逓信委員会

1997-06-16 参議院 全67発言

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会議録情報#0
平成九年六月十六日(月曜日)
   午前十時開会
    —————————————
   委員の異動
 六月十三日
    辞任         補欠選任
     保坂三蔵君      平田 耕一君
  出席者は左のとおり。
    委員長         渕上 貞雄君
    理 事
                加藤 紀文君
                陣内 孝雄君
                足立 良平君
                三重野栄子君
    委 員
                景山俊太郎君
                北岡 秀二君
                畑   恵君
                平田 耕一君
                守住 有信君
                魚住裕一郎君
                鶴岡  洋君
                西川 玲子君
                林  寛子君
                松前 達郎君
                上田耕一郎君
                山田 俊昭君
                水野 誠一君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  堀之内久男君
   政府委員
       郵政大臣官房総
       務審議官     濱田 弘二君
       郵政省電気通信
       局長       谷  公士君
       郵政省放送行政
       局長       楠田 修司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        舘野 忠男君
   説明員
       郵政大臣官房国
       際部長      長谷川憲正君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○電気通信事業法及び電波法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○NTTの分離分割、五万人削減反対に関する請
 願(第一〇二八号外五件)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件
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渕上貞雄#1
○委員長(渕上貞雄君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十三日、保坂三蔵君が委員を辞任され、その補欠として平田耕一君が選任されました。
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渕上貞雄#2
○委員長(渕上貞雄君) 電気通信事業法及び電波法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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魚住裕一郎#3
○魚住裕一郎君 平成会の魚住裕一郎でございます。
 今回、WTOのサービスの関連で今議題となっている法律案が出てきておるんですが、要するに外資規制の撤廃あるいは緩和という趣旨であります。現行法は、かたくなにというか外資規制をきちっとしているわけでありますが、この外資規制の主な目的というか根拠、これはどういうものだったんでしょうか。
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谷公士#4
○政府委員(谷公士君) 電気通信事業につきましては、国民生活それから社会経済活動にかかわる重要な公益事業であるということから、我が国それから我が国民の安全を確保いたしますために一定の外資規制を行う必要があるものという考え方でございまして、これは我が国にとどまらず国際的にも各国とも従来おおむねそういった対応をとってきたところでございます。
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魚住裕一郎#5
○魚住裕一郎君 これは公益事業ならばみんなそうですが、よく言われるお話ですが、それは電力事業も公益事業ですし、ただ公益事業ということだけではちょっと納得できないんですが、もうちょっと詳しく教えてくれますか。
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谷公士#6
○政府委員(谷公士君) 確かに、通信事業に限らずもろもろの公益的な事業につきましては、それぞれの国の主体性、自主性を確保するということが大変重要だという点については同じだと思うのでございますが、とりわけ通信事業につきましては、各国ともに従来からそういった観点からこういう制限を行ってきたところでございます。
 それからまた、通信事業におきましては電波も使われるわけでございますが、電波の利用につきましては、周波数が限られたものであるということから、各国とも無線局の開設の関係につきましては外資の制限というものが守られてきたという状況がございました。
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魚住裕一郎#7
○魚住裕一郎君 いろんな資料とか読みますと、いわゆる外国からの過度の影響性を排除するというような趣旨であるとか言われておるわけでございます。ちょっとまだ納得できないんですが、今、谷局長がおっしゃったこと、今度外資規制を撤廃するあるいは緩和する、今までおっしゃった外資規制の根拠、この整合性、それとももうそういう規制をする必然性がなくなったというように理解していいんでしょうか。そして、そう判断した根拠というものはどういうものだったのか教えてください。
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谷公士#8
○政府委員(谷公士君) 御案内のように、近年社会経済活動が非常に国際化をしてまいりました。そういった中で国際的な相互依存関係が増大してまいりますので、財・サービス貿易の一層の自由化が求められているわけでございます。
 我が国といたしましても、自由貿易体制の利益を大きく受けるという国柄でもございまして、こういった体制の維持促進という観点から、諸外国の状況も踏まえながら、国際的に調和のとれた資本参加の自由化を図る必要があるという考えでございまして、先般のWTO基本電気通信交渉におきましても、そういう観点から基幹的な通信事業者でございますNTT、KDDにつきましては留保いたしまして、その他の第一種電気通信事業につきまして無線局免許も含めて一切の外資規制を撤廃するということを約束したところでございます。
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魚住裕一郎#9
○魚住裕一郎君 それからあと、いろんな言われ方をしました、外資規制のこの根拠というのが。その中で非常災害時の重要通信の確保という言われ方もしてまいりました。確かに阪神・淡路大震災のようなときを考え、かつそれが外資の場合すぐ対応できないとかいろんなことがあるんだろうと思いますが、この非常災害時の重要通信の確保、こういう側面については今回の外資規制の撤廃との関連ではいかがなものなんでしょうか。
 そして、NTT、KDDは二〇パーセントという規制がかかっておりますけれども、この二〇パーセントを規制することによって非常災害時の通信の確保という要請はきちっと担保されているというふうに考えているのか。あるいは、NTT三分の一保有義務というのがあるようでありますけれども、これをもって確保している、その辺の因果関係といいますか、その辺を説明していただけますか。
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谷公士#10
○政府委員(谷公士君) まず非常災害等を含め重要通信の確保のための措置でございますが、御指摘のありましたように、現在の我が国における基幹的な通信事業者でございます国内のNTT、国際のKDD、これにつきましては現在の外資規制二〇パーセントをそのまま維持するということをいたしております。
 さらに、現行法上、我が国及び我が国民の安全を確保するために一定の措置が確保されております。例を申し上げますと、例えば外国為替及び外国貿易管理法におきましては、国の安全を損ない、公の秩序維持を妨げ、または公衆の安全の保護に支障を来す場合には対内直接投資等の留保、内容の変更、中止の勧告及び命令を行うことが可能となっております。また、電気通信事業法、電波法及び有線電気通信法におきましては、天災、事変その他の非常事態が発生し、または発生するおそれがある場合における重要通信確保の命令を行うことができるようになっております。また、電気通信事業法におきましては、さらに通信の秘密に支障があると認める場合には、郵政大臣が電気通信事業者に対して改善命令を行うことができるようになっておりますほか、通信の秘密が侵されました場合には罰則の適用、許可の取り消し等が可能となっております。もちろん、これらの措置は外為法の場合を除きますと、内資であるか外資であるかという区別にかかわらずに適用されるわけでございます。
 いずれにいたしましても、こういった措置がありますので、基本的には御指摘のような場合の対応に支障がないものと考えております。
 具体的に、例えばNTT、KDDの二〇パーセントによってこういった外資に対する懸念が解消できるのかという点につきましては、我が国の主体性、自主性を確保するための外資の制限と申しますのは、いわば抽象的、一般的な懸念に対する措置でございまして、そういう意味で、外資であるがゆえに具体的な危険が生ずるというものではないわけでございます。そういった抽象的、一般的な懸念に対しまして世界各国ともそういう措置をとるという国際情勢でございますので、国際的なバランスの中でやはり考えていくということになるのではないかというふうに思うわけでございます。
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魚住裕一郎#11
○魚住裕一郎君 今回の改正によって、第一種通信事業者、またCATV業者もいるわけでありますけれども、その両方、CATVで第一種通信事業者の場合はこの外資規制がなくなるわけです。CATVだけをやっている人はまだ放送ということで外資規制があるわけですが、何というか、非常にアンバランスな感じがするんです。もちろん、放送の地域独占性というような根拠を使いながら我が国民に対する影響性があるから規制するんだと、いろんな言い方がありますけれども、一方で通信事業を同じ会社がやればそれがなくなるというのであれば、そもそも公益性とか言っていること自体が根拠薄弱になっているんではないのかという思いがするんですが、この点はいかがでしょうか。
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楠田修司#12
○政府委員(楠田修司君) 放送というものを考えてみますと、非常に限られた資源であります電波を利用しまして、放送といいますのはその国の政治、文化、社会にも大きな影響力を与えるということでありまして、いずれの国におきましても大体国内向けの法制になっております。そういう意味で、外資規制というものは必要であるというふうに考えておるわけであります。
 したがいまして、各国とも放送というものに関しましては外資規制を設けるということをやっておるわけでありまして、WTOでも、放送分野そのものが交渉において外資を撤廃するということは課題にはなっておりませんでした。
 先生御指摘のケーブルテレビでございますが、ケーブルテレビの分野におきましては、これは放送ではありますけれども、通信との融合が一番早く今進展してきているところであります。例えば、ケーブルテレビ会社が電気通信の分野に進出するというのももう既に日本では認められておりますし、幾つかの事業者が通信に入ってくるということになっております。
 そういう中でこれをどう考えるかということになりますと、電気通信においては外資規制が撤廃される、ケーブルテレビが電気通信を行うという場合、これは通信・放送が世界的に進む段階においてやはり通信の方にマッチさせるということも必要であろう、こういうことで、ケーブルテレビの中で電気通信を行う者は外資規制を撤廃するという方向を示しているということでございます。
 ただ、放送そのもので若干それでは矛盾があるではないかという御指摘でありますが、確かにございます。ただ、放送の基本的な考え方は変わりませんけれども、こういう通信と放送の融合の進んでいるところにおきましては、やはり世界の動きに従いましてこれを撤廃するということがいいんではないかということで判断したわけでございます。
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魚住裕一郎#13
○魚住裕一郎君 今回、各国ともウルグアイ・ラウンドの関係で自由化の約束が出ておるわけでございますが、いろいろ各国比較して、日本が非常に突出して自由化しているというイメージを持つんです。アメリカと比較しても規制撤廃の度合いが非常に大きいというふうに思うんです。
 そんな中で、NTTの米子会社あるいはKDD米子会社の免許がずっと留保のままになっているというようなことがございます。この関係で、理由づけとしてさきのNTT分割の質疑の中でも出てきましたけれども、NTT、KDDの二〇%規制は今後どのように進展をしていくのか、また郵政省としてはどのような対応をとっていくのか、お聞かせをいただきたいと思います。
 郵政大臣あるいは郵政省として書簡を二回ほど出しておられるようでありますけれども、反応はいかがなものなのかということを教えていただきたいと思います。郵政大臣、お願いします。
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堀之内久男#14
○国務大臣(堀之内久男君) ただいま魚住先生から御指摘の件につきましては、三月十四日、私からFCC委員長に対しまして早期認証を求める書簡を送付いたしたところでございます。先方からは五月八日付で返書が送付されてきたところでありますが、本申請の取り扱いや具体的なスケジュールについては何ら言及されていなかったところであります。
 既に申請から四カ月以上経過いたしておるわけでございまして、米国政府がこの問題の解決に向けた措置を講じていない状況はまことに遺憾であると思っております。
 そこで、五月二十二日付で再度書簡を送付いたしました。内容につきましては、第一点がNTT及びKDDの両子会社に対する早期の認証付与、第二点が本年二月のWTO基本電気通信交渉の合意の線に沿って米国の参入手続の透明化について、書簡を送付いたしたところであります。
 今後、引き続き米国政府に対しましてこの問題の解決を強く要求してまいりたいと考えております。
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魚住裕一郎#15
○魚住裕一郎君 WTOの合意に基づいて最恵国待遇という形で多国間におけるテーブルで交渉するという方向性が出ているわけですが、今のアメリカのやり方、相互主義というか二国間で話し合いをすると、その理由づけとして外資規制の問題とNTTの調達が出ているようですが、平行線になるかもしれない。
 そうすると、来年の一月一日までずっとこのままの状態で推移しかねない。郵政省としては、そのまま本年が経過して、来年正月が来るのを待っているのかなというふうにも見えるんですが、この点はいかがでしょうか。
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谷公士#16
○政府委員(谷公士君) 現在のところ、大臣の書簡に対して反応はございません。
 ただ、二点のうち一点のNTT調達問題につきましては、九月末日をもって現行の取り決めが終了することになりますので、その後の取り扱いについてはアメリカも当然に関心を持っており、一定の時間的猶予をもってこの話し合いをしたいということになるのは当然だろうと思っております。
 それから二点目の外資の問題でございますけれども、アメリカ自身も来年一月以降のWTOの条約の実施に向けましてFCCの規則の改正案を今公表いたしまして意見の調整をしているところでございます。これによりまして、アメリカとしましては相互主義を撤廃するということを言っておるわけでございます。
 その内容につきましてはまだ幾つか懸念されるところがございまして、この内容を十分分析いたしました上で、日本としてもその改善を求める取り組みをしていきたいというふうに考えておりますので、いずれそういう動きの場というのは出てくるだろうというふうに思っております。
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魚住裕一郎#17
○魚住裕一郎君 今局長のお話を聞いても、要するにアメリカ任せになるのかなというような印象をぬぐえないんですが、その点は置くといたします。
 このたび外資規制の撤廃がなされようとしているわけですが、それによって外国資本の投資というのはどの程度なされるのか、どのような予想を持っておられるのか。またこの規制が撤廃されることによって、我が国のNTT、KDDを除いた電気通信事業者の再編問題、どのように郵政省として予想されているのか、お教えいただきたいと思います。
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谷公士#18
○政府委員(谷公士君) 御指摘のとおり、今回の外資規制の撤廃によりまして、外国資本が従来以上に活発に我が国の電気通信市場に参入することは十分予想されるところでございますけれども、ただ、それは今回の外資規制撤廃のみによって来年の一月以降展開されることかと申しますと、従来より第二種電気通信事業につきましては一〇〇%外資規制の自由が認められておりましたし、現在の枠の中でも必ずしもすべての枠を使い切って展開しておるわけでもございません。
 むしろ、全体的な国際的なグローバル化通信の展開の中でもう既にそういう動きは出てきておるわけでございますし、あるいはまた、今年内に国際通信の公−専−公の自由化ということも実現いたします。新しい技術的なシステムも出てまいります。それからエンドエンドサービスへの志向ということもございまして、またお認めいただきましてNTT再編成の展開もございます。
 そういったもろもろの事情全体を踏まえて外国系の事業者の事業展開も行われてくるというふうに思っております。どの程度の展開になるかということは、なかなか予想は難しいところでございます。
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魚住裕一郎#19
○魚住裕一郎君 予測が難しいというお話でございますが、通信事業、雇用の面にしてもあるいは日本経済全体を引っ張っていくリーディング産業という面も含めて、電気通信事業の育成ということもやっぱり考えなきゃいけないだろうというふうに思うんです。この外資規制撤廃に伴って、今予測はしがたいといってもかなりいろんな展開があり得る、そんな中でどのようなこの分野の事業の育成を図っていこうとしておられるのか、郵政大臣の所見を承りたいと思います。
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堀之内久男#20
○国務大臣(堀之内久男君) ただいま先生も御指摘されましたが、情報通信産業は各国の経済を牽引するリーディング産業として大きな期待を持たれております。したがって、世界各国とも二十一世紀の戦略産業と位置づけてその国際競争力の強化について取り組んでおる次第でございます。
 したがって、今回WTOの基本電気通信交渉の妥結、成功というものは、今後六十兆円と想定されます世界電気通信市場の自由化に向けて大きな貢献をするものとして私ども高く評価をいたしておるわけでございます。
 今まで相互主義でありましたが、今後は最恵国待遇原則が適用されてまいりますので、内外無差別の自由化が実現するもの、こういうように期待をいたしておりますし、世界各国の競争が一層促進される、そういうふうに期待をいたしております。
 そういう観点から、我が国といたしましても、このグローバルな環境を念頭に置きまして、競争環境の整備を積極的に推進してまいりますし、そして国内競争の活性化を積極的に推進してまいります。そのことによって、我が国の情報通信産業が切瑳琢磨されることによって国際競争力を強化してまいる所存であります。
 また、海外市場への進出に当たりましては、私どももその事業者に対しまして積極的に支援をしてまいりたい、こういうように考えておる次第であります。
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魚住裕一郎#21
○魚住裕一郎君 グローバルな競争というようなお話もございましたけれども、これと関係して、今携帯電話も我が国においても非常に普及をしました。ここ数年で爆発的に十倍ぐらい伸びていると思いますけれども、世界的に見てもやはり携帯の通信というものが伸びているようであります。
 ただ、その方式というものが、NTTのPDCというのですか、そういう方式というのは非常に日本に限られた方式のようでありまして、欧米のGSMというのでしょうか、そういう方式、百カ国ぐらいで採用されている。そんな中で、世界じゅうどこでも使えるというような方式も模索されているようでありますが、この辺は一体日本としてどういうふうに取り組んでいこうとされているのか。
 もう既に、メーカー的に連合を組んで、国家間の合意の前にメーカーの中における合意で事実上の世界スタンダードをつくってしまおうというような動きもあるやに聞いておるんですが、郵政省としてこれはどのように考え、また取り組んでいかれようとしているのか、その辺をお聞きして終わりにしたいと思います。
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谷公士#22
○政府委員(谷公士君) 世界の携帯電話、今アナログからデジタルの方式に移行しつつあるわけではございますが、御指摘のように、このデジタルの方式につきましても、日本で開発したPDC、それから欧州で開発したGSM、これは大体世界九十七カ国ぐらいで使われております。それから、アメリカで開発されましたIS95の方式、それぞれ独自に開発されましたので使用の周波数とか方式が異なっているわけでございまして、これらが統一されておりませんと同じ端末で他の国では使えないという不便があります。それからもう一つは、大量生産による機器コストの低廉化が図れないという問題がございます。
 そこで、社会活動のグローバル化に伴いまして、世界じゅうのどこでも使えるような携帯電話の実用化のニーズが高まっておりまして、現在、世界共通の周波数二ギガヘルツ帯を使った世界標準の次世代携帯電話の実用化の検討がITUにおいて行われておりまして、二〇〇〇年以降に使用できるようにということで、一九九九年末を目途に標準化していきたいという動きがございます。
 我が国におきましても、昨年十月からこの次世代移動通信システムに関する調査研究会を開催して、関係者にお集まりいただき御検討いただきまして、去る六月三日にこの標準化のあり方などを織り込んだ報告書をおまとめいただきました。方向としてはワイドバンドのCDMAの方向性を示唆しておられます。
 郵政省といたしましては、この研究会で取りまとめられました方針などを参考としながら、中国や韓国などアジアの国々を初め世界各国と協調いたしまして、ITUのこの標準化作業に対して積極的に参画をしていきたいというふうに考えております。
 具体的には、これらを踏まえて、電気通信技術審議会に諮問をし、その答申をまって決定して、来年の六月までにはITUに提案をして、その中で、その後においてまた世界的な標準化の作業がこういった場で話し合われる運びになるだろうというふうに思っております。
 いずれにしましても、従来の経験にかんがみまして、やはり世界的に理解の得られるような標準化の取り組みをしていきませんと、なかなか我が国の方式だけでということになりましても標準化は難しいものでございますから、先ほど申し上げましたように、関係国とも十分連絡をとってこの作業を進めていきたいというふうに考えております。
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魚住裕一郎#23
○魚住裕一郎君 終わります。
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松前達郎#24
○松前達郎君 松前でございます。
 法案に関連して幾つかの質問をさせていただくわけでありますが、まず第一番目が、先ほど魚住委員からも触れられたことだと思いますけれども、今回のWTOの基本電気通信サービスについての各国間の合意に関連して我が国の貢献度が高いというふうに聞いているんです。いろいろ資料を見てみますと、我が国の外資規制の緩和というのはアメリカ並びにヨーロッパ並み以上だ、非常に思い切って開放といいますか規制を取り払っている、こういうふうに思われるんですが、そこまで思い切ったのは何か戦略があっての話なのか、あるいはアメリカあたりとの今後の二国間交渉等の中でいろいろと問題が出るということも考えての上なのか、その辺まずお聞かせをいただきたいと思います。
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長谷川憲正#25
○説明員(長谷川憲正君) 日本の今回の提案につきましては、先生御指摘のとおりに、非常に前向きの各国に先立っての提案ということになっております。
 その理由でございますが、一つには今回の交渉が成功いたしますと、世界的な自由化の枠組みができるわけでございまして、その結果は、結局のところ、国民・利用者の利益の増進につながりますし、また世界経済全体の発展に大きく貢献する、こういうふうに考えたわけでございます。
 同時に、世界各国の市場が自由化されるということは、我が国の事業者もまた海外での事業機会がふえるということにつながるわけでございまして、そういったことから私ども積極的な取り組みをしたところでございます。
 今回、この多国間の枠組みが成功いたしますと、先ほどお話もありましたように、アメリカと日本との間で従来バイの交渉というのが随分電気通信の分野でも持たれておりましたけれども、これが今後は多国間の枠組みの中で協議をされる。しかも、すべての国に最恵国待遇という原則が適用されるということになるわけでございまして、私どもそこをねらったつもりでございます。
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松前達郎#26
○松前達郎君 今のお考えはわかりますけれども、自由化に真っ先に立って、率先して自由化に立ち向かう、けなげな精神だと思うんですが、一国だけがそれを対応して真っ先に突っ走って、しばらくたってよく気がついてみたらはしごを外されたということはないだろうか、これをちょっと心配しているわけであります。
 と申しますのは、今回の合意に関してアメリカは、昨年の交渉のときはもちろんですが、ことしの交渉でも消極的であったわけですね。そういう意味から考えますと、アメリカはこの議定書を受諾しない可能性もある。本来、アメリカの動静を見ながら我が国も議定書の承認、国内関係法の改正というものに手をつけるべきだったと思うんですけれども、この点については郵政大臣、どういうふうにお考えでしょうか。
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堀之内久男#27
○国務大臣(堀之内久男君) ただいま国際部長から、今回のWTO決着についての我が国の基本的な考え方は御答弁申し上げたわけであります。今までアメリカの場合は相互主義で二国間交渉という形が普通でありましたが、今回はWTOという世界的な標準でこれを取り決めするということが今後の我が国の交渉を進める上においても大変有利であると判断をいたしたところであります。
 そして、今現在アメリカでも今回の基本電気通信交渉の妥結が、先ほど先生から御指摘がありましたように、やはりある程度日本の提案というものがこの合意というかこれに大きな貢献をしたことも事実でありますし、さらにそうした意味でアメリカにも大きな刺激というか協力の機会を与えた、こういうふうに自負をいたしております。
 今現在、アメリカでもこのWTOの新しい基本電気通信の妥結について議会で御審議をいただき、さらにこの手続の問題についてFCCで協議をなされておる、こういうふうに聞いておるところであります。
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松前達郎#28
○松前達郎君 その経過等をひとつ注意深くごらんいただきながら、今後の対応等について、せっかく積極的にやるんでしたら、それなりのエネルギーがありますから、そういったエネルギーも十分使って目的が達成されるようにひとつ御努力いただきたい、こう思います。
 無線局の問題ですが、無線局の外国性の制限、これについては電気通信事業を行うことを目的として開設する無線局には適用されない、こういうふうになるわけでありますが、電波が非常に逼迫をしている現状から見まして、自国民優先利用の原則に基づく無線局免許の外国性の排除という問題、これはどういう理由で変更しょうとされているのか。また、諸外国ではどのようになっているのか、例がありましたら幾つか例を挙げて御説明をいただきたい。
 それともう一つつけ加えますと、これはアマチュア無線には適用されないと思うんですね。その点はいかがでしょうか、質問させていただきます。
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谷公士#29
○政府委員(谷公士君) 御指摘のとおり、電波は有限希少な国民共有の貴重な資源でありますことから、従来から各国とも原則として自国民優先利用の考え方で取り組んできております。
 ただ、近年、社会経済活動の国際化に伴いまして、外国人等の産業経済活動等もふえてまいりまして、外国人等の産業経済活動のより一層の円滑化に役立つといったようなことから、具体的な電波利用のニーズが認められますものにつきましては、世界的にも順次外国人等にもその利用が開放されてきているところでございます。
 こういつたことの趣旨でございますけれども、こういった国際化に伴いまして相互に自国民が相手国において電波を利用していろいろな活動を営むことができるというふうになってまいりますと、これは自国民の利益にもかなうわけでございますので、必ずしも従来の自国民優先利用の考え方とそごするものではないというふうに考えるわけでございます。
 それを厳密な相互主義によらずに国際的な合意のもとに、もちろんバランスを確保しつつということは大変重要なことでございますけれども、将来性を持って自由化に取り組んでいくということも、特に貿易の自由化ということにつきましては大きな利益を受ける我が国でございますので、メリットのあることかというふうに考えております。そういう方向でこの問題が取り扱われてきていることだというふうに思っております。
 それから、こういつたことの中で、特に電気通信事業といいますものがこれから大きくグローバルに展開する事業として注目を集められておりまして、今回その問題についての討議が行われたわけでございますけれども、主要な先進各国における状況でありますが、無線局を利用する電気通信事業者という点に着目をいたしまして、特に外資規制を設けておりますのは米国とフランス、これが直接投資二〇%ということを言っております。この二国のみでございまして、これは先進国の話でございますが、大多数の国は電気通信事業者一般に係る外資規制という観点から自由化の約束を表明しております。無線局について特別の制限を加えていないということでございます。
 それから、アマチュアにつきましては、ちょっと何年前だったか私もはっきり覚えておりませんけれども、いち早く既に外国人等に開放するという措置をとってきております。
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