外務委員会

2022-04-27 衆議院 全192発言

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会議録情報#0
令和四年四月二十七日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 城内  実君
   理事 あべ 俊子君 理事 辻  清人君
   理事 宮崎 政久君 理事 武藤 容治君
   理事 青山 大人君 理事 小熊 慎司君
   理事 杉本 和巳君 理事 吉田 宣弘君
      東  国幹君    井野 俊郎君
      伊藤信太郎君    小渕 優子君
      尾身 朝子君    金子 俊平君
      島尻安伊子君    新藤 義孝君
      鈴木 隼人君    高木  啓君
      武井 俊輔君    中谷 真一君
      平沢 勝栄君    本田 太郎君
      岡田 克也君    徳永 久志君
      太  栄志君    松原  仁君
      青柳 仁士君    和田有一朗君
      金城 泰邦君    鈴木  敦君
      穀田 恵二君
    …………………………………
   外務大臣         林  芳正君
   総務副大臣        中西 祐介君
   外務副大臣        小田原 潔君
   外務副大臣        鈴木 貴子君
   防衛副大臣        鬼木  誠君
   外務大臣政務官      本田 太郎君
   国土交通大臣政務官    加藤 鮎子君
   政府参考人
   (内閣官房国際博覧会推進本部事務局次長)     長田  敬君
   政府参考人
   (総務省大臣官房総括審議官)           山野  謙君
   政府参考人
   (総務省情報流通行政局郵政行政部長)       今川 拓郎君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   石川 浩司君
   政府参考人
   (外務省大臣官房地球規模課題審議官)       赤堀  毅君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 遠藤 和也君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 徳田 修一君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 御巫 智洋君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 岩本 桂一君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    市川 恵一君
   政府参考人
   (外務省欧州局長)    宇山 秀樹君
   政府参考人
   (外務省経済局長)    小野 啓一君
   政府参考人
   (外務省国際協力局長)  植野 篤志君
   政府参考人
   (文部科学省国際統括官) 岡村 直子君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           大坪 寛子君
   政府参考人
   (農林水産省農林水産政策研究所次長)       松本 雅夫君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           山中  修君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 大和 太郎君
   外務委員会専門員     大野雄一郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十七日
 辞任         補欠選任
  上杉謙太郎君     金子 俊平君
  小渕 優子君     井野 俊郎君
  新藤 義孝君     東  国幹君
同日
 辞任         補欠選任
  東  国幹君     新藤 義孝君
  井野 俊郎君     小渕 優子君
  金子 俊平君     上杉謙太郎君
    ―――――――――――――
四月二十六日
 刑事に関する共助に関する日本国とベトナム社会主義共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
 強制労働の廃止に関する条約(第百五号)の締結について承認を求めるの件(条約第五号)
 千九百七十七年の漁船の安全のためのトレモリノス国際条約に関する千九百九十三年のトレモリノス議定書の規定の実施に関する二千十二年のケープタウン協定の締結について承認を求めるの件(条約第六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とスイスとの間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
 二千二十五年日本国際博覧会に関する特権及び免除に関する日本国政府と博覧会国際事務局との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
 万国郵便連合憲章の第十追加議定書、万国郵便連合憲章の第十一追加議定書、万国郵便連合一般規則の第二追加議定書、万国郵便連合一般規則の第三追加議定書及び万国郵便条約の締結について承認を求めるの件(条約第七号)
 刑事に関する共助に関する日本国とベトナム社会主義共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
 強制労働の廃止に関する条約(第百五号)の締結について承認を求めるの件(条約第五号)
 千九百七十七年の漁船の安全のためのトレモリノス国際条約に関する千九百九十三年のトレモリノス議定書の規定の実施に関する二千十二年のケープタウン協定の締結について承認を求めるの件(条約第六号)
     ――――◇―――――
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城内実#1
○城内委員長 これより会議を開きます。
 所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とスイスとの間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、二千二十五年日本国際博覧会に関する特権及び免除に関する日本国政府と博覧会国際事務局との間の協定の締結について承認を求めるの件及び万国郵便連合憲章の第十追加議定書、万国郵便連合憲章の第十一追加議定書、万国郵便連合一般規則の第二追加議定書、万国郵便連合一般規則の第三追加議定書及び万国郵便条約の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各件審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房長石川浩司君、大臣官房地球規模課題審議官赤堀毅君、大臣官房審議官遠藤和也君、大臣官房審議官徳田修一君、大臣官房審議官御巫智洋君、大臣官房参事官岩本桂一君、北米局長市川恵一君、欧州局長宇山秀樹君、経済局長小野啓一君、国際協力局長植野篤志君、内閣官房国際博覧会推進本部事務局次長長田敬君、総務省大臣官房総括審議官山野謙君、情報流通行政局郵政行政部長今川拓郎君、文部科学省国際統括官岡村直子君、厚生労働省大臣官房審議官大坪寛子君、農林水産省農林水産政策研究所次長松本雅夫君、経済産業省大臣官房審議官山中修君、防衛省防衛政策局次長大和太郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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城内実#2
○城内委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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城内実#3
○城内委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。中谷真一君。
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中谷真一#4
○中谷(真)委員 自民党の中谷真一です。
 本日は、質問の機会をいただきまして、心から感謝申し上げます。委員長、また理事の皆様、また委員の皆様、ありがとうございます。
 本日は十五分ということですので、早速質問に移りたいと思います。
 ロシアのウクライナ侵略が始まって二か月が経過をしました。これは最も強い言葉で非難しなければいけませんし、これを食い止めるために、国際社会と協調していかなければいけないということであります。
 ただ、このことに対する懸念というのは、私はこのことに対して思いますのは、力による一方的な現状変更が行われているわけでありますが、これが、ヨーロッパのみならず、世界中に堰を切ったように波及するのではないかというおそれがあるというふうに考えているところであります。
 特に、私どもの東アジア、これは中国という脅威があるわけでありまして、これを鑑み、今後、やはりしっかりと日本としてこれを抑えていく、そういった努力をしていかなければいけないというふうに考えているところであります。
 今、安全保障の議論、非常に行われています。それは中国を念頭に置いてやっているわけでありまして、安全保障、防衛費の引上げ等々についても、我が党でも今しっかりと議論が行われているところでありますけれども、私は、これと同時に大切なのは、やはり外交力の強化だというふうに思っているところであります。
 その外交力の強化の中でも、特に、その最大の武器であるODA、これを引き上げていく必要があるというふうに考えているところであります。日本のODAは、現在、GNI比〇・三四%であります。これは、国際目標〇・七%に対して半分以下という状況にございます。
 今、安全保障の議論をしていまして、それを引き上げると言っていますけれども、同じく、やはりこの外交力強化のためには、ODAを私は大幅に引き上げていく必要があるというふうに考えているわけでありまして、それに、また、政府はちょうど、骨太の方針、来年度の予算編成についての方針を今から議論をするというところでもあります。
 ここは、やはり外務省として、先ほど委員の方も倍増だと言われましたけれども、そういった強い決意を持ってこれに臨んでいかなければいけないというふうに考えているところであります。大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
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林芳正#5
○林国務大臣 中谷委員におかれましては、日頃から、JICA議連の事務局長として、JICAの活動を始めとしてODAに対する多大な御支援をいただき、感謝を申し上げます。
 ODAは、我が国の重要な外交ツールであり、国際社会の平和と繁栄に貢献し、ひいては我が国の平和と安定の実現という国益を確保するため、積極的かつ戦略的に活用していくことが不可欠であると考えております。
 今、御指摘のあった、ロシアによるウクライナ侵略、また東シナ海、南シナ海における中国の活動など、国際秩序に対する力による一方的な現状変更の試みが続く中で、人道支援はもとよりでございますが、やはり、普遍的価値を守り抜く上でも、ODAは極めて重要だと認識しております。
 厳しい財政状況の中ではありますけれども、中谷委員を始めとするJICA議連の皆様方の後押しもあり、令和四年度予算においても、無償資金協力やJICA予算などの二国間支援、国際機関への拠出金等の多国間支援のために必要なODA予算、これは前年を上回る額を計上することができたわけでございます。
 引き続き、JICA議連のお力添えもいただきながら、ODA予算の確保とその戦略的活用に向けてしっかりと努力をしてまいりたいと考えております。
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中谷真一#6
○中谷(真)委員 まずは外務省が先頭に立ってここの重要性を訴えていくということが極めて大事でありますので、是非、そこは大臣にお願い申し上げたいというところと、やはり、東アジア、私どものこの東アジアを鑑みたときに、ODAを戦略的に、重点的に使用していく必要があるというふうに思いますので、そこも是非よろしくお願い申し上げたいというところであります。
 今回、ロシアのウクライナ侵略において、ウクライナがスペースXのスターリンクという技術、これは通信技術でありますけれども、これを使用しているというのがあります。ODAを使用するときも、やはり、日本のODAというのはほとんど多分インフラ、橋を造ったり、港湾を造ったり、道路を造ったりというのが多いと思います。ただ、そうではなくて、今後はこのODAについては、私は新たな領域、また、新たな先進的な技術、こういったところにも使用をしていく必要があるというふうにも考えてございます。また、それはひいては日本の技術力向上にもつながっていくというふうに考えているところであります。
 これについて、外務省の考えをお聞きしたいと思います。
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植野篤志#7
○植野政府参考人 お答え申し上げます。
 今委員御指摘のとおり、世界中で経済社会活動のデジタル化が飛躍的に進む中、新たな領域あるいは技術の分野においてもODAを活用して、途上国の開発課題の解決と、同時に、日本の技術力向上を進めていく必要があります。そのために、きらっと光る技術を有する日本の中小企業、またスタートアップとの連携は極めて重要であると考えております。
 例えば、アフリカのルワンダでは、ICT分野の起業支援あるいは日本企業との協業のための技術協力を実施しております。また、バングラデシュからIT技術者を日本にお招きして、地方の大学への留学とその地方にある中小企業へのインターンを組み合わせた研修を行うことによって、バングラデシュのIT人材の育成と、日本の地方におけるIT人材の確保、この双方に資する協力を進めております。
 さらに、途上国におけるサイバーセキュリティーの強化は、日本自身の安全保障の観点からも重要な課題であると認識をしております。そのため、途上国の政府関係者やサイバーセキュリティー政策担当者に向けた課題別研修をJICAが実施しております。
 今後とも、デジタルやICTが途上国の開発課題の解決のために大きなポテンシャルを有する分野であることを踏まえ、また、そうした支援が日本の技術力向上や日本企業の海外展開につながることも視野に入れて、戦略的にODAを活用してまいりたいと存じます。
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中谷真一#8
○中谷(真)委員 非常に重要なことだと思いますので、是非お願い申し上げたいというふうに思います。
 今回、スイスとの条約を結ぶわけでありまして、こういったスイスのような国としっかりと連携、関係を強化していくことは極めて大事であります。
 このスイスについてでありますが、スイスは永世中立国でありますけれども、今回、ロシアに対して資産を一兆円凍結するなど、永世中立国としてはかなり大胆な行動に出ているというふうに考えているところであります。
 こういった、今、ヨーロッパの国々がロシアに対して、特にロシアに資源依存しているわけでありますけれども、ロシアに対してどのようなスタンスを取っているのかということを知っておくことは極めて重要だというふうに考えているところであります。その部分、教えていただきたいと思います。
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宇山秀樹#9
○宇山政府参考人 お答え申し上げます。
 今委員御指摘のとおり、ヨーロッパはエネルギーをロシアにかなり依存している国が多うございます。もちろんその割合は国によってまちまちでございますけれども。
 例として、英国、フランス、ドイツについて申し上げますと、英国は、二〇二二年末までにロシア産の石油と石炭の輸入を終了する、その後、できるだけ早くロシア産ガスへの依存も終了させるというふうに表明いたしております。
 それから、フランスは、二〇二七年までにロシアのガス、石油からの脱却を目標にすると表明しておりまして、ガスの供給多角化、バイオガス、再生可能エネルギーの生産増加、原子力発電の最大限の活用に努めるとしております。
 それから、ドイツでございますが、ドイツは特にガスをロシアに半分ぐらい依存しているわけでございますけれども、まず、石油と石炭につきまして、調達先の変更によって二〇二二年下半期までにロシアへの依存をゼロにすることを目指すというふうにしております。天然ガスにつきましては、調達先の変更、貯蔵再ガス化施設の設置、エネルギー源の多様化等によりまして、二〇二四年夏までに一〇%に削減可能と見込んでいるというふうに承知しております。
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中谷真一#10
○中谷(真)委員 今、そうやってかけ声は多分各国言っているんでしょうけれども、具体的な行動がどうなのかというのが極めて重要だと思いますので、そこをしっかり注視をする必要があるというふうに考えています。
 また、ヨーロッパのスタンスを見ながら日本のスタンスを決めていかなければいけないということでありまして、これは外交でありますから、やはりバランスを見ながらというところは重要だというふうに考えているところであります。
 そこで、次は万博でありますけれども、今回、万博へロシアの参加をどうするかという議論があるというふうに思います。
 今現在、参加をするかしないか、そういった状況と、また開催国としての検討状況について教えていただきたいと思います。
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小野啓一#11
○小野政府参考人 お答え申し上げます。
 日本政府は二〇二〇年十二月以降、各国の政府に対して参加招請を行ってきておりまして、ロシアは昨年の四月に二〇二五年の大阪・関西万博への参加表明を公表しております。
 ロシアによるウクライナ侵攻は断じて許容できない行為でありまして、今後の情勢をしっかりと踏まえながら、適切に対応していく考えでございます。
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中谷真一#12
○中谷(真)委員 次に、今回の万国郵便連合、この規則の改正についてでありますが、この規則の改定を詳細に中身を見ますと、非常に発展途上国、途上国の負担増が見込まれるというところであります。郵便の意義というのは世界中のどこにでも郵便物が届くということを考えますと、やはりそういった意味では、途上国をどちらかというと先進国が支えていくという制度でなければいけないというふうにも考えているところでありますが、今回は途上国の方の負担が増えていくというものであるというふうに考えているところであります。
 ここの事務局長は目時事務局長でありまして、これは国連機関の日本の唯一の事務局長でありまして、私も政務官時代に、目時さんのパンフレットを持って、各国の要人に、何とか事務局長にということをやった覚えがあります。この大事な事務局長でありますから、ここはしっかりと日本としても支えていかなければいけませんし、間違った方向に行かないようにしなきゃいけないというふうに思っています。
 何か、この規則の改定についてはアメリカの要求も強かったというふうに聞いているところでありまして、途上国から人気がなくなってしまったら困るというふうに思っているところでありまして、その部分、外務省としてどうであるのか、お答えをいただきたいと思います。
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赤堀毅#13
○赤堀政府参考人 お答えいたします。
 従来、到着料につきましては、途上国に配慮した低廉な額が設定されており、我が国を含む先進国等においては、万国郵便連合の設定する到着料の制度では国内配達コストを十分に賄えないということが問題視されておりました。
 今回の改正に際しましては、二〇二五年に到着料率のルールを先進国と途上国で共通にする等の改正により、到着料を引き上げました。他方、途上国に配慮する観点から、料率が急激に上昇しないよう上限を設定したほか、新しい制度の適用が困難な途上国には引き続き低い料金の料率の適用を認めるなどの例外規定を設けることで、途上国の理解を得た上で、コンセンサスで採択された経緯がございます。
 万国郵便連合は、郵便に関する国際的なルール作りを担う国連の専門機関でありまして、本年一月から事務局長に就任した目時政彦氏のリーダーシップに寄せられる期待は大きいものがございます。日本政府としましても、日本の経験、技術、人材等の一層の活用を通じて日本とUPUとの関係をより強固なものとしていくことで目時事務局長を支援していきたいと考えております。
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中谷真一#14
○中谷(真)委員 終わります。ありがとうございました。
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城内実#15
○城内委員長 次に、金城泰邦君。
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金城泰邦#16
○金城委員 おはようございます。公明党、金城泰邦でございます。よろしくお願いします。
 早速、条約三号、四号並びに七号について質疑をさせていただきます。
 まず初めに、日本・スイス租税条約改正議定書についてお伺いいたします。
 スイスは経済規模が大きく、二〇二〇年のGDPは世界第十九位で、一人当たりGDPは世界第二位とのことです。日本国民には余りスイスの経済情勢が認識されていないように思いますし、日本とスイスの経済交流も余り知られていないような気がします。日本との経済交流についてはどのような状況でしょうか。外務省から御説明いただきたいと思います。
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宇山秀樹#17
○宇山政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、スイスは、人口に比べまして経済規模が大きくて、二〇二〇年のIMFのデータによりますと、GDPが世界第十九位、一人当たりGDPが約八万七千ドルで世界第二位となっております。経済の主たる牽引役が、金融、保険に代表されるサービス産業、食品、化学、製薬産業、機械、電子工学、金属産業ということで、例えばネスレ、オメガ、ロレックスなどの世界的な企業、ブランドも有しております。また、観光産業も重要でございます。
 こういったスイスと我が国との経済交流でございますけれども、一八六四年に修好通商条約を締結して以来、長い交流の歴史がございますけれども、特に、二〇〇九年の日・スイス経済連携協定発効以降、経済交流が強化されまして、現在スイスに進出している日系企業が百九十六社ございます。また、スマートグリッド化、金融のDX等の分野、脱炭素化に向けた企業間の協力等が進展しているところでございます。
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金城泰邦#18
○金城委員 ありがとうございました。
 日本とスイスとの間で、二〇〇九年九月に日本・スイス自由貿易経済連携協定が発効しました。また、二〇一九年二月には日本・EU経済連携協定が発効しました。このような中、スイス国内では、EUに対し、日本におけるスイスの競争力低下を懸念する意見があるとのことです。
 昨年七月に行われた日本・スイス首脳会談において、当時の大統領は、日本・スイス自由貿易経済連携協定を更新し、日本がEUとの経済連携協定を結んだ今、EUに加盟していないスイス、市場のアクセスを向上させることが重要であり、更新の必要があると強調したとのことです。
 今月、四月十八日、スイス大統領が来日され、岸田総理、林外務大臣と会談しております。この日本・スイス自由貿易経済連携協定の見直しについて言及がありましたでしょうか。また、これに関して、日本・スイス租税条約改正にも言及されましたでしょうか。政府は、日本・スイス自由貿易経済連携協定の見直しの必要性についてどのように考えておられますでしょうか。以上三点について、外務大臣から御答弁いただきたいと思います。
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林芳正#19
○林国務大臣 今委員が御指摘のとおり、四月十八日でございましたが、訪日をされましたカシス・スイス連邦大統領兼外務大臣との間で会談及びワーキングディナーを行ったところでございます。
 外交上のやり取りの詳細について明らかにすることは差し控えたいと思いますが、同会談において、二国間の経済関係の更なる強化のために何ができるのかについても意見交換を行ったところでございます。
 我が国といたしましては、二〇〇九年の日・スイス経済連携協定の発効以降、日・スイス間の経済関係は堅調に発展しているものと考えております。引き続き、二国間の経済関係の更なる強化のために何ができるのか、スイス側としっかり議論してまいりたいと考えております。
 また、同会談では、私の方から、日・スイス租税条約改正議定書の署名によって両国における投資、経済交流を更に促進させる素地ができたことを歓迎するというふうに述べたところでございます。
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金城泰邦#20
○金城委員 大臣、ありがとうございました。
 条約の特典の濫用の防止が改正の規定の一つですが、今回の濫用防止規定の意義はどのようなことでしょうか。また、日本側の防止体制はどのようになっておりますでしょうか。外務省の御答弁を伺いたいと思います。
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宇山秀樹#21
○宇山政府参考人 お答え申し上げます。
 条約の特典の濫用に対しまして、現行の日・スイス租税条約の下でも一定の措置が講じられておりますけれども、今次国会に提出させていただいておりますこの日・スイス租税条約改正議定書におきましては、条約の特典の濫用を防止するための規定を国際標準に沿った内容に改正することとしております。
 例えば、租税条約の特典を本来であれば享受することができない第三国の居住者が、日本で生じた投資所得をスイスの居住者を経由して取得するような仕組みを組成することで条約の特典を不当に享受しようとするような場合に、日本において投資所得に対する課税の減免といった特典を認めることは適当ではございません。
 こういった条約の特典の濫用を防止するという観点から、改正議定書の規定は、条約の特典を享受することを取引等の主たる目的の一つとする場合には、基本的に条約の特典を認めないということとしております。そして、この規定を実施するに当たりましては、国税当局において、各種の資料、情報の収集、分析、調査を行うことによりまして、適切に対応するものと承知しております。
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金城泰邦#22
○金城委員 次に、日本国際博覧会に関する特権・免除協定についてお伺いいたします。
 大阪・関西万博については、以前も、ロシアの参加、ウクライナの参加について質問させていただきましたが、それから一か月以上がたちましたので、再度質問いたします。
 大阪・関西万博について、ロシアから不参加の連絡はありましたでしょうか。ウクライナから参加の連絡はありましたでしょうか。
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小野啓一#23
○小野政府参考人 お答え申し上げます。
 ロシアにつきましては、昨年四月に大阪・関西万博への参加表明がございましたが、その後、不参加といった連絡は特にございません。
 ウクライナにつきましては、二〇二〇年十二月に参加招請状を発出し、その後も積極的に働きかけを行っているところでございます。今般のロシアによる侵略以前には、ウクライナ側から、まずはドバイ万博への対応を行っており、大阪・関西万博への参加は検討中であるという説明を受けてございましたが、そうした中で、今般のロシアによる侵略が行われたところでございます。その後、特段、先方からの連絡はございません。
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金城泰邦#24
○金城委員 ロシアのウクライナへの軍事侵攻は今も続いており、ウクライナ東部地域においては戦闘が激化するとともに、ロシアが東部地域の占領の態勢に入ったとも報道されています。
 大阪・関西万博について、日本は招請国であります。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」であり、サブテーマの一つが「Saving Lives(いのちを救う)」です。命を奪うロシアのウクライナ軍事侵攻を目の当たりにし、その観点から、招請取消しを検討する必要があると考えますが、外務大臣の御見解を伺います。
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林芳正#25
○林国務大臣 今回のロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更の試みであり、国際秩序の根幹を揺るがす行為であります。明白な国際法違反であり、断じて許容できず、厳しく非難をするところでございます。国際秩序の根幹を守り抜くため、国際社会と結束して、日本としても毅然と行動をしてまいります。
 ロシアによるウクライナ侵略は、二〇二五年日本国際博覧会、いわゆる大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」、この理念と相入れないと考えるところでございます。
 現下の状況が変わらなければ、ロシアが大阪・関西万博に参加することは想定されませんが、いずれにしても、今後の情勢をよく踏まえた上で、政府として適切に対応してまいりたいと考えております。
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金城泰邦#26
○金城委員 大臣、ありがとうございました。
 また、この協定では、大阪・関西万博に来日する関係者に、日本への入国と日本における滞在を容易にするために必要な全ての措置を取るとありますが、税の免除や特権付与について、ロシアの関係者に認めるのでしょうか。
 さらに、この協定には、輸出入の禁止及び制限の免除が規定されております。ロシアの輸出入について、一部品目でありますが、現在禁止されています。大阪・関西万博関係であればロシアの輸出入禁止措置は免除するのか、この協定との整合性をどう取るのか、外務省の見解をお伺いいたします。
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小野啓一#27
○小野政府参考人 お答え申し上げます。
 この協定の主な対象者は、大阪・関西万博の公式参加者、すなわち国と国際機関の陳列区域代表事務所及び博覧会国際事務局並びにそれらの職員を想定してございます。
 先ほど外務大臣から御答弁申し上げましたとおり、ロシアによるウクライナ侵略は、万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」の理念と相入れないと考えております。現下の状況が変わらなければ、ロシアが大阪・関西万博に参加することは想定されません。
 このような状況におきまして、ロシアが万博に参加した際に特権及び免除の付与を認めるかについて、現時点で議論することは適切ではなく、お答えは差し控えさせていただきたいと考えます。
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金城泰邦#28
○金城委員 日本国政府は、自国への入国及び自国における滞在を容易にするために必要な全ての措置を取るとの規定について質問いたします。
 一つ目に、政府は全ての措置を取ることとなる関係者について、現時点で何人程度来日すると見込んでいますでしょうか。
 二つ目に、入国及び滞在に関する特権と免除について、ビザ手数料の免除を始め、多くの特権・免除を行うことが盛り込まれています。このような多くの特権・免除を規定した経緯と意味について御説明が必要と考えます。御答弁ください。
 三つ目に、また、この協定には、特権・免除の濫用防止が盛り込まれていますが、どのような体制で濫用防止を、取り締まるお考えでしょうか。御答弁、よろしくお願いいたします。
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長田敬#29
○長田政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、最初の御質問、参加国の関係者がどの程度の人数、来日するかの見込みについてでございますが、現在、参加招請を行っている段階でありまして、また、参加が決まった国におきましても、準備を開始したところでございますので、現時点で推計するのは難しい状況にございます。
 他方で、参考までに過去の事例について申し上げますと、二〇〇五年に我が国で開催しました愛・地球博では、開催機関である財団法人二〇〇五年日本国際博覧会協会が、査証を取得するために一万五千件の証明書を発行してございます。
 愛・地球博の参加国が百二十一か国であったことに対しまして、大阪・関西万博では百五十か国の参加を目標としておりますので、愛・地球博の際よりは多くの関係者の来日が見込まれるところでございます。
 二点目の、協定で特権・免除を規定する経緯と意味についてでございますけれども、国際博覧会の開催に当たりましては、公式の参加者あるいは博覧会国際事務局等の関係者が、開催国内に長期間滞在し、事務所を構え、パビリオン建設や展示品の搬入等の準備に当たることになります。
 こうした関係者の活動を我が国の法令にのっとって円滑に行えるよう環境を整備することは、国際博覧会の成功に向けまして、開催国の重要な役割の一つでありまして、我が国も過去の万博の開催の際に取り組んできたところでございます。
 こうした中で、博覧会国際事務局は、近年、国際博覧会の開催及びその準備に向けた環境整備の一環として、公式参加者等への一連の特権・免除の付与等を規定した協定を締結するよう開催国の政府に対して求めてきているところでございまして、二〇〇八年のサラゴサの国際博覧会に際しまして初めて締結されまして、それ以来、二〇一五年のミラノ、二〇一七年のアスタナ、そして先頃開催されていましたドバイの万博に際しましても、BIEと各開催国政府との間で締結されているという経緯がございます。
 そうした中で、我が国に対しましてもBIEから同様の協定を締結するように求められたというところでございまして、本協定を我が国とBIEとの間で締結することによりまして、公式参加者及びBIEによる活動の円滑化が確保され、大阪・関西万博の開催及びその準備に向けた環境が整備されることになると考えております。
 三点目の御質問、特権・免除の濫用につきましてですけれども、協定の十四条の2におきまして、本協定により与えられる特権又は免除の濫用が発生したと日本国政府が認める場合には、日本の法令に従って特権又は免除の付与を停止する権利を有する旨規定してございます。
 実際に濫用が行われたと判断する場合には、対象となる特権又は免除の内容あるいはその濫用の内容を踏まえつつ、当該特権又は免除に係る関係省庁におきまして、個別具体的なケースに合わせて対応していくことになりますけれども、いずれにしましても、関係当局、政府一体となって特権免除の濫用防止にしっかりと対応してまいりたいと考えております。
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