財政金融委員会

2001-03-22 参議院 全256発言

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会議録情報#0
平成十三年三月二十二日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十五日
    辞任         補欠選任   
     松崎 俊久君     櫻井  充君
 三月二十一日
    辞任         補欠選任   
     櫻井  充君     藤井 俊男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         伊藤 基隆君
    理 事
                林  芳正君
                日出 英輔君
                勝木 健司君
                浜田卓二郎君
                池田 幹幸君
    委 員
                上杉 光弘君
                河本 英典君
                鴻池 祥肇君
                清水 達雄君
                谷川 秀善君
                野間  赳君
                星野 朋市君
                山下 英利君
                若林 正俊君
                久保  亘君
                笹野 貞子君
                藤井 俊男君
                峰崎 直樹君
                木庭健太郎君
                大門実紀史君
                大渕 絹子君
   国務大臣
       財務大臣     宮澤 喜一君
       国務大臣
       (金融担当大臣) 柳澤 伯夫君
   副大臣
       内閣府副大臣   坂井 隆憲君
       内閣府副大臣   村井  仁君
       財務副大臣    若林 正俊君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        石田 祐幸君
   政府参考人
       財務省理財局長  原口 恒和君
       国土交通大臣官
       房審議官     金子賢太郎君
   参考人
       日本銀行総裁   速水  優君
       国民生活金融公
       庫総裁      尾崎  護君
       日本政策投資銀
       行総裁      小村  武君
       国際協力銀行総
       裁        保田  博君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
 (財政政策等の基本施策に関する件)
 (金融行政に関する件)
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成十三年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)、平成十三年度特別会計予算(内閣提出
 、衆議院送付)、平成十三年度政府関係機関予
 算(内閣提出、衆議院送付)について
 (内閣府所管(金融庁)、財務省所管、国民生
 活金融公庫、日本政策投資銀行及び国際協力銀
 行)
○平成十三年度における公債の発行の特例に関す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○法人税法等の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○租税特別措置法等の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
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伊藤基隆#1
○委員長(伊藤基隆君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十五日、松崎俊久君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。
 また、昨二十一日、櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として藤井俊男君が選任されました。
    ─────────────
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伊藤基隆#2
○委員長(伊藤基隆君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁速水優君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤基隆#3
○委員長(伊藤基隆君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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伊藤基隆#4
○委員長(伊藤基隆君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、財政政策等の基本施策に関する件及び金融行政に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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林芳正#5
○林芳正君 おはようございます。自由民主党の林芳正でございます。
 この間、両大臣から御所信をいただきましたので、それに対する形で、本日は、今の経済の現状、また、構造改革ということが大変に方々で言われておりますので、その関係について若干御質問させていただきまして、今後どういうふうに具体的に進めてまいったらよいのかということをただしてまいりたい、こういうふうに思っておるところでございます。
 今、株価が景気のすべてをあらわしているものではないということは私も承知をしているところでございますが、多少きのうは戻したものの、まだ日経平均一万三千円程度ということでございます。銘柄の入れかえがございましたからその分も考えなければなりませんが、非常に低い水準にあることには変わりございません。
 また、ちょっと心配しておりますのは、本年一月の機械受注が二けたの減でございまして、これは前期比でございますがマイナス一一・八%。もう御存じのとおり、機械受注というのは設備投資の先行指標だと言われておりますから、大変に設備投資の先行きも厳しいものがあるというふうに心配をしておるところでございます。中でも、大臣がかねがねおっしゃっておられますように、消費がなかなか振るわない、設備投資まで来たものがなかなか消費につながらないということが大変に心配されるところでございまして、景気重視の経済運営というものだけでは、これはなかなか消費が本当に反転していくということではないんではないかと考えておるところでございます。
 国民の不安感ということを、我々も地元で回っておりますと非常に感じるわけでございます。特に、今の財政状況に対する不安というのがかなり浸透してまいりまして、いろんな世論調査をいたしましても、景気対策と財政構造改革の両方をやっていただきたいんだというのが、この二年間見ておりまして大分ふえてこられたと。昔は景気を、どんどん対策をやってくれということでございましたけれども、事ここに至って財政構造改革について国民の皆様の御理解がだんだん進んできたんではないかというふうに思っておるところでございまして、消費マインドを好転させるためにも財政構造改革というものを、このビジョンを示すというのを国民は待っているんではないかなと、こういうふうに思うわけでございます。
 日米首脳会談がこの間行われましたけれども、ここにおきましても、総理から財政問題について半年程度で道筋を示したいんだというような御表明があったというふうに報道で承知しておりますけれども、宮澤大臣におかれまして、この財政構造改革、今後どういうふうに具体的にお取り組みになってまいられるのか、御所見をお伺いしたいと思います。
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宮澤喜一#6
○国務大臣(宮澤喜一君) 事情をよく御承知でいらっしゃいますので、まさに御質問のあたりが当面の焦点だと私も思っております。
 今年度の経済成長、結局私は一・二という政府目標は達成できると思っておりますし、やがて企業の好調が家計に移ってくるということは時間の問題で、それが長くかかっておるということだろうとも思いますので、さしずめ一—三というのは、ほかの事情もありまして、私は割に楽観をしてよろしいのだろうと思いますが。
 そこで、今、林委員のおっしゃいましたように、設備投資の方は期待より早く、振り返ってみると昨年の初めごろから攻勢に転じていたようで、かなり好調を続けておりますし、また企業利益も非常に上がってきているということ等も、家計には恐らくやがてという期待を抱かせますが、それはそれとして、しかし設備投資が早く始まっただけに、これはやっぱり一定の時間が来ますと、そうどんどん上がり続けるわけにもいかないということが、例えば今おっしゃいました一月の機械受注が少しよくないんじゃないかというようなこと、そうすると、夏過ぎるごろに、設備投資もそうどんどん走ってばかりはおられないと、そこらあたりで家計の方が回復をしてくれますと大体勘定が合うわけですが、そういうところに今我々はおるだろうと思います。
 しかし、そういう多少手間どっていることもありまして、国民が財政について心配をしておられることはもっともなことであって、私としてはもとより以前からそのことには気がついておりましたので、一つは、御審議いただいております十三年度予算では、ともかく公債発行を前年度よりも減らしたいと。これはある意味で象徴的なもので、四兆円程度のことではあるけれども、しかしもう公債発行はピークを過ぎるのだということをひとつ何とか実践したいという思いがありましたから、しかし十三年度予算は片方で公共事業予備費も少し組んでいまして、やや両にらみにはなっております。なっておりますし、公共事業の九兆四千億を維持しておるのではあるけれども、国債発行は減らしたというようなことをやっております。
 他方で、財政再建についての本格的な取り組みでございますが、経済成長がプラスの軌道に乗るということを何とか見届けたい。そうでありませんと、国税収入そのものが見通しを達成できないというようなここしばらくのことでは、これは再建のそろばんができないわけでございますが、幸いにして十二年度ではしばらくぶりに政府の国税収入見積もりを達成する、あるいはオーバーするというような状況が出てまいりました。
 これだけでは少し心もとのうございますけれども、しかしまあ国税収入の見積もりぐらいは大体できるようになったということと、ぼつぼつながらも成長がプラスになってきたということ、そういうことを見ながら、先般から、昨年の秋ごろから申し上げておったと思いますけれども、経済財政諮問会議が発足いたしましたら、そこでマクロモデルをつくってもらいたいと。そのマクロモデルをつくることによって、財政といいましても税制もあり、国、地方の行財政のこともあり、なかんずく社会保障諸施策がございますから、それらを突っくるめたマクロモデルでシミュレーションをやって、言葉のつじつまだけではごまかせないようなところへ我々自身を追い込んでいくと申しますか、どうもそれしか方法はないのではないかということを思っておりましたが、先般、経済財政諮問会議でその議論をいたしまして、内閣府の経済研究所、もう少し長いんですが、昔の経済研究所でございます、ここにはノウハウがございますし、新鋭の所長も迎えて、そこへそういうマクロモデルの構築を指示いたしたわけでございます。
 それで、大体、所長のお話では、やってみないとわからないけれども、半年ぐらいでマクロモデルができるんではないかと。これは先月ごろの話でしたでしょうか、ですから夏ごろだなと思っておるわけでございます。そういたしますと、そこからシミュレーションの議論に入れる、大体そういうふうな時間割を考えております。
 ただし、日本経済が何か突然のことが起こらないという前提でございますが、まあそういうことはなかろうと思いますので、ほぼそんなことを考えておりまして、それからがなかなか甲論乙駁、大変なことになるのでございますが、しかし、そうしなければこの議論ははかがいかないわけでございますので、そういうふうに思っております。
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林芳正#7
○林芳正君 ありがとうございました。
 私どもも今地元でいろんな集会をやりまして、このマクロモデル、大臣がおっしゃっている話をいたします。そういたしますと、私がちょっとつけ加えて自分で勝手に言っておりますのは、大体このマクロモデルというのは、二種類か三種類ぐらいいろんな仕分けが出てくるんではないかと思うと。そして、聞いておられる方の中にも、もう現役を引退されて今年金をもらっておられるような方から、今度就職をされるというような若い方までいろいろいらっしゃいまして、皆さんお一人お一人、すべての方が一〇〇%満足するというものは決して出てきませんと。ですから、まさに今大臣がおっしゃったように甲論乙駁して、それぞれこの程度なら我慢してやっていこうというようなことをつくっていくためのモデルでありまして、何も一つのモデルが出てきて、ああみんなすばらしいなというものが出てこないと思いますよと、こういうふうに言っておるわけでございます。
 まさにこの財政金融委員会、我々が政治のリーダーシップを発揮いたしまして、皆さんが不承不承であっても一番納得できるものをつくっていくというのが我々の役目ではないかと、今、大臣の答弁をお伺いいたしまして、まさに決意を新たにしたところでございます。
 次に、我が国の経済が今陥っております原因の大きな一つに不良債権問題というのがございます。これも日米首脳会談では、ブッシュ大統領からも、異例のことだと思いますけれども、苦い薬は早く飲んだ方が病気は早くよくなると。良薬口に苦しというのをどうしてブッシュ大統領御存じだったのかよくわかりませんけれども、そのとおりではないかなというふうに思っておりましたら、総理の方からも、この最大のネックを半年ぐらいで結論を出していきたいんだというような御主張があったというふうに報道で承知をしておりますが、この問題は大変大事でございまして、陣頭で指揮をとっておられます柳澤大臣にこの具体的な方策についてお伺いをいたしたいと思います。
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柳澤伯夫#8
○国務大臣(柳澤伯夫君) 日米首脳会談におきまして経済問題が主に論じられたということ、私も伺っておりますし、若干の、私の事務局からも人を派遣いたしましてフォローだけはさせましたので、メモ書きですが、それらの記録にも接しているわけでございます。
 そういう経過を見ますと、ブッシュ大統領が、今先生が御指摘された良薬口に苦しみたいなもので締めくくった前段はどういうものだったかと申しますと、アメリカの場合の国の赤字、国家財政の赤字のことで、私どももこういうものについて克服のために努力をしたんだということを言われておるわけでございます。それを受けて森総理は二つのことを同時におっしゃったように伺っておるわけでございます。
 一つは、御指摘の不良債権の問題について述べられた。そして二つ目に、国家財政のいわば赤字状況について述べられた。そして、国家財政の赤字の問題について、今、宮澤財務大臣からお述べになられたシミュレーションの作業が半年程度かかるということを踏まえまして、半年ぐらいかかるんだと、こういうようなお話の流れであったように私は伺っているわけでございます。
 私は、閣議後記者会見、今週は水曜日でございましたけれども、そのときには、ここのあたりがこれほど問題になるとは知らずに、実は新聞記者からそういう質問がありまして、不良債権問題、半年ぐらいで解決のめどをつけるということを言ったようですねと言うものですから、私は記録の方しか見ていなかったものですから、老婆心ながら、その質問の内容が間違っているのでちょっとここで注意しておきますというようなことで、軽い気持ちで実は注意をしたわけですが、その後の展開を見ますと、そのあたりが非常に大きな問題になったので私もちょっと驚いたんですが、いずれにせよ、そういういきさつがございました。
 そういうことで、時期の点について半年がどうこうというふうに総理が言われたというのは、私としては、それらの事務官の記録からいって、そういうものではないというふうに、そういうものではないと別にここで言い張るつもりはないんですが、実際がそうでなかったということ、そういう理解に立っているわけでございます。
 不良債権の問題は、アメリカ側から言われようと言われまいと、私は、不良債権の処理は、間接的な処理に関する限りはもう既にでき上がっているわけだけれども、その意味で健全性の問題について何か重大な問題が包蔵されているなどとは考えておりませんけれども、ここへ来まして、収益力の問題あるいは日本経済全体に対する影響、こういったものを考えると、やっぱりオフバランス化というものにより力点を置いた処理というものを進めていく必要があるのではないか、このように考えまして、そのための環境整備等を進めるための考え方の整理というようなものを今進めておると、こういう状況でございます。
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林芳正#9
○林芳正君 ありがとうございました。
 まさにこの不良債権というのは企業にとって不良債務でございますから、この直接償却、オフバランス化をするに当たっては、いわばがんを切り取るときに、余り小さく切り取ってはがんが残りますからまた広がる、余り大きく切り取り過ぎますと今度は体が死んでしまうということでございますので、まさに名医のお見立てが必要になると思いますので、柳澤大臣におかれましては、本当に能力、識見、私は崇拝をしておりますので、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思うところでございます。
 それから、時間も限られておりますので、もう一問だけ御質問させていただきたいんですが、先ほど株価にちょっと触れさせていただきましたけれども、一部報道で、日本の構造改革がなかなか進まないからアメリカの株価に影響を与えているんではないかというような見方をする人がおられるようでございますけれども、これはちょっと違うので、アメリカ経済というのは、前に宮澤大臣がおっしゃったように、今までずっとよかったから減速に入るのは当たり前であって、我々は今度底の方から上がっていくのに、なぜそれが向こうに反映されるのかというのはおかしいんではないかとおっしゃられました。まさにそのとおりでありまして、ニューヨーク・ダウはアメリカ経済を反映しておりまして、米系の投資ファンドで実はアメリカの株と日本株を同じぐらいに組み込んでおること等で、むしろ向こうにこちらが引っ張られているんではないかというように私は見ておるわけでございます。
 そこで、ニューヨークの株式市場とアメリカ経済について財務大臣の御見解をお伺いするとともに、今申し上げましたような投資ファンドの組み入れ方の率とか、そのような東京の株式市場とニューヨークの株式市場が同じような動きになってしまう原因について、柳澤大臣の御見解もあわせてお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
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宮澤喜一#10
○国務大臣(宮澤喜一君) 前段の御質問は、私がわかったように申し上げるのは僣越でございますので、最近見聞きしたことをむしろ申し上げた方がいいと思いますけれども、二月十八日にシシリーでG7がございましたときに、アメリカの経済はどうなるかということをお互い雑談しておりました。アメリカの財務大臣は当事者ですから除きまして、そのときの大方の見方は、上半期までに恐らく回復の基調に入って、そして年を通じて三%とかなんとかそのぐらいは行くんじゃないかというのが大方の見方であったという印象でございました。
 しかし、ここに来まして、いろんなことがあるんだろうと思いますが、やっぱり逆資産効果というのが意外に大きいんじゃないかと。つまり、みんなクレジットカードを心配せずにオーバードラフトで使えていた、その元が怪しくなっちゃったという部分が意外に大きいかもしれないと。足元がゼロだというのはもう別に不思議はないので、ゼロといっても前と同じということでございますからかなり高い。ですが、その先がもう少し資産効果のリバースしたものが効いてくるんじゃないかというふうに言う人が多いように聞いておりますので、当たるか当たらないかでございますけれども。
 しかし、アメリカは十年も繁栄を続けたんですからこの辺で何か起こるのは当たり前なので、こっちはもう長いこと落ち続けたんですから上がらなきゃならないので、それが一緒の方向に向くのはどう考えたって私はおかしいと思っていましたし、写真相場もいいところだという思いが正直言うとありまして、それは、ちょうど日銀総裁もおいでになりましたが、こういういろんな新しい我々が体制に入っていくと市場もわかってもらえるんではないかと思っております。
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伊藤基隆#11
○委員長(伊藤基隆君) 時間が経過していますので、御簡単に願います。
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柳澤伯夫#12
○国務大臣(柳澤伯夫君) もう簡単に申し上げますけれども、今、先生御指摘のような傾向があったのでございますけれども、そのよって来るところとして私どもは二つ考えておりまして、一つは、外国人投資家は株の保有比率で言うと二割ぐらいということでございますが、実際の売買比率ということになると、大体四割と頭に置いておったら、新しいデータによると、昨年十月から本年二月は五〇%程度だと。五〇%程度の外国人の方が、これは当然数は少ないだろうと言っていいと思うんですけれども、五〇%も日本の市場で売買するというようなことで大きな影響を受けるということで、そのさらにまた奥には、今はファンド、先生が今御指摘になられたような国際的な機関投資家がセクター別の投資をしているというようなことで、例えば情報関連などについて同じような傾向があらわれやすいというようなことがあるように観察をしております。
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林芳正#13
○林芳正君 終わります。
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峰崎直樹#14
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会の峰崎でございます。
 きょうは、日銀総裁、わざわざおいでいただきありがとうございました。午後から記者会見があるということなので、午前中集中的に日銀総裁に。
 今回のこういう決定がされたというのは恐らく世界の金融市場でも初めてじゃないかというふうに思いますが、その意味で、そういうある意味では歴史的な決定をされた背景ということについて簡単にまず最初にお伺いしたいと思います。
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速水優#15
○参考人(速水優君) 峰崎委員には、十五日の日ですか、ここでお答え申し上げたと思いますが、その直後、こうやって新しい政策を御説明することになったわけでございます。
 日本経済の状況から見ますと、昨年末以降に海外経済の急激な減速が起こっていると思っております。こういうことで景気回復テンポが鈍化しておりますし、このところ景気は足踏み状態と言った方がいいかと思います。それに加えて物価が弱含みの動きを続けておりまして、今後、需要の弱さを反映した物価低下圧力が強まってくる懸念も感じられます。
 顧みますと、我が国は過去十年、金融、財政の両面から大規模な政策対応をとってきたと思います。財政面ではたび重なる景気支援策が講じられましたし、日本銀行は内外の中央銀行の歴史に例のないような低金利政策を継続して潤沢な資金を供給してまいりました。それにもかかわらず、日本経済は持続的な成長軌道に復するには至っておりません。実体経済の方は成長率が極めて低いわけです。日本経済は持続的な成長軌道に至らずに、ここに来て再び経済情勢の悪化に見舞われるという困難な局面に立ち至ったと判断いたしております。
 こうした状況にかんがみまして、日本銀行は、通常では行われないような思い切った金融緩和に踏み切ることが必要であるというふうに判断をいたしまして今回の措置を講じた次第でございます。今回の措置は、日本銀行として、物価が継続的に下落することを防止し、持続的な経済成長のための基盤を整備する観点から断固たる決意をもって実施に踏み切るものでございます。
 資金は、これはよく言われる量的緩和等の一つだと思いますけれども、金利でなくて資金の量を目当てに調整していく。今は〇・一五まで翌日物金利が、コールレートが下がっていたわけですけれども、これをゼロまで持っていくことだけでは大きな変化は起こらないと思います。そこで、日本銀行の当座預金に預かっております取引先の預金残高を、最初にどんどん金を出して、今まで四兆円ぐらいと言っていたのを、これを五兆になるように金融を緩めていくというふうに切りかえたわけでございます。そのことによって仮に金利が下がっていっても、まだ必要であればいつでも資金が出せますし、もう一つ、金利についてはこれも市場に任せる、市場が金利を決定するのであって、私どもの方は必要な量を出していくというふうに切りかえたわけです。したがいまして、仮にゼロになっても、まだ必要であれば資金は出します。
 それから、資金は出しますが、市場の中で信用のあるものとないものとはおのずから金利の差が出てくるのは自然だと思います。そういうふうな市場機能を生かしながら、必要な資金量を出していくという方法に切りかえたわけでございます。
 おっしゃるように、これは日本銀行百二十年始まって以来の初めての構想でございます。ただ、アメリカでは一九七九年に逆に高い方で、一〇%以上の金利、二けた金利になって、金利だけでは動かせないというのでFFレートをやめて、リザーブターゲティングという言葉を使っておりましたが、あの場合はFRBの当座預金の残高を極端に抑えて金融を引き締めた。これは三年ぐらい続いたわけですけれども、その間にレーガニズムで、それこそ構造改革、規制の緩和・撤廃、セルフヘルプといったようなことが浸透していってこれまでのアメリカの成長をもたらしたという経緯がございます。
 それを逆の面でとった次第でございますが、このことによって、金利の方は市場はどういうふうに決めていくか。きのうのところは〇・〇五ぐらいまで下がっているようでございますけれども、資金は、きのうは国債で非常に金の要るときでございましたので、国債の借りかえあるいは金利払い、五兆五千億まで出しました。きょうはそれよりもうちょっと下がっておりますし、金利の方ももう少し下がっていくかと思いますけれども、そういうことでしばらくこの様子を見ていきたい。しかしこの制度は、今問題になっているデフレ、価格現象、これがCPI前年比ゼロを上回るようになったら、安定的にゼロを上回るようになったらもうやめようと思っております。
 それともう一つは、これに何を使うかというのは、主として長期国債の買いオペを使うことになろうかと思いますけれども、その他いろいろ手段を尽くして私どもの金融市場局が操作をしていくと思いますが、新しく加えましたのは、この前の短期国債の買い増しに加えて、これまでも毎月四千億買ってまいりました長期国債の買い切りオペ。長期国債はこれまでも、銀行券がふえる分は長期国債の買いオペで供給していくという原則をずっと守ってきたわけです。それで毎月四千億買っていたんですけれども、今残高は、銀行券の方は五十六兆ぐらい出ておりますが、長期国債の買い持ち残高というのはそれより十兆ぐらい下でございます。したがいまして、必要に応じて長期国債をこうやって買い切りオペに使っていくということにして調節してまいりたいというふうに思っております。
 このことで一番私が心を痛めておりますのは、せっかく家計が千三百八十兆円といったような金融資産を持っているわけで、そのうち銀行預金というのが五十数%ある、郵便貯金も加えてですが、預金金利がさらに下がるということは本当にこういう方々には気の毒なことだと思うんですけれども、やはりデフレを克服して、企業が立ち上がって日本の経済が成長していかないと、国民の懐も寂しくなるし、先行きに対する見通しも暗くなるわけですから、そこのところはここしばらく我慢をしていただいて、金利の方は市場に任せますけれども、少し下がっていくかもしれません、そういうことを決めた次第でございます。
 今回の措置が持ちます金融緩和効果というのが十分に発揮されることを通じまして、日本経済の持続的な成長軌道への復帰というのが実現されていくだろうと。その過程でやはり、不良債権の問題の解決を初めとして、金融システム面や経済・産業面での構造改革の進展が不可欠の条件になると思います。もとより構造改革というのは痛みの伴うプロセスでございますが、そうした痛みを乗り越えて改革を進めていかない限り、日本経済の生産性の向上、これが持続的に経済成長の確保につながっていくんだと思いますけれども、そういうことは期待しにくいわけでございます。
 日本銀行としましては、構造改革に向けた国民の明確な意思と政府の強力なリーダーシップのもとで、各方面での抜本的な取り組みが速やかに進展することを強く期待しておる次第でございます。
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峰崎直樹#16
○峰崎直樹君 丁寧な御説明、ありがとうございました。
 我が党は、どちらかというと、この改善については非常に副作用が大きいんじゃないかというふうに思っていますから、また後でお伺いしたいと思うんです。
 それじゃ少し中身をお聞きしたいんですが、消費者物価指数が安定的にゼロ以上と、こうおっしゃっているわけですね。安定的というのは、具体的にはどんな状態を指すのか。
 それから、ゼロ以上とこうおっしゃっているんですが、前回インフレターゲットのお話をされたときに、物価というのは絶えず、例えば製品でも徐々にグレードアップしていくわけですね。そういう意味でいうと、〇・五%とか一%とか、ゼロではなくてむしろ二、三%ぐらいまでのインフレであった方がいいのではないか、こういう主張があるんですが、せっかくマイナスの物価をゼロにするというんだったら、そこまでできる自信があるんだったら、一%にする、二%にするということも実はできるんではないかというふうに考えるのが私は素直じゃないかと思うんですが、そのことはどのようにお考えになっていますでしょうか。
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速水優#17
○参考人(速水優君) 安定的にと申しますと、今、実際のCPIは前年比全国でマイナス〇・四でございます。これはかなり動くだろうと思います。CPIの指数についても、こういうふうに改革が起こり、特に流通面での改革が起こったり、それから技術革新が起こったりしておりますときには、かなり供給サイドでの価格の変化というのは起こると思います。
 そうやって内外価格差が縮小していくところは、これはそれなりに望ましいことでありますけれども、しかし一方で、やはり需要が弱くてデフレ現象が起こってくるということも、これは余り安心しておれない面があるわけでございまして、そういう意味から、CPIが安定的に〇・〇%を超えるというふうになっていけば、それでいい、そのときにこの制度を見直すと。先に対して、いつまで続くのか、いつまでこういう政策でやってくれるのかという不安が市場や企業や家計の中にあるだろうと思いますので、そういう意味での私どもの政策の時間軸といいますか、時間的なコミットメントをさせていただいた次第で、このことは安定化への一つのファクターになり得るというふうに思っております。
 消費者物価指数の前年比の上昇率というものが、一たんゼロになってもすぐマイナスに後戻りする可能性はないかといったような点について、消費者物価指数自体の動きに加えて、卸売物価指数とか他の物価指数とか、物価の動きの背景にある需給動向などを見ながら慎重に判断していきたいと思います。
 ただし、現在の日本のように、先ほど申したように需要の弱さがございますし、規制緩和や流通合理化といったような供給面での要因が作用している状況の中では、中長期的に望ましい何%といったような物価上昇率を数値で示すことは非常に難しいと思っております。
 そういう意味で、私どもはいわゆるインフレターゲティングといったようなことは十分検討、研究もさせていただいておりますけれども、今それを採用するのは早過ぎるというふうに思っております。したがいまして、前年比、同じ水準に安定的に達したという判断ができましたときにこれをやめたいと、それまでは続けるということをコミットさせていただいた次第でございます。
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峰崎直樹#18
○峰崎直樹君 ちょっとお答えになっていないような気がしてならないんですが、つまり、安定的というのはどのぐらいの物理的な長さなのか。例えば、対前年比ゼロを超えるのが一年間続いたというふうに理解をしていいのか、いや半年なのか、そこら辺はある程度日銀としての考え方は整理されるべきかなと。たしか日銀の政策委員会が、それぞれの政策委員が自分の予測を出されて、上と下を切って出されましたですね。あれはたしか半年に一回じゃなかったでしょうか。そうすると、半年に一回か二回、つまり一年間ぐらい安定的にそれが実現できると、こうなったときに例えばそういうものから外すとか、これは考えられていいのかなと。これは一つですね。
 もう一つは、いや、数量的な明示はできないんだと言うんですが、しかしここでは数量出ているんですよ、ゼロというのが。マイナスからゼロになっているということは、上がるということですよね。上げようということです。そうしたら、それは一%、二%、あるいは二・五でも三でも構わないんですが、そういうところにまで、つまりある程度の快い、まあクリーピングインフレーションといいますか、その程度の物価上昇というものを織り込むことは、ゼロまで行けるんだったら可能ではないかというふうに、ちょっと私のつたない数学の知識でもできるんじゃないかと思うんですが、どうなんでしょうかね。
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速水優#19
○参考人(速水優君) 先ほども申し上げましたように、今は〇・四ダウンですけれども、それがゼロになることは近く起こるかもしれません。ただ、そのゼロに達したからというんでなくて、先ほどから申しておりますように、デフレを克服したということがはっきり出てくるいろんな、これだけの指数だけでなくて、ほかの情勢の変化を見ながらその判断は決定会合でさせていただきたいと思っております。数字で申し上げるのは少し早過ぎるというのが私どもの考え方でございます。だから、デフレがなくなる、デフレを克服するということが確認できたときにそれを取りやめるというふうに考えております。
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峰崎直樹#20
○峰崎直樹君 この施策をとると、長期金利は短期的には下がるんでしょうが、中期的には上昇するんじゃないかというふうに思うんですが、この点はいかがでございますか。
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速水優#21
○参考人(速水優君) 長期金利につきましては、買いオペをふやしていけば確かに下がっていくだろうと思いますし、きのうも下がっております。しかし、これが将来インフレを心配させるような買い方であれば、かえって日本の国債に対する不信感が出てくるかと思います。
 今までも銀行券の増加額に見合いながら長期国債は買い切りオペをやっていきますよということを言ってきておるわけでございまして、その今までの考え方と、今度の、銀行券の残高に達するまで、これを限度として必要に応じて買っていきますということでございますから、限度はおのずからはっきりしておるわけでございますし、市場の金利につきましても、先般決めましたロンバート貸し出しというようなことで、ショートした場合には〇・二五%で日本銀行から、担保さえあれば、国債でも持っていて担保に入れていればそれで貸せることになっておりますから、それが上限になってくると思います。
 そういうようなことで、かなり注意深く今回はそういう限度というものを決めたつもりでございます。御心配の点は私どもも共有しております。したがいまして、そういうことにならないように、買い入れのタイミング、買い入れの量を慎重に考えて決めてまいりたいというふうに思っております。
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峰崎直樹#22
○峰崎直樹君 デフレ懸念が払拭できるということは、実は長期金利が上昇するということになって初めてデフレ金利が解消されるということになるんじゃないんですか。今のように一%あるいは一%を切るような、十年物がそんな金利だったら、やはり市場の関係者は依然としてこれはマイナス金利だと、デフレだと。だからこんなに高いんじゃないんでしょうか。
 もしこれをゼロ以上にするということになった場合に、当然ゼロ以上に上がることが短期的に起きるとすれば、十年物というのはその延長線上に起きてくるとすれば、当然、長期金利は今より上がってこないと実はデフレの解消にはならないというふうに私個人は理解するんですが、総裁はどういうふうに考えておられますか。
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速水優#23
○参考人(速水優君) こうやって資金を潤沢に出していく、必要に応じて出していくというやり方でいきますと、量はどういう場合にも私どもの判断で出したり引いたりすることができるわけでございまして、国債等の金利がどういうふうに動いていくかわかりませんけれども、少なくとも長期も中期も短期も金利差というのはそんなに大きくなっていかないだろうと思っております。そういう意味でも、金利の安定、先行きの見通しというものがはっきりしてくるんじゃないかというふうに思っております。
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峰崎直樹#24
○峰崎直樹君 これ以上議論してもあれですから、ちょっと財務大臣と金融担当大臣にお聞きしたいと思います。
 今回の日銀の決定に対してそれぞれどのように考えておられるのか。評価ですね。それと、長期的に一体これからどんな副作用が出てくるだろうか、どんな問題が予想されるだろうか。特に、長期金利の上昇というのは私は恐らく出てくるだろうというふうに、出てこなければデフレ懸念を払拭したというふうにならないと思っているんですが、そういたしますと、財政というものに対する、あるいは金融部門の抱えている例えば国債、そういったものにどんな影響を与えるんだろうか。あるいはもう物価上昇が〇%を超えない限りは実質上のゼロ金利が続くとなった場合に、生保関係の逆ざや問題というのが長期化するおそれがありはしないだろうか。
 こういった点について、今回の日銀の決定に対してのお二人の評価をお聞きしたいと思います。
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宮澤喜一#25
○国務大臣(宮澤喜一君) 日本銀行総裁が国内及び海外の事情もお考えになりながらこのたびの措置をとられたことは、私は心から支持いたしますし、またよく決心をしていただいたと思っております。
 これがどういう弊害を呼ぶかということは、正直、今の我が国経済の状況の中で将来起こるような弊害まで十分考えるだけの余裕は私はないと思いますけれども、しかし、おっしゃる御質問の意味は十分に了解ができます。
 まず、国債との関連で申しますなら、今回、十年物の国債をクーポンレート一・一で発行いたしました。一・一というのはいかにも異常なレートで、国庫としてはそれは幸せでございますけれども、そういう状況でございますから、多少長期金利の動きがありましても、これは民間資金需要からいえばそうなることがきっとよろしいのだと思いますけれども、国債との関連では私は、当面、幸か不幸かというのは妙な表現ですけれども、心配することはないだろうと思っております。
 しかし、民間資金需要が出てまいりますと、日本銀行総裁のお立場からはいかようにもそれに対応する武器をお持ちだと思っておりますので、その点、今余り心配をいたしておりません。
 それから、先ほどのお尋ねの中に、消費者物価をゼロにすることができれば二%にも三%にもすることができるだろうというお尋ねもあったと思いますが、私から考えますと、消費者物価が上がるということ、そういうふうな上がり方をするということは当然消費者の抵抗がございますから、物価が上がれば買い控えるということが当然どこの世界でもございますので、〇%ができれば二にも三にもなるだろうという、そういう意味での弊害も私は実は現実のものではないように考えております。
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柳澤伯夫#26
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもまず第一に、金融機関に対する影響という意味では、金融機関の利ざやと申しますか、そういうものはこういう金利低下の状況の方が若干膨らむという意味では、収益面にはいい影響をもたらすというふうに思っておりまして、それがどのくらいになるかでございますけれども、不良債権の処理に今お金が要る一方でございますので、そういう意味では、方向としてはプラスの方向の影響がもたらされると、このように思っております。
 それから、事業会社のことを考えてみましても、一たん事業会社に貸し出すという融資の条件というものを考えますと、事業会社にとってはやりやすい低利の融資が行われるということであれば、これもまた、不良債権の切り分けをして、いいところはできるだけ伸ばしていくんだという局面ではまたいい影響があるだろう、このように考えております。
 ただ、今懸念の一つは、最近のようになかなかいい運用先がないということで国債の保有が行われているというときに、国債が一挙に暴落をするというようなときになったらどう考えるかと言われれば、これは当然のことながら大変困るということでございますが、この点については今、宮澤財務大臣がおっしゃっていただいたように、そういうことに対しては日本銀行はそもそも十分注意をなさっておられるし、またそういうようなことが起こらないようにいろんな武器を持っていらっしゃるということでございますので、この点については、注意は私は払っておりますけれども、そういうシリアスな局面を心配することはないんではないか、こういうように考えております。
 それから最後に、生保の逆ざやについては、おっしゃるとおり、生保の予定利回りとして契約上約束をしているものとの関係では大変苦しいことになることはもう必定でございますが、かねて申し上げておるように、生保の最終の事業損益というものは、そういういわゆる利差だけではなくて他の要素をひっくるめての状況であるということでございますので、これが余り深刻な状況になるということについては我々注意をしていかなきゃいけないし、そこだけというわけではないんですけれども、生保全体の財務体質あるいは業務体質等々の問題については、この二月に金融審議会で議論が始められておりますので、そういったことに対しても対処できる体制が早晩でき上がるだろう、このように考えている次第であります。
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峰崎直樹#27
○峰崎直樹君 宮澤大臣、物価を二%も三%も上げることについては国民の抵抗もあるだろうということをおっしゃったわけですね。私も、かつて六〇年代、七〇年代もインフレで随分苦しんだ歴史を持っていますから、インフレをある意味では求めるという積極的な説に立っているわけではないんです。そうではなくて、マイナスからゼロに引き上げることに今、日銀が踏み込まれたということは、要するに、ゼロというものを超すところまで持っていきたいと、こうおっしゃっているわけですね。
 そうすると、そのことに費やされるさまざまな努力というのは、一、二%の軽度のインフレーションというところに持っていくということもまたできるのではないかということを言ったのは、実は大変巨大な不良債権を抱えて、あるいは財政を運営されるに当たっても、一定のある程度の軽微なインフレーションの方が、税収の問題であるとかさまざまな問題を考えたときに、財政再建ということを考えたときには、ある程度それは必要なことではないかなというふうに思っている一人なんです、最近つくづくそう思っているんです。
 その意味で、一、二%のインフレーションというものが、確かにそのインフレによって被害を受ける人はいるかもしれないけれども、マイナスからゼロまで持っていけるんだったら、あと一、二%の軽微なインフレーションというのを目標値として掲げるということは、ゼロ以上までいくんだったらあっていいのかなと。それが当面の日本の財政や経済の根本的な解決にとって非常に大きな作用をもたらすとすれば、私はそれはあっていいと思っているんですが、そういう考え方にはお立ちになりませんか。
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宮澤喜一#28
○国務大臣(宮澤喜一君) きっとそういう含みがあっての御質問だったかと思っておりました。ただ、今財務大臣としてそれにお答えいたしますことはいろいろな誤解を生む、ここではそういうことがございませんが、かもしれないというおそれもございますので、お答えを控えさせていただきたいと思います。
 おっしゃっていらっしゃいますことは、あるいはそうであろうかなと先ほどから考えておりました。
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峰崎直樹#29
○峰崎直樹君 それじゃ、財務大臣、角度を変えて。
 先ほど日銀総裁が、私のところに送ってこられたペーパーとほぼ同じことを読まれていました。その中に、日銀として「内外の中央銀行の歴史に例のない低金利政策を継続し、潤沢な資金供給を行ってきた。それにもかかわらず、日本経済は持続的な成長軌道に復するに至らず、」と、こういう日本経済に対する見方がございます。
 もう随分議論をしてまいりましたが、低金利政策をずっと続けてきたけれども、日本経済は持続的な成長軌道にならなかったねと、こういう評価をされているんですが、この点は同意をなさりますか。どのようにお考えになっていますか。
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