本会議
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会
会議録情報#0
令和七年十一月六日(木曜日)
午前十時一分開議
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○議事日程 第四号
令和七年十一月六日
午前十時開議
第一 国務大臣の演説に関する件(第三日)
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○本日の会議に付した案件
議事日程のとおり
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この発言だけを見る →午前十時一分開議
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○議事日程 第四号
令和七年十一月六日
午前十時開議
第一 国務大臣の演説に関する件(第三日)
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○本日の会議に付した案件
議事日程のとおり
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関
関口昌一#1
○議長(関口昌一君) これより会議を開きます。
日程第一 国務大臣の演説に関する件(第三日)
昨日に引き続き、これより順次質疑を許します。舟山康江君。
〔舟山康江君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →日程第一 国務大臣の演説に関する件(第三日)
昨日に引き続き、これより順次質疑を許します。舟山康江君。
〔舟山康江君登壇、拍手〕
舟
舟山康江#2
○舟山康江君 国民民主党・新緑風会の舟山康江です。
会派を代表して、高市総理の所信表明演説に対して全て総理に質問いたします。
代表質問に当たり、委員長の職にある中、本会議登壇に御理解いただきましたこと、各会派の皆様に感謝を申し上げます。所掌であるこども・子育て・若者政策以外の案件について質問をさせていただきます。
まずは、高市総理、御就任おめでとうございます。殊更女性だからという言われ方は私自身好きではありませんが、それでも、歴史的な初の女性総理誕生は、率直にうれしく思います。
総理は、所信表明冒頭の決意で、政治への信頼を回復するための改革にも全力で取り組んでまいりますと力強く宣言されました。現在は政治への信頼が揺らぎ、失墜しているとの基本認識こその発言だと拝察いたしますが、総理は、何が問題で、どう改善するべきとお考えか、お聞かせください。
私は、やはり政治への信頼回復には政治と金の問題の解決が最重要だと考えます。信頼失墜の最たる要因は、一昨年末に表面化したいわゆる裏金問題にあることは論をまちません。
総理は、裏金に関わった議員も政務三役等に起用しています。とりわけ、選挙を経ないまま起用された参院側の官房副長官には、参院自民党からさえ疑問が噴出し、機能不全に陥っています。若くて優秀か否かは関係ないんです。総理は、この問題は解決済みと判断したのでしょうか。それとも、参議院を軽く見ているんでしょうか。このままでは前に進みません。
裏金問題を契機に、政治資金透明化の議論が加速しました。その一つが企業・団体献金の在り方です。
廃止論もありますが、私たちは、献金元が企業、団体であるか否かにかかわらず、非公開かつ非課税のお金こそが問題との立場です。寄附の流れと使途の監視を強化し、お金で政治や政策がゆがめられない仕組みをつくることこそが重要との観点から、昨年末、政治資金監視委員会設置法案を提出しました。
加えて、今国会では、企業・団体献金の受皿を政党本部と都道府県連に限定し、上限規制も厳格化する政治資金規正法改正案を公明党とともに共同提出する方針です。それこそが政治への信頼回復、さらには政治の安定につながると考えますが、いかがですか。
この重要な課題への対応が、総理任期中に結論、では遅過ぎます。連立を組む日本維新の会も企業・団体献金には厳しい姿勢ですので、一歩踏み込んだ総理の御決断をお願いいたします。
総理は、各党からの政策提案をお受けし、柔軟に真摯に議論してまいりますとの決意も力強く述べられました。
政治の安定の一手段として、自由民主党と日本維新の会による連立政権を樹立したとのことですが、夏の参院選を経て、両党合わせても衆参共に少数与党である事実を重く受け止め、高市総理には、真に私たち野党の声、提案に耳を傾け、議論するだけではなく、決断と前進、そして実行に踏み切っていただくことを強く期待しますが、いかがですか。力強い決意の答弁を求めます。
政権の基本方針と矛盾しない限りとのただし書が文字どおり運用されれば、政権の基本方針を盾に野党からの建設的な提案や議論が一方的にはねつけられることにもなりかねません。
そこで、確認です。政府や与野党の議論の大前提となるこの基本方針とは何ですか。十月二十日に交わされた連立政権合意書ですか。
さて、日本は、失われた三十年を乗り越え、再び将来に向けて豊かな経済を実現し、成長できるか否か、大きな分岐点にあります。こうした中で、私たち国民民主党は、五年前の九月に結党し、翌年の衆院選公約から積極財政を掲げ、給料が上がる経済、手取りを増やす政策を提案し続けています。その積極財政を総裁選で強く主張され、今般の所信でも経済財政政策の基本方針の柱として掲げられていること、心から歓迎し、期待申し上げます。
ただし、一抹の不安は、高市総理が責任ある、という枕言葉を殊更に強調するようになったことです。いかなる施策も、財政等様々な制約を考慮する必要があるのは当然です。責任ある、と書き足したことで、いわゆる緊縮財政派に押されて必要以上に妥協を許すことにならないかを懸念します。
そこでお伺いいたしますが、高市総理が掲げる責任ある積極財政とは何か、単なる積極財政とは何が違うのか、明確にお答えください。
ガソリン暫定税率廃止については、与党の代表者が最終盤まで財源論を振りかざし、年内廃止が危ぶまれていましたが、ようやく合意にこぎ着けることができました。まさに総理がおっしゃる好循環による税収増加を実現するためにも、御英断に敬意を表します。
さて、もう一つの三党合意である、いわゆる百三万円の壁について、所信では、今年の年末調整では百六十万円まで対応、と述べられていますが、実際は所得階層ごとに複雑に分かれ、百六十万円まで控除されるのは年収二百万円以下、納税者の五%のみです。
最低限度の生活を維持するために必要な部分、それを除いた残余に対して課税されるべき、これが基礎控除の政策趣旨であり、改めて、その引上げに当たっては、物価上昇率ではなく、これまで我が党が主張しているとおり、健康で文化的な最低限度の生活を営める賃金として定められている最低賃金の上昇率に合わせるべきで、改めて一律百七十八万円への引上げを提案します。減税はすなわち国民の所得増となるため、消費拡大による税収増も勘案すべきであり、経済の好循環実現のためにも是非総理のリーダーシップで決断をお願いいたします。
担税力に応じた公平な税制の実現という意味では、百三万円の壁だけではなく、いわゆる一億円の壁の見直しも重要です。岸田政権下で決定された課税強化策は、所得三十億円超の僅か三百人が対象という中途半端なものでしたが、今後一億円の壁の是正を具体的にどのように進めていくのかをお聞かせください。
就任早々、数々の外交日程をこなされ、特にトランプ大統領とは、同盟関係の重要性を確認したほか、安全保障や経済での具体的な約束など、日米関係の深化、再構築の重要な機会となったことは一定の評価をいたします。
しかし、関税や投資をめぐる七月の合意や九月の共同声明、了解覚書の実施をうたう、今回の文書の副題にしかすぎない「日米同盟の新たな黄金時代」という言葉が、経済のみならず日米関係全般の新たな未来像のように扱われていることには違和感を禁じ得ません。だからこそ、トランプ大統領に言うべきはしっかり言っていただきたい。そういった立場から幾つか質問してまいります。
まずお伺いしたいのは、高市新政権の発足直後で、日米両国民だけでなく、アジア、そして世界の各国が今後の日米関係に注目を寄せている時期にもかかわらず、共同声明の作成や、共同記者会見の実施が見送られたことです。そのように判断した理由を総理に伺います。
日・ASEAN首脳会議の共同声明では真っ先に国際レベルでの法の支配を堅持と明記し、重要性をしっかりと確認し合った法の支配という言葉が日米首脳会談では見当たりません。なぜですか。国際社会で最も尊重すべき普遍的価値である法の支配に関して、トランプ大統領とどのように確認し合ったのか、お聞かせください。
九月には関税交渉の結果、日本からアメリカへの八十兆円規模の投資を柱とする了解覚書を日米間で交わしました。投資先は米国大統領が決める、利益の九〇%をアメリカが取るという、まさにアメリカ・ファーストを体現するかのような内容となっています。「行政上の了解であり、法的拘束力のある権利・義務を生じさせるものではない。」とされるものの、従わなければ追加関税も辞さないというトランプ大統領の強い意思が見え隠れしており、高市総理も総裁選時は懸念を表明されていましたが、今回それを追認したんでしょうか。
総理は、所信で「自由で開かれたインド太平洋」をうたい、閣僚への指示書ではルールに基づく多角的貿易体制の強化等を打ち出しています。日米同盟の重要性は理解いたしますが、米国との合意は自由貿易体制下の国際ルールとは必ずしも相入れないのではないでしょうか。改めて国際ルールが大前提ということの確認を求めます。
投資増と引換えに関税引下げを勝ち取ったものの、本来の関税は引き上げられ、大打撃を受けている側面も見逃せません。この負の影響を差し引いてもなお新たな黄金時代と評価するに値する、我が国が具体的に獲得した成果をお示しください。
レアアースの供給確保のための枠組みを確認したことは大きな前進です。総理は、経済安全保障の一環として、国産資源開発の重要性を経済安全保障担当大臣等に指示していますが、世界有数の埋蔵量とされ、記者会見でも共同開発の可能性に言及した南鳥島周辺海域でのレアアースについて、今後具体的にどのように共同開発を進めていくのか、お聞かせください。
総理は、ノーベル平和賞に推薦したいとトランプ大統領に伝えたそうですが、是非強く進言していただきたいことがあります。トランプ大統領がちらつかせているICC、国際刑事裁判所への制裁についてです。
ICCは、戦争犯罪や人道に対する犯罪などを行った個人を処罰できる常設の国際刑事法廷であり、法の支配の下、正しく裁判することで平和構築に貢献しています。我が国は最大の資金拠出国であり、現所長の赤根智子さんほか、加盟以来、一貫して裁判官を送り出すなど、その活動を強く支援してきました。
そのような中、今年二月にトランプ大統領は、ICC職員への制裁を可能にする大統領令に署名、一部の職員が既に制裁を受け、業務に支障が生じています。九月には、ICC本体への制裁も検討中との報道がありました。是非、日本はICCを守る、と世界に向けて発信すると同時に、強い同盟関係があるからこそ、制裁を思いとどまるよう、高市総理から大統領へ進言することを約束してください。
日中首脳会談では、総理と習近平主席との間で、戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築するという日中関係の大きな方向性を改めて確認された上で、総理からは、中国での邦人襲撃事件や邦人拘束に対して、安全確保や拘束中の邦人の早期釈放を求めたほか、香港、新疆ウイグル自治区等の人権問題への深刻な懸念もお伝えいただきました。
そこで、総理にお願いと提案です。
二〇二一年九月、世界中で法の支配が脅かされ、人権問題が深刻化する中、岸田政権下で国際人権問題担当補佐官が創設されました。初代補佐官は中谷前防衛大臣であり、国連や各国の人権担当官と精力的に会談を重ね、政治主導でこの分野の課題解決をリードされてきましたが、僅か二年でこのポストが消滅してしまいました。
今や世界を取り巻く状況は、ようやく停戦合意を迎えたものの、依然予断を許さないガザ情勢など、紛争のたびごとに人権・人道被害は深刻化しています。
今こそ、自由や民主主義と並んで普遍的な価値である、人権重視の世界秩序構築に向けて、我が国の役割は重要です。そのためにも、再度、人権問題担当補佐官を設置すべきです。いかがですか。
今年は戦後八十年の節目の年、残された戦後補償問題、空襲被害者への救済についてお聞きします。
総理は、総裁選時に、全国空襲連の公開質問状に対し、大変重要なテーマ、被害者の御年齢を考えると対策が急がれる問題、貴連絡協議会の皆様とともに、超党派の空襲議連の先生方ともしっかりと協議させていただきたいと回答されました。当事者の皆様の期待も膨らんでいます。
総理、まさに時間がありません。石破前総理は三月の予算委員会で、行政が何ができるかということはよく考えて対応してまいりたい、戦後八十年という節目の今年こそ、空襲被害者の救済に乗り出してこの問題に決着を付けるべきだと表明されましたが、残念ながらまだ動いていません。いよいよ高市総理の出番です。救済実現に向け、御決断をお願いいたします。
続いて、防衛力にとどまらない総合的な安全保障についてお聞きします。
所信でも、経済、食料、エネルギー、健康医療など項目を立てており、総理もその重要性を強く認識されていると考えています。
二〇二二年五月成立の経済安全保障推進法は特定重要物資の指定等を規定していますが、その対象範囲は極めて限定的で、国民民主党は、当時から、食料や医療も含めた国民と国土を危機から守るための総合的な安全保障を訴え、対案も提出してきました。
総理が経済安全保障担当大臣時代に行った具体的な特定重要物資の指定は、食料安全保障分野では肥料のみで、重要物資であり戦略物資であるはずの食料は外されました。なぜ特定重要物資に指定しなかったのか、改めて、総合的な安全保障確立のためにも、食料を加えるほか、所要の見直しが不可欠と考えますが、総理、いかがですか。
総理は、総裁選中に、食料安全保障の重要性を力強く訴え、カロリーベースの食料自給率が一〇〇%を超える欧米を引き合いに出し、限りなく近づけていくと高らかに宣言されました。大変心強く感じています。
しかし、所信では自給率への言及はなく、閣僚指示書では、新しい食料・農業・農村基本計画の目標達成、つまり、二〇三〇年のカロリーベース食料自給率四五%を御指示されています。当然、四五%を通過点に、その後の更なる高みも視野に入れた指示のはずですが、はた目には目標の後退に映ります。
そこで、総理に伺います。今後、一〇〇%に近い水準の食料自給率を目指しますか。目指すのであれば、いつまでに、どのように目指しますか。
米は、品目別自給率一〇〇%超が可能な大切な基幹作物であり、主食です。アジア・モンスーンの気候にも適し、気候変動激化の中で最も安定生産が見込めるのも水田農業です。自給率向上のためには、日本の食料安全保障の基盤である米の生産拡大、米生産農家の安定的な手取り増加は急務です。
そして、米をめぐる昨今の混乱からの教訓は二度と米不足を起こさないことであり、それには増産は必須です。一方で、需要がなければ価格が暴落、農家経営にも打撃を与え、結果的に生産減少を招き、供給不足になるという悪循環にもつながりかねません。
だからこそ、受け身にも見える需要に応じた生産ではなく、需要喚起対策にこそ重点的に予算を付け、積極的な需要喚起を伴う増産をうたうべきですが、今後の米生産方針についてどのようにお考えでしょうか。
EUでは、共通農業政策として、経済的に成り立つ農業収入の確保支援、インカムサポートを導入し、農業経営を支えています。直接支払の受益は生産者と消費者双方に分配されると分析されており、農産物価格の引下げ効果も確認されています。まさに、我が党がかねてから提案している食料安全保障基礎支払の出番です。全ての田畑をフル活用できるその環境、必ずつくりますとの総裁選での力強い決意を実行する意味でも、全ての田畑を荒らさず耕作する、それを応援することで農家の手取りを増やし、農業の持続可能性を後押しすると同時に、適正価格を実現し、物価高に苦しむ国民生活を助ける。このことこそが、総理の目指す一〇〇%に近い自給率達成の必須条件だと考えます。導入に向けた早急な議論を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
これはまさに、総理のおっしゃる危機管理投資そのものであり、農業にこそ積極財政が必要です。安全保障のための備蓄制度の拡充の必要性も含め、総理の御所見を伺います。
さて、近年、全国各地で野生鳥獣、特に熊の市街地への出没が増加、とりわけ今年は人身被害が過去最多を記録するなど、深刻化しています。これまでは市街地での銃器使用には警察の許可が必要でしたが、鳥獣保護法改正による緊急銃猟制度導入により、自治体の判断でより迅速な駆除が可能となり、九月の法施行後、既に複数の緊急銃猟が行われています。しかし、責任の所在の曖昧さ、人手不足等、課題も山積しています。
先週、党として、官房長官に対し、緊急銃猟制度のノウハウ、マニュアル等の自治体への共有、提供とともに、実施時の市町村の責任や、警察との連携の在り方及び警察の役割、自衛隊による後方支援の必要性、ハンター等の報酬や責任、補償等の明確化による人材育成と、それらに向けた財政支援の拡充等を提案しましたが、その後、政府でも支援策を検討していると伺っています。
改めて、熊による被害防止の課題に対して今後どのような対策を講じようとしているのか、総理の現状認識と見解をお伺いします。
加えて、根本対策も必要です。市街地への熊の出没の原因は、猛暑や台風の頻発化による餌となる木の実の不作、生息域の拡大、冬眠期間のずれや無冬眠個体の出現など、気候変動による自然的影響が指摘される一方、かつて人間が手入れをしていた緩衝地帯たる里山が、過疎化や高齢化、燃料転換などで放置され、山と人里との境界線が曖昧になっていることも大きいと考えます。
総理は、こうした現状に対してどのような対策を講じるべきとお考えですか。
農林漁業や農山漁村の振興は、単にもうかるか否かという産業政策の側面からだけではなく、例えば市街地の暮らしを様々のリスクから守ることや、地域社会そのものの維持など、多面的価値を評価し支援する観点が必要です。所信では、これらの視点が抜け落ちていましたが、地方創生や安全保障との関連で、講じるべき施策の方向性について見解をお聞かせください。
これに関連して、林地などでのメガソーラーは、景観悪化に加えて山林崩壊や保水力低下を招いている側面があります。脱炭素をうたいながら、逆に環境や生態系の破壊につながっている負の側面に対して総理はどのような見解をお持ちか、今後の対応方向も含めてお答えください。
もう一点、国境離島についてお伺いします。
総理は、自民党政調会長だった二〇二二年三月に、沖縄県尖閣諸島について、実効的に日本の領土だと示せるよう、様々な工作物の設置、施政権が及んでいると明確に示せる形をつくっていくことが非常に大事だと述べられました。この思いは変わっていませんか。
魚釣島では、一九七八年に人為的に持ち込まれたヤギの大繁殖による食害が深刻化しています。昨年四月、石垣市と共同で海洋環境調査に入った当時東海大学教授で現在我が党所属の山田吉彦議員からは、食害で木の根や草が減り、生態系を維持できない島になり始めているとの深刻な状況報告と早急な対応の提言を受けています。総理、この状況に対して何らかの対処をいただけないでしょうか。
続いて、教育についてお伺いします。
所信表明後の十月二十九日、自民党、公明党、日本維新の会の三党で、来年度からの高校無償化の制度設計で合意したと伺いました。
私立高校への支援金上限額の引上げや、教材費など授業料以外を支援する高校生等奨学給付金の拡充が内容で、所要額は約六千億円、財源は既存の教育予算を原資としない方向と聞いていますが、財源のめどはあるんでしょうか。暫定税率廃止をめぐっては財源を理由に議論が停滞したことを考えると、財源あってこその政策推進だと思いますが、いかがですか。
そこで、提案です。
私たち国民民主党が結党以来掲げる教育国債の発行を検討すべきではないでしょうか。人づくりこそ国づくり。まさに教育や人づくりは未来への投資であり、未来からお金を前借りして投資し、将来、大きく育った人材から投資分を回収する、こういった趣旨です。
人づくりこそ国づくりの一環として教育無償化の必要性を訴えてきましたので、大きな方向性は賛同しますが、その上で問題提起をさせていただきます。
高校無償化は、相対的に私学支援が厚くなることで公立高校が不利になるとの懸念の声を多く聞きます。実際、例えば山形県では、令和二年から公立高校の定員充足率が大きく低下する一方、私学への助成拡大に比例するかのように私立高校の充足率が逆転、大きく上がっています。私立は、スクールバスを多方面に展開し、県境も越えて生徒を集めるなど、人気が高まる一方で、公立は、少子化の中で積極的な投資がなされず、校舎も古いままぼろぼろで、人気低下に歯止めが掛かっていません。今年地元の県立高校を卒業した娘も、私立はいいなあ、校舎がきれいでと羨ましがっていました。
また、無償化の恩恵が、私立が林立する大都市圏に集中し、過疎地域等からの生徒の流出を加速させる弊害も指摘されています。
総理は、日本の高校教育の在り方についても見直しを進めますと表明されていますが、是非、これらの懸念点も含めて、地方創生の拠点でもある地域唯一の公立高校や専門学校を消滅させないよう、私立との競争という観点ではなく、得意分野のすみ分けや、交通アクセス確保を含めた魅力向上に向けた抜本的支援策をセットで講じていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
脱炭素を進める上でも、観光振興の意味でも、重要な役割を担うのが、地方も含めた鉄道ネットワークです。
高市総理は、インバウンド観光の重要性を訴え、国交大臣にはオーバーツーリズム対策の推進を指示していますが、地方の観光振興を進める上で重要な鍵となるのが、外国人観光客にとっても安全性、利便性が高い足である鉄道ネットワークの維持強化です。
海外では、いち早く鉄道の有効性を再認識し、ネットワークの拡大を進めています。高齢化による交通弱者の増加も相まって、我が国でも公共交通としての鉄道の役割は大きいと考えますが、総理の基本認識をお聞かせください。
ところが、今、ただでさえ地方の鉄道は恒常的な赤字に苦しむ中、度重なる自然災害による鉄路の被害が追い打ちを掛けています。
通常、自然災害という不可抗力による被災時には様々な支援措置があります。とりわけ公共性の高い施設の復旧には、国が責任を持って支援するという考え方に立って通常よりも高い補助率が適用されています。
ところが、鉄道は、公共交通と呼ばれ、公共性が高い施設にもかかわらず、災害時でも高率の補助が受けられません。なぜか。民間事業者だからというのが常套句ですが、鉄道の復旧も公共土木施設等と同様の支援を行うべきではないでしょうか。
現行制度では、地方の赤字ローカル線は被災のたびごとに確実に消えてしまいます。災害復旧は最優先、を具体化する制度に見直すよう、高市総理の御決断をお願いします。
加えて、公共交通に対する国の関与の在り方も見直す必要があります。
公共の名を冠している以上、現在のような国による民間や地域の取組への支援ではなく、国が主体的に役割を果たす方向に公共交通施策を大転換するべきではないですか。
交付金を除く令和七年度当初予算ベースで道路整備予算の六十八分の一程度にとどまっている鉄道を含む公共交通に関する予算を大胆に増額する必要性と併せてお答え願います。
私たち国民民主党は、現在、補正予算編成に向けた国民の懐を更に豊かにするための経済対策を作成中であり、近日中に提案させていただく予定です。総理には、こうした私たちの政策提案にも真摯に耳を傾けていただき、対決より解決の姿勢で共により良い未来を切り開いていただくことを心から期待申し上げ、代表質問といたします。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →会派を代表して、高市総理の所信表明演説に対して全て総理に質問いたします。
代表質問に当たり、委員長の職にある中、本会議登壇に御理解いただきましたこと、各会派の皆様に感謝を申し上げます。所掌であるこども・子育て・若者政策以外の案件について質問をさせていただきます。
まずは、高市総理、御就任おめでとうございます。殊更女性だからという言われ方は私自身好きではありませんが、それでも、歴史的な初の女性総理誕生は、率直にうれしく思います。
総理は、所信表明冒頭の決意で、政治への信頼を回復するための改革にも全力で取り組んでまいりますと力強く宣言されました。現在は政治への信頼が揺らぎ、失墜しているとの基本認識こその発言だと拝察いたしますが、総理は、何が問題で、どう改善するべきとお考えか、お聞かせください。
私は、やはり政治への信頼回復には政治と金の問題の解決が最重要だと考えます。信頼失墜の最たる要因は、一昨年末に表面化したいわゆる裏金問題にあることは論をまちません。
総理は、裏金に関わった議員も政務三役等に起用しています。とりわけ、選挙を経ないまま起用された参院側の官房副長官には、参院自民党からさえ疑問が噴出し、機能不全に陥っています。若くて優秀か否かは関係ないんです。総理は、この問題は解決済みと判断したのでしょうか。それとも、参議院を軽く見ているんでしょうか。このままでは前に進みません。
裏金問題を契機に、政治資金透明化の議論が加速しました。その一つが企業・団体献金の在り方です。
廃止論もありますが、私たちは、献金元が企業、団体であるか否かにかかわらず、非公開かつ非課税のお金こそが問題との立場です。寄附の流れと使途の監視を強化し、お金で政治や政策がゆがめられない仕組みをつくることこそが重要との観点から、昨年末、政治資金監視委員会設置法案を提出しました。
加えて、今国会では、企業・団体献金の受皿を政党本部と都道府県連に限定し、上限規制も厳格化する政治資金規正法改正案を公明党とともに共同提出する方針です。それこそが政治への信頼回復、さらには政治の安定につながると考えますが、いかがですか。
この重要な課題への対応が、総理任期中に結論、では遅過ぎます。連立を組む日本維新の会も企業・団体献金には厳しい姿勢ですので、一歩踏み込んだ総理の御決断をお願いいたします。
総理は、各党からの政策提案をお受けし、柔軟に真摯に議論してまいりますとの決意も力強く述べられました。
政治の安定の一手段として、自由民主党と日本維新の会による連立政権を樹立したとのことですが、夏の参院選を経て、両党合わせても衆参共に少数与党である事実を重く受け止め、高市総理には、真に私たち野党の声、提案に耳を傾け、議論するだけではなく、決断と前進、そして実行に踏み切っていただくことを強く期待しますが、いかがですか。力強い決意の答弁を求めます。
政権の基本方針と矛盾しない限りとのただし書が文字どおり運用されれば、政権の基本方針を盾に野党からの建設的な提案や議論が一方的にはねつけられることにもなりかねません。
そこで、確認です。政府や与野党の議論の大前提となるこの基本方針とは何ですか。十月二十日に交わされた連立政権合意書ですか。
さて、日本は、失われた三十年を乗り越え、再び将来に向けて豊かな経済を実現し、成長できるか否か、大きな分岐点にあります。こうした中で、私たち国民民主党は、五年前の九月に結党し、翌年の衆院選公約から積極財政を掲げ、給料が上がる経済、手取りを増やす政策を提案し続けています。その積極財政を総裁選で強く主張され、今般の所信でも経済財政政策の基本方針の柱として掲げられていること、心から歓迎し、期待申し上げます。
ただし、一抹の不安は、高市総理が責任ある、という枕言葉を殊更に強調するようになったことです。いかなる施策も、財政等様々な制約を考慮する必要があるのは当然です。責任ある、と書き足したことで、いわゆる緊縮財政派に押されて必要以上に妥協を許すことにならないかを懸念します。
そこでお伺いいたしますが、高市総理が掲げる責任ある積極財政とは何か、単なる積極財政とは何が違うのか、明確にお答えください。
ガソリン暫定税率廃止については、与党の代表者が最終盤まで財源論を振りかざし、年内廃止が危ぶまれていましたが、ようやく合意にこぎ着けることができました。まさに総理がおっしゃる好循環による税収増加を実現するためにも、御英断に敬意を表します。
さて、もう一つの三党合意である、いわゆる百三万円の壁について、所信では、今年の年末調整では百六十万円まで対応、と述べられていますが、実際は所得階層ごとに複雑に分かれ、百六十万円まで控除されるのは年収二百万円以下、納税者の五%のみです。
最低限度の生活を維持するために必要な部分、それを除いた残余に対して課税されるべき、これが基礎控除の政策趣旨であり、改めて、その引上げに当たっては、物価上昇率ではなく、これまで我が党が主張しているとおり、健康で文化的な最低限度の生活を営める賃金として定められている最低賃金の上昇率に合わせるべきで、改めて一律百七十八万円への引上げを提案します。減税はすなわち国民の所得増となるため、消費拡大による税収増も勘案すべきであり、経済の好循環実現のためにも是非総理のリーダーシップで決断をお願いいたします。
担税力に応じた公平な税制の実現という意味では、百三万円の壁だけではなく、いわゆる一億円の壁の見直しも重要です。岸田政権下で決定された課税強化策は、所得三十億円超の僅か三百人が対象という中途半端なものでしたが、今後一億円の壁の是正を具体的にどのように進めていくのかをお聞かせください。
就任早々、数々の外交日程をこなされ、特にトランプ大統領とは、同盟関係の重要性を確認したほか、安全保障や経済での具体的な約束など、日米関係の深化、再構築の重要な機会となったことは一定の評価をいたします。
しかし、関税や投資をめぐる七月の合意や九月の共同声明、了解覚書の実施をうたう、今回の文書の副題にしかすぎない「日米同盟の新たな黄金時代」という言葉が、経済のみならず日米関係全般の新たな未来像のように扱われていることには違和感を禁じ得ません。だからこそ、トランプ大統領に言うべきはしっかり言っていただきたい。そういった立場から幾つか質問してまいります。
まずお伺いしたいのは、高市新政権の発足直後で、日米両国民だけでなく、アジア、そして世界の各国が今後の日米関係に注目を寄せている時期にもかかわらず、共同声明の作成や、共同記者会見の実施が見送られたことです。そのように判断した理由を総理に伺います。
日・ASEAN首脳会議の共同声明では真っ先に国際レベルでの法の支配を堅持と明記し、重要性をしっかりと確認し合った法の支配という言葉が日米首脳会談では見当たりません。なぜですか。国際社会で最も尊重すべき普遍的価値である法の支配に関して、トランプ大統領とどのように確認し合ったのか、お聞かせください。
九月には関税交渉の結果、日本からアメリカへの八十兆円規模の投資を柱とする了解覚書を日米間で交わしました。投資先は米国大統領が決める、利益の九〇%をアメリカが取るという、まさにアメリカ・ファーストを体現するかのような内容となっています。「行政上の了解であり、法的拘束力のある権利・義務を生じさせるものではない。」とされるものの、従わなければ追加関税も辞さないというトランプ大統領の強い意思が見え隠れしており、高市総理も総裁選時は懸念を表明されていましたが、今回それを追認したんでしょうか。
総理は、所信で「自由で開かれたインド太平洋」をうたい、閣僚への指示書ではルールに基づく多角的貿易体制の強化等を打ち出しています。日米同盟の重要性は理解いたしますが、米国との合意は自由貿易体制下の国際ルールとは必ずしも相入れないのではないでしょうか。改めて国際ルールが大前提ということの確認を求めます。
投資増と引換えに関税引下げを勝ち取ったものの、本来の関税は引き上げられ、大打撃を受けている側面も見逃せません。この負の影響を差し引いてもなお新たな黄金時代と評価するに値する、我が国が具体的に獲得した成果をお示しください。
レアアースの供給確保のための枠組みを確認したことは大きな前進です。総理は、経済安全保障の一環として、国産資源開発の重要性を経済安全保障担当大臣等に指示していますが、世界有数の埋蔵量とされ、記者会見でも共同開発の可能性に言及した南鳥島周辺海域でのレアアースについて、今後具体的にどのように共同開発を進めていくのか、お聞かせください。
総理は、ノーベル平和賞に推薦したいとトランプ大統領に伝えたそうですが、是非強く進言していただきたいことがあります。トランプ大統領がちらつかせているICC、国際刑事裁判所への制裁についてです。
ICCは、戦争犯罪や人道に対する犯罪などを行った個人を処罰できる常設の国際刑事法廷であり、法の支配の下、正しく裁判することで平和構築に貢献しています。我が国は最大の資金拠出国であり、現所長の赤根智子さんほか、加盟以来、一貫して裁判官を送り出すなど、その活動を強く支援してきました。
そのような中、今年二月にトランプ大統領は、ICC職員への制裁を可能にする大統領令に署名、一部の職員が既に制裁を受け、業務に支障が生じています。九月には、ICC本体への制裁も検討中との報道がありました。是非、日本はICCを守る、と世界に向けて発信すると同時に、強い同盟関係があるからこそ、制裁を思いとどまるよう、高市総理から大統領へ進言することを約束してください。
日中首脳会談では、総理と習近平主席との間で、戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築するという日中関係の大きな方向性を改めて確認された上で、総理からは、中国での邦人襲撃事件や邦人拘束に対して、安全確保や拘束中の邦人の早期釈放を求めたほか、香港、新疆ウイグル自治区等の人権問題への深刻な懸念もお伝えいただきました。
そこで、総理にお願いと提案です。
二〇二一年九月、世界中で法の支配が脅かされ、人権問題が深刻化する中、岸田政権下で国際人権問題担当補佐官が創設されました。初代補佐官は中谷前防衛大臣であり、国連や各国の人権担当官と精力的に会談を重ね、政治主導でこの分野の課題解決をリードされてきましたが、僅か二年でこのポストが消滅してしまいました。
今や世界を取り巻く状況は、ようやく停戦合意を迎えたものの、依然予断を許さないガザ情勢など、紛争のたびごとに人権・人道被害は深刻化しています。
今こそ、自由や民主主義と並んで普遍的な価値である、人権重視の世界秩序構築に向けて、我が国の役割は重要です。そのためにも、再度、人権問題担当補佐官を設置すべきです。いかがですか。
今年は戦後八十年の節目の年、残された戦後補償問題、空襲被害者への救済についてお聞きします。
総理は、総裁選時に、全国空襲連の公開質問状に対し、大変重要なテーマ、被害者の御年齢を考えると対策が急がれる問題、貴連絡協議会の皆様とともに、超党派の空襲議連の先生方ともしっかりと協議させていただきたいと回答されました。当事者の皆様の期待も膨らんでいます。
総理、まさに時間がありません。石破前総理は三月の予算委員会で、行政が何ができるかということはよく考えて対応してまいりたい、戦後八十年という節目の今年こそ、空襲被害者の救済に乗り出してこの問題に決着を付けるべきだと表明されましたが、残念ながらまだ動いていません。いよいよ高市総理の出番です。救済実現に向け、御決断をお願いいたします。
続いて、防衛力にとどまらない総合的な安全保障についてお聞きします。
所信でも、経済、食料、エネルギー、健康医療など項目を立てており、総理もその重要性を強く認識されていると考えています。
二〇二二年五月成立の経済安全保障推進法は特定重要物資の指定等を規定していますが、その対象範囲は極めて限定的で、国民民主党は、当時から、食料や医療も含めた国民と国土を危機から守るための総合的な安全保障を訴え、対案も提出してきました。
総理が経済安全保障担当大臣時代に行った具体的な特定重要物資の指定は、食料安全保障分野では肥料のみで、重要物資であり戦略物資であるはずの食料は外されました。なぜ特定重要物資に指定しなかったのか、改めて、総合的な安全保障確立のためにも、食料を加えるほか、所要の見直しが不可欠と考えますが、総理、いかがですか。
総理は、総裁選中に、食料安全保障の重要性を力強く訴え、カロリーベースの食料自給率が一〇〇%を超える欧米を引き合いに出し、限りなく近づけていくと高らかに宣言されました。大変心強く感じています。
しかし、所信では自給率への言及はなく、閣僚指示書では、新しい食料・農業・農村基本計画の目標達成、つまり、二〇三〇年のカロリーベース食料自給率四五%を御指示されています。当然、四五%を通過点に、その後の更なる高みも視野に入れた指示のはずですが、はた目には目標の後退に映ります。
そこで、総理に伺います。今後、一〇〇%に近い水準の食料自給率を目指しますか。目指すのであれば、いつまでに、どのように目指しますか。
米は、品目別自給率一〇〇%超が可能な大切な基幹作物であり、主食です。アジア・モンスーンの気候にも適し、気候変動激化の中で最も安定生産が見込めるのも水田農業です。自給率向上のためには、日本の食料安全保障の基盤である米の生産拡大、米生産農家の安定的な手取り増加は急務です。
そして、米をめぐる昨今の混乱からの教訓は二度と米不足を起こさないことであり、それには増産は必須です。一方で、需要がなければ価格が暴落、農家経営にも打撃を与え、結果的に生産減少を招き、供給不足になるという悪循環にもつながりかねません。
だからこそ、受け身にも見える需要に応じた生産ではなく、需要喚起対策にこそ重点的に予算を付け、積極的な需要喚起を伴う増産をうたうべきですが、今後の米生産方針についてどのようにお考えでしょうか。
EUでは、共通農業政策として、経済的に成り立つ農業収入の確保支援、インカムサポートを導入し、農業経営を支えています。直接支払の受益は生産者と消費者双方に分配されると分析されており、農産物価格の引下げ効果も確認されています。まさに、我が党がかねてから提案している食料安全保障基礎支払の出番です。全ての田畑をフル活用できるその環境、必ずつくりますとの総裁選での力強い決意を実行する意味でも、全ての田畑を荒らさず耕作する、それを応援することで農家の手取りを増やし、農業の持続可能性を後押しすると同時に、適正価格を実現し、物価高に苦しむ国民生活を助ける。このことこそが、総理の目指す一〇〇%に近い自給率達成の必須条件だと考えます。導入に向けた早急な議論を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
これはまさに、総理のおっしゃる危機管理投資そのものであり、農業にこそ積極財政が必要です。安全保障のための備蓄制度の拡充の必要性も含め、総理の御所見を伺います。
さて、近年、全国各地で野生鳥獣、特に熊の市街地への出没が増加、とりわけ今年は人身被害が過去最多を記録するなど、深刻化しています。これまでは市街地での銃器使用には警察の許可が必要でしたが、鳥獣保護法改正による緊急銃猟制度導入により、自治体の判断でより迅速な駆除が可能となり、九月の法施行後、既に複数の緊急銃猟が行われています。しかし、責任の所在の曖昧さ、人手不足等、課題も山積しています。
先週、党として、官房長官に対し、緊急銃猟制度のノウハウ、マニュアル等の自治体への共有、提供とともに、実施時の市町村の責任や、警察との連携の在り方及び警察の役割、自衛隊による後方支援の必要性、ハンター等の報酬や責任、補償等の明確化による人材育成と、それらに向けた財政支援の拡充等を提案しましたが、その後、政府でも支援策を検討していると伺っています。
改めて、熊による被害防止の課題に対して今後どのような対策を講じようとしているのか、総理の現状認識と見解をお伺いします。
加えて、根本対策も必要です。市街地への熊の出没の原因は、猛暑や台風の頻発化による餌となる木の実の不作、生息域の拡大、冬眠期間のずれや無冬眠個体の出現など、気候変動による自然的影響が指摘される一方、かつて人間が手入れをしていた緩衝地帯たる里山が、過疎化や高齢化、燃料転換などで放置され、山と人里との境界線が曖昧になっていることも大きいと考えます。
総理は、こうした現状に対してどのような対策を講じるべきとお考えですか。
農林漁業や農山漁村の振興は、単にもうかるか否かという産業政策の側面からだけではなく、例えば市街地の暮らしを様々のリスクから守ることや、地域社会そのものの維持など、多面的価値を評価し支援する観点が必要です。所信では、これらの視点が抜け落ちていましたが、地方創生や安全保障との関連で、講じるべき施策の方向性について見解をお聞かせください。
これに関連して、林地などでのメガソーラーは、景観悪化に加えて山林崩壊や保水力低下を招いている側面があります。脱炭素をうたいながら、逆に環境や生態系の破壊につながっている負の側面に対して総理はどのような見解をお持ちか、今後の対応方向も含めてお答えください。
もう一点、国境離島についてお伺いします。
総理は、自民党政調会長だった二〇二二年三月に、沖縄県尖閣諸島について、実効的に日本の領土だと示せるよう、様々な工作物の設置、施政権が及んでいると明確に示せる形をつくっていくことが非常に大事だと述べられました。この思いは変わっていませんか。
魚釣島では、一九七八年に人為的に持ち込まれたヤギの大繁殖による食害が深刻化しています。昨年四月、石垣市と共同で海洋環境調査に入った当時東海大学教授で現在我が党所属の山田吉彦議員からは、食害で木の根や草が減り、生態系を維持できない島になり始めているとの深刻な状況報告と早急な対応の提言を受けています。総理、この状況に対して何らかの対処をいただけないでしょうか。
続いて、教育についてお伺いします。
所信表明後の十月二十九日、自民党、公明党、日本維新の会の三党で、来年度からの高校無償化の制度設計で合意したと伺いました。
私立高校への支援金上限額の引上げや、教材費など授業料以外を支援する高校生等奨学給付金の拡充が内容で、所要額は約六千億円、財源は既存の教育予算を原資としない方向と聞いていますが、財源のめどはあるんでしょうか。暫定税率廃止をめぐっては財源を理由に議論が停滞したことを考えると、財源あってこその政策推進だと思いますが、いかがですか。
そこで、提案です。
私たち国民民主党が結党以来掲げる教育国債の発行を検討すべきではないでしょうか。人づくりこそ国づくり。まさに教育や人づくりは未来への投資であり、未来からお金を前借りして投資し、将来、大きく育った人材から投資分を回収する、こういった趣旨です。
人づくりこそ国づくりの一環として教育無償化の必要性を訴えてきましたので、大きな方向性は賛同しますが、その上で問題提起をさせていただきます。
高校無償化は、相対的に私学支援が厚くなることで公立高校が不利になるとの懸念の声を多く聞きます。実際、例えば山形県では、令和二年から公立高校の定員充足率が大きく低下する一方、私学への助成拡大に比例するかのように私立高校の充足率が逆転、大きく上がっています。私立は、スクールバスを多方面に展開し、県境も越えて生徒を集めるなど、人気が高まる一方で、公立は、少子化の中で積極的な投資がなされず、校舎も古いままぼろぼろで、人気低下に歯止めが掛かっていません。今年地元の県立高校を卒業した娘も、私立はいいなあ、校舎がきれいでと羨ましがっていました。
また、無償化の恩恵が、私立が林立する大都市圏に集中し、過疎地域等からの生徒の流出を加速させる弊害も指摘されています。
総理は、日本の高校教育の在り方についても見直しを進めますと表明されていますが、是非、これらの懸念点も含めて、地方創生の拠点でもある地域唯一の公立高校や専門学校を消滅させないよう、私立との競争という観点ではなく、得意分野のすみ分けや、交通アクセス確保を含めた魅力向上に向けた抜本的支援策をセットで講じていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
脱炭素を進める上でも、観光振興の意味でも、重要な役割を担うのが、地方も含めた鉄道ネットワークです。
高市総理は、インバウンド観光の重要性を訴え、国交大臣にはオーバーツーリズム対策の推進を指示していますが、地方の観光振興を進める上で重要な鍵となるのが、外国人観光客にとっても安全性、利便性が高い足である鉄道ネットワークの維持強化です。
海外では、いち早く鉄道の有効性を再認識し、ネットワークの拡大を進めています。高齢化による交通弱者の増加も相まって、我が国でも公共交通としての鉄道の役割は大きいと考えますが、総理の基本認識をお聞かせください。
ところが、今、ただでさえ地方の鉄道は恒常的な赤字に苦しむ中、度重なる自然災害による鉄路の被害が追い打ちを掛けています。
通常、自然災害という不可抗力による被災時には様々な支援措置があります。とりわけ公共性の高い施設の復旧には、国が責任を持って支援するという考え方に立って通常よりも高い補助率が適用されています。
ところが、鉄道は、公共交通と呼ばれ、公共性が高い施設にもかかわらず、災害時でも高率の補助が受けられません。なぜか。民間事業者だからというのが常套句ですが、鉄道の復旧も公共土木施設等と同様の支援を行うべきではないでしょうか。
現行制度では、地方の赤字ローカル線は被災のたびごとに確実に消えてしまいます。災害復旧は最優先、を具体化する制度に見直すよう、高市総理の御決断をお願いします。
加えて、公共交通に対する国の関与の在り方も見直す必要があります。
公共の名を冠している以上、現在のような国による民間や地域の取組への支援ではなく、国が主体的に役割を果たす方向に公共交通施策を大転換するべきではないですか。
交付金を除く令和七年度当初予算ベースで道路整備予算の六十八分の一程度にとどまっている鉄道を含む公共交通に関する予算を大胆に増額する必要性と併せてお答え願います。
私たち国民民主党は、現在、補正予算編成に向けた国民の懐を更に豊かにするための経済対策を作成中であり、近日中に提案させていただく予定です。総理には、こうした私たちの政策提案にも真摯に耳を傾けていただき、対決より解決の姿勢で共により良い未来を切り開いていただくことを心から期待申し上げ、代表質問といたします。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
高
高市早苗#3
○内閣総理大臣(高市早苗君) 舟山康江議員の御質問にお答えをいたします。
政治への信頼や官房副長官の起用、政治資金収支報告書の不記載の問題についてお尋ねがございました。
何が問題なのかというお尋ねでございますが、政治資金収支報告書に記載すべきことをしっかりと記載しなかった、これは大きな問題でございます。
そして、私自身は、この問題の再発防止に全力を挙げてまいるとともに、仮に同様の問題が起きた場合には、これは自民党総裁としてですが、これまで以上に厳しく対処をしてまいります。
そして、この問題によりまして政治への信頼を損ねることになったこと、心よりおわびを申し上げます。また、官房副長官が参議院本会議への登壇や参議院の議院運営委員会理事会への出席ができない状況となるなど、国会運営に混乱を来すことになったことにつきましても真摯におわびを申し上げます。
その上で、政務三役や党役員の人事についてでございますが、自由民主党は、衆参の選挙で敗北をし、まさに今、党の運営、そしてまた、国会でのお役も含めて、政府のお役も含めて、少数となってしまった中で、全員参加、全世代総力結集の考え方の下で、私自身は適材適所の人事を行ったものでございます。
その上で、佐藤副長官につきましては、二〇一六年の参議院議員選挙で初当選をした後、政府では経済産業大臣政務官や財務大臣政務官を務め、党では国対副委員長、院では議院運営委員会理事を務め、政府部内や国会との総合調整などに当たる官房長官を補佐する官房副長官にふさわしい能力を有していると思っております。
加えて、佐藤副長官とは自民党の政務調査会で一緒に仕事をしてまいりましたことから、私の性格や考えをよく承知し、私にとって耳の痛い事柄も直言してくれる存在であり、私は深い信頼を寄せております。
参議院議員は非改選の期間が三年あることから、選挙を経なければ政務三役や党の役員に起用できないということになりましたら、こうした有為な人材の活躍の場を奪うことにもなりかねません。御本人は不記載問題を深く反省し、再発防止に取り組んでいるところであり、こうした有為の人材には再起の機会を与え、国家国民のために働いてもらうことが必要と考え、官房副長官に起用いたしました。
私といたしましても、参議院の先生方の御指摘は重く受け止めておりますが、どうか与野党の先生方におかれましては、こうした趣旨に御理解を賜り、佐藤副長官の本会議への登壇や議院運営委員会理事会の出席などをお認めいただき、佐藤副長官をお育ていただけますことを心よりお願いを申し上げます。
今後、自民党としましては、国民の皆様の信頼をいただけるよう、政治と金の問題には本当に厳しい姿勢で臨み、ルールを徹底的に遵守する自民党を確立してまいるとともに、国民の皆様のために誠心誠意働き、結果を出し続けていくよう取り組んでまいる決意でございます。
企業・団体献金についてお尋ねがございました。
企業・団体献金の規制の強化については、憲法と最高裁判例で保障された政治活動の自由にも関わるものであり、その必要性や相当性について慎重に議論する必要があると考えております。
政治資金の在り方については、各党の成り立ちや組織のありよう、規模にも十分留意しつつ、真に公平公正な仕組みとなるよう、不断に検討していくことが重要だと考えております。
この度の連立政権発足に当たりましては、自民党と日本維新の会との間で、国民に信頼される政治資金の在り方について幅広く検討していくこととしました。
今後、両党で合意した考え方に沿って検討を進めるとともに、御党を含む他党とも真摯な議論を重ね、政治改革の取組を着実に進めてまいります。
野党の皆様との協力及び基本方針についてお尋ねがありました。
基本方針というのは、私の総理大臣就任時の記者会見や所信表明演説、そして自民党と日本維新の会との連立政権合意書で掲げた内容の前提となる政権の基本的考え方を指します。また、初閣議におきまして、強い経済の実現、地方を伸ばし、暮らしを守る、外交力と防衛力の強化の三本柱から成るこの内閣の基本方針を閣議決定いたしております。国家国民のため政治を安定させる、政治の安定なくして、力強い経済政策も、力強い外交・安全保障政策も推進していくことはできません。
昨日、御党を含む与野党六党でガソリン暫定税率年内廃止に正式合意しました。今後とも、御党を含む野党の皆様からの政策提案をお受けし、最大限柔軟に、かつ真摯に議論し、合意に至った政策をしっかりと実行してまいります。
責任ある積極財政についてお尋ねがございました。
この内閣では、経済あっての財政の考え方を基本とし、強い経済を構築するため、戦略的に財政出動を行ってまいります。これにより、所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税率を上げずとも税収を増加させていくことを目指します。この循環を実現することによって、国民の皆様に景気回復の果実を実感していただき、不安を希望に変えてまいります。
こうした道筋を通じ、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保しながら戦略的な財政出動を行うというものであり、この点において責任ある積極財政と言えるものと考えております。
所得税についてお尋ねがございました。
いわゆる百三万円の壁につきましては、現下の物価動向などを踏まえ、令和七年度税制改正で百六十万円まで引き上げられております。本年十二月の年末調整から引上げ後の控除額が適用されますので、今後、納税者の皆様にその効果が及んでいくことになります。
さらに、所得税の控除が定額であるために物価上昇局面に実質的な負担増が生じるという所得税の課題につきましては、国民民主党、公明党、自民党の三党の幹事長間で結んだ公党間の約束である三党合意も踏まえながら、本年末までの令和八年度税制改正プロセスにおいて、基礎控除を物価に連動した形で更に引き上げる税制措置の具体化を図ることとしております。与党税制調査会の御議論も踏まえながら具体化を図ってまいります。
また、金融所得課税につきましては、税の負担の公平性のほか、貯蓄から投資への流れを引き続き推進し、一般の投資家が投資しやすい環境を損なわないようにするということも重要でございます。こうした観点を総合的に検討していく必要もあると考えております。
日米首脳会談に関し、共同声明、共同記者会見、法の支配、会談の成果についてお尋ねがございました。
共同文書の作成や共同記者会見の有無については、相手国とやり取りをしながら、その都度適切に判断をしています。その上で、私とトランプ大統領との間で、日米同盟を更なる高みに引き上げていくことについて確認するとともに、日米間の合意の実施に関する文書に署名し、投資に関する了解覚書の実施を含めて確認するといった成果を上げることができました。こうした成果を土台として、日米両国の経済を力強く成長させ、また、特に経済安全保障分野の日米協力、これを更に強化してまいります。
法の支配につきましては、自由で開かれたインド太平洋の中核的な理念でございます。トランプ大統領との間で、自由で開かれたインド太平洋を力強く推進するために緊密に連携することを改めて確認いたしました。
我が国として、法の支配やWTO協定を始めとする国際ルールを重視する立場に変わりなく、今回の会談におきましても、御指摘の経済分野を含めて、この立場を踏まえて様々な課題についてトランプ大統領と議論を行いました。
特にこだわった成果は、レアアース等の共同開発でございます。科学的な調査により、日本の南鳥島周辺の海底にはレアアースを含む泥が豊富に存在していることが判明しております。現在、更なる調査やレアアースの採取手法の研究開発を進めています。来年一月には、水深六千メートルからレアアース泥を引き揚げるための技術的な実証試験を予定しています。
レアアースの多様な調達手段を確保するということは日米双方にとって重要であり、南鳥島周辺海域でのレアアース開発についても日米間の具体的な協力の進め方を検討してまいります。
米国による国際刑事裁判所、ICCに対する制裁に関してお尋ねがございました。
我が国は、重大な犯罪行為の撲滅と予防、法の支配の徹底のため、常設の国際刑事法廷であるICCを一貫して支持してきております。そのことは日本政府として様々な形で表明してきています。また、米国による対ICC制裁について、日本政府として、閣僚など様々なレベルで米国側に働きかけを行っています。
日本政府としては、ICCが独立性を維持し、安全を確保しながらその活動を全うできるよう、ICCや他の締約国と意思疎通を行いながら、しっかりと対応をしてまいります。
人権問題担当補佐官の設置についてお尋ねがございました。
内閣総理大臣補佐官については、法律で五人以内とされております。この範囲内で、担当分野、人選などにつき、私が総合的に判断をしています。
いずれにしましても、国際人権問題に関する事項については、現在、内閣官房が中心となって関係府省の取組を適切に調整しており、また、事案によっては閣僚レベルを含め連携して対応しており、今後とも政府一丸となって人権外交を推し進めてまいります。私自身も、中国を含む首脳会談では、人権問題について強い指摘を行っております。
さきの大戦における空襲被害者の救済についてのお尋ねがございました。
さきの大戦においては、全ての国民が何らかの戦争の犠牲を被って、一般市民の皆様の中にも筆舌に尽くし難い労苦を体験された方が多数おられると承知をしております。
政府としては、これまでも一般戦災者に対して、一般の社会保障施策の充実などを図る中で、その福祉の向上に努めてきています。現在、超党派の議員連盟におきまして、空襲被害者に対する特別給付金の支給、実態調査等を内容とする議員立法について議論されているということを承知しております。
引き続き、この議員立法の動きを注視しながら、政府として更に何ができるのか、しっかりと考えてまいります。
経済安全保障推進法に基づく特定重要物資についてお尋ねがございました。
経済安全保障推進法では、外部依存性や供給途絶などのリスクがある重要な物資を特定重要物資に指定し、その安定供給確保のための取組を支援しています。
お尋ねの食料については、仮に個々の品目の供給が途絶した場合であっても、他の食料による代替が可能であること、安定的な供給が見込まれる国から調達ができていること、食糧法等に基づいて対応できるものもあることなどを踏まえて、特定重要物資としての指定は行っていません。
なお、国民の食生活上重要な食料については、昨年制定された食料供給困難事態対策法に基づき、特定食料として指定しております。その供給が大幅に不足するおそれが発生した段階から、関係事業者に対して出荷、販売の調整や輸入の促進等を要請し、食料供給確保のための措置を速やかに行うこととしています。
いずれにしましても、国民の皆様が重要物資の供給に不安を抱えることがないよう、供給リスクを不断に点検しつつ、必要に応じて制度を見直しながら、しっかりと我が国の安全保障の確保に取り組んでまいります。
食料安全保障と米を含めた農業政策についてお尋ねがありました。
異常気象の頻発化や地政学的リスクの高まりなどを踏まえて、万が一の不測の事態にも食料安全保障が確保されるよう、国内の農業生産の増大を基本に、安定的な輸入と備蓄の確保を図ることとしています。その際、食料自給率については、できる限りその向上を図ることが重要です。
しかしながら、自給率一〇〇%を達成するためには現在の約三倍の農地が必要という制約もありますので、まずは、現在三八%の自給率を二〇三〇年度に四五%とする目標を設定しておりますが、課題が多いことは十分私も認識しているものの、最終的には、農地、全ての田畑に加えて植物工場なども活用して、また飼料の自給率を上げながら一〇〇%を目指していきたいという強い思いがございます。
国民の皆様の主食である米については、需要拡大が必要だというのは御指摘のとおりでございます。米の輸出促進や米粉の消費拡大、そしてまた日本で加工した米粉製品の輸出も含めて、国内外の需要拡大に取り組んでまいります。
そして、生産者自らの経営判断により生産に取り組みやすい環境を整備するなど、米の安定供給に必要な取組を推進してまいります。
直接支払を含む農業者への支援の在り方につきましては、新たな食料・農業・農村基本計画を踏まえまして、令和九年度に向けた水田政策の在り方を検討していく中で現場の実態を調査、検証し、議論を深めていく考えでございます。
熊による被害対策についてお尋ねがございました。
政府は、十月三十日にクマ被害対策等に関する関係閣僚会議を開催し、議長である木原官房長官から、追加的、緊急的な対策のパッケージを今月中旬までに取りまとめ、実効性の高い対策を着実かつ段階的に実行することを指示しました。
具体的な施策としては、例えば、警察官によるライフル銃を使用した熊の駆除について早急に対応していくということのほか、狩猟免許を持つ者を公務員として任用する、いわゆるガバメントハンターの確保などを進めていくことを想定しております。
この対策パッケージの取りまとめを待たずに、スピード感を持って必要な施策を順次実行に移してまいります。熊による被害の拡大の防止、さらには国民の皆様の安全、安心を確保するために頑張ってまいります。
里山における熊出没対策と農林漁業や農山漁村の振興についてお尋ねがございました。
熊の出没増加につきましては、過疎化や高齢化などによりまして緩衝地帯としての里山が利用されていないということも要因の一つと考えられます。緊急的な熊被害対策を着実に進めることに加え、林業の活性化、地域住民による里山整備活動の促進などによりまして里山における人の活動を活発化させることは、熊を含む野生鳥獣の移動抑制にもつながるものと考えております。
こうした農林漁業や農山漁村の多面的な機能も踏まえまして、テクノロジーや地域資源を活用した付加価値の創出、稼げる農林水産業の創出などを通じて、農山漁村、中山間地域を始め、地方に活力を取り戻してまいります。
メガソーラーの負の側面及び今後の対応についてお尋ねがございました。
再生可能エネルギーについては、地域との共生を図りながら導入拡大を進めていく必要があります。他方で、全国各地において、メガソーラーの建設により、森林伐採や不適切な開発による環境破壊、災害リスクなどの懸念が見られる事例が生じております。
政府としては、安全、景観、自然環境などに関係する規制の総点検を行い、不適切なメガソーラーを法的に規制する施策を実行してまいります。
尖閣諸島についてお尋ねがございました。
尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も我が国固有の領土であり、現に我が国はこれを有効に支配しています。尖閣諸島及び周辺海域を安定的に維持管理するための具体的な方策については様々な選択肢がありますが、実際にどのような方策を取るのかについては戦略的な観点から判断をしていくべきものと考えております。
いずれにしましても、今後とも、我が国の領土、領海、領空を断固として守るという決意で、毅然かつ冷静に対処してまいります。
また、尖閣諸島における自然環境の最新状況の把握のため、衛星画像を用いたモニタリング調査を引き続き実施をしてまいります。
いわゆる高校無償化と公立高校支援についてお尋ねがございました。
高校教育については、日本維新の会、公明党、自民党との合意を踏まえ、税制による対応も含め、安定財源を確保しつつ、その質の向上に向け、国として高校教育改革に関するグランドデザインを今年度中に提示し、各都道府県が策定する計画に基づく取組を支援する交付金等の仕組みの構築などに取り組んでまいります。
なお、教育国債とするか否かは未定でございますが、リスクを最小化し、未来を創造するための投資に係る新しい財源調達の在り方については、現在、前向きに検討しているところでございます。
鉄道の役割及び災害復旧についてお尋ねがございました。
鉄道は、定時性が高く、高速での大量輸送が可能でありますことから、広域的な地域間の移動、連携を支え、観光やビジネスなどを含めた地域活性化にも資するものと考えております。
鉄道の災害復旧につきまして御懸念の点でございますが、鉄道事業者が運賃収入を得て事業を行っているものであることから、運賃収入を基本として整備、運営することを原則としています。
一方で、運賃収入が十分に得られない赤字ローカル路線につきましては、被災規模等に応じて災害復旧の補助対象の拡大や補助率のかさ上げなど、支援の充実に努めているところでございます。
被災した鉄道の復旧につきましては、鉄道事業者と地域の関係者での議論が重要でございます。国としても、そのありようを見ながら必要な支援を適切に行ってまいります。
鉄道を含む地域公共交通についてお尋ねがございました。
地域公共交通は、地方の暮らしと安全を守るための基盤であり、持続可能なものとしていくため、公的主体を含む地域の多様な関係者が連携、協働して維持、再構築していくことが必要だと考えております。
国としましても、日常生活等の移動手段にお困り事を抱える全国約二千五百の交通空白について、令和九年度までの集中対策期間で解消にめどを付けることとしています。そのため、国による伴走支援等に加え、必要な財政措置として、地域公共交通に関する令和七年度予算と令和六年度補正予算を合わせて約六百億円を確保しています。
今後とも、制度、予算など、あらゆる政策ツールを総動員して、持続可能な地域公共交通を実現してまいります。
以上です。ありがとうございます。拍手
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この発言だけを見る →政治への信頼や官房副長官の起用、政治資金収支報告書の不記載の問題についてお尋ねがございました。
何が問題なのかというお尋ねでございますが、政治資金収支報告書に記載すべきことをしっかりと記載しなかった、これは大きな問題でございます。
そして、私自身は、この問題の再発防止に全力を挙げてまいるとともに、仮に同様の問題が起きた場合には、これは自民党総裁としてですが、これまで以上に厳しく対処をしてまいります。
そして、この問題によりまして政治への信頼を損ねることになったこと、心よりおわびを申し上げます。また、官房副長官が参議院本会議への登壇や参議院の議院運営委員会理事会への出席ができない状況となるなど、国会運営に混乱を来すことになったことにつきましても真摯におわびを申し上げます。
その上で、政務三役や党役員の人事についてでございますが、自由民主党は、衆参の選挙で敗北をし、まさに今、党の運営、そしてまた、国会でのお役も含めて、政府のお役も含めて、少数となってしまった中で、全員参加、全世代総力結集の考え方の下で、私自身は適材適所の人事を行ったものでございます。
その上で、佐藤副長官につきましては、二〇一六年の参議院議員選挙で初当選をした後、政府では経済産業大臣政務官や財務大臣政務官を務め、党では国対副委員長、院では議院運営委員会理事を務め、政府部内や国会との総合調整などに当たる官房長官を補佐する官房副長官にふさわしい能力を有していると思っております。
加えて、佐藤副長官とは自民党の政務調査会で一緒に仕事をしてまいりましたことから、私の性格や考えをよく承知し、私にとって耳の痛い事柄も直言してくれる存在であり、私は深い信頼を寄せております。
参議院議員は非改選の期間が三年あることから、選挙を経なければ政務三役や党の役員に起用できないということになりましたら、こうした有為な人材の活躍の場を奪うことにもなりかねません。御本人は不記載問題を深く反省し、再発防止に取り組んでいるところであり、こうした有為の人材には再起の機会を与え、国家国民のために働いてもらうことが必要と考え、官房副長官に起用いたしました。
私といたしましても、参議院の先生方の御指摘は重く受け止めておりますが、どうか与野党の先生方におかれましては、こうした趣旨に御理解を賜り、佐藤副長官の本会議への登壇や議院運営委員会理事会の出席などをお認めいただき、佐藤副長官をお育ていただけますことを心よりお願いを申し上げます。
今後、自民党としましては、国民の皆様の信頼をいただけるよう、政治と金の問題には本当に厳しい姿勢で臨み、ルールを徹底的に遵守する自民党を確立してまいるとともに、国民の皆様のために誠心誠意働き、結果を出し続けていくよう取り組んでまいる決意でございます。
企業・団体献金についてお尋ねがございました。
企業・団体献金の規制の強化については、憲法と最高裁判例で保障された政治活動の自由にも関わるものであり、その必要性や相当性について慎重に議論する必要があると考えております。
政治資金の在り方については、各党の成り立ちや組織のありよう、規模にも十分留意しつつ、真に公平公正な仕組みとなるよう、不断に検討していくことが重要だと考えております。
この度の連立政権発足に当たりましては、自民党と日本維新の会との間で、国民に信頼される政治資金の在り方について幅広く検討していくこととしました。
今後、両党で合意した考え方に沿って検討を進めるとともに、御党を含む他党とも真摯な議論を重ね、政治改革の取組を着実に進めてまいります。
野党の皆様との協力及び基本方針についてお尋ねがありました。
基本方針というのは、私の総理大臣就任時の記者会見や所信表明演説、そして自民党と日本維新の会との連立政権合意書で掲げた内容の前提となる政権の基本的考え方を指します。また、初閣議におきまして、強い経済の実現、地方を伸ばし、暮らしを守る、外交力と防衛力の強化の三本柱から成るこの内閣の基本方針を閣議決定いたしております。国家国民のため政治を安定させる、政治の安定なくして、力強い経済政策も、力強い外交・安全保障政策も推進していくことはできません。
昨日、御党を含む与野党六党でガソリン暫定税率年内廃止に正式合意しました。今後とも、御党を含む野党の皆様からの政策提案をお受けし、最大限柔軟に、かつ真摯に議論し、合意に至った政策をしっかりと実行してまいります。
責任ある積極財政についてお尋ねがございました。
この内閣では、経済あっての財政の考え方を基本とし、強い経済を構築するため、戦略的に財政出動を行ってまいります。これにより、所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税率を上げずとも税収を増加させていくことを目指します。この循環を実現することによって、国民の皆様に景気回復の果実を実感していただき、不安を希望に変えてまいります。
こうした道筋を通じ、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保しながら戦略的な財政出動を行うというものであり、この点において責任ある積極財政と言えるものと考えております。
所得税についてお尋ねがございました。
いわゆる百三万円の壁につきましては、現下の物価動向などを踏まえ、令和七年度税制改正で百六十万円まで引き上げられております。本年十二月の年末調整から引上げ後の控除額が適用されますので、今後、納税者の皆様にその効果が及んでいくことになります。
さらに、所得税の控除が定額であるために物価上昇局面に実質的な負担増が生じるという所得税の課題につきましては、国民民主党、公明党、自民党の三党の幹事長間で結んだ公党間の約束である三党合意も踏まえながら、本年末までの令和八年度税制改正プロセスにおいて、基礎控除を物価に連動した形で更に引き上げる税制措置の具体化を図ることとしております。与党税制調査会の御議論も踏まえながら具体化を図ってまいります。
また、金融所得課税につきましては、税の負担の公平性のほか、貯蓄から投資への流れを引き続き推進し、一般の投資家が投資しやすい環境を損なわないようにするということも重要でございます。こうした観点を総合的に検討していく必要もあると考えております。
日米首脳会談に関し、共同声明、共同記者会見、法の支配、会談の成果についてお尋ねがございました。
共同文書の作成や共同記者会見の有無については、相手国とやり取りをしながら、その都度適切に判断をしています。その上で、私とトランプ大統領との間で、日米同盟を更なる高みに引き上げていくことについて確認するとともに、日米間の合意の実施に関する文書に署名し、投資に関する了解覚書の実施を含めて確認するといった成果を上げることができました。こうした成果を土台として、日米両国の経済を力強く成長させ、また、特に経済安全保障分野の日米協力、これを更に強化してまいります。
法の支配につきましては、自由で開かれたインド太平洋の中核的な理念でございます。トランプ大統領との間で、自由で開かれたインド太平洋を力強く推進するために緊密に連携することを改めて確認いたしました。
我が国として、法の支配やWTO協定を始めとする国際ルールを重視する立場に変わりなく、今回の会談におきましても、御指摘の経済分野を含めて、この立場を踏まえて様々な課題についてトランプ大統領と議論を行いました。
特にこだわった成果は、レアアース等の共同開発でございます。科学的な調査により、日本の南鳥島周辺の海底にはレアアースを含む泥が豊富に存在していることが判明しております。現在、更なる調査やレアアースの採取手法の研究開発を進めています。来年一月には、水深六千メートルからレアアース泥を引き揚げるための技術的な実証試験を予定しています。
レアアースの多様な調達手段を確保するということは日米双方にとって重要であり、南鳥島周辺海域でのレアアース開発についても日米間の具体的な協力の進め方を検討してまいります。
米国による国際刑事裁判所、ICCに対する制裁に関してお尋ねがございました。
我が国は、重大な犯罪行為の撲滅と予防、法の支配の徹底のため、常設の国際刑事法廷であるICCを一貫して支持してきております。そのことは日本政府として様々な形で表明してきています。また、米国による対ICC制裁について、日本政府として、閣僚など様々なレベルで米国側に働きかけを行っています。
日本政府としては、ICCが独立性を維持し、安全を確保しながらその活動を全うできるよう、ICCや他の締約国と意思疎通を行いながら、しっかりと対応をしてまいります。
人権問題担当補佐官の設置についてお尋ねがございました。
内閣総理大臣補佐官については、法律で五人以内とされております。この範囲内で、担当分野、人選などにつき、私が総合的に判断をしています。
いずれにしましても、国際人権問題に関する事項については、現在、内閣官房が中心となって関係府省の取組を適切に調整しており、また、事案によっては閣僚レベルを含め連携して対応しており、今後とも政府一丸となって人権外交を推し進めてまいります。私自身も、中国を含む首脳会談では、人権問題について強い指摘を行っております。
さきの大戦における空襲被害者の救済についてのお尋ねがございました。
さきの大戦においては、全ての国民が何らかの戦争の犠牲を被って、一般市民の皆様の中にも筆舌に尽くし難い労苦を体験された方が多数おられると承知をしております。
政府としては、これまでも一般戦災者に対して、一般の社会保障施策の充実などを図る中で、その福祉の向上に努めてきています。現在、超党派の議員連盟におきまして、空襲被害者に対する特別給付金の支給、実態調査等を内容とする議員立法について議論されているということを承知しております。
引き続き、この議員立法の動きを注視しながら、政府として更に何ができるのか、しっかりと考えてまいります。
経済安全保障推進法に基づく特定重要物資についてお尋ねがございました。
経済安全保障推進法では、外部依存性や供給途絶などのリスクがある重要な物資を特定重要物資に指定し、その安定供給確保のための取組を支援しています。
お尋ねの食料については、仮に個々の品目の供給が途絶した場合であっても、他の食料による代替が可能であること、安定的な供給が見込まれる国から調達ができていること、食糧法等に基づいて対応できるものもあることなどを踏まえて、特定重要物資としての指定は行っていません。
なお、国民の食生活上重要な食料については、昨年制定された食料供給困難事態対策法に基づき、特定食料として指定しております。その供給が大幅に不足するおそれが発生した段階から、関係事業者に対して出荷、販売の調整や輸入の促進等を要請し、食料供給確保のための措置を速やかに行うこととしています。
いずれにしましても、国民の皆様が重要物資の供給に不安を抱えることがないよう、供給リスクを不断に点検しつつ、必要に応じて制度を見直しながら、しっかりと我が国の安全保障の確保に取り組んでまいります。
食料安全保障と米を含めた農業政策についてお尋ねがありました。
異常気象の頻発化や地政学的リスクの高まりなどを踏まえて、万が一の不測の事態にも食料安全保障が確保されるよう、国内の農業生産の増大を基本に、安定的な輸入と備蓄の確保を図ることとしています。その際、食料自給率については、できる限りその向上を図ることが重要です。
しかしながら、自給率一〇〇%を達成するためには現在の約三倍の農地が必要という制約もありますので、まずは、現在三八%の自給率を二〇三〇年度に四五%とする目標を設定しておりますが、課題が多いことは十分私も認識しているものの、最終的には、農地、全ての田畑に加えて植物工場なども活用して、また飼料の自給率を上げながら一〇〇%を目指していきたいという強い思いがございます。
国民の皆様の主食である米については、需要拡大が必要だというのは御指摘のとおりでございます。米の輸出促進や米粉の消費拡大、そしてまた日本で加工した米粉製品の輸出も含めて、国内外の需要拡大に取り組んでまいります。
そして、生産者自らの経営判断により生産に取り組みやすい環境を整備するなど、米の安定供給に必要な取組を推進してまいります。
直接支払を含む農業者への支援の在り方につきましては、新たな食料・農業・農村基本計画を踏まえまして、令和九年度に向けた水田政策の在り方を検討していく中で現場の実態を調査、検証し、議論を深めていく考えでございます。
熊による被害対策についてお尋ねがございました。
政府は、十月三十日にクマ被害対策等に関する関係閣僚会議を開催し、議長である木原官房長官から、追加的、緊急的な対策のパッケージを今月中旬までに取りまとめ、実効性の高い対策を着実かつ段階的に実行することを指示しました。
具体的な施策としては、例えば、警察官によるライフル銃を使用した熊の駆除について早急に対応していくということのほか、狩猟免許を持つ者を公務員として任用する、いわゆるガバメントハンターの確保などを進めていくことを想定しております。
この対策パッケージの取りまとめを待たずに、スピード感を持って必要な施策を順次実行に移してまいります。熊による被害の拡大の防止、さらには国民の皆様の安全、安心を確保するために頑張ってまいります。
里山における熊出没対策と農林漁業や農山漁村の振興についてお尋ねがございました。
熊の出没増加につきましては、過疎化や高齢化などによりまして緩衝地帯としての里山が利用されていないということも要因の一つと考えられます。緊急的な熊被害対策を着実に進めることに加え、林業の活性化、地域住民による里山整備活動の促進などによりまして里山における人の活動を活発化させることは、熊を含む野生鳥獣の移動抑制にもつながるものと考えております。
こうした農林漁業や農山漁村の多面的な機能も踏まえまして、テクノロジーや地域資源を活用した付加価値の創出、稼げる農林水産業の創出などを通じて、農山漁村、中山間地域を始め、地方に活力を取り戻してまいります。
メガソーラーの負の側面及び今後の対応についてお尋ねがございました。
再生可能エネルギーについては、地域との共生を図りながら導入拡大を進めていく必要があります。他方で、全国各地において、メガソーラーの建設により、森林伐採や不適切な開発による環境破壊、災害リスクなどの懸念が見られる事例が生じております。
政府としては、安全、景観、自然環境などに関係する規制の総点検を行い、不適切なメガソーラーを法的に規制する施策を実行してまいります。
尖閣諸島についてお尋ねがございました。
尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も我が国固有の領土であり、現に我が国はこれを有効に支配しています。尖閣諸島及び周辺海域を安定的に維持管理するための具体的な方策については様々な選択肢がありますが、実際にどのような方策を取るのかについては戦略的な観点から判断をしていくべきものと考えております。
いずれにしましても、今後とも、我が国の領土、領海、領空を断固として守るという決意で、毅然かつ冷静に対処してまいります。
また、尖閣諸島における自然環境の最新状況の把握のため、衛星画像を用いたモニタリング調査を引き続き実施をしてまいります。
いわゆる高校無償化と公立高校支援についてお尋ねがございました。
高校教育については、日本維新の会、公明党、自民党との合意を踏まえ、税制による対応も含め、安定財源を確保しつつ、その質の向上に向け、国として高校教育改革に関するグランドデザインを今年度中に提示し、各都道府県が策定する計画に基づく取組を支援する交付金等の仕組みの構築などに取り組んでまいります。
なお、教育国債とするか否かは未定でございますが、リスクを最小化し、未来を創造するための投資に係る新しい財源調達の在り方については、現在、前向きに検討しているところでございます。
鉄道の役割及び災害復旧についてお尋ねがございました。
鉄道は、定時性が高く、高速での大量輸送が可能でありますことから、広域的な地域間の移動、連携を支え、観光やビジネスなどを含めた地域活性化にも資するものと考えております。
鉄道の災害復旧につきまして御懸念の点でございますが、鉄道事業者が運賃収入を得て事業を行っているものであることから、運賃収入を基本として整備、運営することを原則としています。
一方で、運賃収入が十分に得られない赤字ローカル路線につきましては、被災規模等に応じて災害復旧の補助対象の拡大や補助率のかさ上げなど、支援の充実に努めているところでございます。
被災した鉄道の復旧につきましては、鉄道事業者と地域の関係者での議論が重要でございます。国としても、そのありようを見ながら必要な支援を適切に行ってまいります。
鉄道を含む地域公共交通についてお尋ねがございました。
地域公共交通は、地方の暮らしと安全を守るための基盤であり、持続可能なものとしていくため、公的主体を含む地域の多様な関係者が連携、協働して維持、再構築していくことが必要だと考えております。
国としましても、日常生活等の移動手段にお困り事を抱える全国約二千五百の交通空白について、令和九年度までの集中対策期間で解消にめどを付けることとしています。そのため、国による伴走支援等に加え、必要な財政措置として、地域公共交通に関する令和七年度予算と令和六年度補正予算を合わせて約六百億円を確保しています。
今後とも、制度、予算など、あらゆる政策ツールを総動員して、持続可能な地域公共交通を実現してまいります。
以上です。ありがとうございます。拍手
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関
西
西田実仁#5
○西田実仁君 公明党の西田実仁です。
私は、公明党を代表し、高市総理の所信表明演説に対し、質問をいたします。
憲政史上初の女性総理、新政権の誕生にお祝いを申し上げます。国民の大きな期待に応えられるよう、未来に責任ある政権運営を求めたいと思います。私たちも、協力すべきは協力し、正すべきは正し、日本の政治を前に進める決意であります。
公明党は、昨年来の国政選挙の厳しい審判を受け、政治と金の問題を解決しなければ国民の信頼を取り戻すことはできないとの覚悟で連立解消を決断をいたしました。自由民主党の皆様とは、長きにわたり御指導を賜り、様々な国難を乗り越えてまいりました。心から感謝を申し上げます。
しかし、総理の所信表明では、政治と金の問題への具体的な言及がなく、政治への信頼を回復するための改革という抽象的な表現にとどまりました。この改革とはどういうものなのか、明確に示していただきたかった。
また、自民党と維新の会の政権合意では、行政府を預かるための合意にもかかわらず、立法府が決めるべき議員定数の削減ばかりが強調されています。三権分立はどこへ行ったのでしょうか。
身を切る改革は理解します。しかし、優先すべきは、政治と金の問題に決着を付け、国民の信頼を回復した上で、庶民の暮らしを圧迫する物価高対策に迅速に取り組むことではないでしょうか。
公明党は、中道改革勢力の結集軸として、一人の声を大切にする人間主義の政治を貫いてまいります。庶民の暮らしを守り、地域と社会に安心と希望を広げてまいります。
その具体策として、五つの政策の柱を掲げました。一つ、世界平和と安定を図る現実的な外交・安全保障。二つ、信頼を取り戻す政治改革。三つ、科学技術による成長と、経済、エネルギー、食料の安全保障。四つ、教育、ジェンダー、共生など包摂社会の実現。五つ、新たな社会保障制度改革です。
これら五つの政策の柱を打ち立て、総理が強調される強い日本、強い経済のその先に、私たちの生活はどうなるのか、そこに焦点を当てて、以下、具体的に質問をいたします。
第一の優先課題は、持続的な賃上げと経済成長の実現です。そして、当面何より重要なのは、庶民の家計の負担を軽減する即効性ある物価高対策です。
総理の所信表明では、給付金は国民の皆様の御理解が得られなかったとして実施しないと断言されました。一方、各種メディアが選挙で民意を得たという消費税減税については何も語られませんでした。
食料品価格の上昇は止まらず、生活者の体感物価が一〇%を超える中で、早急な支援は待ったなしです。しかし、今回の総理の所信には、給付はやらない、消費税減税は言及なし、給付付き税額控除は制度設計に着手、年収の壁は真摯に議論と述べるにとどまり、いずれもていのよい先送りです。
地方独自の支援策である重点支援地方交付金は、自治体ごとの準備や手続に差があり、物価高への即効性に欠けます。
連立を組む維新の会は、物価高対策として飲食料品の消費税二年間ゼロを掲げておられます。これは、一人当たり年間二万円から三万円程度の支援に当たり、現下の物価高対策にはその規模の支援が必要だということなのでしょう。しかし、減税は制度改正に時間が掛かります。
そこで、実現までのつなぎとして、年間二万円から三万円程度の支援又は総理が所信でも触れられた電気・ガス料金を半額にするほどの支援が必要となりますが、後者の場合、明らかに地球温暖化対策に逆行をいたします。
将来的なあるべき制度構築の前に足下の生活に困っている方々にまずは一息ついてもらう、そのための即効性ある支援は一体何をするのでしょうか。総理の答弁を求めます。
次に、物価上昇を上回る賃上げを定着させるための支援について伺います。
一部の大企業を中心に賃上げが進む一方で、多くの中小企業や非正規で働く方々にはいまだ十分に行き渡っておりません。このままでは格差は広がり、暮らしの安心も持続的な経済成長も望めません。
継続的に賃上げできる環境を整えることこそ政府の役割、総理の言われるとおりです。であるならば、賃上げ促進税制の縮減などは、政府の誤ったメッセージとなりかねません。東京商工リサーチによれば、政府が掲げる二〇二〇年代に最低賃金の全国平均を千五百円に引き上げる目標に不可能と答えたほぼ半数の企業が賃上げ促進税制の拡充を求めています。
そこで、お尋ねします。
まず、政府が掲げてきた二〇二〇年代に全国平均の最低賃金を千五百円に引き上げる目標は堅持するのでしょうか。所信では言及がなかったので、確認します。目標を変えないのであれば、とりわけ中堅・中小企業向けの賃上げ促進税制の縮減はすべきではないと考えますが、総理のお考えをお聞きします。
第二に、国民生活の安心のよりどころである社会保障制度の改革について伺います。
総理は、所信表明で、社会保障制度改革を進める中で、現役世代の保険料負担を抑えると述べられました。これは現役世代の生活を支える上で重要な視点です。
一方、維新の会も、参院選の公約で社会保険料を下げる改革を掲げ、医療費を年間四兆円削減して、現役世代一人当たり年間六万円の負担軽減としています。この四兆円の削減のためには、OTC類似薬の保険適用除外と病床数の適正化で二兆円を賄うとしています。医療DXも掲げておられますが、その削減効果は不明のため、残り二兆円の捻出は専ら高齢者の窓口負担を増やす必要があります。国民医療費のうち、七十歳以上の方の医療費は約二十四兆円ですので、維新の公約に従えば、七十歳以上の高齢者の窓口負担をおよそ一割増やすことになります。
総理は、診療報酬の引上げを述べておられます。これは国民医療費の増額につながります。その一方で、現役世代の保険料負担を減らすのであれば、より一層の高齢者の負担増、具体的には窓口負担を増やす、こうした世代間での負担調整によって財源を確保すると考えられます。そういう理解でよろしいか、今後の率直な議論のため、総理、明確にお答えをいただきたいと思います。
その上で、政権合意には、年齢によらない真に公平な応能負担の実現も明記されています。賛成です。そのためには、金融資産や不動産など、資産の正確な把握が欠かせません。
預金については、既に任意での番号付番が実施されており、預金保険機構が口座の名寄せシステムを持っています。一定以上の口座残高保有者に付番を義務付ければ、同機構での口座情報の管理は可能です。有価証券口座の番号付番は既に義務化されています。
不動産においても、固定資産税台帳に一部自治体が既に部分的に付番しています。来年度以降、自治体の標準システムで固定資産税台帳での付番管理が進みますので、税務当局が固定資産税額を基に資産把握できる仕組みの整備は可能です。
年齢によらない真に公平な応能負担のため、是非、預金や有価証券、不動産などの資産を把握するインフラを本格的に整えませんか。総理の答弁を求めます。
誰もが希望に応じて活躍できる社会の土台として、より長く健康でいられることが大切です。その実現のために我が党が力を入れているのが健康づくりと予防医療の推進です。がんを含む生活習慣病の重症化予防は、生活の質の向上や健康寿命の延伸だけでなく、医療費の抑制効果も期待できます。
また、高齢者が心身共に健康を維持向上させるためには、社会とのつながりを強化することも重要です。就労を含む様々な地域や社会活動への参加は健康に良い影響を与えることが国の健康増進計画でも示されています。
例えば、国民の健康づくりの行動に対するインセンティブの付与や、高齢者が人生経験や知識を生かして活躍できる環境整備、マッチング機能の強化など、具体的な取組を進めるべきです。活力ある健康長寿社会をどう実現するのか、総理のお考えを伺います。
第三に、国民の信頼を取り戻す政治改革について伺います。
政治と金の問題は、政治家個人が起こしたものであり、一般の国民の皆様にとっては何ら関係ありません。しかし、自ら起こした問題も解決できない政権に私たちの暮らしを守ることなどできるのか、それが率直な国民の思いであり、さきの国政選挙の結果だと思います。
総理は、総裁選中に、政治資金パーティーをめぐる収支報告書への不記載問題に関して、既に決着済みと発言されました。しかし、国民一般は、いまだ真相解明されていないと認識しています。みそぎが済んだと言われる国政選挙後にも、元政策秘書が略式起訴されたり、還流再開を求めた幹部名が法廷で明らかになったり、検察審査会の議決により不起訴不当として再捜査が始まったりしているからであります。
我が党との政策協議の際にも、総理は、改革の必要性は訴えておられましたが、私たちが求めた不記載問題の真相解明について具体的な行動は何一つ示されませんでした。最新の世論調査でも、自民党の派閥裏金事件に関わった国会議員を政府や党の要職に起用することについて七割を超える国民が反対の意思を示しています。
やはり事件の真相解明、何らかのけじめが必要なのではないでしょうか。たしか総理は、不記載議員は内閣には入れないとおっしゃっておられたと記憶しておりますが、それに準じる副大臣や政務官には複数の不記載議員が任命されています。どのような判断基準なのでしょうか。御説明願いたいと思います。
さらに、企業・団体献金の規制強化についてお聞きします。
三十年前の政治改革では、献金が政治をゆがめないよう、政治家個人への献金は禁止されましたが、政治家個人が支部長を務める政党支部への献金は認められました。その結果、政党支部が議員個人の企業・団体献金の事実上の受皿になっているのではないかと批判されています。
我が党及び国民民主党は、こうした批判を踏まえ、企業・団体献金を受けられるのは政党本部及び都道府県連のみとすることなどを定めた規制強化の法案を作成中です。これにより、政党支部が議員個人の財布ではないことを明確にします。速やかに国会に提出し、各政党との協議に臨みたいと考えています。
この政党支部と議員個人の財布を切り離す規制強化策について、自民党総裁としてどうお考えでしょうか。
第四に、教育、子育て支援、共生社会の実現について伺います。
物価高騰で苦しむ若者に寄り添い、負担軽減に向けた奨学金改革を行うべきです。
まず、奨学金減額返還制度の拡充です。現行の最大四分の一の減額に加え、新たに六分の一段階を新設することを提案します。これは速やかに実行すべきです。
次に、企業による奨学金の肩代わり返還支援の拡大。長野県では、多様な働き方や若者の育成に取り組む企業を認証し、県が全額補助をして拡大をしております。こうした取組は企業や自治体への定着促進になりますが、普及率は低く、インセンティブを強化して全国拡大を加速化すべきです。
加えて、公明党は、住宅ローンへの減税と同様、奨学金減税を提案しています。これは、奨学金返済額の一定割合を所得控除又は税額控除することで、制度設計次第では返済額の半分を国が支援することも可能となります。奨学金返済の負担軽減は、企業や自治体に丸投げするのではなく、国も支援する姿勢を示すべきです。
さらに、返済不要の給付型奨学金の数も増やす。スタートアップのガクシーという企業では、寄附の運用益で持続可能な給付型奨学金をつくるという革新的な取組をされておられます。民間による給付型奨学金を増やしていくために、個人や企業からの寄附に対する大幅な税制優遇が必要です。
若者の活躍のため、奨学金減税を含む奨学金改革に取り組むべきです。総理の決意をお伺いします。
高校無償化については、低中所得層や地方の家庭には恩恵が少ないという声や、公立高校がなくなるのではという懸念の声が全国から寄せられております。
公明党は、無償化さえすればよいのではない、多様な子供のニーズに合わせ、質の高い教育がなければ選択肢や可能性は広がらないとして、地方の高校生の学びを支える公立高校の支援や、授業料以外の教科書代や制服代等を支援する高校生等奨学給付金の低中所得層への支援を訴えてまいりました。経済的に御苦労されている御家庭、弱い立場にあるお子さん、過疎化が進む地方の公立高校への支援なくしては、高校無償化の目的は果たされないのではないでしょうか。
単なる無償化ではない、多様な子供たちのための質の高い高校教育改革について、総理の考えを伺います。
未来の宝である子供たちを社会全体で育み、子育てに喜びと希望が持てる社会を実現することが政治の責任です。公明党は、子供が生まれてから社会に巣立つまでの無償化を目指し、支援策の充実に一貫して取り組んでいます。
一方で、物価高と実質賃金のマイナスが続く中で、家計、特に子育て世帯の経済的負担は一段と増しており、子育てへの経済的負担が大きいとの声が後を絶ちません。加えて、想定以上のスピードで少子化も進んでおります。こうした国内の状況を踏まえれば、子育て支援において次なる一手をちゅうちょなく実行する必要があります。
多くの子育て世帯の負担を更に軽減するため、今年度の税制改正で維持された高校生世代の扶養控除を来年度以降も継続するとともに、年少扶養控除を復活させるべきです。
また、総理は、大臣への指示書で子供の貧困対策と明示されました。物価高でお米も買えず、衣替えもできない子育て世帯への具体的な緊急支援も検討すべきです。
さらに、妊婦健診、出産の費用や心身への負担が大きいとの声にも応えるため、妊婦健診や出産費用の自己負担をゼロにするための施策とともに、産後うつや孤立を防ぐための産後ケアの充実等を進め、全ての妊婦が安心して出産できる環境を整備すべきです。
子育て支援の抜本的な強化について、総理の答弁を求めます。
深刻な人手不足に直面する我が国では、一定の範囲内で外国人材の受入れを進めています。現在、介護や製造業など様々な分野で外国人材が活躍し、地域活動にも参加するなど、日本経済や地域社会を支える不可欠な存在となっています。
一方、受入れ拡大に伴う文化の違いによる摩擦やルール違反等の課題に対して、人々が不安や不満を抱いているのも事実です。厳格な対応に加え、必要な対策の強化や制度の見直しも必要であります。
公明党は、感情的な排斥ではなく、安全、安心という土台の上に、日本人と外国人が互いを尊重し、安心して共に暮らせる環境整備を進めるべきと考えます。そのためには、消極的な寛容にとどまってはならないと考えます。さもなければ、社会に緊張が高まったときに排他主義を食い止めることが難しくなると危惧するからです。大事なのは、同じ人間として向き合い、互いの尊厳を信じ合う積極的な寛容ではないでしょうか。
対立や偏見を根絶し、互いの尊厳を信じ合う真の多文化共生社会を構築するためには何が必要か。総理の人権文化に対するお考えをお聞かせいただきたいと思います。
第五に、世界の平和と安定を図る外交・安全保障について伺います。
北東アジアの安全保障環境の厳しさが増す中、高市政権は強い日本の実現を掲げ、防衛費のGDP比二%目標の達成時期を前倒しすることや、安保関連三文書の改定を進めようとしています。
必要な防衛力を高めるための整備は重要です。しかし、防衛費の増額については、その規模や時期ありきではなく、中身を詰める必要があります。
物価高が進む中、防衛費増額は国民生活や財政に大きな影響を与えます。政府は、なぜ必要なのか、財源をどのように捻出するのかを明確にし、丁寧な説明を通じて国民の理解を得ることが防衛力強化には不可欠です。総理の見解をお聞かせください。
国家安全保障戦略で最上位に位置付けられたのは外交です。防衛力だけを強化しても、真の安全保障にはつながりません。
軍事的な緊張を高めるのではなく、人間同士の対話というソフトパワーこそが国家間の対立を超えて協調を生み出す鍵です。不測の事態を未然に防ぐためにも、多国間対話による信頼関係の構築が極めて重要です。
そこで、公明党は、日本、米国、韓国、中国、ロシア、北朝鮮などを参加国とした新たな常設の対話枠組みとして、大使級が常駐する北東アジア安全保障対話・協力機構の創設を提案しております。平和国家日本こそが、この機構の創設を主導すべきです。
この機構では、初めから安全保障の核心から入るのではなく、まずは防災、災害救援、気候変動など共通課題での協力を通じて参加国の信頼を積み重ねるアプローチが現実的です。
実現に向け公明党は、既に国会質問や政府への提言を重ね、米国や中国の政治関係者への働きかけも進めております。今後は、党派を超えて議論を深めていきたいと思います。
前総理は実現に向けて努力したいと明言をいただきましたが、北東アジア安全保障対話・協力機構の創設について、高市総理の答弁を求めます。
最後に、国民の命と暮らしを守る生活インフラの安全保障について伺います。
埼玉県八潮市の道路陥没事故を受けて行われた下水道の全国特別重点調査では、原則一年以内の速やかな対策が必要な区間が全国で九月末時点で約七十五キロメートルに上り、空洞も複数確認されました。尊い人命が失われ、今もなお健康被害を訴える方がおられる事故の教訓を生かさねばなりません。
公明党は、道路、橋梁、上下水道、電気、ガス、通信網などの生活インフラを災害や老朽化リスクから守ることを生活インフラ安全保障と位置付けて、強力な対策を講じるべきと考えます。
予防保全型投資の拡充、デジタル技術の高度化、自治体への財政・技術支援の強化など、国が責任を持って災害・老朽化対策を推進すべきです。総理の見解を伺います。
結びに一言申し上げます。
多党化の時代を迎える中、我が国に山積する難題を解決するには、国民の信頼回復と対立を超えた責任ある政治が不可欠であります。
これまでも与野党で議論を積み重ねてまいりました選挙制度や社会保障、外交・安全保障など国の根幹に関わるテーマについては、丁寧な政策協議が求められます。与野党それぞれの責任と覚悟が必要と考えます。
これからも公明党は、大衆とともにとの立党精神を胸に、国民の幸福と世界平和の実現に全力を尽くすことをお誓いし、私の質問を終わります。
御清聴、誠にありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →私は、公明党を代表し、高市総理の所信表明演説に対し、質問をいたします。
憲政史上初の女性総理、新政権の誕生にお祝いを申し上げます。国民の大きな期待に応えられるよう、未来に責任ある政権運営を求めたいと思います。私たちも、協力すべきは協力し、正すべきは正し、日本の政治を前に進める決意であります。
公明党は、昨年来の国政選挙の厳しい審判を受け、政治と金の問題を解決しなければ国民の信頼を取り戻すことはできないとの覚悟で連立解消を決断をいたしました。自由民主党の皆様とは、長きにわたり御指導を賜り、様々な国難を乗り越えてまいりました。心から感謝を申し上げます。
しかし、総理の所信表明では、政治と金の問題への具体的な言及がなく、政治への信頼を回復するための改革という抽象的な表現にとどまりました。この改革とはどういうものなのか、明確に示していただきたかった。
また、自民党と維新の会の政権合意では、行政府を預かるための合意にもかかわらず、立法府が決めるべき議員定数の削減ばかりが強調されています。三権分立はどこへ行ったのでしょうか。
身を切る改革は理解します。しかし、優先すべきは、政治と金の問題に決着を付け、国民の信頼を回復した上で、庶民の暮らしを圧迫する物価高対策に迅速に取り組むことではないでしょうか。
公明党は、中道改革勢力の結集軸として、一人の声を大切にする人間主義の政治を貫いてまいります。庶民の暮らしを守り、地域と社会に安心と希望を広げてまいります。
その具体策として、五つの政策の柱を掲げました。一つ、世界平和と安定を図る現実的な外交・安全保障。二つ、信頼を取り戻す政治改革。三つ、科学技術による成長と、経済、エネルギー、食料の安全保障。四つ、教育、ジェンダー、共生など包摂社会の実現。五つ、新たな社会保障制度改革です。
これら五つの政策の柱を打ち立て、総理が強調される強い日本、強い経済のその先に、私たちの生活はどうなるのか、そこに焦点を当てて、以下、具体的に質問をいたします。
第一の優先課題は、持続的な賃上げと経済成長の実現です。そして、当面何より重要なのは、庶民の家計の負担を軽減する即効性ある物価高対策です。
総理の所信表明では、給付金は国民の皆様の御理解が得られなかったとして実施しないと断言されました。一方、各種メディアが選挙で民意を得たという消費税減税については何も語られませんでした。
食料品価格の上昇は止まらず、生活者の体感物価が一〇%を超える中で、早急な支援は待ったなしです。しかし、今回の総理の所信には、給付はやらない、消費税減税は言及なし、給付付き税額控除は制度設計に着手、年収の壁は真摯に議論と述べるにとどまり、いずれもていのよい先送りです。
地方独自の支援策である重点支援地方交付金は、自治体ごとの準備や手続に差があり、物価高への即効性に欠けます。
連立を組む維新の会は、物価高対策として飲食料品の消費税二年間ゼロを掲げておられます。これは、一人当たり年間二万円から三万円程度の支援に当たり、現下の物価高対策にはその規模の支援が必要だということなのでしょう。しかし、減税は制度改正に時間が掛かります。
そこで、実現までのつなぎとして、年間二万円から三万円程度の支援又は総理が所信でも触れられた電気・ガス料金を半額にするほどの支援が必要となりますが、後者の場合、明らかに地球温暖化対策に逆行をいたします。
将来的なあるべき制度構築の前に足下の生活に困っている方々にまずは一息ついてもらう、そのための即効性ある支援は一体何をするのでしょうか。総理の答弁を求めます。
次に、物価上昇を上回る賃上げを定着させるための支援について伺います。
一部の大企業を中心に賃上げが進む一方で、多くの中小企業や非正規で働く方々にはいまだ十分に行き渡っておりません。このままでは格差は広がり、暮らしの安心も持続的な経済成長も望めません。
継続的に賃上げできる環境を整えることこそ政府の役割、総理の言われるとおりです。であるならば、賃上げ促進税制の縮減などは、政府の誤ったメッセージとなりかねません。東京商工リサーチによれば、政府が掲げる二〇二〇年代に最低賃金の全国平均を千五百円に引き上げる目標に不可能と答えたほぼ半数の企業が賃上げ促進税制の拡充を求めています。
そこで、お尋ねします。
まず、政府が掲げてきた二〇二〇年代に全国平均の最低賃金を千五百円に引き上げる目標は堅持するのでしょうか。所信では言及がなかったので、確認します。目標を変えないのであれば、とりわけ中堅・中小企業向けの賃上げ促進税制の縮減はすべきではないと考えますが、総理のお考えをお聞きします。
第二に、国民生活の安心のよりどころである社会保障制度の改革について伺います。
総理は、所信表明で、社会保障制度改革を進める中で、現役世代の保険料負担を抑えると述べられました。これは現役世代の生活を支える上で重要な視点です。
一方、維新の会も、参院選の公約で社会保険料を下げる改革を掲げ、医療費を年間四兆円削減して、現役世代一人当たり年間六万円の負担軽減としています。この四兆円の削減のためには、OTC類似薬の保険適用除外と病床数の適正化で二兆円を賄うとしています。医療DXも掲げておられますが、その削減効果は不明のため、残り二兆円の捻出は専ら高齢者の窓口負担を増やす必要があります。国民医療費のうち、七十歳以上の方の医療費は約二十四兆円ですので、維新の公約に従えば、七十歳以上の高齢者の窓口負担をおよそ一割増やすことになります。
総理は、診療報酬の引上げを述べておられます。これは国民医療費の増額につながります。その一方で、現役世代の保険料負担を減らすのであれば、より一層の高齢者の負担増、具体的には窓口負担を増やす、こうした世代間での負担調整によって財源を確保すると考えられます。そういう理解でよろしいか、今後の率直な議論のため、総理、明確にお答えをいただきたいと思います。
その上で、政権合意には、年齢によらない真に公平な応能負担の実現も明記されています。賛成です。そのためには、金融資産や不動産など、資産の正確な把握が欠かせません。
預金については、既に任意での番号付番が実施されており、預金保険機構が口座の名寄せシステムを持っています。一定以上の口座残高保有者に付番を義務付ければ、同機構での口座情報の管理は可能です。有価証券口座の番号付番は既に義務化されています。
不動産においても、固定資産税台帳に一部自治体が既に部分的に付番しています。来年度以降、自治体の標準システムで固定資産税台帳での付番管理が進みますので、税務当局が固定資産税額を基に資産把握できる仕組みの整備は可能です。
年齢によらない真に公平な応能負担のため、是非、預金や有価証券、不動産などの資産を把握するインフラを本格的に整えませんか。総理の答弁を求めます。
誰もが希望に応じて活躍できる社会の土台として、より長く健康でいられることが大切です。その実現のために我が党が力を入れているのが健康づくりと予防医療の推進です。がんを含む生活習慣病の重症化予防は、生活の質の向上や健康寿命の延伸だけでなく、医療費の抑制効果も期待できます。
また、高齢者が心身共に健康を維持向上させるためには、社会とのつながりを強化することも重要です。就労を含む様々な地域や社会活動への参加は健康に良い影響を与えることが国の健康増進計画でも示されています。
例えば、国民の健康づくりの行動に対するインセンティブの付与や、高齢者が人生経験や知識を生かして活躍できる環境整備、マッチング機能の強化など、具体的な取組を進めるべきです。活力ある健康長寿社会をどう実現するのか、総理のお考えを伺います。
第三に、国民の信頼を取り戻す政治改革について伺います。
政治と金の問題は、政治家個人が起こしたものであり、一般の国民の皆様にとっては何ら関係ありません。しかし、自ら起こした問題も解決できない政権に私たちの暮らしを守ることなどできるのか、それが率直な国民の思いであり、さきの国政選挙の結果だと思います。
総理は、総裁選中に、政治資金パーティーをめぐる収支報告書への不記載問題に関して、既に決着済みと発言されました。しかし、国民一般は、いまだ真相解明されていないと認識しています。みそぎが済んだと言われる国政選挙後にも、元政策秘書が略式起訴されたり、還流再開を求めた幹部名が法廷で明らかになったり、検察審査会の議決により不起訴不当として再捜査が始まったりしているからであります。
我が党との政策協議の際にも、総理は、改革の必要性は訴えておられましたが、私たちが求めた不記載問題の真相解明について具体的な行動は何一つ示されませんでした。最新の世論調査でも、自民党の派閥裏金事件に関わった国会議員を政府や党の要職に起用することについて七割を超える国民が反対の意思を示しています。
やはり事件の真相解明、何らかのけじめが必要なのではないでしょうか。たしか総理は、不記載議員は内閣には入れないとおっしゃっておられたと記憶しておりますが、それに準じる副大臣や政務官には複数の不記載議員が任命されています。どのような判断基準なのでしょうか。御説明願いたいと思います。
さらに、企業・団体献金の規制強化についてお聞きします。
三十年前の政治改革では、献金が政治をゆがめないよう、政治家個人への献金は禁止されましたが、政治家個人が支部長を務める政党支部への献金は認められました。その結果、政党支部が議員個人の企業・団体献金の事実上の受皿になっているのではないかと批判されています。
我が党及び国民民主党は、こうした批判を踏まえ、企業・団体献金を受けられるのは政党本部及び都道府県連のみとすることなどを定めた規制強化の法案を作成中です。これにより、政党支部が議員個人の財布ではないことを明確にします。速やかに国会に提出し、各政党との協議に臨みたいと考えています。
この政党支部と議員個人の財布を切り離す規制強化策について、自民党総裁としてどうお考えでしょうか。
第四に、教育、子育て支援、共生社会の実現について伺います。
物価高騰で苦しむ若者に寄り添い、負担軽減に向けた奨学金改革を行うべきです。
まず、奨学金減額返還制度の拡充です。現行の最大四分の一の減額に加え、新たに六分の一段階を新設することを提案します。これは速やかに実行すべきです。
次に、企業による奨学金の肩代わり返還支援の拡大。長野県では、多様な働き方や若者の育成に取り組む企業を認証し、県が全額補助をして拡大をしております。こうした取組は企業や自治体への定着促進になりますが、普及率は低く、インセンティブを強化して全国拡大を加速化すべきです。
加えて、公明党は、住宅ローンへの減税と同様、奨学金減税を提案しています。これは、奨学金返済額の一定割合を所得控除又は税額控除することで、制度設計次第では返済額の半分を国が支援することも可能となります。奨学金返済の負担軽減は、企業や自治体に丸投げするのではなく、国も支援する姿勢を示すべきです。
さらに、返済不要の給付型奨学金の数も増やす。スタートアップのガクシーという企業では、寄附の運用益で持続可能な給付型奨学金をつくるという革新的な取組をされておられます。民間による給付型奨学金を増やしていくために、個人や企業からの寄附に対する大幅な税制優遇が必要です。
若者の活躍のため、奨学金減税を含む奨学金改革に取り組むべきです。総理の決意をお伺いします。
高校無償化については、低中所得層や地方の家庭には恩恵が少ないという声や、公立高校がなくなるのではという懸念の声が全国から寄せられております。
公明党は、無償化さえすればよいのではない、多様な子供のニーズに合わせ、質の高い教育がなければ選択肢や可能性は広がらないとして、地方の高校生の学びを支える公立高校の支援や、授業料以外の教科書代や制服代等を支援する高校生等奨学給付金の低中所得層への支援を訴えてまいりました。経済的に御苦労されている御家庭、弱い立場にあるお子さん、過疎化が進む地方の公立高校への支援なくしては、高校無償化の目的は果たされないのではないでしょうか。
単なる無償化ではない、多様な子供たちのための質の高い高校教育改革について、総理の考えを伺います。
未来の宝である子供たちを社会全体で育み、子育てに喜びと希望が持てる社会を実現することが政治の責任です。公明党は、子供が生まれてから社会に巣立つまでの無償化を目指し、支援策の充実に一貫して取り組んでいます。
一方で、物価高と実質賃金のマイナスが続く中で、家計、特に子育て世帯の経済的負担は一段と増しており、子育てへの経済的負担が大きいとの声が後を絶ちません。加えて、想定以上のスピードで少子化も進んでおります。こうした国内の状況を踏まえれば、子育て支援において次なる一手をちゅうちょなく実行する必要があります。
多くの子育て世帯の負担を更に軽減するため、今年度の税制改正で維持された高校生世代の扶養控除を来年度以降も継続するとともに、年少扶養控除を復活させるべきです。
また、総理は、大臣への指示書で子供の貧困対策と明示されました。物価高でお米も買えず、衣替えもできない子育て世帯への具体的な緊急支援も検討すべきです。
さらに、妊婦健診、出産の費用や心身への負担が大きいとの声にも応えるため、妊婦健診や出産費用の自己負担をゼロにするための施策とともに、産後うつや孤立を防ぐための産後ケアの充実等を進め、全ての妊婦が安心して出産できる環境を整備すべきです。
子育て支援の抜本的な強化について、総理の答弁を求めます。
深刻な人手不足に直面する我が国では、一定の範囲内で外国人材の受入れを進めています。現在、介護や製造業など様々な分野で外国人材が活躍し、地域活動にも参加するなど、日本経済や地域社会を支える不可欠な存在となっています。
一方、受入れ拡大に伴う文化の違いによる摩擦やルール違反等の課題に対して、人々が不安や不満を抱いているのも事実です。厳格な対応に加え、必要な対策の強化や制度の見直しも必要であります。
公明党は、感情的な排斥ではなく、安全、安心という土台の上に、日本人と外国人が互いを尊重し、安心して共に暮らせる環境整備を進めるべきと考えます。そのためには、消極的な寛容にとどまってはならないと考えます。さもなければ、社会に緊張が高まったときに排他主義を食い止めることが難しくなると危惧するからです。大事なのは、同じ人間として向き合い、互いの尊厳を信じ合う積極的な寛容ではないでしょうか。
対立や偏見を根絶し、互いの尊厳を信じ合う真の多文化共生社会を構築するためには何が必要か。総理の人権文化に対するお考えをお聞かせいただきたいと思います。
第五に、世界の平和と安定を図る外交・安全保障について伺います。
北東アジアの安全保障環境の厳しさが増す中、高市政権は強い日本の実現を掲げ、防衛費のGDP比二%目標の達成時期を前倒しすることや、安保関連三文書の改定を進めようとしています。
必要な防衛力を高めるための整備は重要です。しかし、防衛費の増額については、その規模や時期ありきではなく、中身を詰める必要があります。
物価高が進む中、防衛費増額は国民生活や財政に大きな影響を与えます。政府は、なぜ必要なのか、財源をどのように捻出するのかを明確にし、丁寧な説明を通じて国民の理解を得ることが防衛力強化には不可欠です。総理の見解をお聞かせください。
国家安全保障戦略で最上位に位置付けられたのは外交です。防衛力だけを強化しても、真の安全保障にはつながりません。
軍事的な緊張を高めるのではなく、人間同士の対話というソフトパワーこそが国家間の対立を超えて協調を生み出す鍵です。不測の事態を未然に防ぐためにも、多国間対話による信頼関係の構築が極めて重要です。
そこで、公明党は、日本、米国、韓国、中国、ロシア、北朝鮮などを参加国とした新たな常設の対話枠組みとして、大使級が常駐する北東アジア安全保障対話・協力機構の創設を提案しております。平和国家日本こそが、この機構の創設を主導すべきです。
この機構では、初めから安全保障の核心から入るのではなく、まずは防災、災害救援、気候変動など共通課題での協力を通じて参加国の信頼を積み重ねるアプローチが現実的です。
実現に向け公明党は、既に国会質問や政府への提言を重ね、米国や中国の政治関係者への働きかけも進めております。今後は、党派を超えて議論を深めていきたいと思います。
前総理は実現に向けて努力したいと明言をいただきましたが、北東アジア安全保障対話・協力機構の創設について、高市総理の答弁を求めます。
最後に、国民の命と暮らしを守る生活インフラの安全保障について伺います。
埼玉県八潮市の道路陥没事故を受けて行われた下水道の全国特別重点調査では、原則一年以内の速やかな対策が必要な区間が全国で九月末時点で約七十五キロメートルに上り、空洞も複数確認されました。尊い人命が失われ、今もなお健康被害を訴える方がおられる事故の教訓を生かさねばなりません。
公明党は、道路、橋梁、上下水道、電気、ガス、通信網などの生活インフラを災害や老朽化リスクから守ることを生活インフラ安全保障と位置付けて、強力な対策を講じるべきと考えます。
予防保全型投資の拡充、デジタル技術の高度化、自治体への財政・技術支援の強化など、国が責任を持って災害・老朽化対策を推進すべきです。総理の見解を伺います。
結びに一言申し上げます。
多党化の時代を迎える中、我が国に山積する難題を解決するには、国民の信頼回復と対立を超えた責任ある政治が不可欠であります。
これまでも与野党で議論を積み重ねてまいりました選挙制度や社会保障、外交・安全保障など国の根幹に関わるテーマについては、丁寧な政策協議が求められます。与野党それぞれの責任と覚悟が必要と考えます。
これからも公明党は、大衆とともにとの立党精神を胸に、国民の幸福と世界平和の実現に全力を尽くすことをお誓いし、私の質問を終わります。
御清聴、誠にありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
高
高市早苗#6
○内閣総理大臣(高市早苗君) 西田実仁議員の御質問にお答えいたします。
まず、公明党の皆様の二十六年に及ぶ友情と御協力に心から感謝を申し上げます。今後とも、一緒に取り組むべき政策については共に歩んでまいりたく存じております。
即効性のある物価高対策についてお尋ねがございました。
早期に効果が見込まれる施策として、一人二万円から四万円の所得税減税、年末のいわゆるガソリン税の暫定税率廃止までの間、既存の基金を活用した補助、これを年内から進めてまいります。
加えて、既に策定を指示しております経済対策において、いわゆるガソリン税、軽油引取税の暫定税率の廃止、寒さの厳しい冬の間の電気・ガス料金の支援、地域のニーズにきめ細やかに対応する重点支援地方交付金の拡充等を盛り込むこととしております。
特に、この重点支援地方交付金につきましては、生活にお困りの方への支援にも使っていただけます。また、赤字で賃上げ税制、賃上げ促進税制を活用できない中小企業・小規模事業者への支援にも使っていただけます。推奨メニューを付したいと考えております。
最低賃金の引上げ目標についてお尋ねがございました。
この内閣が最優先で取り組むことは、国民の皆様が直面している物価高への対応です。
物価上昇を上回る賃上げは必要でございますが、それを事業者に丸投げしてしまっては事業者の経営が苦しくなるだけでございます。継続的に賃上げできる環境を整えることが政府の役割です。そのため、生産性向上支援や更なる取引適正化などを通じ、中小企業・小規模事業者の皆様を強力に後押ししてまいります。
先日設置した日本成長戦略本部では、賃上げ環境整備担当大臣に対し、物価上昇を上回る賃上げが継続する環境整備に向けた戦略策定を指示しました。この戦略の中で、最低賃金を含むこれまでの政府決定への対応について、経済動向等を踏まえて今後具体的に検討をしてまいります。御指摘の賃上げ促進税制につきましても、物価や中堅・中小企業も含めた賃上げの状況等を丁寧に見極めながら検討を深めてまいります。
現役世代の保険料負担軽減の方策についてお尋ねがございました。
社会保障制度を持続可能なものとしていくため、全ての世代で能力に応じて負担し支え合い、必要な社会保障サービスが必要な方に適切に提供される全世代型社会保障を構築することが重要でございます。
経営難が深刻化する医療機関への支援は急を要するため、診療報酬に賃上げや物価高を適切に反映させるとともに、報酬改定の時期を待たず経営改善につながる措置を講じるなど、スピード感を持って対応します。
その上で、公明党、日本維新の会、自民党の三党合意を踏まえ、OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しや、金融所得の反映などの応能負担の徹底、電子カルテを含む医療機関の電子化を通じた効率的で質の高い医療の実現などについて迅速に検討を進めます。
また、日本維新の会との連立政権合意書の年齢によらない真に公平な応能負担の実現の考え方を踏まえ、高齢者の負担の在り方についても検討を進め、これらを通じ、現役世代の保険料負担の抑制につなげてまいります。
公平な応能負担のため、マイナンバーを活用して資産を把握するインフラ整備についてお尋ねがございました。
デジタル社会の基盤であるマイナンバー制度の利活用を推進していくということは重要だと考えております。マイナンバーを通じた資産状況等の把握について、その必要性や手法につきまして、国民の皆様の理解を得ながら進めていく必要もあると考えております。
活力ある健康長寿社会の実現についてお尋ねがございました。
攻めの予防医療や健康づくりを進め、健康寿命の延伸を図り、皆が元気に地域で活躍し、社会保障の担い手となっていただけるように取り組んでまいります。
また、具体的には、食生活や運動を始めとする健康づくりのための取組や、がん検診の個別勧奨の徹底、歯科健診の強化などにより、生活習慣病の予防に取り組みます。
また、高齢者の方々の社会参加を促すため、地域の通いの場の推進による介護予防の強化、企業による就労に加え、シルバー人材センターなど、多様な就業機会の提供などを進めてまいります。
政治資金収支報告書の不記載に関連するお尋ねがございました。
この問題によりまして政治への信頼を損ねることになりましたことについては、自民党総裁として、国民の皆様に、そして全国民の代表でいらっしゃる国会議員の皆様にも改めておわびを申し上げます。
自民党における旧派閥の政治資金収支報告書の不記載に関する問題につきましては、検察による厳正な捜査が行われ、関係議員はそれに対して真摯に対応し、その結果、法と証拠に基づき、刑事事件として取り上げるべきものは立件されてきました。また、外部の弁護士を交えた聞き取り調査や当事者自身による会見などでの説明など、様々な関係者による事実関係の把握、解明の努力が進められました。その中で、それぞれの議員が丁寧に真摯に説明責任を尽くしてきたものと考えております。
その上で、党役員や副大臣、政務官につきましては、全員参加、全世代総力結集の考え方の下で適材適所の人事を行いました。任期中しっかりと仕事をしていただくということこそが有権者の皆様への責任だと、こう考えました。
自民党に対して国民の皆様の信頼をまたいただけますよう、政治と金の問題には厳しい姿勢で臨み、ルールを徹底的に遵守する自民党を確立してまいるとともに、国民の皆様のために誠心誠意働き、結果を出し続けていくよう取り組む決意でございます。
企業・団体献金の規制についてお尋ねがございました。
企業・団体献金の規制の強化については、憲法と最高裁判例で保障された政治活動の自由にも関わるものであり、その必要性や相当性について慎重に議論する必要があると考えております。
政党支部は政党活動の一翼を担う存在であり、議員個人やその後援会とは別の主体であります。その活動を支持してくださる企業、団体から寄附を受けることも元々想定されているものでございます。
政治資金の在り方につきましては、各党にも、この各党の成り立ち、組織のありよう、規模にも十分留意をしながら、真に公平公正な仕組みとなるよう不断に検討していくことが重要だと考えております。
この度の連立政権発足に当たっては、自民党と日本維新の会との間で、国民に信頼される政治資金の在り方について幅広く検討していくことといたしました。今後、両党で合意した考え方に沿って検討を進めるとともに、御党を含む他党とも真摯な議論を重ねて、政治改革の取組を着実に進めてまいります。
奨学金制度の改善についてお尋ねがございました。
御指摘の貸与型奨学金の返還に係る税制上の措置につきましては、所得が小さく所得税の税額がない方や少ない方にはその効果が限定的であることなど、検討するべき課題があることも踏まえる必要があると考えております。
政府としましては、貸与型奨学金の減額返還制度の拡充や企業による代理返還の促進、給付型奨学金等による支援の拡充に取り組んできております。その更なる拡充につきましては、これまでの支援の効果などを見定めつつ取り組んでまいります。
高校教育改革についてお尋ねがございました。
高校教育につきましては、日本維新の会、公明党、自民党との合意を踏まえ、税制による対応も含め、安定財源を確保しつつ、いわゆる高校無償化に加え、高校生等奨学給付金の低中所得世帯への拡充を図るということとともに、高校教育の質の向上に向け、国として高校教育改革に関するグランドデザインを今年度中に提示し、各都道府県が策定する計画に基づく取組を支援する交付金等の仕組みの構築などに取り組んでまいります。
子育て支援の抜本的な強化についてお尋ねがありました。
子育て支援につきましては、こども未来戦略の加速化プランに基づき、結婚や出産、子育てについての希望をかなえられる環境整備を強力に進めています。
子育て支援に関する税制のうち、高校生年代の扶養控除については、子育て関連施策との関係などを踏まえつつ、令和八年度以降の税制改正において結論を得るものとされています。
一方、いわゆる年少扶養控除につきましては、税負担軽減効果が高所得者の方が低所得者に比べて大きいことを踏まえ、子ども手当の創設に伴い廃止されており、こうした経緯も踏まえる必要がございます。
子供の貧困は、子供やその家族の幸せを損ね、人生の可能性を制約するものです。そこで、物価高の状況も踏まえながら、子供の生活支援や学習支援の強化など、子供の貧困の解消に取り組んでまいります。
また、標準的な妊婦健診や出産費用について自己負担が生じないよう対応を進めるとともに、産後ケアについて計画的な提供体制の整備に取り組んでまいります。
多文化共生社会についてお尋ねがございました。
西田議員から、日本人と外国人が安心して共に暮らせる環境整備とのお話がございましたが、私も、ルールを守って暮らしておられる外国人の方々が我が国に住みづらくなってしまうようなことはあってはいけないと考えます。
排外主義とは一線を画しつつ、一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し政府として毅然と対応し、国民の皆様の不安や不公平感を解消することは、外国人との秩序ある共生社会の実現に必要なものと考えております。
政府としては、こうした考えを丁寧に説明していく考えでございます。
防衛費の増額についてお尋ねがありました。
一層急速に厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、我が国として主体的に防衛力の抜本的強化を進めていくことが必要です。そのため、まずは現行の国家安全保障戦略に定める対GDP比二%水準を前倒しして措置するとともに、国家安全保障戦略を始めとする三文書改定の検討を開始することとしました。
政府として、前倒しに必要となる予算を手当てする財源につきましては、補正予算の編成において適切に対応するとともに、今後の防衛力の具体的な内容につきましても、我が国の主体的な判断の下、具体的かつ現実的な議論を積み上げていく考えでございます。国民の皆様の御理解が得られるよう、丁寧な説明に努めてまいります。
北東アジアにおける対話の枠組みについてお尋ねがございました。
アジア諸国との間で安全保障や経済を含め幅広い分野において重層的な関係を構築していくことは極めて重要です。
公明党が策定した平和創出ビジョンにおきまして、北東アジア安全保障対話・協力機構の創設の提案がなされていると承知をいたしております。この地域において信頼醸成を行っていくということは有益でございます。
政府としては、国際情勢をよく見極めつつ、地域の安全保障の在り方に関する検討を深めてまいります。
災害・老朽化対策についてお尋ねがありました。
災害などから国民の皆様の生命、財産、暮らしを守るため、老朽化したインフラの整備、保全、デジタルなど新技術の活用、自治体への財政・技術支援など、第一次国土強靱化実施中期計画に基づく取組を責任を持って切れ目なく着実に推進をしてまいります。
以上です。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →まず、公明党の皆様の二十六年に及ぶ友情と御協力に心から感謝を申し上げます。今後とも、一緒に取り組むべき政策については共に歩んでまいりたく存じております。
即効性のある物価高対策についてお尋ねがございました。
早期に効果が見込まれる施策として、一人二万円から四万円の所得税減税、年末のいわゆるガソリン税の暫定税率廃止までの間、既存の基金を活用した補助、これを年内から進めてまいります。
加えて、既に策定を指示しております経済対策において、いわゆるガソリン税、軽油引取税の暫定税率の廃止、寒さの厳しい冬の間の電気・ガス料金の支援、地域のニーズにきめ細やかに対応する重点支援地方交付金の拡充等を盛り込むこととしております。
特に、この重点支援地方交付金につきましては、生活にお困りの方への支援にも使っていただけます。また、赤字で賃上げ税制、賃上げ促進税制を活用できない中小企業・小規模事業者への支援にも使っていただけます。推奨メニューを付したいと考えております。
最低賃金の引上げ目標についてお尋ねがございました。
この内閣が最優先で取り組むことは、国民の皆様が直面している物価高への対応です。
物価上昇を上回る賃上げは必要でございますが、それを事業者に丸投げしてしまっては事業者の経営が苦しくなるだけでございます。継続的に賃上げできる環境を整えることが政府の役割です。そのため、生産性向上支援や更なる取引適正化などを通じ、中小企業・小規模事業者の皆様を強力に後押ししてまいります。
先日設置した日本成長戦略本部では、賃上げ環境整備担当大臣に対し、物価上昇を上回る賃上げが継続する環境整備に向けた戦略策定を指示しました。この戦略の中で、最低賃金を含むこれまでの政府決定への対応について、経済動向等を踏まえて今後具体的に検討をしてまいります。御指摘の賃上げ促進税制につきましても、物価や中堅・中小企業も含めた賃上げの状況等を丁寧に見極めながら検討を深めてまいります。
現役世代の保険料負担軽減の方策についてお尋ねがございました。
社会保障制度を持続可能なものとしていくため、全ての世代で能力に応じて負担し支え合い、必要な社会保障サービスが必要な方に適切に提供される全世代型社会保障を構築することが重要でございます。
経営難が深刻化する医療機関への支援は急を要するため、診療報酬に賃上げや物価高を適切に反映させるとともに、報酬改定の時期を待たず経営改善につながる措置を講じるなど、スピード感を持って対応します。
その上で、公明党、日本維新の会、自民党の三党合意を踏まえ、OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しや、金融所得の反映などの応能負担の徹底、電子カルテを含む医療機関の電子化を通じた効率的で質の高い医療の実現などについて迅速に検討を進めます。
また、日本維新の会との連立政権合意書の年齢によらない真に公平な応能負担の実現の考え方を踏まえ、高齢者の負担の在り方についても検討を進め、これらを通じ、現役世代の保険料負担の抑制につなげてまいります。
公平な応能負担のため、マイナンバーを活用して資産を把握するインフラ整備についてお尋ねがございました。
デジタル社会の基盤であるマイナンバー制度の利活用を推進していくということは重要だと考えております。マイナンバーを通じた資産状況等の把握について、その必要性や手法につきまして、国民の皆様の理解を得ながら進めていく必要もあると考えております。
活力ある健康長寿社会の実現についてお尋ねがございました。
攻めの予防医療や健康づくりを進め、健康寿命の延伸を図り、皆が元気に地域で活躍し、社会保障の担い手となっていただけるように取り組んでまいります。
また、具体的には、食生活や運動を始めとする健康づくりのための取組や、がん検診の個別勧奨の徹底、歯科健診の強化などにより、生活習慣病の予防に取り組みます。
また、高齢者の方々の社会参加を促すため、地域の通いの場の推進による介護予防の強化、企業による就労に加え、シルバー人材センターなど、多様な就業機会の提供などを進めてまいります。
政治資金収支報告書の不記載に関連するお尋ねがございました。
この問題によりまして政治への信頼を損ねることになりましたことについては、自民党総裁として、国民の皆様に、そして全国民の代表でいらっしゃる国会議員の皆様にも改めておわびを申し上げます。
自民党における旧派閥の政治資金収支報告書の不記載に関する問題につきましては、検察による厳正な捜査が行われ、関係議員はそれに対して真摯に対応し、その結果、法と証拠に基づき、刑事事件として取り上げるべきものは立件されてきました。また、外部の弁護士を交えた聞き取り調査や当事者自身による会見などでの説明など、様々な関係者による事実関係の把握、解明の努力が進められました。その中で、それぞれの議員が丁寧に真摯に説明責任を尽くしてきたものと考えております。
その上で、党役員や副大臣、政務官につきましては、全員参加、全世代総力結集の考え方の下で適材適所の人事を行いました。任期中しっかりと仕事をしていただくということこそが有権者の皆様への責任だと、こう考えました。
自民党に対して国民の皆様の信頼をまたいただけますよう、政治と金の問題には厳しい姿勢で臨み、ルールを徹底的に遵守する自民党を確立してまいるとともに、国民の皆様のために誠心誠意働き、結果を出し続けていくよう取り組む決意でございます。
企業・団体献金の規制についてお尋ねがございました。
企業・団体献金の規制の強化については、憲法と最高裁判例で保障された政治活動の自由にも関わるものであり、その必要性や相当性について慎重に議論する必要があると考えております。
政党支部は政党活動の一翼を担う存在であり、議員個人やその後援会とは別の主体であります。その活動を支持してくださる企業、団体から寄附を受けることも元々想定されているものでございます。
政治資金の在り方につきましては、各党にも、この各党の成り立ち、組織のありよう、規模にも十分留意をしながら、真に公平公正な仕組みとなるよう不断に検討していくことが重要だと考えております。
この度の連立政権発足に当たっては、自民党と日本維新の会との間で、国民に信頼される政治資金の在り方について幅広く検討していくことといたしました。今後、両党で合意した考え方に沿って検討を進めるとともに、御党を含む他党とも真摯な議論を重ねて、政治改革の取組を着実に進めてまいります。
奨学金制度の改善についてお尋ねがございました。
御指摘の貸与型奨学金の返還に係る税制上の措置につきましては、所得が小さく所得税の税額がない方や少ない方にはその効果が限定的であることなど、検討するべき課題があることも踏まえる必要があると考えております。
政府としましては、貸与型奨学金の減額返還制度の拡充や企業による代理返還の促進、給付型奨学金等による支援の拡充に取り組んできております。その更なる拡充につきましては、これまでの支援の効果などを見定めつつ取り組んでまいります。
高校教育改革についてお尋ねがございました。
高校教育につきましては、日本維新の会、公明党、自民党との合意を踏まえ、税制による対応も含め、安定財源を確保しつつ、いわゆる高校無償化に加え、高校生等奨学給付金の低中所得世帯への拡充を図るということとともに、高校教育の質の向上に向け、国として高校教育改革に関するグランドデザインを今年度中に提示し、各都道府県が策定する計画に基づく取組を支援する交付金等の仕組みの構築などに取り組んでまいります。
子育て支援の抜本的な強化についてお尋ねがありました。
子育て支援につきましては、こども未来戦略の加速化プランに基づき、結婚や出産、子育てについての希望をかなえられる環境整備を強力に進めています。
子育て支援に関する税制のうち、高校生年代の扶養控除については、子育て関連施策との関係などを踏まえつつ、令和八年度以降の税制改正において結論を得るものとされています。
一方、いわゆる年少扶養控除につきましては、税負担軽減効果が高所得者の方が低所得者に比べて大きいことを踏まえ、子ども手当の創設に伴い廃止されており、こうした経緯も踏まえる必要がございます。
子供の貧困は、子供やその家族の幸せを損ね、人生の可能性を制約するものです。そこで、物価高の状況も踏まえながら、子供の生活支援や学習支援の強化など、子供の貧困の解消に取り組んでまいります。
また、標準的な妊婦健診や出産費用について自己負担が生じないよう対応を進めるとともに、産後ケアについて計画的な提供体制の整備に取り組んでまいります。
多文化共生社会についてお尋ねがございました。
西田議員から、日本人と外国人が安心して共に暮らせる環境整備とのお話がございましたが、私も、ルールを守って暮らしておられる外国人の方々が我が国に住みづらくなってしまうようなことはあってはいけないと考えます。
排外主義とは一線を画しつつ、一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し政府として毅然と対応し、国民の皆様の不安や不公平感を解消することは、外国人との秩序ある共生社会の実現に必要なものと考えております。
政府としては、こうした考えを丁寧に説明していく考えでございます。
防衛費の増額についてお尋ねがありました。
一層急速に厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、我が国として主体的に防衛力の抜本的強化を進めていくことが必要です。そのため、まずは現行の国家安全保障戦略に定める対GDP比二%水準を前倒しして措置するとともに、国家安全保障戦略を始めとする三文書改定の検討を開始することとしました。
政府として、前倒しに必要となる予算を手当てする財源につきましては、補正予算の編成において適切に対応するとともに、今後の防衛力の具体的な内容につきましても、我が国の主体的な判断の下、具体的かつ現実的な議論を積み上げていく考えでございます。国民の皆様の御理解が得られるよう、丁寧な説明に努めてまいります。
北東アジアにおける対話の枠組みについてお尋ねがございました。
アジア諸国との間で安全保障や経済を含め幅広い分野において重層的な関係を構築していくことは極めて重要です。
公明党が策定した平和創出ビジョンにおきまして、北東アジア安全保障対話・協力機構の創設の提案がなされていると承知をいたしております。この地域において信頼醸成を行っていくということは有益でございます。
政府としては、国際情勢をよく見極めつつ、地域の安全保障の在り方に関する検討を深めてまいります。
災害・老朽化対策についてお尋ねがありました。
災害などから国民の皆様の生命、財産、暮らしを守るため、老朽化したインフラの整備、保全、デジタルなど新技術の活用、自治体への財政・技術支援など、第一次国土強靱化実施中期計画に基づく取組を責任を持って切れ目なく着実に推進をしてまいります。
以上です。ありがとうございました。拍手
関
福
浅
浅田均#9
○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。
私は、会派を代表し、高市総理の所信表明演説に関して総理に質問をいたします。
まず、物価高対策に関して質問します。
物価高対策として給付や減税が参院選前から争点になってきましたが、この間、野党の皆様方の御理解をいただき、ガソリン、軽油の暫定税率の廃止を実現することができました。しかし、現下の物価高による国民生活の負担の重さを鑑みれば、速やかに、できるだけ多くの皆さんの賛同を得て、更に対策を講じるべきと考えます。
我が党が自由民主党との連立合意書で示したいわゆる十二本の矢の中には、給付付き税額控除の制度設計が盛り込まれています。また、現在は多くの会派が給付付き税額控除の有用性を認識しており、実現の可能性はこれまで最も高まっています。一方で、給付付き税額控除は、その目的によって様々な制度設計があり得るため、意見をすり合わせていく必要があるとも認識しております。
ところで、我が国の負担と給付の関係を見ると、特に現役世代の低所得者層の社会保険料負担が重く、物価高でも特に深刻な影響を受けています。そうした人たちこそ、最も支援され救済されるべきだと考えますが、総理の認識を伺います。
給付付き税額控除の仕組みは既に多くの国で導入されていますが、米国の勤労所得控除、EITC、アーンド・インカム・タックス・クレジットが基本になると考えています。現役世代の勤労者のみを対象とする仕組みですが、高齢者や失業者は別途支援を受けています。長年、所得把握が容易にできないことを理由に実現に至っていません。しかし、現役世代の勤労者のみを対象とするならば、年末調整、確定申告時に把握される所得に対して実施できます。所得が低く確定申告をしていない個人事業主は、確定申告をしたら給付を受けられるようにします。仮払いして事後に精算するなら、すぐにでも支給可能です。
総理の御判断で、今すぐにでも実現可能なこの簡易版給付付き税額控除の仕組みを始めるつもりはありませんか。総理のお考えをお聞かせください。
いわゆる年収の壁も給付付き税額控除の導入により大幅に引き上げることができます。年二十万円を基本額として、年収二百万円までは二十万円を全額を給付、二百万円超から給付額を逓減し、三百万円で消失とすれば、例えば年収二百万円の場合は所得税がマイナスになり、給付がなされます。低所得層の社会保険料と消費税負担をかなりカバーできる上、課税最低限は大幅に上がります。課税最低限を引き上げるためにも給付付き税額控除の導入が有効だと思いますが、総理の御見解をお聞かせください。
次に、総理が目指す強い経済について伺います。
十月に公表された国際通貨基金、IMFの最新の推計によると、二〇二六年に我が国の名目GDPはインドに抜かれ、世界第五位に転落する見通しとなりました。一人当たり名目GDPもドルベースで見ると世界第三十八位です。極め付けが実質実効為替レートの低下です。
通貨の総合的な購買力を示す指標とされていますが、二〇二〇年を一〇〇とすると、二〇二五年は七一・四八まで下がっています。一九九九年に一四三・三四という数字がありますから、その半分です。円が安くなったと言われるゆえんです。ここから我が国の持続的な経済成長の道筋をいかに描いていくか、今まさにそのための戦略が求められています。
潜在成長率とは、供給面、つまり生産要素を平均的、持続可能な水準で投入した場合に実現できる実質GDPの成長率のことであり、供給構造とほぼ同義です。この潜在成長率は、この二十年の間、ゼロ%から一%の間で推移しています。この潜在成長率を上げることと、マイナスのGDPギャップ、需要と供給の差、つまり需要が少ないということです、を解消することが、経済が成長するための必要条件です。
ところが、マイナスのGDPギャップは、単なる需要不足というよりも、潜在的な需要構造に供給構造が十分に対応していないがゆえに生じていると思われる側面があります。過労死を生じさせるような働き方は規制が強化されて当然です。しかしながら、現場を見ないで規制を強化し過ぎることで需要と供給のミスマッチが生じることも事実です。
仕事があっても規制のゆえに受注できない小規模土木、建築業者、平日が雨だったので土日の晴れ間に仕事をしようとしても元請が禁じるので働くに働けない町の塗装業者、このような需要と供給のミスマッチを解消することが潜在成長力を高めることになると考えますが、土木、建築、塗装、運送等の現場の声に総理はどのようにお答えになりますか。
さきの所信表明演説の中で高市総理は、大胆な危機管理投資による力強い経済成長を掲げ、AIや半導体などの戦略分野における官民一体での積極投資や人材育成、研究開発支援を進めることなどを通じて、日本の供給構造を強化していくことを述べられました。その方向性自体は我が党としても賛同するところですが、その手法に着目すると、危機管理投資の多くが公共投資や補助金支援といった、これまでの定番とも言えるような財政出動が政策の中心に据えられているように見受けられます。
潜在成長率を高めるためには、一時的な需要喚起策では不十分であり、イノベーション促進や企業の競争を活性化させるための規制改革といった供給能力を高めるための取組が必要不可欠です。我が党が考える成長戦略の肝は、日本経済のこれまでの失われた三十年の構造を抜本的に転換し、日本経済を牽引する企業の稼ぐ力、粗利を底上げできるような供給構造の再設計です。構造を変化させずに古い構造を強化するのが最悪です。
高付加価値の物やサービスの創出を担う人材の育成やイノベーションを生み出すための人材基盤の強化も極めて重要な課題です。総理は演説の中で、イノベーションを興すことのできる人材の重要性に言及され、公教育の強化や大学改革などの科学技術、人材育成に資する戦略的支援に意欲を示されました。我が党もその考えに強く賛同するところですが、これまで多くの政権は同様の認識を示しながらも、実際には制度の部分的な拡充にとどまり、真の改革には至っていないのが現状です。
総理、成長戦略の観点から、日本のイノベーションを支える教育政策を推進することが重要と考えますが、御見解をお聞かせください。
十月十三日、大阪・関西万博は、百八十四日間にわたる会期を終え、多くの人々に惜しまれながらも無事に閉幕しました。会期中の来場者数は二千五百万人を超え、連日SNS上では各国パビリオンが話題となるなど、未来社会の姿や革新的なテクノロジーが広く人々の関心を集め、より身近なものとして感じられる機会となりました。
高市総理が所信表明演説で述べられたとおり、強い経済の基盤となるのは優れた科学技術力にあります。今回の万博で得られた技術的、社会的なレガシー、遺産を今後の科学技術政策やイノベーションの促進にどのように生かされますか。総理の考えをお示しください。
かつてのアベノミクスでは、デフレからの脱却を目指して、大胆な金融緩和と機動的な財政出動、民間活力を引き出す成長戦略のいわゆる三本の矢によって成長と分配の好循環を目指しました。しかしながら、その中核であった構造改革や規制改革では目に見える形での進展は見られず、生産性向上や所得拡大への広がりが限定的だったことは否めません。
長らく我が国の成長を阻み、経済の活力を失わせてきた最大の要因は、イノベーションに熱心でなかった既得権です。既得権は様々な方面に深く根を張っています。既得権という堅牢な壁を打ち破り、成長産業の拡大を推し進めていくためには規制改革が必要不可欠です。
我が党はかねてより、ライドシェアの全面解禁や労働移動の円滑化といった規制改革の必要性を主張してきましたが、いまだに政府の改革は遅々として進んでいないのが実情です。
総理は、日本経済の力強い成長の実現を目指して新たに日本成長戦略会議を立ち上げると述べられました。規制改革においても現状の規制改革推進会議の実効性を高めるために、例えば、かつての土光臨調のような強力な権限を持った第三次臨時行政調査会を設置するといった改革を実行するお考えはないでしょうか。
次に、財政政策について伺います。
総理は所信表明の中で、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を下げていくことで財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保すると述べられました。私は、この発言こそが総理所信のエッセンスであり、全てのセンターピンに当たると考えております。しかし同時に、極めて実現のハードルが高いことも承知しております。
そこで、質問です。
財政の持続可能性の条件として考えられるのが、政府債務残高の対GDP比率を発散させない、大きくしないということです。政府債務残高の対GDP比率が発散しないかどうか考える際、財政赤字の大きさよりもプライマリーバランスの大きさが問題になります。プライマリーバランスが黒字であれば、利払い費以外の支出は税収等でカバーできているので、財政赤字は利払い費の範囲内ということになります。このプライマリーバランスの黒字化という表現は、骨太方針二〇二五でも掲げられていますが、総理の所信にはありません。これはなぜでしょうか。お答えください。
また、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくとのことですが、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑えても、利子率が高くなれば政府債務残高の対GDP比は下がらない可能性があります。マーケットから信認を得られず、責任ある積極財政とは言えなくなります。この点をどのようにお考えか、併せてお答えください。
財政に関する今までの論争では、無責任な積極財政と緊縮財政の二項対立に陥りがちであったと考えています。これらの議論では、政府の規模に過度に着目し、民間経済は二の次とされてきました。その観点から、責任ある積極財政の本丸は大きな民間経済を実現することであると考えますが、総理はどうお考えですか。
責任ある積極財政とばらまきは全く別物であり、その観点から、EBPM、証拠に基づく政策立案を推進する政府効率化局を設置すること、租税特別措置・補助金見直し担当の大臣を設置することを我々は前向きに捉えています。しかし、この制度を効果的に租特や補助金の削減につなげることができるかどうかは、これらの制度の運用方法に懸かっております。
過去には事業仕分によって同様に大規模な支出削減を目指したものの、目標を達成することができなかった事実があります。この点に関して、事業仕分のどこに問題があり、それを踏まえて政府効率化局ではどのような方法で歳出改革を進めていきたいか、総理のお考えを伺います。
租税特別措置について、我が党は結党以来、適用実態が不透明である点や、効果検証が困難であり、EBPMから程遠いことを指摘続けてきました。総理は、租税特別措置の在り方について、EBPMの観点からどのように考えますか。
現在の租税特別措置の在り方は、国民への情報公開が不十分であるばかりか、効果検証も十分になされておらず、経済成長のための政策として不適当と考えざるを得ません。過去の租特の在り方は抜本的に見直し、各租特について政策効果をきちんと検証することと、その政策効果に従って廃止することを必ず行うと明言していただけますか。総理の決意を伺います。
もし過度に公的投資へ依存すれば、国債発行の増加により金利を押し上げ、民間投資をクラウディングアウト、締め出すことで経済の非効率性をもたらし、成長率を押し下げる逆の効果を生み出すシナリオすら想定されます。そうであればこそ、国からの投資に依存しない方法による民間経済の強化、特に供給力の強化は責任ある積極財政の大前提ではありませんか。
社会保障政策について伺います。
我が党は、社会保険料を下げる改革を最重要政策として掲げています。この改革の趣旨は、現役世代の社会保険料負担を軽減するとともに、膨張する医療費を抑制し、制度の持続可能性を保つことで、少子高齢化社会においても誰もが安心して質の高い医療を受けられるようにすることにあります。
国民医療費は二〇二四年度において年間四十八兆円に上りますが、これは二〇二五年における国家予算百十五兆円の約四割に相当し、さらに毎年一兆円規模で増加傾向にあります。とりわけ問題なのは、現役世代が働きながら支払う社会保険料で高齢者を支える後期高齢者医療制度の仕組みです。この制度により、現役世代は一人当たり約十四万円もの支援を行っており、世代間でいびつな構造となっています。こうした負担増は、現役世代の将来不安となり、若者の結婚や子育てへの希望を奪い、消費や投資の意欲をそぐことで、少子化の加速と経済の停滞を深刻化させる要因となっています。
社会保障制度を持続可能なものとするために、抜本的な構造改革によって医療費の膨張傾向を断ち切る必要があると我が党は強い危機意識を持っています。我が国の内政における一番の課題は、この社会保障の問題をこれ以上先送りすることは許されません。高市政権において社会保障制度改革をどのように位置付けているのか、明確にお答えください。
さきの参議院選挙が行われてから三か月の月日がたちました。総理は所信表明演説において、現役世代の保険料負担を抑えるため、当面の対応が急がれるテーマについては早急に議論を進めると述べられました。それなら、早急に骨太の方針に記した改革項目の着実な実行と、積み残した論点や乗り越えるべき課題について真正面から向き合うことを改めてこの場で明言していただけませんか。
十月二十日に署名した自民党との連立政権合意書では、実現すべき十二項目の政策を列記しています。そのうち、我が党の政策の一丁目一番地として幾たびも強調してきたのは社会保障改革です。骨太の方針二〇二五において、持続可能な社会保障制度のための改革を実行し、現役世代の保険料負担を含む国民負担の軽減を実現すると明確に記載がされました。この実現に向けては、日本医師会を始めとした各種団体などの抵抗が予想されます。
総理、抵抗勢力におもねることなく、この骨太の方針に明記された社会保障改革を確実に実行することを改めてこの場でお約束いただけませんか。
また、その中で一番目に挙げられているOTC類似薬の保険適用見直しについて、セルフメディケーションを推進することで、薬剤費のみならず、これに伴う医療費全体の削減を実現するという政府の立場を明確にしていただきたい。併せて総理の決意のほどを伺います。
国民の医療費負担を下げるため、医療機関も輸出企業と同様、消費税の還付対象としてはどうですか。現在は診療報酬を上げることで補填されていますが、その必要がなくなり、診療報酬を減額させることができます。総理の見解をお聞かせください。
次に、AI、人工知能について質問します。
総理が多角的な観点から総合支援を講ずる対象とされた分野の筆頭がAI、人工知能でした。文字や音声等の入力があれば、それに対して自動的に問題を解決するように見える機械学習とディープラーニング、深層学習がAIに実装され始めた二〇一三年に、オックスフォード大学のカール・フレイ教授とマイケル・オズボーン教授が「雇用の未来」という報告書を発表し、世界に衝撃を与えました。世界的に有名になったのは、アメリカで行われている全労働の四七%が自動化できるだろうと書かれていたからです。
今年八月にリリースされたチャットGPT5辺りから、生成AIは異次元の進化を遂げたという印象です。総理は、AIは労働を補完するものとして活用するつもりなのか、あるいは労働に置き換わるものとして活用を進めるおつもりなのか、お答えください。
AIは、ハルシネーションと言われる虚偽情報の作成さえ克服されればインターネットに匹敵する技術革新と言われており、AIの開発や利活用が我が国の競争力に直結する可能性が高い。社会にプラスの変革をもたらす一方で、倫理やプライバシー権、誤情報などリスクも指摘されており、対応策が求められています。
例えば、アメリカのCOMPASというシステムは、再犯リスクを評価するために利用されてきた統計アルゴリズム支援ツールですが、特定の人種に対し不公平な予測を下すことが大きな問題となりました。この問題は、長年にわたる人種格差が反映されたデータがAIアルゴリズムの学習に用いられていることが原因だと考えられたからです。
また、アマゾン社ではAIを用いた優秀な技術者の採用を進めていましたが、技術職の多数が男性であることからシステムが男性を採用することが望ましいと判断し、履歴書に女性に関する単語があるだけで採用されなくなるなど、女性差別に発展する事態となりました。この問題により、アマゾン社はAIによる採用を打ち切ったと報道されています。
総理は、政府と民間のAI活用に何らかの指針やルールが必要だとお考えですか。必要なら、指針やルールはどのような原則に基づきますか。
次に、ロボットの更なる社会実装についてお伺いします。
総理にも是非、ネットでアメリカのボストン・ダイナミクス社の二足歩行ロボット、アトラスや四足歩行ロボット、スポットを御覧いただきたいと思います。アトラスはバク宙、バク転するロボットとして話題になりました。スポットは約八百万円で市販されており、既に建設現場等で活躍しております。生成AIと同様に、恐るべき進化だと思います。
生成AI搭載のロボットは様々な領域で利活用が期待できると考えられますが、総理はどのようにお考えでしょうか。
結びに、国内外に多くの課題が山積する中、一つでも多くの政策を実現し、課題を解決するため、我が党は自民党との連立政権樹立という大変重い決断を下しました。これから、高市政権の良きパートナーとして、国政を前進させていくために他党の皆様方とも真摯な議論を重ねていくことをお約束し、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →私は、会派を代表し、高市総理の所信表明演説に関して総理に質問をいたします。
まず、物価高対策に関して質問します。
物価高対策として給付や減税が参院選前から争点になってきましたが、この間、野党の皆様方の御理解をいただき、ガソリン、軽油の暫定税率の廃止を実現することができました。しかし、現下の物価高による国民生活の負担の重さを鑑みれば、速やかに、できるだけ多くの皆さんの賛同を得て、更に対策を講じるべきと考えます。
我が党が自由民主党との連立合意書で示したいわゆる十二本の矢の中には、給付付き税額控除の制度設計が盛り込まれています。また、現在は多くの会派が給付付き税額控除の有用性を認識しており、実現の可能性はこれまで最も高まっています。一方で、給付付き税額控除は、その目的によって様々な制度設計があり得るため、意見をすり合わせていく必要があるとも認識しております。
ところで、我が国の負担と給付の関係を見ると、特に現役世代の低所得者層の社会保険料負担が重く、物価高でも特に深刻な影響を受けています。そうした人たちこそ、最も支援され救済されるべきだと考えますが、総理の認識を伺います。
給付付き税額控除の仕組みは既に多くの国で導入されていますが、米国の勤労所得控除、EITC、アーンド・インカム・タックス・クレジットが基本になると考えています。現役世代の勤労者のみを対象とする仕組みですが、高齢者や失業者は別途支援を受けています。長年、所得把握が容易にできないことを理由に実現に至っていません。しかし、現役世代の勤労者のみを対象とするならば、年末調整、確定申告時に把握される所得に対して実施できます。所得が低く確定申告をしていない個人事業主は、確定申告をしたら給付を受けられるようにします。仮払いして事後に精算するなら、すぐにでも支給可能です。
総理の御判断で、今すぐにでも実現可能なこの簡易版給付付き税額控除の仕組みを始めるつもりはありませんか。総理のお考えをお聞かせください。
いわゆる年収の壁も給付付き税額控除の導入により大幅に引き上げることができます。年二十万円を基本額として、年収二百万円までは二十万円を全額を給付、二百万円超から給付額を逓減し、三百万円で消失とすれば、例えば年収二百万円の場合は所得税がマイナスになり、給付がなされます。低所得層の社会保険料と消費税負担をかなりカバーできる上、課税最低限は大幅に上がります。課税最低限を引き上げるためにも給付付き税額控除の導入が有効だと思いますが、総理の御見解をお聞かせください。
次に、総理が目指す強い経済について伺います。
十月に公表された国際通貨基金、IMFの最新の推計によると、二〇二六年に我が国の名目GDPはインドに抜かれ、世界第五位に転落する見通しとなりました。一人当たり名目GDPもドルベースで見ると世界第三十八位です。極め付けが実質実効為替レートの低下です。
通貨の総合的な購買力を示す指標とされていますが、二〇二〇年を一〇〇とすると、二〇二五年は七一・四八まで下がっています。一九九九年に一四三・三四という数字がありますから、その半分です。円が安くなったと言われるゆえんです。ここから我が国の持続的な経済成長の道筋をいかに描いていくか、今まさにそのための戦略が求められています。
潜在成長率とは、供給面、つまり生産要素を平均的、持続可能な水準で投入した場合に実現できる実質GDPの成長率のことであり、供給構造とほぼ同義です。この潜在成長率は、この二十年の間、ゼロ%から一%の間で推移しています。この潜在成長率を上げることと、マイナスのGDPギャップ、需要と供給の差、つまり需要が少ないということです、を解消することが、経済が成長するための必要条件です。
ところが、マイナスのGDPギャップは、単なる需要不足というよりも、潜在的な需要構造に供給構造が十分に対応していないがゆえに生じていると思われる側面があります。過労死を生じさせるような働き方は規制が強化されて当然です。しかしながら、現場を見ないで規制を強化し過ぎることで需要と供給のミスマッチが生じることも事実です。
仕事があっても規制のゆえに受注できない小規模土木、建築業者、平日が雨だったので土日の晴れ間に仕事をしようとしても元請が禁じるので働くに働けない町の塗装業者、このような需要と供給のミスマッチを解消することが潜在成長力を高めることになると考えますが、土木、建築、塗装、運送等の現場の声に総理はどのようにお答えになりますか。
さきの所信表明演説の中で高市総理は、大胆な危機管理投資による力強い経済成長を掲げ、AIや半導体などの戦略分野における官民一体での積極投資や人材育成、研究開発支援を進めることなどを通じて、日本の供給構造を強化していくことを述べられました。その方向性自体は我が党としても賛同するところですが、その手法に着目すると、危機管理投資の多くが公共投資や補助金支援といった、これまでの定番とも言えるような財政出動が政策の中心に据えられているように見受けられます。
潜在成長率を高めるためには、一時的な需要喚起策では不十分であり、イノベーション促進や企業の競争を活性化させるための規制改革といった供給能力を高めるための取組が必要不可欠です。我が党が考える成長戦略の肝は、日本経済のこれまでの失われた三十年の構造を抜本的に転換し、日本経済を牽引する企業の稼ぐ力、粗利を底上げできるような供給構造の再設計です。構造を変化させずに古い構造を強化するのが最悪です。
高付加価値の物やサービスの創出を担う人材の育成やイノベーションを生み出すための人材基盤の強化も極めて重要な課題です。総理は演説の中で、イノベーションを興すことのできる人材の重要性に言及され、公教育の強化や大学改革などの科学技術、人材育成に資する戦略的支援に意欲を示されました。我が党もその考えに強く賛同するところですが、これまで多くの政権は同様の認識を示しながらも、実際には制度の部分的な拡充にとどまり、真の改革には至っていないのが現状です。
総理、成長戦略の観点から、日本のイノベーションを支える教育政策を推進することが重要と考えますが、御見解をお聞かせください。
十月十三日、大阪・関西万博は、百八十四日間にわたる会期を終え、多くの人々に惜しまれながらも無事に閉幕しました。会期中の来場者数は二千五百万人を超え、連日SNS上では各国パビリオンが話題となるなど、未来社会の姿や革新的なテクノロジーが広く人々の関心を集め、より身近なものとして感じられる機会となりました。
高市総理が所信表明演説で述べられたとおり、強い経済の基盤となるのは優れた科学技術力にあります。今回の万博で得られた技術的、社会的なレガシー、遺産を今後の科学技術政策やイノベーションの促進にどのように生かされますか。総理の考えをお示しください。
かつてのアベノミクスでは、デフレからの脱却を目指して、大胆な金融緩和と機動的な財政出動、民間活力を引き出す成長戦略のいわゆる三本の矢によって成長と分配の好循環を目指しました。しかしながら、その中核であった構造改革や規制改革では目に見える形での進展は見られず、生産性向上や所得拡大への広がりが限定的だったことは否めません。
長らく我が国の成長を阻み、経済の活力を失わせてきた最大の要因は、イノベーションに熱心でなかった既得権です。既得権は様々な方面に深く根を張っています。既得権という堅牢な壁を打ち破り、成長産業の拡大を推し進めていくためには規制改革が必要不可欠です。
我が党はかねてより、ライドシェアの全面解禁や労働移動の円滑化といった規制改革の必要性を主張してきましたが、いまだに政府の改革は遅々として進んでいないのが実情です。
総理は、日本経済の力強い成長の実現を目指して新たに日本成長戦略会議を立ち上げると述べられました。規制改革においても現状の規制改革推進会議の実効性を高めるために、例えば、かつての土光臨調のような強力な権限を持った第三次臨時行政調査会を設置するといった改革を実行するお考えはないでしょうか。
次に、財政政策について伺います。
総理は所信表明の中で、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を下げていくことで財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保すると述べられました。私は、この発言こそが総理所信のエッセンスであり、全てのセンターピンに当たると考えております。しかし同時に、極めて実現のハードルが高いことも承知しております。
そこで、質問です。
財政の持続可能性の条件として考えられるのが、政府債務残高の対GDP比率を発散させない、大きくしないということです。政府債務残高の対GDP比率が発散しないかどうか考える際、財政赤字の大きさよりもプライマリーバランスの大きさが問題になります。プライマリーバランスが黒字であれば、利払い費以外の支出は税収等でカバーできているので、財政赤字は利払い費の範囲内ということになります。このプライマリーバランスの黒字化という表現は、骨太方針二〇二五でも掲げられていますが、総理の所信にはありません。これはなぜでしょうか。お答えください。
また、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくとのことですが、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑えても、利子率が高くなれば政府債務残高の対GDP比は下がらない可能性があります。マーケットから信認を得られず、責任ある積極財政とは言えなくなります。この点をどのようにお考えか、併せてお答えください。
財政に関する今までの論争では、無責任な積極財政と緊縮財政の二項対立に陥りがちであったと考えています。これらの議論では、政府の規模に過度に着目し、民間経済は二の次とされてきました。その観点から、責任ある積極財政の本丸は大きな民間経済を実現することであると考えますが、総理はどうお考えですか。
責任ある積極財政とばらまきは全く別物であり、その観点から、EBPM、証拠に基づく政策立案を推進する政府効率化局を設置すること、租税特別措置・補助金見直し担当の大臣を設置することを我々は前向きに捉えています。しかし、この制度を効果的に租特や補助金の削減につなげることができるかどうかは、これらの制度の運用方法に懸かっております。
過去には事業仕分によって同様に大規模な支出削減を目指したものの、目標を達成することができなかった事実があります。この点に関して、事業仕分のどこに問題があり、それを踏まえて政府効率化局ではどのような方法で歳出改革を進めていきたいか、総理のお考えを伺います。
租税特別措置について、我が党は結党以来、適用実態が不透明である点や、効果検証が困難であり、EBPMから程遠いことを指摘続けてきました。総理は、租税特別措置の在り方について、EBPMの観点からどのように考えますか。
現在の租税特別措置の在り方は、国民への情報公開が不十分であるばかりか、効果検証も十分になされておらず、経済成長のための政策として不適当と考えざるを得ません。過去の租特の在り方は抜本的に見直し、各租特について政策効果をきちんと検証することと、その政策効果に従って廃止することを必ず行うと明言していただけますか。総理の決意を伺います。
もし過度に公的投資へ依存すれば、国債発行の増加により金利を押し上げ、民間投資をクラウディングアウト、締め出すことで経済の非効率性をもたらし、成長率を押し下げる逆の効果を生み出すシナリオすら想定されます。そうであればこそ、国からの投資に依存しない方法による民間経済の強化、特に供給力の強化は責任ある積極財政の大前提ではありませんか。
社会保障政策について伺います。
我が党は、社会保険料を下げる改革を最重要政策として掲げています。この改革の趣旨は、現役世代の社会保険料負担を軽減するとともに、膨張する医療費を抑制し、制度の持続可能性を保つことで、少子高齢化社会においても誰もが安心して質の高い医療を受けられるようにすることにあります。
国民医療費は二〇二四年度において年間四十八兆円に上りますが、これは二〇二五年における国家予算百十五兆円の約四割に相当し、さらに毎年一兆円規模で増加傾向にあります。とりわけ問題なのは、現役世代が働きながら支払う社会保険料で高齢者を支える後期高齢者医療制度の仕組みです。この制度により、現役世代は一人当たり約十四万円もの支援を行っており、世代間でいびつな構造となっています。こうした負担増は、現役世代の将来不安となり、若者の結婚や子育てへの希望を奪い、消費や投資の意欲をそぐことで、少子化の加速と経済の停滞を深刻化させる要因となっています。
社会保障制度を持続可能なものとするために、抜本的な構造改革によって医療費の膨張傾向を断ち切る必要があると我が党は強い危機意識を持っています。我が国の内政における一番の課題は、この社会保障の問題をこれ以上先送りすることは許されません。高市政権において社会保障制度改革をどのように位置付けているのか、明確にお答えください。
さきの参議院選挙が行われてから三か月の月日がたちました。総理は所信表明演説において、現役世代の保険料負担を抑えるため、当面の対応が急がれるテーマについては早急に議論を進めると述べられました。それなら、早急に骨太の方針に記した改革項目の着実な実行と、積み残した論点や乗り越えるべき課題について真正面から向き合うことを改めてこの場で明言していただけませんか。
十月二十日に署名した自民党との連立政権合意書では、実現すべき十二項目の政策を列記しています。そのうち、我が党の政策の一丁目一番地として幾たびも強調してきたのは社会保障改革です。骨太の方針二〇二五において、持続可能な社会保障制度のための改革を実行し、現役世代の保険料負担を含む国民負担の軽減を実現すると明確に記載がされました。この実現に向けては、日本医師会を始めとした各種団体などの抵抗が予想されます。
総理、抵抗勢力におもねることなく、この骨太の方針に明記された社会保障改革を確実に実行することを改めてこの場でお約束いただけませんか。
また、その中で一番目に挙げられているOTC類似薬の保険適用見直しについて、セルフメディケーションを推進することで、薬剤費のみならず、これに伴う医療費全体の削減を実現するという政府の立場を明確にしていただきたい。併せて総理の決意のほどを伺います。
国民の医療費負担を下げるため、医療機関も輸出企業と同様、消費税の還付対象としてはどうですか。現在は診療報酬を上げることで補填されていますが、その必要がなくなり、診療報酬を減額させることができます。総理の見解をお聞かせください。
次に、AI、人工知能について質問します。
総理が多角的な観点から総合支援を講ずる対象とされた分野の筆頭がAI、人工知能でした。文字や音声等の入力があれば、それに対して自動的に問題を解決するように見える機械学習とディープラーニング、深層学習がAIに実装され始めた二〇一三年に、オックスフォード大学のカール・フレイ教授とマイケル・オズボーン教授が「雇用の未来」という報告書を発表し、世界に衝撃を与えました。世界的に有名になったのは、アメリカで行われている全労働の四七%が自動化できるだろうと書かれていたからです。
今年八月にリリースされたチャットGPT5辺りから、生成AIは異次元の進化を遂げたという印象です。総理は、AIは労働を補完するものとして活用するつもりなのか、あるいは労働に置き換わるものとして活用を進めるおつもりなのか、お答えください。
AIは、ハルシネーションと言われる虚偽情報の作成さえ克服されればインターネットに匹敵する技術革新と言われており、AIの開発や利活用が我が国の競争力に直結する可能性が高い。社会にプラスの変革をもたらす一方で、倫理やプライバシー権、誤情報などリスクも指摘されており、対応策が求められています。
例えば、アメリカのCOMPASというシステムは、再犯リスクを評価するために利用されてきた統計アルゴリズム支援ツールですが、特定の人種に対し不公平な予測を下すことが大きな問題となりました。この問題は、長年にわたる人種格差が反映されたデータがAIアルゴリズムの学習に用いられていることが原因だと考えられたからです。
また、アマゾン社ではAIを用いた優秀な技術者の採用を進めていましたが、技術職の多数が男性であることからシステムが男性を採用することが望ましいと判断し、履歴書に女性に関する単語があるだけで採用されなくなるなど、女性差別に発展する事態となりました。この問題により、アマゾン社はAIによる採用を打ち切ったと報道されています。
総理は、政府と民間のAI活用に何らかの指針やルールが必要だとお考えですか。必要なら、指針やルールはどのような原則に基づきますか。
次に、ロボットの更なる社会実装についてお伺いします。
総理にも是非、ネットでアメリカのボストン・ダイナミクス社の二足歩行ロボット、アトラスや四足歩行ロボット、スポットを御覧いただきたいと思います。アトラスはバク宙、バク転するロボットとして話題になりました。スポットは約八百万円で市販されており、既に建設現場等で活躍しております。生成AIと同様に、恐るべき進化だと思います。
生成AI搭載のロボットは様々な領域で利活用が期待できると考えられますが、総理はどのようにお考えでしょうか。
結びに、国内外に多くの課題が山積する中、一つでも多くの政策を実現し、課題を解決するため、我が党は自民党との連立政権樹立という大変重い決断を下しました。これから、高市政権の良きパートナーとして、国政を前進させていくために他党の皆様方とも真摯な議論を重ねていくことをお約束し、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
高
高市早苗#10
○内閣総理大臣(高市早苗君) 浅田均議員の御質問にお答えいたします。
給付付き税額控除の導入についてお尋ねがございました。
税、社会保険料負担で苦しむ中低所得者の負担を軽減し、所得に応じて手取りが増えるようにしなければなりません。そのため、早期に給付付き税額控除の制度設計に着手いたします。詳細につきましては、御指摘の点も含めて議論を深めてまいります。
建設業や運送業における現場の声についてお尋ねがありました。
働き方改革関連法により、建設業、運送業にも昨年度から時間外労働の上限規制が適用され、取引慣行の改善など、働き方改革の取組を進めています。
労働時間規制につきましては、建設業や運送業の現場においても様々な意見があると承知をしております。現在、厚生労働省の審議会において議論が行われております。様々な御意見をお伺いしつつ、働き方の実態とニーズを踏まえて検討を深めていくものと考えております。
日本のイノベーションを支える教育政策についてお尋ねがありました。
強い経済の基盤をつくり上げるのは、イノベーションを興すことのできる人材の育成が重要です。このため、高校、大学を通じた文理分断からの脱却と専門高校の機能強化、大学における理工・デジタル系人材の育成の重視など、高校から大学までを通じた産業イノベーション人材を育成するためのシステム改革を一体的に進めてまいります。
万博のレガシーと科学技術政策についてお尋ねがありました。
大阪・関西万博には、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、国内の各地から、そして世界中の国々から二千九百万人を超える方々が来場されて、成功裏に閉幕しました。
今回の万博では、様々な先端技術を会場に集め、来場者に未来社会を体感いただくという、我が国の科学技術力向上にとって貴重な技術的、社会的レガシーが得られました。このレガシーを生かし、我が国の課題解決に資する先端技術を開花させていくことが重要です。
先日設置した日本成長戦略本部で、新技術立国・競争力強化について経済産業大臣を担当大臣として指名し、戦略策定を指示しました。また、公教育の強化や大学改革を進めるとともに、科学技術、人材育成に資する戦略的な支援を行い、新技術立国を目指してまいります。
規制改革についてお尋ねがありました。
規制改革については、先日開催した日本成長戦略本部において、この戦略分野ごとの検討の中で新たな需要創出や拡大につながる規制改革も取り入れるように既に指示をしたところでございます。かかる観点から、日本成長戦略を担当する城内大臣に規制改革についても新たに担当させることといたしました。
いずれにしましても、人口減少、少子高齢化等の課題を克服し、地方の活性化につなげるため、絶え間ない規制改革の取組は重要でございます。御指摘いただきました臨時行政調査会、いわゆる土光臨調と同様に、内閣総理大臣の諮問機関であります規制改革推進会議や新たに設置した日本成長戦略会議等での議論を通じて、必要となる規制・制度改革を強力に進めてまいります。
責任ある積極財政についてお尋ねがございました。
この内閣におきましては、責任ある積極財政の考え方の下、戦略的に財政出動を行い、強い経済を構築し、経済成長率を高めるとともに、中期的に債務残高対GDP比の引下げを安定的に実現する中で、必要に応じてプライマリーバランスの目標年度についても再確認を行うということにより、強い経済の実現と財政健全化を両立してまいります。
こうした道筋を通じ、金利動向にも留意しつつ、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります。
責任ある積極財政、歳出改革と租税特別措置の見直し、供給力の強化についてお尋ねがありました。
この内閣では、経済あっての財政の考え方の下、強い経済を構築するため、戦略的な財政出動を行います。その上で、責任ある積極財政の考えに基づく経済財政運営を行うに当たっては、政府として必要な施策を国民の皆様にお届けする一方で、無駄の削減などについて不断の見直しを行うことが重要です。
今般の自民党、日本維新の会の連立合意におきまして、租税特別措置及び高額補助金について総点検を行い、政策効果の低いものは廃止すると盛り込まれております。政府としても、適正化を進めるよう、関係大臣に指示をいたしております。
こうした取組を前提に、戦略的な財政出動を行うことで、日本経済の供給構造を強化し、所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税率を上げずとも税収を増加させるという姿を目指してまいります。
社会保障改革についてお尋ねがございました。
国民の皆様の命と健康を守ることは重要な安全保障でございます。日本維新の会との連立政権合意書にあるように、社会保障関係費の急激な増加に対する危機感と、現役世代を中心とした過度な負担上昇に対する問題意識を共有し、社会保障改革に取り組んでまいりたいと考えております。
また、日本維新の会、公明党、自民党の三党合意の趣旨は政府の骨太の方針二〇二五にも反映されていることから、政府としては、これに沿ってしっかりと対応してまいります。
具体的には、OTC類似薬の保険給付の在り方の見直しについては、医療機関における必要な受診を確保しつつ、セルフメディケーションを推進する観点から、医療用の医薬品を市販薬に転用するスイッチOTC化も含めて、検討を進めます。
このほか、金融所得の反映などの応能負担の徹底、電子カルテを含む医療機関の電子化を通じた効率的で質の高い医療の実現などについて迅速に検討を進め、こうした社会保障制度改革を進めていく中で、現役世代の保険料負担の抑制につなげてまいります。
医療に係る消費税についてお尋ねがございました。
日本維新の会と自民党の連立政権合意では、医療機関における消費税負担の在り方も検討項目となっています。
これまで社会保険診療は消費税が非課税とされており、医療機関等の仕入れに要する消費税の負担は診療報酬によって手当てを行っています。
医療機関を輸出企業のように消費税の還付対象とするということにつきましては、社会政策的な配慮に基づき消費税が非課税とされているほかのサービスへの影響などの課題について、更なる検討が必要になると考えております。
AIと労働の関係性及びAIロボットについてのお尋ねがありました。
AIの活用は、人口減少が進む中、業務の効率化に寄与するのみならず、労働を補完し、新たな産業の創出にもつながるものと考えています。また、AIを安心して活用できるよう、AI法に基づき、透明性、公平性、安全性など、AI利用の適正性確保のための指針を年内を目途に策定してまいります。
AIは日本成長戦略における戦略分野であり、多角的な観点からの総合支援策の立案を担当大臣に指示しております。
御指摘のAIを搭載したロボットにつきましても、インフラ建設、管理などの様々なリスクの低減や社会課題解決に役立つことから、その開発を推進するとともに、官民による普及拡大を図るための新たな戦略を策定します。
以上です。ありがとうございます。拍手
─────────────
この発言だけを見る →給付付き税額控除の導入についてお尋ねがございました。
税、社会保険料負担で苦しむ中低所得者の負担を軽減し、所得に応じて手取りが増えるようにしなければなりません。そのため、早期に給付付き税額控除の制度設計に着手いたします。詳細につきましては、御指摘の点も含めて議論を深めてまいります。
建設業や運送業における現場の声についてお尋ねがありました。
働き方改革関連法により、建設業、運送業にも昨年度から時間外労働の上限規制が適用され、取引慣行の改善など、働き方改革の取組を進めています。
労働時間規制につきましては、建設業や運送業の現場においても様々な意見があると承知をしております。現在、厚生労働省の審議会において議論が行われております。様々な御意見をお伺いしつつ、働き方の実態とニーズを踏まえて検討を深めていくものと考えております。
日本のイノベーションを支える教育政策についてお尋ねがありました。
強い経済の基盤をつくり上げるのは、イノベーションを興すことのできる人材の育成が重要です。このため、高校、大学を通じた文理分断からの脱却と専門高校の機能強化、大学における理工・デジタル系人材の育成の重視など、高校から大学までを通じた産業イノベーション人材を育成するためのシステム改革を一体的に進めてまいります。
万博のレガシーと科学技術政策についてお尋ねがありました。
大阪・関西万博には、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、国内の各地から、そして世界中の国々から二千九百万人を超える方々が来場されて、成功裏に閉幕しました。
今回の万博では、様々な先端技術を会場に集め、来場者に未来社会を体感いただくという、我が国の科学技術力向上にとって貴重な技術的、社会的レガシーが得られました。このレガシーを生かし、我が国の課題解決に資する先端技術を開花させていくことが重要です。
先日設置した日本成長戦略本部で、新技術立国・競争力強化について経済産業大臣を担当大臣として指名し、戦略策定を指示しました。また、公教育の強化や大学改革を進めるとともに、科学技術、人材育成に資する戦略的な支援を行い、新技術立国を目指してまいります。
規制改革についてお尋ねがありました。
規制改革については、先日開催した日本成長戦略本部において、この戦略分野ごとの検討の中で新たな需要創出や拡大につながる規制改革も取り入れるように既に指示をしたところでございます。かかる観点から、日本成長戦略を担当する城内大臣に規制改革についても新たに担当させることといたしました。
いずれにしましても、人口減少、少子高齢化等の課題を克服し、地方の活性化につなげるため、絶え間ない規制改革の取組は重要でございます。御指摘いただきました臨時行政調査会、いわゆる土光臨調と同様に、内閣総理大臣の諮問機関であります規制改革推進会議や新たに設置した日本成長戦略会議等での議論を通じて、必要となる規制・制度改革を強力に進めてまいります。
責任ある積極財政についてお尋ねがございました。
この内閣におきましては、責任ある積極財政の考え方の下、戦略的に財政出動を行い、強い経済を構築し、経済成長率を高めるとともに、中期的に債務残高対GDP比の引下げを安定的に実現する中で、必要に応じてプライマリーバランスの目標年度についても再確認を行うということにより、強い経済の実現と財政健全化を両立してまいります。
こうした道筋を通じ、金利動向にも留意しつつ、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります。
責任ある積極財政、歳出改革と租税特別措置の見直し、供給力の強化についてお尋ねがありました。
この内閣では、経済あっての財政の考え方の下、強い経済を構築するため、戦略的な財政出動を行います。その上で、責任ある積極財政の考えに基づく経済財政運営を行うに当たっては、政府として必要な施策を国民の皆様にお届けする一方で、無駄の削減などについて不断の見直しを行うことが重要です。
今般の自民党、日本維新の会の連立合意におきまして、租税特別措置及び高額補助金について総点検を行い、政策効果の低いものは廃止すると盛り込まれております。政府としても、適正化を進めるよう、関係大臣に指示をいたしております。
こうした取組を前提に、戦略的な財政出動を行うことで、日本経済の供給構造を強化し、所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税率を上げずとも税収を増加させるという姿を目指してまいります。
社会保障改革についてお尋ねがございました。
国民の皆様の命と健康を守ることは重要な安全保障でございます。日本維新の会との連立政権合意書にあるように、社会保障関係費の急激な増加に対する危機感と、現役世代を中心とした過度な負担上昇に対する問題意識を共有し、社会保障改革に取り組んでまいりたいと考えております。
また、日本維新の会、公明党、自民党の三党合意の趣旨は政府の骨太の方針二〇二五にも反映されていることから、政府としては、これに沿ってしっかりと対応してまいります。
具体的には、OTC類似薬の保険給付の在り方の見直しについては、医療機関における必要な受診を確保しつつ、セルフメディケーションを推進する観点から、医療用の医薬品を市販薬に転用するスイッチOTC化も含めて、検討を進めます。
このほか、金融所得の反映などの応能負担の徹底、電子カルテを含む医療機関の電子化を通じた効率的で質の高い医療の実現などについて迅速に検討を進め、こうした社会保障制度改革を進めていく中で、現役世代の保険料負担の抑制につなげてまいります。
医療に係る消費税についてお尋ねがございました。
日本維新の会と自民党の連立政権合意では、医療機関における消費税負担の在り方も検討項目となっています。
これまで社会保険診療は消費税が非課税とされており、医療機関等の仕入れに要する消費税の負担は診療報酬によって手当てを行っています。
医療機関を輸出企業のように消費税の還付対象とするということにつきましては、社会政策的な配慮に基づき消費税が非課税とされているほかのサービスへの影響などの課題について、更なる検討が必要になると考えております。
AIと労働の関係性及びAIロボットについてのお尋ねがありました。
AIの活用は、人口減少が進む中、業務の効率化に寄与するのみならず、労働を補完し、新たな産業の創出にもつながるものと考えています。また、AIを安心して活用できるよう、AI法に基づき、透明性、公平性、安全性など、AI利用の適正性確保のための指針を年内を目途に策定してまいります。
AIは日本成長戦略における戦略分野であり、多角的な観点からの総合支援策の立案を担当大臣に指示しております。
御指摘のAIを搭載したロボットにつきましても、インフラ建設、管理などの様々なリスクの低減や社会課題解決に役立つことから、その開発を推進するとともに、官民による普及拡大を図るための新たな戦略を策定します。
以上です。ありがとうございます。拍手
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福
神
神谷宗幣#12
○神谷宗幣君 参政党の神谷宗幣です。
会派を代表して、高市総理の所信表明に対して質問をいたします。
高市総理、第百四代内閣総理大臣就任、誠におめでとうございます。就任早々、トランプ大統領との会談を始めとする様々な外交活動に続いての国会での質疑、大変かと思いますが、よろしくお願いいたします。
本日は、党を代表して本会議場で質問に立つ初めての機会となりますので、冒頭、我々参政党のスタンスを説明してから質問に入りたいと思います。
参政党は、投票したい政党がないなら自分たちでゼロからつくろうと呼びかけ、二〇一九年からユーチューブで賛同者を募り、翌二〇二〇年に結党しました。業界団体、宗教団体の支援や企業献金を一切受けず、党員の党費と個人献金でつくってきた草の根の国民政党です。
参政党の理念は、国益を守り、世界に大調和をつくることです。国益とは国民の暮らしと誇りを守ることであり、国民には、今を生きる我々だけではなく、日本をつくってきた御先祖様とこれから生まれてくる子供たちも含まれます。世界の大調和とは、日本が真に自立をし、バランス・オブ・パワーにより世界の軍事的な衝突、戦争や争いをなくしていくことです。
この理念の実現のために我々は参政党を結党し、政治を諦めて選挙に行かなくなっていた国民の受皿をつくって、全国津々浦々で政治への参加を呼びかけ、結党から五年半で十八名の国会議員を擁するまでに成長し、こうして総理に質問する機会を得るに至りました。ここまで全国で支えてくださった党員や支持してくださった皆様に心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。
我々の飛躍は今年の参議院選挙でした。スローガンは日本人ファースト。行き過ぎたグローバリズムに歯止めを掛け、反グローバリズムの政策を進めるという思いを込めたものでした。
グローバリズムとは、情報や交通の発達により多国籍企業が台頭し、富と権力が一部の大企業や富裕層、ロビイストといったグローバルエリートに集中し、彼らが国の主権を超えて市場やルールを作って世界を動かしていく行為や思想のことを指します。
彼らは、国境をなくし、人、物、金の移動を自由にし、世界を一つにすることが正義であり、そうして生まれてくる混在化社会を多様性だと評価します。しかし、その結果を見ると、経済格差の拡大、民主主義の機能不全、中産階級の貧困化が進み、各国の主権や文化が損なわれてきたという現実があります。
こうした流れへの民衆の反発こそが反グローバリズムであり、日本人ファーストの政治運動です。このうねりは、グローバルエリートが既存メディアを使って世論をコントロールしようとする動きを超えて、SNSなどを通じて欧米を中心に世界中に広がっています。我が国の理念や活動はこうした世界の潮流の中から生まれたものです。
こうしたことを前提に、高市政権の政策の方向性について伺います。
総理は所信において、何をするにも強い経済をつくることが必要と述べられましたが、経済政策のキーワードである責任ある積極財政とは一体どういったものなのかを改めて御説明ください。
それが税金を集めて使うということであれば、これまで誤りを重ねてきた三十年の延長にほかならないものと考えます。政府は、集めて使う、集めて配るを繰り返してきましたが、使い方が適切ではなく、日本国民は豊かにはなれず、むしろ貧困が拡大しました。税と社会保険料を合わせた国民負担率も、三十年前の三五%から四六%へ上昇しています。これ以上集める前に、減税によって国民の自由な選択でお金が使える環境を整えるべきです。
日本は内需中心の国であり、国民の消費が活発になれば必ず経済も拡大し、税収も増えます。こうした観点から、政府支出の拡大に先立ち、大幅な減税を優先すべきと考えますが、責任ある積極財政における減税の位置付けについて総理の御所見をお伺いします。
次に、減税の方法についてです。
ガソリン税の上乗せ廃止は評価いたしますが、代替財源を議論していては意味がありません。
物価高対策といっても、日本は長年のデフレで物価が低く、外国人が安い日本に押し寄せてきています。今後、経済が正常化すれば物価上昇は避けられず、小規模な減税や給付では国民生活の困窮は改善しないと考えます。
今必要なのは、経済の血流を良くし、物価高に負けない成長と賃上げを実現することです。その点で、日本経済の血流を最も止めていると考えられるのが消費税です。消費税は、利益の有無にかかわらず売上げの一部を国に納める第二法人税となっており、国内経済を支える中小企業を最も苦しめる税となっています。
総理のおっしゃる強い経済、特に国内経済の再生には、消費税とインボイスの廃止こそ即効性が高く、最も効果的だと考えます。廃止すれば中小企業に資金が残り、賃上げが進み、個人消費が活性化します。
それにもかかわらず、なぜ総理は消費税減税を避け、制度設計に時間を要する給付付き税額控除にかじを切ろうとされているのか。消費税の逆進性を補うどころか、更なる税率引上げを見据えているようにも見えます。その真意をお聞かせください。
減税の話をすると財源論が必ず出てきますが、税収は増えています。次年度の予算を一・二倍に増やそうとしている今、財源がないとは言えません。
政府は、消費税を廃止した場合の経済効果を試算すらしていません。なぜ消費税の廃止や減税を検討しないのか、総理の見解を伺います。
以下、反グローバリズムの観点から質問していきたいと思います。
まず、公共インフラの民営化について伺います。
公共インフラは、国民の生活を支える基盤であり、本来、公が責任を持つべき領域です。
さきの宮城県知事選挙では、我が党は、政策協定を結んだ候補とともに、水道事業の民営化や民間委託の問題を訴えました。こうした公共の機能を市場に委ねる流れが拡大すれば、国民の富の流出や安全保障上のリスクを招きます。海外では、民営化後に料金の高騰やサービスの低下のほか、外国企業による重要施設の運営をめぐる問題というものも指摘されてきました。
総理は、総務大臣に対し、郵政民営化の成果を国民に実感させよ、NTT法の廃止を検討せよと指示をされました。しかし、郵政民営化は、国民資産を市場にさらし、海外資本が関与し得る構造を生み出してきました。私たちは、国の富の流出を防ぐため、郵政の再公営化を主張しています。
総理の考える郵政民営化の成果とは何か、また、NTT法の廃止を検討される意図もお聞かせください。
また、マイナンバーカードやマイナ保険証も推進されていますが、日本のデジタル基盤は依然としてアメリカ企業のクラウドや技術に依存しています。この構造のままデジタル化が進めば、海外企業への支払が年々増え、いわゆるデジタル赤字は膨らむ一方です。既にこの赤字は年間七兆円規模に達すると試算されており、今後も拡大が見込まれます。さらに、データの運用基盤を海外企業のクラウドに依存すれば、国家としての情報主権や安全保障にも深刻なリスクを抱えることになります。
日本がデジタル植民地といった形にならぬよう、デジタルの赤字と情報インフラ依存の是正について、総理の御所見をお伺いします。
次に、エネルギー安全保障についてです。
国産エネルギー重視の方針というものには賛同できますが、依然として脱炭素政策を推進しようとしていることには疑問を感じています。
アメリカではトランプ大統領が脱炭素政策に否定的な立場を明確にし、世界の投資も脱炭素ビジネスから離れつつあります。そうした中で、日本は依然として官民合わせて十年間で百五十兆円規模の投資を掲げていますが、もはやこれは合理的とは言えません。
急進的なGX政策により自動車や住宅などのコストが上昇し、国民経済に悪影響を及ぼしています。投資は安価で安定した国産のエネルギーの開発に振り向けるべきであり、脱炭素それ自体を目的とする投資は優先順位を間違えていると考えます。特にメガソーラーや風力発電は、投資家に利益をもたらす一方、地域の自然環境や生態系に深刻な負担を与えており、各地で開発反対の声が上がっています。
脱炭素政策の見直し、そしてメガソーラーや風力発電の開発を抑制するお考えはあるのか、総理の所見をお聞かせください。
次に、健康、医療の分野について伺います。
総理は、新型インフルエンザ等対策政府行動計画に基づき、次なる感染症危機への備えを厚生労働大臣に指示されています。
アメリカでは、トランプ大統領の下、ロバート・ケネディ・ジュニア保健福祉長官が主導し、mRNAワクチンの安全性や有効性、リスクについての徹底検証が進められています。
実際、アメリカの厚生省は、今年の八月、mRNAワクチンへの新規投資を停止し、アメリカ疾病対策センター、CDCの諮問委員会は、全国民に対する年一回のコロナワクチン一律推奨をやめるように勧告し、個別判断への移行を行いました。一方、我が国では、公平な議論や検証が十分とは言えないまま、六十五歳以上などを対象とした定期接種の推奨がいまだに続いています。
総理は、mRNAワクチン、いわゆる新型コロナワクチンの政策について、今後、アメリカなど各国の動向を踏まえ、方向転換の可能性を考えておられるのかどうか、その点をお聞かせいただきたいと思います。
日本では、新型コロナワクチンの接種以降、超過死亡が報告されています。二〇二二年以降の死亡者数は従来の推計を年間十万人ほど上回っており、ワクチン接種との関係について、専門家の意見は分かれていますが、十分な分析が行われていないため、不安を抱く国民も少なくありません。この不確実性を解消するには、接種者と非接種者を比較した追跡調査を行い、死亡率や健康状態に差があるのかを明らかにする必要があると考えます。mRNAワクチンは、人類に初めて広く用いられた技術によるものであり、中長期的な安全性については今後も慎重な検討が必要です。
政府は、令和八年の完成を目指して予防接種データベースの整備を進めていますが、現時点でも、九州大学などが行うLIFEStudyモデルのように、各自治体が保有する予防接種台帳や死亡届の情報にレセプトデータなどを組み合わせた分析は可能です。
被害の拡大を防ぐためには、公正で独立した立場の有識者や研究者など、幅広い専門家が検証に参加できる環境を整えることが重要です。しかし、現状では研究に必要なデータの開示が極めて限定的です。
総理が厚生労働大臣に指示された次なる感染症危機に備えるためには、過去の対応を検証し、分析することが欠かせません。国は、早急かつ積極的にデータ開示を進めるべきと考えます。総理のお考えをお聞かせください。
コロナ対策やmRNAワクチンをめぐっては、アメリカでメタ社やグーグル社がバイデン政権からコロナやワクチンに関する投稿の削除や制限を求められていたことを認めています。これは、民主主義の根幹である言論の自由に対する重大な圧力であり、メディアの政治的な利用が行われていたということを示すものです。
日本でも、ユーチューブでワクチンと発言すると動画が削除されるという事例が相次ぎ、配信者は注射などと表現を変えて発信せざるを得ない状況がありました。こうした現象は、グローバルなプラットフォームを介して我が国にも一定の言論統制が及んでいた可能性を示唆しています。
政府として、日本でも同様の実態があったのか、調査を行うお考えはありますでしょうか。コロナ期における言論統制の有無を検証しないまま、今後、SNSの規制を検討することは適切ではないと考えます。この点につき、総理の所見をお聞かせください。
次に、外国人政策についてお伺いします。
来日する外国人には、高度人材、技能実習生という名の労働者、観光客など、多様な属性があります。それぞれに応じた制度設計や対応が求められますが、政府が明確な方針も定めないまま受入れを拡大した結果、国民には不安と不満が広がっています。
今、国民が削減すべきと感じているのは、議員の定数ではなく、外国人の受入れ数だと我々は考えています。
外国人受入れでも最も大切なのは、経済合理性やポリコレではなく、元々我が国に暮らす国民の生活向上につながり、我が国の文化、慣習、治安が維持されることです。そのためには、受入れ数を適正に抑え、厳格なルールの下で受け入れ、我が国の社会に統合していける環境をつくることが必要です。
外国人を受け入れないと経済が回らないという論調はかつてのヨーロッパでもあったようですが、大量の移民の受入れによってGDPは上昇したものの、それは主に移民の増加分の所得が加わったものであり、その分、社会保障や教育、治安維持の負担も増大したため、結果として元から暮らしていた国民の所得や生活は向上しなかったというデータが出ています。こうした経験を踏まえ、欧州では今や移民で経済は良くなるということを言う人はほとんどいなくなったそうです。
もちろん、人口減少が進む中で、特定分野における外国人材の必要性は理解をしています。政府は、移民政策は取らないと繰り返し説明してきましたが、令和九年施行予定の育成就労制度や、受入れ上限を設けていない特定技能二号の運用を見ると、実質的に無制限の受入れが可能となっているのが現状です。
このような制度の下で、今後も外国人の受入れを拡大していくのか、それとも抑制的に運用していくのか、総理の見解をお聞かせください。
そして、総理も所信で述べられていたように、外国人の受入れの背景には急激な人口減少があります。止まらない少子化が外国人受入れを加速させているようにも感じます。
総理は、この少子化を何としても食い止めようとお考えですか。それとも、あらがえないものとして受け入れようと考えておられるのでしょうか。もし食い止めようとお考えであれば、その具体策をお持ちか、聞かせていただきたいと思います。
次に、所信でほぼ触れられていなかった教育政策についてお聞きします。
私たちは、学校教育には、国民性の教育、道徳・規範教育、知識・技能教育という三つの役割があると考えています。しかし、昨今の学習指導要領を見ると、知識・技能の教育に重点が置かれ過ぎているように感じます。総理の政策も、GIGAスクール構想や高校無償化など制度面にとどまり、教育に対する思いが伝わってきません。
教育は国家百年の計であり、国の将来像は教育政策に表れます。総理が日本を強く豊かにしたいとお考えであれば、その礎となる人材の育成をしなければ目標はただのキャッチコピーに終わってしまいます。
現在、次期学習指導要領の検討が進められ、来年度中には中教審の答申が出る見通しです。戦前の反省からか、政治家は教育に口を出すなという声もありますが、国のビジョンを示し、それを担う人材を育てるのは政治の責任です。教育を軽視すれば国は衰退します。経済、国防、移民、少子化、いずれの課題の解決にも教育政策が要になると考えています。
参政党は、知識や技能の習得に偏った現在の教育から、国民性や道徳規範にも軸を置いた教育に変えていくべきだと考えていますが、総理の教育政策に対する思いをお聞かせください。
安全保障、防衛費についてお伺いします。
総理は、所信で防衛費を対GDP比二%確保すると宣言され、トランプ大統領との会談でも防衛力強化に前向きな姿勢を示されたようですが、今後、欧州のように五%への増額を迫られることも想定されます。総理は、増えた防衛予算をどの分野に振り分けていくお考えでしょうか。
我々は、防衛産業に投資をし、防衛予算が内需拡大と技術革新につながるようにすることが重要だと考えています。あるいは、国防政策の中に少子化対策や食料、エネルギーの確保といった視点も組み込み、予算の一部を振り分けることも検討すべきです。
いずれにせよ、防衛費の増額が海外の軍需企業への支出に偏ることがないようにしていただきたいと要望します。
ここまでは、総理のお考えが我が党と異なるのではないかという点を中心にお聞きしてきました。一方で、先日我が党が提出した日本国国章損壊罪を新設する刑法改正は、総理も推進の意向をお持ちと理解をしています。
国旗の損壊は、さきの参議院選挙の際、我が党への妨害行為の中で目立って行われていました。そのため、選挙中から準備を進め、先日単独で法案を提出しましたが、こちらは、方向性が一致するなら是非協力して進めていきたいというふうに考えています。
そのほかにも、国家情報局の創設、インテリジェンス・スパイ防止法関連法制の整備、拉致被害者の早期帰国、皇室典範の改正、夫婦別姓ではなく旧姓、旧姓の通称使用の法制化、憲法改正の議論の推進なども方向性は共通していると考えています。この分野では、是非総理とも協力し、建設的に議論を進めていきたいと考えています。
ただ一点、憲法改正で緊急事態条項を織り込むことについては、我が党は反対です。発動要件にパンデミックが含まれているからです。
今年の四月、アメリカのホワイトハウスは公式ウェブサイトにて、新型コロナウイルスの起源について、武漢の研究所から漏えいが最も可能性が高いと、武漢の研究所からの漏えいが最も可能性が高いとする見解を公表しました。今後、もし人工でウイルスを作られ、そういったものが漏れ、PCR検査で陽性者を増やすということでパンデミックによる緊急事態というものが演出できるとなれば、人為的に国民の権利を制限するということが可能ということになってしまいます。国民の権利の制限は最小限でなければなりません。
与党側が検討している緊急事態条項に対する総理の所見をお聞きして、質問を終わりたいと思います。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →会派を代表して、高市総理の所信表明に対して質問をいたします。
高市総理、第百四代内閣総理大臣就任、誠におめでとうございます。就任早々、トランプ大統領との会談を始めとする様々な外交活動に続いての国会での質疑、大変かと思いますが、よろしくお願いいたします。
本日は、党を代表して本会議場で質問に立つ初めての機会となりますので、冒頭、我々参政党のスタンスを説明してから質問に入りたいと思います。
参政党は、投票したい政党がないなら自分たちでゼロからつくろうと呼びかけ、二〇一九年からユーチューブで賛同者を募り、翌二〇二〇年に結党しました。業界団体、宗教団体の支援や企業献金を一切受けず、党員の党費と個人献金でつくってきた草の根の国民政党です。
参政党の理念は、国益を守り、世界に大調和をつくることです。国益とは国民の暮らしと誇りを守ることであり、国民には、今を生きる我々だけではなく、日本をつくってきた御先祖様とこれから生まれてくる子供たちも含まれます。世界の大調和とは、日本が真に自立をし、バランス・オブ・パワーにより世界の軍事的な衝突、戦争や争いをなくしていくことです。
この理念の実現のために我々は参政党を結党し、政治を諦めて選挙に行かなくなっていた国民の受皿をつくって、全国津々浦々で政治への参加を呼びかけ、結党から五年半で十八名の国会議員を擁するまでに成長し、こうして総理に質問する機会を得るに至りました。ここまで全国で支えてくださった党員や支持してくださった皆様に心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。
我々の飛躍は今年の参議院選挙でした。スローガンは日本人ファースト。行き過ぎたグローバリズムに歯止めを掛け、反グローバリズムの政策を進めるという思いを込めたものでした。
グローバリズムとは、情報や交通の発達により多国籍企業が台頭し、富と権力が一部の大企業や富裕層、ロビイストといったグローバルエリートに集中し、彼らが国の主権を超えて市場やルールを作って世界を動かしていく行為や思想のことを指します。
彼らは、国境をなくし、人、物、金の移動を自由にし、世界を一つにすることが正義であり、そうして生まれてくる混在化社会を多様性だと評価します。しかし、その結果を見ると、経済格差の拡大、民主主義の機能不全、中産階級の貧困化が進み、各国の主権や文化が損なわれてきたという現実があります。
こうした流れへの民衆の反発こそが反グローバリズムであり、日本人ファーストの政治運動です。このうねりは、グローバルエリートが既存メディアを使って世論をコントロールしようとする動きを超えて、SNSなどを通じて欧米を中心に世界中に広がっています。我が国の理念や活動はこうした世界の潮流の中から生まれたものです。
こうしたことを前提に、高市政権の政策の方向性について伺います。
総理は所信において、何をするにも強い経済をつくることが必要と述べられましたが、経済政策のキーワードである責任ある積極財政とは一体どういったものなのかを改めて御説明ください。
それが税金を集めて使うということであれば、これまで誤りを重ねてきた三十年の延長にほかならないものと考えます。政府は、集めて使う、集めて配るを繰り返してきましたが、使い方が適切ではなく、日本国民は豊かにはなれず、むしろ貧困が拡大しました。税と社会保険料を合わせた国民負担率も、三十年前の三五%から四六%へ上昇しています。これ以上集める前に、減税によって国民の自由な選択でお金が使える環境を整えるべきです。
日本は内需中心の国であり、国民の消費が活発になれば必ず経済も拡大し、税収も増えます。こうした観点から、政府支出の拡大に先立ち、大幅な減税を優先すべきと考えますが、責任ある積極財政における減税の位置付けについて総理の御所見をお伺いします。
次に、減税の方法についてです。
ガソリン税の上乗せ廃止は評価いたしますが、代替財源を議論していては意味がありません。
物価高対策といっても、日本は長年のデフレで物価が低く、外国人が安い日本に押し寄せてきています。今後、経済が正常化すれば物価上昇は避けられず、小規模な減税や給付では国民生活の困窮は改善しないと考えます。
今必要なのは、経済の血流を良くし、物価高に負けない成長と賃上げを実現することです。その点で、日本経済の血流を最も止めていると考えられるのが消費税です。消費税は、利益の有無にかかわらず売上げの一部を国に納める第二法人税となっており、国内経済を支える中小企業を最も苦しめる税となっています。
総理のおっしゃる強い経済、特に国内経済の再生には、消費税とインボイスの廃止こそ即効性が高く、最も効果的だと考えます。廃止すれば中小企業に資金が残り、賃上げが進み、個人消費が活性化します。
それにもかかわらず、なぜ総理は消費税減税を避け、制度設計に時間を要する給付付き税額控除にかじを切ろうとされているのか。消費税の逆進性を補うどころか、更なる税率引上げを見据えているようにも見えます。その真意をお聞かせください。
減税の話をすると財源論が必ず出てきますが、税収は増えています。次年度の予算を一・二倍に増やそうとしている今、財源がないとは言えません。
政府は、消費税を廃止した場合の経済効果を試算すらしていません。なぜ消費税の廃止や減税を検討しないのか、総理の見解を伺います。
以下、反グローバリズムの観点から質問していきたいと思います。
まず、公共インフラの民営化について伺います。
公共インフラは、国民の生活を支える基盤であり、本来、公が責任を持つべき領域です。
さきの宮城県知事選挙では、我が党は、政策協定を結んだ候補とともに、水道事業の民営化や民間委託の問題を訴えました。こうした公共の機能を市場に委ねる流れが拡大すれば、国民の富の流出や安全保障上のリスクを招きます。海外では、民営化後に料金の高騰やサービスの低下のほか、外国企業による重要施設の運営をめぐる問題というものも指摘されてきました。
総理は、総務大臣に対し、郵政民営化の成果を国民に実感させよ、NTT法の廃止を検討せよと指示をされました。しかし、郵政民営化は、国民資産を市場にさらし、海外資本が関与し得る構造を生み出してきました。私たちは、国の富の流出を防ぐため、郵政の再公営化を主張しています。
総理の考える郵政民営化の成果とは何か、また、NTT法の廃止を検討される意図もお聞かせください。
また、マイナンバーカードやマイナ保険証も推進されていますが、日本のデジタル基盤は依然としてアメリカ企業のクラウドや技術に依存しています。この構造のままデジタル化が進めば、海外企業への支払が年々増え、いわゆるデジタル赤字は膨らむ一方です。既にこの赤字は年間七兆円規模に達すると試算されており、今後も拡大が見込まれます。さらに、データの運用基盤を海外企業のクラウドに依存すれば、国家としての情報主権や安全保障にも深刻なリスクを抱えることになります。
日本がデジタル植民地といった形にならぬよう、デジタルの赤字と情報インフラ依存の是正について、総理の御所見をお伺いします。
次に、エネルギー安全保障についてです。
国産エネルギー重視の方針というものには賛同できますが、依然として脱炭素政策を推進しようとしていることには疑問を感じています。
アメリカではトランプ大統領が脱炭素政策に否定的な立場を明確にし、世界の投資も脱炭素ビジネスから離れつつあります。そうした中で、日本は依然として官民合わせて十年間で百五十兆円規模の投資を掲げていますが、もはやこれは合理的とは言えません。
急進的なGX政策により自動車や住宅などのコストが上昇し、国民経済に悪影響を及ぼしています。投資は安価で安定した国産のエネルギーの開発に振り向けるべきであり、脱炭素それ自体を目的とする投資は優先順位を間違えていると考えます。特にメガソーラーや風力発電は、投資家に利益をもたらす一方、地域の自然環境や生態系に深刻な負担を与えており、各地で開発反対の声が上がっています。
脱炭素政策の見直し、そしてメガソーラーや風力発電の開発を抑制するお考えはあるのか、総理の所見をお聞かせください。
次に、健康、医療の分野について伺います。
総理は、新型インフルエンザ等対策政府行動計画に基づき、次なる感染症危機への備えを厚生労働大臣に指示されています。
アメリカでは、トランプ大統領の下、ロバート・ケネディ・ジュニア保健福祉長官が主導し、mRNAワクチンの安全性や有効性、リスクについての徹底検証が進められています。
実際、アメリカの厚生省は、今年の八月、mRNAワクチンへの新規投資を停止し、アメリカ疾病対策センター、CDCの諮問委員会は、全国民に対する年一回のコロナワクチン一律推奨をやめるように勧告し、個別判断への移行を行いました。一方、我が国では、公平な議論や検証が十分とは言えないまま、六十五歳以上などを対象とした定期接種の推奨がいまだに続いています。
総理は、mRNAワクチン、いわゆる新型コロナワクチンの政策について、今後、アメリカなど各国の動向を踏まえ、方向転換の可能性を考えておられるのかどうか、その点をお聞かせいただきたいと思います。
日本では、新型コロナワクチンの接種以降、超過死亡が報告されています。二〇二二年以降の死亡者数は従来の推計を年間十万人ほど上回っており、ワクチン接種との関係について、専門家の意見は分かれていますが、十分な分析が行われていないため、不安を抱く国民も少なくありません。この不確実性を解消するには、接種者と非接種者を比較した追跡調査を行い、死亡率や健康状態に差があるのかを明らかにする必要があると考えます。mRNAワクチンは、人類に初めて広く用いられた技術によるものであり、中長期的な安全性については今後も慎重な検討が必要です。
政府は、令和八年の完成を目指して予防接種データベースの整備を進めていますが、現時点でも、九州大学などが行うLIFEStudyモデルのように、各自治体が保有する予防接種台帳や死亡届の情報にレセプトデータなどを組み合わせた分析は可能です。
被害の拡大を防ぐためには、公正で独立した立場の有識者や研究者など、幅広い専門家が検証に参加できる環境を整えることが重要です。しかし、現状では研究に必要なデータの開示が極めて限定的です。
総理が厚生労働大臣に指示された次なる感染症危機に備えるためには、過去の対応を検証し、分析することが欠かせません。国は、早急かつ積極的にデータ開示を進めるべきと考えます。総理のお考えをお聞かせください。
コロナ対策やmRNAワクチンをめぐっては、アメリカでメタ社やグーグル社がバイデン政権からコロナやワクチンに関する投稿の削除や制限を求められていたことを認めています。これは、民主主義の根幹である言論の自由に対する重大な圧力であり、メディアの政治的な利用が行われていたということを示すものです。
日本でも、ユーチューブでワクチンと発言すると動画が削除されるという事例が相次ぎ、配信者は注射などと表現を変えて発信せざるを得ない状況がありました。こうした現象は、グローバルなプラットフォームを介して我が国にも一定の言論統制が及んでいた可能性を示唆しています。
政府として、日本でも同様の実態があったのか、調査を行うお考えはありますでしょうか。コロナ期における言論統制の有無を検証しないまま、今後、SNSの規制を検討することは適切ではないと考えます。この点につき、総理の所見をお聞かせください。
次に、外国人政策についてお伺いします。
来日する外国人には、高度人材、技能実習生という名の労働者、観光客など、多様な属性があります。それぞれに応じた制度設計や対応が求められますが、政府が明確な方針も定めないまま受入れを拡大した結果、国民には不安と不満が広がっています。
今、国民が削減すべきと感じているのは、議員の定数ではなく、外国人の受入れ数だと我々は考えています。
外国人受入れでも最も大切なのは、経済合理性やポリコレではなく、元々我が国に暮らす国民の生活向上につながり、我が国の文化、慣習、治安が維持されることです。そのためには、受入れ数を適正に抑え、厳格なルールの下で受け入れ、我が国の社会に統合していける環境をつくることが必要です。
外国人を受け入れないと経済が回らないという論調はかつてのヨーロッパでもあったようですが、大量の移民の受入れによってGDPは上昇したものの、それは主に移民の増加分の所得が加わったものであり、その分、社会保障や教育、治安維持の負担も増大したため、結果として元から暮らしていた国民の所得や生活は向上しなかったというデータが出ています。こうした経験を踏まえ、欧州では今や移民で経済は良くなるということを言う人はほとんどいなくなったそうです。
もちろん、人口減少が進む中で、特定分野における外国人材の必要性は理解をしています。政府は、移民政策は取らないと繰り返し説明してきましたが、令和九年施行予定の育成就労制度や、受入れ上限を設けていない特定技能二号の運用を見ると、実質的に無制限の受入れが可能となっているのが現状です。
このような制度の下で、今後も外国人の受入れを拡大していくのか、それとも抑制的に運用していくのか、総理の見解をお聞かせください。
そして、総理も所信で述べられていたように、外国人の受入れの背景には急激な人口減少があります。止まらない少子化が外国人受入れを加速させているようにも感じます。
総理は、この少子化を何としても食い止めようとお考えですか。それとも、あらがえないものとして受け入れようと考えておられるのでしょうか。もし食い止めようとお考えであれば、その具体策をお持ちか、聞かせていただきたいと思います。
次に、所信でほぼ触れられていなかった教育政策についてお聞きします。
私たちは、学校教育には、国民性の教育、道徳・規範教育、知識・技能教育という三つの役割があると考えています。しかし、昨今の学習指導要領を見ると、知識・技能の教育に重点が置かれ過ぎているように感じます。総理の政策も、GIGAスクール構想や高校無償化など制度面にとどまり、教育に対する思いが伝わってきません。
教育は国家百年の計であり、国の将来像は教育政策に表れます。総理が日本を強く豊かにしたいとお考えであれば、その礎となる人材の育成をしなければ目標はただのキャッチコピーに終わってしまいます。
現在、次期学習指導要領の検討が進められ、来年度中には中教審の答申が出る見通しです。戦前の反省からか、政治家は教育に口を出すなという声もありますが、国のビジョンを示し、それを担う人材を育てるのは政治の責任です。教育を軽視すれば国は衰退します。経済、国防、移民、少子化、いずれの課題の解決にも教育政策が要になると考えています。
参政党は、知識や技能の習得に偏った現在の教育から、国民性や道徳規範にも軸を置いた教育に変えていくべきだと考えていますが、総理の教育政策に対する思いをお聞かせください。
安全保障、防衛費についてお伺いします。
総理は、所信で防衛費を対GDP比二%確保すると宣言され、トランプ大統領との会談でも防衛力強化に前向きな姿勢を示されたようですが、今後、欧州のように五%への増額を迫られることも想定されます。総理は、増えた防衛予算をどの分野に振り分けていくお考えでしょうか。
我々は、防衛産業に投資をし、防衛予算が内需拡大と技術革新につながるようにすることが重要だと考えています。あるいは、国防政策の中に少子化対策や食料、エネルギーの確保といった視点も組み込み、予算の一部を振り分けることも検討すべきです。
いずれにせよ、防衛費の増額が海外の軍需企業への支出に偏ることがないようにしていただきたいと要望します。
ここまでは、総理のお考えが我が党と異なるのではないかという点を中心にお聞きしてきました。一方で、先日我が党が提出した日本国国章損壊罪を新設する刑法改正は、総理も推進の意向をお持ちと理解をしています。
国旗の損壊は、さきの参議院選挙の際、我が党への妨害行為の中で目立って行われていました。そのため、選挙中から準備を進め、先日単独で法案を提出しましたが、こちらは、方向性が一致するなら是非協力して進めていきたいというふうに考えています。
そのほかにも、国家情報局の創設、インテリジェンス・スパイ防止法関連法制の整備、拉致被害者の早期帰国、皇室典範の改正、夫婦別姓ではなく旧姓、旧姓の通称使用の法制化、憲法改正の議論の推進なども方向性は共通していると考えています。この分野では、是非総理とも協力し、建設的に議論を進めていきたいと考えています。
ただ一点、憲法改正で緊急事態条項を織り込むことについては、我が党は反対です。発動要件にパンデミックが含まれているからです。
今年の四月、アメリカのホワイトハウスは公式ウェブサイトにて、新型コロナウイルスの起源について、武漢の研究所から漏えいが最も可能性が高いと、武漢の研究所からの漏えいが最も可能性が高いとする見解を公表しました。今後、もし人工でウイルスを作られ、そういったものが漏れ、PCR検査で陽性者を増やすということでパンデミックによる緊急事態というものが演出できるとなれば、人為的に国民の権利を制限するということが可能ということになってしまいます。国民の権利の制限は最小限でなければなりません。
与党側が検討している緊急事態条項に対する総理の所見をお聞きして、質問を終わりたいと思います。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
高
高市早苗#13
○内閣総理大臣(高市早苗君) 神谷宗幣議員の御質問にお答えいたします。
責任ある積極財政についてお尋ねがありました。
この内閣では、経済あっての財政の考え方を基本とし、強い経済を構築するため、戦略的に財政出動を行います。これにより、所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税率を上げずとも税収を増加させることを目指します。
こうした道筋を通じ、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくことで財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保していきます。
お尋ねの減税につきましては、既に策定を指示しております三つの柱から成る経済対策においても、第一の柱としてガソリン税や軽油引取税の暫定税率の廃止などを内容とする生活の安全保障、物価高への対応を盛り込んでおり、こうした施策も組み合わせながら、国民の皆様のお手元に支援をお届けしたいと考えております。
消費税減税等についてお尋ねがございました。
内閣としましては、物価高対策としてすぐに対応できることをまず優先すべきと考えております。その上で、消費税率の引下げについては、これは連立政権合意にも、これ食料品の消費税率に限ってですが、二年間停止する、引き下げるということでこの検討が含まれておりますので、選択肢として排除しているものではございませんが、事業者のレジシステムの改修等に一定の期間が掛かるとの課題にも留意が必要だと考えております。
なお、給付付き税額控除、これも実現までに一定の期間は掛かりますが、税、社会保険料負担で苦しむ中低所得者の負担を軽減し、所得に応じて手取りを増やすためのものでありますので、早期に制度設計に着手をしてまいります。
郵政民営化の成果及びNTT法廃止を検討する意図についてお尋ねがございました。
郵政事業につきましては、民営化以降、全国約二万四千の郵便局ネットワークを維持しつつ、レターパックの開始や郵便局と他の金融機関との間の相互振り込み拡大の実現など、国民の皆様の利便性は総じて向上していると認識をしています。
また、本年五月に成立した電気通信事業法及びNTT法の一部改正法の附則の検討規定に基づきまして、施行後三年を目途として、国民生活に不可欠な電気通信役務のあまねく日本全国における適切、公平かつ安定的な提供の確保、電気通信事業の公正な競争の促進、電気通信事業及びその関連事業の国際競争力の強化等を図る観点から、NTT法の改廃を含め、電気通信事業及びNTTに係る制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしております。
いわゆるデジタル赤字と情報インフラ依存の是正についてお尋ねがありました。
AI等のデジタルサービスが社会活動の基盤としての役割を増す中、デジタル赤字や情報インフラの海外依存が拡大し続けることは、我が国の経済成長や経済安全保障の観点からも好ましくないと考えております。
このため、十一月四日に設置した日本成長戦略本部の下、新しいデジタル技術の研究開発や産業化を加速化させるとともに、コンテンツ産業を含めたデジタル関連産業の海外展開を支援することを通じて、デジタル赤字の拡大抑止や改善につなげてまいります。
また、経済安全保障の観点から、AI・半導体、デジタル・サイバーセキュリティー、情報通信等の戦略分野における危機管理投資を通じた国内事業者による情報インフラの整備や、経済安全保障推進法に基づく情報インフラ役務の安定的な提供の確保に取り組んでまいります。
脱炭素政策の見直し、メガソーラーや風力発電の開発抑制についてお尋ねがございました。
気候変動は人類共通の喫緊の課題です。我が国は、本年二月に、パリ協定の一・五度目標と整合的で野心的な新たな温室効果ガス削減目標を国連に提出しております。この目標の実現に向けて取り組んでまいります。
GX政策は、脱炭素だけを目的としたものではなく、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現に向け、官民で投資を拡大する取組でございます。
再生可能エネルギーにつきましては、GX予算も用いながら、地域の理解や環境への配慮を前提に導入を進めます。
メガソーラーにつきましては、全国各地において、森林伐採や不適切な開発による環境破壊、災害リスクなどの懸念が見られる事例が生じております。安全、景観、自然環境などに関係する規制の総点検を行い、不適切なメガソーラーを法的に規制する施策を実行してまいります。
いずれにせよ、エネルギーの安定的で安価な供給を実現することで、国民生活及び国内産業を持続させて、更に日本の立地競争力を強化してまいります。
新型コロナワクチン政策の方針と施策の検証に必要なデータの開示についてお尋ねがございました。
新型コロナワクチンを定期接種に位置付けるに当たっては、審議会でその有効性、安全性を科学的知見に基づき評価するなど、継続的に評価しております。現時点では重大な懸念は認められていません。引き続き、各国の動向も踏まえつつ、科学的知見を収集するとともに、新たな知見が得られた場合には必要な対応を検討してまいります。
また、政府としましては、予防接種の安全性、有効性を迅速に分析する基盤として、外部の研究者へのデータ提供も視野に入れて予防接種データベースの整備を進めており、令和八年度以降の運用開始を目指しております。これまでの新型コロナワクチン接種の記録も含め、安全性及び有効性に関する科学的知見を継続的、安定的に収集、評価することが可能となるものであります。整備に向けてしっかり取り組んでまいります。
感染症対策における言論統制についてお尋ねがございました。
新型コロナ対応につきましては、これまで、新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議などで振り返りを行い、昨年七月に新型インフルエンザ等対策政府行動計画の全面改定を実施しました。政府行動計画におきましては、その時点で得られた科学的知見等に基づく情報を繰り返し提供、共有するなど、国民の皆様が正しい情報を円滑に入手することができるよう適切に対処すること、SNS等のプラットフォーム事業者が行う取組に対して必要な要請、協力等を行うことなどが記載されています。
なお、政府としましては、次の感染症危機に備え、国民の皆様が科学的知見等に基づく正しい情報を円滑に入手できるよう、政府行動計画に基づき対応してまいりたいと考えております。
外国人の受入れ及び人口減少についてお尋ねがありました。
人口減少に伴う人手不足の状況において、外国人材を必要とする分野があることは事実でございます。この育成就労制度や特定技能制度というのは、こうした人手不足の分野に関して外国人の方々に適切に活躍いただくための制度であり、受入れ上限数を設定するなどして適切に運用していく考えです。また、一昨日設置した外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議において指示をいたしましたように、今後の外国人の受入れの基本的な在り方に関する基礎的な調査検討を進めてまいります。
また、少子化対策も重要です。こども未来戦略の加速化プランに基づき、若い世代の所得向上、全ての子供、子育て世帯を対象とする支援の拡充、働きながら子育てしやすい環境の整備を進めてまいります。
国民性や道徳規範にも軸足を置いた教育についてお尋ねがございました。
我が国におきましては、公共の精神を尊び、国家、社会の形成に主体的に参画する国民や、我が国の伝統と文化を基盤として国際社会に生きる日本人の育成等を目指し、教育の基本理念である教育基本法の改正を行っております。改正当時の答弁担当大臣の一人でもありました。
これに伴いまして、学校教育におきましては、小中学校で特別の教科道徳、高校で必修科目、公共を設けるなど、豊かな道徳心を培い、国家、社会の形成者として必要な資質、能力の育成に向け取り組んでおります。改正教育基本法などの趣旨を踏まえながら、適切な学校教育が行われるよう対応してまいります。
防衛予算の使途についてお尋ねがございました。
一層急速に厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、我が国として主体的に防衛力の抜本的強化を進めていくことが必要です。そのため、まずは現行の国家安全保障戦略に定める対GDP比二%水準を前倒しして措置するとともに、国家安全保障戦略を始めとする三文書改定の検討を開始することといたしました。
令和七年度予算に追加で必要となる経費につきましては、現下の安全保障環境を踏まえ、例えば自衛隊の人的基盤の強化、ドローン対処器材の整備などの自衛隊の活動基盤の強化、そして自衛隊の運用態勢の早期確保などに必要な経費の計上を考えております。
また、政府として、今後の防衛力の具体的な内容や、これを実現するための防衛費の水準についても、我が国の主体的な判断の下、これを具体的かつ現実的な議論を積み上げて示していくということになります。
例えばですが、今後、無人機の大量運用を始めとする新しい戦い方や長期戦に耐え得る継戦能力の必要性を踏まえた上での検討を進めていくことが重要だと考えております。ロシアによるウクライナ戦略により、各国、今無人機の大量運用、こういった新しい戦い方や継戦能力、ここに重きを置いてきていると承知をいたしております。
憲法改正についてお尋ねがございました。
憲法改正につきましては、憲法審査会や各党各会派における御議論を尊重する立場から、内閣総理大臣としてのお答えは差し控えますが、自民党総裁としてあえて申し上げますと、お尋ねの緊急事態条項というのは、この度の日本維新の会との合意に挙げられているほか、自民党としても以前から改正実現に向けて取り組んでいるテーマの一つでございます。緊急事態に際して、国民の命と暮らしを守り抜くために重要な項目だと考えております。
以上です。ありがとうございます。拍手
─────────────
この発言だけを見る →責任ある積極財政についてお尋ねがありました。
この内閣では、経済あっての財政の考え方を基本とし、強い経済を構築するため、戦略的に財政出動を行います。これにより、所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税率を上げずとも税収を増加させることを目指します。
こうした道筋を通じ、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくことで財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保していきます。
お尋ねの減税につきましては、既に策定を指示しております三つの柱から成る経済対策においても、第一の柱としてガソリン税や軽油引取税の暫定税率の廃止などを内容とする生活の安全保障、物価高への対応を盛り込んでおり、こうした施策も組み合わせながら、国民の皆様のお手元に支援をお届けしたいと考えております。
消費税減税等についてお尋ねがございました。
内閣としましては、物価高対策としてすぐに対応できることをまず優先すべきと考えております。その上で、消費税率の引下げについては、これは連立政権合意にも、これ食料品の消費税率に限ってですが、二年間停止する、引き下げるということでこの検討が含まれておりますので、選択肢として排除しているものではございませんが、事業者のレジシステムの改修等に一定の期間が掛かるとの課題にも留意が必要だと考えております。
なお、給付付き税額控除、これも実現までに一定の期間は掛かりますが、税、社会保険料負担で苦しむ中低所得者の負担を軽減し、所得に応じて手取りを増やすためのものでありますので、早期に制度設計に着手をしてまいります。
郵政民営化の成果及びNTT法廃止を検討する意図についてお尋ねがございました。
郵政事業につきましては、民営化以降、全国約二万四千の郵便局ネットワークを維持しつつ、レターパックの開始や郵便局と他の金融機関との間の相互振り込み拡大の実現など、国民の皆様の利便性は総じて向上していると認識をしています。
また、本年五月に成立した電気通信事業法及びNTT法の一部改正法の附則の検討規定に基づきまして、施行後三年を目途として、国民生活に不可欠な電気通信役務のあまねく日本全国における適切、公平かつ安定的な提供の確保、電気通信事業の公正な競争の促進、電気通信事業及びその関連事業の国際競争力の強化等を図る観点から、NTT法の改廃を含め、電気通信事業及びNTTに係る制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしております。
いわゆるデジタル赤字と情報インフラ依存の是正についてお尋ねがありました。
AI等のデジタルサービスが社会活動の基盤としての役割を増す中、デジタル赤字や情報インフラの海外依存が拡大し続けることは、我が国の経済成長や経済安全保障の観点からも好ましくないと考えております。
このため、十一月四日に設置した日本成長戦略本部の下、新しいデジタル技術の研究開発や産業化を加速化させるとともに、コンテンツ産業を含めたデジタル関連産業の海外展開を支援することを通じて、デジタル赤字の拡大抑止や改善につなげてまいります。
また、経済安全保障の観点から、AI・半導体、デジタル・サイバーセキュリティー、情報通信等の戦略分野における危機管理投資を通じた国内事業者による情報インフラの整備や、経済安全保障推進法に基づく情報インフラ役務の安定的な提供の確保に取り組んでまいります。
脱炭素政策の見直し、メガソーラーや風力発電の開発抑制についてお尋ねがございました。
気候変動は人類共通の喫緊の課題です。我が国は、本年二月に、パリ協定の一・五度目標と整合的で野心的な新たな温室効果ガス削減目標を国連に提出しております。この目標の実現に向けて取り組んでまいります。
GX政策は、脱炭素だけを目的としたものではなく、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現に向け、官民で投資を拡大する取組でございます。
再生可能エネルギーにつきましては、GX予算も用いながら、地域の理解や環境への配慮を前提に導入を進めます。
メガソーラーにつきましては、全国各地において、森林伐採や不適切な開発による環境破壊、災害リスクなどの懸念が見られる事例が生じております。安全、景観、自然環境などに関係する規制の総点検を行い、不適切なメガソーラーを法的に規制する施策を実行してまいります。
いずれにせよ、エネルギーの安定的で安価な供給を実現することで、国民生活及び国内産業を持続させて、更に日本の立地競争力を強化してまいります。
新型コロナワクチン政策の方針と施策の検証に必要なデータの開示についてお尋ねがございました。
新型コロナワクチンを定期接種に位置付けるに当たっては、審議会でその有効性、安全性を科学的知見に基づき評価するなど、継続的に評価しております。現時点では重大な懸念は認められていません。引き続き、各国の動向も踏まえつつ、科学的知見を収集するとともに、新たな知見が得られた場合には必要な対応を検討してまいります。
また、政府としましては、予防接種の安全性、有効性を迅速に分析する基盤として、外部の研究者へのデータ提供も視野に入れて予防接種データベースの整備を進めており、令和八年度以降の運用開始を目指しております。これまでの新型コロナワクチン接種の記録も含め、安全性及び有効性に関する科学的知見を継続的、安定的に収集、評価することが可能となるものであります。整備に向けてしっかり取り組んでまいります。
感染症対策における言論統制についてお尋ねがございました。
新型コロナ対応につきましては、これまで、新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議などで振り返りを行い、昨年七月に新型インフルエンザ等対策政府行動計画の全面改定を実施しました。政府行動計画におきましては、その時点で得られた科学的知見等に基づく情報を繰り返し提供、共有するなど、国民の皆様が正しい情報を円滑に入手することができるよう適切に対処すること、SNS等のプラットフォーム事業者が行う取組に対して必要な要請、協力等を行うことなどが記載されています。
なお、政府としましては、次の感染症危機に備え、国民の皆様が科学的知見等に基づく正しい情報を円滑に入手できるよう、政府行動計画に基づき対応してまいりたいと考えております。
外国人の受入れ及び人口減少についてお尋ねがありました。
人口減少に伴う人手不足の状況において、外国人材を必要とする分野があることは事実でございます。この育成就労制度や特定技能制度というのは、こうした人手不足の分野に関して外国人の方々に適切に活躍いただくための制度であり、受入れ上限数を設定するなどして適切に運用していく考えです。また、一昨日設置した外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議において指示をいたしましたように、今後の外国人の受入れの基本的な在り方に関する基礎的な調査検討を進めてまいります。
また、少子化対策も重要です。こども未来戦略の加速化プランに基づき、若い世代の所得向上、全ての子供、子育て世帯を対象とする支援の拡充、働きながら子育てしやすい環境の整備を進めてまいります。
国民性や道徳規範にも軸足を置いた教育についてお尋ねがございました。
我が国におきましては、公共の精神を尊び、国家、社会の形成に主体的に参画する国民や、我が国の伝統と文化を基盤として国際社会に生きる日本人の育成等を目指し、教育の基本理念である教育基本法の改正を行っております。改正当時の答弁担当大臣の一人でもありました。
これに伴いまして、学校教育におきましては、小中学校で特別の教科道徳、高校で必修科目、公共を設けるなど、豊かな道徳心を培い、国家、社会の形成者として必要な資質、能力の育成に向け取り組んでおります。改正教育基本法などの趣旨を踏まえながら、適切な学校教育が行われるよう対応してまいります。
防衛予算の使途についてお尋ねがございました。
一層急速に厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、我が国として主体的に防衛力の抜本的強化を進めていくことが必要です。そのため、まずは現行の国家安全保障戦略に定める対GDP比二%水準を前倒しして措置するとともに、国家安全保障戦略を始めとする三文書改定の検討を開始することといたしました。
令和七年度予算に追加で必要となる経費につきましては、現下の安全保障環境を踏まえ、例えば自衛隊の人的基盤の強化、ドローン対処器材の整備などの自衛隊の活動基盤の強化、そして自衛隊の運用態勢の早期確保などに必要な経費の計上を考えております。
また、政府として、今後の防衛力の具体的な内容や、これを実現するための防衛費の水準についても、我が国の主体的な判断の下、これを具体的かつ現実的な議論を積み上げて示していくということになります。
例えばですが、今後、無人機の大量運用を始めとする新しい戦い方や長期戦に耐え得る継戦能力の必要性を踏まえた上での検討を進めていくことが重要だと考えております。ロシアによるウクライナ戦略により、各国、今無人機の大量運用、こういった新しい戦い方や継戦能力、ここに重きを置いてきていると承知をいたしております。
憲法改正についてお尋ねがございました。
憲法改正につきましては、憲法審査会や各党各会派における御議論を尊重する立場から、内閣総理大臣としてのお答えは差し控えますが、自民党総裁としてあえて申し上げますと、お尋ねの緊急事態条項というのは、この度の日本維新の会との合意に挙げられているほか、自民党としても以前から改正実現に向けて取り組んでいるテーマの一つでございます。緊急事態に際して、国民の命と暮らしを守り抜くために重要な項目だと考えております。
以上です。ありがとうございます。拍手
─────────────
福
塩
塩村あやか#15
○塩村あやか君 立憲民主・社民・無所属の塩村あやかです。
会派を代表して、所信表明演説に対する質疑を行います。
まず、総理大臣の御就任を心よりお祝い申し上げます。憲政史上初の女性総理の誕生に、多くの若者や女性たちがこの先の変化に期待を寄せているはずです。
総理の所信表明演説では、外国人政策における厳格な姿勢や憲法改正への強い意欲など、報道のとおり、タカ派と評される政治姿勢が示されました。私とはスタンスが異なります。しかし、同じ女性だからこそ共有できる感覚があると信じています。
総理は、自身のホームページのコラムで、不妊の女性にも温かい社会であってほしい、不妊に悩む方や子を持たない人を傷つけるような社会の空気をつくってはならないと述べられています。これは私自身も大切にしてきた思いであり、政治的立場を超えて共感ができるものです。だからこそ、これまで置き去りにされてきた女性政策を共に進めていきたいと考えています。
女性やマイノリティーであることが理由でキャリアアップが制限されるガラスの天井を総理は破ったと評されています。所信表明演説では伺えなかった、そのことへの率直な受け止めを総理にお伺いいたします。
日本のジェンダーギャップ指数は百四十八か国中百十八位、先進国の中でも最下層にあります。政治分野は前年よりも後退して百二十五位。この状況をどう受け止め、また、憲政史上初の女性総理として、総理の在任中にジェンダーギャップ指数をどこまで改善できるのか、女性たちは注目をしています。数値目標と期限、その挑戦への具体策を総理にお伺いいたします。
組閣の段階で高市内閣は女性大臣が六人と報道され、期待が高まりましたが、二人にとどまりました。歴代最多は、小泉、安倍、岸田各内閣の五人です。初の女性総理の内閣でなぜ二人にとどまったのか、総理にお伺いをいたします。
仕事と家庭の両立、いわゆるワーク・ライフ・バランスについてお伺いいたします。
女性が安心をして働き続けられる環境づくりは、少子化対策にも、そして経済成長にも欠かせません。総理御自身も働く女性としてキャリアを築いてこられました。その経験を踏まえ、働く女性が家庭や介護と両立しながらキャリアを継続できる社会の実現に向け、どのような取組が必要と考えているのか、総理にお伺いをいたします。
両立を支える新しい仕組みとして、近年、多くの職場で注目されているのが同僚手当です。三井住友海上などが導入し、育児や介護で職場を離れた社員の業務を担った同僚に手当やボーナスを支給する制度です。支える人が正当に評価されることで、休む人も気兼ねなく働き続けられる、そんなお互いさまの職場づくりとして現役世代を中心に広がりを見せています。
現在、政府は育児中等業務代替支援として中小企業に補助を行っていますが、執行率は僅か〇・六%にとどまっています。この仕組みを広げるため、加算や引上げの検討、そして大企業への補助対象拡大を行う考えがあるか、総理、お答えください。
総理は、厚生労働大臣に対して、労働時間の上限規制の緩和の検討を行うよう指示されました。確かに、一部の産業では繁忙期や突発的対応に一定の柔軟性が必要だという意見があることは承知はしています。しかし、労働基準法に基づく残業時間の上限は、命を守るための規制です。
全国過労死を考える家族の会の遺族の皆さんは、もう二度と同じ悲しみを繰り返さないでほしい、命より優先される仕事はないと訴えています。この切実な声をどのように受け止めているのか、総理にお伺いいたします。
そして、報道によれば、経団連は当初、働きたい改革として規制緩和を前面に掲げていましたが、強い批判を受け、撤回いたしました。総理も厚労大臣への指示を撤回されるのか、お伺いをいたします。
次に、具体的な女性政策についてお伺いをいたします。
総理、以下、指摘をする課題は、全て女性の命と健康に直結をする切実なものです。出産や育児、病気との闘い、これらは政治特有のボトルネックによって、男性ばかりの国会の中で後回しにされて、改善されないまま放置されてきました。しかし、女性初の総理の一言があれば、一気に前に進み始めます。
まず、女性の健康総合センターについてお伺いをいたします。
総理の所信表明演説で掲げられた攻めの予防医療、そして性差に応じた医療や支援の充実を加速するという方針は、同じ女性として大変心強く受け止めました。女性特有の疾患やライフステージごとの課題に正面から取り組むという姿勢を示されたことは、長年置き去りにされてきたテーマに光を当てた画期的な一歩です。
その上でお伺いをいたします。所信で述べられた女性の生涯にわたる健康の課題に取り組んできたとは、具体的にどのような分野、取組を指しておられるのか、今後の政策展開と併せて、総理、説明をお願いいたします。
一方で、女性の健康課題は、生理の健康、不妊治療、妊娠・出産期の母体ケア、更年期障害など、ライフステージごとに異なります。こうした多様な課題を踏まえ、昨年設立された女性の健康総合センターを司令塔として、どの課題を優先し、どのように全国に広げていくのか、具体的な方針を総理にお伺いいたします。
そして、医療制度の遅れについてお尋ねをいたします。
妊娠中の強い吐き気、つわりに使われる薬のオンダンセトロン等は、海外では妊娠悪阻、つまり、つわりに対して公的保険で広くカバーされていますが、日本ではいまだ適用外で、妊婦さんが自費負担を強いられています。また、乳がんについても、治療薬のおよそ四分の一が未導入のまま、深刻なドラッグロスが続いています。
総理の掲げる攻めの予防医療等にはこうした是正も含まれているのか、総理、お答えください。
私たち立憲民主党は、様々な痛みを取り除く女性政策を掲げています。例えば、その一つが無痛分娩です。出産に伴う大きな不安の一つが産みの痛みです。無痛分娩はその痛みや不安を和らげる手段ですが、日本は先進国の中で大きく遅れています。無痛分娩率九割のフィンランドでは、女性議員が国会で声を上げ、僅か数年で調査予算が付き、普及が進みました。一九七七年、実に四十八年も前のことです。日本ではいまだに女性の声が十分に届かず、ほかの先進国より大きく立ち遅れて一割台となっています。このままでいいのでしょうか。初の女性総理である高市総理にこそ、この分野を大きく前に進めていただきたいと考えています。
二つ目は、乳がん検診です。検査が痛いから行かないという声は根強く、日本の検診率は四七%にとどまる一方、欧米では七〇%から八〇%に達しています。日本女性は乳腺が高濃度、いわゆるデンスブレストが多く、圧迫による痛みが強いだけではなく、マンモグラフィーでは初期病変が見えにくいといった課題もあります。MRIを活用した日本発祥のドゥイブス検査法は、痛みも被曝もなく、服を着たまま検診ができ、妊娠中や豊胸手術の後でも受診が可能で、初期病変の発見にも有効とされており、自治体では補助やふるさと納税の返礼品として人気を集めています。欧米ではMRI検査が高リスク群に標準的に導入されているにもかかわらず、日本ではいまだ補完的な扱いにとどまっています。
男性中心の国会では、長い間、女性の痛みが置き去りにされてきました。無痛分娩の推進や痛みの少ない乳がん検診の普及は、いずれも女性たちの切実な声に応える取組です。こうした課題について、数値目標や実施時期を設定し、早期の実現に向けてどのように進めていくのか、総理に答弁を求めます。
日本の治安と国際的信用に関わる重大問題についてお伺いをいたします。
歌舞伎町などでは外国人観光客による買春、買春とは男性が女性を買う、買う側の行為のことですが、その買春が横行し、海外メディアからは、日本は新しいセックスツーリズム国と報じられてしまっています。この実態はSNSでも拡散されており、日本は女性の尊厳を守らない国というイメージが国際的に広がりつつあります。これは問題ではないでしょうか。総理のお考えを伺います。
現在、日本には買春を罰する規定がなく、外国人男性にとっては安心して買春ができると、できる国と認識される一方で、性を売らざるを得ない女性だけが検挙されるというゆがんだ構造があります。女性と日本の尊厳を守るためにも、国際基準に沿った規制導入を急ぐべきではないでしょうか。総理、お答えください。
更に深刻なのは、買春資金が匿名・流動型グループ、いわゆるトクリュウを通じて国際犯罪組織に流れている懸念です。日本が女性の人権侵害に加え、犯罪資金の拠点とみなされれば、国際的信用を損ないます。こうした事態を防ぐため、政府として規制、取締りの強化や、この度新設された日本版FBIの位置付け、機能強化を含め、日本の国際的信用を守るためにどのような対策を講じていくのか、総理にお伺いをいたします。
ところで、皆さん、日本の未来を担う若者を応援することは、政治の最も大切な役割の一つではないでしょうか。そこで、奨学金返済の負担軽減策についてお伺いをいたします。
令和七年度のデータでは、奨学金の返済を行っている人は約四百九十七万人に上っています。四百九十七万人です。平均の借入総額はおよそ三百三十万円、返済期間の平均は約十五年。奨学金の返済は、社会に出てまだ収入が低い時期、そして結婚や子育てなど家庭を築く時期に重くのしかかっています。教育を受けたことが、むしろ人生の選択を狭める要因となってしまっているのです。少子化が進み、物価高の今、若い世代の手取りを少しでも増やすために返済額を所得税の控除対象とすることは、合理的かつ効果的な負担軽減策ではないでしょうか。
しかし、財務省はこれまで、奨学金を借りていない人との公平性が確保できないとか税制上の収入減という財源面の課題があるとして、税控除の導入に慎重な姿勢を取ってきました。私自身もかつて奨学金の返済に苦しんだ経験があり、この政府答弁には強い疑問を抱いています。
若い世代の未来を支えるため、奨学金返済の税控除を導入すべきです。総理大臣の決意に懸かっています。総理大臣、お答えください。
次に、高齢お一人様問題についてお伺いをいたします。
我が国では六十五歳以上の独り暮らしが急増しており、二〇四〇年には一千四十一万人に達すると推計されています。六十五歳以上の世帯では、単身世帯が全体の半数を超えるというような状況になっています。こうした中で、最期を誰が見守るのか、死後の手続を誰が担うのかという安心の担保が避けられない社会課題になっています。
都市部では孤独死が数日間発見されない事例も増え、警察庁のまとめでは、高齢者の自宅での孤独死が年間で数万人規模に上ると報告されています。こうした不安を背景に、生前の遺言や財産管理などに関わる民間業者、いわゆるみとり業者が登場しています。しかし、所管省庁は不明確で、強いて言えば経産省とされていますが、人の最期を経済政策の文脈で扱うのは不適切ではないでしょうか。実際に、高額な費用を請求したり、認知症高齢者に遺産を遺贈させるといった詐欺まがいの深刻なトラブルが多発をしています。
今後、更に単身高齢者は増加していきます。みとり業者の所管省庁を明確にするのかを含め、高齢お一人様問題に対する高市政権の方針を総理にお伺いいたします。
次に、SNSへの誹謗中傷と選挙についてお伺いをいたします。
今やSNSは、選挙で有権者の判断を左右するほどの影響力を持つ存在です。ところが、近年、根拠のない中傷やゆがまれた情報が拡散し、選挙結果を揺るがす事態が相次いでいます。宮城県知事選挙では、候補者の政策をゆがめた虚偽情報が選挙戦で広まり、政策論争がかき消されました。兵庫県知事選挙では、SNS上の誹謗中傷が深刻化し、県議が辞職に追い込まれた末に命を絶つという痛ましい事態にも至っています。民主主義を守る選挙が、政治家までもが加担をして、人の命を奪う場に変質してしまっているのです。
宮城、兵庫を含む最近の事態をどのように受け止めておられるのか、総理にお伺いをいたします。
民主主義を守るための選挙が誹謗中傷やデマによって壊されれば、その結果はもはや正当性を持ち得ません。事実に基づかぬ選挙は、民主主義の基盤そのものを揺るがすことになります。専門家からも、選挙期間中に限ってでもSNSでの虚偽情報や中傷に一定の規制を設ける必要があると警鐘が鳴らされています。選挙運動に関する各党協議会でも議論が続いていますが、どのような方針で対策を進めるのか、総理にお伺いをいたします。
次に、子供たちのSNSの利用についてお伺いをいたします。
世界では、オーストラリアが十六歳未満の利用を禁止する法律を可決、フランスでは十五歳未満に親の同意を義務付ける制度が既に施行され、規制の動きが世界的に広まりつつあります。こうした海外の動きに対する受け止めを含め、我が国として子供たちをオンラインの有害情報や依存からどのように守っていくのか、総理にお伺いをいたします。
総理は所信表明演説の中で、世界の真ん中で咲き誇る日本外交を未来に確かな形で咲かせると述べられました。国連改革についてお伺いをいたします。
国連は創設八十周年を迎えます。戦後、日本は、国連加盟国最多となる十二回、非常任理事国として国際社会の信任を受け、短い間隔で選出され続けてきました。これは、平和国家として歩んできた日本への期待のあかしです。しかし今、その流れは途絶えようとしています。日本は、次の非常任理事国入りを目指すのは二〇三二年、その次は二〇四三年と発表しました。それまでの間、国連安全保障理事会に直接関与することができなくなり、日本外交の存在感の低下、国益そのものに影響しかねません。
一方で、権威主義的な大国は、グローバルサウスを取り込み、影響力を広げています。これに対抗できるのは、戦後八十年、平和外交を貫いてきた日本です。平和外交を貫き、世界から揺るぎない信頼を得てきた日本です。この信頼は未来世代に引き継ぐべき外交資産であり、決して絶やしてはいけないと考えます。
日本は、現在もドイツ、インド、ブラジルとともにG4の一員として常任理事国入りを目指していますが、同時に、常任、非常任の双方を拡大する包括的改革を支持しています。あわせて、拒否権の制限を含む改革案も議論がされています。膠着が続いて二十年近く大きな進展が見られない中で、日本がどのように存在感を発揮し、安保理改革を具体的に動かしていくのかが問われています。
国連改革の実現が総理の掲げる世界の真ん中で咲き誇る日本外交に含まれるのか、含まれるのであれば、当面はG4との常任理事国入りを主軸とするのか、それとも包括改革案へ軸足を移すのか、従来政権からのスピード感や優先順位の違いも併せて、高市新政権の方針を総理にお伺いをいたします。
防災庁創設についてお伺いをいたします。
総理は所信表明演説の中で、令和の国土強靱化対策を進め、国民の命と暮らしを守る決意を示されました。地震や台風など自然災害が相次ぐ日本において、防災・減災は国の基盤そのものです。
台風二十二号、二十三号の連続襲来では、八丈島で断水や土砂崩れの危険が続き、漁業や観光業が大きな打撃を受けました。私の知人も住まいを失い、やむなく島を離れる決断をいたしました。こうした課題は、八丈島に限らず、島嶼地域や中山間地など全国各地で繰り返されています。
激甚災害の指定には時間が掛かり、その可否が決まるまで生活や事業の見通しが立たないという現実もあります。防災庁の創設は、こうした構造的課題を見直す機会です。防災庁を設置することにより、これらの課題を含め、何がどう変わるのか、総理にお伺いをいたします。
最後に。女性の痛みをなくし、努力が正当に報われる社会を実現できるか、それこそが初の女性総理としての真価を問う試金石です。
今を生きる女性たちの未来を変えるのは、総理の決断と行動です。女性が生きやすい社会の実現に向け、どのような信念で臨まれるのか。その覚悟を総理にお伺いして、質問を締めくくります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →会派を代表して、所信表明演説に対する質疑を行います。
まず、総理大臣の御就任を心よりお祝い申し上げます。憲政史上初の女性総理の誕生に、多くの若者や女性たちがこの先の変化に期待を寄せているはずです。
総理の所信表明演説では、外国人政策における厳格な姿勢や憲法改正への強い意欲など、報道のとおり、タカ派と評される政治姿勢が示されました。私とはスタンスが異なります。しかし、同じ女性だからこそ共有できる感覚があると信じています。
総理は、自身のホームページのコラムで、不妊の女性にも温かい社会であってほしい、不妊に悩む方や子を持たない人を傷つけるような社会の空気をつくってはならないと述べられています。これは私自身も大切にしてきた思いであり、政治的立場を超えて共感ができるものです。だからこそ、これまで置き去りにされてきた女性政策を共に進めていきたいと考えています。
女性やマイノリティーであることが理由でキャリアアップが制限されるガラスの天井を総理は破ったと評されています。所信表明演説では伺えなかった、そのことへの率直な受け止めを総理にお伺いいたします。
日本のジェンダーギャップ指数は百四十八か国中百十八位、先進国の中でも最下層にあります。政治分野は前年よりも後退して百二十五位。この状況をどう受け止め、また、憲政史上初の女性総理として、総理の在任中にジェンダーギャップ指数をどこまで改善できるのか、女性たちは注目をしています。数値目標と期限、その挑戦への具体策を総理にお伺いいたします。
組閣の段階で高市内閣は女性大臣が六人と報道され、期待が高まりましたが、二人にとどまりました。歴代最多は、小泉、安倍、岸田各内閣の五人です。初の女性総理の内閣でなぜ二人にとどまったのか、総理にお伺いをいたします。
仕事と家庭の両立、いわゆるワーク・ライフ・バランスについてお伺いいたします。
女性が安心をして働き続けられる環境づくりは、少子化対策にも、そして経済成長にも欠かせません。総理御自身も働く女性としてキャリアを築いてこられました。その経験を踏まえ、働く女性が家庭や介護と両立しながらキャリアを継続できる社会の実現に向け、どのような取組が必要と考えているのか、総理にお伺いをいたします。
両立を支える新しい仕組みとして、近年、多くの職場で注目されているのが同僚手当です。三井住友海上などが導入し、育児や介護で職場を離れた社員の業務を担った同僚に手当やボーナスを支給する制度です。支える人が正当に評価されることで、休む人も気兼ねなく働き続けられる、そんなお互いさまの職場づくりとして現役世代を中心に広がりを見せています。
現在、政府は育児中等業務代替支援として中小企業に補助を行っていますが、執行率は僅か〇・六%にとどまっています。この仕組みを広げるため、加算や引上げの検討、そして大企業への補助対象拡大を行う考えがあるか、総理、お答えください。
総理は、厚生労働大臣に対して、労働時間の上限規制の緩和の検討を行うよう指示されました。確かに、一部の産業では繁忙期や突発的対応に一定の柔軟性が必要だという意見があることは承知はしています。しかし、労働基準法に基づく残業時間の上限は、命を守るための規制です。
全国過労死を考える家族の会の遺族の皆さんは、もう二度と同じ悲しみを繰り返さないでほしい、命より優先される仕事はないと訴えています。この切実な声をどのように受け止めているのか、総理にお伺いいたします。
そして、報道によれば、経団連は当初、働きたい改革として規制緩和を前面に掲げていましたが、強い批判を受け、撤回いたしました。総理も厚労大臣への指示を撤回されるのか、お伺いをいたします。
次に、具体的な女性政策についてお伺いをいたします。
総理、以下、指摘をする課題は、全て女性の命と健康に直結をする切実なものです。出産や育児、病気との闘い、これらは政治特有のボトルネックによって、男性ばかりの国会の中で後回しにされて、改善されないまま放置されてきました。しかし、女性初の総理の一言があれば、一気に前に進み始めます。
まず、女性の健康総合センターについてお伺いをいたします。
総理の所信表明演説で掲げられた攻めの予防医療、そして性差に応じた医療や支援の充実を加速するという方針は、同じ女性として大変心強く受け止めました。女性特有の疾患やライフステージごとの課題に正面から取り組むという姿勢を示されたことは、長年置き去りにされてきたテーマに光を当てた画期的な一歩です。
その上でお伺いをいたします。所信で述べられた女性の生涯にわたる健康の課題に取り組んできたとは、具体的にどのような分野、取組を指しておられるのか、今後の政策展開と併せて、総理、説明をお願いいたします。
一方で、女性の健康課題は、生理の健康、不妊治療、妊娠・出産期の母体ケア、更年期障害など、ライフステージごとに異なります。こうした多様な課題を踏まえ、昨年設立された女性の健康総合センターを司令塔として、どの課題を優先し、どのように全国に広げていくのか、具体的な方針を総理にお伺いいたします。
そして、医療制度の遅れについてお尋ねをいたします。
妊娠中の強い吐き気、つわりに使われる薬のオンダンセトロン等は、海外では妊娠悪阻、つまり、つわりに対して公的保険で広くカバーされていますが、日本ではいまだ適用外で、妊婦さんが自費負担を強いられています。また、乳がんについても、治療薬のおよそ四分の一が未導入のまま、深刻なドラッグロスが続いています。
総理の掲げる攻めの予防医療等にはこうした是正も含まれているのか、総理、お答えください。
私たち立憲民主党は、様々な痛みを取り除く女性政策を掲げています。例えば、その一つが無痛分娩です。出産に伴う大きな不安の一つが産みの痛みです。無痛分娩はその痛みや不安を和らげる手段ですが、日本は先進国の中で大きく遅れています。無痛分娩率九割のフィンランドでは、女性議員が国会で声を上げ、僅か数年で調査予算が付き、普及が進みました。一九七七年、実に四十八年も前のことです。日本ではいまだに女性の声が十分に届かず、ほかの先進国より大きく立ち遅れて一割台となっています。このままでいいのでしょうか。初の女性総理である高市総理にこそ、この分野を大きく前に進めていただきたいと考えています。
二つ目は、乳がん検診です。検査が痛いから行かないという声は根強く、日本の検診率は四七%にとどまる一方、欧米では七〇%から八〇%に達しています。日本女性は乳腺が高濃度、いわゆるデンスブレストが多く、圧迫による痛みが強いだけではなく、マンモグラフィーでは初期病変が見えにくいといった課題もあります。MRIを活用した日本発祥のドゥイブス検査法は、痛みも被曝もなく、服を着たまま検診ができ、妊娠中や豊胸手術の後でも受診が可能で、初期病変の発見にも有効とされており、自治体では補助やふるさと納税の返礼品として人気を集めています。欧米ではMRI検査が高リスク群に標準的に導入されているにもかかわらず、日本ではいまだ補完的な扱いにとどまっています。
男性中心の国会では、長い間、女性の痛みが置き去りにされてきました。無痛分娩の推進や痛みの少ない乳がん検診の普及は、いずれも女性たちの切実な声に応える取組です。こうした課題について、数値目標や実施時期を設定し、早期の実現に向けてどのように進めていくのか、総理に答弁を求めます。
日本の治安と国際的信用に関わる重大問題についてお伺いをいたします。
歌舞伎町などでは外国人観光客による買春、買春とは男性が女性を買う、買う側の行為のことですが、その買春が横行し、海外メディアからは、日本は新しいセックスツーリズム国と報じられてしまっています。この実態はSNSでも拡散されており、日本は女性の尊厳を守らない国というイメージが国際的に広がりつつあります。これは問題ではないでしょうか。総理のお考えを伺います。
現在、日本には買春を罰する規定がなく、外国人男性にとっては安心して買春ができると、できる国と認識される一方で、性を売らざるを得ない女性だけが検挙されるというゆがんだ構造があります。女性と日本の尊厳を守るためにも、国際基準に沿った規制導入を急ぐべきではないでしょうか。総理、お答えください。
更に深刻なのは、買春資金が匿名・流動型グループ、いわゆるトクリュウを通じて国際犯罪組織に流れている懸念です。日本が女性の人権侵害に加え、犯罪資金の拠点とみなされれば、国際的信用を損ないます。こうした事態を防ぐため、政府として規制、取締りの強化や、この度新設された日本版FBIの位置付け、機能強化を含め、日本の国際的信用を守るためにどのような対策を講じていくのか、総理にお伺いをいたします。
ところで、皆さん、日本の未来を担う若者を応援することは、政治の最も大切な役割の一つではないでしょうか。そこで、奨学金返済の負担軽減策についてお伺いをいたします。
令和七年度のデータでは、奨学金の返済を行っている人は約四百九十七万人に上っています。四百九十七万人です。平均の借入総額はおよそ三百三十万円、返済期間の平均は約十五年。奨学金の返済は、社会に出てまだ収入が低い時期、そして結婚や子育てなど家庭を築く時期に重くのしかかっています。教育を受けたことが、むしろ人生の選択を狭める要因となってしまっているのです。少子化が進み、物価高の今、若い世代の手取りを少しでも増やすために返済額を所得税の控除対象とすることは、合理的かつ効果的な負担軽減策ではないでしょうか。
しかし、財務省はこれまで、奨学金を借りていない人との公平性が確保できないとか税制上の収入減という財源面の課題があるとして、税控除の導入に慎重な姿勢を取ってきました。私自身もかつて奨学金の返済に苦しんだ経験があり、この政府答弁には強い疑問を抱いています。
若い世代の未来を支えるため、奨学金返済の税控除を導入すべきです。総理大臣の決意に懸かっています。総理大臣、お答えください。
次に、高齢お一人様問題についてお伺いをいたします。
我が国では六十五歳以上の独り暮らしが急増しており、二〇四〇年には一千四十一万人に達すると推計されています。六十五歳以上の世帯では、単身世帯が全体の半数を超えるというような状況になっています。こうした中で、最期を誰が見守るのか、死後の手続を誰が担うのかという安心の担保が避けられない社会課題になっています。
都市部では孤独死が数日間発見されない事例も増え、警察庁のまとめでは、高齢者の自宅での孤独死が年間で数万人規模に上ると報告されています。こうした不安を背景に、生前の遺言や財産管理などに関わる民間業者、いわゆるみとり業者が登場しています。しかし、所管省庁は不明確で、強いて言えば経産省とされていますが、人の最期を経済政策の文脈で扱うのは不適切ではないでしょうか。実際に、高額な費用を請求したり、認知症高齢者に遺産を遺贈させるといった詐欺まがいの深刻なトラブルが多発をしています。
今後、更に単身高齢者は増加していきます。みとり業者の所管省庁を明確にするのかを含め、高齢お一人様問題に対する高市政権の方針を総理にお伺いいたします。
次に、SNSへの誹謗中傷と選挙についてお伺いをいたします。
今やSNSは、選挙で有権者の判断を左右するほどの影響力を持つ存在です。ところが、近年、根拠のない中傷やゆがまれた情報が拡散し、選挙結果を揺るがす事態が相次いでいます。宮城県知事選挙では、候補者の政策をゆがめた虚偽情報が選挙戦で広まり、政策論争がかき消されました。兵庫県知事選挙では、SNS上の誹謗中傷が深刻化し、県議が辞職に追い込まれた末に命を絶つという痛ましい事態にも至っています。民主主義を守る選挙が、政治家までもが加担をして、人の命を奪う場に変質してしまっているのです。
宮城、兵庫を含む最近の事態をどのように受け止めておられるのか、総理にお伺いをいたします。
民主主義を守るための選挙が誹謗中傷やデマによって壊されれば、その結果はもはや正当性を持ち得ません。事実に基づかぬ選挙は、民主主義の基盤そのものを揺るがすことになります。専門家からも、選挙期間中に限ってでもSNSでの虚偽情報や中傷に一定の規制を設ける必要があると警鐘が鳴らされています。選挙運動に関する各党協議会でも議論が続いていますが、どのような方針で対策を進めるのか、総理にお伺いをいたします。
次に、子供たちのSNSの利用についてお伺いをいたします。
世界では、オーストラリアが十六歳未満の利用を禁止する法律を可決、フランスでは十五歳未満に親の同意を義務付ける制度が既に施行され、規制の動きが世界的に広まりつつあります。こうした海外の動きに対する受け止めを含め、我が国として子供たちをオンラインの有害情報や依存からどのように守っていくのか、総理にお伺いをいたします。
総理は所信表明演説の中で、世界の真ん中で咲き誇る日本外交を未来に確かな形で咲かせると述べられました。国連改革についてお伺いをいたします。
国連は創設八十周年を迎えます。戦後、日本は、国連加盟国最多となる十二回、非常任理事国として国際社会の信任を受け、短い間隔で選出され続けてきました。これは、平和国家として歩んできた日本への期待のあかしです。しかし今、その流れは途絶えようとしています。日本は、次の非常任理事国入りを目指すのは二〇三二年、その次は二〇四三年と発表しました。それまでの間、国連安全保障理事会に直接関与することができなくなり、日本外交の存在感の低下、国益そのものに影響しかねません。
一方で、権威主義的な大国は、グローバルサウスを取り込み、影響力を広げています。これに対抗できるのは、戦後八十年、平和外交を貫いてきた日本です。平和外交を貫き、世界から揺るぎない信頼を得てきた日本です。この信頼は未来世代に引き継ぐべき外交資産であり、決して絶やしてはいけないと考えます。
日本は、現在もドイツ、インド、ブラジルとともにG4の一員として常任理事国入りを目指していますが、同時に、常任、非常任の双方を拡大する包括的改革を支持しています。あわせて、拒否権の制限を含む改革案も議論がされています。膠着が続いて二十年近く大きな進展が見られない中で、日本がどのように存在感を発揮し、安保理改革を具体的に動かしていくのかが問われています。
国連改革の実現が総理の掲げる世界の真ん中で咲き誇る日本外交に含まれるのか、含まれるのであれば、当面はG4との常任理事国入りを主軸とするのか、それとも包括改革案へ軸足を移すのか、従来政権からのスピード感や優先順位の違いも併せて、高市新政権の方針を総理にお伺いをいたします。
防災庁創設についてお伺いをいたします。
総理は所信表明演説の中で、令和の国土強靱化対策を進め、国民の命と暮らしを守る決意を示されました。地震や台風など自然災害が相次ぐ日本において、防災・減災は国の基盤そのものです。
台風二十二号、二十三号の連続襲来では、八丈島で断水や土砂崩れの危険が続き、漁業や観光業が大きな打撃を受けました。私の知人も住まいを失い、やむなく島を離れる決断をいたしました。こうした課題は、八丈島に限らず、島嶼地域や中山間地など全国各地で繰り返されています。
激甚災害の指定には時間が掛かり、その可否が決まるまで生活や事業の見通しが立たないという現実もあります。防災庁の創設は、こうした構造的課題を見直す機会です。防災庁を設置することにより、これらの課題を含め、何がどう変わるのか、総理にお伺いをいたします。
最後に。女性の痛みをなくし、努力が正当に報われる社会を実現できるか、それこそが初の女性総理としての真価を問う試金石です。
今を生きる女性たちの未来を変えるのは、総理の決断と行動です。女性が生きやすい社会の実現に向け、どのような信念で臨まれるのか。その覚悟を総理にお伺いして、質問を締めくくります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
高
高市早苗#16
○内閣総理大臣(高市早苗君) 塩村あやか議員の御質問にお答えいたします。
私が総理になったことの受け止めとジェンダーギャップ、組閣についてお尋ねがございました。
私の内閣総理大臣への就任は、強い日本経済をつくり上げる、そして総合的な国力を強化する、それは外交力であり、防衛力であり、経済力であり、情報力であり、技術力であり、また人材力である、こういったことで日本の国益をしっかりと守り抜いていくという明確な決意の下、諦めずに挑戦してきた結果でございます。
絶対に諦めない決意をもって、国家国民のために果敢に働いてまいります。
二〇二五年のジェンダーギャップ指数について、我が国は百四十八か国中百十八位であり、依然として男女共同参画の状況が諸外国と比べて遅れていると受け止めています。
政治分野を含む意思決定への女性の参画拡大、女性の所得向上や男女間賃金格差の是正など、女性活躍、男女共同参画の取組を進めてまいります。
閣僚人事につきましては、全員参加、全世代総力結集の考えで組閣を行い、国民の皆様のためにあらゆる政策を一歩でも二歩でも進めていけるよう、適材適所の布陣としたところでございます。
ちなみに、事前の予想がかなり女性が多いという報道でしたけれども、高市内閣の女性は、二人ではなく、片山大臣、小野田大臣、私も入れると三名でございます。特に、内閣総理大臣、そしてまた史上初の女性財務大臣の誕生にも注目をしていただきたいなと思っております。
それから、働く女性の仕事と家庭の両立についてお尋ねがございました。
働く女性が希望に応じてキャリアを継続するためには、周りの社員を含めた職場環境の整備を進めていくということが重要です。このため、育児や介護で休業中の労働者の業務を代替する周囲の労働者への手当を支給した中小企業を支援するとともに、こうした支援の更なる活用促進に向けて、制度の拡充を含め、必要な対応を検討してまいります。このような制度の活用を通じ、働く女性が家庭や介護と両立しながらキャリアを継続できる職場環境の整備を進めてまいります。特に今、お子さんの不登校などもあってキャリアを諦めざるを得ない、そういった女性もおられます。一生懸命に努めてまいります。
労働時間規制についてお尋ねがございました。
働き方改革関連法の施行から五年以上経過したことを踏まえて、現在、厚生労働省の審議会において議論が行われております。
労働時間規制につきましては、全国過労死を考える家族の会の御遺族の皆様の御意見も含めて様々な意見があると承知をしております。私自身も、過労死に至るような残業をよしとはいたしません。
ただ、残業代が減ることにより、生活費を稼ぐために無理をして慣れない副業をすることで健康を損ねる人が出ることについても心配をいたしております。これは、ですから、厚生労働大臣への指示を撤回するかどうかというお尋ねでございましたが、指示の撤回はいたしません。
様々な御意見をお伺いしつつ、働き方の実態とニーズを踏まえて検討を深めていくべきものだと思っております。
女性の健康課題への対応についてお尋ねがございました。
特にホルモンバランスの変化の影響を受けやすい女性の健康に関しましては、ライフステージごとの健康課題に対処していくことが重要です。
私自身が平成二十四年に初めて自民党の政調会長に就任したときから主導し、政調会の中に特別の機関をつくりました。
女性というのは、初潮に始まり、その後、生理痛が非常にきついとか、それからまた更年期特有の症状も出る場合があります。そして、更年期にかかりやすい病気、そしてさらに、年を重ねたときにかかりやすい病気もあり、そしてまた周産期や出産後の体の不調もございます。ただ、そういったことが余り女性自身も理解をしていなくて病気の発見が遅れたり、あと医療機関でも、その専門のお医者さんじゃなければ、こういう症状を訴える人が来たときに、もしかしたら重大な病気ではないかということに気が付いてくださらなかったり、様々な問題がございました。
そして、私自身も更年期のときに大変しんどい思いをしましたが、社会の理解は不十分でございました。本当に、急にホットフラッシュなどで汗が出ても、もうマスコミにそれをたたかれちゃうと。写真を撮られて、割とひどい言葉で書かれたこともございました。
多くの女性が様々なこのライフステージごとにつらい思いをしている。それであったら、もっと啓発活動もしたいし、また、医師の方々も、専門科に関係なく、こういう更年期の女性が来たらこういう病気にかかっている可能性があるとか、いろんな情報を持ちながら、女性の健康、生涯の健康に携わっていただきたい、そういう強い思いがありました。
でも、自民党で議論を始めた当時は、なかなか男性議員の理解が得られなかったのも事実です。ところが、だんだん、みんなで勉強を重ねるうちに多くの男性の国会議員も理解を示してくださり、政策として構築され、昨年十月に、ようやくですけれども、女性の健康総合センターが設置されました。研究や情報発信、診療体制の充実が進んできたということです。
私は、こうした成果を全国に広げるために、女性の健康総合センターを司令塔として、診療拠点の整備や研究、また情報発信の強化、そして自治体、医療機関、薬局などにおける女性の健康相談支援体制の強化などを進めてまいりたいと考えております。あわせて、職場や社会全体における理解を増進してまいりたいと思っております。
日本において一部効能が薬事承認されておらず、その使用については保険適用されない適応外医薬品や、日本で承認されておらず使用することができない未承認医薬品が存在することは承知しています。
政府としましては、学会や患者会の要望などを踏まえて、医療上の必要性の高い医薬品の開発促進に取り組んでまいります。
無痛分娩の推進と痛みの少ない乳がん検診の普及についてお尋ねがありました。
無痛分娩については、希望する妊婦の方々に正しい知識を持っていただき、安全に実施できる体制を確保することが重要です。これは、関係団体と連携しながら、医療従事者を対象とした研修や、無痛分娩の有効性や安全性に関する周知を始めとした環境整備に取り組んでまいります。
また、乳がん検診を含めたがん検診につきましては、受診率を令和十年までに六〇%とすることを定め、受診勧奨などを行っております。
確かに、乳がん検診はむちゃくちゃ痛いです。また、この乳がん検診の痛みを軽減する手法などについて普及を図るため、先月、自治体に周知を図ったところでございます。
今後、痛みの少ない手法として一部の医療機関で実施されているMRI検査を含む乳がん検診の各手法、様々な手法がありますが、各手法の有効性について国立がん研究センターにおいて調査研究を進めることといたしております。
我が国を訪れる外国人観光客による買春の問題についてお尋ねがございました。
塩村議員からは、女性と日本の尊厳を守るためとのお話がありましたが、大変重い御指摘として受け止めました。政府として、近時の社会情勢などを踏まえた売買春に係る規制の在り方について必要な検討を行ってまいります。
また、匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウがこうした売買春を資金源とすることも防いでいかなければなりません。警察におきましては、先般、全国から捜査員を集めてトクリュウを集中的に取り締まる体制を構築し、引き続き強化を図る方針となっております。
この売買春の根絶、そしてトクリュウの撲滅に向けて政府一体となって取組を進めてまいります。
奨学金の債務負担軽減についてお尋ねがございました。
この奨学金の返還につきましては、政府として、返還の猶予や毎月の返還額を減額する制度などにより負担軽減を図っております。
御指摘のような税制上の措置による対応については、所得が小さく所得税の税額がない方や少ない方にはその効果が限定的であることなど、まだ検討すべき課題があることも踏まえる必要があると考えております。
単身高齢者の増加への対応についてお尋ねがありました。
単身高齢者を含め、高齢者お一人お一人が最期まで安心して暮らせるような社会にすることが重要です。恐らく私自身も高齢お一人様になるんだろうなと思っております。
御指摘の死後の手続などを行う民間事業者について、政府では、利用する高齢者の保護の観点から、昨年六月に、遵守すべき法令、契約に関する留意事項などをまとめた高齢者等終身サポート事業者ガイドラインを策定しています。これは、厚生労働省を中心とした関係省庁が連携して、このガイドラインの周知を始め、適正な事業運営の確保に努めてまいるものでございます。
選挙期間中におけるSNSでの偽情報等の発信に対する規制についてお尋ねがございました。
候補者や有権者によるSNS等を利用した発信、収集が活発化する中で、選挙に関する偽情報の流通、拡散に伴うリスクや、候補者等への悪質な誹謗中傷等が発生しており、これは重大な課題であると認識をしております。
SNS等を利用して偽情報等を拡散する行為は一定の罰則の適用対象となり得るほか、本年四月、誹謗中傷への対策として情報流通プラットフォーム対処法が施行され、大規模事業者に対し削除対応の迅速化が求められるようになりました。今後、法整備の効果をしっかり確認していきたいと考えています。
加えて、選挙期間中の偽情報を防ぐためにSNS利用の規制をすることについてどうかということなんですけれども、こうした規制の在り方については、表現の自由ですとか政治活動、選挙運動の自由にも関わる重要な問題でございますので、政府からというよりは、各党各会派で御議論をいただきたいと考えておりまして、私としましても、その議論に期待をいたしております。
子供のインターネット利用についてのお尋ねがございました。
我が国でも、SNSに起因する子供の被害等への対応が大きな課題となっております。青少年を有害情報や依存症、依存から守り、安全に安心してインターネットをできるような環境整備が重要です。
本年八月、こども家庭庁に設置した有識者会議において、自画撮りによる児童ポルノ被害等の送信に係るリスクを含むリスクの多様化への対応、アダルト広告等、青少年有害情報に当たる可能性があるものを含むコンテンツリスクへの対応などの課題について論点を整理しました。本年九月には論点ごとに政府の工程表を取りまとめ、できるものから速やかに着手する、中長期の検討を要するものについては令和八年を目途に具体的な内容を取りまとめることとしております。
国連改革についてもお尋ねがありました。
国際の平和と安全に主要な責任を負う国連安保理が、その正統性と代表性を向上させ、より効果的に国際社会の諸課題に対処できるよう改革が必要です。
昨年の未来サミットでは、全国連加盟国の首脳が安保理改革の緊急の必要性について一致しました。また、我が国を含むG4、そしてアフリカ諸国、一部の現常任理事国を始めとする多くの国が常任及び非常任理事国の双方の拡大を支持しております。
各国の利害も複雑に絡み合う安保理改革は決して簡単ではありませんけれども、私はこの安保理改革に取り組んでまいります。
防災庁についてお尋ねがありました。
防災庁は、徹底した事前防災、発災時から復旧復興までの一貫した災害対応の司令塔として、迅速な応援体制や継続的、包括的な被災地支援体制の構築にも取り組むこととしております。
被災者支援の充実も含め、防災体制の抜本的強化を図るべく、来年度の設立に向けて準備を加速してまいります。
女性が生きやすい社会の実現についてお尋ねがありました。
既に答弁申し上げたとおり、働く女性が家庭と介護を両立しながらキャリアを継続できる職場環境の整備を進めてまいります。また、性差に由来した健康課題への対応も加速します。さらに、健康課題を始めとする女性特有の悩みへの社会の理解を深めるための取組を加速してまいります。
このように、女性が活躍し、全ての女性が輝く国づくりを進めるために、また、支援を必要とする女性が取り残されることのないように、女性が生きやすい社会の実現に取り組んでまいります。
以上です。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →私が総理になったことの受け止めとジェンダーギャップ、組閣についてお尋ねがございました。
私の内閣総理大臣への就任は、強い日本経済をつくり上げる、そして総合的な国力を強化する、それは外交力であり、防衛力であり、経済力であり、情報力であり、技術力であり、また人材力である、こういったことで日本の国益をしっかりと守り抜いていくという明確な決意の下、諦めずに挑戦してきた結果でございます。
絶対に諦めない決意をもって、国家国民のために果敢に働いてまいります。
二〇二五年のジェンダーギャップ指数について、我が国は百四十八か国中百十八位であり、依然として男女共同参画の状況が諸外国と比べて遅れていると受け止めています。
政治分野を含む意思決定への女性の参画拡大、女性の所得向上や男女間賃金格差の是正など、女性活躍、男女共同参画の取組を進めてまいります。
閣僚人事につきましては、全員参加、全世代総力結集の考えで組閣を行い、国民の皆様のためにあらゆる政策を一歩でも二歩でも進めていけるよう、適材適所の布陣としたところでございます。
ちなみに、事前の予想がかなり女性が多いという報道でしたけれども、高市内閣の女性は、二人ではなく、片山大臣、小野田大臣、私も入れると三名でございます。特に、内閣総理大臣、そしてまた史上初の女性財務大臣の誕生にも注目をしていただきたいなと思っております。
それから、働く女性の仕事と家庭の両立についてお尋ねがございました。
働く女性が希望に応じてキャリアを継続するためには、周りの社員を含めた職場環境の整備を進めていくということが重要です。このため、育児や介護で休業中の労働者の業務を代替する周囲の労働者への手当を支給した中小企業を支援するとともに、こうした支援の更なる活用促進に向けて、制度の拡充を含め、必要な対応を検討してまいります。このような制度の活用を通じ、働く女性が家庭や介護と両立しながらキャリアを継続できる職場環境の整備を進めてまいります。特に今、お子さんの不登校などもあってキャリアを諦めざるを得ない、そういった女性もおられます。一生懸命に努めてまいります。
労働時間規制についてお尋ねがございました。
働き方改革関連法の施行から五年以上経過したことを踏まえて、現在、厚生労働省の審議会において議論が行われております。
労働時間規制につきましては、全国過労死を考える家族の会の御遺族の皆様の御意見も含めて様々な意見があると承知をしております。私自身も、過労死に至るような残業をよしとはいたしません。
ただ、残業代が減ることにより、生活費を稼ぐために無理をして慣れない副業をすることで健康を損ねる人が出ることについても心配をいたしております。これは、ですから、厚生労働大臣への指示を撤回するかどうかというお尋ねでございましたが、指示の撤回はいたしません。
様々な御意見をお伺いしつつ、働き方の実態とニーズを踏まえて検討を深めていくべきものだと思っております。
女性の健康課題への対応についてお尋ねがございました。
特にホルモンバランスの変化の影響を受けやすい女性の健康に関しましては、ライフステージごとの健康課題に対処していくことが重要です。
私自身が平成二十四年に初めて自民党の政調会長に就任したときから主導し、政調会の中に特別の機関をつくりました。
女性というのは、初潮に始まり、その後、生理痛が非常にきついとか、それからまた更年期特有の症状も出る場合があります。そして、更年期にかかりやすい病気、そしてさらに、年を重ねたときにかかりやすい病気もあり、そしてまた周産期や出産後の体の不調もございます。ただ、そういったことが余り女性自身も理解をしていなくて病気の発見が遅れたり、あと医療機関でも、その専門のお医者さんじゃなければ、こういう症状を訴える人が来たときに、もしかしたら重大な病気ではないかということに気が付いてくださらなかったり、様々な問題がございました。
そして、私自身も更年期のときに大変しんどい思いをしましたが、社会の理解は不十分でございました。本当に、急にホットフラッシュなどで汗が出ても、もうマスコミにそれをたたかれちゃうと。写真を撮られて、割とひどい言葉で書かれたこともございました。
多くの女性が様々なこのライフステージごとにつらい思いをしている。それであったら、もっと啓発活動もしたいし、また、医師の方々も、専門科に関係なく、こういう更年期の女性が来たらこういう病気にかかっている可能性があるとか、いろんな情報を持ちながら、女性の健康、生涯の健康に携わっていただきたい、そういう強い思いがありました。
でも、自民党で議論を始めた当時は、なかなか男性議員の理解が得られなかったのも事実です。ところが、だんだん、みんなで勉強を重ねるうちに多くの男性の国会議員も理解を示してくださり、政策として構築され、昨年十月に、ようやくですけれども、女性の健康総合センターが設置されました。研究や情報発信、診療体制の充実が進んできたということです。
私は、こうした成果を全国に広げるために、女性の健康総合センターを司令塔として、診療拠点の整備や研究、また情報発信の強化、そして自治体、医療機関、薬局などにおける女性の健康相談支援体制の強化などを進めてまいりたいと考えております。あわせて、職場や社会全体における理解を増進してまいりたいと思っております。
日本において一部効能が薬事承認されておらず、その使用については保険適用されない適応外医薬品や、日本で承認されておらず使用することができない未承認医薬品が存在することは承知しています。
政府としましては、学会や患者会の要望などを踏まえて、医療上の必要性の高い医薬品の開発促進に取り組んでまいります。
無痛分娩の推進と痛みの少ない乳がん検診の普及についてお尋ねがありました。
無痛分娩については、希望する妊婦の方々に正しい知識を持っていただき、安全に実施できる体制を確保することが重要です。これは、関係団体と連携しながら、医療従事者を対象とした研修や、無痛分娩の有効性や安全性に関する周知を始めとした環境整備に取り組んでまいります。
また、乳がん検診を含めたがん検診につきましては、受診率を令和十年までに六〇%とすることを定め、受診勧奨などを行っております。
確かに、乳がん検診はむちゃくちゃ痛いです。また、この乳がん検診の痛みを軽減する手法などについて普及を図るため、先月、自治体に周知を図ったところでございます。
今後、痛みの少ない手法として一部の医療機関で実施されているMRI検査を含む乳がん検診の各手法、様々な手法がありますが、各手法の有効性について国立がん研究センターにおいて調査研究を進めることといたしております。
我が国を訪れる外国人観光客による買春の問題についてお尋ねがございました。
塩村議員からは、女性と日本の尊厳を守るためとのお話がありましたが、大変重い御指摘として受け止めました。政府として、近時の社会情勢などを踏まえた売買春に係る規制の在り方について必要な検討を行ってまいります。
また、匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウがこうした売買春を資金源とすることも防いでいかなければなりません。警察におきましては、先般、全国から捜査員を集めてトクリュウを集中的に取り締まる体制を構築し、引き続き強化を図る方針となっております。
この売買春の根絶、そしてトクリュウの撲滅に向けて政府一体となって取組を進めてまいります。
奨学金の債務負担軽減についてお尋ねがございました。
この奨学金の返還につきましては、政府として、返還の猶予や毎月の返還額を減額する制度などにより負担軽減を図っております。
御指摘のような税制上の措置による対応については、所得が小さく所得税の税額がない方や少ない方にはその効果が限定的であることなど、まだ検討すべき課題があることも踏まえる必要があると考えております。
単身高齢者の増加への対応についてお尋ねがありました。
単身高齢者を含め、高齢者お一人お一人が最期まで安心して暮らせるような社会にすることが重要です。恐らく私自身も高齢お一人様になるんだろうなと思っております。
御指摘の死後の手続などを行う民間事業者について、政府では、利用する高齢者の保護の観点から、昨年六月に、遵守すべき法令、契約に関する留意事項などをまとめた高齢者等終身サポート事業者ガイドラインを策定しています。これは、厚生労働省を中心とした関係省庁が連携して、このガイドラインの周知を始め、適正な事業運営の確保に努めてまいるものでございます。
選挙期間中におけるSNSでの偽情報等の発信に対する規制についてお尋ねがございました。
候補者や有権者によるSNS等を利用した発信、収集が活発化する中で、選挙に関する偽情報の流通、拡散に伴うリスクや、候補者等への悪質な誹謗中傷等が発生しており、これは重大な課題であると認識をしております。
SNS等を利用して偽情報等を拡散する行為は一定の罰則の適用対象となり得るほか、本年四月、誹謗中傷への対策として情報流通プラットフォーム対処法が施行され、大規模事業者に対し削除対応の迅速化が求められるようになりました。今後、法整備の効果をしっかり確認していきたいと考えています。
加えて、選挙期間中の偽情報を防ぐためにSNS利用の規制をすることについてどうかということなんですけれども、こうした規制の在り方については、表現の自由ですとか政治活動、選挙運動の自由にも関わる重要な問題でございますので、政府からというよりは、各党各会派で御議論をいただきたいと考えておりまして、私としましても、その議論に期待をいたしております。
子供のインターネット利用についてのお尋ねがございました。
我が国でも、SNSに起因する子供の被害等への対応が大きな課題となっております。青少年を有害情報や依存症、依存から守り、安全に安心してインターネットをできるような環境整備が重要です。
本年八月、こども家庭庁に設置した有識者会議において、自画撮りによる児童ポルノ被害等の送信に係るリスクを含むリスクの多様化への対応、アダルト広告等、青少年有害情報に当たる可能性があるものを含むコンテンツリスクへの対応などの課題について論点を整理しました。本年九月には論点ごとに政府の工程表を取りまとめ、できるものから速やかに着手する、中長期の検討を要するものについては令和八年を目途に具体的な内容を取りまとめることとしております。
国連改革についてもお尋ねがありました。
国際の平和と安全に主要な責任を負う国連安保理が、その正統性と代表性を向上させ、より効果的に国際社会の諸課題に対処できるよう改革が必要です。
昨年の未来サミットでは、全国連加盟国の首脳が安保理改革の緊急の必要性について一致しました。また、我が国を含むG4、そしてアフリカ諸国、一部の現常任理事国を始めとする多くの国が常任及び非常任理事国の双方の拡大を支持しております。
各国の利害も複雑に絡み合う安保理改革は決して簡単ではありませんけれども、私はこの安保理改革に取り組んでまいります。
防災庁についてお尋ねがありました。
防災庁は、徹底した事前防災、発災時から復旧復興までの一貫した災害対応の司令塔として、迅速な応援体制や継続的、包括的な被災地支援体制の構築にも取り組むこととしております。
被災者支援の充実も含め、防災体制の抜本的強化を図るべく、来年度の設立に向けて準備を加速してまいります。
女性が生きやすい社会の実現についてお尋ねがありました。
既に答弁申し上げたとおり、働く女性が家庭と介護を両立しながらキャリアを継続できる職場環境の整備を進めてまいります。また、性差に由来した健康課題への対応も加速します。さらに、健康課題を始めとする女性特有の悩みへの社会の理解を深めるための取組を加速してまいります。
このように、女性が活躍し、全ての女性が輝く国づくりを進めるために、また、支援を必要とする女性が取り残されることのないように、女性が生きやすい社会の実現に取り組んでまいります。
以上です。ありがとうございました。拍手
福
関
渡
渡辺猛之#19
○渡辺猛之君 自由民主党の渡辺猛之です。
会派を代表し、高市総理大臣の所信表明演説に対して質問いたします。
我が党の高市総裁が、女性として日本初の内閣総理大臣に選出されました。絶対に諦めないという決意で前を向き続ける。高市総理の就任が、性別や世代、学歴などで限界を決め付けられて、新たな挑戦の機会を失うといった社会に潜む無意識の思い込みを払拭し、我が国と国民が持つ底力が発揮される、そんな未来につながっていくことを期待します。
まずは、強い日本をつくる土台となる経済成長についてお伺いいたします。
昨年の国内総生産の名目速報値は、初めて六百兆円を超えました。五百兆円を超えてから三十年超の年月を要しましたが、今や日本経済はデフレ下にあるとは言えないほどの状況となっています。
そこで、この上向きの経済軌道が物価高や国外の要因等でデフレに戻ることがないようにするには、消費と投資という二つのエンジンを力強く回していく必要があります。そのために、経済成長を牽引する物価高に負けない実質賃金の引上げと、生産性の向上につながる国内投資が欠かせません。
一方で、我が国の普通国債残高は令和七年度末には一千百二十九兆円に上ると見込まれており、金利上昇局面では利払い費が大幅に増える可能性があることに留意すべきとの見解もあります。
高市総理は、大胆な危機管理投資と成長投資で暮らしの安全、安心の確保を図るとともに、雇用と所得を増やすことで消費マインドを改善し、税収を自然増に向かわせるという経済サイクルを主張されています。
一部で財政赤字の増加を憂慮する見方がある中、金融市場が神経質な展開となることを避けつつ、どのように責任ある積極財政を推し進めていかれるお考えでしょうか。総理にお伺いします。
物価高を超える賃上げを実現し、国民の皆様の消費意欲を守り立てていくためには、我が国の雇用全体のうち七割を占め、特に地方では八割を超えている中小企業・小規模事業者の生産力向上が不可欠であります。
しかし、現場の中小企業・小規模事業者の方々からお話を伺うと、人手不足が著しいことから、企業業績が伸びなくとも賃上げをしないと人が集まらず、本当に厳しいとの声を伺います。また、従業員から働きたいのでもっと仕事をさせてくれと言われても、厳しくなった労働時間規制があるために働いてもらうわけにはいかず、結局、新規注文を断るという話も伺いました。
こうした状況の中、これまで講じられてきた賃上げ促進税制は、そもそも赤字の事業所では恩恵がないので柔軟な制度にしてほしい、また、労働時間についても、従業員の健康が守られることを大前提として、その方々の同意があれば規制をより柔軟にしてほしいといった要望が数多く聞こえます。
高市総理は初閣議で新たな経済対策の策定を指示しましたが、中小企業・小規模事業者の生産性向上と賃上げ促進のために、これまで以上に事業者に寄り添った支援策の拡充を対策に盛り込み、事業者の底力を後押しすべきと考えます。また、働き方改革についても、従業員の健康と意思の双方を考慮したより柔軟な制度の再構築により、企業も雇用者も恩恵を受ける形にしてはどうかと考えます。総理の御所見をお伺いいたします。
この夏の参議院選挙中も、物価高で生活が苦しい、給料が上がっても手取りが増えていかないという国民の皆様の声をたくさん聞きました。その中でも、食料品、特に日本人の主食である米の価格の上昇は家計を直撃します。
店頭での販売価格は、随意契約による政府備蓄米の販売が五月後半に始まり、七月には一旦三千五百円台となりましたが、九月に入ると再度四千二百円台となりました。一方、スーパーから消えていた米は戻っており、米を買うのに長時間並ぶという状況は改善されています。
先ほども述べたように、米は我が国の生活、文化、思想にも深く関わっている日本の主食です。しかし、生産者の高齢化は進み、生産に関わる人口は減少傾向です。作付面積も減っています。その上、農業生産に欠かせない資材や燃油価格の上昇は農家の経営に大きな影響を与えています。
日々の生活に欠かせない食料品ですから、消費者の立場に立てば、米の値段の大きな上昇は生活不安の増大につながります。反面、需要と供給のバランスが崩れ米価が急速に下落するようなことがあれば、米の生産に当たる現場の体力は損なわれ、中長期的には米の安定供給を持続することさえ困難となります。
そこで、消費者と生産者双方の不安を払拭させる適切な情報発信に注力するとともに、根本的には、消費者に安定的に米を届けることができる需要に応じた生産体制を守り抜くことが絶対に不可欠であり、そのための制度設計を急がねばなりません。その際、海外で日本の米が高く評価され、外食を中心に需要が大きく伸び、輸出は、昨年、対前年比で三割近く増加しているという現状も考慮する必要があるでしょう。
そこで、高市内閣においては、農家の皆様が安心して米作りに取り組める生産体制の堅持や食料安全保障の強化、そして物価高に直面している国民の方々の生活安定等のために、どのような考え方で米政策を進めていくべきとの検討指示を出されたのでしょうか。総理の御所見をお伺いします。
地球温暖化や自然災害の防止、水源の涵養や大気浄化、熊を始めとする野生動植物生息の場、そして木材生産など、森林が果たす役割は多様かつ極めて重要なものとなっています。
しかし、林業は小規模零細な事業者の割合が高く、さらに、森林所有者の世代交代や山林所在地からの転出等により、所有者の特定が困難な森林は増えています。森林資源の適正な管理には、担い手育成やデジタル化等を通じた森林管理の強化が不可欠です。
さらに、持続的な森林管理の維持のためには、より付加価値の高い製材への加工、さらには、人口減による住宅需要の減少傾向が見られる中での中高層建築物への木材活用など、国産材の需要拡大策が求められていますが、どのようにお考えでしょうか。ブランド材、吉野杉の産地である奈良県出身の高市総理に、我が国の財産である森林を未来につないでいくという御決意とともにお伺いいたします。
長らく続く人口の東京一極集中と地方からの流出により、多彩な文化や風習を有し、食料やエネルギー生産等を担ってきた地方の衰退が止まりません。このため、石破内閣では、地方創生二・〇を決定し、地方を強く、豊かで、そして新しい、楽しいものにしていく取組を打ち出し、特に地方からの人口流出が著しい若者と女性に着目した地域づくりを掲げました。
今回、高市内閣では、地域未来戦略を掲げ、地域を超えたビジネス展開を図る中堅企業を支援し、大胆な投資促進策とインフラ整備を一体的に講じ、地域に大規模な投資を呼び込むことで、産業クラスターを戦略的に形成していくと打ち出しています。
そこで、地域未来戦略では、地方創生二・〇に掲げた若者や女性にも選ばれる地域づくりをどのように取り込みながら政策を推進していくお考えでしょうか。総理にお伺いいたします。
健全な代表制民主主義であるためには、国民の利害や意見を公正かつ効果的に政治に反映する選挙制度が求められますが、本年行われた参議院議員通常選挙をめぐり、投票価値の平等に関する訴訟が提起され、現在、高裁で審議が続いています。
参議院では、平成二十七年に、鳥取、島根両県、徳島、高知両県でいわゆる合区が導入され、較差は三倍前後にまで縮小されました。その一方、合区となった県では、投票率の低下、無効票の増加傾向が顕著なことなどから、全国知事会を始めとする地方六団体は、毎年合区解消決議を行い、通常選挙ごとに全ての都道府県から少なくとも一名の参議院議員の選出を要望しています。徳島弁護士会も、都道府県制度が国民に浸透している現状を無視した合区制度の解消を求める意見書を総理官邸や各党に提出をしています。
今後、参議院においても、これまで行われてきた参議院議員選挙制度をめぐる議論を引き継いだ検討が始まることを期待します。
さらに、選挙制度の改正や議員定数について検討する際には、参議院は定数が衆議院の半数強にすぎず、さらに、憲法により半数改選が規定されていることを十分に踏まえる必要があると思います。また、合区解消の抜本的な解決には、現憲法における地方自治の規定の充実に向けた議論が必要という主張もあります。
そこで、合区解消と各都道府県からの参議院議員選出を求める地域からの強い声、また、憲法における地方自治の規定を充実させるべきという意見を高市総理はどのように受け止めた上で、議論が進むことを期待されるのでしょうか。お伺いいたします。
先端技術製品に広く使われ、電気自動車や戦闘機等の兵器の製造に不可欠なレアアースの生産量は、中国が世界の約七割を占めています。
その中国は、本年四月にトランプ政権の関税措置への対抗としてレアアースの輸出規制を強化する決定を行い、米国も、この中国の措置に対してすぐに一〇〇%の追加関税を掛ける旨公表いたしました。米中間での貿易摩擦激化というべき事態は、先月三十日に開催された米中首脳会談で、中国側がレアアースの輸出規制強化を延期したことでぎりぎり回避されましたが、抜本的な解決というわけではありません。
我が国は、二〇一〇年の尖閣諸島沖の日本領海内での中国漁船による海保巡回船への衝突事件で中国によるレアアースの輸出制限を経験したことから、その供給網の多角化やレアアースに頼らない技術開発を進めてきましたが、これらの取組に更に力を入れていかなければなりません。
今回の日米首脳会談では、日米両政府が電気自動車、EVなどに欠かせないレアアースなどの重要鉱物の確保について覚書を取り交わしましたが、経済安全保障の強化と関連産業の強化を掲げる高市総理としては、レアアースも含めて、どのように中国に頼らない経済安全保障政策を進めていかれるお考えでしょうか。御所見をお伺いいたします。
ドローン等の無人アセットを使用した新しい戦い方、宇宙空間やサイバー領域の最前線化、我が国を取り巻く中国、ロシア、北朝鮮における軍事力増強の動きと戦略的な連携の強化など、我が国の防衛力を整備する上で考えるべき状況は著しく変化をしています。
我が国は、令和四年十二月に策定されたいわゆる戦略三文書に基づき、五年間の防衛費として四十三兆円の国費を投入し、防衛力の抜本的強化を実現していくこととしていますが、現下の厳しい安保環境に即して見直すべきは見直していかなければなりません。
本年九月には、防衛大臣の下で設置された防衛力の抜本的強化に関する有識者会議が報告書をまとめました。敵基地攻撃能力を持つ長射程のミサイルを隠密裏に行動できる潜水艦に搭載することが抑止力の大幅な強化につながると記載したことや、救難、輸送、警戒、監視、掃海の五類型に限られている武器輸出の対象について、価値観を共有する友好国には制限を設けない考え方も一案としています。
高市総理は所信表明演説において、様々な安全保障環境の変化等から主体的に防衛力の抜本的強化を進める必要があるとして、対GDP比二%水準の前倒しの措置の実施と来年中の三文書の改定に向けた検討について強い意志を示されました。
先月二十八日に行われた日米首脳会談やその後の日米防衛相会談では、我が方から自前の防衛力を強化する意志を伝えたことで、日米関係、日米同盟の更なる強化につながったところであります。
そこで、改めて高市総理に、主体的な防衛力の抜本的強化と三文書の改定の意図について国民の皆様に分かりやすくお話しいただいた上で、その決意をお伺いしたいと思います。
ASEAN、トランプ大統領の訪日、そしてAPECと、一連の首脳外交日程を精力的にこなされた高市総理の姿勢にまずは敬意を表したいと思います。先週訪れた韓国では、李在明大統領、その翌日には中国の習近平国家主席との初会談が行われました。
日韓首脳会談では、立場の異なる諸課題に関して、双方のリーダーシップで管理し、重要な隣国である韓国と未来志向で安定的に発展させる方針や、首相同士のシャトル外交、北朝鮮の核・ミサイル開発等を念頭に置いたと考えられる日米韓三か国の連携強化について一致を見た意義は大きいと考えます。
また、日中首脳会談で高市総理は、戦略的互恵関係の推進と建設的、安定的な関係の構築を確認した上で、沖縄県尖閣諸島などでの威圧的な活動やレアアース等の経済的威圧、拘束中の邦人の早期解放と在留邦人の安全確保、さらに日本産水産物、牛肉の輸入再開に前向きな対応を求めました。香港や新疆ウイグル自治区の人権への懸念、台湾については、地域の安定、安全には両岸関係が良好であることが重要である旨伝えています。極めて中身の濃い会談でありました。
総理自身がおっしゃっていたように、世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻す力強い歩みを誰もが感じることができた外交ウイークであったと思います。
そして、これからも、懸案や意見の相違がある隣国であるからこそ、韓国、中国に対して、言うべきことは言うが協力を深めるべきところはしっかりと協力していくことで我が国の国益を守るという高市外交を貫き通してほしいと考えますが、今回の日韓、日中首脳会談の成果について、総理の御所見をお伺いします。
安全保障環境がかつてないほど厳しさを増す中、デジタル空間でも我が国の安全保障を脅かしかねないサイバー犯罪、攻撃のリスクが高まり、また、外国勢力による情報工作、スパイ活動も活発化しています。
海外では重要情報の保護やインテリジェンス活動の強化に向けた取組が進められており、日本を除くG7諸国など先進民主主義国では、刑法や国家安全保障法の規定の中にスパイ防止法が制定されています。しかし、我が国ではこのような法整備はなされていません。このため、日本では、外国勢力によるスパイ活動に対抗し切れず、重要な情報が流出しやすいという危機的な状況にあります。
外国勢力から我が国と国民の安全と利益を守るために、G7各国と同じレベルのスパイ防止法の制定を急ぐべきと考えますが、本年五月には我が党の治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会長として治安力強化に関する提言を取りまとめられた高市総理の決意をお伺いします。
あわせて、情報収集・分析能力の強化やインテリジェンス関係省庁の司令塔となる国家情報局の設置、情報部門の予算の拡充等に政府としてどのように取り組んでいくのかという方針についてもお聞かせください。
コロナ禍後の外国人観光客急増によるオーバーツーリズム問題、外国人の不動産取得問題などにより、現状への国民の鬱積した閉塞感が顕在化しています。少子高齢化や人口減少が進む日本において、経済成長を確実なものとするために外国人の活力を取り込むことはとても重要です。他方で、一部の外国人による犯罪や迷惑行為、いわゆる外免切替えなどの各種制度の不適切利用で国民の皆様方が不安や不公平感を抱いているという事実にもしっかりと向き合わなければなりません。
本年七月、政府に外国人との秩序ある共生社会推進室が設置され、検討事項として、出入国在留管理の一層の適正化、外免切替え手続、社会保障制度等の適正化、国土の適切な利用及び管理、観光・短期滞在者への対応の強化が示されました。既に外免切替え制度は適正化が図られたものの、訪日外国人による医療費不払への対応の実効性は不十分と指摘する声が依然として存在します。
外国人への土地取得規制はWTOでの無差別条項の適用により難しいとの説明を伺うことがありますが、日本人がその国の土地を取得することができないところもあります。資産価値に注目した所有目的で日本の不動産を購入する海外からの需要増が、国内の超短期転売を狙った投資需要と相まって、分譲マンション等の価格の高騰の背景にあるとの分析もあります。
今回の組閣において新たに外国人対策のための担当大臣を置いたことは、外国人対策に対する高市総理の強い意志と受け止めました。排外主義の広がりを防ぎ、外国人との秩序ある共生社会を実現していくためにも、外国人による制度の悪用や濫用、それに対する国民の不安や不公平感をしっかりと受け止めて対応していくことが大切だと考えます。この点について、高市総理の御所見をお伺いいたします。
トランプ大統領による相互関税や自動車関税の適用に対して、石破政権は粘り強く交渉し、関税率は当初示された数字よりも大きく切り下げられました。最前線で交渉に当たられた当時の赤澤経済再生担当大臣、現経産大臣始め関係者の皆様方に心から敬意を申し上げます。
日米合意の成果については、二〇二四年度の輸出額から算出した国際貿易投資研究所の調査によりますと、二・一兆円の対米関税支払額が減少され、GDPの〇・三%に相当するとされています。
先月開催された日銀の会議では、企業の不安は一時より後退しており、関税の影響は大きくないと受け止めているところも少なくないなどの報告があったと報道されていますが、現時点では、関税引上げに伴う駆け込み需要によるプラス効果があったからだと見ることもできます。
他方、地元企業からお話を伺うと、交渉妥結で不透明感は薄まったものの、依然として将来への不安は残るという声も多いと感じています。
これから年末に向かうことから、関税をめぐる動きに突然の変化があったとしてもしっかりと対応できる備えとして経済対策と補正予算案に十分な措置を盛り込むべきと考えますが、高市総理の御所見をお聞かせください。
国民の知る権利に奉仕するものである報道の自由は、議会制民主主義が健全に機能するために不可欠であることは言うまでもありません。しかし、大変残念なことに、昨今、マスメディアやSNS上で意図的に偏った情報が発信されることが散見されます。
高市総理が自民党総裁に就任した折にも、支持率を下げる写真しか出さないという趣旨に聞こえる報道関係者の声が生配信され、それがSNSで拡散されました。
メディアやSNSの発信者が意図的に、切り抜きや偏った一方的な意見、時には事実が確認できないような情報を発信し、それが瞬く間に拡散されたり、外国勢力によるSNSの悪用で国家の安全保障が脅かされるリスクも顕在化しています。
このような時代だからこそ、総理御自身が発信された情報が国民の皆様に正しく伝わるということが非常に重要だと考えます。そこで、高市総理としてはどのように情報発信のやり方を工夫していかれるのか、総理の御所見をお伺いいたします。
頻発し、激甚化する自然災害から国民の皆様の命と生活、なりわいを守り抜く、そして災害に見舞われた方々に迅速に救いの手を差し伸べることは国の最も重要な役割の一つです。
その司令塔となる防災庁については、令和八年度中の設置に向けて準備を進めていくことになっていますが、内閣直下での新設や専任大臣の配置、他省庁に防災対策の実施を促すことのできる勧告権の付与などが検討されているほか、多くの自治体からは拠点の設置に関する要望が寄せられています。
今回の高市内閣で、復興大臣に加え、防災庁設置準備担当として就任された牧野大臣は、国土交通副大臣就任時に、災害現場に寄り添った対応を重んじ、被災地で直接、関係機関の間の情報連絡や作業調整等に当たっておられたと伺っております。
また、東日本大震災のときは、当時野党であった自民党本部に立ち上げられた災害対策本部において、被災地になかなか救援物資が届かないという現地の苦悩を受けて設置された物資支援本部の次長として、関係する各方面に働きかけ、救援物資の調達や現地搬入のためのトラックの手配と調整に昼夜を問わず取り組んでおられた姿を私も間近で拝見しておりました。そんな牧野大臣がこの度、東日本大震災からの復興を担うトップに就任されたことを大変心強く思っております。
災害が起きたときにどういう対応が一番ふさわしいのか、現地の状況に応じて速やかに判断し、各方面と調整を図り、実行に移すという経験は、まさに防災庁立ち上げにおいて最大限生かされるべきであると考えます。
そこで、牧野大臣は、これまで培ってきた災害現場第一、被災地最優先の考えの下、災害状況に応じて臨機応変に機能できる防災庁の設置に向けてどのように取り組んでいくお考えでしょうか。また、地方拠点の設置については、防災庁の地方設置も含めて、どのような考えで検討していかれますか。あわせて、福島の本格的な復興再生、東北の復興を果たしていく牧野大臣の強い御決意をお聞かせいただきたいと思います。
さて、少子高齢化や人口減少、相次ぐ自然災害への対応など、我が国は、もはや今までの延長線上での対応や小手先の改革では早晩立ち行かなくなるのではと危惧しております。それが、先の見えない不安とともに、我が国全体を取り巻く閉塞感につながっているのではないでしょうか。
高市総理は、自民党総裁選出馬に当たり、幕末の志士、坂本龍馬が姉の乙女に送った手紙の中から、日本をいま一度洗濯いたし申し候の部分を引用され、決意を述べられました。まさに今、日本には洗濯が必要という思いは私も全く同じであります。高市総理には、この国のトップリーダーとして、ちゅうちょすることなく日本の洗濯をし、新しい希望あふれる国をつくっていただくことを期待し、我々参議院自民党も全力でお支えすることをお約束して、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →会派を代表し、高市総理大臣の所信表明演説に対して質問いたします。
我が党の高市総裁が、女性として日本初の内閣総理大臣に選出されました。絶対に諦めないという決意で前を向き続ける。高市総理の就任が、性別や世代、学歴などで限界を決め付けられて、新たな挑戦の機会を失うといった社会に潜む無意識の思い込みを払拭し、我が国と国民が持つ底力が発揮される、そんな未来につながっていくことを期待します。
まずは、強い日本をつくる土台となる経済成長についてお伺いいたします。
昨年の国内総生産の名目速報値は、初めて六百兆円を超えました。五百兆円を超えてから三十年超の年月を要しましたが、今や日本経済はデフレ下にあるとは言えないほどの状況となっています。
そこで、この上向きの経済軌道が物価高や国外の要因等でデフレに戻ることがないようにするには、消費と投資という二つのエンジンを力強く回していく必要があります。そのために、経済成長を牽引する物価高に負けない実質賃金の引上げと、生産性の向上につながる国内投資が欠かせません。
一方で、我が国の普通国債残高は令和七年度末には一千百二十九兆円に上ると見込まれており、金利上昇局面では利払い費が大幅に増える可能性があることに留意すべきとの見解もあります。
高市総理は、大胆な危機管理投資と成長投資で暮らしの安全、安心の確保を図るとともに、雇用と所得を増やすことで消費マインドを改善し、税収を自然増に向かわせるという経済サイクルを主張されています。
一部で財政赤字の増加を憂慮する見方がある中、金融市場が神経質な展開となることを避けつつ、どのように責任ある積極財政を推し進めていかれるお考えでしょうか。総理にお伺いします。
物価高を超える賃上げを実現し、国民の皆様の消費意欲を守り立てていくためには、我が国の雇用全体のうち七割を占め、特に地方では八割を超えている中小企業・小規模事業者の生産力向上が不可欠であります。
しかし、現場の中小企業・小規模事業者の方々からお話を伺うと、人手不足が著しいことから、企業業績が伸びなくとも賃上げをしないと人が集まらず、本当に厳しいとの声を伺います。また、従業員から働きたいのでもっと仕事をさせてくれと言われても、厳しくなった労働時間規制があるために働いてもらうわけにはいかず、結局、新規注文を断るという話も伺いました。
こうした状況の中、これまで講じられてきた賃上げ促進税制は、そもそも赤字の事業所では恩恵がないので柔軟な制度にしてほしい、また、労働時間についても、従業員の健康が守られることを大前提として、その方々の同意があれば規制をより柔軟にしてほしいといった要望が数多く聞こえます。
高市総理は初閣議で新たな経済対策の策定を指示しましたが、中小企業・小規模事業者の生産性向上と賃上げ促進のために、これまで以上に事業者に寄り添った支援策の拡充を対策に盛り込み、事業者の底力を後押しすべきと考えます。また、働き方改革についても、従業員の健康と意思の双方を考慮したより柔軟な制度の再構築により、企業も雇用者も恩恵を受ける形にしてはどうかと考えます。総理の御所見をお伺いいたします。
この夏の参議院選挙中も、物価高で生活が苦しい、給料が上がっても手取りが増えていかないという国民の皆様の声をたくさん聞きました。その中でも、食料品、特に日本人の主食である米の価格の上昇は家計を直撃します。
店頭での販売価格は、随意契約による政府備蓄米の販売が五月後半に始まり、七月には一旦三千五百円台となりましたが、九月に入ると再度四千二百円台となりました。一方、スーパーから消えていた米は戻っており、米を買うのに長時間並ぶという状況は改善されています。
先ほども述べたように、米は我が国の生活、文化、思想にも深く関わっている日本の主食です。しかし、生産者の高齢化は進み、生産に関わる人口は減少傾向です。作付面積も減っています。その上、農業生産に欠かせない資材や燃油価格の上昇は農家の経営に大きな影響を与えています。
日々の生活に欠かせない食料品ですから、消費者の立場に立てば、米の値段の大きな上昇は生活不安の増大につながります。反面、需要と供給のバランスが崩れ米価が急速に下落するようなことがあれば、米の生産に当たる現場の体力は損なわれ、中長期的には米の安定供給を持続することさえ困難となります。
そこで、消費者と生産者双方の不安を払拭させる適切な情報発信に注力するとともに、根本的には、消費者に安定的に米を届けることができる需要に応じた生産体制を守り抜くことが絶対に不可欠であり、そのための制度設計を急がねばなりません。その際、海外で日本の米が高く評価され、外食を中心に需要が大きく伸び、輸出は、昨年、対前年比で三割近く増加しているという現状も考慮する必要があるでしょう。
そこで、高市内閣においては、農家の皆様が安心して米作りに取り組める生産体制の堅持や食料安全保障の強化、そして物価高に直面している国民の方々の生活安定等のために、どのような考え方で米政策を進めていくべきとの検討指示を出されたのでしょうか。総理の御所見をお伺いします。
地球温暖化や自然災害の防止、水源の涵養や大気浄化、熊を始めとする野生動植物生息の場、そして木材生産など、森林が果たす役割は多様かつ極めて重要なものとなっています。
しかし、林業は小規模零細な事業者の割合が高く、さらに、森林所有者の世代交代や山林所在地からの転出等により、所有者の特定が困難な森林は増えています。森林資源の適正な管理には、担い手育成やデジタル化等を通じた森林管理の強化が不可欠です。
さらに、持続的な森林管理の維持のためには、より付加価値の高い製材への加工、さらには、人口減による住宅需要の減少傾向が見られる中での中高層建築物への木材活用など、国産材の需要拡大策が求められていますが、どのようにお考えでしょうか。ブランド材、吉野杉の産地である奈良県出身の高市総理に、我が国の財産である森林を未来につないでいくという御決意とともにお伺いいたします。
長らく続く人口の東京一極集中と地方からの流出により、多彩な文化や風習を有し、食料やエネルギー生産等を担ってきた地方の衰退が止まりません。このため、石破内閣では、地方創生二・〇を決定し、地方を強く、豊かで、そして新しい、楽しいものにしていく取組を打ち出し、特に地方からの人口流出が著しい若者と女性に着目した地域づくりを掲げました。
今回、高市内閣では、地域未来戦略を掲げ、地域を超えたビジネス展開を図る中堅企業を支援し、大胆な投資促進策とインフラ整備を一体的に講じ、地域に大規模な投資を呼び込むことで、産業クラスターを戦略的に形成していくと打ち出しています。
そこで、地域未来戦略では、地方創生二・〇に掲げた若者や女性にも選ばれる地域づくりをどのように取り込みながら政策を推進していくお考えでしょうか。総理にお伺いいたします。
健全な代表制民主主義であるためには、国民の利害や意見を公正かつ効果的に政治に反映する選挙制度が求められますが、本年行われた参議院議員通常選挙をめぐり、投票価値の平等に関する訴訟が提起され、現在、高裁で審議が続いています。
参議院では、平成二十七年に、鳥取、島根両県、徳島、高知両県でいわゆる合区が導入され、較差は三倍前後にまで縮小されました。その一方、合区となった県では、投票率の低下、無効票の増加傾向が顕著なことなどから、全国知事会を始めとする地方六団体は、毎年合区解消決議を行い、通常選挙ごとに全ての都道府県から少なくとも一名の参議院議員の選出を要望しています。徳島弁護士会も、都道府県制度が国民に浸透している現状を無視した合区制度の解消を求める意見書を総理官邸や各党に提出をしています。
今後、参議院においても、これまで行われてきた参議院議員選挙制度をめぐる議論を引き継いだ検討が始まることを期待します。
さらに、選挙制度の改正や議員定数について検討する際には、参議院は定数が衆議院の半数強にすぎず、さらに、憲法により半数改選が規定されていることを十分に踏まえる必要があると思います。また、合区解消の抜本的な解決には、現憲法における地方自治の規定の充実に向けた議論が必要という主張もあります。
そこで、合区解消と各都道府県からの参議院議員選出を求める地域からの強い声、また、憲法における地方自治の規定を充実させるべきという意見を高市総理はどのように受け止めた上で、議論が進むことを期待されるのでしょうか。お伺いいたします。
先端技術製品に広く使われ、電気自動車や戦闘機等の兵器の製造に不可欠なレアアースの生産量は、中国が世界の約七割を占めています。
その中国は、本年四月にトランプ政権の関税措置への対抗としてレアアースの輸出規制を強化する決定を行い、米国も、この中国の措置に対してすぐに一〇〇%の追加関税を掛ける旨公表いたしました。米中間での貿易摩擦激化というべき事態は、先月三十日に開催された米中首脳会談で、中国側がレアアースの輸出規制強化を延期したことでぎりぎり回避されましたが、抜本的な解決というわけではありません。
我が国は、二〇一〇年の尖閣諸島沖の日本領海内での中国漁船による海保巡回船への衝突事件で中国によるレアアースの輸出制限を経験したことから、その供給網の多角化やレアアースに頼らない技術開発を進めてきましたが、これらの取組に更に力を入れていかなければなりません。
今回の日米首脳会談では、日米両政府が電気自動車、EVなどに欠かせないレアアースなどの重要鉱物の確保について覚書を取り交わしましたが、経済安全保障の強化と関連産業の強化を掲げる高市総理としては、レアアースも含めて、どのように中国に頼らない経済安全保障政策を進めていかれるお考えでしょうか。御所見をお伺いいたします。
ドローン等の無人アセットを使用した新しい戦い方、宇宙空間やサイバー領域の最前線化、我が国を取り巻く中国、ロシア、北朝鮮における軍事力増強の動きと戦略的な連携の強化など、我が国の防衛力を整備する上で考えるべき状況は著しく変化をしています。
我が国は、令和四年十二月に策定されたいわゆる戦略三文書に基づき、五年間の防衛費として四十三兆円の国費を投入し、防衛力の抜本的強化を実現していくこととしていますが、現下の厳しい安保環境に即して見直すべきは見直していかなければなりません。
本年九月には、防衛大臣の下で設置された防衛力の抜本的強化に関する有識者会議が報告書をまとめました。敵基地攻撃能力を持つ長射程のミサイルを隠密裏に行動できる潜水艦に搭載することが抑止力の大幅な強化につながると記載したことや、救難、輸送、警戒、監視、掃海の五類型に限られている武器輸出の対象について、価値観を共有する友好国には制限を設けない考え方も一案としています。
高市総理は所信表明演説において、様々な安全保障環境の変化等から主体的に防衛力の抜本的強化を進める必要があるとして、対GDP比二%水準の前倒しの措置の実施と来年中の三文書の改定に向けた検討について強い意志を示されました。
先月二十八日に行われた日米首脳会談やその後の日米防衛相会談では、我が方から自前の防衛力を強化する意志を伝えたことで、日米関係、日米同盟の更なる強化につながったところであります。
そこで、改めて高市総理に、主体的な防衛力の抜本的強化と三文書の改定の意図について国民の皆様に分かりやすくお話しいただいた上で、その決意をお伺いしたいと思います。
ASEAN、トランプ大統領の訪日、そしてAPECと、一連の首脳外交日程を精力的にこなされた高市総理の姿勢にまずは敬意を表したいと思います。先週訪れた韓国では、李在明大統領、その翌日には中国の習近平国家主席との初会談が行われました。
日韓首脳会談では、立場の異なる諸課題に関して、双方のリーダーシップで管理し、重要な隣国である韓国と未来志向で安定的に発展させる方針や、首相同士のシャトル外交、北朝鮮の核・ミサイル開発等を念頭に置いたと考えられる日米韓三か国の連携強化について一致を見た意義は大きいと考えます。
また、日中首脳会談で高市総理は、戦略的互恵関係の推進と建設的、安定的な関係の構築を確認した上で、沖縄県尖閣諸島などでの威圧的な活動やレアアース等の経済的威圧、拘束中の邦人の早期解放と在留邦人の安全確保、さらに日本産水産物、牛肉の輸入再開に前向きな対応を求めました。香港や新疆ウイグル自治区の人権への懸念、台湾については、地域の安定、安全には両岸関係が良好であることが重要である旨伝えています。極めて中身の濃い会談でありました。
総理自身がおっしゃっていたように、世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻す力強い歩みを誰もが感じることができた外交ウイークであったと思います。
そして、これからも、懸案や意見の相違がある隣国であるからこそ、韓国、中国に対して、言うべきことは言うが協力を深めるべきところはしっかりと協力していくことで我が国の国益を守るという高市外交を貫き通してほしいと考えますが、今回の日韓、日中首脳会談の成果について、総理の御所見をお伺いします。
安全保障環境がかつてないほど厳しさを増す中、デジタル空間でも我が国の安全保障を脅かしかねないサイバー犯罪、攻撃のリスクが高まり、また、外国勢力による情報工作、スパイ活動も活発化しています。
海外では重要情報の保護やインテリジェンス活動の強化に向けた取組が進められており、日本を除くG7諸国など先進民主主義国では、刑法や国家安全保障法の規定の中にスパイ防止法が制定されています。しかし、我が国ではこのような法整備はなされていません。このため、日本では、外国勢力によるスパイ活動に対抗し切れず、重要な情報が流出しやすいという危機的な状況にあります。
外国勢力から我が国と国民の安全と利益を守るために、G7各国と同じレベルのスパイ防止法の制定を急ぐべきと考えますが、本年五月には我が党の治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会長として治安力強化に関する提言を取りまとめられた高市総理の決意をお伺いします。
あわせて、情報収集・分析能力の強化やインテリジェンス関係省庁の司令塔となる国家情報局の設置、情報部門の予算の拡充等に政府としてどのように取り組んでいくのかという方針についてもお聞かせください。
コロナ禍後の外国人観光客急増によるオーバーツーリズム問題、外国人の不動産取得問題などにより、現状への国民の鬱積した閉塞感が顕在化しています。少子高齢化や人口減少が進む日本において、経済成長を確実なものとするために外国人の活力を取り込むことはとても重要です。他方で、一部の外国人による犯罪や迷惑行為、いわゆる外免切替えなどの各種制度の不適切利用で国民の皆様方が不安や不公平感を抱いているという事実にもしっかりと向き合わなければなりません。
本年七月、政府に外国人との秩序ある共生社会推進室が設置され、検討事項として、出入国在留管理の一層の適正化、外免切替え手続、社会保障制度等の適正化、国土の適切な利用及び管理、観光・短期滞在者への対応の強化が示されました。既に外免切替え制度は適正化が図られたものの、訪日外国人による医療費不払への対応の実効性は不十分と指摘する声が依然として存在します。
外国人への土地取得規制はWTOでの無差別条項の適用により難しいとの説明を伺うことがありますが、日本人がその国の土地を取得することができないところもあります。資産価値に注目した所有目的で日本の不動産を購入する海外からの需要増が、国内の超短期転売を狙った投資需要と相まって、分譲マンション等の価格の高騰の背景にあるとの分析もあります。
今回の組閣において新たに外国人対策のための担当大臣を置いたことは、外国人対策に対する高市総理の強い意志と受け止めました。排外主義の広がりを防ぎ、外国人との秩序ある共生社会を実現していくためにも、外国人による制度の悪用や濫用、それに対する国民の不安や不公平感をしっかりと受け止めて対応していくことが大切だと考えます。この点について、高市総理の御所見をお伺いいたします。
トランプ大統領による相互関税や自動車関税の適用に対して、石破政権は粘り強く交渉し、関税率は当初示された数字よりも大きく切り下げられました。最前線で交渉に当たられた当時の赤澤経済再生担当大臣、現経産大臣始め関係者の皆様方に心から敬意を申し上げます。
日米合意の成果については、二〇二四年度の輸出額から算出した国際貿易投資研究所の調査によりますと、二・一兆円の対米関税支払額が減少され、GDPの〇・三%に相当するとされています。
先月開催された日銀の会議では、企業の不安は一時より後退しており、関税の影響は大きくないと受け止めているところも少なくないなどの報告があったと報道されていますが、現時点では、関税引上げに伴う駆け込み需要によるプラス効果があったからだと見ることもできます。
他方、地元企業からお話を伺うと、交渉妥結で不透明感は薄まったものの、依然として将来への不安は残るという声も多いと感じています。
これから年末に向かうことから、関税をめぐる動きに突然の変化があったとしてもしっかりと対応できる備えとして経済対策と補正予算案に十分な措置を盛り込むべきと考えますが、高市総理の御所見をお聞かせください。
国民の知る権利に奉仕するものである報道の自由は、議会制民主主義が健全に機能するために不可欠であることは言うまでもありません。しかし、大変残念なことに、昨今、マスメディアやSNS上で意図的に偏った情報が発信されることが散見されます。
高市総理が自民党総裁に就任した折にも、支持率を下げる写真しか出さないという趣旨に聞こえる報道関係者の声が生配信され、それがSNSで拡散されました。
メディアやSNSの発信者が意図的に、切り抜きや偏った一方的な意見、時には事実が確認できないような情報を発信し、それが瞬く間に拡散されたり、外国勢力によるSNSの悪用で国家の安全保障が脅かされるリスクも顕在化しています。
このような時代だからこそ、総理御自身が発信された情報が国民の皆様に正しく伝わるということが非常に重要だと考えます。そこで、高市総理としてはどのように情報発信のやり方を工夫していかれるのか、総理の御所見をお伺いいたします。
頻発し、激甚化する自然災害から国民の皆様の命と生活、なりわいを守り抜く、そして災害に見舞われた方々に迅速に救いの手を差し伸べることは国の最も重要な役割の一つです。
その司令塔となる防災庁については、令和八年度中の設置に向けて準備を進めていくことになっていますが、内閣直下での新設や専任大臣の配置、他省庁に防災対策の実施を促すことのできる勧告権の付与などが検討されているほか、多くの自治体からは拠点の設置に関する要望が寄せられています。
今回の高市内閣で、復興大臣に加え、防災庁設置準備担当として就任された牧野大臣は、国土交通副大臣就任時に、災害現場に寄り添った対応を重んじ、被災地で直接、関係機関の間の情報連絡や作業調整等に当たっておられたと伺っております。
また、東日本大震災のときは、当時野党であった自民党本部に立ち上げられた災害対策本部において、被災地になかなか救援物資が届かないという現地の苦悩を受けて設置された物資支援本部の次長として、関係する各方面に働きかけ、救援物資の調達や現地搬入のためのトラックの手配と調整に昼夜を問わず取り組んでおられた姿を私も間近で拝見しておりました。そんな牧野大臣がこの度、東日本大震災からの復興を担うトップに就任されたことを大変心強く思っております。
災害が起きたときにどういう対応が一番ふさわしいのか、現地の状況に応じて速やかに判断し、各方面と調整を図り、実行に移すという経験は、まさに防災庁立ち上げにおいて最大限生かされるべきであると考えます。
そこで、牧野大臣は、これまで培ってきた災害現場第一、被災地最優先の考えの下、災害状況に応じて臨機応変に機能できる防災庁の設置に向けてどのように取り組んでいくお考えでしょうか。また、地方拠点の設置については、防災庁の地方設置も含めて、どのような考えで検討していかれますか。あわせて、福島の本格的な復興再生、東北の復興を果たしていく牧野大臣の強い御決意をお聞かせいただきたいと思います。
さて、少子高齢化や人口減少、相次ぐ自然災害への対応など、我が国は、もはや今までの延長線上での対応や小手先の改革では早晩立ち行かなくなるのではと危惧しております。それが、先の見えない不安とともに、我が国全体を取り巻く閉塞感につながっているのではないでしょうか。
高市総理は、自民党総裁選出馬に当たり、幕末の志士、坂本龍馬が姉の乙女に送った手紙の中から、日本をいま一度洗濯いたし申し候の部分を引用され、決意を述べられました。まさに今、日本には洗濯が必要という思いは私も全く同じであります。高市総理には、この国のトップリーダーとして、ちゅうちょすることなく日本の洗濯をし、新しい希望あふれる国をつくっていただくことを期待し、我々参議院自民党も全力でお支えすることをお約束して、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
高
高市早苗#20
○内閣総理大臣(高市早苗君) 渡辺猛之議員の御質問にお答えいたします。
責任ある積極財政についてお尋ねがございました。
この内閣では、経済あっての財政の考え方を基本とし、強い経済を構築するため、戦略的に財政出動を行います。これにより、所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税率を上げずとも税収を増加させることを目指してまいります。この好循環を実現することによって、国民の皆様に景気回復の果実を実感していただき、不安を希望に変えてまいります。
こうした道筋を通じ、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります。
中小企業の生産性向上と賃上げ促進、働き方改革についてお尋ねがありました。
物価上昇を上回る賃上げが必要ですが、それを事業者に丸投げしてしまっては事業者の経営が苦しくなるだけです。継続的に賃上げできる環境を整えることこそが政府の役割です。
このため、取引適正化の徹底や設備投資を通じた生産性向上支援に加え、事業承継、MアンドAの環境整備、更なる取引適正化に向けた施策を総動員し、賃上げに向けて経営する中小企業・小規模事業者を強力に後押ししてまいります。
働き方改革につきましては、私から厚生労働大臣など関係大臣に対して、心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和の検討を行うことについて指示をしたところです。
様々な御意見をお伺いしつつ、働き方の実態とニーズを踏まえ、検討を深めてまいります。
米政策についてお尋ねがありました。
国民の主食である米の安定供給は、食料安全保障の観点から不可欠であります。そのためにも、生産者の再生産が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準に落ち着いていくことが重要でございます。
このため、やはり需要を増やしていかなきゃいけません。輸出の促進ですとか米粉の消費拡大など国内外の需要拡大に取り組みつつ、生産者自らの経営判断により生産に取り組みやすい環境を整備するなど、米の安定供給に必要な取組を推進してまいります。
その上で、米も含めた足下の物価高に対しては、影響を受ける生活者に対し、地域の実情に合った的確な支援をお届けできるように、重点支援地方交付金の拡充などについて検討の指示をしたところでございます。
森林・林業政策についてお尋ねがありました。
我が国の森林は、今まさに利用期でございます。切って、使って、植えて、育てるという森林資源の循環利用を図り、各地域の林業の活性化と温室効果ガスの二〇五〇年ネットゼロの実現につなげていくことが重要です。
このため、多様な林業の担い手の育成、確保、スマート林業の推進、高性能林業機械の導入などによる効率化、省力化、木材加工流通施設の整備や中高層建築物の木造化などによる国産材の需要拡大など、川上から川下までの総合的な取組を講ずることにより、我が国の貴重な財産である森林の持続的な循環利用を図ってまいります。
地域未来戦略における、若者や女性にも選ばれる地域づくりについてお尋ねがありました。
若者や女性にも選ばれる地域とするためには、各地域で魅力的な職場を創出することが重要です。そのために、地域を超えたビジネス展開を図る中堅企業を支援し、大胆な投資促進策とインフラ整備を一体的に講ずることで地方に大規模な投資を呼び込み、地域ごとに産業クラスターを戦略的に形成していくことで地域未来戦略を推進します。
また、若者や女性を含めて地方に住み続けられるようにするためには、質の高い教育を始め、必要な行政サービスがしっかり受けられるよう措置を講じてまいります。
憲法改正についてお尋ねがございました。
憲法改正については、内閣総理大臣としては、憲法審査会における党派を超えた建設的な議論が加速するとともに、国民の皆様の間での積極的な議論が深まっていくことを期待いたしております。
その上で、自民党総裁として申し上げます。
先般の日本維新の会との連立合意書においても、憲法改正に向けた取組が盛り込まれました。お尋ねの合区解消・地方公共団体というテーマは、自民党として実現に取り組んでいる改正テーマの一つです。大切に考えております。
今後、これまでの論点整理、議論の蓄積を踏まえながら、各会派の協力も得ながら改正案を発議し、これは少しでも早く憲法改正の賛否を問う国民投票が行われる環境をつくっていけるよう、私も粘り強く取り組んでまいります。
我が国の経済安全保障政策についてお尋ねがございました。
我が国の経済安全保障の取組は、特定の国を念頭に置いたものではありませんが、御指摘のレアアースなどの重要鉱物を含めたサプライチェーンの強靱化は極めて重要な課題の一つです。
さきの日米首脳会談において、私とトランプ大統領との間で御指摘の文書に署名をし、レアアースを含む重要鉱物に関する日米サプライチェーン強靱化に向けた協力を確認しました。米国を始めとした同志国との連携の下、鉱山開発や製錬設備への出資、助成金支援により、代替供給源の確保を加速していきたいと考えております。
今後とも、我が国の自律性を向上させ、優位性、不可欠性を確保する観点から、同盟国、同志国との連携を推し進めるとともに、経済安全保障推進法に基づく重要物資の安定供給確保や重要技術の研究開発の育成の支援などを強力に実施して、我が国の経済安全保障の確保を図ってまいります。
防衛力の抜本的強化に向けた決意についてお尋ねがありました。
前回三文書を改定した二〇二二年と比べますと、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序への挑戦が勢いを増すとともに、インド太平洋では、中国、北朝鮮の更なる軍事力の増強や、中国とロシア、ロシアと北朝鮮の連携強化などが見られます。各国は、ロシアによるウクライナ侵略を教訓にして、無人機の大量運用を含む新しい戦い方や長期戦への備えというものを急いでおります。
我が国も、安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に生じているということに適切に対応しなければなりません。強い覚悟を持って、我が国の独立と平和、国民の皆様の命と平和な暮らしを守り抜くため、我が国自身の主体的判断に基づいて防衛力の抜本的強化を進めていくことが重要です。
ですから、まずは現行の国家安全保障戦略に定める対GDP比二%水準を前倒しして措置するとともに、国家安全保障戦略を始めとする三文書の来年中の改定を目指し、検討を進めてまいります。
日韓、日中首脳会談の成果についてお尋ねがございました。
韓国につきましては、APEC首脳会議の機会を捉え、李在明大統領と首脳会談を行い、現下の戦略環境における日韓関係、日、韓、米、日韓米連携の重要性について一致いたしました。
大統領との間では、隣国ゆえの立場の異なる諸懸案はありますが、これらをお互いに管理して、国交正常化以来これまで築かれてきた日韓関係の基盤に基づき、日韓関係を未来志向で安定的に発展させていくということで一致しました。今後は、シャトル外交の実施を含め、両政府間で緊密に意思疎通をしていく考えでございます。
中国につきましては、習近平主席との間で、戦略的互恵関係の包括的な推進と建設的かつ安定的な関係の構築という日中間の大きな方向性を確認するとともに、諸懸案についても議論をしました。先ほど御紹介いただいたとおりです。懸案や意見の相違があるからこそ、首脳間で直接かつ率直に対話することが重要でございます。今回の会談を、日中両国が様々な課題や協力に取り組んでいくきっかけとしていこうと考えています。
スパイ防止法及び国家情報局の設置などについてお尋ねがありました。
戦後最も厳しく複雑な安全保障環境において、政府全体のインテリジェンスに関する国家機能の強化が急務でございます。
渡辺議員御指摘のとおり、今年の五月、私は自民党の治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会長としまして、公的部門における治安力の強化の一環として、情報力の強化についての提言をまとめました。今回の自民党と日本維新の会との連立政権合意には、国家情報局の創設、スパイ防止関連法制の検討などが盛り込まれております。
政府としましては、与党と緊密に連携しながら、御指摘のあった点も含めて早急に論点を整理し、検討を進めてまいります。
外国人政策についてお尋ねがありました。
政府においては、一昨日、外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議を設置しました。
渡辺議員御指摘のとおり、外国人政策においては、国民の皆様が感じておられる不安や不公平感をしっかりと受け止め、国民とあと我が国で生活する外国人の双方にとって安全、安心な秩序ある共生社会を実現することが重要だと考えております。秩序ある共生社会実現のため、新たな担当大臣の下、与党における御議論も踏まえて、政府一体で検討を進めてまいります。
米国の関税措置に対応するための経済対策と補正予算についてお尋ねがありました。
七月二十二日の日米間の合意に基づいて、当初課されていた追加関税からは引き下げられ、経済主体の予見可能性は高まったものの、引き続き関税は残っておりますので、我が国経済に対する影響をよく把握、分析して、必要な措置を講ずる考えでおります。
既に策定を指示している経済対策のうち、第三の柱において、米国関税への対応として、中小事業者向けの資金繰り支援等、事業者の状況やニーズに応じた多様な支援メニューを用意して影響の緩和に万全を期すこととしております。施策の具体化に取り組み、速やかに経済対策を取りまとめ、必要な補正予算を本国会に提出いたします。
私の情報発信の在り方についてお尋ねがございました。
国民の皆様に私自身の日常に関する正確な一次情報を分かりやすくお伝えすることは重要であると認識しております。
私自身、各国首脳を始めとする直接お目にかかった方々の率直な印象を写真を添えて発信することで、世界の日本への期待を国民の皆様に直接お届けをしました。また、世界の真ん中で咲き誇る日本人アスリートの皆様にいただいた夢と希望を共有し、日本人の底力を信じてやまない者としての思いを国民の皆様にお伝えしたりもいたしました。
また、この政権で取り組む政策についても、首相官邸ホームページやSNSを活用して、記者会見や閣僚会議などにおける私の発言を動画、テキストなどで分かりやすく積極的に発信していきたいと思っております。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。
ありがとうございました。拍手
〔国務大臣牧野たかお君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →責任ある積極財政についてお尋ねがございました。
この内閣では、経済あっての財政の考え方を基本とし、強い経済を構築するため、戦略的に財政出動を行います。これにより、所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税率を上げずとも税収を増加させることを目指してまいります。この好循環を実現することによって、国民の皆様に景気回復の果実を実感していただき、不安を希望に変えてまいります。
こうした道筋を通じ、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります。
中小企業の生産性向上と賃上げ促進、働き方改革についてお尋ねがありました。
物価上昇を上回る賃上げが必要ですが、それを事業者に丸投げしてしまっては事業者の経営が苦しくなるだけです。継続的に賃上げできる環境を整えることこそが政府の役割です。
このため、取引適正化の徹底や設備投資を通じた生産性向上支援に加え、事業承継、MアンドAの環境整備、更なる取引適正化に向けた施策を総動員し、賃上げに向けて経営する中小企業・小規模事業者を強力に後押ししてまいります。
働き方改革につきましては、私から厚生労働大臣など関係大臣に対して、心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和の検討を行うことについて指示をしたところです。
様々な御意見をお伺いしつつ、働き方の実態とニーズを踏まえ、検討を深めてまいります。
米政策についてお尋ねがありました。
国民の主食である米の安定供給は、食料安全保障の観点から不可欠であります。そのためにも、生産者の再生産が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準に落ち着いていくことが重要でございます。
このため、やはり需要を増やしていかなきゃいけません。輸出の促進ですとか米粉の消費拡大など国内外の需要拡大に取り組みつつ、生産者自らの経営判断により生産に取り組みやすい環境を整備するなど、米の安定供給に必要な取組を推進してまいります。
その上で、米も含めた足下の物価高に対しては、影響を受ける生活者に対し、地域の実情に合った的確な支援をお届けできるように、重点支援地方交付金の拡充などについて検討の指示をしたところでございます。
森林・林業政策についてお尋ねがありました。
我が国の森林は、今まさに利用期でございます。切って、使って、植えて、育てるという森林資源の循環利用を図り、各地域の林業の活性化と温室効果ガスの二〇五〇年ネットゼロの実現につなげていくことが重要です。
このため、多様な林業の担い手の育成、確保、スマート林業の推進、高性能林業機械の導入などによる効率化、省力化、木材加工流通施設の整備や中高層建築物の木造化などによる国産材の需要拡大など、川上から川下までの総合的な取組を講ずることにより、我が国の貴重な財産である森林の持続的な循環利用を図ってまいります。
地域未来戦略における、若者や女性にも選ばれる地域づくりについてお尋ねがありました。
若者や女性にも選ばれる地域とするためには、各地域で魅力的な職場を創出することが重要です。そのために、地域を超えたビジネス展開を図る中堅企業を支援し、大胆な投資促進策とインフラ整備を一体的に講ずることで地方に大規模な投資を呼び込み、地域ごとに産業クラスターを戦略的に形成していくことで地域未来戦略を推進します。
また、若者や女性を含めて地方に住み続けられるようにするためには、質の高い教育を始め、必要な行政サービスがしっかり受けられるよう措置を講じてまいります。
憲法改正についてお尋ねがございました。
憲法改正については、内閣総理大臣としては、憲法審査会における党派を超えた建設的な議論が加速するとともに、国民の皆様の間での積極的な議論が深まっていくことを期待いたしております。
その上で、自民党総裁として申し上げます。
先般の日本維新の会との連立合意書においても、憲法改正に向けた取組が盛り込まれました。お尋ねの合区解消・地方公共団体というテーマは、自民党として実現に取り組んでいる改正テーマの一つです。大切に考えております。
今後、これまでの論点整理、議論の蓄積を踏まえながら、各会派の協力も得ながら改正案を発議し、これは少しでも早く憲法改正の賛否を問う国民投票が行われる環境をつくっていけるよう、私も粘り強く取り組んでまいります。
我が国の経済安全保障政策についてお尋ねがございました。
我が国の経済安全保障の取組は、特定の国を念頭に置いたものではありませんが、御指摘のレアアースなどの重要鉱物を含めたサプライチェーンの強靱化は極めて重要な課題の一つです。
さきの日米首脳会談において、私とトランプ大統領との間で御指摘の文書に署名をし、レアアースを含む重要鉱物に関する日米サプライチェーン強靱化に向けた協力を確認しました。米国を始めとした同志国との連携の下、鉱山開発や製錬設備への出資、助成金支援により、代替供給源の確保を加速していきたいと考えております。
今後とも、我が国の自律性を向上させ、優位性、不可欠性を確保する観点から、同盟国、同志国との連携を推し進めるとともに、経済安全保障推進法に基づく重要物資の安定供給確保や重要技術の研究開発の育成の支援などを強力に実施して、我が国の経済安全保障の確保を図ってまいります。
防衛力の抜本的強化に向けた決意についてお尋ねがありました。
前回三文書を改定した二〇二二年と比べますと、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序への挑戦が勢いを増すとともに、インド太平洋では、中国、北朝鮮の更なる軍事力の増強や、中国とロシア、ロシアと北朝鮮の連携強化などが見られます。各国は、ロシアによるウクライナ侵略を教訓にして、無人機の大量運用を含む新しい戦い方や長期戦への備えというものを急いでおります。
我が国も、安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に生じているということに適切に対応しなければなりません。強い覚悟を持って、我が国の独立と平和、国民の皆様の命と平和な暮らしを守り抜くため、我が国自身の主体的判断に基づいて防衛力の抜本的強化を進めていくことが重要です。
ですから、まずは現行の国家安全保障戦略に定める対GDP比二%水準を前倒しして措置するとともに、国家安全保障戦略を始めとする三文書の来年中の改定を目指し、検討を進めてまいります。
日韓、日中首脳会談の成果についてお尋ねがございました。
韓国につきましては、APEC首脳会議の機会を捉え、李在明大統領と首脳会談を行い、現下の戦略環境における日韓関係、日、韓、米、日韓米連携の重要性について一致いたしました。
大統領との間では、隣国ゆえの立場の異なる諸懸案はありますが、これらをお互いに管理して、国交正常化以来これまで築かれてきた日韓関係の基盤に基づき、日韓関係を未来志向で安定的に発展させていくということで一致しました。今後は、シャトル外交の実施を含め、両政府間で緊密に意思疎通をしていく考えでございます。
中国につきましては、習近平主席との間で、戦略的互恵関係の包括的な推進と建設的かつ安定的な関係の構築という日中間の大きな方向性を確認するとともに、諸懸案についても議論をしました。先ほど御紹介いただいたとおりです。懸案や意見の相違があるからこそ、首脳間で直接かつ率直に対話することが重要でございます。今回の会談を、日中両国が様々な課題や協力に取り組んでいくきっかけとしていこうと考えています。
スパイ防止法及び国家情報局の設置などについてお尋ねがありました。
戦後最も厳しく複雑な安全保障環境において、政府全体のインテリジェンスに関する国家機能の強化が急務でございます。
渡辺議員御指摘のとおり、今年の五月、私は自民党の治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会長としまして、公的部門における治安力の強化の一環として、情報力の強化についての提言をまとめました。今回の自民党と日本維新の会との連立政権合意には、国家情報局の創設、スパイ防止関連法制の検討などが盛り込まれております。
政府としましては、与党と緊密に連携しながら、御指摘のあった点も含めて早急に論点を整理し、検討を進めてまいります。
外国人政策についてお尋ねがありました。
政府においては、一昨日、外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議を設置しました。
渡辺議員御指摘のとおり、外国人政策においては、国民の皆様が感じておられる不安や不公平感をしっかりと受け止め、国民とあと我が国で生活する外国人の双方にとって安全、安心な秩序ある共生社会を実現することが重要だと考えております。秩序ある共生社会実現のため、新たな担当大臣の下、与党における御議論も踏まえて、政府一体で検討を進めてまいります。
米国の関税措置に対応するための経済対策と補正予算についてお尋ねがありました。
七月二十二日の日米間の合意に基づいて、当初課されていた追加関税からは引き下げられ、経済主体の予見可能性は高まったものの、引き続き関税は残っておりますので、我が国経済に対する影響をよく把握、分析して、必要な措置を講ずる考えでおります。
既に策定を指示している経済対策のうち、第三の柱において、米国関税への対応として、中小事業者向けの資金繰り支援等、事業者の状況やニーズに応じた多様な支援メニューを用意して影響の緩和に万全を期すこととしております。施策の具体化に取り組み、速やかに経済対策を取りまとめ、必要な補正予算を本国会に提出いたします。
私の情報発信の在り方についてお尋ねがございました。
国民の皆様に私自身の日常に関する正確な一次情報を分かりやすくお伝えすることは重要であると認識しております。
私自身、各国首脳を始めとする直接お目にかかった方々の率直な印象を写真を添えて発信することで、世界の日本への期待を国民の皆様に直接お届けをしました。また、世界の真ん中で咲き誇る日本人アスリートの皆様にいただいた夢と希望を共有し、日本人の底力を信じてやまない者としての思いを国民の皆様にお伝えしたりもいたしました。
また、この政権で取り組む政策についても、首相官邸ホームページやSNSを活用して、記者会見や閣僚会議などにおける私の発言を動画、テキストなどで分かりやすく積極的に発信していきたいと思っております。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。
ありがとうございました。拍手
〔国務大臣牧野たかお君登壇、拍手〕
牧
牧野たかお#21
○国務大臣(牧野たかお君) 渡辺猛之議員から、防災庁の設置と福島の復興等についてお尋ねがありました。
世界有数の災害発生国である我が国におきまして、国民の皆様の生命、身体、財産を守り抜くため、東日本大震災を始めとするこれまでの災害における知見と経験を生かし、徹底した事前防災や発生時から復旧復興までの一貫した災害対応の司令塔となる防災庁を令和八年度中に設置すべく、準備を加速してまいります。
防災庁の地方拠点につきましては、地域の支援強化などの観点を踏まえ、引き続き機能と適地の検討を進めてまいります。
また、福島の復興再生には中長期的な対応が必要であり、引き続き国が前面に立って取り組むという政府の方針に変わりはありません。
福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしというこれまでの歴代の政権の方針を踏襲し、強い決意の下、現場主義を徹底し、被災地の方々の思いを受け止め、東日本大震災の被災地の復興に総力を挙げて取り組んでまいります。拍手
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この発言だけを見る →世界有数の災害発生国である我が国におきまして、国民の皆様の生命、身体、財産を守り抜くため、東日本大震災を始めとするこれまでの災害における知見と経験を生かし、徹底した事前防災や発生時から復旧復興までの一貫した災害対応の司令塔となる防災庁を令和八年度中に設置すべく、準備を加速してまいります。
防災庁の地方拠点につきましては、地域の支援強化などの観点を踏まえ、引き続き機能と適地の検討を進めてまいります。
また、福島の復興再生には中長期的な対応が必要であり、引き続き国が前面に立って取り組むという政府の方針に変わりはありません。
福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしというこれまでの歴代の政権の方針を踏襲し、強い決意の下、現場主義を徹底し、被災地の方々の思いを受け止め、東日本大震災の被災地の復興に総力を挙げて取り組んでまいります。拍手
─────────────
関
小
小池晃#23
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
会派を代表して、高市早苗総理に質問します。
総理が所信表明演説で政治と金について一言も触れず、裏金議員を要職に登用したことに驚きと怒りが広がっています。この間の国政選挙の結果は、裏金問題への国民の厳しい審判だと考えていないのですか。
自民党は、企業献金を政党本部、都道府県に限定するという、ごく限定的な公明党案すら拒否しました。公明党との連立よりも企業の金の方が大事ということですか。
企業・団体献金の禁止を公約していた維新の会と連立を組みながら企業献金は必要なものなどと言うのは、双方共に典型的な二枚舌ではありませんか。
国民の政治への信頼を回復するというのが口先だけでないなら、企業・団体献金を全面禁止すべきではありませんか。以上、答弁を求めます。
アベノミクスの中心である異次元の金融緩和は、異常円安により輸出大企業に過去最高の利益をもたらし、巨額の緩和マネーを株式市場に誘導し株価を上昇させて、富裕層、大口投資家を大もうけさせただけだという認識はありますか。
一方で、国民の実質賃金は抑えられ、格差の拡大と経済停滞を招きました。総理は、アベノミクスを引き継ぐのではなく、その誤りを認め、大企業、富裕層ではなく、国民の暮らし優先の政策へ方向転換すべきではありませんか。
日本経済が失われた三十年と呼ばれる長期停滞に陥ったのは、働く人の賃金が伸びず、個人消費が低迷し、企業の生産活動も停滞したからです。この状況で国民の購買力を更に奪ったのが度重なる消費税の増税です。これが国民生活を直撃し、景気の停滞を決定的にしました。総理にはそうした認識がありますか。
GDPの半分以上を占める個人消費を温める最も強力で即効性のある政策が消費税の減税、廃止です。今年五月には総理も、食料品の税率をゼロ%にするというのは一つの考え方だと、消費税減税は検討に値するとの認識を示されました。ところが、所信表明演説では消費税減税について一言も触れず、今日も、物価高対策としては内閣としてすぐに対応できることを優先すると述べましたが、具体的にはどのような対応ですか。
我が党は当面一律五%に減税すべきと考えますが、消費減税より有効な物価高対策があるなら、具体的に示していただきたい。
インボイス制度を考えるフリーランスの会の調査では、インボイス登録事業者の四割超が消費税を所得や貯蓄から捻出し、一割超は借金して支払っています。政府は円滑な価格転嫁をなどと言いますが、取引排除や一方的な値下げが進み、価格転嫁などできていません。来年十月に軽減措置をなくせば、その困難は一層拡大、甚大となります。小規模事業者、フリーランスを守るためにも、インボイス制度は廃止すべきではありませんか。明確にお答えください。
自民党は二〇二二年の与党税制大綱で、安倍政権下の法人税減税が賃上げ、投資のために意図した効果を上げてこなかったと指摘しました。総理も同様の認識ですか。
ところが、それから三年間、法人税には全く手が着けられていません。総理は、四年前の総裁選時、法人税の租税特別措置の廃止、法人税率の引上げを提案しました。また、株の売却益、配当に対する金融所得税制も、逆進性が大きいとして税率引上げを提案しています。総理になられた今こそ、従来の主張を実行に移すべきではありませんか。
米の価格高騰は、自民党農政が価格と流通を市場任せにし、農家に減産を強いる事実上の減反政策を続けて、生産基盤を弱体させてきたためです。前政権はその誤りを認めて増産にかじを切ったのに、高市政権の農水大臣は、需要に応じた生産量にすると逆戻りしています。
これまでのように、生産者に需給バランスの責任を押し付け、政府の責任を回避するのですか。米の価格高騰を抑え、農家が安心して米作りに取り組めるようにするためには、価格保障と所得補償が不可欠ではないか。お答えください。
総理は所信表明で、赤字に苦しむ医療機関や介護施設への対応は待ったなしと述べましたが、なぜ赤字になったとお考えか。これまでの診療報酬改定、介護報酬改定を高齢化の伸びの範囲内に抑え、賃上げや物価高に対応してこなかったからではありませんか。
日本共産党はこの間、日本病院会や大学病院の関係者と懇談を重ねてきましたが、医療界はこぞって、診療報酬、とりわけ初再診料や長年実質据え置かれてきた入院基本料を一〇%以上引き上げないと医療の危機は打開できないと訴えています。この声に応えるべきではありませんか。
総理は、OTC類似薬を含む薬剤自己負担を見直すとし、社会保障審議会では、高齢者の三割負担の対象者拡大なども検討されています。物価高騰の下での患者負担増は更なる受診抑制を招き、国民の命と健康を脅かすことになるのではありませんか。
社会保険料はもちろん抑制が必要ですが、そのために医療や介護の給付を削減すれば、病気になったときに重い負担がのしかかります。総理はそれでもよいとお考えですか。
日本医師会と病院六団体は、患者さんに適切な医療を提供できなくなるだけではなく、ある日突然、病院を始めとした医療機関が地域からなくなってしまうと警告しています。国民の命と健康を守るためには、社会保障に対する国庫負担の抜本的な増額が必要ではありませんか。以上、答弁を求めます。
総理は日米首脳会談で、沖縄の米軍基地や日米地位協定の問題に一切言及しませんでした。国政の重要課題という認識はないのですか。
一九九五年の少女暴行事件に抗議する沖縄県民総決起大会から三十年。その後も、相次ぐ米軍関係者の性暴力事件による女性の尊厳と人権のじゅうりん、繰り返される米軍機の墜落と昼夜を分かたぬ爆音、日米の更なる軍備増強と軍事演習の激化、有機フッ素化合物、PFASによる水や土壌の汚染など、基地の苦しみは軽減どころか増大するばかりです。県民が求め続けてきた地位協定の抜本改定、基地の縮小、撤去に取り組むことこそ政府の責任ではありませんか。お答えください。
辺野古新基地建設は、政治的にも技術的にも財政的にも破綻しています。建設計画を撤回し、普天間基地を直ちに無条件で撤去すべきです。答弁を求めます。
総理は、今年度中に軍事費を国内総生産、GDP比二%、十一兆円規模へ引き上げると表明しました。さらに、トランプ政権は日本の軍事費をGDPの三・五%にするよう求めていますが、これは二十一兆円と、安保三文書以前の実に四倍です。日米首脳会談で総理は、防衛費の増額に引き続き取り組むとトランプ米大統領に約束しましたが、このような大軍拡は、暮らしも財政も平和も破壊するのではありませんか。
総理は、日米同盟の抑止力、対処力を高めると繰り返しますが、軍事力強化は相手の軍拡を呼び、結果的に軍事的緊張が高まり、戦争のリスクが増大します。そうした安全保障のジレンマに陥っているという認識はありますか。お答えください。
政府がやるべきことは、国際法と国連憲章に基づく平和の国際秩序を守ることであり、日米軍事同盟の強化ではなく、ASEANと協力し、東アジアを戦争の心配のない地域にしていくための憲法九条を生かした平和外交ではありませんか。
そのことを強く求めて、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →会派を代表して、高市早苗総理に質問します。
総理が所信表明演説で政治と金について一言も触れず、裏金議員を要職に登用したことに驚きと怒りが広がっています。この間の国政選挙の結果は、裏金問題への国民の厳しい審判だと考えていないのですか。
自民党は、企業献金を政党本部、都道府県に限定するという、ごく限定的な公明党案すら拒否しました。公明党との連立よりも企業の金の方が大事ということですか。
企業・団体献金の禁止を公約していた維新の会と連立を組みながら企業献金は必要なものなどと言うのは、双方共に典型的な二枚舌ではありませんか。
国民の政治への信頼を回復するというのが口先だけでないなら、企業・団体献金を全面禁止すべきではありませんか。以上、答弁を求めます。
アベノミクスの中心である異次元の金融緩和は、異常円安により輸出大企業に過去最高の利益をもたらし、巨額の緩和マネーを株式市場に誘導し株価を上昇させて、富裕層、大口投資家を大もうけさせただけだという認識はありますか。
一方で、国民の実質賃金は抑えられ、格差の拡大と経済停滞を招きました。総理は、アベノミクスを引き継ぐのではなく、その誤りを認め、大企業、富裕層ではなく、国民の暮らし優先の政策へ方向転換すべきではありませんか。
日本経済が失われた三十年と呼ばれる長期停滞に陥ったのは、働く人の賃金が伸びず、個人消費が低迷し、企業の生産活動も停滞したからです。この状況で国民の購買力を更に奪ったのが度重なる消費税の増税です。これが国民生活を直撃し、景気の停滞を決定的にしました。総理にはそうした認識がありますか。
GDPの半分以上を占める個人消費を温める最も強力で即効性のある政策が消費税の減税、廃止です。今年五月には総理も、食料品の税率をゼロ%にするというのは一つの考え方だと、消費税減税は検討に値するとの認識を示されました。ところが、所信表明演説では消費税減税について一言も触れず、今日も、物価高対策としては内閣としてすぐに対応できることを優先すると述べましたが、具体的にはどのような対応ですか。
我が党は当面一律五%に減税すべきと考えますが、消費減税より有効な物価高対策があるなら、具体的に示していただきたい。
インボイス制度を考えるフリーランスの会の調査では、インボイス登録事業者の四割超が消費税を所得や貯蓄から捻出し、一割超は借金して支払っています。政府は円滑な価格転嫁をなどと言いますが、取引排除や一方的な値下げが進み、価格転嫁などできていません。来年十月に軽減措置をなくせば、その困難は一層拡大、甚大となります。小規模事業者、フリーランスを守るためにも、インボイス制度は廃止すべきではありませんか。明確にお答えください。
自民党は二〇二二年の与党税制大綱で、安倍政権下の法人税減税が賃上げ、投資のために意図した効果を上げてこなかったと指摘しました。総理も同様の認識ですか。
ところが、それから三年間、法人税には全く手が着けられていません。総理は、四年前の総裁選時、法人税の租税特別措置の廃止、法人税率の引上げを提案しました。また、株の売却益、配当に対する金融所得税制も、逆進性が大きいとして税率引上げを提案しています。総理になられた今こそ、従来の主張を実行に移すべきではありませんか。
米の価格高騰は、自民党農政が価格と流通を市場任せにし、農家に減産を強いる事実上の減反政策を続けて、生産基盤を弱体させてきたためです。前政権はその誤りを認めて増産にかじを切ったのに、高市政権の農水大臣は、需要に応じた生産量にすると逆戻りしています。
これまでのように、生産者に需給バランスの責任を押し付け、政府の責任を回避するのですか。米の価格高騰を抑え、農家が安心して米作りに取り組めるようにするためには、価格保障と所得補償が不可欠ではないか。お答えください。
総理は所信表明で、赤字に苦しむ医療機関や介護施設への対応は待ったなしと述べましたが、なぜ赤字になったとお考えか。これまでの診療報酬改定、介護報酬改定を高齢化の伸びの範囲内に抑え、賃上げや物価高に対応してこなかったからではありませんか。
日本共産党はこの間、日本病院会や大学病院の関係者と懇談を重ねてきましたが、医療界はこぞって、診療報酬、とりわけ初再診料や長年実質据え置かれてきた入院基本料を一〇%以上引き上げないと医療の危機は打開できないと訴えています。この声に応えるべきではありませんか。
総理は、OTC類似薬を含む薬剤自己負担を見直すとし、社会保障審議会では、高齢者の三割負担の対象者拡大なども検討されています。物価高騰の下での患者負担増は更なる受診抑制を招き、国民の命と健康を脅かすことになるのではありませんか。
社会保険料はもちろん抑制が必要ですが、そのために医療や介護の給付を削減すれば、病気になったときに重い負担がのしかかります。総理はそれでもよいとお考えですか。
日本医師会と病院六団体は、患者さんに適切な医療を提供できなくなるだけではなく、ある日突然、病院を始めとした医療機関が地域からなくなってしまうと警告しています。国民の命と健康を守るためには、社会保障に対する国庫負担の抜本的な増額が必要ではありませんか。以上、答弁を求めます。
総理は日米首脳会談で、沖縄の米軍基地や日米地位協定の問題に一切言及しませんでした。国政の重要課題という認識はないのですか。
一九九五年の少女暴行事件に抗議する沖縄県民総決起大会から三十年。その後も、相次ぐ米軍関係者の性暴力事件による女性の尊厳と人権のじゅうりん、繰り返される米軍機の墜落と昼夜を分かたぬ爆音、日米の更なる軍備増強と軍事演習の激化、有機フッ素化合物、PFASによる水や土壌の汚染など、基地の苦しみは軽減どころか増大するばかりです。県民が求め続けてきた地位協定の抜本改定、基地の縮小、撤去に取り組むことこそ政府の責任ではありませんか。お答えください。
辺野古新基地建設は、政治的にも技術的にも財政的にも破綻しています。建設計画を撤回し、普天間基地を直ちに無条件で撤去すべきです。答弁を求めます。
総理は、今年度中に軍事費を国内総生産、GDP比二%、十一兆円規模へ引き上げると表明しました。さらに、トランプ政権は日本の軍事費をGDPの三・五%にするよう求めていますが、これは二十一兆円と、安保三文書以前の実に四倍です。日米首脳会談で総理は、防衛費の増額に引き続き取り組むとトランプ米大統領に約束しましたが、このような大軍拡は、暮らしも財政も平和も破壊するのではありませんか。
総理は、日米同盟の抑止力、対処力を高めると繰り返しますが、軍事力強化は相手の軍拡を呼び、結果的に軍事的緊張が高まり、戦争のリスクが増大します。そうした安全保障のジレンマに陥っているという認識はありますか。お答えください。
政府がやるべきことは、国際法と国連憲章に基づく平和の国際秩序を守ることであり、日米軍事同盟の強化ではなく、ASEANと協力し、東アジアを戦争の心配のない地域にしていくための憲法九条を生かした平和外交ではありませんか。
そのことを強く求めて、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
高
高市早苗#24
○内閣総理大臣(高市早苗君) 小池晃議員の御質問にお答えいたします。
不記載の問題についてお尋ねがございました。
自民党における旧派閥の政治資金報告書の不記載に関する問題により政治への信頼を損ねることになったことについては、自民党の総裁として、国民の皆様に改めて深くおわびを申し上げます。
自民党としては、国民の皆様の信頼をいただけるよう、政治とお金の問題には厳しい姿勢で臨み、ルールを徹底的に遵守する自民党を確立してまいるとともに、国民の皆様のために誠心誠意働き、成果を出し続けていくよう取り組む決意でございます。
企業・団体献金の規制についてお尋ねがございました。
企業・団体献金でございますが、企業、団体にとって献金は自らの政治的意見を表明するための重要な活動であり、憲法と最高裁判例により政治活動の自由の一環として保障されているものです。そのため、更なる規制の強化については、企業、団体の政治活動の自由に関わるものでありますので、必要性や相当性について慎重に議論する必要があると考えます。
その上で、政治資金の在り方については、各党の成り立ちや組織のありよう、規模にも十分留意しながら、真に公平公正な仕組みとなるよう不断に検討していくことが重要だと考えております。
この度の政権発足に当たりましては、我が党と日本維新の会との間で、企業、団体からの献金、政治団体からの献金、受け手の規制、金額上限規制、機関誌などによる政党の事業収益及び公開の在り方などを含め、政党の資金調達の在り方について議論する協議体を二五年臨時国会中に設置するとともに、第三者委員会において検討を加え、私の任期中に結論を得るとの合意を行い、国民に信頼される政治資金の在り方について検討していくことといたしました。
今後、両党で合意した考え方に沿って検討を進めるとともに、御党を含む他党とも真摯な議論を重ね、政治改革の取組を進めてまいる所存です。
アベノミクスについてお尋ねがございました。
大胆な金融緩和を含むアベノミクスは、デフレでない状況をつくり出し、GDPを高め、雇用を拡大し、企業収益の増加傾向にもつながりました。
他方、その後、新型コロナウイルス感染症の影響で雇用状況が悪化したこと、いわゆる第三の矢としての民間投資を促す成長戦略の成果が十分でなかったことなども踏まえて評価する必要があると私は考えます。
こうしたアベノミクスの評価も踏まえつつ、責任ある積極財政の考え方の下、戦略的に財政出動することによって、所得を増やす、消費マインドを改善する、そして事業収益が上がるという好循環を実現することにより、不安を希望に変える強い経済をつくってまいります。
いわゆる失われた三十年についてお尋ねがございました。
我が国の経済につきましては、一九九〇年代のバブル崩壊以降、低い経済成長と長引くデフレにより、企業は賃金を抑制し、消費者も将来不安などから消費を抑制し、結果として、需要が低迷しデフレが加速するという悪循環が生じたものと認識しております。消費税だけを切り出して、いわゆる失われた三十年の原因について論じるということは適当ではないと考えております。
また、消費税は、納税者の皆様に御負担をいただく一方で、福祉目的化されて以降、社会保障給付という形で家計に還元されているということにも十分留意する必要があると考えております。
いずれにしましても、高市内閣では、責任ある積極財政の考え方の下、戦略的に財政出動することにより、不安を希望に変える強い経済をつくってまいります。
消費減税より有効な物価高対策についてのお尋ねがございました。
この内閣として最優先に取り組むことは物価高対策であり、暮らしの安全を確実かつ迅速に届ける必要がございます。
早期に効果が見込まれる施策として、一人二万円から四万円の所得税減税、年末のいわゆるガソリン税の暫定税率廃止までの間、既存基金を活用した補助を年内から進めてまいります。
加えて、所信表明演説でお示ししましたいわゆるガソリン税、軽油引取税の暫定税率の廃止、寒さの厳しい冬の間の電気・ガス料金の支援、地域のニーズにきめ細やかに対応する重点支援地方交付金の拡充、これは、困窮されている御家庭に対して地方から支援をしていただいてもいいという内容のものです。そして、医療機関や介護施設の賃上げや経営改善支援といった様々な施策も含め、策定中の経済対策に盛り込むことといたしております。
消費税のインボイス制度についてお尋ねがございました。
インボイス制度については、今の複数税率の下では、事業者が仕入れ税額控除において差し引く金額を正しく計算できるようにすることで、消費税の課税が適正に行われることを確保するために必要であると考えております。
法人税等についてお尋ねがありました。
法人税については、近年の与党税制改正大綱において、法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ず、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系を構築していくとされているものと承知しております。
政府としましては、この与党税制調査会の御議論を踏まえまして、引き続き、法人税の在り方については検討してまいります。
また、租税特別措置については、今般の自民党、日本維新の会の連立合意において、租税特別措置及び高額補助金について総点検を行い、政策効果の低いものは廃止すると盛り込まれていますので、政府としても適正化を進めるよう、関係大臣に指示をいたしました。
金融所得課税につきましては、税負担の公平性のほか、貯蓄から投資への流れを引き続き推進し、一般の投資家が投資しやすい環境を損なわないようにするということも重要です。こうした観点を総合的に検討する必要があると考えております。
米政策についてお尋ねがありました。
国民の主食である米の安定供給は、食料安全保障の観点から不可欠です。そのためにも、生産者の再生産が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準に落ち着いていくことが重要だと考えます。
平成三十年から、国による個々の農業者に対する米の生産数量目標の配分は行っておりませんが、高市内閣としましても、輸出の促進や米粉の消費拡大など国内外の需要拡大に取り組みつつ、引き続き、生産者自らの経営判断により生産に取り組みやすい環境を整備するなど、米の安定供給に必要な取組を推進してまいります。
直接支払を含む農業者への支援の在り方につきましては、新たな食料・農業・農村基本計画を踏まえ、令和九年度に向けた水田政策の在り方を検討していく中で、現場の実態を調査、検証し、議論を深めていく考えです。
医療機関や介護施設の赤字と対応についてお尋ねがございました。
診療報酬や介護報酬の改定は、これまでも、社会経済の変化や医療機関等の経営状況、医療・介護保険制度の持続可能性の観点などを総合的に勘案して決められてきました。
こうした中で、近年、物価高騰や賃金上昇などによって経営状況に影響が生じていると考えています。国民の皆様の命を守り、安心して必要なサービスを受けていただくために、経営難が深刻化する医療機関や介護施設への支援は急を要します。
このため、診療報酬、介護報酬について、賃上げや物価高を適切に反映させるとともに、報酬改定の時期を待たずに経営の改善や職員の方々の処遇改善につながる措置を講ずるなど、スピード感を持って対応いたします。
患者負担の見直しによる影響や社会保障に対する国庫負担についてお尋ねがございました。
社会保障制度を持続可能なものにしていくため、全ての世代で能力に応じて負担し支え合い、必要な社会保障サービスが必要な方に適切に提供される全世代型社会保障を構築することが重要です。
このため、OTC類似薬を含む薬剤自己負担や高齢者の負担の在り方の検討を進めていくに当たっては、医療機関における必要な受診を確保し、子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに配慮しつつ、丁寧に議論をしてまいります。
あわせて、国民の皆様が安心して必要なサービスを受けていただくために、診療報酬については賃上げや物価高を適切に反映させるとともに、先ほど申し上げましたが、報酬改定の時期を待たずに医療機関の経営改善につながる措置を講ずるなど、スピード感を持って対応します。
そして、人口減少、少子高齢化を乗り切るためには、社会保障制度における給付と負担の在り方について国民的議論が必要でございます。このため、国民会議を設置し、政府・与党だけではなく、野党の皆様も交え、丁寧な議論を進めてまいります。
日米首脳会談におけるやり取り、日米地位協定や在日米軍等についてお尋ねがございました。
先日、トランプ大統領は初の対面での首脳会談を行いました。日米同盟は日本の外交・安全保障政策の基軸でございます。同時に、日本は、米国にとり、インド太平洋における不可欠なパートナーでもあります。
今回の会談では、沖縄の在日米軍施設・区域や日米地位協定については取り上げませんでしたが、日米同盟について幅広くかつ率直に議論を行い、大きな成果を上げることができました。
その上で、在日米軍の円滑な駐留のためには、地元を含む国民の皆様の御理解と御協力を得ることが不可欠です。沖縄県を含む基地負担軽減に引き続き取り組んでまいります。
普天間飛行場の辺野古移設についてのお尋ねでございますが、普天間飛行場については、辺野古移設が唯一の解決策であるという方針に基づいて、着実に工事を進めていくことが、その一日も早い全面返還を実現し、危険性を除去することにつながると考えております。
その上で、普天間飛行場代替施設の建設事業については、有識者の助言を得つつ、十分に技術的検討が行われ、飛行場として問題なく建設可能なものであると承知しております。また、工事費については抑制に努めてまいります。
様々な機会を通じて地元の皆様への丁寧な説明を行いながら、辺野古への移設工事を進めてまいります。
防衛力強化と安全保障のジレンマについてお尋ねがございました。
これだけ急速に厳しさを増す安全保障環境を踏まえて、我が国として主体的に防衛力の抜本的強化を進めていくことが必要です。そのため、まずは現行の国家安全保障戦略に定める対GDP比二%水準を前倒しして措置するとともに、国家安全保障戦略を始めとする三文書改定の検討を開始することとしました。
今後、防衛力の具体的な内容、これを実現するための防衛費の水準については、我が国の主体的な判断の下、具体的かつ現実的な議論をしっかり積み上げてまいります。
その上で、政府としては、社会保障や教育を含め、各種の施策も必要な予算を確保した上で防衛力の強化を進めていく考えであり、防衛力強化が暮らしも財政も平和も破壊するとの御指摘は当たりません。
また、安全保障のジレンマを防ぐため、諸外国に対して自国の安全保障政策の具体的な考え方を明確にし、透明性を確保することが重要でございます。我が国の安全保障政策についても、透明性を確保しながら進めてまいります。
地域の平和に向けたASEANとの協力についてのお尋ねがございました。
現在、この地域においては、ASEANが地域協力の中心としての役割を担い、東アジア・サミットを始めとして、多層的な地域協力の枠組みが生まれております。我が国としては、引き続き、こうした枠組みに積極的に参画し、その強化に取り組みます。
また、自由で開かれたインド太平洋の実現のためにも、アジア諸国を始め、幅広いパートナーとの連携の強化に全力で取り組んでまいります。
ありがとうございました。拍手
─────────────
この発言だけを見る →不記載の問題についてお尋ねがございました。
自民党における旧派閥の政治資金報告書の不記載に関する問題により政治への信頼を損ねることになったことについては、自民党の総裁として、国民の皆様に改めて深くおわびを申し上げます。
自民党としては、国民の皆様の信頼をいただけるよう、政治とお金の問題には厳しい姿勢で臨み、ルールを徹底的に遵守する自民党を確立してまいるとともに、国民の皆様のために誠心誠意働き、成果を出し続けていくよう取り組む決意でございます。
企業・団体献金の規制についてお尋ねがございました。
企業・団体献金でございますが、企業、団体にとって献金は自らの政治的意見を表明するための重要な活動であり、憲法と最高裁判例により政治活動の自由の一環として保障されているものです。そのため、更なる規制の強化については、企業、団体の政治活動の自由に関わるものでありますので、必要性や相当性について慎重に議論する必要があると考えます。
その上で、政治資金の在り方については、各党の成り立ちや組織のありよう、規模にも十分留意しながら、真に公平公正な仕組みとなるよう不断に検討していくことが重要だと考えております。
この度の政権発足に当たりましては、我が党と日本維新の会との間で、企業、団体からの献金、政治団体からの献金、受け手の規制、金額上限規制、機関誌などによる政党の事業収益及び公開の在り方などを含め、政党の資金調達の在り方について議論する協議体を二五年臨時国会中に設置するとともに、第三者委員会において検討を加え、私の任期中に結論を得るとの合意を行い、国民に信頼される政治資金の在り方について検討していくことといたしました。
今後、両党で合意した考え方に沿って検討を進めるとともに、御党を含む他党とも真摯な議論を重ね、政治改革の取組を進めてまいる所存です。
アベノミクスについてお尋ねがございました。
大胆な金融緩和を含むアベノミクスは、デフレでない状況をつくり出し、GDPを高め、雇用を拡大し、企業収益の増加傾向にもつながりました。
他方、その後、新型コロナウイルス感染症の影響で雇用状況が悪化したこと、いわゆる第三の矢としての民間投資を促す成長戦略の成果が十分でなかったことなども踏まえて評価する必要があると私は考えます。
こうしたアベノミクスの評価も踏まえつつ、責任ある積極財政の考え方の下、戦略的に財政出動することによって、所得を増やす、消費マインドを改善する、そして事業収益が上がるという好循環を実現することにより、不安を希望に変える強い経済をつくってまいります。
いわゆる失われた三十年についてお尋ねがございました。
我が国の経済につきましては、一九九〇年代のバブル崩壊以降、低い経済成長と長引くデフレにより、企業は賃金を抑制し、消費者も将来不安などから消費を抑制し、結果として、需要が低迷しデフレが加速するという悪循環が生じたものと認識しております。消費税だけを切り出して、いわゆる失われた三十年の原因について論じるということは適当ではないと考えております。
また、消費税は、納税者の皆様に御負担をいただく一方で、福祉目的化されて以降、社会保障給付という形で家計に還元されているということにも十分留意する必要があると考えております。
いずれにしましても、高市内閣では、責任ある積極財政の考え方の下、戦略的に財政出動することにより、不安を希望に変える強い経済をつくってまいります。
消費減税より有効な物価高対策についてのお尋ねがございました。
この内閣として最優先に取り組むことは物価高対策であり、暮らしの安全を確実かつ迅速に届ける必要がございます。
早期に効果が見込まれる施策として、一人二万円から四万円の所得税減税、年末のいわゆるガソリン税の暫定税率廃止までの間、既存基金を活用した補助を年内から進めてまいります。
加えて、所信表明演説でお示ししましたいわゆるガソリン税、軽油引取税の暫定税率の廃止、寒さの厳しい冬の間の電気・ガス料金の支援、地域のニーズにきめ細やかに対応する重点支援地方交付金の拡充、これは、困窮されている御家庭に対して地方から支援をしていただいてもいいという内容のものです。そして、医療機関や介護施設の賃上げや経営改善支援といった様々な施策も含め、策定中の経済対策に盛り込むことといたしております。
消費税のインボイス制度についてお尋ねがございました。
インボイス制度については、今の複数税率の下では、事業者が仕入れ税額控除において差し引く金額を正しく計算できるようにすることで、消費税の課税が適正に行われることを確保するために必要であると考えております。
法人税等についてお尋ねがありました。
法人税については、近年の与党税制改正大綱において、法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ず、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系を構築していくとされているものと承知しております。
政府としましては、この与党税制調査会の御議論を踏まえまして、引き続き、法人税の在り方については検討してまいります。
また、租税特別措置については、今般の自民党、日本維新の会の連立合意において、租税特別措置及び高額補助金について総点検を行い、政策効果の低いものは廃止すると盛り込まれていますので、政府としても適正化を進めるよう、関係大臣に指示をいたしました。
金融所得課税につきましては、税負担の公平性のほか、貯蓄から投資への流れを引き続き推進し、一般の投資家が投資しやすい環境を損なわないようにするということも重要です。こうした観点を総合的に検討する必要があると考えております。
米政策についてお尋ねがありました。
国民の主食である米の安定供給は、食料安全保障の観点から不可欠です。そのためにも、生産者の再生産が可能で、かつ消費者にも理解が得られるような価格水準に落ち着いていくことが重要だと考えます。
平成三十年から、国による個々の農業者に対する米の生産数量目標の配分は行っておりませんが、高市内閣としましても、輸出の促進や米粉の消費拡大など国内外の需要拡大に取り組みつつ、引き続き、生産者自らの経営判断により生産に取り組みやすい環境を整備するなど、米の安定供給に必要な取組を推進してまいります。
直接支払を含む農業者への支援の在り方につきましては、新たな食料・農業・農村基本計画を踏まえ、令和九年度に向けた水田政策の在り方を検討していく中で、現場の実態を調査、検証し、議論を深めていく考えです。
医療機関や介護施設の赤字と対応についてお尋ねがございました。
診療報酬や介護報酬の改定は、これまでも、社会経済の変化や医療機関等の経営状況、医療・介護保険制度の持続可能性の観点などを総合的に勘案して決められてきました。
こうした中で、近年、物価高騰や賃金上昇などによって経営状況に影響が生じていると考えています。国民の皆様の命を守り、安心して必要なサービスを受けていただくために、経営難が深刻化する医療機関や介護施設への支援は急を要します。
このため、診療報酬、介護報酬について、賃上げや物価高を適切に反映させるとともに、報酬改定の時期を待たずに経営の改善や職員の方々の処遇改善につながる措置を講ずるなど、スピード感を持って対応いたします。
患者負担の見直しによる影響や社会保障に対する国庫負担についてお尋ねがございました。
社会保障制度を持続可能なものにしていくため、全ての世代で能力に応じて負担し支え合い、必要な社会保障サービスが必要な方に適切に提供される全世代型社会保障を構築することが重要です。
このため、OTC類似薬を含む薬剤自己負担や高齢者の負担の在り方の検討を進めていくに当たっては、医療機関における必要な受診を確保し、子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに配慮しつつ、丁寧に議論をしてまいります。
あわせて、国民の皆様が安心して必要なサービスを受けていただくために、診療報酬については賃上げや物価高を適切に反映させるとともに、先ほど申し上げましたが、報酬改定の時期を待たずに医療機関の経営改善につながる措置を講ずるなど、スピード感を持って対応します。
そして、人口減少、少子高齢化を乗り切るためには、社会保障制度における給付と負担の在り方について国民的議論が必要でございます。このため、国民会議を設置し、政府・与党だけではなく、野党の皆様も交え、丁寧な議論を進めてまいります。
日米首脳会談におけるやり取り、日米地位協定や在日米軍等についてお尋ねがございました。
先日、トランプ大統領は初の対面での首脳会談を行いました。日米同盟は日本の外交・安全保障政策の基軸でございます。同時に、日本は、米国にとり、インド太平洋における不可欠なパートナーでもあります。
今回の会談では、沖縄の在日米軍施設・区域や日米地位協定については取り上げませんでしたが、日米同盟について幅広くかつ率直に議論を行い、大きな成果を上げることができました。
その上で、在日米軍の円滑な駐留のためには、地元を含む国民の皆様の御理解と御協力を得ることが不可欠です。沖縄県を含む基地負担軽減に引き続き取り組んでまいります。
普天間飛行場の辺野古移設についてのお尋ねでございますが、普天間飛行場については、辺野古移設が唯一の解決策であるという方針に基づいて、着実に工事を進めていくことが、その一日も早い全面返還を実現し、危険性を除去することにつながると考えております。
その上で、普天間飛行場代替施設の建設事業については、有識者の助言を得つつ、十分に技術的検討が行われ、飛行場として問題なく建設可能なものであると承知しております。また、工事費については抑制に努めてまいります。
様々な機会を通じて地元の皆様への丁寧な説明を行いながら、辺野古への移設工事を進めてまいります。
防衛力強化と安全保障のジレンマについてお尋ねがございました。
これだけ急速に厳しさを増す安全保障環境を踏まえて、我が国として主体的に防衛力の抜本的強化を進めていくことが必要です。そのため、まずは現行の国家安全保障戦略に定める対GDP比二%水準を前倒しして措置するとともに、国家安全保障戦略を始めとする三文書改定の検討を開始することとしました。
今後、防衛力の具体的な内容、これを実現するための防衛費の水準については、我が国の主体的な判断の下、具体的かつ現実的な議論をしっかり積み上げてまいります。
その上で、政府としては、社会保障や教育を含め、各種の施策も必要な予算を確保した上で防衛力の強化を進めていく考えであり、防衛力強化が暮らしも財政も平和も破壊するとの御指摘は当たりません。
また、安全保障のジレンマを防ぐため、諸外国に対して自国の安全保障政策の具体的な考え方を明確にし、透明性を確保することが重要でございます。我が国の安全保障政策についても、透明性を確保しながら進めてまいります。
地域の平和に向けたASEANとの協力についてのお尋ねがございました。
現在、この地域においては、ASEANが地域協力の中心としての役割を担い、東アジア・サミットを始めとして、多層的な地域協力の枠組みが生まれております。我が国としては、引き続き、こうした枠組みに積極的に参画し、その強化に取り組みます。
また、自由で開かれたインド太平洋の実現のためにも、アジア諸国を始め、幅広いパートナーとの連携の強化に全力で取り組んでまいります。
ありがとうございました。拍手
─────────────
関
山
山本太郎#26
○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。
国民の皆さん、株価が上がった、景気が良くなる、そんな報道にだまされないでください。毎度のことです。
安倍政権、二〇一五年六月、株価二万円台に突入。九六年以来の高水準。同年、実質賃金、五年連続のマイナス。
菅政権、二〇二一年二月、株価は三十年半ぶりに三万円台に回復。一方、同時期、完全失業者数は百九十四万人。前年同月比で三十五万人増加。十三か月連続増加。
岸田政権、二〇二四年七月、株価四万二千円を突破、史上最高値。同じ月の調査では、国民の八五%が景気回復を実感していない。どれだけ株価が上がろうと、一般庶民の生活にほぼ影響なし。
総理、現在の株高、どう捉えていますか。
庶民は更なる困窮状態です。
年収四百万円から七百万円未満を中間層と設定し、民間が調査。全体の約四割がスーパーで高くて買うのを諦めることが増えた、全体の約三割がコンビニの商品は高いので行かないようにしている。中間層でも、食費を切り詰め、子供の習い事も削って、ぎりぎりで暮らしている。
今年二月、生活困窮世帯への調査で、約九割の世帯がこの一年、暖房や冷房をつけないで過ごしたと回答。今年六月、民間調査でも、約七割が十分な食事を取ることを諦めた、約五割が携帯電話やスマホの契約、維持を諦めた。何をどう考えても現金給付は必要です。
他方、総理は、公約として掲げた給付金については国民の皆様の御理解が得られなかったから実施しないと発言。
今年九月、産経調査。与党が公約した現金給付を公約どおり実施すべきと、対象を絞って実施すべき、合わせて五三・二%。五三%の支持でも理解は得られていない、給付金はなし。ならば、緊急事態条項、議員任期延長など、憲法改正は。今年十月終わり、産経調査。最優先で憲法改正に取り組んでほしいが四・七%。全く理解得られてませんけど。憲法改正、やめるべきなんじゃないですか。
そのほか、アメリカの尻馬に乗った大軍拡に防衛増税、トランプへの売国関税合意、裏金、統一教会議員の要職起用、全て理解が得られていないのに強行するのは、なあぜなあぜ。
他方、国民の窮状を救うための現金給付は理解が得られていないと撤回。
総理、国民殺す気ですか。給付金は限定ではなく、物価高が収まるまでの間、季節ごとに十万円の一律給付が必要。大金持ちには後から税で回収を。総理、やりますか、やりませんか。
今回、総理の師匠とも言える竹中平蔵さんに旭日大綬章を授与。内閣府はその理由を、大臣として政府の重要な政策に参画したと説明。小泉内閣の一員として製造業にも労働者派遣を解禁。非正規労働者をどんどん増やすことにも尽力。結果、非正規は労働者の約四割になり、正規雇用との賃金格差は三百二十八万円に広がった。労働者は不安定に。未婚化、少子化は深刻に。喜んだのは資本側のみ。ほかにも、総額三十兆円以上の資産価値を持つ日本企業を一割以下の価格で米国の投資会社などに債権を売り払った必要なき不良債権処理。アメリカからの強い要請を受け、更に推進したのが竹中氏。総理が思う竹中さんの功績は。
竹中さんは、現在連立政権を組む維新の会の中でも重要ポジションを歴任。この政権が向かう先を象徴する存在とも言えます。
かつて高市さんは一議員として、小泉内閣を、小泉改革を小さな政府を目指す改革と積極支持。小さな政府を目指す改革は正しかったと考えますか。総理として、小さな政府を目指す改革を将来的に進めるお考えは。
高市さんの政治キャリアの中でも、小泉・竹中イズムは確かに生きている。二〇〇五年、小泉自民党の郵政民営化を積極推進する候補として、高市さんは竹中平蔵の応援も受け、当選。利用者の利便性の向上を図ると民営化を大絶賛。安倍政権下では、総務大臣として郵政民営化を更に進め、新たなサービスが充実したと成果を力説。
郵便局、直営、簡易郵便局合計の数は、二〇一二年十月一日から二〇二五年十月末でどのくらい減少しましたか。同じ期間、二十四時間窓口の局数の推移は。民営化後、四社体制への統合以降で見ても、八百五十八もの郵便局が閉鎖され、四百二十もあった二十四時間窓口はゼロに。
郵送物も届けず、放棄したり、紛失しても発送者に知らせない。ドライバー、委託業者の扱いもひどく、必要な安全点呼は行われず、記録改ざんが横行。委託ドライバーから法外な違約金を取る慣行も問題に。これが高市さんがかつて掲げた利便性向上の実態。
総理、郵政を守ると御発言されています。どう守りますか。
三十年に及ぶ不況、そのA級戦犯が消費税の増税。政調会長や総務大臣の立場からも、消費税増税を強力に支持、推進、積極推進してきたのが高市さんです。総理は、失われた三十年を四十年にしないという気概がありますか。高市政権にはそのための施策が見当たりません。
先進国ただ一つ三十年不況が続く国、日本。コロナから立ち直る前に物価高にも直面。国民は三重苦の状態。六割の国民が生活が苦しく、年間で中小企業など一万件以上が倒産。そのうち八割は不況型の倒産。
総理は、税、社会保険料負担で苦しむ中低所得者の負担を軽減し、所得に応じて手取りが増えるよう、早期に給付付き税額控除の制度設計に着手すると発言。導入されるまでに掛かる時間は。総理御自身が数年単位掛かるものと発言し、税の専門家によっては三年は掛かると指摘。財務省さえ明確に期間は分からないと回答。危機感もスピード感もない実質の空手形。
消費税減税と一律現金給付、この方がずっと早期に実施でき、確実に経済成長しますよ。レジが、エンジニアがと意味不明な言い訳をやめて、さっさと減税と給付金で国民救ってもらっていいですか。総理、やりますか、やりませんか。
永田町では、野党による消費税減税やるやる詐欺が吹き荒れた。
昨年十月、大躍進した国民民主党、そこから今年六月の通常国会閉会まで百九十日間も国会が開かれたが、国民民主の議員が国会で消費減税の必要性を政府に求めたのは、たった二回。ちなみに、れいわ新選組は四十五回。議席数も質疑時間もずうっと私たちより多いのに、やる気出してもらっていいですか。
そして、維新。連立入りする直前、テレビ番組で吉村代表は消費税減税も連立の重要条件と掲げたが、数日後、連立入りが決まると、藤田共同代表は消費税について事実上先送りになったと手のひら返し。
参政党に至っては、消費税廃止の財源は四十兆円の医療費を半分にすればいいと代表が発言。消費税が下がっても、あなたの大切な人が殺される。お話になりません。
昔は消費税廃止、その後、手のひら返し、消費税増税に加担し続けた公明党。これまで長きにわたり自民党による日本の破壊をサポートしてきたことは仏罰が下るレベル。心を入れ替え、消費税廃止、減税を一緒にやってください。
国民の皆さん、何回だまされたら気が付きますか。消費税廃止、減税を確実にやるためには、国会内唯一のガチ勢、れいわ新選組一択です。うそつき政治屋をしばきまくる、れいわ新選組に力を与えてください。あなたが生きているだけで価値がある国を一緒につくりましょう。何があっても心配するな、そんな国をれいわ新選組と一緒につくりましょう。
財源はどうする。当然、国債発行です。国債発行により消費税を減税、それによって経済は成長。経済成長こそが財源。今すぐ消費税を減税。
日本を復活させるという高市総理、どうか勇気を持って一歩踏み出していただきたい。れいわ新選組からの心からのお願いでございました。そして、一緒にやっていきましょう。
ありがとうございます。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →国民の皆さん、株価が上がった、景気が良くなる、そんな報道にだまされないでください。毎度のことです。
安倍政権、二〇一五年六月、株価二万円台に突入。九六年以来の高水準。同年、実質賃金、五年連続のマイナス。
菅政権、二〇二一年二月、株価は三十年半ぶりに三万円台に回復。一方、同時期、完全失業者数は百九十四万人。前年同月比で三十五万人増加。十三か月連続増加。
岸田政権、二〇二四年七月、株価四万二千円を突破、史上最高値。同じ月の調査では、国民の八五%が景気回復を実感していない。どれだけ株価が上がろうと、一般庶民の生活にほぼ影響なし。
総理、現在の株高、どう捉えていますか。
庶民は更なる困窮状態です。
年収四百万円から七百万円未満を中間層と設定し、民間が調査。全体の約四割がスーパーで高くて買うのを諦めることが増えた、全体の約三割がコンビニの商品は高いので行かないようにしている。中間層でも、食費を切り詰め、子供の習い事も削って、ぎりぎりで暮らしている。
今年二月、生活困窮世帯への調査で、約九割の世帯がこの一年、暖房や冷房をつけないで過ごしたと回答。今年六月、民間調査でも、約七割が十分な食事を取ることを諦めた、約五割が携帯電話やスマホの契約、維持を諦めた。何をどう考えても現金給付は必要です。
他方、総理は、公約として掲げた給付金については国民の皆様の御理解が得られなかったから実施しないと発言。
今年九月、産経調査。与党が公約した現金給付を公約どおり実施すべきと、対象を絞って実施すべき、合わせて五三・二%。五三%の支持でも理解は得られていない、給付金はなし。ならば、緊急事態条項、議員任期延長など、憲法改正は。今年十月終わり、産経調査。最優先で憲法改正に取り組んでほしいが四・七%。全く理解得られてませんけど。憲法改正、やめるべきなんじゃないですか。
そのほか、アメリカの尻馬に乗った大軍拡に防衛増税、トランプへの売国関税合意、裏金、統一教会議員の要職起用、全て理解が得られていないのに強行するのは、なあぜなあぜ。
他方、国民の窮状を救うための現金給付は理解が得られていないと撤回。
総理、国民殺す気ですか。給付金は限定ではなく、物価高が収まるまでの間、季節ごとに十万円の一律給付が必要。大金持ちには後から税で回収を。総理、やりますか、やりませんか。
今回、総理の師匠とも言える竹中平蔵さんに旭日大綬章を授与。内閣府はその理由を、大臣として政府の重要な政策に参画したと説明。小泉内閣の一員として製造業にも労働者派遣を解禁。非正規労働者をどんどん増やすことにも尽力。結果、非正規は労働者の約四割になり、正規雇用との賃金格差は三百二十八万円に広がった。労働者は不安定に。未婚化、少子化は深刻に。喜んだのは資本側のみ。ほかにも、総額三十兆円以上の資産価値を持つ日本企業を一割以下の価格で米国の投資会社などに債権を売り払った必要なき不良債権処理。アメリカからの強い要請を受け、更に推進したのが竹中氏。総理が思う竹中さんの功績は。
竹中さんは、現在連立政権を組む維新の会の中でも重要ポジションを歴任。この政権が向かう先を象徴する存在とも言えます。
かつて高市さんは一議員として、小泉内閣を、小泉改革を小さな政府を目指す改革と積極支持。小さな政府を目指す改革は正しかったと考えますか。総理として、小さな政府を目指す改革を将来的に進めるお考えは。
高市さんの政治キャリアの中でも、小泉・竹中イズムは確かに生きている。二〇〇五年、小泉自民党の郵政民営化を積極推進する候補として、高市さんは竹中平蔵の応援も受け、当選。利用者の利便性の向上を図ると民営化を大絶賛。安倍政権下では、総務大臣として郵政民営化を更に進め、新たなサービスが充実したと成果を力説。
郵便局、直営、簡易郵便局合計の数は、二〇一二年十月一日から二〇二五年十月末でどのくらい減少しましたか。同じ期間、二十四時間窓口の局数の推移は。民営化後、四社体制への統合以降で見ても、八百五十八もの郵便局が閉鎖され、四百二十もあった二十四時間窓口はゼロに。
郵送物も届けず、放棄したり、紛失しても発送者に知らせない。ドライバー、委託業者の扱いもひどく、必要な安全点呼は行われず、記録改ざんが横行。委託ドライバーから法外な違約金を取る慣行も問題に。これが高市さんがかつて掲げた利便性向上の実態。
総理、郵政を守ると御発言されています。どう守りますか。
三十年に及ぶ不況、そのA級戦犯が消費税の増税。政調会長や総務大臣の立場からも、消費税増税を強力に支持、推進、積極推進してきたのが高市さんです。総理は、失われた三十年を四十年にしないという気概がありますか。高市政権にはそのための施策が見当たりません。
先進国ただ一つ三十年不況が続く国、日本。コロナから立ち直る前に物価高にも直面。国民は三重苦の状態。六割の国民が生活が苦しく、年間で中小企業など一万件以上が倒産。そのうち八割は不況型の倒産。
総理は、税、社会保険料負担で苦しむ中低所得者の負担を軽減し、所得に応じて手取りが増えるよう、早期に給付付き税額控除の制度設計に着手すると発言。導入されるまでに掛かる時間は。総理御自身が数年単位掛かるものと発言し、税の専門家によっては三年は掛かると指摘。財務省さえ明確に期間は分からないと回答。危機感もスピード感もない実質の空手形。
消費税減税と一律現金給付、この方がずっと早期に実施でき、確実に経済成長しますよ。レジが、エンジニアがと意味不明な言い訳をやめて、さっさと減税と給付金で国民救ってもらっていいですか。総理、やりますか、やりませんか。
永田町では、野党による消費税減税やるやる詐欺が吹き荒れた。
昨年十月、大躍進した国民民主党、そこから今年六月の通常国会閉会まで百九十日間も国会が開かれたが、国民民主の議員が国会で消費減税の必要性を政府に求めたのは、たった二回。ちなみに、れいわ新選組は四十五回。議席数も質疑時間もずうっと私たちより多いのに、やる気出してもらっていいですか。
そして、維新。連立入りする直前、テレビ番組で吉村代表は消費税減税も連立の重要条件と掲げたが、数日後、連立入りが決まると、藤田共同代表は消費税について事実上先送りになったと手のひら返し。
参政党に至っては、消費税廃止の財源は四十兆円の医療費を半分にすればいいと代表が発言。消費税が下がっても、あなたの大切な人が殺される。お話になりません。
昔は消費税廃止、その後、手のひら返し、消費税増税に加担し続けた公明党。これまで長きにわたり自民党による日本の破壊をサポートしてきたことは仏罰が下るレベル。心を入れ替え、消費税廃止、減税を一緒にやってください。
国民の皆さん、何回だまされたら気が付きますか。消費税廃止、減税を確実にやるためには、国会内唯一のガチ勢、れいわ新選組一択です。うそつき政治屋をしばきまくる、れいわ新選組に力を与えてください。あなたが生きているだけで価値がある国を一緒につくりましょう。何があっても心配するな、そんな国をれいわ新選組と一緒につくりましょう。
財源はどうする。当然、国債発行です。国債発行により消費税を減税、それによって経済は成長。経済成長こそが財源。今すぐ消費税を減税。
日本を復活させるという高市総理、どうか勇気を持って一歩踏み出していただきたい。れいわ新選組からの心からのお願いでございました。そして、一緒にやっていきましょう。
ありがとうございます。拍手
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕
高
高市早苗#27
○内閣総理大臣(高市早苗君) 山本太郎議員の御質問にお答えいたします。
最近の株高についてお尋ねがありました。
株価につきましては、経済状況や企業の活動など様々な要因によって市場において決まるものでございますので、その要因等を一概に申し上げることは難しいことから、コメントをすることは差し控えます。
物価高対策としての現金給付についてお尋ねがありました。
現金給付については、自民党が夏の参議院議員選挙で公約として掲げた給付金について、国民の皆様の御理解が得られなかったことから、御提案の季節ごとの十万円の一律給付も含め、実施はいたしません。
足下の物価高に対しましては、いわゆるガソリン税や軽油引取税の暫定税率の廃止、厳しい冬の間の電気・ガス料金の支援、地域のニーズに対応する重点支援地方交付金の拡充などの政策を、既に策定するよう指示しております経済対策の中にこれを盛り込むこととしており、暮らしの安全を確実かつ迅速にお届けしてまいります。
竹中平蔵氏の功績についてお尋ねがございました。
私の師匠とおっしゃいましたが、師匠だったことはございません。
ちなみに、この秋の叙勲でございますが、石破内閣で閣議決定されたものでございますので、私は竹中平蔵氏の功績書を持っているわけではございませんが、竹中平蔵氏は、小泉内閣の経済財政政策担当大臣として我が国の経済再生に貢献された、金融担当も兼務して金融システムの安定強化などに尽力されたと承知をいたしております。また、総務大臣も歴任されましたので、五年以上の長きにわたって閣僚として貢献されたと認識をしております。
小泉内閣の改革について、また政府の改革の考えについてお尋ねがございました。
小泉内閣においては、簡素で効率的な政府を掲げ、独立行政法人の見直しや特別会計改革など、行政の効率化、合理化に向けた取組が進められたと承知をいたしております。
その後も自民党政権において、行政機能や政策効果を最大限向上させる観点から行政改革を不断に進めており、近年でも、EBPMの手法の導入、政策効果の見える化、定量的成果目標の設定などについて政府全体でしっかりと取組を進め、行政の効率化、最適化を図ってきております。
ただ、ただですね、経済に関する考え方というのは、これは変わっていくものです。その時代ごとによって変わっていくものでございます。私は、行政の役割というのは、単に政府の規模を小さくすることではなくて、いかにより良い行政サービスを国民の皆様にお届けできるかにあると考えております。
ですから、行政機能の効率化、最適化に向けた取組というもの、改革というものはしっかりと進めてまいりますけれども、それがいわゆるこの新市場主義的なものではないと、私の経済政策はそうではないということは申し上げておきます。
郵便局ネットワークの維持についてお尋ねがございました。
日本郵便では、行政サービスや住民生活支援サービスの提供など、地域の実情やニーズに合わせた郵便局の利活用に取り組んでいます。政府としても、郵便局ネットワーク維持のための交付金・拠出金制度や、郵便局の価値や魅力を高める郵便局のコミュニティーハブとしての活用に関する実証事業を通じまして、郵便局ネットワークを守るための支援を行ってまいります。
いわゆる失われた三十年、物価高対策についてお尋ねがございました。
我が国の経済については、一九九〇年代のバブル崩壊以降、低い経済成長と長引くデフレによって、企業は賃金を抑制し、消費者も将来不安から消費を抑制し、結果として、需要が低迷してデフレが加速するという悪循環が生じたものだと考えております。
この内閣では、責任ある積極財政の考え方の下、戦略的に財政出動を行ってまいります。しっかりと日本の未来を切り開く責任を担う覚悟を持っております。
内閣として最優先でまず取り組むことは、物価高対策であります。暮らしの安心を確実かつ迅速に届ける必要がございます。
消費税率の引下げにつきましても、これも先般も答弁をいたしましたけれども、選択肢として排除したものではなく、自民党と日本維新の会の連立合意において検討課題になっております。
現金給付につきましては、何度もおっしゃっていただきましたけれども、いたしません。
足下の物価高対策について今考えていること、迅速にできることについては、先ほど申し上げたとおりでございます。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。
ありがとうございました。拍手
〔国務大臣林芳正君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →最近の株高についてお尋ねがありました。
株価につきましては、経済状況や企業の活動など様々な要因によって市場において決まるものでございますので、その要因等を一概に申し上げることは難しいことから、コメントをすることは差し控えます。
物価高対策としての現金給付についてお尋ねがありました。
現金給付については、自民党が夏の参議院議員選挙で公約として掲げた給付金について、国民の皆様の御理解が得られなかったことから、御提案の季節ごとの十万円の一律給付も含め、実施はいたしません。
足下の物価高に対しましては、いわゆるガソリン税や軽油引取税の暫定税率の廃止、厳しい冬の間の電気・ガス料金の支援、地域のニーズに対応する重点支援地方交付金の拡充などの政策を、既に策定するよう指示しております経済対策の中にこれを盛り込むこととしており、暮らしの安全を確実かつ迅速にお届けしてまいります。
竹中平蔵氏の功績についてお尋ねがございました。
私の師匠とおっしゃいましたが、師匠だったことはございません。
ちなみに、この秋の叙勲でございますが、石破内閣で閣議決定されたものでございますので、私は竹中平蔵氏の功績書を持っているわけではございませんが、竹中平蔵氏は、小泉内閣の経済財政政策担当大臣として我が国の経済再生に貢献された、金融担当も兼務して金融システムの安定強化などに尽力されたと承知をいたしております。また、総務大臣も歴任されましたので、五年以上の長きにわたって閣僚として貢献されたと認識をしております。
小泉内閣の改革について、また政府の改革の考えについてお尋ねがございました。
小泉内閣においては、簡素で効率的な政府を掲げ、独立行政法人の見直しや特別会計改革など、行政の効率化、合理化に向けた取組が進められたと承知をいたしております。
その後も自民党政権において、行政機能や政策効果を最大限向上させる観点から行政改革を不断に進めており、近年でも、EBPMの手法の導入、政策効果の見える化、定量的成果目標の設定などについて政府全体でしっかりと取組を進め、行政の効率化、最適化を図ってきております。
ただ、ただですね、経済に関する考え方というのは、これは変わっていくものです。その時代ごとによって変わっていくものでございます。私は、行政の役割というのは、単に政府の規模を小さくすることではなくて、いかにより良い行政サービスを国民の皆様にお届けできるかにあると考えております。
ですから、行政機能の効率化、最適化に向けた取組というもの、改革というものはしっかりと進めてまいりますけれども、それがいわゆるこの新市場主義的なものではないと、私の経済政策はそうではないということは申し上げておきます。
郵便局ネットワークの維持についてお尋ねがございました。
日本郵便では、行政サービスや住民生活支援サービスの提供など、地域の実情やニーズに合わせた郵便局の利活用に取り組んでいます。政府としても、郵便局ネットワーク維持のための交付金・拠出金制度や、郵便局の価値や魅力を高める郵便局のコミュニティーハブとしての活用に関する実証事業を通じまして、郵便局ネットワークを守るための支援を行ってまいります。
いわゆる失われた三十年、物価高対策についてお尋ねがございました。
我が国の経済については、一九九〇年代のバブル崩壊以降、低い経済成長と長引くデフレによって、企業は賃金を抑制し、消費者も将来不安から消費を抑制し、結果として、需要が低迷してデフレが加速するという悪循環が生じたものだと考えております。
この内閣では、責任ある積極財政の考え方の下、戦略的に財政出動を行ってまいります。しっかりと日本の未来を切り開く責任を担う覚悟を持っております。
内閣として最優先でまず取り組むことは、物価高対策であります。暮らしの安心を確実かつ迅速に届ける必要がございます。
消費税率の引下げにつきましても、これも先般も答弁をいたしましたけれども、選択肢として排除したものではなく、自民党と日本維新の会の連立合意において検討課題になっております。
現金給付につきましては、何度もおっしゃっていただきましたけれども、いたしません。
足下の物価高対策について今考えていること、迅速にできることについては、先ほど申し上げたとおりでございます。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。
ありがとうございました。拍手
〔国務大臣林芳正君登壇、拍手〕
林
林芳正#28
○国務大臣(林芳正君) 山本議員からの御質問にお答えいたします。
郵便局について、日本郵政グループが四社体制となった二〇一二年十月一日から二〇二五年十月末までに、営業中の直営郵便局と簡易郵便局の合計の数及び二十四時間体制で職員を配置している局数の推移について御質問がありました。
まず、営業中の直営郵便局及び簡易郵便局については、八百五十八局減少しております。
二十四時間体制で職員を配置している局数につきましては、日本郵便からは確認に時間が掛かると聞いておりますが、一般のお客様が二十四時間窓口を利用できる郵便局については、約四百二十局減少をしております。
以上でございます。拍手
〔国務大臣片山さつき君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →郵便局について、日本郵政グループが四社体制となった二〇一二年十月一日から二〇二五年十月末までに、営業中の直営郵便局と簡易郵便局の合計の数及び二十四時間体制で職員を配置している局数の推移について御質問がありました。
まず、営業中の直営郵便局及び簡易郵便局については、八百五十八局減少しております。
二十四時間体制で職員を配置している局数につきましては、日本郵便からは確認に時間が掛かると聞いておりますが、一般のお客様が二十四時間窓口を利用できる郵便局については、約四百二十局減少をしております。
以上でございます。拍手
〔国務大臣片山さつき君登壇、拍手〕
片
片山さつき#29
○国務大臣(片山さつき君) 山本議員から、給付付き税額控除について御質問をいただきました。
給付付き税額控除につきましては、政府として早期に制度設計に着手をいたします。
今後の検討に当たりましては、現行制度では把握し切れていない非納税者の所得や金融所得等の正確な把握、こうした把握や給付などに必要な事務負担への対応といった実務面の課題のほか、安定財源の確保や、生活保護始めほかの社会保障施策との関係の整理といった制度面での課題等について整理をする必要があり、もちろん当然、最善の努力をするわけですが、それでも、現時点で正確にそれに要する期間を申し上げることは難しいということを御理解いただければと思います。
以上です。拍手
この発言だけを見る →給付付き税額控除につきましては、政府として早期に制度設計に着手をいたします。
今後の検討に当たりましては、現行制度では把握し切れていない非納税者の所得や金融所得等の正確な把握、こうした把握や給付などに必要な事務負担への対応といった実務面の課題のほか、安定財源の確保や、生活保護始めほかの社会保障施策との関係の整理といった制度面での課題等について整理をする必要があり、もちろん当然、最善の努力をするわけですが、それでも、現時点で正確にそれに要する期間を申し上げることは難しいということを御理解いただければと思います。
以上です。拍手