予算委員会

1998-10-01 衆議院 全255発言

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会議録情報#0
平成十年十月一日(木曜日)
    午後二時開議
 出席委員
   委員長 中山 正暉君
   理事 伊藤 公介君 理事 臼井日出男君
   理事 北村 直人君 理事 久間 章生君
   理事 自見庄三郎君 理事 海江田万里君
   理事 前田 武志君 理事 北側 一雄君
   理事 加藤 六月君
      植竹 繁雄君    江口 一雄君
      江藤 隆美君    小澤  潔君
      小野寺五典君    越智 通雄君
      大原 一三君    加藤 卓二君
      亀井 善之君    河村 建夫君
      岸田 文雄君    斉藤斗志二君
      島村 宜伸君    葉梨 信行君
      村田 吉隆君    村山 達雄君
      森山 眞弓君    谷津 義男君
      横内 正明君    岩國 哲人君
      上原 康助君    生方 幸夫君
      小沢 鋭仁君    岡田 克也君
      小林  守君    今田 保典君
      坂上 富男君    中川 正春君
      鳩山由紀夫君    原口 一博君
      池坊 保子君    上田  勇君
      旭道山和泰君    白保 台一君
      西川 知雄君    丸谷 佳織君
      若松 謙維君    東  祥三君
      鈴木 淑夫君    中井  洽君
      木島日出夫君    東中 光雄君
      矢島 恒夫君    秋葉 忠利君
      北沢 清功君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  小渕 恵三君
        外 務 大 臣 高村 正彦君
        大 蔵 大 臣 宮澤 喜一君
        文 部 大 臣 有馬 朗人君
        農林水産大臣  中川 昭一君
        建 設 大 臣 関谷 勝嗣君
        自 治 大 臣 西田  司君
        国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 野中 広務君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 太田 誠一君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 額賀福志郎君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      堺屋 太一君
 出席政府委員
        内閣審議官
        兼中央省庁等改
        革推進本部事務
        局次長     松田 隆利君
        内閣官房内閣内
        政審議室長
        兼内閣総理大臣
        官房内政審議室
        長       竹島 一彦君
        総務庁人事局長 中川 良一君
        総務庁行政管理
        局長      瀧上 信光君
        防衛庁長官官房
        長代理     伊藤 康成君
        防衛庁防衛局長 佐藤  謙君
        防衛庁運用局長 大越 康弘君
        防衛庁人事教育
        局長      坂野  興君
        防衛庁装備局長 及川 耕造君
        経済企画庁調整
        局長      河出 英治君
        経済企画庁調査
        局長      新保 生二君
        金融監督庁長官 日野 正晴君
        金融監督庁監督
        部長      乾  文男君
        外務省総合外交
        政策局長    加藤 良三君
        外務省アジア局
        長       阿南 惟茂君
        外務省北米局長 竹内 行夫君
        外務省欧亜局長 西村 六善君
        外務省経済局長 大島正太郎君
        外務省条約局長 東郷 和彦君
        大蔵大臣官房長 溝口善兵衛君
        大蔵大臣官房総
        務審議官    武藤 敏郎君
        大蔵省主計局長 涌井 洋治君
        大蔵省主税局長 尾原 榮夫君
        大蔵省金融企画
        局長      伏屋 和彦君
        大蔵省国際局長 黒田 東彦君
        文化庁次長   近藤 信司君
        林野庁長官   山本  徹君
        通商産業大臣官
        房審議官    岡本  巖君
        建設大臣官房総
        務審議官    小川 忠男君
        自治省行政局選
        挙部長     牧之内隆久君
        自治省税務局長 成瀬 宣孝君
 委員外の出席者
        会計検査院長  疋田 周朗君
        会計検査院事務
        総局次長    深田 烝治君
        会計検査院事務
        総局第二局長  諸田 敏朗君
        予算委員会専門
        員       大西  勉君
    —————————————
委員の異動
十月一日
 辞任         補欠選任
  萩野 浩基君     小野寺五典君
  岩國 哲人君     中川 正春君
  岡田 克也君     今田 保典君
  坂上 富男君     鳩山由紀夫君
  草川 昭三君     池坊 保子君
  斉藤 鉄夫君     丸谷 佳織君
  西村 眞悟君     東  祥三君
  志位 和夫君     東中 光雄君
  不破 哲三君     矢島 恒夫君
同日
 辞任         補欠選任
  小野寺五典君     萩野 浩基君
  今田 保典君     岡田 克也君
  中川 正春君     岩國 哲人君
  鳩山由紀夫君     坂上 富男君
  池坊 保子君     旭道山和泰君
  丸谷 佳織君     若松 謙維君
  東  祥三君     西村 眞悟君
  東中 光雄君     志位 和夫君
  矢島 恒夫君     不破 哲三君
同日
 辞任         補欠選任
  旭道山和泰君     白保 台一君
  若松 謙維君     斉藤 鉄夫君
同日
 辞任         補欠選任
  白保 台一君     草川 昭三君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 予算の実施状況に関する件
     ————◇—————
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中山正暉#1
○中山委員長 これより会議を開きます。
 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
 本日は、昨今の内政外交問題について質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。伊藤公介君。
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伊藤公介#2
○伊藤(公)委員 自由民主党の伊藤公介でございます。
 現在の金融問題を初めとして、国内外ともに、私たちはまさに激動の中にあります。しかも、その国際社会の中で、依然として第二の大きな経済大国のかじ取りを託されております小渕総理も連日大変な御苦労があるんだろうな、そんな思いをいたしております。
 しかし、私たちの国は、過去さまざまな困難な時代がありましたけれども、国民の英知を集めて、その時代その時代を力強く克服してまいりました。逆境は人をつくるとよく言われますが、一つ一つ目前の大きな課題をしっかり片づけて、ぜひ総理には頑張っていただきたいと思います。
 さてそこで、きょうは大変限られた時間でありますので、恐縮ですが、少し早口で質問をさせていただきたいと思います。
 まず、外交問題について一、二点伺いたいと思いますが、日韓関係についてであります。
 金大中韓国大統領は、今月七日の訪日を前にこう伝えました。過去の清算の意味について、まず日本がみずから過去を反省し清算をする、そして韓国がそれを受け入れ、韓国もまた過去を清算する、そのためには両国の歴史家による歴史研究によって共通の歴史認識を持つことが必要だと語られております。また、韓国大統領は、韓国の経済危機に関して、日本の政府と財界が誠意ある協力をしてくれた、そのことに対して政府も国民も大変感謝をして評価をしているとも述べられたと伝えられています。
 ともすれば歴史認識の相違が多くの摩擦を起こし、さまざまな問題を提起したこともございました。そうした歴代の韓国大統領の発言には、隔世の感があるように私には思えます。
 韓国大統領は日本で拉致をされ、国内では死刑宣告をされ、そうしたさまざまな困難を乗り越えて、ついに大統領になられました。大変老練な政治家の一人でもあると思います。
 二十一世紀を目前にして、いつまでもお互いに過去にこだわり、事あるごとに反目することは、日韓両国にとって決して望ましいことではないと私は思います。二十一世紀を見据えた日韓関係について、どのような展望を持って、来日をする金大統領と会談をするつもりなのか、まず総理の見解をお伺いさせていただきます。
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小渕恵三#3
○小渕内閣総理大臣 このたび、大韓民国大統領として、金大中大統領が我が国を訪れることになりました。ソウルにおきまして、訪日を前にしてのお気持ちもメディアを通じて承知はいたしておりますが、心から私といたしましては御歓迎申し上げ、今伊藤委員のおっしゃられるように、二十一世紀に向けてのパートナーシップをきちんとつくり上げていく努力をいたしていかなければならぬと思っております。
 これによって首脳間の信頼関係の強化を図りますと同時に、過去を直視しつつ、二十一世紀に向けた新たな日韓パートナーシップの構築を通じて、未来志向的なこの関係を強化していきたいと思っております。
 日韓双方とも、政治、経済、文化と、各般にわたりまして広範な分野での二十一世紀に向けた協力プランにつき合意いたしたいと考えておりまして、我が国といたしましても大韓民国に対して、今のような趣旨を徹底できるようにできる限りの計画をつくり上げ、そして率直な意見の交換をこの機会にいたして成果を上げてまいりたいと念願いたしておるところでございます。
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伊藤公介#4
○伊藤(公)委員 日韓のワールドカップの共同主催もあるわけでございますし、新しい日韓関係の時代が始まりますように、総理の御努力を心からお願いを申し上げる次第であります。
 さて、もう一点、外交問題でありますが、小渕総理が外相としても大変御活躍をいただいてまいりました日ロ問題について、一言伺っておきたいと思います。
 先ごろ訪ロした橋本前総理に対して、エリツィン大統領は、四月の日ロ会談の際に橋本前首相が提案をされた国境線画定を軸とする平和条約締結に向けた新提案に対するロシア側の回答を小渕総理の訪ロ時に明らかにする考えを示されました。
 しかし、プリマコフ内閣の誕生過程で際立ったエリツィン大統領の政治的な影響力の低下、あるいは蔵相の任命が決まりました途端に副首相が辞任を表明するような新内閣を初めとするロシアの政局の動き、あるいは経済危機などなど考えますと、来月に予定をされております小渕総理の訪ロの際にエリツィン大統領からどのような回答が出てくるのか、いささか予測のできないところでもあります。
 我が国政府がこれまで描いてきたような、二〇〇〇年までに平和条約を締結するとの思惑が一体大丈夫なのか、いささか心配の声もないわけではありません。小渕総理のお考え、日ロ問題に対する決意のほどを伺いたいと思います。
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小渕恵三#5
○小渕内閣総理大臣 日ロ間の平和条約の締結ということは、我が国といたしまして最大の外交案件と心得ておりまして、この点につきましては、前橋本総理も熱心にお取り組みをいただきまして、今伊藤委員からお話しのように、クラスノヤルスク、そしてまた川奈の会談を通じまして、二人の首脳間におきまして充実した話し合いがなされたわけでございます。そのときに我が国から希望をいたしました諸点につきましては、これをロシア側に既にお話ししておることでございますので、願わくは、これから十一月にかけて訪ロする予定でございますが、エリツィン大統領からきちんとした御返事をいただけることを期待し、これからの新しい日ロ関係のスタートになるよう、最善の努力を続けてまいりたいというふうに思っております。
 ただ、御指摘のように、ロシア側の諸般の政治情勢も変化をいたしておりますが、私自身は、エリツィン大統領といたしましては依然としてリーダーシップを発揮されまして、この日ロ問題につきましては大統領としてのお立場で決断をいただけるものと念願しております。また同時に、プリマコフ外相、私のカウンターパートでございましたが、現実には現在首相になっておられまして、段々の経緯につきましてはすべて承知をいたしておるところでございますので、ぜひ、大統領、首相、関係者の皆さん、今日の日本との関係をよりよくしていくために、そして二〇〇〇年までに平和条約を結ぶということにつきまして、前向きの対応を心から念願しております。
 この点につきましては、政府としても全力を尽くしますが、ぜひ、これは国を挙げて、特に国会におけるお力添えのほども心からお願いいたす次第でございます。
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伊藤公介#6
○伊藤(公)委員 この日ロ問題は、恐らく小渕外交の最大の外交テーマだと私は思います。ぜひ御努力もいただきたいと思いますが、具体的に一点だけ伺っておきたいと思います。
 領土問題を解決するというのには、大変、両国の期待を超えた協力がなければならないというふうに思いますが、最近、北方四島ビザなしの交流がことしでちょうど七年を迎えるわけでありますが、四島返還後の北方領土の島民が一体どうなるかということに対してさまざまな不安の声があるというふうにも伺っています。
 私たちは、具体的にこの平和条約締結という大変大きな局面を迎えるときに、四島住民への対応を具体的にどうしていくのかという、私たちはそろそろ青写真を示すときが来ているのではないかというふうに考えますが、総理のお考えを聞かせてください。
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小渕恵三#7
○小渕内閣総理大臣 四島返還が現実のものとなるという段階を想定いたしますれば、この北方四島に現在在住するロシア人の皆さんのお気持ちも極めて複雑なものであり、かつ重大な問題だというふうに認識をいたしております。
 そういった意味で、双方の住民の意思をよく相伝えるために、今お話しのようにビザなし交流をいたしておりまして、鈴木前北海道長官も現地に行かれましたし、一昨日は現地のロシアの方々が官邸にもお訪ねいただきまして、日本人とロシア人との間にいろいろな交流が深まっておるということを大変うれしいことだと思っております。
 したがいまして、従来から、四島に居住するロシア国民の人権、利益及び希望は返還後も十分尊重するという立場で、今後ともこの立場を十分に踏まえた上でロシア側との交渉に臨んでまいりたい、こう考えております。
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伊藤公介#8
○伊藤(公)委員 両国の深い友好と協力がなければ実現のできないことでありますので、総理の一層の御努力、また、私どもも党として全力を挙げて支援をしていかなければならないと考えております。
 さて、当面の金融問題について一、二お尋ねをさせていただきたいと思います。
 金融再生関連法案は、与野党の三会派の共同修正協議に基づき、法案化の作業が現在続いております。この新しいスキームについていろいろな議論がございました。まだこれからも議論があると思います。しかし、いささか時間がかかり過ぎたという声もございますけれども、この金融問題のようなまさに国難ともいうべき大きな危機に、与野党があらゆる知恵を出し合って、そして新しい時代の新しい金融制度をつくっていく、そのことに国会が挙げて協力をする、そういう形になったことは、私は、国会のあり方として大変よかったのではないかというふうに思います。そして、その議論、いろいろなスキームの議論を見、聞きながら、国民の金融に対する理解が日一日と深まったとすれば、それは私は大変いいことだと思うわけであります。
 金融は、一に国民の信頼、信用によって成り立っているところであります。破綻銀行の処理のスキームあるいは危ない銀行の取り扱いに対する金融再生委員会の果たす役割など、今私たちは明確にしていくことが大変大切だと考えます。金融システム安定化に対する総理の決意を伺いたいと思いますが、先ごろの日米首脳会談でも、クリントン大統領が存続可能な銀行に対しては公的資金を投入するように求めたとも伺っています。それらのことも含めまして、総理から御所見を伺いたいと思います。
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小渕恵三#9
○小渕内閣総理大臣 現下、日本の経済の再生の中で最も重要な点として金融機関の不良債権の解消がございまして、そのために政府としても法律案を提案させていただきましたが、この点につきましては、今伊藤委員お話しのように、まさに国会として与野党話し合いを続けてまいりまして、その方向性が見えてきておるわけでございます。一日も早く法律案が成立をいたしまして、それに対応して金融システムが安定をし、そのことが日本経済の再生につながり、かつ、世界に向かっての責任を果たし得ることが極めて重要と心得ております。この点につきましては、政府といたしましても全力を尽くしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 そこで、日米会談につきまして、存続可能な銀行を、適切な条件のもと、十分な額の公的支援によって支援する必要性をクリントン大統領から指摘がございました。これは、米国としても、かつて一九八〇年代に、非常に米国における金融機関が不良債権を抱えながら倒産の憂き目に遭ったというようなことも経験則としてお話をされまして、今日の日本の中でこうした危機が訪れないようにということでお話があったのだろうと思っております。
 それを受けまして、私といたしましては、早急に一連の法律案の成立を、具体的に実施を図るために懸命の努力を政府といたしましてもいたしておりますこと、また国会におきましても熱心な御審議が続けられているということを申し上げて、説明し、そのこと自体は、私はアメリカ側の理解が得られたものと考えております。
 繰り返しますが、いずれにいたしましても、今日、この金融関係の諸法案につきまして、一日も早い成立のほどをお願いいたす次第でございます。
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伊藤公介#10
○伊藤(公)委員 経済に、国民の生活に果たす金融の役割が極めて大きいことは言うまでもありませんが、今まさに金融が開国をする、国際社会と同じルールで日本の金融が早く対等に、国民の皆さんにさまざまな金融としての役割を果たせるような、そういう状況をつくるために、私どもも国会を挙げて、それぞれ与野党、立場はいろいろございますけれども、国民の皆さんにしっかりとした金融の新しい制度をつくる、システムをつくっていくということは、国会自身が国民の皆さんの信頼を得るという意味からも私たちは今大変重要な立場に立たされていると思います。総理の一層の御努力をお願い申し上げたいと思います。
 そこで、堺屋長官に伺いたいと思いますが、これまで経済企画庁の発表というと、本当かなという気持ちで、もう一度見直してみなきゃいかぬというようなところがどうもあったように思います。しかし、長官就任後、経済企画庁の発表は、かなり国民の方からすると、確かな、きちっとした情報を伝えていただいているという信頼感が高まっているのではないかと私は評価しているわけであります。
 そこで、九月の月例報告では、景気判断をさらに後退をさせられました。極めて厳しい状況にあると示したわけでありますが、さきに策定をされました総合経済対策及び第一次補正予算の効果、いわゆる一年間の各国のGDP押し上げ効果二%程度があらわれてくるのはいつごろなのか。また、平成十年度の政府の経済見通しを下方修正する。報道によりますと、マイナス一・六から一・八、きょうの日経新聞を見ますと、一・八という大きな数字がございました。
 経済企画庁長官はどの程度の数字になるとお考えになっているのか、今後の経済見通しを含めてお答えをいただきたいと思います。
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堺屋太一#11
○堺屋国務大臣 伊藤委員の御指摘いただきましたように、現在、日本経済はまことに厳しい状況にございます。
 まず、四月に立てました、決定していただきました総合経済対策でございますけれども、これは景気の回復、その足かせになっております不良債権問題の解決、さらには構造改革を見据えたものでございました。
 その中で、まず特別減税でございますけれども、これは本年度二兆円を追加し、さらに来年からは恒久減税にするということになっておりますが、経済統計で見ますと、個人所得が伸びない、むしろ減少している中で、この減税が消費の下支えをしてきた効果があったのではないかと考えております。
 減税の効果というのは、すぐにあらわれる部分と、それが一時貯金に回っていて、やがてだんだんに使われる部分とがございますので、それほど明らかに大きくはございませんけれども、かなりの下支えになっているのではないかと思っております。
 社会資本の整備でございますが、二十一世紀を見据えて、活力ある経済社会をつくろうという新しい分野を含めまして実行に移すことになっておりますが、これは地方の自治体の、地方議会の承認その他の問題がございまして、現在までのところそれほど大きな効果があらわれておりません。恐らく今月あたりからこれが徐々に効果をあらわして、年末から来年春にかけて下支えの効果を発揮してくるのではないかというように考えております。
 なお、もう一つ、先ほど見直しの件をお尋ねになりました。今、平成十年度の第一・四半期、四月から六月にかけてのQEが出ました。それに基づきまして鋭意作業をさせておりまして、まだ結果が出ておりません。もう近日中に出る予定でございますが、新聞等にはいろいろと憶測が出ておりますが正確なものはまだ出ておりませんが、かなり厳しい結果が出るということは十分予測できるところであり、そのように認識しております。
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伊藤公介#12
○伊藤(公)委員 時間がなくなりましたから、総理、大変恐縮ですが、二問、結論だけあわせて伺います。
 もう前置きを省きまして、第二次補正予算の前倒しが今報じられています。年内に前倒しをして、十一月にも臨時国会を開いて第二次補正予算を組もうというようでありますが、その方針、総理はどう考えられているか。それから、第二次補正予算の規模は一体どのくらいになるのか。
 それから、減税問題についても、減税の実施時期をむしろ前倒しした方がいいのではないか。例えば年内に法案を成立させますと、そうすると一月からは既にサラリーマンの人だと減税になるわけですから、私は非常に効果があると思うのですね。
 ですから、この第二次補正予算の規模はどのくらいになるのか、それから減税の時期をどうするのか、その規模は何か七兆円を超えると言われておりますけれども、恐縮ですが、あわせてお答えをいただきたいと思います。
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小渕恵三#13
○小渕内閣総理大臣 結論をと、こういうことですから、第二次補正についての前倒しということにつきましては、現下、どのようなことができるかということも含めまして検討はいたしております。しかし、その前に、第一次の補正予算につきまして、残念ながらこの執行については実はかなりおくれておりまして、これは地方の問題もこれあることでありますが、ですから、まずはその執行をきちんとしていくために、できる限り、どのような手法があるかも含めましてまずそれを検討して、その後におきまして、十五カ月予算も考えながらこの第二次補正につきましても検討しておりまして、中身についてもいろいろ、経済戦略会議等におきましてもどのようなことができるのかということを含めまして、今勉強をさせていただいているということでございます。
 それから、減税につきましては、これもなかなか、税の問題につきましてはいろいろの手続の問題もございましょうが、私といたしましては、与党自民党並びに政府の税調に対しまして、私がかねて申し上げておる所得課税、法人課税の減税等につきまして御審議をしていただくことを実は先般お願いいたしておるところでございまして、そうした場所において十分な御検討を積極的に進めていただく、その結果を待って対処いたしたいと思っております。
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伊藤公介#14
○伊藤(公)委員 大蔵大臣に減税問題で一言伺っておきたいと思います。
 減税の方法でありますが、所得階層別の定率方式をとると二通りの方式が考えられると思うのですね。一つは、あらかじめ所得階層の区分を設定をして、そしてそれぞれの税率を変えるという方式です。もう一つは、所得税と個人住民税とで減税上限額、つまり減税率に格差をつけて、低中所得者層に有利になるようにするやり方があると思います。
 今、大蔵大臣はどういう方法で減税をされようとしていられるのか、基本的なお考えを伺いたいと思います。
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宮澤喜一#15
○宮澤国務大臣 御指摘のように、ただいま言われましたような幾つかの可能性がございますし、殊に住民税は七百万円どまりで、それから上は一律でございますから、住民税を減税しますと、一律ですと高額所得者に有利、低額所得者には損だというような御議論も注意をして伺っております。
 それから、そのほかに地方と中央との財源をどういうふうに減税で負担していただくかという問題が、これもまた大きな問題でございますので、実は、そこらのところを今部内で少しずつ検討を始めておりまして、いずれ、党並びに政府の税制調査会に御検討いただきたい。まだ、十分に御質問にお答えいたしますだけの研究が、検討が進んでおりません。
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伊藤公介#16
○伊藤(公)委員 税調では私どもいろいろ議論をするつもりでありますが、せっかく減税をして、中間所得者層が増税になるなんということにならないように御配慮いただきたいと思いますし、私どもも党の中で努力をしていきたいと思います。
 そこで一言だけ、恐縮ですが、自治大臣、今大蔵大臣も触れられましたが、この減税をすることはいいことですが、大都市はほとんど不交付団体、そうすると地方は大変なマイナスになるんですね。東京は二千五百億から、ひょっとすると三千億近くなるんじゃないか。大阪もそうだと思います。これは、各都道府県の知事さん、それから東京の場合には区長さん、市長さん、大変今陳情もされていますが、これらのことについて、自治大臣としてどう取り組まれるのか。ちょっと建設大臣からもほかのことを聞きたいので、恐縮ですが、結論だけ伺いたいと思います。
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西
西田司#17
○西田国務大臣 お答えをいたします。
 この問題は、地方財政、地方団体にとって大変重大なことでございますので、私の方でも真剣に検討をいたしております。政府税調等の御意見等も十分に伺いながら、地方団体が間違いが起きないような方向を今後とっていかなければいけない、このように考えております。
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伊藤公介#18
○伊藤(公)委員 これは、これから税調などでも一番議論になるところだと思いますので、自治大臣としても、ひとつ地方の応援団長として、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、もう時間がなくなりましたので、まとめて総理と建設大臣にお伺いしたいと思いますが、私は、多摩ニュータウンのような、住宅公団が非常に多い地域を選挙区としています。これは、私の選挙区だけではなくて、東京はほとんどそうですし、神奈川、埼玉、千葉、大阪も、昭和三十九年、四十年、東京オリンピックのころに住宅公団が五階建ての住宅を提供してくれました。皆さんは、そこに営々と住んで、そして日本の産業政策にいろいろな協力をしてきた。
 しかし、五階建てでエレベーターがないわけですから、あれからもう三十数年過ぎて高齢化社会になると、五階建てで車いすになったら、どんなに自分が頑張って町に出ようと思っても、自力ではどうすることもできません。どこに行っても、エレベーターを何とかしてくださいという声が非常にあります。
 そして、今これは、建設大臣には近くニュータウンを、多摩ニュータウンでも千葉ニュータウンでもぜひ見学してもらいたいと思いますが、そのころにつくった公団の商店街はほとんどゴーストタウンです。もう半分以上は全部店じまいしました。もうあしたはやめる、来年はやめるという店ばかりです。三十数年たてば、個人の住宅だってみんな建てかえます。国が中間所得者のサラリーマンの人たちに提供した住宅は、そのまま全く状況が変わっていないわけですから。
 来年は住宅公団がいよいよ衣がえをする。新しい法律のもとで住宅公団が生まれ変わっていってほしいと思っているわけです。総理もたしか最近、経済戦略会議において生活空間倍増戦略プランなどを提唱していただいていますが、私は、今、国民に夢のある政治を与えてもらいたい。それは、もう一部屋、二部屋広い住環境を提供することだと思いますが、総理の戦略会議で提言された問題、それから建設大臣、住宅公団の問題についても、大変恐縮ですが、一言ずつお答えをいただきたいと思います。
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小渕恵三#19
○小渕内閣総理大臣 委員御指摘の思想に基づきまして、やはり人間としての生活は、戦後狭くなった住宅の中で過ごすことは甚だ望ましいことでないということで、生活空間倍増戦略プランということでお諮りを申し上げました。
 やはりこのことは、具体的には、国民がゆとりと潤いのある活動ができるよう生活の質の向上を図り、将来への夢の実現を目指していくために質の高い居住スペース、それからビジネススペース、レクリエーションスペースなどを拡大し、生活空間倍増戦略プランを策定いたしまして、向こう五カ年を視野に置きまして、あすへの投資を積極的に推進してまいりたいと思いますので、御協力お願いいたします。
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関谷勝嗣#20
○関谷国務大臣 先生御指摘の住都公団、明年十一年の通常国会で法改正をいたしまして新しい法人としてスタートをするところでございます。
 それで、先ほど御指摘ございましたその古い建物、今度の新しい法人は、新しく住居をつくっていくということを重きにはしなくて、その整備をしていくということがその主題になってくるわけでございます。
 したがいまして、先ほど、今ちょうどやっておるわけでございますが、参議院の委員会でも出ておりましたが、建設省が営繕でいろいろなものをつくっております。いわゆる公的な病院の施設であるとかあるいは官公庁の建物であるとか、そういうものを地域の中心として開発していく。先生も御尽力されました中心市街地活性化法案、あれに類似したものでやっていきたいと思っておりますから、今後新しくつくっていきますそういう法人のもとでの建物は、その地域の活性化の核になるようにやっていきたいと思っております。ですから、グリーンビルというようなことでいろいろなことをやっておりますが、先生の御期待に沿うよう、地中化等も進めて、景観もよくしていくということでやっていきたいと思います。
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伊藤公介#21
○伊藤(公)委員 建設大臣、最後に一言。
 地中化の問題を提言していただきましたが、今住宅公団は古いものを地中化すると言っていますが、公団が今建てている新しい住宅のところにも電柱は今までどおり全部立っています。公団には、新しい住宅街には電柱のない、新しい、ヨーロッパに負けないような美しい町をつくるようにぜひ御指示をいただきたいと思います。
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関谷勝嗣#22
○関谷国務大臣 今立てていないと思うのですが、立っていますか、電柱。(伊藤(公)委員「全部立っています」と呼ぶ)立っていますか。ああ、そうですか。では、もう今後立たさせないようにします。
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伊藤公介#23
○伊藤(公)委員 ありがとうございました。
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中山正暉#24
○中山委員長 これにて伊藤公介君の質疑は終了いたしました。
 次に、鳩山由紀夫君から質疑の通告を受けております。これを許します。鳩山由紀夫君。
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鳩山由紀夫#25
○鳩山(由)委員 小渕総理、かつて同じ自民党で、しかも同じ派閥でお世話になった者として、しかも総理になられた直後にお電話をいただいて、総理になっちゃったからよろしくというお話をいただきました。そんなお人柄の総理に対してかなり厳しいことも申し上げなければなりません。ある意味できょうの天気のような思いでございますが、どうか御容赦ください。
 このエコノミストをごらんになっておられると思いますが、この表紙「ジャパンズ・アメージング・アビリティー・ツー・ディスアポイント」と書いてございます。失望をさせることに関しては日本というのは極めて驚くべきほど能力を持っているという大変な皮肉が載っております。今まさに世界から日本の品格とかあるいは信頼というものがぼろぼろ崩れ去ってしまっておると自覚しなければなりません。そんな中で、ぜひ総理のリーダーシップこそ今求められていると思っています。
 よく政治家は政治家になることが目的であったり、大臣になることが目的で大臣になられたり、あるいは、よもや総理はそうではないと思いますが、総理になることが目的で、なった後何をなすべきかその後考えるということでは、私はこれは理念なき姿と呼ばなければならないと思います。
 ぜひここで、簡潔で結構でございますが、総理としての、何のために総理になられておられるのか、その理念をお示しいただきたいと思います。
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小渕恵三#26
○小渕内閣総理大臣 私も三十六年本院に議席をいただいております。簡単に言えば、国家と国民に対して、その幸せのために微力ながら全力を尽くすということで努力させていただいておるつもりでございます。
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鳩山由紀夫#27
○鳩山(由)委員 総理は御就任の直後に、金融再生内閣というふうに自認をされたと思います。当然今でも金融再生問題に関しては御配慮されておられるかとは思いますが、残念ながら、政府案は挫折をいたし、結果として景気も、きょうも株が、大分株価が下がっておるという話でありますが、景気が回復される兆しも見えておらない。小渕内閣の支持率は、かなりひどいところまで落ち込んでしまっております。
 一番重要なことは、小渕総理の顔をもっと見せていただいて、世界の中での日本のリーダーシップを発揮していただかなければならないと思いますが、このような国民の、何かやるせない、大変な、景気のみならず、日本にうっせきしているこの閉塞感、その打破に向けての決意の言葉をぜひいただかなければならないと思います。
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小渕恵三#28
○小渕内閣総理大臣 私は、内閣をつくりますとき、経済再生内閣と申し上げました。その経済を再生するためには、現下の金融問題について抜本的な改革を行わない限りにおいては、結局のところ景気の回復にも至らないということで、そして、この八月に国会を開かせていただいて、この新しい法律に対する御審議をお願いをいたしておる。これは最大の現下の課題であるという認識をいたしておる次第でございます。
 私自身もみずから顧みて、例えば金融機関のあり方等につきましても、かつて本院の大蔵委員長をいたしておりましたときに、当時銀行法の改正等がございまして、あのときディスクロージャーの問題が大いに論議をされましたが、結果的には、金融機関の考え方、また当時の大蔵省の考え方もこれあって、今日初めてSECの厳しい監視のもとに置かれるような体制にまで至ってきておるわけでございます。
 そういうことを考えますと、みずからの責任の一端もこれあると、こう考えて、私といたしまして、ぜひ、金融の問題につきまして国際的にも理解をされるような対処をいたしてまいりませんと、このことが、今御指摘にございましたように、国際的な我が国に対する不信感、こういうものにつながっておると思っておりまして、全力を尽くさせていただいておりますし、また、議会の御理解を得て、それぞれの金融再生のための法案もまとまりつつある、こう認識をいたしておりまして、一日も早くこれが成立をすることによりまして、金融の再生、安定化、そしてまた日本経済の再生に向けて努力をいたしていきたい、このように考えております。
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鳩山由紀夫#29
○鳩山(由)委員 おっしゃるとおり、昨夜、金融再生法案、かなり与野党の協議がもつれ込んだわけでありますが、ほぼまとまったというふうに私も伺っております。そのことは大変よかったことだと思っておりますが、基本的に民主党を含めた野党の案が軸になって、そしてそれに修正がなされて、ほぼまとまったということでございます。すなわち、政府の法案は廃案になったわけでございます。この点に関して、総理はどのように感想をお思いですか。
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