文教委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十年六月二十一日(火曜日)
午前十時五十四分開議
出席委員
委員長 佐藤觀次郎君
理事 赤城 宗徳君 理事 伊東 岩男君
理事 並木 芳雄君 理事 坂田 道太君
理事 竹尾 弌君 理事 辻原 弘市君
高村 坂彦君 野依 秀市君
藤本 捨助君 米田 吉盛君
島上善五郎君 野原 覺君
小牧 次生君 平田 ヒデ君
小林 信一君
出席国務大臣
文 部 大 臣 松村 謙三君
出席政府委員
文部政務次官 寺本 広作君
文部事務官
(初等中等教育
局長) 緒方 信一君
委員外の出席者
専 門 員 石井 勗君
—————————————
六月二十日
写真師法制定に関する請願(田口長治郎君紹
介)(第二四〇一号)
同(八木一男君紹介)(第二四六六号)
地方教育委員会廃止等に関する請願(床次徳二
君外一名紹介)(第二四九二号)の審査を本委
員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
博物館法の一部を改正する法律案(内閣提出第
八八号)(参議院送付)
日本学校給食会法案(内閣提出第九九号)
危険校舎改築促進臨時措置法の一部を改正する
法律案(内閣提出第一〇一号)
公立小学校不正常授業解消促進臨時措置法案(
内閣提出第一〇八号)
昭和二十七年九月三十日以前に給与事由の生じ
た旧財団法人私学恩給財団の年金の特別措置に
関する法律案
(内閣提出第一〇九号)
学校教育に関する件
社会教育に関する件
—————————————
この発言だけを見る →午前十時五十四分開議
出席委員
委員長 佐藤觀次郎君
理事 赤城 宗徳君 理事 伊東 岩男君
理事 並木 芳雄君 理事 坂田 道太君
理事 竹尾 弌君 理事 辻原 弘市君
高村 坂彦君 野依 秀市君
藤本 捨助君 米田 吉盛君
島上善五郎君 野原 覺君
小牧 次生君 平田 ヒデ君
小林 信一君
出席国務大臣
文 部 大 臣 松村 謙三君
出席政府委員
文部政務次官 寺本 広作君
文部事務官
(初等中等教育
局長) 緒方 信一君
委員外の出席者
専 門 員 石井 勗君
—————————————
六月二十日
写真師法制定に関する請願(田口長治郎君紹
介)(第二四〇一号)
同(八木一男君紹介)(第二四六六号)
地方教育委員会廃止等に関する請願(床次徳二
君外一名紹介)(第二四九二号)の審査を本委
員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
博物館法の一部を改正する法律案(内閣提出第
八八号)(参議院送付)
日本学校給食会法案(内閣提出第九九号)
危険校舎改築促進臨時措置法の一部を改正する
法律案(内閣提出第一〇一号)
公立小学校不正常授業解消促進臨時措置法案(
内閣提出第一〇八号)
昭和二十七年九月三十日以前に給与事由の生じ
た旧財団法人私学恩給財団の年金の特別措置に
関する法律案
(内閣提出第一〇九号)
学校教育に関する件
社会教育に関する件
—————————————
佐
佐藤觀次郎#1
○佐藤委員長 これより会議を開きます。
博物館法の一部を改正する法律案、日本学校給食会法案、危険校舎改築促進臨時措置法の一部を改正する法律案、公立小学校不正常授業解消促進臨時措置法案、昭和二十七年九月三十日以前に給与事由の生じた旧財団法人私学恩給財団の年金の特別措置に関する法律案、学校教育に関する件及び社会教育に関する件を一括して議題とし、前会に引き続き質疑を行います。辻原弘市君。
この発言だけを見る →博物館法の一部を改正する法律案、日本学校給食会法案、危険校舎改築促進臨時措置法の一部を改正する法律案、公立小学校不正常授業解消促進臨時措置法案、昭和二十七年九月三十日以前に給与事由の生じた旧財団法人私学恩給財団の年金の特別措置に関する法律案、学校教育に関する件及び社会教育に関する件を一括して議題とし、前会に引き続き質疑を行います。辻原弘市君。
辻
辻原弘市#2
○辻原委員 教育委員会制度の問題について大臣にお伺いをいたしますが、ただいまも陳情がありましたし、またすでに問題となっております地方財政再建促進特別措置法案、地方自治法一部改正両法案が提出されておりますが、この問題に関しましては、われわれとしては従来から非常に懸念をいたしておった点が、きわめて明瞭に法案の中に盛り込まれて出ておりますので、特に大臣としてはこの両法案を閣議等において取り扱われる場合に、文教所管大臣として相当な御努力をなさったことは、私どもも承知をいたしておりますが、しかしただこの両法案の中に盛り込まれている委員会制度の問題としては、単に教育委員会の五十六条以降五十八条に至る予算の編成の問題にとどまらず、その他予算の執行に関する問題、あるいは委員会部局、事務局その他の問題、ないしは教育委員が固有の権利として持っておる権限の問題等に対して、相当以上の制約を加える点がきわめて明瞭であります。それにつきまして、若干総括的にお伺いをいたしてみたいのであります。
まず第一に、御承知のようにこの教育委員会制度が発足をいたしました当時には、これは私たちも大いに歓迎をいたしましたし、また当時国内的に見ましても、この制度をもっていわゆる教育知事、そういう名称すら冠したのでありますが、そのゆえんのものは、結局教育行政に対しては従来の単なる行政事務を執行するという域にとどまらず、少くとも教育行政についての政策を策定するという、そうした権限をもあわせ兼ねているのがいわゆる教育委員会制度であり、かつまた教育委員に課せられた任務である、こういうふうに当時一般国民も理解して参ったのであります。そうした制度のまま今日に至っているのでありますが、これが少くとも教育委員会制度をわれわれが強化し、持続していきたいという大きな根本的理由でありますが、この根本的な政策が、いわゆる地方財政の赤字云々というこの問題のために、その最も大きな被害を受けて、根本的な性格が実質的に改められていこうとする傾向に対して、われわれとしては非常に心配をしているものでありまして、従って一体大臣としては現在の教育委員会法が示す、いわゆる住民の民意によって生まれた教育委員が持つ権能、こういうものに対して制約をする地方財政再建整備法ないしは自治法の改正についてどういう御所論をお持ちになっているか、この点について承わっておきたいと思う。
この発言だけを見る →まず第一に、御承知のようにこの教育委員会制度が発足をいたしました当時には、これは私たちも大いに歓迎をいたしましたし、また当時国内的に見ましても、この制度をもっていわゆる教育知事、そういう名称すら冠したのでありますが、そのゆえんのものは、結局教育行政に対しては従来の単なる行政事務を執行するという域にとどまらず、少くとも教育行政についての政策を策定するという、そうした権限をもあわせ兼ねているのがいわゆる教育委員会制度であり、かつまた教育委員に課せられた任務である、こういうふうに当時一般国民も理解して参ったのであります。そうした制度のまま今日に至っているのでありますが、これが少くとも教育委員会制度をわれわれが強化し、持続していきたいという大きな根本的理由でありますが、この根本的な政策が、いわゆる地方財政の赤字云々というこの問題のために、その最も大きな被害を受けて、根本的な性格が実質的に改められていこうとする傾向に対して、われわれとしては非常に心配をしているものでありまして、従って一体大臣としては現在の教育委員会法が示す、いわゆる住民の民意によって生まれた教育委員が持つ権能、こういうものに対して制約をする地方財政再建整備法ないしは自治法の改正についてどういう御所論をお持ちになっているか、この点について承わっておきたいと思う。
松
松村謙三#3
○松村国務大臣 その点につきまして明確に申し上げますと、教育委員会の根本に関することだけは、財政整理の犠牲にすることは、私はできないと思いまして、その点は抜いたわけでございます。しかしながら地方財政の今日の窮迫をこのままで置いたら、やがてこれは地方財政というものは破綻に瀕することはもう明らかでございますから、これには協力せぬという法はなかろうと考えます。そういう意味から申して、まず大本を犯さざる限りにおきましてはこれに協力するのは当りまえであろう、あの法案の全体の構成のよしあしはこれはまた別でございますが、文部行政の関連におきましてはできるだけ協力するのは当りまえであろうと思う。そういうつもりであれだけのことを同意をいたしたわけでございます。その点につきましてごらん下さいますならば、たとえば予算の執行についてあらかじめその県なり町村なりの長と協議をする、こういうことくらいは当然やっていかなくちゃ、ほんとうに円満なる教育の実績を上げることはできないんじゃないか。教育だけはちっとも地方の財政の窮迫とは別だというような立場では、教育のほんとうの運営ができないのではなかろうか。だからそれくらいのことは言うてもいいんじゃないか。それから教員の定数の問題にいたしましてもそうなんです。府県の教育委員会から地方の長と相談をしてきめるというようなことにしましても、これは何も教育委員会の権限を侵すとか侵さぬとかいうような問題ではなかろうというふうに考えまするし、また教育委員会に事務をとっております者の整理のことも、整理を要する者はやはりほかの行政並みに考えてやってもいいことではなかろうかというふうに考えて、これに同意をいたしたわけでございまして、私どもはこれが教育委員会の本体及びその適切な運営に悪影響があるものとは考えておらないのでございます。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#4
○辻原委員 累積いたしました地方の赤字解消の問題について、あるいは地方財政の窮乏について何とかしなければならぬという考えは、これはだれしも異論のないところでありますが、ただしかしそれを今所管大臣としての文部大臣がおっしゃるからには、少くともこの地方財政の赤字解消のために協力する意味において、この種の法案も根本的性格を変えるとは認めないからやむを得ないという御見解をとられているようでありまするけれども、その言葉の中には——そういたしますると、この地方財政の赤字を来たした理由に、いわゆる教育費のウエートが相当あるんじゃないかといったようなお考えがひそんでいるように私は拝聴するのでありますが、大臣としては地方財政赤字窮乏の原因が教育費にあるという一般説をおとりなさっていられるのかどうか。
なお重ねて、私はしばしば地方団体側特に地方において地方財政を担当する方面の声を徴しますると、どうも教育費が地方財政の赤字を来たした最大の原因であるかのような印象を持って語っておるようでありまして、これは少くとも実情を知る者としましてははなはだ合点のいかぬ点だと思います。この数字が大きいから、あるいは人員の数が多いからということで、それが赤字を生むなどということは、私は非常に非科学的な考え方だと思うんです。もし大臣にそうしたお考えがあるとするならば、これはきわめて重大な問題でありまするから、この点大臣から一つ明確に承わっておきたい。
この発言だけを見る →なお重ねて、私はしばしば地方団体側特に地方において地方財政を担当する方面の声を徴しますると、どうも教育費が地方財政の赤字を来たした最大の原因であるかのような印象を持って語っておるようでありまして、これは少くとも実情を知る者としましてははなはだ合点のいかぬ点だと思います。この数字が大きいから、あるいは人員の数が多いからということで、それが赤字を生むなどということは、私は非常に非科学的な考え方だと思うんです。もし大臣にそうしたお考えがあるとするならば、これはきわめて重大な問題でありまするから、この点大臣から一つ明確に承わっておきたい。
松
松村謙三#5
○松村国務大臣 私は教育費が地方の今日の財政の窮乏を来たした大きな原因とは考えておりません。地方財政全体から見たならば、これはこれまで長い間アメリカのやってきました型ばかりの、金がかかってきわめて能率の上らない行政をやってきたということに、大きな原因があると私は考えております。従って教育費だけがその疲弊を来たした原因とは考えておりませんが、そういう意味において節減できるものがあれば、これは節減をすることは当然なことでありまして、最小の費用で最大の効果を上げるように努めなくちゃならぬことは当然でございますけれども、私どもは教育費のために直接地方の疲弊を来たしたとは私は考えません。今日までの行政機構の悪かったことが大きな原因をなしているというふうに考えるものでございます。
そこでそういうことに立ち至った今日として考えるべきことは、私は率直に申していることは、今日の教育制度そのものが今日の日本の国力とそぐわないものであることは、これはきわめて肯定せざるを得ないと思うのです。しかしながらそのそぐわない中に、八年間やってきて今日の実績を上げておる、その努力はまたきわめて大きなものでありまして、今後もそのお互いの苦労、努力でこれを完成していくよりほかにしかたがないんだ、従って地方財政においてもある程度苦しいことは苦しいだろうが、それは一つしんぼうもしてもらわなくちゃならない、そのかわりに教育委員会などにおきましても、できるだけ節約できるものは節約もやっていく、そうして国もまた国の力の及ぶ限りにおいては地方の負担を軽め、そうして効果を上げるように努めていくというようなわけで、あらゆる面から苦労をしてこの制度を持っていくよりほかに道がないと考えるのでございまして、そういう人たちの協力を得るためにも、ある程度この根幹に関せざることは協力をしてやっていってよいのである、こういうふうに考えておるのであります。
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辻
辻原弘市#6
○辻原委員 教育費が、地方財政赤字の直接的原因でないということは大臣もお認めになりました。しかしその影響も若干あるんじゃなかろうかというような印象で今お話しなさったのでありますが、すでに文部省あるいは全国教育委員会の協議会等で発表いたしております統計上の数字を見ましても、最近の教育費の地方財政の中で占める割合、あるいは国と地方の負担率、こういうものを見ました場合には、地方財政の中では漸減をしておるという傾向が明瞭に現われております。また国と地方の負担率にいたしましても、漸次国の負担率が増加して地方の負担率が減じておる。少くともこの教育に関してはそういう傾向が言えると思うのでありまして、地方財政の赤字が最も頼著な問題となりましたのは、少くとも私は昭和二十五年以降であると思います。なかんずくそれがきわめて顕著になったのは二十八年、こういうことから考えてみますと、直接にも間接にも、いわゆる不当の赤字を生んだ原因が決して教育費ではないということは、私ははっきり申し上げることができると思います。そういたしまするならば、赤字云々の理由でもって本来の教育委員会の権能、行政というものが侵されてくる、それが棄損されてくるというようなことは、これは全く私は不合理な話に受け取れていたし方がないのであります。ただ今大臣がいわれた、現在の教育費が日本の国力に相応しないものであるというこの見解は、私は肯定はいたしませんけれども、しかしこれは一つのお考えであるかもわかりません。そこで大臣にお伺いをいたしたいのでありますが、こういうような教育費が漸減の傾向にある中において、なおかつ今日の教育費が日本の国力に相応しないものだという限りにおいては、これは地方財政の中においての比率、あるいは国家予算の中においての比率等々、いろいろな取り方があると思いますが、一体どの程度のものが大臣としては国力に相応した教育費であるとお考えになっていられるか、また現在の教育費の中においてどういう部分が国力に相応しないものであるのか、この点についての大臣の御所論を明瞭に承わっておきたいと思います。
この発言だけを見る →松
松村謙三#7
○松村国務大臣 お答えを申します。私が国力不相応と申しましたことは、これはただ大観して申しただけでございまして、どの項目が国力不相応というようなことでなくて、大数の上において、どう見てもこれは非常に大きいことで、六・三・三の制度は、戦争前の国力の盛んなときでさえも、これは国の力で持ちこたえられないというので、教育審議会で議決をいたしておりながら実施できなかったものを、戦い敗れたあとにおいて実施いたしたのでありますから、非常な苦労を要することは当然でございまして、その当然の事態をお互いに四苦八苦して切り抜けていくという決意でいきませんなら、これはなかなかほんとうの完成を見ることはできないことだと思うのでございます。それには単に教育委員会だけが特別の権力によってこれをやろうと思いましてもできません。やはりその町村なら町村、その県なら県で、お互いに助け合って協調をもって進み得る形を作ることが必要であろうと思いまして、これだけくらいのことは、まずそのためにもなにしていいんじゃないかと考えるのでございます。そしてその上いろいろ助成いたしたような関係からいたしまして、教育費なら教育費に対する府県のことをきめます際には、関係省へは相談をしなくちゃならぬことにもなっておりますから、文部省はまるつきりあけっぱなしておるわけではございませんで、それがひどい削減を見るとかなんとかいうことについては、相当のこともでき得ると考えておるわけでございまして、さよう御了承をお願いいたします。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#8
○辻原委員 この点については議論の分れるところでありますので、深くはお尋ねをいたしませんが、ただ今大臣が例にあげられました六・三制実施に関する新制中学の建設等は、制度出発当初においては、確かにこれは大難事業であって、非常な苦労が伴ってきたことは申すまでもないことでありますが、しかしながら、制度を実施いたしまして今日に至ってようやく完成の域に近づいているわけです。従って今後六。三制度というものが、いわゆる国力不相応ものであるという見解をお取りになるならば、これは私は大臣にそのお考えをいま少しくお尋ねしてみなければなりません。ただ、従来はこの点については敗戦国日本としては非常な大事業であったというお考えでおっしゃったことであるならば、私は了承いたします。そういうふうに私としては了解をいたしたいのでありまして、不相応であるからということであるならば、今後それは直ちに制度改変の問題、あるいは大臣みずからが教育費圧縮についてお考えになるというような考え方にこれは踏み出していくものでありますから、その点既往の六・三制実施に対する努力はそうであったというふうに私は了解いたしたいと思うのでありますが、その点で間違いございませんか。
この発言だけを見る →松
松村謙三#9
○松村国務大臣 過去八年間の業績につきましては、もちろん非常ないばらの道を踏んで参り、そしてその結果は世界で類例のない結果を得ておるということは申していいことと思います。それが今日になって、たとえば学校の校舎などが、足りませんけれども、苦労して大体ある程度できて参りまして、その償却などがずっとできて参りますと、地方の負担もだんだん軽くもなりましょうしすると思いますが、しかしながら今日の時代においては、学校の設備等はまずある程度しのげたと申しましても、内容ができていません。これからそういう金はやはり内容の充実に使わなくちゃならぬことは、これは申すまでもありません。地方の中学校あたりの理化学の実験の設備だけを整えるにしても、これはなかなか大へんなことでございまして、そういう意味から申しますならば、お話通り過去はもちろん、今はその点にめどは大体ついたとは申しながら、将来もまだやはり相当の長きにわたってお互いに苦労して、形も内容もともに充実して教育の実体を上げますのには、やはりここしばらくは苦労していかなくちゃならぬ、こういうように考えておりますので、御懸念の、それだから教育制度を変えようとかなんとかいうようなことは毛頭考えているのではございませんことを御了承願います。
この発言だけを見る →佐
辻
辻原弘市#11
○辻原委員 事務当局にお伺いいたしますが、今の大臣の総括的なお話によりますと、非常に努力をせられて、最初再建促進特別措置法案の中で問題になっておった原案送付権の問題がはずされたので、大体委員会の根本的な性格というものは完全に保持できたというふうなお話のように承わったのですが、あなた方としても、それだけでもって従来の委員会権能というものが、予算の編成権、予算の執行権、あるいは部局の構成、あるいは定員、あるいは委員等の処遇、こういう問題について何ら支障を来たさないというふうに事務的に御了解なさっているのかどうか、この点一つ承わっておきます。
この発言だけを見る →緒
緒方信一#12
○緒方政府委員 総括的には大臣のお答えがございました通りでありますが、ただいまおあげになりました事項につきましては、もちろん現行の制度を改めることになっていることは事実でございます。しかしながら委員会の基本的なと申しますか、根本的な性格を変える、あるいはまた権能を変えるという点には触れてない。地方財政再建の方の法律の関係によってみますと、財政再建のために教育委員会側として協力すべき点は協力しなければならぬ。そういう建前に立って考えました場合に、基本的な問題については、先ほどお話の原案送付権等の問題について、十分文部省の主張を通したわけでございますが、そのほかの点について、財政再建のために必要な限度において、若干現行の制度を変える、こういうことにはなっております。しかしそれは教育委員会の基本的な問題には触れない、かように考えております。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#13
○辻原委員 話が抽象的でありますので、少し具体的に聞いて参りたいと思います。
まずこれは、将来当委員会においても、他の委員会との関連でいろいろ論議が進められると思いますので、多くを申し上げる必要もないかと思いますが、今あなたが言われた点は、主として予算執行に関する件だけ、予算執行に対してあらかじめ地方公共団体の長と協議しなければならぬという、その点についてくらいはやむを得ないということなんです。しかし、この再建促進特別措置法案の全体を流れる構想を見ますと、まず再建整備計画が策定される。その再建整備計画は、少くとも七カ年の長期にわたって作られるものであって、一旦それが策定されたならば、少くとも七カ年というものは、その方針に従ってこれは継続されるのです。その再建整備計画の策定について、委員会がどういう機会に、どういう形において委員会の独自な見解を、長にあるいは議会に持ち込んで、その独自性を存続できるような余地があるのか、この点をお教え願いたいと思います。
この発言だけを見る →まずこれは、将来当委員会においても、他の委員会との関連でいろいろ論議が進められると思いますので、多くを申し上げる必要もないかと思いますが、今あなたが言われた点は、主として予算執行に関する件だけ、予算執行に対してあらかじめ地方公共団体の長と協議しなければならぬという、その点についてくらいはやむを得ないということなんです。しかし、この再建促進特別措置法案の全体を流れる構想を見ますと、まず再建整備計画が策定される。その再建整備計画は、少くとも七カ年の長期にわたって作られるものであって、一旦それが策定されたならば、少くとも七カ年というものは、その方針に従ってこれは継続されるのです。その再建整備計画の策定について、委員会がどういう機会に、どういう形において委員会の独自な見解を、長にあるいは議会に持ち込んで、その独自性を存続できるような余地があるのか、この点をお教え願いたいと思います。
緒
緒方信一#14
○緒方政府委員 財政再建計画を立てますのは長でありまして、それを議会が議決をし、そして自治庁長官の承認を得る、かような形になっております。自治庁長官が承認を与えます場合に、これは先ほど大臣からもお話がありましたけれども、各省、各庁の負担金、補助金等の事業に計画が関係する部分については、各省、各庁の長と協議しなければならぬ、こういう規定になっております。具体的に申し上げますと、いろいろ教育費の問題について、財政再建計画の中に織り込まれました場合に、国庫負担金あるいは国庫補助金等がございます。その分については、十分文部省と自治庁と協議をして、その上で財政再建計画を承認する、かようなことに相なると思います。それから、団体自体で再建計画を立てます場合、これはその団体の総合的な意思でもって財政再建を要するということを決定するわけでありますので、これはおそらく長が作ります場合、各関係の機関の意思を総合してきめられるものと考えておる次第であります。これは教育委員会の意向を無視して、教育委員会の実行を困難とするような再建計画を立てられる実情ではないと思います。再建計画を立てます場合にも、長としては十分相談をしていかなければならない実情であります。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#15
○辻原委員 私のお尋ねいたしましたのは、自治庁が決定をする場合に、各省との相談の問題についてではございません。公共団体の長が計画を策定する場合に、どのような形で教育委員会に協議をし、教育委員会の持っておる五十六条ないし五十八条の予算送付権、この権能を十分どういう形で保障していくかという問題であります。今あなたのお話によりますれば、これは地方においてもそうやるんだから、地方においても全然委員会の意向を無視してやるということはあるまい、そういうような傾向じゃないでしょうというお話なんですが、そういうような傾向でないならば、少くとも自治庁が主張しているごとく、あるいは地方団体の一部において主張しているごとく、教育費が赤字財政の根本的原因である、あるいは教育費を圧縮することによって、初めて地方財政が健全化されるのだというようなものの考え方、言いまわし方は出てこないだろうと思うし、かつまた昨今の教育費の顕著な、いわゆる予算の下降状況といいますか、そういうものは現われてこない。現われている現情というものは、地方財政のしわ寄せが相当教育費にかかっているということを数字的にも私は明瞭に示しているものだと思う。その点については、あなた方御自身が出された文部省の統計資料によっても明らかである。先ほど私が申し上げたように、その傾向は何かといえば、でき得べくんば教育費についてはある程度考えるけれども、これは一番締めやすい、切りやすいという観念が働いているものにほかならぬのであります。だからあなたが言うように、まことに上品に、率直にいえば、教育費についてはどうだのこうだのという相談を持ちかけて、きわめて円満裏にそういうことが運ばれるだろうというようなことは、私は実際そういう姿を望むのでありますが、それは望むだけであって、事実問題としてはとうていそうはいかぬ。そうであるならば、何もあなた方自身も予算送付権の問題についてがんばらなくてもいいわけである。実際地方において、そういうふうにやっている、教育委員会固有の権能を尊重されるならば、別にそう騒ぎ立てる必要もなければ、法律的の措置をする必要もない。しかし法律的の措置で保障を与えなければならないから、そういう問題について頑強にあなた方ががんばられるゆえんもある。また地方教育委員会としても、都道府県の教育委員会がそれについて強く主張される点が出てくるんじゃないかと思う。一体この点はどうでしょう。そういう法律的保障がなくてもそれが完全に行われるんだということなら、法律なんというものは別にそう大して考えなくてもいいことになる。そういうふうにあなた方は非常に楽観視してお考えになっているという印象を受けるのですが、そうですか。
この発言だけを見る →緒
緒方信一#16
○緒方政府委員 もちろん御指摘のように地方団体が財政再建計画を立てますと、その計画の考え方のもとにおいて毎年の予算が組まれると思います。しかしながら毎年の予算を組みます場合に、教育委員会の意向を十分反映させますために、いわゆる原案送付権の問題を主張した。毎年の予算で具体的に教育費をきめます場合、その点について教育委員会の意向が強力に反映されるということが一番必要なことであろうと私考えるわけであります。財政再建は、団体自体が赤字で悩んでいる団体全体で協力をして赤字の再建をしていこうというのでありますから、そういう決意をし、そういう決定をされた計画というものは、教育委員会としても協力をしていかなければならぬ面があると思います。しかし今申しましたように毎年の予算が具体的に教育費をきめていくわけでありますから、この点についてはどうしても原案送付権の制度を残しておく必要がある、かように考えてその点を主張したわけであります。計画を立てます場合に、これは法律的な規定はございません。しかし先ほど申しましたように団体全体が財政再建のために努力するという決意をする段階にありますので、十分各機関も協力してやらなければならぬと思います。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#17
○辻原委員 問題は再建促進特別措置法ができた暁においての教育委員会の送付権というものは、非常に認識が違ってくるということを私は申しておる。というのは、かりにこの法律が成立した暁においても、従来のように教育委員会の送付権というものがその権能を発揮し得ると考える考え方は非常に甘いと私は思う。なぜかならば先ほど申しましたように、すでに一応二十九年度までの赤字がたな上げされて、それによって策定計画がつくられた。ならばこれは長期にわたるものであって、少くとも七カ年というものはその方針を貫くものである、貫かなければその策定計画というものは意味をなさない。そうするとその後における予算送付権というものは、形はあるが実質は伴わないものである。だからむしろ原案送付権を強硬に主張されるならば、その根本的な考え方を主張されるならば、なぜ策定に当って委員会と長との協議の形における委員会の発言権というものを法律上あなた方は主張されなかったのか、なぜこれが保証されなかったかということを私は申し上げておる。そうでなければこれは意味がない。もし毎年くる予算編成期に当って送付いたしましても、すでに策定決定を見たこの再建促進法によるならば、送付権というものはてんで意味をなしません。一体どういう形によってそれが保証されておるかということを御質問申し上げておるのです。そういうのをいくら持っておってもこれは骨董品をあやすようなものである。そうでなくして現実にほんとうに委員会の発言権というものを留保するためには、策定に当ってのその委員会の発言権というものは、法律的に保証がなければこれは何ら意味がないものです。あなたが言われるいわゆる赤字の解消のために協力するということと、法的に委員会の権限を保証して協議せしめるということとは何ら矛盾はいたしません。法律の保証がないならば、これは場合によってはその力関係等によって、長の執行権限というものが大きなウエートになって、委員会の権限が大幅に制約される場合もあり得ます。しかし少くとも委員会は行政機関であるけれども、一般の行政機関とは事違う。少くとも教育行政については独立の権限を持っている行政機関であります。とするならば同様策定計画については送付権と同じ関連に立つならば、両方がそれについての独立した一つの見解をもって話し合うということがあってしかるべきである。それがないから教育行政の所管でない地方公共団体の長の権限によってその後における教育行政というもの、あるいは教育予算というものが大幅に制約を受けてくるということは雄弁に物語っておる。なぜそういう主張をなさらなかったかということを私は申し上げておる。法律的な保証が何らない。送付権云々を言われるならばなぜこのときにその点を強硬に主張せられなかったか、それをお尋ねしておるのであります。
この発言だけを見る →緒
緒方信一#18
○緒方政府委員 繰り返して申し上げることになりますが、財政再建計画の策定でありますが、その策定されました方針のもとにおいて毎年の予算が編成されることは御承知の通りであります。ただし再建計画はこの法文にありますように、いわば抽象的にどれくらいの具体性を持つかということは、これは今後の問題でありますけれども、この法文にありますところの幅があるわけであります。その幅の中において毎年の予算がきまる、こういうことになるかと私どもは考えております。従いましてやはり毎年の予算を組みますときに、地方教育委員会の意向が強力に反映されるということが一番大切だろうと考えております。
それからもう一つの点は、これは先ほども繰り返して申し上げましたけれども、財政再建計画を立てられて、それを自治庁長官が承認する場合には、文部省としても十分そこに関与する道が開かれております。国庫負担金でありますから具体的に申し上げますと、教員の給与費等はその中に含まれておりますので、その点につきましての文部省との協議という点が一つの発言の機会になると存じます。しかもさらに各団体につきましては原案送付をする、かようなことになりますので、教育関係としましては二重にその意向が表明される機会が与えられると思います。従いましてこの二点によってやっていける、かように考えておる次第であります。団体におきまして計画を立てます際も、これはやはり最終的には議会がきめるわけであります。その団体の総合的な意向がそこに実際上反映せられると私どもは考えております。教育委員会の意向もおそらく実際上反映せられるであろう、かように考えております。
この発言だけを見る →それからもう一つの点は、これは先ほども繰り返して申し上げましたけれども、財政再建計画を立てられて、それを自治庁長官が承認する場合には、文部省としても十分そこに関与する道が開かれております。国庫負担金でありますから具体的に申し上げますと、教員の給与費等はその中に含まれておりますので、その点につきましての文部省との協議という点が一つの発言の機会になると存じます。しかもさらに各団体につきましては原案送付をする、かようなことになりますので、教育関係としましては二重にその意向が表明される機会が与えられると思います。従いましてこの二点によってやっていける、かように考えておる次第であります。団体におきまして計画を立てます際も、これはやはり最終的には議会がきめるわけであります。その団体の総合的な意向がそこに実際上反映せられると私どもは考えております。教育委員会の意向もおそらく実際上反映せられるであろう、かように考えております。
辻
辻原弘市#19
○辻原委員 この点はお認めなさったようであります。もちろん再建計画は法律上は抽象的なものにすぎないと思いますけれども、しかしどの程度の幅になるかは、これは作ってみなければわかりません。しかし少くとも長期にわたって計画を立てていく限りにおいては、これは単なる大筋をきめるだけのものでは意味をなさぬことは当然であります。相当具体性を持ったものでないと、実際の計画にならないことは明らかである。そうするとあなたが言われるその再建計画と毎年度の予算編成との幅というものは、まあここでやるのは抽象論議でありますけれども、私はそう大きな期待は持てない。ともかくあなたはその送付権の幅の中において、小さいながら何とかやっていけるだろうとこう言われる。しかしそのこと自体がすでに委員会が持っておる本来の送付権というものを制約しているということをあなたがそこで承認をなさっている。本来長と教育委員会との関係、議会と教育委員会との関係においては、少くともこれは二本建で、何ら拘束を受けない。二本建のものである。議会に対しては教育委員会は責任を持っている。教育委員会の送付予算に対しては少くとも責任を持たなければならぬ。そういう関係から一方この再建計画によって大きなワクがはまってきて、ワクの中でしか踊れないということになったことは事実です。そのことはあなた方はお認めになるかどうか。
この発言だけを見る →寺
寺本廣作#20
○寺本政府委員 なかなか御納得いただけぬようでございますが、この点につきまして法律案をきめます場合に私ども関与した立場から意見を申し上げたいと思います。ただいま緒方局長から御説明申し上げておる通りでございますが、私どもは再建計画を作ります際にそれが七年間の予算であるようにきっちりしたものにはならぬだろうと思います。また事実それを作ることは不可能だろうと思います。相当幅があるものだろうと考えております。しかしその計画をつくります際に、後年度教育委員会の原案送付権の発動を見て摩擦を起すような計画は、知事としては作れぬ問題だろうと思います。教育委員会が後年度非常に摩擦を起すような計画を自治庁に持ってき、それを文部省に協議する、こういう余地が残されておりますから、事務部局では必ず後年度摩擦を起さぬような財政計画しか作れぬだろうと思います。そういう点で財政計画で作るワクが窮屈なものだとお考えになりますが、そういう御議論でございますが、実際上はやはり再建計画で作ります教育費の問題は、教育委員会の意向をくんだものにならなければ、後年度運用ができませんし、中央に持ってきた場合も中央政府の承認は得がたいものである、そういう点でこの法律はうまく運用されるだろうと考えて私どもはこの法案に賛成をいたしたわけであります。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#21
○辻原委員 私は全く反対の見解を持ちます。あなたが今おっしゃられたように、七カ年の長期にわたるもので、もちろん数字的なものは出ないと思います。しかし今地方の教育費の中で問題になっておるのは、主として私は人件費の面ではないかと思います。建築費その他は国の補助もあり、これはいわば義務的なものであります。それよりも都道府県教育委員会の所管している人件費が一番問題ではないかと思う。そういう点について私は何も数字的なものを出さなくても一応の基準を計画の中で策定してくれば、優に七カ年はぴっちり行くわけです。そういうことは今からはっきり見通しておるわけです。定員とか給与の基準は大体大蔵省や自治庁がにらんでいた問題ではありませんか。そういう甘い考え方では、私はとんでもないことになると思う。それを国に持ってきて、自治庁長官が確かにそれについて必要と認める部分については修正するということになっている。修正する場合には各省に協議をするでしょう。しかしそれは各省に一応協議をして文部省の意向を聞くということになるが、文部省の意向それ自体が私は問題だと思う。教育委員会と文部省は何ら関係はないのです。文部省の意向を聞くから教育委員会の権限は大丈夫だ、そういうことはあなた方が何を言われんとするか、ちょっとぴんと来ないのですが、今度の自治庁のやり方、あるいはあなた方が文部省の意見も聞いてくれるから大丈夫だということは、中央集権の一つの考え方があなた方をしてそう言わせておると私はひがんでとっても差しつかえないと思う。そういうことだから、ますますこのやり口については安心がならないわけです。地方の教育委員会の教育委員が立てる教育政策を具現する教育費の中のどこに特殊性が生まれてくるか、ますます疑念が深くなる。どうでしょうか。政務次官は、財政計画は抽象的なものでそういうことは絶対に大丈夫だと言われるが、財政計画は数字的には抽象的なものかもわからぬ。しかしこの底を流れる一つの基本というものは、そう簡単に毎年度あっちへ返ったりこっちへ返ったりするようなものではないと思う。定員はほぼ何人とする、増加については何%認めるとかりにやられたらどうするのですか。七カ年動きませんよ。それをしもそういうことは絶対あり得ないとおっしゃいますか。一ぺんその見解を承わりたい。そういうことをその協議のときにはっきり入れるのか。
この発言だけを見る →寺
寺本廣作#22
○寺本政府委員 御議論の中で文部省と県の教育委員会は何も関係がないという前提で話を進めておられるように思います。文部省はなるほど県の教育委員会に対して指揮監督することはできません。しかし報告を求めることはできます。また文部省の念願として県教育委員会の立場を十分擁護してあげたいと思っておりますし、それを擁護することは禁止されておらぬと思いますので、私はこの間において県教育委員会の立場を文部省としては十分擁護できる、こういうふうに考えております。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#23
○辻原委員 私が関係がないと言ったのは、そういうふうにおっしゃられると、若干訂正をしなければなりません。私はその程度の関係しか持っていないということを申し上げたのです。文部省と教育委員会との関係は、法律上大臣が指揮監督するという抽象的な規定、あるいは文部省が教育所管の省として教育全般について、その立場に立ってやるという、そういう意味合いくらいしか持っておらぬ。法律的に具体的に教育委員会についての上部のいわゆる監督機関ではないということを申しておる。少くとも教育委員会が独立権限を持っておるという建前において、これは委員会の考え方が主であって、文部省はそれを推進し得る、ただ国策上の立場に立っておる指揮監督という程度である。また法律上許された年報その他報告、こういうものについて取り扱うだけにすぎないのであります。そのことは委員会と文部省との関係がどうだこうだというような議論の問題ではないと私は思う。そういう意味合いにおいて、そこから一歩進んで、あなたの言われるように、再建計画が文部省に協議されるときに、文部省がそのあれで発言をするから大丈夫だというようなことは、少くとも文部省がその上部の機関であるならば、私はその説はごもっともだと申し上げたいのです。そうじゃなくて、やはり独立機関の教育委員会に対して言うお言葉としては、これはちょっと違うのじゃないかと思う。そういう意味で申し上げました。その点については、あるいは私の申し上げたことが十分おわかりなさらなかったかもわかりません。ともかくこれは大丈夫であるから御安心をしてくれという政務次官の保証でありますが、その保証よりもむしろ法律的保証をほしかったということをこのときに申し上げておきます。同時に、今のは再建計画を策定する場合の問題ですが、それを一歩進めて、今言われました自治庁長官の承認を求める際の取扱いの問題についてのお話が今次官の方からあったわけであります。次の問題は結局予算の執行にからまる問題でありますが、それと同時にこの法律の中に予算についての調製の問題をうたっておりますが、この調製の問題と教育委員会法の五十六条以降六十三条に至る各条項の予算編成、予算執行についての委員会の権限、この条項は委員会の予算の編成、執行に対する独自の権能というものをきわめて強力に与えておる、委員会の性格の最も基本的な条項である、こう考えておりますが、これが予算の調製権とその次にある予算の執行について、いわゆる執行権限を剥奪されるかのような印象の、いわゆる長との執行についての事前協議、この問題との関係についてお考えを承わりたいのであります。委員会法に基けば委員会の送付にかかわる原案を削減する等の場合においては少くともその理由を明記しなければならぬ等、委員会について相当力強い規定がなされておりますが、これらのものは、長との事前協議ということによってほとんど意味をなさなくなるのじゃないかという印象が私には強いのでありますが、この点も絶対大丈夫だとお答えになるかどうか、承わっておきます。
この発言だけを見る →緒
緒方信一#24
○緒方政府委員 長が予算を調製する場合に、財政再建計画に基いて調製しなければならぬ、この規定の関係でございますが、これは教育委員会としましては、予算の原案の送付権はございますので、何ら変更されておりません。予算の見積書を教育委員会が従来通り出しまして原案を送付する、この手続は変りはないわけであります。ただ長としましては、財政再建計画を立てる期間中は、その策定しました計画に基いて調製しなければならぬということは当然だろうと考えます。この間は教育委員会の原案送付権との関係はそこなうことはないだろうと考えます。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#25
○辻原委員 先ほどの局長のお話の再建計画を策定したときには、そういう法的保証がなくても、毎年次送付権があるのだから大丈夫だ、だからその幅において委員会の独自性というものは十分保持していけるという説明があったのですが、これは毎年次いわゆる策定計画が七カ年にわたってかぶさってくる。そうすると当該年次の予算を編成するに当って、少くともその調製権限が長にあるということは、送付権を持っておる委員会の予算であろうとも、それが再建の指定団体とするならば、当然それについてはすべて長が調整をはかるということ、その場合の長の考え方いかんによって、もし善意に立てばそれは何も問題がないことですが、こういうことは善意に立って物事を考えるよりも、逆にとって考えた方がわかりがいいから、私はそういう立場に立って申し上げるのですが、そうしたならば調整をしよう。その調整ということを裏を返していえば削減をしようという考えに立ってこれをやるとするならば、それは可能なんですか、それは一体どうですか。その保証はありますか。
この発言だけを見る →緒
緒方信一#26
○緒方政府委員 ちょっと私の説明は足りなかったのですが、今の御指摘の点は第三条の第五でありますか。これは「財政再建団体の長は、財政再建計画に基いて予算を調製しなければならぬ、」この点だろうと思います。この調製は予算を作るということです。調製の製という字は製造の製であります。そこで申しましたように、財政再建計画に基いて予算を長が作りますその際に、教育委員会の原案送付権あるいは二重建予算、この制度は全然変更がありませんので、長が調製をする場合に、教育委員会は、教育費の予算の原案を作ってこれを長に送付します。そうしますと長はそこで統合調製という意味だったと思いますが、これは統合調製のために教育委員会が予算の原案を送付することは、現行の法律に書いてある。その意味の統合調製は長がやる。これは現行法においてそう書いてある。しかしそこで統合調製がつかないで教育委員会の意見と折れ合わなかった場合には、教育委員会の意見を明記して議会に送付する、この点はかわらないわけでありまして、ただいま御懸念の点はないと思います。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#27
○辻原委員 あなたの解釈なさっているのは、調製というのはいわゆる調達の意味に解釈なさっているのですか。そういう意味で単に作るというふうに解釈なさっているのですか。私はそういうふうには解釈していないのです。
この発言だけを見る →緒
緒方信一#28
○緒方政府委員 単に作ると申しましても、整えるのではなく、製造の製ということを先ほど申し上げましたが、ですから先ほどおっしゃいましたようなそれで成立してしまう、その意向でまとめてしまう、こういうことではないので、調製の製というのは製造の製だということは前段として申し上げたわけであります。
この発言だけを見る →辻
辻原弘市#29
○辻原委員 その点はっきりしておきたいのですが、字句がそうであろうがなかろうが、単に作るというふうにすなおに解釈されておるのか。単に作るというふうに解釈されておるとすれば、予算の編成権は特別一項をあげて書く必要はないと思う。これは単に作るというのですか。いわゆる調整という意味は含まれておりませんか。
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