消費者問題に関する特別委員会

2022-12-08 衆議院 全209発言

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会議録情報#0
令和四年十二月八日(木曜日)
    午前八時三十分開議
 出席委員
   委員長 稲田 朋美君
   理事 井原  巧君 理事 牧原 秀樹君
   理事 宮崎 政久君 理事 宮下 一郎君
   理事 山井 和則君 理事 吉田 統彦君
   理事 池畑浩太朗君 理事 古屋 範子君
      石橋林太郎君    石原 正敬君
      上杉謙太郎君    柿沢 未途君
      勝目  康君    小林 鷹之君
      島尻安伊子君    田畑 裕明君
      武村 展英君    土田  慎君
      土屋 品子君    中川 郁子君
      中山 展宏君    長谷川淳二君
      鳩山 二郎君    平沼正二郎君
      船田  元君    堀内 詔子君
      本田 太郎君    松島みどり君
      保岡 宏武君    青山 大人君
      井坂 信彦君    石川 香織君
      おおつき紅葉君   大河原まさこ君
      長妻  昭君    西村智奈美君
      早稲田ゆき君    青柳 仁士君
      浅川 義治君    沢田  良君
      國重  徹君    吉田久美子君
      田中  健君    宮本  徹君
      本村 伸子君
    …………………………………
   内閣総理大臣       岸田 文雄君
   国務大臣
   (消費者及び食品安全担当)            河野 太郎君
   内閣府副大臣       大串 正樹君
   内閣府大臣政務官     尾崎 正直君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          竹内  努君
   政府参考人
   (文化庁審議官)     小林万里子君
   衆議院調査局第一特別調査室長           菅野  亨君
    ―――――――――――――
委員の異動
十二月八日
 辞任         補欠選任
  小林 鷹之君     本田 太郎君
  田畑 裕明君     島尻安伊子君
  平沼正二郎君     石橋林太郎君
  堀内 詔子君     石原 正敬君
  松島みどり君     土屋 品子君
  石川 香織君     西村智奈美君
  大河原まさこ君    長妻  昭君
  山井 和則君     山田 勝彦君
  沢田  良君     青柳 仁士君
  本村 伸子君     宮本  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  石橋林太郎君     平沼正二郎君
  石原 正敬君     堀内 詔子君
  島尻安伊子君     中川 郁子君
  土屋 品子君     松島みどり君
  本田 太郎君     小林 鷹之君
  長妻  昭君     大河原まさこ君
  西村智奈美君     おおつき紅葉君
  青柳 仁士君     沢田  良君
  宮本  徹君     本村 伸子君
同日
 辞任         補欠選任
  中川 郁子君     田畑 裕明君
  おおつき紅葉君    石川 香織君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 消費者契約法及び独立行政法人国民生活センター法の一部を改正する法律案(内閣提出第一八号)
 法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律案(内閣提出第二二号)
     ――――◇―――――
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稲田朋美#1
○稲田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、消費者契約法及び独立行政法人国民生活センター法の一部を改正する法律案及び法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として法務省大臣官房司法法制部長竹内努さん、文化庁審議官小林万里子さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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稲田朋美#2
○稲田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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稲田朋美#3
○稲田委員長 これより内閣総理大臣出席の下、質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。宮下一郎さん。
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宮下一郎#4
○宮下委員 自由民主党の宮下一郎です。
 本日は、消費者契約法及び独立行政法人国民生活センター法の一部を改正する法律案と法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律案について質問させていただきます。
 両法案の提出の経緯を振り返ってみますと、本年七月八日に安倍晋三元総理に対する銃撃事件が発生し、容疑者の供述を契機に、旧統一教会をめぐる問題が報道されたことが端緒となりまして、岸田総理はこれまでに様々な対応をされてこられました。
 八月十日、「旧統一教会」問題関係省庁連絡会議の設置に向けた指示を出され、八月二十六日には消費者庁に霊感商法等の悪質商法への対策検討会を設置されております。また、九月五日からは合同電話相談窓口が開設され、相談の約七割が金銭トラブルであるということも明らかになってまいりました。
 十月十七日には消費者庁の検討会の報告書が公表され、十一月八日の総理会見では、消費者契約法と国民生活センター法の改正案の今国会提出と悪質な献金等の被害者救済のための新法の提出に努力することを表明され、このうち、改正法案については十一月十八日に衆議院に提出されたところであります。同日、自民、公明、立憲、維新、国民、共産の六党の幹事長、書記局長の会談において新規立法に関する概要が示され、与野党間で協議が行われました。翌十九日には、岸田総理から、被害者救済、再発防止に実効性のある仕組みをつくるため、政府として法案を今国会に提出したい旨を表明されました。
 また一方、同時並行で、文部科学省、文化庁の手続も進められ、十一月二十二日には宗教法人法に基づく質問権の行使がなされたところであります。
 そして、今日審議となる新法については、十二月一日に国会に提出されたということであります。この新法は、与野党の意見を取り入れて作られた法律であるとともに、総理のリーダーシップによって非常に短時間でまとめ上げられ、そして今国会への提出が実現したという点で、特筆すべき法律だと感じております。
 こうした経緯を振り返って、旧統一教会の問題に総理として、また政府としてどのような方針で取り組んでおられるのか、岸田総理のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
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岸田文雄#5
○岸田内閣総理大臣 旧統一教会については、宗教法人法に基づく報告徴収、質問権の行使により事実把握と実態解明を進める、そして被害者の救済に向けた相談体制を強化する、そして今後同様の被害を生じさせないための法制度の見直しにしっかり取り組んでいく、この三点を政府としての基本的な方針として取り組んでおります。
 政府としては、改正法案及び新法案の国会審議において、法案の趣旨や目的について説明を尽くし、早期の成立に向け努力していくとともに、これらの法律がより実効的に運用されるよう、相談体制の強化等にも引き続き全力で取り組んでまいりたいと考えております。
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宮下一郎#6
○宮下委員 本日審議します二つの法案ですが、今後の新たな契約や寄附などによる被害の防止に役立つ一方で、現在被害を受けている人の救済につながるのかという疑問を持たれる方もあるのではないかと思います。
 そこで、現在被害を受けている人への対応について、改正法案、新法案によるものも含めた全体の構図について御説明をいただくとともに、今後の対応についてもお示しをいただきたいと思います。
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岸田文雄#7
○岸田内閣総理大臣 関係省庁連絡会議における旧統一教会問題に関する相談窓口については、先般法テラスに対応窓口を継承し、法テラスでは併せて心理専門職を配置した対応部署を新設するなどして、宗教二世を含む、お困りの方からの相談に対応しています。
 政府としては、こうした法テラスの取組を予算面、体制面から強力に後押しをし、さらに、関係機関、団体等との緊密な連携の下、被害者の多様かつ複合的なニーズに応じて支援の一層の充実を図るなどして、実効的な救済に万全を尽くしてまいりたいと考えています。
 また、改正法案では、霊感等による告知を用いた勧誘に対する取消権に関し、現行の取消権について時効が完成していないものには適用するほか、ADRの機能を強化することなどによって、現在の被害者の救済を図ることとしております。
 さらに、新法案では、寄附の勧誘を行うに当たっての配慮義務を規定いたしますが、これは過去の不法行為の認定に当たっても考慮される可能性があると考えており、この点においても、現在の被害者の救済に資するものであると考えています。
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宮下一郎#8
○宮下委員 この新法に関しまして、これまでの委員会質疑で多く取り上げられたテーマに、この配慮義務の規定を禁止行為の規定とすべきではないかという論点がございます。
 そこで、改めて河野大臣に、この新法において配慮義務と禁止規定を分けて定めている理由についてお伺いをしたいと思います。
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河野太郎#9
○河野国務大臣 禁止行為の対象とする場合、命令等の行政処分あるいは刑事罰が適用されることにもなりますから、現行の日本の法体系に照らせば、要件の明確性が必要となってまいります。
 新法において、禁止行為の規定は、法人が何をしてはならないのかを明確に認識できるようにするために、また、取消権の規定は、それが十全に機能するものとなるために、法人等の行為の類型を可能な限り客観的に、かつ明確なものとして規定をいたしました。
 第三条の配慮義務にあります、自由な意思の抑圧、あるいは適切な判断をすることが困難な状態、生活の維持を困難にする、これらはいずれも、勧誘によってもたらされる個人の側の結果としての状態でございます。そのため、そのような結果をもたらす法人の不適当な寄附の勧誘行為につきましては、これはもう様々なものが想定されますので、それらを客観的かつ明確な要件として規定することは難しいと思います。
 したがって、配慮義務の規定を禁止行為や取消権の規定にすることは困難であると同時に不適切であると考え、禁止行為そして配慮義務の二段構成を取ることで実効性を高めていきたいと考えております。
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宮下一郎#10
○宮下委員 この新法につきましては、民事ルールだけではなくて、禁止行為とこれに対する勧告、命令、公表といった行政措置が盛り込まれている点が重要なポイントであると考えております。
 また、与野党の修正協議の中では、配慮義務についても勧告や公表といった行政措置の対象にした方がよいのではないかといった議論もされているところであります。
 そこで、そもそも新法に行政措置を盛り込んだ意図とその期待される効果はどういったものなのかについて、河野大臣にお伺いをしたいと思います。
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河野太郎#11
○河野国務大臣 新法案は、行政処分を導入している点が重要でありまして、これによって、消費者契約法と相まって、被害の防止、救済に資することを期待しております。
 具体的には、寄附者の家族から法人などによる禁止行為の情報提供がなされることにより、勧告、命令につながり、法人名が公表されることで、御本人に対して不当な寄附勧誘を行う法人などからの脱会を働きかけやすくなり、本人が自身の被害に気づいて、寄附金を取り戻し、被害を回復する行動を起こす契機となることを期待したいと思います。
 民事ルールを定める消費者契約法と相まって、寄附の勧誘を受ける者の保護を図り、被害の救済とともに被害の未然防止、拡大防止につながるというふうに考えております。
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宮下一郎#12
○宮下委員 こうしたことで新たな被害の未然防止にもつながるという点で、こういった行政措置が盛り込まれている点は特に重要だなということを再確認させていただきました。
 また、もう一つ、この旧統一問題に対する論点としては、安倍元総理銃撃事件以来、多くの二世被害者の皆様をどう救うかという点がクローズアップされております。
 多くの二世の皆様が様々な悲痛な訴えをされています。私も報道等を通じて、二世の皆様が、貧困や孤独にさいなまれている現状、また、自由な恋愛とか結婚も認められない、自らいろいろなことを選び取ることができない、そういった状況に置かれているということを知って、大きなショックを受けているところでございます。
 そこで、二世の皆様の苛烈な状況を少しでも救うために、今回の二つの法律でできることは何なのか、その点について河野大臣にお伺いをしたいと思います。
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河野太郎#13
○河野国務大臣 この法案では、債権者代位権という自らの権利を守るために必要な限度で他者の権利の行使を認める制度を活用しやすくするということで、家族らの被害の救済を図ることとしております。
 また、この債権者代位権の適切な行使のために、法テラスと関係機関が連携した相談体制を整備していくなど、被害者、その家族の支援を行っていきたいと思います。
 また、家族の住居や生活の維持のために欠くことのできない事業用資産を処分して寄附資金を調達することを求める行為を禁止し、これに抵触する場合は勧告、命令の行政措置の対象となります。さらに、寄附の勧誘に当たって、寄附者やその配偶者、扶養親族の生活の維持を困難にすることがないようにするということを配慮規定として規定をし、これらの禁止規定や配慮義務の規定は、これによって将来に向けて被害の発生、拡大防止に資すると考えております。
 また、これらに違反するような不当な勧誘行為が行われたことを主張、立証することによって、御家族についても、家族自身に対する民法上の不法行為の認定やそれに基づく損害賠償請求が容易となり、被害救済の実効性を高めることができると考えております。
 また、法人等が故意に不当な勧誘等によって本人に家族の財産を無断で寄附させた場合など、法人等が不法行為によって家族自身の権利利益を侵害したと評価されるときには、家族は、当然、当事者として当該法人に対して損害賠償を請求することが可能になると思います。
 こうして、新法案は、行政処分を導入している点が重要であり、これによって、消費者契約法と相まって、被害の防止、救済に資すると期待しております。
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宮下一郎#14
○宮下委員 最後に、寄附文化の醸成に関連して、総理のお考えを伺いたいと思います。
 現在、多くのNPO法人、学校法人などの活動が寄附によって支えられております。また、岸田総理が掲げられている新たな資本主義には、お互いに支え合うという理念も含まれているものと理解しております。一方、欧米に比べて日本は、寄附を通じて皆で支え合うという共助の取組が遅れていると感じています。まさに寄附文化の醸成が今の日本に求められているのではないかと思います。
 一方、今回の法律が寄附文化に悪影響を与えるようでは困る。新法によって寄附文化の醸成が阻害されることはない、この点について御説明をいただければと思います。
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岸田文雄#15
○岸田内閣総理大臣 今の御質問にお答えする前に、先ほどの答弁で、改正法案につきまして、現行の取消権について時効が完成していないものにも時効期間の伸長を適用するほかとお答えすべきところ、時効期間の伸長という文言が抜けておりました。ちょっと文言を追加させていただきます。
 その上で、今の御質問にお答えいたしますと、新法案におきましては、法の運用に当たっては、NPO法人等様々な法人の活動における寄附の重要性に留意しなければならない、この旨規定をしております。また、本法案における禁止規定や配慮義務は、社会通念上不当な勧誘行為と考えられるものに限っているものです。
 そのため、通常のNPO法人等であれば、寄附の勧誘に支障があるといったことはなく、寄附文化への醸成に対する不当な抑制にはつながらないと考えています。むしろ、不当な寄附の勧誘行為が防止されることによって、寄附への理解や寄附勧誘への安心感が高まることにもつながり得る、このように考えております。
 なお、今後とも、NPO法人等の関係者に御懸念があるようであれば、本法案の趣旨についてしっかりと説明を尽くしてまいりたいと考えます。
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宮下一郎#16
○宮下委員 終わります。ありがとうございました。
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稲田朋美#17
○稲田委員長 次に、國重徹さん。
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國重徹#18
○國重委員 おはようございます。公明党の國重徹です。
 今回の新法案、多くの方の御尽力による、そして思いのこもった法案でありますけれども、その上で、総理の決断が法案成立に向けた流れを加速させたこと、これは間違いありません。
 総理は十一月八日、被害者救済と被害防止のため、新たな法制度実現に取り組む決意をした、今国会を視野にできる限り早く法案を国会に提出すべく最大限努力をすると、新法制定への思いを強く訴えられました。そして、十一月二十五日、総理は更に踏み込んで、この国会に提出し、早期の成立に努めていきたい、そうおっしゃいました。
 今国会で何としてもこの新法を成立させるんだ、その決断に至った思い、そして法案が現実に国会に提出をされ、そして審議に臨まれている現在の思い、まず総理の思いをお伺いさせていただきたいと思います。
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岸田文雄#19
○岸田内閣総理大臣 私自身、旧統一教会の被害者の方々と内々お会いをして、凄惨な御経験を直接伺い、被害者の救済及び再発防止を図るために、今国会で被害者救済法案の実現に取り組む決意、これを新たにいたしました。このため、消費者庁に対し、総力を挙げて法制度の検討を進め、可能な限り早急に国会に提出するよう指示をしてきたところです。こうした思い、これは現在も変わっておりません。
 法案について、国会において丁寧に説明し、成立に向けて最大限努力をしていきたいと考えています。
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國重徹#20
○國重委員 総理の思い、よく分かりました。
 その上で、法案を作ったとしても、その実効性がなければいけません。今般の新法案は、新たな被害を防止し、被害者救済に資する、家族の救済にも資する、そういった実効性ある法案となっているのか。衆議院の委員会質疑もこれで最後になります。いま一度しっかりと河野大臣から御説明をいただきたいと思います。お願いします。
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河野太郎#21
○河野国務大臣 消費者契約法の改正法案は、旧統一教会問題などのいわゆる霊感商法や契約に当たる寄附について、取消権の対象範囲の拡大や取消権の行使期間の伸長等の措置を講じ、被害防止及び救済の可能性を高めるものとなっております。
 新法案では、日本の現行の法体系の中で許される限り最大限実効的な法案とすべく、消費者契約に当たらない寄附も含め、社会的に許容し難い悪質な寄附の勧誘行為を禁止し、これに対する勧告、命令等の行政措置を導入するとともに、不適切な勧誘行為を受け、困惑した中で行われた寄附の意思表示には瑕疵があることから取消しを認める制度としております。
 加えて、新法案では、寄附の勧誘に当たっての配慮義務を定めており、これに反するような不当な寄附勧誘が行われた場合、民法上の不法行為認定やそれに基づく損害賠償請求が容易になるものと考えております。さらに、こうしたことは抑止効果にもつながると考えているところでございます。
 また、御家族については、新法案で被保全債権が扶養義務などに係る定期金債権である場合について、債権者代位権の特例として、履行期が到来していなくとも債権者代位権の行使を可能とし、債権者代位権を活用しやすくすることで被害救済を図るということにしてございます。
 新法案の禁止規定や配慮義務の規定により、家族自身に対する民法上の不法行為の認定やそれに基づく損害賠償請求も容易となり、被害救済の実効性を高めることができると考えているところでございます。
 このように、今回の法案は、これまで救済できなかった被害をより幅広く救済をするとともに、将来に向けて被害の防止にも役立つものであると思います。そういう意味で非常に実効的なものと考えております。
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國重徹#22
○國重委員 河野大臣、ありがとうございました。
 禁止行為、また取消権、配慮義務、行政措置や刑事罰を始め、様々な規定を組み合わせた被害防止、被害救済に資する実効性ある法案なんだということの御説明をいただきました。
 今、旧統一教会をめぐる様々な問題がクローズアップをされておりますけれども、宗教はどこまでも人間のためのものであって、最優先されるべきは人間の尊厳であります。いかなる団体であっても、人の自律、尊厳を奪って、人を食い物にするような極めて悪質なもの、法に抵触するような行為があれば、これは法律に基づいて厳正に対処していかなければなりません。
 この新法を成立させて、まずはしっかりと運用していく、運用する中で課題があれば、改善、バージョンアップをしていく、こういったことが重要だと思います。
 次に、許容性の観点でお伺いいたします。
 寄附やその勧誘行為は、思想、良心の自由、信教の自由、学問の自由、政治活動の自由などとも関わる重要な権利になります。不明確、過剰な規制によって、これらの権利に行政が不当に介入するようなことがあってはなりません。また、正当な寄附勧誘をしている団体を不当に萎縮させるようなことがあってもなりません。この観点で、新法案ではどのような設計、配慮がなされているのか、河野大臣にお伺いいたします。
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河野太郎#23
○河野国務大臣 寄附の勧誘に際しましては、正当な勧誘行為を不当に萎縮させることがないようにするためにも、禁止行為は、法人がどのような行為をしてはならないのか的確に認識できるよう、その類型及び要件を可能な限り客観的で明確なものとして規定をすることが必要だと考えております。
 そこで、この新法案につきましては、そのような類型の行為を禁止行為として定める一方、勧誘を受ける者が適切な判断をすることが困難な状態に陥ることなどについては、それをもたらす行為を禁止するのではなく、配慮義務として定めております。また、報告徴収、勧告、命令に関しては、新法案が多くの法人に影響が及ぶことなどを踏まえ、特に必要と認めるときなどの要件を求めているところでございます。
 また、この運用に当たりましては、社会において寄附が果たす役割の重要性への留意と、学問の自由、信教の自由、政治活動の自由への十分な配慮が必要である旨の規定も設けさせていただいております。
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國重徹#24
○國重委員 実効性と許容性、このバランスの取れた法案になっているというような答弁だったと思います。
 その上で、旧統一教会のように社会的相当性を逸脱した方法で寄附を集めてきた団体なんかじゃない、公益のためにきちんと活動してきた団体の関係者の皆様から、新法が成立すると、自分たちが寄附を集めたり活動したりすることに新たな規制が課されるんじゃないか、こういった不安や懸念の声が上がっております。
 今回、消費者庁は多くの団体を対象に大きな権限を持つことになります。その権限が適正に行使をされ、公益を担っている様々な団体の不安や懸念を払拭していくためにも、例えば、消費者委員会の下、有識者で構成される専門委員会を設置して、法務省や文科省を始め関係行政機関の職員の参画も得ながら、新法施行のためのガイドラインを作成する、こういったことも検討すべきではないかと思います。そして、逐条解説やQAもしっかりと作っていく、そしてそれらを周知していく、こういったことが大切になってくると思いますけれども、河野大臣の御見解をお伺いいたします。
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河野太郎#25
○河野国務大臣 今般の法案成立後、要件や趣旨などについて疑義が生じることがないように、逐条解説等で分かりやすく解説をしていきたいと思っております。
 また、行政庁として、新法で規定する命令等の行政措置を行うかどうかに当たって執行基準を策定する、策定する場合に公表が必要かどうか、こうしたことにつきまして、施行期日までの間に十分検討して、適切に対応してまいります。
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國重徹#26
○國重委員 法案は、成立させるまでも大事ですけれども、それをいかに円滑に運用していくかということもまた大事になりますので、是非、河野大臣、よろしくお願いいたします。
 次に、今般の新法によって、先ほど申し上げましたとおり、消費者庁は多くの団体を対象に大きな権限を持つことになりますけれども、この新法が、単に寄附の規制だけではなくて、寄附への理解、また寄附勧誘への安心感が高まることにもつながり得る、そういうものであれば、その意味でも本法案というのは積極的な意義があると思います。これに対する河野大臣の御見解をお伺いいたします。
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河野太郎#27
○河野国務大臣 今回の法案では、禁止規定やそれらに対する行政上の措置を設けております。これらの禁止規定は、社会通念上、悪質、不当な勧誘行為と考えられているものでございまして、配慮義務に関しても、真っ当に寄附を募っている法人であれば、当然にもう既に配慮されているものに限っております。
 通常のNPO法人その他であれば、寄附の勧誘に支障があることはないと思っておりまして、寄附文化の醸成への不当な抑制にはつながることはないと思います。反対に、この不当な寄附の勧誘行為が防止されることによって、寄附の勧誘に対する安心感とか寄附への理解が高まる、そういうことがあるのではないかと期待をしているところでございます。
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國重徹#28
○國重委員 そういった積極的な意義がある法案になるよう、運用も、そういったことも見据えて適切な運用になるよう、是非しっかりとやっていただきたいと思います。
 最後に、総理にお伺いいたします。
 悪質、不当な寄附勧誘には厳正に対処していく、他方で、正当な寄附勧誘をしている団体にはその活動に支障を生じさせないようにする、新法を適正に運用、執行していく、これに関する総理の御決意を最後にお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#29
○岸田内閣総理大臣 まず、悪質な献金による被害の防止、救済に向けて、新法案は非常に重要な制度になると考えています。
 そして、本法案が成立した際には、国会での議論も踏まえ、法律の解釈の明確化や法テラス等の相談体制の充実など、法の適正な執行、また実効性の向上に向けて最大限取り組んでいきたいと考えています。
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