行財政改革・税制等に関する特別委員会

1999-07-07 参議院 全532発言

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会議録情報#0
平成十一年七月七日(水曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月五日
    辞任         補欠選任   
     寺崎 昭久君     福山 哲郎君
     益田 洋介君     松 あきら君
 七月六日
    辞任         補欠選任   
     海老原義彦君     山内 俊夫君
     水島  裕君     木村  仁君
     川橋 幸子君     堀  利和君
     福山 哲郎君     寺崎 昭久君
     松 あきら君     森本 晃司君
     池田 幹幸君     宮本 岳志君
     入澤  肇君     田村 秀昭君
 七月七日
    辞任         補欠選任   
     堀  利和君     川橋 幸子君
     吉川 春子君     林  紀子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         吉川 芳男君
    理 事
                石渡 清元君
                大島 慶久君
                田村 公平君
                吉村剛太郎君
                朝日 俊弘君
                伊藤 基隆君
                弘友 和夫君
                富樫 練三君
               日下部禧代子君
    委 員
                阿南 一成君
                岩永 浩美君
                太田 豊秋君
                狩野  安君
                亀井 郁夫君
                木村  仁君
                久野 恒一君
                佐藤 昭郎君
                清水嘉与子君
                田浦  直君
                長峯  基君
                畑   恵君
                山内 俊夫君
                脇  雅史君
                江田 五月君
                岡崎トミ子君
                川橋 幸子君
                輿石  東君
                高嶋 良充君
                寺崎 昭久君
                藤井 俊男君
                堀  利和君
                山下八洲夫君
                魚住裕一郎君
                森本 晃司君
                山下 栄一君
                八田ひろ子君
                林  紀子君
                宮本 岳志君
                吉川 春子君
                大脇 雅子君
                照屋 寛徳君
                田村 秀昭君
                星野 朋市君
                奥村 展三君
                菅川 健二君
                石井 一二君
   国務大臣
       内閣総理大臣   小渕 恵三君
       法務大臣     陣内 孝雄君
       外務大臣     高村 正彦君
       大蔵大臣     宮澤 喜一君
       文部大臣
       国務大臣
       (科学技術庁長
       官)       有馬 朗人君
       厚生大臣     宮下 創平君
       農林水産大臣   中川 昭一君
       通商産業大臣   与謝野 馨君
       運輸大臣
       国務大臣
       (北海道開発庁
       長官)      川崎 二郎君
       郵政大臣     野田 聖子君
       労働大臣     甘利  明君
       建設大臣
       国務大臣
       (国土庁長官)  関谷 勝嗣君
       自治大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    野田  毅君
       国務大臣
       (内閣官房長官)
       (沖縄開発庁長
       官)       野中 広務君
       国務大臣
       (金融再生委員
       会委員長)    柳沢 伯夫君
       国務大臣
       (総務庁長官)  太田 誠一君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  野呂田芳成君
       国務大臣
       (経済企画庁長
       官)       堺屋 太一君
       国務大臣
       (環境庁長官)  真鍋 賢二君
   政府委員
       内閣審議官
       兼中央省庁等改
       革推進本部事務
       局長       河野  昭君
       内閣審議官
       兼中央省庁等改
       革推進本部事務
       局次長      松田 隆利君
       内閣官房内閣内
       政審議室長
       兼内閣総理大臣
       官房内政審議室
       長        竹島 一彦君
       内閣法制局長官  大森 政輔君
       人事院総裁    中島 忠能君
       人事院事務総局
       任用局長     森田  衞君
       公正取引委員会
       委員長      根來 泰周君
       公正取引委員会
       事務総局審査局
       長        平林 英勝君
       総務庁長官官房
       審議官      大坪 正彦君
       総務庁人事局長  中川 良一君
       総務庁行政管理
       局長       瀧上 信光君
       防衛施設庁総務
       部長       山中 昭栄君
       経済企画庁国民
       生活局長     金子 孝文君
       経済企画庁総合
       計画局長     中名生 隆君
       科学技術庁原子
       力局長      興  直孝君
       科学技術庁原子
       力安全局長    間宮  馨君
       環境庁長官官房
       長        太田 義武君
       法務省人権擁護
       局長       横山 匡輝君
       外務省アジア局
       長        阿南 惟茂君
       外務省経済協力
       局長事務代理   荒木喜代志君
       外務省条約局長  東郷 和彦君
       大蔵省主計局次
       長        坂  篤郎君
       文部大臣官房長  小野 元之君
       文部省生涯学習
       局長       富岡 賢治君
       文部省初等中等
       教育局長     御手洗 康君
       文部省教育助成
       局長       矢野 重典君
       文部省高等教育
       局長       佐々木正峰君
       厚生大臣官房総
       務審議官     真野  章君
       厚生省児童家庭
       局長       横田 吉男君
       厚生省年金局長  矢野 朝水君
       社会保険庁次長  宮島  彰君
       郵政大臣官房長  松井  浩君
       郵政省郵務局長  濱田 弘二君
       労働大臣官房長  野寺 康幸君
       労働省労政局長  澤田陽太郎君
       労働省女性局長  藤井 龍子君
       労働省職業安定
       局長       渡邊  信君
       建設大臣官房長  小野 邦久君
       建設大臣官房総
       務審議官     小川 忠男君
       自治大臣官房長  嶋津  昭君
       自治省行政局長
       兼内閣審議官   鈴木 正明君
       自治省税務局長  成瀬 宣孝君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        志村 昌俊君
       常任委員会専門
       員        入内島 修君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○派遣委員の報告
〇内閣法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
〇内閣府設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇国家行政組織法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
〇総務省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇郵政事業庁設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇法務省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇外務省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇財務省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇文部科学省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇厚生労働省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇農林水産省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇経済産業省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇国土交通省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇環境省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律
 の整備等に関する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
〇独立行政法人通則法案(内閣提出、衆議院送付
 )
〇独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整
 備に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
〇地方分権の推進を図るための関係法律の整備等
 に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
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吉川芳男#1
○委員長(吉川芳男君) ただいまから行財政改革・税制等に関する特別委員会を開会いたします。
 内閣法の一部を改正する法律案、内閣府設置法案、国家行政組織法の一部を改正する法律案、総務省設置法案、郵政事業庁設置法案、法務省設置法案、外務省設置法案、財務省設置法案、文部科学省設置法案、厚生労働省設置法案、農林水産省設置法案、経済産業省設置法案、国土交通省設置法案、環境省設置法案、中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律の整備等に関する法律案、独立行政法人通則法案及び独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案並びに地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案の各案を一括して議題といたします。
 まず、昨日、当委員会が行いました各案の審査に資するための委員派遣について、派遣委員の報告を聴取いたします。
 まず、第一班の報告を願います。吉村剛太郎君。
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吉村剛太郎#2
○吉村剛太郎君 第一班、神奈川班につきまして、団長にかわりまして私から御報告いたします。
 派遣委員は、吉川芳男委員長を団長として、田村公平理事、富樫練三理事、日下部禧代子理事、清水嘉与子委員、川橋幸子委員、藤井俊男委員、松あきら委員、星野朋市委員、奥村展三委員及び私、吉村剛太郎の十一名で、昨六日、神奈川県において地方公聴会を開催し、午前は地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案、午後は内閣法の一部を改正する法律案等中央省庁等改革関連十七法律案につきまして、それぞれ四名の公述人から意見を聴取した後、各委員から質疑が行われました。
 まず、地方分権一括法案につきましては、神奈川県知事岡崎洋君、神奈川大学法学部教授後藤仁君、横浜市立大学商学部教授島田茂君、神奈川県職員労働組合賃金行財政対策部長角田英昭君の四名の公述人から意見を聴取いたしました。
 以下、意見の要旨を簡単に御報告申し上げますと、地方税財源の充実強化に向けた国、地方の財源配分の早急な見直し、行政改革プログラムに示された行政関与のあり方に関する基準と本法律案との整合性、地方自治体の条例制定権に対する法律による制約の懸念、自治事務に対する国の関与、是正改善義務、国による代執行の削除などについて、それぞれの立場から意見が述べられました。
 公述人の意見に対し、各委員から、今後の地方分権推進における政令指定都市の位置づけと都道府県のあり方、地方分権一括法の実施に当たっての地方公共団体の体制整備状況、地方分権を一層推進するための具体的方策、機関委任事務制度廃止後の国の関与のあり方、自治体の政策責任と住民参加システム、自治体の適正規模と合併促進、地域の独自性発揮と地方議会の強化などについて質疑が行われました。
 次に、中央省庁等改革関連十七法律案につきましては、社団法人神奈川経済同友会副代表幹事山上晃君、慶應義塾大学総合政策学部教授・構想日本代表加藤秀樹君、宇都宮大学名誉教授藤原信君、全日本国立医療労働組合委員長遠山亨君の四名の公述人から意見を聴取いたしました。
 以下、意見の要旨を簡単に御報告申し上げますと、政府における政策評価と運用上の配意点、各省設置法から権限規定を削除したことの意義、環境庁から環境省への昇格に伴う組織の拡充整備の必要性、国立病院・療養所の独立行政法人化の持つ問題点などについて、それぞれの立場から意見が述べられました。
 公述人の意見に対し、各委員から、縦割り行政の弊害解消のための諸方策、経済財政諮問会議等内閣府に置かれる四つの会議の実効性の確保、諸外国並みの環境行政の一元化の必要性、国立病院再編計画と独立行政法人化との関係、内閣官房及び内閣府への民間人登用の促進策、副大臣制の創設、政府委員制度の廃止等を踏まえた政治行政改革への評価などについて質疑が行われました。
 なお、会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はこれにより御承知願いたいと存じます。
 以上、第一班、神奈川班の報告を終わります。
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吉川芳男#3
○委員長(吉川芳男君) 次に、第二班の報告を願います。石渡清元君。
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石渡清元#4
○石渡清元君 第二班、大阪班につきまして御報告いたします。
 派遣委員は、大島慶久理事、海老原義彦委員、狩野安委員、高嶋良充委員、福山哲郎委員、山下栄一委員、八田ひろ子委員、大脇雅子委員、入澤肇委員、菅川健二委員及び団長として私、石渡清元の十一名で、昨六日大阪府において地方公聴会を開催し、午前は地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案につきまして三名の公述人から、午後は内閣法の一部を改正する法律案等中央省庁等改革関連十七法律案につきまして四名の公述人から、それぞれ意見を聴取した後、各委員から質疑が行われました。
 まず、地方分権一括法案につきましては、大阪市長磯村隆文君、神戸大学法学部教授阿部泰隆君、大阪自治体労働組合総連合執行委員長徳畑勇君の三名の公述人から意見を聴取いたしました。
 以下、意見の要旨を簡単に御報告申し上げますと、大都市の権限の拡充強化と税源移譲による地方税源の充実確保、法案における法的概念の明確性の欠如、国の地方公共団体に対する関与、統制の強化の不当性などについてそれぞれの立場から意見が述べられました。
 公述人の意見に対し、各委員より、地方分権一括法案に対する評価、市町村合併及び都道府県合併についての課題、是正の要求が乱発される懸念、税財源の地方への移譲の重要性、住民参加の機会の拡充のための方策、自治体職員の企画立案能力の養成の必要性、市町村間及び中央省庁との人材交流、国庫補助金に係る国の関与の縮減などについて質疑が行われました。
 次に、中央省庁等改革関連十七法案につきましては、社団法人関西経済連合会行政制度委員長井上義國君、大阪市立大学法学部教授真渕勝君、岡山大学経済学部教授山本清君、国家公務員労働組合大阪地区連合会執行委員長滝口敬介君の四名の公述人から意見を聴取いたしました。
 以下、意見の要旨を簡単に御報告申し上げますと、行政組織スリム化と地方分権、規制緩和の連動の必要性、中央省庁改革後の見通し欠如への疑念、政策評価の機能がアカウンタビリティー確保の色彩が強いことへの疑問、国立病院・療養所の独立行政法人化による国民生活への影響などについて、それぞれの立場から意見が述べられました。
 公述人の意見に対し、各委員より、独立行政法人のアカウンタビリティーの内容、巨大化した国土交通省に対する政策評価のあり方、政策評価重視と会計検査院のあり方、中央省庁改革と憲法の民主的諸原則との関係、民営化の観点から見た中央省庁改革の評価、専門家への外部委託による政策評価導入の必要性などについて質疑が行われました。
 なお、会議の内容は速記により記録をいたしましたので、詳細はこれにより御承知願いたいと存じます。
 以上、第二班、大阪班の報告を終わります。
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吉川芳男#5
○委員長(吉川芳男君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
 なお、地方公聴会速記録につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することといたします。
    ─────────────
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吉川芳男#6
○委員長(吉川芳男君) 内閣法の一部を改正する法律案外十七案について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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清水嘉与子#7
○清水嘉与子君 おはようございます。
 締めくくり総括質疑に当たりまして、私は、これまでの論議を踏まえ、さらに前回伺えなかった部分につきまして、中央省庁改革法案を中心に若干の御質問をさせていただきたいと存じます。
 これまでの行政システムというのは、限られた資源を中央に集中して、これを産業、地域別に重点的に配分することによって世界に例を見ないスピードで我が国の近代化を実現し、そしてまた驚異的な経済成長を実現させてきたわけでございます。しかし、超大国による冷戦構造が終結し、経済活動のボーダーレス化が急に進む中で国際社会の枠組みが大きく変動し、こうした国際情勢のもと、国にしか担い得ないような国際的課題への対応能力を高めていくためにも、中央省庁再編によって業務のスリム化、効率化を通じて国内問題の処理に係る負担を軽減し、そして国の役割を純化、強化していくことが不可欠であるというふうに認識しているわけでございます。
 行政改革につきましては、従来からも政府が何度となく取り上げてこられたわけでございまして、しかしそれはやっぱり局部的な改革にとどまってきた嫌いがございます。二十一世紀からの我が国の経済社会全般にわたるシステムの再構築のために、それらと密接に関係する行政システムをまず抜本的に見直そうという今回の改革法案、昨日の地方公聴会におきましても強く支持する御意見も多うございまして、大変意を強くしたわけでございます。
 特に、この改革によりまして、今までのお上にすべてお任せといったところから国民に開かれた行政、そして国民が参加できるような、こういったシステムに変わってくるということによって国民の意識も相当変わるんじゃないか、変えなきゃいけないというような強い御意見も伺いまして、私もそう思った次第でございます。
 そこで、まず総理にお伺いしたいのでございますけれども、我が国の置かれております国際・国内情勢の今後の展望の中で、今回の中央省庁の再編法案あるいは地方分権の改革関連法案をどのように位置づけておられるのか、また、これによりましていかに我が国の経済社会の活力を取り戻し活路を開いていくのか、改めて御所見を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
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小渕恵三#8
○国務大臣(小渕恵三君) 今回の中央省庁等改革は、行政における政治主導を確立し、内外の主要課題や諸情勢に機敏に対応できるよう行政システムを抜本的に改めるとともに、透明な政府の実現や行政のスリム化、効率化を目指すものであることは清水委員御指摘のとおりでございます。
 また、地方分権は、国、都道府県、市町村といった縦の関係であります中央集権型行政システムを改革し、対等、協力の横の関係とするとともに、地域の行政は地域の住民が自分たちで決定し、その責任も自分たちで背負う自己決定、自己責任の行政システムを構築するものでございます。
 私といたしましては、国政の再重要課題として、また二十一世紀に向けた我が国経済社会の繁栄のかけ橋として、両改革に今後とも積極的に取り組み、その推進のため全力を尽くしてまいりたいと思っております。
 委員御指摘のように、過去もこの中央省庁の改革等、また地方分権につきましてもそれなりの改革を企図いたしてまいりましたが、なかなか戦後における一つのあり方として大きくこれを抜本的に改革するというチャンスがなかなか生まれてまいりませんでした。今回、先ほど公聴会でもお示しあったかということでありますが、国民の側からも大きくこれを変革しなければならないという、そうした認識も大変深くなってきておるわけでありまして、この機会をとらえてぜひ抜本的な改革をいたすべき絶好の機会と、こう考えておる次第でございます。
 政府といたしましては、成立をいただければ、その責任を十分果たすことによりまして国民に対する責務を果たしていきたい、こう考えておるところでございます。
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清水嘉与子#9
○清水嘉与子君 ありがとうございました。
 次に、これは経企庁長官にお願いしたいんですけれども、一昨日、経済審議会から総理に対して「経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」が答申されたということでございます。
 総理からの御諮問というのは、「二十一世紀初頭の我が国経済社会のあるべき姿を描き、国民が自信と誇りを持って未来に臨めるよう、平成十一年から二十一世紀初頭までの十年間程度にとるべき政策の基本方針の策定を求める」という御諮問だったというふうに伺っておりますけれども、その答申の中で、二十一世紀初頭の我が国のあるべき姿、特に国民のサイドから見てどのようなものが描かれているんでしょうか。長官のお口から御説明いただきたいと思います。
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堺屋太一#10
○国務大臣(堺屋太一君) 御指摘いただきました「経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」というものは、御指摘のように本年一月、総理大臣よりの諮問にこたえまして、経済審議会が半年間にわたりましてまことに精力的な調査研究をしていただきまして、一昨日答申いただいたものでございます。
 この答申は、二〇一〇年ごろの日本を想定いたしまして、この日本の社会経済のあるべき姿とそれに至るまでの政策活動を描いたものでございます。そこでは、経済構造や経済活動だけではなくして、新しい経済社会の根底をなす条件、目的あるいはコンセプト、概念、それに価値観等についても明示されております。
 答申では、私たちが二十一世紀に築いていくべき経済社会は、自由を正義の一つに加えた世の中であり、少子高齢化、グローバル化、環境問題に対応することが必要だとされております。また、そこでは、政府、つまり官、ガバメントでございますが、の役割は、自由競争のルールを守り、人権を守る安全ネットの構築などに限られる一方、人々の合意による公、パブリックの概念が重要になるだろうとも指摘されております。
 このような経済社会のあるべき姿に向けて実施していくべき重要な政策方針といたしまして、第一に、透明で公正な市場と消費者主権の確立、魅力ある事業環境の整備等、多様な知恵の時代にふさわしい社会の形成。第二に、安心でき、効率的な社会保障、年齢にとらわれない経済社会の形成、少子化への対応、少子高齢化、人口減少への備え。第三に、循環型経済社会の構築、地球環境問題に対応した環境との調和した世の中。第四に、世界の主要な経済プレーヤーとして世界経済の発展に貢献していくこと、そして第五に、さらに行政の効率化、財政の再建、地方分権の推進などが挙げられております。
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清水嘉与子#11
○清水嘉与子君 大変多角的にいろんな御指摘がちょうだいできております。
 さっと私も拝見したところでございますけれども、今、長官が最初に言われた自由を正義の一つにしてとらえるんだということ、そしてそれだけではなくて、自己責任を基調とした多様な知恵の社会である、そして個人個人が夢に挑戦できる性別とか年齢にとらわれない社会。今までどちらかというと、高齢社会というと何となく灰色のイメージがどうしても上にかぶさってきてしまうのに対して、大変これは国民にとっても共感を呼ぶような新しい理念ではないかなというふうに考えているところでございます。
 しかし、こうした社会を本当に構築するために、今御指摘の施策を実行しなければ、そして本当に日本のあるべき姿を形づくらなければ意味がないなと思います。
 総理にお伺いしたいんですが、今の答申を受けられた政策方針につきまして、これからどんなふうに政策を実現していかれるのかということをお伺いしたいわけなんです。
 ただ、そのときにあわせてお伺いしたいのは、ことしの二月にも総理が大変熱を入れました経済戦略会議が総理に大変な内容の提言をされております。こういういろんなところから本当にすばらしい提言がなされるわけでございますけれども、こういったものを実現するに当たりまして、それの具体化にあわせて、そういった提言がどういうふうに整合性を持って実現されるのかという点についてもあわせてお伺いしたいと思います。
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小渕恵三#12
○国務大臣(小渕恵三君) 経済戦略会議の答申におきましては、我が国経済の再生を主な目的として、活力ある新しい日本型システムを構築するための具体的政策が提言されております。
 また、経済審議会より答申をいただきました「経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」は、経済戦略会議の答申をも踏まえ、さらに長期的な観点からまず二十一世紀初頭の経済社会のあるべき姿が描かれた上で、それを実現するため必要な政策を包括的に取りまとめていると承知いたしております。
 政府といたしましては、経済審議会答申を速やかに閣議決定いたしまして、本答申で示された施策に直ちに積極的に取り組み、内閣を挙げて全力で実施していく決意であります。
 これによりまして、二十一世紀の初頭に、自由で、少子高齢化と人口減少に備えた仕組みを持ち、環境と調和した我が国経済社会のあるべき姿が実現するものと考えておりまして、冒頭申し上げましたように、経済戦略会議は経済再生内閣としてこの内閣を位置づけておりまして、まず当面の課題につきましてお考えをおまとめいただきました。
 したがいまして、戦略会議の答申を得る過程におきましても、中間的に金融システムの安定というようなことでかなり多額の公的資金を導入する等の提案もいただき、刻々とそうした政策をできるものから打ち出してくるという形の答申に対しての政府の考え方でございましたが、今般の経済審議会の答申は、かなりスパンといたしましては二十一世紀初頭というものをにらみながらあるべき姿というものをおまとめいただきましたわけでございますので、申し上げましたように、政府としてはできる限り早く閣議としてこれを定めて、政府としての責任において実行いたしていく手だてを講じていきたい、このように考えております。
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清水嘉与子#13
○清水嘉与子君 ありがとうございました。
 経済審議会のお出しになりました政策方針について少し的を絞ってしばらくお話を伺いたいんですけれども、いろんな御提言がございましたけれども、特に、私は今回は、少子問題、人口減少社会への備えということで、この辺に絞ってお話を伺いたいと思うんです。
 これが大きな問題として取り上げられておりますし、今、総理の問題意識の中にも大きな点として取り上げられたわけでございますけれども、二〇一〇年といいますと、人口問題研究所の試算ではちょうど今の人口が少しピークを下がったところですよね。そして、老齢人口はこれからまたふえていく、年少人口はもっと減っていくというようなことで、二〇一〇年よりもう少し幅広くといいますか長期的展望に立って、この人口問題あるいはこれに伴う社会保障の問題、これはもっと深刻な問題になってくるわけでございますけれども、もう少し人口問題に関しては少し長いスパンで何か検討した方がよかったんじゃないかという実は指摘もあるわけでございますが、それに対して長官、いかがでございましょうか。
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堺屋太一#14
○国務大臣(堺屋太一君) 御指摘の点、そのとおりでございますが、今回の経済審議会におきましては、最近の経済計画が大体五年程度を計画期間としておりますのを、さらに延ばしまして十年ということを総理より御諮問いただきました。
 人口減少等の大きなトレンドを考慮いたしますと、まず長期の期間を視野に入れて検討に努めたわけでございますけれども、二十一世紀初頭の十年程度ということになりますと、ちょうど委員御指摘のように人口が急に減りかける入り口ということになります。この答申のあるべき姿におきましては、我が国の人口が今後十年程度たちますとだんだんと減少の速度を速くしてくる。これもこれから生まれる方がどうかということの問題はありますが、今のところではその可能性が高いわけでございます。したがって、少子高齢化、人口減少への備えという仕組みがこの十年後にはできていなければいけないということを指摘しております。
 二〇一〇年以降、日本で人口減少のテンポが速まりまして経済規模が縮小するというようなことになりますと、経済活力の低下と新しい投資や事業の縮小、そしてまた人口の流出、減少という悪循環が起こることが恐れられます。こうした危険を回避するためには、子育てのしやすい世の中をつくって人口減少に歯どめをかけるということも必要でございますし、経済の成長を維持していくために、常に革新的な自由競争の社会を築きましてどんどんと新しいものを取り入れられるようにしていかなければならないと思います。
 特に、少子化に対応して人口減少に歯どめをかけるということになりますと、二十年、三十年後の長い将来を考えなければならないわけでございますが、今すぐ始めましても、ことし、来年お生まれになった方でも二十年後に二十歳でございますし、もう二十年、三十年という長いスパンを考えて、今すぐこの人口の減少に歯どめをかけるような子供の育てやすい環境をつくる政策には着手すべきではないかと指摘されております。
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清水嘉与子#15
○清水嘉与子君 ありがとうございました。
 総理は、殊のほかこの少子化問題に強い御関心、そして大変憂慮されているということで、もう内閣全体でこの少子化対策に取り組んでおられるというふうに伺っております。今、どのような検討を具体的に進めていらっしゃるのか、その辺について総理、よろしくお願いいたします。
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小渕恵三#16
○国務大臣(小渕恵三君) 現在、我が国は諸外国に例を見ない速さで少子高齢化が進行いたしておりまして、この高齢化に伴いまして社会保障の給付と負担の増大が見込まれる一方、少子化によるさまざまな社会的、経済的影響が懸念されておるところでございます。
 このような少子高齢化に適切に対応するため、私自身、施政方針演説におきましても、安心へのかけ橋の整備の必要性を述べたところでありまして、国民が安心のできる社会を築くため、国民に信頼され、将来にわたって安定的に運営できる社会保障制度を構築すべく、年金、医療、介護などの社会保障制度について構造改革を進めておるところでございます。
 特に、少子化への対応につきましては、昨年十二月に私が主宰する少子化への対応を考える有識者会議の提言を受けたところであり、この問題に適切に対応すべく、先般、少子化対策推進関係閣僚会議や少子化への対応を推進する国民会議を設け、国民的な広がりのある取り組みを進めております。今後とも、少子高齢化に総合的に対応し、二十一世紀においても明るく活力のある社会を築き上げるよう努力してまいりたいと思っております。
 問題意識といたしましては大変強いものを持っておるわけでございますが、たまたま先般のこの国民会議を設けることの機会に関係者の皆さんともいろいろと意見交換をいたしましたが、私自身も実は先般、ケルン・サミットと同時に北欧サミットに日本も参加いたしまして、第二回の会合を開いてまいりました。その折、この少子化問題についてもいろいろと話をいたしたわけでございます。
 非常に関心を持ちましたのは、いわゆる日本の合計特殊出生率が今日なお低くなってきておりまして、一・三八というような数字が示されておりますが、かつて私どもはこうした少子化の傾向というのは、言ってみると、この北欧諸国がその典型的な例ではないかという認識をいたしておったわけでございます。世界に先駆けてこうした国々が大変出生率が低くなってきておることに対して、我々もそうした認識をいたしておったわけでございますが、最近の数字を見ますると、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク等は一九八〇年代にそれぞれ一・六八、一・七三、一・五四、この辺を最低限といたしまして、現在は実は出生率が上がってまいりまして、それぞれ一・七四、一・八七、一・八というような数字になってきております。
 私どもの従来の概念からいいますと、北欧諸国というものは女性の勤労に対する進出が非常に大きい。また、税負担もいわゆる付加価値税というようなものが二〇%から二五%という高率に対して、やはり社会保障を完備するためには男女とも勤労の機会が大きいということで、それが出生率にも非常に影響するんじゃないかという認識をいたしておりましたが、今申し上げたような数字になってきております。
 私も実は、アイスランドでそれが行われましたので、たまたま大統領にいろいろお話をする機会がありました。北欧諸国で少子化傾向に歯どめがかかったのは、三十代後半あるいは四十代の夫婦が子供をつくるようになったことが大きく影響していると。社会全体で経済的に潤い、余裕が出てきたことが一般的な背景として、特にこの世代が家計的にも社会的にも安定し、若いときほどあくせく働く必要を感じなくなったとき、物質的な豊かさに加えて、家庭という精神的な豊かさを求めるようになったあかしであるというのがグリムソン・アイスランド大統領の私に対するお答えでございました。世界の国々の趨勢の中でいろいろとこうした出生率の問題、いわゆる少子化からどうこれから変化していくかということについての何らかの答えも含まれているんではないかという感じがいたしております。
 そういった意味で、先ほど申し上げましたようないろいろの会議あるいは閣僚会議等を通じまして、日本における少子化がなぜ起こってきているかというような原因もさらにさらに究明しつつ、やはり将来日本としても再生産可能なような形のものができていく姿というものを求めていかなければならないのではないか、そうした感じをいたしてきておるところでございます。
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清水嘉与子#17
○清水嘉与子君 大変ありがとうございました。
 ところで、今、総理がおっしゃいました関係閣僚会議、これが十八の省庁の大臣が御出席というふうに伺っております。そこでいろいろ御討議されていらっしゃると思いますけれども、特に関係の深い厚生省、文部省、労働省、建設省それぞれの大臣から、それぞれのところで今検討していらっしゃる少子対策、主なもので結構でございます、ちょっとお話をいただきたいと思います。
 厚生大臣からどうぞよろしくお願いいたします。
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宮下創平#18
○国務大臣(宮下創平君) ただいま総理から御答弁がございましたように、少子化問題については、有識者会議の提言を受けまして、これはかなり具体的な各省所管の役割分担まで定めたものでございます。かなり網羅的になっておりまして、その中で関係各省のものがまとめられております。これを受けまして、少子化対策の関係閣僚会議、今お話しになったとおりでございまして、五月にこれを実施しております。
 そして同時に、今、総理からも御答弁がございましたように、これを国民的な広がりで理解を求め運動を推進していく必要があるというので、先般、国民会議を総理御出席のもとに、私が司会いたしまして、三十人弱の各界の代表者による意見開陳等を求めたところでございます。
 私の方といたしましては、そういった多様性に富んだ各種の施策のうち、特に安心して子供を産み育てる、ゆとりを持って健やかに育てるための家庭や地域環境づくりということが大変重要だと思っておりまして、具体的ないろいろな施策をやっておりますけれども、これらをさらに進めていく、あるいは利用者の多様な需要に応じました保育サービスの整備等も行っていかなければならないと存じております。
 今度予定されております補正予算におきましても、こうしたものをもっともっと現実に即したといいますか、その必要度に応じた対策が講ぜられるように、例えば駅前保育をやるとか、いろいろの施策を交付金制度をもってやろうということで今検討中でございます。
 各般の政策を強力に進めまして、少子高齢化というのは御指摘のように、高齢化の問題もかなり深刻な問題であって我々はいろいろ対応しておりますが、少子化問題はそれに劣らないだけに、二十一世紀における姿を考えた場合に、今日的な最大の課題であるという認識を持って対応してまいりたいと思っています。
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有馬朗人#19
○国務大臣(有馬朗人君) 私もこの少子化の問題というのは極めて重要だと思っております。特に、少子化が進行することに伴いまして子供たちの教育面への影響が非常に大きくなっておりまして、少子化対策が教育行政においても極めて重大な課題と考えているところでございます。
 文部省としましては、具体的にこれまでも、まず安心して子供が産み育てられるような環境をつくっていかなければならない。そのためには、学習指導要領の改訂などを使いましてゆとりのある学校教育の推進をする、そして子供たちが喜んで学校に行けるようにしていく、これが第一でございます。
 第二に、全国子どもプランの実施など、学校外の活動が充実できるようにしていきたい。
 三番目に、子育て減税等によります経済的負担の軽減を図りたい。
 四番目に、乳幼児や小中学校の生徒たちの子供を持っておられますすべての親を対象にいたしまして、子育ての仕方等々について、家庭教育手帳それからノートを配布するなど、家庭教育の支援などに大いに努めているところでございます。
 また、若い世代の力、子育ての大切さを学ぶようにしなければならないということで、平成十一年度には新たに、学校教育においては、中学校や高等学校の生徒諸君が保育のような体験を地域ぐるみで取り組むような体制を確立しているところでございます。そして、乳幼児等との交流や触れ合いの実践活動を促進するための実践研究を行うとともに、社会教育においては、子育ての意義や楽しさを啓発するリーフレットを作成いたしまして、成人式の機会などを活用いたしまして、これから親となっていく若い男女に配布することといたしております。
 今後においても、関係閣僚会議や中央教育審議会の少子化と教育に関する小委員会での御議論等を踏まえながら、一層少子化に対応した適切な教育施策を推進してまいりたいと思っております。
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甘利明#20
○国務大臣(甘利明君) 職業生活と家庭生活をいかに両立させていくかということが私どもの課題でありまして、つまり子供を産んで育てていくということと仕事をしていくということが両立をしていくように環境整備を図る。
 まず第一に、育児休業制度というのがありますが、これはその制度を導入している企業、していない企業にかかわらず、労働者がひとしく持っている権利でありますから、子供が一歳になるまで権利として休むことができるし、その間は四分の一の給与を受けることができる、これを周知徹底させていくということがまず基本だと思っております。
 それから、働きながら、仕事を続けながら子育てをしたいという人も当然いらっしゃいますから、そういう人たちの環境整備という意味では、例えばその事業所内に保育所施設をつくる、その際に設置費を中心に支援していくという制度を持っております。あるいは地域によって育児の相互援助活動というのを自治体が行っておりますが、その際に自治体に対して県を通じて支援する、いわゆるファミリー・サポート・センター事業と呼んでおりますけれども、そういうものを行う。そして、基本的なこととしては、時間短縮を進めていくということがその前提にあります。
 あるいはことしからでありますけれども、職業生活と家庭生活の両立に向けて企業に積極的な取り組みをしていただいていますけれども、そういうところはどんどん表彰していこうということでファミリー・フレンドリー企業の大臣表彰というのをことしから始めました。
 啓蒙活動と具体的な政策、予算執行とあわせて、家庭生活と職業生活の両立に積極的に取り組んでいきたいと思っております。
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関谷勝嗣#21
○国務大臣(関谷勝嗣君) 建設省でございますが、建設省といいますれば何といいましても住宅の問題でございまして、特定優良賃貸住宅等の公的賃貸住宅の供給とか、あるいは公庫融資、それから税制によります広くてゆとりのある良質なファミリー向け住宅の供給ということが第一でございます。
 二番目に、都市居住を促進するための住宅市街地整備総合支援事業、あるいは保育所等を一体的に整備する市街地再開発事業の推進などによる働く女性の子育てを支援する生活環境の整備、あるいはまた近くの公園などの身近な遊び場所や通学路など、安全な生活環境の整備などを実施しておるところでございます。
 こういうことで申しますと、なかなかぴんとこないのでございますが、こういうようなことでお答えすると非常に御理解がいただきやすいと思うんです。例えば公営住宅とか特定優良賃貸住宅において十八歳未満の子供さんが三人以上いる世帯に対する入居、抽せんでございますが、その優先を図るというようなことを行っておりますし、あるいはまた基準金利の融資額を一千万円増額するというようなことをいたしまして、子育てのできるスペースの広い住宅、そしてまた保育所などが近くにあるような環境の整備、また遊び場も近くにつくっていこうということで建設省としての立場で鋭意努力をいたしております。
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清水嘉与子#22
○清水嘉与子君 ありがとうございました。
 子育ての問題につきましては、既にエンゼルプランがつくられておりまして、計画的に進められているわけでございますけれども、エンゼルプランというのは率直に申し上げて各省の施策がただ並んでいるだけだという感じがしておりました。今、大臣たちのお話を伺ってみて、その中身が随分濃くなってきているというふうに私も感心しているところございます。
 従来の少子対策というと、ともすれば人口が減って労働力が不足して女性に働いてもらわなきゃいけない、そうすると働く女性の就労と家庭生活をどうやって支えるかという視点がどうしても多くなります。先ほどの駅前保育所の問題でありますとか事業所の保育所でありますとか、私の関係していましたところでは病院の中の保育所でありますとか、そういうところでもできないところはベビーホテルに預けられたり、あるいは仕事の都合では夜間保育だとか休日保育だとかというふうに、子供を育てるには環境の悪いところにどんどん政策が広がっていくというような、子供の面から見たらですね、確かにお母さんの面から見ればそういうことは必要なんですけれども、子供の面から見ていただきたいというふうな思いがしておりました。
 特に、乳児期から小学校に入るまでの大切な時期、一体日本の国民をどう育てていくのかという視点がどうしても大事ではないかというふうに思うんです。もっと地域で、両親の愛情に守られ、そして地域の人たちに守られながら子供が育てられていくようにするということがやっぱり大きな問題じゃないかと思います。
 施策はとにかくいろいろされていることも事実です。お金もたくさん投入されている。税金も安くしてもらっている。いろんな面で保育所だとか幼稚園の補助ももらっている。しかし、それが本当に有効に使われているのかというあたりをぜひ見ていただきたいと思います。今までは余りにも一つの世界の中で特別な人だけに特別な税金が使われていたというようなことがありますけれども、先ほどの政策方針の中でも全く個人の自由だ、個人の選択だというようなことがありますので、ぜひそういった面でよろしくお願いをしたいと思います。
 働きたい人もいれば専業で子育てをしたいという人もいるわけでございます。ただ、専業主婦の場合には、そればかりやっていると社会に復帰できにくいとか、あるいは年金なんかで非常に不利になるということもありますので、そういった面もぜひこれから広く御検討をいただきたいというふうに思う次第でございます。
 ところで、この少子化問題というのは非常に大きな国の施策で今まで具体的になされているわけでございますけれども、新しい中央省庁の改編が行われますとこれはどのように取り扱われていくのでしょうか。
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太田誠一#23
○国務大臣(太田誠一君) お答えいたします。
 厚生労働省の設置法、そうしてまたもっと淵源をたどりますと中央省庁等の改革基本法におきまして少子高齢社会への総合的な対応について関係府省の間における調整の中核としての機能を、その法律では労働福祉省でございますが、今の案で言いますと厚生労働省がその役割、機能を担うということになっております。それを受けて、厚生労働省の設置法において厚生労働省がその調整の役割を担うということにいたしております。
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清水嘉与子#24
○清水嘉与子君 新しいところでは厚生労働省が担うということでございますけれども、今の関係閣僚会議におきましても十八省庁の大臣が加わるというくらいにこの問題は非常に横断的に大きな問題でございます。厚生省の取り仕切りで、例えば私たちが非常に問題にしております幼稚園と保育所の問題、この壁をもっと低くしてほしいというようなことも本当にできるのかどうかということを大変心配しておりますので、その辺もぜひやっていただかなきゃいけないんだろうと思いますけれども、ぜひその辺をお願いしたいというふうに思うわけなんです。
 その関係で申し上げますと、今回の改正で政策の評価という点が取り入れられることになった、これは大変にすばらしい改革ではないかというふうに思っているわけでございます。ただ、身内の評価で本当に大丈夫かというようなこともございますけれども、まず自己評価、自分たちがやった政策が本当に必要なものであったのかどうか。予算をとるときには本当にみんな一生懸命努力をして知恵を出して予算をとりますけれども、それが本当にどう使われているのかというところについては本当にわからないのが実態じゃないかと思うんです。そんなことで、ぜひ政策評価をきちんとしていただきたい。
 実は、平成七年のときに、参議院の国民生活調査会という調査会がございまして、ここで三年間研究をいたしまして、高齢社会対策基本法という法律を出させていただきまして成立させていただきました。今回の改正で高齢社会対策がどこに位置づけられるのか心配しておりましたところ、内閣府に残るということでございます。
 私たち発議した趣旨としては、大きな問題はやっぱり厚生省にあるんだと思いますけれども、そこに行ってしまうと横の調整というのが非常に問題、特に高齢社会ですのでどこの省もみんな高齢者に向かっていろいろやっているんです。しかし、何かもうちょっとうまく使えばいいのじゃないか。例えば建設省の中に高齢者の住宅を入れてもらうようなことも必要じゃないかとか、あるいはさっき子供のことを言いましたけれども、老人は老人、子供は子供、障害者は障害者というふうにまとめてしまうのではなくて、地域の中でお年寄りも子供も一緒に生活できるような仕組みとかをぜひつくることも必要ではないかというふうに思ったわけなんです。そういうわけで、内閣府に置かれて調整機能を持つということは大変私はよかったことだと思うのです。
 しかし、平成七年に法律ができてずっとこの経過を見ておりますと、やはり各省の何といいましょうか総括とかまとめ役になっておりまして、調整機能はもちろん、白書を出したりいろんなことをやっていただいていますけれども、予算はもちろんないわけです。現業の課、省がそれぞれ予算を持っているわけでして、今総務庁に高齢社会対策室というのがあるわけですが、そこには予算もないわけでして、それほど政策評価みたいなこともできない、権能もないわけです。
 私は、こういった横断的な政策をやるときの政策評価をどこがするのか、どこが権能を持つのか。まず、自己評価をするにいたしましても、各省がそれぞれやったら恐らくこれはよくやっているというふうになっちゃって進まないんじゃないかと思うんです。しかし、横断的に見れば、この点は抜けている、この予算の使い方はこうだというようなことがもっと出てくると思いますし、地域の中で本当に子育てがしやすくなるようなことを一つの基準にすればもっと評価もできてくるんじゃないかとも思いますけれども、そんなことが今どうなんだろうかということが気になっているわけでございます。
 特に少子化の問題、今は総理の強いリーダーシップでこうして本当にすばらしい検討がされておるわけでございますけれども、私たちは、これは根拠を持たなきゃいけないんじゃないかということで、超党派の議連で少子化対策の基本法をつくろうということで中山太郎先生を長にして今一生懸命勉強しているところでございます。ほとんどの方は御賛成なのでございますけれども、しかし、確かに一つの法律をつくれば当然また担当するところができ、予算ができるということで、スリム化とは逆の方向に行くわけでございます。ですから、これはやっぱり慎重にしなきゃならないということもわかるわけでございます。
 こういった各省にまたがる政策、しかもこんな重要な法案についてはそういったきちんとした土台を持って政策を進める必要があるんじゃないか。そのときに、その政策の評価をどういうふうに位置づけるかということが大きなこれからの課題になると思いますので、その辺について総務庁長官、御見解をいただきたいと思います。
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太田誠一#25
○国務大臣(太田誠一君) 先ほどから清水委員の御指摘の点は、一つの省、従来でいういわゆる省の狭い所掌範囲の中で議論をされていくことに対する懸念というものを御指摘でございまして、それはまさにそのとおりでございます。
 今回御提案を申し上げております中央省庁改革では、その役割は、政策評価につきましては総務省が担う、総務省に設けられます政策評価、そしてまた独立行政法人の監視、評価のための第三者委員会が総務大臣に対しまして提言をし、そして総務大臣がその責任でもって決断をして進めていくことになっております。
 総務省というものはそれだけの役割を果たせるのかということでございますが、今回の省庁改革のまさに大きな柱が省庁間の調整をできる権限、特に総務省や環境省については勧告権を与え、そしてまた勧告に沿った改善がなされない場合には総理大臣に対する意見具申権というものを明示いたしまして、総理大臣はその意見具申を受けて、まさに行政各部に対する指揮権を行使してその省庁を指導するということになりますので、調整の権限は今までよりもはるかに強いものになると思います。そういう体制でございます。
 なお、少子高齢化問題につきましては、もちろん厚生労働省が第一義的には責任を負うわけでございますけれども、男女共同参画会議あるいは参画局もその方面からの取り組みは当然しなければなりませんし、また閣僚会議としては既に今、少子化対策推進関係閣僚会議もございますので、全内閣的な取り組みができる体制はできておるというふうに申せると思います。
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清水嘉与子#26
○清水嘉与子君 ぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 ところで、中央省庁の再編が行われましても、実際にそこでどんな仕事が行われるか、仕事の中身が本当に変わっていくのかどうかということが一番の問題だと思うわけでございます。そして、それを本当に変えられるのは働く人々の意識の変革ではないかというふうに思うわけでございます。
 今、少子化への対応を考える有識者会議あるいは「経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針」、この中に触れられている少子化対策、この辺も見ますと本当にすばらしいことが書いてあるわけでございまして、これをぜひ実現していただきたいわけでございますけれども、省庁が変わって、そこに働いている中央省庁の役人が実を言うとこういった提言を一番守りにくい職種なのかな、そういう働き方をしているのかなという感じもしないでもないわけでございます。
 本当に子供を育てる男性がどのくらい参加していらっしゃるのか。やっとかどうか、厚生省で育児休業をとる男性がいたなんということが話題になるくらいのまだ時代でございます。先ほど総理が北欧のお話をされまして、合計特殊出生率がだんだん上がってきたという背景で家庭が非常に豊かになってきたというふうにおっしゃいましたけれども、男性が育児や家庭に参加している割合というのが恐らく大分違うんじゃないかというふうに思うわけでございまして、その辺の意識改革をしないとこれは大変難しいんじゃないかというふうに思います。
 現に、中央省庁で働いている女性がどんなふうに育児をしているのか、お調べになればすぐおわかりになることだと思います。そしてまた、キャリアを捨てることが心配で子供を産まない女性あるいは男性もそうでございます。そんなことで、中央省庁の中にも子育て、少子化の政策に反している人たちがたくさんいると思いますので、まず中央省庁の職員から意識を改革するということが必要じゃないかというふうに思うんです。
 それにはやっぱり国会の仕事のやり方というのも大きな問題があるわけでございまして、私自身、昨日も公聴会から帰ってから質問通告などしたので大変夜遅くまで申しわけなかったと思うんですけれども、そういった全体の、国会の中の改革も含めてそういうことが本当に実現できるようにしなければ問題じゃないかというふうに思うんです。
 週労働時間四十時間も早くできたし、育児休業あるいは介護休業、いろいろな面で早く手が打たれている公務員でございますので、そういった面でもぜひ少し意識改革をしていただかなきゃいけないと思いますけれども、この辺はどういうふうになりますでしょうか。総務庁長官でしょうか、どなたかお答えいただけますでしょうか。
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太田誠一#27
○国務大臣(太田誠一君) まことに耳の痛いお話でございまして、今の中央省庁における職員の皆様の勤務の問題はしばしば指摘をされることでありますし、実は我々国会の方が一番その原因になっておるということも何となくわかっているわけでございます。
 いずれ、このことにつきましてはきちんとした調査をいたさなければいけないというふうに思っております。
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清水嘉与子#28
○清水嘉与子君 明るい職場にしていただきますように、そして女性も本当に働き続けられる職場にぜひしていただきたいというふうに思う次第でございます。
 ところで、この中央省庁改革法によりまして経済審議会は廃止されるというふうに伺っております。そして、その任務は経済財政諮問会議の任務の一部として行われるというふうに伺っているわけでございます。
 ところが、この経済財政諮問会議についてもいろいろ議論されておりますけれども、なかなか理解してもらいにくい点がございます。内閣の国会に対する連帯責任の原則をゆがめるのではないかだとか、あるいは現実の問題として、本当に理想とするような機能が果たせるのだろうかというような疑問も聞かれるわけでございますけれども、この経済財政諮問会議の性格をもう少しはっきりと教えていただきたいというふうに思うんです。
 私の理解では、この経済財政諮問会議というのは内閣総理大臣と民間の有識者の方々が大局的な見地からじっくりと審議をする、そして我が国の経済運営の大方針をまとめられて、そしてこれを閣議にかける、そしてそれが閣議決定を経て内閣の方針になる。いわば総理大臣の知恵の場としての役割を果たすのかなというふうに思うわけでございます。
 特に、これまでのように大蔵省主導の予算編成ではなくて、省庁改革後は経済財政諮問会議の審議を経て閣議決定された予算編成の基本方針に基づきまして、財務省あるいは各省が具体的な予算編成作業を行うということで、内閣総理大臣の政治的なリーダーシップが非常に発揮された予算編成ができるようになるんじゃないかというふうに期待をするわけでございますけれども、改めて、新しい組織でございます経済財政諮問会議の性格、それから民間から構成員がいらっしゃるということでございますが、そういう方々が果たす役割をもう少し国民にわかりやすくお教えいただきたいと存じます。
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太田誠一#29
○国務大臣(太田誠一君) お答え申し上げます。
 今回の中央省庁改革でまず第一の柱は何かということを聞かれれば、私どもは内閣総理大臣のリーダーシップということを申し上げるわけでございます。
 具体的な言葉で言いますと、閣議における内閣総理大臣の発議権を明記したということでございます。それでは、その発議の中身はだれがつくるのであるかといえば、それは文字どおり総理のリーダーシップで中身を決める、自分が発議するんですから。その中身をつくる、あるいはそれを助ける中心になる場所が内閣府の四つの会議でございまして、わけても経済財政諮問会議はその中心になるものと考えております。
 経済財政諮問会議は、まさに総理の発議の内容づくりを助ける機関でございます。そして、そこに書いてありますように、経済全般の運営の基本方針、財政運営の基本、予算編成の基本方針など経済財政政策に関する重要な事項はここで審議をすると。それからさらに、経済全般の見地からあらゆる省庁の政策の一貫性、整合性をここで確保しなければなりませんので、いわゆる全国総合開発計画のような計画、「その他」と書いてありますけれども、そのほかにはいわゆる社会福祉や医療や年金制度という長期的に財政が深くコミットします大きな事業についてはその視野の中に入れて検討するということになっております。
 国政の一番基本的なところを、ここで総理が議長になって、そして関係閣僚が入って、関係閣僚と、総理がみずから責任を持って任命する有識者十名以内でもって詰めた議論をするということになるということでございます。
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