東日本大震災復興特別委員会

2022-05-13 参議院 全149発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和四年五月十三日(金曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     宮崎 雅夫君     宮本 周司君
     上田 清司君     矢田わか子君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     島村  大君     そのだ修光君
     宮崎  勝君     若松 謙維君
 四月六日
    辞任         補欠選任
     宮本 周司君     岩本 剛人君
 四月八日
    辞任         補欠選任
     浜野 喜史君     田村 まみ君
     清水 貴之君     音喜多 駿君
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     増子 輝彦君     元榮太一郎君
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     田村 まみ君     浜野 喜史君
     音喜多 駿君     清水 貴之君
 五月十二日
    辞任         補欠選任
     岩本 剛人君     三宅 伸吾君
     片山さつき君     比嘉奈津美君
     そのだ修光君     柘植 芳文君
     木戸口英司君     森屋  隆君
     田名部匡代君     羽田 次郎君
     石川 博崇君     塩田 博昭君
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     比嘉奈津美君     徳茂 雅之君
     福岡 資麿君     清水 真人君
     三宅 伸吾君     有村 治子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         那谷屋正義君
    理 事
                小野田紀美君
                進藤金日子君
                羽生田 俊君
                江崎  孝君
                横山 信一君
                芳賀 道也君
                梅村みずほ君
    委 員
                朝日健太郎君
                有村 治子君
                石田 昌宏君
                佐藤  啓君
                酒井 庸行君
                清水 真人君
                滝波 宏文君
                柘植 芳文君
                堂故  茂君
                徳茂 雅之君
                比嘉奈津美君
                福岡 資麿君
                三宅 伸吾君
                宮島 喜文君
                元榮太一郎君
                森 まさこ君
                和田 政宗君
                石垣のりこ君
                小沢 雅仁君
                羽田 次郎君
                森屋  隆君
                横沢 高徳君
                塩田 博昭君
                新妻 秀規君
                若松 謙維君
                浜野 喜史君
                矢田わか子君
                清水 貴之君
                岩渕  友君
                紙  智子君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        鈴木 俊一君
       農林水産大臣   金子原二郎君
       国務大臣
       (復興大臣)   西銘恒三郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方創
       生))      野田 聖子君
   副大臣
       復興副大臣    新妻 秀規君
       内閣府副大臣   大野敬太郎君
       経済産業副大臣  石井 正弘君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  上杉謙太郎君
       国土交通大臣政
       務官       泉田 裕彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
       常任委員会専門
       員        清野 和彦君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      五味 裕一君
       内閣府大臣官房
       審議官      内田 欽也君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        黒田 昌義君
       復興庁統括官   林  俊行君
       復興庁統括官   由良 英雄君
       復興庁審議官   岡本 裕豪君
       消防庁次長    小宮大一郎君
       外務省大臣官房
       審議官      池松 英浩君
       外務省大臣官房
       審議官      渡邊  健君
       外務省大臣官房
       参事官      實生 泰介君
       文部科学省大臣
       官房審議官    淵上  孝君
       文部科学省大臣
       官房審議官    原  克彦君
       農林水産省大臣
       官房危機管理・
       政策立案総括審
       議官       前島 明成君
       農林水産省消費
       ・安全局長    小川 良介君
       林野庁長官    天羽  隆君
       林野庁森林整備
       部長       小坂善太郎君
       水産庁長官    神谷  崇君
       経済産業省大臣
       官房原子力事故
       災害対処審議官  湯本 啓市君
       国土交通省大臣
       官房技術参事官  遠藤 仁彦君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       次長       高橋 謙司君
       気象庁地震火山
       部長       野村 竜一君
       環境省大臣官房
       審議官      前佛 和秀君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○東日本大震災復興の総合的対策に関する調査
 (福島イノベーション・コースト構想の取組等
 に関する件)
 (東日本大震災復興の総合的対策に関する件)
○福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
この発言だけを見る →
那谷屋正義#1
○委員長(那谷屋正義君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、上田清司君、宮崎雅夫君、宮崎勝君、島村大君、増子輝彦君、石川博崇君、木戸口英司君、田名部匡代君及び片山さつき君が委員を辞任され、その補欠として矢田わか子君、若松謙維君、元榮太一郎君、塩田博昭君、森屋隆君、羽田次郎君、比嘉奈津美君、三宅伸吾君及び柘植芳文君が選任されました。
    ─────────────
この発言だけを見る →
那谷屋正義#2
○委員長(那谷屋正義君) 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査を議題といたします。
 まず、先般本委員会が行いました視察につきまして、視察委員の報告を聴取いたします。横山信一君。
この発言だけを見る →
横山信一#3
○横山信一君 去る四月十八日、福島イノベーション・コースト構想の取組等の実情を調査し、もって本委員会に付託を予定される福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案の審査に資するため、福島県において視察を実施いたしました。
 参加者は、那谷屋正義委員長、羽生田俊理事、進藤金日子理事、小野田紀美理事、江崎孝理事、森まさこ委員、若松謙維委員、田村まみ委員、音喜多駿委員、紙智子委員、岩渕友委員及び私、横山の十二名であります。
 以下、調査の概要について御報告いたします。
 現地におきましては、まず、バスの車中にて、復興庁から、復興の現状と今後の取組及び福島国際研究教育機構基本構想等について説明を聴取した後、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の研究拠点の一つである楢葉遠隔技術開発センターを視察しました。同センターは、楢葉町に所在し、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に不可欠なロボット等の遠隔操作機器の開発実証施設として整備され、平成二十八年四月から本格運用されております。同センターでは、概況説明を聴取するとともに、原子炉格納容器の実寸大模型による模擬試験場及び福島第一原子力発電所の燃料デブリ取り出しに用いるロボットアームを視察しました。新型コロナウイルス感染症の影響で予定より遅れましたが、本年二月からは実寸大模型を利用してロボットアームの試験が実施されており、年内には福島第一原子力発電所二号機において内部の詳細調査及び燃料デブリの試験的取り出しを実施したいとのことでありました。
 視察委員との間では、ロボットアームの試験の実施状況、放射線に対するロボットアームの耐久性、取り出し後の燃料デブリの取扱い等について意見が交わされました。
 次いで、浪江町に移動し、次の視察先である福島水素エネルギー研究フィールドで製造された水素を電力や給湯の燃料として使用するいこいの村なみえにおいて、吉田浪江町長に、三月十六日に発生した福島県沖を震源とする地震による被害に対し見舞金をお渡しした後、福島水素エネルギー研究フィールドに赴き、吉田町長とともに同施設を視察しました。同施設は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の技術開発事業の一環で整備された、再生可能エネルギーを活用して二酸化炭素を排出せずに水素を製造する世界有数の拠点であり、令和二年三月に開所し、商用化に向けた技術実証を行っております。同施設では、概況説明を聴取するとともに、水を電気分解して水素を製造している水電解装置、水素貯蔵供給設備等を視察しました。同施設で製造した水素は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会における聖火台や聖火リレートーチの燃料等に活用されたほか、いこいの村なみえ等に設置された燃料電池や福島県内の水素ステーションにも供給されており、県内の水素利活用の推進に貢献しています。
 視察委員との間では、施設の安全対策、製造及び貯蔵可能な水素量、水素製造に係るコスト等について意見が交わされました。
 次に、南相馬市に移動し、福島ロボットテストフィールドを視察しました。同施設は、福島イノベーション・コースト構想に基づき福島県により整備され、公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構により管理運営されており、陸海空のフィールドロボットの一大開発実証拠点として令和二年三月に全面開所しました。同施設は、インフラや災害現場など実際の使用環境を再現し、ロボットの性能評価や操縦訓練等に活用されています。同施設では、概況説明を聴取した後、視察委員との間で、施設の稼働状況、新たな設備等の整備予定等について意見が交わされました。
 その後、研究棟からドローンの実証試験や操縦訓練などを行う無人航空機エリアを俯瞰するとともに、ロボットによるインフラ点検と災害対応の実証試験場である試験用プラント及び試験用トンネル、風速二十メートルまでの風を起こすことができる装置によりドローンの飛行性能等を試験できる風洞棟を視察しました。同施設としては、設立が予定されている福島国際研究教育機構とも連携し、今後も、ロボット技術のイノベーションを創出し、福島復興のエンジンとなるよう取組を進めるとのことでありました。なお、視察終了時に、同施設にお越しいただいた門馬南相馬市長に、福島県沖の地震被害に対し見舞金をお渡ししました。
 次いで、福島市に移動し、福島県庁において内堀福島県知事等との意見交換を行いました。まず、内堀知事から、東日本大震災だけではなく、その後も度重なる災害に見舞われた福島県は七転び八起きでは済まない状況にあること、原子力災害により福島県の復興は困難で長い戦いになること、汚染土壌の最終処分やALPS処理水の海洋放出の問題は福島県だけでなく日本全体の問題であり、風化があってはならないことという三つの思いを伺いました。続いて、内堀知事に見舞金をお渡しした後、県の担当部局から、福島イノベーション・コースト構想及び福島国際研究教育機構の立地選定等について説明を聴取しました。福島国際研究教育機構の設立により、帰還者、移住者及び研究者が共存し、同機構による研究開発の成果や人材育成の仕組み等を地元に根付かせることを県としてもしっかりコミットし実現していかなければならないと考えている、また、同機構の候補地については、県としては、避難十二市町村への調査等を踏まえ、同構想の効果を最大化できる場所を選定したいとのことでありました。
 その後、視察委員との間で、福島国際研究教育機構の設立に当たっての広域的なインフラ及び多言語対応等の社会環境の整備、最先端の技術を研究開発する上での経済安全保障に係る取組、地域企業の参画を含めた福島イノベーション・コースト構想の課題、海外の研究者を確保するに当たっての研究者の家族の教育及び雇用対策等について意見が交わされました。
 以上が調査の概要であります。震災から十一年が経過しましたが、原子力災害に見舞われた福島県は、いまだ三万人を超える県民が避難生活を続けていることに加え、住民帰還、被災者の生活再建、風評と風化の問題、地域産業の再生、廃炉、処理水の対策など、解決まで時間を要する課題が山積しており、引き続き国が前面に立って福島の復興再生の加速化に向けて取り組む必要があると改めて強く認識した次第であります。
 最後に、私どもの調査に御協力いただいた皆様に対し厚く御礼を申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興創生が果たされますようお祈り申し上げまして、報告を終わります。
この発言だけを見る →
那谷屋正義#4
○委員長(那谷屋正義君) 以上で視察委員の報告は終了いたしました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#5
○石垣のりこ君 立憲・社民の石垣のりこです。どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、今月の十一日、今週ですが、私の地元宮城の河北新報の一面に、「宮城 震災の一・二倍浸水」と白抜きの大きな文字がございました。お配りしている資料の一枚目でございます。
 この想定の根拠となりましたのは、平成二十三年十二月に成立した津波防災地域づくりに関する法律です。十一年前に成立した法律の概要を見てみますと、あの大震災を経験したその年に、あのような未曽有の津波被害を少しでも減らしたい、想定外をできるだけなくして、備えることで助けられる命があるはずだという、生かされた者の使命感のような思いも感じます。
 とはいえ、実際出されたこの数字を見てみますと、あのときの津波よりも大きな被害が想定され得るということで、正直、私自身は、ちょっと気が遠くなるようなというか、目まいがするような気持ちにもなりました。でも、東日本大震災を経験した私たちだからこそその教訓を後世に伝えていかなくてはならないと、そういう気持ちも新たにしております。
 この想定なんですが、東京都がまだ出されていないんですけれども、それ以外の四十六道府県は既に提示されています。津波防災地域づくり法、この所管は国交省ということなんですが、四十六道府県から出された想定、まずどのように受け止めているか、御回答をお願いいたします。
この発言だけを見る →
高橋謙司#6
○政府参考人(高橋謙司君) お答えいたします。
 津波防災地域づくり法に基づき、都道府県知事は、最大クラスの津波を想定して、その津波があった場合に想定される浸水の区域及び水深を示す津波浸水想定を設定するものとされております。現在、委員御指摘のように、三十九の道府県において設定済みとなっているところでございます。
 津波浸水想定は、何としても人命を守るという考え方の下、最大クラスの津波が悪条件下において発生し、浸水が生じることを前提に設定されているものでございます。具体的には、設定潮位を最高満潮位とすること、また、海岸堤防、河川堤防等は津波が越流した場合には破壊されることを前提にすることなどを基本としているところでございます。このため、東日本大震災の被害を上回る想定となっている地域もありますけれども、こうした最大クラスの津波に対しても避難体制を確保し、住民の生命を守る、真に津波災害に強い国土、地域づくりを進めることが重要と考えております。
 以上でございます。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#7
○石垣のりこ君 実際のところをちょっと聞いてみますと、宮城で、東日本大震災では浸水したんだけれども、今回のこの想定では、あれっ、想定範囲に入っていないなというようなところも実際はあるということは聞いたんですが、全体としては、宮城の場合は一・二倍になっているということでございました。
 深刻な被害想定もさることながら、なぜ今このような想定が出てくるのかという疑問も浮かんだんですが、資料四御覧いただきますと、法律の施行翌年、二〇一二年の八月に茨城県が設定したのが最初になっていまして、その後、何と、まだ東京都は出ておりませんけれども、十年のうちに自治体が設定してきたということが分かります。議員各位の御地元どのくらいのタイミングで出されているか、御確認いただくと分かると思うんですが、この津波災害予想、東京都のみまだということで、その理由と今の進捗状況どうなっているか、御回答いただいていいでしょうか。
この発言だけを見る →
高橋謙司#8
○政府参考人(高橋謙司君) お答えいたします。
 東京都におきましては、津波浸水想定を設定する際に用います最大クラスの津波を引き起こす地震の想定マグニチュードについて、現在最新の知見を踏まえ検討中でございます。ただ、本年夏頃の設定を目標に今作業を進めていると、そういうふうに聞いておるところでございます。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#9
○石垣のりこ君 最新の知見を踏まえてということで、夏頃を想定しているという御回答をいただきました。
 想定の中でも、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島、被災三県ですけれども、これどのような想定が出されているか、概要を教えてください。
この発言だけを見る →
高橋謙司#10
○政府参考人(高橋謙司君) お答えいたします。
 先ほどの津波浸水想定でございますけれども、宮城県の津波浸水想定は令和四年五月に設定されております。浸水想定区域の面積は約三百九十一平方キロメートルでございまして、東日本大震災の浸水面積の約一・二倍というものになっております。また、海岸部における想定最大津波高は、例えば気仙沼市で二十二メートルというふうなことになっております。
 また、福島県の津波浸水想定でございますけれども、平成三十一年三月に設定されております。浸水想定区域の面積は約百四十三平方キロメートル、東日本大震災の浸水面積の約一・三倍となっており、最大津波高、海岸部でございますけれども、例えば相馬市で二十二・三メートルというふうになってございます。
 また、岩手県でございますけれども、津波浸水想定、令和四年三月に設定されておりますが、浸水想定区域の合計面積というのは公表されておられませんが、海岸部における最大津波高は宮古市で二十九・五メートルというふうになっております。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#11
○石垣のりこ君 地域によってちょっと出し方が違うということで、今回の想定のポイントとしては、地域によって工夫みたいなものもあるんですけれども、基本的には、先ほど御回答いただいたように、悪条件を基に想定されていると。季節による悪条件も加味して発表しているところもあれば、防潮堤が全て壊れるという前提で発表してしまうと、これまでの震災後の町づくりをどのように皆さんが捉えたらいいか、あるいは更に不安をあおることになりかねないという配慮もあって、例えば岩手県などは防潮堤は壊れないという前提も参考資料として提示されているというようなことも伺っております。
 この津波想定なんですけれども、東日本大震災を受けて作られた津波防災地域づくり法を基に作られていると、想定自体が、ということは先ほども申し上げたんですけれども、所管こそ国交省なんですが、この震災のときの復興構想七原則の中にも、災害に強い安全、安心の町づくりの原則が盛り込まれております。復興庁がこうした被害想定を、東日本大震災の教訓も踏まえて、復興まちづくりにこれからどう活用していくかという点は問われると思います。
 そこで、復興大臣にも伺いたいんですが、今回のこの想定、どのように捉えて今後の復興に生かしていきたいとお考えでしょうか。
この発言だけを見る →
西
西銘恒三郎#12
○国務大臣(西銘恒三郎君) 被災三県の津波浸水想定は、各県における県内最大クラスの津波、レベル2、これ東日本大震災並みの想定に対して、今後、ハード、ソフト併せた総合的な対策を講じるための基礎資料として公表されたものと承知をしております。
 また、昨年十二月に内閣府が日本海溝地震と千島海溝地震についての被害想定を公表しております。最悪のケースで日本海溝地震による死者数が約十九万九千人に上るなど、甚大な被害が想定されておりますが、防災対策を徹底することにより人的被害を八割減らすことができるということも併せて示されたところであります。
 このため、今年三月に公表された中央防災会議のワーキンググループの報告書では、一、人命を救う、二、被害を最小化する、三、回復をできるだけ早くすることを目標とし、防災対策を推進することとされております。
 また、これも踏まえて、日本海溝・千島海溝特別措置法を改正する議員立法が本日成立したものと承知をしております。
 復興庁におきましては、東日本大震災からの復興に当たって、比較的発生頻度の高い津波、レベル1が内陸に浸入しないよう、防潮堤等のハード整備を進めてきたところであります。あわせて、ハード対策だけでは防ぎ切れない最大クラスの津波、レベル2に対しては、防潮堤を壊れにくい構造とすることで避難のためのリードタイムを確保するとともに、防災教育、防災訓練等の充実などのソフト対策と一体となった、より安全、安心な地域づくりを推進してきたところであります。
 引き続き、東日本大震災の教訓が生かされるよう、内閣府を始めとする関係省庁等の防災対策とも連携して取り組んでまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#13
○石垣のりこ君 ありがとうございます。
 資料の三見ていただくと、我が国の地震防災に関する法律体系が図になっております。非常に、それぞれの想定される地震に応じて一応対策なり法律なりはなされているんですが、複雑でございます。まさに今日、今大臣からも御発言いただきました、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案、これ成立しましたけれども、こことの関わりで、今回の想定、多分重複しているところも結構あるし、違うところもあるんだと思うんですけれども。
 最初、私も新聞の見出しを見たときに、これ何の根拠のあるところからの想定なんだろうというか、どういう要請から受けた想定なんだろうということを非常に疑問に思いまして、この法律体系を見て、複雑だなと、もっとこれから整理をして、しっかりと関係省庁が連携を取るべきところは取り、重複するところはしっかりとその部分は省き、こういう整備が必要になってくるのではないかというふうに思いました。これは今後の課題として、以降の質問に譲っていきたいと思います。
 じゃ、その上で、今回この想定が出されたというところを主軸に伺ってまいりますが、今回の津波被害想定によっていろいろなものが見直しされていかなければならないというふうに思うんですが、地元の例ばかりで恐縮ですけれども、東日本大震災の一・二倍の浸水という想定が出た宮城、六市三町で庁舎が浸水域になっているということで、これ、浸水域になっているからといって現実的に移転がすぐ可能かというと、もちろんそんな簡単な話でないことは重々承知しておりますけれども、例えば今回の浸水被害の想定を受けて自治体が庁舎移転などを希望する場合に、使える国の補助制度などはあるんでしょうか。
この発言だけを見る →
小宮大一郎#14
○政府参考人(小宮大一郎君) お答えいたします。
 総務省消防庁では、災害対応拠点となる自治体の庁舎を津波浸水想定区域内から区域外に移転する場合に、用地取得費や施設整備費について、充当率一〇〇%、交付税措置率七〇%の緊急防災・減災事業債の対象としております。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#15
○石垣のりこ君 ちなみに、これが使われたところがあるかも御回答いただいてよろしいですか。
この発言だけを見る →
小宮大一郎#16
○政府参考人(小宮大一郎君) お答えいたします。
 宮崎県の門川町におきまして活用されております。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#17
○石垣のりこ君 ありがとうございます。
 庁舎は災害対応の拠点となるところですから、絶対安全ということはないにせよ、どこに建てたとしてもしっかりと防災対策をしておかなければならない建物であると思いますので、今回の想定を受けて、それこそ中長期的な町づくりの計画の中で津波被害を想定した庁舎移転ということも検討され得るのだというふうに推測いたします。
 今回の津波被害想定によりまして自治体のハザードマップの見直しなども迫られると思うんですが、その点はいかがでしょうか。
この発言だけを見る →
高橋謙司#18
○政府参考人(高橋謙司君) お答えいたします。
 津波浸水想定区域の指定、見直しが都道府県によって行われた場合、市町村は、住民の避難体制を確保するため、津波ハザードマップを作成、改定することになります。
 国土交通省では、市町村がハザードマップの整備を円滑に行えますよう、相談窓口の設置や、簡易に作成できるツールの提供といった技術面での支援を行うとともに、防災・安全交付金により財政面で支援をしております。また、災害に応じて避難先の選定が容易になるポータルサイトを開設するとともに、ホームページやメディアを通じた広報等によりハザードマップの周知に努めてまいります。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#19
○石垣のりこ君 ハザードマップの見直しとともに、新たな防災計画の策定ないしは見直しということもあると思いますが、その点はいかがでしょうか。
この発言だけを見る →
小宮大一郎#20
○政府参考人(小宮大一郎君) お答えいたします。
 消防庁では、消防庁の防災業務計画におきまして市町村が地域防災計画の作成する際の基準を定めておりまして、その中では、津波浸水想定を踏まえ、津波災害警戒区域の指定のあった場合に市町村が地域防災計画に定めるべき事項を記載をしております。
 今後、市町村が地域防災計画の見直しを行うに当たって、都道府県あるいは直接市町村から消防庁に助言が求められた場合には、こうした基準も参考にしながら適切に助言を行ってまいります。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#21
○石垣のりこ君 今回の想定によって、いろいろ変えなければならない、対応しなければならないところもあるということで、先ほど、ハザードマップに関しては、社会資本整備総合交付金、津波・高潮危機管理対策緊急事業ということで、今年度、令和四年度に改正されておりまして、ハザードマップの作成については総事業費のおおむね二割の上限というのが本来あったんですけれども、今回のこの法律に関わって想定が変わった場合、作り直しなどをしなければならない場合はその上限が撤廃されているということで、非常に使いやすくなっているというお声もいただいておりました、自治体の方からは。
 そして、今回の津波被害想定の算出にも関わってくると思うんですけれども、東日本大震災後、地震観測に関してどのような整備が進められてきたか、お話しいただいていいでしょうか。
この発言だけを見る →
原克彦#22
○政府参考人(原克彦君) お答えいたします。
 文部科学省におきましては、東日本大震災を踏まえまして、東北地方太平洋沖においては日本海溝海底地震津波観測網、S―netと呼んでおりますけれども、これを整備し、津波等の観測データを各大学等における津波研究、あるいは気象庁における津波警報等に活用してきたところでございます。
 また、現在、南海トラフ地震の想定震源域である高知県沖から日向灘の海域には観測網の空白域があるということから、新たに南海トラフ海底地震津波観測網、こちらはN―netというふうに申しておりますけれども、それの整備を進めているところでございます。
 文部科学省といたしましては、今後も地震、津波による被害の軽減に資するよう、海底地震津波観測網を適切に整備、運用してまいりたいというふうに考えてございます。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#23
○石垣のりこ君 今日は資料で御用意しませんでしたけれども、大分その観測地点の整備は進められてきているということで、ただ、まだ空白地帯は、令和五年度をめどに整備が一応完了する予定だという話を聞いておりますけれども、空白地帯もあるということで、この辺の整備も今後更に進めていかなければならないと思います。
 災害は忘れた頃にやってくるというような標語がございますけれども、忘れたどころか、近年は、地震、震度六クラスの地震、毎年のように起きていますし、地震だけではなくて、やっぱり台風とか豪雨災害も頻発しております。これまで想定されていなかった地域で、また、一時間当たりの雨量なども、これまでに経験したことのないというふうに警戒を促されるような、想定を超えたものが本当に多発しております。
 先ほども申し上げましたが、特に津波対策に関してもあれだけの法律があって様々な想定があってということで、もちろん備えておくのは大事なんですけれども、ちょっとあそこまで複雑になってしまうとこれやっぱり縦割り行政の弊害みたいなところもあると思うんですが、この辺の整備、これは災害救助法に関する法律の整備も含めて、本当に今後大きな課題になっていくと思いますので、本当にそれは、さらに私自身も私自身の一つの課題として今後取り組んでいきたいと思います。
 今回の想定に関わる質問は以上でございます。
 続いては、ALPS処理水について伺います。
 資料の五を御覧ください。
 「ALPS処理水について知ってほしい3つのこと」ということで、これ全国、全国のでしたっけね、各学校に送られたということでいっとき問題にもなりましたが、これを御覧になりながらでもいいんですけれども、まずは福島原発の事故に関して、汚染水対策、今、海洋放出が前提にしたものが進められておりますが、大臣が所信で、決して風評被害を生じさせないというふうにおっしゃっておりました。ALPS処理水を海外放出することで生じる風評被害というのを、大臣、どのように考えていらっしゃるか、まずはそこについて伺います。
この発言だけを見る →
西
西銘恒三郎#24
○国務大臣(西銘恒三郎君) 東日本大震災に伴う原子力災害によって、放射線に関する誤った理解や安全性に対する不安などから、被災地の農林水産品に対する買い控え、被災地への観光客の減少といった風評被害が発生してきたものと認識をしております。
 ALPS処理水の処分に当たっても、地元などからは同様の風評被害が新たに発生することを懸念する声が上がっております。こうした風評被害を生じさせないため、政府一丸となって科学的根拠に基づく正確な情報の発信などに全力で取り組んでまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#25
○石垣のりこ君 風評被害を生じさせないための対策、もうちょっとより詳しくお話をいただければなと思いますが、もう少し説明していただいてもよろしいですか。
この発言だけを見る →
西
西銘恒三郎#26
○国務大臣(西銘恒三郎君) ALPS処理水の取扱いは先送りできない重要な課題であります。全国の方々の理解と協力が極めて重要だと認識をしております。
 復興庁としましても、関係省庁による風評対策タスクフォースにおきまして、ALPS処理水の処分に関する正確な情報の国内外への発信や、地域の方々と一体となった地域の魅力発信などを盛り込んだ情報発信等の施策パッケージを取りまとめたところであります。これらを踏まえまして、政府一丸となって情報の発信、決して風評影響を生じさせないという強い決意の下、徹底した情報発信などを風評対策で全力に取り組んでいるところであります。
 例えばユーチューブなどを使って、影響力のある方々を使って発信をしてみたり、そういう発信は、おさかなクンであったりあるいはお笑いの方であったり、様々発信をしておりますが、報告を受けているところですと、七百三十万回ぐらいの何かヒットがあったということを報告を受けております。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#27
○石垣のりこ君 ありがとうございます。
 福島原発事故に関することで、ちょっと風評被害という言葉が、本当にこれが適切であるかどうかと私はかなり割り切れない気持ちになるんですが、例えば大辞林によると、風評被害というのは、根拠のないうわさや臆測などで発生する経済的被害というふうに説明がなされております。果たして原発事故に関して根拠のないうわさですとか臆測と言い切れることがどれだけあるだろうかと、私自身も考えます。
 日本司法支援センター、法テラスのウエブページには、中間指針では、いわゆる風評被害という表現は、放射性物質等による危険が全くないのに消費者や取引先が危険性を心配して商品やサービスの購入、取引を回避する不安心理に起因する損害という意味で使われることもあると。しかしながら、少なくとも本件事故のような原子力事故に関して言えば、むしろ必ずしも科学的に明確でない放射性物質による汚染の危険を回避するための市場の拒絶反応によるものと考えるべきであり、したがって、このような回避行動が合理的と言える場合には、原子力損害として賠償の対象になると。このような理解をするならば、そもそも風評被害という表現自体を避けることが本来望ましいが、現時点でこれに代わる適切な表現は裁判実務上もいまだ示されていないと、このような見解が示されております。
 さらに、先ほど風評被害対策としてやっぱり安全性を理解していただくというような趣旨の御回答ございましたけども、復興庁のALPS処理水の安全性を理解してもらうために作ったチラシというのが冒頭で見てくださいと申し上げたものでございます。これ、全国の学校に送付して問題になった。このチラシを見て、私は、安全性を感じるよりも逆に不安を覚えました。
 なぜかというと、これチラシのタイトル、「ALPS処理水について知ってほしい3つのこと」と書かれています。その下には、三つのポイントについて、イラストで見てぱっとイメージできるように作られていると思います。本来であれば、これALPS処理水について書かれているんですけども、一番、二番はトリチウムの説明ですよね。ALPS処理水とトリチウムとは何ぞやというその関係性が明らかになった上で説明がなされているのであればまだ分かるんですが、ALPS処理水とトリチウム、若しくはトリチウム水の関係性がどこに書かれているかというと、印刷が不鮮明で多分読めないと思います、皆さんの視力の問題ではなく、読めないと思いますので、次のページに大きく示しております。ALPS処理水とは、トリチウム以外の放射性物質が安全に関する規制基準値を確実に下回るまで多核種除去施設等で浄化処理された水のことですって、こんなところにちっちゃくALPS処理水とトリチウムの関係性が書かれているわけなんですよ。
 ALPS処理水ってどういうものなのか。トリチウム、身の回りにたくさんありますって書かれています。トリチウムの健康への影響は心配ありませんと書かれております。で、飲んでいます、人が。イルカも口に入れて、循環をしているというふうに書かれていますけれども、ここに書かれているトリチウム及びトリチウム水は、ALPS処理水イコールではないですよね。これを見ると、もういかに飲んでも大丈夫なような印象を与えてしまうと。
 これどうですか。ALPS処理水とトリチウム水、どう違うか、私も言いましたけれども、改めて御紹介というか、御説明ください。
この発言だけを見る →
由良英雄#28
○政府参考人(由良英雄君) お答え申し上げます。
 この御指摘をいただきましたチラシでは、水道水にも通常トリチウムが含まれており、そのトリチウムを含む水道水を飲んでも健康への影響が生じる心配がないことをイラストを用いて説明をいたしております。
 水道水とALPS処理水の違いに関して申し上げますと、WHO、世界保健機関の飲料水基準は、一万ベクレル・パー・リットルとされているところ、ALPS処理水はその基準の七分の一程度にまで薄めて放出する予定としております。
 また、トリチウム以外の放射性核種がALPS処理水の場合には含まれておりますけれども、これは、ALPS処理水は、基準を、規制基準を十分に満たすまで浄化処理が行われておりますので、放出によって環境や人体への影響は考えられないというふうに考えてございます。
 以上でございます。
この発言だけを見る →
石垣のりこ#29
○石垣のりこ君 そうやって仮に口頭で説明して、いや、違うんですって言わないと、この「ALPS処理水について知ってほしい3つのこと」で、一番と二番のトリチウムに関して書かれていることがイコール、ALPS処理水にもイコールなんだというふうな認識の錯誤を招くような表現をなされていると、私自身はこれ非常に思います。だって、ALPS処理水そのものは、こうやって子供が飲むようなものでもないですよね、基本的に。海に放出されればイルカは口にするかもしれませんけれども、これ、男の子が飲んで推奨されるものでは決してないと思います。
 事故を起こして炉心溶融を起こした原発から排出される汚染水を専用の薬剤と装置でろ過して出てきたトリチウム水と、自然界に存在する、飲んでも問題のないようなトリチウム水、別物です。基準値以下の核種を度外視してトリチウムだけ見ても、濃度が全く違う、これも安全に、水道水以下になっているというふうに書いてありますけれども、でも、これ、ALPS処理水は水道水じゃなくて海水ですよね。ALPS処理水は、飲めるような、私たちの体にも存在するトリチウム水と同じであるという、これは非常に誤解を招くようなチラシなのではないでしょうか。学校に送る、安全、安心どころか、このような広報活動を展開する政府に対して不信、不安が生じてもこれ不思議ではないと、私自身は思います。
 これ、トリチウムに対する不安以上に、やっぱり、残る多核種、これは不安がないとは言えません。これも本当に分からないところがたくさんありますので、幾ら基準値以下といっても本当に影響がないものなのかどうか、未知のところも多いと思います。
 それ以上に一番不安になるのが、「ALPS処理水について知ってほしい3つのこと」で、学校にこういう資料を送ってしまう、間違った認識を誘導しかねないような資料を送ってしまう、私、政府の在り方、もうこれ復興庁の名前で出されていますから復興庁の責任大きいと思うんですけれども、復興庁の在り方にこそ、やっぱり風評被害というのであれば、それを誘導する、誘発する原因があるんじゃないんでしょうか。復興大臣、お答えください。
この発言だけを見る →
← 戻る