国民生活・経済に関する調査会

2022-02-09 参議院 全79発言

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会議録情報#0
令和四年二月九日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月二日
    辞任         補欠選任
     竹内  功君     足立 敏之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         芝  博一君
    理 事
                小川 克巳君
                中西  哲君
                和田 政宗君
                牧山ひろえ君
                安江 伸夫君
                大塚 耕平君
                片山 大介君
                岩渕  友君
    委 員
                足立 敏之君
                高橋 克法君
                堂故  茂君
                羽生田 俊君
                藤川 政人君
                三宅 伸吾君
                山田 太郎君
                山田 俊男君
                石垣のりこ君
                勝部 賢志君
                宮口 治子君
               佐々木さやか君
                下野 六太君
                伊藤 孝恵君
                梅村みずほ君
                浜田  聡君
   参考人
       東洋大学社会学
       部教授      加山  弾君
       野洲市市民部次
       長        生水 裕美君
       認定NPO法人
       フローレンス代
       表理事      駒崎 弘樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国民生活・経済に関する調査
 (「誰もが安心できる社会の実現」のうち、困
 難に寄り添う支援の構築(社会につなぐ支援)
 について)
    ─────────────
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芝博一#1
○会長(芝博一君) それでは、ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会をいたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る二日、竹内功君が委員を辞任され、その補欠として足立敏之君が選任をされました。
    ─────────────
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芝博一#2
○会長(芝博一君) 次に、国民生活・経済に関する調査を議題といたします。
 本日は、「誰もが安心できる社会の実現」のうち、「困難に寄り添う支援の構築」に関し、「社会につなぐ支援」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。
 御出席をいただいております参考人は、東洋大学社会学部教授加山弾参考人、よろしくお願いいたします、続いて野洲市市民部次長生水裕美参考人、よろしくお願いいたします、及び認定NPO法人フローレンス代表理事駒崎弘樹参考人、よろしくお願いいたします、でございます。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、大変御多忙のところ御出席を賜り、誠にありがとうございます。
 皆様方から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、加山参考人から生水参考人、そして駒崎参考人の順でお一人二十分程度御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までをめどに質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず加山参考人からお願いをいたします。加山参考人、お願いをいたします。
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加山弾#3
○参考人(加山弾君) 東洋大学の加山でございます。
 本日は、このような貴重な機会を頂戴いたしまして、感謝申し上げます。
 前回までの調査会では、実践者の方々からの各論的な話題が取り上げられてきたというふうに伺っておりまして、本日は、研究の立場から横断的な話をというふうに仰せ付かっておりますので、主に私の調査研究で得たものや、日頃、実践者や政策立案者の方々と接する中で言われているようなことについてお話ししたいと思います。
 困難を抱えた方々を支援につなぐ方策というふうに題してございます。(資料映写)
 まず、前提となりますのは、言うまでもなく、社会の変化がつながりの変化をもたらし、結果として多様なリスクを生んでいるということであります。従来のような地縁や同質性に基づくつながり方は敬遠される傾向にありまして、より選択的で非物理的なものも含めたものにつながり方が多様化しているというふうに思われます。その結果、社会的孤立、社会的排除と言われるような問題群が複合的かつ複雑な様相で発生するようになり、かつ、他人と関わらない風潮によって潜在化しやすくなってきているというふうに考えられます。こうした背景から、御承知のように、地域共生社会の実現に向けた政策が推進されておりまして、とりわけ重層的支援体制整備事業を柱とした法整備も進められているところであります。
 このようなことから、本日は、支援困難事例というふうに呼ばれる問題群への福祉的なアプローチについて、それからその解決を担っているコミュニティーソーシャルワーカーの専門職と機能について、そして重層的支援体制整備事業の新たな展開について、それぞれの課題等も踏まえてお話しさせていただきたいと思います。
 第一の話題は、支援困難事例がどのような構造や様相で生起しているか、どのようなアプローチで支援が行われているかというものでございます。
 福祉の支援者から見て、既存の制度やサービスだけで解決しない、あるいは支援につなげることのできないケースは支援困難事例というふうに呼ばれることがありますが、先行する知見では、ここに挙げられたような十八種類のような問題が指摘されています。いずれも、周囲との人間関係が希薄であり、既存の制度的サービス、これらは対象別で基準に照らした個別給付が基礎となっておりますので、そうした既存の制度的な給付サービスに合致し難いという特徴がございます。
 こうした問題を抱える方々に対する実践の軸として五つ示されておりますけれども、例を挙げますと、ごみ屋敷での生活が長く、周囲から孤立しているような方の場合、自己肯定感をなくしていることが多いわけですので、まずは存在を尊重すること、あるいは尊厳を守るということから始めなければうまくいきません。また、本人の友人など社会関係を活用すること、本人の眠っている主体性、これは生きる希望ですとか日々の困り事に対してこうありたいと欲する力を喚起していくこと、そして現実を見ていけるようにして、ちょっとした変化も見逃さず支えていくこと、こういったアプローチが重要になってまいります。
 本日の参考資料の資料一にも付けておりますが、私は数年前、社会福祉協議会、社協の方々との共同研究で、支援困難事例と思われるものを集積して分析いたしました。既成の社協の事業で解決できない問題を百二十七ケース集約しまして傾向をつかもうと、そういう狙いの研究でございました。
 図の左側はその支援困難事例の発生要因ですけれども、よく言われていますように、制度外の問題、いわゆる制度のはざまの問題であること。そして二番目に、個人や世帯に問題が重複して起きていることがまずは要因ですけれども、それ以外にも、外的要因といいますか、見守り、支援をする上での障壁があること。例えば、情報共有の壁があって民生委員さんが見守りが必要だと思う対象者にアクセスできないということですとか、支援側が声を掛けても本人や家族が介入を拒否するといったようなことがあります。
 住民の志向性、偏向性と書いておりますのは、ボランティアの住民のことを指しておりますけれども、専門職と違って職務ではありませんので、当然関わりの濃淡が生じてしまうことがあります。例えば、困り事を抱えていそうであっても、近所ともめている人には声を掛けないとか、ごみ屋敷や引きこもりの人のことは見て見ぬふりをするといったようなことは熱心なボランティアの方でもあり得ることでございます。
 最後に、組織体制の問題というのは、人員不足や予算主義によって支援の必要性を認めないこと。例えば、ある福祉施設で働いている職員が近隣住民の問題に気付いて何かしなければというふうに思っても、制度外のことはしてはいけないと、利用者のサービス以外はしてはいけないというふうに組織が止めてしまうようなこともございます。
 これらを整理しますと、問題そのものがそもそも難しいということ、それから支援対象側から拒否があるということ、そして支援する側にも組織的な問題があることなどによって支援困難化しているというふうに捉えられます。
 こちらの表はその社協の方々と集めた百二十七ケースの分類でございますけれども、複数抱える問題のうち中心的な問題は何かということで重み付けをして、上位に位置付けて集計したものになります。
 御覧のように、経済問題に関わるものが最多となっていました。二番目の障害といいますのは、手帳を所持しないいわゆる障害疑いの方が多く、既存の障害者向けのサービスにつながっていない方で在宅の方に社協が対応していることが多いです。虐待、DVは、もちろん被害を受ける方を擁護しなければいけないのは当然のことですけれども、虐待、DVをする側にも精神疾患等の問題を抱え込んでいることが多く、双方支援対象というふうに捉えております。その他、居住の問題、家族関係の不調等が続いております。
 各ケースでは、医療、福祉、就労支援等の社会資源とのつながりが乏しいこと、友人や近隣との関係が希薄であることなどが顕著でありまして、つながりがゼロ件から一件という人が大半でありました。百二十七ケースそれぞれが非常に緊急性が高く、また個別的で、一ケース一ケース問題の組合せが違うような状況でございました。
 代表的な二つのケースを資料に載せております。時間の関係でケース一だけ御説明を簡単にいたしますが、発達障害を持つ三十代男性の方のケースです。
 かつて両親からの虐待を受けていましたが、今は音信不通で離れて暮らしていらっしゃいます。派遣の仕事をしていますが、解雇されていらっしゃいます。この方の場合は、発達障害とか家族関係の経緯なども踏まえた包括的な支援を提供しなければうまくいかず、仮に就労支援サービスだけを提供しようとしても不調に終わるようなケースであります。
 このような状況を受けまして、先生方御承知のように、孤独・孤立対策担当室が設置されましたけれども、昨年末に出されました重点計画においても、つながりを実感できるための施策の拡充ですとか、右上にあるように居場所の確保等の方向性が示されています。小地域単位での包括的支援体制とかアウトリーチなども書かれておりますので、これはまさしく地域共生社会政策の進行に歩調を合わせて体制整備を図るということが肝要かなというふうに考えております。
 二つ目の話題といたしまして、そうした問題を抱えた方々の発見、支援を担っていらっしゃる専門職としてコミュニティーソーシャルワーカー、いわゆるCSWについて取り上げたいと思います。
 主として市町村社協に配置が進んでおりまして、自治体によってコミュニティーソーシャルワーカーという名称を使う場合と地域福祉コーディネーターという場合があります。
 各地区単位に一人から二人のCSWを専任で配置するのが望ましい配置の仕方であろうと思いますけれども、予算が絡んでくることですので、実際にはそこまでやっているところは少なくて、実際には兼務で置いていらっしゃるところも多いですし、全地区でなくて一部のモデル地区だけにCSWを配置する社協さんですとか、それから自治体圏域、自治体の全域を担当するCSWを置く場合もあります。また、CSWを置かないで地区担当制をしいてやっていらっしゃる社協さんもありまして、これは、各職員の方々それぞれ担当業務があるんですけれども、それとは別に担当地区を持って住民活動を支援するような体制をしいているところも見られます。
 また、社協以外にも、現在は社会福祉法人の地域公益活動が活発に進められておりますので、社会福祉施設や事業所等にCSWを配置し、利用者以外の地域の生活課題に対応する、そういった例も見ることができます。
 CSWの活動理論は、ソーシャルワークの個別支援と地域支援の一体的活用ということが土台になっておりますので、CSWの方々は、極めて重篤なケースを発見、支援する個別のケースワークをやりつつ地域支援、具体的には当事者の居場所づくりですとか当事者を支える体制づくり、不特定多数の当事者や活動者を組織するようなことですね、あるいはそれらを事業化するといったような、そういったコミュニティーワークを同時に連動させようというふうに尽力しておられます。支援困難な方のケースにCSWを介入いたしますので、初期段階から相当な時間や労力を掛けておられます。
 例えば、長年孤立状態にある人に声を掛けても、ドアを開いてくれるまで三十回、四十回と通うといったようなこともよく聞きます。会えないうちは手紙を残すなどしながら何とか関係を構築しようというふうに努めておられます。あるCSWの方がおっしゃるには、自分は困っていないからほっといてほしいというふうに当初言うような人とたくさん出会ってきたけれども、最終的に本当に困っていなかった人は一人もいない、みんな何かしら生きづらさとか挫折を抱えていらっしゃるということをお聞きしております。
 関係が構築うまくできた後は、相手の方の心情とか個別的な事情に丁寧に寄り添い、本人の強みとかニーズを引き出しながら支援をしていかれます。
 一例を挙げますと、ごみ屋敷で長年暮らしていて地域から疎ましく思われているような高齢男性の方がいらっしゃって、周囲の方がごみを捨ててほしいというふうに言っても応じず、また健康を心配した支援者の方が呼びかけをしても拒否をする、そういう男性の方だったんですけれども、CSWの方がずっと何回も時間を掛けて通って接していくうちにその方が書道が特技だというふうに分かりまして、書道でボランティアしてくれませんかというふうに社協のイベントでお手伝いをお願いすると来てくれたということがありました。
 得意な書道で役に立つ経験、すなわち役割獲得を繰り返すことで徐々に社会性をその方は取り戻し、最終的にはごみも片付けて社会関係も徐々に再構築する、そういう例でございます。この方の場合は、自己肯定感とか社会的承認を取り戻すということでうまくいったというふうに言えるかと思います。
 関係形成後は、既存の支援につなげるなど、伴走型支援によって長期的に見守りながら支援するということが一般的なやり方になっております。
 囲みはA区の事例ですけれども、引きこもりの方のアウトリーチ支援を令和三年度から始められまして、これは区の行政に引きこもり相談窓口を設置し、区社協のCSWに委託で、引きこもりのアウトリーチ支援をCSWの方がやっているというようなケースの報告を受けております。なかなか本人に会えない、支援に結び付かないケースばかりですけれども、長く根気よく関わりを続けまして、変化のタイミングを見逃さないように寄り添いながら支援を続けているというふうにCSWの方からは伺っております。
 そのようなアウトリーチは、政策的にも、今はアウトリーチや参加支援、伴走型支援といったようなことを含めて、地域共生社会政策においてもとても重視されるようになっております。
 このアウトリーチに関しましては、従来からの路上生活者等に対する伝統的な夜回りのような形もそうですし、それから今のごみ屋敷の方のお話のように孤立者の自宅を訪問するような従来からあるようなアウトリーチも今日でも重要ですし、一方、最近ですと、SNSとか違法サイトなどを実質的な居場所としているような若い方も多いですので、そうした情報空間まで探しに行くということもアウトリーチとしては重要になっているんではないかなと思います。私は、それらを総称して探索型というふうに呼んでおります。
 また、最近広がっているのが相談を受け付ける窓口を置くタイプで、ワンストップ型の相談窓口を、総合相談窓口を地区ごとにアンテナのように張り巡らせるようなタイプも今日増えています。ほかにも、いのちの電話などでやっておられるような電話相談、そしてネットやLINEでの相談なども一般的になっております。
 このように、アウトリーチといいましても広く捉えまして、網を張り巡らせて心配な方を見逃さない、そしてつながっていくきっかけにするということが重要かというふうに考えてございます。
 こちらは富山県氷見市の社協でやっておられるアウトリーチのフローですけれども、時間の関係で割愛させていただきたいと思います。
 このように重要な役割を果たしておられるCSWの方々ですけれども、課題としては以下のようなことがあるかというふうに考えております。
 まずは、人員配置の拡大という量的課題があると思います。
 CSWはまだまだ足りておらず、支援を要する問題が量的にも質的にも拡大していることを鑑みても増員が求められるかというふうに思います。また、もちろん兼任よりも専任が望ましいことは自明であります。日本学術会議などでもこのことは議論に出されていまして、各自治体にCSWを配置すべきだ、それから日常生活圏域に一人CSWが必要だといったような意見があります。
 また、CSW一人ではそうした困難な問題は解決できませんので、まずは行政の方のバックアップ体制の強化、その専門の部署や専門の方を増やすなどのバックアップ体制の強化、そして他機関との連携体制の促進、それから、CSWを支える大勢の住民をサポーターなどとして組織しているところもありますので、そうした多くの住民の方々によるCSWのサポート体制などが効果的だというふうに思います。
 また、個別支援と地域支援それぞれがかなりのウエートの仕事でございますので、個別支援担当、地域支援担当というふうにそれぞれ分業、CSWの分業をすべきだという声もありますし、実際それに近い形で配置されているような社協さんもございます。
 一方、質的な課題としまして、専門性向上の問題があります。
 元々、かなり複雑な問題を抱えた方々を支援していかなければならない上に、相手の方が外国籍住民であったり刑余者であったりというようなこともございますので、各々の専門機関などとも連携を強めつつ、高い専門知識やスキルを持ったCSWの対応がもっと必要になってくるかというふうに思います。
 また、個別的な状況に合わせた自由度が発揮されることが効果的だというふうに思いますので、現場での裁量の権限が担保されるといったことも大切ではないかというふうに思っております。
 それらのための教育プログラムや研修、そしてスーパービジョンなどの拡充も併せて進めていく必要があろうかと思います。一部職能団体ですとか教育機関でその新しい視点の研修などが開発されてきておりますけれども、そうしたものが更に発展していく必要があると思います。
 今般、重層的支援体制整備事業が創設されたことで、その実施に合わせてCSWの増員を進めている自治体も幾つかありますので、これを機に支援体制を拡充していく、そうした契機にしていくことが期待されるかと思います。
 最後に、一昨年創設されたその重層的支援体制整備事業の展開に関して申し上げます。
 御承知のように、これは市町村が実施主体ですので、従来の対象別の関連施策をより体系的、総合的なものに再編成する大きな転換となります。行政の縦割りをなくすという意味ではなく、風穴を空けて横断的な運用をしやすくなる、するということが期待されます。
 これまでも、各自治体や地域で連携しながらの地域づくりをどの地域、自治体でも工夫してこられていますので、そこで目指していた我が地域のありようやビジョンをこの事業で一気に前に推し進めるということだというふうに思っております。これによって、困難な問題を抱える方々を包括的に支援をする、そういう支援につなげやすくするという効果、またコロナ禍で顕在化した諸問題への対応も進んでいく、そういったことが期待されるかと思います。
 こちらは、来年度からの事業実施、この重層的の事業実施に向けて今移行準備事業を進めておられるB区の構想を少し修正したものです。
 申し訳ございません。表の右上のA区となっているのはB区の間違いです。失礼いたしました。
 社会福祉法のこの重層的支援体制整備事業の規定の各号に既存の施策それぞれがどういうふうに当てはまるかといったものを対応関係を示したものでありますけれども、この重層的が、全く新しい事業を導入しようということではなく、むしろ各関連施策の横断的な運用を目指しているといったようなことがお分かりいただけるのではないかなというふうに思います。
 この法規定の枠組みとして、いわゆる三つの支援があります。断らない包括的な相談支援、社会参加の必要な方の参加支援、そして地域づくりの支援、この三つでこれらを連動させていくということが重要です。
 例えば、商店街の活性化という地域づくりの課題があるとしまして、元々、生活支援体制整備事業でその居場所づくりなどを進めていて、空き店舗を使って地域の居場所をつくろうとしていると。そこに、この重層的で引きこもりの方の参加支援のための居場所をつくって当事者参加の受皿をつくったり、あるいは、その居場所にボランティアの方々も集うようなことがあると。さらに、その居場所にCSWが巡回をして相談にも対応できるようにして、言わば相談機能付き活動拠点のようなものをつくって、支援を要する方々の情報をキャッチしつつ相談したり支援につなげていく。そうしたことが既に各地で見られておりますし、更に促進される必要があるかなと思います。
 こうした取組の先駆的な事例を二市取り上げておりますが、時間の関係で省略させていただきたいと思います。後ほど御質問がございましたら御説明したいと思います。
 最後に、このような重層的支援体制整備事業の課題について意見を申し上げます。
 引きこもりや若者の支援が手薄であったというふうに指摘されてきましたが、そこの底上げが今回かなり進みつつある一方、懸念されることとして、従来のような対象別事業に拘泥されてしまうのではないかということがございます。それから、各事業が連動することで包括的な支援が可能になるようにすることがこの事業の理念であり柱だというふうに思います。
 また、任意事業ですので未実施の自治体があること、また、実施自治体でもプログラムの質や量に違いがあるのが前提ですので、自治体間格差が懸念されています。できることなら、どの自治体でも実施するにこしたことはないというふうに思っております。
 この事業で高齢、障害、子育て、生活困窮などの各分野の風通しは良くなるというふうに思いますが、外国人や刑余者、性的マイノリティーといった各分野の支援団体等との連携もこの機会に強めていかないと、こうした問題がいつまでも福祉から切り落とされたままになってしまうとよくないかなというふうに思いますので、こうした点に留意していく必要があるかと思います。
 これらを勘案すると、既にどの地域でも官民の取組の潤沢な蓄積がありますので、それを一つの大きなシステムにする役割を担う市町村行政に専門性の高い方を多く配置するとか、交付金等を主体的に活用して独自性を発揮するようなことが鍵を握っているかと思います。
 これから全国でこの事業はたくさん実績が出てきますので評価はそれからになりますが、このような視点で注視してまいりたいと思っております。
 以上でございます。大変長くなり失礼いたしました。私からは以上とさせていただきます。御清聴どうもありがとうございました。
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芝博一#4
○会長(芝博一君) 加山参考人、ありがとうございました。
 それでは、引き続きまして、生水参考人にお願いをいたします。生水参考人。
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生水裕美#5
○参考人(生水裕美君) 本日はありがとうございます。滋賀県野洲市役所の生水と申します。貴重な機会をいただきまして、本当に感謝申し上げます。
 私からは、野洲市における生活困窮者支援の取組について御報告いたします。紙芝居みたいな感じですので、正面のスライドを御覧いただければと思います。(資料映写)
 まず、野洲市ですが、琵琶湖の湖南に位置します人口五万人の町です。
 私の方が担当しております市民生活相談課の業務体制ですが、生活困窮相談、消費生活相談、市民生活相談のほか、法律相談そして行政相談などの専門相談、こちらを集約しておりまして、市役所の総合相談窓口、こういった機能を担っております。このように相談が集約されておりますことで、情報がつながるメリットというのがあります。
 例えば、離婚相談がしたいという法律相談の申込みがあった場合、よく事情を伺って、借金、DV、虐待、失業、こういったことがありましたら、予約するだけではなくて、それぞれの担当課また専門家を紹介するなど、支援の方につないでおります。
 こちらが生活困窮者支援の状況です。
 令和二年度は、コロナ禍、こちらが始まった年で、例年の二倍の相談件数となりましたが、コロナ関連は約六割です。で、今年、令和三年度は、十二月末時点で二百四十五人と前年よりは減少しましたけれども、今年の一月からまたコロナ禍、感染拡大に伴いまして増加している状況です。
 本日、私がお伝えしたいことです。それは、支援が必要な人にどうすれば支援を届けることができるのか。これは最も難しい課題ではありますが、市役所と地域の総合力、これを生かすということで取り組んでおります。本当に挑戦しているところです。
 今日は、限られた時間ですので、この市役所の総合力によります仕組みについて限ってお伝えしていきたいと思っております。
 市役所には介護、教育、保育、障害、こういった様々なサービスがそろっています。例えば、介護の現場から八〇五〇問題、そして教育の現場からヤングケアラー、そして保育の現場からネグレクト、虐待、こうした生活困窮が発見されることがあります。市役所は福祉の総合デパートです。だからこそ様々な情報をつなぎ合わせることで支援につなげていくことができるので、これを生かさないことはもう絶対もったいないと思っています。
 例えば、離婚して、子供に障害があって不登校、お母さんが認知症、自分もうつ病があって借金、税金滞納があるという相談者の方、子供で世話になっているので障がい者自立支援課に相談しても、ここは障害のことです。じゃ、お母さんのことで世話になっている地域包括支援センターに相談行くと、ここは高齢者のことです。いろんな複合化する問題についてなかなか御自身がたどり着くことは難しいです。
 そこで、相談者を発見する仕組みとしまして、税金回収の担当課である納税推進課が、何か困っていることはありませんかとプラスアルファのおせっかいで声を掛けていきます。そして、実は困っているんですということが分かれば、市民生活相談課に相談者をつないできてもらいます。これが市役所ならではのアウトリーチ機能です。そして、つながってきた相談者に対しまして、市民生活相談課の方からいろいろと関係課に声を掛けていきます。学校教育課、就学援助の制度、そして介護サービス、児童扶養手当は子育て家庭支援課、借金については地域の法律家、このように支援をつなぎ合わせていく、これが相談支援のコンシェルジュ機能です。
 これからは、こうした支援につなぐ仕組みとして、市役所の仕組みをいろいろと御紹介していきます。
 まず、野洲市の生活困窮者支援の原点です。一人を救えない制度は制度ではない。一人を支援し成功すれば普遍化すればいい。だから、一人を支援することが社会のためになる。市役所は公平性が大事だと言われています。だけれども、一人を支援することが結局は社会のためになるんだということを原点にしています。だからこそ、自治体は孤立の問題を支援する意義があると考えています。
 こうした原点をベースにして作ったのが野洲市くらし支えあい条例です。この条例は、消費者行政、そして生活困窮者支援、こういった包括的に盛り込んだ条例で、全国で初めての訪問販売登録制度、また見守り活動など、特徴のある内容となっています。
 そして、この条例の生活困窮者支援編ですが、生活困窮者の定義としまして、地域社会からの孤立、これを明確に位置付けています。そして、私が大好きな条文なんですけれども、第二十三条、「市は、その組織及び機能の全てを挙げて、生活困窮者等の発見に努めるものとする。」、こういったことをやるべきこととして市民に対し宣言しています。この発見の努め方の具体例として、税金等の滞納からSOSをキャッチしています。
 また、この条例には支援の方法も定めていまして、市は、必要な情報の提供、助言その他の支援を行うものとする、また、生活上の諸課題の解決も図る、そして、市長は、公租公課の滞納があったときは、迅速かつ的確に債権管理条例による措置を講じて生活の安心の確保に努めるものとする、こういったことを規定しています。
 これからは、この野洲市債権管理条例について御紹介していきます。
 滞納は困っていることを行政に知らせるSOSです。生活が苦しい方は本当に相談に来る余裕もありません。本当に情報を知り得る余裕がなくて、なかなか広報とかも御覧いただけない。様々な接点や情報をチャンスと捉えてこちらから働きかけなければ、最も困難を抱えた方とはつながることすらできないのが現状です。だからこそ、滞納者を悪質だということだけで捉えるのではなくて、SOSとして捉えることが必要だと考えています。
 この債権管理条例の目的は、健全な財政運営、そして市民生活の安心の確保、これを目的にしています。この特徴として五つありまして、生活困窮者を理由とする徴収停止、そして困窮を理由とする債権放棄、債務者情報の目的外利用、そしてこの二つのフィルターとなっております。
 このフィルター、二つのフィルターについて狙いを説明します。
 これについては、滞納をSOSと捉えまして、自ら相談できない生活困窮者をこちらから発見し支援につなげること。そのために必要なのは、詳細な聞き取りや相談者に寄り添う姿勢です。実は、この言葉を教えてくれたのは納税推進課回収部門の職員です。
 例えば、水道料、市営住宅家賃、給食費、こういった滞納が発生すると、市の方では債権所管課の方がよく聞き取りをしまして、その中で失業とか借金、そうした困窮状態が分かれば市民生活相談課につないで相談支援を行います。しかし、連絡が取れないとか困窮状態が分からないまま納税推進課の方に債権を移管したとしても、二つ目のフィルターとしまして、納税推進課の方が聞き取りをして困窮状態、これが分かった場合には、市民生活相談課に再度つなぎ直して、その後の処理を再検討していきます。一貫通してこの二つのフィルター、生活再建支援を行っております。これがフィルターの役割です。
 そしてもう一つ、生活困窮を理由とする債権放棄についてです。
 全国の多くの自治体にも債権管理条例、これが設置されておりますけれども、この生活困窮を理由とする債権放棄、これが困難であると聞いています。そこで、野洲市では、市民生活相談課が債務者の家計の状況や困窮の理由、これを記載した意見書を債権管理課の方に提出することで条例に基づいた債権放棄につなげておりまして、生活困窮者支援を行う市民生活相談課が関与できる体制としております。
 ちなみに、今年一月に開催されました債権管理審査会では、十三件の債権、上水道料金、市営住宅使用料、給食費、こういったことを放棄しております。
 三つ目の仕組みとして、国民健康保険の資格証明書等発見プロジェクトを御紹介していきます。
 国民健康保険法の方では、滞納が一年以上継続した場合には、医療機関の窓口で十割負担となります資格証明書、こちらを交付することとなっております。ただし、施行令にあります特別事情があると認められる場合には、保険証の交付を受けることができるとされています。
 これにつきまして、国の方からは、窓口の申出において、医療を受ける必要が生じ、かつ医療機関に対する一時払いが困難である場合、緊急的な対応として市町村の判断により短期被保険者証を交付することができるという事務連絡があります。
 しかしながら、ただし、施行令の方では、事業以外の損失などでの事情で生活困窮状況となり保険税を納付できない滞納者については、生活困窮の実態は同等ではありますが、特別な事情に該当しない者とされております。
 しかし、本当に資格証明書の交付を受けている市民の多くは生活困窮者でありまして、生活再建を進めていく上で命を守るサービス、これを届けることは重要となります。
 そこで、野洲市では、野洲市国民健康保険被保険者証の返還等に関する要綱、こちらを改正しまして、資格証明書の交付対象とならない特別事情に、生活困窮者自立支援法に規定する自立相談支援事業の適用を必要とする世帯であると認めたときは特別の事情等を有する者とみなすと野洲市の独自基準を追加しました。これによって、要綱に規定します判定会議におきまして、あらかじめ短期健康保険証や資格証明書の世帯情報を確認しまして、その中に、市民生活相談課が支援しております対象者には資格証明書を送らない取扱いとしております。
 このように、保険年金課から、短期被保険者証及び資格証となっている世帯に対しまして、どうして滞納されていますか、何か困ったことはないですかという理由を尋ねる通知書を送りまして相談者の発見につなげております。こうして相談につながった相談者につきましては、保険年金課、納税推進課、市民生活相談課が連携して生活再建に向けた支援に取り組んでおります。
 こうした仕組みを活用した事例を紹介させていただきます。
 世帯の状況は、夫五十歳代、病気で緊急入院して、二年前会社を退職し無職です。妻五十歳代、病気のため自宅で療養中です。長男さんが三十代、会社員で手取りが約十七万円、こういった三人世帯です。
 相談経緯としましては、納税推進課が夜間訪問、また預金調査を実施しまして差押予告書を送りましたが、なかなか連絡が取れない状況だったんです。ちょうど三か月後で、年末の十二月でした。息子さんの方が納税推進課の方に御相談、来所されたことで生活困窮状態、これを納税推進課の職員が発見しまして市民生活相談課の方につながり、相談として受け付けました。
 そして、納税推進課の職員と自立相談支援員が同席して聞き取りを行いましたところ、夫が病気で緊急入院し社会復帰は難しい、夫に借金があること、そして夫が退職して無職であることを家族は知らなかった、税金滞納額が百万円あり支払えないということが分かりました。
 そこで、家族の方が、もうどういう状況になっているかもう分かりませんということだったので、了解得まして、自立相談支援員が自宅を訪問させていただいて様々な書類を全て確認しましたところ、借金の請求書等が見付かりました。請求書の内容を取りまとめて生活困窮支援であります家計改善支援員の方につなぎました。そして、病院の方にソーシャルワーカーさんがおられるので連絡して、今の状態はどうですかということを聞くと、危篤からもう脱して安定していますよということが分かりましたので、自立相談支援員と家計相談支援員が病院に出向いて面談しております。
 こうして、総合病院、医療機関との連携というのを日夜行っていまして、非常に相談者がつながる大きなきっかけとなっております。
 そこで、債務整理の意思を面談で確認しまして、弁護士相談してもいいですということを了解いただいたので、法テラスを活用しまして、弁護士の先生に病院に出向いて相談を受けていただきました。そして受任となりました。
 債務額は四社で三百五十万、滞納税金は百三万という状況です。ほとんどが国民健康保険税でした。この税だけではなくて、ほかにも、借金の返済額、水道光熱費、医療費、食費、生活費に係るものを家計の収支表を作っていきます。そして、何が課題があるのかなということを見える化していく、こういったことを家計改善で行っております。
 生活困窮支援はプランを作っていきます。
 まず一つ目、社会保険についてですが、夫は二年近く無職だったので、息子さんの社会保険に加入できないかを息子さんの会社に確認いただいたところ、退職時に遡及しまして息子の被扶養者として両親とも社会保険加入となりました。二年間遡ることができますので、こういう措置ができました。これによりまして国民健康保険税分の滞納本税約六十五万円がゼロになり、滞納がなくなりました。今後も国民健康保険ではなく社会保険ですので、滞納することもありません。
 そして、医療費控除の手続なんですが、御夫婦とも医療費がかなり掛かっていたので、医療費控除を検討しました。そして、過去五年分の源泉徴収票の再発行、夫と息子の方の分を市民生活相談課で支援させていただきました。医療費の領収証も会社の健康保険組合から届いていた医療費の明細から医療機関に全部確認して、内容をリストにして、足りないものを医療機関、薬局に長男さんが、まあ有料にはなりますが、再発行を依頼されました。届いた領収証、社会保険料控除などで家族が確定申告を行っていただいたところ、市県民本税が二十八万円から十九万円となりまして、九万円の滞納金額は減額となりました。
 次に、障害年金です。
 退院後の夫の病状を考えるとお仕事は困難なために障害年金を検討しまして、病院に社会保険労務士さんに相談行っていただきました。そして、御尽力によって障害年金二級で年金が確定、そして、この夫の年金と長男さんの収入で生活していくめどが立ちました。御自宅は賃貸ではなくて、住宅ローンもありませんでしたので、この生活費で賄っていけると。
 債務整理につきましては、裁判手続等によりまして過払い金を回収することができました。そして、弁護士報酬と税の滞納金二十五万円を支払って、本人の手元には三百三十万円が渡されました。滞納税金の完納を確認して、御自宅の不動産差押えは解除してもらえました。
 生活再建に向けてですが、約百万の税金滞納がある世帯でありまして、夫の病気や借金で生活困窮に陥っていた世帯だったんですけれども、納税推進課の職員が納付相談で困窮状態を発見し市民生活相談課へつながったことがこういった結果になりました。
 弁護士や社会保険労務士、こういった専門家の協力を得て債務整理が終了し、障害年金受給ができましたことで経済基盤が整いましたから、生活のめどが立ったので終結となりました。
 助けていただいた機関は、納税推進課、税務課、医療機関、弁護士、法テラス、社会保険労務士、息子の会社、本当にいい会社でした、市民生活相談課。こういったことで連携を行っております。
 最後に、ちょっと支援会議を活用した引きこもり支援について御紹介します。
 支援会議というのは、生活困窮者自立支援法で規定されております個人情報の取扱いにおいて守秘義務の規定を作った、整備されたものです。構成員機関で本人の同意なしに情報共有が可能となっております。
 支援機関の構成員、野洲市は、総合支援推進委員会、約三十五個の課が入っております。この野洲市市民生活総合支援推進会議につきましては、本当に消費者被害、自殺、生活困窮、人権侵害等の問題については市役所が連携して対応しますよということを定めておりまして、そして、その事務局に、市民生活相談課が担っております。いわゆる庁内連携を目的に作った要綱となっております。
 引きこもりにつきましては、令和二年度、野洲市は六十七人の方を対応しておりまして、今年度は七十一人になっております。
 フロー図ですが、まずは一次窓口として市民生活相談課が引きこもり支援の相談を受けております。関係課と連携しておりますが、特にこの子供、若年層につきましては学校のいわゆる教育委員会と連携しておりまして、不登校生徒支援移行会議というのを行っております。
 これは何かといいますと、中学三年生の不登校の生徒さんが、卒業後は進路未定のままどこもつながる機関がないというところで、本当に消息不明になったり関わる機関をなくしてしまいます。そこでバトンタッチがうまくいかないことで支援が途切れる、誰がどこにいるのか分からなくなる、アフターフォローができなくなる。そこで、中学校を卒業する不登校生徒を支援先につなげるために不登校生徒移行支援会議というのを設置しまして、ここに、先ほど御紹介した支援会議の活用、個人情報の枠組みを定めております。そして、連携と情報共有をさせていただきまして、きちっとバトンがつながれるように行っています。
 この構成員としましては、市内全ての中学校の担当者、発達支援センター、そして地域の精神科の病院、家庭児童、そういう様々な機関が入っております。年二回こうした個人情報を共有して、どこがバトンをつないでいくかということで、長期の引きこもりを防ぐように実態を把握してつながりやすくさせていただいております。
 この支援会議の課題がございます。支援会議には情報を求めることができると法令に規定がありますが、ただし、個人情報の守秘義務規定が厳しいとされております地方税法二十二条、これによって、現状では支援会議において税担当との連携が困難な状況となっております。空家等対策の推進に関する特別措置法、こちらにおきましては、住民の生命や財産を守ることを目的として、固定資産税情報の具体的な内容について限定しまして地方税法二十二条の守秘義務に抵触しないとして内部利用を可能としております。
 このように、生活困窮者支援を目的とする場合においても、同様に税情報の提供が許容されると解されるように支援会議における情報共有の運用を見直すことが必要ではないかと考えております。
 以上、私からは終わります。
 最後に一言だけ。
 私は公務員です。何のために存在する自治体かということで、市民の暮らしと命を守るためにあるんだということを公務員になって教えていただきました。この言葉を胸に、本当に忘れず取り組んでいかなければならないなと思いながらこのコロナ禍乗り切っています。
 済みません、以上です。ありがとうございました。
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芝博一#6
○会長(芝博一君) 生水参考人、ありがとうございました。
 次に、駒崎参考人、お願いをいたします。駒崎参考人。
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駒崎弘樹#7
○参考人(駒崎弘樹君) 皆さん、こんにちは。認定NPO法人フローレンス代表理事の駒崎です。これから私のプレゼンテーションをさせていただけたらというふうに思います。(資料映写)
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芝博一#8
○会長(芝博一君) よかったら座っていただいても結構ですよ。
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駒崎弘樹#9
○参考人(駒崎弘樹君) はい。ちょっと座り過ぎて腰が痛くてですね、立たせていただけたらと思います。ありがとうございます。
 まず、自己紹介をさせてください。私、認定NPO法人フローレンス代表理事で駒崎と申します。十八年前にこのNPOを始めました。これから御説明するような様々な社会事業を行ってまいりました。国のお仕事としましては、子ども・子育て会議の委員であるとか、あるいは厚労省イクメンプロジェクトの座長などをさせていただいております。
 我々は、病児保育とか小規模保育、また障害児保育、はたまた、あるいは、今日御説明するこども宅食、あるいは赤ちゃん縁組などなど、様々な児童福祉に関わる事業を行ってまいりました。
 今日の調査会のテーマ、誰もが安心できる社会の実現、困難に寄り添う支援の構築というふうに聞いております。そして、我々参考人に求められているものとしましては、支援につなぐための方策として、困難を抱える人に対して必要な支援をつなぐ取組の現状、そして社会につなぐための支援を行うに当たって必要となる施策ということをお求めになられているというふうに認識しております。それに基づいてお話しさせていただきたいなと思います。
 まず、我々が現場で行っている支援の一つとしましてこども宅食というものがございます。これは何かといいますと、様々な形で困り事を抱えている子育て中の御家庭に、周囲に知られない形で定期的に食品や生活用品を届ける事業になっています。家庭とつながって関係性を築いて、そして変化を見付けて、そして適切な社会資源とつないでいくということをしております。
 これは、単なる食支援ではなくて、定期的に食支援をツールにしてつながりをつくっていって子育て家庭に伴走していくというような事業になっているんですね。こんな感じです。流れとしてはこういう流れになっています。食品確保して、配送準備、こん包して、配送、見守りして、それで、そこで人間関係つくって仲よくなって困り事をキャッチすると。そして、困り事に対して適切な地域の資源とつないでいくということをしております。
 これは二〇一七年に東京都の文京区さんと一緒に文京区で始めました。官民連携事業としてこれ始めていったんですけれども、それがとてもいいアウトリーチだということで全国に広がっていきまして、今、百十市町村、約一万世帯に対してこのこども宅食をしているというような状況になっております。
 この全国のこども宅食事業から見えてきた親子の姿なんですけれども、こういった御家庭があります。SOSを上げにくい世帯ですね。先ほどのお二方の御説明の中にもあったかと思うんですけれども、困っている家庭ほどなかなか助けてと言えないという状況があるんですね。これは福祉用語で援助希求力というんですけれども、援助希求力が弱い御家庭ですね。例えば、シングルマザー世帯で、お母さん無職で精神的に不安定な状況で、しかも子供は不登校になって社会から孤立しているというような状況ですね。そうしたところに対してこども宅食で何度も家庭訪問をしたところ、中を見るとごみ屋敷だったりというような状況ですよね。そうしたところを、ごみを片付けながら一緒に次どうしていこうかということを相談乗りながら次の一歩を踏み出すというようなサポートをしたということがありました。
 また、親御さんに軽度の知的障害があったりするとなかなか支援が難しいというような状況があります。保育園から、子供が食べていない様子なので様子を見に行ってほしいということでこども宅食をしに行ったわけなんですけれども、御本人は、自分ではきちんとやれていると、だから支援なんて要りませんというふうにお断りされてしまうような場合。こうした場合、いきなり支援を焦らずに、宅食を通じて定期的に顔を合わせることによって信頼関係を築いていって、ちょっとずつこう仲よくなっていって、そして、実はこういうような支援もできるんですよとか、こういうところ困っていませんかみたいな形でつないでいって、最終的にその子供たちを学習支援につなぐというようなことができたりということがありました。
 このこども宅食を受けている世帯、基本的には困窮、経済的困窮世帯なわけなんですけれども、こうした方々に対して調査を掛けました。すると、結構驚くべき数字が出ました。それは、困難を抱えている御家庭でも、例えば、自治体の窓口での相談にね、使ったことある方と言われて、二割の方しか相談に行けていないということなんですね。八割の方は行政の窓口につながっていないと。子供食堂とかよくありますよね、そういうのも大体八%とかという形で、大半の方々はそこに行けていなかったりすると。
 非常にいろんな支援メニュー、地域にあったりするんですけれども、そこにつながっていないというような状況があるわけなんですよね。ここを是非我々理解しなくてはいけないというふうに思っています。
 じゃ、なぜなかなかつながれないんだろうかというと、幾つかハードルがありまして、心理的な障壁ですよね。何か助けてと、こういうふうに助けを求めたら親として失格だというふうに思われるんじゃないかというようなことであったりとか。あるいは、前、以前、役所に相談して何もしてくれなかったから、まあ嫌な思いをして、もう二度と関わりたくないというふうに思っていたりとか。またあるいは、周囲のまなざしですね。地方部ほど、なかなか周りの人たちからどう見えるんだろうというところを気にされる方も多くて、ママ友が市役所に勤めているからなかなか相談に行けませんとかというような声があったりと。あるいは、物理的な制約ですね。ダブルワーク、トリプルワークしているような一人親の家庭の方、なかなか相談に行く時間がなかったりとか。またあるいは、単純に情報が届いていない、知らないというようなことであったり。こういったことが幾重にも積み重なっていって、この支援のラストワンマイルが空白になってしまうというようなことがあるわけなんですね。
 そのために、こうした障壁を取り除いていかなくてはいけないということで、例えば利用することに引け目を感じさせないようなポップなチラシで、周囲から見えない形で、まあ宅配なので周囲から見えなかったりする、そして情報が届きにくい家庭にはLINEなどでプッシュ型で支援情報を送っていくというようなことをしていっています。
 この支援を受けることをためらう人とか複合的な困難を抱える人への支援に必要なこととしては、やはり信頼関係がない中で支援を希求するというのはなかなか難しかったりしますし、支援をこちらから押売するということも難しい。そうじゃなくて、困る前から定期的な接点を持って丁寧に関係を構築していく中で、そして、ぽろっと出た、ちょっと困っているんだというのをキャッチして次の支援につないでいくというような形です。
 そのために威力を発揮しているのはLINEでして、こども宅食はLINEでお申込みするんですね。そうするとLINEでつながれて、いろんな情報をプッシュ型で送れたりとか、あるいは、ちょっと無駄話的なことも、雑談もできたりということがあるので、そういった形で関係性を構築しているということをしています。
 このこども宅食なんですけれども、実は予算化していただきまして、三十六億円の予算を組んでいただきました。全額国庫補助ということで、全国で是非やってくださいということで、ああ、ようやく広がるんだというふうに思ったわけなんですけれども、結果として実施率六%ということで、全国の千七百の自治体のうちの六%しかやってくれなかったということがあります。
 一方で、全国から、このコロナ禍において本当に困っている、明日、あしたの食料もないというような問合せがたくさん来るわけなんですね。だけれども役所では、基礎自治体ではやってくれないということがありました。
 なぜというところなんですけれども、一つは理解不足ですね。本当に困っているんだったら行政窓口来ますよねと、来ないということは困っていないということですよねというようなことを基礎自治体の方は思っていらっしゃったりとか、まだアウトリーチということ、こっちから出張っていく福祉、なかなかまだメジャーではないので御存じないということがあったりしました。また、財源として来年度あるんですかねみたいな形ですね。来年ないと言われちゃうとはしご外されちゃうんで我々としてはできませんみたいな形でおっしゃられたりということがあったんですね。なので、せっかく国の方で政策化していただいてもなかなか広がりづらいというような状況がありました。
 これ、まとめますと、こうした複合的な困難を抱える御家庭や支援をためらう方々に対しては、やはりアウトリーチと関係構築というのはとても大事なことだというふうに思っています。このつながる、つなげる支援として全国百か所以上に今広がっているこのこども宅食なんですけれども、是非、皆さん、地元の自治体とか仲いい基礎自治体があったら、これを導入してほしいということで普及に是非御協力いただけないかなというふうに思います。
 さて、次に御紹介したいのが、我々が今、神戸市さんと行っておりますデジタルソーシャルワークです。
 このこども宅食をやっていく中で、やっぱり申請主義って良くないなということを痛感いたしました。申請主義というのは、基本的には、困っている人がいたら役所の窓口に来てくれますよねというお店型の福祉の在り方ですね。これがまあ一般的なんですけれども、やっぱりこれだと困っている人は来ないので、やっぱり出張っていかなきゃいけないですよねということがあるわけなんですね。なので、この申請主義、窓口型の申請主義というのは良くないよというふうに思ったわけです。
 また、地域で様々な団体がこども宅食をやっていただく中で、本当に地域の支援者が慢性的に不足しているという状況がある、人手不足だということが日に日に高まっているということがあります。児童福祉司もやっぱり八割の自治体で基準人数に届いていないというような状況があって、児童相談所ですらそういう状況なので、地域のそのほかの支援というのはまあむべなるかなというところがあります。
 さて、そういったところに対して、じゃ、申請主義に対してはやっぱりプッシュ型でアウトリーチ型というところに転換していかなければいけないし、地域での人手不足を解消するためには、では、地域でフルパッケージというのはなかなか難しくて、地域を超えた、地域資源にとらわれない形の支援というのにしなきゃいけないよねというような結論にたどり着きました。
 そこで考えたのが、このデジタルソーシャルワークです。これは何かといいますと、通常であれば、対面で、一対一でソーシャルワークするというのが普通なんですけれども、それをLINEなどのSNSを活用してソーシャルワークをしていくというような新しい取組です。
 これ、神戸市さんと一緒にやっているんですけれども、神戸でもこども宅食をして、この食品配送とかを組み合わせながら、みんなLINEに登録しておいてもらって、その登録していく中で継続的に声掛けして、緩やかに雑談とか相談を受けながら情報提供とか支援につないでいくわけですね。
 例えばこういった感じですね。宅食届きました、ありがとうございます、子供も大喜びですと。ああ、無事届いてよかったですね、是非お子さんと楽しんでくださいと。最近寒いですね、ところで、何とかについて聞いてもいいですかと。寒いですよねと、是非是非聞いてくださいというようなところでお話して、実はとても疲れちゃってというような話から、実は何かこういうようなイベントあるんですけど、どうですかみたいな形でつないでいくと。
 この神戸市としているデジタルソーシャルワーク、サービス名はおやこよりそいチャットというふうに言うんですけれども、大体四千人ぐらい今加入していただいていまして、月五百件ぐらいの相談を受けています。それを事業推進一名で、デジタルソーシャルワーカー七人という形で対応しているんですね。利用の流れとしてはこんな感じですね。認知してもらって、LINEを登録してもらって、情報支援を行って、雑談して、そしてアクションみたいな形で関係づくりをしていくというような感じになっています。
 これはどんな支援があったかというと、さっきみたいな形でやるんですけれども、例えばこういうケースありました。
 あるアジア人の御家庭で、お母さんがですね、日本語を全然しゃべれない、だから誰に相談していいかも分からないということで、現地のお言葉で、英語とかじゃなくて、ちょっと、かなりマイナーな、マイナーというか、余り皆さんが知らないような言語で御相談をされてきた。それに対して、そこで我々のデジタルソーシャルワーカーがそれを翻訳ソフトで翻訳して、グーグル翻訳とかですね、翻訳して、それで意図を読み取って、日本語で書いて、それをまた翻訳して、書いてというようなことのラリーをして、無事ちゃんと行政サービスにつながれたというようなことがあったりしました。これ、普通の窓口とかでやったら結構困ると思うんですね。そういう日本語全然しゃべられない方が来られて、ああ、通訳どうしようみたいな形でなる。それをうまくデジタルの力を生かして支援につなげられたということがあります。
 こうしたことをやってくれているのがこのデジタルソーシャルワーカーの方々なんですけど、社会福祉士などの有資格者の方が対応してくれているんですが、これ、全国からフルリモートで参画してくださっているんですね、フルリモートです。LINEなのでどこに別に住んでいてもいいわけですね。
 神戸市の人を助けるのに東京、愛知、徳島にお住まいの方々が参画してくれている。これは先ほど言った人手不足ですね。神戸のソーシャルワークを神戸のソーシャルワーカーたちだけでやろうと思うと、すっごい集めるの大変なんですよね。なんですけれども、全国から、志があって、一日このぐらいだったら働けるという方々が集うことによってその課題というのを乗り越えることができるということがあります。
 地域で孤立する親子のために地域を超えた支援の仕組みを支えるということがこのデジタルソーシャルワークなんですけど、このデジタルソーシャルワーク、なかなか、新しいのでまだまだ、何といいましょうか、国の政策には反映されていない部分がございます。一部、何かのこの相談とかを電話相談からデジタル相談にしていこうというような動きはあったりするんですけれども、ちょっと一歩進めて、それをソーシャルワークですね、基本的にはやり取りしながら、相談乗りながらも地域のほかの資源とつないでいくんだというところまで踏み込むようなこのデジタルソーシャルワークというのは、まだまだ国の政策に反映されていない部分もあろうかなというふうに思います。こうしたところ、まだ出てき始めているところだと思うんですけれども、是非こうしたことを国の政策としても後押ししていただけるといいかなというふうに思いました。
 まとめます。
 現行の福祉には申請主義と地域資源の不足という課題があって、困難を抱える家庭を十分支援できていません。こども宅食とデジタルソーシャルワークというのはその課題解決のための有効な仕組みだというふうに感じて今実践を行っております。こども宅食の全国導入、そして国におけるデジタルソーシャルワークの制度化というものを是非御検討いただけたらというふうに思っております。
 さて最後に、皆様にこの孤独、孤立、そして新しいつながりというテーマで是非提言させていただきたいことがあります。これがみんなの保育園構想であります。みんなの保育園構想、共働き家庭のためだけの保育園からみんなの保育園へというふうなキャッチコピーがあります。
 現在、保育園というのは基本的には共働き家庭の方々のお子さんが行かれるところです。なぜならば、働くときに子供を誰かが見なければいけないからというところから入っているわけですね。就労支援の仕組みとしてつくられて運営されてきたわけなんですね。なので、この専業主婦家庭とかフリーランスの方々、労働時間が一定基準を満たさない方々というのは、保育の必要性認定の要件に合致しないので保育園に通えないということになるわけですね。
 この専業主婦家庭というのは、共働き世帯に比べて周囲からのヘルプが得られにくく、孤独や孤立に陥りやすいという状況になります。また、二十四時間小さい子供と一緒にいるので虐待のリスクが非常に高い状態になるわけですね。で、お子さんに医療的ケアがあったりとかお子さんが障害児であったり、あるいはお母さんに知的障害や精神疾患があったりというような場合は更に負担と孤立というものが色濃くなっていってしまうわけなんですね。
 だとするならば、だとするならば、この保育園というものを、共働きの人たちだけが行ける、つまり保育の必要性認定を超えた、働いている人たちだけが使えるというところではなくて、全ての家庭が保育園を利用できるようになったらどうだろうかと。もちろん、それは週五フルで使える必要はありません。週一でいいという人もいるかもしれませんし、二週間に一回でいいというような御家庭なんかもあるかもしれません。いずれにせよ、グラデーションがあって、利用のグラデーションがあってよくて、そのグラデーションが、いろんな通い方がありながら、みんなが保育園に、子供たちが通っているというような形ができまいかと。
 これは、保育園とか幼稚園というのは、子供にとっては大きなセーフティーネットとなり得ると思うんですね。なぜならば、低所得世帯でも給食があれば栄養というのはカバーできます。また、虐待やネグレクトの兆候があれば、これいち早く気付くことができます。我々は保育園十六園やっていますけれども、やはりしばしば子供の体にあざがあったりだとか、たばこの火を押し付けられたような跡があったりということを発見することがあります。毎日やっぱり一緒に過ごしている保育士さんは、もういち早く気付きます。そして、親御さんの顔色の変化もすごく敏感に感じ取ります。こうした形で、保育園というのはそういうセーフティーネットになるわけですね。
 この保育園というのは、今まではこうした就労支援の仕組みがメーンだったんですけれども、今後は地域の親子のこれ福祉拠点としてこのポスト待機児童時代において新しい存在意義を示すのではないかというふうに思っております。
 この虐待という部分ですね、その孤独、孤立が生み出してしまうこの虐待という部分。皆さんも御案内かもしれませんが、保育園にも幼稚園にも預けられず社会と接点を持たないいわゆる無園児というのはかなりいまして、三歳以上は五万人ちょっとという形で少なくなるんですけれども、ゼロから二というのはやっぱり非常に多いわけなんですね。この虐待が多いのは、そして虐待死が多いのは、これ二歳以下になります。特に専業主婦世帯では多くの虐待事例が起きているということがあるわけですね。
 そしてまた、昨今は格差問題って非常にあります。経済的な余裕がないというような場合あるいは精神的に余裕がないというような場合は、将来の、将来の子供の相対的貧困率も高まってしまう。親が貧困だと子供が貧困という連鎖が起きやすくなるということがあります。それに対して、この保育園、幼稚園などの幼児教育というものの人的資本投資というのは社会的格差を軽減するというようなデータがたくさん出ているわけなんですね。
 なんですけれども、こうしたことを言うと、なかなか待機児童問題もあって厳しいんじゃないかというふうに思われる方がいらっしゃるかと思います。だけど、実は今、待機児童、すごく減っておりまして、皆さんが大変頑張って保育園をつくるような政策を推し進めてくださったおかげで、幸いなことに待機児童は減っております。今、実は保育所の稼働率って九〇%ぐらいなんですね。小規模保育などの地域型保育に至っては八割を切っているんですね。これ、危険、経営危険水準に近づいているぐらいです。なかなか、その保育園が潰れてしまうというような状況にもうすぐ、もう今既になっているという状況です。なので、この専業主婦家庭を受け入れる保育園のキャパは十分あるというふうに考えられます。
 また、定期保育じゃなくて一時保育でいいんじゃないかというお声もあるかもしれませんけれども、困ったときに一旦預けるというのと定期的に子供を預けていて子育てに伴走するというのはまた違うことなので、そうした伴走機能というのが保育園求められているんじゃないかと思っています。専業主婦層も預けたいという方が、やっぱり大半の方が預けたいというふうに思っていらっしゃるので、そうしたことを寄り添っていくということが必要なのではないかなと思います。
 まとめたいと思います。
 この共働き家庭だけではなくて、全ての子供たちが地域の保育園に所属して、何らかの形で保育園とつながりながら子育てしていくというような世界観になっていってほしいと。保育園は保育だけじゃなくて、この子供食堂であるとか、例えば日曜日、使っていないときには地域に開放するというような総合児童福祉拠点になっていくべきではないかなというふうに思っているんですね。
 今はですね、今、日本中の保育園って日曜日閉めているんですよね、ほとんど。何も使っていないです。空気を預かっているという状況です。これ、すごくもったいないと思うんですよね。地域の方々や子供たちが使えるような形にすればいい。だけど、今だと、保育園で使った施設は、保育園としてしか使ってはいけないと、使っていたら補助金返してくださいねというような制度になっています。こうした縛りがあります。これ、すごくすごくもったいないことなんですよね。
 なので、こうした規制を廃止して、そして多くの、保育園いろんな使い方ができるというふうにしていくべきじゃないかなと思います。みんなの保育園は、児童虐待対策のセンターピンで、子育て層の孤独・孤立対策の一丁目一番地になり得るんじゃないかなというふうに思っております。
 最後です。まとめます。
 効果的アウトリーチ施策であるこども宅食を全国へ広げていきたい。そして、デジタルソーシャルワークの政策化というところを是非御検討いただけたらなと思います。そして、みんなの保育園という構想を是非皆さんのお心にお留めいただけたらなというふうに思います。
 以上です。
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芝博一#10
○会長(芝博一君) 駒崎参考人、ありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
 まず、各会派一名ずつ指名させていただき、一巡後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
 発言は着席のままで結構でございます。
 また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくようお願いをいたします。
 なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間が一巡目はお一人十五分以内となるように御協力をお願いいたします。
 それでは、これより一巡目の質疑を行います。
 質疑のある方は挙手を願います。
 足立敏之君。
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足立敏之#11
○足立敏之君 自由民主党の足立敏之と申します。
 まずは、加山参考人、生水参考人、そして駒崎参考人には、大変お忙しい中御出席をいただきまして貴重な御意見をいただきました。心から感謝を申し上げたいと思います。また、それぞれ、地域におきまして、困難を抱えた方々に対して支援の取組進めておられることに感銘を受けましたし、改めて心から敬意を表したいと思います。
 私自身は、自由民主党の全国比例、建設分野の代表ということで、長らく建設省、国土交通省で道路や河川などのインフラ整備、そういったことに携わったり、災害対策、防災対策に従事をしてまいりました。したがいまして、門外漢でもございますし、ピントの外れたことをお伺いするかもしれませんが、お許しいただければ有り難いというふうに思っております。
 私自身、今日伺った話はとても新鮮で勉強になりました。ありがとうございました。今日のお話を踏まえまして、お三方に質問をさせていただきたいと思います。
 人材の育成についてお聞きしたいと思います。
 私が関わっている建設分野というのは、相手が自然であったり構造物であったりしますので、反応はある意味一義的であり分かりやすい、そういう傾向があります。ただ、現場で作業する作業員の皆さんをマネジメントしている方々、作業計画を立てていくという面では様々な苦労があります。
 そんな中で、中心的な役割を果たす人材を育てる、そういったことが各社大変苦労しているところなんですけれども、研修なども活用していますけれども、基本は優れた上司の指導とかOJTだとかそういったものに頼っているのが実情です。
 しかし、皆さんが携わっておられるこの分野につきましては、相手は、まあ言葉が余り良くないかもしれませんが生身の人間でございますし、我々が携わっている建設分野とはもう比較できないぐらいに大変な御苦労があるのではないかということは容易に推測できます。
 それぞれの分野で困難を抱えた方々を支援につないでいる方々、加山参考人ですとコミュニティーソーシャルワーカーが大切な役割を担っているということがよく分かりました。生水参考人ですと市民生活相談課の皆さん、この役割が非常に大変だということもよく分かりました。また、駒崎参考人につきましても、デジタルソーシャルワーカーやそれを束ねている利用者対応総括などの方々ですかね、この方々が大きな鍵を握っているなというふうにも感じました。
 駒崎参考人からは、全国の方々をネットワークするというような新たな考え方もお聞きしましたけれども、よくよく考えてみますと、そういう仕事に適したスーパーマンのような人材というのはなかなかおりませんし、そういった役割を果たしている方々は最初から完成品として役割を果たせるわけでもない、そんなふうに思いますけれども、どのように育ててこられたのかなというのが是非お聞かせいただきたい点であります。
 私自身は、建設分野ということもありまして、人材育成はやはりOJTが大事だというふうには思っておりますけれども、まず一つ目ですけれども、そういう重要な役割を担う方々を指導する人はどうやって確保してきているのか。
 二つ目ですけれども、いろいろお話聞いていると、ある分野の専門性を持つだけでは駄目で、恐らくゼネラルな素養も身に付ける必要があるんだなというふうに聞かせていただきましたけれども、そのような観点からは、個人的な素養に相当頼らざるを得ないんではないかというふうに思いますけれども、どのようにしてそのような能力を確保することができてきているのかというところを是非お教えいただければ有り難いなと思います。
 三つ目は、メンバーの中に結果的にその仕事に向いていない方、これもいらっしゃると思うんですけれども、その点についてはこういう場でお答えしていただくにはそぐわない点なのかもしれませんので無理してお答えまでいただく必要はないというふうに思いますけれども。
 今申しました三点につきまして、それぞれのお立場で、答えられる範囲で結構でございますので、お聞かせをいただければ、まあ私も私の分野でこれから仕事をしていく上でも参考になる部分があると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上です。
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芝博一#12
○会長(芝博一君) それでは、まず加山参考人。
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加山弾#13
○参考人(加山弾君) 御質問ありがとうございます。
 とても大事な、人がやはり要ですので、とても大事な御質問をいただいたかなというふうに思ってございます。
 人材育成とその確保をどうするかという、これをまとめて申し上げたいと思うんですが、私の資料の中にも、教育とか研修をもっと拡充しなければということで、既に日本社会福祉士会ですとか、あとソ教連というソーシャルワークの教育機関を束ねている団体があるんですけど、その辺で、数年前から、この時代のこの複雑、複合化した問題を見逃さない、そして手だて、道筋を付けていけるようなソーシャルワーカーを育てていかなければならないということで、従来の研修よりも少し前のめりなといいますか、時代に合わせたものにしていこうというような、その研修プログラム、テキストですとか、その開発なども進んでおりますし、それから、昨年から新カリキュラムになったこの社会福祉士も、新カリキュラムになりまして、この支援困難な時代に合わせたソーシャルワーカーの育成をということで、少しその辺で資格のてこ入れといいますか、それが進んでいるところでございます。
 おっしゃるように、かなり広範な、専門職とソーシャルワーカーは伍して調整機能を発揮していかなければなりません。ゆえに、昔から社会福祉士の養成カリキュラムもかなり数が多くて、医療とか法律家の方々とも話せるようにいろんな科目があって、私は学生たちに言うときには、ソーシャルワーカーは通訳みたいな役割ですよと、いろんな多言語で、それぞれやっぱり医療関係者としゃべるとき、学校の先生としゃべるとき、ボランティアの住民の方としゃべるとき、子供としゃべるとき、やっぱり同じような価値、同じような情報であっても、やっぱり相手に合わせて、相手のこの専門用語だとか理論に合わせてしゃべっていかないと調整役が果たせませんので、それゆえにいろんなこの分野のいろいろなものを勉強して、いろんな人との間を通訳のように横につなぐ役割、どの専門職も縦割りに、制度ごとに縦割りになっていますので、そこを横につなぐ機能というのはソーシャルワーカーだけなので、そこの潤滑油とか扇の要とかという言い方もされたりしますけれども、そうしたことを授業等でも話しておりますし、その研修などでも、私も関わっておりますけれども、そういったことをお伝えしているところです。
 呉越同舟といいますか、本当に官民、そしてもう様々な、多職種、多分野にまたがっていますので、相当広い知識が要るかなと。ただ、おっしゃるように、スーパーマンのように全ての人がジェネラリストというよりは、つなぎに徹するコーディネーター役の立場の人と、それから児童福祉だとか医療福祉だとか、それぞれの持ち場をスペシャリストとして守る人、両方必要ですので、一律に通訳に育てるということではありません。
 あと、おっしゃるように、このOJTのお話もありましたが、OJTもやっぱり当然重要なことで、人間相手ですので、正解のない仕事だと思いますから、やっぱりこのスーパービジョンとかOJTとかそういうので、日々、ケースに対応しながら先輩が後輩に、上司が部下に教えていくようなところはあるかなと思います。
 三問目の、余り適性が見られないかなというような方は、これは、やはり実際どうしているのかというのは余り詳しくはないんですが、これもやっぱりこのスーパービジョンだとかそういうところで、例えば考え方とか利用者に対する物の見方ですとか、その辺はやっぱりケース・バイ・ケースで伝えていかれるんだと思いますし、実際、でも、この離職とかそういうことも多いのも事実ですので、離職に結び付かないように、もちろん大きな組織だと人事異動もございますけれども、配属された中でなるべく適性を発揮していただけるような形で指導していかれる、そういうことかなというふうに思っております。
 以上です。
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芝博一#14
○会長(芝博一君) それでは、引き続きまして、生水参考人。
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生水裕美#15
○参考人(生水裕美君) 今の御質問につきまして、私の考えを述べさせていただきます。
 全国で生活困窮相談の窓口に配置されている相談員の多くは会計年度任用職員、野洲市もそうですが、そうした不安定といいますか、任期のある職員となっております。
 ここにつきましては、野洲市の場合は五年、そしてまた再度試験を受けていくということになりますけれども、やはりこうした重要な任務を仕事としてしていく中には、ここの待遇改善をして、しっかり安心して働けるような、そうした環境づくりというのは私は非常に大事だと思っております。
 二つ目、職員につきましては、これは人事課に伴う配属となりますけれども、この異動することによっていろんな経験を積むことにはなりますが、やはりこの専門性につきましては経験の蓄積、これがとても大事になりますから、今後、生活困窮者自立支援制度におきます柱となる専任職員、こういった配置というのが私は必要だと思いますので、例えば生活保護におきましては、そうした主事というのを、福祉主事というのを置くということは規定されております。こういったように、生活困窮者自立支援制度においても専門の専任職員としての配置、これ法的にきちっと私は必要ではないかなと考えております。
 三つ目の御質問で、そうした適性のことにつきましては、例えば、この会計年度任用職員さんは個々の担当部署で雇用することになります。しかし、そこで適性が合わなければやはり退職ということにならざるを得ない。そのときに、例えば職員のように人事異動ということが可能でありましたら、こうした会計年度任用職員の方であっても能力を発揮できる部署、ほかにもある可能性があります。そうした異動ができるような、そうした救済というのかな、退職に追い込むことではなくて、その方の能力が発揮できるような部署に異動できるような、そうした措置も会計年度任用職員の方にきちっとしていくということが大事かなとは考えます。
 以上です。
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芝博一#16
○会長(芝博一君) それでは、引き続きまして、駒崎参考人。
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駒崎弘樹#17
○参考人(駒崎弘樹君) ありがとうございます。
 デジタルソーシャルワーカーの確保と育成なんですけれども、先ほど申し上げましたように、デジタルソーシャルワーカー、日本中のどこにいても参画できるというところがありますので、確保は比較的しやすいというような状況があります。
 また、このLINEでのソーシャルワークというのは非同期的なコミュニケーションなんですよね。つまり、電話とかだとその場で、聞かれたらその場で答えなくてはいけないということになるんですけれども、LINEだと別に、それが三十分後でも十五分後でもいいわけなので、そういった意味で、ある種一人が同時に複数人の相談に乗るということもできたりするわけなんですね。かつ、その働く時間というのもある程度フレキシブルに働けるというような良さがあるということがあるので、働きやすさという意味では働きやすい。そういった意味で確保というのは結構できると。
 一方で、この育成の部分なんですけれども、やはり従来のマンツーマン、フェース・ツー・フェースのコミュニケーションと違うので、やはりかなり、何といいましょうか、特徴的なコミュニケーションだと思います。よってもって、しっかりとそうしたネットで、例えばLINEで物すごい長文とかを送るとすごい嫌なわけですね。そういうのはしないよねとか、いろんなそういったお作法であるとか効果的なSNS上のコミュニケーションというようなものをしっかりお伝えしていくというのが大事です。
 そうした意味での研修というところをしっかりやるのと、あとは、ケースについては、散らばった、全国に散らばったデジタルソーシャルワーカーがズームなどにつないで、この人のケースどうしようかというような形でケース研究というものを行っていって、それがある種の育成につながっていっているというようなところがございます。
 人材育成という観点で御質問されたんですけれども、何といいましょうか、支援者が減っていく中で一人一人をスーパーマンにさせていくというのはやっぱりこれ難しいんだろうなというふうに思うんですね。ある程度、そこそこのレベルで、まで鍛えるというかトレーニングするというところと、足りない専門性はほかの主体と連携して補っていくという発想の方が多分現実的なんじゃないかなというふうに思っています。
 つまり、例えばこれ困っている人がいますねと、この人は例えば借金について困っている、こちら側にその借金処理の専門性がない、だったらここの消費者センターさんと組みながらやっていこうとか、あるいは野洲市さんのように市役所や社協さんでそうした専門性がおありであればそういったところとつながるみたいな形の連携というのがすごく大事だろうなと思います。
 専門性を組み合わせるというような形で、自分たちがトレーニングによってその専門性をインストールするということではなく、それはもう既に専門性を持っている方と連携していくというのがすごい大事ですと。
 ただ、ここで壁になるのが、連携の壁になるのが個人情報なんですよね。子供の個人情報を受渡しなかなかできないから、一緒に組みたくても組めないという状況がある。
 例えば、我々がある某区でこども宅食をやっているわけなんですけれども、あっ、この方ちょっとまずいなというふうに思ったときに、じゃ、子ども家庭支援センターさんにつなごうと。子ども家庭支援センターさんにつないで、これらをこういうような支援でやっていただけませんかと。はい分かったと子ども家庭支援センターさんが受けてくれたとして、じゃ、二週間後、あの御家庭どうなりましたかねというふうに子ども家庭支援センターさんに聞くと、いや、個人情報なんで教えられませんというわけですね。いやいや、こちら側がお渡ししたケースですよねと、それを教えていただかないと我々としては、じゃ、次どうしたらいいかと分かんないんですよねと。ごめんなさいねと、悟ってくださいという形で、あうんの呼吸で何とかするみたいなことがあったりします。
 いうわけで、なので、この個人情報保護法というのはちょっといかがなものかというふうに、支援現場においてはいかがなものか。そして、子供データベース的なものがしっかりあって、それを、じゃ、みんなで参照しながらしっかり支援をつくっていくということをしなければ、スーパーマンを育てるしかなくなっちゃうというようなことになりますので、ここはやっぱり連携可能なちゃんと枠組みをつくっていただけたらなと思います。
 以上です。
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足立敏之#18
○足立敏之君 大変勉強になりました。どうもありがとうございました。
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芝博一#19
○会長(芝博一君) ありがとうございました。
 それでは次に、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
 勝部賢志委員。
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勝部賢志#20
○勝部賢志君 立憲民主・社民の勝部賢志でございます。
 今日は、三人の参考人の皆さん、大変ありがとうございました。
 時間が限られておりますので早速、まずは加山参考人にお聞きをしたいと思いますが、一つ目は子供の支援についてです。
 先日、ヤングケアラーの問題について現場の教員の方から話を聞く機会がありました。その先生の話によると、子供を見ていて、この子は恐らく家庭で家事の手伝いだとか看病だとかでなかなか時間が取れず、勉強もできずに遊ぶこともできないんだなというのは想像ができるというか、把握できると。しかし、具体的にその家庭の状況を改善することは教員の立場としてはなかなか難しくて、言ってみれば何もしてあげられないというような、そういう思いになることがあるという話でした。
 最近特に子供が困難、今ずっとお話のあった支援困難事例には、子供の生育や学習が阻害されるということが多く伴ってくるんだろうと思うんですね。そういったときに、先ほど加山先生からは概括的なお話がありましたので、その子供の支援という意味で、私は少し特別に、特出ししてそういう対応って必要なのではないかというふうに思っているんですが、その辺のお考えがありましたらお聞かせをいただけたらと思います。
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加山弾#21
○参考人(加山弾君) 御質問ありがとうございました。
 子供のところは本当に、一年一年が本当に重要なときでありますし、今のコロナで、子供の支援をしている団体の方々がおっしゃるのは、もう二年間、子供たちに本来できていた経験がさせられていないという、そこの損失というのが将来どう出てくるかという、本当に切迫した状況ということもあるかなと思います。
 おっしゃったようなこのヤングケアラーの問題ですとかそういうのをCSWの方々等がどういうふうに関わっているのかということをお聞きはしているんですけれども、まだ全体としてはまだやはり新しいテーマ、最近社会的に認識されてきたことでもあって、なかなかこの政策化というところまでは余り聞かれないんですけれども、個別の対応というのは実際しているといったようなことはよく耳にしてございます。
 大々的なものとしては、ちょうど滋賀県から県社協に委託をして大規模な調査が行われる、今行われているのかな、三月ぐらいには結果が出るというふうに伺っておりますけれども、学校とか、あと子供の相談機関だけでなくて、各相談支援機関、地域包括支援センターとかですね、とか、あと虐待のこの要対協とか様々なところに、このヤングケアラーの実態について把握したいということで今大規模調査がされているかなと思いますので、徐々に、そういったものを見ながら実態に合わせた予算的な対応ですとかということをされていくのかなと。
 あと、実践者の方々の自主勉強会みたいなのも最近伺いまして、若手、中堅のこの支援者の方々が職場を超えてそのヤングケアラーについて勉強しようということで始めて、かつ、まだ実績は少ないそうですけど、LINE相談みたいな形でこのヤングケアラーから相談を受け付けてというようなことをしているというふうに伺っております。
 ですので、まだテストラン的な状況かなというふうに思いますので、そうしたところを更に実績を見ながら、子供たちは本当に一年一年が大事ですので、なるべく早く政策化をしていかなければならないのではないかなというふうに思ってございます。
 それから、あと、現場の先生方からやっぱりそういう声が上がってくるというふうに伺いまして、これはもう当然、やはり、スクールソーシャルワーカーも徐々に整備されておりますけれども、まだ足りていませんので、本学の場合も、大学でもやはりスクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラーと両方配置しまして、心理とそれからソーシャルワークの両方の側面から学生たちの支援とか環境調整などをしている状況で、大学でもそういう状況ですので、小中学校のスクールソーシャルワーカーをもっと増やしていく必要もあろうかなというふうに思っております。
 あと、もう一点だけ。子供食堂ですとか、あと、その子供食堂と併せてこの学習支援を、塾に行けない子供たちの学習支援を併設しているようなNPOさんですとか、そういう実践が全国で見られておりますけれども、そうしたところのバックアップですとか、あと、その前職のボランティアといいますか、元何々という、リタイアされた方々の元の仕事のスキルですとかノウハウなどを使ってボランティアをするというのが今すごく重要性を増していますし、御本人にとっても生きがいになるということで、そういった子供たちの学習支援とか子供食堂の場に例えば学校の先生をリタイアされた方が教えに見えて、それでもう、勉強の知識ももちろんですけど、子供のこの心理的なアップダウンですとかそういうのに合わせた、寄り添いながらやっていくという、そうしたところを、ボランティアの方々ももっと働きやすくなるような形で手厚く見ていければなというふうに思っております。
 本当に、子供食堂、学習支援をもう見ていましても、本当に、そういう場がなければ、宿題をやらずに学校に行ってしまう、晩御飯もポテトチップスとかそんなぐらいの子供たちも見ますので、そういう場がいかに重要かというふうに考えております。
 済みません、ちょっと話が広がってしまったんですが、以上、お答えさせていただきます。
 ありがとうございました。
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勝部賢志#22
○勝部賢志君 概括的にというか、少し大きな課題、テーマで聞いてしまいましたので、それでも御丁寧にお答えをいただきまして、ありがとうございました。
 まだまだ聞きたいことがあるんですけれども、二つ目は生水さんにお聞きしたいというふうに思います。
 今ほど野洲市の取組を説明をいただいて、本当にこれほど手厚く対応して、一つ一つ絡まった糸をほどくかのように対応していただくことができれば、本当に相談をされた方も、そして生活をしていく上でも本当に自立ができるということで、大変すばらしい取組を御説明をいただいたというふうに思います。
 こういったことが全国的に、あるいは他の自治体にも広がっていくことが必要だというふうに思いますし、また、とりわけ野洲市の、その、何というんでしょうか、熱意と、あるいは関係者の方々の御努力で成り立っているところもあろうかなというふうに思うんですが、お話の中で、市役所の総合力とか、それから相談にたどり着けないような方をなくすんだという、そういう思いがありましたんですけれども、こういった横断的な取組を進めていく上で一番ポイントになるところってどういうところなのか、恐らく御苦労があったのではないかと思いますので、その点も含めてお話をいただきたいのと、あわせて、今公務員の数というのはどの自治体もどんどん減っていて、これは世界で比べても、日本の公務員の数というのは非常にパーセント低くて、OECDなんかは平均値、二〇一七年では一七・七%の公務員、これが平均値なんですけど、我が日本の国は五・九%ということになっているんですね。
 だから、それだけその行政だけの力ではなかなか難しいので、今日お話のあった大学の先生も、それから駒崎さんも、お互い力を合わせて頑張ろうということだというふうには思うんですけれども、とりわけ行政でいうと人員不足、人手不足ということにどのように対応されてこられたのかということも併せて御説明をいただけたらと思います。
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生水裕美#23
○参考人(生水裕美君) ありがとうございます。
 まず、最後の御質問からお答えさせていただければと思うんですが、今先生おっしゃってくださったように、コロナ禍において、ワクチン接種、様々な給付金事務、そして本当にもう市民さんからの御相談、いろんな課にあります。こういったところにつきましては、もう市役所が本当に総動員して、職員動いて、工夫して動いているのが現状です。人は本当に足らないです。特に、今、非課税世帯十万円給付もこちらの担当とはなっておりますけれども、本当にもう工夫というのか、もう工夫しまくらざるを得ないというぐらい、もう人事課とお話をしてももう人が足りませんということで本当につらい状況ではありますが、先ほどお話ししたように、市民の命を守るためにもうやらざるを得ない、頑張っているところです。
 それから、災害起こったときに、私、公務員になったときに初めての日が、ヘルメットをかぶって、台風の中、土のう作りと、そして道路の小枝の掃除をしたんです、トラックに乗って。もう夜中じゅうそれをしていて、ああ、こういったことをするのが公務員だなというのを本当につくづく経験しました。
 こういうようなことで、市民さんにとって公務員が足らなくなる、少なくなるというのが災害時通しても非常に生活に困ることにつながるんだということを理解いただいて、是非ともそこの人員削減ということではないように、公務員の、本当に国民を守るために増やしていくんだというような、そういう路線変更というのは私は願っているところでございます。
 あと、いわゆる連携ですね、市役所の総合力というところで。これにつきましては、連携すればするほど仕事は楽になります。これは本当に不思議に思われがちですが、やはり職員というのは孤立、孤独になりやすい、重大な課題を抱えるとどうしてもしんどくなります。でも、連携すればするほど、やはり仲間も増えて、そこで分かり合えることができて、助け合って協力することでやっぱり成功事例が積み重なっていきます。
 やはり、この成功事例を積み重ねて、共に共感をして、それを今度は仕組みにもしっかり落とし込んでいく、こういったことを積み重ねることが私は何よりも行政にとって必要なことだろうと思っております。
 以上、お答えになったか分かりませんが、以上です。
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勝部賢志#24
○勝部賢志君 仕組みをまずつくって、お互いが行政の縦割りの壁を越えて集まってきて相談をするということがまずスタートだと思うんですね。だから、そういう意味でいうと、自立支援法の中にある支援会議、あれっ、正確な名称、ちょっと待ってください、あっ、支援会議、そういうようなその会議が法律上も設置されているということというのは、これはある意味一歩、大きな一歩になっているというふうに考えていいんでしょうか。端的にお答えをいただければ。
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生水裕美#25
○参考人(生水裕美君) はい、そのとおりです。
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芝博一#26
○会長(芝博一君) 生水参考人。
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生水裕美#27
○参考人(生水裕美君) あっ、済みません。
 はい、そのとおりでございます。やはり制度の後押しというのは非常に現場の課題を解決するのに役立ちますので、本当に助かっております。
 以上です。
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勝部賢志#28
○勝部賢志君 それでは、駒崎参考人にお聞きをしたいと思います。
 今ほどは、行政の役割といいましょうか、行政の窓口で様々な課題を解決しようとして取り組んでくれた、御紹介をいただいたんですけれども、一方で、NPOですとか民間の方々とか、あるいはボランティアの方がそういった困難な事例に向き合っているというのも一方であるわけで、そういったところの連携というのは極めて私は必要だし、ある意味、逆に行政との間に少し壁があってなかなか思うようにいかないんだとか、あるいは国や都道府県などの条例や法律によってそこがちょっと超えられないんだというようなことがひょっとするとあるのではないかというふうに聞いておりました。その点、もし具体的にこんなことがと、先ほども保育園を要件が厳しくてという話がありましたけれど、それに付随するようなことでも結構ですので、そういった点ありましたらお願いをしたいのと、ちょっと時間がないので、もう一つは、子ども・子育て会議に参加をされているということもあるので、今新たにこども家庭省というのを創設を検討しておりますが、そこ、そのことについても何か御所見ございましたらお願いをしたいと思います。
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駒崎弘樹#29
○参考人(駒崎弘樹君) 御質問ありがとうございます。
 連携に関しては本当に大切なんですけれども、連携非常にしづらい状況になっております。
 例えば要対協というものがあるんですけれど、子供の分野では、要保護児童対策協議会というものがあって、地域の役所や社協や様々な団体が入って虐待あるいは要保護の子供たちをどう守ろうかということを協議する場があって、国としては、そういう場を各自治体でできることになっていて、その要対協に入ると個人情報もシェアできるからやれますよねというふうな立て付けで提供してくださっているんですけれども、この実際要対協ってどうやったら入れるかということって実は明示化されてないんですね。各自治体のローカルルールになっていて、例えば、これこれこういうようなケースを持っていて、こういうような資格のNPOであればそこの要対協に入れますみたいなことというのがクリアになっていません。
 なので、自治体ごとに入れたり入れなかったりということで、入れない場合はもう個人情報をシェアできないので連携もなかなか難しくて、さっきみたいにあうんの呼吸で何とかしていきましょうとかという話になってしまうということがありますので、こうした各ケースについて滑らかにちゃんと協働できるようなスキームというものを整えていく必要があるんじゃないかなというのが一点です。
 あと、二つ目としては、全ての政策、ほとんど全ての政策なんですけれども、国の、国会議員の皆さんが政策をつくってくださって、官僚と一緒に、補助を付けるから各自治体やってねというような補助事業ってありますよね。これってほぼ全て基礎自治体が受皿になるわけなんですけど、基礎自治体が今人手不足からいっぱいいっぱいになっているというような状況の中、やれないんですよね。そうなると、じゃ、結局、補助事業をつくっても使われないというような状況になってしまうわけなんですね。そこ、すごいもったいないので、そこをファーストトラックだとしたらセカンドトラックをつくったらどうかなというふうに思います。すなわち、基礎自治体を通さなくて事業、補助事業ができまいかと。
 今回実現されたんですけれども、こども宅食とかみたいなものをですね、こども宅食の全国団体に補助を付けて、その全国団体が各地のNPOですね、小さいNPOに対して補助をまいてというか、たくさんして、それで各地で事業をやってもらうというような。何か都道府県と基礎自治体というルートではなく、直接支援団体、全国支援団体とそして地域の団体という形で、お金の流れをこれ二系統つくれば、例えば、何か災害支援とかで都道府県とかを通すと、都道府県が自治体にやって、自治体が、じゃNPOを公募して、で、それに手を挙げてとかというのは、それは遅かったりするんですけれども、セカンドトラックがあればそこに滑らかにお金を出せるようになるということがありました。
 ちょっと時間になったので、こども家庭庁については本当に一言だけ。こども家庭庁を是非つくっていただきたいと思います。子供基本法も是非作っていただきたい。子供コミッショナーも是非つくっていただきたいというふうに思います。
 以上です。
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