの程度三位一体の改革に取り組んでこられたと認識されているのか、その点についてお伺いをいたします。
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前田晃伸#12
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。
 昨年一月に会長に就任して一年余りがたちましたが、その間、次期中期経営計画の取りまとめを行い、新しいNHKらしさを追求し、スリムで強靱なNHKへと生まれ変わるという改革の方向性を示すことができたと思っております。
 次期経営計画には、業務、受信料、ガバナンスのいわゆる三位一体改革の総仕上げとして、NHKが今直ちに取り組まなければならないことを全て盛り込んだつもりでございます。NHKを本気で変えるという強い覚悟で、スピード感を持って改革を進めてまいりたいと思います。
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二之湯智#13
○二之湯智君 しっかりと頑張っていただきますようお願いいたします。
 続きまして、受信料について御質問をしたいと思います。
 放送法第六十四条には、協会の放送を受信できることのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信について契約をしなければならない、その放送の受信契約者は受信料を支払わなければならない、こういうような法律の立て付けになっているわけでございます。
 しかしながら、一方、放送法十五条には、公共の福祉のために非常に良質な番組を提供しなければならないという、一つNHKに課せられた大きな責任があるわけでございます。そういう中で、そういうふさわしい放送がなされていなければNHKの存在理由そのものがなくなってくるわけでございますし、また、受信料制度もその根幹を失うということにもなろうと考えます。
 そこで、NHK会長に、受信料とはそもそも何か、なぜ放送法によりNHKは受信料を徴収できるのか、その点についてお伺いをいたしたいと、このように思うわけでございます。さらにまた、あまねく、あまねく、恐らくこれはユニバーサルサービスというような意味に置き換えられると思いますけれども、あまねく受信できる環境に現在あるのかどうか、これらの点についてもお伺いをいたしたいと思います。
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前田晃伸#14
○参考人(前田晃伸君) 委員御指摘のとおり、NHK、民間放送とも国民共通の財産である電波を用いる存在でありまして、共に公共性がある仕事をしております。受信料を基本財源といたします公共放送NHKと広告料を主な財源とする民間放送とが様々なジャンルの番組で切磋琢磨することで現在は二元体制が根付いてきたものと認識しております。
 このうちNHKは、広く視聴者に負担していただく受信料を財源とする公共放送として、特定の利益や視聴率に左右されず、社会生活の基本となる確かな情報や豊かな文化を育む多様な番組をいつでもどこでも誰にでも分け隔てなく提供する役割を担っていると考えております。
 NHKは、次期三か年計画で新しいNHKらしさの追求を掲げました。時代の変化に向き合い、視聴者・国民の皆様の信頼に応え続けられるように不断の努力を続けてまいりたいと思います。
 また、あまねくという点でございますが、受信料は、公共の福祉や健全な民主主義の発展に資するため、NHKが全国各地に多様で質の高い番組をお届けする上で必要な経費を受信機の設置者に公平に負担いただくという考えに基づいているものと理解しております。これは、税金でも広告収入でもない受信料を財源基盤とすることによりまして、NHKの事業運営の自主自律が保障され、特定の利益に左右されず、良質な番組の取材、制作ができるようにしたものだと考えております。合理的なコストで質の高いコンテンツをお届けすることをNHKの責務と捉え、視聴者の皆様に信頼いただける放送を続けていくことで、将来にわたり受信料のお支払につながっていくものと考えております。
 NHKは、あまねく全国で受信できる環境を整えるために、AM放送とFM放送を合わせ九百五十か所、テレビ放送では総合テレビとEテレを合わせておよそ四千四百か所の送信所を全国に設置、運用しております。さらに、山間地など電波が届きにくい地域には共同受信設備を全国に五千三百余り設置しております。さらに、必要に応じて現地に赴き電波状況の調査を実施しており、受信環境の改善を図るなど、ほぼあまねく日本全国において受信できる環境になっておりますが、一方、それには膨大なコストが掛かっていることも事実でございます。
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二之湯智#15
○二之湯智君 NHKのホームページには、電波は国民の共有財産であると、そういう意味ではこの国民の共有の財産である電波を使っている民間放送も公共放送であると、このようなことがNHKのホームページには掲載されているわけでございます。
 そもそも、公共放送とはどのようなものであるのか、どういうことを公共放送というのか、会長の見解をお伺いしたいと思います。
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前田晃伸#16
○参考人(前田晃伸君) ちょっと繰り返しになりますが、公共放送に関しての御質問でございます。
 御指摘のとおり、NHKと民間放送とも国民共通の財産である電波を使っている存在でありまして、公共性がございます。受信料を基本財源とする公共放送NHKと広告料を主な財源とする民間放送とが様々なジャンルの番組で切磋琢磨することで二元体制が根付いてきております。
 このうちNHKは、広く視聴者に負担していただく受信料を財源とする公共放送として、特定の利益や視聴率に左右されずに、社会生活の基本となる確かな情報や豊かな文化を育む多様な番組をいつでもどこでも誰にでも分け隔てなく提供できる役割が必要だと考えております。
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二之湯智#17
○二之湯智君 NHKが政府から独立して、そして受信料を皆さんからいただいて、そして、今会長がおっしゃったように、いつでもどこでも誰にでも確かな情報や豊かな文化を分け隔てなく伝えることを基本的な役割として担って放送をしておるということで、国民に理解を求めているところでございます。
 そういうことですけれども、しかし、民間放送事業者ではできない番組を提供し、公共の福祉と文化の向上に寄与しているのか、確かな情報と豊かな文化を分け隔てなく伝えられているのかという点はしっかりとNHK自身が認識しているのかどうか、この点について会長の見解をお伺いしたいと思います。
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前田晃伸#18
○参考人(前田晃伸君) 私の認識でございますが、現状は放送する波の数が多くなり過ぎております。地上二波、衛星四波、非常にたくさんの波を使って放送しておりまして、制作する番組の数が増えたために、質の高いコンテンツを十分に作り切れていないのではないかと若干の心配をしております。
 このため、放送波を整理、削減して番組の数を絞る一方で、一本一本のコンテンツの質を高め、民放のまねをしない、NHKならではの番組の制作に注力してまいりたいと考えております。また、これまでは波ごとの管理、いわゆる地上二波、衛星四波、それぞれ波の管理をベースにした報道をやっておりましたが、この報道の在り方、放送の在り方を、報道やドラマといったジャンル別に管理することによりまして重複する内容を整理、削減するなど、経営資源を集中させ、適正な生産量を維持しながら、合理的なコストでよりNHKらしい質の高いコンテンツやサービスを提供する取組を進めております。
 次期経営計画では、新しいNHKらしさの追求というコンセプトを掲げました。公共放送とは何かを職員一人一人が自分に問いかけながら、NHKしかできないコンテンツを視聴者の皆様にお届けすることが大事だと考えております。
 また、視聴率だけでなく、量的な指標に加えて、質と合理的なコストを含めた番組を総合的に評価する指標を設定いたしました。客観的なデータに基づいて、視聴者の皆様から見ても、さすがにNHKと言っていただけるような番組を一層たくさん作ってまいりたいと考えております。
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二之湯智#19
○二之湯智君 かつてNHKは非常に受信料収入が低迷しておって、六〇%台であったわけですね。しかし、歴代の会長を始め職員の努力によりまして、今日では八〇%を超えるような段階になりました。
 そうなりますと、今度は、NHKはもうけ過ぎじゃないかと、もっともっと、そのまた関連会社が非常に大きな剰余金もあると、そういうことによって非常にNHKが民間を圧迫するような、そういう利益を得ているんではないかと。したがって、受信料で番組を制作し、その受信料によって子会社が更にまた大きな利潤を上げておる、したがってもっともっと受信料を国民に還元すべきではないかと、こういう意見も各方面から起こってきているわけでございまして、NHKの会長として、この受信料、これは三位一体改革の一つでございますけれども、その点について会長の見解を伺いたいと思います。
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前田晃伸#20
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。
 現在、子会社十一社の利益剰余金の合計額は、二〇二〇年度の配当実施後で九百三十四億円ございます。しかし、この中には、中継車など放送機材や入居ビルなどの固定資産やシステムなど将来的に必要な資金、それに日常の資金繰りのための必要な運転資金等が含まれておりまして、これは一般の株式会社と同じでございます。こうした子会社の維持などに必要な内部留保を除いた剰余金は二〇一九年度の決算後でおよそ九十億円となっておりまして、今後も事業環境などを精査した上で、可能なものは配当に充てていきたいと思っております。
 また、こうした配当のほか、NHK番組やDVD化、テキストの販売による副次収入が二〇一九年度は五十億円に上っておりまして、NHKの事業収入に組み入れることで視聴者の負担を抑制することにつながると考えております。
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二之湯智#21
○二之湯智君 しっかりと国民に還元するという視点を忘れずに頑張っていただきたいと思います。
 次は、オリンピック、パラリンピックに関して御質問をいたします。
 聖火リレーが今月二十五日、福島県からスタートいたしまして、百二十一日間掛けて開会式に届くと、こういうことでございます。昨年は、急遽オリンピック、パラリンピックが中止になりまして、NHKもその番組の穴埋めで大変御苦労が多かったんではないかと、このように思うわけでございますけれども、まだコロナが収束していないこの段階の中でのこれからのオリンピック中継というのは、聖火リレーも含めてでございますけれども、なかなか大変苦労が多いんではないかと、このように思うわけでございます。
 現時点での準備体制、そしてどのような点で苦労されているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
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正籬聡#22
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。
 NHKでは、大会延期の決定前から継続して内部に二〇二〇東京オリンピック・パラリンピック実施本部というのを設けていまして、これが中心となって競技中継ですとか関連する番組などの準備を進めてきました。大会組織委員会からは競技日程ですとか種目数は延期前と大きな変更はないということが発表されていまして、NHKとしてもおおむね延期前と同様の放送サービスを放送、それからインターネットを通じて展開していく準備を行っております。新型コロナウイルスによる延期を経て開かれる大会の意義をしっかりと人々に伝えられるような放送サービスをお届けしたいと考えております。
 それで、お尋ねのどんな点に苦労しているかということですけれども、一番は競技中継などに関わるスタッフの新型コロナウイルス感染対策の徹底です。うつさない、うつらないという対策を徹底していくことが重要と認識しております。そのために、現場に行く取材の人数を絞ったりですとか、中継や制作においてグループを分けてグループごとに一切接触しないような勤務体系を作ったりということをして、現場での密を避ける取組を進めております。
 引き続き、組織委員会ですとかIOCによる対策の検討状況を踏まえて、NHKとしても万全の対策を取ってまいりたいと考えております。
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二之湯智#23
○二之湯智君 昨年のオリンピックが順調に行われておれば、例えば、各地方の放送会館で4K、8Kの鮮明な画面で、大型スクリーンで、いわゆるパブリックビューイングですね、これが実施されると、こんなことを伺っておったんですが、今回もそういう面で、オリンピックの気分を盛り上げるという意味においてはそういうことを是非やってもらいたいなと、こう思いますけれども、放送会館に何百人という人間がまた入りますと、これは密になってしまいまして拡大を、感染の拡大を促すというようなことになってしまうわけでございます。
 しかし、それでも、やはりこの臨場感あふれるオリンピックに会場に行かなくても国民が接しられるという、そういうことでNHKがどのような工夫をされているのか、ひとつその点をお伺いしたいと思います。
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正籬聡#24
○参考人(正籬聡君) お答えいたします。
 東京オリンピック・パラリンピックにおきましても、NHKの各地域の放送会館でのパブリックビューイングの実施を計画しております。
 ただ、今委員がおっしゃられたとおり、地域における新型コロナウイルスの感染状況を見極める必要がありまして、どんな密対策を取れるのかということも含めて、臨機応変に対応できるように慎重に検討を進めているところでございます。
 感染状況によって仮にパブリックビューイングが実施できない場合でも、テレビですとかインターネットで通じて御覧いただけるような体制を取っていきたいと考えております。
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二之湯智#25
○二之湯智君 できるだけそういうパブリックビューイングに接することができるように御努力をいただきたい、このように思います。
 あと僅かしかございませんので、たくさん質問の予定あったんですが、ちょっとはしょって伺います。
 コロナ感染症の中で、人々の働き方の考え方が随分変わりまして、いわゆるリモート、つまり一々東京へ行かなくてもいい、一々会社へ行かなくてもいいと、こういうことにだんだんだんだんなりつつあるわけでございます。そこで、私かねてからよく言っておったんでございますけれども、NHKが、いろんな番組の登場人物が東京の人になりがちだと、こういうことでございます。
 しかし、今日、リモートを使えば地方のいろんな方の意見がこのNHKを通じて全国に発信されるわけでございますから、今後、こういう機会を捉えて、やはり多くの地方の人材をNHKの番組に登場させてほしいと、こういうことを思うわけでございますけれども、会長、いかがでございましょうか。
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前田晃伸#26
○参考人(前田晃伸君) 新型コロナウイルスの感染拡大に伴いまして、ニュースや番組の取材、制作は、NHKの行動指針に基づき、感染対策を行いながら進めております。
 御指摘のリモートでの対応につきましては、取材、ロケ、収録の場で積極的に活用しながら取り組んでおります。例えば、「ニュース7」や「ニュースウオッチ9」、「おはよう日本」などのニュースや、「クローズアップ現代+」、「NHKスペシャル」など報道番組では、専門家や企業、NPOなど様々な地域の方々のインタビューのほか、出演の際もリモートを活用しながらお届けをいたしております。
 今後も、ニュースや報道番組では様々なテーマにつきまして、本部、地方放送局とも、御指摘のような地域の方々ならではの知見や専門性も生かし、視聴者の皆様に必要な情報を発信してまいりたいと思います。
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二之湯智#27
○二之湯智君 是非とも、東京一極集中を是正するというのは政府の大きな方針でありますし、また地方の活性化という面において、地方にもこんな人がいるんだということを全国国民に知らしめていくような番組作りに努力していただきたいと、このように要望しておきます。
 さらにまた、地方再生でございます。大河ドラマは随分と地方の再生に私は貢献しているんじゃないかと、このように思うんですね。それは、戦国武将を取っても、徳川家康、織田信長、豊臣秀吉と、その本名が、本人の名前が出てくるんですね。
 私、最近、「エール」、そして「おちょやん」というのは随分と凝っていまして、デマンドでも再放送を何遍も見ておるわけでございますけれども、しかし、「エール」でも、あの大作曲家、古関裕而さんの伝記に近い物語だとか、あるいは今、「おちょやん」、浪花千栄子さんの。ところが、古関裕而とか浪花千栄子さんというのが番組の冒頭にでもちょっと説明をしていただければ、私、より国民に親しむ。
 というのは、私この間、議員団で話しておりましたら、六十ぐらいの人が、議員で、浪花千栄子さん知っているかと言ったら知らぬと言うんですね。それは関西の人なんですよ。もう関西の人でも浪花千栄子さん知らないということなんですから。だから、国民は見ておっても、「おちょやん」って何やと、おちょやんという言葉すら分からないし、何をやっているのということになるわけでございますから、そういう人の生き方というものは国民に感動を与えるわけでございますから、もう少し番組の冒頭に、今は、「青天を衝け」では徳川家康、北大路欣也さんが少し出てまいりましてお話しされておりますけれども、あれぐらいの親切心があっていいんじゃないかと、このように思うんですが、いかがでございますか。
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前田晃伸#28
○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。
 連続テレビ小説等、実在のモデルがいる場合におきましても、あくまでこれはドラマとして制作をいたしております。ドラマを純粋に楽しんでいただくために、モデルとなった人物の実際の人生とこれを混同されることがないような配慮も制作上必要になっております。
 一方で、ドラマを入口として、モデルとなった人物や時代背景、地域文化への興味、理解を深めることに貢献することも重要だと考えておりまして、関連番組を制作してお伝えする、こういうことでやっていきたいと思います。
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二之湯智#29
○二之湯智君 できるだけ国民に分かりやすく、ひとつ放送していただきますようお願いいたします。
 私に与えられた時間はもうあと一問ぐらいになってまいりました。
 現在、日本の政治は、いかにしてコロナ感染を拡大を防止し、一日も早くコロナを収束させるかと、そして東京オリンピックの成功と、こういうことになっておるわけでございます。
 政府はこの間、いろんな経済施策、対策を打ってまいりましたけれども、これが果たして国民に正しく伝えられているかということになりますと、いささか首をかしげざるを得ない。NHKは、そういう国の施策の情報を的確に素早く分かりやすく国民に伝えられたかどうかということも私はやっぱりよく検討していただかなければならないと思うわけでございます。
 いよいよ四月中旬からコロナ接種が各地方で始まるわけでございます。これは大変私心配をしておるわけでございます。特に高齢者から始まりますと、なかなか現場は混乱するんじゃないかと。
 したがって、各地方の放送局では、ワクチン接種の日時、場所、そして当日持参するもの、ちゃんと忘れずに会場にお越しくださいというようなことを繰り返し放送していただきたい、こういうことを強く要望するわけでございますけれども、この点についてNHKの見解を求めます。
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