農林委員会

1955-01-22 衆議院 全108発言

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会議録情報#0
昭和三十年一月二十二日(土曜日)
   午前十時五十四分開議
 出席委員
   委員長 綱島 正興君
   理事 福田 喜東君 理事 伊東 岩男君
   理事 吉川 久衛君 理事 芳賀  貢君
   理事 川俣 清音君
      秋山 利恭君    松岡 俊三君
      井出一太郎君    本名  武君
      足鹿  覺君    中澤 茂一君
      中村 時雄君
 出席政府委員
        農林政務次官  内藤 友明君
 委員外の出席者
        大蔵事務官
        (主計局次長) 原  純夫君
        農林事務官
        (農林経済局
        長)      大坪 藤市君
        食糧庁長官   清井  正君
        参  考  人
        (農林中央金庫
        理事長)    湯河 元威君
        参  考  人
        (日本銀行総務
        部総務課長)  竹林 秀雄君
        専  門  員 難波 理平君
        専  門  員 岩隈  博君
        専  門  員 藤井  信君
    ―――――――――――――
一月二十一日
 委員加藤常太郎君辞任につき、その補欠として
 大村清一君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員大村清一君辞任につき、その補欠として加
 藤常太郎君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
一月二十一日
 安積疏水水利施設整備に関する請願(河原田稼
 吉君紹介)(第一五〇号)
 耕地関係災害復旧費国庫補助に関する請願(竹
 山祐太郎君紹介)(第一六四号)
の審査を本委員会に付託された。
同日
 昭和二十九年度水稲災害対策に関する陳情書
 (第三三五号)
 同(第三三六号)
 黄変米の配給反対に関する陳情書外一件
 (第三三七
 号)
 同(第三三
 八号)
 同(第三三九号)
 主要食糧の配給計画改正に関する陳情書
 (第三四〇号)
 保温折衷苗代設置補助金継続に関する陳情書
 (第三四一号)
 積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法の期限延長等
 に関する陳情書
 (第三四二号)
 同
 (第三四三号)
 同(第三四四号)
 土地改良事業制限地積改正に関する陳情書
 (第三四五号)
 老朽ため池の改修等に関する陳情書
 (第三四六号)
 台風常道地帯の農業振興に関する特別法の制定
 に関する陳情書(第
 三四七号)
 北海道の冷害凶作対策に関する陳情書
 (第三四八号)
 台風第十四号及び第十五号による農作物被害対
 策に関する陳情書
 (第三四九号)
 林業改良普及体制の拡充強化に関する陳情書
 (第三五〇号)
 同
 (第三五一号)
 同
 (第三五二号)
 同
 (第三五三号)
 同(第三五四
 号)
 私設場外馬券発売所の取締に関する陳情書
 (第四四八号)
 林業改良普及体制の拡充強化に関する陳情書
 (第四四九号)
 国有部分林設定に伴う造林事業費の国庫助成に
 関する陳情書(第
 四五〇号)
 森林原野下戻法制定に関する陳情書
 (第四五一号)
 北海道風害木対策に関する陳情書
 (第四五二号)
 黄変米の配給反対に関する陳情書
 (第四五三号)
 同(第四五
 四号)
 「杉たまばえ」並びに「杉はむし」を病害虫に
 指定に関する陳情書
 (第四五五号)
 台風による農作物の被害に対する救済策に関す
 る陳情書(第四五六
 号)
 農地法の一部改正に関する陳情書
 (第四五七号)
 農地集団化事業費の増額等に関する陳情書
 (第四五八号)
 積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法の施行年限延
 長等に関する陳情書外一件
 (第四五九号)
 同(
 第四六〇号)
 同(第四六
 一号)
 同外一件
 (第四六二号)
 農業共済制度に関する陳情書
 (第四六三号)
 農業建物共済事業に関する陳情書
 (第四六四
 号)
 農林漁業長期資金の拡充に関する陳情書
 (第四六五号)
 水稲保温折衷苗代設置国庫補助金の継続と補助
 対象面積の拡大等に関する陳情書
 (第四六六号)
 水稲病害虫防除費増額に関する陳情書
 (第四六七号)
 畑地農業改良促進法施行に伴う果樹園の適用に
 関する陳情書(第
 四六八号)
 耕土培養事業に対する国庫補助増額に関する陳
 情書(第四六九
 号)
 繭糸価格安定法の一部改正に関する陳情書
 (第四七〇号)
 小作料決定基礎資料調査経費全額国庫負担の陳
 情書(第四七一
 号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――本日の会議に付した事件
 昭和二十九年産米に対する減収加算並びに供出
 割当減額補正に関する件
 農業手形制度運用に関する件
    ―――――――――――――
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綱島正興#1
○綱島委員長 これより会議を開きます。
 本日は食糧問題並びに農林金融問題について議事を進めますが、まず最初に食糧問題について調査を進めます。
 昨年末の本委員会におきまして、昭和二十九年度産米の収穫状況に関連して、米価に減収加算を行うかどうか、または供出割当についての適当な補正の処置をとるかいなかの問題が論ぜられましたが、農林大臣は、いずれ統計上の数字がはっきりした上で考慮する旨答弁をなされております。御承知の通り、すでに統計も発表せられておりますので、これよりただいま申し上げましたように、この問題を中心といたして食糧問題に対する調査を進め、なお輸入米穀の点についても同時に調査を進めることにいたします。足鹿委員。
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足鹿覺#2
○足鹿委員 私は昭和二十九年産米供出補正並びに凶作加算の問題について食糧長官に伺いたいのであります。
 まず補正の問題でありますが、先日来都道府県と個別に折衝を開始しておられる由でありますが、現在補正の対象となっており、また補正の要求をしておる都道府県は幾らありますか。その数量いかん。
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清井正#3
○清井説明員 ただいまのお話のことでありますが、御承知の通り、またただいま御指摘がありました通り、割当を決定いたしましたときの予想の収穫高に比較いたしまして、実収高が相当減少いたしましたので、私どもといたしましても、これは理論上当然減額補正について御相談を申し上げなければならないということにいたしまして、先般来各県と相談をいたしておるのであります。補正をしてくれというふうに申し込みのあった県が幾つくらいかというお話でございますが、それはちょっと私ただいまはっきり申し上げられませんが、おそらく割当当時の見込みと実際の実収高が相当開いた県は全部来ていると思います。私どもは二十七、八県につきまして事務的に折衝いたしたいと思って、目下各県別に個別に折衝をいたしておるのであります。
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足鹿覺#4
○足鹿委員 その二十七、八県のみならず、ほとんど全部の都道府県にわたるであろうというお話でありますが、そのうちで今まで話のついた府県の府県名並びにその補正数量、要求に対するパーセント等はどういうふうになっておりますか。
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清井正#5
○清井説明員 ただいまお話のありました点でございますが、今までお話をいたしまして決定をいたしました府県は、ただいまの記憶では四県だと思っております。
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足鹿覺#6
○足鹿委員 どこどこですか。
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清井正#7
○清井説明員 群馬県、東京都、神奈川県、岡山県がきまったのであります。本日も相談をいたして、けさ岡山県がきまったところであります。すでに御指摘がありました通り相当数の減額の要求がございまして、一々の県についての減額補正要求については、ちょっと私数字を持っておりませんのでお答えいたしかねますが、相当開きました県につきましては、決定当時の実況、それから実際の実収の状況と、相当県によって非常に違っておるところがあるのであります。当時はさほどでもなかったけれども、決定後いろいろな事情によって非常に収穫高が減っているという県もあるのでございますし、またほかの事情によって非常に減収になったというような県もございまして、それぞれの県によってそれぞれ非常に事情が違うのでございまして、一がいに数字的に比例をもってお話を申し上げることはできないのでございますが、そういう観点に基きまして個別に折衝を申し上げておりますが、大体県のお申し出の数量と、私どもがその程度はと考えております数量とが相当差がありますために、一日で話のきまりました県は一つもないのであります。二回、三回と相談いたしまして、やっとまあ妥結をみたすというようなことでありまして、その点は県側につきましても十分な御協力を願っておりますし、あるいは県側に対しましても非常な御迷惑をかけているような点もあるかと思いますが、私どもの実際上の需給の点もございますので、その点は十分話し合いをいたしまして、一定のところで妥結いたすということで話し合いをもってずっと進めて来ておるのであります。そこで群馬県につきましては、大体一万五百石の減収補正をいたしたのであります。それから神奈川県は一万四千石でございます。それから東京都は一応お話しをしましたけれども、これは補正をしないでいこう、こういうことで大体話し合いをいたしたのであります。それから岡山でございますが、岡山は実はけさ話しをいたしたのでありますが、大体四万六千石の補正というふうにいたしておるのでございます。私どもといたしましては、その県その県の御事情もありますけれども、やはり県間のバランスの問題もございます。ある県ある県によって非常にバランスを失するということであっては非常に工合が悪いというふうに考えておりますので、県間のバランスも非常に考えなければなりませんし、その県の事情も考えなければなりません。バランスからばかりお話しを申し上げてもちょっと工合が悪いと思うのでございますが、先ほど申し上げたような実際のその県の実収のあり高、あった実情と申しますか、そういう点を十分お話しを承わって、実情に即してやって行かなければならぬ、こういうふうに実は考えておるのであります。当初はスムーズに行きたいと思いまして、ずいぶん早くから数量を要請されておりましたけれども、実際上話し合いをいたしますと、先ほど申し上げました通りなかなか数字はうまく話しがつきませんので、本日まで延び延びになっておりますが、私どもといたしましては、何とか話し合いを進めまして御要求のありました点について十分相談をいたしまして、また私たちの気持も十分汲んでいただきまして、その間で調整をいたしまして、妥当の数字できめたい、こういうふうに考えまして、せっかく努力いたしている最中でございます。
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足鹿覺#8
○足鹿委員 経過なり現状についてはわかりましたが、本年の作況は、実収高推定九二%の指数によって一応きまっておる。ところが、この確証は私どもはもちろんつかむことはできませせんが、各府県の農統から上ったものを中央においてこれをある程度修正をしておる、これはおおうべからざる事実であります。その証拠が私どもはありませんから、あえてこういう事実があるといってあなた方に迫ることはできますまいが、とにかく相当直しておるということだけは、これはもう間違いのない事実である。その府県から上ったものが中央において相当作況指数が修正されたものにおいてすら九二である。その九二の指数に従って補正をほんとうに行わんとするならば、折衝もくそも何もないんです。そうなるでしよう。そこをやれないというのは一体どこに原因がありますか、話し合わなければならないという原因はどこにありますか。これは農林省だけの考え方で物事はきまらない。私どもの聞くところによると、結局補正をやって供出数量を減ずれば超過の方へ供出数量がまわって行く。そうすれば超過供出奨励金に影響してくる、その超過供出奨励金には一つの予算のわくがある。そのわくを越すから結局補正が困難だ。問題は、あなた方が話し合う余地というものが、いわゆる作況指数において行うのではなくして、予算の範囲内らにおいて物事を片づけようとするかそこに話し合いが難航していく、こういう実情のように私ども聞いておるのです。私昨日理事会で、今日大蔵省を要求しておいたのですが、凶作加算の問題もあります。大蔵当局を呼んでいただかなければ、清井さんだけの話ではなりません。大体この補正の問題が、こういうふうに全国ほとんど補正を要するところに、わずか四県しか片がつかないということは、一体どこに原因があると考えますか。私どもはそう見ておる。そうでないと食糧庁長官は断言できますか。純粋に作況指数に基いて補正していくべきじゃないですか。何もそういうことは躊躇すべきことでも何でもないじゃないですか。それが難航に難航を重ねるというのはどこに原因するのですか。どこからそういう事態が起るか私どもにはわからない。私どもの聞くところによると、作況指数や府県から上った農統の数字に基いて行われるのでなくして、予算の面からこの補正問題が取り上げられるから難航するのだ、こういうふうに私どもは聞いておりますが、食糧庁長官としてはどういう御所見でありますか。あとで大蔵省が来たら私尋ねますが、食糧庁長官に伺いたい。
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清井正#9
○清井説明員 御質問の御趣旨は十分わかります。ただ、単にその予算から申しますと、ただいま御指摘のありましたように、義務割当量が補正になりますと、それだけ超過金額が支払われるということによって、それだけ予算のマイナスになるということは確かにあるのでございます。従って、特別会計からだけの見方をもっていたしますれば、これは当初二千二百五十万石という義務割当量に基きまして予算が編成してあるわけでありますから、それから少しでも減りますれば、減った分だけが、超過供出奨励金の分だけが当初の予算分よりもマイナスになるわけでありますから、一石も減じない方がいいということが端的にいえるわけであります。しかし、これはそういったものではないのでありまして、ただいまも御指摘のありました通り、割当当時の生産見込み高と実収高が二百七十万石ですか違っておるのであります。従いまして、その限度においてと申しますか、それとにらみ合いまして補正問題について御相談をしなければならぬということで、ただいま御相談申し上げておるわけであります。ただ、申すまでもないことでありますが、私どもの需給の計画といたしましては、御承知の通り大体二千三百五十万石が収買できるだろうということで実は一応需給の計画を立てておるわけであります。ところが、御承知の通り供出の義務割当の線が千八百三十万石、超過の要請量を入れましても二千二百五十万石ということで、超過の要請量よりもさらに百万石ぐらい集まらなければ需給としては立たないという計算を一応いたしておるのであります。そういうことがございますので、私どもといたしましては、なるほど御事情は十分わかりますし、確かに割当当時の生産見込みと実績とが違っておりますから、確かに補正に応じなければならぬのではございますけれども、ただ一方需給の要請ということもございますので、その点は十分県御当局並びに県の生産の方々の御協力を得まして、できるだけ——予算的に申しますれば私どもも少い方がいいのでありますけれども、そうかといってそうも参らぬという事情がございますので、その点は十分県と御相談いたしたいというので、実は個別に御折衝申し上げておるようなわけであります。食管特別会計上、また大蔵省から圧迫があるのじゃないかというようなお話でございますが、大蔵省から事務的にどうということはないのでございます。ただ今申し上げました通り、減額すればする分だけが赤字となって特別会計に残るという厳然たる事実はあるわけであります。そういう事実はあるわけでございますけれども、その事実があってもなおかつわれわれといたしましては、その事実を押しても県のお話あるいは理屈上当然しなければならぬ建前から減額補正の相談に乗っておるというようなことでございますので、やはり私どもといたしましては、両方にらみ合せながら当然やって参らなければならぬのであります。しかし理屈上はそうなっております。われわれといたしましても、十分お話を聞きながら、またわれわれの事情も十分お話いたしまして、できるだけ米を集めるということでこまかく検討しているというような実情でございますので、その実情はひとつ十分御了承願いたいと思うわけであります。
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足鹿覺#10
○足鹿委員 食糧庁長官のお話は、結局私の聞いておることにほんとうに答えておらない。最後に一体どうするおつもりですか。最後には、予算のわくから見たあなた方の一方的な推定に基いて補正量をおっかぶせるのですか。話し合い話し合いと言いますが、どういうふうにきめますか。これは民主党の農業政策の一つのバロメーターにもなると私は思うのです。宣伝が本意であるか実質が本意であるか。ほんとうにあなた方が世間に発表しておられるような謙虚な気持で農民の実情に沿わんとするならば、この補正という農民の要求くらいに沿えないようなことでどうするのですか。あてがい扶持で上から補正を天下らして行くということになれば自由党農政以前ですよ。鳩山首相の言う愛情革命なんというものとはほど遠いものですよ。どういうふうに結末をつけますか。政務次官、ひとつ御答弁願いたい。これは政治上の問題です。
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内藤友明#11
○内藤政府委員 足鹿さんから手きびしいおしかりを受けたのでございますが、これは今事務当局で一生懸命やっておりますので、必ず話がつくと思います。決して農林省も無理なことは申しておらぬと思うのでありまして、もう少しのところなのでございます。それは御心配御無用と御承知願いたいと思います。決して宣伝のためじゃないのであります。実質でやはり何とかしたいと思っておりますので、意のあるところをひとつお聞き取りいただきたいと思うのであります。
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足鹿覺#12
○足鹿委員 話し合いで最後までやれますかどうかということをぼくは聞いているのです。話し合いがつくという御見解のようでありますが、つかない場合は一体どういうふうにしてやるのですか。二十七、八府県のうち四府県しか話がついていない。あまりにも現地の要請と食糧庁当局との意見が開き過ぎておってお話にならないのです。一体これはどうしますか。最終の補正問題に対する政府の態度いかん、これを御答弁願いたい。
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内藤友明#13
○内藤政府委員 実は各府県からいろいろお申し出がありましたことは事実でありますが、ほんとうに農林省と各府県と相談し始めましたのは二十日ごろからでありますので、実はまだ二、三日しかたっておらないのでありますが、そのうち必ずめどがつきますから、どうぞよろしくお願いいたします。
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足鹿覺#14
○足鹿委員 それでは大蔵省の者が来てからこの問題はさらに申し上げることにして——とにかく今のままではまったくめどがつかない。政務次官は簡単にお考えになっておりますが、そう簡単な問題ではないと私は思うのです。ただ常に話し合いの上でこれをおきめになる、一方的に天下り的にこれをやられないというふうに今の御答弁を私は解釈して、一応この問題は留保しておきますが、これと関連をして凶作加算の問題はどうですか。私どもは一月十六日に開きました日農の全国代表者会議の要請決議等もありまして、先日政務次官もお立ち合いの上河野農林大臣にその決議を手交し、全国農民の意向をお伝えした。それによりますと、大体九千百二十円の基準米価に基いた作況指数を勘案した凶作加算は二百七十五円になるという予定であります。二百七十五円を政府は払う意思があるのかどうか、またその二百七十五円以外のものをかりに出そうとするならば、どういう基準に基いてやるのか、基準米価は何に基き、作況指数はどういう指数をとり、そうして分散度調整計数等を適用して凶作加算を出すのか出さぬのか、農林省の大体の基本方針いかん、それを伺いたい。
 それからあまり時間がないから、私ばかりしゃべっていても恐縮ですが、ひとつ最初に問題点だけを申し上げますが、本日の日本経済新聞の報道によりますると、米の減収加算は大蔵大臣の了解のもとに農林省に対して加算の必要なき旨正式に通知したと報道しておりますが、その通知を受領したかどうか、まずこの二点をお伺いいたします。
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内藤友明#15
○内藤政府委員 ただいまのお尋ねでありますが、減収加算は理論上どうしても支払わなければならぬのであります。それで、今足鹿さんのお話の二百七十五円か、あるいはそれ以外の数字かということにつきましては、食糧庁長官から答弁を願うのでありますが、いずれにしましても農林省は支払いたいという気持で大蔵省とかけ合っております。それから大蔵省から正式に出さないという通知を農林省は受け取ったかどうかという話でありますが、これはまだ私どもは受け取っておりません。ただ事務当局の間で、どうも財源の関係でむずかしいという話があったということは聞いておりますが、これは今でも引続き大蔵省と財源の問題で交渉いたしておりますので、何とかできるだけ農民の要望に沿いたいと努力しておりますので、さよう御承知いただきたいと思うのであります。
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清井正#16
○清井説明員 ただいまの御質問の点でございますが、計数はどういう計算をしているかというお尋ねでございますが、私どものただいまいたしておりまする計算は、パリティ価格を基礎といたしております。当時米価は九千百二十円ということで決定になっておりますが、その基礎となりましたパリティは八千百二十円ということは御承知の通りであります。その減収加算の基礎というものはパリティの一つの補正と申しますか、そういう形で出ていることは御承知の通りでございますので、私どもは基礎金額を八千百二十円のパリティ価格で決定いたしておるのであります。
 それからいわゆる減収率の分散度調整計数でありますが、これまた私どもは加算をいたしております。従って指数は先ほどお話がございました九二・二、それに平年反収の標準検査が四・九、減収率の調整計数が一・二ということで計算をいたしておるのであります。従ってそこから計算をずっといたして参りますと、私どもがただいま加算を必要として計算をいたしている金額は百四十円であります。それを基礎といたしまして大蔵省と今まで折衝いたして参っておるのであります。しかし大蔵省といたしましては、ただいま政務次官からお話がありました通り、これには反対であるということで、事務当局の話はただいま決裂いたしているような状態であります。
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足鹿覺#17
○足鹿委員 八千百二十円のパリティ基準米価をとって分散度調整計数を見る、これが基本のようでありますが、かりに百四十円としてみましても、二千万石の場合はわずか三十億足らずという金額である。私どもの主張する二百七十五円にしてみましたところで、大体五十億余りのわずかな金である。これに対して大蔵省は、とにかく堂々とここに数カ条の理由をあげて正式に要求を拒否するという態度を表明しているのですよ。あなた方は知らぬとかなんとか言っておりますが、これはこの間私どもが農林大臣と話し合ったときにも、大蔵省に難色があるということを言っておる。それを解散を目睫に控えて今日まで片をつけないで一体どうしますか。政府はあってなきがごとき状態になり、閣僚も全部選挙運動に熱中する。事務屋同士の話し合いではこういう問題は片づきません。一つの政治的解決をはかるということをこの間農林大臣は言っておるのです。ところがその舌の根のかわかないうちに、大蔵省は大蔵大臣の了解のもとに、農林省に正式に通知をちゃんとやっておるのですよ。こういう重大な記事がいいかげんな当てずっぽうで出るはずはないのです。政務次官が知らないなら、事務当局は何かそれらしいことを聞いたかどうか、もしこういうことでこの問題を出すなら、今後農林省はいろいろな農業施策を発表することをやめてもらいたい。いいかげんなことばかり言って、一体どこに真意があるか、発表だけして最後には大蔵省からたたかれる。かってあなた方と一緒に私どもは、この農林委員会で自由党の農政を攻撃したじゃないですか。自由党以前じゃないですか。おととしの昭和二十八年には、自由党は五百五十五円の凶作加算を払っていますよ。しかも十月ごろに一応の概算払いを払っています。しかし今は、民主党は、根っからこの問題に対して払う意思を大蔵当局は持っていない。それを説得する力もないじゃないですか。そういうことで愛情革命がどうだとか、農村問題がどうだとかいうことを今後言ってもらいたくない。こういう小さな問題、二十億や三十億の金で片づく問題が片づかないで、肥料を五円下げるとか、十円下げるなんとかいうことを宣伝してばかりいては困る。農林大臣が来たら私は言いますが、この問題に対しては、大蔵省も呼んで来てもらって確たる答弁を願いたい。委員長、大蔵大臣なり農林大臣の出席を要求します。これくらいを片づけないでは自由党の農政以前ですよ。こういうことで、私ども農林委員会はこの問題を一たん取り上げた以上、引っ込みません。大蔵大臣並びに農林大臣の出席を求めて、この問題に対して私はどうしても言明をいただきたいと思う。何とか委員長において御処置願いたい。
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綱島正興#18
○綱島委員長 承知しました。川俣委員
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川俣清音#19
○川俣委員 内藤政務次官に一つお尋ねしておきますが、尋ねるということよりも、今の内閣が選挙管理内閣であると同時に、やはり行政だけは遂行しなければならないと思うのです。そこで先般河野農林大臣は、将来の法律を直していろいろ施策をやることは別にして、規定のあります法律の範囲内において行政府が誠実に法律を執行すべき義務は今の内閣に負わされておる、この観点から減収加算の問題を尋ね、並びに米価審議会をすみやかに開く意思があるかどうかということを尋ねたところが、河野農林大臣は、少くとも自由党よりは少しでもいいことをやるつもりだ、こういう答弁をしておる。前の保利農林大臣は、もしも今年作況が異常な状態を示して作柄が悪かった場合において減収加算をする意思があるかどうかということを尋ねた点に対しまして、もしもそういうことが起きた場合においては、当然減収加算をしなければならないという答弁をしておる。おそらくこの場合の保利前農林大臣は、作況がこんな状態に陥るということをあるいは予想しないで返事をしたかもしれませんが、一応速記録には明らかに、作柄が悪かった場合には当然減収加算をしなければならないという法律上の解釈をとっておる。これは行政府の任務だという考え方だと思うのです。民主党内閣では少しでもいいことをやるのだということになりますると、保利前農林大臣の言った以上のことをやらなければならないと思うのです。そこで第一は、これは法律に命ぜられた明らかなことでありまするから、作況指数が現在のように九二・一と出て参りますと、減収加算をしなければならないということは、これは行政府として認めなければならないと思うのです。第二の点は、従って旧年内においても、すみやかに米価審議会を開くべきであるという主張に対して大体事務的に計数がそろうならば、すみやかに米価審議会を開いて意見を求めるということを言明されておるはずですが、この二点について、政務次官並びに事務当局はどのような見解をとっておられますか、この際伺ってみたいと思います。
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内藤友明#20
○内藤政府委員 ただいま川俣さんからのお尋ねでありますが、減収加算額は、これは私どもとしましては、当然支払わなければならないという気持を持っておりますことは、先ほど申し上げました通りでありまして、さような気持で大蔵省と非常に強く交渉をいたしておるのであります。大蔵省は大体の数といたしましては認めております。ただ、金がないと申しておるのでありまして、その点をいろいろと私どもは、こういうふうにやればこうなるのではないかということを相談しておる最中なのであります。従いまして、これは前の内閣以上のことになるかどうかわかりませんが、それは私ども何も念頭に置いておりません。できるだけ農民の希望はやって行かなければならぬという気持で、一生懸命努力しておるということをお認めいただきたいと思うのであります。
 それからあとの方の米価審議会のことは、清井さんの方から一つ話していただきましょう。
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清井正#21
○清井説明員 米価審議会の問題についてのお尋ねでありますが、先般の米価審議会のときにおきましても、いわゆる米価算定の方式の基準として、生産費方式等についても十分に検討を進めるため小委員会をつくってやりたいというお話しを承っておるのであります。その後時日を経過いたしておりますが、米価審議会につきましては、私どもといたしてはすみやかに開催をしていただきまして、ただいまのお話しの小委員会の設置あるいはその他の問題につきまして、十分お話し合いをしていただきたいと考えておるのでありますけれども、残念ながらいまだ開催をする運びになっていないことは、まことに恐縮に存ずるのであります。この点につきましては、なお十分相談いたしまして、そういう方向を進めて行きたいと考えております。
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川俣清音#22
○川俣委員 これは少し意外なことなんです。だいぶ大臣は、自分の意見を末端というか、事務当局に強要しておるのが今の姿だと思うのです。そこで農林委員会で約束したことが、あなた方に徹底していないということは誠意がないとあなたはお認めになっておるかどうか。米価審議会はすみやかに開くということを約束しておる。こんなことくらいができないでおいて、ほかのはったり的なことができますか。こういう事務的なことすらできないというのは、これは問題にならないと思うのです。これはおそらく私はあなたの聞き違いではないかと思うのです。相当農林大臣は強気ですから、約束したことを事務的に命令してないということは私は考えられない。それほど怠慢だとも思わない。また米価審議会の委員が、正式に会議の開催方を書面で申し入れをしておるはずです。減収加算について、これがあなたの方に通じていないということもないはずである。この点どうですか。
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清井正#23
○清井説明員 大臣の御趣旨なりは十分承っておるのであります。また前回の米価審議会におきます御意見等も十分私拝承いたしておる。そういうことで私どももせっかく進めて参っておりますが、まだ開催の運びに至っておらないことをまことに恐縮に存ずるのでございますが、いろいろまだ部内におきましてその方向に研究を進めておるのでございます。よろしく御了承願いたいと思います。
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川俣清音#24
○川俣委員 小委員会を作くって云々ということを言われたのですが、小委員会を開いてくれなんていう要請は一つもしておりません。これは前の経過もあるので計算の方法は事務的にできる。従ってどういう方法をとるかということは、これは米価審議会が決定すべきものだと私は思う。当局としては、いろいろな案があるであろうから、その案を出されて、それで意見を問われればよい。もう政府は二十五日におそらく解散ということをきめておるでしよう。少くともその前に開かなければならない義務をあなた方が負っておるとお思いにならぬかどうか。
 それから内藤政務次官にお尋ねしますが、食糧管理法に基いて当然出さなければならないとお考えになりますならば、この法律の条章に従って、予算がないから出せないものではないのです。もし予算がなくて出せないということの考え方があるならば、これらの法律の廃止をお考えにならなければならぬはずだ。廃止するならば別ですよ。大体農林省が、法律上の解釈として出さなければならないと信じられますならば、それは予算の制約を受けるべきものではないのです。これは大蔵省も法律に従って出さなければならないのです。従わない趣旨というものはあり得ないのです。いかに法律を誠実に行政府が執行するかということが任務なんです。その任務を逸脱するような者はやめさせたらどうです。どうですかこの点……。
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内藤友明#25
○内藤政府委員 その通りでありまして、せっかく大蔵省と今一生懸命に交渉をいたしておりますから……。
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川俣清音#26
○川俣委員 人事権は内閣にあるのだから、それを発動したらいい。
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内藤友明#27
○内藤政府委員 そうなったらいろいろこれは解釈もあろうかと思うのでありまして、最後の結論は何とか減収加算額を出せばよいと思って、一生懸命になっておるのでありますから、もうしばらくかすに時をもってお許しいただきたいと思います。
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清井正#28
○清井説明員 先ほど申し上げたのでございますが、小委員会だけを開くようにお願いするということを申し上げたのではないのであります。私は米価審議会全体のことを申し上げたつもりなんであります。だからそれがこの前の御決定で、算定方式のために小委員会を設けろというお話もあったということを実は申し上げたのでございまして、私といたしましては、米価審議会を開きまして、正式にいろいろ御意見を伺うような機会を作くりたい、こういうことを考えておったのでございまして、いまだにその実現を見なかったことは、私といたしましても、まことに申しわけないと思うのであります。この点につきましては、私至急部内で御相談いたしまして処置いたしたいと考えております。
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川俣清音#29
○川俣委員 至急と言っても、二十五日解散するということは既定の事実なんです。これを変更し得る余地があるならば別問題です。これは既定の事実として、この政府は公約もいたしております。議運においても大体話し合いがついておる。その前に開かなければならないと思うのです。そうするともうあすあさってということになります。いつお開きになりますか。開かないということは、やる意思がない、こういう意味ですか。この点を明らかにしていただきたい。食糧庁長官、責任をもって一つ御答弁願いたい。
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