法務委員会

2023-04-28 衆議院 全82発言

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会議録情報#0
令和五年四月二十八日(金曜日)
    午後一時七分開議
 出席委員
   委員長 伊藤 忠彦君
   理事 谷川 とむ君 理事 藤原  崇君
   理事 牧原 秀樹君 理事 宮崎 政久君
   理事 鎌田さゆり君 理事 寺田  学君
   理事 沢田  良君 理事 大口 善徳君
      東  国幹君    五十嵐 清君
      石井  拓君    石橋林太郎君
      英利アルフィヤ君    奥野 信亮君
      加藤 竜祥君    熊田 裕通君
      鈴木 馨祐君    田所 嘉徳君
      高見 康裕君    鳩山 二郎君
      平口  洋君    深澤 陽一君
      山口  晋君    山下 貴司君
      鈴木 庸介君    野間  健君
      山田 勝彦君    吉田はるみ君
      米山 隆一君    阿部 弘樹君
      漆間 譲司君    日下 正喜君
      平林  晃君    鈴木 義弘君
      本村 伸子君
    …………………………………
   法務大臣         齋藤  健君
   法務大臣政務官      高見 康裕君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁次長) 西山 卓爾君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 林   誠君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 西永 知史君
   法務委員会専門員     白川 弘基君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十八日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     石井  拓君
  中川 正春君     野間  健君
同日
 辞任         補欠選任
  石井  拓君     山口  晋君
  野間  健君     中川 正春君
同日
 辞任         補欠選任
  山口  晋君     岩田 和親君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する法律案(内閣提出第四八号)
     ――――◇―――――
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伊藤忠彦#1
○伊藤委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、本案に対し、宮崎政久君外三名から、自由民主党・無所属の会、日本維新の会、公明党及び国民民主党・無所属クラブの共同提案による修正案が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。沢田良君。
    ―――――――――――――
 出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する法律案に対する修正案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
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沢田良#2
○沢田委員 ただいま議題となりました修正案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
 第一に、難民調査官による事実の調査について、難民調査官は、難民の認定又は補完的保護対象者の認定の申請をした外国人に対し質問をするに当たっては、特に、その心身の状況、国籍又は市民権の属する国において置かれていた環境その他の状況に応じ、適切な配慮をするものとしております。
 第二に、難民の認定等を適正に行うための措置として、まず、法務大臣は、難民の認定及び補完的保護対象者の認定を専門的知識に基づき適正に行うため、国際情勢に関する情報の収集を行うとともに、難民調査官の育成に努めるものとしております。
 あわせて、難民調査官には、外国人の人権に関する理解を深めさせ、並びに難民条約の趣旨及び内容、国際情勢に関する知識その他難民の認定及び補完的保護対象者の認定に関する事務を適正に行うために必要な知識及び技能を習得させ、及び向上させるために必要な研修を行うものとしております。
 第三に、附則において、改正後の入管法に基づく収容に代わる監理措置及び仮放免の制度の運用に当たっては、容疑者等の人権に配慮し、判断の適正の確保に努めるとともに、監理措置決定をしない理由又は仮放免を不許可とした理由を書面により通知する場合において、その理由を容疑者等が的確に認識することができるように記載する等、手続の透明性の確保に努める旨規定しております。
 以上であります。
 何とぞ、御審議の上、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
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伊藤忠彦#3
○伊藤委員長 これにて修正案の趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
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伊藤忠彦#4
○伊藤委員長 この際、お諮りいたします。
 本案及び修正案審査のため、本日、政府参考人として出入国在留管理庁次長西山卓爾君、外務省大臣官房参事官林誠君及び外務省大臣官房参事官西永知史君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤忠彦#5
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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伊藤忠彦#6
○伊藤委員長 これより原案及び修正案を一括して質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。牧原秀樹君。
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牧原秀樹#7
○牧原委員 自由民主党の牧原秀樹でございます。
 率直に言って、現在、ここで私は複雑な気持ちで立っております。
 日本は、人口減少が進み、経済的にも選ばれない国になりつつある。そういう中において、技能実習制度の廃止などとともに、この入管法改正は、外国の方々とどう向き合っていくかを問う極めて大切な法案でございます。
 今年度の予算採決に際し、私は、本会議の壇上におきまして、「私たち政治家は、文字どおり命を懸けて、国のため、国民のため、そして未来のために活動しています。与野党の立場や主義主張の違いこそあれ、この歴史の転換期に国権の最高機関に身を置く者として、共にその使命を果たしていこうではありませんか。このすばらしい国を、未来に胸を張って引き継げるようにしていこうではありませんか。」と呼びかけさせていただきました。
 だからこそ、この歴史的な入管法の改正に当たり、私は、野党の皆様とも真摯な協議を重ね、例えば、名古屋入管の視察、五時間のビデオ視聴、そして、予定を大幅に上回る十九時間の質疑に加えた参考人質疑という、これは、いわゆる国会の通例をはるかに超える審議。そして、度重なって採決を申し出ましたが、修正協議があるんだ、こういうことでもございまして、野党の方の日程にも配慮し、採決を度重なって見送らせていただき、そして、何よりも、各委員の、質疑の皆様には、それぞれの内容について真摯に耳を傾け、そして、修正協議に入って、参考人の皆様の意見も含めて真摯な修正協議をやるべきだ、こう私からもお願いをさせていただいて、前例のない大幅な修正すら、法務省や入管庁の皆様、そして、本当に時間のない中、法制局の皆様にもお願いをしてまいった次第でございます。
 こうした作業をお願いした関係者の皆様、そして、その思いを共有してくださった、寺田筆頭や沢田理事、鈴木オブ、そして有志の会の野党の皆様、また、こちらでは宮崎さんを含め関係者の皆様、こうした全ての皆様には感謝を申し上げる次第でございます。
 しかし、最終的には力及ばずであったということに、物すごい無念の思いを感じるわけでございます。
 私は、改めてですが、ウィシュマさんの死に関しましては、心からお悔やみを申し上げます。そして、日本人の中でその死を悼まない人は誰もいないと思います。だからこそ、二度とこのような悲しみを生んではなりません。
 大臣にお伺いをします。
 本法案の改正には、そのような思い、そして今後への覚悟が込められ、二度と悲しい死、悲しい思いを起こさせないものとなっているのでしょうか。
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齋藤健#8
○齋藤(健)国務大臣 まず、ウィシュマさんの件については、私は、ビデオを見たとき以来ずっと、このようなことを二度と起こしてはいけないと思い続けてこの作業に取り組んできました。そして、今でも、担当さん、担当さんと叫んでいるウィシュマさんの声は耳から離れません。
 そういう意味では、我々がやってきた努力、そしてこれからこの法改正を通じて新たに行う努力、これが極めて大事だというふうに思っています。
 入管庁では、これまで、調査報告書で示された改善策を中心に、組織、業務改革に取り組んできたところ、こうした取組により、常勤医師の確保等の医療体制の強化や職員の意識改革の促進など、改革の効果が着実に表れてきているわけであります。
 そして、加えて、今回の改正法案には、例えば、全件収容主義と批判されている現行法を改め、監理措置を創設し、収容しないで退去強制手続を進めることができる仕組みとした上で、収容した場合であっても、三か月ごとに収容の要否を見直して、不必要な収容を回避する。体調不良者の健康状態を的確に把握して、柔軟な仮放免判断を可能とするため、健康上の理由による仮放免許可申請については、医師の意見を聞くなどして判断することとする。こういった規定を設けているほか、常勤医師の確保のために、現行法における常勤医師の兼業要件を緩和するなどしているわけであります。
 現在、入管庁が取り組んでいる組織、業務改革の進捗に加えて、本法案による監理措置及び仮放免を適正に運用し、何としても再発を防ぐ、そういう覚悟で取り組んでいきたいと考えています。
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牧原秀樹#9
○牧原委員 お願いします。
 私も海外でしばらく時間を過ごしたことがありますが、外国人と一くくりにされる違和感と反発を感じました。しかし、現実には、日本人が何かをすれば、やはり日本人はだね、外人はだねと言われる現状が海外でもあります。ですから、日本でも、例えば仮放免中の方が一人でも重大犯罪を犯せば、その国民だけではなくて、外国人全体の皆様への悪印象がつくられ、その不安感から共生が困難になる、こういう非常に不幸な事態が起きることになります。
 私は、今改正案というのは、こうした犯罪を減らす、できればなくすということにつながるのかどうか、この点についても大臣にお伺いします。
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齋藤健#10
○齋藤(健)国務大臣 本法案において創設する監理措置制度では、監理人が本人の生活状況等を把握しつつ指導監督を行い、逃亡、証拠隠滅又は不法就労活動を疑うに足りる相当の理由がある場合等の届出義務ですとか、それから、監理措置条件等の遵守のために必要な場合に、被監理者の生活状況等のうち、主任審査官の求めのあった事項を報告する義務を履行することによりまして、入管当局が、監理人から必要な事項について届出、報告を受け、平素から被監理者の生活状況、条件遵守状況等を的確に把握し、監理に支障が生じた場合には、入管当局においても、監理人からの相談を受け、必要に応じて被監理者に適切な指導を行うということを想定をしています。
 したがいまして、こうした監理措置制度の適正な運用は、逃亡事案の発生や犯罪行為の抑止にも資するものであると認識しています。
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牧原秀樹#11
○牧原委員 次に、難民の認定率が低いという話がありましたが、この批判は、実際には、例えばウクライナの皆さんを入れたときの数字とかを考えて、つまり、数字の見方によって随分違うし、各国にも相当な違いがあって、それ自体には何らの意味がない、こういうふうに参考人質疑で専門家の方もおっしゃっていたところでございます。
 しかし、大切なのは、保護すべき方をきちんと保護できるかどうか、ここに懸かっているわけでございます。日本が本改正案を通じてそのような我が国の保護すべき人をきちんと保護するという責任を果たす、こういうものになっているのでしょうか。
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齋藤健#12
○齋藤(健)国務大臣 これまでも我が国では、申請者ごとにその申請内容を審査した上で、難民条約の定義に基づき、難民と認定すべき者を適切に認定をしてきたわけであります。
 その上で、本法案では、難民条約上の難民には該当しないものの、これと同様に保護すべき者を保護するために、補完的保護対象者の認定制度を創設し、補完的保護対象者と認定された者に対して、制度的かつ安定的に保護、支援を行うことを可能とする、そういう制度になっています。
 また、在留特別許可の申請手続というものを創設するとともに、在留特別許可の考慮事情等を明示することにより、在留特別許可制度を一層適正化することとしております。
 このように、本法案の下で、真に庇護すべき方々の一層確実な保護が可能になっているというものでございます。
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牧原秀樹#13
○牧原委員 今、三点だけ確認をさせていただきましたが、やはりウィシュマさんの件も含めて、これまでの入管の在り方、難民申請のあるいは認定の在り方等について何らか問題があるということは、今回の質疑で与野党の共通の認識になったわけであります。
 それを廃案にして、また先送りにするということは、私は国会の責務の放棄だ、こう思っております。少なくとも、私たちはこの法案を成立させて、そして、共に日本人と外国の方が幸せに生きることができるような、そういう社会をつくらなければならない、私もそのために全力を尽くすとの決意を申し上げて、質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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伊藤忠彦#14
○伊藤委員長 次に、大口善徳君。
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大口善徳#15
○大口委員 公明党の大口でございます。
 まず、ウィシュマさんの悲しい出来事、これはもう二度と繰り返してはいけない。本当に、これはもう法務省、そしてまた入管局も肝に銘じて、再発防止につきましても真剣に取り組んできたわけでございます。
 そして、そのためにも、確実にこの改正を、改善をしていかなきゃいけない、そういう決意でございます。ヤジ
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伊藤忠彦#16
○伊藤委員長 静かになさい。
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大口善徳#17
○大口委員 そういう中にありまして、それこそ、今、牧原筆頭からもありましたように、この法案審議、与野党を超えて、もう二度と起こしちゃいけないということの共通認識の中で、誠実に、真摯に取り組んできたわけでございます。
 また、法務大臣におきましても、一つ一つの、与野党の質疑者に対して丁寧にまた真摯に答弁をしてきた姿勢に対して、私は評価をしたい、こういうふうに思っているところでございます。
 そういう中で、今回の修正が五会派で調いました。この修正を行った上で本法案が成立した場合は、保護すべき外国人を確実に保護する観点から大いなる前進がある、こういうふうに認識をしておるわけでございます。
 それにつきまして、国会の審議を通じて内外に理解をしてもらう必要がございます。そういう点で、大臣には、より分かりやすく、この修正案を含めた本案について説明をいただきたいと思います。
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齋藤健#18
○齋藤(健)国務大臣 本法案におきましては、保護すべき者を確実に保護するという観点から、難民条約上の難民ではないものの、難民と同様に保護すべき者を補完的保護対象者として認定し、制度的、安定的な保護を可能とする制度を創設をするというものになっています。
 在留特別許可制度については、申請手続を新たに設けるとともに、考慮事情を明示することで、より的確に申請を行い、在留を認めることができるような仕組みとなっています。
 また、自由民主党、公明党、日本維新の会、国民民主党からの、提案されております修正案につきましては、難民等の認定に当たり、出身国情報の充実、難民調査官の知識、技能の向上が義務化され、難民認定手続に関して入管職員の一層の専門性が向上することが期待でき、入管庁において適正な難民等の認定が可能になるものと考えております。
 加えて、送還停止効の例外等を整備し、難民認定申請を誤用、濫用している者の送還により、難民認定申請手続が適正化され、真に保護すべき者を迅速に保護することが可能にもなります。
 外国人の人権に配慮するという観点からは、そのほかにも、出国命令の対象の拡大によって収容か否かの検討対象となる外国人を減らすとともに、収容代替措置である監理措置を創設することによって収容せずに送還まで社会内で生活することが可能となるほか、医療上の措置を含む処遇に関する規定を新たに法律で整備し、より一層外国人の人権に配慮した退去強制手続となるものであります。
 このように、本法案は、難民該当性判断の手引といった運用とも相まって、保護すべき者を確実に保護することを可能とし、より人権に配慮した入管法上の取扱いも可能となるものであって、繰り返し申し上げているとおり、外国人の人権を尊重しつつ、適正な出入国在留管理を実現するバランスの取れた制度とし、日本人と外国人が安全、安心に暮らせる共生社会の実現のための基盤の整備につながるものと考えています。
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大口善徳#19
○大口委員 今回の法改正においては、在留特別許可制度について申請手続を創設するとともに、申請が適正になされるよう、判断に当たっての考慮事情が法律上明示されることになりました。
 考慮事情の具体的な考え方については、法案成立後に公表予定の新たなガイドラインで示される予定と聞いております。
 この点について、私、四月十八日の質疑におきましても、令和三年当時の上川法務大臣の答弁を読み上げて、一つ、本法案施行までに退去強制令書が発付された者について、新たなガイドラインに基づいて在留特別許可を受ける機会が保障されておらず、法施行後に新たなガイドラインに基づいて在留特別許可の判断をすることになること、そして、二として、その場合においては、既に不法滞在が長くなっていたとしても、特例としてマイナス評価はしないということでよいのかと質問をさせていただきました。その際、齋藤大臣から、上川大臣が答弁された方向で対応できていると考えていますとの答弁をいただきました。
 これまでの退去強制令書が発付されていた外国人にも在留特別許可がなされる可能性があるという点で重要な答弁でありますので、改めてその詳細について御答弁をお願いします。
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齋藤健#20
○齋藤(健)国務大臣 本法案では、在留特別許可の申請手続を創設するとともに、考慮事情を法律上明示するということとしています。
 その上で、それぞれの考慮事情の評価に関する考え方を運用上のガイドラインとして策定し明示することによりまして、退去強制事由に該当する外国人のうち、どのような者を我が国社会に受け入れるかを明確に示すこととしています。
 当時の上川法務大臣も御答弁しているとおり、本法案施行前に退去強制令書が発付された者については、本法案による手続的な保障が与えられていないこととなることから、本法案施行後において、新たなガイドラインに基づき、改めて職権で在留特別許可の判断をすること。そして、その場合においては、既に不法滞在期間が長くなっている点については、特例として消極事情として評価しないこととする方針で今検討しているところです。
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大口善徳#21
○大口委員 私も、四月の二十一日から三日間にわたり、計五回にわたって、修正協議について実務者として、立憲民主党、日本維新の会との協議に取り組まさせていただきまして、そして、政府・与党は、立憲民主党の多岐にわたる要望に対し、真摯かつ精いっぱいお応えをし、本則、附則修正、附帯決議、運用等の様々な修正事項を提示し、誠意に対応してまいったわけであります。
 修正協議の結果については、政府案に批判的な意見を述べておられる方の中でも、修正案については高く評価する、こういう意見も表明していただいているところでございます。
 残念ながら、立憲民主党との法案修正の合意に至りませんでしたが、日本維新の会、国民民主党、そして有志の会、五会派で、今回、修正案について合意に至ったわけでございます。
 この修正協議の経緯及び結果について、宮崎委員から、どのようにお考えなのか、御見解をお伺いしたいと思います。
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宮崎政久#22
○宮崎委員 この修正協議につきましては、今、大口委員から御指摘ございましたとおり、修正を求める理事会派である立憲民主党、日本維新の会からお話があり、これを受ける与党側として、自由民主党、公明党、この四会派で協議をさせていただきました。四月の二十一日から、早朝も、また、夜にわたるときもあり、合計五回にわたりまして協議をさせていただいたものでございます。
 その中で、立憲民主党からは、対案という名前の下で修正の御提案を頂戴したところであります。これは、現行法や改正法案の思想とは離れている点もございました。また、多岐にわたる御提案でもありました。さらには、この委員会での質疑を踏まえた具体的な御提案も更にいただいたというところでございます。
 こういった多くの御提案を修正協議としてまとめたいと考えまして、与党としては私と大口委員が実務担当者となり、また、野党側からは寺田委員と沢田委員が実務担当者となり、精力的に協議をさせていただいたと考えております。
 与党としては、真摯に対応して、柔軟かつ詳細に検討してまいりました。なかなかないぐらいのところで、お受けできる事項をとにかく探そうということで、本則で対応するもの、附則で修正をしていくもの、附帯決議で対応するもの、運用に委ねてこれも対応していくものと、考え得る方策を考えて、とにかく多数の回答をしようということで、誠実に対応して協議を継続させていただいたところでございます。
 特に、立憲民主党さんからの御要望も受けて、検討条項において、難民認定に関する第三者機関の設置について検討をする、在留特別許可の考慮事項として子供の利益を考慮すべきことを条文上明示するという条項も盛り込もうと対応させていただきました。委員会質疑で御質問のあった子供に関する在留特別許可についても、これまでの運用では在留に様々な困難があるものについても、御要望に応えようということで対応を検討してまいりました。
 結局、立憲民主党からは、修正には合意できないとの御回答があり、これまで述べてきたような詳細な検討に基づく修正案が実現しなかったことは、作業の実務を担当した者としては大変残念に思っているところでございます。
 しかしながら、日本維新の会による修正提案は、改正法案の趣旨を踏まえた現実的なものであったことから、合意に至ることができました。最終的には、今、大口委員から御指摘がありましたとおり、自由民主党、公明党、日本維新の会、国民民主党、さらには有志の会の皆様にも加わっていただくということで、五会派で修正の合意をいたしました。
 これにより、難民認定手続や監理措置、仮放免において一層の適正化が図られることになった、これは大きな前進であると認識しております。
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大口善徳#23
○大口委員 以上で終わります。ありがとうございました。
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伊藤忠彦#24
○伊藤委員長 次に、寺田学君。
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寺田学#25
○寺田(学)委員 寺田です。
 何度もこの場に立たせていただきました。本当にありがとうございます。
 まず最初に、本日の採決が職権で行われること自体については、強く強く抗議したいと思います。
 一方で、修正協議に関して、我々に歩み寄ろうとしてくれた与党の皆さん、維新の党の皆さん、そして、法務大臣始め、土日を返上して作業に当たってくれた入管、法務省の皆様、ここにいる方のみならず、本庁からこの審議を見ている皆さんにも心から感謝申し上げたいと思います。
 修正合意には至りませんでした。今日、朝日新聞の社説では、この修正案は僅かな修正と評されておりましたけれども、それは不勉強極まりないとも思います。それでも、百歩譲って僅かな修正であったとしても、その僅かな修正によって、在留資格が与えられたり、将来、入管の裁量を逃れて助けられる人が生じ得るのは事実だと思っています。
 私自身は、今後、今回の修正を我々が見送ったことによって、助けられた人が助からないことへの思いと、入管に過大な裁量を残してしまったことによって生まれ得る、無辜の人が迫害を受ける苦しみがあるとしたら、その責任もしっかり背負っていきたいというふうに思っています。
 二年前にも、私自身は、この質疑の場に立って、入管法の審議に臨んでおりました。素直に申し上げて、振り返ってみれば、その姿に実に反省をしております。法案への知識も乏しいことはさることながら、何より、何かを改善しようという気持ちよりも、入管をたたき、戦うということを目的にしたことを私は反省をしています。話を伺う相手も、一方的なままでありました。
 先日、我が党の部会で、この場にいるある方がこのような発言をしておりました。入管の体質には大きな大きな問題や課題がたくさん残っている、それでも、それを改善するためには、批判だけをしているのでは駄目なんだというような御意見でした。私はそのとおりと思います。
 罵っても何も変わりません。戦うこと自体も目的ではありません。変えるべきところを着実に変えていくために、相手の話を聞き、その問題意識と、体質の根源的なところを素直に見詰めていくべきだと私は思います。
 今回、従来のヒアリング先に加えて、私自身は徹底的に入管の事情を伺いました。その中にはおよそ納得できないような理屈もありましたが、やはり働く者、与えられた職責の中でもがき苦しむ姿も十分理解することはできました。家族にも入管施設で働いていることを言えない職員がいることも、大変ふびんに思いました。
 確かに、組織には大変な問題があると思います。課題があることも事実だと思います。ただ、そこで働く方々を尊重せずして、対話は決して生まれませんし、理解は育めません。当然、改善も進まないと私は思います。
 今回、質疑に当たって、仮放免中の日本で生まれた子供の数をお聞きしました。大変な作業が要るということで当初は断られたんですが、何度か話し合ううちに、一生懸命、お時間をください、やってみますということで、全国から原簿を一枚一枚調べて、その数字を調べて、二百一人という実態が浮かび上がりました。
 このようなことを一つ一つ重ねて、今ある問題の実態をしっかりと把握して、審議をし、議論をし、そして改善すべきところを改善していくのが国会の役割だと私は思っています。私自身は、この仕事に関わる限りにおいて、日々必要な改善をしていくために入管の皆さんと向き合っていきたいと私は思っておりますので、是非そこは分かってほしいと思います。
 参考人に来ていただいた滝澤先生が話していたことが大変私は印象に残っております。少し読ませていただきます。
 UNHCR事務所と受入れ国の政府の関係というのは、基本的に緊張関係にあるんですね、UNHCRはやはり難民の人権を守る、それに対して政府の方は治安等も考えるということで、基本的には緊張関係にある。そのようなことをるるお話ししていただいた末尾に、今、日本では、入管庁と、それからUNHCR、プラス支援団体の間に信頼関係がありません、コミュニケーションが成り立っていないというふうに私は考えています、ですので、これが一番の問題です、お互い、何を言っても相手が聞いてくれないという不信感の中で、断絶があって、これを超えないことにはどのような法律を作ってもうまくいかないと思います。非常に御示唆に富んだお話だと思います。
 ある入管のOBの方から言われた言葉も、私は非常に印象に残っておりますので御紹介したいと思います。
 私が立憲民主党の人間ですので、私に対してお話しいただいたんですが、確かに国民の中には立憲民主党のお考えに近い方も一割から二割いらっしゃると思います、一方、自由民主党の保守系の方々のような考え方の人も一割か二割いらっしゃると思います、ただ、それ以外の残りの八割近くの国民がこの議論から取り残されていることだけは何とかしてほしいということでした。
 外国人との共生を図る上で、国民の全体の理解というものは、どのような制度をつくろうとも、私は大事だと思っています。今回の法案の中で、犯罪者、犯罪を犯した方をどのように受け入れるのか、受け入れないのかという議論を、制度の中でありました。私自身も、審議に臨むに当たり、自分の秘書や自分の知人に、多くの方にどのように考えるか聞いてみたところ、本当に様々な意見がありました。
 これから大きな大きな時代の転換点の中で外国籍の方々としっかりと共生していくためには、今まである感情というものをひとつ脇に置いて、しっかりと事実を見詰めて、国民総出で外国籍の方々との共生というものをどのように成し遂げていくのかを考える必要が私はあると思っています。
 ここからが私が大臣に最後に伺うことです。
 外国人に関する諸問題に関して、将来の日本社会の在り方をビジョンと併せてしっかり政治の世界の中で与野党で継続的に議論するということが私は必要だと思っておりますが、大臣の御所見を伺います。
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齋藤健#26
○齋藤(健)国務大臣 まず、寺田委員の真摯な御発言に私は感銘を受けました。
 その上で、私、従来から申し上げておりますように、今後、日本が人口減少社会を迎え、そして高齢化を迎え、そういう日本が活力ある社会であり続けるためには、やはり外国人の方といかに共生をしていくかということが今まで以上に重要になってくるし、ある意味、死活的な問題になるかもしれないぐらいに私は思っています。
 したがいまして、そういう社会というのは、恐らくいろいろな意見の方がおられる中でどう構築をしていくかという議論になってくるんだろうと思っていますので、今の御指摘の点につきましては将来の日本の社会の在り方にも関わってくる問題だと思っていますので、そういった課題については政治の場で建設的な議論がなされること、これが必要不可欠だと思っていますが、これ以上政府が踏み込んで答弁することはちょっと御容赦いただきたいと思います。
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寺田学#27
○寺田(学)委員 様々な御意見をお持ちの方がいらっしゃると思います。その部分に関してしっかりと向き合って、議論して、理解を深めていくことがまず第一歩だと思います。
 そしてまた、政治の場において、どの党であっても、この課題は避けられない問題だと思いますので、この場にいらっしゃる委員の皆様、それに加えて多くの議員の皆様を巻き込んで、しっかりと共生の在り方というものを議論していくことをお誓い申し上げて、最後の質問としたいと思います。
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伊藤忠彦#28
○伊藤委員長 次に、沢田良君。
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沢田良#29
○沢田委員 日本維新の会、埼玉の沢田良です。
 本日は、本案そして修正案に対して質疑をさせていただきます。
 伊藤委員長、齋藤大臣、委員部の皆様、関係省庁の皆様、宮崎議員、本日もよろしくお願いいたします。
 私は、難民認定手続で重要なことは、庇護すべき者を確実に保護しなければならないことであると考えております。
 日本維新の会では、難民認定手続について、現在の難民調査官による審査制度を維持する上で、専門性や能力を高めるなどして、難民認定申請手続をより一層適正に行っていく必要があると考えております。
 まず、難民認定を適切に行う上で、様々な情勢を把握すること、つまり客観的な情報に基づく判断をすること、また、難民認定手続に当たる個々の難民調査官を育成することが重要であると考えております。
 そして、専門的知識を有する職員の育成について、更に具体的に検討を行うと、難民、補完的保護対象者の認定を担当する職員には、申請者となる外国人の人権を尊重することはもとより、難民条約の内容のほか、国際情勢に関する理解を促進するための研修を行い、その能力向上に不断に努める必要があると考えます。
 さらに、難民認定申請者の中には、母国で迫害に遭い、様々な事情を抱えた方がいらっしゃいます。申請者の身上の保護のため、また、特殊な状況を抱える方からも正確な情報を適切に聴取して正しい認定を行うため、難民調査官は、申請者のそれぞれの特性、申請者が本国で置かれた境遇やトラウマ等の心身の状況に配慮して、適切なインタビューを行う必要があると考えます。
 提出者の宮崎議員にお伺いいたします。
 私たち日本維新の会は、これらの点について政府提出法案を修正すべきとの提案を与党に対して行いましたが、これらの点は修正案にどのように反映されていますでしょうか。
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