国土・環境委員会
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会
会議録情報#0
平成十二年十一月十六日(木曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
十一月十五日
辞任 補欠選任
小川 勝也君 北澤 俊美君
十一月十六日
辞任 補欠選任
広中和歌子君 川橋 幸子君
高野 博師君 木庭健太郎君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 溝手 顕正君
理 事
長谷川道郎君
松谷蒼一郎君
福山 哲郎君
高野 博師君
緒方 靖夫君
委 員
坂野 重信君
清水 達雄君
末広まきこ君
田村 公平君
月原 茂皓君
橋本 聖子君
脇 雅史君
川橋 幸子君
北澤 俊美君
広中和歌子君
藤井 俊男君
加藤 修一君
木庭健太郎君
岩佐 恵美君
大渕 絹子君
戸田 邦司君
島袋 宗康君
国務大臣
建設大臣 扇 千景君
政務次官
建設政務次官 田村 公平君
環境政務次官 河合 正智君
政府特別補佐人
公正取引委員会
委員長 根來 泰周君
事務局側
常任委員会専門
員 杉谷 洸大君
政府参考人
中央省庁等改革
推進本部事務局
次長 松田 隆利君
公正取引委員会
事務総局審査局
長 上杉 秋則君
環境庁企画調整
局長 太田 義武君
労働大臣官房審
議官 鈴木 直和君
建設大臣官房長 小川 忠男君
建設省建設経済
局長 風岡 典之君
自治省行政局長 中川 浩明君
参考人
東京大学大学院
経済学研究科附
属日本経済国際
共同研究センタ
ー教授・センタ
ー長 金本 良嗣君
長野県更埴市長
長野県市長会会
長 宮坂 博敏君
建設政策研究所
副理事長 栗山 嘉明君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関す
る法律案(内閣提出、衆議院送付)
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
委員の異動
十一月十五日
辞任 補欠選任
小川 勝也君 北澤 俊美君
十一月十六日
辞任 補欠選任
広中和歌子君 川橋 幸子君
高野 博師君 木庭健太郎君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 溝手 顕正君
理 事
長谷川道郎君
松谷蒼一郎君
福山 哲郎君
高野 博師君
緒方 靖夫君
委 員
坂野 重信君
清水 達雄君
末広まきこ君
田村 公平君
月原 茂皓君
橋本 聖子君
脇 雅史君
川橋 幸子君
北澤 俊美君
広中和歌子君
藤井 俊男君
加藤 修一君
木庭健太郎君
岩佐 恵美君
大渕 絹子君
戸田 邦司君
島袋 宗康君
国務大臣
建設大臣 扇 千景君
政務次官
建設政務次官 田村 公平君
環境政務次官 河合 正智君
政府特別補佐人
公正取引委員会
委員長 根來 泰周君
事務局側
常任委員会専門
員 杉谷 洸大君
政府参考人
中央省庁等改革
推進本部事務局
次長 松田 隆利君
公正取引委員会
事務総局審査局
長 上杉 秋則君
環境庁企画調整
局長 太田 義武君
労働大臣官房審
議官 鈴木 直和君
建設大臣官房長 小川 忠男君
建設省建設経済
局長 風岡 典之君
自治省行政局長 中川 浩明君
参考人
東京大学大学院
経済学研究科附
属日本経済国際
共同研究センタ
ー教授・センタ
ー長 金本 良嗣君
長野県更埴市長
長野県市長会会
長 宮坂 博敏君
建設政策研究所
副理事長 栗山 嘉明君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関す
る法律案(内閣提出、衆議院送付)
─────────────
溝
溝手顕正#1
○委員長(溝手顕正君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨十五日、小川勝也君が委員を辞任され、その補欠として北澤俊美君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨十五日、小川勝也君が委員を辞任され、その補欠として北澤俊美君が選任されました。
─────────────
溝
溝手顕正#2
○委員長(溝手顕正君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に中央省庁等改革推進本部事務局次長松田隆利君、公正取引委員会事務総局審査局長上杉秋則君、環境庁企画調整局長太田義武君、労働大臣官房審議官鈴木直和君、建設大臣官房長小川忠男君、建設省建設経済局長風岡典之君及び自治省行政局長中川浩明君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に中央省庁等改革推進本部事務局次長松田隆利君、公正取引委員会事務総局審査局長上杉秋則君、環境庁企画調整局長太田義武君、労働大臣官房審議官鈴木直和君、建設大臣官房長小川忠男君、建設省建設経済局長風岡典之君及び自治省行政局長中川浩明君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
溝
溝
溝手顕正#4
○委員長(溝手顕正君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に東京大学大学院経済学研究科附属日本経済国際共同研究センター教授・センター長金本良嗣君、長野県更埴市長・長野県市長会会長宮坂博敏君及び建設政策研究所副理事長栗山嘉明君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に東京大学大学院経済学研究科附属日本経済国際共同研究センター教授・センター長金本良嗣君、長野県更埴市長・長野県市長会会長宮坂博敏君及び建設政策研究所副理事長栗山嘉明君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
溝
溝
溝手顕正#6
○委員長(溝手顕正君) 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律案を議題といたします。
まず、参考人から意見を聴取いたします。
この際、参考人の皆様方に一言ごあいさつを申し上げます。
皆様には、大変御多用中の中を本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
参考人の方々には、忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
本日の会議の進め方について御説明いたします。
まず、お一人十五分程度で順次御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人の方々の意見陳述は着席のままで結構でございます。
それでは、まず金本良嗣参考人にお願いいたします。金本参考人。
この発言だけを見る →まず、参考人から意見を聴取いたします。
この際、参考人の皆様方に一言ごあいさつを申し上げます。
皆様には、大変御多用中の中を本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
参考人の方々には、忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
本日の会議の進め方について御説明いたします。
まず、お一人十五分程度で順次御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人の方々の意見陳述は着席のままで結構でございます。
それでは、まず金本良嗣参考人にお願いいたします。金本参考人。
金
金本良嗣#7
○参考人(金本良嗣君) よろしくお願いいたします。
急なお話であったので十分な準備ができておりませんが、私自身がこの法律を読ませていただいて、その感想といったものをお話しさせていただきたいと思います。
まず、法案の概括的な評価については、この法案は公共工事執行の適正化に向けての貴重な一歩であるというふうに考えております。したがいまして、速やかな施行をお願いしたいというふうに思います。ただ、この法律で公共工事のいろいろな問題がすべて解決するというものではございませんということを御理解いただきたいというふうに思います。上請、丸投げ、談合といったふうな問題が指摘されておりますが、もう少し法律的には、よいものを安くということを納税者の期待にこたえて進めていく、こういう目的のためにさらなる努力が必要だということを指摘させていただきたいと思います。
それで、法案の全部の問題について触れることは時間的な余裕がなくてできませんが、私が重要と思うところについて法案の意義を申し述べさせていただきたいと思います。
まず、この法案はある意味では画期的な法案であるというふうに思っております。公共工事の問題は受注者が悪いといったふうな言い方が多いわけですけれども、私は基本的には公共発注者の側が多くの問題を抱えているということであるというふうに思っております。公共工事の問題は、公共発注者の改善なくしてはできないという認識に立ってこういう法律ができたということは、非常に画期的なことだというふうに思っております。
もう一つ、一般的な意義として重要なのは、国だけではなくて、地方自治体を含むすべての公共発注者について義務づけがなされているということで、往々にして地方自治体等について問題が指摘されておりますが、こういった問題の解決に向けての第一歩になるのではないかというふうに考えております。
この法案の個別の事項の意義について、幾つかの例を取り出して御説明させていただきたいと思います。
まず、多分この法案で最も重要な要素というのは、透明性の向上にかかわることだというふうに思います。発注見通しとか入札参加者の比較等々について情報を公表するということが、すべての公共発注者について要求される。これはちょっと見た目には小さいことかと思われますが、長期的にはじわじわときいてくる非常に大きな転換点になるのではないかという気がいたしております。
なぜかと申しますと、こういう透明性が向上しますと、公共発注者、これには政治、行政両方含まれるというふうに認識をしておりますが、これが選挙民の目にきちんと触れるということになる。こういうことによって、民主主義の基本的な構造がうまく働くようになるのではないかというふうに期待をしております。
もう一つのポイントとしては、発注者の施工体制について、発注者自身がきちんと現場の点検等をしなければならないといった義務づけがなされているということであります。こういった発注者の責任を明確にするということによって、発注者の意識改革が期待できるのではないかというふうに考えております。
次に、少し具体例を取り上げまして、こういった法律の意味、意義、そしてこの法律を超えてしなければならないことといったことをお話しさせていただきたいと思います。
ここで例として取り上げるのは上請、丸投げ問題ということであります。最近ではいろんな事例が指摘されておりますが、特に道路舗装業については、大手道路舗装業の受注の約四割ぐらいが上請に属すると。もともとは公共の発注なんだけれども、民間の企業から受注をしていると、途中にどこかの会社が絡んでいるというふうなことであります。道路舗装業について非常に特殊なのは、普通の建設業と違って技能者も元請が抱えているという構造になっております。
したがいまして、大手が中間の業者から受けているということは、普通の建設業の下請として受けているということではなくて、技能者も抱えている、全部自分でできる、通常はしている企業が途中の仲介業者を介して受けているといった事情になっております。こういった問題は非常に深刻で、とりあえず最近でも改善している雰囲気はないということであります。
こういった問題の構造は、基本的にはお配りしてあるメモに一、二ということで書いてありますが、まず、公共発注者が低価格で工事ができる業者を発注の指名等から排除しているということから起きるわけなんです。上請する企業がもともと入っていれば、そういった企業が当然直接受注するはずだというわけですが、それを排除して入札を行っている。そうしますと、受注した業者がそれをほかのもっと安いコストで施工できる、あるいは技術力のある業者に下請をするということが当然起きるというわけです。こういう問題の根底は、二番目のステップにあるのではなくて、一番目のステップにあるということを認識していただきたいと思います。
この一番目のステップを改善せずに二番目のステップ、上請、丸投げ等を禁止するだけだということでは問題の解決につながらない。もし低価格で施工できない業者が受注して、その業者が自分で施工しなければならないということになりますと、当然高いコストでそのまま工事が施工される。もっと悪いケースは、技術力のない業者が受注をしてその業者が施工をするということになると、不良工事が起きるということになります。したがいまして、こういう問題の解決のためには、最初の発注の段階できちんとした発注が必要だということになります。
この問題で非常に重要なのは、往々にして工事を分割して地元中小業者に発注をするということが多いということであります。そういうものをどこかほかの企業をたくさん集めてまとめて効率的な規模にして工事をするといったことも多いということであります。
もう一つ、この問題についてつけ加えておきたいのは、こういう問題は中小と大手の問題では必ずしもないということです。中小の中でも技術力があって工事ができる業者と、それをできないけれども受注をできるという業者といろいろいるということであります。こういった構造は、工事施工能力があるこれから伸びたい企業が伸びられないようにしているといった効果もあるということであります。
こういった問題を考えますと、この適正化の促進に関する法律案の執行において、単に例えば丸投げ禁止というだけではなくて、もう少し本質を見た運用が望まれるということであろうかと思います。
あと、この法律案が成立した後に残される課題として幾つか挙げておきました。まず、基本的には公共発注者、これは政治も含めて改善されなければ本質的な改善にはならないということであります。
もう一つは、発注者自体がよいものを安くというインセンティブを持つ仕組みをつくる必要がある。この法律はそれほど厳しい具体的な細かい規制をするのではないというわけですが、そういった規制を上から押しつけるということは必ずしもうまく機能しない。地方自治体等のインセンティブが適切なものになるということを通して、みずからの力によって適切なものにしていくという必要があるんだろうというふうに思っております。
もう一つは、この法律では既存の会計法等に手をつけていないということでありますが、日本の会計制度、財政制度あるいは独禁法といったものにも改善すべき点は残っているんではないかというふうに考えております。非常に厳格な単年度主義の制度をとっておりますけれども、欧米諸国ではもう少し緩やかな制度をとるということが行われております。何らかの形の複数年度会計への移行といったこととか、あるいは会計法、予決令、地方自治法といったものを弾力化して総合評価制度あるいはVE、CMといったものをもう少し広く使えるようにするといったことが重要かと思います。
もう一つ、余り言われていないことですけれども、日本の入札の場合は自動落札主義ということで、最低価格の人がその価格で自動的に受注するということが一般的というか、制度上そうなっているというふうに聞き交わされております。欧米諸国を見ておりますと、必ずしもそういうことにはなっていない。最低価格が決まった後に最低価格の人と交渉をして値段を引き下げるとか、あるいは仕様等について変更の交渉をするといったことがあるようであります。こういったことがもう少し有効に機能できるような弾力的な仕組みが必要なのではないかというふうに思っております。
とりあえず、私のお話は以上でございます。
この発言だけを見る →急なお話であったので十分な準備ができておりませんが、私自身がこの法律を読ませていただいて、その感想といったものをお話しさせていただきたいと思います。
まず、法案の概括的な評価については、この法案は公共工事執行の適正化に向けての貴重な一歩であるというふうに考えております。したがいまして、速やかな施行をお願いしたいというふうに思います。ただ、この法律で公共工事のいろいろな問題がすべて解決するというものではございませんということを御理解いただきたいというふうに思います。上請、丸投げ、談合といったふうな問題が指摘されておりますが、もう少し法律的には、よいものを安くということを納税者の期待にこたえて進めていく、こういう目的のためにさらなる努力が必要だということを指摘させていただきたいと思います。
それで、法案の全部の問題について触れることは時間的な余裕がなくてできませんが、私が重要と思うところについて法案の意義を申し述べさせていただきたいと思います。
まず、この法案はある意味では画期的な法案であるというふうに思っております。公共工事の問題は受注者が悪いといったふうな言い方が多いわけですけれども、私は基本的には公共発注者の側が多くの問題を抱えているということであるというふうに思っております。公共工事の問題は、公共発注者の改善なくしてはできないという認識に立ってこういう法律ができたということは、非常に画期的なことだというふうに思っております。
もう一つ、一般的な意義として重要なのは、国だけではなくて、地方自治体を含むすべての公共発注者について義務づけがなされているということで、往々にして地方自治体等について問題が指摘されておりますが、こういった問題の解決に向けての第一歩になるのではないかというふうに考えております。
この法案の個別の事項の意義について、幾つかの例を取り出して御説明させていただきたいと思います。
まず、多分この法案で最も重要な要素というのは、透明性の向上にかかわることだというふうに思います。発注見通しとか入札参加者の比較等々について情報を公表するということが、すべての公共発注者について要求される。これはちょっと見た目には小さいことかと思われますが、長期的にはじわじわときいてくる非常に大きな転換点になるのではないかという気がいたしております。
なぜかと申しますと、こういう透明性が向上しますと、公共発注者、これには政治、行政両方含まれるというふうに認識をしておりますが、これが選挙民の目にきちんと触れるということになる。こういうことによって、民主主義の基本的な構造がうまく働くようになるのではないかというふうに期待をしております。
もう一つのポイントとしては、発注者の施工体制について、発注者自身がきちんと現場の点検等をしなければならないといった義務づけがなされているということであります。こういった発注者の責任を明確にするということによって、発注者の意識改革が期待できるのではないかというふうに考えております。
次に、少し具体例を取り上げまして、こういった法律の意味、意義、そしてこの法律を超えてしなければならないことといったことをお話しさせていただきたいと思います。
ここで例として取り上げるのは上請、丸投げ問題ということであります。最近ではいろんな事例が指摘されておりますが、特に道路舗装業については、大手道路舗装業の受注の約四割ぐらいが上請に属すると。もともとは公共の発注なんだけれども、民間の企業から受注をしていると、途中にどこかの会社が絡んでいるというふうなことであります。道路舗装業について非常に特殊なのは、普通の建設業と違って技能者も元請が抱えているという構造になっております。
したがいまして、大手が中間の業者から受けているということは、普通の建設業の下請として受けているということではなくて、技能者も抱えている、全部自分でできる、通常はしている企業が途中の仲介業者を介して受けているといった事情になっております。こういった問題は非常に深刻で、とりあえず最近でも改善している雰囲気はないということであります。
こういった問題の構造は、基本的にはお配りしてあるメモに一、二ということで書いてありますが、まず、公共発注者が低価格で工事ができる業者を発注の指名等から排除しているということから起きるわけなんです。上請する企業がもともと入っていれば、そういった企業が当然直接受注するはずだというわけですが、それを排除して入札を行っている。そうしますと、受注した業者がそれをほかのもっと安いコストで施工できる、あるいは技術力のある業者に下請をするということが当然起きるというわけです。こういう問題の根底は、二番目のステップにあるのではなくて、一番目のステップにあるということを認識していただきたいと思います。
この一番目のステップを改善せずに二番目のステップ、上請、丸投げ等を禁止するだけだということでは問題の解決につながらない。もし低価格で施工できない業者が受注して、その業者が自分で施工しなければならないということになりますと、当然高いコストでそのまま工事が施工される。もっと悪いケースは、技術力のない業者が受注をしてその業者が施工をするということになると、不良工事が起きるということになります。したがいまして、こういう問題の解決のためには、最初の発注の段階できちんとした発注が必要だということになります。
この問題で非常に重要なのは、往々にして工事を分割して地元中小業者に発注をするということが多いということであります。そういうものをどこかほかの企業をたくさん集めてまとめて効率的な規模にして工事をするといったことも多いということであります。
もう一つ、この問題についてつけ加えておきたいのは、こういう問題は中小と大手の問題では必ずしもないということです。中小の中でも技術力があって工事ができる業者と、それをできないけれども受注をできるという業者といろいろいるということであります。こういった構造は、工事施工能力があるこれから伸びたい企業が伸びられないようにしているといった効果もあるということであります。
こういった問題を考えますと、この適正化の促進に関する法律案の執行において、単に例えば丸投げ禁止というだけではなくて、もう少し本質を見た運用が望まれるということであろうかと思います。
あと、この法律案が成立した後に残される課題として幾つか挙げておきました。まず、基本的には公共発注者、これは政治も含めて改善されなければ本質的な改善にはならないということであります。
もう一つは、発注者自体がよいものを安くというインセンティブを持つ仕組みをつくる必要がある。この法律はそれほど厳しい具体的な細かい規制をするのではないというわけですが、そういった規制を上から押しつけるということは必ずしもうまく機能しない。地方自治体等のインセンティブが適切なものになるということを通して、みずからの力によって適切なものにしていくという必要があるんだろうというふうに思っております。
もう一つは、この法律では既存の会計法等に手をつけていないということでありますが、日本の会計制度、財政制度あるいは独禁法といったものにも改善すべき点は残っているんではないかというふうに考えております。非常に厳格な単年度主義の制度をとっておりますけれども、欧米諸国ではもう少し緩やかな制度をとるということが行われております。何らかの形の複数年度会計への移行といったこととか、あるいは会計法、予決令、地方自治法といったものを弾力化して総合評価制度あるいはVE、CMといったものをもう少し広く使えるようにするといったことが重要かと思います。
もう一つ、余り言われていないことですけれども、日本の入札の場合は自動落札主義ということで、最低価格の人がその価格で自動的に受注するということが一般的というか、制度上そうなっているというふうに聞き交わされております。欧米諸国を見ておりますと、必ずしもそういうことにはなっていない。最低価格が決まった後に最低価格の人と交渉をして値段を引き下げるとか、あるいは仕様等について変更の交渉をするといったことがあるようであります。こういったことがもう少し有効に機能できるような弾力的な仕組みが必要なのではないかというふうに思っております。
とりあえず、私のお話は以上でございます。
溝
宮
宮坂博敏#9
○参考人(宮坂博敏君) かけたままで失礼をいたします。きょうは、国土・環境委員会に出席をさせていただき、意見を述べさせていただく機会を与えていただいたことを大変光栄に思っております。
法案の内容等につきまして、十分に検討する時間がありませんでしたが、感じたことを述べさせていただきます。
お手元の方にペーパーを申し上げてございますが、ごらんをいただければと思います。
初めに、金本先生の御意見に発注者側の体制についてということでございましたが、公共工事、建設工事につきましては、予算の編成から予算の決定あるいは事業の執行などについて、国、都道府県、市町村などいわゆる発注機関によって多少の差はあると思いますが、いずれも法令等に基づいて適正に執行するように努力をしているということであります。ただいま審議をいただいております今回の法案につきましても、基本的な部分についてはすばらしい内容だなというふうに理解をいたしております。
全般的なことについて感じたことをちょっと述べさせていただきますが、まず、入札制度の状況について見ますと、例えば一般競争入札とか公募型指名入札というような制度の取り入れということでございますが、国や都道府県では事業が大きいということもあって導入されておりますが、市町村段階では特別な事業、特定な大きな事業以外はなかなか導入するところは少ないんじゃないかというふうに思います。これは、一方では地元企業の育成、これは就労対策等も含めまして、そういったこともあるのでいろいろ困難じゃないかなというふうに思われます。
この法案が成立をいたしますと、政令等はこれから決めていただくということになると思いますが、市町村の規模に大変格差があるために、実施が困難になる部分があるんではないか、その点をぜひ配慮をしていただきたいと思います。
私どもの市は人口が四万人ほどの小さな市でありますが、私の市の場合を例に少し述べさせていただきたいと思います。
内容は、国の機関の発注とかいろいろありますけれども、地方公共団体による情報の公開というのが第七条にございます。その中で、公共工事の発注の見通しに関する事項をできるだけ公表していくべきだということでありますが、自治体の予算編成について見ますと、いろいろ問題点がございます。特に、政令で定める規模はこれから決まると思うんですが、実際には用地の取得だとかあるいは地域の実情によって発注の時期とかあるいは事業の内容まで公表するということは実際にはなかなか困難ではないかな、そんなふうに思います。特に、補助事業については国や県との調整が必要となる部分もありますので、公表するためには補助金の交付決定、こういったものを早くしていただく必要があるんではないかな、そんなふうに思います。
また、自治体ではいろいろ長期計画や実施計画を立ててやっておりますが、地元の調整等もあって、公表はしておりますけれども、いつどういう形で仕事を発注できるかというのはなかなか難しい面もございます。例えば、公表の時期も、年一回というのはこれは大変困難だと思いますので、四半期とかいろいろ分けて公表するならしていくということが大事ではないかと思います。
また、小規模の修繕工事等についても、これは計画的に公表していくということは本当に難しい問題だと思いますし、特に突発する災害復旧等については、これはすぐやらなきゃいけないということで対象外になるのではないかなというふうに思いますが、その点にも御配慮をしていただきたいと思います。
次に、地方公共団体による情報の公開ということで、第八条がございますが、これについて私どもの市の場合、以下に書いてございますが、事務処理規定とかあるいは入札制度の合理化対策要綱、こういったものを定めまして、不正な入札等が行われないように、また競争が阻害されないように、受注者側に対しての注意も喚起しておりますし、また発注者側の体制の整備とかあるいは考え方の整理もいたしているところであります。
次のページへ移りますが、更埴市の入札結果等の公表について、これはもう大部分の自治体で実施をしておりますが、入札後、契約後においては工事箇所とか価格の公表というのはどこの自治体もほとんどやっていると思います。事前に予定価格の発表というのはもう最近行われている点もございますが、それについてはいろいろまだ問題もあるようでございます。それから、入札執行の公開についてということで、私どもの市では今入札をしているところを傍聴する希望者があれば公開をしていくということでやっております。
それから、第十条でございますが、これは、現在もそのように公正取引委員会へ通知すると、これは談合等の場合ですが、そのようにいたしておりますが、条文の中で疑うに足る事実がある場合にはというような表現になっておりますが、実際にはこれは確認するのには大変ではないかなと、そんなふうに思います。
それから、十二条の関係では、これは当然のことと思いますが、特に小さな町村では、一括下請になっているのかどうなのかなというのを現場で確認することは職員の関係等からちょっと困難ではないかなと、そんなふうに思われます。
それから、十三条の関係で、施工体制台帳の提出ということでございますが、これについては、既にこれも実施している自治体が多いわけでございますが、問題点といたしましては、やはり私どもの市の場合、下の方に書いてございますが、施工体制を適正なものとするために点検その他措置を講ずるというふうになっておりますが、そういうことに対して対応のできない実は町村もあるのではないかなと、そんなふうに思われます。これは技術上の問題です。というのは、小さな町村では技術職員を抱えているところが少ないわけでありまして、そういった点でこのような理想的な形にはちょっとなりにくいんじゃないかなと、そんな感じがいたします。
それから、「適正化指針の策定等」ということで、十五条でございますが、この中の二項の一でございますが、「地方公共団体の長による措置」ということが定められておりまして、また、その二では「学識経験を有する者等の意見を適切に反映する方策」と、こういうふうに述べられておりますが、問題点としては、学識経験者等の第三者の意見を適正に反映する方法として、例えば入札監視委員会等の設置が考えられているようですけれども、それ以外に、それぞれ自治体には監査委員もおりますので、そういった監査委員との関係はどのようになるのか、その辺についても何か御教示をいただければなと、そんなふうに思います。
それから、第十八条の関係でありますが、これは文言の解釈のことであります。「特に必要があると認められる措置」というような内容は、これは政令等で決めていただけることになるかと思うんですが、非常に解釈が難しいのかなというふうに思います。
それから、二十条の関係でありますが、「関係法令等に関する知識の習得等」ということですが、問題点として、やはり町村にあっては技術職の職員の確保が困難というようなことがありますので、そういった点で、教育研修は必要かと思いますが、なかなか専門的な教育研修までは難しいんではないかなと、そんなふうに思います。
以上、感じた点を申し上げて意見とさせていただきますが、よろしくお願いをいたします。
この発言だけを見る →法案の内容等につきまして、十分に検討する時間がありませんでしたが、感じたことを述べさせていただきます。
お手元の方にペーパーを申し上げてございますが、ごらんをいただければと思います。
初めに、金本先生の御意見に発注者側の体制についてということでございましたが、公共工事、建設工事につきましては、予算の編成から予算の決定あるいは事業の執行などについて、国、都道府県、市町村などいわゆる発注機関によって多少の差はあると思いますが、いずれも法令等に基づいて適正に執行するように努力をしているということであります。ただいま審議をいただいております今回の法案につきましても、基本的な部分についてはすばらしい内容だなというふうに理解をいたしております。
全般的なことについて感じたことをちょっと述べさせていただきますが、まず、入札制度の状況について見ますと、例えば一般競争入札とか公募型指名入札というような制度の取り入れということでございますが、国や都道府県では事業が大きいということもあって導入されておりますが、市町村段階では特別な事業、特定な大きな事業以外はなかなか導入するところは少ないんじゃないかというふうに思います。これは、一方では地元企業の育成、これは就労対策等も含めまして、そういったこともあるのでいろいろ困難じゃないかなというふうに思われます。
この法案が成立をいたしますと、政令等はこれから決めていただくということになると思いますが、市町村の規模に大変格差があるために、実施が困難になる部分があるんではないか、その点をぜひ配慮をしていただきたいと思います。
私どもの市は人口が四万人ほどの小さな市でありますが、私の市の場合を例に少し述べさせていただきたいと思います。
内容は、国の機関の発注とかいろいろありますけれども、地方公共団体による情報の公開というのが第七条にございます。その中で、公共工事の発注の見通しに関する事項をできるだけ公表していくべきだということでありますが、自治体の予算編成について見ますと、いろいろ問題点がございます。特に、政令で定める規模はこれから決まると思うんですが、実際には用地の取得だとかあるいは地域の実情によって発注の時期とかあるいは事業の内容まで公表するということは実際にはなかなか困難ではないかな、そんなふうに思います。特に、補助事業については国や県との調整が必要となる部分もありますので、公表するためには補助金の交付決定、こういったものを早くしていただく必要があるんではないかな、そんなふうに思います。
また、自治体ではいろいろ長期計画や実施計画を立ててやっておりますが、地元の調整等もあって、公表はしておりますけれども、いつどういう形で仕事を発注できるかというのはなかなか難しい面もございます。例えば、公表の時期も、年一回というのはこれは大変困難だと思いますので、四半期とかいろいろ分けて公表するならしていくということが大事ではないかと思います。
また、小規模の修繕工事等についても、これは計画的に公表していくということは本当に難しい問題だと思いますし、特に突発する災害復旧等については、これはすぐやらなきゃいけないということで対象外になるのではないかなというふうに思いますが、その点にも御配慮をしていただきたいと思います。
次に、地方公共団体による情報の公開ということで、第八条がございますが、これについて私どもの市の場合、以下に書いてございますが、事務処理規定とかあるいは入札制度の合理化対策要綱、こういったものを定めまして、不正な入札等が行われないように、また競争が阻害されないように、受注者側に対しての注意も喚起しておりますし、また発注者側の体制の整備とかあるいは考え方の整理もいたしているところであります。
次のページへ移りますが、更埴市の入札結果等の公表について、これはもう大部分の自治体で実施をしておりますが、入札後、契約後においては工事箇所とか価格の公表というのはどこの自治体もほとんどやっていると思います。事前に予定価格の発表というのはもう最近行われている点もございますが、それについてはいろいろまだ問題もあるようでございます。それから、入札執行の公開についてということで、私どもの市では今入札をしているところを傍聴する希望者があれば公開をしていくということでやっております。
それから、第十条でございますが、これは、現在もそのように公正取引委員会へ通知すると、これは談合等の場合ですが、そのようにいたしておりますが、条文の中で疑うに足る事実がある場合にはというような表現になっておりますが、実際にはこれは確認するのには大変ではないかなと、そんなふうに思います。
それから、十二条の関係では、これは当然のことと思いますが、特に小さな町村では、一括下請になっているのかどうなのかなというのを現場で確認することは職員の関係等からちょっと困難ではないかなと、そんなふうに思われます。
それから、十三条の関係で、施工体制台帳の提出ということでございますが、これについては、既にこれも実施している自治体が多いわけでございますが、問題点といたしましては、やはり私どもの市の場合、下の方に書いてございますが、施工体制を適正なものとするために点検その他措置を講ずるというふうになっておりますが、そういうことに対して対応のできない実は町村もあるのではないかなと、そんなふうに思われます。これは技術上の問題です。というのは、小さな町村では技術職員を抱えているところが少ないわけでありまして、そういった点でこのような理想的な形にはちょっとなりにくいんじゃないかなと、そんな感じがいたします。
それから、「適正化指針の策定等」ということで、十五条でございますが、この中の二項の一でございますが、「地方公共団体の長による措置」ということが定められておりまして、また、その二では「学識経験を有する者等の意見を適切に反映する方策」と、こういうふうに述べられておりますが、問題点としては、学識経験者等の第三者の意見を適正に反映する方法として、例えば入札監視委員会等の設置が考えられているようですけれども、それ以外に、それぞれ自治体には監査委員もおりますので、そういった監査委員との関係はどのようになるのか、その辺についても何か御教示をいただければなと、そんなふうに思います。
それから、第十八条の関係でありますが、これは文言の解釈のことであります。「特に必要があると認められる措置」というような内容は、これは政令等で決めていただけることになるかと思うんですが、非常に解釈が難しいのかなというふうに思います。
それから、二十条の関係でありますが、「関係法令等に関する知識の習得等」ということですが、問題点として、やはり町村にあっては技術職の職員の確保が困難というようなことがありますので、そういった点で、教育研修は必要かと思いますが、なかなか専門的な教育研修までは難しいんではないかなと、そんなふうに思います。
以上、感じた点を申し上げて意見とさせていただきますが、よろしくお願いをいたします。
溝
栗
栗山嘉明#11
○参考人(栗山嘉明君) 私は、メモを用意しておりませんので、問題点をゆっくり申し上げますので、ひとつよろしくお願いいたします。
最初に、私が所属している建設政策研究所の自己紹介をさせていただきます。
この研究所は、一九八九年に設立して、建設関係の労働組合、中小建設業者が、学者、研究者の協力を得て運営しています。活動は、災害、環境破壊を起こさせない国土づくり、快適な国民生活に必要な社会資本の建設、建設産業の民主化、建設従事者の労働条件の改善と社会的地位の向上の立場から調査研究を行って、シンポジウム、研究集会、政策誌、ブックレットなどによってその提言を行っている、このような団体です。
最初に、建設産業の現状に対する認識の問題ですが、建設産業は未曾有の危機に陥っています。大手ゼネコンがバブル時期にみずからの不始末、すなわち破綻への過程がそのまま建設産業の危機につながっています。
いま一つは、建設産業の中でも、九八%とも九九%とも言える中小企業、業者の危機であります。とりわけ、そこで働く従業者の倒産、失踪、失業、自殺、家庭破壊は深刻であります。今後、建設投資が縮小することが予想されていながら、建設業の許可業者が増大し続けています。そのため、過当競争に陥ってダンピングが多発しています。汚職、談合事件も後を絶ちません。このようなときに法案が提出されました。私どもは、法案が建設業界全体の苦境を救済する一助となるという期待感を持っていました。しかし、この法案は、その期待を充足させるものではありませんでした。
次に、公共工事、この適正化法案の評価についてですが、順次その内容について私の考えを述べます。
本法案が入札、契約の透明性を高めて国民の信頼を回復するという目的を達成するためには、公共工事における情報開示、適正な施工の確保、不正行為の排除が行われれば一歩前進であると考えます。ただし、法案が、入札、契約の基本である会計法、予決令、地方自治法、あるいは独占禁止法の上に帽子をかぶせる形をとっていて、その基本部分には手が入れられておらず、その不備を改善できないということは弱点であると言えます。その上で、幾つかの点を指摘したいと思います。
まず第一に、情報の公表が確実に進めば、透明性の確保という点では一歩前進です。しかし、不完全な情報開示になると、情報が大量に集中できる大手ゼネコンが有利になると言えます。今でもAランク業者がDランクにまで参入する例がふえています。それが一層助長される危険はないか、歯どめが必要であると考えます。
次に、適正な施工の確保では、一括下請負の禁止がうたわれています。これは評価できます。いわゆる丸投げの背景に大手ゼネコンの受注競争があります。公共工事におけるランク制を厳格に守らせて、大手の中小市場への食い荒らしを規制することが必要であると考えます。
また、工事の完成に当たって良質な建造物が保障できるかどうかということも重要な問題点です。実際に工事をするのは三次、四次の下請です。末端に行けば元請受注額の五割という金額になるのも珍しくありません。衆議院の質疑で建設省の風岡建設経済局長が、施工体制台帳へ二次以下の業者名と契約金額を記入させるなどの建設業法の施行規則改正の検討を進めているとの答弁がありましたが、ぜひ丸投げや工事代金、労働者賃金の際限のない切り下げをやめさせるよう実効あるものにしていただきたいと思います。
請負業者の責任施工になってからコンクリート劣化問題がひどくなってきたと指摘されるようになっています。施工中、完成段階での発注者側による検査体制の確立や充実が急務であると考えます。
次に、不正行為の排除では、衆議院で法案の修正が行われたように、談合問題は古くて新しい、治療困難なほどの根が深い病気です。今回、談合に正面から取り組むことは評価できます。不退転の決意で談合排除を進めていただきたいと思います。
しかし、談合をなくすには、発注官庁や政治家による予定価格の漏えいなどの不正行為を排除できないと実効が上がらないことも周知のことです。また、政治家にとって地元に公共事業を誘致するために、その配分に当たっていわゆる選挙区ごとの箇所づけが行われていることも公然の事実であり、これも談合の一手段になっていると思います。
この、いわゆる官製談合の排除がないと不正行為を根絶することにはなりません。この点では、自民党さんが独禁法改正の議員立法を準備されているという新聞報道がありましたが、それによって不正行為を排除できるよう期待するものです。不正行為とまでは断言できませんけれども、JVの弊害が目立っていると考えます。
JVは、危険分散、技術の強化、経験の拡大、中小の育成という目的のために取り入れられて、一定の役割を果たしてきたと考えます。しかし、現在ではいわゆるスーパーゼネコンが村社会のおさとして取り仕切り、中堅ゼネコンでさえも村のおさの意向を無視しては経営方針が成り立たない、このような状態になっている部分があります。これが談合の一手段ともなっておりまして、この弊害を取り除く工夫や検討が必要であると考えます。
もう一点、法案では、地方自治体の自主性への配慮がうたわれていますが、一方で、報告を求め、要請をすることができるとしています。今、地方自治体では、住民の意見を取り入れた町づくりなどの試みが行われ、住民参加の公共事業への取り組みが始まっています。国の基準を地方に適用するということから、地方の自由な発想を妨げないようにしてほしい、このように思います。
最後に、公共事業の改善に向けてということについて述べます。
今回、法案を提出するきっかけは中尾元建設大臣の受託収賄事件の発生があったからだと聞いています。そうであれば、政官財の癒着をなくすことが第一義であると考えます。また、森首相が所信表明で、真に国民に役立つ公共事業にすると言われ、扇建設大臣が、ヨーロッパには公共事業のための法律があるが日本にもつくると言われたそうですけれども、そうであれば、建設省が監修されましたこのような建設産業政策大綱という出版物がありますが、ここでも紹介されているように、雇用対策や地域経済振興などを重視するヨーロッパの制度をもっと参考にして、もう一歩踏み込んだ政策を示していただきたいと思います。
さらに、利益を追求するために行う下請業者などへの大手ゼネコンの横暴を規制することも一つの問題です。名立たるゼネコンが施工していながら、次々にコンクリートの劣化問題を起こしています。責任施工という美名のもとに不良建造物をつくることは許されません。そのためには、何よりも建造物をつくる末端の業者や労働者が快適に作業できる環境をつくることがどうしても必要であると考えます。
税金を使って行う公共事業だからといって、発注者側が、建設省、運輸省、農水省三省による三省協定単価の引き下げに見られるように逆スライド条項を発動して、これが労働者の労働条件を悪化させる役割を一つ果たしています。
また、大手ゼネコンは、建設省が進めているコスト縮減政策を悪用して下請単価をたたき、手抜き工事が横行するような作業環境にして、結果として不良建造物をつくる。このようなことは社会的に許されるとは考えられません。
特に、二十一世紀に向けて、社会に信頼され、良質な建造物を提供し、暮らしに役立つ公共事業にするように努力していただくことを強く要望して、私の意見といたします。
この発言だけを見る →最初に、私が所属している建設政策研究所の自己紹介をさせていただきます。
この研究所は、一九八九年に設立して、建設関係の労働組合、中小建設業者が、学者、研究者の協力を得て運営しています。活動は、災害、環境破壊を起こさせない国土づくり、快適な国民生活に必要な社会資本の建設、建設産業の民主化、建設従事者の労働条件の改善と社会的地位の向上の立場から調査研究を行って、シンポジウム、研究集会、政策誌、ブックレットなどによってその提言を行っている、このような団体です。
最初に、建設産業の現状に対する認識の問題ですが、建設産業は未曾有の危機に陥っています。大手ゼネコンがバブル時期にみずからの不始末、すなわち破綻への過程がそのまま建設産業の危機につながっています。
いま一つは、建設産業の中でも、九八%とも九九%とも言える中小企業、業者の危機であります。とりわけ、そこで働く従業者の倒産、失踪、失業、自殺、家庭破壊は深刻であります。今後、建設投資が縮小することが予想されていながら、建設業の許可業者が増大し続けています。そのため、過当競争に陥ってダンピングが多発しています。汚職、談合事件も後を絶ちません。このようなときに法案が提出されました。私どもは、法案が建設業界全体の苦境を救済する一助となるという期待感を持っていました。しかし、この法案は、その期待を充足させるものではありませんでした。
次に、公共工事、この適正化法案の評価についてですが、順次その内容について私の考えを述べます。
本法案が入札、契約の透明性を高めて国民の信頼を回復するという目的を達成するためには、公共工事における情報開示、適正な施工の確保、不正行為の排除が行われれば一歩前進であると考えます。ただし、法案が、入札、契約の基本である会計法、予決令、地方自治法、あるいは独占禁止法の上に帽子をかぶせる形をとっていて、その基本部分には手が入れられておらず、その不備を改善できないということは弱点であると言えます。その上で、幾つかの点を指摘したいと思います。
まず第一に、情報の公表が確実に進めば、透明性の確保という点では一歩前進です。しかし、不完全な情報開示になると、情報が大量に集中できる大手ゼネコンが有利になると言えます。今でもAランク業者がDランクにまで参入する例がふえています。それが一層助長される危険はないか、歯どめが必要であると考えます。
次に、適正な施工の確保では、一括下請負の禁止がうたわれています。これは評価できます。いわゆる丸投げの背景に大手ゼネコンの受注競争があります。公共工事におけるランク制を厳格に守らせて、大手の中小市場への食い荒らしを規制することが必要であると考えます。
また、工事の完成に当たって良質な建造物が保障できるかどうかということも重要な問題点です。実際に工事をするのは三次、四次の下請です。末端に行けば元請受注額の五割という金額になるのも珍しくありません。衆議院の質疑で建設省の風岡建設経済局長が、施工体制台帳へ二次以下の業者名と契約金額を記入させるなどの建設業法の施行規則改正の検討を進めているとの答弁がありましたが、ぜひ丸投げや工事代金、労働者賃金の際限のない切り下げをやめさせるよう実効あるものにしていただきたいと思います。
請負業者の責任施工になってからコンクリート劣化問題がひどくなってきたと指摘されるようになっています。施工中、完成段階での発注者側による検査体制の確立や充実が急務であると考えます。
次に、不正行為の排除では、衆議院で法案の修正が行われたように、談合問題は古くて新しい、治療困難なほどの根が深い病気です。今回、談合に正面から取り組むことは評価できます。不退転の決意で談合排除を進めていただきたいと思います。
しかし、談合をなくすには、発注官庁や政治家による予定価格の漏えいなどの不正行為を排除できないと実効が上がらないことも周知のことです。また、政治家にとって地元に公共事業を誘致するために、その配分に当たっていわゆる選挙区ごとの箇所づけが行われていることも公然の事実であり、これも談合の一手段になっていると思います。
この、いわゆる官製談合の排除がないと不正行為を根絶することにはなりません。この点では、自民党さんが独禁法改正の議員立法を準備されているという新聞報道がありましたが、それによって不正行為を排除できるよう期待するものです。不正行為とまでは断言できませんけれども、JVの弊害が目立っていると考えます。
JVは、危険分散、技術の強化、経験の拡大、中小の育成という目的のために取り入れられて、一定の役割を果たしてきたと考えます。しかし、現在ではいわゆるスーパーゼネコンが村社会のおさとして取り仕切り、中堅ゼネコンでさえも村のおさの意向を無視しては経営方針が成り立たない、このような状態になっている部分があります。これが談合の一手段ともなっておりまして、この弊害を取り除く工夫や検討が必要であると考えます。
もう一点、法案では、地方自治体の自主性への配慮がうたわれていますが、一方で、報告を求め、要請をすることができるとしています。今、地方自治体では、住民の意見を取り入れた町づくりなどの試みが行われ、住民参加の公共事業への取り組みが始まっています。国の基準を地方に適用するということから、地方の自由な発想を妨げないようにしてほしい、このように思います。
最後に、公共事業の改善に向けてということについて述べます。
今回、法案を提出するきっかけは中尾元建設大臣の受託収賄事件の発生があったからだと聞いています。そうであれば、政官財の癒着をなくすことが第一義であると考えます。また、森首相が所信表明で、真に国民に役立つ公共事業にすると言われ、扇建設大臣が、ヨーロッパには公共事業のための法律があるが日本にもつくると言われたそうですけれども、そうであれば、建設省が監修されましたこのような建設産業政策大綱という出版物がありますが、ここでも紹介されているように、雇用対策や地域経済振興などを重視するヨーロッパの制度をもっと参考にして、もう一歩踏み込んだ政策を示していただきたいと思います。
さらに、利益を追求するために行う下請業者などへの大手ゼネコンの横暴を規制することも一つの問題です。名立たるゼネコンが施工していながら、次々にコンクリートの劣化問題を起こしています。責任施工という美名のもとに不良建造物をつくることは許されません。そのためには、何よりも建造物をつくる末端の業者や労働者が快適に作業できる環境をつくることがどうしても必要であると考えます。
税金を使って行う公共事業だからといって、発注者側が、建設省、運輸省、農水省三省による三省協定単価の引き下げに見られるように逆スライド条項を発動して、これが労働者の労働条件を悪化させる役割を一つ果たしています。
また、大手ゼネコンは、建設省が進めているコスト縮減政策を悪用して下請単価をたたき、手抜き工事が横行するような作業環境にして、結果として不良建造物をつくる。このようなことは社会的に許されるとは考えられません。
特に、二十一世紀に向けて、社会に信頼され、良質な建造物を提供し、暮らしに役立つ公共事業にするように努力していただくことを強く要望して、私の意見といたします。
溝
溝手顕正#12
○委員長(溝手顕正君) ありがとうございました。
以上で参考人の皆様からの意見聴取は終わりました。
それでは、これより参考人に対する質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の皆様からの意見聴取は終わりました。
それでは、これより参考人に対する質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
脇
脇雅史#13
○脇雅史君 自由民主党の脇雅史でございます。
三人の先生方、朝早くからおいでをいただきまして本当にありがとうございました。お話を伺っておりまして、若干のニュアンスといいましょうか差はあるのかもしれませんが、三先生とも一歩前進であるというふうに受けとめられているように思いました。
私も同じような思いなのでございますが、今回の法律、特徴を一言で言えば、今既に国で、直轄でといいましょうか国みずから契約をしているその手続、それを市町村にまで広げるといった、そういうことになるのではないかと思うんですが、そういう意味では、確かに私もプロセスがよりよくなるのでいいことだとは思うんですけれども、やはり情報の公開ということが一番大事なんだろうと私は思っております。
ただ、宮坂先生でしたか、お話がありましたが、やはり市町村でそれを実際にやろうと思うと大変な人手も要るだろうしよく考えてもらわなければいけないといったことがありましたが、これは、この法律を運用していく上で大事なことかなと思うんですが、そこで、国で既に行われているということなんですね、この中身が。であるとすると、国でやっている契約、本当に業者の方もよくなったというふうに思っているんだろうか、そしてそういう国との契約を通じて国民に利益がもたらされているんだろうか、昔と比べてどうだろうかということを私はよく聞くんですが、どこの業者の人もちっともよくなっていないと言うんです。ただ、私の目から見れば、明らかに情報が公開されていたり、マイナスにはなっていないと思うんですけれども、何がよくなっていないのかと。
私は、国民の常識というものが少し公共事業に対しては曲がってしまっているのではないかなということを思うんですが、一番の公共事業、業界を通じてやっていくということの中で重んじられなければいけないことは、国民にとっての最終的な利益なんですね。それは、よいものを、品質の高いものを後世につくって残していただく、そしてそれをつくっていく業者の人がその仕事を通じて健全な経営が営んでいける、それが継続的に将来にわたって確保されること。
業界の業者の数というのは、仕事が多くなったらふえますし減れば減るのが当然なんですけれども、将来の我が国にとって適正な数の業者というのは何であろうかというのは難しい問題なんですけれども、それを確保していくようなことが公共事業を通じて行われていかなければいけない。そういう意味で、本当に一生懸命やる、能力の高い、経営力にすぐれて技術力にすぐれた業者が安心して将来経営を営んでいけるという環境になかなかなりにくい。それは、今仕事が全体として減っているということに一因があるわけで、必ずしも法制度にその原因を求めてはいけないんですけれども、そこがどうもちょっと正しく理解されていないのではないかなと。
一つ例を申し上げると、埼玉県のある仕事で談合の疑いがあるということで入札をやり直したら、六億円だか何だか安く受注がなされたわけですね。そうすると、そのときの新聞は、六億も安くできたので非常に県民にとってよかったと。もともと物すごい高い値段で発注していたものが安くとれたんだから、これはよいことだというふうに新聞は書きますし、読まれた読者の方も大多数の方はそう思うと思うんですね。ところが本当かと。
ここで金本先生にちょっとお聞きをするんですが、よいものを安くということは間違いではないんですけれども、これを聞いた国民の方は、安ければ安いほどいいというふうに誤解しちゃうんですね。私は、ですからしょっちゅう建設省にも申し上げているんですが、よいものを適切な価格でと言ってくださいと。栗山先生もおっしゃられましたけれども、公共事業を受けて、そして適正な価格でできるだけ安く仕入れた方がいいのかもしれません。物を安く仕入れていいものをつくる。その過程で会社は適切な利潤を生み、従業員にはきちっとした給料が支払える。安値で受注すればそれが弱い者にしわが行きますから、従業員の給料を切り下げたり、そういうことが結果として起こりますし、品質の悪いものが来て悪くなってしまうということがあるわけですから、私は、国民の間の常識で、公共事業というのはよいものを安く、安いというのは間違いではないんですけれども、適切な価格でというふうに言ってほしいというふうに再三申し上げているんですが、この辺につきまして、まず金本先生の御意見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →三人の先生方、朝早くからおいでをいただきまして本当にありがとうございました。お話を伺っておりまして、若干のニュアンスといいましょうか差はあるのかもしれませんが、三先生とも一歩前進であるというふうに受けとめられているように思いました。
私も同じような思いなのでございますが、今回の法律、特徴を一言で言えば、今既に国で、直轄でといいましょうか国みずから契約をしているその手続、それを市町村にまで広げるといった、そういうことになるのではないかと思うんですが、そういう意味では、確かに私もプロセスがよりよくなるのでいいことだとは思うんですけれども、やはり情報の公開ということが一番大事なんだろうと私は思っております。
ただ、宮坂先生でしたか、お話がありましたが、やはり市町村でそれを実際にやろうと思うと大変な人手も要るだろうしよく考えてもらわなければいけないといったことがありましたが、これは、この法律を運用していく上で大事なことかなと思うんですが、そこで、国で既に行われているということなんですね、この中身が。であるとすると、国でやっている契約、本当に業者の方もよくなったというふうに思っているんだろうか、そしてそういう国との契約を通じて国民に利益がもたらされているんだろうか、昔と比べてどうだろうかということを私はよく聞くんですが、どこの業者の人もちっともよくなっていないと言うんです。ただ、私の目から見れば、明らかに情報が公開されていたり、マイナスにはなっていないと思うんですけれども、何がよくなっていないのかと。
私は、国民の常識というものが少し公共事業に対しては曲がってしまっているのではないかなということを思うんですが、一番の公共事業、業界を通じてやっていくということの中で重んじられなければいけないことは、国民にとっての最終的な利益なんですね。それは、よいものを、品質の高いものを後世につくって残していただく、そしてそれをつくっていく業者の人がその仕事を通じて健全な経営が営んでいける、それが継続的に将来にわたって確保されること。
業界の業者の数というのは、仕事が多くなったらふえますし減れば減るのが当然なんですけれども、将来の我が国にとって適正な数の業者というのは何であろうかというのは難しい問題なんですけれども、それを確保していくようなことが公共事業を通じて行われていかなければいけない。そういう意味で、本当に一生懸命やる、能力の高い、経営力にすぐれて技術力にすぐれた業者が安心して将来経営を営んでいけるという環境になかなかなりにくい。それは、今仕事が全体として減っているということに一因があるわけで、必ずしも法制度にその原因を求めてはいけないんですけれども、そこがどうもちょっと正しく理解されていないのではないかなと。
一つ例を申し上げると、埼玉県のある仕事で談合の疑いがあるということで入札をやり直したら、六億円だか何だか安く受注がなされたわけですね。そうすると、そのときの新聞は、六億も安くできたので非常に県民にとってよかったと。もともと物すごい高い値段で発注していたものが安くとれたんだから、これはよいことだというふうに新聞は書きますし、読まれた読者の方も大多数の方はそう思うと思うんですね。ところが本当かと。
ここで金本先生にちょっとお聞きをするんですが、よいものを安くということは間違いではないんですけれども、これを聞いた国民の方は、安ければ安いほどいいというふうに誤解しちゃうんですね。私は、ですからしょっちゅう建設省にも申し上げているんですが、よいものを適切な価格でと言ってくださいと。栗山先生もおっしゃられましたけれども、公共事業を受けて、そして適正な価格でできるだけ安く仕入れた方がいいのかもしれません。物を安く仕入れていいものをつくる。その過程で会社は適切な利潤を生み、従業員にはきちっとした給料が支払える。安値で受注すればそれが弱い者にしわが行きますから、従業員の給料を切り下げたり、そういうことが結果として起こりますし、品質の悪いものが来て悪くなってしまうということがあるわけですから、私は、国民の間の常識で、公共事業というのはよいものを安く、安いというのは間違いではないんですけれども、適切な価格でというふうに言ってほしいというふうに再三申し上げているんですが、この辺につきまして、まず金本先生の御意見をお伺いしたいと思います。
金
金本良嗣#14
○参考人(金本良嗣君) 適切な価格というのはなかなか定義が難しい概念でございまして、これが何だということは定義が基本的には不可能なものだというふうに思っています。だから、私ないしはほとんどの経済学者はこういう言葉遣いをしないということかと思います。
基本的には、当然安くというので、それで建設業者の方々がつぶれるといったことは維持できないわけで、よいものを安くということには、よいものが継続してできることを前提として、その上でもってなるべく安くということがございます。システムの設計としてはそういうことを念頭に置いて安くできるように競争をしていただくということになるということであります。
あと、安くということが労働者等にはね返ってめちゃくちゃになるという議論がございますが、本当に安くなれば、例えば労賃が安くなれば、建設業に就業する人はいなくなるはずでありますので、長期的に考えればそういう調整が起こりますので、完全なスパイラルが起きてめちゃくちゃになるということはない。経済システム全体として見ればそれぞれの方々がよいものを安くということで一生懸命競争されていく、そのプロセスで労働者の賃金も生産性の向上に伴って上昇していく、こういったメカニズムであるというふうに認識しております。
この発言だけを見る →基本的には、当然安くというので、それで建設業者の方々がつぶれるといったことは維持できないわけで、よいものを安くということには、よいものが継続してできることを前提として、その上でもってなるべく安くということがございます。システムの設計としてはそういうことを念頭に置いて安くできるように競争をしていただくということになるということであります。
あと、安くということが労働者等にはね返ってめちゃくちゃになるという議論がございますが、本当に安くなれば、例えば労賃が安くなれば、建設業に就業する人はいなくなるはずでありますので、長期的に考えればそういう調整が起こりますので、完全なスパイラルが起きてめちゃくちゃになるということはない。経済システム全体として見ればそれぞれの方々がよいものを安くということで一生懸命競争されていく、そのプロセスで労働者の賃金も生産性の向上に伴って上昇していく、こういったメカニズムであるというふうに認識しております。
脇
脇雅史#15
○脇雅史君 そうですか。お考えはわかりましたが、例えば東京周辺におけるとび職の日給が、年収でもいいんですけれども、三割ぐらい一番高いときから今下がっているんです。三割下がってもやめるわけにもいきませんし、大変苦しい生活をされている方がいるんです。それは経済原則でいいんだと言われればそうかもしれませんが、私は、公共事業の考え方は公務員給料に似ているんじゃないかなと。
公務員の給料だって、国民にとってみれば、よいサービスを安くもらえればいい、そうすると公務員の給料は安いほどいいんだということになるんですね。そして、公務員の給料は安いほどいいんで、来たくなければ来ないんだから、来なくなる目前まで安くしてやれば国民のためだというようなことになってしまうんですけれども、そうではなくて多くの数を占める公務員というのが国民全体の経済活動の中で妥当な、適切という言葉は定義は難しいのかもしれませんが、それなりに国民全体が納得がいくような給与水準にしようという努力を毎年人事院もしているわけです。それと同じような考え方がやはり公共事業を発注する側のセンスとしては要るのではないかなということを私は感じております。これは議論をこれ以上はいたしませんけれども。
それから、今一番問題が、金本先生も言われましたけれども、丸投げがなぜ起こるかというところで、低価格で施工できる業者は発注から除外すべきだ、排除すべきだということを言われて、なかなかそれが難しい、そこをどうしたらいいかということなんですが、このダンピングという問題が私が今まで申し上げたような中で今一番の我が国の業界の問題なんですね。
つまり、予定価というのを発注者がつくるわけですけれども、これは誤解を恐れずに申し上げれば、要するに現在やっている工事の実態を調査いたしまして、例えば穴一つ掘るのに何人の人間が何時間かかって掘るのかという、その単価を全国の事例をもとにして決めて、それを積み上げて予定価というのをつくるんですが、予定価というのはいろんなケースがありますからばらつくんですね。そのばらつく中間の平均をとって計算してそれぞれの工事をやりますから、全部の現場で適切な値が出ているかどうかはわからない。全国的には平均的なところへ行っている。
今、一般に思われているのは、予定価というのは、入札するのに一番高いアッパーの価格で、それ以上高い金で発注したら国民が損をする価格であるというふうに、これは誤解なんですけれども、誤解されているんですが、実態は平均値なんですね。そうすると、その平均値で決めていく予定価、うんとダンピングをする、仕事がいっぱいありますと、ダンピングの現場をもとにまたそれが計算されていきますから、拡大再生産されて予定価というものもだんだん下がってくる。非常に業者にとっては厳しい状態になって、これは市場原理というものに任せておくと、苦しくてもとりたい人は必ずいますからとまらないんです。
そこで、今一番大事なことは、国民の利益を守るために公共的な仕事の発注者は何をしたらいいかというと、ダンピングを防止する、これはアメリカなんかよくやります。日本から安い鉄鋼がいっぱい行きますと、国内の業者を守るために発動して輸入させない。本当は米国の国民だって品質の高い日本のいい鉄鋼が入ってくればちっとも悪いことではないはずなんですが、国内業者、国内の国民の利益を守るという意味でそれを防止するということをやっているわけです。
我が国でも公共的な仕事を発注している人は、今一番やらなくちゃいけないのは、そういう意味で市場原理に任せた、どうしても目先のお金が欲しい人が無理やりとってしまうというダンピング、やる能力もないくせにとってしまうというダンピングを防止することなんです、と私は思っているんですが、そういう意味では、意見が一致しそうな栗山先生、いかがでありましょうか。
この発言だけを見る →公務員の給料だって、国民にとってみれば、よいサービスを安くもらえればいい、そうすると公務員の給料は安いほどいいんだということになるんですね。そして、公務員の給料は安いほどいいんで、来たくなければ来ないんだから、来なくなる目前まで安くしてやれば国民のためだというようなことになってしまうんですけれども、そうではなくて多くの数を占める公務員というのが国民全体の経済活動の中で妥当な、適切という言葉は定義は難しいのかもしれませんが、それなりに国民全体が納得がいくような給与水準にしようという努力を毎年人事院もしているわけです。それと同じような考え方がやはり公共事業を発注する側のセンスとしては要るのではないかなということを私は感じております。これは議論をこれ以上はいたしませんけれども。
それから、今一番問題が、金本先生も言われましたけれども、丸投げがなぜ起こるかというところで、低価格で施工できる業者は発注から除外すべきだ、排除すべきだということを言われて、なかなかそれが難しい、そこをどうしたらいいかということなんですが、このダンピングという問題が私が今まで申し上げたような中で今一番の我が国の業界の問題なんですね。
つまり、予定価というのを発注者がつくるわけですけれども、これは誤解を恐れずに申し上げれば、要するに現在やっている工事の実態を調査いたしまして、例えば穴一つ掘るのに何人の人間が何時間かかって掘るのかという、その単価を全国の事例をもとにして決めて、それを積み上げて予定価というのをつくるんですが、予定価というのはいろんなケースがありますからばらつくんですね。そのばらつく中間の平均をとって計算してそれぞれの工事をやりますから、全部の現場で適切な値が出ているかどうかはわからない。全国的には平均的なところへ行っている。
今、一般に思われているのは、予定価というのは、入札するのに一番高いアッパーの価格で、それ以上高い金で発注したら国民が損をする価格であるというふうに、これは誤解なんですけれども、誤解されているんですが、実態は平均値なんですね。そうすると、その平均値で決めていく予定価、うんとダンピングをする、仕事がいっぱいありますと、ダンピングの現場をもとにまたそれが計算されていきますから、拡大再生産されて予定価というものもだんだん下がってくる。非常に業者にとっては厳しい状態になって、これは市場原理というものに任せておくと、苦しくてもとりたい人は必ずいますからとまらないんです。
そこで、今一番大事なことは、国民の利益を守るために公共的な仕事の発注者は何をしたらいいかというと、ダンピングを防止する、これはアメリカなんかよくやります。日本から安い鉄鋼がいっぱい行きますと、国内の業者を守るために発動して輸入させない。本当は米国の国民だって品質の高い日本のいい鉄鋼が入ってくればちっとも悪いことではないはずなんですが、国内業者、国内の国民の利益を守るという意味でそれを防止するということをやっているわけです。
我が国でも公共的な仕事を発注している人は、今一番やらなくちゃいけないのは、そういう意味で市場原理に任せた、どうしても目先のお金が欲しい人が無理やりとってしまうというダンピング、やる能力もないくせにとってしまうというダンピングを防止することなんです、と私は思っているんですが、そういう意味では、意見が一致しそうな栗山先生、いかがでありましょうか。
栗
栗山嘉明#16
○参考人(栗山嘉明君) ダンピングが現実に行われている例が多いんですが、その中で問題と思われるのは、一つは総額請負主義、一括請負といいますか、つまり金額そのもので落札させる。先ほど低額入札というふうに言いましたけれども、一発入札ですか、そういうふうに言われましたけれども、そういうところにあるのではないか、一つの問題はそこにあるだろうと。
つまり、私たちは予定価格は事前公表をすべきだというような考え方を持っているんです。そうすると、ダンピングをするとかそういうことを言っても、どこに問題があるのか出てくるという姿になるわけです。その中でどこは削ってはいけない、どこは削ってもいいものかという企業努力がかなり明確になるだろうという感じがするんです。したがって、そういうような今のやり方、これは責任施工とセットにしてたしか出てきたような気がするんですが、そのところを一つは検討することが必要なんではないかというように思うわけです。
もう一点は、一方で建設省の言っているコストダウンというものが、利益を追求するということが今ある意味でいうと大手ゼネコンの場合は至上命令になっているわけです。不良債権をとにかくなくすということから至上命令になっていますから、その部分とコストダウンという政策があって、そのコストダウンの政策の考え方の中では、裏づけなしに公共価格のみを下げるような性急な方法で下請企業や労働者等が不当なしわ寄せをこうむるようなことをしないようにするべきだというのが、このコストダウンの基本的な考え方の一つであるにもかかわらず、ダンピングをしてさらにそれを下にたたいていくということが現実に行われているという、この問題をどう整理するかというのが一つの問題であると思います。
それからもう一つは、期間の問題なんですね。ダンピングをするということがよい品質のものがやはりできないという結果を私は先ほど述べたわけですけれども、そういう中で、この建物は三十年でいいものなのか百年、二百年もたせるようなよいものをつくるべきなのかというように考えた場合に、コストの問題をもう一つ洗い直してみることも必要ではないかなというふうに思うわけです。
したがって、ダンピング防止ということは私たちにとっても非常に大事な問題であるというふうに考えているわけです。
この発言だけを見る →つまり、私たちは予定価格は事前公表をすべきだというような考え方を持っているんです。そうすると、ダンピングをするとかそういうことを言っても、どこに問題があるのか出てくるという姿になるわけです。その中でどこは削ってはいけない、どこは削ってもいいものかという企業努力がかなり明確になるだろうという感じがするんです。したがって、そういうような今のやり方、これは責任施工とセットにしてたしか出てきたような気がするんですが、そのところを一つは検討することが必要なんではないかというように思うわけです。
もう一点は、一方で建設省の言っているコストダウンというものが、利益を追求するということが今ある意味でいうと大手ゼネコンの場合は至上命令になっているわけです。不良債権をとにかくなくすということから至上命令になっていますから、その部分とコストダウンという政策があって、そのコストダウンの政策の考え方の中では、裏づけなしに公共価格のみを下げるような性急な方法で下請企業や労働者等が不当なしわ寄せをこうむるようなことをしないようにするべきだというのが、このコストダウンの基本的な考え方の一つであるにもかかわらず、ダンピングをしてさらにそれを下にたたいていくということが現実に行われているという、この問題をどう整理するかというのが一つの問題であると思います。
それからもう一つは、期間の問題なんですね。ダンピングをするということがよい品質のものがやはりできないという結果を私は先ほど述べたわけですけれども、そういう中で、この建物は三十年でいいものなのか百年、二百年もたせるようなよいものをつくるべきなのかというように考えた場合に、コストの問題をもう一つ洗い直してみることも必要ではないかなというふうに思うわけです。
したがって、ダンピング防止ということは私たちにとっても非常に大事な問題であるというふうに考えているわけです。
脇
福
福山哲郎#18
○福山哲郎君 民主党・新緑風会の福山でございます。
参考人の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、また急なお願いにもかかわらず貴重な意見をいただきまして、御足労いただきましてありがとうございました。
時間がございませんので、早速質問をさせていただきたいと思います。
まず、金本参考人にお伺いをしたいと思います。
今回の法案については一定の評価をされているところでございますが、よいものを安くということにはさらなる努力が必要だというふうにおっしゃっておられます。例えば、この法案でいうと具体的な罰則規定がないとか、システムの問題としては今後の課題ということで参考人はおっしゃられたわけですが、具体的にもう少しわかりやすく、どういったものがシステムとして入れば上請、談合等の問題をより解決できるのかということが一点。
それからもう一点は、建設業界というのは今、九二年ピークが約八十四兆円の規模だったものが、九九年には七十兆円の規模になっています。六十万社に会社もふえている、建設の労働者が六百六十万人というふうな状況だというふうに言われているわけですが、この状況を金本参考人は今どういうふうに評価をされているのか。つまり、将来的にはやはりここはもう少し、過剰な労働者であり、多少はやっぱり業界の再編も含めて建設業界というものの再編成をしていかなければいけないというふうに考えられての先ほどからの御発言なのか、もう少しほかのイメージがあるのかについて、まずお伺いをしたいと思います。
それと、栗山参考人に一つお伺いをしたいんですが、先ほどおっしゃられました、中小の建設業者の方が大変厳しい状況に今あると。それは不況の一端でそうだというふうに私も承っておるんですが、その中で、実はおっしゃられたようにふえているわけですね、中小の建設業者が。このふえている実態というのは、さっき私が申し上げましたように、マーケットは小さくなっているにもかかわらず会社がふえていってしまっている、この実態の原因はどのようにお考えなのかということと、これについての現状についての御認識をまず御両人、お二方にお伺いできればと思います。
この発言だけを見る →参考人の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、また急なお願いにもかかわらず貴重な意見をいただきまして、御足労いただきましてありがとうございました。
時間がございませんので、早速質問をさせていただきたいと思います。
まず、金本参考人にお伺いをしたいと思います。
今回の法案については一定の評価をされているところでございますが、よいものを安くということにはさらなる努力が必要だというふうにおっしゃっておられます。例えば、この法案でいうと具体的な罰則規定がないとか、システムの問題としては今後の課題ということで参考人はおっしゃられたわけですが、具体的にもう少しわかりやすく、どういったものがシステムとして入れば上請、談合等の問題をより解決できるのかということが一点。
それからもう一点は、建設業界というのは今、九二年ピークが約八十四兆円の規模だったものが、九九年には七十兆円の規模になっています。六十万社に会社もふえている、建設の労働者が六百六十万人というふうな状況だというふうに言われているわけですが、この状況を金本参考人は今どういうふうに評価をされているのか。つまり、将来的にはやはりここはもう少し、過剰な労働者であり、多少はやっぱり業界の再編も含めて建設業界というものの再編成をしていかなければいけないというふうに考えられての先ほどからの御発言なのか、もう少しほかのイメージがあるのかについて、まずお伺いをしたいと思います。
それと、栗山参考人に一つお伺いをしたいんですが、先ほどおっしゃられました、中小の建設業者の方が大変厳しい状況に今あると。それは不況の一端でそうだというふうに私も承っておるんですが、その中で、実はおっしゃられたようにふえているわけですね、中小の建設業者が。このふえている実態というのは、さっき私が申し上げましたように、マーケットは小さくなっているにもかかわらず会社がふえていってしまっている、この実態の原因はどのようにお考えなのかということと、これについての現状についての御認識をまず御両人、お二方にお伺いできればと思います。
金
金本良嗣#19
○参考人(金本良嗣君) お答えさせていただきます。
罰則については、例えば非常に重要になると思われるのは官製談合等についてどういうことができるのかというたぐいの問題があるんだと思いますが、公務員に対する懲戒関係の法令、それから独占禁止法の独占幇助、談合幇助罪といった、そういったものとのかかわりでどういうふうな法体系になるのかというのが私自身きちんと理解ができていない面がございまして、私の今のところの素人的な見方ですと、こういったたぐいの法律にそこまで入れるというのは難しいのかなという気がしております。
〔委員長退席、理事長谷川道郎君着席〕
それから、これから具体的に何ができるかということなんですが、これはどういう改善を目指すかによって非常に違う。それから、いろんな側面がございますのでいろんなことをやる必要があるということを思っております。
上請の問題については、基本的には発注者が発注ロットをどうするか、それからどういう業者を指名するか、あるいはどういう要件をつけるかといったことにかかわるということで、それが適正に行われる必要があるわけですが、そこについて、例えば一般競争を全部義務づけるというのは今の段階ではなかなか難しいですし、弊害も大きいんだろうという気がしております。
一般競争は、きちんと仕事をしてくれる業者といいかげんな仕事をする業者と、差別するのが非常に難しい。今の日本の指名競争入札の仕組みですと、いい仕事をしてくれた業者は次の指名で考慮するといったことが有効に機能できる仕組みですが、そういったものを一般競争のもとでどうやって導入するかというふうなことが解決できないと一般競争にすぐ全部移行というのはできないんだろうという気がしております。
したがいまして、上請問題等については即効性のある国レベルの対策というのはなかなか難しいという気がしておりますが、ただ、基本的にはそれぞれの発注者が問題意識を持って取り組めば現行制度のもとでも改善は十分可能だというふうなことでありますので、その個々の発注者がそういう心構えを持つという環境をつくっていくということが重要なのかなという気がしております。
あと、談合については、一番有効な対策は談合に入っていないアウトサイダーを入札に入れるということで、これ以外の対策は余り実際には有効ではないというふうに思っております。それも、やる気になれば個々の発注者がそういう対策をとることができるということであろうかと思います。
あと、六百数十万人といった建設労働人口等が、あるいは企業数が非常に多いということについては、基本的にはこれから建設工事はそれほど大きな伸びはない、縮小の方向だということで調整は不可避だというふうに思っております。ただ、それが本当に問題かというと、少し長い目で見れば実はそれほど問題ではなくて、大体人口予想によりますとことしあたりが労働力人口のピークで、これからどんどん減っていくという状況ですから、建設労働人口も減っていくということはある意味では日本全体にとっては受け入れられることではないかという気がしております。
あと、業界の再編についてですけれども、これは、公共工事以外ですと自由な競争市場でいろんな再編が行われるというふうに思っております。ただ、公共工事に依存している部分が非常に多いので、業界の合併等は非常に難しいという状況だろうかと思います。現状では合併しても受注額が以前よりふえるというのはほとんど期待できなくて、多分公共事業については下がるだろうという予想を業界の方は皆さんされておりますので、こういう状況で合併といったふうな金融機関に見られるような再編というのは非常に難しいだろうし、無理にする必要も必ずしもないんではないかという気がしております。
企業が合併しなくても、個々の企業が実はもう既にかなりのリストラをやっております。場合によっては、建築部門とか土木部門とか片方をほとんどゼロにしてしまうといったドラスチックなことをやっている会社もございますので、多分そういった格好で業界の変化は進んでいくんだろうという気がしております。
この発言だけを見る →罰則については、例えば非常に重要になると思われるのは官製談合等についてどういうことができるのかというたぐいの問題があるんだと思いますが、公務員に対する懲戒関係の法令、それから独占禁止法の独占幇助、談合幇助罪といった、そういったものとのかかわりでどういうふうな法体系になるのかというのが私自身きちんと理解ができていない面がございまして、私の今のところの素人的な見方ですと、こういったたぐいの法律にそこまで入れるというのは難しいのかなという気がしております。
〔委員長退席、理事長谷川道郎君着席〕
それから、これから具体的に何ができるかということなんですが、これはどういう改善を目指すかによって非常に違う。それから、いろんな側面がございますのでいろんなことをやる必要があるということを思っております。
上請の問題については、基本的には発注者が発注ロットをどうするか、それからどういう業者を指名するか、あるいはどういう要件をつけるかといったことにかかわるということで、それが適正に行われる必要があるわけですが、そこについて、例えば一般競争を全部義務づけるというのは今の段階ではなかなか難しいですし、弊害も大きいんだろうという気がしております。
一般競争は、きちんと仕事をしてくれる業者といいかげんな仕事をする業者と、差別するのが非常に難しい。今の日本の指名競争入札の仕組みですと、いい仕事をしてくれた業者は次の指名で考慮するといったことが有効に機能できる仕組みですが、そういったものを一般競争のもとでどうやって導入するかというふうなことが解決できないと一般競争にすぐ全部移行というのはできないんだろうという気がしております。
したがいまして、上請問題等については即効性のある国レベルの対策というのはなかなか難しいという気がしておりますが、ただ、基本的にはそれぞれの発注者が問題意識を持って取り組めば現行制度のもとでも改善は十分可能だというふうなことでありますので、その個々の発注者がそういう心構えを持つという環境をつくっていくということが重要なのかなという気がしております。
あと、談合については、一番有効な対策は談合に入っていないアウトサイダーを入札に入れるということで、これ以外の対策は余り実際には有効ではないというふうに思っております。それも、やる気になれば個々の発注者がそういう対策をとることができるということであろうかと思います。
あと、六百数十万人といった建設労働人口等が、あるいは企業数が非常に多いということについては、基本的にはこれから建設工事はそれほど大きな伸びはない、縮小の方向だということで調整は不可避だというふうに思っております。ただ、それが本当に問題かというと、少し長い目で見れば実はそれほど問題ではなくて、大体人口予想によりますとことしあたりが労働力人口のピークで、これからどんどん減っていくという状況ですから、建設労働人口も減っていくということはある意味では日本全体にとっては受け入れられることではないかという気がしております。
あと、業界の再編についてですけれども、これは、公共工事以外ですと自由な競争市場でいろんな再編が行われるというふうに思っております。ただ、公共工事に依存している部分が非常に多いので、業界の合併等は非常に難しいという状況だろうかと思います。現状では合併しても受注額が以前よりふえるというのはほとんど期待できなくて、多分公共事業については下がるだろうという予想を業界の方は皆さんされておりますので、こういう状況で合併といったふうな金融機関に見られるような再編というのは非常に難しいだろうし、無理にする必要も必ずしもないんではないかという気がしております。
企業が合併しなくても、個々の企業が実はもう既にかなりのリストラをやっております。場合によっては、建築部門とか土木部門とか片方をほとんどゼロにしてしまうといったドラスチックなことをやっている会社もございますので、多分そういった格好で業界の変化は進んでいくんだろうという気がしております。
栗
栗山嘉明#20
○参考人(栗山嘉明君) 非常に危機的な建設業の状態を認識しているという上でのサバイバルということがこの六十万業者に達してきている一つの大きな要因だろうと思います。
それで、これは前にも建設省さんともお話ししたこともあるんですけれども、五十万業者になったときに、半減する、三十万業者にしたいという構想を出した時代がありました、二十年ぐらい前だったと思いますけれども。その時代に本当にできるだろうかというふうに言っていましたら、五十万がふえて五十二万業者になる、さらに五十六万業者になる。それで今度、建設産業政策大綱を出したときに、それじゃ技術力というふうに言って半減するというふうな話になったんですけれども、これも六十万業者を突破するというような状態になったというふうに思うんですね。
一つは、商法の改正によって株式の取得ということが、一千万円以上は株式会社ができるということで、このときに急速にふえてきたということが一つ言えると思いますけれども、または分社ということによって、新たな技術を持っているという人たちを配しながらふやしているというような状況もあるというふうに思います。
これがふえていきながら、実際にそれではどれだけ機能しているのかということが、これは建設省さんが本当は具体的に数字を示されるとわかるんですけれども、一年以上実際に仕事をしたというのが半分ぐらいではないのかというような話も聞いております。そういう意味では、どれだけこの部分は機能しているのか、どれだけ優良な業者が許可業者になっているのかということについて、私たちは一応疑問を持っておるわけです。
しかし、いずれにせよ、これだけ急速にふえていく中で、これは笑い話として聞いていただければいいと思うんですれども、堺屋太一経済企画庁長官がなる前に「組織の盛衰」という本を出しまして、環境への過剰反応という言い方をしました。環境が厳しくなれば厳しくなるほど、それぞれの個々の部分というのは大きくなるために、みずからを守るために必死になると、それが一定に肥大化していくということは避けられないんだというふうに言うんですね。ただし、それは余り肥大化してしまうとマンモスのような状態になるということなので、今のうちにそういう意味で、やはり将来を見据えてこの問題をきちんと押さえていくことが必要だろうというふうに考えているわけです。
この発言だけを見る →それで、これは前にも建設省さんともお話ししたこともあるんですけれども、五十万業者になったときに、半減する、三十万業者にしたいという構想を出した時代がありました、二十年ぐらい前だったと思いますけれども。その時代に本当にできるだろうかというふうに言っていましたら、五十万がふえて五十二万業者になる、さらに五十六万業者になる。それで今度、建設産業政策大綱を出したときに、それじゃ技術力というふうに言って半減するというふうな話になったんですけれども、これも六十万業者を突破するというような状態になったというふうに思うんですね。
一つは、商法の改正によって株式の取得ということが、一千万円以上は株式会社ができるということで、このときに急速にふえてきたということが一つ言えると思いますけれども、または分社ということによって、新たな技術を持っているという人たちを配しながらふやしているというような状況もあるというふうに思います。
これがふえていきながら、実際にそれではどれだけ機能しているのかということが、これは建設省さんが本当は具体的に数字を示されるとわかるんですけれども、一年以上実際に仕事をしたというのが半分ぐらいではないのかというような話も聞いております。そういう意味では、どれだけこの部分は機能しているのか、どれだけ優良な業者が許可業者になっているのかということについて、私たちは一応疑問を持っておるわけです。
しかし、いずれにせよ、これだけ急速にふえていく中で、これは笑い話として聞いていただければいいと思うんですれども、堺屋太一経済企画庁長官がなる前に「組織の盛衰」という本を出しまして、環境への過剰反応という言い方をしました。環境が厳しくなれば厳しくなるほど、それぞれの個々の部分というのは大きくなるために、みずからを守るために必死になると、それが一定に肥大化していくということは避けられないんだというふうに言うんですね。ただし、それは余り肥大化してしまうとマンモスのような状態になるということなので、今のうちにそういう意味で、やはり将来を見据えてこの問題をきちんと押さえていくことが必要だろうというふうに考えているわけです。
福
福山哲郎#21
○福山哲郎君 ありがとうございます。
では、続きまして、宮坂参考人にお伺いをします。
宮坂参考人は県の技術職のトップの技監でいらっしゃいますし、長野県の建設業の協会の専務理事もやられて、現市長ということで、まさに多様な経験の中で今やられているということなので、細かいこともきょう御指摘をいただいたので、お伺いをしたいと思います。
一つは、小規模工事についてどこまで出していくのかということに対して言及をいただきましたが、今、内々では二百五十万ぐらいではないかという話も出ているんですが、二百五十万という金額についてはどういうふうに感じられるかということと、それから例の談合の疑いの場合に、疑うに足りる事実の確保ということなんですが、一体これは、市長としてはどういうことが疑うに足りる事実だと公取に通知をするという判断をするのか、その辺のお言葉をいただきたいということと、正直申し上げて、小さい自治体に関して言うと、市長のところは四万人ぐらいだと承っておりますが、この法案によってどのぐらいの負担がかかるのか、これは人材的にも財政的にもですが負担がかかるのかということと、この法案それから今後の建設行政のあり方について率直な御意見をいただければと思います。四点ばかり、ちょっと欲張りましたが、時間もありませんが、よろしくお願いします。
この発言だけを見る →では、続きまして、宮坂参考人にお伺いをします。
宮坂参考人は県の技術職のトップの技監でいらっしゃいますし、長野県の建設業の協会の専務理事もやられて、現市長ということで、まさに多様な経験の中で今やられているということなので、細かいこともきょう御指摘をいただいたので、お伺いをしたいと思います。
一つは、小規模工事についてどこまで出していくのかということに対して言及をいただきましたが、今、内々では二百五十万ぐらいではないかという話も出ているんですが、二百五十万という金額についてはどういうふうに感じられるかということと、それから例の談合の疑いの場合に、疑うに足りる事実の確保ということなんですが、一体これは、市長としてはどういうことが疑うに足りる事実だと公取に通知をするという判断をするのか、その辺のお言葉をいただきたいということと、正直申し上げて、小さい自治体に関して言うと、市長のところは四万人ぐらいだと承っておりますが、この法案によってどのぐらいの負担がかかるのか、これは人材的にも財政的にもですが負担がかかるのかということと、この法案それから今後の建設行政のあり方について率直な御意見をいただければと思います。四点ばかり、ちょっと欲張りましたが、時間もありませんが、よろしくお願いします。
宮
宮坂博敏#22
○参考人(宮坂博敏君) 小規模工事の点なんですが、これは小さな修繕から始まりますと、本当に百万以下の工事もたくさんあるわけなんです。ですから、二百五十万が適切かどうかということは工事の内容によってこれ違ってくると思いますね。本当に、側溝のふた一枚かえるのから始まってたくさんあるわけですから、ですから定義というのは難しいんじゃないかなというふうに思います。
今度、営利というか企業の立場になれば、確かに余り小さな工事というのはメリットがないんじゃないかと、そういうふうに思いますけれども、しかし一方では、大きな工事だけ出すと、大きな企業は潤うけれども、小さな企業は仕事がなくなってくるというようなことで、逆に分割発注とかそういうことも言われてきております。その辺は予算の状況を見ながら、あるいは工事の状況を見ながら実際にはやっていると、それが実情だと思います。
それから、談合の疑いに足る事実というのはこれは確かに難しいことで、例えば大体一番初めに報じられるのはむしろ業界の中よりも報道ですね。要するに、恐らくだれかが垂れ込みというか、こういうことがあるぞということを報道機関に訴えて、そこが書き立てると。これが一番わかりやすい事例だと思うんです。
そのような事態がうわさされた段階で、発注者側としてはこれはすぐ事実を確かめます。当然、指名を予定している業者とか、当然、指名された業者の間ですから、それぞれ呼びまして、そういう事実があったのかないのかということは確認をいたします。もし、では事実があったらこの契約は成り立たないよということをはっきりその時点で言うわけですが、業者の方からは、そういう事実はないということが一般的には答えとしては返ってくるわけです。
ですから、どういう場合に談合があったという、証拠を見つけ出すということはなかなか難しい点もあるというふうに思います。ですが、一方では、そういうことがない自由な競争をやるためには談合はしてはいけないんだと。それをやれば罪があるよと、あるいはペナルティーがあるよということをやっぱり言っておかないと、どうしてもそういう流れになってしまう傾向があるかと、そんなふうに思います。
以上です。それから、何かもう一つあったですか。
この発言だけを見る →今度、営利というか企業の立場になれば、確かに余り小さな工事というのはメリットがないんじゃないかと、そういうふうに思いますけれども、しかし一方では、大きな工事だけ出すと、大きな企業は潤うけれども、小さな企業は仕事がなくなってくるというようなことで、逆に分割発注とかそういうことも言われてきております。その辺は予算の状況を見ながら、あるいは工事の状況を見ながら実際にはやっていると、それが実情だと思います。
それから、談合の疑いに足る事実というのはこれは確かに難しいことで、例えば大体一番初めに報じられるのはむしろ業界の中よりも報道ですね。要するに、恐らくだれかが垂れ込みというか、こういうことがあるぞということを報道機関に訴えて、そこが書き立てると。これが一番わかりやすい事例だと思うんです。
そのような事態がうわさされた段階で、発注者側としてはこれはすぐ事実を確かめます。当然、指名を予定している業者とか、当然、指名された業者の間ですから、それぞれ呼びまして、そういう事実があったのかないのかということは確認をいたします。もし、では事実があったらこの契約は成り立たないよということをはっきりその時点で言うわけですが、業者の方からは、そういう事実はないということが一般的には答えとしては返ってくるわけです。
ですから、どういう場合に談合があったという、証拠を見つけ出すということはなかなか難しい点もあるというふうに思います。ですが、一方では、そういうことがない自由な競争をやるためには談合はしてはいけないんだと。それをやれば罪があるよと、あるいはペナルティーがあるよということをやっぱり言っておかないと、どうしてもそういう流れになってしまう傾向があるかと、そんなふうに思います。
以上です。それから、何かもう一つあったですか。
福
宮
宮坂博敏#24
○参考人(宮坂博敏君) 負担ですね。これは、小さな自治体では、一番は技術職の職員がいない自治体が多いわけなんですね。私どもぐらいの自治体でも、私が最初そこへ入ったときは本当に少なかったです。ですから、事務系の職員が実際にはやっていたと。それをだんだん技術系にかえてきまして、今はほとんどの事業ができるんですけれども、町村によっては恐らく無理だろうと思うんですね、事務的な職員が一つの仕事だけじゃなくて複数の仕事を担当するという中でやっていきますから。そうすると、当然職員をふやさなきゃいけない。どの程度の規模が適切かということはちょっと難しいんですが、少なくとも一人や二人の職員では成り立たないと思います。
ですから、組織としての必要な職員数と、こういうことになってきますと、五人とか十人とか、そういうスタッフが必要になってくると思います。そのために、では事務系を削れるかといった場合に、これもなかなか大変ですが、そこまで育てていく段階が技術系の職員も大変だというふうに思います。
実際、経費の点、まだ積算はしてみていないんですが、例えば最小限このぐらいあればやっていけるのかなというのはこれからちょっと検討してみたいと思いますが、具体的にはまだ今数字は持っておりません。
以上です。
この発言だけを見る →ですから、組織としての必要な職員数と、こういうことになってきますと、五人とか十人とか、そういうスタッフが必要になってくると思います。そのために、では事務系を削れるかといった場合に、これもなかなか大変ですが、そこまで育てていく段階が技術系の職員も大変だというふうに思います。
実際、経費の点、まだ積算はしてみていないんですが、例えば最小限このぐらいあればやっていけるのかなというのはこれからちょっと検討してみたいと思いますが、具体的にはまだ今数字は持っておりません。
以上です。
高
高野博師#25
○高野博師君 三人の参考人の方々には貴重な御意見をありがとうございます。
まず最初に、金本参考人にお伺いいたします。
談合あるいは丸投げ、上請、こういうことは本当になくなるのはどのぐらいまでなくなるのか。特に談合についてですが、談合というのは合意形成型の、コンセンサス型の日本の社会の中では一つの慣習あるいは文化でもあるわけですが、一種の文化とも言えるのかと思うんですが、簡単にはなくならないだろうと、法律を制定しても。
そこで、この利益誘導型の政治から政府経営型政治への転換、こういうことが必要ではないかと、あるいは行政評価法というような法律の制定も必要ではないかと思うんですが、政府経営型政治への転換にはどうしたらいいのか、金本参考人にお伺いいたします。
この発言だけを見る →まず最初に、金本参考人にお伺いいたします。
談合あるいは丸投げ、上請、こういうことは本当になくなるのはどのぐらいまでなくなるのか。特に談合についてですが、談合というのは合意形成型の、コンセンサス型の日本の社会の中では一つの慣習あるいは文化でもあるわけですが、一種の文化とも言えるのかと思うんですが、簡単にはなくならないだろうと、法律を制定しても。
そこで、この利益誘導型の政治から政府経営型政治への転換、こういうことが必要ではないかと、あるいは行政評価法というような法律の制定も必要ではないかと思うんですが、政府経営型政治への転換にはどうしたらいいのか、金本参考人にお伺いいたします。
金
金本良嗣#26
○参考人(金本良嗣君) 談合等がなくなるのか、どの程度なくなるのかという話は、これはどこの国でも談合が全くないという国はないと認識しております。それは程度問題にすぎない。談合をして価格を上げれば必ずもうかりますから、やりたいと思うのは当然だと。
それを法制度等でどれだけ許すかということと、買う側がどれだけ対抗手段をとるかということにかかっているというわけで、基本的に私は文化の問題ではない、利害の問題だというふうに考えております。いろんな工夫をすることによってこれを変えるということは十分可能だろうと思いますが、いついつまでにどうすればどう変わるかということはなかなか難しいということであろうかと思います。
あと、政府経営型政治への転換というのは、迂遠なようでありますが、そういう政治を標榜して、実際に行われる方々が当選するということにならないといけないということで、それに尽きるということだと思っております。
行政評価法も有益だと思いますけれども、それでできるということではなくて、地方自治体ではトップがそういうことを志向するということがなければ絵にかいたもちだということになろうかと思います。
この辺はアメリカ等を見ておりますと、かなり急速に変わり得るというように私自身は思っております。アメリカの地方政治においても、シカゴのデイリー・マシーンとかというのは非常に有名ですが、利益誘導型の仕組みががっちりとつくられた時代はあるんですけれども、これは最近では余り見受けられなくなっているということがあります。こういう変化は起き得るんだということだと思っております。
この発言だけを見る →それを法制度等でどれだけ許すかということと、買う側がどれだけ対抗手段をとるかということにかかっているというわけで、基本的に私は文化の問題ではない、利害の問題だというふうに考えております。いろんな工夫をすることによってこれを変えるということは十分可能だろうと思いますが、いついつまでにどうすればどう変わるかということはなかなか難しいということであろうかと思います。
あと、政府経営型政治への転換というのは、迂遠なようでありますが、そういう政治を標榜して、実際に行われる方々が当選するということにならないといけないということで、それに尽きるということだと思っております。
行政評価法も有益だと思いますけれども、それでできるということではなくて、地方自治体ではトップがそういうことを志向するということがなければ絵にかいたもちだということになろうかと思います。
この辺はアメリカ等を見ておりますと、かなり急速に変わり得るというように私自身は思っております。アメリカの地方政治においても、シカゴのデイリー・マシーンとかというのは非常に有名ですが、利益誘導型の仕組みががっちりとつくられた時代はあるんですけれども、これは最近では余り見受けられなくなっているということがあります。こういう変化は起き得るんだということだと思っております。
高
高野博師#27
○高野博師君 それでは宮坂参考人にお伺いいたします。
地方分権ということが叫ばれて、財源、権限を地方に移譲していくということでありますが、その中で公共事業の比重は地方自治の中で相当増していくんだと思うんですが、地方のニーズに応じた公共事業ということが求められると思うんですが、今度は地方版のいわゆる利益誘導型の政治が行われるのではないか、地方の政治家あるいは政官業、こういう癒着の関係ができないようにするためにはどうしたらいいのか、今回の法律はそのために有効なのかどうか、お伺いいたします。
この発言だけを見る →地方分権ということが叫ばれて、財源、権限を地方に移譲していくということでありますが、その中で公共事業の比重は地方自治の中で相当増していくんだと思うんですが、地方のニーズに応じた公共事業ということが求められると思うんですが、今度は地方版のいわゆる利益誘導型の政治が行われるのではないか、地方の政治家あるいは政官業、こういう癒着の関係ができないようにするためにはどうしたらいいのか、今回の法律はそのために有効なのかどうか、お伺いいたします。
宮
宮坂博敏#28
○参考人(宮坂博敏君) 地方分権型にこれからなってくるという中で公共事業の比重ということでありますが、これは実際にはまだ地方分権の内容が、国から県段階までは相当おりてきておりますが、さらにそれが末端の自治体までというのは、今だんだんにされてきているということでありますが、公共事業等については余り変わってきておりません。というのは、例えば総合補助金だとかそんなような制度になってくればですけれども、今まではそれぞれやはり県を通じ、そして国へ要望しまして、そういう流れというのはまだ大きく変わってきておりません。ですから、これは今後の課題だろうと思います。
もう一つは、地方単独事業にとってみれば、これはそれぞれの自治体の財政状況を見て予算を組み立てておりますから、この辺が地方分権になったからといって、すぐ財政問題、財源問題がついてこない限り大きく変わることはないというふうに思います。ですから、私たち自治体としてお願いしていることは、権限移譲と同時に税財政の移譲もお願いしたい。そういうことがだんだんはっきりしてくれば、いわゆる分権としての形が整ってくるのかなというふうに思います。
それから、二点目のいわゆる地方版の利益誘導に対するいわゆる業官政の癒着といいますか、そういった問題がどうかということでありますが、現在のところはそういうような事例までは余り聞いておりません。というのは、今までの予算の組み立て方、執行の仕方、それから今まで議論してきました内容から見て、それぞれの自治体でいろいろ制度とかそういうものをつくりまして、そういうことを防ぐことを一生懸命やっております。ですから、一般にはそういう事例はないと思いますが、今度の法案の中でそれが読みとれるかどうかという部分についてはちょっとまだ不勉強でわかりませんが、この法案自身はそのことについては余り影響がないような内容ではないかなと、そんなふうに思っております。
以上です。
この発言だけを見る →もう一つは、地方単独事業にとってみれば、これはそれぞれの自治体の財政状況を見て予算を組み立てておりますから、この辺が地方分権になったからといって、すぐ財政問題、財源問題がついてこない限り大きく変わることはないというふうに思います。ですから、私たち自治体としてお願いしていることは、権限移譲と同時に税財政の移譲もお願いしたい。そういうことがだんだんはっきりしてくれば、いわゆる分権としての形が整ってくるのかなというふうに思います。
それから、二点目のいわゆる地方版の利益誘導に対するいわゆる業官政の癒着といいますか、そういった問題がどうかということでありますが、現在のところはそういうような事例までは余り聞いておりません。というのは、今までの予算の組み立て方、執行の仕方、それから今まで議論してきました内容から見て、それぞれの自治体でいろいろ制度とかそういうものをつくりまして、そういうことを防ぐことを一生懸命やっております。ですから、一般にはそういう事例はないと思いますが、今度の法案の中でそれが読みとれるかどうかという部分についてはちょっとまだ不勉強でわかりませんが、この法案自身はそのことについては余り影響がないような内容ではないかなと、そんなふうに思っております。
以上です。
高
高野博師#29
○高野博師君 それでは栗山参考人にお伺いいたします。
この法律の目的には、「公共工事に対する国民の信頼の確保」と「建設業の健全な発達」ということがうたわれておりますが、先ほど参考人のお話では、建設業が未曾有の危機にある、失業、自殺、倒産、さまざまな問題が起きている、建設投資が減っている中で建設企業の許可、これがふえている、過当競争になっていると。こういうことですが、そういう事情の中で、公共事業を見直す、中止する、あるいは延期するなり、さまざま見直しが今考えられているわけですが、公共事業の見直しの一環としてはこの今回の法律があるわけですが、この公共事業の見直しと今の建設業界の関係については、どうお考えでしょうか。
この発言だけを見る →この法律の目的には、「公共工事に対する国民の信頼の確保」と「建設業の健全な発達」ということがうたわれておりますが、先ほど参考人のお話では、建設業が未曾有の危機にある、失業、自殺、倒産、さまざまな問題が起きている、建設投資が減っている中で建設企業の許可、これがふえている、過当競争になっていると。こういうことですが、そういう事情の中で、公共事業を見直す、中止する、あるいは延期するなり、さまざま見直しが今考えられているわけですが、公共事業の見直しの一環としてはこの今回の法律があるわけですが、この公共事業の見直しと今の建設業界の関係については、どうお考えでしょうか。