地方行政委員会

1984-04-24 衆議院 全402発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
昭和五十九年四月二十四日(火曜日)
    午前十時開議
出席委員
  委員長 大石 千八君
   理事 臼井日出男君 理事 小澤  潔君
   理事 谷  洋一君 理事 西田  司君
   理事 小川 省吾君 理事 加藤 万吉君
   理事 草野  威君 理事 岡田 正勝君
      愛知 和男君    大西 正男君
      大村 襄治君    工藤  巖君
      小杉  隆君    高村 正彦君
      左藤  恵君    中川 昭一君
      平林 鴻三君    古屋  亨君
      松田 九郎君    山岡 謙蔵君
      五十嵐広三君    佐藤 敬治君
      細谷 治嘉君    安田 修三君
      山下八洲夫君    岡本 富夫君
      宮崎 角治君    吉井 光照君
      藤原哲太郎君    経塚 幸夫君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣 田川 誠一君
 出席政府委員
        内閣法制局第三
        部長      大出 峻郎君
        警察庁長官官房
        長       太田 壽郎君
        自治大臣官房長 矢野浩一郎君
        自治大臣官房審
        議官      田井 順之君
        自治大臣官房審
        議官      津田  正君
        自治大臣官房審
        議官      土田 栄作君
        自治大臣官房審
        議官      吉住 俊彦君
        自治省行政局長 大林 勝臣君
        自治省行政局公
        務員部長    中島 忠能君
        自治省財政局長 石原 信雄君
        自治省税務局長 関根 則之君
 委員外の出席者
        環境庁自然保護
        局施設整備課長 諏訪薗辰雄君
        大蔵省主計局主
        計官      藤井  威君
        厚生省公衆衛生
        局地域保健課長 古市 圭治君
        厚生省環境衛生
        局指導課長   瀬田 公和君
        厚生省環境衛生
        局水道環境部環
        境整備課長   小林 康彦君
        厚生省医務局総
        務課長     古川貞二郎君
        厚生省保険局国
        民健康保健課長 阿部 正俊君
        農林水産省農蚕
        園芸局普及部普
        及教育課長   坂柳 迪夫君
        工業技術院標準
        部電気規格課長 太田健一郎君
        労働省労働基準
        局庶務課長   菊地 好司君
        労働省労働基準
        局労災管理課長 新村浩一郎君
        労働省労働基準
        局安全衛生部計
        画課長     松本 邦宏君
        建設省計画局公
        共用地課長   田丸 勝朗君
        建設省都市局都
        市再開発課長  富永 栄一君
        地方行政委員会
        調査室長    島村 幸雄君
    —————————————
委員の異動
四月二十四日
 辞任         補欠選任
  江崎 真澄君     愛知 和男君
  松田 九郎君     高村 正彦君
同日
 辞任         補欠選任
  愛知 和男君     江崎 真澄君
  高村 正彦君     松田 九郎君
    —————————————
四月二十四日
 重度障害者の固定資産税非課税に関する請願
 (愛知和男君紹介)(第三三六二号)
 同(田邉國男君紹介)(第三三六三号)
 同(高橋辰夫君紹介)(第三三六四号)
 同(野呂田芳成君紹介)(第三三六五号)
 同(葉梨信行君紹介)(第三三六六号)
 身体障害者の自動車運転免許証に付される重量
 制限廃止等に関する請願(愛知和男君紹介)(
 第三三六七号)
 同(田邉國男君紹介)(第三三六八号)
 同(高橋辰夫君紹介)(第三三六九号)
 同(野呂田芳成君紹介)(第三三七〇号)
 同(葉梨信行君紹介)(第三三七一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出第一九号)
 地方公共団体関係手数料に係る規定の合理化に
 関する法律案(内閣提出第三八号)
 昭和四十二年度以後における地方公務員等共済
 組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一
 部を改正する法律案(内閣提出第四六号)
     ————◇—————
この発言だけを見る →
大石千八#1
○大石委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案及び内閣提出、地方公共団体関係手数料に係る規定の合理化に関する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山下八洲夫君。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#2
○山下(八)委員 まだまだ全くの勉強の段階で、きょうもまたいろいろと教えていただきたい、そういう立場で質問させていただきたいと思うわけでございます。
 臨時地方特例交付金については、利差臨特とかあるいは地域特例臨特とか、いろいろと臨特があるわけでございます。そういう中で利差臨特の性格を見ますと、五十一年度から五十六年度まで、及び五十八年度までの地方債発行による金利負担を軽減するため措置されていた臨時地方特例交付金で、地方債計画の一定率に相当する額について、政府資金と公募地方債との金利差を後年度に一般会計から交付税特別会計に繰り入れることとしているものである。また、五十一年から五十六年度分については、五十六年度からは借入金で処置をし、後年度全額国庫負担とすることとされていたわけです。五十九年度に繰り入れが予定されている臨時地方特例交付金に相当する額は九百二十五億円となっていますが、これで間違いございませんでしょうか。
この発言だけを見る →
石原信雄#3
○石原政府委員 五十九年度分につきましては、御指摘のとおりでございます。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#4
○山下(八)委員 地域特例臨特につきましての性格をちょっと御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →
石原信雄#5
○石原政府委員 昭和五十七年度の行革関連法案によりまして、いわゆる地域特例立法によって補助率等のかさ上げ措置がなされております事業について、三年間に限り、そのかさ上げ分の六分の一を切り下げるという法律が制定されましたが、その切り下げ額については、地方公共団体の財政運営に影響を及ぼさないという意味で、その引き下げ相当額の地方債の発行を認めまして、そうしてその地方債の元利償還金の二分の一相当額を臨時特例交付金として交付税特別会計に繰り入れる、このような約束がなされております。これがいわゆる地域特例臨特と称するものでございます。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#6
○山下(八)委員 財対臨特はどのようになっているのですか。
この発言だけを見る →
石原信雄#7
○石原政府委員 いわゆる財対臨特は、これまでの各年度の財政状況に即応いたしまして、自治、大蔵両大臣が折衝の結果定めてきたものでありますが、分離課税を選択した利子所得について住民税が課税されていない、こういう状況を背景にして、その年度の財政状況において一定の額を交付税特別会計に繰り入れる、こういう性格のものでございます。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#8
○山下(八)委員 私は、自治、大蔵両大臣が協議をして決めるものだというふうにこの点については思うわけですが、そういうことを見ていきますと、どうも今回の五百億円もつかみ金的な感じが私はするのですが、その辺はいかがですか。
この発言だけを見る →
石原信雄#9
○石原政府委員 折衝の過程におきましては、私どももできるだけこの金額を多くするように努力いたしたわけでございますが、五十九年度の国の財政状況が御案内のように大変な状況になっております。こういった背景のもとで、私どもは、少なくとも財対臨特の背景となっております分離課税が選択された利子所得についていまだに住民税の課税が実現していない、こういう事情もありますので、何としてもこのような理由に基づくいわゆる財対臨特を確保したいということで、折衝の結果五百億円という金額に落ちついたわけであります。
 したがいまして、私どもはこの金額では決して満足しているわけではございません。当初は少なくとも、前年度千百億円でございましたが、それを確保したいということで予算折衝に当たったわけですけれども、ただいま申し上げましたように、何分にも厳しい国の財政環境のもとで、結局五百億円ということで決着を見た次第でございます。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#10
○山下(八)委員 もう一つ、この際ですから償還臨特についてもお尋ねしたいと思うのです。その性格をぜひ教えていただきたいのですが……。
この発言だけを見る →
石原信雄#11
○石原政府委員 いわゆる償還臨特、これは法律でこれまで各年度の臨時特例交付金の額が定められておったわけでありますが、この償還臨特は、正確には五十年度補正以降の地方財源の不足に対処するために、交付税特別会計が借り入れまして、その借り入れた額の二分の一を国庫が負担するという方向が確認されました。五十一年度については、初めは覚書で処理されておったわけであります。それから五十二年度は単年度の処置としていわゆる償還臨特が法定され、五十三年度以降は一定のルール化が実現しまして、借入額の実質二分の一を国が負担するということで、臨時特例交付金として各年度に繰り入れるべき額を法定している、これが現状でございます。
 今回御提案申し上げております改正案では、いわゆる償還臨特相当額の総額を国の一般会計の借入金として引き取っていただく、こういうことにいたしているところでございます。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#12
○山下(八)委員 大臣にちょっとお尋ねしたいわけでございますが、私は自治省のある方から、自治省の中には風鈴という言葉があるということをお聞きしたのです。風鈴というのは、私は何か夏に軒下にかけてちりんちりん鳴る、あのことを風鈴だと思うわけですが、自治省の中にもそのような言葉がときどき使われている。この風鈴の意味をちょっと教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
田川誠一#13
○田川国務大臣 ちょっとそういう言葉は聞いたことはありません。わかりませんです。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#14
○山下(八)委員 その方の説明によりますと、今臨特の関係を若干お尋ねしたわけでございますけれども、いろいろと臨特がある、そういう臨特の臨をどうも絡めているようであるわけですが、風鈴の中は空洞になっておりますし、風が吹けばどっちへでも回っていって鳴る、それぐらい臨特については軽くあしらわれているというような意味のことを話されたわけでございます。ああなるほどなと、私のような素人でもある一瞬笑えてくるような言葉であったわけでございます。
 そんなことを考えていきますと、今利差臨特やら地域特例臨特やら、また財対臨特のことをお尋ねしたわけでございますが、もう一つ、地方交付税の関係資料等を見ますと、これにはやはりそれぞれの臨特がきちっと項目別に予算が計上してあるわけでございませんし、そういうことを考えていきますと、これもまた出てくるかとも思いますが、補助金なんかもたくさんあるわけです。これについても総合メニュー化すればいいじゃないかというような意見が一方ではあるわけでございますが、この臨特につきましてもそろそろ考えてみるべき時期に来ているのではないか、そう思えてならないわけです。その辺につきましての御意見をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
石原信雄#15
○石原政府委員 たくさんの名称を冠せられた臨時特例交付金がこれまで存在いたしました。これらの臨時特例交付金は、これができたときの経緯が、ある意味でそのまま地方財政の歴史ではないかと思うのであります。
 私どもは、その臨特を交付税会計に繰り入れなければならないような事態になった時点では、いずれも交付税率の引き上げでありますとか、より基本的な制度の改正によって地方財政の状態を改善したいということで要求してまいったわけでありますが、何分にも国の財政状態が恒久的な制度改正に、よる問題解決を許さなかったということで、各年度において、いろいろな経緯がありましたけれども、臨時特例交付金ということでその年度の財政運営を乗り切ってまいったわけであります。したがいまして、あくまでこれは臨時特例交付金の臨時が示すように恒久的なものではありません。そのときの財政状況に対応するために、いわば応急的にと申しましょうか、まさに臨時的にとられた措置であります。
 そこで、御提案申し上げております今回の改正法案におきましては、各種のいわゆる臨特のうちで最大の柱になっております償還臨特については、その償還臨特の繰入予定額総額に見合う借入残高を国の一般会計がこの際引き取る、この件については今回まさに抜本的に解決することにいたした次第でございます。
 それから、それ以外の臨特はいずれも自治、大蔵両大臣の確認によってこれまで繰り入れがなされてきたものでありますが、今回の制度改正によって一応これは臨特としては廃止する。臨特という制度は五十八年度限りで打ち切りまして、五十九年度以降は、御提案申し上げております交付税の特例措置の中でこの過去の経緯は消化していきたい、このように考えているところでございます。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#16
○山下(八)委員 覚書を読みましても、今お話のあったようなことは一言も触れてないわけでございますね。特に、特例措置分ということで千七百六十億ですか、確かに措置されておりますことは今お話しのとおりでございますが、だから、そのようにするのであれば、はっきりとこのことを思い切って整理をして、そしてもっと私たちにもよく、簡単に言えば予算書は一日で見れるようにもうちょっと努力をしていただきたい、そのように思うわけでございます。
 その辺のことにつきましては以上にいたしまして、次にもう一つお尋ねしたいことがあるわけでございます。
 地方交付税の増額についての特例措置についてお尋ねしたいと思います。
 特に、今回巨額の財政不足を生じている地方財政は、地方交付税法の第六条の三の二項に該当すると理解しているわけでございますが、その辺について間違いないかどうか。このような事態を解消するためには、地方交付税の引き上げという制度改正を行うことが基本ではないかと思うわけです。特に六条の三の二項の規定をどのように解釈をすればいいのか、その辺をしっかりと教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
石原信雄#17
○石原政府委員 五十九年度を含めて最近の地方財政は、地方交付税法の第六条の三第二項の規定に該当する事態である、このように認識いたしております。そして、そのような認識のもとに、今回御提案申し上げているような形で地方交付税の安定確保を図るための制度改正をお願いいたしているところでございます。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#18
○山下(八)委員 地方行政の制度変更とは、具体的にはどのような内容を指しておるのですか。
この発言だけを見る →
石原信雄#19
○石原政府委員 六条の三第二項の規定による地方行政制度の改正、これは具体的には、地方財源が不足するような事態の場合には、行政制度の改正によって、事務の削減その他あるいは国への移譲その他によって地方負担の減少をもたらすような内容の改正、これを意味しているものと思います。今日はそういう事態でありますが、逆に地方財源が余裕があるというような事態のときには、国の事務を地方に移譲するというような形での改正も法文上は意味することになるのではないかと考えております。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#20
○山下(八)委員 財政制度の改正とは、恒久的措置を予定して、そして財源不足が生じないような財政構造とするものと私は理解をしているわけですが、それでいいわけですか。今回の特例加算措置は法の要件を満たしていないのではないか、そう思えてならないわけです。その辺について教えてほしいと思います。
この発言だけを見る →
石原信雄#21
○石原政府委員 交付税法第六条の三第二項の規定による財政制度の改正、これは法律の立案当初からの考え方として、普通交付税の額が地方財源不足額と引き続き著しく異なるような状況になった場合には、その異なる状態を解消できるような制度の改正、まさにそういう内容の改正が行われるべきだということが立法の趣旨になっていると思います。
 すなわち、今一番典型的な例は、税制改正によって地方税源の充実強化が図られるような事態、あるいは国庫補助負担割合の見直し等によって実質的に地方の負担が軽減されるような事態、こういったことが同規定による制度の改正の本来のといいましょうか、立法当初の考え方であろうと思います。
 ただ、五十二年度、五十三年度以来、この問題については論議をいただいているわけでありますけれども、今日の国、地方を取り巻く財政状態が、交付税法の立法当初の考え方に沿った恒久的なより抜本的な制度の改正を許さないような状況になっている、残念ながらそれができない状況になっている、そういう事態のもとで、しかし今日の地方財政が六条の三第二項のケースに該当するような状態でありますから、何らかの制度改正を行わなければならないということで、いわばぎりぎりの選択として五十二年度あるいは五十三年度の制度改正が行われ、また今回、新たな見地に立っての制度改正をお願いしているわけであります。
 そこで、このようにいわゆる恒久的な財政制度の改正でなくて、当面の事態に対処し得るようなたぐいの制度改正が六条の三第二項の規定による財政制度の改正として含まれるかという点については、法制局とも協議いたしまして、やはりその制度改正というのは、立法の趣旨からすれば、望ましい姿としては恒久的な制度改正であろうけれども、やはりその状況によって、当面の地方財政運営に支障なきを期するためのいわば応急的といいましょうか、臨時的な内容の制度改正であってもそれには含まれる、このような解釈をちょうだいしております。私どもも、ぎりぎりの選択としてはそれは許される、その規定で読める、このように考えております。今回御提案申し上げております改正も、そのような意味で財政制度の改正と、このように理解をいたしているところでございます。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#22
○山下(八)委員 法的にぎりぎりに認められる、だから改正するんだ、そのようなことは余り望ましいことではないのじゃないか、そう思えてならないわけです。
 特例措置が地方交付税法の六条の三の二項の制度の改正に該当することの妥当性については今お話があったわけでございますが、財源不足が生じないようにすることが制度改正である、そのように私は思うわけです。だけれども、今回のはそのような趣旨のようには私自身はまだ受け取ることができないわけです。制度の改正に該当するならば、少なくとも財源不足額の国の負担のルールをきちっと明記すべきではないか、そう思うわけです。また、従来の措置も、今のお話のとおり制度の改正はされてきたわけでございますが、その場合、財源不足額のおおむね二分の一は特金借り入れで措置され、そしてその二分の一は国の負担とされていたわけでございます。したがって、今回の制度の改正であっても、従来の政府措置にならすとすれば、少なくとも四分の一程度は国の負担にすべきではないか、そのように私は考えるわけです。その辺についてもう一度お答えいただきたいと思うわけです。
この発言だけを見る →
石原信雄#23
○石原政府委員 財政制度の改正の内容が、望ましい姿としては将来にわたって再び財源不足を生じないような恒久的なものであるべきだという点は、御指摘のとおりでございます。それが望ましいし、また、交付税制度立案のときの考え方というのはそういうことであったわけです。しかしながら、先ほども御答弁申し上げましたように、今日の事態は、そのような将来にわたって恒久的に地方財源の不足を解消できるような制度改正がどうしてもできない、国の財政が厳しい状況のもとでそれはどうしてもできない、そこで今回御提案申し上げているような内容の制度改正にいたしたわけです。
 この制度改正は、今後財源不足の事態が生ずれば、これに対して必要な特例措置を講ずるという制度改正でございます。そういう不足が出ないような制度改正が望ましいわけですけれども、それができないために、もし不足が生じて必要が生ずれば特例措置を講じますということを定めているわけです。
 法律構成としては、交付税法の附則第三条におきまして、地方交付税の安定確保を図るために特例措置を講じますということをうたい、そして具体的な内容については、四条で各毎年度必要なその特例措置の内容を定める、五十九年度につきましては千七百六十億円の特例加算を行うことを定めておりまして、これから六十年度以降におきましても、各年度の財政状況によって地方交付税の安定確保を図るための必要な特例措置を具体的に法律をもって定めることを今回規定しようというのが、御提案申し上げております改正案の内容でございまして、私どもは、これも制度改正として位置づけられる、このように理解しているところでございます。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#24
○山下(八)委員 今、不足が出ないのが望ましいと、私もそうですが、大変難しいわけですけれども、今度の制度改正では確かに特例措置になっていることは前々から何回も議論があるわけでございます。今までは特例増額になっていたわけでございますから、その辺が、今回また私も素人なりにまた心配する部分であるわけでございます。
 この辺で、せっかくの機会でございますので、大臣にちょっと一言だけお尋ねしたいわけですが、今後特例減額にならぬような、またそのような方針でいくんだというようなことでの決意をひとつお聞かせいただきたいと思うわけです。
この発言だけを見る →
田川誠一#25
○田川国務大臣 本来なら、こうした情勢の中に交付税の税率を引き上げるということが非常に望ましい姿でございますけれども、先ほど来財政局長が述べましたように、国の財政も非常に厳しい中でございます。そういうことでこうした特例措置を考えなければならないことになったわけでございます。
 私どもといたしましては、将来の展望としては、できるだけ地方の自治体に御心配をかけないように努力をしていかなければなりません。そうした意味で、今後とも大蔵当局との交渉に当たりましては、できるだけ地方に御迷惑のかからないように努力をしてまいるつもりでございます。
 ただ、国と地方との関係というのは、これまでもしばしば申し上げましたように、車の両輪のようなものでございまして、ともにこの厳しい財政状態を打破していかなければならない、そういう情勢でございますので、私どもといたしましては、大局を見てやっていかなければならないところに非常に苦しい立場があるわけでございまして、どうぞこの点もひとつ御理解をしていただくようにお願いいたします。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#26
○山下(八)委員 五十九年度は交付税率が実質的には三二%を下回ることになるのではないかと思うわけです。交付税率の法定の趣旨を逸脱しているのではないかと思うわけです。これは、交付税率の変動税率制の採用に踏み切ってきたのではないかという心配もいたしますし、また、地方交付税の地方固有の財源制に反することになってくるのではないかと思うわけです。そのようなことがないように、ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと考えるわけです。
 先ほどもちょっとお話が出ましたけれども、特会の借入制度を廃止した、特例措置の導入の点で新たな借入制度になったのではないか、また、現行の特会借入金の償還時の実質二分の一の国庫負担措置より今回の措置はまた後退してきたのではないかと私は見ているわけです。その辺について御答弁いただきたいと思います。
この発言だけを見る →
石原信雄#27
○石原政府委員 今回御提案申し上げております法案の内容といたしまして、五十九年度の特例措置の額のうち、三百億円については昭和六十六年度及び六十七年度においてそれぞれ百五十億円ずつ減額精算することになっております。
 そういう意味で、精算されるという意味では借金と同じではないかという御指摘でございますが、従来の交付税特会の借入金は、文字どおり交付税特会が資金運用部から借り入れまして、それに金利を払って償還していく、言うならこれは一般会計の枠外で運用されておったわけであります。それに対して、今回は一般会計の枠内で、国と地方の財政状況を踏まえて、基本的には地方財政の運営に支障なからしめるように必要な交付税の額を確保する。そしてそれが、御提案申し上げております交付税法の本来の法定額、それから金利を引いた額になりますけれども、その額では地方財政運営に支障が生ずると考えられる場合には必要な特例加算を行う。そうして特例加算のうち、過去の経緯から臨時特例交付金相当額として除外される額以外のものについては精算する、こういう考え方でございます。
 精算額について過去の借入金のように二分の一負担がないのは後退ではないかという御指摘でございますが、今回御提案申し上げております特例措置の考え方は、一応特会の借り入れを廃止して、いわば一般会計の枠内で国、地方それぞれの財政状況を踏まえて必要な措置を講ずるということでありまして、まさにこれは交付税の法定額に対して特例でございますから、特例加算したものは原則としては将来返していく。返す時点での財政運営に支障がないように当然しなければならないわけでありますが、ともかく今回の制度の運用としては、特例加算したものは将来精算するという制度として組み立てているわけでございます。
 五十年度以降の交付税特会の借り入れについては、その背景あるいは金額等が非常に異常であったために二分の一の国の負担を導入したわけでありますが、それ以前の年度において何度か交付税の特例措置が講じられたことがございます。それらについては、いずれも全額交付税会計の負担において償還がなされております。そういった意味では今回の特例措置は従前の五十年度以前の特例措置と類似の考え方に立っているということもできると思いますが、いずれにいたしましても、私どもは、これからの国、地方それぞれの財政状況を踏まえて、特例措置については原則は交付税会計の負担において将来精算していく。そして、精算する時点でそのときの財政状況いかんによっては当然また何らかの対応が必要になると思いますけれども、基本的にはその精算によっても地方財政の運営に支障なきを期する、こういう前提のもとで今回の新しい方式を御提案申し上げているところでございます。
この発言だけを見る →
山下八洲夫#28
○山下(八)委員 今回の特例措置は私は大変大きく後退をしているというふうに思うわけでございますが、三百億円の精算は年度間調整を行おうとするものではないかというふうに私は思いますし、また、この精算額の三百億円の算定根拠がどうしても私には不明確でわからないわけです。その辺について御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →
石原信雄#29
○石原政府委員 三百億円という金額が、どのような過程、どのような計算の結果出てきたのかというお尋ねであろうかと思いますが、五十九年度の地方財政収支を計算したところ、一兆五千百億円の財源不足になる。これについて建設地方債の活用を行う。この活用の仕方についてはいろいろ議論があったわけでありますけれども、ともかく今日の国、地方を通ずる財政環境のもとで建設地方債をある程度活用せざるを得なかったということで、一兆二千億円余りの建設地方債の活用を図りまして、そうして残りの三千億余りの額を交付税の特例措置で補てんする、このようにいたしたわけであります。
 そして、その際、この財源不足額の計算の前提としては、五十九年度に交付税会計の借入金の償還を予定しておりまして、その償還のうち千二百八十九億円が交付税会計の負担になることになっておりましたが、この償還を棚上げするということにいたしました。国が引き取った借入金の償還についても同様の措置を講ずるわけでありますが、そうしますと、最終的に不足する額が千七百六十億円になったわけであります。
 そうして、千七百六十億円のうち、先ほど来御論議いただきました過去の経緯等から臨時地方特例交付金として交付税会計に繰り入れることが約束されているもの、あるいは財政対策としてこの際決めるもの、これらを含めて千四百六十億円につきましては精算対象から除外する、いわば特例措置として地方がもらいっきりにする。その結果、最終的に残った額が三百億円、これは本来の原則に戻りまして六十六年度以降精算する、このような取り扱いにいたした次第でございます。
この発言だけを見る →
← 戻る