社会労働委員会

1982-04-22 衆議院 全315発言

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会議録情報#0
昭和五十七年四月二十二日(木曜日)
    午前十時三分開議
 出席委員
   委員長 唐沢俊二郎君
   理事 今井  勇君 理事 大石 千八君
   理事 丹羽 雄哉君 理事 深谷 隆司君
   理事 金子 みつ君 理事 田口 一男君
  理事 平石磨作太郎君 理事 米沢  隆君
      小沢 辰男君    金子 岩三君
      竹内 黎一君    戸沢 政方君
      長野 祐也君    浜田卓二郎君
      牧野 隆守君    山下 徳夫君
      大原  亨君    川俣健二郎君
      川本 敏美君    田邊  誠君
      栂野 泰二君    中村 重光君
      永井 孝信君    森井 忠良君
      西中  清君    小渕 正義君
      浦井  洋君    小沢 和秋君
      菅  直人君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 森下 元晴君
 出席政府委員
        厚生大臣官房会
        計課長     坂本 龍彦君
        厚生省公衆衛生
        局長      三浦 大助君
        厚生省援護局長 北村 和男君
 委員外の出席者
        議     員 森井 忠良君
        外務大臣官房外
        務参事官    遠藤 哲也君
        社会労働委員会
        調査室長    河村 次郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十二日
 辞任         補欠選任
  池端 清一君     大原  亨君
  田邊  誠君     中村 重光君
  塩田  晋君     小渕 正義君
同日
 辞任         補欠選任
  大原  亨君     池端 清一君
  中村 重光君     田邊  誠君
  小渕 正義君     塩田  晋君
    ―――――――――――――
四月二十一日
 老人保健医療制度の改善に関する請願外一件(
 田邊誠君紹介)(第二四三九号)
 原子爆弾被爆者等の援護法制定に関する請願(
 小川省吾君紹介)(第二四四〇号)
 同(加藤万吉君紹介)(第二四四一号)
 同(川本敏美君紹介)(第二四四二号)
 同(田口一男君紹介)(第二四四三号)
 同(上田哲君紹介)(第二四九九号)
 同外二件(斎藤実君紹介)(第二五〇〇号)
 同(渡部一郎君紹介)(第二五〇一号)
 同(長田武士君紹介)(第二五四二号)
 同外一件(吉浦忠治君紹介)(第二五四三号)
 同(枝村要作君紹介)(第二五七八号)
 同(沖本泰幸君紹介)(第二五七九号)
 同(角屋堅次郎君紹介)(第二五八〇号)
 民営旅館業の経営安定に関する請願(今枝敬雄
 君紹介)(第二四四四号)
 同(野中英二君紹介)(第二四四五号)
 同(宮崎茂一君紹介)(第二四四六号)
 同(住栄作君紹介)(第二五〇二号)
 同(渡辺省一君紹介)(第二五〇三号)
 同(愛野興一郎君紹介)(第二五四四号)
 同(保利耕輔君紹介)(第二五四五号)
 同(細田吉藏君紹介)(第二五四六号)
 同(山下元利君紹介)(第二五四七号)
 同(渡辺省一君紹介)(第二五四八号)
 同(奥田敬和君紹介)(第二五八一号)
 同(亀井善之君紹介)(第二五八二号)
 同(川田正則君紹介)(第二五八三号)
 同(北口博君紹介)(第二五八四号)
 同(小宮山重四郎君紹介)(第二五八五号)
 同(塩川正十郎君紹介)(第二五八六号)
 同(関谷勝嗣君紹介)(第二五八七号)
 同(橋口隆君紹介)(第二五八八号)
 同(浜田卓二郎君紹介)(第二五八九号)
 同(森喜朗君紹介)(第二五九〇号)
 同(渡部恒三君紹介)(第二五九一号)
 同(渡辺省一君紹介)(第二五九二号)
 年金の官民格差是正に関する請願(田邊誠君紹
 介)(第二四五六号)
 身体障害者に対する福祉行政改善に関する請願
 (田邊誠君紹介)(第二四五七号)
 障害福祉年金受給者の所得制限廃止に関する請
 願(田邊誠君紹介)(第二四五八号)
 労災年金と厚生年金等の完全併給に関する請願
 (田邊誠君紹介)(第二四五九号)
 同(中路雅弘君紹介)(第二四九六号)
 在宅重度障害者の介護料支給に関する請願(田
 邊誠君紹介)(第二四六〇号)
 労働者災害補償保険法の改善に関する請願(田
 邊誠君紹介)(第二四六一号)
 無年金脊髄損傷者救済に関する請願(田邊誠君
 紹介)(第二四六二号)
 在宅重度障害者の暖房費支給に関する請願(田
 邊誠君紹介)(第二四六三号)
 身体障害者の雇用に関する請願(田邊誠君紹
 介)(第二四六四号)
 同(中路雅弘君紹介)(第二四九七号)
 労災重度被災者の暖房費支給に関する請願(田
 邊誠君紹介)(第二四六五号)
 労災脊髄損傷者の遺族に年金支給に関する請願
 (田邊誠君紹介)(第二四六六号)
 労災重度被災者の終身保養所設置に関する請願
 (田邊誠君紹介)(第二四六七号)
 重度障害者の福祉手当増額に関する請願(田邊
 誠君紹介)(第二四六八号)
 旧々労災被災者に労働者災害補償保険法適用に
 関する請願(田邊誠君紹介)(第二四六九号)
 同(中路雅弘君紹介)(第二四九八号)
 労災年金の最低給付基礎日額引き上げに関する
 請願(田邊誠君紹介)(第二四七〇号)
 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(山原
 健二郎君紹介)(第二四九五号)
 重度戦傷病者と妻の援護に関する請願(天野公
 義君紹介)(第二五三九号)
 同(加藤紘一君紹介)(第二五九三号)
 理容師の資格免許制度堅持に関する請願(澁谷
 直藏君紹介)(第二五四〇号)
 国立腎センター設立に関する請願(中井洽君紹
 介)(第二五四一号)
 療術の制度化促進に関する請願外一件(小沢辰
 男君紹介)(第二五七七号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 小委員会における参考人出頭要求に関する件
 原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出第三九号)
 原子爆弾被爆者等援護法案(森井忠良君外六名
 提出、衆法第一三号)
     ――――◇―――――
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唐沢俊二郎#1
○唐沢委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案及び森井忠良君外六名提出、原子爆弾被爆者等援護法案の両案を議題とし、質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。丹羽雄哉君。
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丹羽雄哉#2
○丹羽(雄)委員 原爆特別措置法改正案と五党提案の原爆被爆者等援護法案が提案されておりますが、まず最初に五党提案について森井議員に一、二お尋ねしたいと思います。
 提案説明の中で森井議員は、原爆投下は国際法の違反である、戦争に負けても、違法な行為をされたのだから当然アメリカに賠償要求できる、それを国は、日本国政府は平和条約で放棄したのだから、被爆者が国家補償を要求するのは当然の権利である、こういう組み立て方をしていらっしゃるわけでございますけれども、そもそも戦争状態においてどの行為が国際法違反であり、どの行為が国際法に反してない、こういう論議は余り意味がないことではないか、こういうふうに私は思うわけであります。戦闘行為に対して実効性があるとは思えない国際法の問題をあえて持ち出している根拠を、まず最初にお聞きしたいと思います。
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森井忠良#3
○森井議員 戦時国際法というのは、戦争が始まりまして、そしてその交戦国を拘束する覊絆、法律でございます。したがいまして、もちろんこういった国際的な条約が締結をされる場合には、通常平和時に締結されることが多いわけでございますが、あくまでも紛争が起きた場合にお互いにこれとこれは守ろうではないかということで戦時を想定して戦時国際法というのはできたものでございます。したがいまして、交戦国の間では全く意味をなさないという議論には至らないと思っておるわけでございます。
 それから今度の場合、私どもは原爆は国際法違反だと明確に位置づけておるわけでございますが、それは例のヘーグの陸戦法規、それを根拠にいたしております。これによりますと、毒ガスあるいは細菌兵器、生物化学兵器といった大量、無差別に殺戮をする兵器はいけないということになっているわけでございます。これと原子爆弾と比較いたしますと、いま申し上げましたような爆弾よりははるかに残虐性の強い兵器だということで、私どもは毒ガス、生物化学兵器以上の兵器であるという位置づけをいたしまして、明確に国際法違反だ、こう位置づけておるわけでございます。
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丹羽雄哉#4
○丹羽(雄)委員 私が議員にお尋ねしたいのはそういうことじゃないのです。確かに私も原爆は明らかに国際法違反である、この事実は認めるわけでございますけれども、その傷害作用の差はありますけれども、二十年三月十日東京に行われた焼夷爆弾によるじゅうたん爆撃、これも私は国際法違反である。それから浜松の艦砲射撃、これも無差別の国際法違反である。私、決して国際法違反がいいということを言っておるわけではないわけでございまして、皆国際法違反によって行われている。それで国際法違反によって被害をみんな受けているわけでございまして、戦争によって被害を受けた大部分の国民を補償しなければならない。
 そこで問題は、一般の戦災者、戦災者の中には子供を亡くしたりあるいは片足を失ったりした方もおるわけでございまして、問題は、こういう戦災者とこの被爆者との間の関連をどうするか、これは私は大変むずかしい問題ではないか、こういうふうに考えるわけでございます。この区別をどういうふうにするか、もう一度お聞きしたいと思います。
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森井忠良#5
○森井議員 よく言われるわけでございますが、戦争犠牲者にはさまざまな形態があると思うわけでございます。たとえばいまの例で申し上げますと、焼夷弾等によりまして無差別に爆撃を受ける、そういう場合には家屋等の財産の被害も当然出てくるでしょう、それから身体、健康上の被害も出てくるわけでございます。私どもの考え方は、財産被害は言いたいところだけれども、これはやはりいまの諸情勢から見ると財産被害まで要求するというのは非常にむずかしい。そういった観点から自制をいたしまして、健康被害あるいは生命の被害に限って国家補償を要求してきたという経過があるわけでございまして、その気持ちは変わりません。
 しかし、それにいたしましても、原爆の被爆者といま御指摘になりましたような一般戦災者との関係におきましても、たとえば亡くなった方の遺族については同じようなことが言えるじゃないか、あるいは体に障害を受けられた方についても原爆被爆者と何ら変わらないじゃないか、そういった意見があるわけでございますけれども、私どもは、結論から申しますと、いずれも少なくとも生命、身体の被害については国家が補償すべきであるという考え方に立っていますが、その中でもやはり緩急順序をつけざるを得ない。国の予算にも限界がございましょうし、国民的な世論からしてもやはり順序をつけるべきだろうということで、まず原爆被爆者の救済に努力したい、こういうことで御提案を申し上げておるわけでございまして、先生すでに御案内のとおり原爆の熱線、爆風あるいは放射能による障害、こういったものは一般戦災者の方と比べて非常に厳しいものがある。しかも原爆の場合は一発の爆弾で瞬時にして何十万という方の生命を失うというふうな残忍さがございます。かてて加えて、放射線障害をお受けになった方は、戦後三十七年たっていますがいまもってまだ原爆に起因するところの疾病で呻吟をしておられるわけでございまして、まずそういった方から救済をしていこうじゃないかという形で、順序をつけているわけでございます。
 しかし、私どもとしては、いま申し上げましたように、たとえば遺族というふうな場合を考えますと、一般戦災者の方も原爆で亡くなられた方もそういう意味では同じような立場にありますから、弔慰の念をあらわす具体的な方法としては、やはり一般戦災者のことも当然考えてやらなければいけませんし、現に私どもは各野党と御相談をいたしまして、毎年参議院に戦時災害援護法という一般戦災者を対象にした援護法案を提案しておるわけでございます。
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丹羽雄哉#6
○丹羽(雄)委員 被爆者に手厚い保護を加えるということについては、私も全く森井議員と同様でございます。
 森井議員への質問はこの辺で終わらしていただきまして、次に厚生省にお尋ねしたいと思います。
 被爆者に対する重要対策の一つとして、原爆投下によって亡くなられた方に対する弔慰金及びその遺族に対する遺族年金の支給を要求する声が年年高まってきているわけでございます。原爆投下によって一瞬時に、または長い苦しみの末に亡くなった人たちに対し弔慰の念をいま新たにすることは、心情として私は当然のことではないか、こういうふうに考えておるわけでございますけれども、なぜこの弔慰金が出せないのか、その理由をお聞きしたいと思います。
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森下元晴#7
○森下国務大臣 原爆被爆者対策は、被爆者の原爆被爆による健康上の特別の状況に着目いたしまして、この特別の犠牲に対して広い意味における国家補償の見地から相当の補償を行おうとするものでございます。原爆死没者やその遺族につきましては、このような意味における特別の犠牲を受けたものと認めることはむずかしく、これらの者に弔慰金等を支給することは一般戦没者の方々やその遺族の間の均衡を失する、そういうことでいま御質問の弔慰金の支給は行っておらないというのが実情でございます。
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丹羽雄哉#8
○丹羽(雄)委員 いま大臣は一般戦災者との均衡という点を指摘しておったわけでございますけれども、しかしすでに被爆者が亡くなった場合は葬祭料として九万七千円ですか、これを支払っているわけですね。この葬祭料と弔慰金とを区別する理由は何か。葬祭料をもうすでに支払っているならば弔慰金を支払っても決しておかしくないんじゃないか、こういうふうに考えるわけでございます。不幸にして原爆投下によって亡くなられた方方に対して、弔慰金を出してそして弔慰の念を示すことを、私はそろそろ前向きに検討する時期に来ているのではないか、こういうふうに考えますけれども、もう一度この問題についてお聞きしたいと思います。
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三浦大助#9
○三浦政府委員 私ども、弔慰金と葬祭料とは違うものだというふうに考えておるわけでございます。
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丹羽雄哉#10
○丹羽(雄)委員 ちょっとそれでは答弁にならないわけですよ。要するに、葬祭料をもうすでに払っているから、弔慰金と私が言っておりますものと葬祭料と区別はどういうふうに違うのか、これをもうちょっと明確に言ってください。
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三浦大助#11
○三浦政府委員 弔慰金と申しますのは、亡くなった方に対して弔慰の念をあらわすというふうに考えておるわけでございます。それから葬祭料というのは、これはいろいろお世話をしてきて亡くなった方に対する、これは弔慰とはまた別の感じでございますが、まあ弔慰の念を表するという――申しわけございません、こういう不安な日常生活を余儀なくされております特別被爆者への国家的な関心の表明と申しますか、そういう意味でお支払いをしておるということでございます。
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丹羽雄哉#12
○丹羽(雄)委員 余り答弁にならないような気がするわけでございますけれども、ひとつこの問題をきちんと被爆者が納得できるように、十分に勉強して、違う機会に再答弁をしていただきたいというように考えておりますけれども、この問題はこの辺で私はやめておきます。
 それで、今度の改正案の内容としては、手当額の修正を中心とする簡単なものになっておるわけでございますけれども、まず手当の引き上げ額、あるいはその根拠についてお尋ねしたいと思います。
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三浦大助#13
○三浦政府委員 今回御提案しました改正案の中身でございますが、これは原子爆弾被爆者の福祉の向上を図るために、老齢福祉年金の額を基準として定めてございまして、被爆者に対しまして支給される各種手当の額をこの九月から引き上げるものでございます。
 改正の内容といたしましては、医療特別手当というのがございますが、一応この額の標準を健康管理手当に置きまして、健康管理手当と老齢福祉年金の額を同一にしてございます。この医療特別手当につきましては健康管理手当の四倍プラス二千円ということでございまして、月額九万八千円が十万二千四百円ということでございます。
 それから特別手当につきましては、これは健康管理手当の一・五倍ということで、月額三万六千円を三万七千七百円ということにしてございます。
 それから三番目に、原子爆弾小頭症手当というのがございますが、これは健康管理手当の一・四倍で月額三万三千六百円が三万五千百円ということになっております。
 それから四番目に健康管理手当でございますが、先ほど申し上げましたように老齢福祉年金とこれは同額で、月額二万四千円が二万五千百円ということになっております。
 それから五番目が保健手当でございまして、これは月額二万四千円を二万五千百円、これは健康管理手当と同額でございます。
 以上でございます。
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丹羽雄哉#14
○丹羽(雄)委員 いま局長からの説明で私ちょっと一つ疑問に思うことは、管理手当の額が国民年金法に基づく老齢福祉年金と常に横並びというか同額にしているわけでございますけれども、なぜ同額にする必然性があるのかということをまずお聞きしたい。
 それからこれですと、いつもそうなんですけれども、被爆者対策として老齢福祉年金が決まってから初めて各種の手当を決めるというのでは、どうも積極性というか自主性に欠けているのではないかという気がするわけでございますけれども、その点についてどういうふうにお考えですか。
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三浦大助#15
○三浦政府委員 この老齢福祉年金と同額に考えておるという理由につきましては、これは国民的な合意を得ることができる妥当なものじゃないだろうかという考え方に立っているわけでございます。したがいまして、原爆被爆者に対して支給される各種手当の額につきましても、これは老齢福祉年金等他の公的年金給付との均衡を考慮するという意味で、原爆諸手当の趣旨とかあるいは内容を勘案して決めておるということでございます。
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丹羽雄哉#16
○丹羽(雄)委員 いま均衡を配慮するということでおっしゃったわけですけれども、もともと、私これを調べてみますと、同じであったわけじゃないのですね。四十三年に特別措置法をつくった当初の制度は特別手当が一万円、健康管理手当は三千円、そして一方の老齢福祉年金の方はたった千七百円だったのです。ところが四十九年になっていつの間にか健康管理手当は老齢福祉年金と同額、特別手当は一・五倍ですか、一・五倍にするというようなルールというか、不文律というか、こういうものができ上がってしまったわけでございまして、これでいきますと発足当初は健康管理手当は年金の二倍弱である。特別手当は十倍近くも実際はあったわけでございまして、これが同額あるいは一・五倍ということでは何か大幅に後退したような印象を受けざるを得ないわけでございます。特に医療特別手当はいまなお被爆の後遺症に悩まされている人たちでございますので、この算定基準そのものを私は見直すべきではないか、こういうふうに考えておるわけでございますが、いかがですか。
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三浦大助#17
○三浦政府委員 私どもこの手当の額につきましては、先ほど申し上げましたように、公的給付との均衡を考慮していま考えておるわけでございますが、御指摘ございましたような医療特別手当の額につきましては、近距離被爆者の処遇について重点的に配慮すべきだ、こういう原爆被爆者対策基本問題懇談会の意見もございまして、原子爆弾の傷害作用に起因する負傷または疾病の状態にある旨の厚生大臣の認定を受けました被爆者であって、現に認定にかかわる負傷または疾病の状態にある者に対して支給される手当といたしまして昨年度創設されたわけでございまして、今回その額を九万八千円から月額十万二千四百円にしたわけでございますが、この医療特別手当につきましては、今後とも私どもこの基本問題懇談会の趣旨にのっとりまして、公的な給付の均衡をも考えながら、これはこれからも予算折衝の段階で増額は図っていきたい、努力していきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
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丹羽雄哉#18
○丹羽(雄)委員 それでは、次に所得制限の問題を取り上げたいと思います。
 まず最初に、所得制限の基本的な考え方、あるいはいまどういう範囲において所得制限が行われているかについてお聞きしたいと思います。
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三浦大助#19
○三浦政府委員 各種手当の所得制限の問題でございますが、放射線障害の実態に即した救済措置を重点的に講じなければならぬという見地から、多量の原爆放射線の影響によって現に健康障害のある被爆者に対して支給されております医療特別手当、それから原子爆弾小頭症手当、こういうものは所得制限を撤廃しておるわけでございます。その他の健康管理手当とかあるいは保健手当等につきましては、その給付対象者が現に健康障害がない、あるいはあっても放射線の障害との関係が間接的でございますので、これは所得制限を撤廃することは私ども困難じゃないだろうかというように考えておるわけでございます。
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丹羽雄哉#20
○丹羽(雄)委員 所得制限というのはたしか九六%まで認められて、それで四%がひっかかるということですね。いまこのことについてちょっとお話なかったわけでございますけれども、それはそれでよろしいのですね。
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三浦大助#21
○三浦政府委員 御指摘のとおり四%でございまして、この額が大体二億六千万ぐらいに相当いたします。
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丹羽雄哉#22
○丹羽(雄)委員 それで、問題はこの四%なんでございますけれども、この四%のために被爆者の手続というのは大変めんどうくさいわけでございまして、三月の納税申告を済ませますとすぐに納税証明書を取って、そして特別措置法の手続を備えなければならないということでございまして、これはいま行政改革が行われておりますけれども、まず行政の簡素化に反するのではないか。
 それからもう一点、なぜ四%というものを所得制限の対象にしたのか、この数字の根拠をお聞きしたいと思います。
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三浦大助#23
○三浦政府委員 前段の御質問ですが、これは広い意味の国家補償という見地に立って救済をしておるわけでございますから、直接原爆放射線による健康影響があるという医療特別手当を支給されておられる方、あるいは原子爆弾小頭症手当についてはこれは撤廃しておるわけでございますが、先ほど申し上げましたように現に健康障害がない、あってもまたそれは非常に間接的なものであるということでございますので、これは広い意味における国家補償という面からでなくて、また別な面から考えなければならないのじゃないだろうかということで、所得制限をしておるわけでございます。
 それからその額につきましては、私どももいろいろなほかの制度との均衡も考えながらやっておるわけでございますので、今後この点についてはまたいろいろ検討もしてまいりたいと考えております。
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丹羽雄哉#24
○丹羽(雄)委員 いま局長の答弁をお聞きしますと、私が質問したことに答えてないと思うのです。なぜ四%だけを所得制限するような根拠にしたか、要するに制限する理由はなぜかということをお聞きしているわけでございますけれども、これはなかなかむずかしいようですから、私はあえてこれ以上武士の情けでお聞きしませんけれども、ただいろいろ調べてみますと、かつて八〇%まで認められていたという時代もあるわけです。それからだんだん上がって九六%まで来たわけですね。もうあとわずか四%なわけですよ。現に医療特別手当あるいは原子爆弾小頭症手当、これも五十六年までは所得制限がかかっていたわけでございますけれども、五十六年から所得制限を撤廃しているわけです。先ほどから私が申し上げているように、被爆が原因で病気やけがをしたと認定されている人たちに対する特別手当あるいは健康管理手当については、たったの四%なんですからこの際思い切ってこれを撤廃する方向で検討することができないかどうかということを、まず一点お聞きしたい。
 それから、それとともにこの被爆によって身体的、精神的、さらに社会的後遺症に非常に苦しんでいるわけでございますし、現に悩み続けている人たちも多いわけでございますから、これは所得にかかわらず公平に援護の手を差し伸べるということが私は真の思いやりのある行政施策ではないか、こういうふうに考えるわけでございますけれども、この点についてもう一回だけ御答弁願います。
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三浦大助#25
○三浦政府委員 この所得制限の撤廃につきましては、私どももいままでもいろいろ努力をしてまいったわけでございます。原爆基本懇の答申でも「広い意味における国家補償の見地に立って」という内容の報告をいただいたわけでございますが、先ほど申し上げましたようにやはり放射線による健康影響の特別な被害ということでございますので、そちらの方は所得制限は撤廃した。これは先ほど申し上げましたように健康障害がない、あるいは非常に間接的なものであるので、この辺区分したということでございますが、毎年毎年私ども予算の時期になりますとこれは当然検討もしておることでもございますので、先生の意を体して検討はさせていただきたいと思います。
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丹羽雄哉#26
○丹羽(雄)委員 前向きに検討するということでこの問題についてはこれで質問を打ち切りますけれども、もう一点お聞きしたいのは介護手当の問題ですけれども、これも非常に深刻でございまして、重度の被爆者は常時介護を必要として、その介護費用の必要額を自分で負担しているわけでございます。実際に介護手当は出されておるわけでございますけれども、三万二千円で打ち切りということですが、広島県の調査によりますと、一カ月、三十日間介護を要した場合には大体二十二万四百四十円かかる。これは家政婦協会、この辺の調査によると思います。ところが、いま私が申しましたように、国から支給されるのはたったの三万二千円である。つまり、差し引いた十八万八千円有余が個人負担になるわけでございまして、これでは被爆者の方、特に重症の被爆者の方が安心して療養生活を送れるような状態ではないと思います。これも実態に合わせて前向きに検討をするべきではないか、こういうふうに考えますけれども、もう一度この点について。
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三浦大助#27
○三浦政府委員 介護手当の額につきましては、生活保護の他人介護料に合わせて従来からその改善を図ってきたわけでございまして、今年度におきましても、一カ月当たりの支給限度額を三万二千百円から三万三千六百円に引き上げたわけでございます。
 ところが、原爆被爆者がかなり高齢化しておるわけでございまして、介護手当の件数も年々かなり上昇してきておるわけでございますので、介護手当の重要性というものはこれからますます大きくなってくるのではないだろうかと私ども考えておるわけでございますので、今後、介護の実態を踏まえまして、改善に努力をしていきたいというふうに考えております。
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丹羽雄哉#28
○丹羽(雄)委員 これからいろいろ改善していくということですけれども、この三万二千円というものの根拠は何ですか。
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三浦大助#29
○三浦政府委員 これも、他の公的なものとの均衡を図る意味で、生活保護の他人介護料に合わせてあるということでございます。
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