外務委員会

2022-04-06 衆議院 全233発言

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会議録情報#0
令和四年四月六日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 城内  実君
   理事 あべ 俊子君 理事 辻  清人君
   理事 宮崎 政久君 理事 武藤 容治君
   理事 青山 大人君 理事 小熊 慎司君
   理事 杉本 和巳君 理事 吉田 宣弘君
      伊藤信太郎君    上田 英俊君
      小渕 優子君    尾身 朝子君
      金子 俊平君    島尻安伊子君
      新藤 義孝君    鈴木 隼人君
      高木  啓君    武井 俊輔君
      土田  慎君    中谷 真一君
      平沢 勝栄君    古川 直季君
      古川  康君    本田 太郎君
      山口  晋君    岡田 克也君
      徳永 久志君    太  栄志君
      松原  仁君    青柳 仁士君
      和田有一朗君    金城 泰邦君
      鈴木  敦君    穀田 恵二君
    …………………………………
   外務大臣         林  芳正君
   外務副大臣        小田原 潔君
   外務副大臣        鈴木 貴子君
   防衛副大臣        鬼木  誠君
   内閣府大臣政務官     宮路 拓馬君
   外務大臣政務官      本田 太郎君
   外務大臣政務官      三宅 伸吾君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  岡本  宰君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 阿部 知明君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁出入国管理部長)        丸山 秀治君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 渡邊  健君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 股野 元貞君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 岩本 桂一君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 金井 正彰君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 北川 克郎君
   政府参考人
   (外務省国際法局長)   鯰  博行君
   政府参考人
   (外務省領事局長)    安藤 俊英君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 町田 一仁君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 大和 太郎君
   外務委員会専門員     大野雄一郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月六日
 辞任         補欠選任
  上杉謙太郎君     土田  慎君
  小渕 優子君     上田 英俊君
  尾身 朝子君     古川  康君
  高木  啓君     古川 直季君
同日
 辞任         補欠選任
  上田 英俊君     小渕 優子君
  土田  慎君     金子 俊平君
  古川 直季君     高木  啓君
  古川  康君     尾身 朝子君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 俊平君     山口  晋君
同日
 辞任         補欠選任
  山口  晋君     上杉謙太郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 旅券法の一部を改正する法律案(内閣提出第二九号)
 東日本大震災の被災者に係る一般旅券の発給の特例に関する法律を廃止する法律案(内閣提出第三〇号)
     ――――◇―――――
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城内実#1
○城内委員長 これより会議を開きます。
 この際、委員長として、本日の委員会開会に至るまでの経緯について申し上げます。
 ポーランド共和国へ海外出張を予定されていた古川法務大臣に代わり、林外務大臣が急遽出張されることが決まり、海外出張の間に帰国する日程が提示されました。これを受け、野党から与党に対し、林外務大臣や外務省の負担を軽減するため、既に決定されていた四月六日の外務委員会の開会を延期する提案がなされました。その際、与党も野党の配慮に対し、感謝の意を表明いたしました。
 その後、政府に確認したところ、外務大臣は、外務委員会に出席して法案審査に臨みたい旨の意向であることが分かりました。これを踏まえ、与党から野党に対しまして、野党の外務大臣や外務省への配慮に感謝しつつ、既に決定しているとおり委員会を開会させていただきたい旨伝えました。
 昨日の理事懇談会においても、これまでの経緯を踏まえ、改めて協議が行われましたが、本日の委員会を当初の予定どおり行うことが確認され、開会に至ったところであります。
 今後とも、委員各位の御協力を賜りながら、本委員会を円満に運営してまいりたいと存じます。
 この際、外務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。外務大臣林芳正君。
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林芳正#2
○林国務大臣 この度の私のポーランド出張は、会期中であったものの、ウクライナ情勢が刻々と変化する中で、城内委員長を始め、委員の皆様、とりわけ野党の皆様には多大な御配慮を賜り、御礼を申し上げます。
 おかげさまで、ウクライナ近隣諸国の中で最多の約二百万人もの避難民を率先して受け入れているポーランドにおける避難民受入れの状況や課題を現地で直接見聞するとともに、ウクライナ、ポーランド両国の政府要人との会談などを通じまして、現地のニーズを的確に把握することができました。また、日本への避難を切に希望しているものの、自力で渡航手段を確保することが困難な二十名の避難民の方々を政府専用機で無事に日本にお連れすることができました。
 中谷総理補佐官、津島法務副大臣にも同行いただき、非常に有意義な出張となったと考えています。
 政府としては、今回の出張の結果を我が国のウクライナ避難民に対する支援等に適切に生かしていくとともに、引き続き、G7を始め国際社会と緊密に連携し、ウクライナ情勢への対応に万全を期してまいります。
 今後とも、委員各位の御理解と御協力をお願いをいたします。
     ――――◇―――――
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城内実#3
○城内委員長 内閣提出、旅券法の一部を改正する法律案及び東日本大震災の被災者に係る一般旅券の発給の特例に関する法律を廃止する法律案の両案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房審議官渡邊健君、大臣官房参事官股野元貞君、大臣官房参事官岩本桂一君、大臣官房参事官金井正彰君、大臣官房参事官北川克郎君、国際法局長鯰博行君、領事局長安藤俊英君、内閣官房内閣審議官岡本宰君、総務省大臣官房審議官阿部知明君、出入国在留管理庁出入国管理部長丸山秀治君、防衛省大臣官房審議官町田一仁君、防衛政策局次長大和太郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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城内実#4
○城内委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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城内実#5
○城内委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。高木啓君。
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高木啓#6
○高木(啓)委員 自由民主党の高木啓でございます。
 本日は、質問の時間を賜りまして、誠にありがとうございます。
 質問に入る前に、林外務大臣、誠にポーランド出張お疲れさまでございました。大変大きな成果を残してお帰りになられたという御報告もありまして、誠にありがとうございます。
 また、ロシアによるウクライナ侵略で戦火の犠牲になられた全ての方々に心から哀悼の意を表します。
 ロシア軍が撤退したキーウ近郊のブチャ市等では、戦時には保護されるべき民間人が多数犠牲となり、正視に堪えない惨状が明らかになりました。
 ロシアによるウクライナ侵略は、北方領土を不法占拠されている我が国としても断じて許すことはできず、ロシアの暴挙を止めるために、政府には、関係諸国と一致結束して、最大限の圧力をかけ続けるよう求めたいと思います。
 一方、国内において、在日ロシア人に対する不当な中傷や非難があるということも聞いています。こうしたことはあってはならないことと私は考えます。
 いずれにいたしましても、我が国の立場は、一貫して、ウクライナと共にあるのでありますから、その姿勢をこれからも堅持し、改めてウクライナの国家と国民との連帯を表明して、旅券法改正等の質問に入りたいと思います。
 最初に、今回の旅券法改正の大きな目的は、旅券の発給申請手続等の電子化に当たっての国民の利便性向上及び行政の効率化でありまして、これらに資するようにすべきであると思うわけであります。
 そこで、電子申請の導入によって、第一号法定受託事務として旅券関連業務を担っている都道府県等現場の意見を踏まえつつ、いかに旅券手続、事務処理の効率化を行うか、また、国の責任において、人員強化及び地方への、今後行うきめ細かな支援に対する外務省の決意、また具体的な取組についてお伺いしたいと思います。
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安藤俊英#7
○安藤政府参考人 外務省といたしましては、旅券の発給等の申請者でございます国民の皆様の利便性の向上、そして行政事務の効率化に積極的に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 申請者の利便性の向上につきましては、今回の電子申請の導入によりまして、旅券の切替え申請のときの出頭が不要になるというほか、スマートフォンでの申請が可能になること、あるいは夜間や休日の申請が可能となります。また、オンラインでの旅券手数料のクレジットカード納付を可能とすべく準備を進めているところでございます。
 また、電子申請の導入によりまして、マイナンバーカードや旅券のICチップに記録されております申請者に関する情報の活用によりまして、旅券事務所の職員による書類の確認作業が減り、審査事務の負担が軽減されるほか、申請の受理に係る窓口対応が不要になるなど、事務処理全体が効率化されます。
 引き続き、外務省の責任において、行政手続及び事務処理の一層の効率化と、国民の皆様にとっての利便性の向上を目指していきたいと考えてございます。
 それから、御指摘ございました都道府県との間でございますけれども、定期的に都道府県の旅券事務所との意見交換を実施するなど、あらゆる機会を通じて都道府県の意見を丁寧に伺ってきているところでございます。
 さらには、都道府県の旅券事務担当者の方々に対する研修を行い、職員のスキルアップへの支援を行ってきているところでございまして、引き続き、外務省といたしましては、旅券事務の効率化に向け、都道府県と緊密に協力してまいる所存でございます。
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高木啓#8
○高木(啓)委員 電子申請の場合は、まず、マイナンバーカードを保持をしている方、その方がマイナポータルに入って、そしてそこに設定をされた特設サイトからアクセスをしていく、そういう流れになるんだろうと思いますが、今御説明があったように、電子申請と書類申請というのは二つのラインでこれからある一定の期間は多分いくんだろうと思いますから、その辺りの事務の効率化、そして、人員も含めた手当てというのを、やはり窓口業務を担っている自治体も大変だと思いますので、そこは是非いろいろな意味で配慮していただきたい、このように思っております。
 電子申請の導入によりまして、原則として、申請のときに窓口に出向くことが必要なくなるわけでありまして、窓口に出向くのは受取のときの一回だけということになろうと思います。
 こうなりますと、窓口に出向くのは一回だけですから、国民の負担は減るわけでありますが、確実な本人確認というものがしっかりできるのかどうか。つまり、旅券の信頼性維持のために、確実な本人確認を含めたいかなる措置を外務省は今講じようとしているのか、その点について見解を伺いたいと思います。
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安藤俊英#9
○安藤政府参考人 委員御指摘のとおり、確実な本人確認によって、日本旅券の有する高い国際的な信頼性を維持、確保するということは極めて重要であると考えてございます。
 これまで、申請者が旅券窓口に出頭した際に、対面で本人確認及び申請者の意思の確認を行ってきましたが、電子申請におきましては、マイナンバーカードの公的個人認証機能あるいは顔認証技術による写真の照合等によって、出頭と同程度の本人確認及び申請意思の確認を行うことが可能になります。
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高木啓#10
○高木(啓)委員 旅券事務を具体的に行っている窓口に私も聞いてみました。
 今回のこの改正で、国民の負担が減って、受取のときにだけ一回出頭して、これは新規申請ということになりますが、申請者は本人確認の上で旅券をいただく、こういうことになるんですが、電子申請の場合は、当然、顔写真も含めて、これも電子になりますから、デジタル的に言うと、写真というのは意外に加工ができるわけですよね。私、ある企業の採用責任者に聞きましたら、最近の企業採用のときに持ってくる経歴書を含めた写真というのは、ほぼ、加工されているものが多いということも聞いています。
 ですから、本人確認が受取のときに一回だけというのは、実は非常に危険性もあるということは認識をすべきだと思うんです。
 旅券の具体的な窓口に聞きましたら、今までは、書類申請で持ってきて、そこで確認をして、そして交付のときにもう一回、発給のときにもう一回確認をするという二回の作業があったんですが、持ってこられたときに、写真が本人とそごがあるとか、あるいはちょっと差異があるというときには、もう一回撮り直してください、これは言いやすいということなんですね。ところが、できてしまったパスポートを見比べたときに、これはちょっと違うんじゃないかといって差し戻すというのは、なかなかこれはしづらいですよということは、実は現場の方々はそうおっしゃっています。
 ですから、この写真の問題、出頭が一回だけ、受取のときだけというのは、やはりこれは注意が必要だと思いますので、少なくとも、例えば我が国をそのパスポートで出国をして外国で止められてしまったというようなことがないように、写真はしっかりと御本人と整合できるように、最初から注意喚起をやはりしっかりしておくべきだというふうに思いますので、その点も是非配慮をしていただきたい、このように思います。
 次に、電子申請において、旅券の発給制限のかかる方、あるいは国籍に疑義のある方、現場ではそういう方が時々いらっしゃるというふうに聞いています。ですから、そういう方々を電子申請で見極めるということが実際可能なのかどうか、是非教えていただきたいと思います。
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安藤俊英#11
○安藤政府参考人 お答え申し上げます。
 旅券法第十三条に規定されております旅券の発給等の制限の対象に該当し得る者、あるいは日本国籍を有していない可能性のある者につきましては、電子申請におきましても、申請後の早い段階で見極めることが可能となるよう、制度設計を進めているところでございます。
 その上で、まず、旅券法第十三条に規定されている旅券の発給等の制限の対象に該当し得る者につきましては、電子申請を行った場合におきましても、申請者の前科の有無や内容、執行猶予の残りの期間等につきまして、必要に応じ、関係省庁等とも協議の上、慎重に発給の可否を判断することになります。
 また、日本国籍を有していない可能性のある者につきましては、電子申請を行った場合におきましても、日本以外の滞在許可証の有無を含む関係書類の提出を追加的に求めるなどの対応を行うことになります。
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高木啓#12
○高木(啓)委員 細心の注意を払っていただいて、しっかりと我が国の旅券業務が、発給ができますように、是非お願いしたいと思うんです。
 私は、この法改正の質疑をするということで、現場からも意見聴取をしたり、いろいろとレクチャーを受けたり、お話も聞いたりして、旅券発給業務というのは非常に難しいというか、機微にわたる情報もあるわけであります。
 今回あえて質問にはしませんでしたが、戸籍謄本の問題とか、これをどうやって電子申請の場合に持っていくのかとか、あるいは法務省のデータベースとの、戸籍との連携、これもこれからの課題というふうに聞いています。戸籍との連携というのは、これもなかなか難しい話で、読み仮名問題とかいろいろあるわけですよね。
 ですから、電子申請を促進をしていく、これからそういう制度になっていくということは、それはそれで一つ合理性があると思いますが、様々な問題がありますので、そこを一つ一つ丁寧にクリアをしながら、時間を急ぐということも大事ですけれども、しかし、我が国の旅券の信頼性ということも大事ですから、そういう意味での細心の注意を払いながら進めていただきたい、このように思います。
 最近は、旅券の申請から発給まで最短で六営業日というふうに、通常六営業日というのかな、というふうに聞いておりまして、かつてから比べると、旅券発給は非常にスムーズに、スピーディーになったというふうに感じています。
 電子申請についてなんですけれども、当面、現状考え得る申請から発給までの日数というのは、書類、紙で出したときに六営業日ですから、最短で何日ぐらいになるというふうに予想されているのか、あるいは更に時間短縮が可能なのか、その点について見解を伺いたいと思います。
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安藤俊英#13
○安藤政府参考人 現在、旅券の申請から交付までに要する標準処理期間につきましては、各都道府県及び市町村の旅券窓口によって異なりますけれども、おおむね開庁日ベースで六日間ないし九日間でございます。これは、他の主要国と比べても短いものと考えてございます。
 電子申請を導入しましても、旅券事務所での審査事務あるいは旅券の作成には最低限の時間を要するということで、標準処理期間を直ちに短縮するということは困難でございますけれども、引き続き、電子申請の利用の促進、一層の業務の効率化に取り組んでまいりたいと考えてございます。
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高木啓#14
○高木(啓)委員 少なくとも、紙ベースでのいわゆる書類申請よりも電子申請の方が時間がかかってしまったということがないように是非していただきたいと思うんです。何のための電子申請だったんだと言われかねませんので。
 そういう意味では、電子申請も紙ベースでの申請も、当面この二つの申請方式ができるわけですから、そのときに、最初は同じペースで発給がされる、しかし将来的には電子申請の方がはるかに早くなるんだよということを是非実現をしていただきますようにお願いしたいと思います。
 繰り返して申し上げますが、今回の法改正で、私は、注意しなければいけないのは、やはり我が国の旅券の信頼性、このことをしっかり担保していくということだと思います。
 我が国の旅券は世界でも最も信頼性の高い旅券、こういうふうに言われておりますので、そのことを続けられるように、是非様々な面から、この電子申請の問題も、先ほど申し上げたように、一つ一つ問題をクリアしながら進めていただきたいと思います。
 そして、将来的には、先ほど言ったように、スピーディーに発給をされる、そして、我が国の旅券がスムーズに発給をされた上で、海外に行く際にはこれが今までどおり信頼性のある旅券として扱われるように、是非、外務省の格段なる努力をお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
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城内実#15
○城内委員長 次に、吉田宣弘君。
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吉田宣弘#16
○吉田(宣)委員 おはようございます。公明党の吉田宣弘でございます。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 まず、非常に基礎的なことでございますが、確認をしておきたいと思います。
 旅券は、所持人の国籍、身分などを証明するとともに、内外の関係官憲に自由通行と保護を要請する公文書であると記載がございます。これは、憲法の先生で、佐藤幸治先生の憲法の教科書に書いてありました。
 そこで、まず、外務省からも、そもそも旅券とは何か、その定義を聞いておきたく存じます。お願いいたします。
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安藤俊英#17
○安藤政府参考人 お答え申し上げます。
 旅券とは、一般に、外国当局に対し、渡航者の国籍国の政府が当該渡航者の国籍及び氏名、生年月日等を証明する文書のことをいうと考えてございます。
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吉田宣弘#18
○吉田(宣)委員 ありがとうございます。
 それで、佐藤幸治先生の教科書を読み進めると、過去に、著しく、かつ、直接に日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足る相当な理由がある者に対する旅券不発行規定、これは旅券法の十三条一項七号に関連して、裁判が行われたようでございます。最高裁判所は、公共の福祉のために合理的な制限を定めたものとして、本規定については合憲としたようでございます。これは昭和三十三年の九月十日の判決でございます。
 ただ、このような規定は包括的で明確性を欠くとして違憲と考える学説も有力であって、佐藤幸治先生も、判例の言うように合憲だとしても、恣意的に運用されることのないような注意が必要で、旅券法十四条の定める理由付記も、そのような観点から理解されなければならないと述べておられました。時間がないので内容は省きますけれども、昭和六十年にも最高裁判決がありまして、佐藤幸治先生が述べられておられたような趣旨の判決であるというふうに理解をしております。
 では、何ゆえに裁判になって争われているかといいますと、私の理解では、一時的な海外旅行でも憲法の保障下にあるということが、解釈ですけれども、認められているからだと思っております。
 憲法は明文で外国に移住する自由を保障しておりますが、これは憲法二十二条二項の規定でございます。ここに言う移住には、一般的な旅行も含まれると解されているようでございます。先ほど述べた昭和三十三年の判決にそのような判旨があるようでございます。
 とすれば、すなわち、この旅券というものは、海外旅行の自由という憲法上の権利に関する法律でございますから、旅券法においては、法文の在り方としてできるだけ明確であることが求められると思います。また、行政の恣意的な運用は抑制されなければならないと考えます。
 このような観点から、まず、旅券の失効に係る例外規定、今般の改正でございますけれども、の整備において、外務大臣又は領事官がやむを得ない事情があると認めるときという文言について、私は、法文として明白か、若しくはまた、恣意的運用が制約されるかについてお聞きしておきたいと思っております。
 すなわち、法文の明確性の観点からは、やむを得ない事情とはどのような事情をいうのか、また、行政の恣意的運用の抑制の観点から、認めるときとはどのようにして認めるのかについて、確認をしておきたいと思います。
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安藤俊英#19
○安藤政府参考人 お尋ねがございました旅券の失効に係る例外規定のやむを得ない事情といたしましては、様々な事情が想定されますけれども、例えば、一昨年来の新型コロナウイルス感染症の流行に際し、一部の国におきまして外出禁止等の措置が講じられたことが挙げられるかと思います。このような場合には、申請者の方が本人の責めに帰せられない事情により在外公館に出頭する手だてがない状況に置かれることになることから、やむを得ない事情に該当するというふうに考えてございます。
 本件例外規定につきましては、委員御指摘のように、恣意的に運用されることのないよう、外国政府による外出禁止措置の実施等によりまして、真に本人の責めに帰せられない事情により在外公館に出頭する手だてがない状況かどうかにつきまして精査した上で、状況に応じて適切に判断してまいりたいと考えてございます。
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吉田宣弘#20
○吉田(宣)委員 御説明ありがとうございます。
 この改正が、国民の側からいえば、その機会、権利というものを広げる改正でございますから、国民の皆様のお心からすれば歓迎すべき改正でございます。いささか厳しい質問をしましたが、その点は申し置いておきたいと存じます。
 次に、改正案では、申請者の利便性向上及び旅券事務の効率化の観点から、一般旅券の発券申請、紛失、焼失、渡航書の発給申請をオンライン化するというふうにお聞きをしております。原則として、切替え申請時の出頭を不要とするとお聞きしました。役所まで出向く手間が省けますので、申請者の利便性は向上いたします。
 そこで、さらに、より申請者の利便性が向上する観点から、マイナンバーカードを利用することも検討されてよいのではないでしょうか。そこで、マイナンバーカードの普及の観点からも是非検討していただきたく存じますが、外務省の答弁をお願いいたします。
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安藤俊英#21
○安藤政府参考人 今回の旅券の発給の申請手続等の電子化につきましては、申請者の利便性を向上させる観点から、デジタル庁とも緊密に連携しつつ、マイナンバーカード及びマイナポータルを活用して実施する予定でございます。
 まず、国内におきましては、令和四年度中にマイナポータル上での電子申請を可能とすることを目指しておりまして、申請に際しては、マイナンバーカードにより本人確認を行いたいと考えてございます。
 それから、国外におきましては、マイナンバーカードの国外継続利用が開始される令和六年度以降、国内と同様にマイナポータル上での電子申請が可能となる見込みでございます。
 このような取組により、申請者の利便性を一層向上させるとともに、マイナンバーカードの普及に積極的に貢献していきたいと考えてございます。
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吉田宣弘#22
○吉田(宣)委員 是非よろしくお願いしたいと思います。
 質問の順番を少し変えさせていただきます。申し訳ありません。二題飛ばしまして、法務省さんにちょっとお話をお聞きしたいと思います。
 ウクライナからの難民についてでございますけれども、旅券との関係で質問いたします。非常に基礎的な質問でございますが、どうか御容赦ください。
 ロシアのウクライナ侵略はいまだに続けられています。日本政府は、ウクライナからの避難民に対して、人道主義の観点から受入れを実施しております。
 ただ、ロシアからの攻撃で、着のみ着のままで避難したウクライナ避難民の中には、旅券を持たずに避難した方も多いのではないかと思われます。平時であれば旅券を持たない外国人は日本には入国できないかと存じますけれども、では、旅券を持たないウクライナの避難民は日本国に入国できないのでしょうか。法務省に説明を求めたく存じます。
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丸山秀治#23
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。
 入管法上、日本への入国には有効な旅券を所持していただく必要がありますが、自己の責めに帰さない理由などにより有効な旅券を所持していない外国人に対しましては、日本国領事館等が日本への渡航のための渡航証明書を発行しており、この渡航証明書があれば日本への入国は可能でございます。
 したがいまして、ウクライナ国内から避難された方が旅券を所持されていない場合であっても、ウクライナ周辺国等にある日本国領事館等が発行した渡航証明書を所持することにより、日本への入国は可能となります。
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吉田宣弘#24
○吉田(宣)委員 ありがとうございます。
 旅券がなくても可能だということでございますが、その業務量たるや、非常におもんぱかられるところでございます。外務省の職員の皆様に敬意を表したいと思います。
 次に、ウクライナではこれまで、シリア、アフガニスタン、ロシア、ベラルーシなどから難民、庇護希望者を受け入れてきたとお聞きをしております。そして、ウクライナ国内にいてロシア軍からの攻撃にさらされて、ウクライナ避難民同様に国外に逃れたウクライナ国籍以外の避難民が存在すると思われます。これらの方は、国籍は違うかもしれませんが、ロシア軍の攻撃から逃れてきたという意味では同じだと思います。
 そこで、ウクライナ国籍以外の避難民に対しても公平に対応すべきではないかと存じますが、法務省に見解を求めたいと思います。
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丸山秀治#25
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘がございました、ウクライナに居住されていたウクライナ国籍以外の避難民の方につきましても、今般のロシアによる侵略により避難を余儀なくされているという点ではウクライナ国籍の方々と同様であり、国籍に関わりなく人道上の配慮が必要であると考えております。
 入管庁におきましては、今回のロシアによる侵略によって避難を余儀なくされた方々につきましては、ウクライナ国籍以外の方であっても我が国への入国を認めることとしております。
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吉田宣弘#26
○吉田(宣)委員 人道的観点から、是非、責に帰すべからざる事由で逃れてこられる方に対しては、大切に支援をお願いしたいと思います。
 飛ばしました質問にちょっと戻らせていただきます。
 今回の改正は、旅券の事務の効率化の観点から、さらに、未交付の旅券の発行経費の徴収について改正が行われるとお聞きをしております。具体的には、旅券の発行後、申請者が六か月以内に当該旅券を受領せず、当該旅券がその効力を失った場合において、申請者が失効後五年以内に再度一般旅券の発給を申請した場合に、効力を失った一般旅券の発行経費を徴収することができるとのことでございます。
 では、この改正を行う背景として、六か月以内に申請した旅券を受領しないままの申請者の数は年間どのくらい存在をされておられて、どのくらいの手数料が徴収できないままになっているのかについてお教えいただければと思います。
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安藤俊英#27
○安藤政府参考人 旅券が未交付のまま失効した件数及び徴収できなかった国の手数料額につきましては、平成二十九年度から令和元年度までは各年度約一万件で約一億円、令和二年度は約二万件で約二億円でございます。それから、令和三年度につきましては、集計中のため暫定値ではございますけれども、約二千七百件で約三千万円でございます。
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吉田宣弘#28
○吉田(宣)委員 意外と取りに来てくださっていないということがよく分かりますし、その上の手数料がなかなか徴収できないという苦しさも物語っておられるかと思います。
 次に、旅券の信頼性の維持の観点から、旅券の査証欄の増補を廃止すると今般の改正でお聞きをしております。具体的には、旅券の査証欄に余白がなくなったときに、より低額な費用で新たに一般旅券を発行することができるようにするということでございます。
 旅券の信頼性の維持の観点とのことでございますが、そもそもこの増補という実務、これは国際的に言ったら、国際社会からどのような評価を受けているのか、それについてお教えいただければと思います。
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安藤俊英#29
○安藤政府参考人 お答え申し上げます。
 査証欄の増補につきましては、一旦交付された旅券に増補紙を添付し、引き続き有効な旅券として使用するため、一つには追加した査証欄を取り外して渡航履歴を分からないようにする、あるいは取り外した査証欄を使って偽造旅券を作成するといった不正行為が行われるリスクを伴います。
 したがいまして、査証欄の増補は旅券の偽変造防止の観点から望ましくなく、国際民間航空機関、ICAOも平成二十八年以降、各国に対してこれを行わないよう勧告してきているところでございます。そのため、主要国におきましては、査証欄の増補は行われておりません。
 今回の法改正は、日本の旅券についても、増補を廃止することによりICAOの勧告に従うことで、国際的な信頼性の維持を図るものと考えてございます。
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