内閣委員会

1978-06-06 衆議院 全434発言

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会議録情報#0
昭和五十三年六月六日(火曜日)
    午前十時三十二分開議
 出席委員
   委員長 始関 伊平君
  理事 小宮山重四郎君 理事 高鳥  修君
   理事 藤尾 正行君 理事 村田敬次郎君
   理事 岩垂寿喜男君 理事 上原 康助君
   理事 鈴切 康雄君 理事 受田 新吉君
      逢沢 英雄君    関谷 勝嗣君
      玉生 孝久君    安井 吉典君
      新井 彬之君    市川 雄一君
      柴田 睦夫君    中川 秀直君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 金丸  信君
 出席政府委員
        内閣法制局長官 真田 秀夫君
        国防会議事務局
        長       久保 卓也君
        防衛政務次官  竹中 修一君
        防衛庁参事官  夏目 晴雄君
        防衛庁参事官  古賀 速雄君
        防衛庁参事官  番匠 敦彦君
        防衛庁長官官房
        長       竹岡 勝美君
        防衛庁長官官房
        防衛審議官   上野 隆史君
        防衛庁防衛局長 伊藤 圭一君
        防衛庁人事教育
        局長      渡邊 伊助君
        防衛庁衛生局長 野津  聖君
        防衛庁経理局長 原   徹君
        防衛庁装備局長 間淵 直三君
        防衛施設庁長官 亘理  彰君
        防衛施設庁総務
        部長      奥山 正也君
        防衛施設庁施設
        部長      高島 正一君
        防衛施設庁労務
        部長      菊池  久君
        外務省アジア局
        次長      三宅 和助君
        外務省アメリカ
        局長      中島敏次郎君
 委員外の出席者
        内閣官房内閣審
        議官      黒木 忠正君
        環境庁水質保全
        局瀬戸内海対策
        室長      岩崎 壽男君
        外務省国際連合
        局外務参事官  小林 俊二君
        運輸省航空局飛
        行場部計画課長 平井磨磋夫君
        気象庁総務部航
        空気象管理課長 小松  巖君
        内閣委員会調査
        室長      長倉 司郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月一日
 辞任         補欠選任
  小島 静馬君     早川  崇君
  関谷 勝嗣君     篠田 弘作君
  春日 一幸君     吉田 之久君
  柴田 睦夫君     三谷 秀治君
  田川 誠一君     中川 秀直君
同日
 辞任         補欠選任
  篠田 弘作君     関谷 勝嗣君
  早川  崇君     小島 静馬君
  吉田 之久君     春日 一幸君
  中川 秀直君     田川 誠一君
同月二日
 辞任         補欠選任
  新井 彬之君     沖本 泰幸君
  春日 一幸君     中井  洽君
  三谷 秀治君     柴田 睦夫君
  田川 誠一君     中川 秀直君
同日
 辞任         補欠選任
  沖本 泰幸君     新井 彬之君
  中井  洽君     春日 一幸君
  中川 秀直君     田川 誠一君
同月六日
 辞任         補欠選任
  田川 誠一君     中川 秀直君
同日
 辞任         補欠選任
  中川 秀直君     田川 誠一君
    ―――――――――――――
五月三十一日
 旧海軍特務士官、准士官の恩給格付是正に関す
 る請願(近藤鉄雄君紹介)(第五四四四号)
 同(池田行彦君紹介)(第五四五一号)
 同(大村襄治君紹介)(第五四五二号)
 同(渡辺美智雄君紹介)(第五四五三号)
 同(渡海元三郎君紹介)(第五五二〇号)
 旧国際電気通信株式会社社員期間の恩給等通算
 に関する請願(阿部昭吾君紹介)(第五四七〇
 号)
 同(楢崎弥之助君紹介)(第五四七一号)
 同(松本七郎君紹介)(第五四七二号)
 同(吉田之久君紹介)(第五四七三号)
 同(和田耕作君紹介)(第五四七四号)
 同(大柴滋夫君紹介)(第五五一八号)
 同(中川秀直君紹介)(第五五一九号)
 靖国神社公式参拝反対に関する請願(河上民雄
 君紹介)(第五四七五号)
 同(木原実君紹介)(第五四七六号)
 同(斉藤正男君紹介)(第五四七七号)
 同(田畑政一郎君紹介)(第五四七八号)
 同(松本七郎君紹介)(第五四七九号)
 同(荒木宏君紹介)(第五五二二号)
 同(東中光雄君紹介)(第五五二三号)
 同(正森成二君紹介)(第五五二四号)
 同(三谷秀治君紹介)(第五五二五号)
 陸上自衛隊習志野駐屯部隊演習場東端に下水用
 調整池設置に関する請願(鳥居一雄君紹介)(
 第五五二一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
六月五日
 軍嘱託旧特務機関員の恩給給付に関する陳情書
 (第三六七号)
 同和対策事業特別措置法の強化延長等に関する
 陳情書外六件(第
 三六八号)
 青少年の健全育成に関する陳情書外一件
 (第三六九号)
 元号の法制化に関する陳情書外十六件
 (第三七〇
 号)
 厚木米軍基地の返還に関する陳情書
 (第三七一号)
 従軍看護婦の補償措置に関する陳情書
 (第四〇八号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 小委員会における参考人出頭要求に関する件
 国の防衛に関する件
     ――――◇―――――
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始関伊平#1
○始関委員長 これより会議を開きます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会に設置いたしております同和対策に関する小委員会におきまして、明七日水曜日、参考人の出席を求め、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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始関伊平#2
○始関委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 なお、参考人の人選及び手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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始関伊平#3
○始関委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
     ————◇—————
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始関伊平#4
○始関委員長 国の防衛に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。上原康助君。
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上原康助#5
○上原委員 今国会もあと余すところ幾らもございませんが、防衛関係法案が今回は提出されていないということもありまして、本委員会における防衛論議もなかなか今日まで機会がなかったのですが、ようやくきょうと明後日、当面する防衛課題についての政府の御見解なりをお聞きし、いろいろ議論をする機会を得たわけです。限られた時間ではありますが、最近の防衛問題について、いろいろな角度から問題が提起をされているような感を受けますので、防衛庁長官並びに政府関係者の御見解を改めてお尋ねをしてみたいと思います。
 まず最初に、今国会再開直後の総理の施政方針で、国の防衛に関するという一項をわざわざ設けて、国民に国を守る気概を持てというような御発言などがきっかけとなって、防衛と憲法とのかかわりなどもいろいろと議論が出てきているわけですが、最近の一連の防衛論議について、直接の責任者である防衛庁長官はどのような御認識で、あるいはどのような心構えで対処しようとしておられるのか、まず、防衛に対するあるいは安全保障に対しての防衛庁長官の御所見を承ってみたいと思います。
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金丸信#6
○金丸国務大臣 防衛の問題につきまして今国会におきましても、予算委員会その他決算委員会等でもいろいろ御質問をいただいたわけでありますし、活発な論議、意見もあった、またこれが新聞、テレビ等にも取り上げられるという機会もあって、私はまことに好ましい結果だと思うのです。しかし、防衛という問題につきましては、自衛隊二十七万の隊員だけで日本の防衛ができるものではない、また自民党だけで日本の防衛ができるものではない、いわゆる日本の防衛は国民すべての合意の中でやらなくてはならない、私はこういう考え方でおるわけであります。しかし、私がいつも考えておりますことは、戦前の日本にしてはならない、こういう考え方で防衛問題に取り組んでおるわけでございます。
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上原康助#7
○上原委員 これから逐次お尋ねを進めていきますが、そうしますと長官は、現在の防衛あるいは自衛隊を指揮監督する直接の責任者であるというお立場で、特に問題になるのはシビリアンコントロール、いわゆる文民統制だと私は思うのですが、これまで文民統制、シビコンというものは十分その実を上げてきたとお考えなのか、あるいはいろいろとまだ足りない面があるというお考えなのか、その点、いまの御発言からシビコンということは出ませんでしたが、どういうお考えですか。
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金丸信#8
○金丸国務大臣 私は、文民統制、シビリアンコントロール、こういう問題につきまして先ほどもちょっと触れたのですが、戦前の日本にしてはいけないということが一番の歯どめだという感じがいたしておるわけであります。また、現在のいわゆる防衛に対する問題につきまして、シビリアンコントロールというものは完全かというような御質問もあるわけでありますが、法律の問題や予算の問題等は十二分に国会で審議され、なお重要問題につきましては国防会議等で十分な審議もする。また、総理も自衛隊の最大の指揮者でありますし、防衛庁長官もそうでありますが、これが文民であるという立場から言いましても、私は、現状の自衛隊はいわゆるシビリアンコントロールというものは完全に実施されているという感じはいたしておるわけでありますが、足らざるは足さなくてはならぬ、よろしくひとつ御指導いただけるところはいただきまして、それを将来のためにもいたしたい、こうも考えておるわけであります。
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上原康助#9
○上原委員 確かに防衛庁長官も自衛隊の制服でありませんし、文民の方がなっておられる、あるいは最高責任者である総理もそうだということは御答弁のとおりでありまして、また一方、国防会議というものも設置をされていることも理解をいたします。しかし、これは具体的に後ほどお尋ねをしますが、私は、必ずしも完全にその実を上げていない、そういう懸念を持ちますし、特に最近の動きというものは、文民統制どころか、むしろコントロールをすべき文民の方がいろいろと憲法との関係あるいは国会との関係を、無視ということまではいかないかもしれませんが、逸脱をした面が往々にしてあるという点を指摘せざるを得ないと思うのですね。
 そこで、きょう法制局長官にもおいでいただいたのですが、これまで政府が予算委員会なりあるいはその他の委員会でいろいろと統一見解をお出しになっているわけですが、私たちは自衛隊の今日の実力というもの、組織力というものは、これは紛れもなく戦力に値するという見解をとらざるを得ないわけですね。しかし、憲法上はそうではないんだ、さらに発展をしてきて、核兵器の保有も憲法第九条の二項に抵触するものではないんだというようなところまで今日発展をしてきているわけですね。
 そこで、改めて端的にお尋ねをしたいのですが、一体憲法上、わが国の防衛力整備なり自衛隊の自衛力という面で規制を受ける面、歯どめとなるということはどういう点があるのですか。
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真田秀夫#10
○真田政府委員 お答えを申し上げたいと思います。
 まず、考え方の基本といたしまして、憲法第九条は、なるほど「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」ということが書いてございますが、問題は、戦力ということの意味、内容でございまして、ただいま御質問の中で、現在の自衛隊は紛れもなく戦力であるというふうにおっしゃいましたけれども、私たちはそうは思っておらないのでございまして、憲法第九条第二項が保持を禁止している戦力というのは、日本が独立国として持っておる固有の自衛権というのがあるわけでございますから、その固有の自衛権を実効あらしめるといいますか、それを裏づけるために必要な最小限度の防衛力、実力部隊、これは憲法第九条第二項によっては禁止されておらないというふうに実は考えておるわけでございまして、現在の自衛隊は、もちろんいま私が申し上げました憲法が許容している範囲内のものであるというふうに考えておるわけでございます。
 そこで、恐らく御質問の真意は、自衛のために必要な最小限度というのではいかにも抽象的ではないか、自衛のために必要な最小限度という概念で、では一体どこまで持てるのか、一体歯どめはどうなるのかということだろうと思うのですね、御質問の御趣旨は。(上原委員「それは後で言うよ」と呼ぶ)その歯どめは、先ほど来申しましたように、これは自衛のため必要最小限度というのが実は大枠でございまして、そのために文民統制とかあるいは国防会議とか、あるいは最高指揮官は内閣総理大臣であり、あるいはまたその統括者は防衛庁長官で、いずれも文民である。しかも、その組織の中身については、毎年予算なりあるいは法律をもって国会の御審議を経ているというところで、実は一つの手続上の歯どめもあるというふうに考えておるわけでございます。
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上原康助#11
○上原委員 いまいみじくも、私がこれからお尋ねをしようということを想定して、きのうどんなことを聞くかということで、そのことも私は申し上げたから答弁が先走ったと思うのですが、いまの御答弁にしても、これまでの見解にしましても、そうしますと、自衛のための必要最小限度の範囲内の実力を保持することは、憲法九条第二項によって禁止されておらずと、こういう言葉で、表現でカバーといいますか、これに包含をされた形で、自衛のために必要最小限度の範囲内の実力という表現ですべてできるということになるわけですね。ここに国民は疑問を持っているわけですよ。必要最小限度の実力ということであるならば、当然そこには必要最小限度のパイというのは、非常に狭い範囲にしか解釈できない表現なんですね。しかし、非常に巧妙に考えたがゆえに、いろいろの面で誤解を与えている。
 そうしますと、憲法第九条でいわゆる放棄をしていること、戦争の放棄、戦力及び国の交戦権の否認ということでなされているわけですが、ここで言う戦争の放棄、あるいは武力及び国の交戦権の否認ということと、現在の自衛隊の必要最小限度の実力ということ、自衛権の行使という面とは矛盾する面も出てくるわけですね。私はそう思う。憲法九条で否認をしている、あるいは放棄をした戦力、戦争というものは、どういう意味ですか。どういうものを指しているのですか。
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真田秀夫#12
○真田政府委員 私たちの考えによりますと、憲法九条が放棄している戦争と、それからわが国に対して急迫不正な武力行使があった場合にそれを撃退するといいますか、専守防衛をするという概念とは、これは全く違うというふうに思うわけなんでございまして、いわゆる戦争ということになりますと、守るも攻めるもくろがねのとかなんとかというように、攻める方だって当然含まれるわけなんですが、そういうことはしない。ただ、日本も独立国でございまして、日本の国土なり国民を外敵から守るというのは、これは政治の最も大事な分野の一つであることは間違いないんで、そういう急迫不正な侵害といいますか、武力行使があった場合に、それを防ぐという範囲内のこと、これがすなわち自衛権の行使でございまして、これは戦争という概念とは違うというふうに考えております。
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上原康助#13
○上原委員 じゃ、九条で放棄をした戦争というもの、あるいは武力というのは、この自衛権の行使とは違うんだ。——概念的にはどうなるんですか。侵略戦争だけを放棄したということの意味に政府はとっておられるのか、あるいはそれ以外のすべての戦争をこの面では放棄していると私は思うんですね。いま専守防衛ということをおっしゃいましたが、専守防衛ということになると、あくまでも急迫不正の事態が生じて攻撃を受けた場合、武力侵害があった場合に、防衛の出動なり、わが国の自衛権の発動というものはあり得る、こういうふうに理解をしていいわけですね。
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真田秀夫#14
○真田政府委員 おっしゃいましたように、わが国に対して急迫不正なる武力行使が行われた、そういう場合にこれを防ぐというのが自衛権の発動で、これは戦争という概念ではございませんで、憲法が放棄している九条第一項に反するものではない、それがまさしく自衛権という概念でございます。
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上原康助#15
○上原委員 そうしますと、あくまでも専守防衛の基本というのは堅持をなさる。自衛権発動の三つの要件がありますね。急迫不正の事態が起きている。わが方から先に攻撃をしかけるとかあるいは相手の基地をたたくとか、そういうことはあくまでも専守防衛、あるいは憲法九条なりいまの自衛権の発動という範囲内ではできない、またやるべきでないという解釈をとっていいわけですね。そういうふうに理解をしていいわけですね。
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真田秀夫#16
○真田政府委員 ちょっとおっしゃる趣旨がはっきりしないのですが、専守防衛でございますから、急迫不正な侵害があった場合にこれを防ぐという国権の発動は、これは自衛権の行使でございまして、いわゆる自衛権の発動なり行使についての三要件というものをかねがね申しておりますが、その範囲内において急迫不正なる侵害を防ぐという行動をとることは、これは憲法上禁止されておらないというふうに考えております。
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上原康助#17
○上原委員 防衛局長、どうなんですか。ですから、急迫不正の侵害があった場合に自衛権の発動がある、これまで政府も一応そう言ってきたわけですね。したがって、そのおそれがある場合は先制攻撃なりできるのか。私たちはあくまでできないと思う、専守防衛という基本を維持する限り。それは後の話とも関連していきますので、だから専守防衛なんというのはナンセンスだという議論も出てきているわけです。そういう面は軍事上どういうようなことでいま自衛隊はやろうとしているのか、ちょっと御説明いただきたいと思います。
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真田秀夫#18
○真田政府委員 ただいまの御発言の中に、急迫不正なる侵害のおそれがある場合に、自衛隊が自衛権の発動ができるかという点がございましたが、そういうことはできない。おそれがあるという段階で、日本の自衛隊が自衛権の行使と称して防衛出動をするというようなことはできません。ただ、自衛隊法上、そのために準備といいますか、おそれが現実になった場合の準備として防衛出動等を命令することはありますけれども、いわゆる自衛権の行使そのものはできません。
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伊藤圭一#19
○伊藤(圭)政府委員 いま法制局長官から御答弁があったと同じように考えております。いま先生がおっしゃっている中に、あるいは予防戦争というふうな意味で、そのおそれがあるときに、先に行って、攻撃する可能性があるものをたたくというようなことについては、そういうことはできないというふうに考えているわけでございます。
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上原康助#20
○上原委員 そこで、さっきの必要最小限度の範囲の実力ということと、かつては、政府は近代戦争遂行能力という表現をお使いになったこともあるわけですね。近代戦争遂行能力と、統一見解でじばしば用いられている必要最小限度の実力というのとの違いですね、いまの自衛隊が目指している自衛力というか軍備、自衛力と軍備がどう違うのか、それも聞きたいわけですが、それのいわゆる目標といいますか、一つの到達点というのは、近代戦争遂行能力を保持していきたい、確保していきたいというところに定められていると私は思うのです。だから、われわれは問題があると言う。これを政府が近代戦争遂行能力という表現を使わずに、必要最小限度の範囲内の実力とか、そういうことに変わったのはどういう意味なのか、また、この違いはどういうふうに考えておられるのか、ぜひはっきりした御見解をお示しいただきたいと思うのです。
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真田秀夫#21
○真田政府委員 おっしゃいましたように、かつては、政府は、憲法第九条第二項で禁止されている戦力の定義、内容といたしまして、近代戦争遂行能力という言葉を用いておりました。そのときの中身でございますが、近代戦争遂行能力というのは、そのころの政府の説明によりますと、近代における攻守両面にわたりまして最新の兵器及びあらゆる手段方法を用いまして遂行される戦争、そういうものを指すものである。そういう理解のもとに、近代戦争遂行能力とは、そういう攻守両面にわたって、手段も無制限な手段を用いて行う戦争、それを独自で遂行することができるような、そういう総体としての能力を持った実力部隊を近代戦争遂行能力という言葉であらわしておったわけなんでございますが、これは御承知のとおり、昭和二十九年ごろからその表現を改めまして、現在政府が御説明申し上げておりますように、自衛のために必要な最小限度というふうに言いかえました。
 言いかえましたが、その言いかえたときの詳細な理由は、実は昭和二十九年のことでございますので、私自身、直接タッチしておりませんけれども、それはしかし概念としては、中身はそう変わったものじゃない。つまり、自衛のための必要最小限度の能力を超えるものは禁止されておる。それは言いかえれば、昔の言葉で言えば、近代戦争遂行能力のある実力部隊であるというふうに御理解いただいて結構であろうと思います。
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上原康助#22
○上原委員 しかし、いまの御答弁からしても全く同義語ではないわけでしょう、近代戦争遂行能力ということと。
 じゃ、言葉をかえてお尋ねしますが、近代戦争遂行能力は、憲法九条が許容する範囲の能力、実力ですか。
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真田秀夫#23
○真田政府委員 現在はそういう表現を用いておりませんが、先ほど申しましたような意味合いにおける近代戦争遂行能力のある実力部隊は、これは憲法第九条第二項で保持を禁止されておるというふうに御理解願います。
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上原康助#24
○上原委員 保持を禁止されているわけですね。
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真田秀夫#25
○真田政府委員 ただいま申し上げたとおりでございます。
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上原康助#26
○上原委員 防衛局長にお尋ねします。
 近代戦争遂行能力は、先ほどの法制局長官の御答弁にもあったわけですが、あらゆる戦争に対応できるというような趣旨ですね。そうしますと、当然核武装、核装備ということも近代戦争遂行能力には入る、これは常識ですよね。そうですね。
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伊藤圭一#27
○伊藤(圭)政府委員 ただいま法制局長官から御答弁がありましたが、従来法制局からの御答弁の中にございますように、攻守両面にわたる最新の兵器、あらゆる手段を用いて遂行される戦争、それを独力で行えるような能力というのが近代戦遂行能力でございます。したがいまして、あらゆる手段、方法を用いるという中には、当然核の戦争能力も持っているということであろうと考えております。
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上原康助#28
○上原委員 そうしますと、これはまた一つの問題が出てきたわけですが、憲法九条二項、あえて二項を引用しますが、二項では近代戦争遂行能力の保持は禁止していると、いまはっきり御答弁になったわけですね。近代戦争遂行能力というのは、あらゆる手段を用いて独力で対処する能力、いわゆる実力、軍備、軍事力だ。しかしまた一方では、必要最小限度の範囲内の実力は憲法は許容している、ここまではわかるわけです。
 では、必要最小限度の範囲内の実力の中で核兵器の装備はできるという解釈をしているということは、どうなるんですか。近代戦争遂行能力の保持というものは許されない、しかし必要最小限度の範囲内には核兵器の装備の許容まで憲法が否定しているものではないのだという統一見解と明らかに矛盾するのではないですか。ここに皆さんの統一見解なり解釈の仕方あるいはそのときどきの見解というものは、きわめて納得できない、納得しがたい問題があるということがいま指摘できるのじゃないですか。近代戦争遂行能力には明らかに核装備が入る、だから私たちは憲法九条の範囲あるいは憲法上は核兵器の装備はできないということを一貫して主張してきた。矛盾するんじゃないですか。
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伊藤圭一#29
○伊藤(圭)政府委員 ただいま申し上げましたように、近代戦遂行能力というのは、攻守両面にわたってあらゆる手段を用いて独力で戦う力というふうに申し上げました。したがいまして、その中には当然たとえば攻撃的な兵器も含んでいるわけでございます。したがって、攻撃的兵器の中には核兵器というものも含まれるということは当然あるわけでございます。しかしながら、憲法九条の解釈におきます最小限の自衛力という中で解釈上としては核兵器も否定していないと申しますのは、何度も御説明申し上げておりますように、純粋に防御的な兵器、そういったものであれば憲法がこれを否定しているものではないというふうに申し上げているわけでございます。
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