経済産業委員会

2023-03-09 参議院 全217発言

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会議録情報#0
令和五年三月九日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         吉川 沙織君
    理 事
                青山 繁晴君
                石井 正弘君
                中田  宏君
                田島麻衣子君
                石井  章君
    委 員
                越智 俊之君
                太田 房江君
                北村 経夫君
                小林 一大君
                長峯  誠君
                松村 祥史君
                村田 享子君
                森本 真治君
                石川 博崇君
                里見 隆治君
                猪瀬 直樹君
                礒崎 哲史君
                岩渕  友君
                平山佐知子君
   国務大臣
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  西村 康稔君
   副大臣
       経済産業副大臣  太田 房江君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       長峯  誠君
       環境大臣政務官  国定 勇人君
       環境大臣政務官  柳本  顕君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      古谷 一之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山口 秀樹君
   政府参考人
       内閣官房新しい
       資本主義実現本
       部事務局次長   三浦 章豪君
       内閣府総合海洋
       政策推進事務局
       次長       吉田 幸三君
       公正取引委員会
       事務総局経済取
       引局取引部長   品川  武君
       復興庁統括官   由良 英雄君
       消防庁審議官   鈴木 建一君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    松本  圭君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    宮本 悦子君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    野村 知司君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    原口  剛君
       経済産業省大臣
       官房長      藤木 俊光君
       経済産業省大臣
       官房審議官    蓮井 智哉君
       経済産業省大臣
       官房審議官    龍崎 孝嗣君
       経済産業省大臣
       官房審議官    門松  貴君
       経済産業省大臣
       官房福島復興推
       進グループ長   片岡宏一郎君
       経済産業省経済
       産業政策局長   飯田 祐二君
       経済産業省通商
       政策局長     松尾 剛彦君
       経済産業省貿易
       経済協力局貿易
       管理部長     猪狩 克朗君
       経済産業省製造
       産業局長     山下 隆一君
       経済産業省電力
       ・ガス取引監視
       等委員会事務局
       長        新川 達也君
       資源エネルギー
       庁長官官房資源
       エネルギー政策
       統括調整官    山田  仁君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       井上 博雄君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        定光 裕樹君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      松山 泰浩君
       中小企業庁事業
       環境部長     小林 浩史君
       中小企業庁経営
       支援部長     横島 直彦君
       国土交通省大臣
       官房審議官    楠田 幹人君
       国土交通省大臣
       官房技術参事官  遠藤 仁彦君
       環境省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       角倉 一郎君
       環境省大臣官房
       審議官      針田  哲君
       環境省大臣官房
       審議官      松本 啓朗君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査
 (経済産業行政等の基本施策に関する件)
 (公正取引委員会の業務に関する件)
    ─────────────
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吉川沙織#1
○委員長(吉川沙織君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長三浦章豪君外二十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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吉川沙織#2
○委員長(吉川沙織君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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吉川沙織#3
○委員長(吉川沙織君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のうち、経済産業行政等の基本施策に関する件及び公正取引委員会の業務に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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石井正弘#4
○石井正弘君 おはようございます。自由民主党の石井正弘です。
 経済産業委員会、自民党の質問のトップバッターを務めさせていただきたいと存じます。早速質問に入らさせていただきます。
 間もなく十二年目の三月十一日を迎えようとしているところであります。私も福島には何回も訪問をしてまいりました。福島の復興再生に向けまして、私自身、これからも引き続き努力をしてまいりたいと考えております。
 経済産業省におかれましては、これからも福島の復興と、そして東電福島第一原発の廃炉、汚染水、処理水の対策、これを最重要課題として位置付けて全力で取り組んでいただくことをまず要望をさせていただく次第であります。
 質問でございます。
 帰還困難区域が設定されました町村に特定復興再生拠点区域が設けられまして、除染やあるいはインフラの整備等が進んで、一部では避難指示の解除が進んでまいりました。私も、昨年、原子力災害現地対策本部長といたしまして葛尾村、大熊町、双葉町の避難指示解除に関わってまいりましたが、これに続く浪江町は今月末の三月三十一日、解除日となりました。これに続く富岡町、飯舘村の避難指示解除に向けました手続はどうなっているのでしょうか。先行三町村における当該区域への住民の帰還、移住の状況はどうなっているのでしょうか。また、帰還、移住が思ったように進んでいないというところが多いんではないかと思いますけれども、どのような原因があると考えられるのでしょうか。そして、今後の対応はどうかといったことで、この点、経済産業省と復興庁にそれぞれお伺いをいたします。
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片岡宏一郎#5
○政府参考人(片岡宏一郎君) まず、避難指示解除に向けた手続につきましてお答え申し上げます。
 昨年、葛尾村、大熊町、双葉町におきまして特定復興再生拠点区域の避難指示が解除され、本格的な復興再生に向けた重要な一歩が踏み出されました。石井委員におかれましては、現地対策本部長といたしまして多大な貢献をいただきました。誠にありがとうございます。
 委員御指摘のとおり、浪江町の特定復興再生拠点区域につきましては、三月三十一日に避難指示解除を予定しているところでございます。続く富岡町、飯舘村につきましても、本年春頃の避難指示解除を目指しまして、地元自治体、県と調整を進めているところでございます。
 避難指示解除の、避難指示の解除はゴールではなくスタートでございます。今後も地元の課題を丁寧に伺いながら復興に全力を尽くしてまいりたい、このように考えてございます。
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由良英雄#6
○政府参考人(由良英雄君) 復興庁からもお答え申し上げます。
 昨年、避難指示が解除された葛尾村、大熊町、双葉町の特定復興再生拠点区域を含め、住民の帰還や新しい住民の移住が始まっているところでございますけれども、復興を進めるためには帰還、移住できる環境を更に充実させていく必要がある状況であるというふうに認識をしております。具体的には、住民の皆様から、帰還等を判断するために必要なものとして医療、介護、商業施設等の生活環境の充実や住宅確保の支援などの声をいただいているところでございます。
 避難指示が解除された三町村の帰還、移住の促進に向けて、町の生活や経済を支える中心地となる市街地の開発や生活環境整備の支援、移住者の住まいの確保への支援などの取組を進めておりまして、引き続き、地元の声を丁寧に伺いながら、帰還を希望する方が安心して帰還できる生活環境の整備等に取り組んでまいりたいと考えております。
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石井正弘#7
○石井正弘君 特定復興再生拠点区域外の帰還困難区域におきまして、帰還を希望する方の意向をお伺いをしながら一定の区域の除染等やあるいは道路等のインフラ整備を集中的に行いまして、住民の帰還及び当該住民の生活の再建を目指す特定帰還居住区域が設定されることとなりました。これを制度化する福島復興再生特別措置法の改正案が今国会に提案されております。
 これを大いに歓迎をさせていただくものでありますが、市町村長が設定するこの区域は、地元や住民の意向を丁寧に伺って、できる限り意向に沿った区域設定をしていただきたいと考えておりますが、今後のスケジュールと併せまして方針をお伺いをいたしたいと思います。
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由良英雄#8
○政府参考人(由良英雄君) お答え申し上げます。
 御指摘のいただきました特定帰還居住区域につきましては、帰還する住民の皆様が安全、安心に日常生活を営むために必要となる区域として、宅地、道路、集会所、墓地などを含めた上で、除染を始めとする生活の再建に向けた環境整備に取り組んでいく方針でございます。
 今後、市町村が特定帰還居住区域を設定する際には、帰還意向の確認を踏まえて、安全、安心に日常生活を営むために必要となる範囲を地図上に整理をしながら検討する必要があるというふうに考えておりまして、国としても、地元や住民の意向を丁寧に伺いつつ、十分に地元自治体と協議してまいりたいというふうに考えてございます。
 スケジュールにつきましては、本法律案を成立させていただきました後には、市町村における特定帰還居住区域復興再生計画をまず作成いただくこととなりますが、その計画を認定をした後、令和五年度中には先行的な除染に着手できるように取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
 帰還意向のある住民の方々全員の一日も早い帰還を目指して引き続き取り組んでまいる所存でございます。
 以上でございます。
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石井正弘#9
○石井正弘君 是非前向きに進めていただきたいと思います。
 次に、廃炉を進めていくに当たりまして一番大きな課題、これがALPS処理水の問題でございます。
 西村大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
 福島第一原発の処理水に関する関係閣僚会議が一月十三日に開かれまして、ALPS処理水の海洋放出の時期が本年春から夏頃となるという見通しが示されたところであります。
 御案内のとおり、世界中の多くの原子力施設からは、トリチウムを含む処理水は安全基準を満たした上で海に放出をされているところであります。ALPS処理水は、トリチウムの安全基準を満たすように海水で大幅に薄めた上で行われます。具体的には、国際的な考え方に基づいた国の安全基準の四十分の一、世界保健機構、WHOが定める飲料水ガイドラインのおよそ七分の一でありまして、そのため、人体や環境に影響を及ぼすことは考えられないとされているということであります。国際原子力機関、IAEAも、この放出は科学的根拠に基づくものであって、国際慣行に沿うものと評価をしておられるところであります。こういったALPS処理水の安全性というものをもっと積極的に分かりやすく情報発信をしていただきたいと思います。
 この点、その放出には地元漁業関係者の了解が必要というふうになっているところでありますし、また、地元商工関係者等も風評被害を懸念されているということであります。つきましては、国が前面に立って風評を最大限抑制する徹底した対策を講じるとともに、風評によって生じる消費減退等も想定をしながら、水産物の消費拡大キャンペーンの実施、あるいは販路開拓の支援、迅速かつ適切な営業損害賠償等、あらゆる施策を総動員する、そういった構えで取り組んでいくべきだと思います。
 改めて、西村大臣にALPS処理水の処分についての今後の基本的な対応方針をお伺いをしたいと思います。特に安全性確保と風評対策は大変大事だと思います。地元住民の皆さんとの対話とか、あるいはマスコミ、広報誌、SNS等を活用した情報発信の理解醸成の取組、昨年二次補正で成立をいたしました漁業者の事業継続のための基金事業の執行方針、また各国への働きかけ等々につきまして、大臣から具体的な取組方針をお伺いをいたしたいと思います。
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西
西村康稔#10
○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
 ALPS処理水の処分についてでございます。
 これにつきましては、二〇二一年の四月に海洋放出を行う政府方針を決定しまして、これまで、漁業者の方々、あるいは地元の皆さん始めとして、安全性の確保、風評対策に関する説明、意見交換を千回以上実施をしてきております。また、テレビCM、ウェブ広告、新聞広告などでの情報発信を行ってきているところでございます。私自身も、昨年十月と先月、二月に実施しました漁業者との車座の対話、あるいはツイッターでの情報発信、ウェブでの発信など、理解醸成を進めてきているところでございます。
 国際社会に対しましても、国際会議や二国間対話の場、あるいは在京の、在京外交団、あるいは在京外国メディアへのブリーフィング、海外紙への広告掲載、また海外ニュースでの番組におきましても科学的根拠に基づいて透明性を持って丁寧に説明してきたところであります。
 また、これまでIAEAの専門家が複数回来日をしてレビューを行ってくれております。昨年五月には、グロッシIAEAの事務局長が、放出は環境にいかなる害も与えることはないと確信できるとコメントを出してくれております。本年前半、またレビューがあると思います。その上で包括報告書が本年前半には公表される予定でありますので、その内容も含めて、御指摘のように、科学的根拠を含めて分かりやすく丁寧に説明していきたいと思います。
 また、昨年末、三陸・常磐ものの消費拡大を図る官民連携の枠組みとして、魅力発見!三陸・常磐ものネットワークというものを立ち上げまして、現在九百社以上が参加をしてくれております。常磐もの、福島の水産物など、企業内の食堂、レストランなどで御活用いただいているということであります。
 さらに、本年度の補正予算で措置しました漁業者の事業継続のための基金については、現在執行に向けた準備を行っているところですが、全漁連会長からは信頼関係構築に向けての姿勢と評価する談話もいただいているところであります。
 いずれにしましても、御指摘のように、本年春から夏頃と見込む海洋放出の時期を踏まえ、引き続き、安全性の確保そして風評対策の徹底に万全を期すと、まいりたいと思いますし、私自身も機会を見付けてまた訪問し、丁寧な説明を重ねてまいりたいというふうに考えております。
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石井正弘#11
○石井正弘君 西村大臣の精力的なお取組に敬意を表させていただきますとともに、今後、最重要課題でございますので、全力で省を挙げて取り組んでいただくことを期待をいたしたいと思います。
 最初の委員会でございますので、経済産業省の大きな政策についてまず基本方針をお伺いをさせていただきたいと思いますが、その一つがGX実現に向けました基本方針であります。
 昨年七月二十七日のGX実行会議の初会合から始まりまして、パブコメを経て、今年二月十日にGX基本方針が閣議決定をされました。二〇五〇年カーボンニュートラルの国際公約を達成するとともに、安定的で安価なエネルギー供給につながるエネルギー需給構造の転換の実現、さらに我が国の産業構造、社会構造を変革していくための今後十年のロードマップを示すものとなっていると承知しております。
 そして、今国会にGX実現に向けまして必要となるGX推進法案も提出をされているところでありますが、今後の我が国の経済、産業構造、ひいては国民生活に大変革をもたらすこのGX基本方針、実現に向けました担当大臣としての強い思いを是非お聞かせを願いたいと思います。
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西
西村康稔#12
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、GXは、まさに化石燃料からの脱却にとどまらず、エネルギー、全産業、ひいては経済、社会の大変革を実行していくものでございます。GXを通じて、脱炭素とそれからエネルギーの安定供給、さらには経済成長、この三つを同時に達成していく、実現していくことが重要であります。こうした方針に基づきまして、基本方針を二月十日に閣議決定したところであります。
 その方針の中では、化石燃料への過度な依存からの脱却を目指して徹底した省エネを行っていくと、さらには再エネを、再生可能エネルギーを最大限導入すると、そして安全性が確保された原子力の活用、こうしたことを含めて脱炭素効果の高い電源への転換を推進すること、そして成長志向型カーボンプライシング構想の下で、今後十年間で百五十兆円超のGX関連投資を実現するためにGX経済移行債を活用して二十兆円規模の先行投資支援を実施すること、まさにこうした支援で、イノベーションでこのGXを、世界をリードしていきたいというふうに考えております。
 こうした取組は、化石燃料への過度な依存状態から脱却をし、中長期的なエネルギーの安定供給の確保に貢献すると同時に、新たな市場、需要を創出して、まさに我が国の産業競争力を強化していくことにつながるというふうに認識をしております。
 全ての国民の皆さんが希望を持って暮らせる社会を実現するべく、今国会で二法案提出させていただいておりますけれども、基本方針で示した取組を着実に実行してまいりたいというふうに考えております。
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石井正弘#13
○石井正弘君 産業競争力の強化にもつなげていくという大変前向きな御答弁でございました。
 これに関連して、原発の政策につきましてお伺いをさせていただきたいと思います。
 今国会に五つの法案を束ねた形でGX脱炭素電源法案が提案をされております。二〇五〇年カーボンニュートラル実現に向けまして、脱炭素化のために、電力供給の分野におきましても、再エネの最大限活用、あるいはCO2排出を抑えた火力発電など、様々な対策を講じていかなければならないわけでありますが、一方で、昨年、東京電力管内におきまして連日電力需給が逼迫をしたということもありました。ロシアによるウクライナ侵略によって、石炭やLNGに頼る電源構成の危うさ、これが浮き彫りにもなったところであります。
 エネルギーの安定供給の必要性、これが国民にも広く認識されつつあると、こう思いますけれども、原発は発電時にCO2をほぼ排出しない、脱炭素とも両立できる電源でありまして、安全性確保、これを大前提にして原発の利活用を図るべきであると考えております。
 原発政策の今後の在り方と、今回この法案を提出するに至った趣旨につきまして大臣の見解をお伺いをいたします。
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西
西村康稔#14
○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、世界のエネルギー構造、需給構造、まさに大転換点にあるということだと思います。脱炭素社会を実現していかなければならないと同時に、経済、生活を支えるそのエネルギーの安全保障、安定供給、この両立を図らなければいけないという非常に難しい、極めて難しい課題に直面しているわけであります。そうした中で、原子力を含めあらゆる選択肢を追求していくと、このことが重要であるというふうに認識をしております。
 私自身、大臣就任以来、日本の原子力の最前線の現場も何度となく訪問し、その声を聞き、また高い技術力を自ら確かめてきたところであります。こうした中で、日本の原子力関連技術は、足下の電力安定供給の確保のみならず、中長期的なエネルギーを取り巻くグローバルな課題解決にもつながると、貢献する潜在的な大きな力を有しているものというふうに確信をしております。
 その上で、原子力の利活用に当たっては、まさに安全神話に陥った東電の福島第一原発の事故の反省と教訓、これをいっときたりとも忘れてはならないわけでありまして、今回の改正案の中の原子力基本法の中にもこの安全神話という言葉も書き込みまして、これ日本の法制史上初、初めてだと思いますが、そのことをいっときたりとも忘れないということ、そして胸に刻みながら安全性を最優先に取り組むということをお示しをしているところであります。
 そうした中で、今回、御指摘のように、再エネを最大限導入しながら、そして安全確保を前提とした原子力の活用に向けて、原発の運転期間に関する規律の整備を含むGX脱炭素電源法案を提出したところでございます。
 今後、国会での議論を始め、様々な場を通じて私どもの考え方をしっかりと説明し、原子力の利用に対する国民の皆様の不安や不信、こうした思いに応えて、幅広い御理解が得られるような丁寧な説明を徹底していきたいというふうに考えております。
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石井正弘#15
○石井正弘君 国民の不安、不信を払拭するという大変重要なテーマでございます。大臣のこれからのしっかりとした説明を果たしていただく、その先頭に立っての行動を期待をさせていただく次第でございます。
 このことにも関連いたしまして、次は電力料金の値上げにつきまして大臣に御質問をさせていただきます。
 ロシアのウクライナ侵略を受けまして、世界で液化天然ガス、LNGあるいは石炭といった資源を確保する動きが活発になって、燃料価格は高止まりをし、電力各社の業績を圧迫をしているところであります。
 原発稼働が順調で値上げをしない関西電力、九州電力を除きまして、電力大手七社が申請をした家庭向け電力料金の二八ないし四五%の値上げをめぐって各地で公聴会が開かれていると承知しております。
 電力・ガス取引監視等委員会の料金制度専門会合で審査が行われていると聞いておりますけれども、高騰しておりますのは実は燃料費だけではなくて、修繕費とかあるいは工事費も値上がりをしているということもありますし、また、政府が期待している適正な賃上げをどうするのかと、こういったようなことなど、様々な論点があろうかと思います。一方で、この燃料価格、為替等も大きく変動しているところでありまして、特に円安や燃料価格がいっときより落ち着いているということでありますので、値上げ申請時以降のこれらの動きも注視をしなければならないのではないかと思います。岸田総理からは、二月二十四日の物価・賃金・生活総合対策本部で、四月という日程ありきではなくて、厳格かつ丁寧な査定による審査をするようにとの指示があったと聞いております。
 申請を受け審査を行っている経産省の今後の方針につきまして西村大臣にお伺いをし、また、今年一月から始まっております電気・ガス価格激変緩和対策事業、この執行状況、今後の方針、併せお伺いをいたします。
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西
西村康稔#16
○国務大臣(西村康稔君) 電気料金の値上げ申請についてでございます。
 岸田総理の御指示を踏まえまして現在審査を行っているところでありますが、まず、為替や燃料価格がかなり大きく変動しておりますので、そうした中で、燃料費をどのように見積もっていくのが適正なのかという点、それから、更なる経営効率化の余地がないのかといった点含めて、四月という日程ありきではなく、厳格かつ丁寧に審査を行っているところでございます。
 また、昨年まとめました総合経済対策に基づきまして、御指摘の電気料金の負担軽減策でありますが、二月の請求分から一キロワットアワー当たり七円の値引きを家庭向けに行っているところでありまして、標準的な世帯では一か月で約二千八百円程度の負担軽減になるものと思います。この値引き支援を確実に各世帯に届けられるように取り組んでいきたいというふうに考えております。
 その上で、岸田総理からの御指示がございました今後の電気料金対策支援について、与党とも連携しながら今後の支援策の在り方などを検討してまいりたいというふうに考えているところであります。
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石井正弘#17
○石井正弘君 こういった中で、電力七社の顧客情報不正閲覧問題が発覚をいたしました。
 長峯大臣政務官にお伺いをいたしたいと思います。
 電力自由化で参入した新電力や再生可能エネルギー事業者の顧客情報などが大手電力会社のグループ内で送配電部門を通じて漏えいする、こういう不正が次々と明らかとなったわけでありますが、閲覧を営業に用いて契約が切り替わったという悪質な事例もあると聞いております。
 発送電分離の在り方あるいは電力の自由化そのものが問われる事案だとも言えるかと思いますが、電力会社は、この問題は電力料金の値上げとは直接の関係はないとしてはいるところでありますが、しかし、三月二日に内閣府の有識者会議が再発防止に向けた提言をまとめて経産省に提起をしたとお聞きしております。その中で、大手電力会社の小売部門と送配電子会社の資本関係、これを分離する所有権分離や、あるいは情報管理の分離徹底、人事交流の制限など、さらには違反した事業者の罰則の強化が提言されたとのことでありますが、政府には、法令遵守の体制を整えて公正な競争関係を整えつつも、しかし一方で、電力の安定供給、これも大事なことでありますから、これが維持できる環境整備、これを整えていただきたいと願います。
 電力会社の調査など始まっていると思いますが、経済産業省はこの問題にどのように対処されるのか、長峯政務官の御見解をお伺いいたします。
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長峯誠#18
○大臣政務官(長峯誠君) お答えいたします。
 今般発覚いたしました一般送配電事業者が保有する顧客情報が不適切に閲覧可能な状態に置かれていたという事案は、電気事業の中立性、信頼性に疑念を抱かせるものであり、極めて遺憾と認識をいたしております。それぞれの事案につきましては、電力・ガス取引監視等委員会が報告徴収や立入検査を行い、事案の解明に向けた調査を進めていると承知をいたしております。
 なお、委員から御指摘ございました三月二日の内閣府の有識者会議、こちらで公表されました提言については承知をいたしておりますが、現在、情報漏えい、不正閲覧事案については、事案の事実関係の確認や原因分析のための調査を実施している段階でございまして、まずはその結果をしっかりと精査してまいりたいというふうに思っております。
 その上で、電力・ガス取引監視等委員会や資源エネルギー庁の有識者会議におきまして、調査結果を踏まえ本件を評価するとともに、再発防止という観点から、結論ありきではなく虚心坦懐に議論をいただきまして、そうした議論も踏まえた上で電力システムの信頼回復に向けてしっかりとした対応を検討してまいりたいと存じます。
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石井正弘#19
○石井正弘君 是非よろしくお願いいたしたいと思います。
 次に、太陽光発電と並んで再エネ発電の主力となります風力発電についてお伺いをいたします。
 脱炭素に向けた切り札の一つということで、洋上発電、風力が位置付けられておりますが、現状、風車については国内に製造拠点がなくて輸入に依存しているところであります。国内の調達比率を高めていかなければならないと考えておりますが、欧州に比べて導入が遅れました我が国におきましては、二〇二〇年時点での発電コストが一キロワット時約三十円と、世界標準の三倍近い水準となっております。
 経済産業省は、これを三〇年ないし三五年には八円から九円を目指すと、このようにする第一次洋上風力産業ビジョンを発表されておりますが、どのような方策でこの目標達成を目指していかれるのでしょうか。
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井上博雄#20
○政府参考人(井上博雄君) お答え申し上げます。
 我が国産業界は、国内調達比率でございますけれども、洋上風力発電に関しまして、二〇四〇年までに六〇%を目指すという目標を掲げておりまして、これに向けた取組を進めているところでございます。
 その取組の一つといたしまして、二〇二一年の公募、これ四海域百七十万キロワット、第一弾でやらせていただきましたが、ここで選定された事業者では、秋田県や千葉県などの地元企業の活用、マッチングを進めております。また、風車につきましても、これGE製でございますけれども、東芝がGE社と連携して国内で百三十四基の大型風車部品の加工、組立てを行う計画を持っておりまして、政府としても支援しているというところでございます。
 政府としては、発電事業者の選定に当たりまして、先生御指摘のとおり、こうしたサプライチェーンの形成状況をしっかり評価していくと同時に、やはり洋上風力におけるコストの低減ということを重視した評価基準を設定しておりまして、これによって事業者を選定していきたいと考えております。
 こうした取組を通じまして、国内調達比率を高めつつ、継続的な案件形成によってスケールメリットを実現し、発電コストの低減に取り組んでいきたいと。その際には、やはり地域との共生が極めて重要でございますので、地元の自治体あるいは関係者の方々とも密に連携しながらしっかり対話を進めて、継続的な案件形成に努めてまいりたいと。かように考えてございます。
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石井正弘#21
○石井正弘君 この風力発電に関して、実は人材の育成というものが大事だというテーマなんですが、風車の保守点検を担う人材。風車は大型化が進んでおりまして、高さが百メートルを超えるものもあります。そして、回転速度が時速三百キロにも達すると、まあ先端部はですね、表面が著しく損傷すると聞いておりまして、保守作業員は高所で長時間、損傷箇所を見付けて補修をしなければなりません。高度な専門技術も求められると思います。
 こういった保守作業員を今の五倍ぐらいこれから増やしていかなきゃいけないという指摘もあるようでございますが、経済産業省としてこの人材育成策、どのように考えておられるのでしょうか。
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井上博雄#22
○政府参考人(井上博雄君) お答え申し上げます。
 洋上風力、しっかり進めていく上では、委員御指摘のとおり、人材、大変重要だと考えております。こうした観点から、令和四年度から洋上風力発電人材育成事業というのをスタートさせていただいておりまして、促進区域など洋上風力の御地元で、例えば長崎県や千葉県などでは新たな産学官連携、そこで実践型なカリキュラムを作っていただいて、インターンシップもやっていくといったような取組を始めております。また、例えば秋田県では、地元の男鹿海洋高校の施設を活用しながら国際認証を取得したトレーニング施設整備を支援しておりまして、こうしたところでの御指摘の風車の保守点検等の高度専門作業員の訓練、これをしっかり支援をしていこうという取組を始めております。
 実際のところ、様々な自治体あるいは企業の方々から、先生御指摘のとおり、人材育成をもっと拡大してほしいと、我々もやりたいんで支援してほしいと多くの声をいただいておりまして、こうした声を踏まえて更に支援の拡大、考えていきたいと考えてございます。
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石井正弘#23
○石井正弘君 このことに関連して、EEZにおける洋上風力発電の実施に係る有識者会議が開かれて、国際法上の諸問題についても議論があったというふうに承知しております。
 大変興味深いテーマでありまして、是非議論を前に進めていただきたいと考えておりますが、その概要とそれを踏まえた現在の状況について、内閣府の御見解をお伺いいたします。
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吉田幸三#24
○政府参考人(吉田幸三君) お答え申し上げます。
 洋上風力発電につきましては、現在の再エネ海域利用法では適用対象が領海及び内水に限定されているところでございまして、近年、排他的経済水域、EEZへの展開を可能とするための法整備を含む環境整備に対するニーズが高まってきていると認識しております。
 こうした状況を踏まえまして、内閣府総合海洋政策推進事務局におきましては、有識者による排他的経済水域における洋上風力発電の実施に係る国際法上の諸課題に関する検討会を昨年十月より開催いたしまして、国際法上の基本的な論点についての考え方を取りまとめていただき、今年の一月に公表させていただいたところでございます。
 具体的な論点に関しましては、例えば、EEZにおける洋上風車は国連海洋法条約上の施設及び構造物に当たることや、国内法上必要な手続を規定すれば主権的権利、管轄権の一環として洋上風力発電事業に係る探査及び開発に必要な規制を行うことができること、あるいはEEZにおいて洋上風車の周辺に安全水域を設定できることなどがここで確認されております。
 洋上風力発電のEEZ展開のための法整備につきましては、総合海洋政策本部参与会議から、昨年の十二月の意見書で、国連海洋法条約等との整合性を整理した上で法整備を始めとする環境整備を進めるべきであるとの提言をいただいておるところです。
 内閣府といたしましても、これらを踏まえまして、洋上風力発電のEEZへの拡大に向けた必要な検討を関係省庁と連携して進めているところでございます。
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石井正弘#25
○石井正弘君 ありがとうございました。是非検討を進めていただきたいと思います。
 次に、水素エネルギーであります。脱炭素の鍵を握る、これが水素戦略の推進かと思います。
 日本は世界に先駆けて二〇一七年に水素基本戦略を策定いたしましたが、実は今ではもう約三十か国の地域が水素戦略を策定しているわけであります。最近の欧州各国は日本を上回るような野心的な水素導入計画等、これを計画を作って事業を推進しているようでございまして、先んじていたはずの日本が後塵を拝してしまったのかと、こういったような声が聞こえるようになっております。
 そこで、経済産業省、そして国土交通省にお伺いしたいと思います。
 水素価格を現状一ノルマルリューベ当たり百円程度から二〇三〇年には三十円、すなわち現在の三分の一以下、こういう目標達成は可能なのか。どういう方法で実現するのか。そして、国産の水電解水素製造装置基盤、こういったものを国策で推し進めるべきであると考えますが、いかがでしょうか。海外の製造、海外輸送も重要であります。大量に海外から水素を運んでくる必要がありますが、そのためのインフラ整備、どのように進めていくのか。経済産業省、国土交通省にお伺いをいたします。
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吉川沙織#26
○委員長(吉川沙織君) まず、資源エネルギー庁井上部長。
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井上博雄#27
○政府参考人(井上博雄君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、二〇五〇年カーボンニュートラルに向けましては、安定的で安価な水素の供給基盤を構築していくことが極めて重要だと考えてございます。そのため、まずは先生御指摘の二〇三〇年三十円という目標に向けまして、第一歩として、グリーンイノベーション基金から十年間で最大三千億円拠出して、水素のサプライチェーンにおける重要技術に関しましてコスト低減等のための技術開発や実証、まず取り組んでございます。
 また、御指摘のとおり、エネルギー安全保障の観点からも、国内における水素の製造、供給基盤の確立、大変重要だと考えておりまして、その第一歩として、福島、山梨、こういったところで国産の水電解装置の大型化、あるいは水素製造効率を高める技術開発、実証など取組を始めると同時に、水電解装置の導入支援も始めているところでございます。
 加えて、今後のことを考えてまいりますと、やはり大規模かつ強靱な水素のサプライチェーンを国内外で構築する必要があると考えてございまして、二〇三〇年頃までに商用開始できる事業につきまして、既存燃料との価格差に着目しつつ、事業の予見性を高める支援を検討しているところでございます。
 さらに、大規模な需要を創出し、効率的なサプライチェーンを構築するためには、水素を受け入れて供給するための国内インフラの整備も大変重要でございまして、潜在的に大規模な水素需要が見込まれる地域を念頭に、国交省を始め関係省庁とも連携しながら支援の在り方、検討しているところでございます。
 こうした取組を通じまして、大規模な水素サプライチェーンを立ち上げ、これに関わる、先生、大丈夫かという御指摘もございましたけれども、まだまだ芽のある日本企業の技術、製品の販路拡大や競争力強化に取り組み、規模の経済あるいはサプライチェーン間の競争を生かしながら、水素コストを低減し、三十円という価格目標の達成、容易ではございませんけれども、しっかりと取り組んでいきたいと、かように考えてございます。
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吉川沙織#28
○委員長(吉川沙織君) 次に、国土交通省大臣官房遠藤技術参事官。
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遠藤仁彦#29
○政府参考人(遠藤仁彦君) 国土交通省よりお答え申し上げます。
 脱炭素化社会の実現に向けまして、今後、海外から多くの水素等の輸入が想定されております。安定的かつ低コストな供給を実現するためには、水素等の国際サプライチェーンの構築とともに、港湾においてはその受入れ環境の整備を進めていく必要があると考えてございます。
 国土交通省といたしましては、民間事業者の水素の需要動向等を踏まえながら、経済産業省を始めとする関係省庁とも連携しつつ、港湾における受入れ環境の整備に関する必要な対応や支援についてしっかりと検討を進めてまいります。
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