大蔵委員会
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会
会議録情報#0
平成十二年三月二十四日(金曜日)
午後二時十一分開議
出席委員
委員長 金子 一義君
理事 衛藤征士郎君 理事 鴨下 一郎君
理事 根本 匠君 理事 渡辺 喜美君
理事 上田 清司君 理事 北橋 健治君
理事 石井 啓一君 理事 鈴木 淑夫君
石原 伸晃君 大石 秀政君
大野 功統君 河井 克行君
久間 章生君 桜井 新君
桜田 義孝君 塩谷 立君
下村 博文君 鈴木 俊一君
砂田 圭佑君 高市 早苗君
高橋 一郎君 西川 公也君
林 幹雄君 水野 賢一君
宮本 一三君 村井 仁君
村上誠一郎君 渡辺 博道君
岩國 哲人君 岡田 克也君
奥田 建君 河村たかし君
末松 義規君 中川 正春君
中桐 伸五君 山本 譲司君
谷口 隆義君 並木 正芳君
若松 謙維君 安倍 基雄君
一川 保夫君 武山百合子君
西田 猛君 佐々木憲昭君
矢島 恒夫君 横光 克彦君
…………………………………
大蔵大臣 宮澤 喜一君
国務大臣
(金融再生委員会委員長) 谷垣 禎一君
金融再生政務次官 村井 仁君
大蔵政務次官 大野 功統君
政府参考人
(金融再生委員会事務局長
) 森 昭治君
政府参考人
(金融監督庁監督部長) 乾 文男君
参考人
(日本銀行理事) 黒田 巖君
大蔵委員会専門員 田頭 基典君
—————————————
委員の異動
三月二十四日
辞任 補欠選任
石原 伸晃君 鈴木 俊一君
高市 早苗君 水野 賢一君
宮本 一三君 高橋 一郎君
村上誠一郎君 久間 章生君
末松 義規君 山本 譲司君
仙谷 由人君 中桐 伸五君
中川 正春君 奥田 建君
一川 保夫君 武山百合子君
同日
辞任 補欠選任
久間 章生君 村上誠一郎君
鈴木 俊一君 石原 伸晃君
高橋 一郎君 宮本 一三君
水野 賢一君 高市 早苗君
奥田 建君 中川 正春君
中桐 伸五君 仙谷 由人君
山本 譲司君 末松 義規君
武山百合子君 一川 保夫君
—————————————
三月二十三日
預金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三五号)
保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五七号)
国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案(第百四十五回国会閣法第一二一号)(参議院送付)
同月十七日
消費税の増税反対、消費税率三%への減税に関する請願(松本善明君紹介)(第四七八号)
不況打開・地域経済振興の緊急対策に関する請願(松本善明君紹介)(第四七九号)
商工ローン問題に関する請願(北沢清功君紹介)(第四九二号)
同月二十三日
関税定率法等改正案の慎重審議等に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第六八五号)
同(矢島恒夫君紹介)(第六八六号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第七四六号)
同(矢島恒夫君紹介)(第七四七号)
金融監督庁の金融機関への検査等の緊急対策に関する請願(佐々木陸海君紹介)(第七四四号)
消費税率を三%に戻すことに関する請願(大森猛君紹介)(第七四五号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
預金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三五号)
保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五七号)
国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案(第百四十五回国会閣法第一二一号)(参議院送付)
銀行、生保など金融機関の行き過ぎた営業活動による個人債務者、契約者の被害に関する予備的調査についての報告
午後二時十一分開議
————◇—————
この発言だけを見る →午後二時十一分開議
出席委員
委員長 金子 一義君
理事 衛藤征士郎君 理事 鴨下 一郎君
理事 根本 匠君 理事 渡辺 喜美君
理事 上田 清司君 理事 北橋 健治君
理事 石井 啓一君 理事 鈴木 淑夫君
石原 伸晃君 大石 秀政君
大野 功統君 河井 克行君
久間 章生君 桜井 新君
桜田 義孝君 塩谷 立君
下村 博文君 鈴木 俊一君
砂田 圭佑君 高市 早苗君
高橋 一郎君 西川 公也君
林 幹雄君 水野 賢一君
宮本 一三君 村井 仁君
村上誠一郎君 渡辺 博道君
岩國 哲人君 岡田 克也君
奥田 建君 河村たかし君
末松 義規君 中川 正春君
中桐 伸五君 山本 譲司君
谷口 隆義君 並木 正芳君
若松 謙維君 安倍 基雄君
一川 保夫君 武山百合子君
西田 猛君 佐々木憲昭君
矢島 恒夫君 横光 克彦君
…………………………………
大蔵大臣 宮澤 喜一君
国務大臣
(金融再生委員会委員長) 谷垣 禎一君
金融再生政務次官 村井 仁君
大蔵政務次官 大野 功統君
政府参考人
(金融再生委員会事務局長
) 森 昭治君
政府参考人
(金融監督庁監督部長) 乾 文男君
参考人
(日本銀行理事) 黒田 巖君
大蔵委員会専門員 田頭 基典君
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委員の異動
三月二十四日
辞任 補欠選任
石原 伸晃君 鈴木 俊一君
高市 早苗君 水野 賢一君
宮本 一三君 高橋 一郎君
村上誠一郎君 久間 章生君
末松 義規君 山本 譲司君
仙谷 由人君 中桐 伸五君
中川 正春君 奥田 建君
一川 保夫君 武山百合子君
同日
辞任 補欠選任
久間 章生君 村上誠一郎君
鈴木 俊一君 石原 伸晃君
高橋 一郎君 宮本 一三君
水野 賢一君 高市 早苗君
奥田 建君 中川 正春君
中桐 伸五君 仙谷 由人君
山本 譲司君 末松 義規君
武山百合子君 一川 保夫君
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三月二十三日
預金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三五号)
保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五七号)
国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案(第百四十五回国会閣法第一二一号)(参議院送付)
同月十七日
消費税の増税反対、消費税率三%への減税に関する請願(松本善明君紹介)(第四七八号)
不況打開・地域経済振興の緊急対策に関する請願(松本善明君紹介)(第四七九号)
商工ローン問題に関する請願(北沢清功君紹介)(第四九二号)
同月二十三日
関税定率法等改正案の慎重審議等に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第六八五号)
同(矢島恒夫君紹介)(第六八六号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第七四六号)
同(矢島恒夫君紹介)(第七四七号)
金融監督庁の金融機関への検査等の緊急対策に関する請願(佐々木陸海君紹介)(第七四四号)
消費税率を三%に戻すことに関する請願(大森猛君紹介)(第七四五号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
預金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三五号)
保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五七号)
国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案(第百四十五回国会閣法第一二一号)(参議院送付)
銀行、生保など金融機関の行き過ぎた営業活動による個人債務者、契約者の被害に関する予備的調査についての報告
午後二時十一分開議
————◇—————
金
金子一義#1
○金子委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、預金保険法等の一部を改正する法律案及び保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
趣旨の説明を聴取いたします。大蔵大臣宮澤喜一君。
—————————————
預金保険法等の一部を改正する法律案
保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
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この発言だけを見る →内閣提出、預金保険法等の一部を改正する法律案及び保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
趣旨の説明を聴取いたします。大蔵大臣宮澤喜一君。
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預金保険法等の一部を改正する法律案
保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
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宮
宮澤喜一#2
○宮澤国務大臣 ただいま議題となりました「預金保険法等の一部を改正する法律案」及び「保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案」につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
この二つの法案は、金融システムの一層の安定化と利用者の保護を図るため、国民の基本的な貯蓄であり生活保障の手段でもある預金及び保険について、ともに、破綻処理制度の拡充、セーフティーネットの財源の充実及び経営基盤の強化手段の整備を行うものであります。
まず、預金保険法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
我が国の金融システムは、預金保険法、金融機能再生法及び金融機能早期健全化法の枠組みを用いて官民一体となって不良債権の処理や金融機関の再編整理等に集中的に取り組んだ結果、安定化してきております。
このような状況のもと、金融機関の破綻処理のための恒久的な制度を整備するとともに、交付国債の増額及び預金等全額保護の特例措置の一年延長等を行うことに加え、当該特例措置終了に向けての環境整備の一環として協同組織金融機関の経営基盤の強化のための措置をあわせて講ずることにより、我が国の金融の機能の一層の安定化及び破綻金融機関の的確な処理を図るため、この法律案を提出することとした次第であります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、平成十三年四月以降の金融機関の破綻処理制度として、破綻処理の迅速化、多様化を図るため、破綻金融機関に係る合併等に対する資金援助の適用範囲を拡大するとともに、破綻金融機関に対する金融整理管財人による管理、破綻金融機関の業務承継、金融危機に対応するための措置等の制度を設けることとしております。また、金融機関について民事再生手続の特例等を設けることとしております。
第二に、預金保険機構に交付する国債を、既に交付している七兆円に追加して六兆円増額するほか、平成十三年三月末までとなっている預金等全額保護の特例措置を一年延長し、平成十四年三月末までとするとともに、流動性預金につきましては、当該特例措置終了後も、平成十五年三月末までの一年間、全額保護することとしております。
第三に、協同組織金融機関の経営基盤の強化を図るため、個別の協同組織金融機関による優先出資の発行を可能とし、これらの金融機関について、金融機能早期健全化法に基づく資本増強の適用要件を見直した上で、その適用期限を一年延長するとともに、平成八年の預金保険法改正前の破綻処理に伴う債権回収事務を整理回収機構に円滑に一元化するための措置を講ずることとしております。
次に、保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
我が国の保険業を取り巻く環境は厳しいものとなっており、各保険会社にあっては、競争力の強化、事業の効率化と同時に、一層の経営の健全性の確保が必要な状況にあります。
このような状況のもと、相互会社から株式会社への組織変更に関する規定の見直しを行うほか、保険契約者等を保護するための特別の措置等を整備するとともに、相互会社の更生手続の特例等を設け、さらに、生命保険契約者保護機構の借り入れに対する政府保証を可能とする措置の恒久化を図ること等により、保険会社の経営基盤の強化及び破綻保険会社の的確な処理を図るため、この法律案を提出することとした次第であります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、保険相互会社について自己資本の充実、再編等が円滑に行われ得るよう、相互会社から株式会社への組織変更に関する規定を見直し、端株の一括売却制度の導入により売却代金の交付による社員への補償を可能とすることとしております。また、組織変更と同時の株式発行等による資本増強を可能とすることとしております。
第二に、破綻処理の迅速化、多様化を図るため、保険契約者保護機構の子会社である承継保険会社による保険契約の承継等を可能とすることとしております。また、株式会社のみを対象としている更生手続について相互会社への適用を可能とするとともに、保険会社の更生手続の特例として、監督庁による更生手続開始の申し立て等を可能とすることとしております。
第三に、これまでの破綻処理により基盤の揺らいだ生命保険契約者保護機構のセーフティーネットとしての機能の維持を図るため、生命保険会社各社の負担能力を超える等の場合には、平成十五年三月末までに破綻した生命保険会社の破綻処理費用について政府による補助を可能とするとともに、生命保険契約者保護機構の借り入れに対する政府保証を可能とする措置の恒久化を図ることとしております。
以上が、「預金保険法等の一部を改正する法律案」及び「保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案」の提案理由及びその内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
この発言だけを見る →この二つの法案は、金融システムの一層の安定化と利用者の保護を図るため、国民の基本的な貯蓄であり生活保障の手段でもある預金及び保険について、ともに、破綻処理制度の拡充、セーフティーネットの財源の充実及び経営基盤の強化手段の整備を行うものであります。
まず、預金保険法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
我が国の金融システムは、預金保険法、金融機能再生法及び金融機能早期健全化法の枠組みを用いて官民一体となって不良債権の処理や金融機関の再編整理等に集中的に取り組んだ結果、安定化してきております。
このような状況のもと、金融機関の破綻処理のための恒久的な制度を整備するとともに、交付国債の増額及び預金等全額保護の特例措置の一年延長等を行うことに加え、当該特例措置終了に向けての環境整備の一環として協同組織金融機関の経営基盤の強化のための措置をあわせて講ずることにより、我が国の金融の機能の一層の安定化及び破綻金融機関の的確な処理を図るため、この法律案を提出することとした次第であります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、平成十三年四月以降の金融機関の破綻処理制度として、破綻処理の迅速化、多様化を図るため、破綻金融機関に係る合併等に対する資金援助の適用範囲を拡大するとともに、破綻金融機関に対する金融整理管財人による管理、破綻金融機関の業務承継、金融危機に対応するための措置等の制度を設けることとしております。また、金融機関について民事再生手続の特例等を設けることとしております。
第二に、預金保険機構に交付する国債を、既に交付している七兆円に追加して六兆円増額するほか、平成十三年三月末までとなっている預金等全額保護の特例措置を一年延長し、平成十四年三月末までとするとともに、流動性預金につきましては、当該特例措置終了後も、平成十五年三月末までの一年間、全額保護することとしております。
第三に、協同組織金融機関の経営基盤の強化を図るため、個別の協同組織金融機関による優先出資の発行を可能とし、これらの金融機関について、金融機能早期健全化法に基づく資本増強の適用要件を見直した上で、その適用期限を一年延長するとともに、平成八年の預金保険法改正前の破綻処理に伴う債権回収事務を整理回収機構に円滑に一元化するための措置を講ずることとしております。
次に、保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
我が国の保険業を取り巻く環境は厳しいものとなっており、各保険会社にあっては、競争力の強化、事業の効率化と同時に、一層の経営の健全性の確保が必要な状況にあります。
このような状況のもと、相互会社から株式会社への組織変更に関する規定の見直しを行うほか、保険契約者等を保護するための特別の措置等を整備するとともに、相互会社の更生手続の特例等を設け、さらに、生命保険契約者保護機構の借り入れに対する政府保証を可能とする措置の恒久化を図ること等により、保険会社の経営基盤の強化及び破綻保険会社の的確な処理を図るため、この法律案を提出することとした次第であります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、保険相互会社について自己資本の充実、再編等が円滑に行われ得るよう、相互会社から株式会社への組織変更に関する規定を見直し、端株の一括売却制度の導入により売却代金の交付による社員への補償を可能とすることとしております。また、組織変更と同時の株式発行等による資本増強を可能とすることとしております。
第二に、破綻処理の迅速化、多様化を図るため、保険契約者保護機構の子会社である承継保険会社による保険契約の承継等を可能とすることとしております。また、株式会社のみを対象としている更生手続について相互会社への適用を可能とするとともに、保険会社の更生手続の特例として、監督庁による更生手続開始の申し立て等を可能とすることとしております。
第三に、これまでの破綻処理により基盤の揺らいだ生命保険契約者保護機構のセーフティーネットとしての機能の維持を図るため、生命保険会社各社の負担能力を超える等の場合には、平成十五年三月末までに破綻した生命保険会社の破綻処理費用について政府による補助を可能とするとともに、生命保険契約者保護機構の借り入れに対する政府保証を可能とする措置の恒久化を図ることとしております。
以上が、「預金保険法等の一部を改正する法律案」及び「保険業法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案」の提案理由及びその内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
金
金
金子一義#4
○金子委員長 この際、お諮りいたします。
両案審査のため、本日、参考人として日本銀行理事黒田巖君の出席を求め、意見を聴取し、政府参考人として金融再生委員会事務局長森昭治君、金融監督庁監督部長乾文男君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →両案審査のため、本日、参考人として日本銀行理事黒田巖君の出席を求め、意見を聴取し、政府参考人として金融再生委員会事務局長森昭治君、金融監督庁監督部長乾文男君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
金
金
渡
渡辺喜美#7
○渡辺(喜)委員 代議士にとって質問は命でございますから、きのうのきょうでもやれと言われれば幾らでもやるのが代議士でございます。この二つの法案ともに非常に大事な法律でありますし、十分に時間はおとりしてございますので、野党の先生方におかれましても、御協力のほどよろしくお願い申し上げます。
今、この国においては、非常事態が終わるかどうか、そういう瀬戸際にあるのですね。人間というのは忘れっぽいものでありまして、三年前の秋でございますが、平成九年の十月ぐらいから嫌な雰囲気になってきまして、十一月にはいわば心筋梗塞みたいなことを起こしてしまったわけでございます。したがって、金融の大破局の予感を感じ取ると、例えばおすし屋さんの売り上げが半分になってしまうとか、いわば金融心筋梗塞からとんでもない肺炎を併発してしまった、そういうことなのであります。
それ以前から我々は、いわば統制システムから市場型システムへという体質改善、いわば酸性体質からアルカリ体質に変えていこう、そういう努力をやっていたのでありますけれども、まずこの心筋梗塞と肺炎の治療を、ほうっておいたら死んでしまいますので、この方をきっちり治しましょうと。実はこれは膨大なお金がかかったわけですね。そこで、お父ちゃんが入院してしまったわけですから、お金持ちのお母ちゃんから入院費とか治療代を借りてやってきたわけでございます。結局、膨大な借金は確かに積み上がっているのでありますけれども、一種の外科手術が必要なんですね。とにかく損失処理。
お手元にお配りした「日米の土地と株式資産の対名目GDP比」というグラフは、前回もお配りをしてあるわけでございますが、とにかく地価の大暴落によって、七百兆から八百兆円の資産が消えてなくなってしまった。この衝撃こそは金融心筋梗塞の一番の根本問題なわけでございます。したがって、この損失処理、外科手術をやるにはどうしてもカンフルと輸血、つまり財政と金融の資金供給ということが必要になってくるわけでございます。とにかく早くこの外科手術をなし終えるということが肝要なのでございます。
今回の二法のうち、まず生保の倒産法制、セーフティーネットの方からお尋ねをいたします。
今回の生命保険契約者機構のスキームにおいて、業界の負担分の五千六百億円を超えるような破綻が生じた場合、政府の補助は必ずつけてくれるのだろうか、こういう疑心暗鬼を今生じておるのですね。
法案によりますと、平成十五年三月までに破綻した生命保険会社の破綻処理に要した費用を生保各社の負担金のみで賄うとしたならば、生保各社が財務状況を著しく悪化させてしまって、契約者の信頼性の維持が困難となる、ひいては国民生活または金融市場に不測の混乱を生じさせるおそれがあると認める場合には、予算で定める金額の範囲で、保護機構に対して政府が国庫補助をすることができる、こう書いてあるわけですから、一体、本当に政府がお金を出してくれるのかどうか心配だという声があっても不思議はないのでございます。そのあたりはどうなんですか、きちんとお金は出してくれるのでしょうか。
〔委員長退席、根本委員長代理着席〕
この発言だけを見る →今、この国においては、非常事態が終わるかどうか、そういう瀬戸際にあるのですね。人間というのは忘れっぽいものでありまして、三年前の秋でございますが、平成九年の十月ぐらいから嫌な雰囲気になってきまして、十一月にはいわば心筋梗塞みたいなことを起こしてしまったわけでございます。したがって、金融の大破局の予感を感じ取ると、例えばおすし屋さんの売り上げが半分になってしまうとか、いわば金融心筋梗塞からとんでもない肺炎を併発してしまった、そういうことなのであります。
それ以前から我々は、いわば統制システムから市場型システムへという体質改善、いわば酸性体質からアルカリ体質に変えていこう、そういう努力をやっていたのでありますけれども、まずこの心筋梗塞と肺炎の治療を、ほうっておいたら死んでしまいますので、この方をきっちり治しましょうと。実はこれは膨大なお金がかかったわけですね。そこで、お父ちゃんが入院してしまったわけですから、お金持ちのお母ちゃんから入院費とか治療代を借りてやってきたわけでございます。結局、膨大な借金は確かに積み上がっているのでありますけれども、一種の外科手術が必要なんですね。とにかく損失処理。
お手元にお配りした「日米の土地と株式資産の対名目GDP比」というグラフは、前回もお配りをしてあるわけでございますが、とにかく地価の大暴落によって、七百兆から八百兆円の資産が消えてなくなってしまった。この衝撃こそは金融心筋梗塞の一番の根本問題なわけでございます。したがって、この損失処理、外科手術をやるにはどうしてもカンフルと輸血、つまり財政と金融の資金供給ということが必要になってくるわけでございます。とにかく早くこの外科手術をなし終えるということが肝要なのでございます。
今回の二法のうち、まず生保の倒産法制、セーフティーネットの方からお尋ねをいたします。
今回の生命保険契約者機構のスキームにおいて、業界の負担分の五千六百億円を超えるような破綻が生じた場合、政府の補助は必ずつけてくれるのだろうか、こういう疑心暗鬼を今生じておるのですね。
法案によりますと、平成十五年三月までに破綻した生命保険会社の破綻処理に要した費用を生保各社の負担金のみで賄うとしたならば、生保各社が財務状況を著しく悪化させてしまって、契約者の信頼性の維持が困難となる、ひいては国民生活または金融市場に不測の混乱を生じさせるおそれがあると認める場合には、予算で定める金額の範囲で、保護機構に対して政府が国庫補助をすることができる、こう書いてあるわけですから、一体、本当に政府がお金を出してくれるのかどうか心配だという声があっても不思議はないのでございます。そのあたりはどうなんですか、きちんとお金は出してくれるのでしょうか。
〔委員長退席、根本委員長代理着席〕
大
大野功統#8
○大野(功)政務次官 ただいまお尋ねの、生命保険契約者保護機構の全体のセーフティーネットの枠でございますけれども、九千六百億円になっております。その中で、業界負担分五千六百億円でございますから、四千億円分のことでございます。
その四千億円のところでございますけれども、現在のところを申し上げましたら、その時点で、そういう問題が生じた時点で、やはり業界の負担能力などの要件について改めて検討を行って、そして政府として予算措置を講じていく。その場合、当然国会の御審議は必要なわけでございます。このように、政府の補助の必要性はその段階で改めて判断されるべきものでございます。
しかしながら、先生今御指摘になったような問題はございます。当然、生命保険業界の負担金の水準は相当高いところにあります。また業界を取り巻く厳しい経営環境もございます。そういうことを考えますと、やはり現時点では基本的には予算措置を講じることになるものと考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →その四千億円のところでございますけれども、現在のところを申し上げましたら、その時点で、そういう問題が生じた時点で、やはり業界の負担能力などの要件について改めて検討を行って、そして政府として予算措置を講じていく。その場合、当然国会の御審議は必要なわけでございます。このように、政府の補助の必要性はその段階で改めて判断されるべきものでございます。
しかしながら、先生今御指摘になったような問題はございます。当然、生命保険業界の負担金の水準は相当高いところにあります。また業界を取り巻く厳しい経営環境もございます。そういうことを考えますと、やはり現時点では基本的には予算措置を講じることになるものと考えておる次第でございます。
渡
渡辺喜美#9
○渡辺(喜)委員 今回それに加えて、生保業界に対して四千六百億円の負担に加えて、新たに一千億円の追加負担を求めることとしているわけでございますが、合計で五千六百億円になるのですね。これが足りないということで、これ以上負担を求めるというようなことにはなりませんか。
この発言だけを見る →宮
宮澤喜一#10
○宮澤国務大臣 その辺は、法文上はこういう規定をいたしておりますが、例えば、ただいま銀行業界も渡辺委員よく御承知のようないきさつから特別の保険料を払っておるわけでございますけれども、この銀行業界の負担というのは、今、計算をしてもらいますと、業務純益に対して保険料が六・一五%になっておるそうでございます。
そこで、保険業界の場合、今渡辺委員の言われました一千億円を加えますと、既に業務純益の六%に達しておる計算でございますから、実際上それは負担の限界であろう。銀行業界のことを考えましても、そう判断するのが相当ではないかと思っておりますので、先ほど総括政務次官からお答えをいたしましたように、実際問題として、その場合には政府が予算措置を講ずる必要があるという判断をいたします。
この発言だけを見る →そこで、保険業界の場合、今渡辺委員の言われました一千億円を加えますと、既に業務純益の六%に達しておる計算でございますから、実際上それは負担の限界であろう。銀行業界のことを考えましても、そう判断するのが相当ではないかと思っておりますので、先ほど総括政務次官からお答えをいたしましたように、実際問題として、その場合には政府が予算措置を講ずる必要があるという判断をいたします。
渡
渡辺喜美#11
○渡辺(喜)委員 とにかく、今、非常事態の最後の段階でして、我々が目指す次の未来というものを明確にしておく必要があるのですね。したがって、こういった保険制度についても、次の未来は小さな保険制度であるべきだということであろうと思うのでございます。
生保においても、ソルベンシーマージン比率とか、そういったディスクロージャーは昔に比べれば随分進んできたと思います。今、平均株価が二万円ぐらいの近辺にあるわけでございますが、二万二千円ぐらいの水準であればみんな、やれやれ、こういうことになるのだと思いますが、これが一万六千円とか一万七千円ぐらいにまで行ってしまうと、またこれは非常に嫌な気分になってくるのですね。
結局、日本の銀行とか生保は相変わらずしこたま株を抱えておる。要するに、持ち合い株式を相変わらず抱え込んでしまっているわけでして、特に、生保、銀行の持っている株というのはオールドエコノミーの方の株が多いんですね。ニューエコノミーの株というのは余り持っていないわけですよ。オールドエコノミーの方は膨大な資産を抱えておりますから、資産デフレの世の中ではどうしても株価は余り上がらないわけですね。
ですから、今平均株価が二万円ぐらいになった、バブルの最高値の大体半値ぐらいまで戻してきたわけでございますが、ニューエコノミーの方が随分と上場しておりますから、時価総額でいくと大体八割戻しぐらいになっておるんですね。ですが、オールドエコノミーの方ばかり抱えていると、とてもじゃないが、半値八掛け五割引きまではいきませんけれども、何割引きかという水準だ、こういうことになるわけでございます。
そういう状況のもとで、破綻の危機にあるような生保というのはあるのですか。そのあたり、あるのだったら言ってはいけないかもしれませんけれども、ないのだったらはっきりないとおっしゃった方がいいと思うのですが、いかがでございましょうか。
この発言だけを見る →生保においても、ソルベンシーマージン比率とか、そういったディスクロージャーは昔に比べれば随分進んできたと思います。今、平均株価が二万円ぐらいの近辺にあるわけでございますが、二万二千円ぐらいの水準であればみんな、やれやれ、こういうことになるのだと思いますが、これが一万六千円とか一万七千円ぐらいにまで行ってしまうと、またこれは非常に嫌な気分になってくるのですね。
結局、日本の銀行とか生保は相変わらずしこたま株を抱えておる。要するに、持ち合い株式を相変わらず抱え込んでしまっているわけでして、特に、生保、銀行の持っている株というのはオールドエコノミーの方の株が多いんですね。ニューエコノミーの株というのは余り持っていないわけですよ。オールドエコノミーの方は膨大な資産を抱えておりますから、資産デフレの世の中ではどうしても株価は余り上がらないわけですね。
ですから、今平均株価が二万円ぐらいになった、バブルの最高値の大体半値ぐらいまで戻してきたわけでございますが、ニューエコノミーの方が随分と上場しておりますから、時価総額でいくと大体八割戻しぐらいになっておるんですね。ですが、オールドエコノミーの方ばかり抱えていると、とてもじゃないが、半値八掛け五割引きまではいきませんけれども、何割引きかという水準だ、こういうことになるわけでございます。
そういう状況のもとで、破綻の危機にあるような生保というのはあるのですか。そのあたり、あるのだったら言ってはいけないかもしれませんけれども、ないのだったらはっきりないとおっしゃった方がいいと思うのですが、いかがでございましょうか。
村
村井仁#12
○村井政務次官 ただいま渡辺委員、大変該博な観察をお述べになられたわけでございますけれども、生命保険会社につきましては、確かに御指摘のように株価がある程度戻してまいりましたから、そういう意味で、有価証券の含み損益、これはある程度改善を見ておる。しかし、それはある程度のことでございまして、平成九年、十年それから十一年上半期と引き続きまして保有契約高が減少しております。それからまた、低金利に引きずられまして、運用利回り、これも低下しているというような非常に厳しい経営環境にあることは事実でございます。
ただ、このような中で、各社とも経営の効率化を一生懸命高めるとか、あるいは自己資本を充実するということによりまして経営基盤の強化を図る、あるいは今ニューエコノミーとオールドエコノミーというようなお話がございましたけれども、資産構成の組みかえを図るというようなことを一生懸命努力しているということでございます。
私どもといたしましては、破綻の危機にあるような生命保険会社があるのかというお尋ねに対しましては、今申し上げたように、地合い、なかなか難しい関係ではございますけれども、それぞれに今一生懸命やっている、そういう状況であるということを御報告申し上げたいと存じます。
この発言だけを見る →ただ、このような中で、各社とも経営の効率化を一生懸命高めるとか、あるいは自己資本を充実するということによりまして経営基盤の強化を図る、あるいは今ニューエコノミーとオールドエコノミーというようなお話がございましたけれども、資産構成の組みかえを図るというようなことを一生懸命努力しているということでございます。
私どもといたしましては、破綻の危機にあるような生命保険会社があるのかというお尋ねに対しましては、今申し上げたように、地合い、なかなか難しい関係ではございますけれども、それぞれに今一生懸命やっている、そういう状況であるということを御報告申し上げたいと存じます。
渡
渡辺喜美#13
○渡辺(喜)委員 とにかく、我々は今大変動の中にあるわけですよ。完璧ではないかもしれませんが、四〇一kみたいな確定拠出型年金なども、我々、法整備を行いつつあるところでございまして、とにかく国民の方も自己責任によって自分のお金を運用していく、そういうことがより一層求められていくようになるわけでございます。こうしたセーフティーネットは、今までなかったことがおかしなことでございますから、ぜひ今国会で仕上げたいというふうに思うわけでございます。
お手元に、「米国におけるFDICによる銀行破綻処理の流れ」という二枚つづりの紙をお配りしてございます。これは、実は私が二年前の金融国会のときに、いわばブレーンストーミングでお配りをした紙なのでございますが、要するにこれはアメリカの破綻処理の流れなんですね。
最小コストテストとか不可欠性の原則とかいう大原則があるわけでございますが、実際の処理方式というのは二つのやり方に分かれるわけでございます。一つは左側、銀行のシャッターを閉めて破綻処理をやる方式、クローズドバンク・トランザクションなどと言うそうでございます。一方、もう一つの方は、シャッターをあけておいたまま、破綻前処理といいますか、そういうやり方、オープンバンク・アシスタンスと言うそうでございます。
こういったアメリカの制度を参考にしながら、それを全部まねたわけではございませんけれども、今回、銀行の倒産法制の恒久的な制度を構築しようということになったわけでございます。金融国会のときにつくった制度は非常事態対応でございますから、今回、非常事態対応と同時に恒久的な制度、つまり、平時モードに戻り、その後また危機に見舞われるというようなことに対する対応策ですね。ですから、非常時対応と次の危機対応とごちゃまぜになっていることがあるものですから、ちょっと混乱をしているようなところがないわけではございませんけれども、この中で、金融国会のときにも大変議論を呼んだのは、こっちの資本注入、資本増強、オープンバンク・アシスタンスの方なわけでございます。
こっちの方は、アメリカの原則では極めて例外的な原則として位置づけられていたわけでございますし、いまだかつてアメリカで一度も発動されたことはないのでございますが、日本の場合には、冒頭申し上げましたように、とんでもない資産価格の大暴落という事態に見舞われて、こっちの方を多用せざるを得ない状況に追い込まれてしまったわけでございます。したがって、金融健全化法によって資本増強をやった結果、今非常に金融不安というものが遠のき、システミックリスクはもう大丈夫だろう、そういうところまで来たわけでございます。
したがって、もう大丈夫だから資本増強は要らないんだ、こういう意見ももちろんあるわけでございますが、しかし、グローバル資本主義というのは、言ってみれば、資本主義のいい面と同時に、昔の資本主義の非常によくない面も同時にあわせ持っているのですね。例えば、昔の資本主義では恐慌ということはしょっちゅうあったわけでございまして、そういうことを考えれば、きちんと非常時対応は国家の任務として考えておかなければいけないわけでございます。
今回の預保法の改正における危機対応勘定の中で、特に資本増強の必要性についてお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →お手元に、「米国におけるFDICによる銀行破綻処理の流れ」という二枚つづりの紙をお配りしてございます。これは、実は私が二年前の金融国会のときに、いわばブレーンストーミングでお配りをした紙なのでございますが、要するにこれはアメリカの破綻処理の流れなんですね。
最小コストテストとか不可欠性の原則とかいう大原則があるわけでございますが、実際の処理方式というのは二つのやり方に分かれるわけでございます。一つは左側、銀行のシャッターを閉めて破綻処理をやる方式、クローズドバンク・トランザクションなどと言うそうでございます。一方、もう一つの方は、シャッターをあけておいたまま、破綻前処理といいますか、そういうやり方、オープンバンク・アシスタンスと言うそうでございます。
こういったアメリカの制度を参考にしながら、それを全部まねたわけではございませんけれども、今回、銀行の倒産法制の恒久的な制度を構築しようということになったわけでございます。金融国会のときにつくった制度は非常事態対応でございますから、今回、非常事態対応と同時に恒久的な制度、つまり、平時モードに戻り、その後また危機に見舞われるというようなことに対する対応策ですね。ですから、非常時対応と次の危機対応とごちゃまぜになっていることがあるものですから、ちょっと混乱をしているようなところがないわけではございませんけれども、この中で、金融国会のときにも大変議論を呼んだのは、こっちの資本注入、資本増強、オープンバンク・アシスタンスの方なわけでございます。
こっちの方は、アメリカの原則では極めて例外的な原則として位置づけられていたわけでございますし、いまだかつてアメリカで一度も発動されたことはないのでございますが、日本の場合には、冒頭申し上げましたように、とんでもない資産価格の大暴落という事態に見舞われて、こっちの方を多用せざるを得ない状況に追い込まれてしまったわけでございます。したがって、金融健全化法によって資本増強をやった結果、今非常に金融不安というものが遠のき、システミックリスクはもう大丈夫だろう、そういうところまで来たわけでございます。
したがって、もう大丈夫だから資本増強は要らないんだ、こういう意見ももちろんあるわけでございますが、しかし、グローバル資本主義というのは、言ってみれば、資本主義のいい面と同時に、昔の資本主義の非常によくない面も同時にあわせ持っているのですね。例えば、昔の資本主義では恐慌ということはしょっちゅうあったわけでございまして、そういうことを考えれば、きちんと非常時対応は国家の任務として考えておかなければいけないわけでございます。
今回の預保法の改正における危機対応勘定の中で、特に資本増強の必要性についてお聞かせいただきたいと思います。
宮
宮澤喜一#14
○宮澤国務大臣 冒頭に、平成九年の秋の危機のことについてお話がございまして、あのときには私も御一緒に党の方で働いておりまして、渡辺委員の先見性とエキスパティーズに非常にみんながお世話になった。この危機の打開、脱却について非常なお働きをされたことを思い出すわけでございます。
それで、今おっしゃいましたような規定でございますが、あれからきょうまで経験したようなことは、我々はもう一遍あろうとは思いませんけれども、しかし、俗に、のど元過ぐれば熱さを忘るるということもございますから、やはり近代国家としてはこういうような規定を持っておくことが一つの見識であろう。持つか持たないかというのは判断の問題でございますが、やはり持っておいた方がいいであろう。ただ、その発動の条件は極めて重くしておきまして、万一のときに、しかし非常に重いプロセスを経てのみ発動できる、こういうものとして、今、渡辺委員の言われましたような、考えられることを大体ここで整備して万一の場合に備えた、そういう考え方でございます。
この発言だけを見る →それで、今おっしゃいましたような規定でございますが、あれからきょうまで経験したようなことは、我々はもう一遍あろうとは思いませんけれども、しかし、俗に、のど元過ぐれば熱さを忘るるということもございますから、やはり近代国家としてはこういうような規定を持っておくことが一つの見識であろう。持つか持たないかというのは判断の問題でございますが、やはり持っておいた方がいいであろう。ただ、その発動の条件は極めて重くしておきまして、万一のときに、しかし非常に重いプロセスを経てのみ発動できる、こういうものとして、今、渡辺委員の言われましたような、考えられることを大体ここで整備して万一の場合に備えた、そういう考え方でございます。
渡
渡辺喜美#15
○渡辺(喜)委員 アメリカの制度でも、これは非常に柔軟対応ができる仕組みになっておるのですね。預金保険機構、FDICの長官が、これは財務長官と相談するのでしょうか、最終的に大統領の号令一下、非常に柔軟対応ができる仕組みになっているわけでございます。
したがって、危機というのは、これはいつどのような形で起こってくるか、わかっていれば苦労はないのですね。ですから、余りがちがちの要件でがんじがらめにしてしまうと柔軟対応ができないという側面もあるわけでございますから、今回のこの法案は、そういったところについては、非常にある意味で柔軟対応ができる仕組みになっていると思いますので、その点で私は評価をしておるわけでございます。
今回、一連の銀行の、銀行だけではなくて預金取り扱い金融機関、小さなところまで含めて我々が考えておる次の未来というものは、まずペイオフというものは解禁をしていきましょうと、これは、言うまでもありませんけれども、預金者に自己責任を持っていただくということであります。
第二に、金融機関の破綻を未然に防止する必要があるということであって、そのためには市場規律をより一層働かせて強靱な金融システムをつくるということ、そして金融監督当局の監督検査、早期是正、早期発見、早期治療、こういうことに努めること、そして金融機関の破綻が起こった場合には預金保険を発動して迅速な処理を行うということでございます。そういった枠組みにしてあるわけですね。
第三に、預金保険制度のあり方については、基本的に、先ほども申し上げたように、小さな預金保険制度を目指すべきである、こういう発想が根底にあるわけでございます。
第四には、金融機関の破綻処理の仕組みについてでありますが、再生の見込みのない金融機関については早期に処理する、その際コストのより小さな方法を選択する。
こういったことが基本的な発想になっていると理解をいたしております。
そこで、アメリカのやり方でもありますように、PアンドA、資産と負債の一括譲渡というやり方がございます。これは、金曜日に裁判所に駆け込んで月曜日にはもう別の受け皿に貸付金と預金を一括譲渡ができるという、いわば小さな金融機関向けの破綻処理と理解をしておりますけれども、今回の法律では、一括譲渡の中で、営業の一部譲渡の場合の資金援助についても規定をしているわけでございます。
一部譲渡ということになりますと、これは受け皿の方にとっていいとこ取りになりはせぬか、そういう心配があるわけですね。ですから、受け皿の方の金融機関には通常のリスクぐらいはちゃんととってもらわないと困りますよと。金融機関が全くノーリスクでやろうというのは、これはモラルハザード以外の何物でもないわけでございますから、そういったいいとこ取りになりはせぬかという心配についてはいかがでございましょうか。
〔根本委員長代理退席、委員長着席〕
この発言だけを見る →したがって、危機というのは、これはいつどのような形で起こってくるか、わかっていれば苦労はないのですね。ですから、余りがちがちの要件でがんじがらめにしてしまうと柔軟対応ができないという側面もあるわけでございますから、今回のこの法案は、そういったところについては、非常にある意味で柔軟対応ができる仕組みになっていると思いますので、その点で私は評価をしておるわけでございます。
今回、一連の銀行の、銀行だけではなくて預金取り扱い金融機関、小さなところまで含めて我々が考えておる次の未来というものは、まずペイオフというものは解禁をしていきましょうと、これは、言うまでもありませんけれども、預金者に自己責任を持っていただくということであります。
第二に、金融機関の破綻を未然に防止する必要があるということであって、そのためには市場規律をより一層働かせて強靱な金融システムをつくるということ、そして金融監督当局の監督検査、早期是正、早期発見、早期治療、こういうことに努めること、そして金融機関の破綻が起こった場合には預金保険を発動して迅速な処理を行うということでございます。そういった枠組みにしてあるわけですね。
第三に、預金保険制度のあり方については、基本的に、先ほども申し上げたように、小さな預金保険制度を目指すべきである、こういう発想が根底にあるわけでございます。
第四には、金融機関の破綻処理の仕組みについてでありますが、再生の見込みのない金融機関については早期に処理する、その際コストのより小さな方法を選択する。
こういったことが基本的な発想になっていると理解をいたしております。
そこで、アメリカのやり方でもありますように、PアンドA、資産と負債の一括譲渡というやり方がございます。これは、金曜日に裁判所に駆け込んで月曜日にはもう別の受け皿に貸付金と預金を一括譲渡ができるという、いわば小さな金融機関向けの破綻処理と理解をしておりますけれども、今回の法律では、一括譲渡の中で、営業の一部譲渡の場合の資金援助についても規定をしているわけでございます。
一部譲渡ということになりますと、これは受け皿の方にとっていいとこ取りになりはせぬか、そういう心配があるわけですね。ですから、受け皿の方の金融機関には通常のリスクぐらいはちゃんととってもらわないと困りますよと。金融機関が全くノーリスクでやろうというのは、これはモラルハザード以外の何物でもないわけでございますから、そういったいいとこ取りになりはせぬかという心配についてはいかがでございましょうか。
〔根本委員長代理退席、委員長着席〕
大
大野功統#16
○大野(功)政務次官 先生御指摘のとおり、まさに破綻処理というのは迅速にやらなければいけない、金曜日に破綻しておれば月曜から受け皿銀行がきちっと受け継いでやっていかなければいけない、そのためのPアンドAという考え方でございます。
まず資産と負債を分けて考えてみたいと思うのですが、負債の方は、預金の方は付保預金の部分、これは受け皿銀行にきちっと受け継いでもらわなければなりません。それ以上の部分につきましては、やはり司法手続等できちっと決裁をして、そして幾らまで戻ってくるのだろうか、こういう手続が必要だろうと思いますので、この点は少し時間がかかるのじゃないかと思いますので、これは分けて考える。その場合に資金援助が可能となる、こういう考え方でございます。
それからもう一つ、資産側、貸し付けの方でございますけれども、これは今でも一部引き受けが可能でございます。これは法律によってきちっと書いてございますが、問題点は、要するに何としてでも借り手を保護していかなければいけない、こういう問題点が一つあるわけでございまして、結局、今のやり方というのは、引き受けてくれないところはRCC、整理回収機構できちっと処理していこうというので分離して考えている、こういう考え方でございます。
今回、それに加えて、これが一番大事なところだと思うのですけれども、ロスシェアリングの考え方が入ってまいりました。それは一件ごとに交渉して決定していくのだろうとは思いますけれども、ロスシェアリングという考え方が入れば、それだけ資産サイドも受け皿銀行の方で受け入れやすくなってくるのではないか、そういう意味ではむしろ評価していただきたい、このように私は思っておるところでございます。
この発言だけを見る →まず資産と負債を分けて考えてみたいと思うのですが、負債の方は、預金の方は付保預金の部分、これは受け皿銀行にきちっと受け継いでもらわなければなりません。それ以上の部分につきましては、やはり司法手続等できちっと決裁をして、そして幾らまで戻ってくるのだろうか、こういう手続が必要だろうと思いますので、この点は少し時間がかかるのじゃないかと思いますので、これは分けて考える。その場合に資金援助が可能となる、こういう考え方でございます。
それからもう一つ、資産側、貸し付けの方でございますけれども、これは今でも一部引き受けが可能でございます。これは法律によってきちっと書いてございますが、問題点は、要するに何としてでも借り手を保護していかなければいけない、こういう問題点が一つあるわけでございまして、結局、今のやり方というのは、引き受けてくれないところはRCC、整理回収機構できちっと処理していこうというので分離して考えている、こういう考え方でございます。
今回、それに加えて、これが一番大事なところだと思うのですけれども、ロスシェアリングの考え方が入ってまいりました。それは一件ごとに交渉して決定していくのだろうとは思いますけれども、ロスシェアリングという考え方が入れば、それだけ資産サイドも受け皿銀行の方で受け入れやすくなってくるのではないか、そういう意味ではむしろ評価していただきたい、このように私は思っておるところでございます。
渡
渡辺喜美#17
○渡辺(喜)委員 とにかく、借り手が困るような制度にしてしまうと非常に問題があるわけでして、今総括政務次官がおっしゃったような事後的な損失補てん、ロスシェアリングを行うことを可能にするというのはグッドアイデアであるというふうに思います。
いずれにしても、いわば灰色債権について、こういうものを引き取っても、これは灰色債権が正常債権になるということだってあり得るわけですから、そういうときにはもうかるんだ、こういうことがあったっていいわけなんですね。ですから、そのあたりのインセンティブももしかしたら考えていく必要があるのかもしれません。
いずれにしても、そういったことは迅速に行う必要があるわけで、とにかく長い間放置しておくとますます国民負担がふえてしまうということが長銀や日債銀のケースでわかったわけでございます。長銀なども本当はつぶさない方がよかったのですね、私に言わせれば。つぶした結果、魚でも生きている魚の方が価値があるのですね。死んだ魚というのはやはり安くなってしまうのですね。
それと同じように、銀行も殺してしまうとどんどん資産が劣化していって、結局それは国民負担になって返ってくるということがわかってしまったわけなんですね。ですから、そういうことも非常に大事な発想として考えていかなければいけないと私は思うのでございます。
そこで、監督当局にお尋ねいたしますけれども、平成十一年九月の中間決算における不良債権のディスクロージャーというのがことしの一月ぐらいに出されているわけでございますが、この数字を見てみますと、余り不良債権が減っていないんじゃないのかという感じなんですね。自己査定の分類債権でいきますと大体六十兆円ぐらいになるのかな、これはほとんど減っていないのですね。一方、業務純益の方はどうかというと、これは年々減り続けているわけですね。
ですから、けさの新聞の一面トップは地価は相変わらず値下がりしておる、大都市の一部では下げどまったようなところもないわけじゃないけれども、全国ベースでは相変わらず地価は値下がりし続けておるということになると、ロス率は逆に高くなってきているのじゃないのかということなんですね。
業務純益が減り続けているとなると、償却の原資はだんだん少なくなってきてしまっているのじゃないのかということなんですね。株が今二万円ぐらいですから、何とかよかったよかったみたいな雰囲気がありますけれども、こういう業務純益が減り続けておる、貸し出しも減り続けておるという状況のもとで、一体不良債権の処理に何年ぐらいかかるんだろう、これは数字を見れば大体計算できるのですね。
例えばこの六十兆のうち仮にロスが十兆ぐらいだということになりますと、不良債権の処理能力が二、三兆円としますと大体五年ぐらいかかる、ロスが二十兆円ということになりますとこれは十年かかっちゃう、こういうことになるのですね。このあたりはどのような御認識でございましょうか。
この発言だけを見る →いずれにしても、いわば灰色債権について、こういうものを引き取っても、これは灰色債権が正常債権になるということだってあり得るわけですから、そういうときにはもうかるんだ、こういうことがあったっていいわけなんですね。ですから、そのあたりのインセンティブももしかしたら考えていく必要があるのかもしれません。
いずれにしても、そういったことは迅速に行う必要があるわけで、とにかく長い間放置しておくとますます国民負担がふえてしまうということが長銀や日債銀のケースでわかったわけでございます。長銀なども本当はつぶさない方がよかったのですね、私に言わせれば。つぶした結果、魚でも生きている魚の方が価値があるのですね。死んだ魚というのはやはり安くなってしまうのですね。
それと同じように、銀行も殺してしまうとどんどん資産が劣化していって、結局それは国民負担になって返ってくるということがわかってしまったわけなんですね。ですから、そういうことも非常に大事な発想として考えていかなければいけないと私は思うのでございます。
そこで、監督当局にお尋ねいたしますけれども、平成十一年九月の中間決算における不良債権のディスクロージャーというのがことしの一月ぐらいに出されているわけでございますが、この数字を見てみますと、余り不良債権が減っていないんじゃないのかという感じなんですね。自己査定の分類債権でいきますと大体六十兆円ぐらいになるのかな、これはほとんど減っていないのですね。一方、業務純益の方はどうかというと、これは年々減り続けているわけですね。
ですから、けさの新聞の一面トップは地価は相変わらず値下がりしておる、大都市の一部では下げどまったようなところもないわけじゃないけれども、全国ベースでは相変わらず地価は値下がりし続けておるということになると、ロス率は逆に高くなってきているのじゃないのかということなんですね。
業務純益が減り続けているとなると、償却の原資はだんだん少なくなってきてしまっているのじゃないのかということなんですね。株が今二万円ぐらいですから、何とかよかったよかったみたいな雰囲気がありますけれども、こういう業務純益が減り続けておる、貸し出しも減り続けておるという状況のもとで、一体不良債権の処理に何年ぐらいかかるんだろう、これは数字を見れば大体計算できるのですね。
例えばこの六十兆のうち仮にロスが十兆ぐらいだということになりますと、不良債権の処理能力が二、三兆円としますと大体五年ぐらいかかる、ロスが二十兆円ということになりますとこれは十年かかっちゃう、こういうことになるのですね。このあたりはどのような御認識でございましょうか。
乾
乾文男#18
○乾政府参考人 お答えいたします。
十一年九月末のその不良債権の数字、今先生、六十兆ということで、恐らく自己査定の数字でおっしゃったわけでございますけれども、自己査定の数字で全国の銀行を見ますと、二から四分類の合計額が六十二・一兆円となっておりまして、三月末が六十四・三兆円でございましたから、二兆円強の減少というふうになっているわけでございます。とりわけ三分類につきましては、不良債権処理の進捗によりまして、三兆二千億円から二兆六千億円に減少しているところでございます。
今のは全国銀行でございますけれども、主要十七行で見ますと、二分類債権、今約六十兆とおっしゃいましたものが、主要行では二分類が三十七兆七千億円でございます。それからさらに、三分類が一兆九千億円、四分類が四百億円というふうになっているわけで、合計三十九兆六千億円でございますけれども、この数字も十一年三月に比べまして二兆円の減少となっているわけでございます。三分類、四分類の額につきましては、これは銀行が企業会計原則に基づきまして適切な償却、引き当てを行った後の数字でございますので、これはさらに償却、引き当てをすべきものではないことに留意する必要があるかと思います。
そこで、御指摘の二分類債権でございますけれども、二分類債権は、通常は各行において債権管理上注意を怠らなければ損失が発生をしないものでありますことから、これを直ちに不良債権として認識することは適当でないと考えております。
しからば、二分類債権から生じ得るロスをどのように見込み、どのように対応しているかというお尋ねでございましたけれども、なかなか一律に計算するのは困難でございますけれども、一定の仮定を置きますと、全国の銀行の要注意先二分類から年間に発生しております貸し倒れの実績率、先生のおっしゃるロス率といいますものは、約三%、三・一%程度でございます。そこで、今申しました主要行三十七兆七千億円の二分類がすべて要注意先といたしまして、これに今申しました三・一%を乗じますと、年間に確率として生じ得るロス額が一兆二千億円、二分類から生じますロス額が一兆二千億円ということになるわけでございます。
他方、主要行の業務純益でございますけれども、御指摘のように、一時に比べますと大幅に業務純益が減少しておりますけれども、この九月期の中間決算を十一月に発表しましたときの十一年度の通期の見込みを見ますと、主要行の業務純益の合計は三兆二千億円に、ややこれまでよりは回復した数字を見込んでいるということでございます。
それから、有価証券の含み益、御指摘ありましたけれども、九月中間決算時、日経平均が一万七千円台のときに、主要行の含み益が六兆二千億円というふうになってございまして、この時点での計数を前提にする限りは、不良債権への対応は十分対応可能な数字になっているというふうに考えております。
ただ、今後の景気や地価の動向によりまして、あるいは個別債務者の業況によりまして不良債権というのは随時発生していく可能性があるものでございますことから、監督当局といたしましても、各金融機関におきまして、今後ともそうした地価あるいは債務者の業況の動向に十分注意を払いながら、適切な償却、引き当てを行っていくことを求めているところでございます。
この発言だけを見る →十一年九月末のその不良債権の数字、今先生、六十兆ということで、恐らく自己査定の数字でおっしゃったわけでございますけれども、自己査定の数字で全国の銀行を見ますと、二から四分類の合計額が六十二・一兆円となっておりまして、三月末が六十四・三兆円でございましたから、二兆円強の減少というふうになっているわけでございます。とりわけ三分類につきましては、不良債権処理の進捗によりまして、三兆二千億円から二兆六千億円に減少しているところでございます。
今のは全国銀行でございますけれども、主要十七行で見ますと、二分類債権、今約六十兆とおっしゃいましたものが、主要行では二分類が三十七兆七千億円でございます。それからさらに、三分類が一兆九千億円、四分類が四百億円というふうになっているわけで、合計三十九兆六千億円でございますけれども、この数字も十一年三月に比べまして二兆円の減少となっているわけでございます。三分類、四分類の額につきましては、これは銀行が企業会計原則に基づきまして適切な償却、引き当てを行った後の数字でございますので、これはさらに償却、引き当てをすべきものではないことに留意する必要があるかと思います。
そこで、御指摘の二分類債権でございますけれども、二分類債権は、通常は各行において債権管理上注意を怠らなければ損失が発生をしないものでありますことから、これを直ちに不良債権として認識することは適当でないと考えております。
しからば、二分類債権から生じ得るロスをどのように見込み、どのように対応しているかというお尋ねでございましたけれども、なかなか一律に計算するのは困難でございますけれども、一定の仮定を置きますと、全国の銀行の要注意先二分類から年間に発生しております貸し倒れの実績率、先生のおっしゃるロス率といいますものは、約三%、三・一%程度でございます。そこで、今申しました主要行三十七兆七千億円の二分類がすべて要注意先といたしまして、これに今申しました三・一%を乗じますと、年間に確率として生じ得るロス額が一兆二千億円、二分類から生じますロス額が一兆二千億円ということになるわけでございます。
他方、主要行の業務純益でございますけれども、御指摘のように、一時に比べますと大幅に業務純益が減少しておりますけれども、この九月期の中間決算を十一月に発表しましたときの十一年度の通期の見込みを見ますと、主要行の業務純益の合計は三兆二千億円に、ややこれまでよりは回復した数字を見込んでいるということでございます。
それから、有価証券の含み益、御指摘ありましたけれども、九月中間決算時、日経平均が一万七千円台のときに、主要行の含み益が六兆二千億円というふうになってございまして、この時点での計数を前提にする限りは、不良債権への対応は十分対応可能な数字になっているというふうに考えております。
ただ、今後の景気や地価の動向によりまして、あるいは個別債務者の業況によりまして不良債権というのは随時発生していく可能性があるものでございますことから、監督当局といたしましても、各金融機関におきまして、今後ともそうした地価あるいは債務者の業況の動向に十分注意を払いながら、適切な償却、引き当てを行っていくことを求めているところでございます。
渡
渡辺喜美#19
○渡辺(喜)委員 この間、会社更生法の申請をして、何かきのうかおとといどこかの外資系に引き取られるという長崎屋、これは二分類だったようですね。ですから、そういうことを考えますと、これから民事再生法が四月一日から施行されるわけです。特定調停制度は、もう既に二月から施行されております。したがって、これは思わざる負担がかかってきかねない、そういう状況があるわけでございますから、監督当局としては十分に注意を払ってもらいたいと思うのでございます。
時間がなくなってしまいましたので、質問をはしょらざるを得ません。
早期健全化法に基づいて中小企業向けの貸し出しの増加目標を出させておるのですが、これは三兆円の目標なのに、中間決算では七千億円しか達成していない、こういう状況なんですね。今、再編統合が進んでおりますから、こういうことが下方修正されることのないように、ひとつ十分に注意を払って監督していっていただきたいと思います。
最後に、日本銀行に、きょうは政策決定会合の真っ最中だということなので、黒田理事さんにおいでいただいておりますが、長期金利、これがどうも何か、管理相場だから仕掛けてやれ、こういうことをたくらんでいる人がいるといううわさを新聞で読んだものですから。
この点について、長期金利が一パー台であればそんなに問題はないけれども、二パーを超えてとんとん拍子に三%に行っちゃったなどということになりますと、円は恐らく百円を突破して進んでいっちゃいますし、これは非常によくない、悪い金利上昇になるのですね。体が温まって体温が高くなって金利が上がっていくというのであれば、それは悪くない金利上昇でありますけれども、よくない金利上昇が起こったときに、日本銀行はどう対応するおつもりなんですか。
この発言だけを見る →時間がなくなってしまいましたので、質問をはしょらざるを得ません。
早期健全化法に基づいて中小企業向けの貸し出しの増加目標を出させておるのですが、これは三兆円の目標なのに、中間決算では七千億円しか達成していない、こういう状況なんですね。今、再編統合が進んでおりますから、こういうことが下方修正されることのないように、ひとつ十分に注意を払って監督していっていただきたいと思います。
最後に、日本銀行に、きょうは政策決定会合の真っ最中だということなので、黒田理事さんにおいでいただいておりますが、長期金利、これがどうも何か、管理相場だから仕掛けてやれ、こういうことをたくらんでいる人がいるといううわさを新聞で読んだものですから。
この点について、長期金利が一パー台であればそんなに問題はないけれども、二パーを超えてとんとん拍子に三%に行っちゃったなどということになりますと、円は恐らく百円を突破して進んでいっちゃいますし、これは非常によくない、悪い金利上昇になるのですね。体が温まって体温が高くなって金利が上がっていくというのであれば、それは悪くない金利上昇でありますけれども、よくない金利上昇が起こったときに、日本銀行はどう対応するおつもりなんですか。
黒
黒田巖#20
○黒田参考人 お答えさせていただきます。
ただいま先生から御指摘がございましたとおり、現在までのところ、長期金利、最近では長期国債の流通利回りで見まして大体一・八%台を中心にして総じて安定して推移しております。
今、先生から御指摘の点は、仮にこういうものが今までと非常に違う動きをしたときを想定しての御質問かと思いますが、先生も先ほど御指摘ありましたように、金利がどういうことで上がっているのかという点につきまして、やはりしっかりと検討していくということが第一であろうと考えております。
先生、先ほど、よくない金利上昇というお言葉がございましたが、どういうことで金利が上がっているのか。例えば、これから景気に対する市場の見方が強くなってまいりますと金利は上方圧力がかかってくると思いますけれども、こういうことが仮に生じたといたしますと、これはある意味では、先生が先ほど御心配のような金利上昇とはまた違ったものであろうというふうに思います。
こういうような動きに対しましては、金利の上がった原因、何が背景であるかということを見きわめていくということから始めまして、金融政策決定会合において御議論の上、対応をしていく、こういうふうに理解しております。
この発言だけを見る →ただいま先生から御指摘がございましたとおり、現在までのところ、長期金利、最近では長期国債の流通利回りで見まして大体一・八%台を中心にして総じて安定して推移しております。
今、先生から御指摘の点は、仮にこういうものが今までと非常に違う動きをしたときを想定しての御質問かと思いますが、先生も先ほど御指摘ありましたように、金利がどういうことで上がっているのかという点につきまして、やはりしっかりと検討していくということが第一であろうと考えております。
先生、先ほど、よくない金利上昇というお言葉がございましたが、どういうことで金利が上がっているのか。例えば、これから景気に対する市場の見方が強くなってまいりますと金利は上方圧力がかかってくると思いますけれども、こういうことが仮に生じたといたしますと、これはある意味では、先生が先ほど御心配のような金利上昇とはまた違ったものであろうというふうに思います。
こういうような動きに対しましては、金利の上がった原因、何が背景であるかということを見きわめていくということから始めまして、金融政策決定会合において御議論の上、対応をしていく、こういうふうに理解しております。
渡
渡辺喜美#21
○渡辺(喜)委員 とにかく、国家戦略を考えてやっていただきたいのですね。自分の庭先だけきれいにしておく、こういう発想ではだめなんです。もうこれ以上は言いません。これ以上具体的に言うと、また政治家が日本銀行に圧力をかけたと言われますから言いませんけれども、そういう場合にどういう防戦ができるかということをぜひ考えておいてください。
以上、質問を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →以上、質問を終わります。ありがとうございました。
金
石
石井啓一#23
○石井(啓)委員 公明党・改革クラブの石井啓一でございます。
今回の預金保険法、保険業法の改正案の審議が開始されているわけでありますけれども、私は個人的に大変感慨深いものがございます。
といいますのは、私、この大蔵委員会の理事を平成十年の通常国会からさせていただいているわけですが、前年の秋の山一証券、拓銀の破綻の大変な金融危機を迎えて、ジャパン・プレミアムも大変なプレミアムの量になりまして、この十年の通常国会は、大変異例なことでありましたけれども、予算の審議の前に金融二法を審議しまして、交付国債十兆円で、七兆円を預金の全額保護のために、また三兆円は、このとき初めて資本注入を行う枠組みをつくったわけでございます。佐々波委員会をそのときつくったわけでありますが、そういうことがございました。また、その通常国会では、金融システム改革法もやはり審議を行いまして、その中で保険のセーフティーネットも充実をさせたわけでございます。
その後、平成十年の春から長銀問題が出てまいりまして、御承知のとおり、この年の夏から秋にかけて金融国会が開かれました。金融再生法、金融早期健全化法、こういう大きな法律を成立させました。また、今回のこの預金保険法の改正法、保険業法の改正法ということで、恐らく今後の預金あるいは保険のセーフティーネット、あるいは破綻処理の仕組みについては恒久的な仕組みができる、こういうことになると思いますので、ある意味では金融システム安定化のための初めから中間、そして最後まで、一連ずっと担当させていただいた、非常に貴重な経験をさせていただいているということで、非常に感慨深いものがございます。
預金、保険ともに非常に国民生活に密接に関係する問題でございますから、この大蔵委員会でも、充実した中にも円滑な審議で、ぜひ法律の早期制定ということで期待をしているところでございます。
それでは、今回の預金保険法の改正案でございますけれども、まず、ペイオフ解禁の一年延期について私どもの立場を申し上げておきたいと思いますけれども、昨年末、与党三党の政策責任者の間で、今後、中小企業対策に万全を期すなど、我が国の経済を確実な安定軌道に乗せるためには、一部の金融機関においてはさらに改善を必要とするところがある等の理由によりまして、ペイオフについては、さらに一年これを凍結することが適当である、こういうふうに合意をしたわけでございます。
私もこの検討の中に一員として入らせていただきましたけれども、最終的にはやはり信用組合の問題が焦点になりました。
ことしの四月から信用組合の監督権限が国に移る。当然のことながら、これまでも都道府県で検査をやってきたわけでありますが、やはり、国に監督権限が移るという中で、国がきちんと検査をもう一度全部やり直さなければいけない、こういうことでございまして、信用組合の三月末決算がまとまるのが大体六月ということで、七月から一斉に財務局あるいは金融監督庁で検査を行う。
お話を聞きますと、平成十二年度中に大体検査は全部終わるということのようでございますけれども、検査をした後に、その検査結果を踏まえて、場合によっては早期是正措置を出す。あるいは、経営の健全化、立ち直る可能性がもうない、こういうところについては破綻処理を行う。また、場合によっては、今回の改正案の中で措置されましたように、公的な資本注入を行う。こういった処置を行って、信用組合まで含めて金融システムをきちんと健全化させようということですが、それが平成十三年の三月末までに時間的に間に合うかどうか、これが焦点の議論になりまして、議論の結果、信用組合まで含めて金融システムの安定化に万全を期すためには、やはり一年間さらに必要であろう、こういう結論になったものでございます。
当初のペイオフを予定していた平成十三年の四月からこれが実施できればそれにこしたことはないわけでございまして、私どもも当初そういうふうに主張してきたわけでございますけれども、このペイオフを解禁するということのためには、それまでにやはりきちんと準備を万端に整えておかなければならない。もしその準備が整わない段階でペイオフを迎えるということになると、預金者に不安を抱かせる、ひいては経営不安を抱えるような金融機関から預金が流出することがあり得る、それは小さな金融機関のみならず日本の金融システムにも波及するかもしれない、そういうことの懸念は否定できなかったわけでございまして、やはり、預金者、国民の皆様に安心してペイオフ解禁を迎えていただくためには準備を万全にしなければならない、そのための一年間の延期はやむを得ない、最終的には私どももそういうふうに判断をしたところでございます。
このペイオフ解禁を一年間延期したことについてはいろいろな批判があることも承知をしております。代表的な批判は、これによって政府への信任が落ちるといいますか、我が国の経済金融行政に対する信頼が失墜する、こういう批判もございましたけれども、その後のマーケットの反応を見ますと、これは非常に冷静な反応を受けておりまして、そういう心配は杞憂に終わった。現段階でいうと、むしろ、ペイオフ解禁を一年前倒しといいますか、もとどおりやりますよ、そういうふうにした方が恐らくマーケットは非常に混乱するんじゃないかな、現時点ではそういうふうに思います。
また、一年延期したことによりまして国民負担が多くなるんじゃないか、こういう指摘もございますけれども、よく考えてみますと、まず都銀それから地銀、第二地銀については、これは当初予定どおり平成十三年三月末までに公的資本注入の仕組みは終わる。これに象徴されますように、当初の予定どおり大体健全化は達成させる、こういうことでございますので、第二地銀までは大体問題ないと思う。あと協同組織金融機関、これは経営の強化、再編淘汰というのはこれから行うわけでございますけれども、これに要する公的資金はどれぐらい必要なのか。これは、一年間延期することによって公的資金がふえるということではなくて、どこまで徹底して淘汰再編を行うか、このことによって公的資金の投入量というのは結果として決まってくるわけですから、延びたということによって公的資金がふえるということは、これはもうないと思うのですね。
もう一つ、ペイオフ解禁を延長した一年の間に破綻する金融機関、これは、ペイオフを超えて預金を全額保護する分、公的資金がふえるのではないか、こういう主張もあると思うのですけれども、先ほども申し上げましたように、ペイオフというのは当然それまでに準備を万端にして迎えるということですから、ペイオフ解禁後早々、金融機関が相次いで破綻するというようなことは余り考えられないわけでございます。そういった意味からも、一年延期により国民負担が大幅にふえるということはないのであろう、私はこういうふうに思っているところなのでございます。
政府のかわりに私がいろいろと言うこともないのですけれども、これから質問に入らせていただきます。
まず、金融再生委員長にお伺いをいたすわけでございますが、ペイオフ解禁を一年間延期したということによりまして、金融システムを健全化しよう、安定化しようというような金融改革の機運が緩むのじゃないのか、こういう懸念がございます。私は、これは決してあってはならないことだと思うのですね。
当然のことながら、金融機関は、金融ビッグバンという厳しい環境を生き延びるために、みずから経営努力をやっていかなければならないと思いますし、政府においても、金融機関の健全化に対する監督指導というのは、決して手を緩めることなく、やはりきちんとやっていかなければならないと思います。金融再生法の趣旨にございますように、経営の健全性の確保が困難な金融機関は存続させない、こういう厳しい手で監督指導をきちんとやっていただきたい。金融システムの構造改革、安定化にやはり全力で取り組まなければならない、こういうふうに考えているわけでございまして、具体的なお取り組みについて、ぜひお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →今回の預金保険法、保険業法の改正案の審議が開始されているわけでありますけれども、私は個人的に大変感慨深いものがございます。
といいますのは、私、この大蔵委員会の理事を平成十年の通常国会からさせていただいているわけですが、前年の秋の山一証券、拓銀の破綻の大変な金融危機を迎えて、ジャパン・プレミアムも大変なプレミアムの量になりまして、この十年の通常国会は、大変異例なことでありましたけれども、予算の審議の前に金融二法を審議しまして、交付国債十兆円で、七兆円を預金の全額保護のために、また三兆円は、このとき初めて資本注入を行う枠組みをつくったわけでございます。佐々波委員会をそのときつくったわけでありますが、そういうことがございました。また、その通常国会では、金融システム改革法もやはり審議を行いまして、その中で保険のセーフティーネットも充実をさせたわけでございます。
その後、平成十年の春から長銀問題が出てまいりまして、御承知のとおり、この年の夏から秋にかけて金融国会が開かれました。金融再生法、金融早期健全化法、こういう大きな法律を成立させました。また、今回のこの預金保険法の改正法、保険業法の改正法ということで、恐らく今後の預金あるいは保険のセーフティーネット、あるいは破綻処理の仕組みについては恒久的な仕組みができる、こういうことになると思いますので、ある意味では金融システム安定化のための初めから中間、そして最後まで、一連ずっと担当させていただいた、非常に貴重な経験をさせていただいているということで、非常に感慨深いものがございます。
預金、保険ともに非常に国民生活に密接に関係する問題でございますから、この大蔵委員会でも、充実した中にも円滑な審議で、ぜひ法律の早期制定ということで期待をしているところでございます。
それでは、今回の預金保険法の改正案でございますけれども、まず、ペイオフ解禁の一年延期について私どもの立場を申し上げておきたいと思いますけれども、昨年末、与党三党の政策責任者の間で、今後、中小企業対策に万全を期すなど、我が国の経済を確実な安定軌道に乗せるためには、一部の金融機関においてはさらに改善を必要とするところがある等の理由によりまして、ペイオフについては、さらに一年これを凍結することが適当である、こういうふうに合意をしたわけでございます。
私もこの検討の中に一員として入らせていただきましたけれども、最終的にはやはり信用組合の問題が焦点になりました。
ことしの四月から信用組合の監督権限が国に移る。当然のことながら、これまでも都道府県で検査をやってきたわけでありますが、やはり、国に監督権限が移るという中で、国がきちんと検査をもう一度全部やり直さなければいけない、こういうことでございまして、信用組合の三月末決算がまとまるのが大体六月ということで、七月から一斉に財務局あるいは金融監督庁で検査を行う。
お話を聞きますと、平成十二年度中に大体検査は全部終わるということのようでございますけれども、検査をした後に、その検査結果を踏まえて、場合によっては早期是正措置を出す。あるいは、経営の健全化、立ち直る可能性がもうない、こういうところについては破綻処理を行う。また、場合によっては、今回の改正案の中で措置されましたように、公的な資本注入を行う。こういった処置を行って、信用組合まで含めて金融システムをきちんと健全化させようということですが、それが平成十三年の三月末までに時間的に間に合うかどうか、これが焦点の議論になりまして、議論の結果、信用組合まで含めて金融システムの安定化に万全を期すためには、やはり一年間さらに必要であろう、こういう結論になったものでございます。
当初のペイオフを予定していた平成十三年の四月からこれが実施できればそれにこしたことはないわけでございまして、私どもも当初そういうふうに主張してきたわけでございますけれども、このペイオフを解禁するということのためには、それまでにやはりきちんと準備を万端に整えておかなければならない。もしその準備が整わない段階でペイオフを迎えるということになると、預金者に不安を抱かせる、ひいては経営不安を抱えるような金融機関から預金が流出することがあり得る、それは小さな金融機関のみならず日本の金融システムにも波及するかもしれない、そういうことの懸念は否定できなかったわけでございまして、やはり、預金者、国民の皆様に安心してペイオフ解禁を迎えていただくためには準備を万全にしなければならない、そのための一年間の延期はやむを得ない、最終的には私どももそういうふうに判断をしたところでございます。
このペイオフ解禁を一年間延期したことについてはいろいろな批判があることも承知をしております。代表的な批判は、これによって政府への信任が落ちるといいますか、我が国の経済金融行政に対する信頼が失墜する、こういう批判もございましたけれども、その後のマーケットの反応を見ますと、これは非常に冷静な反応を受けておりまして、そういう心配は杞憂に終わった。現段階でいうと、むしろ、ペイオフ解禁を一年前倒しといいますか、もとどおりやりますよ、そういうふうにした方が恐らくマーケットは非常に混乱するんじゃないかな、現時点ではそういうふうに思います。
また、一年延期したことによりまして国民負担が多くなるんじゃないか、こういう指摘もございますけれども、よく考えてみますと、まず都銀それから地銀、第二地銀については、これは当初予定どおり平成十三年三月末までに公的資本注入の仕組みは終わる。これに象徴されますように、当初の予定どおり大体健全化は達成させる、こういうことでございますので、第二地銀までは大体問題ないと思う。あと協同組織金融機関、これは経営の強化、再編淘汰というのはこれから行うわけでございますけれども、これに要する公的資金はどれぐらい必要なのか。これは、一年間延期することによって公的資金がふえるということではなくて、どこまで徹底して淘汰再編を行うか、このことによって公的資金の投入量というのは結果として決まってくるわけですから、延びたということによって公的資金がふえるということは、これはもうないと思うのですね。
もう一つ、ペイオフ解禁を延長した一年の間に破綻する金融機関、これは、ペイオフを超えて預金を全額保護する分、公的資金がふえるのではないか、こういう主張もあると思うのですけれども、先ほども申し上げましたように、ペイオフというのは当然それまでに準備を万端にして迎えるということですから、ペイオフ解禁後早々、金融機関が相次いで破綻するというようなことは余り考えられないわけでございます。そういった意味からも、一年延期により国民負担が大幅にふえるということはないのであろう、私はこういうふうに思っているところなのでございます。
政府のかわりに私がいろいろと言うこともないのですけれども、これから質問に入らせていただきます。
まず、金融再生委員長にお伺いをいたすわけでございますが、ペイオフ解禁を一年間延期したということによりまして、金融システムを健全化しよう、安定化しようというような金融改革の機運が緩むのじゃないのか、こういう懸念がございます。私は、これは決してあってはならないことだと思うのですね。
当然のことながら、金融機関は、金融ビッグバンという厳しい環境を生き延びるために、みずから経営努力をやっていかなければならないと思いますし、政府においても、金融機関の健全化に対する監督指導というのは、決して手を緩めることなく、やはりきちんとやっていかなければならないと思います。金融再生法の趣旨にございますように、経営の健全性の確保が困難な金融機関は存続させない、こういう厳しい手で監督指導をきちんとやっていただきたい。金融システムの構造改革、安定化にやはり全力で取り組まなければならない、こういうふうに考えているわけでございまして、具体的なお取り組みについて、ぜひお伺いをしたいと思います。
谷
谷垣禎一#24
○谷垣国務大臣 きょう、この委員会でお答えをすることを考えておりました大体の内容は、今、石井委員からおっしゃっていただいたような気がいたします。
それで、一年間延期したことによって、金融システムを改革していく熱意が緩んでしまうのではないか、こういう御心配でございました。
石井委員が今、この数年間、この委員会でお取り組みいただいたいろいろなことを振り返ってお話しになりまして、私もずっとその当時のことを思い出していたのですが、確かに、二年前、三年前に比べますと、ああいう早期健全化法や金融再生法を御議論の中でつくっていただいて、ああいうものも使い、官民挙げて努力して、あのときから比べると、全体の金融秩序はうんと安定してきたと思います。
しかし、他方、これからを考えますと、やはり厳しい競争というものも想定されるわけでありますし、また、金融取引の一層の多様化や国際化が進んでいくわけでございますから、こういう競争の激化や、いろいろな新しい条件の中で、気合いを緩めている余裕はないのだろうと私は思います。
そして、各金融機関もその辺のことはよく承知しておりますから、一年間延期によって緩んでくることは決してないだろうと思っておりますし、現にその後も、いろいろな再編の努力や何かが新聞にもいろいろ出ておりますけれども、そういうものが進んできていると思っておりますし、私たちも、そういう動きをできるだけ励まし、また督励していかなければならないと思っております。
私たちがこれからやりますことは、早期健全化法やあるいは金融再生法、それから、今御審議をいただいている改正預金保険法などを使いまして、一年間余裕ができたわけでございますけれども、先ほどおっしゃった協同組織の金融機関等の検査をきちっとやって、そういうところも含めて安心してペイオフの解禁に臨めるように、私たちも全力を挙げて取り組みたいと思っております。
この発言だけを見る →それで、一年間延期したことによって、金融システムを改革していく熱意が緩んでしまうのではないか、こういう御心配でございました。
石井委員が今、この数年間、この委員会でお取り組みいただいたいろいろなことを振り返ってお話しになりまして、私もずっとその当時のことを思い出していたのですが、確かに、二年前、三年前に比べますと、ああいう早期健全化法や金融再生法を御議論の中でつくっていただいて、ああいうものも使い、官民挙げて努力して、あのときから比べると、全体の金融秩序はうんと安定してきたと思います。
しかし、他方、これからを考えますと、やはり厳しい競争というものも想定されるわけでありますし、また、金融取引の一層の多様化や国際化が進んでいくわけでございますから、こういう競争の激化や、いろいろな新しい条件の中で、気合いを緩めている余裕はないのだろうと私は思います。
そして、各金融機関もその辺のことはよく承知しておりますから、一年間延期によって緩んでくることは決してないだろうと思っておりますし、現にその後も、いろいろな再編の努力や何かが新聞にもいろいろ出ておりますけれども、そういうものが進んできていると思っておりますし、私たちも、そういう動きをできるだけ励まし、また督励していかなければならないと思っております。
私たちがこれからやりますことは、早期健全化法やあるいは金融再生法、それから、今御審議をいただいている改正預金保険法などを使いまして、一年間余裕ができたわけでございますけれども、先ほどおっしゃった協同組織の金融機関等の検査をきちっとやって、そういうところも含めて安心してペイオフの解禁に臨めるように、私たちも全力を挙げて取り組みたいと思っております。
石
石井啓一#25
○石井(啓)委員 続きまして、先ほども申し上げましたように、今回の改正案では、協同組織金融機関に対しまして、全国を地区とする連合会のみならず、個々の信用組合あるいは信用金庫等にも優先出資証券の発行を可能といたしまして、さらに、資本増強が容易となるように適用条件を見直すとともに、平成十四年三月末まで資本注入の適用期限を延長する、こういうふうにしております。
これから財務局、監督庁の検査が入るわけですけれども、先ほど申し上げましたように、検査の結果を踏まえて、早期是正措置なり、厳しい場合は淘汰を行うなり、あるいは、今申し上げましたような資本注入の仕組みを使うなりということで、法律上も、平成十四年三月末までには協同組織金融機関も含めて金融システムの安定化が図られる、こういう枠組みになっておるわけでございます。
したがいまして、今回、ペイオフは一年間解禁を延ばしたわけでございますけれども、これをさらに再延期する必要はないだろう、私はこういうふうに思っておりまして、大蔵大臣と金融再生委員長それぞれに、お考えをお聞きしたいと存じます。
この発言だけを見る →これから財務局、監督庁の検査が入るわけですけれども、先ほど申し上げましたように、検査の結果を踏まえて、早期是正措置なり、厳しい場合は淘汰を行うなり、あるいは、今申し上げましたような資本注入の仕組みを使うなりということで、法律上も、平成十四年三月末までには協同組織金融機関も含めて金融システムの安定化が図られる、こういう枠組みになっておるわけでございます。
したがいまして、今回、ペイオフは一年間解禁を延ばしたわけでございますけれども、これをさらに再延期する必要はないだろう、私はこういうふうに思っておりまして、大蔵大臣と金融再生委員長それぞれに、お考えをお聞きしたいと存じます。
宮
谷
石
石井啓一#28
○石井(啓)委員 それでは、今申し上げました協同組織金融機関への資本増強の考え方を、ちょっと金融再生委員長に確認しておきたいと思います。
といいますのは、今までの金融早期健全化法では、資本注入の要件というのは、具体的に申し上げますと、「信用秩序の維持又は企業の活動若しくは雇用の状況に甚大な影響を及ぼす等経済の円滑な運営に極めて重大な支障が生ずるおそれがあること。」ということで、これは非常に重たい要件といいますか、大変危機的な状況を阻止する、こういうことであったかと思っております。
今回の改正案では、協同組織金融機関については、「業務を行っている地域又は分野における資金の円滑な需給及び利用者の利便に大きな支障が生ずるおそれがあること。」これを資本注入の要件としています。すなわち、地域あるいは分野における役割を非常に重視して資本注入を行う、こういうふうに考え方が変わってきているというふうに理解をしております。
私は、これは非常に評価をするところでございますけれども、どういう考え方で資本注入をこれから行っていこうとされるのか、その点について確認をさせていただきたいと存じます。
この発言だけを見る →といいますのは、今までの金融早期健全化法では、資本注入の要件というのは、具体的に申し上げますと、「信用秩序の維持又は企業の活動若しくは雇用の状況に甚大な影響を及ぼす等経済の円滑な運営に極めて重大な支障が生ずるおそれがあること。」ということで、これは非常に重たい要件といいますか、大変危機的な状況を阻止する、こういうことであったかと思っております。
今回の改正案では、協同組織金融機関については、「業務を行っている地域又は分野における資金の円滑な需給及び利用者の利便に大きな支障が生ずるおそれがあること。」これを資本注入の要件としています。すなわち、地域あるいは分野における役割を非常に重視して資本注入を行う、こういうふうに考え方が変わってきているというふうに理解をしております。
私は、これは非常に評価をするところでございますけれども、どういう考え方で資本注入をこれから行っていこうとされるのか、その点について確認をさせていただきたいと存じます。
谷
谷垣禎一#29
○谷垣国務大臣 協同組織金融機関に対する資本注入のあり方につきましては、今御審議をお願いしているこの法案が、法改正を踏まえて、今後、金融再生委員会において議論をしていかなければならないことなんですが、その際、踏まえておかなければならないことは、私は大きく言うと二つなのではないかと思います。
一つは、今石井委員が御指摘されましたように、協同組織金融機関というのは、地域地域で、地域の実情に即した形で活動をされているわけでありますから、資本増強をして、こういう信用組合等の体力を増加して経営基盤を安定させて、その地域における資金供給の円滑化を図っていく。そういう意味での、地域の実情に即した取り扱いというものがやはりなければいけない。これは、大手の銀行とやはり少し違った考えが、その意味では必要になってくるところなんだろうと思います。
ところが、他方、これから検査をすることによって、おいおいこの実情が我々も把握できるだろうと思っておりますが、だからといって、この資本注入というのは毀損してよいものではないわけです。やはり、注入したものが戻ってくるという前提で法の仕組みもでき上がっておりますし、私たちもそれは十分に考えておかなきゃいけないことだろうと思います。ですから、地域の実情に即してといって、では柔軟に、毀損していいかというと、そうはならないので、その二つを踏まえて、どういう要件を整備していくかということであろうと思います。
それ以上のことは、まだ金融再生委員会においても議論はこれからでございますが、その二つが一番の柱であろう、こう思っております。
〔委員長退席、根本委員長代理着席〕
この発言だけを見る →一つは、今石井委員が御指摘されましたように、協同組織金融機関というのは、地域地域で、地域の実情に即した形で活動をされているわけでありますから、資本増強をして、こういう信用組合等の体力を増加して経営基盤を安定させて、その地域における資金供給の円滑化を図っていく。そういう意味での、地域の実情に即した取り扱いというものがやはりなければいけない。これは、大手の銀行とやはり少し違った考えが、その意味では必要になってくるところなんだろうと思います。
ところが、他方、これから検査をすることによって、おいおいこの実情が我々も把握できるだろうと思っておりますが、だからといって、この資本注入というのは毀損してよいものではないわけです。やはり、注入したものが戻ってくるという前提で法の仕組みもでき上がっておりますし、私たちもそれは十分に考えておかなきゃいけないことだろうと思います。ですから、地域の実情に即してといって、では柔軟に、毀損していいかというと、そうはならないので、その二つを踏まえて、どういう要件を整備していくかということであろうと思います。
それ以上のことは、まだ金融再生委員会においても議論はこれからでございますが、その二つが一番の柱であろう、こう思っております。
〔委員長退席、根本委員長代理着席〕