本会議
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会
会議録情報#0
令和五年三月二十七日(月曜日)
午前十時一分開議
━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第十号
令和五年三月二十七日
午前十時開議
第一 国務大臣の報告に関する件(インド共和
国、ウクライナ、ポーランド共和国訪問に関
する報告について)
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○本日の会議に付した案件
一、新議員の紹介
一、元本院議長扇千景君逝去につき哀悼の件
以下 議事日程のとおり
─────・─────
この発言だけを見る →午前十時一分開議
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○議事日程 第十号
令和五年三月二十七日
午前十時開議
第一 国務大臣の報告に関する件(インド共和
国、ウクライナ、ポーランド共和国訪問に関
する報告について)
━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
一、新議員の紹介
一、元本院議長扇千景君逝去につき哀悼の件
以下 議事日程のとおり
─────・─────
尾
尾辻秀久#1
○議長(尾辻秀久君) これより会議を開きます。
この際、新たに議席に着かれました議員を御紹介いたします。
議席第二百六十七番、比例代表選出議員、齊藤健一郎君。
〔齊藤健一郎君起立、拍手〕
この発言だけを見る →この際、新たに議席に着かれました議員を御紹介いたします。
議席第二百六十七番、比例代表選出議員、齊藤健一郎君。
〔齊藤健一郎君起立、拍手〕
尾
尾
尾辻秀久#3
○議長(尾辻秀久君) 元本院議長扇千景君は、去る九日逝去されました。誠に痛惜の極みであり、哀悼の念に堪えません。
つきましては、この際、院議をもって同君に対し弔詞をささげることにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →つきましては、この際、院議をもって同君に対し弔詞をささげることにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
尾
尾辻秀久#4
○議長(尾辻秀久君) 御異議ないと認めます。
弔詞を朗読いたします。
〔総員起立〕
参議院は わが国 民主政治発展のため力を尽くされ さきに参議院議長として憲政の発揚につとめ 特に院議をもって永年の功労を表彰せられ また国務大臣としての重任にあたられました 元議員従二位桐花大綬章扇千景君の長逝に対し つつしんで哀悼の意を表し うやうやしく弔詞をささげます
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この発言だけを見る →弔詞を朗読いたします。
〔総員起立〕
参議院は わが国 民主政治発展のため力を尽くされ さきに参議院議長として憲政の発揚につとめ 特に院議をもって永年の功労を表彰せられ また国務大臣としての重任にあたられました 元議員従二位桐花大綬章扇千景君の長逝に対し つつしんで哀悼の意を表し うやうやしく弔詞をささげます
─────・─────
尾
尾辻秀久#5
○議長(尾辻秀久君) 日程第一 国務大臣の報告に関する件(インド共和国、ウクライナ、ポーランド共和国訪問に関する報告について)
内閣総理大臣から発言を求められております。発言を許します。岸田文雄内閣総理大臣。
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →内閣総理大臣から発言を求められております。発言を許します。岸田文雄内閣総理大臣。
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
岸
岸田文雄#6
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 三月十九日から二十三日にかけて、インド共和国、ウクライナ、ポーランド共和国を訪問したところ、概要を御報告いたします。
インドにおいては、モディ首相との間で、G7及びG20サミットで扱われる主要課題について幅広く意見交換を行い、両サミットに向けて連携していくことを確認いたしました。また、地域情勢、二国間関係等についても議論し、日印特別戦略的グローバルパートナーシップの下での日印関係強化の方向性について確認をいたしました。
さらに、インド訪問中に政策スピーチを行い、自由で開かれたインド太平洋、FOIPのための新たなプランを発表いたしました。
これらの成果も踏まえつつ、インドとの協力を引き続き推進してまいります。
ウクライナにおいては、ゼレンスキー大統領との首脳会談において、私自身にとってロシアによる侵略後初めてのウクライナ訪問であることを触れた上で、今次侵略は国際秩序の根幹を揺るがす決して許すことはできない暴挙であり、日本は、議長国としてG7の揺るぎない結束を維持しながら、ロシアに対する厳しい制裁とウクライナへの強力な支援を継続していく旨、また、五月のG7広島サミットでは、法の支配に基づく国際秩序を守り抜くという決意を示すとともに、国際社会が直面する食料問題などに取り組みたい旨伝えました。
また、私とゼレンスキー大統領との間で、今般、基本的価値を共有するウクライナとの関係を特別なグローバルパートナーシップに格上げすることで合意をし、共同声明を発出いたしました。さらに、日・ウクライナ情報保護協定の締結に向けた調整を開始することといたしました。
加えて、私は、キーウ郊外のブチャ市を訪問し、犠牲者への献花を行い、ロシアの暴挙により悲惨な体験をされた方々から直接話を聞き、日本政府から越冬支援として同市に供与された発電機の視察を行ったほか、キーウ市内の戦死者慰霊記念碑で献花を行いました。
今回のウクライナ訪問により、私自身、この目で現地の情勢を見、またゼレンスキー大統領との間でじっくり議論を行ったことで、現地の状況をより実感を持って把握することができました。また、日本とウクライナとの関係はより一層強固なものとなり、G7議長国を務める日本として、ウクライナ侵略への対応を主導する決意を示すことができたと考えております。
ポーランドにおいては、ドゥダ大統領及びモラヴィエツキ首相と会談を行い、ポーランドがウクライナへの軍事、人道支援の拠点として最前線で大きな役割を果たしていることに対し敬意を表し、ロシアによるウクライナ全面侵攻から一年を迎える中、ポーランドを含め同志国が引き続き結束し、厳しいロシア制裁とウクライナへの力強い支援を継続することの重要性を確認いたしました。拍手
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この発言だけを見る →インドにおいては、モディ首相との間で、G7及びG20サミットで扱われる主要課題について幅広く意見交換を行い、両サミットに向けて連携していくことを確認いたしました。また、地域情勢、二国間関係等についても議論し、日印特別戦略的グローバルパートナーシップの下での日印関係強化の方向性について確認をいたしました。
さらに、インド訪問中に政策スピーチを行い、自由で開かれたインド太平洋、FOIPのための新たなプランを発表いたしました。
これらの成果も踏まえつつ、インドとの協力を引き続き推進してまいります。
ウクライナにおいては、ゼレンスキー大統領との首脳会談において、私自身にとってロシアによる侵略後初めてのウクライナ訪問であることを触れた上で、今次侵略は国際秩序の根幹を揺るがす決して許すことはできない暴挙であり、日本は、議長国としてG7の揺るぎない結束を維持しながら、ロシアに対する厳しい制裁とウクライナへの強力な支援を継続していく旨、また、五月のG7広島サミットでは、法の支配に基づく国際秩序を守り抜くという決意を示すとともに、国際社会が直面する食料問題などに取り組みたい旨伝えました。
また、私とゼレンスキー大統領との間で、今般、基本的価値を共有するウクライナとの関係を特別なグローバルパートナーシップに格上げすることで合意をし、共同声明を発出いたしました。さらに、日・ウクライナ情報保護協定の締結に向けた調整を開始することといたしました。
加えて、私は、キーウ郊外のブチャ市を訪問し、犠牲者への献花を行い、ロシアの暴挙により悲惨な体験をされた方々から直接話を聞き、日本政府から越冬支援として同市に供与された発電機の視察を行ったほか、キーウ市内の戦死者慰霊記念碑で献花を行いました。
今回のウクライナ訪問により、私自身、この目で現地の情勢を見、またゼレンスキー大統領との間でじっくり議論を行ったことで、現地の状況をより実感を持って把握することができました。また、日本とウクライナとの関係はより一層強固なものとなり、G7議長国を務める日本として、ウクライナ侵略への対応を主導する決意を示すことができたと考えております。
ポーランドにおいては、ドゥダ大統領及びモラヴィエツキ首相と会談を行い、ポーランドがウクライナへの軍事、人道支援の拠点として最前線で大きな役割を果たしていることに対し敬意を表し、ロシアによるウクライナ全面侵攻から一年を迎える中、ポーランドを含め同志国が引き続き結束し、厳しいロシア制裁とウクライナへの力強い支援を継続することの重要性を確認いたしました。拍手
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尾
松
松川るい#8
○松川るい君 自由民主党の松川るいです。
自由民主党を代表して、総理のウクライナ、インドからの帰朝報告に対して岸田総理に質問させていただきます。
まずもって、本日朝の北朝鮮からの弾道ミサイル発射に対して強く抗議いたします。我が国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、関連する安保理決議に違反するものです。安保理が一部の国々の消極的な姿勢により北朝鮮による深刻な挑発行動と度重なる決議違反に対して行動できていないこと、これは大変遺憾であり、この対応についても強く求めます。
まずは、ウクライナからの御無事の帰国、何よりであります。困難なミッションを成功させた関係者の皆様にも感謝申し上げます。折しも、WBC日本優勝といううれしいニュースもあり、日本中がやればできるという勇気をいただきました。
総理のウクライナ訪問とゼレンスキー大統領との直接対面の会談は、日本として、そしてG7議長国として、ウクライナとの連帯、力による一方的な現状変更を許さないという強い決意を示すものでありました。同時期、中国の習近平国家主席はロシアを訪問し、プーチン大統領と会談を行っており、くしくも日中の対照的な姿が世界の前に明らかになりました。
そこで、ウクライナの現状をその目で御覧になった岸田総理に、今回の訪問の意義と成果、G7議長としてどのように臨んでいくか、これについてお伺いをしたいと思います。
ゼレンスキー大統領からは、これまでの日本の支援に感謝の意が示されるとともに、装備品や人道復興支援など様々な要望がなされたと伺っています。
日本は、防衛装備移転三原則の運用指針を改正し、防弾チョッキやヘルメットなど自衛隊の装備品を提供しています。また、今回の訪問で、殺傷能力のない装備品を支援するため三千万ドルを拠出することとしました。一方、例えばドイツは、ウクライナへの戦車の供与を決めています。
防衛装備移転は、力による一方的な現状変更を抑止して我が国の安全保障環境を守ったり、移転国との間の防衛協力を深化させる重要な防衛政策手段です。したがって、その目的達成を最優先する観点から、三原則の運用指針あるいは三原則自体を見直すべきだと考えます。
総理は、我が国の防衛装備移転についてどのようにあるべきとお考えでしょうか。
また、今回のウクライナ訪問では、安全についての課題が明らかとなりました。まず、総理が乗るポーランドからキーウに向かう夜行列車が出発した頃、ニュース速報が流れました。しかし、国民の間で、この段階での情報が報じられて安全上問題はないのかと懸念の声が広がりました。
今回の訪問における情報管理についての評価をお尋ねします。
また、今後、戦地など危険地における報道は、政府と報道機関との間の発表のタイミングなどについての紳士協定を結ぶなど、安全なありようについて検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
さらに、今回の訪問には自衛隊は同行していません。各国の首脳は、軍隊や特殊機関なども動いて訪問したとされています。総理のウクライナ訪問がG7の中で最も遅くなった、その理由の一つにはこの要人警護の課題もあったのではないかと推察いたします。総理は、自衛隊の最高指揮官です。自衛官が自分の上司の警護ができてもよいのではないでしょうか。
我が国総理の警護は自衛隊もできるようにすべく、自衛隊法等の規定を見直すべきと考えますが、この点についての御所見をお伺いします。
総理のウクライナ訪問は、東京における十二年ぶりの日韓首脳会談、日独首脳会談、そして総理のインド訪問に続く一連の戦略的外交の集大成のようにも思えます。特に、インドでは、モディ首相と会談し、グローバルサウスに対する支援強化も含む自由で開かれたインド太平洋の新たな推進計画も発表されました。
グローバルサウスは、世界の潮流に影響を与える極めて重要な存在です。日本として、グローバルサウスの国々とより近しく歩んでいくために何が重要だとお考えでしょうか。
最後に、私は、一連の仲間づくりの外交の次は、対中外交との感を強くしています。中国は永遠の隣国であり、建設的で安定的な関係が必要です。中国の安全保障上の懸念に対処するとともに、難しい課題があるからこそ、首脳レベルの直接の意思疎通が必要です。まずは、林大臣の訪中かと思いますが、対中外交について総理御自身のお考えをお聞かせください。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →自由民主党を代表して、総理のウクライナ、インドからの帰朝報告に対して岸田総理に質問させていただきます。
まずもって、本日朝の北朝鮮からの弾道ミサイル発射に対して強く抗議いたします。我が国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、関連する安保理決議に違反するものです。安保理が一部の国々の消極的な姿勢により北朝鮮による深刻な挑発行動と度重なる決議違反に対して行動できていないこと、これは大変遺憾であり、この対応についても強く求めます。
まずは、ウクライナからの御無事の帰国、何よりであります。困難なミッションを成功させた関係者の皆様にも感謝申し上げます。折しも、WBC日本優勝といううれしいニュースもあり、日本中がやればできるという勇気をいただきました。
総理のウクライナ訪問とゼレンスキー大統領との直接対面の会談は、日本として、そしてG7議長国として、ウクライナとの連帯、力による一方的な現状変更を許さないという強い決意を示すものでありました。同時期、中国の習近平国家主席はロシアを訪問し、プーチン大統領と会談を行っており、くしくも日中の対照的な姿が世界の前に明らかになりました。
そこで、ウクライナの現状をその目で御覧になった岸田総理に、今回の訪問の意義と成果、G7議長としてどのように臨んでいくか、これについてお伺いをしたいと思います。
ゼレンスキー大統領からは、これまでの日本の支援に感謝の意が示されるとともに、装備品や人道復興支援など様々な要望がなされたと伺っています。
日本は、防衛装備移転三原則の運用指針を改正し、防弾チョッキやヘルメットなど自衛隊の装備品を提供しています。また、今回の訪問で、殺傷能力のない装備品を支援するため三千万ドルを拠出することとしました。一方、例えばドイツは、ウクライナへの戦車の供与を決めています。
防衛装備移転は、力による一方的な現状変更を抑止して我が国の安全保障環境を守ったり、移転国との間の防衛協力を深化させる重要な防衛政策手段です。したがって、その目的達成を最優先する観点から、三原則の運用指針あるいは三原則自体を見直すべきだと考えます。
総理は、我が国の防衛装備移転についてどのようにあるべきとお考えでしょうか。
また、今回のウクライナ訪問では、安全についての課題が明らかとなりました。まず、総理が乗るポーランドからキーウに向かう夜行列車が出発した頃、ニュース速報が流れました。しかし、国民の間で、この段階での情報が報じられて安全上問題はないのかと懸念の声が広がりました。
今回の訪問における情報管理についての評価をお尋ねします。
また、今後、戦地など危険地における報道は、政府と報道機関との間の発表のタイミングなどについての紳士協定を結ぶなど、安全なありようについて検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
さらに、今回の訪問には自衛隊は同行していません。各国の首脳は、軍隊や特殊機関なども動いて訪問したとされています。総理のウクライナ訪問がG7の中で最も遅くなった、その理由の一つにはこの要人警護の課題もあったのではないかと推察いたします。総理は、自衛隊の最高指揮官です。自衛官が自分の上司の警護ができてもよいのではないでしょうか。
我が国総理の警護は自衛隊もできるようにすべく、自衛隊法等の規定を見直すべきと考えますが、この点についての御所見をお伺いします。
総理のウクライナ訪問は、東京における十二年ぶりの日韓首脳会談、日独首脳会談、そして総理のインド訪問に続く一連の戦略的外交の集大成のようにも思えます。特に、インドでは、モディ首相と会談し、グローバルサウスに対する支援強化も含む自由で開かれたインド太平洋の新たな推進計画も発表されました。
グローバルサウスは、世界の潮流に影響を与える極めて重要な存在です。日本として、グローバルサウスの国々とより近しく歩んでいくために何が重要だとお考えでしょうか。
最後に、私は、一連の仲間づくりの外交の次は、対中外交との感を強くしています。中国は永遠の隣国であり、建設的で安定的な関係が必要です。中国の安全保障上の懸念に対処するとともに、難しい課題があるからこそ、首脳レベルの直接の意思疎通が必要です。まずは、林大臣の訪中かと思いますが、対中外交について総理御自身のお考えをお聞かせください。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
岸
岸田文雄#9
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 松川るい議員の御質問にお答えいたします。
先般の私のウクライナ訪問についてお尋ねがありました。
今回のウクライナ訪問においては、ロシアによるウクライナ侵略によって生じた被害などの状況を直接視察するとともに、ゼレンスキー大統領と首脳会談を行い、自らの目と耳で、国際秩序の根幹を揺るがす暴挙について改めてその実態を確認することができました。
ゼレンスキー大統領との会談においては、広島サミットにおいて、G7として法の支配に基づく国際秩序を守り抜く決意を改めて明確にするとともに、G7の結束を維持してウクライナを力強く支えること、また、国際社会の直面する食料問題などにもしっかりと取り組むこと等について伝達しつつ、同大統領の広島サミットへのオンラインでの参加を招待し、快諾を得ました。
さらに、私から、表明済みの総計七十一億ドルの支援を着実に実施していくこと、今般、更に総額五億ドルの新たな支援策を決定したことについて伝え、ゼレンスキー大統領から深甚なる謝意が表明されました。
防衛装備移転についてお尋ねがありました。
国家安全保障戦略に記載しているとおり、防衛装備品の海外への移転は、特にインド太平洋地域における平和と安定のために、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出や、国際法に違反する侵略を受けている国への支援などのための重要な政策的な手段です。
防衛装備移転三原則や運用指針を始めとする制度の見直しについては、こうした観点から結論を出していかねばならない課題であると認識をしており、議論を進めてまいります。
私のウクライナ訪問時の情報管理についてお尋ねがありました。
今般のウクライナ訪問に当たっては、厳重な保秘を前提に、ウクライナ政府等と慎重に調整を重ねた上で、秘密保全、安全対策や危機管理面等において遺漏のないよう最適な方法を総合的に検討をいたしました。また、厳に限られた者に限り情報管理を徹底をいたしました。
具体的な方策について詳細に申し上げることは控えますが、具体的な安全対策や危機管理対策、情報管理については万全を期した措置を探りました。
また、御指摘の危険地における報道の在り方については、安全対策や情報管理等の観点から不断に検討を行ってまいります。
自衛隊による海外での要人警護についてお尋ねがありました。
自衛隊は自衛隊法等の法令に基づいて海外に派遣されるところ、自衛隊を我が国の要人の警護のみを目的に海外に派遣する明示的な規定はありません。
その上で、一般論として申し上げれば、要人を含め領域内に所在する外国人の保護や安全の確保は、一義的には領域国の警察当局等の機関が行うものと考えております。
いずれにせよ、今般のウクライナ訪問に当たっては安全対策等に万全を期したところであります。
グローバルサウスについてお尋ねがありました。
世界の諸課題に国際社会が協力して対応していくため、いわゆるグローバルサウスの国々との関係を強化していく必要があります。その際、我々は、相手国・地域の歴史的、文化的背景をしっかり虚心坦懐に理解をし、その立場に寄り添っていく必要があると考えています。その上で、国際社会が力でなくルールに基づき動かされていくべきとの原則の共有を図っていくことが重要です。
今般発表したFOIP新プランでは、新たな四つの柱を打ち出し、グローバルサウスとの間でも幅広い分野での協力に取り組むことなどを明確にしました。各国と連携しつつ、取組を拡充してまいります。
対中外交についてお尋ねがありました。
日中両国間には、様々な可能性とともに、数多くの課題、懸案が存在します。同時に、日中両国は地域と世界の繁栄に大きな責任を有しています。昨年十一月の日中首脳会談で得られた前向きなモメンタムを維持しながら、主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めつつ、諸懸案を含めて対話をしっかりと重ね、共通の課題については協力をする建設的かつ安定的な関係を日中双方の努力で構築してまいります。
その上で、林大臣の訪中については、中国側から改めて招待があったところであり、引き続き具体的な時期を調整してまいります。拍手
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この発言だけを見る →先般の私のウクライナ訪問についてお尋ねがありました。
今回のウクライナ訪問においては、ロシアによるウクライナ侵略によって生じた被害などの状況を直接視察するとともに、ゼレンスキー大統領と首脳会談を行い、自らの目と耳で、国際秩序の根幹を揺るがす暴挙について改めてその実態を確認することができました。
ゼレンスキー大統領との会談においては、広島サミットにおいて、G7として法の支配に基づく国際秩序を守り抜く決意を改めて明確にするとともに、G7の結束を維持してウクライナを力強く支えること、また、国際社会の直面する食料問題などにもしっかりと取り組むこと等について伝達しつつ、同大統領の広島サミットへのオンラインでの参加を招待し、快諾を得ました。
さらに、私から、表明済みの総計七十一億ドルの支援を着実に実施していくこと、今般、更に総額五億ドルの新たな支援策を決定したことについて伝え、ゼレンスキー大統領から深甚なる謝意が表明されました。
防衛装備移転についてお尋ねがありました。
国家安全保障戦略に記載しているとおり、防衛装備品の海外への移転は、特にインド太平洋地域における平和と安定のために、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出や、国際法に違反する侵略を受けている国への支援などのための重要な政策的な手段です。
防衛装備移転三原則や運用指針を始めとする制度の見直しについては、こうした観点から結論を出していかねばならない課題であると認識をしており、議論を進めてまいります。
私のウクライナ訪問時の情報管理についてお尋ねがありました。
今般のウクライナ訪問に当たっては、厳重な保秘を前提に、ウクライナ政府等と慎重に調整を重ねた上で、秘密保全、安全対策や危機管理面等において遺漏のないよう最適な方法を総合的に検討をいたしました。また、厳に限られた者に限り情報管理を徹底をいたしました。
具体的な方策について詳細に申し上げることは控えますが、具体的な安全対策や危機管理対策、情報管理については万全を期した措置を探りました。
また、御指摘の危険地における報道の在り方については、安全対策や情報管理等の観点から不断に検討を行ってまいります。
自衛隊による海外での要人警護についてお尋ねがありました。
自衛隊は自衛隊法等の法令に基づいて海外に派遣されるところ、自衛隊を我が国の要人の警護のみを目的に海外に派遣する明示的な規定はありません。
その上で、一般論として申し上げれば、要人を含め領域内に所在する外国人の保護や安全の確保は、一義的には領域国の警察当局等の機関が行うものと考えております。
いずれにせよ、今般のウクライナ訪問に当たっては安全対策等に万全を期したところであります。
グローバルサウスについてお尋ねがありました。
世界の諸課題に国際社会が協力して対応していくため、いわゆるグローバルサウスの国々との関係を強化していく必要があります。その際、我々は、相手国・地域の歴史的、文化的背景をしっかり虚心坦懐に理解をし、その立場に寄り添っていく必要があると考えています。その上で、国際社会が力でなくルールに基づき動かされていくべきとの原則の共有を図っていくことが重要です。
今般発表したFOIP新プランでは、新たな四つの柱を打ち出し、グローバルサウスとの間でも幅広い分野での協力に取り組むことなどを明確にしました。各国と連携しつつ、取組を拡充してまいります。
対中外交についてお尋ねがありました。
日中両国間には、様々な可能性とともに、数多くの課題、懸案が存在します。同時に、日中両国は地域と世界の繁栄に大きな責任を有しています。昨年十一月の日中首脳会談で得られた前向きなモメンタムを維持しながら、主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めつつ、諸懸案を含めて対話をしっかりと重ね、共通の課題については協力をする建設的かつ安定的な関係を日中双方の努力で構築してまいります。
その上で、林大臣の訪中については、中国側から改めて招待があったところであり、引き続き具体的な時期を調整してまいります。拍手
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尾
森
森本真治#11
○森本真治君 立憲民主党の森本真治です。
今朝方、北朝鮮が弾道ミサイルの可能性のあるもの二発を日本海に向け発射したとのことです。元旦から数えて八回目の弾道ミサイル発射であり、断じて容認できません。最大限の言葉で強く非難いたします。
さて、私は、ただいまありました岸田総理の帰朝報告につきまして、会派を代表して質問いたします。
冒頭、総理には耳の痛いお話をしなければなりません。
去る十九日、総理は、地元広島におきまして、岸田文雄後援会新春互礼会を開催されました。案内には、会費一万円、この催物は政治資金規正法に規定する政治資金パーティーである旨記載されており、千人以上が参加したとのことです。
平成十三年一月六日閣議決定された国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範では、パーティーの開催自粛、政治資金の調達を目的とするパーティーで、国民の疑惑を招きかねないような大規模なものの開催は自粛するとあります。
総理は、大臣規範に抵触するパーティーを開催したことに対し、大臣規範に対する認識と併せてお伺いします。
また、当日は、参加者に対し、お土産としてG7広島サミットのロゴ入りのペンやまんじゅうを配ったとのことです。外務省では、ロゴの使用承認条件の中に、特定の政治、思想、宗教等の活動を目的とした使用はしないこととあります。
総理、二〇一九年の参議院選挙、広島で発生した大規模買収事件、あの事件をお忘れになられたのでしょうか。広島では政治不信が頂点を極め、その後行われた参議院再選挙、被買収により失職した自治体議員の補欠選挙での目を覆いたくなるような低投票率。四月に実施される統一地方選挙におきましても、広島県民の政治不信による投票の棄権が深刻になるのではないかと懸念されます。
政治の信頼を取り戻す。政治家に課せられた責務は法令遵守であり、とりわけ総理には、国のリーダーとして率先して国民に範を示すことが求められます。G7広島サミットロゴの使用条件で認められていない特定の政治活動においてロゴを使用したことを踏まえ、総理の御所見をお伺いします。
また、同じく岸田政権の法令遵守の問題として、総理の高市大臣の任命責任を問います。
高市大臣は、総務省が行政文書と認めた平成二十七年二月十三日高市大臣レク結果を捏造と批判し、放送法の政治的公平の解釈について、二〇一五年の答弁前日まで一切聞いたことがないと強弁しています。
しかし、総務省の予算委員会答弁や理事会報告において、当該文書を共同で作成した三名の官僚全員が捏造はしていないと証言し、さらに、当該三者は、放送法四条の解釈という重要な案件を大臣に全く報告していないというのはあり得ないと思う、同時期に放送法に関する大臣レクが行われたのではないかと認識している、政治的公平について大臣レクが存在しなかったとは認識しにくいのではないかと思うと懸命に良心の証言をしています。
高市大臣が国会で虚偽答弁を述べ、自らの保身のために、かつての部下たちが捏造という刑法犯罪、国家公務員法違反を犯したと主張していることは明らかです。また、総理が予算委員会で抗弁している文書内容の正確性とその捏造は全く別の問題です。
このような異常極まりない大臣の存在は岸田総理の責任です。即刻の罷免をすべきですが、総理の見解を問います。
それでは、この度の総理の外遊についてお伺いします。
まずは、インドのモディ首相との首脳会談について。
日印両国は、G7議長国及びG20議長国として連携を確認するとともに、経済的、人的な交流の強化を図ることも確認しました。二〇一四年に日印関係は特別戦略的グローバルパートナーシップへ格上げされましたが、そこから約十年近くたつ今、日印関係の強化が極めて重要となることは論をまちません。
インドは、本年一月、グローバルサウスサミットを主催するなど、途上国や新興国の声を代弁することで外交的地位を高めようとしているとの指摘もあります。総理は、グローバルサウスの国々について、自由や民主主義、歴史的背景や文化的背景が様々であるので、先進国の感覚でこうした普遍的な価値を一方的に押し付けることはグローバルサウスを逆に遠ざけてしまうことにもなりかねない旨答弁されています。
日本とインドの関係は経済面、軍事面などで活発化が図られていますが、日本政府はグローバルサウスとしてのインドをどう認識しているのでしょうか。クアッドの構成国として双方の連携を深めることは当然重要ですが、インドはグローバルサウスとしての役割も非常に重視しているのではないでしょうか。
日本政府として、グローバルサウス、そしてクアッド構成国という二面性を持つインドの立ち位置が日印関係にどういった影響を与え得ると分析しているか伺います。また、このようなインドの立ち位置を踏まえ、今後インドとの関係をどのように構築していく方針か伺います。
総理はさらに、自由で開かれたインド太平洋、FOIPについての新たな実現プランを発表しました。そこでは、これまでのFOIPの三つの柱がより具体化され、特に二番目の柱であるインド太平洋流の課題対処は、複雑化する国際情勢を踏まえ、同志国が協力すべき分野であるエネルギー、食料安全保障、国際保健、防災、サイバー等についての課題が明確化されたものと考えます。
さらに、FOIP実現のために様々な形でODAの活用を拡充することが挙げられており、今後改定が予定されている開発協力大綱に今後十年間の指針を示すことが説明されました。二〇三〇年までにインフラ面で官民合わせて七百五十億ドル以上の資金をインド太平洋地域に動員するとのことですが、効果的なODAの実施についてどのような取組を行う方針か、総理に伺います。
インド太平洋の重要性は、昨年閣議決定された国家安全保障戦略についても、FOIPのビジョンの下、同盟国、同志国等と連携し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を実現し、地域の平和と安定を確保していくことは、我が国の安全保障にとって死活的に重要であると述べられています。
今回発表されたFOIPの新たな実現プランは、国家安全保障戦略で述べられた我が国の安全保障にとって死活的に重要な取組を体現するものになったのかどうか、総理の見解を伺います。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領との首脳会談について。
今般の会談で、ウクライナとの関係を特別なグローバルパートナーシップに格上げすることで合意しました。また、ウクライナへの支援として、エネルギー分野などへの新たな二国間無償支援等に四・七億ドルの供与、NATOの信託基金を通じた殺傷性のない装備品支援に三千万ドルの拠出を発表しました。
日本は、これまでにウクライナに対して総額七十一億ドルの支援の実施を発表していますが、どのような観点から今般発表した新たな支援の内容を決定したのか、新たな支援を決定するに至った背景について伺います。
また、ウクライナとの間で情報保護協定の締結に向けた調整を開始することで合意したとのことですが、情報保護協定を締結する意義について伺います。
総理がゼレンスキー大統領との会談を行った同日、ロシアを訪問している中国の習主席はプーチン大統領と首脳会談を行い、両国の連携強化を打ち出す共同声明を発表しました。また、会談では、中国がウクライナ情勢をめぐる対話と停戦を呼びかける十二項目から成る和平案について協議したと見られております。
しかし、この和平案はウクライナが求めるロシア軍の完全撤退や全領土の返還には言及していないと報じられており、プーチン大統領が尊重すると述べた一方で、ゼレンスキー大統領は、中国がウクライナ独自の和平案を考慮せずに作ったものだと苦言を呈しました。
政府として、この中国の和平案についてどのように評価しているか伺います。また、中国の秦剛外相がウクライナのクレバ外相と電話会談を行い、停戦に向けて建設的な役割を果たす考えを示したようですが、こうした中国の動きをどのように評価しているか伺います。
ロシアへの制裁についてお伺いします。
二〇一四年のロシアによるクリミア併合の際、日本を含む欧米諸国はロシアへの制裁を実施したものの、各国の足並みがそろっていたとは言い難く、二〇一四年のロシアのGDPの実質成長率は前年比〇・七%増でした。対して、昨年から始まったウクライナ侵略に対しては、G7諸国は一致して、SWIFTからのロシアの特定銀行の排除、最恵国待遇の撤回、ロシア産石炭、石油輸入のフェーズアウトや禁止等、多岐にわたる制裁を実施し、今年二月に発表された二〇二二年のロシアのGDPの実質成長率は前年比二・一%減と報じられています。他方で、原油や天然ガスの価格が高騰し、制裁に加わらない国々がロシア産資源の輸入を増やしたため、経済制裁の効果が限定的との見方もあります。
資源価格が高騰する中で制裁を効果的なものにするための対策について伺います。また、制裁に加わらない国々へどのように働きかけていくかも併せて伺います。
G7広島サミットについてお伺いします。
総理は、三月二十日の記者会見において、今回会談したインドのほか、豪州や韓国等八か国の首脳をG7に招待することを表明しました。インドは、グローバルサウスの代弁者として、またG20議長国としての出席となるため重要なアクターとなると考えます。また、豪州とは、インド同様、クアッド構成国として更なる連携を図ることが求められます。
ここでポイントとなる国は韓国だと考えます。先般の日韓首脳会談においては、FOIPを実現する重要性や同志国として力を合わせていく必要性について確認されたところですが、韓国をG7に招待する具体的な理由と、それによってもたらされる効果について総理の見解を伺います。
総理は、広島サミットについて、ロシアがウクライナ侵略に際し核兵器の使用を示唆していることを念頭に、被爆地で開催されるサミットであるため、核兵器の威嚇や使用は絶対に許されず、核の不使用の歴史をこれからも尊重しなければならないというメッセージを出していかなければならない旨国会で述べています。
同じく広島を地元とする私としても大変共感するものでありますが、プーチン大統領は一昨日、ベラルーシへの戦術核の配備を決めたと表明、ウクライナに劣化ウラン弾などを供与する欧米の軍事支援強化への対抗措置だと強調しています。この軍拡の流れを方向転換する知恵も求められ、総理には是非強いリーダーシップを求めます。
そして、広島サミットにおいてコミットしていただきたい一つが、核セキュリティー体制です。
戦時下における原子力施設の保護に関して、今回、ロシアは稼働中のザポリージャ原発を武力攻撃し、占拠する暴挙に出たわけですが、国連安全保障理事会は本来の機能を果たせず、原子力施設の保護に関与できない事態となりました。その中で、IAEAが、ロシア、ウクライナ両国の合意の下、調査チームを派遣し、同原発の監視に当たっている状況です。
今後も、原子力施設を抱える国が戦争状態に入り、さらに国連安保理が国家間の対立により本来の役割を果たせない事態は十分に想定し得る中で、原子力施設の保護を支援する仕組みを新たに構築する必要があるのではないでしょうか。
例えば、IAEAが提唱する原子力安全保護地帯の設立や、戦時下の活動で実績がある国際赤十字委員会との協力、さらには、安保理が機能しない場合に備え、国連総会決議による国連緊急原子力安全ミッションの派遣など、原子力施設の保護について議論を主導し、保護の強化に貢献することを、G7関係国の理解を得ながら広島サミットで宣言すべきと考えます。総理の御所見をお伺いします。
以上、るる質問いたしました。総理には明瞭な答弁を御期待申し上げ、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →今朝方、北朝鮮が弾道ミサイルの可能性のあるもの二発を日本海に向け発射したとのことです。元旦から数えて八回目の弾道ミサイル発射であり、断じて容認できません。最大限の言葉で強く非難いたします。
さて、私は、ただいまありました岸田総理の帰朝報告につきまして、会派を代表して質問いたします。
冒頭、総理には耳の痛いお話をしなければなりません。
去る十九日、総理は、地元広島におきまして、岸田文雄後援会新春互礼会を開催されました。案内には、会費一万円、この催物は政治資金規正法に規定する政治資金パーティーである旨記載されており、千人以上が参加したとのことです。
平成十三年一月六日閣議決定された国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範では、パーティーの開催自粛、政治資金の調達を目的とするパーティーで、国民の疑惑を招きかねないような大規模なものの開催は自粛するとあります。
総理は、大臣規範に抵触するパーティーを開催したことに対し、大臣規範に対する認識と併せてお伺いします。
また、当日は、参加者に対し、お土産としてG7広島サミットのロゴ入りのペンやまんじゅうを配ったとのことです。外務省では、ロゴの使用承認条件の中に、特定の政治、思想、宗教等の活動を目的とした使用はしないこととあります。
総理、二〇一九年の参議院選挙、広島で発生した大規模買収事件、あの事件をお忘れになられたのでしょうか。広島では政治不信が頂点を極め、その後行われた参議院再選挙、被買収により失職した自治体議員の補欠選挙での目を覆いたくなるような低投票率。四月に実施される統一地方選挙におきましても、広島県民の政治不信による投票の棄権が深刻になるのではないかと懸念されます。
政治の信頼を取り戻す。政治家に課せられた責務は法令遵守であり、とりわけ総理には、国のリーダーとして率先して国民に範を示すことが求められます。G7広島サミットロゴの使用条件で認められていない特定の政治活動においてロゴを使用したことを踏まえ、総理の御所見をお伺いします。
また、同じく岸田政権の法令遵守の問題として、総理の高市大臣の任命責任を問います。
高市大臣は、総務省が行政文書と認めた平成二十七年二月十三日高市大臣レク結果を捏造と批判し、放送法の政治的公平の解釈について、二〇一五年の答弁前日まで一切聞いたことがないと強弁しています。
しかし、総務省の予算委員会答弁や理事会報告において、当該文書を共同で作成した三名の官僚全員が捏造はしていないと証言し、さらに、当該三者は、放送法四条の解釈という重要な案件を大臣に全く報告していないというのはあり得ないと思う、同時期に放送法に関する大臣レクが行われたのではないかと認識している、政治的公平について大臣レクが存在しなかったとは認識しにくいのではないかと思うと懸命に良心の証言をしています。
高市大臣が国会で虚偽答弁を述べ、自らの保身のために、かつての部下たちが捏造という刑法犯罪、国家公務員法違反を犯したと主張していることは明らかです。また、総理が予算委員会で抗弁している文書内容の正確性とその捏造は全く別の問題です。
このような異常極まりない大臣の存在は岸田総理の責任です。即刻の罷免をすべきですが、総理の見解を問います。
それでは、この度の総理の外遊についてお伺いします。
まずは、インドのモディ首相との首脳会談について。
日印両国は、G7議長国及びG20議長国として連携を確認するとともに、経済的、人的な交流の強化を図ることも確認しました。二〇一四年に日印関係は特別戦略的グローバルパートナーシップへ格上げされましたが、そこから約十年近くたつ今、日印関係の強化が極めて重要となることは論をまちません。
インドは、本年一月、グローバルサウスサミットを主催するなど、途上国や新興国の声を代弁することで外交的地位を高めようとしているとの指摘もあります。総理は、グローバルサウスの国々について、自由や民主主義、歴史的背景や文化的背景が様々であるので、先進国の感覚でこうした普遍的な価値を一方的に押し付けることはグローバルサウスを逆に遠ざけてしまうことにもなりかねない旨答弁されています。
日本とインドの関係は経済面、軍事面などで活発化が図られていますが、日本政府はグローバルサウスとしてのインドをどう認識しているのでしょうか。クアッドの構成国として双方の連携を深めることは当然重要ですが、インドはグローバルサウスとしての役割も非常に重視しているのではないでしょうか。
日本政府として、グローバルサウス、そしてクアッド構成国という二面性を持つインドの立ち位置が日印関係にどういった影響を与え得ると分析しているか伺います。また、このようなインドの立ち位置を踏まえ、今後インドとの関係をどのように構築していく方針か伺います。
総理はさらに、自由で開かれたインド太平洋、FOIPについての新たな実現プランを発表しました。そこでは、これまでのFOIPの三つの柱がより具体化され、特に二番目の柱であるインド太平洋流の課題対処は、複雑化する国際情勢を踏まえ、同志国が協力すべき分野であるエネルギー、食料安全保障、国際保健、防災、サイバー等についての課題が明確化されたものと考えます。
さらに、FOIP実現のために様々な形でODAの活用を拡充することが挙げられており、今後改定が予定されている開発協力大綱に今後十年間の指針を示すことが説明されました。二〇三〇年までにインフラ面で官民合わせて七百五十億ドル以上の資金をインド太平洋地域に動員するとのことですが、効果的なODAの実施についてどのような取組を行う方針か、総理に伺います。
インド太平洋の重要性は、昨年閣議決定された国家安全保障戦略についても、FOIPのビジョンの下、同盟国、同志国等と連携し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を実現し、地域の平和と安定を確保していくことは、我が国の安全保障にとって死活的に重要であると述べられています。
今回発表されたFOIPの新たな実現プランは、国家安全保障戦略で述べられた我が国の安全保障にとって死活的に重要な取組を体現するものになったのかどうか、総理の見解を伺います。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領との首脳会談について。
今般の会談で、ウクライナとの関係を特別なグローバルパートナーシップに格上げすることで合意しました。また、ウクライナへの支援として、エネルギー分野などへの新たな二国間無償支援等に四・七億ドルの供与、NATOの信託基金を通じた殺傷性のない装備品支援に三千万ドルの拠出を発表しました。
日本は、これまでにウクライナに対して総額七十一億ドルの支援の実施を発表していますが、どのような観点から今般発表した新たな支援の内容を決定したのか、新たな支援を決定するに至った背景について伺います。
また、ウクライナとの間で情報保護協定の締結に向けた調整を開始することで合意したとのことですが、情報保護協定を締結する意義について伺います。
総理がゼレンスキー大統領との会談を行った同日、ロシアを訪問している中国の習主席はプーチン大統領と首脳会談を行い、両国の連携強化を打ち出す共同声明を発表しました。また、会談では、中国がウクライナ情勢をめぐる対話と停戦を呼びかける十二項目から成る和平案について協議したと見られております。
しかし、この和平案はウクライナが求めるロシア軍の完全撤退や全領土の返還には言及していないと報じられており、プーチン大統領が尊重すると述べた一方で、ゼレンスキー大統領は、中国がウクライナ独自の和平案を考慮せずに作ったものだと苦言を呈しました。
政府として、この中国の和平案についてどのように評価しているか伺います。また、中国の秦剛外相がウクライナのクレバ外相と電話会談を行い、停戦に向けて建設的な役割を果たす考えを示したようですが、こうした中国の動きをどのように評価しているか伺います。
ロシアへの制裁についてお伺いします。
二〇一四年のロシアによるクリミア併合の際、日本を含む欧米諸国はロシアへの制裁を実施したものの、各国の足並みがそろっていたとは言い難く、二〇一四年のロシアのGDPの実質成長率は前年比〇・七%増でした。対して、昨年から始まったウクライナ侵略に対しては、G7諸国は一致して、SWIFTからのロシアの特定銀行の排除、最恵国待遇の撤回、ロシア産石炭、石油輸入のフェーズアウトや禁止等、多岐にわたる制裁を実施し、今年二月に発表された二〇二二年のロシアのGDPの実質成長率は前年比二・一%減と報じられています。他方で、原油や天然ガスの価格が高騰し、制裁に加わらない国々がロシア産資源の輸入を増やしたため、経済制裁の効果が限定的との見方もあります。
資源価格が高騰する中で制裁を効果的なものにするための対策について伺います。また、制裁に加わらない国々へどのように働きかけていくかも併せて伺います。
G7広島サミットについてお伺いします。
総理は、三月二十日の記者会見において、今回会談したインドのほか、豪州や韓国等八か国の首脳をG7に招待することを表明しました。インドは、グローバルサウスの代弁者として、またG20議長国としての出席となるため重要なアクターとなると考えます。また、豪州とは、インド同様、クアッド構成国として更なる連携を図ることが求められます。
ここでポイントとなる国は韓国だと考えます。先般の日韓首脳会談においては、FOIPを実現する重要性や同志国として力を合わせていく必要性について確認されたところですが、韓国をG7に招待する具体的な理由と、それによってもたらされる効果について総理の見解を伺います。
総理は、広島サミットについて、ロシアがウクライナ侵略に際し核兵器の使用を示唆していることを念頭に、被爆地で開催されるサミットであるため、核兵器の威嚇や使用は絶対に許されず、核の不使用の歴史をこれからも尊重しなければならないというメッセージを出していかなければならない旨国会で述べています。
同じく広島を地元とする私としても大変共感するものでありますが、プーチン大統領は一昨日、ベラルーシへの戦術核の配備を決めたと表明、ウクライナに劣化ウラン弾などを供与する欧米の軍事支援強化への対抗措置だと強調しています。この軍拡の流れを方向転換する知恵も求められ、総理には是非強いリーダーシップを求めます。
そして、広島サミットにおいてコミットしていただきたい一つが、核セキュリティー体制です。
戦時下における原子力施設の保護に関して、今回、ロシアは稼働中のザポリージャ原発を武力攻撃し、占拠する暴挙に出たわけですが、国連安全保障理事会は本来の機能を果たせず、原子力施設の保護に関与できない事態となりました。その中で、IAEAが、ロシア、ウクライナ両国の合意の下、調査チームを派遣し、同原発の監視に当たっている状況です。
今後も、原子力施設を抱える国が戦争状態に入り、さらに国連安保理が国家間の対立により本来の役割を果たせない事態は十分に想定し得る中で、原子力施設の保護を支援する仕組みを新たに構築する必要があるのではないでしょうか。
例えば、IAEAが提唱する原子力安全保護地帯の設立や、戦時下の活動で実績がある国際赤十字委員会との協力、さらには、安保理が機能しない場合に備え、国連総会決議による国連緊急原子力安全ミッションの派遣など、原子力施設の保護について議論を主導し、保護の強化に貢献することを、G7関係国の理解を得ながら広島サミットで宣言すべきと考えます。総理の御所見をお伺いします。
以上、るる質問いたしました。総理には明瞭な答弁を御期待申し上げ、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
岸
岸田文雄#12
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 森本真治議員の御質問にお答えいたします。
まず、政治資金パーティーについてお尋ねがありました。
大臣等規範は、公職にある者としての清廉さを保持し、政治と行政への国民の信頼を確保する観点から、内閣総理大臣その他の国務大臣等が自ら律すべき規範として定められたものであります。
同規範においては、自粛すべきパーティーについて特に定められた基準はなく、各国務大臣等が国民の疑念を招かないよう良識の範囲で適切に対応すべきものであり、お尋ねのパーティーについては同規範に抵触するものではないと考えております。
そして、G7広島サミットのロゴマークの使用についてお尋ねがありました。
ロゴマークの使用は、G7広島サミットの機運醸成のための主要なツールの一つであり、外務省が定める使用承認条件にある特定の政治、思想、宗教等の活動を目的とした使用とは、ロゴ使用の主な目的が特定の政治思想等を普及することにあると認められるケース、これを想定しているものと承知をしております。
今回は、ロゴ使用の目的がそういった特定の政治思想等を普及することではなく、サミットの広報、PRを通じた開催機運の醸成にあると認められたため、基準に合致するものとして申請が承認されたものであると承知をしております。
高市大臣の発言等についてお尋ねがありました。
総務省が公表した行政文書については、正確性に疑義が示されたことから、総務省において精査を進め、先週までに総務省からその結果について予算委員会に報告があったものと承知をしております。
高市大臣は、当時の総務大臣としての知見に基づき、行政文書の内容と高市大臣自身の認識が異なっていることについて国会で説明を続けてきたと承知をしております。引き続き、国会審議に真摯に対応し、丁寧に説明をしてもらいたいと考えており、高市大臣を罷免する理由はないと考えております。
そして、インドの立ち位置と今後の日印関係についてお尋ねがありました。
インドは我が国と基本的価値や原則を共有する特別戦略的グローバルパートナーであり、二国間や日米豪印等を通じて幅広い分野での協力を行っています。
また、日本はG7議長国として、法の支配に基づく国際秩序の堅持や、グローバルサウスと呼ばれる国々との関係強化を重視しております。この観点からも、G20議長国であるインドとの連携を一層強化してまいります。
FOIPの新プランに関し、効果的なODA及び国家安全保障戦略との関係についてお尋ねがありました。
ODAは我が国の外交の重要な政策ツールです。FOIPの理念の実現のためにも、ODAの戦略的活用を一層進めるとともに、引き続き、様々な形でのODAの拡充、そして実効性向上に努めていきます。
また、FOIPのための新たなプランでは、歴史的転換期におけるFOIPの考え方や取組を具体的に示しつつ、FOIPの実現に向け、各国との連携を強化し、地域の平和と安定を確保していくこと等を明らかにしており、その内容は国家安全保障戦略に沿ったものとなっております。
新規の対ウクライナ支援及び情報保護協定の締結の意義についてお尋ねがありました。
今般の日・ウクライナ首脳会談で表明した新たな支援内容については、エネルギーや殺傷性のない装備品に係るウクライナ側のニーズを踏まえながら、ウクライナ支援を強力かつ迅速に推進する重要性等を勘案し、決定した次第です。
情報保護協定については、その締結によりウクライナ政府との間で情報共有がより円滑にかつ迅速に行われるようになることで、我が国の外交・安全保障分野を始めとする活動の強化に資することが期待されるものであると考えています。
中国の十二項目の提案についてお尋ねがありました。
ロシアはウクライナに対する攻撃を続け、プーチン大統領は、併合したウクライナの一部地域は交渉の対象ではないとの趣旨の発言を行うなど、歩み寄ろうとする兆しは一切見せておりません。
中国が発表した文書に関し、ゼレンスキー大統領は、理解できる点も合意できない意見もあるとした上で、全てのロシア軍の撤退が規定されていないのであれば不適切であると述べたと承知をしています。いずれにせよ、ウクライナの将来を決める交渉にいかに臨むかは、ウクライナの人々が決めるべき問題であると考えます。
我が国は、ウクライナ情勢をめぐって中国とも意見交換を行ってきておりますが、引き続き責任ある対応を強く求めてまいります。
対ロ制裁を効果的なものとするための対策及び制裁に加わらない国々への働きかけについてお尋ねがありました。
我が国は、G7を始めとする国際社会と緊密に連携し、厳しい対ロ制裁措置を迅速に実施してきました。特に、ロシア産石油プライスキャップ措置は、ロシアのエネルギー収入を減少させつつ、世界的なエネルギー市場の安定を確保するという目的の下で一定の効果が出ていると考えています。制裁を一層効果的なものとするためには、制裁の回避、迂回対策、これが重要です。我が国としても、制裁の目的や効果について丁寧に説明するなど、第三国への働きかけを行い、制裁の実効性を確保すべく努めていく考えです。
G7広島サミットへの韓国の招待についてお尋ねがありました。
尹政権の発足後、韓国とは様々な意思疎通を継続してきており、安全保障環境への対応についても意義ある戦略的議論を重ねてきています。
尹大統領は、インド太平洋戦略を発表するなど、地域の平和と繁栄にコミットする積極的な対外姿勢を示しており、日本としても、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、また、国際社会が直面する様々な課題への対応において韓国との協力ができると考えております。
こうした点を踏まえ、韓国がG7との議論に参加することは有意義であると考え、招待を決定いたしました。
戦時下における原子力施設の保護についてお尋ねがありました。
原発の攻撃を含め、ロシアによる一連の行為は国際法違反であり、決して許されない暴挙です。ロシアに対し、このような蛮行を即座に停止するよう求めます。
また、G7各国とも連携しつつ、ウクライナの原子力安全及び核セキュリティーの強化のため、IAEAの取組、これを引き続き後押ししてまいります。
こうした考えの下、G7広島サミットでは、G7議長国として、国際社会の連携の下で適切に対応すべく、リーダーシップを発揮していきたいと考えております。拍手
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この発言だけを見る →まず、政治資金パーティーについてお尋ねがありました。
大臣等規範は、公職にある者としての清廉さを保持し、政治と行政への国民の信頼を確保する観点から、内閣総理大臣その他の国務大臣等が自ら律すべき規範として定められたものであります。
同規範においては、自粛すべきパーティーについて特に定められた基準はなく、各国務大臣等が国民の疑念を招かないよう良識の範囲で適切に対応すべきものであり、お尋ねのパーティーについては同規範に抵触するものではないと考えております。
そして、G7広島サミットのロゴマークの使用についてお尋ねがありました。
ロゴマークの使用は、G7広島サミットの機運醸成のための主要なツールの一つであり、外務省が定める使用承認条件にある特定の政治、思想、宗教等の活動を目的とした使用とは、ロゴ使用の主な目的が特定の政治思想等を普及することにあると認められるケース、これを想定しているものと承知をしております。
今回は、ロゴ使用の目的がそういった特定の政治思想等を普及することではなく、サミットの広報、PRを通じた開催機運の醸成にあると認められたため、基準に合致するものとして申請が承認されたものであると承知をしております。
高市大臣の発言等についてお尋ねがありました。
総務省が公表した行政文書については、正確性に疑義が示されたことから、総務省において精査を進め、先週までに総務省からその結果について予算委員会に報告があったものと承知をしております。
高市大臣は、当時の総務大臣としての知見に基づき、行政文書の内容と高市大臣自身の認識が異なっていることについて国会で説明を続けてきたと承知をしております。引き続き、国会審議に真摯に対応し、丁寧に説明をしてもらいたいと考えており、高市大臣を罷免する理由はないと考えております。
そして、インドの立ち位置と今後の日印関係についてお尋ねがありました。
インドは我が国と基本的価値や原則を共有する特別戦略的グローバルパートナーであり、二国間や日米豪印等を通じて幅広い分野での協力を行っています。
また、日本はG7議長国として、法の支配に基づく国際秩序の堅持や、グローバルサウスと呼ばれる国々との関係強化を重視しております。この観点からも、G20議長国であるインドとの連携を一層強化してまいります。
FOIPの新プランに関し、効果的なODA及び国家安全保障戦略との関係についてお尋ねがありました。
ODAは我が国の外交の重要な政策ツールです。FOIPの理念の実現のためにも、ODAの戦略的活用を一層進めるとともに、引き続き、様々な形でのODAの拡充、そして実効性向上に努めていきます。
また、FOIPのための新たなプランでは、歴史的転換期におけるFOIPの考え方や取組を具体的に示しつつ、FOIPの実現に向け、各国との連携を強化し、地域の平和と安定を確保していくこと等を明らかにしており、その内容は国家安全保障戦略に沿ったものとなっております。
新規の対ウクライナ支援及び情報保護協定の締結の意義についてお尋ねがありました。
今般の日・ウクライナ首脳会談で表明した新たな支援内容については、エネルギーや殺傷性のない装備品に係るウクライナ側のニーズを踏まえながら、ウクライナ支援を強力かつ迅速に推進する重要性等を勘案し、決定した次第です。
情報保護協定については、その締結によりウクライナ政府との間で情報共有がより円滑にかつ迅速に行われるようになることで、我が国の外交・安全保障分野を始めとする活動の強化に資することが期待されるものであると考えています。
中国の十二項目の提案についてお尋ねがありました。
ロシアはウクライナに対する攻撃を続け、プーチン大統領は、併合したウクライナの一部地域は交渉の対象ではないとの趣旨の発言を行うなど、歩み寄ろうとする兆しは一切見せておりません。
中国が発表した文書に関し、ゼレンスキー大統領は、理解できる点も合意できない意見もあるとした上で、全てのロシア軍の撤退が規定されていないのであれば不適切であると述べたと承知をしています。いずれにせよ、ウクライナの将来を決める交渉にいかに臨むかは、ウクライナの人々が決めるべき問題であると考えます。
我が国は、ウクライナ情勢をめぐって中国とも意見交換を行ってきておりますが、引き続き責任ある対応を強く求めてまいります。
対ロ制裁を効果的なものとするための対策及び制裁に加わらない国々への働きかけについてお尋ねがありました。
我が国は、G7を始めとする国際社会と緊密に連携し、厳しい対ロ制裁措置を迅速に実施してきました。特に、ロシア産石油プライスキャップ措置は、ロシアのエネルギー収入を減少させつつ、世界的なエネルギー市場の安定を確保するという目的の下で一定の効果が出ていると考えています。制裁を一層効果的なものとするためには、制裁の回避、迂回対策、これが重要です。我が国としても、制裁の目的や効果について丁寧に説明するなど、第三国への働きかけを行い、制裁の実効性を確保すべく努めていく考えです。
G7広島サミットへの韓国の招待についてお尋ねがありました。
尹政権の発足後、韓国とは様々な意思疎通を継続してきており、安全保障環境への対応についても意義ある戦略的議論を重ねてきています。
尹大統領は、インド太平洋戦略を発表するなど、地域の平和と繁栄にコミットする積極的な対外姿勢を示しており、日本としても、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、また、国際社会が直面する様々な課題への対応において韓国との協力ができると考えております。
こうした点を踏まえ、韓国がG7との議論に参加することは有意義であると考え、招待を決定いたしました。
戦時下における原子力施設の保護についてお尋ねがありました。
原発の攻撃を含め、ロシアによる一連の行為は国際法違反であり、決して許されない暴挙です。ロシアに対し、このような蛮行を即座に停止するよう求めます。
また、G7各国とも連携しつつ、ウクライナの原子力安全及び核セキュリティーの強化のため、IAEAの取組、これを引き続き後押ししてまいります。
こうした考えの下、G7広島サミットでは、G7議長国として、国際社会の連携の下で適切に対応すべく、リーダーシップを発揮していきたいと考えております。拍手
─────────────
尾
谷
谷合正明#14
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。
岸田総理の帰朝報告に対しまして、公明党を代表し、質問をします。
総理は、この度、インドに次いでウクライナ、ポーランドを訪問し、首脳会談を重ねました。特にウクライナ訪問は、法の支配の確立に向け、議論をリードする立場にある我が国の総理として大変重要なことであります。
昨年九月、公明党はポーランド、モルドバ、ルーマニアにウクライナ支援調査団を派遣、私は団長を務めました。帰国後に提言としてまとめ、予算委員会でも、総理自らのウクライナ訪問、ポーランドとの関係強化を強く訴えてきたところであり、この度の外交を高く評価します。
今後、国際秩序の再構築に向け、今回の訪問をどう生かすかが重要と考え、以下、総理に質問をします。
まず、ウクライナ支援とグローバルサウス支援の意義について伺います。
今回、総理は、ウクライナに対し総額七十一億ドルの支援を実施し、電力、地雷処理、農業など様々な分野で支えていくとし、更なる支援も決定しました。また、インドでは、官民合わせて七百五十億ドル以上の資金をインド太平洋地域に動員することを約束しました。
今、国民生活や国内財政も厳しい中、なぜ我が国がウクライナ支援を続け、グローバルサウス支援を強化するのか。今回、現地を訪れ、その実相を見た総理だからこそ国民に理解を訴えていただきたい。総理の答弁を求めます。
ウクライナの人々の間には、我が国の戦後復興や東日本大震災の経験から学びたいという強い意欲があります。ウクライナ側の復興支援のニーズは強く、実際にほかの紛争地域では、人道、開発、平和構築を連携して行う支援が主流になっています。
一方、特に二国間支援では、安全な状態が担保されていなければ十分な支援はできません。本格的な支援に早く着手できる安全な環境をどうつくるか、そのための我が国の外交姿勢について伺います。
また、現在、日本のNGO等邦人の活動はウクライナ国内で認められていませんが、援助関係者の安全管理体制、現地の危険情報レベルを十分に考慮した上で可能とすべきです。総理の見解を伺います。
次に、グローバルサウスとの関係強化について質問します。
総理はインドにおいて、次の基調となる考え方が、FOIP、自由で開かれたインド太平洋のビジョンだと述べられました。FOIPを推進する重要なツールがODAですが、中でも、人間の安全保障の考え方は、国際秩序の形成や地球規模課題に対処するための基本理念であると考えます。
本年はSDGサミットも開催されます。我が国は、グローバルサウスとの共通の利益として、FOIPの理念とともに人間の安全保障に基づく貢献を強化していくべきではないでしょうか。また、そのために、ODA実績の国際目標であるGNI比〇・七%の達成に向け、道筋を付けていくべきです。総理の答弁を求めます。
最後に、核の脅威について伺います。
戦時下における原子力施設の保護は喫緊の課題です。ウクライナでは、国連安全保障理事会が機能せず、結果として原子力施設の保護に関与できない事態が起きています。
そこで、IAEAが紛争当事国及び周辺国と協議し、原子力施設の保護を支援する仕組みを新たに構築する必要があります。例えば、IAEAが提唱している原子力安全保護地帯の設立、国際赤十字委員会との協力、さらには国連総会決議による、仮称、国連緊急原子力安全ミッションの派遣などの仕組みを検討すべきではないでしょうか。G7広島サミットに向け、我が国が議論を主導すべきです。
また、総理は、ゼレンスキー大統領とともに、七十七年間に及ぶ核兵器の不使用の記録をロシアが破ることはあってはならないと強調しました。核兵器不使用の状態を今後も守り抜き、核廃絶への潮流をつくる必要があり、G7広島サミットは最大の契機です。
以上、原子力施設の保護、核廃絶に向けた総理の決意を求め、私の質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →岸田総理の帰朝報告に対しまして、公明党を代表し、質問をします。
総理は、この度、インドに次いでウクライナ、ポーランドを訪問し、首脳会談を重ねました。特にウクライナ訪問は、法の支配の確立に向け、議論をリードする立場にある我が国の総理として大変重要なことであります。
昨年九月、公明党はポーランド、モルドバ、ルーマニアにウクライナ支援調査団を派遣、私は団長を務めました。帰国後に提言としてまとめ、予算委員会でも、総理自らのウクライナ訪問、ポーランドとの関係強化を強く訴えてきたところであり、この度の外交を高く評価します。
今後、国際秩序の再構築に向け、今回の訪問をどう生かすかが重要と考え、以下、総理に質問をします。
まず、ウクライナ支援とグローバルサウス支援の意義について伺います。
今回、総理は、ウクライナに対し総額七十一億ドルの支援を実施し、電力、地雷処理、農業など様々な分野で支えていくとし、更なる支援も決定しました。また、インドでは、官民合わせて七百五十億ドル以上の資金をインド太平洋地域に動員することを約束しました。
今、国民生活や国内財政も厳しい中、なぜ我が国がウクライナ支援を続け、グローバルサウス支援を強化するのか。今回、現地を訪れ、その実相を見た総理だからこそ国民に理解を訴えていただきたい。総理の答弁を求めます。
ウクライナの人々の間には、我が国の戦後復興や東日本大震災の経験から学びたいという強い意欲があります。ウクライナ側の復興支援のニーズは強く、実際にほかの紛争地域では、人道、開発、平和構築を連携して行う支援が主流になっています。
一方、特に二国間支援では、安全な状態が担保されていなければ十分な支援はできません。本格的な支援に早く着手できる安全な環境をどうつくるか、そのための我が国の外交姿勢について伺います。
また、現在、日本のNGO等邦人の活動はウクライナ国内で認められていませんが、援助関係者の安全管理体制、現地の危険情報レベルを十分に考慮した上で可能とすべきです。総理の見解を伺います。
次に、グローバルサウスとの関係強化について質問します。
総理はインドにおいて、次の基調となる考え方が、FOIP、自由で開かれたインド太平洋のビジョンだと述べられました。FOIPを推進する重要なツールがODAですが、中でも、人間の安全保障の考え方は、国際秩序の形成や地球規模課題に対処するための基本理念であると考えます。
本年はSDGサミットも開催されます。我が国は、グローバルサウスとの共通の利益として、FOIPの理念とともに人間の安全保障に基づく貢献を強化していくべきではないでしょうか。また、そのために、ODA実績の国際目標であるGNI比〇・七%の達成に向け、道筋を付けていくべきです。総理の答弁を求めます。
最後に、核の脅威について伺います。
戦時下における原子力施設の保護は喫緊の課題です。ウクライナでは、国連安全保障理事会が機能せず、結果として原子力施設の保護に関与できない事態が起きています。
そこで、IAEAが紛争当事国及び周辺国と協議し、原子力施設の保護を支援する仕組みを新たに構築する必要があります。例えば、IAEAが提唱している原子力安全保護地帯の設立、国際赤十字委員会との協力、さらには国連総会決議による、仮称、国連緊急原子力安全ミッションの派遣などの仕組みを検討すべきではないでしょうか。G7広島サミットに向け、我が国が議論を主導すべきです。
また、総理は、ゼレンスキー大統領とともに、七十七年間に及ぶ核兵器の不使用の記録をロシアが破ることはあってはならないと強調しました。核兵器不使用の状態を今後も守り抜き、核廃絶への潮流をつくる必要があり、G7広島サミットは最大の契機です。
以上、原子力施設の保護、核廃絶に向けた総理の決意を求め、私の質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
岸
岸田文雄#15
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 谷合正明議員の御質問にお答えいたします。
ウクライナ支援及びグローバルサウス支援についてお尋ねがありました。
私は、今回のウクライナ訪問において、ロシアによる侵略の惨劇を直接目の当たりにし、これが国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であることを改めて実感をいたしました。この惨劇を繰り返さないために、このロシアによる侵略を一刻も早くやめさせなければならない、我が国はG7議長国としてリーダーシップを発揮していかなければならない、今回の訪問を経てこうした決意を新たにしています。
日本がウクライナ国民への揺るぎない連帯を示し、グローバルサウスへの支援を強化することは、これらの国々に対する支援であると同時に、世界のどこであっても力による一方的な現状変更を認めず、法の支配に基づく国際秩序を守り抜くという我々の決意を行動で示すことにもほかなりません。自由で開かれた国際秩序を維持発展させ、我が国の国益を確保するため、引き続きこうした支援、進めてまいりたいと考えています。
そして、日本のウクライナ支援と援助関係国のウクライナ国内での活動についてお尋ねがありました。
日本は、ウクライナのニーズを踏まえ、ウクライナに寄り添った支援、行ってきました。今後とも、現地の状況を踏まえ、できるところから、日本の持つ経験や知見を活用し、切れ目なくウクライナの復旧復興に貢献をしてまいります。
日本のNGO等援助関係者のウクライナ国内における活動については、援助関係者の安全が第一との考えの下、現地の状況等も踏まえ、しかるべく検討をしてまいりたいと思います。
FOIPと人間の安全保障に基づく貢献及びODA実績の国際目標についてお尋ねがありました。
複雑化する国際情勢と地域、失礼、地球規模課題の深刻化の中で、一人一人の生命と尊厳を守る人間の安全保障の理念、これはこれまで以上に重要となっています。こうした認識の下、新たな時代における人間の安全保障の理念を踏まえ、ODAを活用し、SDGsの達成やFOIPの理念の実現に向けた取組を加速していきます。
また、ODA実績の対GNI比〇・七%という国際目標については、現在の我が国の厳しい財政状況に鑑みれば、直ちに達成の見通しを示すことは困難ですが、ODAの戦略的活用を一層進めるとともに、引き続き、官民協力など様々な形でODAを拡充し、外交的取組の強化に努めていく考えです。
戦時下における原子力施設の保護及び核廃絶についてお尋ねがありました。
原発の攻撃を含め、ロシアによる一連の行為は国際法違反であり、決して許されない暴挙です。ロシアに対し、このような蛮行を即座に停止するよう求めてまいります。
また、G7各国とも連携しつつ、ウクライナの原子力安全及び核セキュリティー強化のためのIAEAの取組、これを我が国としましても後押しを続けていきたいと考えております。
そして、広島と長崎に原爆が投下されてから七十七年間核兵器が使用されていない歴史をないがしろにすること、これは決して許されません。G7広島サミットでは、G7首脳とともに核兵器の惨禍を二度と起こさないとの強力なコミットメントを示すとともに、核兵器のない世界に向けて力強いメッセージを発信していきたいと考えております。拍手
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この発言だけを見る →ウクライナ支援及びグローバルサウス支援についてお尋ねがありました。
私は、今回のウクライナ訪問において、ロシアによる侵略の惨劇を直接目の当たりにし、これが国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であることを改めて実感をいたしました。この惨劇を繰り返さないために、このロシアによる侵略を一刻も早くやめさせなければならない、我が国はG7議長国としてリーダーシップを発揮していかなければならない、今回の訪問を経てこうした決意を新たにしています。
日本がウクライナ国民への揺るぎない連帯を示し、グローバルサウスへの支援を強化することは、これらの国々に対する支援であると同時に、世界のどこであっても力による一方的な現状変更を認めず、法の支配に基づく国際秩序を守り抜くという我々の決意を行動で示すことにもほかなりません。自由で開かれた国際秩序を維持発展させ、我が国の国益を確保するため、引き続きこうした支援、進めてまいりたいと考えています。
そして、日本のウクライナ支援と援助関係国のウクライナ国内での活動についてお尋ねがありました。
日本は、ウクライナのニーズを踏まえ、ウクライナに寄り添った支援、行ってきました。今後とも、現地の状況を踏まえ、できるところから、日本の持つ経験や知見を活用し、切れ目なくウクライナの復旧復興に貢献をしてまいります。
日本のNGO等援助関係者のウクライナ国内における活動については、援助関係者の安全が第一との考えの下、現地の状況等も踏まえ、しかるべく検討をしてまいりたいと思います。
FOIPと人間の安全保障に基づく貢献及びODA実績の国際目標についてお尋ねがありました。
複雑化する国際情勢と地域、失礼、地球規模課題の深刻化の中で、一人一人の生命と尊厳を守る人間の安全保障の理念、これはこれまで以上に重要となっています。こうした認識の下、新たな時代における人間の安全保障の理念を踏まえ、ODAを活用し、SDGsの達成やFOIPの理念の実現に向けた取組を加速していきます。
また、ODA実績の対GNI比〇・七%という国際目標については、現在の我が国の厳しい財政状況に鑑みれば、直ちに達成の見通しを示すことは困難ですが、ODAの戦略的活用を一層進めるとともに、引き続き、官民協力など様々な形でODAを拡充し、外交的取組の強化に努めていく考えです。
戦時下における原子力施設の保護及び核廃絶についてお尋ねがありました。
原発の攻撃を含め、ロシアによる一連の行為は国際法違反であり、決して許されない暴挙です。ロシアに対し、このような蛮行を即座に停止するよう求めてまいります。
また、G7各国とも連携しつつ、ウクライナの原子力安全及び核セキュリティー強化のためのIAEAの取組、これを我が国としましても後押しを続けていきたいと考えております。
そして、広島と長崎に原爆が投下されてから七十七年間核兵器が使用されていない歴史をないがしろにすること、これは決して許されません。G7広島サミットでは、G7首脳とともに核兵器の惨禍を二度と起こさないとの強力なコミットメントを示すとともに、核兵器のない世界に向けて力強いメッセージを発信していきたいと考えております。拍手
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尾
音
音喜多駿#17
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。
会派を代表して、総理の帰朝報告に対して質問をいたします。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、国家の主権と領土の一体性を侵害する露骨な侵略行為であり、力による現状変更を重ねるロシアの不法行為は断じて容認できません。日本政府においては、民主主義陣営と固く結束し、ウクライナと連帯するべきであり、今回の総理の訪問には敬意を表します。しかし、訪問のロジスティクスに問題がなかったか、訪問の成果が具体的に何であるのか、明確な貢献が今後どこまでできるかについて丁寧に確認をさせていただきたいと思います。
各国首脳がウクライナ入りする際には、それぞれ各国の軍人や軍の特殊部隊が警備を担当しています。しかしながら、日本の場合、防衛省・自衛隊が移動や警護に関与していなかったことが明らかになっています。SPなどは同行したということですが、警護の点でウクライナ側に多くの負担を強いてしまったのではないでしょうか。
今回のウクライナ入りにつき、自衛隊による警護は行われず、ウクライナ政府が全面的に責任を負って実施をしたことにつき、妥当と考えているのか、改めて総理に伺います。
この点、自衛隊による警護が行われなかった理由は自衛隊法です。自衛隊法に要人警護のために自衛隊を海外派遣する規定がないために、今回、総理のウクライナ入りに自衛隊は全く関与ができませんでした。安全保障環境が激変し、不確実性が増す時代において、自衛隊法の仕組みを再考する時期に来ていると考えます。
自衛隊は、原則禁止、一部許可のいわゆるポジティブリスト方式の下で活動することが求められていますが、原則許可、一部禁止のネガティブリスト方式に改めるべきだと考えますが、総理の見解を伺います。
ロジスティクスの観点では、情報管理についても万全であったか疑問が残ります。ポーランドで総理が列車に乗る様子がテレビで放送されましたが、これは、我が党の浅田均議員が先般指摘をしたとおり、これがもしテレビカメラではなく、ある国のスナイパーだった場合、深刻な事態に陥った可能性がありました。一方で、一部の閣僚からは、何で総理が安全な地域に戻ってから放送しないのかというような、報道に統制を掛ける声も聞こえます。しかし、これはひとえに政府の情報管理能力の問題であり、報道の自由について政府や閣僚が介入することはできる限り避けるべきだと考えます。
今回のウクライナ訪問について、一部閣僚から報道の在り方に疑問の声が上がっているところ、外務省の発表も先行していたことを踏まえれば、報道規制と捉えられるような発言はいささか問題と言えないか、総理に見解を伺います。
その上で、今回の訪問に際して、情報管理について、報道規制の発想ではなく、報道機関が把握してしまったというセキュリティーの視点で問題がなかったか検証するべきではないかと考えますが、総理の見解を伺います。
次に、ウクライナ支援の内容面について伺います。
総理は、必勝しゃもじを贈られたとのことですが、このしゃもじには、飯を取る、すなわち敵を召し捕るという意味が込められており、日露戦争にも由来するものであると言われています。ウクライナに対して、ロシアという敵を召し捕るという強いメッセージを込めているのか、総理の贈答品に込めた率直な思いを伺います。
そういった強い思いが仮にあるのであれば、ウクライナへの強い連帯と具体的な支援という形で進める必要があります。我が党は、総理がウクライナ入りされたちょうど同じ日に、私たち国会議員が歳費やボーナスを自主カットして積み立てる、身を切る改革によって捻出したお金を原資に、ウクライナに日本製のピックアップトラック二十台や缶詰などの食料品を贈呈することができました。御協力いただいたポーランド大使館にも心から感謝したいと思います。これは、ウクライナ側のニーズが非常に高いものであり、全権特命大使も我々が本当に求めていたものと喜んでくださいました。ウクライナ大使館など関係者と接触していく中で、具体的な要望が複数あり、日本政府とウクライナ政府の間のコミュニケーションが不足しているのではないかと率直に感じています。
ウクライナのニーズにつき、政府として詳細な聞き取りは十分に行えているのでしょうか。また、総理は今回の訪問でどのような具体的なニーズを酌み取ってきたのでしょうか、伺います。
殺傷能力のある軍用品でなくとも、即時に使える具体的なものを現地に届けることは、日本政府の決断があれば桁違いの規模で可能なはずです。よりスピーディーに、事態に応じてウクライナのニーズに合わせた日本独自の適切な支援をしていくべきと考えますが、総理の見解を伺います。
次に、首脳会談でも議題に上がった対ロ制裁について伺います。
今年のG7の議長国でもある日本は、リーダーシップを発揮して対ロ制裁を進める必要があります。総理も今回の首脳会談において、厳しい対ロ制裁を継続することが不可欠であり、特に制裁回避、迂回対策が重要である点に言及した上で、二月のG7首脳声明で合意した制裁の実施調整メカニズムを早期に立ち上げ、G7議長国として積極的に取り組んでいきたい旨を述べられたとのことですが、具体的に、この二〇二三年二月のG7首脳声明で合意をした対ロシア制裁の実施調整メカニズムはいつ立ち上げるのでしょうか。また、既存のG7による制裁と比較してどのような特徴を有しているのか、総理に伺います。
その上で、ロシアの軍事侵攻は一年を経過しました。戦争を長引かせずに、迅速な停戦、撤退を促すためにも、より厳しい制裁を視野に入れていく必要があります。G7がロシア産の石炭、石油輸入のフェーズアウトや禁止を進める中で、天然ガスの輸入禁止やサハリン・プロジェクトからの戦略的撤退など、日本が更にエネルギー分野での制裁を強化していく余地はあるのかどうか、総理の見解を伺います。
日ウ共同声明についても伺います。
国際刑事裁判所、ICCは、総理のウクライナ入り前の十七日、プーチン大統領に逮捕状を発行しました。ICCには、人道危機における抑止力として大きな役割を果たしています。
一方で、今回の日ウ共同宣言の七項めにおいて、戦争犯罪及びその他の残虐行為の不処罰はあってはならないことを強調したとありますが、この日ウ共同宣言の七項めにICC逮捕状への言及がなかった理由を総理に伺います。ウクライナがICC締結国でないことも理由の一つと考えられますが、これを機にウクライナの参加を呼びかけることも一案ではないでしょうか。総理のお考えを伺います。また、国際法に従ってとありますが、これにはICCへの協力が含まれるのか、併せて総理に伺います。
日ウ共同宣言の二十五項めでは台湾海峡の平和と安定の重要性についても確認しており、覇権国家である中国とロシアとの接近も警戒される中、台湾との連携はこれまで以上に必要不可欠です。すぐさま防衛行動の訓練を共にすることは難しくとも、ミサイルの飛来などに備えた国民保護の訓練の点で進んでいる台湾とのナレッジの共有や共同訓練の実施をまず模索するべきではないかと考えますが、総理の見解を伺います。
中国の動向もしっかりと分析し、ロシアと中国との過度な結び付きを警戒する必要があります。総理がウクライナ訪問をした直前に中国の習近平主席はロシアを訪問しています。中国のウクライナ問題における立場をどのように分析をしているか、総理に伺います。
中国がアメリカに代わって世界の覇権国となることも警戒する必要があります。イランとサウジアラビアの関係正常化に続いて、中国がロシアとウクライナの間の仲介外交に本格的に乗り出すことも考えられるのか、中国の狙いをどのように分析しているか、この点も総理に伺います。
最後に、インド訪問について伺います。
総理は、インド世界問題評議会におけるスピーチで、官民合わせて七百五十億ドル以上を投じると表明されました。この点、インド政府が中国からの投資を限定的に許可したことを踏まえれば、今後は、量だけではなく投資の質の点で独自の戦略を取っていく必要があると考えますが、総理の所見を伺います。
FOIP実現のためには官民一体となって取り組む必要があり、現地法人の声もよく聞く必要があります。そして、FOIPの根底にあるものは価値観外交であり、インドで活動する本邦企業から法制の運用が不透明であるという声が多数あることを踏まえれば、開発やインフラ整備だけでなく、法の支配に基づく法制運用支援や高等教育支援なども進めるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。総理に伺います。
そして、価値観外交を進めるために、インド外交においては、人権担当補佐官の役割も重要になってくるのではないでしょうか。そもそも人権担当補佐官の役割について総理はどのように捉えているか、伺います。
以上、G7議長国として主体的な姿勢を示し、後追いの受動的な対応に陥ることなく、日本の外交プレゼンスを一層高めることを期待をして、私からの質問を終わります。
ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →会派を代表して、総理の帰朝報告に対して質問をいたします。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、国家の主権と領土の一体性を侵害する露骨な侵略行為であり、力による現状変更を重ねるロシアの不法行為は断じて容認できません。日本政府においては、民主主義陣営と固く結束し、ウクライナと連帯するべきであり、今回の総理の訪問には敬意を表します。しかし、訪問のロジスティクスに問題がなかったか、訪問の成果が具体的に何であるのか、明確な貢献が今後どこまでできるかについて丁寧に確認をさせていただきたいと思います。
各国首脳がウクライナ入りする際には、それぞれ各国の軍人や軍の特殊部隊が警備を担当しています。しかしながら、日本の場合、防衛省・自衛隊が移動や警護に関与していなかったことが明らかになっています。SPなどは同行したということですが、警護の点でウクライナ側に多くの負担を強いてしまったのではないでしょうか。
今回のウクライナ入りにつき、自衛隊による警護は行われず、ウクライナ政府が全面的に責任を負って実施をしたことにつき、妥当と考えているのか、改めて総理に伺います。
この点、自衛隊による警護が行われなかった理由は自衛隊法です。自衛隊法に要人警護のために自衛隊を海外派遣する規定がないために、今回、総理のウクライナ入りに自衛隊は全く関与ができませんでした。安全保障環境が激変し、不確実性が増す時代において、自衛隊法の仕組みを再考する時期に来ていると考えます。
自衛隊は、原則禁止、一部許可のいわゆるポジティブリスト方式の下で活動することが求められていますが、原則許可、一部禁止のネガティブリスト方式に改めるべきだと考えますが、総理の見解を伺います。
ロジスティクスの観点では、情報管理についても万全であったか疑問が残ります。ポーランドで総理が列車に乗る様子がテレビで放送されましたが、これは、我が党の浅田均議員が先般指摘をしたとおり、これがもしテレビカメラではなく、ある国のスナイパーだった場合、深刻な事態に陥った可能性がありました。一方で、一部の閣僚からは、何で総理が安全な地域に戻ってから放送しないのかというような、報道に統制を掛ける声も聞こえます。しかし、これはひとえに政府の情報管理能力の問題であり、報道の自由について政府や閣僚が介入することはできる限り避けるべきだと考えます。
今回のウクライナ訪問について、一部閣僚から報道の在り方に疑問の声が上がっているところ、外務省の発表も先行していたことを踏まえれば、報道規制と捉えられるような発言はいささか問題と言えないか、総理に見解を伺います。
その上で、今回の訪問に際して、情報管理について、報道規制の発想ではなく、報道機関が把握してしまったというセキュリティーの視点で問題がなかったか検証するべきではないかと考えますが、総理の見解を伺います。
次に、ウクライナ支援の内容面について伺います。
総理は、必勝しゃもじを贈られたとのことですが、このしゃもじには、飯を取る、すなわち敵を召し捕るという意味が込められており、日露戦争にも由来するものであると言われています。ウクライナに対して、ロシアという敵を召し捕るという強いメッセージを込めているのか、総理の贈答品に込めた率直な思いを伺います。
そういった強い思いが仮にあるのであれば、ウクライナへの強い連帯と具体的な支援という形で進める必要があります。我が党は、総理がウクライナ入りされたちょうど同じ日に、私たち国会議員が歳費やボーナスを自主カットして積み立てる、身を切る改革によって捻出したお金を原資に、ウクライナに日本製のピックアップトラック二十台や缶詰などの食料品を贈呈することができました。御協力いただいたポーランド大使館にも心から感謝したいと思います。これは、ウクライナ側のニーズが非常に高いものであり、全権特命大使も我々が本当に求めていたものと喜んでくださいました。ウクライナ大使館など関係者と接触していく中で、具体的な要望が複数あり、日本政府とウクライナ政府の間のコミュニケーションが不足しているのではないかと率直に感じています。
ウクライナのニーズにつき、政府として詳細な聞き取りは十分に行えているのでしょうか。また、総理は今回の訪問でどのような具体的なニーズを酌み取ってきたのでしょうか、伺います。
殺傷能力のある軍用品でなくとも、即時に使える具体的なものを現地に届けることは、日本政府の決断があれば桁違いの規模で可能なはずです。よりスピーディーに、事態に応じてウクライナのニーズに合わせた日本独自の適切な支援をしていくべきと考えますが、総理の見解を伺います。
次に、首脳会談でも議題に上がった対ロ制裁について伺います。
今年のG7の議長国でもある日本は、リーダーシップを発揮して対ロ制裁を進める必要があります。総理も今回の首脳会談において、厳しい対ロ制裁を継続することが不可欠であり、特に制裁回避、迂回対策が重要である点に言及した上で、二月のG7首脳声明で合意した制裁の実施調整メカニズムを早期に立ち上げ、G7議長国として積極的に取り組んでいきたい旨を述べられたとのことですが、具体的に、この二〇二三年二月のG7首脳声明で合意をした対ロシア制裁の実施調整メカニズムはいつ立ち上げるのでしょうか。また、既存のG7による制裁と比較してどのような特徴を有しているのか、総理に伺います。
その上で、ロシアの軍事侵攻は一年を経過しました。戦争を長引かせずに、迅速な停戦、撤退を促すためにも、より厳しい制裁を視野に入れていく必要があります。G7がロシア産の石炭、石油輸入のフェーズアウトや禁止を進める中で、天然ガスの輸入禁止やサハリン・プロジェクトからの戦略的撤退など、日本が更にエネルギー分野での制裁を強化していく余地はあるのかどうか、総理の見解を伺います。
日ウ共同声明についても伺います。
国際刑事裁判所、ICCは、総理のウクライナ入り前の十七日、プーチン大統領に逮捕状を発行しました。ICCには、人道危機における抑止力として大きな役割を果たしています。
一方で、今回の日ウ共同宣言の七項めにおいて、戦争犯罪及びその他の残虐行為の不処罰はあってはならないことを強調したとありますが、この日ウ共同宣言の七項めにICC逮捕状への言及がなかった理由を総理に伺います。ウクライナがICC締結国でないことも理由の一つと考えられますが、これを機にウクライナの参加を呼びかけることも一案ではないでしょうか。総理のお考えを伺います。また、国際法に従ってとありますが、これにはICCへの協力が含まれるのか、併せて総理に伺います。
日ウ共同宣言の二十五項めでは台湾海峡の平和と安定の重要性についても確認しており、覇権国家である中国とロシアとの接近も警戒される中、台湾との連携はこれまで以上に必要不可欠です。すぐさま防衛行動の訓練を共にすることは難しくとも、ミサイルの飛来などに備えた国民保護の訓練の点で進んでいる台湾とのナレッジの共有や共同訓練の実施をまず模索するべきではないかと考えますが、総理の見解を伺います。
中国の動向もしっかりと分析し、ロシアと中国との過度な結び付きを警戒する必要があります。総理がウクライナ訪問をした直前に中国の習近平主席はロシアを訪問しています。中国のウクライナ問題における立場をどのように分析をしているか、総理に伺います。
中国がアメリカに代わって世界の覇権国となることも警戒する必要があります。イランとサウジアラビアの関係正常化に続いて、中国がロシアとウクライナの間の仲介外交に本格的に乗り出すことも考えられるのか、中国の狙いをどのように分析しているか、この点も総理に伺います。
最後に、インド訪問について伺います。
総理は、インド世界問題評議会におけるスピーチで、官民合わせて七百五十億ドル以上を投じると表明されました。この点、インド政府が中国からの投資を限定的に許可したことを踏まえれば、今後は、量だけではなく投資の質の点で独自の戦略を取っていく必要があると考えますが、総理の所見を伺います。
FOIP実現のためには官民一体となって取り組む必要があり、現地法人の声もよく聞く必要があります。そして、FOIPの根底にあるものは価値観外交であり、インドで活動する本邦企業から法制の運用が不透明であるという声が多数あることを踏まえれば、開発やインフラ整備だけでなく、法の支配に基づく法制運用支援や高等教育支援なども進めるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。総理に伺います。
そして、価値観外交を進めるために、インド外交においては、人権担当補佐官の役割も重要になってくるのではないでしょうか。そもそも人権担当補佐官の役割について総理はどのように捉えているか、伺います。
以上、G7議長国として主体的な姿勢を示し、後追いの受動的な対応に陥ることなく、日本の外交プレゼンスを一層高めることを期待をして、私からの質問を終わります。
ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
岸
岸田文雄#18
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 音喜多駿議員の御質問にお答えいたします。
先般の私のウクライナ訪問時の警備体制についてお尋ねがありました。
現在、武力紛争下にあるウクライナでの警護については、ウクライナ政府が全面的に責任を負って実施いたしました。この対応は、これまで他の国の首脳がウクライナを訪問した際も基本的には同様であり、日本としても、ウクライナ政府等と慎重に調整を重ね、安全確保に万全を期した形で訪問を実施いたしました。
実力組織である自衛隊がどのような役割を果たし、そのために何ができるかについては、国会の民主的統制の下に置かれるべきです。自衛隊による海外の活動については、これまでも立法措置を講ずることによって実施してきており、今後もこうした考え方を維持してまいりたいと考えています。
そして、私のウクライナ訪問時の報道の在り方及び情報管理についてお尋ねがありました。
今般のウクライナ訪問に当たっては、厳重な保秘を前提に、ウクライナ政府等と慎重に調整を重ねた上で、秘密保全、安全対策や危機管理面等において遺漏のないよう最適な方法を総合的に検討いたしました。また、厳に限られた者に限り情報管理を徹底をいたしました。
具体的な方策については詳細を申し上げることは控えますが、具体的な安全対策や危機管理対策、情報管理について万全を期した措置をとりました。そして、御指摘の危険地における報道の在り方については、安全対策や情報管理等の観点から、いかなる方策が可能なのか、今後も不断に検討を行ってまいりたいと思います。
そして、私の訪問時の贈呈品についてお尋ねがありました。
今次訪問に際しゼレンスキー大統領に持参した贈呈品は、広島の必勝しゃもじに加え、平和を祈念、祈願するという意味合いを込めて、宮島御砂焼による折り紙、折り鶴をモチーフとしたランプです。贈呈品選定の理由は、ロシアによるウクライナ侵略に果敢に立ち向かっているゼレンスキー及びウクライナ国民への激励と、それに加えて、平和を祈念する思いを伝達するためのものであります。
そして、ウクライナのニーズの把握についてお尋ねがありました。
政府としては、在ウクライナ大使館を中心に緊密にウクライナ側と意見交換を行い、同時に、在京ウクライナ大使館とも意思疎通をよく行ってそのニーズの把握に努めてきております。
今般の首脳会談では、電力、地雷対策、瓦れき処理、農業の分野における日本の支援に対し、ゼレンスキー大統領から深甚なる感謝と支援の継続への期待が示されました。また、今回訪問したブチャ市において、日本から供与した発電機の支援の重要性を改めて実感できました。
今後も国際社会と連携しつつ、ウクライナ国民のニーズを踏まえ、日本の持つ経験や知見を生かしながら、切れ目なく日本らしいきめ細やかな支援、これを迅速に行ってまいります。
対ロシア制裁についてお尋ねがありました。
お尋ねの対ロ制裁の実施調整メカニズムは、既存の制裁の遵守と実施の強化を目的とした枠組みであり、その立ち上げの時期を含め、詳細は関係国と調整中であります。
エネルギーのロシア依存のフェーズアウトについては、昨年下半期の我が国のロシアからの輸入では、原油は約九割、石炭は約六割、前年比で減少しています。他方、LNGは今後も世界的に需給が一層厳しくなることが見込まれています。その上で、御指摘のサハリン・プロジェクトについては、我が国のエネルギー安全保障上重要であり、権益は維持する方針であります。引き続き、エネルギー安定供給に万全を期しつつ、G7を始めとする国際社会と連携し、適切に対応してまいります。
そして、ウクライナと国際刑事裁判所、ICCとの関係についてお尋ねがありました。
日・ウクライナ共同声明の作成過程を含め、外交上のやり取りについてはお答えを差し控えますが、双方は、ウクライナで起こっている戦争犯罪及びその他の残虐行為に関する不処罰は認められてはならないことで一致をしています。ウクライナはICCの管轄権を受諾しており、我が国としてもウクライナの事態をICCに付託をいたしました。同共同声明においても、戦争犯罪及びその他の残虐行為の不処罰はあってはならないこと、また、国際法に従って、責任を有する全ての者の責任を追及することへのコミットメントを強調したところであります。
国民保護の分野における台湾との連携についてお尋ねがありました。
日本を取り巻く安全保障環境が戦後最も厳しく複雑になる中、我が国及び我が国国民の安全と繁栄を確保するため、政府としていかなる事態に対しても対応できるよう万全を期していくこと、これは当然です。
台湾は、日本にとって極めて重要なパートナーであり、大切な友人です。一九七二年の日中共同声明を踏まえ、非政府間の実務関係として維持していくとの日本政府の立場を踏まえつつ、種々の分野で日台間の協力、そして交流、これは深化させていきたいと考えております。
ウクライナ問題における中国の立場についてお尋ねがありました。
二月二十四日、中国政府は、ウクライナ危機の政治的解決に関する中国の立場と題する文書を発表いたしました。これに対し、ゼレンスキー大統領は、理解できる点も同意できない意見もあるとした上で、全てのロシア軍の撤退が規定されていないのであれば不適切であると述べたと承知をしています。私から御指摘の中国の狙いについてお答えすることは控えますが、ウクライナの将来を決める交渉にいかに臨むのか、これはウクライナの人々が決めるべき問題であると考えております。
我が国としては、ウクライナ情勢について中国とも意見交換を行ってきており、引き続き責任ある対応、これを強く求めてまいります。
インドに対する投資戦略についてお尋ねがありました。
昨年三月、モディ首相との間で今後五年間の対インド官民投融資五兆円目標を発表いたしました。今月行われた首脳会談においても、目標達成に向け順調に実績が積み重ねられていること、これを確認をいたしました。
インドは、法の支配等の基本的価値や原則を共有し、FOIPを実現するに当たって必要不可欠なパートナーです。今後とも、日系企業のビジネス環境整備等も含めて、二国間経済関係の強化、努めてまいりたいと考えております。
そして、人権担当補佐官の役割についてお尋ねがありました。
インドは、我が国の特別戦略的グローバルパートナーであり、国際社会における諸課題について対話と協力、これを重ねてきている相手であります。
私の内閣では、人権を始めとした普遍的価値を守り抜くことを重視しており、初めて任命した専任の補佐官とともにしっかりと取り組んでいます。人権担当の総理補佐官は、外務大臣や経済産業大臣など関係閣僚と緊密に連携をし、大所高所の観点から私に対し適切な助言や提言を行ってもらっているところであります。拍手
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この発言だけを見る →先般の私のウクライナ訪問時の警備体制についてお尋ねがありました。
現在、武力紛争下にあるウクライナでの警護については、ウクライナ政府が全面的に責任を負って実施いたしました。この対応は、これまで他の国の首脳がウクライナを訪問した際も基本的には同様であり、日本としても、ウクライナ政府等と慎重に調整を重ね、安全確保に万全を期した形で訪問を実施いたしました。
実力組織である自衛隊がどのような役割を果たし、そのために何ができるかについては、国会の民主的統制の下に置かれるべきです。自衛隊による海外の活動については、これまでも立法措置を講ずることによって実施してきており、今後もこうした考え方を維持してまいりたいと考えています。
そして、私のウクライナ訪問時の報道の在り方及び情報管理についてお尋ねがありました。
今般のウクライナ訪問に当たっては、厳重な保秘を前提に、ウクライナ政府等と慎重に調整を重ねた上で、秘密保全、安全対策や危機管理面等において遺漏のないよう最適な方法を総合的に検討いたしました。また、厳に限られた者に限り情報管理を徹底をいたしました。
具体的な方策については詳細を申し上げることは控えますが、具体的な安全対策や危機管理対策、情報管理について万全を期した措置をとりました。そして、御指摘の危険地における報道の在り方については、安全対策や情報管理等の観点から、いかなる方策が可能なのか、今後も不断に検討を行ってまいりたいと思います。
そして、私の訪問時の贈呈品についてお尋ねがありました。
今次訪問に際しゼレンスキー大統領に持参した贈呈品は、広島の必勝しゃもじに加え、平和を祈念、祈願するという意味合いを込めて、宮島御砂焼による折り紙、折り鶴をモチーフとしたランプです。贈呈品選定の理由は、ロシアによるウクライナ侵略に果敢に立ち向かっているゼレンスキー及びウクライナ国民への激励と、それに加えて、平和を祈念する思いを伝達するためのものであります。
そして、ウクライナのニーズの把握についてお尋ねがありました。
政府としては、在ウクライナ大使館を中心に緊密にウクライナ側と意見交換を行い、同時に、在京ウクライナ大使館とも意思疎通をよく行ってそのニーズの把握に努めてきております。
今般の首脳会談では、電力、地雷対策、瓦れき処理、農業の分野における日本の支援に対し、ゼレンスキー大統領から深甚なる感謝と支援の継続への期待が示されました。また、今回訪問したブチャ市において、日本から供与した発電機の支援の重要性を改めて実感できました。
今後も国際社会と連携しつつ、ウクライナ国民のニーズを踏まえ、日本の持つ経験や知見を生かしながら、切れ目なく日本らしいきめ細やかな支援、これを迅速に行ってまいります。
対ロシア制裁についてお尋ねがありました。
お尋ねの対ロ制裁の実施調整メカニズムは、既存の制裁の遵守と実施の強化を目的とした枠組みであり、その立ち上げの時期を含め、詳細は関係国と調整中であります。
エネルギーのロシア依存のフェーズアウトについては、昨年下半期の我が国のロシアからの輸入では、原油は約九割、石炭は約六割、前年比で減少しています。他方、LNGは今後も世界的に需給が一層厳しくなることが見込まれています。その上で、御指摘のサハリン・プロジェクトについては、我が国のエネルギー安全保障上重要であり、権益は維持する方針であります。引き続き、エネルギー安定供給に万全を期しつつ、G7を始めとする国際社会と連携し、適切に対応してまいります。
そして、ウクライナと国際刑事裁判所、ICCとの関係についてお尋ねがありました。
日・ウクライナ共同声明の作成過程を含め、外交上のやり取りについてはお答えを差し控えますが、双方は、ウクライナで起こっている戦争犯罪及びその他の残虐行為に関する不処罰は認められてはならないことで一致をしています。ウクライナはICCの管轄権を受諾しており、我が国としてもウクライナの事態をICCに付託をいたしました。同共同声明においても、戦争犯罪及びその他の残虐行為の不処罰はあってはならないこと、また、国際法に従って、責任を有する全ての者の責任を追及することへのコミットメントを強調したところであります。
国民保護の分野における台湾との連携についてお尋ねがありました。
日本を取り巻く安全保障環境が戦後最も厳しく複雑になる中、我が国及び我が国国民の安全と繁栄を確保するため、政府としていかなる事態に対しても対応できるよう万全を期していくこと、これは当然です。
台湾は、日本にとって極めて重要なパートナーであり、大切な友人です。一九七二年の日中共同声明を踏まえ、非政府間の実務関係として維持していくとの日本政府の立場を踏まえつつ、種々の分野で日台間の協力、そして交流、これは深化させていきたいと考えております。
ウクライナ問題における中国の立場についてお尋ねがありました。
二月二十四日、中国政府は、ウクライナ危機の政治的解決に関する中国の立場と題する文書を発表いたしました。これに対し、ゼレンスキー大統領は、理解できる点も同意できない意見もあるとした上で、全てのロシア軍の撤退が規定されていないのであれば不適切であると述べたと承知をしています。私から御指摘の中国の狙いについてお答えすることは控えますが、ウクライナの将来を決める交渉にいかに臨むのか、これはウクライナの人々が決めるべき問題であると考えております。
我が国としては、ウクライナ情勢について中国とも意見交換を行ってきており、引き続き責任ある対応、これを強く求めてまいります。
インドに対する投資戦略についてお尋ねがありました。
昨年三月、モディ首相との間で今後五年間の対インド官民投融資五兆円目標を発表いたしました。今月行われた首脳会談においても、目標達成に向け順調に実績が積み重ねられていること、これを確認をいたしました。
インドは、法の支配等の基本的価値や原則を共有し、FOIPを実現するに当たって必要不可欠なパートナーです。今後とも、日系企業のビジネス環境整備等も含めて、二国間経済関係の強化、努めてまいりたいと考えております。
そして、人権担当補佐官の役割についてお尋ねがありました。
インドは、我が国の特別戦略的グローバルパートナーであり、国際社会における諸課題について対話と協力、これを重ねてきている相手であります。
私の内閣では、人権を始めとした普遍的価値を守り抜くことを重視しており、初めて任命した専任の補佐官とともにしっかりと取り組んでいます。人権担当の総理補佐官は、外務大臣や経済産業大臣など関係閣僚と緊密に連携をし、大所高所の観点から私に対し適切な助言や提言を行ってもらっているところであります。拍手
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尾
榛
榛葉賀津也#20
○榛葉賀津也君 私は、国民民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました帰朝報告に対し、岸田総理に質問します。
今回の、グローバルサウスに照準を合わせ、その代表格でG20の議長国であるインドへの訪問、G7議長国としてのウクライナへの訪問は、日本を取り巻く安全保障環境の点からも重要な会談となり、国民民主党はその外交政策を、外交成果を率直に評価します。
総理のウクライナ訪問に関して、我が党は従前より、国会ルールを柔軟に見直し、訪問を実現すべきだと提言をしてまいりました。今後も、立法府として、国会審議の充実と我が国の実りある外交交渉との両立を目指すべく、議院運営委員会や国会対策委員会などで与野党の垣根を越えた国益の全体最適を模索すべきと考えます。
まず、インド訪問についてお伺いします。
ロシアによるウクライナ侵攻のあおりを受け、物価高やエネルギーの高騰により食料やエネルギー資源の確保に苦労し、貧困にあえいでいる途上国の脆弱性が浮き彫りになっています。中国は、この機に乗じて広域経済構想一帯一路などを掲げてそれらの国々を取り込もうとしておりますが、スリランカや一部のアフリカ諸国に巨額の債務を残すいわゆる債務のわなが火種となり、中国への逆風も吹き始めています。
G7議長国の日本とG20議長国のインドが経済と安全保障の両面で途上国にアプローチをすることは極めて重要です。欧米や中ロのどちらにも付かないグローバルサウスや、今や世界の百三十か国以上の国々が名を連ねるいわゆるG77に寄り添い、今後、G7側に引き込むことが外交上の鍵となると考えますが、岸田内閣の具体的な外交戦略についてお伺いします。
総理は、FOIPの実現に向けた新たな推進計画で、インド太平洋地域のインフラ整備のために、二〇三〇年までに官民で七百五十億ドル以上を投じると表明し、地理的概念もASEAN、中東、アフリカにまで拡大しました。総理、数字や地域の拡大ありきではなく、その具体的な内容を御説明ください。
また、ODAを拡充し、日本の強みを生かしたオファー型の協力も提起をし、さらに、日本の外交史上初めてとなる同志国への軍への無償協力、無償資金協力にも言及しました。統合抑止力を重視するアメリカ・バイデン大統領に歩調を合わせたものと推察しますが、中国に近いASEAN諸国の中からはこのような日本の提案に対し懸念の声も聞こえます。
同志国の軍への無償資金協力とはいかなるものなのか、具体的にどのような国をイメージされているのか、また懸念を持つ国々への不安をどのように払拭するのか、併せて総理にお伺いします。
次に、ウクライナへの総理訪問についてお伺いします。
まず、総理の移動や現地での警護について、浜田防衛大臣は記者会見で、自衛隊は関与していないと説明されました。他のG7首脳たちのウクライナ訪問時の警護にそれぞれ自国の軍隊は関与されたのでしょうか。また、今回自衛隊が関与しなかった理由は、自衛隊法に要人保護のみを目的に自衛隊を海外に派遣する規定がないからですか。あるいは、戦時下の国に公然と他国軍の要員が入ることにより様々な危険が伴うことを避けるためですか。総理にお伺いします。
在外邦人等の保護措置を定める自衛隊法第八十四条の三では、緊急事態に際し、現地の治安が一定程度維持され、現地機関の協力が得られる場合には、邦人の警護、救出その他の措置をとり得ることを規定しております。今回のケースのように要人自らが現地に赴く場合においても、同法を適用することは法文上不可能ではないように思いますが、総理の認識をお伺いします。
警務隊や陸上自衛隊の特殊部隊は、要人を警護する能力も実績も十分に兼ね備えています。現行法での対応が厳しければ、真正面から自衛隊法を改正して、あらゆる場合に自衛隊を活用し得るようにしておくことも慎重かつ徹底的に検討すべきだと考えますが、総理の認識をお伺いします。
今回の総理のウクライナ訪問は、中国の習近平国家主席がロシアを訪れてプーチン大統領と会談をする仲介外交と同時期という絶妙なタイミングとなり、我が党の玉木雄一郎代表が指摘をするように、日本と中国のどちらがアジアのリーダーとして民主主義、法の支配の守護神であるかを世界にアピールする絶好の機会となりました。G7の首脳としては最後となりましたが、総理がキーウを訪れ、日本の揺るぎない連帯を伝え、四億七千万ドルの無償供与を含む具体的な数字を明言し、五月のG7広島サミットにつなげたことは評価に値します。
総理、これからは日本のプレッジをどのように迅速かつ確実に履行するのか、我が国の本気度と実行力が問われます。総理はゼレンスキー大統領に今後も日本ならではの形で切れ目なくウクライナを支えると話されたとの報道がありましたが、具体的などのような支援をどのようなタイミングで行うお考えか御説明を願います。
ロシアのウクライナ侵攻で甚大な被害を受けているのは、ウクライナ国民だけではありません。多くのウクライナ避難民を受け入れている周辺国も、物価の高騰や避難民流入による財政負担の増大などにより極めて厳しい状況にあります。
とりわけ、EU非加盟国であるモルドバの状況は深刻です。モルドバには人口の二割を超える十万人もの避難民が流入し、財政が逼迫するなど国内経済が大きな打撃を受けています。親ロシア派の前政権から親欧州派のサンドゥ政権に移行したものの、エネルギー源のほぼ一〇〇%をロシアに依存しているため、電気代はこの一年で六倍以上に高騰しています。また、同国のトランスニストリア地域では、親ロシア住民が旧ソ連の崩壊直後から分離独立を宣言し、いまだに千五百人以上のロシア軍が駐留し続けている状態です。先日行われたミュンヘン安全保障会議においても、欧米各国からロシアによるモルドバ侵攻が共通の懸念として示されました。
親日国であるモルドバを第二のウクライナにしないためにも日本の支援が重要だと考えますが、総理の御認識をお伺いします。
中国は、先月、ウクライナ危機の政治的解決に関する中国の立場、十二項目の提案を発表しましたが、和平に積極的な仲介者を演じ、欧米と距離を置くグローバルサウスへの影響力を強める狙いがあるのは明らかです。
中ロの会談を受けてブリンケン国務長官は、ウクライナの領土からのロシア軍の排除を含まない停戦の呼びかけは、主権を持つ隣国の領土を武力で奪おうとするロシアの試みを認めることになると非難しています。さきのミュンヘン安全保障会議においても、ロシアがウクライナから完全撤退することなしの停戦交渉は、ロシアによる核の脅威を、核の脅しが功を奏したことになり、西側がロシアの脅しに屈したとの間違ったメッセージになるばかりか、中国や北朝鮮といった核保有国をミスリードすることになるとの懸念が各国から示されました。
総理、中国の十二項目の提案とロシアの完全撤退を要求する欧米の共通認識についてどのように考え、G7広島サミットの議長国としてウクライナ戦争の出口戦略をどう日本が描くかを最後にお伺いします。
台湾海峡の平和と安定、北朝鮮の拉致、核、ミサイル、そして北方領土問題を抱える我が国にとってウクライナ侵攻は対岸の火事ではありません。自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値や国際秩序を揺るがす蛮行を絶対に許してはならない、そのことを申し上げ、質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →今回の、グローバルサウスに照準を合わせ、その代表格でG20の議長国であるインドへの訪問、G7議長国としてのウクライナへの訪問は、日本を取り巻く安全保障環境の点からも重要な会談となり、国民民主党はその外交政策を、外交成果を率直に評価します。
総理のウクライナ訪問に関して、我が党は従前より、国会ルールを柔軟に見直し、訪問を実現すべきだと提言をしてまいりました。今後も、立法府として、国会審議の充実と我が国の実りある外交交渉との両立を目指すべく、議院運営委員会や国会対策委員会などで与野党の垣根を越えた国益の全体最適を模索すべきと考えます。
まず、インド訪問についてお伺いします。
ロシアによるウクライナ侵攻のあおりを受け、物価高やエネルギーの高騰により食料やエネルギー資源の確保に苦労し、貧困にあえいでいる途上国の脆弱性が浮き彫りになっています。中国は、この機に乗じて広域経済構想一帯一路などを掲げてそれらの国々を取り込もうとしておりますが、スリランカや一部のアフリカ諸国に巨額の債務を残すいわゆる債務のわなが火種となり、中国への逆風も吹き始めています。
G7議長国の日本とG20議長国のインドが経済と安全保障の両面で途上国にアプローチをすることは極めて重要です。欧米や中ロのどちらにも付かないグローバルサウスや、今や世界の百三十か国以上の国々が名を連ねるいわゆるG77に寄り添い、今後、G7側に引き込むことが外交上の鍵となると考えますが、岸田内閣の具体的な外交戦略についてお伺いします。
総理は、FOIPの実現に向けた新たな推進計画で、インド太平洋地域のインフラ整備のために、二〇三〇年までに官民で七百五十億ドル以上を投じると表明し、地理的概念もASEAN、中東、アフリカにまで拡大しました。総理、数字や地域の拡大ありきではなく、その具体的な内容を御説明ください。
また、ODAを拡充し、日本の強みを生かしたオファー型の協力も提起をし、さらに、日本の外交史上初めてとなる同志国への軍への無償協力、無償資金協力にも言及しました。統合抑止力を重視するアメリカ・バイデン大統領に歩調を合わせたものと推察しますが、中国に近いASEAN諸国の中からはこのような日本の提案に対し懸念の声も聞こえます。
同志国の軍への無償資金協力とはいかなるものなのか、具体的にどのような国をイメージされているのか、また懸念を持つ国々への不安をどのように払拭するのか、併せて総理にお伺いします。
次に、ウクライナへの総理訪問についてお伺いします。
まず、総理の移動や現地での警護について、浜田防衛大臣は記者会見で、自衛隊は関与していないと説明されました。他のG7首脳たちのウクライナ訪問時の警護にそれぞれ自国の軍隊は関与されたのでしょうか。また、今回自衛隊が関与しなかった理由は、自衛隊法に要人保護のみを目的に自衛隊を海外に派遣する規定がないからですか。あるいは、戦時下の国に公然と他国軍の要員が入ることにより様々な危険が伴うことを避けるためですか。総理にお伺いします。
在外邦人等の保護措置を定める自衛隊法第八十四条の三では、緊急事態に際し、現地の治安が一定程度維持され、現地機関の協力が得られる場合には、邦人の警護、救出その他の措置をとり得ることを規定しております。今回のケースのように要人自らが現地に赴く場合においても、同法を適用することは法文上不可能ではないように思いますが、総理の認識をお伺いします。
警務隊や陸上自衛隊の特殊部隊は、要人を警護する能力も実績も十分に兼ね備えています。現行法での対応が厳しければ、真正面から自衛隊法を改正して、あらゆる場合に自衛隊を活用し得るようにしておくことも慎重かつ徹底的に検討すべきだと考えますが、総理の認識をお伺いします。
今回の総理のウクライナ訪問は、中国の習近平国家主席がロシアを訪れてプーチン大統領と会談をする仲介外交と同時期という絶妙なタイミングとなり、我が党の玉木雄一郎代表が指摘をするように、日本と中国のどちらがアジアのリーダーとして民主主義、法の支配の守護神であるかを世界にアピールする絶好の機会となりました。G7の首脳としては最後となりましたが、総理がキーウを訪れ、日本の揺るぎない連帯を伝え、四億七千万ドルの無償供与を含む具体的な数字を明言し、五月のG7広島サミットにつなげたことは評価に値します。
総理、これからは日本のプレッジをどのように迅速かつ確実に履行するのか、我が国の本気度と実行力が問われます。総理はゼレンスキー大統領に今後も日本ならではの形で切れ目なくウクライナを支えると話されたとの報道がありましたが、具体的などのような支援をどのようなタイミングで行うお考えか御説明を願います。
ロシアのウクライナ侵攻で甚大な被害を受けているのは、ウクライナ国民だけではありません。多くのウクライナ避難民を受け入れている周辺国も、物価の高騰や避難民流入による財政負担の増大などにより極めて厳しい状況にあります。
とりわけ、EU非加盟国であるモルドバの状況は深刻です。モルドバには人口の二割を超える十万人もの避難民が流入し、財政が逼迫するなど国内経済が大きな打撃を受けています。親ロシア派の前政権から親欧州派のサンドゥ政権に移行したものの、エネルギー源のほぼ一〇〇%をロシアに依存しているため、電気代はこの一年で六倍以上に高騰しています。また、同国のトランスニストリア地域では、親ロシア住民が旧ソ連の崩壊直後から分離独立を宣言し、いまだに千五百人以上のロシア軍が駐留し続けている状態です。先日行われたミュンヘン安全保障会議においても、欧米各国からロシアによるモルドバ侵攻が共通の懸念として示されました。
親日国であるモルドバを第二のウクライナにしないためにも日本の支援が重要だと考えますが、総理の御認識をお伺いします。
中国は、先月、ウクライナ危機の政治的解決に関する中国の立場、十二項目の提案を発表しましたが、和平に積極的な仲介者を演じ、欧米と距離を置くグローバルサウスへの影響力を強める狙いがあるのは明らかです。
中ロの会談を受けてブリンケン国務長官は、ウクライナの領土からのロシア軍の排除を含まない停戦の呼びかけは、主権を持つ隣国の領土を武力で奪おうとするロシアの試みを認めることになると非難しています。さきのミュンヘン安全保障会議においても、ロシアがウクライナから完全撤退することなしの停戦交渉は、ロシアによる核の脅威を、核の脅しが功を奏したことになり、西側がロシアの脅しに屈したとの間違ったメッセージになるばかりか、中国や北朝鮮といった核保有国をミスリードすることになるとの懸念が各国から示されました。
総理、中国の十二項目の提案とロシアの完全撤退を要求する欧米の共通認識についてどのように考え、G7広島サミットの議長国としてウクライナ戦争の出口戦略をどう日本が描くかを最後にお伺いします。
台湾海峡の平和と安定、北朝鮮の拉致、核、ミサイル、そして北方領土問題を抱える我が国にとってウクライナ侵攻は対岸の火事ではありません。自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値や国際秩序を揺るがす蛮行を絶対に許してはならない、そのことを申し上げ、質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
岸
岸田文雄#21
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 榛葉賀津也議員の御質問にお答えいたします。
グローバルサウスについてお尋ねがありました。
世界の諸課題に国際社会が協力して対応するためにグローバルサウスの国々との関係を強化していくこと、これが重要です。
その際、我々は、相手国・地域の歴史的、文化的背景をしっかり虚心坦懐に理解をし、その立場に寄り添いながら、その上で法の支配に基づく国際秩序の維持を確保していく、こうした姿勢が重要であると考えています。
本年のG7議長国としてグローバルサウスへの関与を強化し、その成果をインドが議長国を務めるG20に引き継いでいきたいと考えます。
自由で開かれたインド太平洋、FOIPのための新たなプラン及び同志国の軍等に対する協力の枠組みについてお尋ねがありました。
FOIPの新プランにおいては、新型コロナやロシアによるウクライナ侵略などにより顕在化した新しい課題にも取り組むべく、FOIP協力の新たな四つの柱を打ち出しました。具体的には、一つ目が法の支配の重視、二つ目として幅広い分野におけるインド太平洋流の協力の推進、三つ目として多層的な連結性の強化、そして、四つ目として海だけでなく空も含めた安全の取組の強化、この四点であります。
同志国の軍等に対する協力の枠組みは、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出するための支援を行うものであり、そのために意義ある国を対象として支援を行っていく、こうしたものであります。なお、本支援は、我が国の平和国家としての歩みを引き続き堅持しつつ行うこと、これは大前提としているところであります。
今般の私のウクライナ訪問に際する警護の在り方についてお尋ねがありました。
ウクライナは現在武力紛争下にあり、ロシア軍による攻撃についての情報の入手、当該情報に基づく避難等の観点から、ウクライナでの警護についてはウクライナ政府が全面的に責任を負って実施をいたしました。
この対応は、これまで他の国の首脳がウクライナを訪問した際も基本的には同様であり、今般の私の訪問に当たっても、ウクライナ政府と慎重に調整を重ね、安全確保に万全を期した形で訪問を実施いたしました。
在外邦人等保護措置と要人警護の関係についてお尋ねがありました。
自衛隊法第八十四条の三は、外国において緊急事態があった場合に、生命又は身体に危害が加えられるおそれがある邦人の警護、救出等の保護措置を行い得るようにするものであり、自衛隊を我が国の要人の警護のみを目的に海外に派遣する規定ではありません。その上で、一般論として申し上げれば、要人を含め領域内に所在する外国人の保護や安全の確保は、一義的には領域国の警察当局等の機関が行うものと考えております。
いずれにせよ、今般のウクライナ訪問に当たっては、安全対策等に万全を期したところであります。
ウクライナ支援の内容及びタイミングについてお尋ねがありました。
日本は、侵略開始直後から、人道、財政、食料、復旧復興の分野で総額七十一億ドルの支援を着実に実施をしてきております。
今般、日・ウクライナ首脳会談では、エネルギー分野等への四・七億ドルの二国間無償支援等の新たな支援を表明いたしました。支援の詳細については、今後ウクライナや国際機関側と鋭意調整を行っていきます。ウクライナ側のニーズを踏まえ、エネルギー、水、教育、保健、地雷・不発弾対策、農業等の分野で可能な限り迅速に支援を進めていきたいと考えております。
モルドバへの支援についてお尋ねがありました。
モルドバは、人口比で最大規模の避難民を受け入れるなど、ウクライナの周辺国として中東欧地域の安定にとって重要な役割を果たしています。
こうした状況を踏まえ、日本はモルドバに対して、国際機関経由の人道支援、医療機材供与のための無償資金協力を実施するとともに、一億ドル相当の円借款を供与する方針です。今後とも、現地のニーズを踏まえつつ、引き続き適切な支援、これを行ってまいります。
そして、中国の十二項目の提案についてお尋ねがありました。
ロシアはウクライナに対する攻撃を続け、プーチン大統領は、併合したウクライナの一部地域は交渉の対象ではないとの趣旨の発言を行うなど、歩み寄ろうとする兆し一切見せておりません。
中国が発表した文書に関し、ゼレンスキー大統領は、理解できる点も同意できない点、意見もあるとした上で、全てのロシア軍の撤退が規定されていないのであれば不適切であると述べたと承知をしております。いずれにせよ、ウクライナの将来を決める交渉にいかに臨むべきか、これはウクライナの人々が決めるべき問題であると考えています。
我が国は、ウクライナ情勢をめぐって中国とも意見交換を行ってきておりますが、引き続き責任ある対応、これを強く求めていきたいと考えております。拍手
─────────────
この発言だけを見る →グローバルサウスについてお尋ねがありました。
世界の諸課題に国際社会が協力して対応するためにグローバルサウスの国々との関係を強化していくこと、これが重要です。
その際、我々は、相手国・地域の歴史的、文化的背景をしっかり虚心坦懐に理解をし、その立場に寄り添いながら、その上で法の支配に基づく国際秩序の維持を確保していく、こうした姿勢が重要であると考えています。
本年のG7議長国としてグローバルサウスへの関与を強化し、その成果をインドが議長国を務めるG20に引き継いでいきたいと考えます。
自由で開かれたインド太平洋、FOIPのための新たなプラン及び同志国の軍等に対する協力の枠組みについてお尋ねがありました。
FOIPの新プランにおいては、新型コロナやロシアによるウクライナ侵略などにより顕在化した新しい課題にも取り組むべく、FOIP協力の新たな四つの柱を打ち出しました。具体的には、一つ目が法の支配の重視、二つ目として幅広い分野におけるインド太平洋流の協力の推進、三つ目として多層的な連結性の強化、そして、四つ目として海だけでなく空も含めた安全の取組の強化、この四点であります。
同志国の軍等に対する協力の枠組みは、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出するための支援を行うものであり、そのために意義ある国を対象として支援を行っていく、こうしたものであります。なお、本支援は、我が国の平和国家としての歩みを引き続き堅持しつつ行うこと、これは大前提としているところであります。
今般の私のウクライナ訪問に際する警護の在り方についてお尋ねがありました。
ウクライナは現在武力紛争下にあり、ロシア軍による攻撃についての情報の入手、当該情報に基づく避難等の観点から、ウクライナでの警護についてはウクライナ政府が全面的に責任を負って実施をいたしました。
この対応は、これまで他の国の首脳がウクライナを訪問した際も基本的には同様であり、今般の私の訪問に当たっても、ウクライナ政府と慎重に調整を重ね、安全確保に万全を期した形で訪問を実施いたしました。
在外邦人等保護措置と要人警護の関係についてお尋ねがありました。
自衛隊法第八十四条の三は、外国において緊急事態があった場合に、生命又は身体に危害が加えられるおそれがある邦人の警護、救出等の保護措置を行い得るようにするものであり、自衛隊を我が国の要人の警護のみを目的に海外に派遣する規定ではありません。その上で、一般論として申し上げれば、要人を含め領域内に所在する外国人の保護や安全の確保は、一義的には領域国の警察当局等の機関が行うものと考えております。
いずれにせよ、今般のウクライナ訪問に当たっては、安全対策等に万全を期したところであります。
ウクライナ支援の内容及びタイミングについてお尋ねがありました。
日本は、侵略開始直後から、人道、財政、食料、復旧復興の分野で総額七十一億ドルの支援を着実に実施をしてきております。
今般、日・ウクライナ首脳会談では、エネルギー分野等への四・七億ドルの二国間無償支援等の新たな支援を表明いたしました。支援の詳細については、今後ウクライナや国際機関側と鋭意調整を行っていきます。ウクライナ側のニーズを踏まえ、エネルギー、水、教育、保健、地雷・不発弾対策、農業等の分野で可能な限り迅速に支援を進めていきたいと考えております。
モルドバへの支援についてお尋ねがありました。
モルドバは、人口比で最大規模の避難民を受け入れるなど、ウクライナの周辺国として中東欧地域の安定にとって重要な役割を果たしています。
こうした状況を踏まえ、日本はモルドバに対して、国際機関経由の人道支援、医療機材供与のための無償資金協力を実施するとともに、一億ドル相当の円借款を供与する方針です。今後とも、現地のニーズを踏まえつつ、引き続き適切な支援、これを行ってまいります。
そして、中国の十二項目の提案についてお尋ねがありました。
ロシアはウクライナに対する攻撃を続け、プーチン大統領は、併合したウクライナの一部地域は交渉の対象ではないとの趣旨の発言を行うなど、歩み寄ろうとする兆し一切見せておりません。
中国が発表した文書に関し、ゼレンスキー大統領は、理解できる点も同意できない点、意見もあるとした上で、全てのロシア軍の撤退が規定されていないのであれば不適切であると述べたと承知をしております。いずれにせよ、ウクライナの将来を決める交渉にいかに臨むべきか、これはウクライナの人々が決めるべき問題であると考えています。
我が国は、ウクライナ情勢をめぐって中国とも意見交換を行ってきておりますが、引き続き責任ある対応、これを強く求めていきたいと考えております。拍手
─────────────
尾
山
山添拓#23
○山添拓君 日本共産党を代表し、岸田総理のウクライナ等訪問報告について総理に質問します。
冒頭、優生保護法による強制不妊を違憲とし、賠償を命じた大阪高裁判決について述べます。
原告勝訴の判決は七例目、高裁で四例目です。判決は、国がいまだに裁判で違憲性を認めないことを批判し、不法行為から二十年で損害賠償請求権が消滅する除斥期間の適用を否定しました。
総理に伺います。
この裁判でも原告五人のうち二人が既に亡くなりました。これ以上、尊厳を傷つけ続けることは許されません。上告せず、全面解決に踏み出すべきではありませんか。
判決は、違憲の法律を放置してきた国会の立法不作為を断罪しています。参議院として、上告すべきでないという意思を示すべきではありませんか。議員各位に呼びかけるものです。
二月二十三日、国連総会の緊急特別会合は、国連憲章の原則に沿ったウクライナの包括的、公正かつ永続的な和平を求める決議案を百四十一か国の賛成で採択しました。ロシアは直ちに侵略をやめ、撤退すべきです。ベラルーシへの戦術核配備の撤回を強く求めます。
総理とゼレンスキー大統領の共同声明は、ロシアのウクライナ侵略が、国連憲章にうたう基本原則、特に主権及び領土一体性の原則に対する重大な違反であるとしました。
国連憲章を守れの一点で国際社会が団結を強めることが一層急務です。この立場に立つ国を広げるために、どのような外交を進めますか。
首脳会談で総理は、NATOの信託基金を通じた殺傷性のない装備品支援に三千万ドルの拠出を表明しました。殺傷性のない兵器とは何ですか。NATOの信託基金を通じて支援するのはなぜですか。紛争当事国を直接支援する目的で、過去に類似の基金に拠出した例はありますか。
政府は、一九九一年、湾岸戦争に伴い、湾岸平和基金に合計一兆二千四百億円を拠出しました。当時の海部総理は、武器、弾薬には使わせないと国会で答弁し、その使途は交換公文で定められていると説明しましたが、九割以上は米国に渡りました。お金に色はありません。今度の三千万ドルも使途の限定など事実上できないのではありませんか。
日本は長年、武器輸出を原則として禁止してきました。ところが、二〇一四年、安倍政権が閣議決定で防衛装備移転三原則を定め、輸出解禁へ百八十度転換しました。
従来、武器輸出を原則禁止してきたのはなぜですか。外務省は、武器輸出を行わず、輸出を前提とした軍需産業がないことが軍縮外交を進める上で国際社会をリードできるとしていたのではなかったですか。
昨年、運用指針を改定し、紛争当事国への軍事支援をも認めました。さらに、自民党内では、殺傷力のある武器の輸出まで可能にするために運用指針の更なる変更に向けた議論まで行われているといいます。ウクライナ侵略に乗じてこの歯止めまで取り払えば、どうして平和国家であり続けるなどと言えるのですか。
ゼレンスキー大統領は、昨年三月、国会で行ったオンライン演説で、人々は住み慣れたふるさとに戻らなければならないと述べ、避難者が帰還した際の復興支援を求めました。こうした非軍事の支援に徹するべきです。答弁を求めます。
岸田政権が昨年十二月に閣議決定した安保三文書は、ウクライナの防衛力が十分ではなくロシアの侵略を抑止できなかった、軍事力の不足がウクライナ侵略の背景だとしています。これでは十九世紀と同じ力対力の世界であり、国連憲章も憲法も見えません。総理は、これがウクライナ侵略の教訓だとでも言うのですか。
ヨーロッパの教訓は、むしろ力対力で平和はつくれないということにあります。
ソ連崩壊後に発展した欧州安全保障協力機構、OSCEとはどのような機関ですか。また、一九九九年の欧州安全保障憲章がOSCEを紛争の平和的解決のための主要な機関と位置付けたことをどう認識していますか。
一九九四年、OSCEの会議で、アメリカ、イギリス、ロシアが署名したブダペスト覚書は、ウクライナの独立、主権、既存の国境を尊重し、威嚇や武力行使を控え、安全を保障するとしていました。ところが、OSCEの紛争予防、危機管理の機能が十分生かされず、NATO諸国もロシアも軍事力で相手の攻撃を抑止するという戦略を強め、力対力に陥った、これがこの間の経過ではありませんか。
もとより、ウクライナ侵略の責任は、国連憲章をじゅうりんしたロシア・プーチン政権にあることは言うまでもありません。同時に、戦争という結果になった背景には外交の失敗があるということを看過すべきではありません。この失敗を東アジアで繰り返さないために、地域の全ての国々が参加する平和の枠組みをつくり機能させる、これこそヨーロッパから引き出す最大の教訓ではありませんか。
中国が東シナ海や南シナ海で力による現状変更を推し進める動きは断じて容認できません。しかし、軍事的な対応を強化すれば緊張を激化させるのは明らかです。
にもかかわらず、安保三文書は、軍事力に裏付けられた外交を掲げており、典型的な力の論理です。戦力の放棄という徹底した平和主義を通じて国際社会における名誉ある地位を占めることとした憲法を、総理はどう認識しているのですか。
総理は、二十日にインドで行った演説で、安倍政権以来、政府が主張する自由で開かれたインド太平洋戦略、FOIPに言及し、その理念は多様性、包摂性、開放性の尊重です、誰も排除しない、陣営づくりをしない、価値観を押し付けないということと述べました。
しかし、FOIPは中国を含まず、むしろ中国を多国間で牽制する狙いを背景としています。日米豪印、クアッドの強化を始めインド太平洋での自衛隊と米軍などとの共同演習が劇的に増加したのはその現れです。実態は、中国包囲の取組にほかなりません。こうして軍事的包囲を強めれば、相手も軍事力をエスカレートさせることが十分想定されるのではありませんか。
昨年十一月、ASEAN首脳会議の閉幕に当たり、次期議長国インドネシアのジョコ大統領は次のように述べました。ASEAN十か国は、平和な地域、世界の安定の頼みの綱となり、一貫して国際法を擁護しなければならず、また、いかなる大国の代理人になってもならない。現在の地政学的な動態を我々のこの地域で新たな冷戦へと変化させるべきではない。米中対立をあおり、アジアにおける緊張関係を高めるのではなく、緊張緩和こそが求められます。日本はそのためにASEANとどのような協力を進めますか。
今年は、日本とASEANの交流、協力五十周年です。十六日に開かれた記念シンポジウムでマルティ・ナタレガワ元インドネシア外相は、東南アジア友好協力条約、TACに触れ、TACは紛争解決に軍事を使わない、外交と対話の重要性を示している、これは東南アジアのダイナミクスを紛争と緊張から相互理解と信頼へと変えるものだと述べました。総理はどう受け止めますか。
二〇一九年のASEAN首脳会議で採択されたASEANインド太平洋構想、AOIPは、東南アジア友好協力条約を指針に、東アジア規模での友好協力条約を展望する構想です。現に、ASEAN十か国に加えて日本や米国、中国など八か国が参加する東アジア・サミット、EASが存在します。これを活用し発展させる外交ビジョンを持ち進むことにこそ東アジアの平和への展望があると考えます。答弁を求めます。
軍拡競争の先に平和への展望はありません。大軍拡と軍事同盟強化の安保三文書はきっぱり撤回し、戦争準備ではなく、戦争を回避するための外交努力を尽くすべきことを重ねて指摘し、質問といたします。拍手
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →冒頭、優生保護法による強制不妊を違憲とし、賠償を命じた大阪高裁判決について述べます。
原告勝訴の判決は七例目、高裁で四例目です。判決は、国がいまだに裁判で違憲性を認めないことを批判し、不法行為から二十年で損害賠償請求権が消滅する除斥期間の適用を否定しました。
総理に伺います。
この裁判でも原告五人のうち二人が既に亡くなりました。これ以上、尊厳を傷つけ続けることは許されません。上告せず、全面解決に踏み出すべきではありませんか。
判決は、違憲の法律を放置してきた国会の立法不作為を断罪しています。参議院として、上告すべきでないという意思を示すべきではありませんか。議員各位に呼びかけるものです。
二月二十三日、国連総会の緊急特別会合は、国連憲章の原則に沿ったウクライナの包括的、公正かつ永続的な和平を求める決議案を百四十一か国の賛成で採択しました。ロシアは直ちに侵略をやめ、撤退すべきです。ベラルーシへの戦術核配備の撤回を強く求めます。
総理とゼレンスキー大統領の共同声明は、ロシアのウクライナ侵略が、国連憲章にうたう基本原則、特に主権及び領土一体性の原則に対する重大な違反であるとしました。
国連憲章を守れの一点で国際社会が団結を強めることが一層急務です。この立場に立つ国を広げるために、どのような外交を進めますか。
首脳会談で総理は、NATOの信託基金を通じた殺傷性のない装備品支援に三千万ドルの拠出を表明しました。殺傷性のない兵器とは何ですか。NATOの信託基金を通じて支援するのはなぜですか。紛争当事国を直接支援する目的で、過去に類似の基金に拠出した例はありますか。
政府は、一九九一年、湾岸戦争に伴い、湾岸平和基金に合計一兆二千四百億円を拠出しました。当時の海部総理は、武器、弾薬には使わせないと国会で答弁し、その使途は交換公文で定められていると説明しましたが、九割以上は米国に渡りました。お金に色はありません。今度の三千万ドルも使途の限定など事実上できないのではありませんか。
日本は長年、武器輸出を原則として禁止してきました。ところが、二〇一四年、安倍政権が閣議決定で防衛装備移転三原則を定め、輸出解禁へ百八十度転換しました。
従来、武器輸出を原則禁止してきたのはなぜですか。外務省は、武器輸出を行わず、輸出を前提とした軍需産業がないことが軍縮外交を進める上で国際社会をリードできるとしていたのではなかったですか。
昨年、運用指針を改定し、紛争当事国への軍事支援をも認めました。さらに、自民党内では、殺傷力のある武器の輸出まで可能にするために運用指針の更なる変更に向けた議論まで行われているといいます。ウクライナ侵略に乗じてこの歯止めまで取り払えば、どうして平和国家であり続けるなどと言えるのですか。
ゼレンスキー大統領は、昨年三月、国会で行ったオンライン演説で、人々は住み慣れたふるさとに戻らなければならないと述べ、避難者が帰還した際の復興支援を求めました。こうした非軍事の支援に徹するべきです。答弁を求めます。
岸田政権が昨年十二月に閣議決定した安保三文書は、ウクライナの防衛力が十分ではなくロシアの侵略を抑止できなかった、軍事力の不足がウクライナ侵略の背景だとしています。これでは十九世紀と同じ力対力の世界であり、国連憲章も憲法も見えません。総理は、これがウクライナ侵略の教訓だとでも言うのですか。
ヨーロッパの教訓は、むしろ力対力で平和はつくれないということにあります。
ソ連崩壊後に発展した欧州安全保障協力機構、OSCEとはどのような機関ですか。また、一九九九年の欧州安全保障憲章がOSCEを紛争の平和的解決のための主要な機関と位置付けたことをどう認識していますか。
一九九四年、OSCEの会議で、アメリカ、イギリス、ロシアが署名したブダペスト覚書は、ウクライナの独立、主権、既存の国境を尊重し、威嚇や武力行使を控え、安全を保障するとしていました。ところが、OSCEの紛争予防、危機管理の機能が十分生かされず、NATO諸国もロシアも軍事力で相手の攻撃を抑止するという戦略を強め、力対力に陥った、これがこの間の経過ではありませんか。
もとより、ウクライナ侵略の責任は、国連憲章をじゅうりんしたロシア・プーチン政権にあることは言うまでもありません。同時に、戦争という結果になった背景には外交の失敗があるということを看過すべきではありません。この失敗を東アジアで繰り返さないために、地域の全ての国々が参加する平和の枠組みをつくり機能させる、これこそヨーロッパから引き出す最大の教訓ではありませんか。
中国が東シナ海や南シナ海で力による現状変更を推し進める動きは断じて容認できません。しかし、軍事的な対応を強化すれば緊張を激化させるのは明らかです。
にもかかわらず、安保三文書は、軍事力に裏付けられた外交を掲げており、典型的な力の論理です。戦力の放棄という徹底した平和主義を通じて国際社会における名誉ある地位を占めることとした憲法を、総理はどう認識しているのですか。
総理は、二十日にインドで行った演説で、安倍政権以来、政府が主張する自由で開かれたインド太平洋戦略、FOIPに言及し、その理念は多様性、包摂性、開放性の尊重です、誰も排除しない、陣営づくりをしない、価値観を押し付けないということと述べました。
しかし、FOIPは中国を含まず、むしろ中国を多国間で牽制する狙いを背景としています。日米豪印、クアッドの強化を始めインド太平洋での自衛隊と米軍などとの共同演習が劇的に増加したのはその現れです。実態は、中国包囲の取組にほかなりません。こうして軍事的包囲を強めれば、相手も軍事力をエスカレートさせることが十分想定されるのではありませんか。
昨年十一月、ASEAN首脳会議の閉幕に当たり、次期議長国インドネシアのジョコ大統領は次のように述べました。ASEAN十か国は、平和な地域、世界の安定の頼みの綱となり、一貫して国際法を擁護しなければならず、また、いかなる大国の代理人になってもならない。現在の地政学的な動態を我々のこの地域で新たな冷戦へと変化させるべきではない。米中対立をあおり、アジアにおける緊張関係を高めるのではなく、緊張緩和こそが求められます。日本はそのためにASEANとどのような協力を進めますか。
今年は、日本とASEANの交流、協力五十周年です。十六日に開かれた記念シンポジウムでマルティ・ナタレガワ元インドネシア外相は、東南アジア友好協力条約、TACに触れ、TACは紛争解決に軍事を使わない、外交と対話の重要性を示している、これは東南アジアのダイナミクスを紛争と緊張から相互理解と信頼へと変えるものだと述べました。総理はどう受け止めますか。
二〇一九年のASEAN首脳会議で採択されたASEANインド太平洋構想、AOIPは、東南アジア友好協力条約を指針に、東アジア規模での友好協力条約を展望する構想です。現に、ASEAN十か国に加えて日本や米国、中国など八か国が参加する東アジア・サミット、EASが存在します。これを活用し発展させる外交ビジョンを持ち進むことにこそ東アジアの平和への展望があると考えます。答弁を求めます。
軍拡競争の先に平和への展望はありません。大軍拡と軍事同盟強化の安保三文書はきっぱり撤回し、戦争準備ではなく、戦争を回避するための外交努力を尽くすべきことを重ねて指摘し、質問といたします。拍手
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
岸
岸田文雄#24
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 山添拓議員にお答えいたします。
旧優生保護法、国家賠償請求訴訟についてお尋ねがありました。
旧優生保護法に基づき、あるいはこの法律の存在を背景として、多くの方が特定の疾病や障害を理由に生殖を不能にする手術等を受けることを強いられ、心身に多大な苦痛を受けてこられたことについて、政府として真摯に反省をし、心から深くおわびを申し上げる次第です。
その上で、係争中の個別の訴訟につきましては、それぞれ個別に検討し、事案の内容に応じて一つ一つ丁寧に対応しており、三月二十三日の大阪高裁判決についても、関係省庁において判決内容を精査した上で適切に対応してまいります。
国連憲章の遵守についてお尋ねがありました。
昨年十月、百四十三か国が賛成したウクライナの領土一体性及び国連憲章の原則の擁護に関する決議は、国連総会の場で、国際社会の大多数が一致して国連憲章の原則と目的を守る強い意思を表明したものです。また、本年二月に百四十一か国が賛成した決議は、国連憲章の原則にのっとった包括的、公正かつ永続的な平和、これを求めております。
一刻も早くロシアが侵略をやめるよう、国際社会が結束して毅然と対応し、これらの決議の実施に至ることが重要であります。そのために、我が国として、G7を始めとする各国と連携しながら、力による一方的な現状変更の試みに対抗する国際社会の取組、これを主導してまいります。
NATOの信託基金を通じたウクライナ支援についてお尋ねがありました。
御質問で言及された類似の基金の意味するところは明らかではありませんが、今般拠出を行うNATOの信託基金は、殺傷性のない装備品の供与を実現できる枠組みで、拠出国が使途の指定を行うことができることから、先ほど申し上げたウクライナ支援に資するものと判断し、今般、当該信託基金への拠出、これを決定をいたしました。
我が国の拠出を通じた支援についても、殺傷性のない装備品の供与に使途をしっかりと指定をした上で、今後細部を調整することとしております。
防衛装備移転とウクライナ支援についてお尋ねがありました。
かつての武器輸出三原則等では、平和国家としての我が国の立場から、国際紛争等を助長することを回避するため、慎重に対処することを基本としていました。その結果、実質的に全ての地域に対して武器の輸出を認めないこととなったため、政府は個別の必要性に応じて例外化措置を重ねてきました。
こうした中で、新たな安全保障環境に適合するよう、それまでの例外化の経緯を踏まえ、包括的に整理をし、二〇一四年に防衛装備移転三原則を定めました。その中でも、平和国家としての基本理念は引き続き堅持をしていくこととしております。
御指摘のウクライナへの装備品等の提供については、こうした防衛装備移転三原則と自衛隊法第百十六条の三に基づき適切に行ったものであります。
今般の日・ウクライナ首脳会談においても、ゼレンスキー大統領から、日本のこれまでの支援に対して深甚なる感謝が述べられたところであり、今後も日本ならではの形で切れ目なくウクライナを支えてまいります。なお、軍縮・不拡散等の国際社会の取組に積極的に貢献するとの我が国の立場、これに変更はありません。
三文書とウクライナ侵略の教訓についてお尋ねがありました。
今般のウクライナ侵略を踏まえれば、国際社会の平和及び安全の維持に関する主要な責任を有する国際連合安全保障理事会の常任理事国によって、武力の行使の一般禁止という国際社会の大原則があからさまな形で破られており、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、同様の深刻な事態が、将来、インド太平洋地域、とりわけ東アジアにおいて発生する可能性も排除されないものであると考えております。
こうした状況も踏まえ、三原則においては、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、防衛力の抜本的強化を進めることとしておりますが、同時に、我が国に望ましい安全保障環境を能動的に創出するための力強い外交を展開する方針も明記をしております。
いずれにせよ、これらの取組は憲法、国際法、国内法の範囲内で専守防衛の考え方を堅持して進めていくものであり、このことは繰り返し説明をしているとおりであります。
そして、欧州安全保障協力機構、OSCEについてお尋ねがありました。
OSCEは、五十七か国が加盟する地域安全保障機構であり、政治的対話を行う場の提供などを通じて加盟国間の信頼醸成を行う機関であると承知をしております。
ウクライナ情勢をめぐるOSCEの動きについて我が国として評価を行う立場ではありませんが、ロシアのウクライナ侵略はそもそも国際法違反であります。OSCE加盟国が他の加盟国を侵略するという事態であり、これ、国際秩序の根幹を揺るがし、断じて正当化することができないものとして非難すべきものであると考えております。
東アジア地域における平和の枠組みについてお尋ねがありました。
我が国を取り巻く安全保障環境が戦後最も厳しく複雑になる中、我が国は各国との連携を強化し、自由で開かれたインド太平洋、FOIPのビジョンを共有する国の輪を更に広げていきます。
アジアではASEANが地域協力の中心として重要な役割を担っており、多層的な地域協力の枠組みがあります。ASEANの提唱するASEANアウトルック、AOIPは、FOIPと理念を共有するものです。引き続き、我が国として、ASEAN中心性を尊重し、積極的な貢献を行いながら、FOIPを実現するための協力、一層強化していく考えであります。
三文書と平和主義についてお尋ねがありました。
国家安全保障戦略等においては、まず優先されるべきは積極的な外交の展開であり、同時に、外交には裏付けとなる防衛力が必要であるとの考え方を示しました。こうした考え方に基づき、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で国民の命や平和な暮らしを守り抜くため、防衛力の抜本的強化を具体化したところです。
国家安全保障戦略等に基づく施策はあくまで憲法の範囲内で行うものであり、平和国家としての我が国の歩み、いささかも変えるものではありません。
自由で開かれたインド太平洋、FOIPや、日米豪印の在り方についてお尋ねがありました。
自由で開かれたインド太平洋、FOIPは、包摂的で開かれたビジョンであり、特定の国を念頭に置いたものではありません。日本は、FOIPの考え方に賛同してもらえるならば、どの国・地域とも協力をしてまいります。また、日米豪印は、そうしたFOIPの実現に向け、様々な分野で実践的な協力を進める取組です。
その上で、諸外国に対して防衛政策の具体的な考え方を明確にするなど自国の安全保障政策の透明性を確保する、このことが重要であると考えております。
ASEANとの協力についてお尋ねがありました。
日本は法の支配に基づく国際秩序を守り抜く決意であり、そのためにも、グローバルサウスとの関係を強化することが重要であると考えています。そのような考えから、私は、先週のインド訪問に際して、自由で開かれたインド太平洋、FOIPのビジョンを更に発展させるプランを発表いたしました。
日本としては、ASEANを中心とした地域協力の枠組みへの積極的な貢献、さらにはその強化に取り組むとともに、FOIPを実現するためのASEANとの協力、これを一層強化していく考えであります。
東南アジア友好協力条約、TACについてお尋ねがありました。
同条約は、東南アジアにおける平和、友好及び協力の促進を目的としており、主権や領土一体性の尊重、紛争の平和的解決、武力の不行使など、国連憲章も掲げる基本原則を掲げております。
我が国を含む多くの国々が東南アジア諸国とともにこの条約を締結しており、国際社会が歴史的な転換期にある中、この条約の意義は引き続き大きいものであると考えております。
東南アジア首脳会議、EASと東アジアの平和についてお尋ねがありました。
東アジア首脳会議は、米中も含む各国首脳の間で地域共通の課題について率直な対話を行うことができる重要なフォーラムです。同時に、我が国は、自由で開かれたインド太平洋、FOIPと本質的な原則を共有するインド太平洋に関するASEANアウトルック、AOIPを一貫して強く支持をしております。
ASEANを含む関係国と緊密に連携しつつFOIPを推進していくとともに、AOIPに示されているような地域の平和と繁栄に積極的に貢献していく考えであります。拍手
この発言だけを見る →旧優生保護法、国家賠償請求訴訟についてお尋ねがありました。
旧優生保護法に基づき、あるいはこの法律の存在を背景として、多くの方が特定の疾病や障害を理由に生殖を不能にする手術等を受けることを強いられ、心身に多大な苦痛を受けてこられたことについて、政府として真摯に反省をし、心から深くおわびを申し上げる次第です。
その上で、係争中の個別の訴訟につきましては、それぞれ個別に検討し、事案の内容に応じて一つ一つ丁寧に対応しており、三月二十三日の大阪高裁判決についても、関係省庁において判決内容を精査した上で適切に対応してまいります。
国連憲章の遵守についてお尋ねがありました。
昨年十月、百四十三か国が賛成したウクライナの領土一体性及び国連憲章の原則の擁護に関する決議は、国連総会の場で、国際社会の大多数が一致して国連憲章の原則と目的を守る強い意思を表明したものです。また、本年二月に百四十一か国が賛成した決議は、国連憲章の原則にのっとった包括的、公正かつ永続的な平和、これを求めております。
一刻も早くロシアが侵略をやめるよう、国際社会が結束して毅然と対応し、これらの決議の実施に至ることが重要であります。そのために、我が国として、G7を始めとする各国と連携しながら、力による一方的な現状変更の試みに対抗する国際社会の取組、これを主導してまいります。
NATOの信託基金を通じたウクライナ支援についてお尋ねがありました。
御質問で言及された類似の基金の意味するところは明らかではありませんが、今般拠出を行うNATOの信託基金は、殺傷性のない装備品の供与を実現できる枠組みで、拠出国が使途の指定を行うことができることから、先ほど申し上げたウクライナ支援に資するものと判断し、今般、当該信託基金への拠出、これを決定をいたしました。
我が国の拠出を通じた支援についても、殺傷性のない装備品の供与に使途をしっかりと指定をした上で、今後細部を調整することとしております。
防衛装備移転とウクライナ支援についてお尋ねがありました。
かつての武器輸出三原則等では、平和国家としての我が国の立場から、国際紛争等を助長することを回避するため、慎重に対処することを基本としていました。その結果、実質的に全ての地域に対して武器の輸出を認めないこととなったため、政府は個別の必要性に応じて例外化措置を重ねてきました。
こうした中で、新たな安全保障環境に適合するよう、それまでの例外化の経緯を踏まえ、包括的に整理をし、二〇一四年に防衛装備移転三原則を定めました。その中でも、平和国家としての基本理念は引き続き堅持をしていくこととしております。
御指摘のウクライナへの装備品等の提供については、こうした防衛装備移転三原則と自衛隊法第百十六条の三に基づき適切に行ったものであります。
今般の日・ウクライナ首脳会談においても、ゼレンスキー大統領から、日本のこれまでの支援に対して深甚なる感謝が述べられたところであり、今後も日本ならではの形で切れ目なくウクライナを支えてまいります。なお、軍縮・不拡散等の国際社会の取組に積極的に貢献するとの我が国の立場、これに変更はありません。
三文書とウクライナ侵略の教訓についてお尋ねがありました。
今般のウクライナ侵略を踏まえれば、国際社会の平和及び安全の維持に関する主要な責任を有する国際連合安全保障理事会の常任理事国によって、武力の行使の一般禁止という国際社会の大原則があからさまな形で破られており、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、同様の深刻な事態が、将来、インド太平洋地域、とりわけ東アジアにおいて発生する可能性も排除されないものであると考えております。
こうした状況も踏まえ、三原則においては、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、防衛力の抜本的強化を進めることとしておりますが、同時に、我が国に望ましい安全保障環境を能動的に創出するための力強い外交を展開する方針も明記をしております。
いずれにせよ、これらの取組は憲法、国際法、国内法の範囲内で専守防衛の考え方を堅持して進めていくものであり、このことは繰り返し説明をしているとおりであります。
そして、欧州安全保障協力機構、OSCEについてお尋ねがありました。
OSCEは、五十七か国が加盟する地域安全保障機構であり、政治的対話を行う場の提供などを通じて加盟国間の信頼醸成を行う機関であると承知をしております。
ウクライナ情勢をめぐるOSCEの動きについて我が国として評価を行う立場ではありませんが、ロシアのウクライナ侵略はそもそも国際法違反であります。OSCE加盟国が他の加盟国を侵略するという事態であり、これ、国際秩序の根幹を揺るがし、断じて正当化することができないものとして非難すべきものであると考えております。
東アジア地域における平和の枠組みについてお尋ねがありました。
我が国を取り巻く安全保障環境が戦後最も厳しく複雑になる中、我が国は各国との連携を強化し、自由で開かれたインド太平洋、FOIPのビジョンを共有する国の輪を更に広げていきます。
アジアではASEANが地域協力の中心として重要な役割を担っており、多層的な地域協力の枠組みがあります。ASEANの提唱するASEANアウトルック、AOIPは、FOIPと理念を共有するものです。引き続き、我が国として、ASEAN中心性を尊重し、積極的な貢献を行いながら、FOIPを実現するための協力、一層強化していく考えであります。
三文書と平和主義についてお尋ねがありました。
国家安全保障戦略等においては、まず優先されるべきは積極的な外交の展開であり、同時に、外交には裏付けとなる防衛力が必要であるとの考え方を示しました。こうした考え方に基づき、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で国民の命や平和な暮らしを守り抜くため、防衛力の抜本的強化を具体化したところです。
国家安全保障戦略等に基づく施策はあくまで憲法の範囲内で行うものであり、平和国家としての我が国の歩み、いささかも変えるものではありません。
自由で開かれたインド太平洋、FOIPや、日米豪印の在り方についてお尋ねがありました。
自由で開かれたインド太平洋、FOIPは、包摂的で開かれたビジョンであり、特定の国を念頭に置いたものではありません。日本は、FOIPの考え方に賛同してもらえるならば、どの国・地域とも協力をしてまいります。また、日米豪印は、そうしたFOIPの実現に向け、様々な分野で実践的な協力を進める取組です。
その上で、諸外国に対して防衛政策の具体的な考え方を明確にするなど自国の安全保障政策の透明性を確保する、このことが重要であると考えております。
ASEANとの協力についてお尋ねがありました。
日本は法の支配に基づく国際秩序を守り抜く決意であり、そのためにも、グローバルサウスとの関係を強化することが重要であると考えています。そのような考えから、私は、先週のインド訪問に際して、自由で開かれたインド太平洋、FOIPのビジョンを更に発展させるプランを発表いたしました。
日本としては、ASEANを中心とした地域協力の枠組みへの積極的な貢献、さらにはその強化に取り組むとともに、FOIPを実現するためのASEANとの協力、これを一層強化していく考えであります。
東南アジア友好協力条約、TACについてお尋ねがありました。
同条約は、東南アジアにおける平和、友好及び協力の促進を目的としており、主権や領土一体性の尊重、紛争の平和的解決、武力の不行使など、国連憲章も掲げる基本原則を掲げております。
我が国を含む多くの国々が東南アジア諸国とともにこの条約を締結しており、国際社会が歴史的な転換期にある中、この条約の意義は引き続き大きいものであると考えております。
東南アジア首脳会議、EASと東アジアの平和についてお尋ねがありました。
東アジア首脳会議は、米中も含む各国首脳の間で地域共通の課題について率直な対話を行うことができる重要なフォーラムです。同時に、我が国は、自由で開かれたインド太平洋、FOIPと本質的な原則を共有するインド太平洋に関するASEANアウトルック、AOIPを一貫して強く支持をしております。
ASEANを含む関係国と緊密に連携しつつFOIPを推進していくとともに、AOIPに示されているような地域の平和と繁栄に積極的に貢献していく考えであります。拍手
尾
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