予算委員会第一分科会

1975-03-31 参議院 全289発言

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会議録情報#0
昭和五十年三月三十一日(月曜日)
   午前十時十一分開会
    ―――――――――――――
  分科担当委員の異動
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     安孫子藤吉君     中山 太郎君
     瀬谷 英行君     鶴園 哲夫君
     志苫  裕君     野田  哲君
     小巻 敏雄君     橋本  敦君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    主 査         八木 一郎君
    副主査         矢追 秀彦君
    分科担当委員
                大谷藤之助君
                中山 太郎君
                秦野  章君
                柳田桃太郎君
                野田  哲君
                橋本  敦君
                喜屋武眞榮君
   国務大臣
       法 務 大 臣  稻葉  修君
   政府委員
       宮内庁次長    富田 朝彦君
       皇室経済主管   石川 一郎君
       法務大臣官房長  香川 保一君
       法務大臣官房会
       計課長      近松 昌三君
       法務大臣官房司
       法法制調査部長  勝見 嘉美君
       法務省民事局長  川島 一郎君
       法務省刑事局長  安原 美穂君
       法務省矯正局長  長島  敦君
       法務省保護局長  古川健次郎君
       法務省人権擁護
       局長       萩原 直三君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総長       寺田 治郎君
       最高裁判所事務
       総局総務局長   田宮 重男君
       最高裁判所事務
       総局経理局長   大内 恒夫君
   事務局側
       事 務 総 長  岸田  實君
       人事課長事務取
       扱        有吉 良介君
       警 務 部 長  指宿 清秀君
   衆議院事務局側
       庶務部副部長   星野 秀夫君
   国立国会図書館側
       館     長  宮坂 完孝君
       副  館  長  鈴木平八郎君
   裁判官弾劾裁判所事務局側
       事 務 局 長  西村 健一君
   裁判官訴追委員会事務局側
       事 務 局 長  大迫 藤造君
   説明員
       警察庁刑事局保
       安部保安課長   四方  修君
       防衛施設庁総務
       部補償課長    鳥羽 浜雄君
       防衛施設庁施設
       部首席連絡調整
       官        奥山 正也君
       外務省アメリカ
       局外務参事官   深田  宏君
       大蔵省主計局主
       計官       藤井 裕久君
       文部省学術国際
       局情報図書館課
       長        吉川 藤一君
       建設省道路局路
       政課長      加瀬 正蔵君
       会計検査院事務
       総長       石川 達郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和五十年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○昭和五十年度特別会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○昭和五十年度政府関係機関予算(内閣提出、衆
 議院送付)
    ―――――――――――――
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八木一郎#1
○主査(八木一郎君) ただいまから予算委員会第一分科会を開会いたします。
 昭和五十年度予算中、皇室費、裁判所及び法務省所管を一括して議題といたします。
 これらの説明はこれを省略し、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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八木一郎#2
○主査(八木一郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らうことにいたします。
 それではこれより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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矢追秀彦#3
○矢追秀彦君 時間が三十分ですから、ひとつ簡単にまとめて質問をしていきたいと思います。
 初めに、登記所の事務処理の問題でございますが、最近、新聞報道によりますと、登記所における登記簿閲覧システムの盲点、あるいは登記所備えつけ地図の管理ミスなどを悪用いたしまして、あるいはまた権利証を偽造する等の悪質地面師グループによる文書偽造、詐欺による土地所有権移転登記事件などが相も変わらず発生をしておりますが、こういった事件が国民から見ますと、非常に法務局の行政に対する信頼を失わせる、そういうふうに考えるわけです。これに対して現在はどういうふうな注意をされておりますか。たとえば印鑑証明、いわゆる権利証文書の形、あるいは紙質、印影等によってどういう注意を現在されておるか、具体的にお答えいただきたい。
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川島一郎#4
○政府委員(川島一郎君) 御指摘のように、最近登記所を舞台といたしまして悪質な地面師等による犯罪事件が生じておりますことは、まあいろいろな原因があるにいたしましても、登記所側の管理体制に不備があって、その不備をつかれたという一面を持っておることは否定できないところでございまして、この点まことに遺憾に存じておる次第でございます。
 これに対する当局側の対策といたしまして、これはいろいろな面から考えなければならないと存じますが、主として、このような犯罪行為が行われるのは、登記所において登記簿を閲覧する場合に、その監視のすきを盗んで、登記の書類、特に登記簿とか地図に対して細工をする、そういうことが大きな原因になっておることにかんがみまして、閲覧の場合の監視体制につきましては特に注意をするように、まあいろいろな機会にこれを徹底さしておるわけでございます。こういう事件が起こりますと、私どもといたしましては、こういうこの種の事件が起こったから、こういう手口に対してはこういう方法で対処するようにということを、会同を初めいろいろな機会に連絡しておるわけでございますが、そのほかに、閲覧につきまして申し上げますと、何と申しましても登記所が混雑しておりまして、そこに出入りする人のチェックが十分にできない。そういうところから、登記所の閲覧場所をはっきりさして、そしてそこへの出入りを十分監視するようにする。それから登記簿を閲覧している場合に、それに細工がされないように、たとえば登記所の閲覧室の状況がわかるような鏡を取りつけて、そうして少し離れた場所からも十分な監視ができるようにするとか、あるいはまた登記所によりましては、閲覧室へ入ってくる持ち物を制限いたしまして、その持ち物を別に預かるためのロッカーを置くとか、こういったいろいろな運用面での配慮をいたしておるわけであります。
 そのほか、登記の申請に当たって、いろいろな偽造書類を出してくるという場合がございます。こういう場合につきましては、申請書につきまして、登記官が審査をする場合に、特にその書類が偽造のおそれがあるという場合には十分な注意をして、いろいろほかの関係と照合する。たとえば印鑑証明が少し怪しいというような場合には、その印鑑証明書を出した市町村長に照会をする、そして番号が間違いないかというようなことを確めると、まあいろいろな方法を講じておるわけでございまして、規則どおり万全の処置が講じられておれば、こういった事件はなくて済んだというような場合もございますので、今後そういう場合が起こらないように、さらに十分な注意と対策を講じていきたいと、このように考えておる次第でございます。
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矢追秀彦#5
○矢追秀彦君 いま閲覧と印鑑証明の問題、特におっしゃいましたけれども、こういった問題を、制度上の再検討としてはそういう余地はあるのかどうか、その点いかがですか。いまそういう場所をどうするとか言われましたけれども、制度としてもう少しきちんとできる方法は、そういう余地はもう全然いまないわけですか。
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川島一郎#6
○政府委員(川島一郎君) まあ制度的にはこれまでもいろいろ考えてまいったわけでございます。たとえば、従来は特殊の場合以外は印鑑証明を出させない。したがって、本人が申請してくるのか、あるいは本人以外の者が本人と偽って申請してくるのかわからぬというような場合もございましたし、それから住所などにつきましても、実際と違う住所を申請してくるというような場合もございまして、非常にそれに関連した犯罪が多かったわけでございます。そういったことに対処いたしまして、印鑑証明の添付を要する場合、あるいは住民票の添付を要する場合をふやしまして、そういった間違いが起こることを防ぐことにすると、あるいはまた登記済証を滅失いたしました場合に、まあ従来は保証書を出せば比較的簡単に登記の申請ができたわけでありますが、これに対して、まあこれは少し前の改正でございますが、保証書を出して登記の申請があった場合には、本人に通知をして、果たして本人自身が申請をしてきているのかどうかということを確めた上で登記をするというような、いろいろ工夫をこらしたわけでございます。その結果、若干いままで起こっていたような制度の欠陥に基づく犯罪というものは少なくなってきたと思うわけでございますが、それが逆に今度は登記済証そのものを偽造するとか、あるいは印鑑証明書を偽造するというような形での犯行が多くなってきたという実情でございまして、制度的にはわれわれとしてもかなり考えられる手当てはすでに行っておるというつもりでございます。なお、しかしながら今後の状況を見ながら、不備な点があれば改めていくことにやぶさかでございませんが、現在におきましては、主として運用面でその対策を図っていきたい、このように考えておるところでございます。
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矢追秀彦#7
○矢追秀彦君 次に、この悪徳地面師グループ等によって土地の詐欺事件があった場合に、この被害者、登記上の義務者と権利者、この救済にはどういう手段が考えられますか、登記法上どのような手段が現在講じられておりますか。
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川島一郎#8
○政府委員(川島一郎君) これはそのケースによりましていろいろございます。たとえば先般はなはだ遺憾な事件があったわけでございますが、地面師が登記所の登記簿を持ち出しまして、そしてその登記簿に登記がされたように記載をしてしまったわけです。で、おまけに登記官の判と同じような判をつくって登記簿に判を押した、一見いたしますと、これは登記官が登記をしたのと同じような記載が登記簿にされたわけでございます。こういう場合におきましては、その記載が登記官の手によった正規の登記ではない、つまり偽造の登記であるということで、登記のその部分の記載を抹消するわけでございます。事実上の措置としてこれは間違ってなされたものであるということで抹消するわけでございます。それによって一応もとに復することができます。しかしながら、たとえば偽造の登記済証、委任状などを用いまして登記の申請がなされる。そうしてそれに基づいて登記官が登記をしてしまった。こういう場合には登記法の規定によりますと、改めて抹消登記の申請をしなければ、その誤ってなされた登記が消えないと、こういうことになりますので、当事者には非常に御迷惑をかけることになるわけであります。その関係で国家賠償の問題というようなものが起こっておりまして、そういう訴訟も毎年若干の件数が出ておると、こういう状況でございます。こういった点につきまして登記所としては少しでも迷惑のかかることのないように、さらに事務上の過ちがないように注意をしてまいらなければならないと存じておる次第でございます。
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矢追秀彦#9
○矢追秀彦君 いま国家賠償の問題が出ましたが、国家賠償請求事件についての統計、ここに法務省の方からいただいたんですけれども、これには国側の敗訴のやつが入ってないんですけれども、これ示していただけますか。私のとこにいただいたのは、「登記官の過失による国家賠償請求訴訟係属件数調」と、それから「登記官の処分を争う審査請求事件数調」とこの二つですが。
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川島一郎#10
○政府委員(川島一郎君) 昭和四十年から四十九年までの間に判決のありました事件を調べてみたわけでございますが、そのうち国家賠償請求においてその請求の理由がないということで国が勝訴したものが二十二件、反対に国家賠償請求の理由があるということで国が敗訴したものが十一件ございます。その敗訴したものの内容を見ますと、いろいろなものがあるわけでございますが、一番多いのが登記簿の記入の間違いによるもの、登記簿の記入誤記及び遺漏に関するものが三件でございます。それから偽造登記済証で申請がなされたのを誤って登記したということによるものが二件、同じく不備な登記申請を受理したということに関するものが二件、そのほか登記簿上の管理、公図の管理等に関するものがぼつぼつとあるわけでございます。大体登記簿の記入に関するものと、それから違法、偽造書類等による不備な登記申請を受理したというようなものが国家賠償請求事件として国の敗訴した代表的な例であろうというふうに思われます。
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矢追秀彦#11
○矢追秀彦君 いま言われたのは決まった分だけでして、そうなりますと、まだ未決は……決、未決に分けるとどういうふうになりますか。
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川島一郎#12
○政府委員(川島一郎君) 未決のものはまだ相当ございまして、ちょっと正確には把握しておりませんが、四十年から四十九年までのものを累計いたしますと、恐らく百数十件になろうかと思います。
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矢追秀彦#13
○矢追秀彦君 これ大体どれぐらいの年数がかかっているわけですか、一件について。いま百以上もあるというのは相当数が多いと思うのですけれども。
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川島一郎#14
○政府委員(川島一郎君) これは訴訟でございますので、事件によって非常に年数に差異がございます。一審で確定いたします場合を考えますと、早いものは一年から二年くらいの間で決まるというものもあろうかと思いますが、多くの場合にはもう少し、二、三年はかかっているんではなかろうか。それから控訴して、あるいはさらに上告されるということになりますと、十年以上かかるというものも出てまいるわけでございます。
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矢追秀彦#15
○矢追秀彦君 時間がありませんので先を急ぎますが、次に公図の整備でございますけれども、この公図が不完全なためにトラブルが起こっている事件もありますので、今後この地図の整備についてはどのような計画、方針があるのか。また、国有地等の実態把握を地図の上でどのようになされているのか、一般私有地との境界をどう画定をされておるのか、その二点について簡単にお答えください、時間ですから。
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川島一郎#16
○政府委員(川島一郎君) 公図の整備につきましては、いろいろの方法を講じまして努力しているところでございまして、ごく要点を申し上げますと、現在登記所には以前税務署から引き継がれた図面があるわけでございますが、これはおおむね不正確なものが多いということで、そのうち精度の高いものを利用しているというのが大体の現状でございます。しかしながら、最近におきましては、国土調査による地籍図でありますとか、あるいは土地改良、区画整理の換地図でありますとか、あるいは法務局がみずから調査を行って作成した図面というものもふえてまいりましたので、こういうものを基礎にいたしまして登記所における正確な地図の整備に努力しているところでございます。現在まだその数は全体から比較いたしますと、きわめてわずかでございまして、今後多くの努力が必要でございますが、地図整備のための予算というものは相当大蔵省でも必要性を認めていただいておりまして、五十年度におきましてもその関係の予算が五億三千万余りでございまして、前年より一億程度ふえておると、こういう状況でございます。
 それから国有地と民有地との境界でございますか。――これは登記所といたしましては、直接土地を管理しておりませんので、そういう問題が起こりました場合には、土地を所管しておられるその官庁の立ち会いを求めて実際の境界を画定しておる、こういうことでございます。
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矢追秀彦#17
○矢追秀彦君 後もう十分しかありませんので、次に登記所の職員の増員問題、これも詳しくやると時間がありませんので、非常に増員の要求は出ておると思いますが、なかなか現状はむずかしい。こういう事態において民事行政、国民に対するサービス向上の実をどういうふうに上げていこうとされておるのか、これが一つです。
 次に、登記所の適正配置につきまして、これは大阪法務局の地黄、森上両出張所の整理統合につきまして、この能勢町にあります二つの登記所が近年利用者が増加しておるわけです。特に大阪府の北部、山岳部の農家からも喜ばれておりますが、昭和五十年四月から整理されて池田市に統合されると、こういうふうに聞いておりまして、池田市になりますと、御承知のようにもう二時間以上バスでかかるわけです。そういった意味で非常に住民に負担がかかってまいりますので、地元としては何としてもこれは現状のままで置いてもらいたいという声が強いわけですけれども、これに対してはどのようにお考えになるのか。こういった適正配置の基準というもの、これはいろいろ諮問が出て、答申が出て、そしてやられておると思いますけれども、やはりただ科学的といいますか、機械的にやるのではなくて、いま言ったようないろんな交通等の実情もありますし、そういう点をやはりきちんと考えてお願いしたいと思います。特にこの大阪の二つの登記所はやはり整理統合されるわけですか、強硬にでも。
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川島一郎#18
○政府委員(川島一郎君) まず登記事務の処理体制の問題でございますが、登記事件が非常に増加を重ねてきておるという状況にございますので、これに対応して、私どもといたしましては増員、それから庁舎の整備、さらに事務の合理化、能率化、そのほかあらゆる手段を講じまして、国民サービスの点で遺憾のないように処置すべく努力しているところでございまして、来年度の予算におきましてもその点かなりの考慮をいただいておるというふうに考えるわけでございます。
 それから次に、登記所の適正配置の問題でございますが、これは御承知のように登記所の非常に数が多いということ、零細の登記所が多いというところから、登記事務の質を高め、近代的な経営をしていくためには、どうしてもある程度の整理統合も必要であるという見地から行っておるわけでございまして、昭和四十六年から四十七年にかけて民事行政審議会で御審議いただきまして、その結果一定の基準を出していただいておりますので、その基準に従って実施しているところでございます。
 それから、地黄、森上の関係でございますが、これは現在いずれの登記所も一人庁、職員が一人しかいないところでございます。しかも、両登記所ともに同じ町内にございます。そういう意味でできるならばこれをほかの登記所と一緒にしたい。それができない場合には善後策としてどういうことを考えたらいいかというような点を含めまして、目下地元と折衝をしている段階でございます。私どもとしては、無理のない形でもって適当な適正配置が行われることを希望していると、こういうことでございます。
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矢追秀彦#19
○矢追秀彦君 ぜひいまの問題は、ひとつ地元住民の意思を十分に反映するようにお願いしたいと思います。
 最後に、刑務所の移転の問題でございますが、大阪の拘置所ですが、これは御承知のように大正九年以来周囲が徐々に発展をいたしまして、現在では完全に住宅街に取り囲まれております。で、環境保全上種々の問題も起こしておりますし、また今後の堺市発展のためにも多くの弊害を招くことが十分考えられるわけです。また私の手元にも地元から出された大阪刑務所の移転要望書もございます。こういった点について少しお伺いをしたいんですが、現在は阪和線の堺市駅から徒歩で三百メートルぐらいですね。収容能力もかなり大きな二千七百二十五人、四十九年十二月現在では二千二百十一名ということになっておりますが、こういうふうなかなり古い歴史を持つ刑務所でございますが、ここは現在死刑の執行は行われておりますか。
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長島敦#20
○政府委員(長島敦君) おりません。
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矢追秀彦#21
○矢追秀彦君 設備はあるようですけれども、いま行われていないということでございますが、これは今後この大阪を含めまして移転要請がこの資料によりますと四十庁出ておりますね。移転を完了したものが五十五庁、こういうことになっておりますけれども、これは今後どういうふうな形でお進めになりますか。五十年度は二つだけですね、要求されておるのが。
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長島敦#22
○政府委員(長島敦君) ただいま御指摘のとおりの数字でございます。移転問題につきましては収容者の問題、職員の問題、いろんな問題がございますので、適正な場所に移転したいということでございます。そういう意味で御指摘のございました多数の庁がございますが、これらの大部分は地元の方から候補地の提示がございまして、それについていろいろ調べました結果、多少の不便はありましてもこの際移転した方がいいということになりまして、作業が進んだのが大部分でございます。で、移転候補地の提示がございません場合には、別途適当な候補地を探さなきゃならぬという大変むずかしい実は作業になりまして、そういうものにつきましては、したがいまして、ずっと時期的には長年かかっておるということでございます。
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矢追秀彦#23
○矢追秀彦君 具体的にこの大阪はどういうふうな方向で行かれますか。
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長島敦#24
○政府委員(長島敦君) 御承知のように大阪は収容者が二千二百名を超えておりまして、大刑務所でございます。しかも現在までのところ、そういうこともございまして、代替地の提示がございませんものですから、普通の刑務所のいわば四つ分ぐらいに相当するわけでございまして、これを動かすにはいわば四つの刑務所を自前で場所を探して動かすというようないま事態にあるわけでございまして、そういう意味で非常に検討は進めておりますけれども、相当の期間がかかるという見通しでございます。
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矢追秀彦#25
○矢追秀彦君 最後に、大臣まとめてお伺いしますが、いまの大阪の問題、これは確かにいま言われた、なかなか大変だと思うんですよね、大きいところですから。しかし、場所が非常に場所なもんですから、やはり地元からはかなり強い要請が出てますし、特に堺市というのは最近どんどん人口がふえまして、全然昔の堺市とはもう様相を一変しておることは大臣もよく御承知と思いますので、これはひとつぜひ進めていただきたい。これはもちろんほかとの関連もあると思いますけれども、これについての大臣の所信と、それから先ほど来質問してまいりました登記行政につきましていろいろな問題がありますので、これも早急に、これはじみな問題でありますけれども、やはり国民の立場から考えますと、非常に大事な行政でありますので、増員の件あるいは事務処理の件、そういったものを含めまして前向きな検討をぜひお願いしたいと思いますが、この二点についての所信をお伺いして終わりたいと思います。
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稻葉修#26
○国務大臣(稻葉修君) 近年登記事件の増加に伴いまして、繁忙登記所において登記薄の閲覧監視体制が必ずしも十分ではございません。御指摘のとおりでございまして、かかる盲点が悪質な犯人につけ込まれる、そういうすきを与えている、はなはだ遺憾なことと考えております。そこで目下こういう事犯の発生を防止するために施設の整備、閲覧監視体制の充実等、諸施策を実施しているところでございます。登記に関する不祥事件の防止対策については十分力を入れてまいりたい所存でございます。
 大阪の刑務所の移転問題を御質問になりましたが、矯正局長が答弁いたしましたとおり、矯正局内に全国の刑務所の移転問題に関するプロジェクトチームをつくっておりまして、ここで計画策定中でございますが、問題のないところはどんどん、佐賀の問題であるとか、それから中野刑務所の問題であるとか、相当進行しておりますから、近いうちに解決すると思いますが、大阪の問題は土地が地元から提示されておりませんものですから、しかしそれは国がやるべきものですから、本来は。私が就任しまして、刑務所はやっぱりこういう状態になってきたわけだから、一度洗い直してブロックごとに大きな刑務所に統合したらどういうものだろうかというようなことを言って、それも一つの案だということになっておる現在の段階でございます。
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橋本敦#27
○橋本敦君 すでに明らかなように韓国では国家冒涜罪という形で刑法改正が行われました。まさに異常な形で国会外で与党だけで一分間で可決するという異常な状況でありますが、この法律の内容を調べてみますと、韓国の国家機関に対する反政府的な一切の言動が犯罪行為とされる危険性を持っている、こういう大変なファッショ的な法律である。私はこの問題についてきょう質問をしたいと思いますが、まず第一に、わが国の憲法は言うまでもなく言論、思想、表現の自由を保障している原則を貫いております。そういう点から言えば、わが国においてはかような法律は憲法上制定することを得ない違憲無効の法律である、こういうことがまず明らかではないかと思います。この点についての大臣の御意見はいかがでしょう。
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稻葉修#28
○国務大臣(稻葉修君) お説のとおりでございます。
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橋本敦#29
○橋本敦君 そして今次の韓国の改正刑法では、韓国内においての行為だけでなく、外国においても国家機関に対する反政府的言動が犯罪行為とされるという大変なものであります。わが国に例をとってみますと、わが国には多数の在日韓国人、朝鮮公民の皆さんがいらっしゃる。そういう在日韓国人の皆さんに対してもわが国内にある限り、当然憲法の言論、表現、思想の自由の保障規定は適用されるというように解すべきことは当然だと思いますが、この点も御異論がないと思いますが、大臣いかがでしょうか。
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