予算委員会

2022-10-17 衆議院 全349発言

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会議録情報#0
令和四年十月十七日(月曜日)
    午前八時五十七分開議
 出席委員
   委員長 根本  匠君
   理事 小林 鷹之君 理事 中山 展宏君
   理事 古川 禎久君 理事 堀井  学君
   理事 牧原 秀樹君 理事 逢坂 誠二君
   理事 後藤 祐一君 理事 青柳 仁士君
   理事 赤羽 一嘉君
      あかま二郎君    五十嵐 清君
      伊藤 達也君    石井  拓君
      石破  茂君    稲田 朋美君
      今村 雅弘君    岩屋  毅君
      衛藤征士郎君    奥野 信亮君
      金田 勝年君    亀岡 偉民君
      神田 憲次君    小泉 龍司君
      後藤 茂之君    後藤田正純君
      高村 正大君    鈴木 隼人君
      田中 和徳君    辻  清人君
      土屋 品子君    中根 一幸君
      萩生田光一君    橋本  岳君
      平沢 勝栄君    古屋 圭司君
      牧島かれん君    三谷 英弘君
      宮崎 政久君    宮下 一郎君
      八木 哲也君    山本 有二君
      鷲尾英一郎君    渡辺 孝一君
      渡辺 博道君    荒井  優君
      大西 健介君    岡田 克也君
      源馬謙太郎君    堤 かなめ君
      西村智奈美君    藤岡 隆雄君
      太  栄志君    本庄 知史君
      森山 浩行君    山岸 一生君
      山田 勝彦君    山井 和則君
      吉田はるみ君    渡辺  創君
      阿部  司君    池畑浩太朗君
      掘井 健智君    庄子 賢一君
      高木 陽介君    中野 洋昌君
      鰐淵 洋子君  斎藤アレックス君
      鈴木  敦君    宮本  徹君
      緒方林太郎君    大石あきこ君
    …………………………………
   内閣総理大臣       岸田 文雄君
   総務大臣         寺田  稔君
   法務大臣         葉梨 康弘君
   外務大臣         林  芳正君
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       鈴木 俊一君
   文部科学大臣       永岡 桂子君
   厚生労働大臣       加藤 勝信君
   農林水産大臣       野村 哲郎君
   経済産業大臣
   国務大臣
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      西村 康稔君
   国土交通大臣       斉藤 鉄夫君
   環境大臣
   国務大臣
   (原子力防災担当)    西村 明宏君
   防衛大臣         浜田 靖一君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     松野 博一君
   国務大臣
   (デジタル大臣)
   (デジタル改革担当)
   (消費者及び食品安全担当)            河野 太郎君
   国務大臣
   (復興大臣)       秋葉 賢也君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (防災担当)
   (海洋政策担当)     谷  公一君
   国務大臣
   (こども政策担当)
   (少子化対策担当)
   (男女共同参画担当)   小倉 將信君
   国務大臣
   (経済再生担当)
   (経済財政政策担当)   山際大志郎君
   国務大臣
   (知的財産戦略担当)
   (科学技術政策担当)
   (宇宙政策担当)
   (経済安全保障担当)   高市 早苗君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当)
   (地方創生担当)
   (規制改革担当)
   (クールジャパン戦略担当)
   (アイヌ施策担当)
   (デジタル田園都市国家構想担当)         岡田 直樹君
   財務副大臣        井上 貴博君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    近藤 正春君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            山中 伸介君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  吉川 徹志君
   政府参考人
   (内閣官房国土強靱化推進室次長)         村山 一弥君
   政府参考人
   (内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局次長)          村手  聡君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房故安倍晋三国葬儀事務局長)    原  宏彰君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房経済安全保障推進室次長)     品川 高浩君
   政府参考人
   (内閣府男女共同参画局長)            岡田 恵子君
   政府参考人
   (内閣府子ども・子育て本部統括官)        吉住 啓作君
   政府参考人
   (消費者庁次長)     黒田 岳士君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          竹内  努君
   政府参考人
   (法務省人権擁護局長)  松下 裕子君
   政府参考人
   (厚生労働省人材開発統括官)           奈尾 基弘君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           蓮井 智哉君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           杉浦 正俊君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           木原 晋一君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長)   片岡宏一郎君
   政府参考人
   (経済産業省通商政策局通商機構部長)       柏原 恭子君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官)         南   亮君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        定光 裕樹君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      松山 泰浩君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    角野 然生君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            小林 浩史君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            横島 直彦君
   政府参考人
   (国土交通省総合政策局長)            瓦林 康人君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  久保田雅晴君
   政府参考人
   (観光庁次長)      秡川 直也君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  増田 和夫君
   政府参考人
   (防衛省整備計画局長)  川嶋 貴樹君
   政府参考人
   (防衛省人事教育局長)  町田 一仁君
   政府参考人
   (防衛装備庁長官)    土本 英樹君
   参考人
   (日本銀行総裁)     黒田 東彦君
   予算委員会専門員     齋藤 育子君
    ―――――――――――――
委員の異動
十月十七日
 辞任         補欠選任
  石破  茂君     八木 哲也君
  衛藤征士郎君     神田 憲次君
  金田 勝年君     渡辺 孝一君
  鈴木 隼人君     石井  拓君
  田中 和徳君     あかま二郎君
  辻  清人君     五十嵐 清君
  三谷 英弘君     萩生田光一君
  西村智奈美君     太  栄志君
  吉田はるみ君     岡田 克也君
  渡辺  創君     山井 和則君
  庄子 賢一君     高木 陽介君
  斎藤アレックス君   鈴木  敦君
同日
 辞任         補欠選任
  あかま二郎君     田中 和徳君
  五十嵐 清君     宮崎 政久君
  石井  拓君     牧島かれん君
  神田 憲次君     衛藤征士郎君
  萩生田光一君     高村 正大君
  八木 哲也君     石破  茂君
  渡辺 孝一君     小泉 龍司君
  岡田 克也君     吉田はるみ君
  太  栄志君     荒井  優君
  山井 和則君     渡辺  創君
  高木 陽介君     庄子 賢一君
  鈴木  敦君     斎藤アレックス君
同日
 辞任         補欠選任
  小泉 龍司君     橋本  岳君
  高村 正大君     三谷 英弘君
  牧島かれん君     鈴木 隼人君
  宮崎 政久君     辻  清人君
  荒井  優君     山岸 一生君
同日
 辞任         補欠選任
  橋本  岳君     稲田 朋美君
  山岸 一生君     山田 勝彦君
同日
 辞任         補欠選任
  稲田 朋美君     金田 勝年君
  山田 勝彦君     堤 かなめ君
同日
 辞任         補欠選任
  堤 かなめ君     西村智奈美君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 予算の実施状況に関する件
     ――――◇―――――
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根本匠#1
○根本委員長 これより会議を開きます。
 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房内閣審議官吉川徹志君、内閣官房国土強靱化推進室次長村山一弥君、内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局次長村手聡君、内閣府大臣官房故安倍晋三国葬儀事務局長原宏彰君、内閣府大臣官房経済安全保障推進室次長品川高浩君、内閣府男女共同参画局長岡田恵子君、内閣府子ども・子育て本部統括官吉住啓作君、消費者庁次長黒田岳士君、法務省大臣官房司法法制部長竹内努君、法務省人権擁護局長松下裕子君、厚生労働省人材開発統括官奈尾基弘君、経済産業省大臣官房審議官蓮井智哉君、経済産業省大臣官房審議官杉浦正俊君、経済産業省大臣官房審議官木原晋一君、経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長片岡宏一郎君、経済産業省通商政策局通商機構部長柏原恭子君、資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官南亮君、資源エネルギー庁資源・燃料部長定光裕樹君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長松山泰浩君、中小企業庁長官角野然生君、中小企業庁事業環境部長小林浩史君、中小企業庁経営支援部長横島直彦君、国土交通省総合政策局長瓦林康人君、国土交通省航空局長久保田雅晴君、観光庁次長秡川直也君、防衛省防衛政策局長増田和夫君、防衛省整備計画局長川嶋貴樹君、防衛省人事教育局長町田一仁君、防衛装備庁長官土本英樹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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根本匠#2
○根本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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根本匠#3
○根本委員長 基本的質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。萩生田光一君。
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萩生田光一#4
○萩生田委員 おはようございます。自由民主党政調会長の萩生田光一です。
 三年八か月ぶり、予算委員会での質疑に立たせていただくことになりました。しばらくそちらの閣僚席に問いただされる側で座っておりましたので、何となく受け身が身についてしまったんですが、今日は気持ちを入れ替えて、しっかり問いただしてまいりたいというふうに思います。
 また、閣僚時代は、できるだけ総理の負担を軽減しようということで答弁のサポートをしてまいりましたが、立場が変わりましたので、総理にしっかりお答えいただくべく、質問をしてまいりたいと思います。
 コロナ禍を経験し、また、ロシアのウクライナの侵略を目の当たりにして、それまでの間、我々の日本という国は、大抵のことは自分たちができるというふうに自負をしておりました。しかし、人、物、脆弱性というものが露呈をされたと思っています。
 私は、総理の掲げる新しい資本主義というのは、まさに、必要な人をしっかり国として育てていく、必要なものは、大切なものはしっかりと国がつくっていく、こういった姿勢を示すことにあるんだろうと思っていまして、そういう視点から、我が国の基本的な政策課題、国家のありようについてしっかりと議論をしてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 ただ、冒頭、やはり自民党として、旧統一教会との関係について、国民の皆様に深くおわびをし、反省をしなくてはならないと思っています。
 党として調査を行った結果は既に公表しておりますが、私自身も、地元の世界平和女性連合の方々との御縁があり、これが旧統一教会の関連団体ということでした。
 旧統一教会について、この二十年近くマスコミでも余り取り上げられることもありませんでしたが、実際には今なお高額献金や霊感商法の返済が続いている方々がいらっしゃる。そうした中で、私も含め自民党議員の関与が結果として教団の信用を高めることに寄与してしまったのではないか、こうした御指摘を私たちは真摯に受け止め、猛省をしなくてはならないと思っています。
 信なくば立たずであります。国民の皆さんからこれまでになく強い不信の目が政治に向けられている今、この現状を深刻に受け止め、そして、今後、我が党は関連団体を含め関係を絶つことを党のガバナンスコードで決めさせていただきました。いまだ被害に苦しんでいる被害者の皆さんの救済に向けて、党の消費者問題調査会を始め、党としてもできる限りを尽くして、政府と連携しながら問題解決に頑張ってまいりたい、そのことを改めてお誓い申し上げたいと思います。
 さて、安倍元総理が演説中に襲撃され、お亡くなりになって、あの日から百日が過ぎました。この僅か百日の間にも、中国が我が国のEEZに五発ものミサイルを撃ち込みました。北朝鮮のミサイル発射が相次ぎ、先般は我が国の領域を飛び越えるという暴挙もございました。長年政治行動を共にしてきた者として、率直に申し上げ、安倍総理が御存命ならどうされていただろうかと思わない日はありません。
 先月の国葬儀について、様々な御意見があったことについては今後の国会における議論などに生かしていかなければならないと思っております。他方、二百を超える国や地域、国際機関から七百名を超える外国の弔問客が今回参列されました。そして、岸田総理や菅元総理の弔辞など、本当に心のこもった式典だったと思っております。
 G7の首脳が来ないということを批判される方がいましたけれども、私は、総理、G7の皆さんとは、マルチの会議、いろいろな機会にお会いすることができます。それよりも、東南アジアや日頃なかなか接点のなかった島国など、そういった人たちと直接この日本でお話ができたことは、岸田外交の大きな成果だと私は評価したいと思います。
 式典の途中で安倍元総理のお元気な頃の映像が流れましたけれども、最後の方で、悲観して立ち止まるのではなく、可能性を信じて、前を向いて進むべきだ、こんな発言がありました。はっと目の覚める思いがいたしました。
 国内の経済情勢、国際的な安全保障環境が目まぐるしく変化する時代にあって、国民の命と暮らしを守るべき大きな責任を持つ私たち自由民主党は、立ち止まる暇はございません。安倍元総理の国政にかけた強い思い、こういったものを我々はしっかり継承しながら、この国の将来に責任ある行動を取ってまいりたいと思っています。
 そこで、まず何よりも、安全保障の問題を取り上げなくてはなりません。
 米国は、先週、バイデン政権の国家安全保障戦略を発表し、最も差し迫った課題は、権威主義的な大国による国際平和と安定に対する挑戦だと明記をしました。
 ロシアのウクライナ侵略によって、世界の安全保障環境が一変しました。そして、これは決して対岸の火事ではありません。
 アジアにおいても、台湾海峡の緊張が高まる中、先ほど申し上げたように、EEZに五発のミサイルが撃ち込まれ、極めて危険な挑発行為であります。台湾有事は日本有事であると安倍元総理はおっしゃいましたが、中国自らがこのことを証明したことにもなると思います。
 北朝鮮は、かつてない頻度でミサイル発射を繰り返し、先日は我が国の領域を飛び越えるミサイル発射という暴挙を行うなど、その挑発行為はまさにエスカレートしています。
 こうした行為にただ抗議を繰り返すだけでは、国民の命と平和な暮らしを守り抜くことはできません。必要なものは、言葉でなく、抑止力であります。撃つなら撃つぞという能力を明確に示すことで我が国へのミサイル攻撃を抑止する、これこそが、我が国の平和を守り、国民の命と暮らしを守る道である、そう確信しております。
 我が党は既に反撃能力の保有について提言を行っておりますが、近年の安全保障環境の激変も踏まえ、もはや一刻の猶予もない、そう考えております。反撃能力の保有に向けた岸田総理の決意をまずお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#5
○岸田内閣総理大臣 まず、北朝鮮による一連の弾道ミサイルの発射、これは我が国、地域、そして国際社会の平和と安定を脅かすものであり、断じて容認することはできません。
 我が国として、こうした発射を踏まえて、国連安保理決議違反、日朝平壌宣言違反、こうした観点から強く抗議をし、非難をする、これは当然のことでありますが、あわせて、日米あるいは日米韓での共同訓練を行うなど、こうした強い意思とそして連携、こうしたものを示しているところですが、あわせて、委員御指摘のように、我が国自身の防衛力の強化、これも大きな課題として真正面から取り組んでいかなければなりません。
 自民党の方から、今御発言の中にもありましたように、我が国への武力攻撃に対する反撃能力を保有し、これらの攻撃を抑止、対処する旨、提言もいただいているところです。
 政府としては、いわゆる反撃能力を含め、国民の命そして暮らしを守るために何が必要なのか、あらゆる選択肢を排除せず、そして現実的に検討を今加速をしているところです。
 今後、与党間の協議も進められると承知をしておりますが、こうした議論も踏まえながら、これは年末までに結論を出し、国民の安心、安全につなげていきたいと考えております。
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萩生田光一#6
○萩生田委員 現在の厳しい安全保障環境を踏まえ、自民党は、先般の参議院選挙で、NATO諸国と同様のGDP比二%以上を念頭に、五年以内に防衛力の抜本的強化を進めると国民の皆さんに公約をしました。約束したことは必ず実行しなくてはなりません。国民の命と平和な暮らしを守る、そして領土、領海、領空は断固として守り抜く、これは政治の重い責任であります。
 そして、先月、岸田総理のイニシアチブで、官邸に国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議が設置されたことは、こうした政治の強い意思を示すもので、歓迎をしたいと思います。
 しかしながら、報道ベースで見ますと、どういった防衛力が必要なのかという中身の議論よりも、財源をどうするかといった議論ばかりが目立っているような印象を私は受けました。
 さらに、政府提出資料には、NATO基準でいけば、防衛省以外の研究開発費も入る、あるいは港湾の整備費、海上保安庁の予算も含まれるとか、さらには年金もカウントできる。どうすれば見た目の金額を増やすことができるのか、そんなことばかり考えているようにすら見えてしまいます。
 私は、総理、水増しでは駄目だと思います。水増しでは国民の生命財産を守ることはできません。
 日本は、ウクライナを侵略したロシアと隣り合わせの国です。北朝鮮は核、ミサイルを開発し続けています。中国はこの三十年で軍事費を四十倍に増やしました。国民の命と平和な暮らしを守るため、どういう防衛力が必要か。私は、真面目に積み上げたら、むしろGDP比二%では足りないのではないかということをかねてから申し上げてきました。
 財源論ももちろん必要でありますが、真に必要な防衛力について検討する、政治の意思で、GDP比二%に向けて、予算を真水で増額し、必要な防衛力を整備していくことについて、総理の覚悟をお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#7
○岸田内閣総理大臣 まず、我が国をめぐる安全保障環境が厳しさを増す中にあって、我が国の対処力そして抑止力、これを強化することは最優先の課題であると認識をしております。
 そして、自民党からは既に、五年以内に防衛力を抜本的に強化するために必要な予算水準の達成を目指す、こうした提言もいただいており、与党間での協議もこれから進んでいくと承知をしております。そして、御指摘があった、先般開始した国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議、ここでも議論が進められています。
 こうした議論も踏まえつつ、防衛力の五年以内の抜本的強化、これを進めていかなければならないわけですが、内容において、委員の方から、水増しになってはならない、こういった御指摘がありました。
 内容においても、今、日本の国の国民や命を守るために何が必要なのか。防衛上の装備の必要性、これはもちろん言うまでもないわけですが、今、我が国の国民の命や暮らしを総合的に守るためには、装備のみならず、経済ですとか技術ですとか、海上保安能力ですとか、こうしたあらゆる能力が求められる。こういった総合的な防衛力というものを考え、今の日本の現状において国民の命を、暮らしを守るために何が必要なのか。こういった観点から、内容の議論を進めていると承知をしております。
 そして、その内容に見合うだけの予算はどれだけ必要なのか。そして、その予算の裏づけとしての財源をどこに求めるべきなのか。こうした内容、予算、そして財源、この三つを一体的に議論をしていく、これが今の議論の大きな方向性であると承知をしております。そうした議論を予算編成過程に向けて一体かつ強力に進めていきたいと考えております。
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萩生田光一#8
○萩生田委員 必要なものはしっかり用意していく、そして、どういう優先順位でそれを備えていくか、こういったことをトータルでしっかり考えていかなきゃいけないと思っています。
 私、海上保安庁の予算を入れることそのものを直ちに反対と言うつもりはないんです。最前線で活躍している海保の皆さん、一番最初に遭遇するわけです。しかし、水道ホースで軍艦とやり合うというのは、これはとてもじゃないけれども無理です。海上保安庁法の二十五条の改正、これも考えなくてはいけないと思っています。
 その上で、海保と自衛隊は、武力攻撃事態における相互連携のための共同訓練を行ったことは何回あるんでしょうか。また、武力攻撃事態において防衛大臣は海上保安庁を統制することができるとなっておりますが、統制の訓練を行ったことはあるのでしょうか。そもそも統制の要領というのは定まっているんでしょうか。防衛大臣にお尋ねしたいと思います。
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浜田靖一#9
○浜田国務大臣 海上自衛隊と海上保安庁との間での共同訓練については、これまで海上警備行動命令が発令される事態を想定した共同訓練を積み重ねてきており、これを各種事態への対処に応用し得るものとして考えてまいりましたが、御指摘のような武力攻撃事態を想定した共同訓練については実施したことはありません。
 また、武力攻撃事態において海上保安庁を防衛大臣の統制下に置く場合の防衛大臣による統制の要領については具体的には確立されておりません。そのような訓練も実施はしておりません。
 以上です。
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萩生田光一#10
○萩生田委員 そのとおりなんですね。
 すなわち、防衛予算にカウントするということであれば、そういう能力をしっかり高めていくことが必要だということを改めてここで申し上げておきたいと思います。
 いずれも早急に行うべきことでありまして、これらを行う旨を防衛三文書に明記すべきだと私は思っております。
 また、防衛予算は長い間抑制されてきたので、自衛隊施設の老朽化の著しい点、これは前回の予算委員会で小野寺議員から指摘をされました。自衛隊施設のうち、現在の耐震基準を満たしていない建物が四割以上ある。自衛隊の皆さんは大規模災害のときには即応して人命救助に当たるわけですが、今のままでは人命を助けるべき自衛隊がまず被災してしまう、そんな心配があります。これは五年以内と言わず、直ちに手当てをするべきです。
 また、ロシアによるウクライナ侵略が始まって八か月がたとうとしておりますが、この間、ウクライナ軍は粘り強い戦いを続けております。
 翻って我が国の自衛隊はどうか。予算をGDPの一%に抑えてきた結果、表に出ない弾薬の保有量は著しく少なくなっていると言わざるを得ません。我が国が相手が侵略を断念するまで侵略を排除し続けるだけの継戦能力をしっかり持つことが今求められています。
 総理は自衛隊の最高指揮官です。仮に日本が侵略を受けた場合、ウクライナと同じような八か月間の戦いができるのかということを、国民に不安を与えてはならないと思います。この機会に、しっかり設備も、また陣立ても、あるいは駐屯地の様々な環境整備も含めて、私は、やるべきことはたくさんあると思いますので、改めて力を注いでいただくことを強くお願いをしたいと思います。
 そして、その上で、防衛費を充実していくときに、それがただ海外に流れるだけでは意味がありません。我が国の安全を中長期的に守っていくためには、それがしっかりと国内の防衛産業の基盤強化につながることが重要だと思っております。
 しかし、これまで防衛装備の調達につきましては、長年、財政規律の名目の下で十分な費用が支払われてこなかった結果、近年、様々な企業が防衛産業から撤退を始めている現実があります。私、経産大臣時代に現場の中小企業の皆さんの声を聞いて、何とかとどまってほしいということでお願いをしてきました。おじいさんの時代からずっと防衛省に品物を納めているので、そして、この仕事は続けたい、自分たちも国の守りの一翼を担っているというプライドがある、そう言ってくれるんですが、現場は非常に厳しいです。
 現在の防衛調達では、かかった原価に対して、営業利益率が最大でも七%。国が中小企業の価格転嫁の旗を振っている中で、十分に価格転嫁しないことは下請いじめでもあります。さらに、実際には、財政当局、整備当局から査定をされ、五%にも満たない利益率になり、企業からすれば、先も見えない、稼げない事業として撤退をせざるを得なくなっています。
 例えば、安定的に受注をもらえるからといって長く契約をしている企業はあるんですけれども、残念ながら、先ほど申し上げたように、駐屯地の方の劣化が激しくて、例えば、倉庫が雨漏りするから倉庫に入れられないのでそちらで納品時期を調整してくれといって、企業側が倉庫を借りて、そして、本来だったら契約が終わったら一遍に納めればいいものを、四半期に分けて納めているという実態もあります。防衛省に聞いたら家賃の一部は払っていると言うんですけれども、一部は入札に入っていないですからね。請負負けになってしまうわけです。
 こういう実態を考えたら、駐屯地の整備をして、そしてきちんと納品して、いつでも使える環境を整えることが私は急務だと思っていまして、調達契約の利益率の大幅改善など、国内防衛産業への抜本的な支援策を取るべきだと思います。
 装備移転を積極的に進めていくことも、有志国の安全保障上の利益になるだけでなく、国内防衛産業の基盤強化につながります。
 装備移転は、安全保障上の防衛政策の一環として、制服組が国の前面に立つのが世界の常識です。私も大臣時代、会議の途中にいろいろな国からバイの会談を求められて、そして、ある国、イスラエルだったんですけれども、ドローンを紹介したいので話を聞いてくれと言われました。その場に行きましたら、閣僚と、そして制服の軍人が説明してくれるんです。造ったメーカーの人はいないんですね。日本は全く逆でありまして、日本の製品は、メーカーが説明するんですけれども、技術がいいことは世界が評価しているんですが、じゃ、どういう訓練をしたら能力が高まるんだとか、どのくらいの頻度でどういうふうに使ったらいいんだと聞かれても、これは造った側は説明できないんですね。
 ですから、それを考えたら、世界の標準に合わせて、例えば米国はFMS制度というのをつくっておりまして、国が装備を買い取って作戦指揮の運用と装備をセットで世界に展開しています。我が国でも国が前面に立って、有志国との安全保障に資する観点から、装備移転を進める日本版のFMS制度、こんなものも考えていただいたらいかがかなと思っています。
 国内防衛産業の基盤強化の観点から、調達契約の利益率の改善、日本版FMS創設などの取組について、防衛大臣の見解を伺いたいと思います。
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浜田靖一#11
○浜田国務大臣 国内防衛産業は我が国の防衛力そのものであり、その基盤強化が急務ですが、近年、防衛事業から撤退する企業が相次いでおります。防衛省は、企業より、防衛事業の収益性、成長性が低いといった声をいただいており、防衛産業は厳しい現状にあると認識をしております。
 このため、防衛省では、党からいただいた提言も踏まえ、国内の防衛生産の技術基盤の維持強化のための抜本的な対策を検討しております。かかる施策を含め、防衛装備品の海外移転推進を含む防衛生産、技術基盤の在り方については、新たな国家安全保障戦略等の策定のための議論等において、関係省庁とともに抜本的な対策を検討してまいりたい、このように思っている次第であります。
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萩生田光一#12
○萩生田委員 軍事技術は近年加速度的に進化を遂げています。極超音速ミサイルやドローンなど兵器の進歩だけでなく、サイバー、宇宙、電磁波などの革新的な技術を発展させることで、戦争の在り方そのものが大きく変わっています。
 新しい技術が求められる時代にあって、中国は、国家戦略として軍民融合を進め、民間の技術や資源を軍事に積極的に取り組んでいます。米国においても、二〇一五年からDIU、ディフェンス・イノベーション・ユニットを創設し、シリコンバレーやボストンにオフィスをつくって、民間のスタートアップ企業の先端技術の取り込みを積極的に行っています。
 こうしたデュアルユース技術こそが今やイノベーションの源泉だと思います。目まぐるしいスピードで進む軍事分野でのイノベーションに我が国も追いついていくためにも、もはや防衛省・自衛隊の内部の研究だけでは限界です。外部から民間の技術、とりわけイノベーションの源泉であるスタートアップから技術をどんどん取り組んでいくという発想の転換が求められていると考えます。
 今後五年間の防衛力抜本強化においては、イノベーションをこれまで以上に加速していくため、予算上も一定の数値目標を置き、また、経産省など関係省庁も巻き込む仕組みも整えた上で、デュアルユース、すなわち民間技術の取り込みを拡大していくべきであると考えますが、防衛大臣の見解を伺いたいと思います。
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浜田靖一#13
○浜田国務大臣 お答えいたします。
 AIや量子技術といった急速に進展する民生の先端技術は、将来の戦闘様相を一変させ得ると考えられております。
 こうした中、委員が御指摘のとおり、防衛省独自の投資拡充に加え、政府が推進する研究開発事業の成果を防衛分野で真に意味のある形で活用していくことも重要であります。
 平素から科学技術に関わる関係府省庁との連携に努めているところでありますけれども、我が国の技術力を結集し、優れた防衛上の機能を実現するためには、こうした関係府省との連携を一層強化すべきと考えております。現在、科学技術予算による研究開発プロジェクトへの参画等、その連携の在り方について関係府省と議論をしているところであります。
 防衛省としても、しっかりと検討し、真に防衛の役に立つ仕組みが構築できるよう、積極的に取り組んでまいります。
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萩生田光一#14
○萩生田委員 大臣、よろしくお願いします。
 私、久しぶりに党に戻ってきて、防衛省の皆さんといろんな意見交換をする中で、何か、長年しみついた、萎縮した体質があって、何でと聞き直すことが本当にたくさんあります。今まさに、国民の生命財産、平和な暮らしを守るためには、前面に立ってもらわなきゃいけないと思っていますので、私は、このデュアルユースなど、堂々と研究機関としっかり連携をしながら、そして軍事に転用することを国民の皆さんに明らかにしながら前に進むべきだと思っていますので、くれぐれもよろしくお願いしたいと思います。
 防衛力の抜本的強化の重要な構成要素として、自衛隊員の処遇改善や施設の強靱化などについても目を向ける必要があります。
 自衛隊員は、服務の宣誓を行い、厳しい任務に就いています。高価な装備品も、それ自体で防衛力たり得るのではなくて、それらを使いこなしているからこそ有効な防衛力になるわけです。自衛隊員に十分な能力を発揮してもらうために、その処遇改善は私は不可欠だと思っています。
 施設の強靱化についても同様でありまして、自衛隊施設の多くが老朽化し、自然災害にも脆弱で、何より相手の攻撃に対する防護性も低いと聞きます。これでは戦わずして負けてしまうと思います。
 防衛力強化は装備品の議論に目が向きがちでありますが、こうした自衛隊員の処遇改善や自衛隊施設の強靱化といった側面についても抜本的な強化を行うべきと考えますが、総理の見解を伺いたいと思います。
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岸田文雄#15
○岸田内閣総理大臣 先ほど来、委員の議論を聞かせていただきまして、おっしゃるように、我が国の防衛力を強化するに当たって……ヤジ
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根本匠#16
○根本委員長 御静粛にお願いします。
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岸田文雄#17
○岸田内閣総理大臣 装備品の充実、もちろんこれは大事なことではありますが、それと併せて考えなければならない点がたくさんあるということを強く感じて聞いておりました。
 冒頭あった継戦能力の維持、これも大変重要な点であります。また、防衛施設について御指摘がありました。我が国が継戦能力を維持するために防衛施設の抗堪性を強化する、こういった視点、これも誠に重要なことでありますし、また、世界の防衛力を考えますときに、各国が急速に進化する技術の中にあって防衛力について考えていく、こうしたことを考えますときに、我が国においてデュアルユースを始めとする科学技術との関係、ありよう、これについても重要性を改めて感じています。
 そして、今、処遇改善の話がありました。やはり、日本がこれから未来を考えるに当たって、基本となるのは人であり、人への投資こそ未来を切り開いていく大きな課題であると認識をしております。防衛力においても、人への投資という観点から、処遇改善等を中心にしっかり考えていかなければならない、こうした点を改めて感じるところであります。
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萩生田光一#18
○萩生田委員 ありがとうございます。
 戦後、我が国は自国の防衛力を抑制的に小さく見せてきましたが、現在のような安全保障環境においては、防衛力を大きく見せて抑止力を高めることが最も重要であると、まさに発想の転換をすべきだと思います。
 総理、私、おととい、下関に、安倍元総理の県民葬に参列してきました。時間がありましたので、赤間神宮を参拝し、隣の日清講和条約の記念館を久しぶりに訪れたんです。
 改めて感じたんですけれども、日本という国はおもてなしの国なので、普通は、幾ら戦争状態にあっても相手の方を上座に座らせるという文化が当時もあったそうですけれども、あのときは、まさに海峡を背中にして、伊藤博文は李鴻章を山側に座らせた。それはなぜかといったら、交渉の間、窓の外に、海峡に軍艦を並べて、そして、それが日本の意思であることを清国に伝えたという、そんなお話を聞いて、改めて目が覚める思いをいたしました。
 今までは、防衛力の中核となる自衛隊の能力を抜本的に強化をしていくこと、これはもう当然必要でありますけれども、我が国に侵攻しようとしてもそれは困難であると思わせる力を持ち、それを目に見える形で国内外に示すことが重要であるという点を改めて強調させていただきたいと思います。今回の防衛力の抜本的強化や防衛費増額の議論においては、こうした観点を第一に進めてまいりたいと思いますので、政府の方でもよろしくお願いしたいと思います。
 次に、安全保障とともに、国家百年の大計は教育です。人づくりこそ国づくりであります。まず、子供たちの未来が家庭の経済事情によって左右されるようなことがあってはなりません。その強い信念の下、我々は幼児教育や高等教育の無償化を進めてまいりました。
 同時に、一人一人の子供たちへの教育の質も高めなくてはなりません。人への投資を総理は政権の一丁目一番地に掲げていますが、その投資に当たって、教育の機会の確保とともに、教育の質の向上は、まさに車の両輪であると考えております。
 教育の成果を左右するのは教師の皆さんです。先生が長時間勤務で疲れ果てているようでは、子供たちの教育に全力投球できません。元気のない先生の背中を見て学ぶ子供たちが、新しい日本の未来を切り開く人材に育つでしょうか。さらに、そうした職務環境だと知って、教師の世界に次世代の有為な人材が飛び込んでくれるんでしょうか。
 今まで、長時間労働の規制や処遇改善が、ひいては働く皆さんの創造性、生産性を高め、経済成長につながる、こうした考えの下に働き方改革を進めてまいりました。私は、教育の質を向上させるためにも、教師の皆さんについて、働き方改革、処遇の改善が欠かせないと考えます。
 人への投資に当たっては、まず、この国の将来を支える千三百万人の子供たちのために、人を育てる教師への投資が極めて重要だと考えますが、総理のお考えをお聞かせください。
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岸田文雄#19
○岸田内閣総理大臣 新しい資本主義の柱の一つである人への投資、これは社会全体が急激に変化する中にあって喫緊の課題であると認識をしています。そして、創意や工夫、また新しいアイデアを生み出すのは人であり、我が国の社会と個人の未来、これは教育にかかっている。委員の御指摘は大変重要であると認識をしております。
 そして、特に、子供たちの指導に当たる教師、これは学校教育の充実発展に欠かせない存在であり、大変重要であるという認識を持っております。
 たしか、委員が文部科学大臣をお務めの際に、公立小学校について、四十年ぶりに学級人数の改正を行い、三十五人学級を実現したと記憶しております。
 現在、文部科学省において、勤務実態調査、これを実施しており、今後、その結果を踏まえて、処遇見直しを通じた教職員の質の向上に取り組んでいきたいと考えております。
 こうした具体的な取組を積み重ねることによって、教師の方々の様々な環境整備を引き続き続けていかなければならない、このように考えております。
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萩生田光一#20
○萩生田委員 岸田総理から、教育の重要性、そして教師の重要性の認識について力強いお言葉がございました。
 しかし、このような教師の重要性にもかかわらず、学校はブラックな職場であるとの指摘があるのも事実です。
 文科省による平成二十八年の教員勤務実態調査の推計で、平均して小学校で月約五十九時間、中学校で月約八十一時間の時間外勤務が発生しており、このような教師の長時間勤務の実態は看過できるものではありません。
 同時に、教師の処遇については、いわゆる給特法によって、時間外勤務手当は支給されない代わりに給与月額の四%の教職調整額が支給されることになっていますが、これは昭和四十一年の時間外勤務である月約八時間に相当する金額にすぎません。現在では学校に求められる役割が当時と比べて大きくなっており、時間外勤務の実態と処遇が大きく乖離していることも事実でしょう。
 私が文科大臣時代に、ちょうど令和元年、まずは学校の働き方改革を進めて、長時間勤務の是正ということで、月四十五時間、年三百六十時間の上限を決めました。しかし、その頃は、学校現場は、タイムカードもなければ、勤務時間管理がきちんとできていなくて、実態が分からないということがあったんですけれども、この三年間でしっかりその調査をしてきました。三年後に実施される勤務実態調査を踏まえて、給特法などの法制的な枠組みについて抜本的な見直しを検討する旨を、私自身、何度も答弁をしてまいりました。その趣旨は国会の意思として附帯決議にもなされているはずです。
 また、この法改正をキックオフとして、教師を取り巻く環境整備を進めるほか、今総理からも御指摘いただいた小学校の三十五人学級の実現ですとか、教員業務の支援員、スクールサポートスタッフですとか、それから、教員の免許更新制の発展的解消などにも取り組んできたつもりでございます。
 そして、給特法改正から三年近くが経過し、いよいよ本年度に勤務実態調査が実施されます。
 私が心配しているのは、給与の中身だけじゃなくて、やはり、マンパワーの必要性です。GIGAスクールを始めるときに、パソコン、タブレットが入ったら教員の数を減らしていいんだろうという役所もありました。これは本末転倒だと思います。やはり、人は人にもまれて人になるんだと思います。すなわち、教師の役割というのは大きなものがございます。
 そして、小学校の担任の先生、今、専科の教員が少しずつ増えて、高学年になると理科ですとか音楽ですとか専科の先生に学びますけれども、地方に行きますと相変わらず担任の先生が九科目を担当しているという学校も決して珍しくありません。誤解を恐れず申し上げますけれども、運動神経の悪い先生に教わる体育ほどつまらないものはないと思いますし、アルコールランプに火をつけられない先生の理科の実験でノーベル化学者は出てこないと思います。
 私は、改めて小学校の教員の在り方、やはり、専科を増やして、高学年から理科は理科、体育は体育、音楽は音楽、美術は美術、専門性の高い先生たちに教えてもらうべく、教員の配置も含めた処遇改善というものを考える必要があると思います。
 改めて、現在の検討状況を文部科学大臣にお尋ねしたいと思います。
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永岡桂子#21
○永岡国務大臣 文部科学省におきましては、令和元年の給特法改正を踏まえまして、勤務時間の上限等を定める指針を策定するとともに、教職員の定員の改善、そして支援スタッフの充実など、文部科学行政におけます最重要課題の一つとして、学校における働き方改革を総合的かつ集中的に推進してまいりました。
 文部科学省の調査結果では、時間外勤務は一定程度改善傾向にあり、働き方改革の成果が着実に出つつあるものの、依然として長時間勤務の教職員も多く、引き続きまして取組を加速させていく必要がございます。
 このため、文部科学省におきましては、働き方改革の様々な取組と成果等を踏まえつつ、本年度実施の勤務実態調査において、教師の勤務実態や働き方改革の進捗状況をきめ細かく把握する予定でございます。その結果等を踏まえまして、教師の処遇を定めた給特法等の法制的な枠組みを検討してまいりたいと考えております。
 そして、ただいま、もう一つ御質問のございました教職員定数の改善こそが重要というお話でございますが、新たな時代に向けた学びとして必要なSTEAM教育等のための早期からの専門的な教科指導の実施や、学校における働き方改革の観点からも、やはり、小学校の高学年における教科担任制の推進が必要と認識をしております。
 このため、令和四年度予算におきまして、小学校高学年におけます教科担任制の、教職員定数の改善を新たに計上しております。今後、四年程度かけまして段階的に取組を進めまして、改善総数は三千八百人と見込んでおります。
 また、昨年度から開始をいたしました小学校におけます三十五人学級、本当に先生には大変お世話になりました。これも取り組んでいるところでございます。
 今後とも、専門性のある教師を増やすため、教職員定数の改善に全力で取り組んでまいります。
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萩生田光一#22
○萩生田委員 もっと急げと言ってくれという声がございます。これは本当に待ったなしだと思いますので、大臣のリーダーシップでしっかりやっていただきたいし、我々党もサポートをすることを改めて約束したいと思います。
 総理、金曜日に、東京医科歯科大学と東工大の合併のニュースが流れました。私は画期的なことだと思います。まさに今、官邸の下で教育未来創造会議を行っていて、今までの高等教育の在り方では世界と伍していくことはできない、やはり学部の中身、教えの中身を変えていくべきだという意見を多くの皆さんがおっしゃっています。将来的には、今、STEAM教育のお話もありましたけれども、理系二割文系八割のこの構成を、少なくとも五〇対五〇ぐらいにしていく必要があるのではないかというのが我々教育に携わった者の意見でございまして、是非これはしっかりウォッチをしていただきたい、前に進めていただきたいと思っています。
 そして、この前、スタンフォードを見に行ったときに、まさにこの医工連携、現場で見てきました。医学部の隣に工学部があって、医療現場で使う医療機器を工学部がその場で作って、そしてスタートアップ、ベンチャー企業が、もう上場している企業がたくさんありますよ。使い勝手のよさを、同じ大学の中で行き来ができるというこのメリットを、日本もつくるべきだと思います。
 私、ちょっと心配になったのは、この合併する大学、東京医科歯科大と東工大です、本部を千葉県に置くとなっていました。何でだと聞きましたら、今、二十三区は新しい学部の新設ができない、増員ができない、キャップがかかっています。したがって、千葉に行く。これは、文系大学だったら私はいいと思うんですけれども、実習が伴うこういった理工系の大学が、わざわざ千葉から東京に来ないと実習ができないって、こんな不具合はないと思うんです。
 地方創生の観点から二十三区の大学のキャップをはめるというのは、当時の判断としてはあったのかもしれません。もう、たった四年間で世の中はこんなに変わりました。
 私は、東京の足を引っ張って、そして地方にバランスを取るという政策じゃなくて、世界と戦わなくてはならない今の状況を考えたら、いたずらに東京にある全ての大学の定数を増やしていいですよと言うつもりはないんです。よそにもある学部は、それはそのままでいいじゃないですか。しかし、社会ニーズに合わせて、例えば今必要なのはデジタル人材です。早急に人材育成しなきゃならない。IT企業が集約しているのは残念ながら東京ですよ。民間の講師、そういった人たちも含めて、東京にはそういう素材があるのに、東京では教えられない、地方で育ててくれって、これはちょっと無理があると思います。
 したがって、私は、世界と戦っていく日本の大学を考えたときに、例えばこういう、合併をして自助努力によって新しいスケールメリットを生み出す大学ですとか、社会ニーズに応える新しい人材育成をする、そういう学部については、二十三区で堂々とやらせてあげればいいじゃないですか。決してそれは地方を駄目にする話では私はないと思いますよ。
 例えば、デジタル人材だけじゃなくて、データサイエンティストも足りません。しかし、地方の四大学でしか人材育成を今までしてこなかったんです。ですから、こういう社会ニーズに応える人材をつくっていく必要があります。
 医科歯科大学の話をしましたけれども、法医学のドクターの数も圧倒的に足りていません。法医学のドクターは、医師国家資格を取った後に更に学ばなきゃならない、解剖学をやらなきゃならないんです。そういったことができる大学は首都圏に集中しています。
 今、東京では検視が必要な遺体が年間二万一千体以上出ます。その中で司法解剖に回る遺体もあります。残念ながら、この法医学に携わるドクターが少なくて、司法解剖の時間が遅れています。これは何を意味するかといったら、十年後、二十年後、同じようなパンデミックが起きたときに、最初の患者を見落としますよ。
 まさに国家戦略として、必要な人はちゃんと育てていく、必要なものをつくっていく、その視点から、私は、この二十三区規制の緩和というのを進めるべきだと思っていまして、岡田大臣にお考えをお聞きしたいと思います。
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岡田直樹#23
○岡田国務大臣 御指摘のありました東京二十三区内の大学の収容定員抑制でありますが、我が国における急速な少子化の進行や地域の若者の著しい減少により地域の活力が低下している実情から、地方公共団体等の要望も踏まえて、平成三十年に制定された地方大学・産業創生法により、十年間の時限的措置として導入されたものであります。
 この法律の効果については引き続き注意深く見守ってまいりたいと思っておりますが、その上で、萩生田委員から御指摘のあった、高度なデジタル人材などの成長分野に関する人材育成は極めて重要な課題であり、時宜を得た御指摘であると思っております。教育未来創造会議提言における、理工学部の学生がOECD諸国の平均と比べても大幅に少ない、こういう御指摘も傾聴に値するものとして、委員の御指摘を真摯に受け止めたいと思います。
 その一方で、やはり、社会的なニーズの高い人材育成は、そうした人材が不足している地方においてこそ手厚く進めるべきで、そうした地方での就職、居住につなげていくべきであるという知事会、市長会、町村会など地方の声が根強いことも事実であります。また、岸田政権が掲げるデジタル田園都市国家構想の理念がデジタルの力で地方への人の流れを創出することにあるということも踏まえて考える必要があると思っています。
 さりながら、萩生田委員御指摘の、成長分野における、特にデジタルあるいは理工系、こうした人材の養成が一刻を争う急務であることは全く同感であります。こうした人材をどこでどのように養成することが日本全体にとって、また地方にとって最適であるかは、これは、大学等を所管する、専門性を有する文部科学省とよく相談してまいりたいと考えております。
 必要に応じて、内閣官房で開催する地方大学・産業創生法に関する有識者会議においても御議論いただきたいと思っております。ヤジ
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根本匠#24
○根本委員長 御静粛に願います。
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萩生田光一#25
○萩生田委員 御丁寧な答弁をいただきましたけれども、要はやるかやらないかですよ。
 この資料を見ても分かるように、これは、地方への人流が、東京が吸い上げたら困るといって始めたんだけれども、全然変わっていないですよ。東京に来る地方の出身者、大学の出身者は全く変わっていない。規制前と規制後が変わっていないわけですから、こういうのは私はやはり改めるべきだと思います。誰かが始めたことをやめるというのは勇気が要ることなんですけれども、私はやめまくってきましたからね。やはり正すべきはしっかり正す、それが時の私は閣僚の責任だと思いますので、岡田大臣のリーダーシップに期待をしたいと思います。
 時間がなくなってきてしまったので、総理、リスキリングについてお尋ねします。
 リカレント教育というのをやってきたんですけれども、これはちょっと、照準といいますか、合っていなかったと思うんですね。今度は、スキルアップした人たちがどういう給料をもらえるのか、どういうところで再就職ができるのかを明確にする必要があります。
 私はシンガポールのスキルズフューチャーという制度を見てきたんですけれども、これは、もう企業が、こういうスキルアップをしたらうちの会社でこういう給料で雇いますよというのをあらかじめ公示されているんです。したがって、一年間のスキルアップをした人たちが就職先を安易に見つけることができるという転職につながっています。
 これから五年間で一兆円というパッケージをつくる、そういった意思を示されました。総理が目指すこのリスキリング、どんなものなのか、具体的なお考えをお示しください。
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岸田文雄#26
○岸田内閣総理大臣 賃上げが高いスキルの人材を引きつけ、生産性の向上につながり、それが更なる賃上げにつながる、こうした好循環が機能してこなかったこと、これに真正面から向き合わなければならないということで、賃上げ、もちろん、目の前の賃上げ、これは大事でありますが、構造的な賃上げを考えていかなければならない。その際に重要なキーワードとして、リスキリングという言葉が今大きく注目を集めています。
 構造的な賃上げのためには、新たなスキルの獲得等、成長分野への円滑な労働移動、これを同時に進めることが重要であると考えています。それを応援するために、人への投資、政策パッケージ、五年で一兆円を拡充し、取組を抜本強化していく、こうしたことを考えています。
 今回まとめる総合経済対策の中でも、大きく三つ、こうした取組を資するための政策を用意しています。一つは、円滑な労働移動という観点から、企業間、産業間でこの移動を円滑化させる、こうしたことから、非正規から正規、あるいは転職、あるいは副業、こうしたものを受け入れる企業を支援する、こうした制度を新設するということ。また、キャリアアップを目指す人が、民間専門家の支援ももらいながら、リスキリングから転職まで一気通貫で取り組んでいくことを支援する、こういった制度を新設する。また、これは従来のリカレント教育とも重なる部分でありますが、社員の訓練等を支援する企業への支援金の補助金の引上げ、これを行っていく。こうしたことによって、労働移動をしっかり応援していくことを考えなければならないと思っています。
 かつての高度成長期との違いをしっかり考えなければならない。今、グリーンとか、あるいはデジタルとか、こうした分野において非連続的なイノベーションが起こっている。こうした分野にしっかり労働移動が進まないと日本の成長はないという考え方に基づいて、こうした労働移動を応援していく政策を用意し、リスキリングをしっかりと後押ししていきたい、このように思っております。
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萩生田光一#27
○萩生田委員 本当はGXを進める上での原子力の活用などを改めて総理と議論したかったんですが、時間がなくなりましたので、ここで終わります。
 新しい資本主義、共にしっかり前に進めていけるように努力することをお誓い申し上げたいと思います。
 ありがとうございました。
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根本匠#28
○根本委員長 この際、伊藤達也君から関連質疑の申出があります。萩生田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。伊藤達也君。
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伊藤達也#29
○伊藤(達)委員 おはようございます。自民党衆議院議員の伊藤達也でございます。
 久しぶりに予算委員会で質問に立たせていただきます。関係者の皆様方の御配慮に心から感謝を申し上げます。
 今日は、栃木二区の五十嵐清さんにサポートをしていただきながら、経済政策、そして地域経済や中小企業の視点から、新しい資本主義、成長戦略について議論をさせていただきたいと思います。
 私は一九九三年初当選でありまして、岸田総理とは同じ時代、国政で一緒に仕事をしてまいりました。
 今、歴史的な国難と言われるこうした状況の中で、岸田総理の下、多くの方々の知恵や衆知を集めて何としてもこの状況を突破をしていきたい、そういう思いで、限られた時間でありますけれども、総理を中心に質問をさせていただきたいと思います。
 総理は、この週末、商店街を訪ねて、町の声を聞かれたと思います。物価高に対しての不安な声、私の地元でもこうした声が聞かれるわけであります。
 そこで、日銀総裁、黒田総裁にお見えをいただいていると思いますけれども、この物価高、いつまで続くんでしょうか。景気がよくならない、こうした物価高、コストプッシュインフレは国民生活に大きな影響を与えています。今後の物価の推移、そして物価安定目標二%の関係も含めて、総裁のお考えをお伺いしたいと思います。
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