予算委員会

1978-10-02 衆議院 全325発言

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会議録情報#0
昭和五十三年十月二日(月曜日)
    午前九時三十分開議
 出席委員
   委員長 中野 四郎君
  理事 小此木彦三郎君 理事 加藤 六月君
   理事 栗原 祐幸君 理事 毛利 松平君
   理事 山下 元利君 理事 安宅 常彦君
   理事 大出  俊君 理事 近江巳記夫君
   理事 竹本 孫一君
      足立 篤郎君    井上  裕君
      伊東 正義君    奥野 誠亮君
      海部 俊樹君    金子 一平君
      北川 石松君    笹山茂太郎君
      塩崎  潤君    白浜 仁吉君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      谷川 寛三君    羽田  孜君
      藤田 義光君    古井 喜實君
      坊  秀男君    松澤 雄藏君
      松野 頼三君    渡辺 栄一君
      井上 普方君    石野 久男君
      石橋 政嗣君    岡田 利春君
      岡田 春夫君    川俣健二郎君
      小林  進君    藤田 高敏君
      武藤 山治君    横路 孝弘君
      池田 克也君    坂井 弘一君
      広沢 直樹君    二見 伸明君
      正木 良明君    大内 啓伍君
      河村  勝君    小林 政子君
      柴田 睦夫君    寺前  巖君
      東中 光雄君    大原 一三君
      小林 正巳君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  福田 赳夫君
        法 務 大 臣 瀬戸山三男君
        外 務 大 臣 園田  直君
        大 蔵 大 臣 村山 達雄君
        文 部 大 臣 砂田 重民君
        厚 生 大 臣 小沢 辰男君
        農林水産大臣  中川 一郎君
        通商産業大臣  河本 敏夫君
        運 輸 大 臣 福永 健司君
        郵 政 大 臣 服部 安司君
        労 働 大 臣 藤井 勝志君
        建 設 大 臣
        国土庁長官   櫻内 義雄君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長
        北海道開発庁長
        官       加藤 武徳君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長
        官)      安倍晋太郎君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)
        (沖繩開発庁長
        官)     稻村左近四郎君
        国 務 大 臣
        (行政管理庁長
        官)      荒舩清十郎君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 金丸  信君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      宮澤 喜一君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      熊谷太三郎君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 山田 久就君
        国 務 大 臣 牛場 信彦君
 出席政府委員
        内閣審議官   楢崎 泰昌君
        内閣法制局長官 真田 秀夫君
        内閣法制局第一
        部長      茂串  俊君
        内閣総理大臣官
        房総務審議官  大濱 忠志君
        総理府恩給局長 小熊 鐵雄君
        公正取引委員会
        委員長     橋口  收君
        公正取引委員会
        事務局経済部長 伊従  寛君
        警察庁刑事局保
        安部長     森永正比古君
        行政管理庁行政
        監察局長    佐倉  尚君
        防衛庁参事官  夏目 晴雄君
        防衛庁長官官房
        長       竹岡 勝美君
        防衛庁防衛局長 伊藤 圭一君
        防衛庁人事教育
        局長      渡邊 伊助君
        防衛庁装備局長 間淵 直三君
        経済企画庁調整
        局長      宮崎  勇君
        経済企画庁国民
        生活局長    井川  博君
        経済企画庁物価
        局長      藤井 直樹君
        経済企画庁総合
        計画局長    喜多村治雄君
        経済企画庁調査
        局長      岩田 幸基君
        科学技術庁原子
        力局長     山野 正登君
        科学技術庁原子
        力安全局長   牧村 信之君
        環境庁長官官房
        長       正田 泰央君
        環境庁企画調整
        局長      上村  一君
        国土庁長官官房
        長       河野 正三君
        国土庁長官官房
        審議官     四柳  修君
        国土庁土地局長 山岡 一男君
        法務省民事局長 香川 保一君
        法務省刑事局長 伊藤 榮樹君
        法務省入国管理
        局長      吉田 長雄君
        外務省アジア局
        長       中江 要介君
        外務省アメリカ
        局長      中島敏次郎君
        外務省欧亜局長 宮澤  泰君
        外務省中近東ア
        フリカ局長   千葉 一夫君
        外務省経済局長 手島れい志君
        外務省経済協力
        局長      武藤 利昭君
        外務省条約局長 大森 誠一君
        大蔵大臣官房審
        議官      米里  恕君
        大蔵省主計局長 長岡  實君
        大蔵省主税局長 高橋  元君
        大蔵省理財局長 田中  敬君
        大蔵省銀行局長 徳田 博美君
        大蔵省国際金融
        局長      宮崎 知雄君
        文部大臣官房長 宮地 貫一君
        文部省初等中等
        教育局長    諸澤 正道君
        文部省大学局長 佐野文一郎君
        文部省管理局長 三角 哲生君
        厚生大臣官房長 山下 眞臣君
        厚生省医務局長 佐分利輝彦君
        厚生省年金局長 木暮 保成君
        農林水産大臣官
        房長      松本 作衛君
        農林水産省経済
        局長      今村 宣夫君
        農林水産省農蚕
        園芸局長    二瓶  博君
        農林水産省畜産
        局長      杉山 克己君
        農林水産省食品
        流通局長    犬伏 孝治君
        食糧庁長官   澤邊  守君
        林野庁長官   藍原 義邦君
        水産庁長官   森  整治君
        通商産業省貿易
        局長      水野上晃章君
        通商産業省産業
        政策局長    矢野俊比古君
        通商産業省基礎
        産業局長    大永 勇作君
        通商産業省機械
        情報産業局長  森山 信吾君
        資源エネルギー
        庁長官     天谷 直弘君
        中小企業庁長官 左近友三郎君
        運輸大臣官房審
        議官      杉浦 喬也君
        運輸省海運局長 真島  健君
        運輸省航空局長 松本  操君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  寺島 角夫君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  神保 健二君
        労働省労政局長 桑原 敬一君
        労働省労働基準
        局長      岩崎 隆造君
        労働省職業安定
        局長      細野  正君
        労働省職業訓練
        局長      石井 甲二君
        建設大臣官房長 粟屋 敏信君
        建設省計画局長 丸山 良仁君
        建設省都市局長 小林 幸雄君
        建設省住宅局長 救仁郷 斉君
        自治大臣官房長 石見 隆三君
        自治大臣官房審
        議官      関根 則之君
        自治省行政局長 柳沢 長治君
        自治省財政局長 森岡  敞君
        自治省税務局長 土屋 佳照君
 委員外の出席者
        予算委員会調査
        室長      三樹 秀夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
十月二日
 辞任         補欠選任
  澁谷 直藏君     北川 石松君
  正示啓次郎君     渡辺 栄一君
  根本龍太郎君     羽田  孜君
  松野 頼三君     井上  裕君
  兒玉 末男君     武藤 山治君
  浅井 美幸君     正木 良明君
  矢野 絢也君     池田 克也君
  小平  忠君     河村  勝君
  小林 政子君     柴田 睦夫君
同日
 辞任         補欠選任
  井上  裕君     松野 頼三君
  北川 石松君     澁谷 直藏君
  羽田  孜君     根本龍太郎君
  渡辺 栄一君     正示啓次郎君
  池田 克也君     矢野 絢也君
  正木 良明君     浅井 美幸君
  柴田 睦夫君     東中 光雄君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和五十三年度一般会計補正予算(第1号)
 昭和五十三年度特別会計補正予算(特第1号)
 昭和五十三年度政府関係機関補正予算(機第1
 号)
     ――――◇―――――
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中野四郎#1
○中野委員長 これより会議を開きます。
 昭和五十三年度一般会計補正予算(第1号)、昭和五十三年度特別会計補正予算(特第1号)及び昭和五十三年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三件を一括して議題とし、質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。武藤山治君。
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武藤山治#2
○武藤(山)委員 私は、日本社会党を代表して、トップバッターを引き受けましたので、きょうは、福田総理大臣を中心にして閣僚の連帯責任という立場に立って、的確な、明確な答弁をいただきたいと思います。
 総理も御承知のように、この臨時国会で総理の所信表明演説を聞いて、どの新聞も、ほめている新聞が一つもありません。「意欲だけが先行した首相演説」「説得力乏しい政府演説」「国民の胸に響かぬ首相演説」「あすの具体策欠く首相演説」「当面の施策を親切に答えない首相演説」、これは各新聞の社説であります。
 さらに、衆参両院の十名に及ぶ質問がありました。その結果についてまた新聞が報道しておりますが、協調と連帯を口にする総理が、答弁の姿勢の中で連帯と協調を感ずるような姿勢が全くない。対話をしようという、野党の意見に耳を傾けようという姿勢が全くない。いたけだかで、高飛車で、何か歯車が狂っているようである。自画自賛で、反省も、国民に協力を求める姿勢もない。これでは国民の胸になるほどと落ちないと思うのであります。
 なぜ総理は、従来のような姿勢から、今回このような指摘を受けるような姿勢にお変わりになったのでしょうか。体の調子でも悪いのでしょうか。それとも、総裁選が目の前に近づいて、精神的な不安、動揺が心の中にあるのでしょうか。それとも「首相にほしい思考する時間」、物を考える時間、総理のあの日程を見ると総理は一体本を読む時間などあるのだろうか、こういう投書が朝日新聞の十月一日朝刊の「声」の欄に出ておる。この三つばかり予想されるのでありますが、総理が、もっと中身のある、濃い、国民の聞きたい問題に国の最高権力者としての立場からもっと親切に具体的に答えられない理由は何でございましょうか、総理の見解をまず承っておきたいと思います。
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福田赳夫#3
○福田内閣総理大臣 私はかなり率直にお答えをいたしておるつもりでございます。新聞の論説を引かれましたが、私も新聞の論説、大体見出しはずっと長い間読んでおりますけれども、首相演説なんかについて、ああ、いい首相演説であったというような評価のあったことを私は覚えておりません。いま、意欲はあれど具体性に欠けるなんというような表題があったという話ですが、意欲があるということを認めただけでも、かなり私の所信表明を評価してくれたのじゃないか、私はそのように思いますが、とにかく私は、連帯と協調、この精神にいささかも欠けるところはありません。また、きょういろいろ御質問がありましょうけれども、私は誠意を尽くしてお答えを申し上げたい、このように考えております。
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武藤山治#4
○武藤(山)委員 政治姿勢、外交、防衛、有事立法などについては、午後、前書記長の石橋委員から詳細御質問がありますから、私は、きょうは経済問題に限定をして、総理の見解並びに閣僚の統一ある答弁を承りたいと思うのであります。
 大蔵大臣は、本会議の所信表明演説の中で、経済成長、名目一二%、実質七%については確実に達成することができると述べております。また、総理は「明年以降の明るい展望を切り開いてまいります。」と演説をしております。また、参議院の本会議の答弁の中で、七%成長は責任を持って達成するとも答えたようであります。
 総理、いま日本の経済はうまくいっているのか、運営はうまく行われているのか、総理の認識からまずお尋ねをしたいと思います。
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福田赳夫#5
○福田内閣総理大臣 五年前の石油ショックで、世界じゅうの経済が混乱をしているのです。その混乱の中としては、私は、わが国の経済はまあまあいいところをいっている、このように見ております。国内的側面を見てみますと、国民の消費は着実に伸びておる。また設備投資も、政府の見通した見解のような趨勢をたどっておる。住宅投資、これは躍進をしておる。在庫調整、これも順調に動いておる。それから政府の予算の執行、これがかなり活発な動きをいたしておるわけであります。そういうことで、国内的側面は概していいのです。
 ただ私は、総体の日本の経済とすると、外的側面、つまり輸出が、ドル安、円高の影響を受けまして鈍化の傾向を示しておる。これがいま日本の国内全体の経済の足を引っ張っておる。いま、大体日本の経済はいい方向へ動いておるけれども、黒一点、これがある。何だというと、これは為替不安、これが日本の経済の成長を妨げておる、こういうふうに私は見ておるのです。でありますから、これをほうっておきますと、七%成長、なかなかむずかしい。そこで外的要因、つまり輸出の鈍化、これの国内経済に及ぼす影響を補うということで、補正予算その他の総合対策を講じましてその落ち込みを補っていこう、こういう考えでございます。
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武藤山治#6
○武藤(山)委員 総理は、経済運営はうまくいっているかという質問に対して、まあまあいいところへいっている、そして中身を少々述べたのでありますが、輸出の面だけがうまくいっていない、こういう認識のようであります。
 私は、経済というのは、物価が安定をしていればそれですべてよろしいとか、あるいは七%が実現すればすべてがうまくいっているなんという単純な経済観というのは間違いだと思うのであります。
 いま日本を見渡すと、総理、国際収支の不均衡、これは世界じゅうから日本が指摘をされておる。この不均衡の問題、あるいは雇用需給の不均衡、失業者が百二十一万人もいる、均衡がとれていない、これは経済がへまをいっている証拠なのであります。財政収支の不均衡、四十三兆円も借金のある財政、特に国債発行に踏み切ったのは福田大蔵大臣のときなのです。それまで日本の財政は国債発行を禁止していた。責任は重いですよ。しかも、その不均衡はますます大きくなっている。来年度予算もまた、この不均衡は大きくなるでしょう。この国際収支の不均衡や雇用需給の不均衡、財政の不均衡をもたらした政府の経済運営はうまくいっているのですか。私はうまくいっていないと思うが、もう一度はっきり答えてください。
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福田赳夫#7
○福田内閣総理大臣 個々の側面では問題もあります。ことに雇用、これはただいま申し上げました黒一点ですね。つまり対外的要因、こういうようなことで日本経済全体の成長がうまくいっておらぬというその結果として雇用の問題が出てくるわけです。
 また財政の不均衡、これは私は相当大きな問題だと思うのです。経済だけをとってみますれば、そう時間をかけずにいいところへ安定させ得る、こういうふうに私は思っておりますが、しかし、それは後遺症が残る。その後遺症の最大のものは財政だ、財政の赤字である、このように考えておるわけでありまして、いま経済は安定に向かって動いておる。しかし、これは財政の犠牲の上において動いておると言っても過言でない状態です。それはよく承知しております。
 それから、国際収支はいいと言えばいいのです。よ過ぎて問題がある、そういう状態でありまして、過ぎたるは及ばざるがごとしということがありますけれども、過ぎたる面を調整しなければならぬ、このように考えております。
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武藤山治#8
○武藤(山)委員 過ぎたるは及ばざるにまさるという話ですが、国際収支がべらぼうに黒字になって、サウジアラビアの次に日本の外貨がたまり過ぎるということが国際経済の不均衡をもたらすのです。日本が黒字をたくさんためればいいことじゃないのです。総理、経済がうまくいっているというのは、常に均衡を保つということなのです。これは経済学の初歩じゃありませんか。均衡を保たないで、どこか突出部門が余りにも出過ぎたり、へこみ過ぎたりするということは、経済運営がうまくいっていないのです。経済というのは常に均衡を目指す。どうも総理大臣の経済観はそうじゃないのだね。国際収支が、たくさん外貨がたまったから経済はうまくいっているのだ、この感覚が間違いなのだ。総理は経済学をどこで勉強したのですか。一高ですか、東大の経済学部ですか。大蔵省の主税局や主計局だけで勉強した感覚で今日の世界経済は乗り切れませんよ。私は、やはり経済というものは、均衡ある発展をするところに経済の真のあるべき姿があると思うのだ。
 経済を担当する経済企画庁長官宮澤さん、あなたの経済観はどうですか。
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宮澤喜一#9
○宮澤国務大臣 先ほど総理の言われましたように、石油危機以後のショックから安定成長に移行しようという、やはり移行期をここ何年か過ごしておるわけでございますから、その間におきまして、国際収支のアンバランスであるとか、国内の貯蓄、投資のアンバランスであるとか、財政のアンバランスであるとか、雇用であるとか、いろいろ問題がありますことは確かに御指摘のとおりでございます。しかし、これは移行期でございますので、やはりそういう現象が起こっておりますので、そういうアンバランスを少しずつ解消する方向に向かってわが国経済が進んでいるということを総理は指摘しておられるものと思います。
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武藤山治#10
○武藤(山)委員 そのアンバランスを解消しようとして補正予算が出てきたのはわかっているのですよ。しかし、そうなっているのは経済がうまくいっていない証拠じゃありませんかという質問なのです。だから、うまくいっていないから、これから手だてをこのようにこうしてトンネルから抜け出ますと言うなら答弁になる。うまくいっているのかいっていないのかということを聞いている。私は、均衡を破壊しているからうまくいっていないという判断なのです。総理、これでうまくいっているのですか。
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福田赳夫#11
○福田内閣総理大臣 先進工業国は、どの国をとらえてみましても、インフレで弱っている国もある、あるいは国際収支の大赤字で弱っている国もある、あるいは失業で非常に苦しんでいる、こういうのは世界共通の現象です。そういう中とすればわが国はまあまあという動きを示しておる、こういう認識なのです。その理由は一体どこにあるのだということを先ほどるる申し上げた、こういうことでございます。
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武藤山治#12
○武藤(山)委員 総理、まあまあということは、うまくもいっていないが、悪くもいっていない、プラス・マイナス・ゼロのところだという意味ですか。
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福田赳夫#13
○福田内閣総理大臣 まあまあというのは、よくいっているというところにアクセントがあるのですが、よくいっているというのは無条件でよくいっているというわけではないのだ、問題もあるのだ、その問題のあるところにいま取り組んでおる、こういうことでございます。
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武藤山治#14
○武藤(山)委員 時間が限られておりますから先へ進みますが、現在の経済成長の瞬間風速は一体どのくらいになっておりますか。
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宮澤喜一#15
○宮澤国務大臣 国民所得の暫定統計、いわゆるQEによりますと、一-三月期実質国民総支出二・五%、四-六月期一・一%でございます。
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武藤山治#16
○武藤(山)委員 その数字は、もし年率に換算するとどういうことになりますか。
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宮澤喜一#17
○宮澤国務大臣 一-三月期で申しますと一〇%を超える年率でございます。四-六月期で申しますと五%をちょっと割る年率でございます。
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武藤山治#18
○武藤(山)委員 七-九の予想でありますが、これはいろいろ企画庁、通産省あるいは銀行やそれぞれの調査機関も見通しをやや発表しておりますが、政府、企画庁の観測では七-九は大体どのくらいになりそうですか。
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宮澤喜一#19
○宮澤国務大臣 先ほど武藤委員もお述べになりましたように、一-三月の二・五%のうち、輸出、輸入の関係の海外経常余剰がプラス〇・九貢献をいたしておりました。しかるところ、四-六月の一・一は海外経常余剰が逆にマイナスの一・〇、マイナスの貢献になりまして、そこで二ポイント、スイングがございましたために、全体としては一・一に落ちたわけでございます。内需につきまして申しますと、四-六月の内需は二・三でございますので、これは年率にいたしますと九・五ぐらいになっております。したがいまして、七-九を占いますものは、いわゆる海外経常余剰、輸出の数量の減りと輸入の数量の増、その両方がどれぐらい内需のプラスの足を引っ張るかということにかかってまいりますが、この点は輸出数量、輸入数量がまだはっきりいたしておりませんし、統計がはっきりいたしませんので、十二月の初めごろになりませんと七-九の数字がはっきりいたしません。この輸出の減、輸入の増という、おのおの数量でございますが、経験が実は初めてのことでございますので、私ども経済研究所でもその辺の予測をいたしかねておるのが実情でございます。
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武藤山治#20
○武藤(山)委員 まだ計算をいたしかねる、十二月ごろでないとわからぬ、こういうわけでありますが、大方の民間の報道では、七月-九月の成長率は年率にして一・三程度だろう。そうすると一-三が一〇%、四-六が五%、七-九が一・三ぐらいのGNPベース。こうなると七月-九月は非常に悪いですね。それが十二月でないと政策手段の対応ができないということになりますと、これはまた後手になりますね。この九月二日の総合経済対策というのは一体何月の指数をもとにしてやったのですか。三カ月もたたぬとわからぬということになりますと、四-六の数字、年率にして大体五%程度の経済成長を基準にして今回の二兆五千億円の事業規模というものを決めたということになりますね。そうすると、ボン会議以降特に円高になったのですから、七-九は特に悪いのですよ。七、八が特に円高、急上昇したのですからね。わずか二カ月で十円以上上がったのですからね。そういうものを織り込んでないのです。今度の政府の見通しの中に。私がいま言いたいのは、一・三に落ちるという七-九のこの悪い状況というものが今回の補正予算に反映されていないのではないかということなんです。総理、どうなんですか、織り込んであるのですか。勉強する時間がなくてそういうことはわからぬですか、どうですか。
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福田赳夫#21
○福田内閣総理大臣 過去の実績も見るのです。しかし同時に、これからの先々を展望いたしまして計画をいたしておるわけでありまして、二、三カ月も前の統計だけを見てそれで対策を講ずるというようなことはしておりませんし、そうすべきものでもない、このように考えております。
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武藤山治#22
○武藤(山)委員 総理はそういう強弁をするけれども、これは専門家の学者の間でも、たとえば下村治さんも金森さんも、あるいは日銀の元調査局長も、みんなそういう点を心配していますね。ですから、大方の専門家は、今回の補正を組んでも七%実現は不可能だ、そうはっきり断定していますね。七%絶対できると強気で言い張っているのは、日本じゅうで福田総理ただ一人だ。これはどちらが正しいのか。そう言い張る必要ないと思う、総理。経済というものはやはり動くのです。総理が幾ら七%必ずできるといばってみても、経済は総理が一人で営んでいるのじゃないのです。経済というものは一億一千五十万の全国民の心理の動きなんです。総和なんです。企業のそれぞれの経営者の行動によって経済というのは数字にあらわれてくるものなんです。それを総理は、おれが決断をした七%は絶対できるなんて言い張れるのですか、神様でもない人間が。もうちょっと謙虚に、経済の動きというものを、経済の本質というものを踏まえて、野党との討議の際に柔軟性を持つべきが、経済見通しの議論をする際の姿勢であるべきだと思う。どうでしょうか、総理、七%は絶対できるのですか。
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福田赳夫#23
○福田内閣総理大臣 七%七%とおっしゃいますが、七%ちょっきりということを言っているわけじゃないのです。御指摘のように私は神様じゃない。その私が、七%ちょっきりにこの膨大な日本経済の成長がおさまる、そんなようなことは考えていませんよ。七%程度、こういうことを考えておるわけなんです。その七%程度へ向けてわが国の経済は今度の施策を加えますれば動く、こういう確信を持っておる、こういうことを申し上げておるわけです。その確信を固めた理由につきましては、また経済企画庁を中心にいたしましてるる御説明申し上げます。
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武藤山治#24
○武藤(山)委員 七%という数字を少々変更して七%前後、いいですね、前後。そうすると、参議院で七%は責任を持つとこう言った、その責任を持つという意味はどういうことなんですか。
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福田赳夫#25
○福田内閣総理大臣 どこまでも七%程度ということでありますが、七%程度の成長につきましては、これは私は責任を持ちます。これからもいろいろ変動がありましょう、世界経済の中の日本経済でありますから。世界経済波高し、その中の日本経済でありますから、いろいろ影響もありましょう。ありましょうが、七%程度の成長は実現をするということを決意をいたしておるわけでありますから、それにつきましては私は責任を持つ、こういうことであります。
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武藤山治#26
○武藤(山)委員 責任を持つということはいろいろな意味がありますね。責任を持つということは、できなかったときには総理をやめて国民におわびするという意味、あるいは、これでできそうもない場合は補正を組んで第二次補正でできるように責任を持つ、あなたの言う責任を持つという中身、意味はどういうことなんですか。
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福田赳夫#27
○福田内閣総理大臣 まあ、責任を持つと私が申し上げれば、あなたも政治家だ、それで十分御理解がいくのじゃないか、こういうふうに思いますが、とにかく七%程度の成長につきましては、これができなかったという際におきましては、その際私は責任を持ってこれに対処する、こういう決意でございます。
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武藤山治#28
○武藤(山)委員 どうもその責任を持つという意味がさっぱり――皆さん、わかりますか。ヤジあなたも政治家だからわかるでしょうじゃ、私はわからぬ。だから、私は責任を持つということは、たとえば、この十二月ごろ一-三の状況を見渡すととても七%はできそうもないというときには、総理の責任において第二次補正を組む気持ちだというのか、それとも政治家として雄渾の気風を唱える総理だったら腹を切る、そうでしょう。雄大でたくましい人間像をつくろうというのだから、それはやはりそのくらいな覚悟がなきゃ。腹を切る、腹を切るということは辞職をするということですね。責任を持つという言葉はそう軽々と一国の総理大臣が使える言葉じゃないだけに、私はいまここで聞いているのですよ。あなたがそれをどこまで本気で考えているのか。野党の追及をかわすためのその場限りの責任逃れでは、私は、国民は納得せぬと思うのであります。まあ総裁に大平さんがなるのか福田さんがなるのかわからぬから、来年になって責任をとれと言ったって、おれは総理じゃないよと言われればそれっきりだけれども、しかし、それはわからぬですね。しかし、政治家がそういうことを発言するからには、やはり野党の皆さんとも、十分経済動向を勘案して七%ができそうもないときには補正をまた皆さんに相談しましょう、そういう責任の持ち方もあるのですよ。どっちなんでしょうか。
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福田赳夫#29
○福田内閣総理大臣 経済運営はただ単に補正だとか財政、それだけの問題じゃないのです。これは、財政を経済運営の手段として使うときもある、あるいは金融を使うこともあります。あるいはその他の経済施策を使うこともあります。いずれにいたしましても、機動的、弾力的にこれからの経済運営には対処いたしまして、終局において七%程度の成長は実現をする、こういうことを私は申し上げておるわけでありまして、まあ、責任のとり方の態様はどうだというようなお話でございますが、それはその際の問題でありまして、もしできなかったら大いに私を責め立ててください。私はその際はしかるべき責任をとる、こういうことを申し上げておきます。
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