規制緩和に関する特別委員会

1995-11-08 衆議院 全81発言

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会議録情報#0
平成七年十一月八日(水曜日)
    午前十時一分開議
出席委員
  委員長 塚田 延充君
   理事 岸本 光造君 理事 橘 康太郎君
   理事 松下 忠洋君 理事 斉藤 鉄夫君
   理事 武山百合子君 理事 西川太一郎君
   理事 秋葉 忠利君 理事 永井 哲男君
   理事 中島 章夫君
      安倍 晋三君    池田 行彦君
      御法川英文君    宮路 和明君
      森  英介君    山本 有二君
      岡田 克也君    河合 正智君
      小池百合子君    西  博義君
      西村 眞悟君    吉井 英勝君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 江藤 隆美君
 出席政府委員
        総務庁行政管理
        局長      陶山  晧君
        総務庁行政監察
        局長      大橋 豊彦君
 委員外の出席者
        公正取引委員会
        事務局官房総務
        課長      鈴木 孝之君
        公正取引委員会
        事務局経済部調
        整課経済法令調
        査室長     相関  透君
        公正取引委員会
        事務局取引部取
        引課長     鈴木 恭蔵君
        外務省北米局北
        米第二課長   西宮 伸一君
        大蔵省主税局国
        際租税課長   小手川大助君
        文化庁文化部会
        術文化課長   大橋 敏博君
        通商産業省産業
        政策局流通産業
        課長      福井 雅輝君
        特別委員会第三
        調査室長    金山 博泰君
    —————————————
委員の異動
十一月八日
 辞任         補欠選任
  渡瀬 憲明君     山本 有二君
同日
 辞任         補欠選任
  山本 有二君     渡瀬 憲明君
同日
 理事秋葉忠利君同日理事辞任につき、その補欠
 として永井哲男君が理事に当選した。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 規制緩和に関する件
     ————◇—————
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塚田延充#1
○塚田委員長 これより会議を開きます。
 この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。
 理事秋葉忠利君から、理事を辞任したいとの申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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塚田延充#2
○塚田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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塚田延充#3
○塚田委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、理事に永井哲男君を指名いたします。
     ————◇—————
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塚田延充#4
○塚田委員長 次に、規制緩和に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。橘康太郎君。
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橘康太郎#5
○橘委員 私は、自由民主党・自由国民会議を代表いたしまして、質問をさせていただきます。
 まず最初に、江藤総務庁長官にお伺いをしたいと思います。
 江藤長官におかれましては、御就任以来、本委員会が特に関心を持って進めております規制緩和の問題につきまして鋭意御努力されまして、その豊富な経験、それからまた学識をフルに発揮されまして、今日まで非常に立派に職務をお務めのことと私ども拝察をいたしておりまして、大変喜ばしいなというふうに考えておるところでございます。大変毎日御苦労さまでございます。
 そこで、まず最初にお伺いしたい点は、長官として御就任になりまして、現在いろいろと、長官に御就任される前まで政府において規制緩和の諸問題について順次進めてまいっておられると存じますが、その経過、並びに今後どのように総務庁において、長官としてこの問題に取り組まれる御所存であるのか、その辺のところをお承りしたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
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江藤隆美#6
○江藤国務大臣 国会でもお答え申し上げましたように、これはもう歴代内閣が行政改革、規制緩和というのには取り組んできたことでありますが、やはりなかなか実が上がらなかった。そこで、国会においても随分と皆さんから御議論をいただき、また、各方面からも御意見をいただいて、その結果をもって、村山内閣では、景気回復どこうした行政改革、規制緩和を柱とする内閣に今後しようということで、不肖私が任命をいただきました。
 御承知のように、三月の末に千九十一項目の指定をしたわけでありますが、これを年内には六〇%をめどにひとつ規制緩和をしよう。もともとは五年だったんですけれども、それを三年に前倒しをしようというのをさらに前倒しをして、初年度でもって約六割を目標にやっていこうではないかということで、ただいま進めております。
 それから、千九十一で終わるわけではありませんから、今度はまた行政改革委員会、規制緩和小委員会等の御意見をいただいて、今年末にはまたさらに数をふやしていただいて、そして、来年の末までにはこの千九十一にさらにまた追加をしていく。これはもう毎年改定をしていこうということでやっております。
 それからもう一つは、やはり行政改革委員会あるいは規制緩和小委員会等でいろいろな御注文が出まして、例えば、自分たちじゃなかなか調査ができないから、先般来も、二十一項目について、ひとつ総務庁が現地調査をし各省庁との調整をしてくれというのがありました。
 例えば、基準・認証とか輸出入の手続とか、あるいは流通の、JASの問題ですとか、そういうものも出てきます。ですから、適当なものがあればまた千九十一の中にそういうものも入れて、逐次進めていこう、こういうふうに考えておるところであります。
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橘康太郎#7
○橘委員 江藤長官の今日までの衆議院議員としての、あるいは政府要員としての実績につきましては、私ども後輩は非常に立派なものだと尊敬を申し上げております。特に、先生の政治に対する情熱は、これはあらゆるところで先生の御発言の中で出ておるわけでありまして、私ども本当に尊敬を申し上げて今日まで来ておるところでございます。
 そこでお伺いしたいわけでございますが、これは陶山行政管理局長の方にお伺いしたいわけでありますが、先般、七月二十七日、「規制緩和に関する論点公開」というものが四十項目にわたって公開をされました。今あらゆるところでこれが検討されておると思うわけでございますけれども、その後の状況はどのようになっておりますか、お伺いをしたいと思うわけでございます。
 行政管理局長で結構でございます。長官は少しお休みください。
 それで、十一月をめどに精力的に作業を行うというふうになっておったわけでありますが、その後、この四十項目についての論点公開をした後の状況はどのようになっておるのか、詳細に御説明をお願いしたいと思うわけでございます。
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陶山晧#8
○陶山政府委員 御説明を申し上げます。
 ただいま先生から御指摘のございました、いわゆる論点公開と称するものにつきまして、これは、私どもと申しますよりは行政改革委員会の規制緩和小委員会において、規制緩和の各分野の審議を進めておられる過程において、特に重点的に議論を詰める課題という意味で、まず第一次の論点公開を本年七月二十七日、続けて第二次としての論点公開を十月五日に公表されたものでございます。
 これらにつきまして、国会の御議論の場、あるいはマスコミにおきましても種々の御議論が行われておりますが、私ども承知しておりますところでは、行革委員会の規制緩和小委員会があえて論点公開という名称でオープンにされたその趣旨の一つは、各界においてこれらについていろいろな議論を起こしていただきたい、各界からいろいろな御意見をいただいて、改めてこの行革委員会の小委員会としても今後の議論を詰めていきたい、そういう趣旨で公開をされたというふうに承知をいたしております。
 この今後の取り扱いでございますが、引き続きこの小委員会において議論が進められておりまして、文字どおり精力的な議論が行われていると承知をしておりますが、予定といたしましては、行革委員会、つまり親委員会に対して小委員会から報告をされる時期は十一月末を目途、そして、それを受けて行革委員会としても改めて御審議をされ、政府に対してこの規制緩和についての意見を提示される時期は十二月末を目途というふうに承知をいたしております。
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橘康太郎#9
○橘委員 再度お伺いいたしますが、この四十項目についての小委員会としての御報告が十一月末に行われるということでございますか。
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陶山晧#10
○陶山政府委員 そのとおりと承知しております。
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橘康太郎#11
○橘委員 そこで、この四十項目の中にもうたわれておる中でちょっと問題点があるわけでございます。と申しますのは、私ども規制緩和特別委員会は、この夏、福岡、沖縄へ行政視察に参りました。このときに、福岡でも沖縄でも我々委員に対して陳情されたことは、ここの四十項目のうちの九番目に「大店法の見直し」というのが出ておるわけでございます。これが非常に地方の中小の小売業者を圧迫するので、何とかしてこの辺のところをくみ上げていただいて、中小企業の小売業者あるいは酒などを販売しておる業者に対してもう少しいろいろとこれらの意見を聞いて改革をしていただきたい、余りにも我々の意見を無視した改革に進んでおるのではないかというふうな意見が非常にたくさん出ておったわけでございます。私ども沖縄へ行きまして、あるいは福岡へ行きまして実際に生に耳にしたのはこの点でございます。
 それからもう一点は、いろいろな問題がありますけれども、福岡あたりでは輸入住宅というものの展示場がありました。そこへ行ってその状況をいろいろと見たわけでありますが、国内の住宅建築価額が大変高い。そういうことのために輸入住宅を推進しようということでジェトロあたりが非常に努力をされまして、一生懸命輸入住宅を安く入れられるように努力して展示場を設けたわけでござ、いますけれども、しかしながら、非常に規制の面で制約を受けておる分野があって、今度は逆に、規制を緩めてもらいたいという——さっきのものは、余り規制をやり過ぎると僕らは手を上げてしまう、ただ緩和さえすればいいものではないのではないか、もっと実態をよく見てくれというのはさっきの話です。今度は逆に、規制を緩めてくれという話なのですが、それは水道の蛇口だとかJISマークというのがありまして、非常にこの辺のところの輸入手続に問題があって、このところが非常に高くつくのだ、だからもう少しこれらのところを緩和してくれないかというふうな意見等が出てまいりまして、私ども視察した者は一様にそれぞれ感銘を受けて、これは行政監察局もおったことであるから、我々は、東京へ持ち帰ってぜひ皆さんに御報告しておこうということで帰ってきたわけであります。
 私は、長官、これは返答してくれというのじゃないのです。こういうこともありましたから、ぜひ行革の小委員会の方にこういう意見もあったよということをお伝えいただきたい。
 ただ、世間では、規制緩和さえすれば世の中すべて円満解決で、何でもかんでも規制緩和、規制緩和、これさえやれば世の中うまくいって物価も下がるのだというお考えもありますけれども、片一方で、いや、そうではないのだ、そんなことされたら大変迷惑をするという人たちも非常にたくさん、しかも、去年も私ども北海道へ行って、この大店法の問題でやはり陳情を受けたのですよ。これは大変なことですよ、先生方、こんなことで中小企業どうするのですかということを言っているわけですから、この国民の切実な声というのはぜひ総務庁御当局から小委員会へ流していただいて、検討の中でいろいろと参考になるようにやっていただきたい。これはお願いでございます。
 そこで、あと十分ほどあるわけでございますが、この四十項目の中で、これは長官、聞きっ放しにしておいてください。これは総務庁から小委員会の方へ反映していただければいいわけですから。この点、今から質問に入ります。長官、少し休んでおってください。
 行政管理局長にお伺いするわけでございますが、その後、四十項目の中で、さっき申し上げましたその中の四番に「住宅の生産・輸入に関する規制緩和」というのがあるわけです。これで、さっき言いましたような水道の蛇口の問題とかそういうものがあるわけですが、現在小委員会の方でこれはどういうふうに検討されておるのか、何か中身、わかりませんですか。
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江藤隆美#12
○江藤国務大臣 私が答えた方がいいと思います。
 大店舗法の問題は、私は慎重にも慎重にすべきことだと思っております。安ければいい、消費者の便利ならばいいということだけではなくて、今は千平米までは自由ですから、三千平米までがこれは都道府県の届け出ですから、六千平米以上になったとき初めて通産大臣になるわけです。そのおかげで、だあっとできてきたわけですね。私は役所にも言うのですが、このおかげで、恐らくこの四、五年間で小売商店が十四、五万軒消えてなくなったのではないかと思うのです。したがって、今度は中央卸売市場の買参人が二割も三割も減ってくる。それから、商店街が機能をなさなくなってくる。それらの問題もありますから、これは慎重の上にも慎重に取り扱うべきものだ。まだ検討中ですから私が私見を述べることは差し控えなければなりませんが、しかし政治家として私はそう思っております。
 それから、ただいまの輸入住宅の問題は、これは建築基準法の改正の問題、もう一つは輸入手続の問題、それらの問題もあります。それからJAS規格の問題等もあります。それらは、今月の末を目途に今鋭意委員会において御検討いただいておりますから、いずれ答えが出てくるものと思います。
 ただ一つ、輸入住宅、輸入住宅といいますが、一方では、日本は七割が山林でありまして、十五年生なら、私は郷里で聞きましたら、一町歩でも三十万で買い手がないというのです。十五年も育てた杉山が、前は百万円だったのですが近ごろは一町歩で三十万円でも買い手がない。日本の林業というものとそういう輸入住宅との調整を一体どうするかということは、私たちお互い政治家が心得るべきことだと思っております。
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陶山晧#13
○陶山政府委員 まず最初に、先ほど先生からいろいろ御意見をちょうだいいたしましたことにつきましては、私どもの立場で行革委員会の規制緩和小委員会の方にきちんと伝達をさせていただきますことをお約束申し上げます。
 なお、さらに御指摘のございました水道指定工事店を含めた関係の問題でございますけれども、既に先生御案内のとおり、現段階の規制緩和小委員会の論点公開では、規制維持の意見と規制緩和の意見と、いわば両面のお立場の意見をそれぞれの論点ごとに整理をされて、そしてオープンにされた。その目的は、先ほども申し上げたとおり、それに基づいてさらに各方面から御議論をいただきたい、そういう趣旨でございまして、今段階で結論が出たわけではございません。詳細な議論の内容、経緯等については、私ども直接議論に参画しておりませんので必ずしもこの場で御説明をすることは難しゅうございますが、少なくとも現段階で特別の方向づけを既に出されておるということでは必ずしもなくて、さらに最終的な調整を経た上で委員会として意見をまとめたい、そういう段階であるというふうに私は理解をいたしております。
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橘康太郎#14
○橘委員 細かい御報告をいただきましてありがとうございました。また、前向きの御答弁をいただきましてありがとうございました。
 そこで、もう一点お伺いをしたいと思うわけでございます。
 四十項目の中に、情報通信事業の規制緩和というところがあるわけですが、やはり現在の科学技術の進歩というものは大変なものでございまして、私も、当選したときに地元から、私、富山なんですけれども、先生、富山県で見れるテレビは四チャンネルしかない、ところが東京へ行くと十チャンネルも、物すごい見れるじゃないか、何で我々のところはそんなに見ることができないんだ、もう少し政治力を発揮して見れるようにしてくれぬか、でないといつまでたっても裏日本と言われても仕方ないじゃないかということで、私はこの前決算委員会で、この問題は郵政省の江川放送行政局長に言ったところが、いや、その問題については今一生懸命やっておるんですということで、いよいよ今度、来年の三月からCS放送というのをやるんですよ。今、普通の放送のほかにBS放送というのが、衛星放送がありますね。NHK一、二、それからWOWOWというのがありますけれども、そのほかにCS放送というのをやっているんですよ。それが、もう一発衛星を打ち上げて今度はディジタルで五十チャンネルのものが空から降ってくるというふうなシステムになるわけです。
 私は、これらを見たときに、規制緩和というけれども、やはり科学技術の進歩というものも、そこまで今まで政府は規制しておったのだけれども、技術がもう規制を乗り越えて、もう要望をちゃんと満たしてくれるような時代に入ったということで大変喜んでおるわけでございます。単に規制緩和だとかなんとかというと、これは言葉の上では必要でしょうけれども、そういう技術面でのいろいろな改革、あるいは我が国は戦後これで五十年たちますけれども、その間に、やはり世の中の出来事はいろいろな点で変わっておるわけですから、古い法律もありましょうし、これから、そういったもので五十年ほどたったら法律も変えていかなければならぬというふうな時代も迎えたのではないか、このように私は思います。
 四十項目いろいろありますけれども、情報通信のこと一つ申し上げてもそのくらいあるわけでございますから、ひとつ総務御当局におかれても、いわゆる古くなった法律みたいなものはやはり現代に即したように直していくことも、規制緩和と言ったらおかしいけれども、現代にそぐわない法律の改正ということで、そういったものも所管の仕事の一つとしてやっていただければこれはありがたいな。放送の方では、もうその法律は変えていかなければならない、いや応なしに。
 そういう状況を迎えておりますので、私は、今日非常に実績を持っておられる総務長官が陣頭指揮してやっておられるわけですから、あらゆる面で、さっき言いましたように、この辺は少し規制を緩めて、逆に少し助けてやらなければいかぬ。ただ規制緩和だけでは世の中うまくいかぬぞと。幅の広いキャリアと経験が、私はこの規制緩和という大問題に必ずや立派な結論を出されるものと長官の手腕に大変期待しておりますので、ひとつ長官のそれらに対するお気持ちを少し聞かせていただければありがたいなと思うのですが、いかがですか。
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江藤隆美#15
○江藤国務大臣 中曽根行革のときに、実はこの問題をやったことがあるのです。もう何十年も前につくって、まだ片仮名の法律があるのです。これを時代に合わぬから整理しようということで随分と整理したのですが、とにかく法律というのが山ほどありまして、もう御承知のように、一番適当でなかったのは食管制度ですよ。足らないときの法律で余ったときを規制しようというわけですからね。それで、ようやくこれも本来の姿に戻りましたが、しかし、そういうふうに法律全体で政府全体が一回見直してみる必要がある。不要になったもの、時代に合わないもの、改正を要するもの、そういうものが非常に多くなっておるということは私も認めておりまして、またこれから取り組ませていただきます。
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橘康太郎#16
○橘委員 長官、どうもありがとうございました。どうかお体に、健康に気をつけられまして、立派な成果を上げられますことを心から御祈念を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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塚田延充#17
○塚田委員長 永井哲男君。
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永井哲男#18
○永井(哲)委員 日本社会党の永井哲男でございます。
 規制緩和として問題となっている再販の問題、特に著作物の問題についてお聞きしたいと思います。
 まず、憲法上のこれは位置づけの問題ですけれども、政治的な思想、表現の自由というのが経済的自由に優越する。それは、経済的自由は民主主義が正常に機能していればそれはそこで正常化をすることは簡単である。しかし、民主主義そのもののためにもそういった思想、表現の自由というものの優越性というのが憲法上認められているんだ。こういう考えがあるわけですけれども、それについて、特に公取委の方はそういう点どのようにお考えでしょうか。
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鈴木恭蔵#19
○鈴木(恭)説明員 お答えいたします。
 再販売価格維持制度、いわゆる再販制度でございますが、これは独占禁止法上原則として違法とされている再販行為、これ一定正の条件のもとで例外的に独禁法の適用から除外する制度でございまして、昭和二十八年に導入されたものでございます。
 ただ、この制度、今日、日本の経済社会それから取引・流通慣行、非常に大きく変化しております。こういった観点から、消費者利益の確保に資するということから、公正、自由な競争を促進しまして市場メカニズムの活用を図るという観点から適用除外制度全般の見直しを行うということが、目下非常に大きい問題になっているところでございます。
 著作物の再販制度につきましても、この独占禁止法の適用除外制度の一つでございますから、当然その見直しの対象になっているわけでございます。政府におかれましても、この三月の規制緩和推進計画におかれまして、再販が認められている著作物につきまして、平成十年三月末までにその範囲の限定、明確化を図るということとされているところでございます。
 私ども公正取引委員会といたしましては、この再販適用除外が認められております著作物の取り扱い、これを明確化するために目下幅広い観点から総合的な検討を行っておるわけでございますが、この検討の一環といたしまして、学識経験者から成ります再販問題検討小委員会、ここにおきまして、競争政策の立場から、そしてまた主として理論的観点というところから御検討いただきまして、この七月に中間報告という形で、この問題につきまして国民各層において御議論いただく一つのたたき台として公表したところでございます。目下関係業界、消費者団体を含めまして、国民のいろいろな面から幅広く意見をお聞きしているところでございます。
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永井哲男#20
○永井(哲)委員 今のは中間報告についての答弁だというふうに思いますが、私が聞いたのは、憲法上の経済的な自由、精神的な自由そのものについての優越的な問題についてはどう考えるかということだったわけですけれども、特にその再販の問題で、著作物の再販において一体問われているものは何なのか、価格競争の対立軸として問われているのは一体何なのかということについて、私は、その中では、一新聞社の利益だとか販売店の利益、また出版社や書店の利益というものがそこで対立軸として問われているものではない、そこでは国民の知る権利が問われているんではないか、そういうふうに思っております。
 思想というのは伝達手段を通じて国民に伝わります。その中核となるのは活字文化ではないかというふうに思います。言論の自由があるということによって民主主義が初めて十分に機能できる。
 ところで、言論の自由というのは、単にあるというだけではこれは足りません。国民が十分に知るというところになって初めて機能するわけでありますが、その伝達手段の規制のあり方、これが世界各国でそれぞれ異なっている。そして、その伝達手段の規制のあり方として再販ということがその中で問題になるというふうに思います。
 ところで、この再販制度というのは、今言ったように、立法以来四十年以上経過する。そういうことによって、これは一つの風土、そしてまた文化というものもその中で形成するに至っているのではないかというふうに思います。まさにそれは国民の知る権利と一体のものとして国民に受けとめられているのではないでしょうか。したがって、その変更というのは、国民の知る権利に十分に配慮してなされるべきものであるというふうに私は思います。
 そういう点、中間報告においては、自由競争というものが前提にあり、こういった国民の知る権利というものを配慮しているというふうには私は思えないのですが、その点、このような国民の知る権利というものをこの中においてはどのように配慮したか、それを公取にお聞きいたします。
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鈴木恭蔵#21
○鈴木(恭)説明員 先ほどお話ししましたとおり、この中間報告書、競争政策の立場から主として理論的側面を中心に御検討いただきまして取りまとめられたものでございます。
 ただ、この中間報告の考え方でございますが、新聞や書籍、こういったものが文化的性格を有する商品であること、それを前提とした上で、なおかつ文化関連商品であるから、あるいは言論機関としての特別な立場にある、そういった理由によって直ちに再販価格の維持が必要であるという考え方をとるものではございませんで、そのような文化性のある商品を消費者まで流通させるために小売価格を維持する必要があるのかどうかをまず検討し、その上で再販制度の必要性には疑問があるとしているものでございます。この意味において、中間報告におきまして、再販制度の見直しが国民の知る権利を妨げることになるとは考えられないというものでございます。
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永井哲男#22
○永井(哲)委員 この中間報告の中には、そういった著作物、国民の知る権利にかかわるものも競争政策の中で入るということが当然の前提とされております。そして、私が最も問題だと思うのは、この再販制度が「価格以外の面で何らかの効果をもたらす可能性が抽象的に示されるだけでは、これを正当化することはできず、そのような効果が具体的に、かつ、現実に生じていることが示される必要がある。」そういうふうに言っているわけでありますが、これはまさに立証責任、国民の知る権利ということが問題になり、それへの阻害ということが問題になるときに、勝手に立証責任を転嫁して、その負担というものを国民の知る権利の阻害要因にかけているというふうに思います。
 こういうようなことから、単に抽象的なものだけでは制度を維持する理由とすることはできないというふうにここでは言っているわけですけれども、その考え自体が少し問題ではないか、そういうふうに私は思います。
 抽象的な議論ばかりでは余り進展しませんので、それについて、それではこの再販制度という中で、一体どういうような弊害が生じているかというようなことについて、公取としてはどのようにお考えでしょうか。
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鈴木恭蔵#23
○鈴木(恭)説明員 お答えいたします。
 再販売維持行為、これは流通業者の事業活動におきまして最も基本的な価格というものを制限するものでございまして、それによりまして流通業者間の価格競争、これを消滅させるため、それ自体非常に競争阻害的な効果が大きいものでありますが、さらに市場が寡占的でありまして、メーカー間の競争が活発に行われてないような状況のもとにおきましてこの再販制度が実施されますと、市場全体の価格競争が抑制されるおそれがあると言われております。
 さらにまた、再販制度によりまして流通業者の価格決定が制限されることから、価格面以外にもその事業活動の自主性が損なわれまして、消費者ニーズに対応することが怠りがちになるという弊害がもたらされるおそれがございます。
 こうした観点から、先ほどの中間報告におきましては、再販制度のもとでの具体的な弊害といたしまして、例えば新聞では価格の設定が同調的であるとか、あるいは下方硬直的である、さらに書籍では、取り次ぎが寡占のもとでほとんどすべての出版物が再販の対象になりまして、再販制度そのものが柔軟に運用されていない、こういったこと、あるいはいずれにつきましても流通改善がおくれておりまして、消費者ニーズに適切に対応していない、こういった弊害をこの中間報告では指摘しているところでございます。
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永井哲男#24
○永井(哲)委員 その弊害というのも、どうも余り重要なものではないようにも思います。理論的なところからくる、こういったおそれがあるという抽象的な議論に過ぎているのではないか。
 例えば、これは最も問題、関心が高い価格という面で見ますと、出版物については、これは一九七五年を一〇〇と見た場合に、消費者物価が一八〇になっているのに対して、雑誌は一五九、書籍は一三一、これは九三年ですけれども、そういう意味では消費者物価以下の伸びでしかない、いわば物価の優等生だというふうにもうなっているわけですけれども、こういう事態を一体どういうふうに考えるのか。
 新聞について言えば、これは価格については、これも異論もあるでしょうけれども、これも例えば利益率というところから見ると、売上高営業利益率、これが製造業一般が三・三%に対して全国紙が一・一%、売上高経常利益率が製造業一般が二・六%に対して〇・六%ということで、これは競争があって非常に頑張っているということがこういうことからも言えるのではないかなというふうに思います。
 どうも、その中間報告は、原則違法だということから、再販が果たしている機能というものを余りに軽視しているのではないか。再販制度というのがもう既に四十年以上たっているわけであります。
 それでは、今現在どういうような状況になっているのか。新聞は、これは最も民主主義の発展にとって欠くことができないという意味で、知る権利にとって大きな問題ですけれども、宅配が九九%にもなり、そういった制度は国民にも支持されているということ。全国どんな離島であっても同一の価格であり、これはむしろ国民としての一体感醸成という上でも大きな役割を果たしているんではないか。世界一の発行部数というものを誇っている。そしてまた、再販のないアメリカのような地域は、地域独占紙、地域が一紙または二紙というような状況であるわけですけれども、日本の場合には、複数の新聞が対立していろいろな意見というものを国民に知らせる大きな役割を担っているということが、新聞の場合には言えるのではないか。
 出版では、これも四千社を超えるという多様な出版社が存在するということ自体、多様な意見の存在ということで大きな意味があるのではないか。また、毎年四万八千点もの新刊が発行されて、これは世界で第三位ですけれども、そういうこと。そしてまた、書籍にしても十四億冊、雑誌が約五十億冊近い。そういったものが効率よく配達され、全国の二万八千店の書店や十五万カ所の販売拠点といったものに効率よく並ぶということ自体、国民の知る権利という面から見て大きな機能を果たしている。
 こういうふうに、再販が果たしている積極的な機能というものに目をつぶって、その弊害というものを殊さら取り上げる、これは、角を矯めて牛を殺すというようなことになるのではないか、そういうふうに思います。
 そこで、原則違法だというふうに言いましたけれども、特に縦の取引制限は、横の取引制限、カルテルなどに比べて違法性というものが少ないというような意見があります。垂直的な制限行為については、経済的効率性を阻害することがないということから、競争制限的効果の存否など経済実態を勘案してその適否を判断する、そういうふうにすべきではないかという見解が有力になっているというようなこともあります。
 そしてまた、欧州委員会では、ドイツ語圏の三カ国の再販の協定というものが欧州競争法や欧州のカルテル法に矛盾しない、こういうような決定を去年の七月に出しているわけであります。これは、出版物を文化財として高く認めて、こういうような決定もしている。
 一方では、この縦の取引制限というのがそれほど、違法性といいますか、そういうものがないということも前提になっておると思うのですけれども、そういう動きについてどのように公取としてはお考えでしょうか。手短に答えてください。
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鈴木恭蔵#25
○鈴木(恭)説明員 メーカーが、卸それから小売に対しまして販売価格を守らせることというのは、これは先ほども御紹介しましたとおり、非常に価格競争を減殺させる効果を持つということで、公正取引委員会は従来から、この再販行為に対しましては、独占禁止法上原則違法ということで法律運用をしてきたところでございまして、この点は、平成三年に公表いたしました私どものガイドラインにつきましても明らかにしているところでございます。
 諸外国でございますが、諸外国につきましても、欧米主要国におきましては、再販行為は原則として違法という運用がなされているところでございます。
 先ほどの御指摘の、例えばアメリカでございますが、アメリカでは、確かに一時期、反トラスト当局が再販事件を取り上げなかったことは事実でございますが、その後、再販事件を反トラスト法違反として取り上げてきておりまして、なおかつ、この間、裁判所は一貫して、この再販を原則違法として取り扱ってきたところでございます。
 また、EUでございますが、ドイツ、オーストリア、スイスの間の書籍の取引、これに再販が認められたことは承知しているところでございます。ただ、これは、ドイツにおきましては書籍の再販が認められている関係から、同じドイツ語圏でこれらの取引におきまして再販が認められたものであると承知しているところでございまして、EU全体として再販を認めたというところはないというふうに聞いております。
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永井哲男#26
○永井(哲)委員 これはまた文化政策として見ても、例えば、再販をしていないアメリカでは、図書館が日本の七倍もあるというようなことや、また、大学図書館で、ハードカバーについては、三千部ぐらいこれを買い上げて、いわばそういった良質の出版の下支えをしているというような機能、また、スウェーデンでは、良質な本については政府が補助金を出しているというようなこともあるわけで、こういう、総体としてどういうような施策が行われているかということも注意して見なければならないというふうに思います。
 そこで、文化庁の方としては、この再販の問題についてはどのようにお考えでしょうか。
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大橋敏博#27
○大橋説明員 新聞、書籍等の著作物は、これまで我が国の教育、学術、文化の振興普及、さらにその水準の向上に大きく寄与してまいりました。その役割は、二十一世紀に向かって、我が国が文化立国として発展していく上でますます重要になってくるものと考えております。
 我が国におきまして、充実した多種多様な新聞、書籍等が発行され、しかも、全国同一の価格でこれらを確実に入手することができるということは、著作物の再販制度によるものでございまして、この制度は重要な消費者サービスとなっていると考えております。
 それから、先生御指摘のように、社会の変化が激しくなる中で、豊富な情報が満載され、すべての人が容易に接することのできる新聞、書籍等の著作物は、国民生活に不可欠の生命線であるというふうに思っております。新聞は民主主義の道具立てというふうなことも言われます。知る権利にも十分に配慮していく必要などがあるかと思います。
 再販制度が廃止されれば、メーカー、小売店は、競争に勝ち残るために、売れ筋のものに発行、販売を限っていくということになりまして、作家等が作品を発表する機会も失われる、また、新聞、書籍等の種類が減少するということから、多種多様な著作物を求める国民、消費者の利益が損なわれまして、これらによりまして文化の振興普及に深刻な影響が生じるおそれがあるというふうに考えております。また、小売店間等の過当競争から、これらの倒産が起こり、また、条件の悪い地域におきまして、戸別配達の打ち切りあるいは価格の上乗せが起こるなど、身近に手軽に新聞や書籍を手に入れたいという消費者のニーズが満たされなくなるということが懸念されます。
 さらに、再販制度が廃止されれば、都市部と地方でこれらに大きな価格差が生じ、地域格差あるいは一極集中の問題が一層深刻になるおそれというものも考えられます。
 このようなことから、文化庁といたしましては、我が国の教育、学術、文化の発展向上に重要な役割を果たしております著作物の再販制度を今後とも維持していく必要があるというふうに考えております。
 以上でございます。
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永井哲男#28
○永井(哲)委員 昨日、NHKの報道で、再販について、アメリカの方から著作物の再販について廃止すべきであるという意見が出されたというような報道があったわけですけれども、その点、実際にはどうなっているのでしょうか。外務省にお聞きいたします。
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西
西宮伸一#29
○西宮説明員 お答えいたします。
 我が国が規制緩和に関しまして内外の意見、要望を募っておるというのは御案内のとおりでございますが、これに呼応いたしまして、このたび、米国政府より我が方に対しまして、米国としての規制緩和、競争政策に関します要望を非公式に提示をしたところでございます。
 この要望書の中に、我が国の再販価格維持制度に関しまして、見直しについての要望が記載されていることは事実でございます。
 他方、この要望書につきまして、いまだ最終的なものではございませんで、あくまでも暫定的なものとして非公式に日本政府に提示するということでございましたが、お尋ねの点につきましては、再販価格維持制度一般についての要望でございまして、特に著作物に係る再販制度に言及しているわけではございません。
 つけ加えますれば、その他の再販制度についても言及しておりませんで、極めて一般的な形で言及しているということでございます。
 なお、ことしの九月の下旬に、米国司法省のクライン反トラスト局次長が訪日いたしましたが、その際にも、日本側関係者との意見交換の中で、我が国の著作物に関する再販制度の見直しについては余り固執しないとの考え方を表明しているやに報道等で承知しておるところでございまして、我が方としましても、今回の米側要望書の記述も、我が国の著作物に関する再販制度の見直しを求める趣旨ではないというふうに理解をしておるところでございます。
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