規制緩和に関する特別委員会

1996-04-17 衆議院 全103発言

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会議録情報#0
平成八年四月十七日(水曜日)
    午前十時開議
出席委員
  委員長 石破  茂君
   理事 岸本 光造君 理事 橘 康太郎君
   理事 松下 忠洋君 理事 西川太一郎君
   理事 野田 佳彦君 理事 福島  豊君
   理事 永井 哲男君 理事 枝野 幸男君
      安倍 晋三君    栗本慎一郎君
      福田 康夫君    宮路 和明君
      村田 吉隆君    渡瀬 憲明君
      伊藤 達也君    上田 清司君
      河合 正智君    武山百合子君
      秋葉 忠利君    輿石  東君
      吉井 英勝君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 中西 績介君
 出席政府委員
        行政改革委員会
        事務局長    田中 一昭君
        総務庁行政管理
        局長      陶山  晧君
        総務庁行政監察
        局長      大橋 豊彦君
 委員外の出席者
        経済企画庁総合
        計画局計画官  上肥原 洋君
        法務大臣官房司
        法法制調査部司
        法法制課長   藤田 昇三君
        大蔵省銀行局中
        小金融課金融会 
        社室長     振角 秀行君
        厚生省健康政策
        局指導課長   磯部 文雄君
        厚生省薬務局監
        視指導課長   松原  了君
        農林水産省食品
        流通局品質課長 村上 秀徳君
        運輸省自動車交
        通局旅客課長  藤井 章治君
        郵政省電気通信
        局電気通信事業
        部事業政策課長 小笠原倫明君
        郵政省電気通信
        局電気通信事業 
        部業務課長   桜井  俊君
        労働省労働基準
        局賃金時間部労
        働時間課企画室
        長       福島 康志君
        労働省職業安定
        局業務調整課長 井原 勝介君
        労働省職業安定
        局民間需給調整
        事業室長    森山  寛君
        建設省建設経済
        局宅地課民間宅 
        地指導室長   中北 哲雄君
        建設省都市局都
        市計画課長   山本繁太郎君
        建設省都市局区
        画整理課長   小沢 一郎君
        建設省住宅局住
        宅生産課長   松野  仁君
        特別委員会第三
        調査室長    金山 博泰君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 規制緩和に関する件(規制緩和推進計画の改定
 等)
    —————————————
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石破茂#1
○石破委員長 これより会議を開きます。
 規制緩和に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。枝野幸男君。
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枝野幸男#2
○枝野委員 さきがけの枝野幸男でございます。
 私は、与党行政改革プロジェクトチームという、与党の規制緩和を取り扱うポジションの三座長の一人として、今回の規制緩和計画の改定にも関与させていただきました。そのような見地から、そのプロジェクトでも議論になりました幾つかの各論の問題についてお尋ねをさせていただきたいと思っております。
 まずその前提として、出発点でございますが、そもそも、現在行われている規制というものが無数にあると言われておりますが、我が国は法治国家でありますから、国民の権利を規制するというようなことは、いかなる意味においても法律の根拠に基づかなければなし得ないというふうに考えていいと思っておりますが、幾つか規制緩和の各論の問題をお話しさせていただいておりますときに、正式な御発言ではございませんでしたが、それは、その根拠はどこの法律に基づいて規制をしているのですかというようなお尋ねを役所の方に申し上げましたところ、各省設置法だ、例えば大蔵省設置法とか厚生省設置法とか、そういう設置法に基づいて、うちの役所の所管の範囲内の問題だから規制ができるのだというような言い方をされた役所の方がいらっしゃいました。各省設置法を根拠に規制ができるのだとすれば、ある意味では日本の国民生活すべてにおいて、例えば法律がなくても何でも自由に規制をできるということになってしまいます。一部のイレギュラーな発言だと思いますが、各省設置法のような法律は規制を行う根拠法にはなり得ないという考え方、これは法治主義の原理から間違いないということを確認させていただきたいのですが、いかがでございますか。
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陶山晧#3
○陶山政府委員 枝野先生には、かねがね規制緩和推進に関しまして、与党のお立場で大変な御支援をいただいてまいりましたことをまずもって感謝を申し上げたいと存じます。
 ところで、ただいまのお尋ねの件でございますが、国民とか企業を対象といたします許可とか認可、いわゆる許認可につきましては、具体的な法令上の根拠に基づいて行われておるものでございます。ただいま御指摘のございました各省設置法において、何々に関する事務を行うことといった一般的な規定を直接の根拠として許可とか認可が行われているものではないというふうに理解をいたしております。
 ただいまのお尋ねの件は、恐らくは各省庁設置法の一般的な任務とか所掌事務の範囲内において、いわゆる行政指導を行うということが多々ございます、この行政指導に基づいて、いわば実質的な規制に該当すると思われるような行政指導を行うということは事実上あると思われます。この行政指導につきましては、個別具体的な法令によらない場合であっても、その設置法の規定を根拠として行うことができるという解釈はされておりますが、行政指導につきましては、行政手続法に沿って適切に行う必要があるということは当然であろうと考えております。
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枝野幸男#4
○枝野委員 まさに、その行政指導というのがどういった意味を持つのかというのが、許認可というようなはっきりした形以外のところで出てくる規制についても問題なんだろうと思っております。
 そこで、各論の部分に関連して入らせていただきたいのですが、今回の規制緩和の推進計画改定で、リース・クレジット会社のコマーシャルペーパーによる資金調達の規制緩和がなされました。その議論の中で、従来このコマーシャルペーパーによる資金調達は、出資法がリース・クレジット会社の社債による資金調達を禁止している、それと並びで、コマーシャルペーパーによる資金調達も規制がされているのだというような言い方がな
されておりましたが、それでは法の根拠かおかしいでしょうという指摘をさせていただいて、大蔵省さんは、コマーシャルペーパーによるリース・クレジット会社の資金調達についての規制は行政指導にすぎないということをお認めいただいていると思いますが、間違いございませんね。
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振角秀行#5
○振角説明員 大蔵省の銀行局の金融会社室長でございます。お答えさせていただきます。
 端的にお答えいたしますと、まさしくそれは行政指導であるということでございまして、CPは出資法第二条第三項の社債ではないということでございますので、これにつきましては、ただ、経済的な実態につきましてはいわば短期社債という側面を有していることにかんがみまして、先ほど総務庁の方から答弁もございましたけれども、行政指導として、大蔵省として、金融を所管する行政官庁として行っておるというものでございます。
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枝野幸男#6
○枝野委員 そこで、念のため大蔵省に確認させていただきますが、出資法の社債の部分については、これは出資法で決められていますので、刑事罰までつけられます。違反をすれば刑事罰が科せられます。今おっしゃられたとおり行政指導なわけでございますから、例えばどこかのリース・クレジット会社が行政指導に反しても、よく大蔵省は江戸のかたきを長崎で討つだなどというような形で、行政指導に従わないと国税が入るとか、そういった実質的なことはあるのでしょうが、少なくとも建前、表向きには、その行政指導に違反をしてリース・クレジット会社がコマーシャルペーパーで資金調達をしても、法的には問題にならないということでよろしいですね。
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振角秀行#7
○振角説明員 お答えをさせていただきます。
 CPについては、先ほど言いましたように行政指導ということでございますので、先ほども行政管理局長の方から答弁ありましたように、行政手続法に基づいてやらなければならないということですから、あくまでも相手方の任意の協力が前提だというふうに承知しておりますし、従わないことを理由としたいわゆる不利益な取り扱いは行われないというふうに解しております。
 ただ、これも先生御承知だと思いますが、一般的にCPにつきましてはそういう解釈だと思いますけれども、社債といっても、経済的にそれに類似した行為を行うと、これは裁判所の判断によりますが、一般的に解釈で、そのまがい行為についてもそこの三条に当たるという解釈はなされ得る余地はあると思います。
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枝野幸男#8
○枝野委員 銀行局長さんと規制緩和推進計画が決まる二日前の晩ぐらいに夜中の十二時ごろまでやり合ったときにも、同じような言い方を皆さんされて、その前段でとめていただければそれでいいのですよ。後段は要らないのですよ。CPだろうと何だろうと、社債と書いてあるのを逸脱する目的で何か別の制度を悪用したら、これは出資法の違反になるのは当たり前のことなんで、別にコマーシャルペーパーだからどうこうという話じゃないのですよ。その余計なことをおっしゃるから、どこまでが行政指導で、どこからが法に基づいた規制なのかという境目が見えなくなって、行政指導とあいまいでわけがわからぬという話になるのです。ぜひそういったお答えの仕方は今後注意をしていただきたい。お願いをいたします。
 幾つも聞きたいことがありますので、次に進みますが、次に、厚生省においでをいただいております。
 新聞などもにぎわしておりますが、最近、医療食の問題で、厚生省認可の公益法人であります医療食協会が関与をして、公正取引委員会が入って、独禁法違反という勧告を受けたという事実がございます。それで、その医療食協会の検査というか検定というか、そこを通ったものを病院が使うと、その病院には保険の点数が加算をされるという意味で、その医療食協会の検査を通っていないものは不利に扱われるという意味で、これも規制の一環の側面を持っていると思っておりますのでお尋ねをさせていただきますが、この医療食協会は、公益法人として社会のために広く役に立つからこそ、許可を得て法人格を持っていたものであります。
 ところが、今回独占禁止法違反ということで勧告を受ける当事者にまさになったわけです。そして、医療食協会の業務の公益業務の何割という言い方は金額とかだけではできませんが、少なくとも主たる業務がこの医療食に関する検査、検定が主たる業務でありました。つまり、公益のためということでやっていた業務のど真ん中で、独禁法違反をどれぐらい重い罪と見るかということは、人によって評価はあるでしょうが、経済社会の中では最も重い罪の一つであると私は思っております。
 そのような社会的に許されないような行為をした医療食協会を厚生省は放置をしておいていいのかどうか。民法上の許可の取り消し事由というところにまで当たるかどうかということになれば、これは法律的にいろいろな議論はあると思います。しかし、先ほど来、総務庁からも大蔵省からも役所のお好きな行政指導という言葉が何度も出てきております。解散の命令は出せないにしても、皆さんのお好きな行政指導で、この医療食協会に対して解散の方向で議論をしたらどうですかという行政指導ぐらいはしてもよろしいのじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
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磯部文雄#9
○磯部説明員 委員御指摘のとおり、公益法人にあるまじき独禁法違反ということを犯しまして、この協会に対しまことに遺憾に存じております。そしてまた、委員御指摘のとおり、民法による取り消しというのは要件上なかなか難しいというふうに認識をいたしております。
 そこで、解散の指導の件でございますけれども、法人に対しまする解散指導というのは、いわばみずからの生命を絶つようにという指導であり、非常に重いものと考えており、これを行いますには、例えば、法人が休眠状態にあるとか、公益事業を行う意思がないとか、あるいは監督、命令に従わないとか、それなりの要件が必要なのではないかと考えております。しかしながら、協会は現時点におきましては医療食品以外の公益事業も実施しておりますし、また公正取引委員会の勧告を応諾しようともしております。また、主務官庁の指導にも従っているというところでございまして、今直ちに解散指導ができる状況にはないのではないかというふうに考えております。
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枝野幸男#10
○枝野委員 何度もこの話では課長さんともやりとりさせていただいておりますが、別に今すぐ解散をしろだなんということはできない。それは、従業員も抱えておりますでしょうし、この問題になった医療食の検定以外の業務も行っているわけでありますから、今すぐ解散をしろというのは無理でありましょうが、例えば、類似の公益法人に財産を移してというようなことは現在の民法上も可能なわけであります。一年とか二年とかかけて類似の公益法人に財産を移して業務を引き継いで、この医療食協会はこれだけの不祥事を犯したのだから、しっかりしたけじめはとらなければいけないのじゃないかということは、むしろ自然なのではないか。
 解散というのは命を絶つという言い方を今されましたが、それは一見妥当な適切な比喩のように聞こえますが、人間の命を絶たれたら大変なことになるというのと違って、しょせん社団、財団法人というものは特定の目的に供するために存在をしているものであって、存在そのものが目的ではないのでありますから、今の例えというのは当たらないのじゃないかなと私は思っております。
 そこを構成している、例えば、いずれにしろ理事の方は全部入れかわりになるそうでありますからその点で問題ないでしょうし、従業員の皆さんの職場がなくなるとかというようなことについてきちんと配慮をすれば、命を絶つというような表現ではなく解散をさせてもだれも困らない、むしろ、けじめをつける意味では解散を指導をすべきではないかというふうに思っております。これは与党の行革プロジェクトチームでも議論させていただいております途中でありますので、そうした声を踏まえて厚生省に対処をしていただくように
改めてこの場でもお願いをいたします。
 厚生省にはもう一つ、今回の規制緩和推進計画でも問題になりましたが、医薬品の問題についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
 医薬品の規制緩和については賛否両論さまざまな意見があるというのを存じております。そして、私自身も薬害エイズ問題に深くかかわらせていただいております立場からすれば、医薬品の安全性というのはどんなに規制緩和が進んだとしても、行政がしっかりとしたチェックをしなければならない分野であるし、ある意味では薬害エイズなどを見ると甘いという部分があるというふうにすら思っております。
 ただ、この問題は、そういった一般論だけではなくて、もっと細かく見ていかなければならないのではないかと思っています。例えば、医薬品と医薬部外品というのがあって、例えばバスクリンみたいなものについても薬事法の規制の中でいろいろな検査を細かくしなければならないということが書かれています。歯磨き粉とかそういったものも一緒のカテゴリーのようでございますが。
 それから、医薬品といっても、お医者さんが使わなければならない薬から薬局で処方せんなしで買えるものまで、幾つかの種類があります。その今分けているカテゴリーというものを前提に物事を考えていくと、例えば風邪薬ぐらいはスーパーで売らせてもいいのじゃないかという今回も何度か議論になった問題について、風邪薬一般全部、今現在薬局、薬店で処方せんなしに買うことのできる風邪薬一般全部をスーパーで売れるようにしろという議論であれば、それは若干危険かなというふうに私自身も思います。あるいは、それは頭痛薬にしろ胃腸薬にしろ同じようなことが言えるのではないかと思います。
 しかし、今処方せんなしで売れる、例えば風邪薬とか胃腸薬とかの中の特に副作用の危険の少ないものを、また特別なカテゴリーをつくって、その範囲ならばスーパーで売ってもいいとかというような工夫といいますか、そういったものは余地があるのではないかなと私は思っています。
 今回の推進計画の改定で、医薬品の中からビタミンみたいなものを外して、あるいは食品の方の規制にかぶせるという形で規制を緩めたようでありますが、そうやって今あるカテゴリーの中で移していく、緩めていくというだけではなくて、カテゴリーの切り方というのでしょうか、そういったものを見直して、ある部分は緩和をできるのじゃないかというような工夫をすべきじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。
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松原了#11
○松原説明員 お答えします。
 医薬品と食品の区分につきましては、消費者が医薬品と誤認して使用することによって保健衛生上の危害が生ずるというようなことを防止する必要がございます。そのために、医薬品の範囲に関する基準を定めてこれまで規制をしてきたところでございます。しかしながら、食生活の多様化ですとか医薬品としての使用実態の変化等によりまして、一般消費者の医薬品に対する意識の変化がございますので、そういったことを踏まえて医薬品の範囲について見直すことといたしております。
 それで、先ほど委員が申されましたように、具体的には、ビタミンCにつきましては本年八月をめどにしまして、またそのほかのビタミンにつきましては八年度中に、順次これまで医薬品として扱われていましたカプセル等を使用したものは食品としても流通可能となるように措置することと今現在検討しております。
 また、その後は、ハーブにつきましても順次食品と医薬品の範囲を見直すという予定でございまして、さらに本年三月の改定の規制緩和推進計画におきましても、ミネラルを追加してその見直しを図ることといたしております。
 それで、一般的に医薬品の販売規制につきましては、昨年十二月の行政改革委員会の報告におきまして、安全性の確保、医薬分業の推進、薬物乱用防止等の観点を踏まえて医薬品のカテゴリーの見直しも含め、検討を開始すべき、当委員会でも引き続き検討するとされまして、厚生省におきまして引き続き検討するということとしております。本報告書を踏まえまして、厚生省におきまして今年度から医薬品の販売規制の見直しの検討を開始する所存でございます。
 このように、報告書にもございますように、社会的規制につきましても必要最小限にすべきであるという判断を前提にいたしまして、安全性の確保、医薬分業の推進、薬物乱用防止等の観点を踏まえまして、カテゴリーの見直しを含め、医薬品関係者や行政改革委員会の今後の検討も十分踏まえながら検討してまいりたいと思います。
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枝野幸男#12
○枝野委員 今の御答弁の前段は、私は今お尋ねしておりませんことでございます。今回どういう緩和をしたかということは、きょうは聞いておりません。お尋ねをしたことにだけお答えいただければいいので、こういうことがありましたら、ぜひ委員長の方からも御注意をいただければと思います。
 なかなか、前向きと言える答えなのかどうか、今のお答えはわかりにくいなというふうな思いがございますが、最初にも申し上げましたように、私は決して、医薬品や医薬部外品もそうでありましょうが、薬にかかわる部分の安全性のチェックを緩めてもいいという立場に立っているわけではありません。むしろ、もっともっときちんとしたチェック体制をつくっていかなければならないだろうと思っています。
 そうした中で、現在の仕組みというのはきめの細かさが足りないのではないか、そして、結果的に広く浅くというチェック体制になっているのではないか。本当に命にかかわるような副作用のようなものが出るおそれのあるもの、それから、確かに肌荒れとかそういったものも健康の被害として重大ではありますが、肌荒れぐらいで済むものとは全く抜本的に違う。それは現状でも区別はしているとおっしゃるのでありましょうが、そういった予想される副作用の可能性とそれに対するチェックの程度のバランスというものをもう一度きちんと御検討をしていただいて、本当に大切なところにエネルギーを注いでいただくということをやっていただきたいとお願いを申し上げます。
 さて次に、農林水産省においでをいただいておりますが、これも最近新聞に出てきている、取り上げていただいている問題でありますが、JAS規格についてお尋ねをさせていただきます。
 JAS規格は歴史的には意味があっただろう。戦後の高度成長の時代、まがいものとか、にせものみたいなものがたくさん市場に出回っていた時代であったというふうに聞いております。ただ、これだけ情報化社会になり、それから社会が成熟をしてきた中で、国が、例えばJAS規格で、そうめんの太さは何ミリ、冷や麦の長さは何ミリというような規格まで決めてチェックをする必要があるのかどうか。むしろ、そういった基準のようなものは民間にお任せをしても、国民生活に影響が出る、例えば安全性とか健康とかとは絡んでいないのだからいいのではないかなと思うのでありますが、このJAS規格のあり方について、民間にお任せをする考えがないかどうか、農水省にお尋ねさせていただきます。
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村上秀徳#13
○村上説明員 お答えいたします。
 JAS規格は、一定の品質の基準、それから表示の基準を定めまして、それが実際に規格と合致しているかどうか、製品をチェックしてJASマークをつけるという制度でございます。
 過去にも一定の役割を果たしてきたと思っておりますし、これからも消費者の品質に対する関心、それから表示に対する関心にこたえていくという意味で一定の重要性を持っているのではないかというふうに思っているわけでございます。
 JAS規格を制定、それから改正、廃止しようとする場合でございますが、あらかじめ農林水産大臣が、消費、生産、流通にかかわる利害関係者、学識経験者から成る農林物資規格調査会の意見を聞くということになっております。これは、中立的な立場にある国が、広く関係者の意見を集約いたしましてJAS規格に反映させるといった
めに行っているというものでございます。
 このように、JAS規格につきましては、既に民間の意向をかなり十分踏まえるという制度になっておりまして、先生の御提案でございますけれども、現行の制度を基本的に維持するのが適当ではないかというふうに考えているところでござ
 います。
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枝野幸男#14
○枝野委員 民間の意向を入れるかどうかという問題よりも、どちらが主体になるのかというのが私は問題だと思っているのです。
 御承知のとおり、JAS規格は農林省が基準を定めるわけでありますが、その定めた基準に合っているのかどうかを検査するのは、農林省の役所の方そのものではなくて、農林省が指定をした、主に公益法人、民間法人、要するに民間が検査をしているわけです。ですから、JASのほとんどの事務といいますか作業というもの、検査そのものというのは民間がもう既にやっていて、それでうまく回っているわけであります、ある意味では。そこに役所がどの程度かかわるかというのは、民間を信用できない時代であるならば、その関与の程度というのは非常に重くなければいけないだろう。特に事前から事後までチェックをしなければならないだろうと思います。しかし、逆に言えば、農林省の皆さんも検査機関としての民間法人に対してはかなりの信頼性を置いているからこそ検査業務そのものをお任せになっているわけでありますから、そうしたところに中立公平にいろいろな意見を聞いて基準そのものを改廃もやりなさいとお預けをしても、そんな不安はないんじゃないか。
 万が一それでおかしなことをやったところに対しては、行政処分にしても刑事処分にしても、何らかの事後の制裁措置でその正当性を担保するというようなやり方で、主体は民間、農林省がそれを後ろからチェックをするというふうに切りかえていくというのは、そんなにJASそのものに対する期待というか役割というものに影響はしないで、そしてできるだけ規制を公の手から離して、何らかの規制に近いものがあったとしても民間の自主的なものにお任せをするという方向に近づいていくのではないかなというふうに思っております。
 これは長年あるシステムでありますから、今から議論して一カ月や二カ月でという話ではないと思いますが、ぜひ今のようなことも踏まえて、JASというシステムを今のままで運営していっていいのかどうか、御議論、御検討をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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村上秀徳#15
○村上説明員 お答えいたします。
 先生御提案の内容でございますけれども、今のシステムでは、先ほど申しましたように、利害関係者の意見を聞いて規格を定めて、それから登録格付機関が格付をしているというシステムをとっているわけでございます。民間の団体において規格をつくるということになりますと、異なる利害の関係者の意見をどのように調整していくのかという問題もあると思いますし、それからWTO協定のもとで、国内規格につきまして、国際的な調和をするという要請もございまして、そういう調整をいかに担保していくかというような、かなりクリアすべき課題もございまして、先生御提案の話について、直ちにJAS制度に取り入れていくのは難しいのではないかなという感じを持っておるところでございます。
 それから、民間が自主的に決めた規格について、違反があった場合に罰則をかけるというアイデアでございますけれども、これは専門的なところとの相談が必要でございますけれども、そういう仕組みが法制度上本当に可能なのかどうか、相当慎重に検討しないと難しい問題ではないかというふうに考えているところでございます。
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枝野幸男#16
○枝野委員 今の質問でやめておこうと思ったのですが、ちょっと一点、気になりましたので。
 今、だれが対立する利害を調整するのか、民間ではできないじゃないかというような趣旨のことをおっしゃいましたが、それは制度そのものの仕組みと矛盾をしていますので、ちょっとお気をつけいただいた方がいいと思います。
 皆さんは公益法人に、民間法人に検査をやらせているわけです。私も民間法人にやらせればいいじゃないかというようなことを言っているわけです。これは公益法人です。要するに特定の利害を代表しているような公益法人は認められないのです。そんな公益法人は解散させなければいけないのです。あなた方が今検査をやらせているところは中立公平なところなのです、公益法人なのですから。そこは中立公平の調整ができないということだったら、今の話は矛盾しますよ。ちょっとそこの部分は撤回された方がいいと思いますよ。公益法人は中立公平じゃないのですか。特定利害の代表なのですか。農林省の許可している公益法人は特定利害の代表なのですか。それを教えてください。
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村上秀徳#17
○村上説明員 個々の公益法人が特定の利害を代表しているというわけではございませんけれども、規格というのは、生産者、それから消費者とか流通関係、学識経験者、それから国際的な動きとか、いろいろなものの利害を調整する必要がございますので、そういう役割はやはり基本的には国にあるのではないかというふうに思っているわけでございます。
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枝野幸男#18
○枝野委員 今の言い方なら論理矛盾ではなくなりましたけれども、そこがまさに行政改革、規制緩和のところでのポイントでして、国じゃなきゃできないということが、それは我々政治も含めて、一種の思い上がりなんですよ。民間でもできるのですよ、できるところは。ただし、それを担保するような仕組みを国がやらなきゃならないことがあるかもしれない。そういったことはあるかもしれないのですが、民間のところでも利害の調整機能などというのは、実際に社会を見れば、いろいろなところで働いているわけです。そうじやなかったら社会は成り立たない。すべてのところの利害調整を役所がやっているわけではないわけです。そこのところの思い上がりをちょっと変えていかないことには規制緩和なんて進まないと思いますので、これは農林省に限らず、政治も含めて、政治、行政、思い上がりがあるのじゃないかなと思いますので、ぜひその辺のところを考慮していただきたいというふうにお願いを申し上げます。
 もう一点、次に、労働省にお尋ねをさせていただきます。
 労働省の職業紹介事業についての規制緩和が、前に進んだような進んでないような状況になっています。どうも労働省は職業紹介を民間にやらせるということについて、全体として、全部だめだというような印象を受けざるを得ないというのが現状でございますが、確かに、こういう言い方は国会の場で表現していいのかどうかわかりませんが、ブルーカラー労働に関しては今の職安もかなり機能しているというのは現実だろうと思います。そして、それが歴史的に非常に大きな意味を持ってきたのも確かだと思っています。
 ところが、今この国で、職を求めている、潜在的失業者と言っていいのかもしれませんが、ホワイトカラー、要するにデスクワーク、事務職の人々、特に中高年の皆さんが職を失ったり、あるいは企業が、路頭に迷わすわけにはいかないということで、無理やり社内に抱えていて、その労働力が実は社会全体としては非常にもったいない、その当人にとっても大変お気の毒でありますし、社会全体にとっても、そういった中高年を中心とする事務職、管理職系のホワイトカラーの皆さんの職業の移動というものが必要なときではないのか。残念ながら、現状の職安ではそのニーズに——それは、職を求めている、中高年を中心とするホワイトカラーの皆さんにとってのニーズも、それから中小企業などで、経験のある中高年の管理職などを実は本当は欲しいのだけれどもどうやって探したらいいのかわからないという企業も私は少なくないと思います。そうした人たちの需要も、残念ながら職安では満たせていない。
 こういったホワイトカラーの皆さんの職業の移動、職場の移動というものに対して労働省はどう
いう考え方で臨もうとしているのか、具体的なものというよりも、その哲学というか考え方というか、そういったものを教えていただきたいのですが。
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井原勝介#19
○井原説明員 お答えいたします。
 労働省におきましては、ホワイトカラーも含めまして、職業紹介につきましては、従来から、全国の公共職業安定所を通じまして求人開拓、職業相談、職業紹介を実施してきているところでございます。
 特にホワイトカラーにつきましては、職業安定所の一つの機関でございますが人材銀行というものを設けまして、きめ細かな対応をしてきているというところでございます。
 しかしながら、先生御指摘のように、最近の産業構造の変化、就業構造の変化、労働者のニーズの変化等の中で、ホワイトカラーの労働移動ということが強く言われているわけでございまして、そうした中で、必ずしも十分に公共部門で対応できていない部分も現状あるのではないかというふうにも考えておりまして、そうした情勢の変化に対応いたしまして、特にホワイトカラーに対応して十分なサービスが提供できるように、最近の情報システム等の発達等に伴います。そういったシステムを利用いたしまして、求人情報の提供機能等の強化、あるいはホワイトカラーの職業紹介に当たりましては、専門的な相談、援助という機能が求められておりまして、そうした機能の強化等を通じましてホワイトカラーの労働移動に対して十分な対応ができるように努力をしていきたい、検討していきたいというふうに考えているところでございます。
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枝野幸男#20
○枝野委員 要するに、今後も職業紹介は全部労働省が抱えるんだというような哲学のように聞こえましたけれども、僕は、結局それがもう無理な時代だと思うのです。
 それは、ホワイトカラーの問題に限らず、例えば、私は三十一ですが、我々の世代は職業を求めるときに、もう日本の国という単位を全然相手にしていない人たちがたくさんいるのです。国際社会の中で、シンガポールもいい、香港もいい、台湾もいい、アメリカもいい、そういうベースの中で職場を探すという感覚の人間が非常にふえているわけです。こんなところに労働省がどんなことをやったって、その影響力を行使することはできないわけです。ですから、そういったところに見られるように、すべてのところに労働省が目を光らすんだという感覚をお捨ていただきたい。
 ただし、大変大事なところはあるわけです。確かに、例えば日雇いで仕事をされている皆さんのようなところについては、現実問題として行政がしっかりと目を光らせないとさまざまな問題が生じてくるとか、それから、職にあぶれて本当に困っている人で、どんな職でもいいからというような方に職業紹介をしていくということについては、まさに職がなくて困っているわけですから、ただで職を紹介してくれるという場所が絶対必要なわけで、職安が要らないとか意味がないとかということではないわけです。ただ、全部を管理できるんだという考え方はお捨てをいただかないと、多分間違えるのじゃないかなと私は思っております。
 最後に、法務省さんにも来ていただいているのですが、時間がないので、ちょっとお尋ねする時間はないかもしれません。むしろ総務庁の方に、法務省の絡みでお尋ねをさせていただきたいのです。
 法曹人口の問題が規制緩和小委員会からの報告の中でも入っておりました。
 誤解をされると嫌なので念のため申し上げますと、私も弁護士でありますので、自分の業界の話でありますが、私は弁護士の数の大幅増には大賛成であります。今、一年間に千人ぐらいの司法試験の合格者ですが、二千人や三千人にした方がいいと私は個人的に思っています。
 そういったことを前提とした上でですが、ただ、これを規制緩和小委員会で、そして行革委員会で取り上げているということが本当にいいのかどうかということについて私は若干疑問を持っております。
 それは、形式論として、司法が行政改革の一部なのかという問題が一つあります。そういう形式論議のほかにもう一つ、この法曹人口をふやすという問題は、もちろん弁護士の数がふえると同時に裁判所、まあ検察庁にどれぐらい影響するかというのは難しい問題がありますが、少なくとも裁判所の予算や人員をふやせという話と同義語であります。
 今、全体として、行政改革という枠の中で規制緩和を見ている。基本的にはみんな、役所の持っている権限を少なくしよう、そして役所の予算のむだ遣いを減らそう、役所の数も、私は減らせるとは余り思っていませんが、少なくともふやすのをとめよう、小さくしようという方向で全体が動いているのが行政改革、規制緩和の議論だと思っています。
 そうした中で、規制緩和だからということでこの法曹人口の話を入れ込むと、裁判所だけは予算も人もふえますよという話が全体に縮めようという動きの中に一つだけ入ってくる。もしそうなつたときに、必ずこの行政改革や規制緩和の話で出てくるのは、おれのところだけは例外だ、おれのところだけは例外だという話が出てきて、みんなが例外になって、各論反対で何も進まないというのが、行政改革、規制緩和について一般的に心配をされていることであります。ですから、例外はつくるべきではない。例外が出てこない形で枠をつくって、その中は全部進めるのですよという枠で進めないと、どこか一つの例外を認めちゃうと、みんなが、おれも例外だ、例外だということで、進まなくなる。
 そうした意味で、この法曹人口の問題は、裁判所だけは、これはふやさざるを得ないよねという例外を何か枠組みの中に取り込んじゃうような形になってしまうと、今言った心配が現実になってくるのではないか。そこのところをうまく仕分けをしないと難しいところが出てくるのじゃないか。
 現実に遅いとは言われていますが、司法ベースのところでこの法曹人口増加という問題は、法務省も最高裁もどんどんやるべきだという感覚で進んでいるのであって、日弁連は若干抵抗しているようですが、進んでいる話でもありますので、ちょっとそこの仕切りを御検討いただいた方が全体の進みはいいんじゃないかなと思っているのですが、いかがでしょうか。
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陶山晧#21
○陶山政府委員 枝野先生のただいまの御意見は拝聴さしていただきました。
 ところで、行革委員会の御意見を尊重して、先般の閣議決定、規制緩和計画の中に新たな事項としてただいま御指摘の点が入っておるわけでございますが、具体的な増員をどうするかということにつきましては、これはもう申し上げるまでもございませんけれども、法曹三者が協議を行うということになっておりまして、現時点において、法曹人口の増員が予算とか定員の面でどういう影響を及ぼすかということを予測することは必ずしも正確にはできないということでございます。
 なお、具体的な御指摘がございませんでしたが、国家公務員である検察官の定員につきましては、毎年の予算編成時に法務省からの御要求を受けて、私どもの方で審査を行ってその数を決めるという仕組みになっていることを申し添えさしていただきます。
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枝野幸男#22
○枝野委員 法務省、来ていただいたのに時間がなくなってしまいました。済みません。
 以上で終わります。ありがとうございました。
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石破茂#23
○石破委員長 福島豊君。
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福島豊#24
○福島委員 新進党の福島豊でございます。
 本日は、まず前半の半分ほど、総論的なことにつきまして総務庁長官の御見解をお聞きさしていただきたいというふうに思っております。そして、後半で各論的なことにつきまして何点かお聞きをする予定でございます。
 規制緩和という言葉はしばらく前からマスコミでも繰り返し繰り返し取り上げられまして、国民
の意識の中にも、ああ規制緩和ということがあるんだなということで定着をしてきているというふうに思います。ある意味で一種のブームのようになっております。しかし、何のために規制緩和をするのか、最終的にどういう方向を目指しているのか、どういう目的を目指しているのかということを私はしっかり認識することが必要だというふうに思います。
 といいますのは、先ほども枝野委員の方から御質問がありましたように、総論賛成、各論反対の中でこの規制緩和を本当に推進していくというのは、並々ならない努力と、そしてまた情熱と時間のかかる作業であろうというふうに私は思っております。ですから、この一つの目標というものを明確にして、そこに向かって頑張るんだという意識づけが必要ではないかというふうに思います。
 この点につきまして、改めて長官の御見解、規制緩和は何のために行うのか、どういう到達点を我々は目指しているのかということにつきましてお聞きしたいと思います。
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中西績介#25
○中西国務大臣 規制緩和は、我が国の経済社会構造を抜本的に改革をしていこうと、こういうことがまずあろうと思います。
 そうした中で、特に今問題になっております、国際的にどう開かれておるかということがまた大きな課題になっております。したがって、国際的にどうこれから後開放していくのか、と同時にまた、自己責任原則と市場原理、自由な経済社会としていく、これを基本に据えて、まず第一は消費者の多様なニーズに対応できる選択の幅の拡大、あるいは内外価格差の縮小等によりまして国民生活の向上を図っていく、これが一つであろうと。二つ目に、内需の拡大あるいは輸入の促進、事業機会の拡大などを図りまして国際的な調和のとれた体制をどうつくり上げていくか。三点目が、国民負担の軽減あるいは行政事務の簡素化を図るということが大変重要でありますし、積極的に、計画的にこれを推し進めていくことが今問われておるんじゃないか、こういうように考えております。
 で、特に、今回改定計画を発表いたしましたけれども、規制緩和の努力、現時点におきましてぎりぎりやってきたというのが現在までの状況であります。したがって、規制のこの見直し等につきましては、社会情勢の変化によってさらにまたこれが増加する等もございますので、常時これを私たちが見落とすことなく継続して対応していくということが大変重要だろうと思っております。
 言いかえますと、到達点というのがもう限定されるなどということはあり得ない、したがって、将来的にも絶えず鋭意こうした問題についての努力を続けていくということが今問われておるんではないかと、このように考えております。
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福島豊#26
○福島委員 到達点というのは限定されるものではないという長官のお言葉、同感でございます。まさに一つの動きといいますか、継続する努力として規制緩和というのは行われるべきである、そのために私は政治的なリーダーシップというのが本当に必要であるというふうに思いますし、長官にはそのリーダーシップを発揮していただきたいというふうにも思います。
 また、自己責任原則、市場原理にのっとるということでございますが、なかなか、言葉ではそう申しましても、現実のこの政治情勢の中でその原理がどこまで貫かれているのかということにつきましては若干の疑問を感じざるを得ませんけれども、ただ、それは後ほどお聞きしたいと思います。
 で、今長官がおっしゃられたことの中で、私は、一つこういう視点が一番大事だと思っておるのです。さまざまな、具体的な個別の規制というのはたくさんあります。国際的な整合性もそれはとっていかなきゃいけないと。技術論的な部分というのは多々あるわけですね。ただ、その技術論的な議論はともかくとしまして、その根っこの部分でやはり大切なことは、官僚機構と民間といいますか、官と民の関係を見直すということが非常に大切であるというふうに私は思います。
 で、よく言われますように、一九四〇年体制という言葉があります。官僚主導型の社会経済体制のことを指すわけでございますけれども、その一九四〇年体制からどのように離脱していくのかと。民間主導型の、先ほどもおっしゃられました、まさに自己責任原則と市場原理にのっとる社会にどのように移行していくのかということが一番大切なのではないかというふうに思います。この官僚主導型の社会経済体制というのは、戦後の復興期においては、良好なパフォーマンスを得て日本の今日の発展を築き上げる原動力になったのではないかというふうに思いますけれども、しかし、今やその官僚主導型の社会経済体制というものがむしろ日本の社会の将来を開くためには足かせとなっている、手かせとなっている、そのような思いがいたします。
 で、最近、「官僚たちの大国」という本が出ました。日本は大国と言われましたけれども、だれの大国かというと、国民の大国ではなくて官僚たちの大国であると、極めてアイロニカルな表題でございますけれども、その中でフランク・ギブニーというジャーナリストは、日本は第三の開国をすべきであると。これは、第一の開国というのはもちろん明治維新のことでございまして、第二の開国というのが戦後のさまざまな諸改革、アメリカの占領下のもとで行われた諸改革のことを指しておるわけでございますが、それに引き続き、日本の新たな社会構造を目指すための第三の開国が必要であるということを訴えております。
 これは、今まで外圧主導型といいますか、外圧によって進められてきた側面が多々あるわけでございますけれども、内圧的に、まさに政治がリーダーシップをとることによってこの官僚主導型の社会経済体制からの離脱を図っていくということが私は必要ではないかというふうに思います。
 この点につきまして、長官の政治家としての御見識をお聞きしたいというふうに思っております。
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中西績介#27
○中西国務大臣 行政改革は、先ほども申し上げましたように、社会の動向、流れ、こういうものに対応して、変化に対応することのできる体制をどうとるかということでありますから、こうした点を中心にして見直しをしていかなくちゃならぬということはそのとおりであります。
 したがって、今まで問題になっておりましたいろいろ行政的な手だてというものが、一つの規制あるいは情報の独占、あるいはいろいろな行政内容についても独占をしていくという、こういう状況にあったわけでありますから、こうした点をどのように簡素化し能率化していくかということが大変今問われておると思います。
 そこで、一番やはり重要なことは、国民に信頼をされた行政のあり方というものを私たちが実現することが今最重要課題であると思っておりますので、行政改革全般にこうした問題を私たちは追求をしていく必要があるだろう、こう考えております。
 そういう中でのこの規制緩和でありますから、この規制緩和についても、やはり同様に、官から民へという、今言われました内容も含みまして、今後の問題として社会の構造そのものをやはり大きく転換を求めていくという、今、戦後五十年たってみまして、追いつき追い越せの状況から、世界で有数の社会経済大国になったわけでありますけれども、しかし、それまでの間における行政のかかわりというのが今までは許され、そしてそのことがまた大きく寄与した面もありますけれども、これから後というのは、一定のところに達しますとこれが逆に弊害になってくるという、先ほど委員もおっしゃったように、出てきたのが現状ではないかということで、一つずつやはりこうした規制というものを解くことによって経済社会の活性化あるいは変革をこれからどう求めていくかということが、今一番重要な課題になっておりますときだけに、これは何としても後退は許されませんから、これから努力をし続けると同時に、多くの皆さんの御理解を得て、また皆さん方の御協
力をいただきたいと思っております。
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福島豊#28
○福島委員 官と民の関係の見直しということで、官の側の意識転換ということが非常に大切だと私は思っております。
 今回の規制緩和推進計画の改定におきましては、先日御報告をちょうだいいたしましたとおり、千七百九十七事項の規制緩和方策が具体的に計上されました。この中で、既定計画に計上されていない事項が約百事項、新規に計上された事項が約五百七十事項ある。行政改革委員会また経済団体等も、こうした点を踏まえて今回の改定を積極的に評価しているといってもいいのではないかというふうに思います。
 しかし、ただ一面では、大変辛口の評価もございまして、例えばこれは産経新聞の三月三十日付の朝刊でございますが、「既得権に固執する官民のエゴをはねのけていくのは政治の役割だ。規制の根幹にある五百本余の関連法規を抜本見直す厳しい姿勢がほしい。」というような論評もございます。
 どうも私、規制緩和の議論、例えばここでも百事項であるとか五百七十事項であるとか千七百九十七事項であるとか、全体で一万幾つだとか、数字は出てくるのでございますけれども、どうもタマネギの皮むきをしているような気がいたしまして、皮はむいていくんだけれども実際どうなんだ、その中、一体どう変わっているのかというようなことを考えましたときに、本当にどこまで抜本的な官と民のかかわりに踏み込んだ改革がなされているのか。まさに数字的な問題ではなくて質的な転換がどれだけ本当に図られているのか。これはお聞きしましてもなかなか答えにくい質問にはなるわけでございますけれども、その点につきまして、長官が今回の改定計画の先頭に立って進められてきたわけでございますので、率直な御意見をお聞きしたいというふうに思います。よろしくお願いします。
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中西績介#29
○中西国務大臣 今回の改定について発表いたしましたけれども、先般のこの委員会の論議におきましても、数の問題ではないのではないかという指摘もございました。私はやはり質的な問題がどうなったかということを問い直すことがまた大変重要だということも十分認識をしておるつもりであります。
 何と申しましても、先ほど申し上げましたように、戦後五十年、経済社会の構造あるいは行政のあり方、こうした行政全般について改革を遂げていかなければならぬというこうした段階でありますだけに、橋本総理も言われておりますように、内閣の最重要課題だということを皆さんに訴え、そして皆さんの御協力を願うということで進めておるわけでありますけれども、一番のやはり問題というのは、各種規制の徹底的な見直しをある程度行ってきたという、この点は今までなかったことでありますし、年数にいたしましても五年というのを三年に前倒しをし、そして今回の改定と、そして一年さらにまた努力をした上で改定をしていこうという、こうしたスケジュール、そしてさらにまた、内容的にも、措置のできなかった、あるいはやらなかった問題についても、改めてなぜできなかったかということ等を含めて発表をして皆さんの御論議なりあるいは御批判を受けよう、こういう体制で今進んでおります。
 したがって、私は、そうした点を考えますと、ある程度開かれ、そして透明度の高いもので皆さんと一緒にこれを推し進めていくということが大変重要だということを認識をしながらやってきたということは間違いでなかっただろうし、そして一月段階における中間の公表で皆さん方からいろいろ御批判いただきましたけれども、内外あるいは多くの皆さんの御批判をいただいて、先ほど御指摘ございましたように、約千八百に近いそういうものを取り上げていった。そして新たに五百七十近いものを今回の場合には改定をするということで取り上げてまいりました。そうした点を考えてみますと、今、我々行政の中で果たし得る体制を何とかして皆さんに御協力いただいてここまで持ってこれたというこの自負心というのは、私たちは持っておるつもりであります。
 そこで問題は、これから後の問題でありますけれども、何と申しましても、民間部門がこれから自律的かつ主体的に活動できる経済社会というものが問われておるわけですから、これを順次構築されていくように、行政としては一緒にこれからさらに継続し、取り組んでいくことを考えなくてはならぬのではないか、こういうふうに今改めて考えておるところであります。
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