本会議

1998-09-03 衆議院 全53発言

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会議録情報#0
平成十年九月三日(木曜日)
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 議事日程 第五号
  平成十年九月三日
    午後一時開議
 第一 深刻な干ばつ又は砂漠化に直面する国(特にアフリカの国)において砂漠化に対処するための国際連合条約の締結について承認を求めるの件(第百四十二回国会、内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
 裁判官訴追委員辞職の件
 裁判官訴追委員の選挙
 日程第一 深刻な干ばつ又は砂漠化に直面する国(特にアフリカの国)において砂漠化に対処するための国際連合条約の締結について承認を求めるの件(第百四十二回国会、内閣提出)
 高村外務大臣の北朝鮮によるミサイル発射を受けての当面の対応に関する報告及び質疑
 北朝鮮によるミサイル発射に抗議する決議案(中川秀直君外十三名提出)

    午後一時四分開議
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伊藤宗一郎#1
○議長(伊藤宗一郎君) これより会議を開きます。
     ————◇—————
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伊藤宗一郎#2
○議長(伊藤宗一郎君) この際、新たに議席に着かれました議員を紹介いたします。
 第百三十番、石川県第一区選出議員、奥田建君。
    〔奥田建君起立、拍手〕
 第四百五十四番、富山県第二区選出議員、宮腰光寛君。
    〔宮腰光寛君起立、拍手〕
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 裁判官訴追委員辞職の件
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伊藤宗一郎#3
○議長(伊藤宗一郎君) お諮りいたします。
 裁判官訴追委員田邉國男君から、訴追委員を辞職いたしたいとの申し出があります。右申し出を許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤宗一郎#4
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、許可することに決まりました。
     ————◇—————
 裁判官訴追委員の選挙
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伊藤宗一郎#5
○議長(伊藤宗一郎君) つきましては、裁判官訴追委員の選挙を行います。
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岸田文雄#6
○岸田文雄君 裁判官訴追委員の選挙は、その手続を省略して、議長において指名されることを望みます。
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伊藤宗一郎#7
○議長(伊藤宗一郎君) 岸田文雄君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤宗一郎#8
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、動議のとおり決まりました。
 議長は、裁判官訴追委員に越智通雄君を指名いたします。
     ————◇—————
 日程第一 深刻な干ばつ又は砂漠化に直面する国(特にアフリカの国)において砂漠化に対処するための国際連合条約の締結について承認を求めるの件
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伊藤宗一郎#9
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第一、深刻な干ばつ又は砂漠化に直面する国(特にアフリカの国)において砂漠化に対処するための国際連合条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。外務委員長中馬弘毅君。
    〔中馬弘毅君登壇〕
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中馬弘毅#10
○中馬弘毅君 ただいま議題となりました砂漠化に対処するための国連条約につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 アフリカのサハラ砂漠周辺地域における干ばつを背景として、昭和五十二年以降、国連環境計画を中心に砂漠化に対処するための努力が重ねられましたが、必ずしも十分な成果を上げるには至りませんでした。
 このため、平成四年六月に開催された国連環境開発会議において採択されたアジェンダ21において、砂漠化に対処するための国際条約を作成することを目的とした政府間交渉委員会を設置することが国連総会に要請され、これを受けて設立された同委員会において、平成五年五月から条約作成のための交渉が行われた結果、平成六年六月、パリで開催された第五回交渉会議において本条約が採択されました。
 本条約は、砂漠化の影響を受ける地域における持続可能な開発の達成に寄与するため、国際協力及び連携によって支援されるすべての段階の効果的な行動により、深刻な干ばつまたは砂漠化に直面する国において、砂漠化に対処し、及び干ばつの影響を緩和することを目的とするものであり、その主な内容は、砂漠化の影響を受ける締約国は、砂漠化に対処し、及び干ばつの影響を緩和することに対して十分な資源を配分し、その対処及び緩和のための努力において住民の参加を促進するとともに、この義務を履行するに当たって国家行動計画等を作成し、公表し、及び実施すること、先進締約国は、開発途上締約国による砂漠化に対処し、及び干ばつの影響を緩和するための努力を積極的に支援するとともに、相当の資金及び他の形態の支援を提供すること等であります。
 本件は、第百四十二回国会に提出され、今国会に継続されたものであります。
 外務委員会におきましては、九月二日高村外務大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行い、引き続き採決を行いました結果、承認すべきものと議決した次第でございます。
 以上、御報告申し上げます。拍手
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伊藤宗一郎#11
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
 本件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤宗一郎#12
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。
     ————◇—————
 国務大臣の発言(北朝鮮によるミサイル発射を受けての当面の対応に関する報告)
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伊藤宗一郎#13
○議長(伊藤宗一郎君) 外務大臣から、北朝鮮によるミサイル発射を受けての当面の対応に関する報告について発言を求められております。これを許します。外務大臣高村正彦君。
    〔国務大臣高村正彦君登壇〕
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高村正彦#14
○国務大臣(高村正彦君) 北朝鮮のミサイル発射につきましては、日本海及び三陸沖に着弾した可能性が高く、これは我が国の安全保障に直接かかわる極めて憂慮すべき事態であります。本件は極めて遺憾な行為であり、今回の事態につき、我が国としては、毅然とした厳しい対応をとっていく考えであります。
 我が国は、既に、ミサイル発射の行われた当日、野中官房長官より我が国の遺憾の意と厳重抗議の意を明らかにするとともに、北朝鮮に対し、直接我が方の立場を申し入れてきたところであります。
 さらに、一日、我が国は、対北朝鮮政策を再検討した結果、北朝鮮に対し、あらゆるレベルで遺憾の意を伝えて厳重抗議し説明を求める、国交正常化交渉の開催に応ずることを見合わせる、食糧等の支援を当面見合わせる、今後の動向次第では政府全体でさらなる措置につき検討する等の措置をとることといたしました。
 また、二日、今般のミサイル発射により航空機の安全に対する重大な危機が発生したとの理由により、既に高麗航空に与えられていたピョンヤン—名古屋間の貨物チャーター九便の運航許可を取り消しました。加えて、現在行われている両国間の貨物及び旅客のチャーター便に対する運航許可申請についても不許可とすることといたしました。
 一方、北朝鮮は、昨日夕刻、日本が北朝鮮が長距離ミサイル発射実験を行ったとして騒いでいるとして、これは自主権に属する問題として北朝鮮側がわきまえて処理すべき問題である等の極めて誠意のない見解を表明しましたが、これはまことに遺憾であり、我が国としては、かかる北朝鮮側の対応ぶりに対し、重ねて厳重抗議をいたします。我が国としては、北朝鮮に対し、今後このような行為を行わないよう再発防止を約し、ミサイルの開発、輸出を中止することを強く求めます。
 我が国としては、我が国の平和と安全にかかわる重要な問題である本件ミサイル発射に関し、引き続き、毅然とした厳しい対応を行っていく考えであります。拍手
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 国務大臣の発言(北朝鮮によるミサイル発射を受けての当面の対応に関する報告)に対する質疑
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伊藤宗一郎#15
○議長(伊藤宗一郎君) ただいまの発言に対して質疑の通告があります。順次これを許します。浅野勝人君。
    〔浅野勝人君登壇〕
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浅野勝人#16
○浅野勝人君 私は、自由民主党を代表して、朝鮮民主主義人民共和国が日本の上空を通過する軌道で弾道ミサイルを発射したことに関連する政府の対応策について質問いたします。
 朝鮮民主主義人民共和国、北朝鮮は、旧ソビエト製のスカッドミサイルを改良して開発したノドン一号の試射以来、五年ぶりに、八月三十一日昼、新しい弾道ミサイルを発射しました。このミサイルは、北朝鮮の東部沿岸の大浦洞、朝鮮語の地名テポドンから発射されて、千数百キロ離れた三陸沖の公海上に着弾しました。
 ノドンから五年間。北朝鮮のミサイルシステム技術の進歩には、正直のところ、目をみはるものがあり、北朝鮮の軍事技術レベルを侮っていた思いがいたします。けだし、軍事技術のレベルが上がれば上がるほど、他国に与える脅威の強さに比例することを忘れてはなりません。
 事前の通告なしに、他国の領域を通過するのを承知で、弾道ミサイルを発射した例を私は知りません。通常は、予想弾着地点の安全のため、事前に関係国ないしは関係地域に詳細な連絡をするのが国際慣例であります。今回はどうであったか、およそ見当はつきますが、改めて実態を伺っておきます。
 なぜなら、一つ間違えば、日本列島にミサイルが落ちたかもしれないからであります。それを承知で発射したことは、明らかな敵対行為です。みだりに事態をあおるつもりはありませんが、防衛出動の要件となっている、攻撃のおそれがある場合に該当すると言えなくもありません。
 無論、脅威の対象となるのは日本だけではありません。射程二千キロ内外ということは、日米安保条約で言う極東に存在する大方の米軍基地を含めて、カムチャツカ半島からウランバートル、香港、台湾、さらにはフィリピンの北部まで入りますから、北東アジア全域に与える脅威ははかり知れないものがあります。
 政府は、一日経過して、安保会議議員懇談会を開きましたが、情報入手とともに、間髪を入れず招集すべきではなかったでしょうか。政府の危機意識がこれでは、強烈なメッセージとして国の内外に伝わりません。鋭く反応し、北朝鮮への強硬な抗議はもとより、バイとマルチの場を問わず、あらゆる機会をとらえ、総力を挙げて国際世論に訴えるべきなのに、その気迫が足りません。
 何の目的で無謀な試みを強行するのか、想像するしかありませんが、おととい、防衛庁に韓国の千国防部長官を迎えて、日韓防衛首脳会談が行われました。その直前のミサイル発射は、これを強く意識したものと私は見ておりまして、日韓両国が中心となり、アメリカ、中国を含めて緊急に協議すべきであります。あわせて、国連の安保理事会に提起して、国際世論を喚起する手はずに抜かりはないか、念を押させていただきます。
 さらに、日本独自の対応として、日朝正常化交渉の予備会談、それに伴う北朝鮮への経済協力、食糧援助のあり方、朝鮮半島エネルギー開発機構、KEDOへの対応などにどのように対処するつもりか。二回目の発射の可能性への対処を含めて、政府の決意を伺っておきます。
 もう一つ重要な側面は、核を含む大量破壊兵器を運ぶ弾道ミサイルを拡散する問題であります。
 アメリカは、北朝鮮のミサイル輸出を懸念して、しばしば弾道ミサイルの開発と輸出を中止するよう求めてきましたが、北朝鮮は、ミサイルの配備と輸出をやめさせたいのなら、米朝関係を正常化し、中止に伴う補償をすべきだと主張して、輸出の拡張を表明し、とても国際社会の一員としての自覚など期待できません。
 今回の場合、在日米軍から、かなり早い段階で、ミサイル発射の可能性を知らされていたと聞いております。情報を得てから、イージス艦四隻は日本海でどのように展開していたのか、伺っておきます。航空自衛隊二十八カ所のレーダーサイトでは、マッハ十を超えるミサイルの捕捉は困難と思うからです。これは軍事的に極めて重要な事柄ですから、イージス艦のレーダーがミサイル発射をキャッチしたかどうかの具体的かつ詳細な結果については答弁は要りません。
 二百キロから三百キロの上空を猛スピードで飛来するミサイルの捕縛は困難を極める技術です。その意味では、日常的に軍事情報をみずからの手で確保することは大変重要です。したがって、自前の偵察衛星、監視衛星を持つにこしたことはありません。
 ただ、宇宙の開発利用は平和目的に限るとした昭和四十四年の国会決議とのかかわりが出てまいります。平和目的とは非軍事と定義しているからですが、平和と安全を確保するための措置については優先すべきだという考え方もありますので、政府としても、導入のありようを検討し始めてはいかがかと存じます。
 政府は、三年前から、今日の事態を想定して、BMD、弾道ミサイル防衛の調査費を計上して、アメリカと共同研究を進めてきました。ところが、防衛庁は、来年度予算の概算要求でBMDの技術研究費を見送っています。これは、BMDに批判的な姿勢を明確にしている中国の江沢民国家主席の来日に配慮した結果と受け取る向きもあります。
 BMDは、専ら飛んできたミサイルからみずからを守る専守防衛のシステムそのものであります。日米防衛協力の新しいガイドラインには、自衛隊及び米軍は弾道ミサイルに対応するために密接に協力し調整すると明記されております。中国の理解を求める努力をする一方で、アメリカとの間で、日本がどの分野の調査研究を担当するか、急いで決める必要が改めて出てまいりました。
 アジア太平洋地域、なかんずく北東アジアの平和と安全のために、ガイドライン関連三案の審議を早急に始め、論議を尽くして、成立、承認を目指すことが国会の急務となってきたことを指摘させていただきたいと存じます。
 以上、それぞれの問題点について政府の見解を伺いたいと存じますが、一向に解明されない日本人拉致疑惑に、ミサイルが加わって、北朝鮮アレルギーがさらに強まっています。
 それでもなお、それでもなお地道な話し合いによる外交努力が問題解決の基本であることに変わりないことを確認し合って、質問を終わらせていただきます。拍手
    〔内閣総理大臣小渕恵三君登壇〕
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小渕恵三#17
○内閣総理大臣(小渕恵三君) 浅野勝人君にお答え申し上げます。
 安全保障会議議員懇談会の開催についてお答えいたしますが、政府といたしましては、北朝鮮によるミサイル発射後速やかに、あらゆる機会を通じまして、遺憾の意を表明するなど必要な措置をとったところでございます。
 その後、ミサイルが三陸沖の公海に着弾した可能性があることが判明いたしましたので、関係閣僚等による情報交換を行うとともに、今後の対応等につき速やかに意見交換を行うため、急遽安全保障会議議員懇談会を開催いたした次第でございますが、今後とも、御指摘の点を重く受けとめまして、情勢の変化等に応じ、安全保障会議を含め、各種の会議を適宜開催してまいりたいと考えております。
 国交正常化交渉への対処につきお尋ねをいただきました。
 今回のミサイル発射は極めて遺憾でありまして、さらに北朝鮮アジア太平洋平和委員会スポークスマンが、これを自主権に属する問題である等述べたことは極めて誠意のない見解であります。このような状況におきまして、これまで無条件で応ずる用意があるとしてきました国交正常化交渉や食糧等の支援は当面見合わせる方針でございます。また、KEDOにつきましても、米国、韓国等と協議の上、当面進行を見合わせたいと考えております。
 北朝鮮の弾道ミサイルの開発、拡散についてお尋ねがございましたが、本件につきましては、我が国の安全保障や北東アジアの平和と安定、さらには大量破壊兵器の拡散防止という観点から、強い懸念を有しております。今回のミサイル発射を踏まえ、北朝鮮によるミサイル開発、輸出の動向等を一層注視しつつ、必要に応じ適切に対処いたしてまいりたいと思います。
 次に、自前の偵察衛星、監視衛星の導入についてのお尋ねがございました。
 御指摘の偵察衛星等につきましては、政府としては、有力な情報収集手段の一つとして、従来より強い関心を有しておるところではありますが、現在のところ、我が国独自の偵察衛星等の保有につきましては、構想ないし計画はありませんが、技術的な見地からの各種の調査研究を行ってまいりたいと考えております。
 BMD、すなわち弾道ミサイル防衛の概算要求についてのお尋ねがございましたが、BMDは我が国防衛政策上大きな課題であること等から、BMDシステムに係る日米間の技術協力の可能性に関する研究を含む所要の検討を行ってきたところでございますが、米国との関係で詰めるべき事項が残されていることから、引き続き検討を行っておるものでありまして、中国との関係で技術研究に係る概算要求を行わなかったものではありません。
 周辺事態安全確保法案等についてお尋ねがございましたが、周辺事態安全確保法案、自衛隊法改正案及び日米物品役務相互提供協定改正協定につきましては、本年四月末に閣議決定し、既に国会に提出いたしておるところであります。政府といたしましては、我が国の平和と安全にとりまして重要なこれらの法案や協定が、早期に国会で審議され、成立または承認されることを期待いたしております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁いたさせます。拍手
    〔国務大臣高村正彦君登壇〕
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高村正彦#18
○国務大臣(高村正彦君) 北朝鮮のミサイル発射と事前通報についてのお尋ねでありますが、我が国には何らの連絡はありませんでした。他の関係国にもなかったと承知しております。
 北朝鮮によるミサイル発射の安保理での提起についてのお尋ねでありますが、これまでも国連の場において、大量破壊兵器の不拡散、軍縮に向かって努力しているところでありますが、本件についての重要性にかんがみて、国連の場でしかるべき形で問題を提起する、そういう可能性を探求してまいります。拍手
    〔国務大臣額賀福志郎君登壇〕
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額賀福志郎#19
○国務大臣(額賀福志郎君) 浅野議員の質問にお答えをいたします。
 まず、韓国の千国防長官との会談についてでございますけれども、私は、一昨日、千国防長官と一時間半にわたりまして、それまでに決められていたテーマを差しおいて、北朝鮮問題について議論をいたしました。
 その中で、北東アジアの情勢あるいは日韓防衛交流について、北朝鮮の弾道ミサイル発射は特に我々の安全と平和に極めて大きな影響を与えるものである、強い憤りを感じている、北朝鮮のミサイル発射は両国にとって大いなる脅威であるということで認識の一致を見たところであります。このために、今後は実務者のレベルで逐次協議をしてまいりまして、対応を考えてまいりたいというふうにいたしました。
 日韓両国は、アメリカとあわせて緊密な連絡をとりながら、今後の対応措置をとってまいりたいということでも、意見の一致を見たところであります。
 また、第二番目の質問でありますけれども、イージス艦の展開に関するお尋ねでございました。
 防衛庁といたしましては、各種の情報等から総合的に判断をいたしまして、八月中旬ごろより、北朝鮮からの弾道ミサイルの発射に備えまして、日本海の所要の海域にイージス艦一隻を派遣し、十分な情報収集を行ってきたところであります。独自の情報を得て、その分析に大いに役に立ったと思っております。
 以上であります。拍手
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伊藤宗一郎#20
○議長(伊藤宗一郎君) 前原誠司君。
    〔前原誠司君登壇〕
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前原誠司#21
○前原誠司君 私は、民主党を代表して、北朝鮮のミサイル発射について質問いたします。
 去る八月三十一日正午過ぎ、北朝鮮は同国の東海岸から弾道ミサイルを発射し、燃料部分のブースターは日本海に落下し、弾頭部分は日本列島上空を通過して、三陸沖の太平洋に弾着しました。このたびの北朝鮮のミサイル発射は、事前に何の通告もなく、また国際法上も重大な疑義があり、ましてや我が国の上空を通過したということは、我が国の安全と国民の生命を脅かし、そして、何よりも日本国民を愚弄する極めて許しがたい行為であります。絶対に看過することはできません。
 我が党は、北朝鮮に対し厳重に抗議し、二度とこうした行為を繰り返さないよう厳しく求めるとともに、日本国政府にも毅然とした対応を望む上で、以下、幾つかの質問を行います。
 まず、政府の危機管理体制について質問します。
 政府は、国会の答弁や記者会見で、八月中旬ごろから不穏な動きを察知しており、関係省庁に対して警戒するよう情報を流していたということであります。問題は、どの程度の緊張感を持って情報を分析していたかにあります。かなりの確度で発射すると考えていたのか、それとも、まさか本当に発射するとは思っていなかったのか。今後の危機管理体制を考える上でも、正直にお答えいただきたい。
 また、北朝鮮に対しては思いとどまるよう注意を促したということですが、どのようなメッセージの伝え方をしたのですか。具体的にお答えください。結果的には、そのメッセージを無視して、北朝鮮はミサイルの発射を強行しました。本当に毅然とした申し入れを行ったのか、大いに疑念が残ります。総理自身の評価をお聞きいたします。
 さて、十二時過ぎにはミサイルが発射されました。その後すぐに、米軍からの早期警戒情報伝達システムによって、その事実は我が国政府の知るところとなりました。弾着までに約十分間かかったと推測されていますが、早期警戒情報を入手した直後、最高指揮官としての総理あるいは防衛庁長官は、何らかの命令を自衛隊に対して下されたのか、また自衛隊はどう動いたのか、お答えください。
 また、弾着後も、それが訓練であったとか、あるいは発射は一回きりだということは断定できません。続いてどのような行動に北朝鮮が出るのかを警戒する態勢を当然しかれたと思いますが、どのような警戒態勢をしかれたのか、お伺いします。
 なお、防衛庁長官はその日、宿舎に帰られたと聞いております。情報の収集、解析がまだ十分なされていないときに、司令官が防衛庁を離れて家に戻られるのは、私の感覚からすれば、余りにも緊張感と自覚がなさ過ぎるのではないかと思いますが、反省を込めて防衛庁長官に御答弁いただきたい。
 私が申し上げるまでもなく、危機管理体制を強化するためには、情報収集能力の向上が不可欠であります。偵察衛星の導入については、この事件以来前向きな発言が政府から続いてなされています。その必要性については我々も認めるところではありますが、そうであれば、今まさに行われている概算要求にせめて調査費でも計上すべきではありませんか。お答えください。
 次に、北朝鮮への対応について質問します。
 我が国の上空を通過する形でミサイルが発射され、しかも事前通告もなかったとすれば、私たちは、抗議するだけではなく、毅然とした対応をとる必要があります。そうでなければ、北朝鮮に、日本はこのような事態においても抗議や通り一遍の対抗措置をとるだけだというメッセージを伝えることになり、それがひいては次なる無謀な行為を誘発する危険すらあります。
 一日に出された官房長官発表では、日朝国交正常化交渉と食糧などの支援と、KEDOの進行を米韓等との協議の上、当面見合わせるとされています。また、チャーター便も認めないと決定されました。総理、これだけで北朝鮮に日本の厳重な抗議の姿勢が十分伝わるとお考えでしょうか。
 また、今後の動向次第では、政府全体でさらなる措置につき検討するとも発表されています。一部では二発目の可能性も報道されています。さらなる措置とは、具体的にどのようなことを想定しているのでしょうか。明確にお答えいただきたい。
 さらに、国連安保理及び総会において、しかるべき形で問題提起をする可能性を探求するとも言われています。問題を提起する場合、日本は、国連が北朝鮮にどのような形で影響力を行使し、それによってどのような効果を期待して提起するのか。期待する国連の対応を具体的にお示しください。
 一昨日の安全保障委員協議会で、東郷条約局長は、私の質問に答えて、今回の北朝鮮のミサイル発射は海洋法に違反している可能性が極めて高いと答弁されました。国際法違反と断定できれば、国際司法裁判所への提訴という方法もあり得ると思いますが、そのような方法をとるつもりがあるのかどうかもあわせてお伺いします。
 次に、ミサイルの国際管理について質問します。
 今回の事件に見られるように、多くの国で長射程のミサイルが開発され、またその技術が他国へ輸出されることによって、世界はミサイル拡散という新たな恐怖にさらされています。ただ北朝鮮一国にのみミサイルの開発、輸出の中止を求めても、抜本的な問題解決にはなりません。今こそ本腰を入れて、ミサイルの国際管理についての第一歩を踏み出さなければなりません。
 しかし、核の問題と同様、現在既に持てる国はそのままで、新たに開発する国はだめだというのでは、不公平で説得力もなく、また国際管理は現実味を帯びてきません。したがって、米ロなど長射程のミサイルを既に持つ国にも段階的な数量の削減を説得しながら、新たに持とうとしてる国にも自制を求めるという国際的な枠組みをつくっていかなければなりません。条約化も含めて、日本としてそのイニシアチブをとるつもりがあるのかどうか、総理、御答弁ください。
 最後に、今後の日本の防衛力の整備についてお尋ねします。
 今まで政府は、第三国から誘導弾などを撃ち込まれた場合、座して自滅を待つべしというのが憲法の意味するところではないという解釈に基づいて、誘導弾を発射した敵基地に対する攻撃は憲法上も認められるとしてきました。仮に、今回のミサイル発射が日本領土内に対して行われたとき、この解釈に従えば、日本は北朝鮮の基地を攻撃することが憲法上も認められることになります。しかし、日本の自衛隊の現有能力では敵基地をたたくことは困難です。
 今までの国会答弁では、もしそのような場合は、日米安保条約に基づいて、アメリカにその任を期待するとしてきました。総理、今もその答弁に変更はありませんでしょうか。
 ミサイルの拡散には、それを阻止する努力は行いながらも、現実の戦われ方の中でミサイルが主流になってきた現状を考えたとき、今の防衛力整備が、時代の流れ、主流兵器の変化に対応できておらず、憲法上も認められた自衛権すらも満足に行使できない状況にあると言えるのではないでしょうか。単にTMDが必要か否かの議論でとどまるだけではなく、防衛大綱も見直し、防衛力整備の思想そのものを変更する時期に、もはや来ているのではないかと考えられます。
 この点について総理の見解をお伺いし、私の質問を終わります。拍手
    〔内閣総理大臣小渕恵三君登壇〕
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小渕恵三#22
○内閣総理大臣(小渕恵三君) 前原誠司議員にお答え申し上げます。
 北朝鮮のミサイル発射に対する予測等についてお尋ねがございました。
 発射の可能性について、事前にも種々情報収集を行っていたところではあります。また、今回の動きに対しては、事前に我が国より北朝鮮側に対し、仮にミサイル発射を行うようなことがあれば、日朝関係のみならず北東アジアの平和と安定に悪影響が及ぶことは必至であり、そのようなことにならないように強く申し入れをいたしてまいったわけでありますが、残念ながらこうした結果になった次第でございまして、改めて遺憾の意を強くいたしておる次第でございます。
 偵察衛星の導入に係る調査費の概算要求への計上についてのお尋ねがございました。
 偵察衛星につきましては、政府といたして、有力な情報収集の手段の一つとして、従来から強い関心を有しておるところであります。このため、各種人工衛星の機能等に関し、技術的な見地から一般的な調査研究を行っておりますが、平成十一年度概算要求におきましては、所要の経費を計上してございません。
 北朝鮮に対する措置についてのお尋ねでございましたが、北朝鮮に対しまして、今回の事態を踏まえ、御指摘のような措置に加え、昨二日には北朝鮮チャーター便の許可取り消しを決定いたしたところであります。
 その他のさらなる措置の可能性につきましてのお尋ねがございましたが、北朝鮮の今後の対応ぶりも含めまして、今後の動向を見きわめながら検討いたしていく考えでありまして、具体的な可能性については、現在申し上げる段階に至っておりません。
 今回の問題につきまして、国連が北朝鮮に対し及ぼし得る効果に関するお尋ねでございましたが、我が国として、まず国連の場で各国と緊密な意見交換を行い、我が国の立場が全面的に支持されるような環境の醸成を図ってまいりたいと考えております。その上で、安保理や総会の場におきまして、しかるべき形で問題提起する可能性を今後とも探求いたしてまいる考えであります。
 北朝鮮のミサイル発射と国際法との関係についてお尋ねがございました。
 今回のミサイル発射につきましては、国際法上も種々問題があると考えております。政府といたしましては、北朝鮮に対し、今回の発射について遺憾の意を伝達し、厳重に抗議を行いましたが、今後の対応につきましては、毅然として厳しい対応をとってまいりたいと考えております。
 ミサイルの国際管理についてお尋ねがございました。
 米ロ間では、既に、戦略兵器削減条約プロセスのもとで、長射程ミサイル等の段階的な削減が行われております。また、ミサイルの不拡散を目的とする国際的な体制であるミサイル輸出管理レジームに参加する我が国を含む三十二カ国は、第三国によるミサイル開発や関連物資及び技術の入手に寄与することがないよう、輸出管理の実効性の強化に努めてまいります。
 我が国に対する誘導弾攻撃についてお尋ねがありました。
 我が国に対して急迫不正の侵害が行われ、その手段として我が国に対し誘導弾等による攻撃が行われた場合、そのような攻撃を防ぐにやむを得ない必要最小限度の措置をとること、例えば、誘導弾等による攻撃を防御するのに他に手段がないと認められる限り、誘導弾等の基地をたたくことは、法理論的には自衛の範囲に含まれる、可能であると考えておることは、従来国会でも明らかにしておるところでございます。
 他方で、日本に対する武力攻撃に際しての日米共同対処行動につきましては、日米防衛協力のための新たな指針に示すとおり、自衛隊は、主として日本の領域及びその周辺海空域において防勢作戦を行い、米軍は、自衛隊の行う作戦を支援するとともに、自衛隊の能力を補完するための作戦を実施することとなります。また、弾道ミサイル攻撃への対応に際し、米軍は、必要に応じ、打撃力を有する部隊の使用を考慮することとなります。
 次に、防衛力整備のお尋ねでございますが、防衛大綱では、防衛力の合理化等を一層進めるとともに、防衛力の質的な向上を図ることにより、多様な事態に有効に対応し得る防衛力を整備することといたしており、政府としては、かかる考え方に基づき引き続き適切な防衛力の整備に努めてまいります。なお、大綱策定の前提となった情勢は、現在におきましても基本的には同様と考えており、防衛大綱を見直す考え方はありません。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。拍手
    〔国務大臣額賀福志郎君登壇〕
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額賀福志郎#23
○国務大臣(額賀福志郎君) 前原議員にお答えをいたします。
 防衛庁といたしましては、日ごろから、艦艇、航空機によりまして、我が国周辺の海域において常時継続的に監視活動を行っているところであります。
 本件に関しましては、各種の情報等から総合的に判断をいたしまして、八月中旬ごろから情報収集体制を強化し、早期警戒情報の受領後も必要な情報収集を行ってきたところであります。
 また、弾道ミサイルが着弾した可能性のある日本海側と太平洋側の各海域に艦艇、航空機を派遣し、弾道ミサイル着弾に関する捜索活動も行ってきたところであります。
 それから、第二問目の三十一日夜の私の行動についてでありますけれども、私は、ミサイル弾が三陸沖数百キロメートルに着弾した可能性が強いということを七時半ごろに報告を受け、その後、総理に八時前後に御報告をしたことを確認した上で議員宿舎に帰り、その後、逐一報告を受けておったところでございます。
 前原議員の御指摘のとおり、今から考えれば、私自身が会見をした方が国民の皆さん方には納得できるものだったというふうに思っておりますので、以後気をつけたいと思っております。拍手
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伊藤宗一郎#24
○議長(伊藤宗一郎君) 東順治君。
    〔東順治君登壇〕
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東順治#25
○東順治君 私は、平和・改革を代表いたしまして、ただいま議題となっております北朝鮮によるミサイル発射問題について、小渕総理及び関係大臣に質問をいたします。
 質問に先立ち、東日本を中心に各地に甚大な被害をもたらした集中豪雨により犠牲になられました方々に対しまして、心より哀悼の意を表します。また、今なお被害に苦しむ被災地の皆様には、一日も早い復興をと心より願うものでございます。
 去る八月三十一日、我が国に対する事前通告もないまま、北朝鮮は、我が国領土を越え、三陸沖の太平洋上に着弾する弾道ミサイルの発射を実施いたしました。
 この弾道ミサイルは、平成五年五月に発射実験を行ったノドン一号の性能をはるかに超え、我が国全体をその射程距離範囲におさめるものであり、もしこれが日本本土に着弾していればどうなっていたか。仮に、落下地点に遠くない在日米軍三沢基地に着弾していれば、米軍は自衛権を行使し、即座に北朝鮮への攻撃を開始していたかもしれません。
 このようなミサイルの発射は、我が国の安全保障上極めてゆゆしき事態であり、北東アジア全地域の平和と安全に深刻な影響を与え、国際社会全体に緊張をもたらす行為であり、断じて容認できるものではございません。この問題に対しては、いかに普通の常識が通じない国であろうとも、北朝鮮がその非を認めるまで、政府は、一歩も退くことなく、ミサイルの実験、開発の中止への毅然たる態度を貫き通すべきであると私は強く主張するものでございます。
 さて、今回のミサイル発射に関しては、政府は、八月半ばには、既に米国から北朝鮮がミサイル発射準備を進めているようだとの情報の提供を受けて、警戒を強化するとともに、八月二十九日に北京において開催された北朝鮮との課長級非公式会議において、ミサイル問題を提起し、その発射を中止するよう要請したとのことでありました。
 我が国が北朝鮮のミサイル発射準備についての情報を米国から受けて後、北朝鮮に対し中止要請を行ったのはこの二十九日の要請のみであったと伺っておりますが、そこで、まず第一に、我が国は八月半ばには既に北朝鮮の動向に関する情報をキャッチしていながらも、なぜ二十九日以前に北朝鮮に対し中止要請を含め何らの対応をとれなかったのか、まずお伺いいたします。
 運輸省によりますと、ミサイルが発射された三十一日の正午から午後一時までの間、三陸沖の太平洋上の周辺空域を七機の民間機が飛行し、また着弾したと思われる地点から約百七十キロの漁場においては、百隻もの漁船が操業していたとのことでした。一つ間違えれば大惨事を招きかねない状況があったことになります。
 それだけに、政府は、事前に北朝鮮の動きをキャッチして以来、北朝鮮にどのような対策を講じたのか、どのような内容の中止要請を行ったのか、そうした我が国の対応に対し北朝鮮はどのような反応を示し、結果としてミサイル発射に至ったのか。国民にとっては、まさにここがどうしても確認をしておきたい一点であります。総理に明確なる答弁を求めます。
 また、あわせて、中止要請を行った時点で、我が国政府は、北朝鮮によるミサイル発射の可能性、脅威についてどの程度に認識していたのか、明らかにしていただきたいと思います。
 さらに、総理、本日のマスコミ報道によりますと、明後五日、つまりあさってですね、あさってにも二発目のミサイルが発射されるかもわからない、このような報道があっております。こういう事実というものを確認されておられるのか否か。あさってにもミサイルをもう一回発射するというこの報道に対して、またこういうことを確認しているならば、これに対してどう対処するのか、この点もあわせてお伺いしたいと思います。
 さて、我が国の中止要請にもかかわらず北朝鮮はミサイル発射を行ったわけでございますが、その目的、意図について、我が国政府としてはどのように推測をしているのでしょうか。
 昨日の外務委員会において、高村外相は、その目的や意図については、直ちに政府としてこうだと断定することは適当ではないと現時点では思っている、このように述べておりますけれども、なぜ適当ではないのでしょうか。
 むしろ、北朝鮮のミサイル発射により脅威にさらされている我々としては、今後の北朝鮮政策を検討し進めていく上で、北朝鮮がミサイル発射を行った目的、意図が明らかにされなければ、十分な対策は不可能であるばかりでなく、国民はただただ怒りに駆られ、不安におののくばかりであります。このようなことでは、小渕総理や高村外務大臣が目指すところの国民とともに歩む外交というモットーは、言葉だけで実体のない、全くむなしいものとなってしまうのではないでしょうか。
 北朝鮮がミサイル発射を行った目的、意図について、外務大臣はどのように推測をされておられるのか、改めて見解をお伺いいたします。
 次に、北朝鮮が行ったミサイル発射は、我が国に対する事前通告もなく行われたものであり、また、我が国領土を飛び越え太平洋に着弾していることから、領空侵犯の可能性等、国際法の違反という観点からの検討も必要かと思われます。
 政府は既に、公海もしくは排他的経済水域の近くで実験を行う場合、沿岸国の権利に妥当な考慮をすることが国連海洋法条約に定められている、今回は妥当な考慮があったとは言いがたいと述べ、国際法上問題があるとの見解を示しておりますけれども、領空侵犯の可能性については、どのように判断をしているのでしょうか。
 領空の範囲については国際法上も明確な基準が設けられていないと伺っておりますが、我が国政府としては、領空の範囲についてどのような認識をお持ちなのでしょうか。また、我が国の領空概念に従い判断した場合、今回の北朝鮮によるミサイル発射は領空侵犯に当たるのか否か、政府の見解をお伺いしたいと思います。
 今回の事態を受けて、政府は、北朝鮮への対応として、日朝国交正常化交渉については当面応じない、食糧支援は当面見合わせる、KEDO事業に関しては進行を見合わせること等を決定いたしました。今回のミサイル発射が、北朝鮮にとって、利益をもたらすどころか逆に不利な結果を招くものであることを北朝鮮側に身をもって認識させるためには、北朝鮮に対するこのような対応も当然の措置であると考えます。
 しかし、こうした方針は、果たして、具体的にどのような状態になれば、我が国の目的が達成されたと判断し、見直されることになるのでしょうか。例えば、北朝鮮がミサイル実験の中止を明言することなのか、あるいは北朝鮮がミサイル開発を中止することなのか、明らかではありません。このことはすなわち、対北朝鮮外交を見直す時期にかかわってくることであります。今回決定された北朝鮮への対応を見直すためには、一体どのような条件が必要とお考えか、総理にお伺いします。
 あわせて運輸大臣にお伺いします。
 昨日大臣は、北朝鮮から我が国へのチャーター便運航についてはこれを許可しないこととし、既に許可済みであるものについても許可を取り消す旨の大臣談話を発表されました。これについても、この措置はいつまで続けるのか、条件が整えば再び対応を見直すことになるのかならないのか、もし見直すのであれば、その条件とは何なのか、お答えをいただきたいと思います。
 総理、もとより政治の責任とは、何にも増してとうとい国民の生命と財産を守り抜くことにあります。ところが、我が国と北朝鮮の間には、日本人拉致疑惑、日本人妻の里帰り問題という悲しくも厳しい現実が依然未解決のまま横たわっているのであります。かの地で祖国日本への望郷の思いに駆られている人々の心には、その愛する祖国に向かってミサイルが発射されたという出来事は一体どのように映ったでありましょうか。いや、もしかして、この出来事そのものすら知らされていないかもしれません。
 他国に向けてミサイルを発射するという考えられない事態に対して、我が国が、今回、日朝国交正常化交渉の先送りなどの方針を決定したことは、もちろん当然の措置であります。だがその一方で、この二つの問題の解決がさらに遠のくのではないかという懸念は正直生じます。だからといって、このことにより日本人拉致疑惑問題解決への道を完全に閉ざしてしまうことは絶対にあってはなりません。長い歳月、拉致された我が子の再び帰り来る日を祈り、待ち続ける日本人家族の心情を思えば、なお一層その思いは募ります。
 政府は、今回の事態に対する北朝鮮への対応を決定するに当たり、北朝鮮との間で我が国が抱える日本人拉致疑惑、日本人妻里帰り問題という、この二つの問題の扱いについてどのように考えているのか、最後に伺い、私の質問を終わります。拍手
    〔内閣総理大臣小渕恵三君登壇〕
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小渕恵三#26
○内閣総理大臣(小渕恵三君) 東順治議員にお答えを申し上げますが、その前にお許しをいただきまして、先ほど前原議員にお答えを申し上げた中で、偵察衛星につきましての予算計上につきまして、御答弁で、計上しておりませんと申し上げましたが、誤りでございまして、これは所要の経費を計上いたしております。おわびし、訂正をさせていただきたいと存じます。
 次に、八月半ばに北朝鮮の動向をキャッチいたしまして以来、二十九日以前に何らかの対応をとらなかったのではないかとの御指摘がございました。
 政府は、北朝鮮によるミサイル発射準備の動きにつきまして、種々の情報をもとにその動向を注視してまいりましたが、北朝鮮側が実際に発射するかどうかは極めて不明な点がありました。
 このような状況のもとで、八月下旬に北京で実施されました日朝間の課長級非公式接触の場で、我が方より北朝鮮側に対し、既に本件が報道されておることも踏まえまして、ミサイル発射準備に関する我が国の懸念を伝達し、かかる動きを中止するよう要求いたしましたが、北朝鮮側よりは意味のある回答はなかったと報告を受けております。
 我が方が中止要請を行った時点でのミサイル発射の可能性、脅威の認識についてのお尋ねもございました。
 政府は、従来と同様、今回におきましても、得られた情報をもとに、御指摘のようなミサイル発射の可能性を含め総合的に評価、分析を行ったのでございまするけれども、北朝鮮の意図につきましては常に理解が困難な面がございまして、その点がまことに不明なままに発射に至ったということでございます。
 北朝鮮が再度ミサイル発射を行うのではないかとのお尋ねもございました。
 報道につきましては承知をいたしておりますけれども、三十一日に発射されたことを踏まえまして、現在、種々の情報を慎重に分析、検討中でございます。
 いずれにいたしましても、我が方としては、北朝鮮が我が方の抗議にもかかわらず、依然として納得できる説明を行っていないことを極めて遺憾に思っており、発射を再び行うことのないように強く求めてまいりたいと思っております。
 領空の範囲及び北朝鮮ミサイルの我が国領空の侵犯についてのお尋ねもございました。
 領空につきましては、国際法上、国家の主権が及ばない宇宙空間との関係で、その境界は明確になっておりません。今回のミサイル発射につきましては、飛行軌跡の詳細が確認できていないため、直ちに我が国領空の侵犯に当たるか否かにつき断定することは困難であります。
 食糧支援等についてのお尋ねでございましたが、北朝鮮によるミサイル発射は我が国の安全保障に直接かかわる極めて遺憾な事態であり、我が国としては、食糧支援やKEDOの進行について当分見合わせる考えであります。将来の対応の検討に当たりましては、北朝鮮の動き、とりわけミサイル発射についてのしかるべき説明、その開発、輸出についての動き等が重要となると考えております。
 最後に、拉致疑惑でございますが、この疑惑及び日本人配偶者の故郷訪問についてであります。
 拉致疑惑につきましては、今後とも、本件は我が国国民の生命と安全にかかわる重要な問題であるとの認識に立ち、北朝鮮側の真剣な対応を粘り強く求め、問題の解決に向けて最大限の努力を払う考えであります。日本人配偶者の故郷訪問につきましては、残念ながら、当面第三回以降が実施できる状況にないと考えております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁いたさせます。拍手
    〔国務大臣高村正彦君登壇〕
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高村正彦#27
○国務大臣(高村正彦君) 北朝鮮がミサイル発射を行った目的、意図に関してのお尋ねでありますが、これには、国威の発揚、開発能力の誇示、外交、対外交渉への影響をねらった等々、種々の見方があり得るところでありますが、このタイミングでいかなる意図を持って発射を強行したかについては、確たることはいまだ十分に把握しておりません。拍手
    〔国務大臣川崎二郎君登壇〕
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川崎二郎#28
○国務大臣(川崎二郎君) チャーター便の許可取り消しについてお答えいたします。
 北朝鮮がミサイルを発射し、太平洋上の航路付近に着弾させたことは、航空機の安全に対する重大な危機を発生させたもので、シカゴ条約上も問題があり、まことに遺憾であります。
 このような事態にかんがみ、昨日、既に許可済みの九月三日から十五日までのチャーター便九便について許可を取り消しますとともに、申請中でありました九月七日から二十八日までのチャーター十四便について許可しないとしたところでございます。今回の事態の重大性及び緊急性にかんがみ、航空機の安全な運航を図るとの立場から、このような措置をとったものであります。
 今後の取り扱いにつきましては、政府全体のこの問題に対する対処方針を踏まえ、基本的には、北朝鮮側の民間航空機の安全運航に関する取り組みの状況を考慮した上で検討をいたしてまいりたいと考えております。拍手
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    〔議長退席、副議長着席〕
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渡部恒三#29
○副議長(渡部恒三君) 中村鋭一君。
    〔中村鋭一君登壇〕
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