予算委員会

1982-02-08 衆議院 全330発言

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会議録情報#0
昭和五十七年二月八日(月曜日)
    午後一時一分開議
 出席委員
   委員長 栗原 祐幸君
   理事 江藤 隆美君 理事 越智 通雄君
  理事 小宮山重四郎君 理事 堀内 光雄君
   理事 三原 朝雄君 理事 阿部 助哉君
   理事 藤田 高敏君 理事 坂井 弘一君
   理事 大内 啓伍君
      宇野 宗佑君    上村千一郎君
      小渕 恵三君    大村 襄治君
      奥野 誠亮君    海部 俊樹君
      金子 一平君    北川 石松君
      後藤田正晴君    近藤 元次君
      塩川正十郎君    澁谷 直藏君
      正示啓次郎君    砂田 重民君
      瀬戸山三男君    根本龍太郎君
      橋本龍太郎君    浜田卓二郎君
      原田  憲君    藤田 義光君
      船田  元君    武藤 嘉文君
      渡辺 栄一君    渡辺 省一君
      石橋 政嗣君    稲葉 誠一君
      大出  俊君    大原  亨君
      岡田 利春君    木島喜兵衞君
      野坂 浩賢君    山田 耻目君
      横路 孝弘君    草川 昭三君
      岡田 正勝君    木下敬之助君
      竹本 孫一君    金子 満広君
      瀬崎 博義君    瀬長亀次郎君
      村上  弘君    依田  実君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  鈴木 善幸君
        法 務 大 臣 坂田 道太君
        外 務 大 臣 櫻内 義雄君
        大 蔵 大 臣 渡辺美智雄君
        文 部 大 臣 小川 平二君
        厚 生 大 臣 森下 元晴君
        農林水産大臣  田澤 吉郎君
        通商産業大臣  安倍晋太郎君
        運 輸 大 臣 小坂徳三郎君
        郵 政 大 臣 箕輪  登君
        労 働 大 臣 初村滝一郎君
        建 設 大 臣 始関 伊平君
        自 治 大 臣
        (国家公安委員
        会委員長)   世耕 政隆君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長
        官)      宮澤 喜一君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)
        (沖縄開発庁長
        官)      田邉 國男君
        国 務 大 臣
        (行政管理庁長
        官)      中曽根康弘君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 伊藤宗一郎君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      河本 敏夫君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      中川 一郎君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 原 文兵衛君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官)
        (北海道開発庁
        長官)     松野 幸泰君
 出席政府委員
        内閣法制局長官 角田禮次郎君
        内閣法制局第一
        部長      味村  治君
        人事院総裁   藤井 貞夫君
        人事院事務総局
        監理局長    加藤 圭朗君
        人事院事務総局
        職員局長    金井 八郎君
        臨時行政調査会
        事務局次長   佐々木晴夫君
        公正取引委員会
        委員長     橋口  收君
        公正取引委員会
        事務局審査部長 伊従  寛君
        警察庁刑事局長 中平 和水君
        警察庁警備局長 山田 英雄君
        行政管理庁行政
        監理局長    佐倉  尚君
        行政管理庁行政
        監察局長    中  庄二君
        防衛庁参事官  新井 弘一君
        防衛庁参事官  冨田  泉君
        防衛庁防衛局長 塩田  章君
        防衛庁人事教育
        局長      佐々 淳行君
        防衛庁経理局長 矢崎 新二君
        防衛庁装備局長 和田  裕君
        防衛施設庁長官 吉野  実君
        防衛施設庁次長 多田 欣二君
        防衛施設庁総務
        部長      森山  武君
        経済企画庁調整
        局長      井川  博君
        国土庁長官官房
        会計課長    中村 博英君
        国土庁土地局長 小笠原正男君
        国土庁水資源局
        長       高秀 秀信君
        法務大臣官房長 筧  榮一君
        法務省刑事局長 前田  宏君
        外務省アジア局
        長       木内 昭胤君
        外務省北米局長 淺尾新一郎君
        外務省経済局次
        長       妹尾 正毅君
        外務省経済協力
        局長      柳  健一君
        外務省条約局長 栗山 尚一君
        大蔵大臣官房会
        計課長     吉田 忠明君
        大蔵大臣官房日
        本専売公社監理
        官       高倉  建君
        大蔵省主計局長 松下 康雄君
        大蔵省主税局長 福田 幸弘君
        大蔵省理財局次
        長       小幡 俊介君
        大蔵省国際金融
        局長      加藤 隆司君
        国税庁直税部長 吉田 哲朗君
        文部省管理局長 柳川 覺治君
        厚生大臣官房総
        務審議官    正木  馨君
        厚生大臣官房会
        計課長     坂本 龍彦君
        厚生省医務局長 大谷 藤郎君
        厚生省保険局長 大和田 潔君
        農林水産大臣官
        房長      角道 謙一君
        農林水産省経済
        局長      佐野 宏哉君
        農林水産省構造
        改善局長    森実 孝郎君
        農林水産省農蚕
        園芸局長    小島 和義君
        食糧庁長官   渡邊 五郎君
        水産庁長官   松浦  昭君
        通商産業省通商
        政策局長    若杉 和夫君
        通商産業省貿易
        局長      中澤 忠義君
        通商産業省基礎
        産業局長    真野  温君
        通商産業省機械
        情報産業局長  豊島  格君
        工業技術院長  石坂 誠一君
        資源エネルギー
        庁長官     小松 国男君
        特許庁長官   島田 春樹君
        運輸大臣官房観
        光部長     西村 康雄君
        運輸省鉄道監督
        局長      杉浦 喬也君
        運輸省航空局長 松井 和治君
        郵政省人事局長 奥田 量三君
        建設大臣官房長 丸山 良仁君
        建設省計画局長 吉田 公二君
        建設省都市局長 加瀬 正蔵君
        建設省河川局長 川本 正知君
        建設省道路局長 渡辺 修自君
        建設省住宅局長 豊蔵  一君
        自治大臣官房審
        議官      小林 悦夫君
        自治省行政局選
        挙部長     大林 勝臣君
        自治省財政局長 土屋 佳照君
        消防庁長官   石見 隆三君
 委員外の出席者
        会計検査院事務
        総局第三局長  坂上 剛之君
        日本国有鉄道総
        裁       高木 文雄君
        参  考  人
        (首都高速道路
        公団理事長)  菊池 三男君
        予算委員会調査
        室長      三樹 秀夫君
    —————————————
委員の異動
二月八日
 辞任         補欠選任
  藤尾 正行君     近藤 元次君
  藤本 孝雄君     北川 石松君
  武藤 嘉文君     渡辺 省一君
  村山 達雄君     浜田卓二郎君
  渡辺 栄一君     船田  元君
  木下敬之助君     岡田 正勝君
  金子 満広君     瀬長亀次郎君
  蓑輪 幸代君     村上  弘君
  中馬 弘毅君     依田  実君
同日
 辞任         補欠選任
  北川 石松君     藤本 孝雄君
  近藤 元次君     藤尾 正行君
  浜田卓二郎君     村山 達雄君
  船田  元君     渡辺 栄一君
  渡辺 省一君     武藤 嘉文君
  岡田 正勝君     木下敬之助君
  瀬長亀次郎君     金子 満広君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 昭和五十七年度一般会計予算
 昭和五十七年度特別会計予算
 昭和五十七年度政府関係機関予算
     ————◇—————
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栗原祐幸#1
○栗原委員長 これより会議を開きます。
 昭和五十七年度一般会計予算、昭和五十七年度特別会計予算、昭和五十七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、総括質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。村上弘君。
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村上弘#2
○村上(弘)委員 初めに、けさのホテル・ニュージャパンの痛ましい火災事故で亡くなられました犠牲者の方々、またその御遺族の方々に対しまして、心から哀悼の意を表したいと思います。また、多数の重傷者も出ておりますが、お見舞いを申し上げたいと思います。
 少しこのことでお伺いしたいのですが、自治省の方にお伺いします。
 非常に多数の犠牲者が都心の大ホテルで出た、戦後初めてこういうことがあったわけですが、九階、十階、上の方にはスプリンクラーが設置されていなかったという話です。聞くところでは、あそこのホテルの労働組合ではこれを設置することを強く要求してきておったということであります。自治省関係としては設置命令を出しておったかどうか、これが第一点。
 第二点は、防災管理者の選任やホテルの消防計画、避難訓練等について問題はなかったかどうか、これが第二点。
 ついでに第三点として、いわゆるマル適マーク、安全マークですね、これが与えられていないホテルが全国でどれくらいあるか、東京都内ではどれくらいあるか、簡潔にお聞きしたいと思います。
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世耕政隆#3
○世耕国務大臣 お答え申し上げます。
 大変な死傷者が出まして、その方々には大変遺憾な思いでいっぱいでございます。
 お答えの第一点でございますが、現在のところ、死者、負傷者に関しましては、死者の方が、現場、それから病院に入院してから、さらには飛びおりたりなどなさいまして、合計で現在の十二時半の時点では三十一名でございます。さらに、負傷者はその時点では二十七名に及んでおります。
 発火地点は九階でございまして、九階の外人の部屋から発火いたしまして、それが順次広がったという次第でございます。
 それから、火災に対するスプリンクラーは、九階、十階は再三の警告にもかかわらずまだ設置できなかった。それ以下の階では設置されておる。
 それから、誘導に関してはまだ詳細な報告が入っていないのでございますが、不十分の点があった。
 詳細に関しましては、消防庁長官が来ておりますので御報告させたいと思います。
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石見隆三#4
○石見政府委員 お答えいたします。
 けさ方発生いたしましたニュージャパンの火災につきましては、ただいま大臣から御答弁申し上げましたように、スプリンクラーの設置が不備でございますので、東京消防庁といたしましては、昨年の九月十一日に消防法の規定に基づきます措置命令を発しております。
 それから二番目の御質問の、防火管理者、防火計画等の問題でございますが、防火管理者は選任をいたしておりまして、総務部長が当たっておったようであります。これは消防機関に報告を出しております。それから消防計画につきましては、これも作成が済んでおりまして、その内容につきましても東京消防庁の方に出しております。それから避難訓練につきましては、過去の古い例はちょっとわかりかねるのでございますが、昭和五十五年には避難訓練をやっておりません。したがいまして、東京消防庁といたしましては、督励をいたしまして、五十六年には一回避難訓練をいたしております。
 それから、昨年五月に発足をいたしました適マークの公示でございますが、全国的な対象物件が旅館、ホテルで約一万六千件ございまして、まだ完全に終わってない県もございますので、最終的な数字はまだ申し上げかねるわけでございますが、御指摘のございました東京消防庁につきましては全部調査が終わっております。東京消防庁管内では表示対象物件総数が九百六十一でございまして、そのうち基準に合格をいたしまして適マークの交付されておりますものが六百二十であります。まだ未交付が三百四十一ということになっておりまして、東京消防庁では、この未交付になっております旅館、ホテルにつきまして現在作業を進めておるという状況でございます。
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村上弘#5
○村上(弘)委員 最小限度の避難訓練すらよくやられていない。東京都内でまだ三百四十一のホテルが安全マーク、マル適マークが交付されないような状況にある。大変なことだと思うのです。川治温泉ホテル以来こういう痛ましい惨事が続いておるわけだし、今後もこういう状況ですから起こらないという保証はないと思うのです。
 この際ですから総理にお伺いいたしますけれども、こういう一たん火災が起きると大惨事が起こるような大ホテル、こういう大ホテルあるいはきわめて悪質な営利本位の経営者、こういうものに対しては、改善命令を実行しない場合は営業停止をやらしてもいいのじゃないか、それぐらいの厳しい措置が必要じゃないか、人命にはかえられないじゃないかと思いますが、いかがですか。
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鈴木善幸#6
○鈴木内閣総理大臣 今暁のホテル・ニュージャパンの大きな火災によりまして多数の死傷者が出ましたことは、まことに残念でございます。犠牲になられた各位に対しまして心から深く哀悼の意を表したい、こう思います。
 ただいま自治大臣並びに消防庁長官から御報告を申し上げましたように、火災の防止、特にいま御指摘のように大きな火災に発展をし、犠牲者が多数出るようなホテル等につきましては、人命尊重の立場からいたしまして、今日までも特に注意を払って、防災並びに火災時の避難誘導等につきまして意を用いてきたところでございますが、今後とも、このような悲しむべき事態、体験を踏まえまして、再発防止につきましては万全を期したいと思っております。
 なお、今回の原因並びに誘導等につきまして遺憾の点がなかったか、あるいは政府の指導、指示に反するようなことがあったかどうか、そういう原因等も十分究明をいたしまして、そして厳正な措置をしてまいりたい、こう思っております。
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村上弘#7
○村上(弘)委員 ニュージャパンに関しては当然だと思うのですが、いままでのやり方では改善されないですね。ですから、新しい措置をとらなければ繰り返されるということを強調しておきたいと思うのです。ぜひそのことを検討してほしいということを要望しておきたいと思います。
 質問に入るわけですが、その前に、二つばかり総理に要求をしておきたいと思うのです。
 第一は、本委員会で重大問題になっております日米武器共同開発に関する文書の問題です。すなわち、資料交換に関する取り決めの本文とその附属書、研究開発に関する覚書ですが、これらの文書は、わが党もこの予算委員会理事会を通じて国会に提出するよう強く求めております。この取り決めと覚書は、その内容は武器輸出禁止の国会決議を空洞化させることにつながる重大問題だと思うわけですよ。政府は、これらの文書の存在を認めておりながら、国会提出は拒否して、そして国会決議を踏みにじって、安保を優先し、対米軍事技術供与を推進しようとしておるわけです。こういうことは断じて許されないことである。直ちに関係資料を国会に提出することを、私は重ねて強く要求しておきたいと思います。
 第二に、さらに重大なことは、さきにわが党の不破議員の本委員会でのP3Cの情報処理に関する質問に対して、総理は再三見解を求められておりながら、理由もなく答弁を拒否した問題です。言うまでもなく、日本国憲法第六十三条は、総理大臣は議院に出席し発言をする権利を持っております。しかし、それだけじゃなしに、出席をして答弁をする義務も負うているのであります。総理の答弁拒否は国権の最高機関である国会を著しく軽視するものである、そう断ぜざるを得ません。絶対に許されないことです。これは、総理が日本国憲法や日本の国会や日本国民の利益よりも日米軍事同盟の利益を優先さしていることを示すものであると私は断じます。
 以上の総理の態度に対しましては、強く抗議しますとともに、総理が憲法と日本国民の立場に立つことを改めて強く要求しておきたいと思います。
 質問に入りますが、最初に臨調と政府の関係のことなんですが、総理は、第一臨調の答申が出た当時、第三次池田内閣の官房長官をやっておられたわけですが、あの答申の総論では、臨調の調査範囲についてこういう報告をやっていますね。「調査の範囲は、行政に関する問題のすべて」である。同時に、「直接政治や政策にかかることについては、原則的にはふれないこと」にした、こう答申しておるわけです。
 第二臨調の第一次答申、これは第一臨調に比べて大変な性格の相違がある。原則的な違いがあると言っていいと思うのですね。「はじめに」の章ではこういうことを述べておる。行革の最大眼目は、「国家と国民を合わせた国全体の歩みを、より望ましい方向に変えていこうとする点にある。」国の進路を臨調が取り上げる「今後の検討方針」の章では、「行政が何をしなければならず、また何をしてはいけないかを施策相互間の優先順位を含め明確にすることが重要である。」国の歩みを変えるとか、政府がやる政策の優先順位を臨調が明確にする必要がある、こういうことを言っているのです。大変なしろものだと思うのですね。総理はそれを最大限に尊重する、そしてそれに政治生命をかける、こういうことになっておるわけです。
 そこで、第一臨調当時の官房長官であった総理に、この第二臨調のやっておること、それから第二臨調と政府の施策との関係、これは全く逆立ちしておるのではないか、本来のあるべき姿を逸脱しておるのじゃないか、是正する必要があるのじゃないか、この点についてあなたの見解を最初に聞いておきたいと思います。
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鈴木善幸#8
○鈴木内閣総理大臣 第二臨調は、国会の議決、承認を得ました設置法に基づきまして設置をされておる諮問機関でございます。行政の全般にわたりまして行政の簡素合理化を図り、そして新しい時代が求める行政の体制をつくって、そして国民の期待にこたえるような、新しい時代に対応できるような行政を確立をしよう、そういうところに臨調の審議の基本が置かれておりますことは御承知のとおりでございます。そして、この臨調の委員のメンバーは各界の代表的な方々にお願いをし、国会の御承認を得て選ばれた方々によって構成をされておる権威のある機関でございます。また、この設置法には、臨調の答申、意見というものは政府がこれを尊重して実行に移すという、そういう義務を明確にしておるところでございます。
 したがいまして、政府としては、臨調の答申及びその審議過程における御議論等を十分踏まえ、一方において国会並びに国民の世論というものに十分配意いたしまして、この行政改革の本旨に向かって最善を尽くしてまいる考えでございます。
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村上弘#9
○村上(弘)委員 臨調設置法の所掌範囲というのは、第一も第二も同じなんですよ。ただ、国民の利益に奉仕するという言葉が第二では抜けております。こういう大きな変化があります。重要なことは、直接政治や政策にかかわる問題について大いに第二臨調は物を言っておるということですよ。あなたはそれに政治生命をかけておるということです。世間では、第二臨調は鈴木内閣の隠れみのである、こういう声がある。別の言葉で言えば、いまやその隠れみのが手かせ足かせにすらなってきておるのじゃないか、進退両難にすらなりつつあるのじゃないか。増税なき財政再建、これは臨調の言うことですか。そういうことにあなたはいまや政治生命をかけざるを得ない。この関係は基本的に間違うておるのじゃないのかということを聞いておるのですよ。
 時間がないから先へ進めますが、ついでに言うと、第一臨調のモデルにあったアメリカのブラウンロー委員会でも、われわれが調査した範囲は行政管理の領域に限られ、政治の領域を除外した、こう言っています。これは、基本的には当然のことだと思うのですね。
 そこで、歳入欠陥問題に具体的に入りたいと思うのですが、つまり、こういう政府と臨調の逆立ちした関係というものが何をもたらすかということを、具体的に歳入欠陥問題を通じても聞いていきたいと思うのです。大変な税収不足が五十六年度では不可避であるという状況になってきておると思うのです。
 そこで、大蔵大臣に簡単に答えだけ聞いておきたいのですが、渡辺さんは、当初は見込みよりも変化することはあり得ることだ、それはそうです。それはあります。しかし、当初予算に対して一千億以上の税収不足を生み出したようなことが、これは昭和四十九年と五十五年にありますけれども、それ以外にあるかどうか。いわんや決算時点で莫大な赤字を出したようなことが戦後一遍でもあったかどうか、そうなったら大変なことだということをはっきりするためにも、まず、そういうことがあったかどうかということだけ聞いておきたいと思うのです。
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渡辺美智雄#10
○渡辺国務大臣 昭和四十年以来、毎年決算をやっておりますが、むしろ正確に当たったことはほとんどない。多いときには、昭和四十年が七・二%の歳入欠陥が出ました。それから四十六年が四・四%、五十年が二〇・七彩、五十二年が五%。今回の補正で一・四%出ることが見込まれたので直したわけでございます。
 それと反対に、その他の年は、今度は税収がよけい入り過ぎちゃった。これも四十五年が五・二、四十七年が一〇・四、四十八年が二〇・六、四十九年が九・三、それから五十三年が二・二、五十四年が一〇・四というように、思ったよりも税収が一〇%も二〇%も入ったことがあるというようなことで、なかなかぴしゃっと当てるということは——非常にいままでも一生懸命みんなやるんですけれども、一年間の経済の見通しの変動によって税収が違うというような点から、そういう事実はございます。
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村上弘#11
○村上(弘)委員 よけい数字を並べるとかえってわかりにくいので、単純な数字をちょっと確認しておきたいと思うのです。
 去年の十一月の税収実績が累計で九・八%になった。そうすると、このラインでいくと、補正の三十一兆八千億に達するには二兆三千億ばかり不足する、このラインでいけばね。それから、補正の三十一兆八千億ラインにこの九・八%から達するには一体どれぐらいの上昇率が必要なのかということですが、答えからいくと二七・四%の上昇ラインが必要だ。(資料を示す)ここが九・八の十一月の時点ですね。このままいけばこういう伸びになるわけですよ。これが三十一兆のところにいくには急速に上昇しなくちゃならぬ。二七・四%に急上昇しなくちゃならぬ。この数字は間違ってないですか。
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渡辺美智雄#12
○渡辺国務大臣 そのままでいけばそういうことになるということでありますが、これは、十二月にまいって予想外の今度はいい数字が出てまいりましてね、きょうの午後二時に発表します。十二月分の税収は前年対比で一四・二%というように非常によくなってまいりまして、その中でも源泉税、物品税というようなものが大変いい足取りに方向転換をしてきた。したがって、そのような二七というような不足にはならないだろうと見ております。
 委細は主税局長から説明させます。
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福田幸弘#13
○福田(幸)政府委員 お答え申し上げます。
 先ほどの二七・四は、十一月までということでございますと正しい数字でございます。いま、十二月のを御説明申し上げてよろしゅうございましょうか。
 きょう午後発表の予定でございますが、ただいま大臣申しましたように、十二月は一四・二という対前年同月比でございます。累計では一〇・三ということで、ちょっと内容は、時間がかかりますけれども、お許しいただければ傾向がわかると思います。
 補正ということをやらしていただくとしました場合の税収は三十一兆八千三百十六億でございますが、十二月、今度の税収を入れますと、進捗割合、すなわちどのくらい入ったかということでいきますと、五二・六になります。先ほどのように対前年同月比では一四・二ということでございまして、十一月分だけとりますと一〇九・四という数字であったのが、一一四・二ということになります。昨年と比べますとマイナス三・九ということになります。税収ウエートが小さかった五月分を除きますと、今年度で一番よい伸びとなるわけであります。
 内容的に申し上げますと、源泉所得税でございますが、十二月分の税収は比較的高い伸びでございまして、九月、十月は一〇%台、十一月も一〇%台であったのが、十二月は一一六・四、こうなっております。内容を見てみましたところ、所定外労働時間が最近増加傾向にあるということが言えるようであります。九月以降、昨年同月を上回る伸びが続いております。これが続けばよいな、こういう気がします。
 それから申告所得税でございますが、これは先生御承知のとおり予定納税でいままで入っておりますので、その後で今度三月決算が入ります。三月の申告でございます。そこで差額がどう入るか。
 それから法人税の方は、いままで一時的要因で延納の関係で低く出ておりました。それから決算期に特定業種の偏りがございますので、そのままでは延ばせません。いままで低い感じがございましたが、いままでの実績は四割までしかわかっておりません。五月分税収というところで三月期の決算が入ってきますので、これが法人税の三割を占めております。全体の一割を占めております。そういうことで、この年度区分の改正というのは五十三年度にありましたので、非常にその辺の見通しが困難になっておるという^年度所属の区分の影響で見通し困難という、われわれには非常に制約された制度上の前提を持っておるということでございます。鉱工業生産がやはりバックにございますが、これは悪くない数字が続いております。企業収益は下期にどうなるかでございますが、各機関とも上向くと言っておりますが、どの程度上向くかが問題だろうと思います。
 先ほどのように十二月分税収で申しますと、これは法人だけで申しますと、前年比で一〇六・六、十一月が一〇七・九でございまして、これはいい傾向が続いております。二カ月連続して前年を上回っておりますのはことし初めてでございます。九月と十月の決算大法人が好調でございまして、前年比で九月はプラス二三、十月二八・四となっておりますので、この辺の回復傾向が今後の最大のポイントであろうかと思います。
 物品税がやはり消費回復の重要なポイントでございますが、税収としても重要なポイントです。伸び率は徐々に上がってきておりまして、十二月分の伸びは五十四年八月以来の高い伸びでございます。九月までは一〇〇台であったのが十月から一一三、十一月一一六、十二月は一二一・二、こう上がっております。これはエアコンディショナー、それから冷蔵庫、これが十月分以降非常に高い伸びを示しております。たとえばクーラーなんかは九月までは去年の半分だったのが、十月は一五三・五、十一月一九一・七。冷蔵庫も同じく九月までは下回っておったのが、十月一二四・二、十一月一四三・三、こうなっております。乗用車がポイントでございますが、九月−十二月で新車登録がふえておりますので、これが景気を引っ張ればと、こう思っております。新規課税物品のところでは、VTR等、これは新規課税ですから一月から出る。
 いろいろ変動要因があると思いますが、われわれとしては明るい傾向が続けばと、こう思っております。
 時間をいただいてありがとうございました。
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村上弘#14
○村上(弘)委員 十二月の税収が昨年同月比一四・二の増だ、こういうわけですね。そうしますと、これは大変なことになるのじゃないですかね。大体九・八%ラインで補正の税収目標に達するには二七・四%の急上昇ラインが必要であった。それが十二月時点で、九・八よりは、十一月累計よりはふえておる。十二月では一四・二になっておる。しかし、一四・二の線でいくと、これはもっと急カーブでないと到達しませんね。大体一五%ラインでずっと年度末までいくとすると、一兆六千億前後不足しますね。同じことなんですよ。だから、この十二月の、私たちがちょっと事前に二〇%ラインぐらいいくのではないかと聞いておりましたね、それよりももっと低いですわ。二〇%ラインにもし十二月になっておっても、三十一兆八千億に達するには二八・四%の急上昇カーブでないと到達しない。それがわずか一四・二%ということになれば、これはまさに急々カーブで進まなければこの補正の見込みには達しないということは計算上明白だと思うのです。
 そこで、経企庁長官に少し聞いておきたいのですが、この一月から年度末まであと二カ月ちょっとですが、恐らく三〇%を超えるような急上昇というようなことがあり得るのか。あなたはここで、この前に、景気停滞要因としては世界経済全体の停滞だとかアメリカの高金利だとか、あるいは行財政改革による公共投資の抑制だとか、あるいは可処分所得が停滞しているとかいうようなことを挙げましたね。このことはいまも変わりないはずなんですよ。このどれかの要素が急激に変化することがあり得ますか。急カーブで上る可能性があるならば、一言でひとつ言うてほしいと思います。
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福田幸弘#15
○福田(幸)政府委員 税目の関係、税収の伸びと経済の伸びというのは、これは直結いたさない点がございまして、個別税目の事情でかなりの振れがございます。そういうことで、その残りのところで直ちに結びつけてというふうにはなかなかいかないかと思うのです。最大のポイントは、やはり三月決算のところ及び三月の確定申告のところにかかっています。したがって、五月分税収なんかは昨年は一三八と法人税が伸びて、全体も一三〇に近く伸びておりますし、月によってやはり振れがございます。その前の年の三月なんかは個人の申告がいいものですから二四%というふうに、税の方の入り方がいろいろございますので、その辺だけ御承知いただけばと思います。
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河本敏夫#16
○河本国務大臣 昨年の中ごろから景気は、非常に緩慢でありますが、回復の方向に進んでおります。たとえば生産はここ半年ほどの間に約五%上昇をしております。出荷も相当ふえておりますし、それから在庫率なども約一〇%ほど下がっております。したがいまして、徐々にではありますが、景気は回復の方向に行っておりますので、いま大蔵省からお話がございましたように、三月決算がどう出るかということが税収と大きな関係があろうかと考えております。
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村上弘#17
○村上(弘)委員 緩慢な変化ですよ。こんなに急上昇するような激動なんて考えられないですよ。破天荒なことですからね。
 そうすると、十二月実績が一四・二%。三十一兆八千億に達するには、三〇%を超える急上昇をこれから年度末まで続けなくてはならぬ。この一五%のままでいったならば、大体歳入欠陥は一兆六千億は出るだろう。これは数字的に出るわけですね。問題は、これだけ兆単位の税収不足ということが問題にされておりながら、それでもまだ何とかなるというふうなことを当局は言うておるように思うのですね。大蔵大臣は、もし歳入欠陥が生まれたならば、結論が出てから私がしかるべき責任をとります、こういうことを言いました。何しろ兆単位の税収不足、あるいは間もなくやろうとする補正をあのままでやるとするならば、かつてない赤字決算ということになるわけですね。そういうことになれば、当然しかるべき責任をとるのはあたりまえだと思うのですが、この責任をとるというのは、ただ帳じりを合わせるなどということじゃないと思うのです。政治的責任だと思うのです。つまり、進退を明らかにするということだと思うのですが、これだけわれわれが指摘し、国会で問題にしておるにもかかわらず、まだどうかわからぬというようなことを言ってしかるべき措置をとらない、そして結果が出たらということは、そういう進退を明らかにするということだと私は思うのですが、どうですか。——あなたに聞いておるのじゃない。責任の問題を聞いているのですよ。
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福田幸弘#18
○福田(幸)政府委員 これは技術的、専門的といいますか、行政的な見積もりでございますので、先ほど申しましたように、見積もりの時点における利用可能な資料の制約または制度上の制約の中で最大の努力をいたしておるわけでありまして、いずれにしろ、歳入が見積もりである、歳出のように歳出権によってそれ以上使っていけないというのじゃなくてエスティメートであるという宿命がございますので、その辺、歳入欠陥だけ問題が生じますと、どうしても見積もりをかた目にしがちになったり、または課税の面で租税法律主義に抵触するような問題があってはいけないと思いますし、われわれとしては行政の問題として最善の努力をした、こういうふうに御理解願いたいと思います。
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渡辺美智雄#19
○渡辺国務大臣 先ほど私が御説明いたしましたように、この見積もりの問題は非常にむずかしい。いま言ったように二〇%も歳入欠陥が出たこともございます。しかし二〇%も自然増収が出てしまったこともあります。片っ方は歳入欠陥、片っ方は税金の取り過ぎ、こういうような前例もございまして、なかなかびしゃっと合わないということは、残念ながらいままで過去にそういう例がたくさんあるということを申し上げたわけであって、もちろん歳入の欠陥によって行政が困るようなことをさせるわけにはいかぬわけですから、それは私が責任を持ってきちっと措置をするということであります。
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村上弘#20
○村上(弘)委員 きちっと措置をするというようなことはだれだってやるのですよ。そうじゃないのです。あなたがこの前に発言しておることは、私の責任で対処すると言ったことの後で、結果が出たら私がしかるべき責任をとりますと言っておる。これはたとえば決算調整資金に手をつけるとか国債整理基金に手をつけるとか、何とかつじつまを合わせるという、これ自体も重大問題ですけれども、そうじゃないのです。そういうことが出たら私が責任をとりますと、これだけ問題になっているのだから。現に十二月の税収は一四・二%ですよ。もう一兆を超える歳入欠陥は明白じゃないですか。そうなったら一体どういう責任をとるのか。いままで一千億を超える程度の税収不足も二回ぐらいしかなかった。兆単位ですよ、しかも、これだけ問題にしているのですよ。ですから、これだけの重大な欠陥を生じた場合にはあなたが責任をとるということは進退を明らかにするということだ、私はそう思うのだが、どうですか。
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渡辺美智雄#21
○渡辺国務大臣 ですから、今回確かに一・四%の税収減が見込まれたので補正予算を組むことにいたしました。いままでは一〇先、二〇%というような食い違いがあったこともございます。仮に三十六兆という税収の中で、それは二〇%も違うと七兆円も違うという話でございますから。前は予算金額が小さかった、それでも十七兆で三兆五千億円違ったことがございます、当初見積もりよりも。十七兆三千億入ると思ったら十三兆七千億しか入らない。三兆五千億食い違いがあった、歳入欠陥があったこともございます。当然、そういうような前例もございまして、なかなかぴしゃっと合わない。しかし、われわれとしては補正も組んだから今回は大体これでいける、こういうふうに思っておるわけであって、当然、しかるべき責任というのは、前例にならってしかるべき責任をとるということであります。
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村上弘#22
○村上(弘)委員 いまの兆単位の不足が出た場合には当然補正措置をとるわけですよ。今度は補正措置は四千五百億ですよ。このままでいったら、先ほど言ったように一兆五千億から六千億、場合によったら二兆単位の歳入欠陥が生ずる、こう言っているわけです。補正措置はとらぬのでしょう。新しい四千五百億、これから審議に入っていこうとしているわけでしょう。そういうやり方で最後まで行って重大な欠陥が生まれたら、あなたが政治責任をとるというのはあたりまえじゃないですか。あなたはそういうことを言ったのじゃないんですか。帳じりを合わせることをやるというのですか。そんなことだったら、だれだってやります。どうなんです。
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渡辺美智雄#23
○渡辺国務大臣 過去にも補正措置をとってもなお欠陥が出たことも何回もあるわけですから、当然、私はそのときの状況によってしかるべき責任をとるのはあたりまえのことであります。
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村上弘#24
○村上(弘)委員 それは激変して予想に反したようなことがある場合のことですよ。しかし、いまはこれだけ予想されているのです。これだけ論議しておるのです。にもかかわらず、あなたはそれを見ようとしない。そうであるならば、結果が出たら責任をとるべきじゃないか。どうなんです。
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渡辺美智雄#25
○渡辺国務大臣 何遍でも同じ答えになるわけでございますから、しかるべき責任をとります。
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村上弘#26
○村上(弘)委員 きわめて無責任な大蔵大臣であるということに相なったと思うのです。
 そこで、総理、大蔵大臣がいまのような態度をとってもし重大な歳入欠陥が生じた場合は、この予算編成の最高責任者はあなたですから、大蔵大臣はああいう無責任な態度を改めて表明しておりますが、総理はどういう態度をとるつもりか、どういう政治責任をとるつもりなのか、やはり聞いておきたいと思います。
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鈴木善幸#27
○鈴木内閣総理大臣 先ほど来御説明を申し上げておりますように、歳入の見積もり、これはなかなかむずかしい。過去におきましても、したがって予想以上に税収がへこんだこともございますし、また税収がふえたこともございます。したがいまして、政府としては、その時点において専門的な検討を加えて、ベストを尽くして対処してきておるわけでございます。それでもなお狂う場合が間々ございます。私どもは、五十七年度の予算編成に当たりまして、五十六年度の税収の推移を十分見きわめまして四千億の補正をした、これは政府としては非常にまじめにそういう状況に対して対応しておるわけでございます。
 今後におきましても、私どもは、あの補正で税収はどうにか大きな変化はない、こう思っておりますが、その時点におきまして、大蔵大臣が申し上げるように、適切にそれを措置する、先例に従いまして国政に渋滞を来さないように措置するということを大蔵大臣は繰り返し申し上げておるわけでございまして、その点御了承を願いたい、こう思います。
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村上弘#28
○村上(弘)委員 五十六年度、兆単位の莫大な歳入欠陥が生まれることはもう不可避です。そして、適切に措置するということは、国債の整理基金にまで手をつけなければ片がつかぬほどの状態になるであろうとこれは言ってよいと思うのです。そういう状態に対しても、なおかつ責任ある新しい補正措置もとろうとしておらぬ。何とかそれでいけるであろうと総理がいま言いました。これはきちっと記憶しておかなくてはならぬと思います。あなたはあのときそう言ったのだ、甘いことを言ったのだ、これだけ言っておるにもかかわらず、無責任な、ある意味では国民を欺瞞するような状況を続けたということを指摘しておきたいと思うわけです。
 そこで、五六の決算がそういうことになれば、五十七年度の予算の前提も全く崩壊していくわけですから事は重大になると思いますが、もう論議はこれぐらいにしますけれども、なぜこういうことになるか。私は、ここに、こういう事態に対して自主的に、機動的に政策が展開できない、やはり増税なき財政再建という名の臨調路線に拘束される、それに政治生命をかけておるという状態があなた方を動きのとれない状態にしておるのだということも指摘をしておきたいと思うわけです。
 わが党は、ああいう政府と臨調の逆立ちした状態、こういう状態に対して、発想の根本的な転換が必要だろうと思います。当然のことでありますけれども、一兆円以上の減税だとか、あるいは福祉、教育をもっと充実させるとか、あるいは公共住宅だとか下水道など生活密着型の公共投資に比重をもっと向けるだとか、こういう措置の採用が必要だし、そういうことを進めるためには、財源問題から見ても、一兆円以上の軍事費を削減するというもの、あるいは大企業本位の補助金だとか、あるいは大型な公共事業、こういうようなものはもっと思い切って抑制する必要がある、大企業本位の不公平税制の是正をやるなど、国民の立場に立っての発想の転換、これがいまや必要になっておるのだということを強調しておきたいと思うわけです。
 そこで、第二のテーマでありますが、談合問題についてちょっと聞いていきたいと思います。
 総理は、談合問題について本会議での金子議員の代表質問に対して、談合の問題は臨調における検討事項の範囲に含まれているものと考えます、こういう答弁をしているのですね。
 これは臨調では、ここで聞きたいところですが時間がないから、私、この間事務局長に聞いてみました。そうしたら、これは談合問題は範囲には入っておる、しかしながら、いままでは取り上げていない、これからいつやるかまだ決まっておりません、はっきり決まらない状態であります、これが事務局長の答えでした。こういうところに第二臨調の本質があると思うのですが、実際にはこういう状況だということです。だから、やはり国会でこの談合問題についてはしっかりと究明する必要があると思うわけです。
 そこで、ここに私、昭和五十一年度の日本道路公団工事打ち合わせ会議の記録ですね、報告書を持っているのですが、これはこういうものです。昭和五十一年度日本道路公団工事の打ち合わせ会議。出席の会社は大手六十四社。大成だとか前田建設だとか鹿島だとか大林組だとか、こういうものです。
 この打ち合わせ会議でどういうことが報告されておるかといいますと、第一項では、前田忠次建設懇話会の会長があいさつをしている。
 第二項では、道路委員の岡田大成建設の副社長が報告をやっていますが、その要旨が出ています。その一が、工事の内容ですね。ここでは、昭和五十一年度発注予定高速道路七十件、上期四十件、下期三十件。一般有料九件、上期六件、下期三件。ほかに局長権限で契約する工事については八件。低ランクの会社は注目してほしい、こういうこともある。
 第二に、昭和五十一年度の積算基準も出ていますね。
 第三は、各社の希望工事の申し込みについては三月二十日までに大成建設有川部長に提出すること、こういうふうになっています。
 そして別表を見ると、この各工事名が出ているのですが、高速道路関係では、北海道縦貫道路十五件だとか九州高速道路九件だとかいうふうにずらっと並んで七十件。一般有料関係が海南湯浅道路だとかいろいろあって九件。建設局長契約関係、第二神明道路などというふうなのがずっと出ていますね。
 あと道路委員の選任問題がありますが、要するにこの打ち合わせ会議に基づいて各社は建設局に対して、ここに願書のあれがあるのですが、建設局はどこそこ、工事名は何々工事、予想工事費は幾ら、希望理由は何かというようなことを出しておるわけです。
 重要なことは、この打ち合わせ会議は昭和五十一年三月九日午後三時、これは五十一年度予算審議中ですよ。まだ厳密に言えば個所づけもされていない。こういう状況のときに五十一年度の道路別発注予定件数、上期、下期幾ら幾ら、局長権限の分がどうだというようなことまでがちゃんと報告されておるというようなことは、きわめて私、重大だと思うわけです。
 なぜこういうことが可能になるのかという問題ですね。これはやはり、総理は業界内部のことだと言いましたが、業界内部だけではできない。ですから、この問題については、五十一年度の件はもとよりですが、それ以後の問題についても、公団との関係も含めて建設省はこういう問題について総点検すべきじゃないかというように思うのですが、いかがですか。
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始関伊平#29
○始関国務大臣 お答えをいたします。
 ただいま御指摘のような事実は、私どもまだ承知をいたしておりませんので、調査をいたしませんとどうこうという御回答を申し上げるわけにはまいらぬわけでございますが、ただ一般的に申しまして、こういうことを申し上げておきたいのでございますが、まだ事業計画が決定していない、また予算化していないのにそういう事実が世間に漏れておるのはどういうわけかという問題が一つあると思うのでございます。
 これにつきましては、申し上げるまでもございませんが、公共事業の実施に当たりましては、事前調査に基づいて作成した事業概要を地元の関係者等に説明を行う必要がございます。それの了解を得た上で実際の工事に着手するということになるわけでございまして、公共事業でございますから、世間の了承、納得を得ないと進められない、こういう問題がございます。
 この地元説明は工事を発注する相当前に行われることが通常でありまして、この時点で総事業費、土地買収、土地の代金や何かを含めた総事業費というものを含めた事業概要が公表されておるのが普通でございまして、いま御指摘のたとえば下水道等につきましても、これは都市計画で決定する必要がございますし、道路についても同様でございます。また、ダム等につきましては、特に地元との折衝が多いわけでございますから、ずいぶん前から地元に説明をしておる。こういうことでございまして、問題にされております事柄のうちで、すべてが秘密事項が漏れておるというわけのものではないということをとりあえず御回答申し上げたいと思います。
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