公職選挙法改正に関する調査特別委員会

1998-04-03 衆議院 全77発言

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会議録情報#0
平成十年四月三日(金曜日)
    午後一時三十二分開議
出席委員
  委員長 葉梨 信行君
   理事 住  博司君 理事 林  幹雄君
   理事 細田 博之君 理事 八代 英太君
   理事 田中  甲君 理事 堀込 征雄君
   理事 遠藤 和良君 理事 西野  陽君
      石橋 一弥君    遠藤 利明君
      奥山 茂彦君    桜井 郁三君
      桜田 義孝君    田中 和徳君
      田中 昭一君    穂積 良行君
      左藤  恵君    松沢 成文君
      山花 貞夫君    池坊 保子君
      並木 正芳君    武山百合子君
      東中 光雄君    秋葉 忠利君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣 上杉 光弘君
 出席政府委員
        自治政務次官  佐藤 静雄君
        自治省行政局選
        挙部長     牧之内隆久君
 委員外の出席者
        議     員 石井  一君
        議     員 倉田 栄喜君
        議     員 堀込 征雄君
        衆議院法制局第
        一部長     早川 正徳君
        衆議院法制局第
        一部第二課長  佐藤  治君
        外務大臣官房領
        事移住部領事移
        住政策課長   庄司 隆一君
        自治大臣官房審
        議官      牧野 清文君
        自治省行政局選
        挙部選挙課長  山本信一郎君
        自治省行政局選
        挙部管理課長  高部 正男君
        衆議院調査局第
        二特別調査室長 田中 宗孝君
    —————————————
委員の異動
四月三日
 辞任         補欠選任
  古賀  誠君     遠藤 利明君
  松本  純君     桜田 義孝君
同日
 辞任         補欠選任
  遠藤 利明君     古賀  誠君
  桜田 義孝君     松本  純君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、第百四十回国会閣法第九二号)
 公職選挙法の一部を改正する法律案(石井一君
 外三名提出、第百四十回国会衆法第一八号)
     ————◇—————
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葉梨信行#1
○葉梨委員長 これより会議を開きます。
 第百四十回国会、内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及び第百四十回国会、石井一君外三名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 お諮りいたします。
 両案につきましては、第百四十回国会におきまして既に趣旨の説明を聴取いたしておりますので、これを省略いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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葉梨信行#2
○葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
 公職選挙法の一部を改正する法律案(第百四十回
  国会、内閣提出)
 公職選挙法の一部を改正する法律案(第百四十回
  国会、石井一君外三名提出)
    〔本号末尾に掲載〕
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葉梨信行#3
○葉梨委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。住博司君。
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住博司#4
○住委員 先進国で在外投票制度を持っていないのは日本だけということで、今や七十六万人余りの同胞が海外で活動中であります。国政選挙に在外邦人が投票権を行使することができるようになる本改正案、ぜひ実現をさせ、速やかに実施したいと私ども考えておりますし、同時に、導入する以上は失敗は許されないということがございます。
 今回、在外邦人の投票権を実現するに当たって極めて重要な役割を果たしますのが、在外公館であり、郵便投票という仕組みでございます。ほんの短い時間でございますけれども、この二つに焦点を当てまして確認をしておきたいと思います。
 まず最初に、世界じゅうに点在している在外公館がそれぞれ投票場所としてふさわしいか、だれがどのような形で判断をするかということについて伺っておきたいと思います。
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牧之内隆久#5
○牧之内政府委員 御提案をいたしております政府案におきましては、公館投票を原則としておりますが、公館投票が著しく困難な地域として政令で定めるものにつきましては郵便投票で行うということにいたしておりまして、具体的な政令の制定に当たりましては、自治省、外務省、協議をして定めることにいたしておるところでございます。
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住博司#6
○住委員 在外公館での投票ということが困難なものについては政令で定める、今部長がおっしゃったとおりでございます。
 ただ、郵便投票で行われるところというのは、当初、説明を私ども受けたときには、例えば人口の密集地等、人が集まって大変難しいところだというふうに聞いておりましたけれども、投票のためにたくさんの人が公館に来るということも一つの条件かもしれませんが、もう一つは、政情不安のところとか、あるいは治安が悪いところではテロとか不測の事態も起こりかねないということが懸念されております。
 それからもう一つは、今度は投票する側なんですけれども、遠隔地に住む人が大使館、総領事館で投票するには、場合によっては飛行機に乗って、一泊して泊まりがけで行かなきゃならない、経済的にもあるいは時間的にも大変な負担になるということがあると思います。
 例えばアメリカのカリフォルニア州、この前の参考人の御意見の中にも、妹尾先生がおっしゃっていたように、カリフォルニアの場合には一州だけで日本と同じ大きさがあって、総領事館は二つだ、しかも隣にはないところもあって、全く公館のない州もあるんだと。しかも、一つの公館で幾つもの国を担当しているところもありますね。そういったところを考えますと、余りに在外公館投票を貫こうとすれば、事実上投票できないということになりかねないということを指摘をしておかなきゃいけないし、この委員会でも指摘されたと思います。
 したがって、この郵便投票を公館から遠隔地に住む人にも認めるように政令に事細かく書かなければならない、こう考えますけれども、その際には具体的にどういうふうに書いていくのか、ちょっとその点をお聞かせをしておいていただきたいと思います。
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牧之内隆久#7
○牧之内政府委員 先ほど御答弁申し上げました
ように、投票方式は公館投票を原則としておりますが、公館投票が著しく困難な地域のとらえ方といたしましては、私どもは領事官単位にその地域をとらえていくという考え方に立っているところでございます。
 しからばどういうところがそういう地域であるかと申しますと、ただいまお話もございましたように、非常に邦人の数が多くて物理的、人的に公館投票が対応できないような領事官の区域、あるいは邦人が多数同一行動をとることによって治安上問題点を生ずるような地域、こういうところを著しく困難な地域として領事官単位で定めていくという基本的な考え方に立っていたところでございます。
 しかしながら、先般からの国会審議等でも、同じ領事官の区域でも遠隔地に住む方々、こういう方々は、投票者の立場に立てば郵便投票を認めるという方がいいのではないかという御指摘も多数あったところでございまして、また、その後各党間の御論議の中でも、そういうお考えが大勢を占めてきているというふうに聞いておるところでございます。国会の御意思として、そういう同じ領事官の区域でも遠隔地に住む方々にも郵便投票を認めるというふうに政令を定めていくべきであるというようなお考えでの御指示があるといたしますれば、私どもはその意を踏まえて対応しなければならないというふうに考えております。
 じゃ具体的にどういう形でその区域を定めていくのか。これにつきましてはまだ外務省とも十分な論議をいたしておりませんが、例えば国の単位で書けるところはそう困難ではないと思います。それから州の単位というもので定められるところもありましょうし、それだけではなかなか有権者の方々に公平性から見てどうかというような地域もあるいはあろうかと思います。そこらは個々具体の国ごと、あるいは領事官の管轄区域ごとに見てこれから十分勉強をし、協議をしてまいりたいというふうに考えております。
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住博司#8
○住委員 大変難しい課題になると思うのですけれども、これを政令できちんと書き込んで、言ってみれば不公平さがないように何とか織り込んでいきませんと、住んでいる地域によって違うんだということになれば、せっかく投票権をお持ちをいただくということの魅力が半減をしてしまうということだと思いますので、私どももそこのところはよくこれからも議論をさせていただきながら、ぜひ外務省の方とも協議をしていただき、しっかりとした制度でスタートさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
 それから、何せまだ参議院での御審議がございますから、衆議院の方では一定の結論が出るようになりますけれども、もしこの在外投票権を認めるということになれば、全くの初めてのことでございます。我が国では経験したことのないことです。
 例えば、選挙人名簿への登録をどうしていくのだとか、あるいは投票権を行使するにはどうすべきなのかとか、在外選挙制度の仕組みというものを具体的にわかりやすく七十四万人余りいらっしゃる在外邦人の方に周知する必要があると思いますが、これは主に外務省がおやりになるのですか、自治省がおやりになるのですか、その点をちょっとお答えいただきたいと思います。
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牧之内隆久#9
○牧之内政府委員 在外選挙制度ができましたならば、その内容につきまして、わかりやすいパンフレットとかポスター等をつくりましてこれを各国の領事館に送付し、また、領事館では、現地の日本人会等を通じながら、在外邦人の方々に周知をしていくということを考えているわけでございます。
 パンフレット、ポスター等につきましては、私どもが主体になりながら外務省と協議をして作成するということになりますし、また、現地でのPRの方法等につきましては、各領事館の皆様方に御足労をお願いするという点が多かろうというふうに考えております。
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住博司#10
○住委員 そこで、外務省にお尋ねしますけれども、こう聞きますと、在外公館の業務がふえることになりますね。追加業務ということになる。その人的な手配というものも含めて、これはきちんとやれるという自信を、自信というよりも決意をこの場所で述べておいていただきたいと思います。
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庄司隆一#11
○庄司説明員 御質問にお答えいたします。
 在外選挙の投票の執行、管理に当たって在外公館が行います業務は、御指摘のとおり、まず在外選挙人の登録に係る事務、そして実際の投票に係る事務等がございます。しかし、このいずれにいたしましてもかなりの作業量となると承知しておりまして、そういう意味でも、人的にもまた訓練の面でも、また場合によっては必要な資金の面でも、十分な体制づくりというものが必要と認識しております。
 いずれにしましても、外務省としましては、この在外選挙に係る業務は初めてのものでもございます。また、御指摘のような追加的な業務でもございますので、これを円滑に行うための体制づくりに万全を期していきたいと思いますし、そういう体制づくりに対して皆様方の御協力も得たい、こう思っております。
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住博司#12
○住委員 とにかくその点は、しっかりと、自治省とよく協議をして、そして難しいところがあったらきちんと言っていただかないと困るというふうに思いますので、その点を指摘しておきたいと思います。
 そして、この制度がスタートをして、徐々にいろいろな問題点が出てまいりますので、その点は、この我が公選特の委員会も含めて、しっかりとその内容を見きわめながら、よりよい制度にしていく必要があるということを申し述べさせていただきまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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葉梨信行#13
○葉梨委員長 次に、田中甲君。
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田中甲#14
○田中(甲)委員 田中でございます。民友連を代表して質問させていただきます。歴史的な一ページが開かれようとしている、そんな中で質問をさせていただくことを大変光栄に存じております。
 私が最初に確認をさせていただきたいのは、この後修正案が出されるということでございますが、その修正案の主な趣旨という点をまず確認をさせていただきたいと思います。——それでは、帰国の意思について確認をさせていただきたいと思います。これから修正案が出されるということですからまだそのことには答えようがないということでありましたが、既に理事会で配付はされまして、それぞれそのような思いを持って協議を進めてきたつもりであります。
 大臣に、今後帰国の意思の確認ということの必要性についてどのような御見解を持たれているか、御質問させていただきたいと思います。
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上杉光弘#15
○上杉国務大臣 お答えいたします。
 将来国内に住所を定める意思を有していない者は、その意思を有する者に比べて日本の国政との関係が希薄でありまして、したがって、一般的には、日本の国政への関心も薄く、その意思が続く限りにおいては我が国の国内における施策の影響をほとんど受けないと考えられることなどの理由から、在外選挙の対象範囲に、将来国内に住所を定める意思のある者に限ることとしたものでございます。
 しかしながら、その後の国会審議におきましても、帰国する意思という内心の問題を基準として用いることの是非や、具体的な認定ができるのかどうか等について御指摘もございまして、また、その後各党間でもろもろの御論議がなされたところと承知をいたしておるところでございます。
 この帰国意思に関しまして、国会の御意思として登録要件から削除すべしということになれば、粛々と従ってまいりたいと考えておるところでございます。
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田中甲#16
○田中(甲)委員 ありがとうございます。
 それでは、その点について同様の質問でありますけれども、衆法、議員立法を提出されている方に確認をさせていただきたいと思います。
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石井一#17
○石井(一)議員 十年前に政府提案が行われましたときには、明確にその帰国の意思というのが明記されておったわけであります。
 その後、私たちはもろもろの議論を積み重ねまして、まずは実情を調査いたしました。私自身も、団長といたしまして、超党派の議員団で、在外の皆様方と意見を直接交換するためにシドニーとクアラルンプール等へ出かけてまいりまして、いろいろ議論もしたわけでございます。今委員が御指摘されましたことで、新たな発見をいたしました。
 例えば、永住権を持っておる人には、帰国の意思とは関係はございませんけれども、永住権を持っておるということは帰国の意思がないというふうに解釈する考え方もあります。しかしながら、外国の法制度によりますと、専門職を持っておるとか特定以上の納税をしておるというふうな人々に対しては永住権を与える。しかし、その人は、日本人としての意識が強く、当然帰国の意思があるというふうなことがございまして、永住権とか非永住で帰国の意思を判断するわけにはいかないというふうな点もございます。
 また、現地での議論の中で感じましたことは、長く外国におられる方ほど郷愁の念強く、日本の国政に対しても関心が高いというふうなこともあります。
 また、自治大臣がお答えになりましたように、技術的に、帰国の意思を確認するという形式的なことだけで権利を与える、与えぬというふうなことも甚だ問題がある。
 いろいろなことを考えましたときに、この帰国の意思というふうなことの法の精神はわかりますけれども、現実的にはもろもろのケースが想定されるだけでなく、手続上もいろいろの問題点があるというふうなことがわかりまして、そういうふうなことから、とりあえず、大前進をするわけでございますので、まずテストケースとしてその条項を削除し、その中から今後本当に明確な区分分けをしながら法を整備していったらいいのじゃないか。いろいろ申し上げましたけれども、そのことにこだわらなくてもいいのじゃないかということを私たち提案者も考えておる次第であります。
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田中甲#18
○田中(甲)委員 わかりました。
 それでは、衆法、閣法とも帰国の意思を削除していきたいという思いを持たれているという確認ができましたので、さらにこの後、ぜひとも修正という部分で、できることならばさらに強い文言でうたい込みたいという、そんな気持ちを持つ点を数点御質問させていただきたいと思います。
 これから、私たちは衆法に賛成するという立場を正直持っておりますから、その修正の内容あるいはその他の対応ということによって、やはりしっかりとこの法案というものも判断していかなければいけないという気持ちを持つところでございます。
 修正という形になるのでしょうか、衆議院においては小選挙区、参議院においては選挙区において、なるべく早い時期にやはり比例だけではなく実施をしていくという姿勢が必要だと思います。ある期間、一定の期間、あるいは速やかに対応するなどという文言が使われて、明確に時期が書き込まれない場合、在外の方々にはやはり投票の権利というものが半分しか与えられないという、そんな気持ちが持たれるのではないかと思います。
 その点について、大臣から御所見がございましたら、お聞かせを賜りたいと思います。
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上杉光弘#19
○上杉国務大臣 御承知のとおり、比例代表選挙というのは、個人名を書きます選挙と違いまして、これは政党名を書くわけでございます。小選挙区あるいは参議院の選挙区、両選挙は個人名を書いてということになれば、当然、その個人の人となりあるいは政策なり、そういうものについては十二日あるいは十七日間の間に周知徹底がなされるわけでございます。しかし、海外におきまして、海外の有権者の皆さんにおいてこれを周知徹底するというのは極めて困難な状況にあるという判断をいたしておるわけでございます。さような意味で、比例代表選挙区に限っておるわけでございますが、政党の主張あるいは政策等につきましては、現状におきましても、常日ごろからテレビ、ラジオ等を通じましてもう海外にも伝わっておりますから、当然そのことについては、有権者としてそれらを知る、あるいは情報を得るという立場に海外といえども立っておられる。そういう意味で、実は今回は比例選挙区のみに限ったものといたしたわけでございます。
 これをできるだけ早くということでもございますが、何しろ初めての試みでもございまして、それらの選挙を何回か経験をする中で、今委員がおっしゃいましたように、比例あるいは選挙区選挙ともそれらに投票権が付与されておるわけでございますから、経験を踏まえた上でこの点については早くということを考えておりますが、当分の間は比例選挙のみに限って、在外公館における投票の実績あるいは選挙に対する体制のありよう、そういうものも見きわめた上で判断をしていかなければならない、このように考えておるところでございます。
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田中甲#20
○田中(甲)委員 御答弁ありがとうございます。
 当分の間というのは、私は非常にあいまいな表現であるなということを感じざるを得ないのです。自治大臣も当然、専門でございますから、その点を御理解、認識をされてお使いになられていると思うのですけれども、地方自治法の第二百五十条、これはよく引き合いに出されるところでありますが、この法文の間で使われている当分の間というのは、地方債を起こす並びに起債の方法、利率等に関して、自治大臣または都道府県知事の許可を受けなければならない、当分の間と言われて既に五十年たっているという、悪しき自治にかかわる当分の間の期間が極めて不明確であるということが言われ尽くされていますから、ぜひさらに強い言葉で表現をして、早く在外の方々の期待にこたえるという姿勢をぜひとも持っていただきたいと思うのであります。
 違う法律の例を挙げましたけれども、この在外邦人の法案に関しましても、最初に出されたのがいつなのかということを確認してみましたら、鈴木善幸首相のときに、給与法関連で、在外公館の名称及び位置並びに云々という長い法案の附帯決議で、在外邦人が選挙権の行使ができるよう適切な措置を検討するようにということが盛り込まれました。一九八二年、既に十六年たっております。
 つまり、附帯決議の強さというのは法的な拘束力がありませんから、やはりここでしっかりとした大臣の御答弁というものをもう一度いただいておきたい。当分の間という表現ではなく、さらに強く、在外の邦人の期待にこたえるように、そんな気持ちを持たれているという御答弁をいただければ、私が喜ぶのではなくて在外の皆さん方が喜びますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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上杉光弘#21
○上杉国務大臣 五十年もたって当分の間ということには、この選挙、ならないものと考えておりますが、まずは、初めての試みでございますから、在外公館における選挙の実績というものを十分踏まえ、それらを見きわめた上で、当分の間はこれでさせていただきたい、いましばらくの時間をちょうだいすればありがたい、こう考えておるところでございます。
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田中甲#22
○田中(甲)委員 くどいようでありますけれども、やはり権利というものが半分しか与えられていないという気持ちを持つと思います。どうぞ、可及的に速やかにとか、さらに強い文言で表現をしていただきたいという希望でございます。
 さて、選挙権、国民の固有の権利である、第十五条であります。すべてこの辺はもう皆さん方は御認識されているところでありますが、さて、在外邦人の問題がひとつ新しい局面に入ってくる。実際に施行されるのが二〇〇一年になるのでしょうか。こういうことを行ってまいりますと、ほかに残された国民の権利というもの、選挙に関して、固有の権利が十分に備わっていないという部分がまだあると思うのですけれども、大臣はその辺どういう御認識をお持ちになられているのでしょうか。
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牧之内隆久#23
○牧之内政府委員 選挙権を有しながら、現在の投票の仕組みの中では事実上投票ができない方々、すなわち寝たきり老人の方でありますとか、あるいは洋上におられる船員の方々でありますとか、そういう方々がおられるということは承知をいたしておりまして、重要な選挙権の問題でございますので、どういう方法があり得るのかということにつきましては、私どもも研究をいたしておるところでございます。
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田中甲#24
○田中(甲)委員 今御答弁の中に洋上投票ということが出ておりましたけれども、やはり在外邦人の投票ということがこのような状況になってまいりますと、当然、洋上で投票の権利というものが行使できない方々の希望というものもさらに高まってくるのだろうと思います。
 私は、いろいろな選挙方法をこの公選特で考え、検討していくということは大事だと思いますけれども、この基本的な選挙権というものをきっちりと有権者の方に、国民に与えていくということが、この委員会で扱う極めて重要なことだと思いますので、洋上投票ということにも積極的に取り組んでいきたい。委員の一人としてそう思っているわけでございますが、大臣、御見解はいかがでありましょうか。
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上杉光弘#25
○上杉国務大臣 いずれにいたしましても、貴重な選挙権の行使でございますし、民主主義の根幹にかかわることでもございますから、極めて重要な課題でございます。今後ともさまざまな角度から引き続き検討してまいりまして、選挙権を有する方々が投票ができるような方法を求めていくということは当然の仕事だと考えております。
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田中甲#26
○田中(甲)委員 時間が参りました。
 最後に、私の私見でありますけれども、投票率が低いというのは、東京四区の衆議院補欠選挙を見ても、今私たち政治家が切実に受けとめなければならないことだと思います。この投票率の低さは政治に対する信頼が欠けているのだというところをまずみずからが反省をしていかなければならないのですけれども、投票率を上げていくということもこの公選特で今後十分に検討をしていかなければならないのだろうと思います。
 こういう機会をいただきましたので、例えば、十八歳からの投票権ですとか、あるいは投票権だけを年齢を下げるのではなく、被選挙権というものが成人の者に与えられるという姿などがこれから検討されてしかるべきだろうと思います。そんな点を今後委員長に相談をしながら進めていきたいと考えております。大臣の御指導もぜひ今後ともよろしくお願い申し上げます。
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上杉光弘#27
○上杉国務大臣 年齢の引き下げ等については諸外国でも見られるところでございますが、選挙権の行使の年齢引き下げだけでは、関連する法案との兼ね合いもございますから、このことについては、委員の御提案はよくわかるわけでございますが、関連法案との関連性も十分踏まえて検討をしてまいらなければならないものと考えております。
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田中甲#28
○田中(甲)委員 最後の発言であります。
 積極的な御答弁をいただきましてありがとうございます。実は、衆議院法制局と打ち合わせをしてまいりますと、十八歳への選挙権の引き下げの方がなかなか広範にわたって難しい。逆に、被選挙権が二十からという姿の方が法案的には非常にきれいに分けられるという、そんなところを今勉強しているところでございます。また御指導いただければありがたいと思います。ありがとうございました。
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葉梨信行#29
○葉梨委員長 次に、遠藤和良君。
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