外務委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十七年九月十九日(水曜日)
午前十一時開議
出席委員
委員長 野田 武夫君
理事 安藤 覺君 理事 福田 篤泰君
理事 松本 俊一君 理事 岡田 春夫君
理事 戸叶 里子君 理事 森島 守人君
宇都宮徳馬君 高橋 等君
森下 國雄君 飛鳥田一雄君
稻村 隆一君 勝間田清一君
黒田 寿男君 帆足 計君
穗積 七郎君 細迫 兼光君
井堀 繁男君 川上 貫一君
委員外の出席者
防衛庁参事官
(防衛局長) 海原 治君
外務事務官
(アメリカ局
長) 安藤 吉光君
外務事務官
(アメリカ局安
全保障課長) 高橋正太郎君
専 門 員 豊田 薫君
—————————————
九月十九日
委員古川丈吉君、勝間田清一君及び西尾末廣君
辞任につき、その補欠として高橋等君、飛鳥田
一雄君及び井堀繁男君が議長の指名で委員に選
任された。
同日
委員高橋等君、飛鳥田一雄君及び井堀繁男君辞
任につき、その補欠として古川丈吉君、勝間田
清一君及び西尾末廣君が議長の指名で委員に選
任された。
—————————————
九月二日
一、国際情勢に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
国際情勢に関する件(U2機問題)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十一時開議
出席委員
委員長 野田 武夫君
理事 安藤 覺君 理事 福田 篤泰君
理事 松本 俊一君 理事 岡田 春夫君
理事 戸叶 里子君 理事 森島 守人君
宇都宮徳馬君 高橋 等君
森下 國雄君 飛鳥田一雄君
稻村 隆一君 勝間田清一君
黒田 寿男君 帆足 計君
穗積 七郎君 細迫 兼光君
井堀 繁男君 川上 貫一君
委員外の出席者
防衛庁参事官
(防衛局長) 海原 治君
外務事務官
(アメリカ局
長) 安藤 吉光君
外務事務官
(アメリカ局安
全保障課長) 高橋正太郎君
専 門 員 豊田 薫君
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九月十九日
委員古川丈吉君、勝間田清一君及び西尾末廣君
辞任につき、その補欠として高橋等君、飛鳥田
一雄君及び井堀繁男君が議長の指名で委員に選
任された。
同日
委員高橋等君、飛鳥田一雄君及び井堀繁男君辞
任につき、その補欠として古川丈吉君、勝間田
清一君及び西尾末廣君が議長の指名で委員に選
任された。
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九月二日
一、国際情勢に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
国際情勢に関する件(U2機問題)
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野
飛
飛鳥田一雄#2
○飛鳥田委員 最近U2型機が再び世界に姿を現わしました。二年前は東西頂上会談をぶちこわしてしまいましたし、ことしもまた全面軍縮への道を非常にけわしくしそうだ、こういう点でかなり重要な問題だと考えるわけです。しかも、そのU2型機は樺太のユジノサハリンスクの東方に姿を現わし、さらには中国の巽東地区に姿を現わしたのです。非常に日本の身近に現わした。この前のときとは違うわけです。しかも、ソビエトはこれについて抗議をいたしまして、その抗議文の中には、はっきりと、日本、トルコ、ドイツ連邦共和国の米軍基地に配置されている、こう書かれているわけです。ソビエトといえども、そう簡単に、何の根拠もなしに、日本、こういう言葉をあげるわけじゃなかろう、こう思っているわけです。これに対して、外務省は、曽野局長が、日本にはいない、こうおっしゃつただけでありますが、一体、外務省は、どの程度に調査をなさって、どのような根拠に基づいて日本に来ていないとおっしゃったのか、それから伺いたいと思います。
この発言だけを見る →安
安藤吉光#3
○安藤説明員 御承知の通り、昭和三十五年の七月かと思います。U2機が厚木に来たという事件がございました。そのとき、七月十一日に日本を撤収いたしまして、そのときの藤山外務大臣もはっきり申しておられる通り、U2機は全部いないということを言っておられますが、それ以来日本にU2機は来たことはございません。そして、もちろん、私どもは常時米側とはいろんな意味において連絡いたしておりますが、U2機はいないということを十分承知しておりますし、当時国防省で発表いたしましたことも、日本から出たのではないということをはっきり申しておる次第でございます。
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安
飛
飛鳥田一雄#6
○飛鳥田委員 二千二百五十ノーチカル・マイル、これをキロに直しますと約三千五百四十キロぐらいになると思いますが、これがU2機の行動範囲を示すものだと考えてよろしいでしょうか。
この発言だけを見る →安
飛
飛鳥田一雄#8
○飛鳥田委員 そういたしますと、大体、ユジノサハリンスク東方五十六キロに現われたのですから、往復を考えますと半分、こう考えてよろしいわけでしょう。そこで、ユジノサハリンスクのあたりに点を置いて約千七百ないしは千八百キロの円をかいてごらんなさい。その中にどことどこが入りますか。
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安藤吉光#9
○安藤説明員 私の承知しておりますところでは、二千二百五十ノーチカル・マイルというのは約四千二百キロメートルでございます。それで、私も軍事知識は十分ございませんが、これはエンジンをとめてグライダーでずっと飛ぶということもやっておるということも聞いております。円をかくということはいたしてみたいと思います。
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飛鳥田一雄#10
○飛鳥田委員 エンジンをとめて滑空をするということは、現に偵察に従事する段階に入って行なうのです。それは少なくともジェーンの航空年鑑なり何なりをごらんになれば明らかに出ていることです。それは作業中です。従って、その滑空の時間あるいは滑空の距離などというものはそう大きなものとは言えないわけです。そう考えて参りますと、ユジノサハリンスクに、すなわち旧豊原にU2機が現われ得る行動範囲というものは、おのずからきまらなければならぬはずです。そのくらいのことをあなたの方で御検討にならないで、ただ日本にいないということだけを信じているというのでは、あまり子供っぽ過ぎはしないでしょうか。私は、試みに、最大限度の意味で、半径二千キロで豊原に点を置いて円をかいてみました。すると、その中に入るのは日本だけです。アリューシャン群島のキスカ島すら入らない。コマンドル島は入りますが、キスカ島すら入らない。そう考えてくれば、別に軍事的な知識のあるなしにかかわらず、ソビエトが、日本、トルコ、西ドイツ、こういうふうに指定することについて必ずしも無根拠と言えないのではないでしょうか。
それで、もう一つ伺いますが、このU2型機は航空母艦から発進できますか。
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安
安藤吉光#11
○安藤説明員 ただいまの点でございますが、先ほど二千二百五十ノーチカル・マイルと申し上げましたのは行動半径でございます。行動半径四千二百キロメートル、これはジェーン年鑑等によったものでございます。
私、軍事的知識は乏しいかもしれませんが、航空母艦から出るということについてはよく承知しておりません。調べてみます。
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飛
安
安藤吉光#13
○安藤説明員 私現実に円をかいたことはございません。しかし、当時アメリカの発表では、強風によってサガレンの方に流されておるかもしれないということを言っておることが一つ。と同時に、ある新聞の情報では、どうやらアラスカ方面からのものらしいということがございました。しかし、再三申し上げますように、日本に、U2機は、基地もございませんし、昭和三十五年以来来たこともございません。それで、現在日本にないこともまた事実でございます。
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飛鳥田一雄#14
○飛鳥田委員 強風に流されたとおっしゃるのですが、強風に流されて何千キロも流されるということはないのです。それは百キロやあるいは五十キロ流されるということは、高々度でありますから当然あり得ると思いますし、また、滑空ということもあり得ると思いますが、そうとんでもないところからユジノサハリンスクの付近まで流されていったということはないことは、これも常識だと思うわけです。一体、あなたは、日本国内にないとおっしゃるのですが、どうやって確かめてみましたか。
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安藤吉光#15
○安藤説明員 これはいささか私的にわたることでもございますが、私は、いろいろな問題がございますので、合同委員会が隔週に開かれますその席、あるいは種々会う機会がございますので、向こうの方にはできるだけいろいろなことを知らしてほしいということは常時要望し、また、向こうもしておるわけであります。そして、U2機が日本にいないということは絶えずこれを向こうに確かめておるわけでございます。従いまして、アメリカの国務省もはっきりU2機は日本から出発したものじゃないということを声明しておるのと、やはり一致するわけでございます。
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飛鳥田一雄#16
○飛鳥田委員 二年前を考えてみていただければ明らかだと思いますが、アメリカの政府の声明というものが何べんも何べんもひっくり返ったのを御記憶だろうと思います。そして、日本にもいないとそのときは言ったはずです。ところが、現実にはいたわけです。別に私は特定の国に対して悪意をもって想定するということはいたしませんが、しかし、ともかく今までそういうふうに何べんも声明がうそであったという実績があるわけですから、ただその政府の声明を信じているというだけで問題が片づくのかどうか。むしろあなたの方で今僕が申し上げたようなごく初歩的な疑問さえ発してみようとしないところに問題がある。ユジノサハリンスク地区に現われるとすれば、どうも日本以外に根拠地はないのではないか、こういう疑問すら発してみないということ自身が、国民に対して信頼感を与えるかどうか。アメリカ政府が今まで黒いジェット機について声明したことがどんなにうそであったか、こういうことについて、安保審議のときのいろいろな事情を見てみましょうか。まず、岸さんや赤城さんは、これが気象観測にしか従事していなかったということを盛んに述べておられる。しかし、それからわずかの後にスパイ飛行だということがはっきりしてきたではありませんか。そういう点を考えていただければ、アメリカの声明というものがそれだけでうのみにしていいものかどうか、もう一歩責任あるあなたとして踏み込んでいろいろな質問をしてみる必要があるのではありませんか。
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安藤吉光#17
○安藤説明員 おっしゃいます通り、私どもは、当時、こういつたことが新聞に、夜中ですか、入ったということを聞きまして、米国大使館はもちろんのこと、米軍にも直ちにこれを問い合わせたわけでございます。それから、米軍でも直ちにいろいろ検討したわけですが、もちろん日本におるはずはない。われわれは、当時いないということは承知しておりましたが、念を入れるために、米軍及び国務省側、大使館にはもちろん問い合わせました。従いまして、私たちとしては、なし得る限りのことはしたわけでございます。向こうがそう申しておるし、そして、事実、われわれとしても絶えず今までもこういう問題については関心を持っておりました。常時連絡をとって、日本にいないということをわれわれとしても承知しておりました。
この発言だけを見る →飛
飛鳥田一雄#18
○飛鳥田委員 日本にいないということは、日本にU2機が配置をされていないという意味ですか、それとも、日本に立ち寄るとか、ちょっとした燃料の補充にやってくるとかいうことがないという意味ですか、それを両方はっきりして下さい。
この発言だけを見る →安
安藤吉光#19
○安藤説明員 U2機の基地はもちろんございません。U2機は常備されておりません。それから、私の承知しておりますところでは、U2機が立ち寄ったこともあの事件以来はございません。
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飛鳥田一雄#20
○飛鳥田委員 そういたしますと、ずいぶん矛盾があると思うのです。あなたの今おっしゃった行動半径でユジノサハリンスク地区に現われた、これは事実だと思います。もしあなたのおっしゃるようにアリューシャンの方から来たとしても、まさかユジノサハリンスクの沖にちょっと来て、まるでマラソン競走のように、そこにさわって折り返していったということはないでしょう。ある程度の偵察飛行をやったでしょう。だとするならば、帰っていくことはできないはずです。従って、日本に立ち寄って油を補給するとか、あるいは日本で一休みをして戻っていくというような、航続距離にプラスする何かをしなければ帰っていけない。沖繩についても同様のはずですが、その点どうでしょうか。
この発言だけを見る →安
安藤吉光#21
○安藤説明員 四千二百キロメートルというのは相当長距離でございまして、私の承知していますところでは、樺太から北方の米国の基地に帰るということは不可能ではないというふうに承知しております。
この発言だけを見る →飛
飛鳥田一雄#22
○飛鳥田委員 半径四千二百キロメートルとあなたはおっしゃるのですが、半径ではなく、これは航続距離ではないのでしょうか。半径だということだとするならば、その航続距離は、往復でありますから、少なくとも八千四百キロメートルということになるわけです。私は少なくとも今までの常識から考えて八千四百キロメートル飛べる飛行機というのはちょっと聞いたことがないのですが、これはロッキードに問い合わせてみてもけっこうです。
この発言だけを見る →安
安藤吉光#23
○安藤説明員 二千二百五十ノーチカル、すなわち四千二百五十キロメートルは行動半径ということになっておるようであります。この資料のもととなりましたのは、エアロプレインという年鑑あるいはジェーン年鑑、その六〇年、六一年、そういったものにそういうふうに出ております。
この発言だけを見る →飛
飛鳥田一雄#24
○飛鳥田委員 それじゃ、その点は私の方も一ぺん調べてみます。私は少なくとも航続距離が四千百八十五キロメートルだと考えておったわけですが、それが半径だという説については、私の方でももう一度調べてみましょう。
この発言だけを見る →安
安藤吉光#25
○安藤説明員 ちょっと訂正させていただきます。私、勘違いしておりました。ここに年鑑の写しがございます。二千二百五十ノーチカル・マイル、これは航続距離であります。ただいま申し上げました四千二百五十キロメートルは行動半径でございます。
この発言だけを見る →海
海原治#26
○海原説明員 私の方から提供しました資料に基づいてアメリカ局長がお答えになりました。申しわけありませんが、実は、資料に、航続距離、行動半径と両方書いてございます。そこで、今お読みになりました二千二百五十ノーチカル、これをキロに直しますと四千二百キロ、一ノーチカル・マイルは一・八五倍していただくわけです。この場合におきましては、これは航続距離を表わしたものです。この資料のつくり方が、飛行機によりましては距離を出す場合と行動半径を出す場合と両方ございますので、誤ってそういうふうに申し述べられたもので、これはむしろ私の方が資料のつくり方が不手ぎわでありました。私の承知したところでは、航続距離は四千二百キロ前後のように考えます。ただし、この場合、先ほどからお話を承っておりますが、かりにアリューシャンのシェミアから飛んだといたしますと、一応の行動範囲にはございます。
この発言だけを見る →飛
飛鳥田一雄#27
○飛鳥田委員 やはり、失礼しましたでは済まないのですよ。だって、国民は、黒いジェット機、U2機が日本にいるかいないかということをひどく心配しているのです。僕もその一人なんですが、それに対してお答えになるのに、ただアメリカの返事をそのままオウム返しに伝えるというだけでは、国民の信頼は得られない。だから、せめて、あなただって、御自分のできる限りの範囲内においていろいろな疑問を発してみ、その疑問をアメリカに突きつけるなりあるいは人に尋ねてみるなりして、御自分の調査能力で調査なさってみる必要があるわけです。そうしてこそ初めて国民が信用するわけでしょう。ところが、U2型機の航続距離についてさえ御存じなくて、確かに日本にいないはずですと言っても、国民は信用するでしょうか。このくらいの航続距離だからこの範囲の中にしかいないはずだ、このくらいのことは、しろうとだって、小学生だってわかるはずでしょう。ところが、事もあろうに、専門家の防衛庁の人さえ行動半径と航続距離が区別できないに至っては、その資料はだれがつくったのですか、専門家がつくったのでしょう。ジェーンの航空年鑑を見ましても、ちゃんと書いてありますよ。行動半径などとは書いてないはずです。さっき行動半径とおっしゃったから、権威のある政府の方がそうおっしゃるのだからと思って僕ももう一度考え直してみたわけですが、どうも納得がいかないので、おそるおそる伺ったのです。そうしたら、あまりに無知を暴露せられたのでびっくりしたのです。この場合に、今防衛局長がおっしゃったのですが、普通で参りますと二千二百マイルです。そうして、増槽、エクスターナル・タンクをつけて初めて二千六百マイルになるわけです。そうして、それのメートル計算は四千百八十五キロメートルと書いてありますよ。何か少し数字が違いますね。しかし、いずれでもけっこうです。
そういたしますと、キスカ島は入らずに、キスカのもう少し西の島が一つ入るだけです。しかも、それは、直線で豊原のそばへ行って、そのまま直線ですっと戻ってきたときにようやく入るのですから、少なくとも、偵察をして、うろうろと言うのもおかしいですが、している限り、アリューシャン島から発進することは不可能だということにならざるを得ないわけですよ。一応は入りますと今防衛局長はおっしゃいましたが、ちゃんとそのことを防衛局長は知っておるからです。ですから、私たちは、今アリューシャン群島から発進したのではないと一応想定せざるを得ないというわけです。この点について何か無理がありますか。
この発言だけを見る →そういたしますと、キスカ島は入らずに、キスカのもう少し西の島が一つ入るだけです。しかも、それは、直線で豊原のそばへ行って、そのまま直線ですっと戻ってきたときにようやく入るのですから、少なくとも、偵察をして、うろうろと言うのもおかしいですが、している限り、アリューシャン島から発進することは不可能だということにならざるを得ないわけですよ。一応は入りますと今防衛局長はおっしゃいましたが、ちゃんとそのことを防衛局長は知っておるからです。ですから、私たちは、今アリューシャン群島から発進したのではないと一応想定せざるを得ないというわけです。この点について何か無理がありますか。
海
海原治#28
○海原説明員 このU2機の飛び方でございますが、これは、先ほど先生もおっしゃいましたように、むしろ私どもよりはいろいろ細部の点を御存じだと思いますが、ある高度まで上がりましてからグライダー滑空航法もあります。そういうようなことを入れて参りますと、一応この航続距離というものはそのときの気象状況によって相当延伸されると考えます。従いまして、当時におきまして、かりにあの飛行機がU2であったといたしましても、それがどのような飛び方をしたかということにつきましては、アメリカの方からも何ら発表がございませんし、私どもも、私どもの立場でこの飛行機の性能のほんとうに詳しいことはわかりません。飛び方もわかりません。かりに五万キロであれば、速力がどの程度出るか、六万になればどうなる、三万に下がればどうなるということは、その飛行機の特性に応じまして詳細なるデータがあるわけであります。ここに出ておりますのは一応の基準であります。この航続距離は大体二千二百五十ノーチカル・マイル前後、場合によっては以上という表示もございます。それから、キロに換算しまする場合も、たとえば、ミサイルロケットあたりに出ております数字にいたしましても、ある場合にノーチカル・マイルと普通のマイルとが混用して使われております。ジェーン年鑑あたりでも、もうこの数字がはっきりいたしております。従いまして、私どもは、一応、二千二百五十ノーチカル・マイルとありますのをとりまして、それで計算いたしますと四千二百、これに増槽をつけますとさらに約四百ノーチカル・マイルふえるわけであります。さらにそれの一・八五倍のキロを掛けるということになります。先ほど一応と申し上げましたのは、くどくなりますがどういう気象状況においてどういう飛び方をしたかということに関連をいたします。そういうことから考えますと、あの辺まで飛ぶことは行動半径内であるというふうに考えるのが常識的ではないか、このように考えるわけでありますが、しかし、問題の飛行機がU2であるかどうかということにつきましても、私どもは実は承知いたしておりません。従いまして、それ以上あれが一体行動半径内のものと思うかどうかということにつきまして、政府という立場でお答えをすることはいかがかと存ずるわけでございまして、今でも申し上げておりますことは、一応私どもがこういう資料によりまして判断いたしますと飛び得る範囲内であるというふうに考える、ということに一つ御理解願いたいと思います。
この発言だけを見る →飛
飛鳥田一雄#29
○飛鳥田委員 また違うのですよ。あなたはジェーン年鑑をごらんになったと思うのですが、これはかなり正確な有名なものだと思うのです。これには、内部燃料、いわゆる機体に積み込んだ燃料だけで走る場合には二千二百マイル、そうして、エクスターナル・タンク、増槽をつけた場合には二千六百マイルと、はっきり区別して書いてある。ところが、あなたは増槽をつけて飛んだ場合のキロにさらにまた増槽をつけた形にして今無理にお伸ばしになっておるわけですね。ですから、そういう点でもっとよく調べていただきたい。私は別にここでU2機の性能について議論をしようとしておるのではないのです。私たちのようなしろうとでさえこういう疑問が発せられるのだから、その点についてアメリカ軍なり何なりに対してきちっと質問をし、そうして国民の納得のできるようなきちっとした質疑応答の後に、日本にいないということを確認したのかどうか、そういうことを伺っておるわけです。ところが、今までの質問の中で、アメリカ局長の方では、当然発すべき疑問を発せずして、ただ信じておる、こういうことだとしか思えないので、私はそこを伺っておるわけです。
それじゃ、もうこの点は水かけ論ですからやめますが、私はこう思っています。結論だけを申し上げれば、行動半径その他から考えてみて、もしアリューシャンから発進したとしても、そのまままっすぐには帰れません。必ず日本のどこかの基地に寄って燃料を積み込み、そこからアリューシャンに戻っていく、こういうコースをとらざるを得ないだろう。また、かりに沖繩から発進したとしても、樺太の付近を偵察した後には、必ず日本のどこかの基地に寄って油を補給した後でなければ帰っていけないだろう。従って、日本に配置として来てはいないけれども、しかし、少なくとも間々寄っては用を足していく、こういうふうにしか考えられない。これが少なくとも常識だと思うのですが、そういうことまであなたの方で否定なさる。
それじゃ伺いますが、ソビエトの声明は、明らかに、日本、こういうふうに名乗っておるのですから、ソビエトに対しで、ソビエトはどのような根拠で日本にU2機があるとお考えになっておるのか、非難するだけのものではありますまい、具体的な事実をお示し願いたい、こう言ってあなたの方からお問い合わせになったことがありますか。
この発言だけを見る →それじゃ、もうこの点は水かけ論ですからやめますが、私はこう思っています。結論だけを申し上げれば、行動半径その他から考えてみて、もしアリューシャンから発進したとしても、そのまままっすぐには帰れません。必ず日本のどこかの基地に寄って燃料を積み込み、そこからアリューシャンに戻っていく、こういうコースをとらざるを得ないだろう。また、かりに沖繩から発進したとしても、樺太の付近を偵察した後には、必ず日本のどこかの基地に寄って油を補給した後でなければ帰っていけないだろう。従って、日本に配置として来てはいないけれども、しかし、少なくとも間々寄っては用を足していく、こういうふうにしか考えられない。これが少なくとも常識だと思うのですが、そういうことまであなたの方で否定なさる。
それじゃ伺いますが、ソビエトの声明は、明らかに、日本、こういうふうに名乗っておるのですから、ソビエトに対しで、ソビエトはどのような根拠で日本にU2機があるとお考えになっておるのか、非難するだけのものではありますまい、具体的な事実をお示し願いたい、こう言ってあなたの方からお問い合わせになったことがありますか。