安全保障委員会

2000-11-14 衆議院 全261発言

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会議録情報#0
平成十二年十一月十四日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 高木 義明君
   理事 嘉数 知賢君 理事 金田 英行君
   理事 浜田 靖一君 理事 吉川 貴盛君
   理事 桑原  豊君 理事 島   聡君
   理事 田端 正広君 理事 藤島 正之君
      麻生 太郎君    下地 幹郎君
      菅  義偉君    杉山 憲夫君
     田野瀬良太郎君    高木  毅君
      中山 利生君    中山 正暉君
      仲村 正治君    西川 公也君
      額賀福志郎君    林  幹雄君
      町村 信孝君    松宮  勲君
      宮下 創平君    山崎  拓君
      米田 建三君    伊藤 英成君
      石井  一君    江崎洋一郎君
      大石 尚子君    岡田 克也君
      首藤 信彦君    長妻  昭君
      山田 敏雅君    渡辺  周君
      冬柴 鐵三君    塩田  晋君
      赤嶺 政賢君    山口 富男君
      今川 正美君    東門美津子君
      北村 誠吾君    松浪健四郎君
    …………………………………
   外務大臣         河野 洋平君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      虎島 和夫君
   防衛政務次官       仲村 正治君
   防衛政務次官       鈴木 正孝君
   外務政務次官       荒木 清寛君
   政府参考人
   (警察庁長官)      田中 節夫君
   政府参考人
   (防衛庁防衛局長)    首藤 新悟君
   政府参考人
   (防衛庁運用局長)    北原 巖男君
   政府参考人
   (防衛庁人事教育局長)  柳澤 協二君
   政府参考人
   (防衛庁装備局長)    中村  薫君
   政府参考人
   (国土庁防災局長)    吉井 一弥君
   政府参考人
   (法務大臣官房審議官)  渡邉 一弘君
   政府参考人
   (外務省総合外交政策局長
   )            竹内 行夫君
   政府参考人
   (外務省アジア局長)   槙田 邦彦君
   政府参考人
   (外務省条約局長)    谷内正太郎君
   政府参考人
   (大蔵省理財局次長)   白須 光美君
   安全保障委員会専門員   鈴木 明夫君
    —————————————
委員の異動
十一月十四日
 辞任         補欠選任
  宮下 創平君     町村 信孝君
  谷津 義男君     米田 建三君
  山崎  拓君     林  幹雄君
  伊藤 英成君     山田 敏雅君
同日
 辞任         補欠選任
  林  幹雄君    田野瀬良太郎君
  町村 信孝君     宮下 創平君
  米田 建三君     松宮  勲君
  山田 敏雅君     伊藤 英成君
同日
 辞任         補欠選任
 田野瀬良太郎君     山崎  拓君
  松宮  勲君     谷津 義男君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律案(内閣提出第一六号)

    午前九時開議
     ————◇—————
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高木義明#1
○高木委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官田中節夫君、防衛庁防衛局長首藤新悟君、防衛庁運用局長北原巖男君、防衛庁人事教育局長柳澤協二君、防衛庁装備局長中村薫君、国土庁防災局長吉井一弥君、法務大臣官房審議官渡邉一弘君、外務省総合外交政策局長竹内行夫君、外務省条約局長谷内正太郎君、外務省アジア局長槙田邦彦君及び大蔵省理財局次長白須光美君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高木義明#2
○高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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高木義明#3
○高木委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。渡辺周君。
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渡辺周#4
○渡辺(周)委員 民主党の渡辺でございます。
 まず本日は、民主党として、大変長い時間、六名の委員が質問に立つわけでございまして、トップバッターということでございますので、法案の基本的な部分の順次確認ということも含めながら、質疑を進めていきたいなと思う次第でございます。
 先般の本会議での質疑あるいは与党からの質問にもございました。御案内のとおり、今回政府の提案された法案は、昨年の周辺事態法案の一部であった船舶検査とほぼ同様でございますが、国連安保理決議のほかに旗国の同意が追加されたということが大きな変化であるわけでございます。これは基本的な部分でございまして、大変大事な問題でございまして、まず最初に、この旗国の同意が追加された意味を伺いたい。
 そしてまた、これによってどのような影響が法案にあるのか。具体的に、我が国の行う船舶検査が、昨年の法案において想定していた船舶検査とどのように異なってくるのか。また、そもそもの目的でございます日米安保条約の効果的な運用という部分について、この寄与というものが向上したのか低下したのか、どのように変化があるのかという点について、まず第一点、お尋ねをしたいと思います。
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虎島和夫#5
○虎島国務大臣 お答えをいたします。
 これまでの国会での御審議や与党間の御協議を踏まえ、何らかの事情により国連安保理決議が採択されないような状況においても、周辺事態に際して船舶検査活動を実施することが必要であると判断される場合には、旗国の同意を得てこれに対応する必要があると考えたからであります。
 次に、本法案は、周辺事態安全確保法の政府原案と大きな差異がありませんけれども、船舶検査活動の定義について次のような相違点があります。
 船舶検査活動の実施を要請する国連安保理決議がある場合以外でも、旗国の同意を得ることを前提に船舶検査活動の実施が可能となっていること、当該船舶検査活動の前提となる経済制裁措置については、国連安保理決議に基づくものには限定されないということでございます。
 さらに、本法案は、周辺事態に対応して我が国が実施する船舶検査活動に関し、その実施の態様、手続等を定め、日米安保条約の効果的な運用に寄与し、我が国の平和及び安全の確保に資することを目的としております。
 本法案においては、国連安保理決議が採択されないような状況においても、周辺事態の際に、船舶検査活動の実施が必要であると判断される場合には、旗国の同意を得てこれを実施することができることとされております。旗国の同意を得て船舶検査活動を実施することが可能になることは、本法案の目的に資するものと考えております。
 以上であります。
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渡辺周#6
○渡辺(周)委員 そういう形のお答えをいただきまして、この質疑についてはこれまでも繰り返されてきたところでありますが、いわゆる旗国の同意を求めるということについてちょっとお尋ねをするわけでございます。
 今答弁にありましたような、前提条件の国連安保理の決議、これはどちらかというと受動的なといいましょうか、極端に言えば、待っていれば満たされる条件というふうにとらえることができるわけでありますが、この旗国の同意は、我が国として能動的に行動することが当然のことながら必要となってくるであろう。
 当然のことながら、周辺事態が発生した場合、だれが船舶検査の必要性を判断し、旗国の同意を求めるという判断を行うのか。そしてまた、周辺事態発生の前に、そこに非常に近い段階において、この必要性を判断し、何らかの形で、当然そうしたことを想定した、発生前というのでしょうか、時間的に非常に切迫している状況で求めることがあるのかどうか。そしてそれはだれに対してどのような形態で同意を求めていくのか。旗国の同意というのは、文書や声明等の明示的な表現を待つというのか、あるいは相手国に通知を行った後一定期間拒否をする通告がないというような形であった場合には同意ととらえていいのか、そういうことも同意として判断することがあり得るのかどうか。ある意味では、具体的な時期、対象、そして手段、この点につきましてお尋ねをしたいと思います。
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竹内行夫#7
○竹内政府参考人 旗国の同意に関しまして幾つかお尋ねがございました。
 まず、船舶検査の必要性についての判断及び旗国の同意を求めることについての判断についてでございますが、そもそも船舶検査活動は周辺事態への対応策としまして、その実施が必要かどうかについて、我が国として主体的に判断をするわけでございます。その場合に、この法案におきましても、船舶検査活動の実施については、周辺事態に対応するための措置を定めます基本計画を内閣総理大臣が定めて、閣議決定を得るという手続が必要でございまして、このような手続でその実施について決定がされるわけでございます。さらに、この実施に関しましては、国会の承認も必要とされるということとなっているわけでございます。
 次に、周辺事態の発生前に旗国の同意を求めることはあるかということでございます。
 この船舶検査は周辺事態への対応でございますので、そのときの状況と申しますのは、我が国に対する武力攻撃はないというような状況等、これは一つの例でございますけれども、我が国の平和と安全に対する重要な影響を及ぼすような事態が生じている、こういう事態でございます。
 そのような状況におきまして、船舶検査活動を実施する必要があるという判断をされる場合には、当然のことながら、国際社会におきましても、そのような状況に対する問題意識は高まっているような状況でございましょう。さらには、船舶検査の実効性を確保するということからいたしますれば、国際社会が広くこの船舶検査活動を承認し、これに協力するということが望ましいわけでございます。
 そういうことからいたしますと、まず第一義的には、安保理決議が成立するということが望ましい状況であろうかと思いますので、外交努力といたしましては、そのような決議が得られるような努力を行うことが必要であろうかというふうに思います。
 ただし、万一、周辺事態に際しまして国連安保理決議が何らかの理由で成立していないような状況、そこで我が国が船舶検査活動を行うという場合に、同意を取りつけることが必要でございますけれども、これについて平素からいろいろな、平素といいますか、事前の状況におきましても、各国の理解を得ていくという外交活動というのは極めて重要なことだろうと思います。そのような外交努力を払って、多くの理解を得るように努めるということが重要であろうと思います。
 次に、だれに対してどのような形で旗国の同意を求めていくのかというお尋ねでございました。
 この法案におきましては、旗国の同意を取りつける手段につきましては限定しておりません。これは、国際法上、このような場合の合意の取りつけ手段につきまして、規則とか先例、慣行といったものがまだ確立しているということは言えないわけでございまして、その手段についても限定されていないという国際的な現状を踏まえたものでございます。
 しからば、旗国の同意を具体的にいかなる方法で得るかということにつきましては、今のような状況を踏まえますと、個別具体的な状況に応じて異なるものと考えますので、これこれと確定的なことを申し上げることは困難でございますけれども、ただ、例示的に申しますと、例えば、関係国の間であらかじめ合意をしておく、そういう状況が起こったときに複数の国で合意をするということもございましょう。さらに、多くの国と折衝いたしまして、二国間で同意を取りつけるというようなこともあろうかと思います。また、形式にしましても、例えば関係国の間で国際約束を結ぶ場合もございましょうし、また関係国から同意を外交的に取りつけるというようなことで、その意思が明確にされるというようなこともあろうかと思います。
 次に、旗国の同意についてのまたさらなるお尋ねでございますけれども、この同意の取りつけの形式とか手段につきましては、先ほど申しましたとおり、一般国際法上の規則とか先例、慣行があるわけではございません。したがいまして、一般的なことで申し上げれば、対象となります船舶の旗国が我が国による検査に同意しているということが明確に判断できるという状況が必要でございまして、そういうことであれば、船舶検査活動を行いましても、国際法上その旗国との関係で問題が生ずることはないということになるわけでございます。
 しかし、他方におきまして、現実に状況を考えてみますと、周辺事態というような状況でございます。そういうような状況において、我が国が船舶検査活動を実施する場合には、国連安保理決議があればそれは問題ございませんけれども、そうでない場合の同意の取りつけ方ということにつきましては、重々慎重、周到を期すということが必要であろうと思います。したがいまして、確実を期すという必要性から考えますと、現実には、国際約束であるとか、さらには明確な同意の意図を表明いたします口上書といった外交文書を取りつけるというようなことが考えられると思います。
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渡辺周#8
○渡辺(周)委員 大変御丁寧に答弁をいただいたかと思います。
 時間がちょっとあれですので、幾つかまだ質問を続けなければなりませんが、今、この旗国の同意の部分で御答弁が幾つかございました。
 いずれにしても、これからその手法については詳細な検討というものを当然していかなければならないだろうと思うわけでございまして、ある意味では事前に条約であるとか協定等の形で同意を得られるような形をとるというような意味にとったわけでございますが、そういうことで、今後法案成立後検討していかれるのかどうなのかということにつきまして、重ねて御答弁をいただければと思います。それを聞いた上で、また次の質問に移りたいと思います。
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竹内行夫#9
○竹内政府参考人 関係国の同意を取りつけるに当たりましては、これは個々の周辺事態の状況によって関係国も異なってくるわけでございます。それに同調する国というのも、それが予想できる国及びそれに対して慎重な国ということもありますでしょうし、それぞれの国の判断というのは、その時々の周辺事態の態様、性格、重要性、重大性、自分の国との関係といったことによって個別に判断されるのであろうと思います。したがいまして、あらかじめ包括的な、一般的な国際約束をつくっておくというのは現実には合わないかなという感じはいたします。したがいまして、その個々の状況が生じた際に、関係国の協力を求める、それのためには、その状況に関します理解を十分に得て協力を求めるという外交努力が必要であろう、こういうふうに考えます。
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渡辺周#10
○渡辺(周)委員 いずれにしても、今御答弁をいただきまして、まだ議論を深めたい部分がございますが、時間があと半分もございません。また肝要なところについてお尋ねをしたいわけでございます。
 今お話しありました、旗国の同意を結果として得た上で、当然国連安保理の決議、もしくは得た上で実際の船舶検査活動に入っていく。この船舶検査活動に入った場合に、検査の態様の最も核心部分である乗船検査を行うためには、さらに船長等の同意が必要であるということになっております。
 これは、船舶検査活動の実効性という点を考えてみますと、実効性は担保できるのだろうかということが一点、大変懸念されるわけであります。
 昨年一月の国会審議におきまして、当時の高村外務大臣は、同様の質問に対しまして、逃げてしまうのであれば仕方がないというようなニュアンスのことを御答弁されたと思いますが、そのような状況というのは今回もそのままであるのかということでございます。その点について御答弁をいただきたいと思います。
 また、仮に旗国の同意を得た後に国連安保理決議がなされたような場合であっても、船長等の同意がなければ、それでもやはり乗船検査は行わないということなのかどうなのか、この点についての確認のお尋ねをしたいと思います。御答弁いただきたいと思います。
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鈴木正孝#11
○鈴木(正)政務次官 お答えをいたします。
 一つは、乗船検査を行うに当たってさらに船長等の承諾が必要ということで、実効性が担保できるかというお尋ねでございます。
 当該検査対象の旗国と当該船舶の船長等が異なる判断をするということは一般には想定しがたいと思うわけでございますが、仮にそのようなことがあれば、我が国が行う船舶検査活動は船長等の承諾を得て乗船検査を行う、こういうことにしてございます。したがいまして、承諾が得られない場合にはそのような検査は行い得ないということになろうか、このように思っております。そのようなことが仮に生じますれば、直ちに旗国に通報して是正を求めるというようなことがあろうか、こう思います。
 それから、昨年のガイドラインの関連法案の審議に際して、逃げてしまうのであれば仕方がないと思うというような答弁、現在も同様かというような認識のお尋ねでございますが、検査対象船舶が検査を無視あるいは逃走するような場合には、法案の別表に掲げてございます具体的な行為を適切に組み合わせるというようなことで対処する、そういうことになるわけでございますが、我が国としては、船舶検査活動として法案別表に規定される態様以外の行動をとることは考えておらないということでございます。
 そんなことを考えてみますと、諸外国の実績等にかんがみて、検査対象船舶が検査等を無視して、あるいは逃走するケースは極めて例外的な場合であろう、このように思うわけでございますので、実質的には、我が国が行う検査活動は有効に機能している、このように考えております。
 それから、三つ目のお尋ねでございます、旗国の同意を得た後に安保理決議がなされた場合であっても云々というようなお話でございますが、我が国が行う検査活動は、船長等の承諾を得て乗船検査等を行うこととしておりまして、その承諾が得られない場合には、そのような検査は行わないということでございます。先ほどお話ししましたように、そのようなことが生ずれば、直ちに旗国に通報して是正を求める、このような動きになろうかと思います。
 以上でございます。
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渡辺周#12
○渡辺(周)委員 もう一回御答弁をいただきたいのですが、政務次官、例外的なことが起こった場合について、これはいかなる形態でどういうことが起きるかということは、その場、その状況によって幾つかの可能性が、非常にまれなケースであっても想定をされるわけでございます。そのいわゆる例外的なことが起こった場合、今そういうことはないであろうと言いながらも、例外的なことが起こった場合はどうなのか、その辺を具体的にお答えいただければと思います。
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鈴木正孝#13
○鈴木(正)政務次官 例外的にいろいろなことが想定されるのではないか、こういうお話でございます。
 こういう検査活動に際して、これを無視したりあるいは逃走したりする、仮にそういう船舶が生じましたときには、我が国が実施する船舶検査活動による対応に限られるということでは必ずしもなく、他国の検査実施船舶による対応あるいは旗国または交易国等による対応ということも関連して当然考えられるわけでございますので、そのような全体としての対応で経済制裁の実効性というものは確保されるのではないか、そのように考えておるところでございます。
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渡辺周#14
○渡辺(周)委員 いずれにしましても、経済制裁の実効性を高めるための法案でございます。そして、本来の法の目的でもございます、いわゆる安保の実質的な向上といいましょうか、寄与する部分ということについての法案でございます。いずれにしても、その段階で、一つの手段としてどのような形を我が国がとれるのかというのは、これからもまだ検討の余地があるのかなと思いますので、ぜひこの点につきましても、まだ後ほど同僚委員からも恐らく質問があろうかと思います。
 この部分について、もう一つ踏み込んでちょっと考えてみますと、船長等が乗船検査に同意をしない場合、あるいは乗船検査には同意をしても航路等の変更の要請に応じない場合、法案では、応じるよう説得を行うとしているんですけれども、この説得というのは、具体的にどのような行動を指しているのか。例えば、言語による、言葉による意思の疎通、コミュニケーションがままならない場合も想定されるわけでありますけれども、細かいことかと思われるかもしれませんが、言語以外の説得手段の有無も含めて、具体的にこの点について説明をいただければと思います。
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鈴木正孝#15
○鈴木(正)政務次官 いろいろと相手船舶との間のコミュニケーションのとり方というような、そういう具体的なことだろう、このように思うわけでございますが、その現場での状況ということが一概になかなか言い切れないところがあるわけでございますので、私ども、有効な実施をするに際して、語学に堪能な隊員を乗船させるというような、そういうことを考えているところでもございますし、また別表七の項に従って説得を行う、こういうことになるわけでございますが、必要と考えられる限度において、それとの絡み合いの中で、当該船舶に対して接近、追尾等、具体的な行動をとるということも考えられるのではないか、このように思っているところでございます。
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渡辺周#16
○渡辺(周)委員 今お答えがあったことからいいますと、当該船舶に対して接近、追尾、伴走及び進路前方における待機を行うことという形で、一種の威嚇行為というのでしょうか、そういうふうにしむける。しかし、これを行うに当たりましても、応じない場合、具体的にアクションとしてどこまでできるのかということについても、もう少し具体的に御答弁をいただきたいと思います。
 そしてまた、実際このコミュニケーション、やりとりの中でどういう手法が使われるのか、もうちょっと具体的に、ぜひお答えをいただければと思うのです。この説得という言葉、非常に広くとらえられる部分であろう。そして、その場面場面のいわゆる説得という行為と、あるいはその旗国との対応、あるいは交易国との対応も含めてのいわゆる説得というのは、どういうふうな形でとらえていけばいいのかということにつきまして、御答弁をいただきたいと思います。
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鈴木正孝#17
○鈴木(正)政務次官 繰り返しになるわけでございますが、船長等が乗船検査に応じない、承諾しないという場合には、これは結果的には検査は行い得ないということになるわけでございますが、コミュニケーションの手段としていろいろなやり方があるだろうと思いますし、これから具体的に、さらに内容について、法律施行の前、いろいろと訓練等を通じて、いろいろなやり方があるということを確認しながら、適切な対応をとれるようにしていきたいというふうに思っているところでございます。
 また、先ほどの別表七の中で、接近、追尾、伴走あるいは進路の前方における待機といった、言葉のコミュニケーション以外の対応の組み合わせということが考えられる、こういうことでございますので、そういうことを踏まえて、十分に説得の効果が上がるような手だてを、今後ともまた細部検討をしていかなければならないのではないか、このように思います。
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北原巖男#18
○北原政府参考人 お答え申します。
 ただいま、政務次官が御答弁されたとおりでございますが、若干技術的な面につきまして、御答弁申し上げたいと思います。
 先生御指摘のように、コミュニケーションは大変大事でございまして、言語による障害等がある場合もございます。そういった場合には、私ども、国際信号書による通信等も行うことにしております。例えば、旗でございますが、旗旒信号、これは国際信号旗を使用して意思を伝達したり、またモールス符号を使用いたしました発光信号ですとか、さらには同じくモールス符号を使用いたしました音響信号あるいは手旗、徒手など、いろいろ組み合わせまして、船長の説得に努めていきたい、そのように考えております。
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渡辺周#19
○渡辺(周)委員 次の委員の時間もございますので、私だけが質問することができませんが、今いろいろ細部にわたって、まだまだお尋ねしたい部分もあるわけですが、一つ最後にお尋ねをしたいと思います。
 いわゆる国籍不明船というものが存在した場合、この周辺事態が発生をした、そして、国連の安保理の決議がない状態で、本法案に基づいて防衛庁長官が実施要項に定めた実施区域、ここを国籍も船の種類も不明なものが航行しているといった場合に、この対応はこの法案によってどうできるのか。もっと言えば、この法案によるそうした場合の限界といいましょうか、どこまでができて、どこまでができないのかということにつきましてお尋ねをして、私の質問を終わりたいと思います。
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鈴木正孝#20
○鈴木(正)政務次官 国籍等が不明な船舶に対して、こういうことでございます。
 本法案に基づく検査活動につきましては、国籍とか船種、こういう不明な船舶に対して考えられますことは、まず、国籍等について具体的に照会をすること、こういうことを通じまして国籍等を明らかにした上で、法案に従っての手順で具体的な検査活動に入る、こういうことだろう、このように思います。
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渡辺周#21
○渡辺(周)委員 終わります。
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高木義明#22
○高木委員長 次に、首藤信彦君。
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首藤信彦#23
○首藤委員 民主党の首藤信彦です。
 幾つか基本的なことからまずお聞きしたいと思うんですが、十一月十日の安全保障委員会において浅野次官の答弁を聞きますと、航空機を空中で検査することは非常に困難である、そういうようなことを述べられているわけですが、この船舶検査法案は航空機を対象としているのかどうかということを、まず基本的な問題として防衛長官にお伺いしたいと思います。
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虎島和夫#24
○虎島国務大臣 先ごろの安全保障委員会の浅野外務政務次官の答弁については、私ども、同感であります。
 いずれにしろ、防衛庁としても、船舶検査活動の実施とともに、国内法令等に基づき行う禁輸措置及び取り締まり活動等により、経済制裁の実効性を確保していくことが重要であるというふうに考えております。
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首藤信彦#25
○首藤委員 ちょっとしっかり答えていただきたいんですが、この船舶法案は航空機も含むのか含まないのか、簡単に答えていただきたいんですが。
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虎島和夫#26
○虎島国務大臣 含まないということであります。
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首藤信彦#27
○首藤委員 私は、国連によって行われた経済制裁というもの、三件大きなものがございますが、そのいずれもその内部に入って、経済制裁というものがもたらす被害というものに対してつぶさに研究したことがあります。
 ハイチ制裁に関しては、既に艦砲射撃が始まっている、経済制裁が始まっているときに、最後の一週間に民間航空を使って入りまして、そして、最後の民間航路が閉鎖される一週間前にそこを脱出した経験もあります。
 そこで、何を言いたいかといいますと、経済制裁が行われて船舶に対する検査が行われ、そして艦砲射撃が行われるような状況においても、商業航空はとまらないということです。しかも、私が飛んでいったマイアミのように、近隣諸国から非常に多くの航空機が、しかも商業航路を使って大量の物資を満載して、日用品まで含めてそれを運んでいるということです。
 すなわち、経済制裁を実効あらしめるためには、船舶に対する検査だけではなく、当然のことながら、航空機に対する検査も行われなければ、周辺事態に十分に対処することはできない。したがって、これは船舶だけではなく、船舶等とすべき法案ではないかと思いますが、それについての見解を防衛庁長官にお聞きしたいと思います。
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虎島和夫#28
○虎島国務大臣 今のところ、この法体系では考えておりませんし、その余についても結論は持っておりません。
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首藤信彦#29
○首藤委員 私は、この船舶に対する検査の法案によって日本の周辺事態に対応する法律というものが包括的にカバーされるんだと理解しておりましたが、今おっしゃることでは航空機が抜け落ちている、すなわち、周辺事態においても対処することはできない。
 これからまた、新たに航空機に対する検査その他を法案として提出されるつもりか否かを、防衛庁長官にお聞きしたいんですが。
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