決算委員会

1997-01-16 参議院 全148発言

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会議録情報#0
平成九年一月十六日(木曜日)
   午後一時一分開会
    —————————————
   委員の異動
 十二月二十七日
    辞任         補欠選任
     小山 峰男君     魚住裕一郎君
     菅野 久光君     本岡 昭次君
 一月十日
    辞任         補欠選任
     椎名 素夫君     末広真樹子君
 一月十四日
    辞任         補欠選任
     須藤良太郎君     畑   恵君
     上山 和人君     大渕 絹子君
 一月十六日
    辞任         補欠選任
     畑   恵君     須藤良太郎君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         野沢 太三君
    理 事
                塩崎 恭久君
                松谷蒼一郎君
                吉川 芳男君
                山崎 順子君
                山下 栄一君
                筆坂 秀世君
    委 員
                岩井 國臣君
                海老原義彦君
                大木  浩君
                景山俊太郎君
                清水嘉与子君
                須藤良太郎君
                中島 眞人君
                長峯  基君
                松村 龍二君
                守住 有信君
                魚住裕一郎君
                海野 義孝君
                加藤 修一君
                星野 朋市君
                益田 洋介君
                大渕 絹子君
                大脇 雅子君
                田  英夫君
                今井  澄君
                本岡 昭次君
                末広真樹子君
                水野 誠一君
                栗原 君子君
    国務大臣
       内閣総理大臣   橋本龍太郎君
       外 務 大 臣  池田 行彦君
       大 蔵 大 臣  三塚  博君
       文 部 大 臣  小杉  隆君
       厚 生 大 臣  小泉純一郎君
       農林水産大臣   藤本 孝雄君
       運 輸 大 臣  古賀  誠君
       労 働 大 臣  岡野  裕君
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    白川 勝彦君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  武藤 嘉文君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  石井 道子君
       会計検査院長職
       務代行
       検  査  官  疋田 周朗君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        貝田 泰雄君
   説明員
       警察庁刑事局長  佐藤 英彦君
       環境庁自然保護
       局長       澤村  宏君
       国土庁土地局長  窪田  武君
       外務省アジア局
       長        加藤 良三君
       大蔵省主計局次
       長        細川 興一君
       厚生省生活衛生
       局長       小野 昭雄君
       海上保安庁長官  土坂 泰敏君
       会計検査院事務
       総局次長     平岡 哲也君
       会計検査院事務
       総局第一局長   深田 烝治君
       会計検査院事務
       総局第二局長   諸田 敏朗君
       会計検査院事務
       総局第三局長   山田 昭郎君
       会計検査院事務
       総局第四局長   小川 光吉君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○平成六年度一般会計歳入歳出決算、平成六年度
 特別会計歳入歳出決算、平成六年度国税収納金
 整理資金受払計算書、平成六年度政府関係機関
 決算書(第百三十六回国会内閣提出)(継続案
 件)
○平成六年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百三十六回国会内閣提出)(継続案件)
○平成六毎度国有財産無償貸付状況総計算書(第
 百三十六回国会内閣提出)(継続案件)
    —————————————
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野沢太三#1
○委員長(野沢太三君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十二月二十七日、菅野久光君及び小山峰男君が委員を辞任され、その補欠として本岡昭次君及び魚住裕一郎君が選任されました。
 また、去る十日、椎名素夫君が委員を辞任され、その補欠として末広真樹子君が選任されました。
 また、去る十四日、上山和人君が委員を辞任され、その補欠として大渕絹子君が選任されました。
    —————————————
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野沢太三#2
○委員長(野沢太三君) 平成六年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、総括的質疑第二回として、内閣総理大臣に対する質疑を行います。
 まず、私が決算委員長として若干の質疑をさせていただきます。
 橋本総理にはASEAN加盟五カ国の歴訪、御苦労さまでございました。お疲れのところを早速当決算委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございます。本日は平成六年度決算の締めくくり総括質疑の日でありますので、まず、決算委員長として若干の質疑をいたしたいと思います。
 本日、ここに橋本総理の御出席をいただき、平成七年度決算の国会提出前に六年度決算に対する最後の総括質疑を行うまでに決算審査が進捗しましたことは、委員並びに関係者各位の御協力のたまものと心から感謝申し上げます。
 しかしながら、当委員会における平成六年度決算の審査は、政府及び会計検査院からの説明聴取を除けばすべて閉会中に行わざるを得なかったことに象徴されるように、決算の閉会中審査が常態化しており、国会活動の本来の姿からはかけ離れております。この点は国会運営の立場から大いに反省すべき点があり、改善の余地があると思いますが、開会中における決算の早期審査とその促進については政府側の協力もまた大変に重要であります。
 そこで、橋本総理に伺いますが、これまでの参議院の決算審査の取り組みについてどのように評価していただいているか、また、今後の国会の決算審査、特に開会中の早期審査に対する政府側の協力について、改めて総理の御所見をいただきたいと思います。
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橋本龍太郎#3
○国務大臣(橋本龍太郎君) 冒頭、非常に積極的な決算審査に大変な御努力をいただきましたことに心から敬意を表します。
 そして、今、主として閉会中審査を活用しながら決算審査を進めたという委員長のお話を大変重く受けとめております。私どもの立場から申し上げますならば、国会における御審議、これについてとやかく御意見を申し上げるべき立場ではございませんけれども、閉会中審査を御活用いただきながら決算審査を進めていただいたという事実そのものにお礼を申し上げたい気持ちであります。
 申し上げるまでもなく、決算は予算の執行の実績でありますし、国会における決算の審査と申しますものは、予算の執行が所期の政策目的を達しているかどうか、こうした点についての審査、御検討をいただくものでありまして、その持つ意味合いが極めて大きなものであることは申し上げるまでもありません。このような重要な決算の審査に当たりまして、精力的に御審査をいただき、決算審査の充実に取り組む御努力に対して心から敬意を表する次第であります。
 政府といたしましては、決算審査の重要性というものを十分認識し、今後も最大限の協力をしてまいりたい、そのように考えております。
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野沢太三#4
○委員長(野沢太三君) 次に、決算の早期提出の問題について伺います。
 参議院の決算委員会は、これまで歴代委員長の質疑等を通じて決算の早期提出を政府に求めてまいりました。
 一方、政府に決算の早期提出を求める以上、既に提出されている決算の審議促進に努め、少なくとも次の決算が国会に提出されるまでには前年度の決算を議了するよう今日まで努力を重ねてきました。御承知のように、平成元年度決算までは暮れの十二月中に提出されておりましたが、常会召集の一月移行に伴い決算の国会提出が従来より約一カ月おくれる結果となり、我々の望む方向とは逆になっております。
 昨年十二月、各会派の委員から成る参議院制度改革検討会から議長に報告書が提出され、その中で決算審査の充実について取り上げられ、決算の提出時期については一月以前においても可能と考えられるので、決算の早期提出を政府に求めるとともに、早期提出を確実なものにするため財政法及び関係法令の改正をあわせて求めるべきであると提言しております。このことは、かねてより当決算委員会が念願していたことであり、もし実現するならば、決算審査の結果を次の予算編成等に早期に反映させるための第一歩となります。
 そこで、橋本総理に伺いますが、決算の早期提出に関するこれまでの政府答弁を踏まえ、決算の国会提出を現行よりどこまで繰り上げることが可能か、またその場合の問題点は何か、具体的に検討すべき時期に来ているのではないでしょうか。決算の早期提出の問題は、政府における決算作成事務の促進ばかりでなく検査サイクルにも関係する問題でありますので、会計検査院とも十分意見交換の上、決算の早期提出に向けた具体的作業に着手すべきと考えますが、総理の御所見はいかがでしょうか。
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橋本龍太郎#5
○国務大臣(橋本龍太郎君) 決算の国会への早期提出につきましては、予算編成に反映されるという見地からだけではなく、決算の効果的な審議をお願いするためにも望ましいことだと考えておりまして、政府としては従来からできるだけ早期に決算を国会に御提出いたしますように努力をいたしてまいりました。そのため、提出前に必要な手続であります内閣から会計検査院への送付は、財政法第三十九条の規定では翌年度の十一月三十日までとされておりますけれども、努力してまいりました結果、現在では十月の初旬に送付いたしているところでございます。今後とも決算作成事務の促進を図るために政府としても最大限の努力をしてまいります。
 なお、各省庁及び大蔵省における事務処理手続、会計検査院における会計検査の時期、その取りまとめなどの関連もありまして、決算の国会への提出時期というものにはおのずからの限度はあろうかと思います。しかし、今後とも早期提出については工夫を凝らしながら努力を続けてまいりたい、そのように考えております。
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野沢太三#6
○委員長(野沢太三君) 本日、平成六年度決算に対する委員会審査を終了する予定でありますが、本決算に含まれている六年度一般会計、特別会計の予備費使用(その2)については、昨年の常会冒頭に衆議院に提出されましたが、いまだ国会の承諾議決がなされておりません。その理由は、本件予備費について衆議院が議決しておらず、本院への送付がいまだないからであります。
 参議院の決算委員会は、さきの臨時国会に再提出された六年度予備費案件の予備審査を閉会中に行うなど、与えられた権限の中で最大限の努力を重ねておりますが、これは異例なことであります。
 予備費は、憲法に定められた制度であり、「内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。」と定められております。しかし、近年の予備費の事後承諾のおくれに対して、参議院の決算委員の間からは、予備費についてはもう使ったことだということで政府はその早期承諾に関心が薄く、審議促進にも余り熱心ではないようだとか、予備費審査の遅延が今後も続くようだと、予備費の事後承諾は参議院先議にしてもらいたいという声が出ております。
 決算と予備費の事後承諾とはもちろん別々の案件でありますが、決算の議了に際し、いまだ予備費の国会承諾が行われていないことは本来望ましいことではありません。予備費の国会承諾が早期に得られるよう、決算委員長として政府にも一層の努力をお願いしたいと思いますが、この点について総理の御所見をお伺いいたします。
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橋本龍太郎#7
○国務大臣(橋本龍太郎君) 予備費は、申し上げるまでもなく、財政法第三十六条第三項の規定によりまして、その使用につき事後国会の御承諾をいただくことになっております。
 政府としても、従来から予備費使用調書の早期提出に努めてまいりました。衆議院の解散に伴いまして廃案となりました六年度(その2)、七年度(その一)につきましても、既に百二十九回臨時会に六年度(その2)と七年度一年分を提出させていただいております。一日も早く御承諾がいただけるようお願いを申し上げているところでございます。
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野沢太三#8
○委員長(野沢太三君) 本年は、日本国憲法が施行されて五十年になり、憲法附属法規である会計検査院法も施行五十年を迎えます。御承知のように、会計検査院法は旧帝国議会時代の衆議院と貴族院によって審議され制定されたものであり、法施行後、他の法改正に伴う字句整理を中心としたわずかな改正はありましたが、会計検査院法そのものを見直すことは今日までありませんでした。
 しかし、いかなる制度でも五十年を経過すれば現実にそぐわない点が出てくるのは世の常であり、基本制度といえども状況の変化に応じて見直す必要があるのは当然のことであります。貴族院時代に審議し制定された会計検査院法は、検査官の任命同意について衆議院の優越規定を置いておりますが、二院制のもとにおける参議院の役割を考えるとき、今日、その必要性があるのでしょうか。
 当初、衆議院の優越規定を置いていた人事官、公正取引委員会委員長及び同委員、国家公安委員会委員については、いずれも昭和二十年代に既に全面削除されており、国会の任命同意について衆議院の優越規定が残っているのは検査官のみであります。
 これまで、参議院の決算委員会は、会計検査院の検査報告を生かして決算審査の充実を図るなど、決算重視の参議院として努力を重ねてまいりました。これまでの実績と二院制のもとにおける参議院の役割を考えると、会計検査に関する事項を所管する当決算委員会の委員長としては、検査官の任命同意に関する衆議院の優越規定は速やかに見直す必要があり、削除すべきと考えますが、この点について橋本総理の御所見を伺って、委員長としての質問を終わります。
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橋本龍太郎#9
○国務大臣(橋本龍太郎君) 参議院決算委員長としてのお立場から委員を代表しての御意見、そのように拝聴いたしました。
 その御指摘の点につきましては、立法政策にかかわる問題でありますけれども、会計検査院が決算の検査というその職責を全うするために検査官会議の構成員である検査官の欠員が生じないように、こうすることが必要であると考えられた結果、院法第四条第二項におきまして憲法第六十七条第二項の例によると規定されたものではないかと考えます。その上で、改めて今委員長の御見解を委員を代表する御意見として、決算についての御意見として重く受けとめさせていただきます。
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野沢太三#10
○委員長(野沢太三君) 以上で私の質問は終わらせていただきます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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松谷蒼一郎#11
○松谷蒼一郎君 自民党の松谷でございます。
 このたび橋本総理におかれましては、内外多事多難な折からブルネイ等東南アジア諸国、ASEAN諸国を歴訪されました。その目的と成果について総理の御見解をいただきます。
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橋本龍太郎#12
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今回のASEANの訪問を考えました最大の理由は、ASEANが創設三十周年を迎えることしにおいて、ASEANと日本の関係というものがややもすると経済関係に偏りがちであります状況から、より幅の広い、より深化した関係に変えていく必要がある、そのきっかけをとらえたいというのが当初私がASEAN訪問を考えた時点における目的でございました。
 ところが、その後におきましてペルーにおける日本大使公邸人質事件が発生をいたしました。そして、そうした状況の中で、無理をしなくてもいいよというASEAN各国の首脳からの温かい伝言もありましたが、最終的に私はその計画どおりこれを実行する決断をいたしました。
 そして、今回の訪問そのものをASEAN諸国が非常に素直に受けとめてくださった。すなわち、こうした事件が起きているさなかに政府の最高責任者が国を離れる決断をしたということ自体が、ASEANを重視するというその姿勢のあらわれととらえていただけたこと、そして、これによってASEAN諸国と日本との関係というものがより深化するきっかけをつかみ得た、この点は御報告を申し上げられることだと存じます。
 同時に、この機会に各国の首脳に対しまして、現在ペルーで起きております事態について私の方から説明をするとともに、ペルー政府に全面の信頼を置きながら、テロにはあくまでも屈することなしに人質の即時解放を求めるという日本の姿勢、こうした点を説明した上で、ペルー政府並びに日本政府のとっているその姿勢についての支援を呼びかけましたところ、各国ともに非常に積極的に、ペルー政府があくまでもテロに屈することなく人質の全面解放に努力する、そしてそれを支援する日本の姿勢というものに対する支持をしていただくことができました。
 細かいことを申し上げ出しますと幾つかの点はあろうかと存じますが、私は、この訪問を実行いたしましたこと自体に対し、非常に積極的にASEAN重視の姿勢と受けとめていただいたことが一番大きなあるいは成果かもしれないと存じております。
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松谷蒼一郎#13
○松谷蒼一郎君 私は、このたびの総理の決断によって、ペルーの公邸人質事件等もございますが、しかしその中であえてASEAN諸国歴訪も予定どおりされたということは極めて重要なことであると大変高く評価をしております。
 やはり我が国外交の基調は、もちろん日米協調の問題もありますが、アジア諸国に対する外交姿勢というものをきちっとした形で見せるということが極めて重要であると認識をしております。そういう意味で、このたびの総理のASEAN諸国への歴訪は極めて高く評価されるものと考えている次第であります。
 ところで、ペルーの公邸人質事件でありますが、本日の新聞情報等によりますと、保証人委員会の設置について武装グループの方でも基本的に了承したというような報道がされております。長い間膠着状態にありましたが、これを契機に人質解放に向けての動きが具体化するのかどうか、その点について外務大臣に伺います。
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池田行彦#14
○国務大臣(池田行彦君) ペルーの事件につきましては、発生から一カ月近くが経過したわけでございますが、依然として多数の方々が人質の状態に置かれているわけでございまして、事態は依然として厳しく、予断を許されないものがございます。
 しかしながら、ただいま委員御指摘のとおり、去る十二日のペルー政府による保証人委員会の提案に対しまして、MRTA側からその提案を受け入れるという回答があったわけでございます。そうしてペルー政府におかれましてもいろいろその協議をされておるようでございます。
 双方の主張にはなお隔たりがございますので、これで急テンポにこれから事件の解決に向かって事態が展開していくとは必ずしも期待できるとは言えないわけでございますが、いずれにいたしましても、このように双方が直接の交渉をする、そういう方向へ向かって作業が進んでいるところでございますので、我が国政府といたしましても、両者間の交渉が早く再開され、そして事件の平和的解決に向かって進展が見られることを強く期待しておるところでございまして、ペルー政府とも緊密に連携をしながら我が国としてなすべき努力をしてまいりたい、このように考えている次第でございます。
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松谷蒼一郎#15
○松谷蒼一郎君 このペルーの人質の問題についての対応策というのは、これは基本的にはやはりペルー政府にあることはもちろん論をまたないわけでありますが、それでは我が国はどういった外交的な対応をペルー政府ないしは各国、諸国とやっていくのか、どういう姿勢でこれに処していくのか、その点についてお伺いいたします。
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池田行彦#16
○国務大臣(池田行彦君) 御指摘のとおり、この事件の解決につきましては、基本的には、また第一義的にはペルー政府がこれに当たられるわけでございますが、我が国といたしましても、当然のことといたしましてこの解決のために適切に、また十分な対応をしなくちゃいけない、このように考えております。そういった意味におきまして、我が国といたしましては、まずテロリズムに屈するということはしてはならないということ、そうしてまた人質になっておられる方々全員が御無事で解放される、このことを最も大切にしながら事件の平和的解決に当たるべきである、こう考えております。
 目下のところは、そういったことでこの事件にまず第一義的な当事者として対処しておられますペルー政府のフジモリ大統領を中心とする対処というものに全幅の信頼を置きまして、そうしてペルー政府と緊密な連携を持ちながら、先ほど申しましたような基本的な方針に基づきましてペルー政府と協力してまいる、こういうことでございます。
 これから先ほど申しました両者間の対話が再開される、あるいは保証人委員会というものが構成され、そうしてそれが動き出すというふうな進展が見られますならば、我が国として果たすべき役割というものもいろんな面で出てこようかと思います。
 いずれにいたしましても、ペルー政府と緊密に連携しながらベストを尽くしてまいりたい、このように考えております。
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松谷蒼一郎#17
○松谷蒼一郎君 今、外務大臣からお話がありました人質の安全、それからゲリラに対する屈伏はしない、この二つの原則は極めて重要であると思いますが、こういうようなことを日本国政府として考えているというだけじゃなくて、当然そのことを強くペルー政府にも要望している、こういうことですね。
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池田行彦#18
○国務大臣(池田行彦君) おっしゃるとおりでございまして、我が国といたしましては、事件が発生いたしました直後から、ペルー政府と話し合いをする中で先ほど申しましたような基本的な我が国の考え方を伝達し、そうしてまたペルー政府も同じ考え方に立っているということを確認し合った、こういうことが一つございます。
 それからまた、このような方針で事件を解決していくためには、ペルーと我が国だけではなくて、国際社会全体としてそのような方針による解決への努力に対する支持、支援というものが必要なわけでございますが、この点につきましても、我が国といたしましていろいろな機会に働きかけ、努力をしてまいりました。例えばG7、ロシアを含めましたいわゆる八カ国で早い段階でこの事件に対する共同の声明を出しましたが、そこにおきましても今申しましたような基本方針が盛られているところでございます。
 これは最初ロシアのエリツィン大統領からそういうようなことをやったらどうだという提案があったわけでございますが、それをつかまえまして、我が国のイニシアチブにおいて、内容的には先ほど申しましたようなテロに屈しないということ、それから人質の安全を最大限尊重しながら平和的な解決を図っていくという共同の声明がつくられていった。これは、橋本総理が直接そのような考えを支持されまして、我が国としてG7あるいはロシアの国々に働きかけながらまとめ上げたものでございます。
 それからまた、先般の橋本総理のASEAN五カ国歴訪の際にも、この事件につきまして、我が国あるいはペルー政府の方針に対する全面的な支持というものを各国の首脳からちょうだいした、このように存じておりますし、そのほか、外務省といたしましても他の関係諸国にあらゆる機会をとらえましてそのような働きかけをしておるところでございます。
 そういった作業を通じまして、現在、国際社会は一致して、テロリズムに屈してはいけないということ、そして一方で、人質の安全を尊重しながら平和的解決を図っていくべきであるということでそういった支持が集まっておるというふうに承知しております。
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松谷蒼一郎#19
○松谷蒼一郎君 これは総理にお伺いしたいんですが、今回の事件について、報道関係の対応というものが私は問われているんじゃないかというように思います。.
 今回、テレビ朝日の記者が単独で公邸の中に入って取材活動をし、その結果、ペルー政府に勾留された。このことは、報道は確かに自由だということはわかりますが、しかしこれは何もかも自由だということではなくて、やはり状況によっておのずからの節度というものがあると思うんですね。こういう緊迫した事態の中でもし不測の事態が起こったら、これは報道の自由だけでは済まされない問題であると私は思います。
 この点について総理の見解を伺いたいと思います。
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橋本龍太郎#20
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私ども、この事件が発生いたしまして以来、常に繰り返して日本の政府としての立場を強調してまいりましたこと、それは我々はテロに屈することはできないということでありました。ですから、ASEAN訪問も、それによってテロリスト側を利することになってはならない、予定どおり行うことの方が望ましいという判断をいたした次第でありますが、同時にもう一つ、我々が当初から非常に強くペルー政府にも働きかけ、また国際世論にも働きかけておりますことは、人質の安全、そして即時全面解放という目標であります。こうした考え方のもとに私どもは今日まで努力をいたしてまいりました。
 ペルー政府の許可を得ず強行されました大使公邸内の取材というのは、こうした点から考えまして極めて遺憾であります。不測の事態を招く可能性なしとしない、また事件の平和的な解決と人質の全面解放に向けたペルー政府の努力を阻害するおそれのあるこうした行動が二度と繰り返されてはならないと考えておりますし、報道機関の協力をも心から願いたいところであります。
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松谷蒼一郎#21
○松谷蒼一郎君 次に、このたびのナホトカ号による重油流出問題について若干お伺いをいたしたいと思いますが、海上保安庁の政府委員、来ておりますでしょうか。
 油の防除について初期の対応が十分でなかったのではないかということ、それから新聞報道によればへ重油の回収についてはひしゃくですくっているというんですね。いかにも原始的な感じであるわけですが、これについて、宇宙開発時代の現在、もっと科学的な回収対応策というものはないのかどうか、これについて伺いたいと思います。
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古賀誠#22
○国務大臣(古賀誠君) 初期についての対処でございますけれども、海上保安庁はナホトカ号の遭難情報を入手すると同時に巡視船及び航空機を投入いたしまして、まず、二日未明の事故でございましたけれども、乗務員の救助に全力を尽くしました。終了後、流出油について直ちに航空機による調査、同時に巡視船によります航走拡散及び油の処理剤の散布など、対応可能な限りの防除措置を講じてきたというふうに認識いたしております。
 ただ残念なことに、一日から一週間、日本海特有の荒天でございました。大変な十五メーターから三十メーターの強風、波の高さが五メーターから七メーターというような状況の中の措置として可能な限りの油防除措置をとったというふうに認識をいたしております。
 科学のこれだけ進んだ中でのひしゃくの作業をどう思うかということでございますが、そういう荒天の中での作業でございまして、不幸にして沿岸に漂着した油というものの処理につきましてはいろいろな防除作業があろうと思いますけれども、残念ながらあの方法をとるということが一番有効的な手法だというふうに今日言われております。
 油の回収船やまた回収装置の使用等によって未然に防げるということは、その処置に全力を尽くすということは当然でございます。やれることは全部やる、できるものは全部やっていく、こういう考えでこれからも全力を尽くしていきたい、このように考えております。
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松谷蒼一郎#23
○松谷蒼一郎君 これは総理に伺いたいんですが、今回の事故は日本海で発生をいたしました。原因者はロシア船籍のナホトカ号である。我が国の法令によれば恐らくああいった古い船について航海を認めるかどうか等々の問題はあるのかもしれませんが、いずれにいたしましても、こういう中古船による遭難によってしかも重大な事故が発生をした。それはロシアの船籍であった。かつ、これは国際水域でありまして、ロシア、北朝鮮、韓国、日本にまたがる海域である。
 したがいまして、こういうような事故が発生した場合、関係国が対応をしてこれに救助対策、回収対策をやっていくというような体制ができているのかどうか、あるいはもしないとすればこれに対してつくるよう努力をしていくべきではないかというように思いますが、いかがでございますか。
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橋本龍太郎#24
○国務大臣(橋本龍太郎君) 油における汚染事故が発生いたしました際の対応などに係ります国際的な取り決めとしては、一九九〇年の油による汚染に係る準備、対応及び協力に関する国際条約、OPRC条約と言われるものがございます。そして我が国は一九九五年十月十七日にこの条約を締結いたしております。
 そして、そういう点は私はこれから先もなお国会の御論議等も踏まえながら我々が努力していかなければならない点があると考えておりますけれども、当面何よりも急ぎますのは、ちょうど三国町のところに船首部分が打ち寄せられております。この中に約五千キロリットルの油があると言われておりますが、現時点におきましても、この船首部分からの油抜き取り作業が、天候の状況が悪化しておりますためになかなか作業がはかどらないという状態であります。
 けさ、運輸大臣並びに海上保安庁長官に対し私の方から指示をいたしましたのは、まずとにかく一番急ぐことは、この漂着いたしました船首部分に残る油の抜き取り作業を何としても急げと、次に、千八百メートルから二千メートルの深さに沈んでいると言われております船体後半部の破損状況を科学技術庁の協力を得て、その破損状況がいかなるものか、これもできるだけ早く状況を把握した上で対応策を講じろと、しかし、今急ぐことは何よりも船首部分の油の抜き取り作業であり、これに集中して全力を尽くせということを指示いたしたところであります。
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松谷蒼一郎#25
○松谷蒼一郎君 このタンカーの事故により流出した重油の回収のこれからの見通し、めど、これについて運輸大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
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古賀誠#26
○国務大臣(古賀誠君) ただいまの総理の御答弁にもありましたように、まず着底いたしております船首部の油を抜き取ること、私の状況説明が間違っていたかわかりませんが、この中にはおよそ二千八百キロリットルの油が入っているわけでございます。
 この抜き取りにつきまして、十三日、地元関係者との協議を調えておりまして、タンカーに接舷することによってポンプで吸い上げるという工法でございますけれども、この工法で一日も早く作業に取りかかりたいということで昨日より具体的な作業に取り組んでおりますが、昨日の気象状況等で作業が具体的に進んでおりません。私どもの報告によりますと、きょうは少し穏やかな波だということでございまして、具体的には、四時に準備が整い次第ポンプによる吸い上げ作業が入るというように聞いているところでございまして、総理の御指示もございますし、全力を尽くしてまいりたいというふうに思います。
 なお、船尾部が水深千八百から二千メートルのところで沈没をいたしているわけでございます。このことにつきましては、科学技術庁の持っております技術をぜひ活用させていただき、まずどういう状況にあるのかということを一日も早く正確に把握をしてまいりたい、このように思っております。
 なお、ありとあらゆる御協力をいただく中で、沿岸に漂着する前に浮流油の防除にこれからも全力を尽くしていきたい。今日までも大変な御努力をいただいているところでございますが、さらに全力を尽くしてまいりたい、このように考えております。
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松谷蒼一郎#27
○松谷蒼一郎君 被害が沿岸諸県に非常に拡大をしているわけでありますが、この被害補償に対して政府としても万全の取り組みを行うべきではないかと思いますが、いかがですか。
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橋本龍太郎#28
○国務大臣(橋本龍太郎君) 御指摘のとおり、今回の事故が発生いたしましてから生じております被害、これは漁業の関係あるいは環境等に与えております状況というものを考えますと、補償の問題というのは大変重大な課題になる、そう認識しております。
 補償の問題そのものは、本来基本的には船主側と被害者側の間の民事の問題でありますけれども、政府としても船主側が責任を果たすように外交当局を通じ働きかけをいたしていく所存でございます。
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松谷蒼一郎#29
○松谷蒼一郎君 環境が大変に汚染をされたわけでありますが、環境保全についてもその対策をきちっとやっていただきたいと思います。環境庁長官の決意を伺います。
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