財務金融委員会

2024-05-08 衆議院 全238発言

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会議録情報#0
令和六年五月八日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 津島  淳君
   理事 井上 貴博君 理事 金子 俊平君
   理事 鈴木 馨祐君 理事 塚田 一郎君
   理事 稲富 修二君 理事 櫻井  周君
   理事 伊東 信久君 理事 稲津  久君
      石原 正敬君  英利アルフィヤ君
      小田原 潔君    越智 隆雄君
      大塚  拓君    大野敬太郎君
      木原 誠二君    岸 信千世君
      鈴木 隼人君    瀬戸 隆一君
      中山 展宏君    藤丸  敏君
      藤原  崇君    古川 禎久君
      宮下 一郎君    宗清 皇一君
      山田 美樹君    若林 健太君
      江田 憲司君    階   猛君
      末松 義規君    野田 佳彦君
      馬場 雄基君    原口 一博君
      沢田  良君    藤巻 健太君
      掘井 健智君    中川 宏昌君
      田村 貴昭君    吉田 豊史君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       鈴木 俊一君
   内閣府副大臣       井林 辰憲君
   財務副大臣        赤澤 亮正君
   内閣府大臣政務官     神田 潤一君
   財務大臣政務官      瀬戸 隆一君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 畠山 貴晃君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 上村  昇君
   政府参考人
   (金融庁総合政策局長)  油布 志行君
   政府参考人
   (金融庁企画市場局長)  井藤 英樹君
   政府参考人
   (総務省自治税務局長)  池田 達雄君
   政府参考人
   (消防庁国民保護・防災部長)           小谷  敦君
   政府参考人
   (財務省大臣官房総括審議官)           坂本  基君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   寺岡 光博君
   政府参考人
   (財務省理財局長)    奥  達雄君
   政府参考人
   (財務省国際局長)    三村  淳君
   政府参考人
   (国税庁次長)      星屋 和彦君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術審議官)         菊池 雅彦君
   政府参考人
   (国土交通省道路局次長) 岸川 仁和君
   参考人
   (日本銀行総裁)     植田 和男君
   参考人
   (日本銀行理事)     高口 博英君
   財務金融委員会専門員   二階堂 豊君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月八日
 辞任
  若林 健太君
同日
            補欠選任
             小山 展弘君
    ―――――――――――――
五月七日
 事業性融資の推進等に関する法律案(内閣提出第五七号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 事業性融資の推進等に関する法律案(内閣提出第五七号)
 財政及び金融に関する件
     ――――◇―――――
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津島淳#1
○津島委員長 これより会議を開きます。
 財政及び金融に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁植田和男君、理事高口博英君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府大臣官房審議官畠山貴晃君、大臣官房審議官上村昇君、金融庁総合政策局長油布志行君、企画市場局長井藤英樹君、総務省自治税務局長池田達雄君、消防庁国民保護・防災部長小谷敦君、財務省大臣官房総括審議官坂本基君、主計局次長寺岡光博君、理財局長奥達雄君、国際局長三村淳君、国税庁次長星屋和彦君、国土交通省大臣官房技術審議官菊池雅彦君、道路局次長岸川仁和君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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津島淳#2
○津島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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津島淳#3
○津島委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。塚田一郎君。
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塚田一郎#4
○塚田委員 おはようございます。自由民主党の塚田一郎です。
 歴史的な円安が続く中で、連休中にドル・円相場は乱高下を繰り返しました。資料一を御覧をいただきたいと思います。四月二十九日の午前十時頃、円相場は一時一ドル百六十円台に急落した後、午後一時過ぎから百五十四円台半ばまで反発をしました。五月二日の早朝も、百五十七円台から百五十三円台付近まで円が急伸をしました。市場では、そのとき、FOMCの金融政策決定会合後に米国債利回りが急低下、ドル安圧力が強まったと言われております。この二回のタイミングで市場介入があったのではないかというふうな報道があるわけですが。
 また、五月三日午後九時半頃、市場が注目する四月の米雇用統計が発表され、農業分野以外の就業者が予想を下回ったということを受けて、FRBが利上げを見送り、年内に利下げを実施するのではないかという見込みがマーケットに広がりました。その結果、円相場は一ドル百五十三円台前半から一気に百五十一円台後半まで円高になるという、まさに乱高下を繰り返したわけであります。現在は百五十四円ぐらいに推移しています。
 どうしても、黙っていると、円は売られ、ドルが買われる傾向がまだ続いているのかなというふうに思いますが、こうした中で、今回の、為替介入があったのではないかと言われているこの為替の動きを、現在の水準等について、財務大臣はどのようにお考えか、御所見をお伺いしたいと思います。
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鈴木俊一#5
○鈴木国務大臣 為替相場の動きについて先生から今御説明があったところでございますが、為替相場の動向でありますとか水準につきましては、具体的に述べることは市場に不測の影響を及ぼしかねないことから、コメントは控えさせていただきたいと思いますが、為替相場は、ファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要であって、過度な変動は望ましくないものと考えております。
 政府といたしましては、引き続き、為替市場の動向をしっかりと注視をして、万全の対応を取っていきたいと考えております。
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塚田一郎#6
○塚田委員 為替相場の変動要因、いろいろあると思います。経済のファンダメンタルズが基本ですけれども、当然、二国間の金利差であったり、そのときの市場の投機、こういったものも含まれてくると思うので、いろいろな要素があると思うんですが、要は、この間ずっと円安が続いているわけですけれども、非常にピッチが急だということは、やはりいろいろな影響が出てくるということだと思います。
 岸田総理は、様々な分野で幅広く賃上げを広げていかなければならないということを現在政策目標にされているわけですね。一方で、神田財務官は、日本全体が実質賃金を上げていこうとしているときにこういった円安が急激に進むことは足かせになるという発言をされています。
 当然、賃上げの動きはよいことで、今年も春闘で大幅な賃上げがあったわけですし、そういう状況は続いているわけですが、一方で、実質賃金は二十三か月連続でまだマイナスの水準が続いているという実態があります。つまり、上がっている物価に賃金が追いつかない、そして、その物価上昇の一因に為替、円安があるのではないかというふうな見方もあります。
 それで、資料の二を御覧ください。
 早ければ今年七月から九月ぐらいに実質賃金のマイナスがプラスに転じるのではないかという予想もあるわけですけれども、まだこの円安基調が続くと、エネルギー価格の高騰あるいは値上げが更に九月ぐらいに実施されたりすると、物価が一段と押し上げられ、結果として実質賃金がプラスに転じる時期が遠のいてしまうのではないか、こういった心配の声もあるわけです。
 そこでお伺いをしたいのは、物価高を上回る所得増へということを岸田内閣として目指している上で、先ほどからお話がある、過度な円安を抑制する必要があると思います。具体的なことはなかなかお話ししにくいかもしれませんが、相場の水準を見ているのか、変動幅、スピードを見ているのか、どういった要素を注目をされているのか、少し御説明をいただけないでしょうか。
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鈴木俊一#7
○鈴木国務大臣 為替相場につきましては、水準によって是非を判断しているものではありません。ファンダメンタルズを反映して安定的に推移しているかどうか、それがどうかということが重要でありまして、過度な変動は望ましくないと考えております。
 行き過ぎた動きということについて問われたわけでありますが、何が行き過ぎた動きに当たるかを含めまして、為替相場の動向などについて具体的なお答えをすることは控えさせていただきますけれども、いずれにいたしましても、政府といたしましては、引き続き、為替市場の動向、これをしっかりと注視をして、万全の対応を行ってまいりたいと考えております。
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塚田一郎#8
○塚田委員 行き過ぎた動きというのは、やはり急激な円安傾向ということなんだろうと私は理解をしています。それをしっかり注視をしていただいて、必要な為替政策を取っていただくということに尽きるのではないかなと思いますが、その辺り、細かい答弁はこれ以上はお尋ねはしません。
 次に、日銀の植田総裁にお話を聞きたいのですが、円安について日銀の植田総裁は、四月十九日、ワシントンでの講演で、基調的に物価が上昇し続ければ金利を引き上げる可能性が高いという御発言をされております。一方で、同じ四月の二十六日の、政策金利の維持や国債購入の継続を決めた金融政策決定会合後の記者会見では、足下の円安進行について基調的な物価上昇率に大きな影響は与えていないという認識を示されています。
 もちろん、今後、円安が物価に無視できない影響が与えられた場合は金融政策の判断材料になるということもおっしゃっているわけですが、報道ベースでいくと、この十九日の発言と二十六日の発言が違うトーンに伝えられているような雰囲気が出ていて、こういった発言を受けて、市場としては緩和的な金融環境が継続するという見通しから、会見中に一時一ドル百五十六円台に下落をしたというふうに言われています。
 ここでお尋ねなんですが、基調的な物価上昇率とは何を意味されているのか、円安が物価に無視できない影響を与える状況とは、じゃ、どのようなことを考えられているのか、もう一度ちょっと日銀総裁から改めて御説明をいただきたいと思います。
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植田和男#9
○植田参考人 お答えいたします。
 私ども、物価情勢の評価に当たって、委員御指摘のように、基調的な物価上昇率を重視しております。では、何が基調的な物価上昇率かということでございますけれども、一言で言えば、インフレ率の変動のうち、短期的な変動の部分を取り除いた残りの部分ということになるかと思います。
 ただ、これは具体的に何%になるかと言われますと、なかなかきちんと捉えるのは難しい概念でございまして、様々なやり方で推計を行っておりますが、どれか一つが完全にほかよりもいいというわけでもございませんし、そうした加工された物価指標のほか、物価変動の背後にある様々な決定要因、需給ギャップや予想物価上昇率、賃金の動きなど、様々な情報を丁寧に見て判断していくものと考えております。
 その上で、為替レートとの関係でございますけれども、私ども、金融政策は為替市場を直接コントロールの対象とは見ておりません。ただ、為替は経済、物価に重要な影響を及ぼす要因の一つであると考えております。円安は、輸入物価の上昇を通じて直接国内物価に影響するというルートもありますし、そのほか様々な経済主体の活動に影響を与えて、例えば総需要から物価に影響するというルートもございます。こうしたことが総合されて、場合によっては基調的な物価上昇率が動くということになってくるかと思います。そうしたことになりましたならば、金融政策上の対応が必要になるというふうに考えております。
 この点、ここのところ、企業の賃金、価格設定行動がやや積極化するという動きが見えておりますので、過去の局面と比べまして為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっているという面あるいはリスクがあるということは意識しておく必要があるかと思います。
 繰り返しになりますが、為替レートは経済、物価に大きな影響を与えるものでありますし、動向次第で金融政策運営上の対応が必要になると考えております。日本銀行としては、政策運営に当たって、最近の円安の動きを十分注視しているところでございます。
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塚田一郎#10
○塚田委員 まあ基本的な考え方は変わらないんだと思うんですが、少しそういったところのトーンを捉えている報道もありますので、その辺りは正確に是非御発言をいただき、理解を得ていただきたいというふうに思います。
 結局、我々国民からすると、もう百五十四円を超える円安進行というのは非常に懸念する状況で、原材料価格が上昇し、また製品価格が上昇すれば、非常に生活が厳しくなってくる。そうすると、実質賃金の低下を招くというリスクも出てくるということだと思うんです。ですから、若干の円安によるインフレ率への影響は一時的にとどまるという感じに国民的には捉えていないのかなと私は思います。
 だから、そこの部分を政策的にどう判断するかというのは、これは日銀の金融政策ですし、もちろん金融政策は為替レートを直接コントロールする対象のものではないということは十分理解していますが、その辺りのところの少し温度差があるのかなということを感じて、今日は御質問をいたしました。
 物価上昇はいずれ賃上げにもつながっていくんだと思いますけれども、日本の雇用制度上、賃上げというのはリアルタイムで行われるわけじゃないので、タイムラグが出てくるんですね。その間の為替動向が物価に与える影響をどう捉えるかということにも私は注視する必要があるということを申し上げているわけです。
 急激な為替変動が物価に影響を及ぼす、あるいは実質賃金にも影響が出るということを考えた場合に、物価上昇が二%を超える状況まで円安は問題ないというふうにもし捉えられているのであれば、ちょっとその辺はどうなのかなということで、その辺りを日銀総裁に改めてお伺いします。どの程度の物価上昇、例えば二%を超えるような状況じゃなければ円安は問題ないということなのか、その辺りどうか、お尋ねしたいと思います。
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植田和男#11
○植田参考人 繰り返しになりますが、私どもは、為替レート、為替相場は経済、物価に重大な影響を与え得るものですので、その動向次第では金融政策運営上の対応が必要になると考えております。こうした観点から、政策運営に当たって、最近の円安の動きはもちろん十分注視してございます。
 その上で、委員御質問の、基調的な物価上昇率が二%に到達するまで何もしないのかという点でございますけれども、私ども、現状では、基調的な物価上昇率がだんだん上昇して二に近づいていくというふうに見ております。この見通しどおりに少しずつ基調的な物価上昇率が上がっていけば、それに応じて金融緩和の度合いを調整していくのが適切であると考えておりますし、それを上回ってもっと上がるというリスクが十分高まれば、それに対しても対応することが適切であるというふうに考えてございます。
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塚田一郎#12
○塚田委員 時間ですので今日はこれで終わりますが、これからもしっかりと、金融政策、また、政府においては為替政策も含めて対応していっていただきたいということを御要望申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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津島淳#13
○津島委員長 これにて塚田君の質疑は終了いたしました。
 次に、中川宏昌君。
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中川宏昌#14
○中川(宏)委員 公明党の中川宏昌でございます。よろしくお願いいたします。
 円安が約三十四年ぶりの水準まで急速に進みました。円安を始め様々な要因により、輸入物価上昇や家計への負担増加など、国民生活に影響を与えております。
 財務省と金融庁は、三月末に、為替政策における政府と日銀の連携について、財務省、金融庁、日銀が臨時の三者会合を開きまして、為替相場の過度な変動は望ましくないという認識を共有してきております。四月終わりには覆面介入との報道がありましたが、財務省の神田財務官は、介入の有無を申し上げることはないとし、過度な相場変動が投機によって発生してしまうと国民生活に悪影響を与えると取材にお答えをしております。
 一部では、海外との金利差が要因として、日銀の金融政策の変更を求める声が上がっておりますが、今、日本は金利のある世界に政策転換したばかりでありますので、複雑な世界経済状況を踏まえまして、金融政策におきましてはもろもろの状況を的確に判断をし、適切に実行していかなければならないと思っております。
 そのためには、財務省、金融庁、日銀の連携を更に強化をしまして、より迅速に対応できる状態にしておくことが極めて重要だと思いますが、財務省といたしまして、日銀などとの情報共有、また、政策協調の体制について今後どのように強化されていくおつもりなのか、お答えをしていただきたいと思います。
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坂本基#15
○坂本政府参考人 お答え申し上げます。
 円安が進みますと、輸出や海外展開している企業の収益が改善する一方で、輸入価格の上昇を通じて企業や消費者には負担増になるといったプラス面、マイナス面双方の影響があるものと考えてございます。政府としては、円安のこうしたマイナス面の影響を緩和すべく、低所得者世帯への給付金の支給などを通じ、きめ細かく柔軟に政策対応を行ってきたところでございます。
 また、物価上昇に負けない賃上げを実現するためにも、強化された賃上げ促進税制の活用促進や価格転嫁対策の強化を図るとともに、持続的な賃上げの原資となる生産性の向上を目指し、中小企業の省力化投資への支援等を進めているところでございます。
 御指摘の日本銀行などとの連携につきましては、岸田総理と日銀総裁、つい昨日の夕方も面会をしましたように、定期的に意見交換をされておりますし、財務省、金融庁、日本銀行の間で、国際金融資本市場に係る事務レベルの情報交換会合、御指摘のいわゆる三者会合でございます、こちらを定期的に開催し意見交換をするなど、様々な場で密接に連携しているところであり、引き続き、物価安定の下での持続的な経済成長に向け、日本銀行等と緊密に連携しながらしっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。
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中川宏昌#16
○中川(宏)委員 ありがとうございます。
 その上で、持続的な経済成長を実現するためには、金融政策と財政政策の連携、これが不可欠であります。
 日銀は正常の金融政策に軸足を移しまして、日本銀行が金利のある世界へ踏み出したと報じられる中、日銀は、二%目標は変えず、緩和的環境も必要という両にらみをするために、政策に幅を持たせて、いかなる事態にも対応する構えをしていると思っております。金利のある世界で経済がどう動いていくのか、しっかりと見極めていくことが肝要であります。
 今後、政府は、どのように日銀と連携して経済成長に向けた政策を推進していくのか、また、政府の経済成長戦略と日銀の金融政策との整合性につきましてどのように確保をしていくのか、特に、今政府として力を入れている、先ほどもございましたが、賃上げやイノベーション促進に向けた取組についてどう連携していくのか、この点につきましてお伺いをさせていただきます。
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畠山貴晃#17
○畠山政府参考人 お答え申し上げます。
 二〇一三年以降、政府と日本銀行は共同声明に沿って必要な施策を遂行してきており、こうした取組によりまして、足下では、デフレから脱却し、新たなステージに移行する千載一遇のチャンスを迎えています。このチャンスを確実につかみ取るため、政府と日銀は、引き続き、密接に連携しつつ、それぞれの役割をしっかりと果たすべく、一体となって取り組んでいくことは重要であります。
 政府としては、民需主導の持続的な成長を実現するため、まずは、予算、税制、あらゆる施策を総動員して賃上げの取組を支援するとともに、併せて定額減税を実施すること等により、家計所得の伸びが物価上昇を上回る状況を確実につくり出し、消費をしっかりと下支えしてまいります。
 あわせて、三位一体の労働市場改革や国内投資の拡大、スタートアップの育成等によるイノベーションの創出などを推進し、生産性向上、そして潜在成長率の引上げを図り、持続的、構造的な賃上げの実現につなげてまいります。
 日本銀行には、引き続き、政府と緊密に連携し、十分な意思疎通を図りながら、二%の物価安定目標の持続的、安定的な実現に向けて、適切な金融政策運営を行うことを期待いたします。
 こうした取組を着実に進め、持続的、構造的な賃上げの下で消費や投資が増加し、更なる好循環が生まれるという、所得増と成長の好循環を実現してまいりたいと考えてございます。
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中川宏昌#18
○中川(宏)委員 政府と日銀の連携によるこの政策推進は、長期的な視点に立って持続的に行う必要があると思っております。そうした視点の中で一貫した政策運営を堅持することが私は重要であると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、能登半島地震から丸四か月が経過をいたしました。復旧復興に向けた支援のため、政府は、四月二十三日に、今年度の予備費から一千三百八十九億円を支出することを閣議決定しておりますが、支援において課題となりました避難所におけるトイレについて伺いたいと思います。
 阪神・淡路大震災また東日本大震災でも、水が流れないトイレなどにおいてあっという間に大変な状況になりまして、多くの場所で使用ができなくなったと報告をされております。
 今回、私も、発災後の一月二日から毎週被災地に伺う中で、現地に行くたびに、多くの方から、高齢者や障害者が安心して利用できるトイレ、女性や子供にとって使いやすいトイレへの配慮の御要望を多数いただいております。その中で、トイレトレーラーの支援が届いた地域では、被災者の皆様から、ありがたい、助かる、こういうお声をお聞きしたところであります。
 このトイレトレーラーですけれども、現在でも、消防庁の緊急防災・減災事業債を活用し、トイレトレーラーを整備している地方自治体がございます。内容は、地方債充当率一〇〇%で、うち七割は地方交付税交付金に算入し、残りの三割は地公体の負担となっております。
 今後、首都直下地震や東海、東南海地震などが心配をされておりますけれども、災害時に大きな力を発揮するこのトイレトレーラーを全国の自治体にできるだけ配備しておくべきだと、被災地に行った率直な感想であります。地方公共団体がトイレトレーラーの整備を推進できるよう、消防庁の緊急防災・減災事業債の活用を更に広げていただきたいと思います。この点につきましてお伺いをさせていただきます。
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小谷敦#19
○小谷政府参考人 お答え申し上げます。
 災害時、避難所の生活環境を確保するとともに、災害応急対策に従事する方々が継続的に活動する上で、トイレの確保は極めて重要であると認識しております。
 能登半島地震においては、全国各地の自治体がトイレトレーラー等を派遣し、被災地において有効に活用されたと承知しております。
 トイレトレーラー等については、避難所の生活環境の改善のための整備に加え、令和六年度からは、災害応急対策の継続性の確保を図るための整備についても、委員御指摘のとおり、手厚い措置を講じている緊急防災・減災事業債の対象としております。
 今後も、自治体に対し、こうした財政措置や活用事例について研修、説明会等を通じて周知することにより、トイレトレーラー等の整備が推進されるよう支援してまいります。
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中川宏昌#20
○中川(宏)委員 今回の状況をよくよく真摯に受け止めていただきまして、これまで以上に地方公共団体の負担軽減に向けた補助金制度の創設、また地方交付税交付金の増額、こういったことを是非検討していただきまして、効果的な対策、これを是非実施していただきたいと思いますので、是非また深く検討をしていただきたいと思っております。
 このトイレトレーラーですけれども、仮に全国の地方公共団体にトイレトレーラーが数台ずつあれば、いざとなったときに被災地に集合することで、被災地への強力な、そして迅速な支援になると思っております。ある程度の場所の確保、また日頃のメンテナンスなども考えまして、例えば、道の駅などにおいて日頃から使用していただくことで、災害への備えの重要性を利用者に伝えることができると思います。また、道の駅には大方担当者等がおりますので、夜間ですとか、また、この度の地震のような元日に発生しても素早く対応できるというふうに思っております。
 トイレトレーラーの地方公共団体への整備、そして道の駅の利用について、政府の見解をお伺いします。
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岸川仁和#21
○岸川政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のトイレトレーラーを道の駅において活用することは、平常時の道の駅の利便性を向上させるとともに、災害時における防災機能強化の観点からも有効なものであると認識をしております。
 今般の能登半島地震におきましては、国土交通省といたしましても、福岡県うきは市の道の駅うきはで平常時より活用している防災用コンテナ型トイレを被災地へ派遣しており、被災者の生活支援等に有効であるとの知見を得たところでございます。
 こういった活用事例や知見を踏まえまして、国土交通省では、平常時及び災害時に可動式のコンテナ等を道の駅において活用する際の留意点や活用アイデアを取りまとめたガイドラインを今般作成いたしまして、公表したところでございます。
 トイレトレーラーを含むコンテナの設置が進むよう、地方公共団体に対しガイドラインの周知を図りつつ、連携を図りながら道の駅の機能強化を図ってまいります。
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中川宏昌#22
○中川(宏)委員 ありがとうございます。
 日本の災害時におけるトイレの環境、これは、私は、現地に行きまして大変思うことは、数十年前と状況は全く変わっていないというふうに認識をしております。その中で、今、トイレトレーラーの配備ということにつきまして私も質問させていただいておりますけれども、更にこれは議論を深めていただきまして、環境の改善、是非進めていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、最後の質問になりますけれども、今回の能登半島地震におきましては、能登半島のほとんどの道は狭く、なおかつ道路の本数が少ないということが大きな特徴でありました。国交省は一月の二日から道路の復旧に取りかかりましたが、ある程度の見通しができるまでにかなりの時間を要しました。これは、復旧作業が災害地の外側からしかできなかったためであります。理由は、被災地側に道路復旧をする重機が乏しく、また、復旧作業の拠点がないということであります。
 全国では活断層が多数存在しておりますので、今回のことを教訓といたしまして、今後は、全国で、その地域の特性を考えた広域での災害対応計画を作成し、ある程度の規模で災害対応拠点をつくるべきだと考えます。
 現在、国の防災基本計画に沿いまして、地方公共団体は、地域防災計画、さらに、住民などによる地区防災計画の策定に取り組んでおります。
 今回の能登半島地震での様々な事象を検証しまして、そのことを踏まえまして、政府が主導し、その地域の特性を踏まえた強力で実効性の高い防災計画、また災害対応計画作りを推進していただきたいと思いますが、政府の御見解をお伺いします。
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上村昇#23
○上村政府参考人 お答えいたします。
 能登半島地震では、地理的制約のある半島地域におきまして、土砂崩壊などによる道路の寸断や家屋の大規模な倒壊が発生している中で、人命救助やインフラの復旧などの災害対策に全力で取り組んでまいりました。
 御指摘の復旧作業の拠点の確保につきましては、キャンピングカーなどの活用や民間宿泊施設の利用に併せ、能登空港に整備しました宿泊拠点を道路復旧等に携わる支援者の活動拠点として活用するなど災害対応に当たってきたところでありますが、御指摘のとおり、今後の災害に向けて、これまでの災害から得た経験、教訓を防災計画等に反映させていく必要があると考えております。
 このため、今後、能登半島地震の災害対応を振り返る中で得られた教訓などを各種の防災計画の基本となります防災基本計画にしっかりと反映させていくことで、各地域の特性を踏まえた計画であります地域防災計画などについて必要な見直しを促してまいりたいと考えております。
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中川宏昌#24
○中川(宏)委員 時間が参りましたので、終わりたいと思います。ありがとうございました。
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津島淳#25
○津島委員長 これにて中川君の質疑は終了いたしました。
 次に、末松義規君。
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末松義規#26
○末松委員 立憲民主党の末松義規でございます。
 今日は、今、円安対策を含めて、通貨の関係についてお話をさせていただきたいと思います。
 まず初めは、新しいデザインの通貨が発行されるということでございますけれども、その新しい通貨の発行の目的及び意義というか、何が変わるのか、これについて、大臣よりまずは御意見をいただきたいと思います。
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鈴木俊一#27
○鈴木国務大臣 新しい日本銀行券を発行する目的等についてのお尋ねがございました。
 日本銀行券につきましては、偽造防止の観点から、定期的に改刷を行って、偽造紙幣による被害でありますとか社会的混乱を未然に防ぐことが重要であると考えています。このため、前回の改刷から約二十年が経過したことを踏まえまして、今般、改刷を行い、偽造抵抗力に優れた新たな日本銀行券を社会に提供することには大きな意義があるもの、そのように考えているところです。
 また、新しい日本銀行券につきましては、偽造抵抗力の強化のほか、目の御不自由な方や外国人にも配慮したユニバーサルデザインの考え方も取り入れているところでありまして、誰もが使いやすい銀行券を目指すという点におきましても意義があるものと考えているところです。
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末松義規#28
○末松委員 政府委員の方でもいいんですけれども、日本の通貨製造技術というのは世界一で、まず偽造不可能という話を、かなりそこは誇示されていたような気がするんですけれども、偽造をされたような、そういった事例が過去にあったのかどうか、それについてお伺いします。
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奥達雄#29
○奥政府参考人 お答え申し上げます。
 過去、偽造紙幣等の事例があったかどうかというお尋ねでございますけれども、最近の例をまず申し上げますと、令和五年におきましては、一万円券、五千円券、千円券といったものに偽造紙幣がございまして、合計で、令和五年の場合には六百八十一枚、その前年、令和四年には九百四十八枚といったようなものが発見されているというところでございます。
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