経済産業委員会

2002-05-22 衆議院 全151発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成十四年五月二十二日(水曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 谷畑  孝君
   理事 伊藤 達也君 理事 栗原 博久君
   理事 竹本 直一君 理事 中山 成彬君
   理事 鈴木 康友君 理事 田中 慶秋君
   理事 河上 覃雄君 理事 達増 拓也君
      伊藤信太郎君    小此木八郎君
      大村 秀章君    金子 恭之君
      小西  理君    阪上 善秀君
      下地 幹郎君    新藤 義孝君
      根本  匠君    林  義郎君
      平井 卓也君    増原 義剛君
      松島みどり君    茂木 敏充君
      山本 明彦君    渡辺 具能君
      生方 幸夫君    奥田  建君
      川端 達夫君    北橋 健治君
      後藤 茂之君    松原  仁君
      松本  龍君    山内  功君
      山村  健君    漆原 良夫君
      福島  豊君    土田 龍司君
      大森  猛君    塩川 鉄也君
      大島 令子君    西川太一郎君
      宇田川芳雄君
    …………………………………
   議員           甘利  明君
   議員           伊藤 達也君
   議員           亀井 善之君
   議員           細田 博之君
   議員           斉藤 鉄夫君
   経済産業大臣       平沼 赳夫君
   経済産業副大臣      古屋 圭司君
   経済産業副大臣      大島 慶久君
   文部科学大臣政務官    加納 時男君
   経済産業大臣政務官    下地 幹郎君
   経済産業大臣政務官    松 あきら君
   政府参考人
   (経済産業省産業技術環境
   局長)          日下 一正君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官) 河野 博文君
   経済産業委員会専門員   中谷 俊明君
    —————————————
委員の異動
五月二十二日
 辞任         補欠選任
  小此木八郎君     新藤 義孝君
  梶山 弘志君     小西  理君
  下地 幹郎君     渡辺 具能君
  保岡 興治君     金子 恭之君
  中山 義活君     奥田  建君
  山田 敏雅君     山内  功君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 恭之君     保岡 興治君
  小西  理君     梶山 弘志君
  新藤 義孝君     小此木八郎君
  渡辺 具能君     下地 幹郎君
  奥田  建君     中山 義活君
  山内  功君     山田 敏雅君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 エネルギー政策基本法案(亀井善之君外六名提出、第百五十三回国会衆法第六号)
 使用済自動車の再資源化等に関する法律案(内閣提出第八六号)

     ————◇—————
この発言だけを見る →
谷畑孝#1
○谷畑委員長 これより会議を開きます。
 第百五十三回国会、亀井善之君外六名提出、エネルギー政策基本法案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として経済産業省産業技術環境局長日下一正君及び資源エネルギー庁長官河野博文君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
谷畑孝#2
○谷畑委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
谷畑孝#3
○谷畑委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。後藤茂之君。
この発言だけを見る →
後藤茂之#4
○後藤(茂)委員 後藤茂之でございます。
 それでは、エネルギー政策基本法の質疑に早速入りたいと思います。
 今回のエネルギー政策基本法でありますけれども、従来、需給の見通しやエネルギー政策について総合資源エネルギー調査会の意見を聞いて、経済産業大臣が政策を遂行していくという体制だったわけでありますけれども、今回の新しい法律については、エネルギーの需給に関する基本計画をつくるに当たって、関係行政機関の長の意見を聞く、そして閣議決定を行う、そして、その結果に従って政府が一体となって国の責務を果たしていくという仕組みになっているわけでありまして、従来に比べて、エネルギー政策の策定あるいは実行体制を整備するという意味で、相当に体制が整備されているというふうに考えるところであります。
 また、基本計画の作成に当たってのさまざまな手続、あるいは基本計画の国会への報告、地方公共団体がその区域の実情に応じた施策を策定し実施する責務を明定するなど、手続的にもさまざまな仕組みが講ぜられている、そういう法律案であるというふうに思っております。しかし、エネルギー政策基本法をよりよいものとするために、幾つかの点について指摘を申し上げるとともに、確認をしてまいりたいというふうに思います。
 まず第一に、安定供給の確保、環境への適合、市場原理の活用という三つの目標の関係についてであります。
 これまでの提案者の説明によりますと、安定供給の確保と環境への適合は半歩前に出ている、市場原理の活用は、前二者が達成されるという前提の範囲内で達成すべきものだというような説明がこれまであったかのように思います。そして、その過程で甘利議員からは、二等辺三角形になっていると大変わかりやすい御説明もあったわけでありますけれども、三つのこの政策目標の関係について、提案者に改めて伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
甘利明#5
○甘利議員 大変正確に御理解をいただいていますことに感謝を申し上げます。一言で申し上げますと、お話にありましたように、正三角形よりは若干二等辺三角形に近いですよというふうに申し上げました。
 二等辺をなす一つは、エネルギーの安定供給、エネルギー安全保障でございます。
 日本は、御案内のとおり四方を海で囲まれております。ヨーロッパやアメリカのように、隣の国と電線でつながっているとか、あるいはパイプラインでつながっているとか、そういうセキュリティー上のバックボーンが、若干よその国ほど整備をされていないという点もございまして、エネルギーという特性もこれあり、そして、その安定供給のインフラ整備も、地理的条件等がありまして、よその先進国よりは脆弱な面がございますので、特にこの安定供給というのはゆるがせにできない、安全保障というのはゆるがせにできない。
 もう一方で、COP3が日本で開催をされまして、日本は、地球環境の保全に責任ある地位を占めているわけでございますけれども、地球規模で最大課題であります温暖化現象の阻止、その大きな原因でありますCO2、このCO2の排出の九割がエネルギー起源でありますから、エネルギー政策にとりましては、環境への適合性というのは同等に大きな課題でございます。でありますゆえに、安全保障、安定供給と環境適合性は、エネルギー政策の大前提であるわけでございます。
 もちろん、三項目めの柱であります市場原理を活用した競争システムは、経済政策全般にとっての普遍的な政策でございますし、エネルギーにおいても、もちろん例外ではございません。よって、安全保障、安定供給と環境適合性、この二つの柱の上に市場原理を置いている、このことを称して二等辺三角形と表現をした次第でございます。
この発言だけを見る →
後藤茂之#6
○後藤(茂)委員 三つの目標の関係についてちょっと議論をしていきたいとは思っているんですけれども、その前に、第四条の「市場原理の活用」の条文についてちょっと確認をしておきたいと思います。
 この第四条の「市場原理の活用」という条文の中には、エネルギー市場を国の内外において整備するとか、あるいは国際的な資本の交流や、競争による経済合理性の確保といった一般的な市場原理の活用が含まれた条文である、最近、規制改革の観点から特に議論されている電力の自由化といったような限定的な意味だけではない、そういう条文であるというふうに考えてよろしゅうございましょうか。
この発言だけを見る →
甘利明#7
○甘利議員 基本的に、御理解をいただいているとおりでございまして、この四条の趣旨というのは、あらゆる経済活動というものは、規制によるものではなくて、自由な創意工夫の発揮によって需給が最適化するという市場原理によることが望ましいということを述べているわけであります。
 ただし、昨日の参考人の見解にもありましたように、市場原理第一主義というものが、エネルギーのような日常生活に不可欠な特殊な商品に妥当なのかという疑問も一方であるわけでございまして、市場原理の追求は当然でありますけれども、経済の持続的な成長の観点から慎重な配慮が不可欠だと思うわけでございます。
 申し上げましたように、四条には、電力やガスの規制改革、新エネルギーの普及、推進など、エネルギー政策に関する事項はすべて含まれているということでございまして、電力のみの限定的な意味ではございません。
この発言だけを見る →
後藤茂之#8
○後藤(茂)委員 私も、エネルギーというものが特別な性格を持った財であるし、制約性の特に強い財であるということについては全く同意見でありますけれども、一つ、市場原理の活用ということ自体が一般的な大きな政策目標であるというふうには思っておりまして、私個人としては、安定供給の確保と環境への適合、市場原理の活用というのは、三つの政策目標それぞれ同等の重要性を持つというふうに本当は言えるのではないかなと、実を言うと思っているところであります。
 そこで、経済産業省に伺いたいと思いますが、歴史をこれまでひもといてきまして、高度成長期以降、それからオイルショック、八〇年代、九〇年代以降と、安定供給、環境、市場、そのそれぞれの切り口から見て、我が国のエネルギー政策の重点というのは非常に変わってきているというふうに思いますけれども、その変遷について、過去の事実についてお話をしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
河野博文#9
○河野政府参考人 先生御指摘のように、戦後の復興期から始まって、高度成長、そして九〇年代、ごく最近に至るまで、エネルギー政策、具体的な施策といたしましては、ある意味では重点を移しながら今日に至っていると思います。
 まず、高度成長期でございますが、経済は急速に成長を始めました。これに伴いましてエネルギー消費が急増をいたしまして、同時に、低廉かつ利便性にすぐれた石油需要の増大という状況が起こってきたわけでございます。
 他方、石炭産業について申しますと、構造的に問題を抱えるようになってきた、したがって合理化を推進する必要性が出てきたという状況でございましたので、石炭対策を講ずると同時に、低廉な石油輸入による石油の安定的な供給体制の構築ということに重点を置いた政策が講じられてまいりました。例えば、石油産業の健全な発展のための石油業法のような石油関連の法制が制定されましたし、累次の石炭政策もこの時期から始められていると申し上げられるかと思います。
 その後、七〇年代から八〇年代にかけてでございますけれども、御承知のように、二度にわたる石油危機を経たわけでございます。緊急時への対応対策の強化、さらにはエネルギー安定供給の確保、これを最も重要な政策として取り組んできたと思います。
 具体的には、石油需給適正化法のような緊急時の対応法制が整備され、石油備蓄法、石油公団法、こういった石油安定供給の確保のための方策も講じられました。また、省エネルギー法によりまして省エネルギー対策、また、石油代替エネルギー法によりまして石油代替エネルギーの導入促進といったようなエネルギー供給源の多様化のための政策、広い意味では安定供給対策と申し上げられるかもしれませんが、そういった政策もこの時期に講じられて今日に至っているのでございます。
 さらに、九〇年代以降でございますが、経済のグローバル化の進展を踏まえまして、非常に広い社会的な要請、経済的な要請として、社会全体の効率化といいますか構造改革が求められてまいりました。その中で、エネルギーについても一層の効率的供給の確保が求められる時代に入ってまいりました。同時に、地球温暖化問題を初めといたします地球規模の環境問題が、これもエネルギー政策の大きな課題という形で顕在化をしてきたというふうに思います。
 こうした事態に対応いたしまして、主としてその効率性の追求という点では、二度にわたる電気事業法あるいはガス事業法の改正が行われたわけでございますし、石油関係では、特石法が廃止され、また、石油業法も昨年廃止法案を国会で御審議いただいて御承認をいただいたところでございます。
 こういった規制改革の推進によります効率性の確保と、もう一方においては、先ほど触れました地球環境の保全といった観点から、新エネ法が制定され、あるいは省エネ法が改正されといったようなことで、環境制約への対応にも重点を置いて対応してまいっているわけでございます。
 こういったことで、個々の政策について申しますと、その時点その時点で行われたこと、あるいは重点といいますか、違っている点もありますが、それらは今日までも生き続けているものも多くあるわけでございまして、安定供給の確保、そして環境への適合、市場原理の活用といったような基本的な考え方は引き続き重要性を持っているというふうに思うわけでございます。
この発言だけを見る →
後藤茂之#10
○後藤(茂)委員 今いろいろ説明していただいているわけですが、供給の安定性を最優先とすべきだというふうに総合エネルギー調査会の報告で書かれたとき、あるいは、平時においては市場原理にゆだねるべきだというふうに報告に書かれた時期、環境、経済成長、エネルギー需給安定を三位一体としてとらえろというふうに書かれた時期、環境保全と効率化の要請に対応しつつ安定供給を実現するんだと書かれた時期、さまざまな時期があったわけでありまして、恐らく政策目標それぞれが時代の要請の中で少しずつ変わってきているということであるわけであります。環境への適合という点についても、今後ともこの点については非常に重要な政策目標になるし、なり続けると思いますけれども、それが前面に出てきているのは九〇年代からと言えます。
 そういう意味でいえば、先ほど三角形の例が出てまいりましたけれども、三角形の例でいえば、二等辺三角形が固定されているというイメージよりも、三角形の三辺の長さが時代に応じて長くなったり短くなったりしているということなのではないかと考えます。そして私自身も、確かに今の現状認識は二等辺三角形なんだろうなということについてはそのとおりだというふうに思うわけでありますけれども、しかし、この法律は基本法であります。そして、十年間を超えるタイムスパンをもちろん想定してつくられるものであるというふうに思いますけれども、もしそうだとすれば、そういうある程度長期的なスパンで見たときに、例えば、技術のブレークスルーが起こって、我々に与えられた与件が大きく変わって、安定供給や環境への適合に並んで市場原理の活用が重要になる局面が出てくる可能性も決してないとは言えないのではないか、これは大いに大きな期待を込めつつ考えるわけであります。
 漠然とした質問で大変恐縮でありますけれども、今申し上げたような技術のブレークスルーの実現によって三つの政策目標について何らかの関係が変わってくる、そういう可能性が全くないのか、提案者にその点をちょっと伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
伊藤達也#11
○伊藤(達)議員 今先生御指摘のように、技術の目まぐるしい発展といいますか進歩というものを考えた場合に、私は、長期的には、やはり三つの政策目標をめぐる環境条件にはさまざまな変化が生じることはあり得るというふうに思います。例えば、ITというものが急速に展開をしていく、そして気候変動に関する新しい知見というものが生まれていく、また、太陽宇宙発電の実用化というものが現実のものになっていく等々の変化というものはあり得るだろうというふうに私は思っております。
 しかし、現時点から少なくともこれからの十年二十年を見通して、この法案の定める三つの基本方針と、それぞれの基本方針の間の関係というものは、私は大きく変わっていかないものだというふうに考えております。
この発言だけを見る →
後藤茂之#12
○後藤(茂)委員 技術のブレークスルーがどのぐらいの時間の範囲内で起きてくるかということについては、ブレークスルーというのは突然やってくる場合もありますから、大いにそういう夢を持ちたいものだというふうに思っているわけであります。
 私も、先ほど申し上げたように、現状の認識として二等辺三角形であることは、そういう認識でいいだろうというふうに思っております。この法案の中には見直し規定もちゃんと準備されておりますし、そういう意味では、将来にわたっていつ起こるかわからないブレークスルーのことをとやかく言うつもりもありませんし、もうこれ以上理念の世界での議論はさておくといたしまして、しかし、いずれにしても、三つの基本理念、政策目標が提出された法案の中でも規定されているわけでありまして、四条の条文になりますけれども、二項でブレーキをかけるような条文をあえて起こす必要はあるんだろうかというふうに考えるわけであります。
 そういう意味で、時間は短いけれども、今までの丁寧な議論を前提として、四条二項のただし書きは不必要ではないかというふうに思いますけれども、そのような考え方はとり得ないものか、提案者に伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
細田博之#13
○細田議員 本法案の第四条第二項の趣旨でございますが、市場原理の活用をエネルギー政策の重要な柱として位置づけつつ、この施策の推進に当たっては、安定供給の確保や環境への適合にも十分配慮すべきことを定めたものでありまして、市場原理の活用について、あえてブレーキをかけている趣旨ではないわけであります。
 ただし、本条文の趣旨がそのような誤解を呼ぶのではないか、あるいはもっといい条文があるのではないかというようなお話がございますれば、また四条一項にまとめて規定することも検討に値するのではないかと思っております。
この発言だけを見る →
後藤茂之#14
○後藤(茂)委員 ぜひ、そういう誤解が生じるのではないかという議論もあるわけでありまして、そうした点に配慮いたしまして、四条二項のただし書きの扱いについては、改めて十分に協議をさせていただきたいというふうに思うわけであります。
 次に、二条の安定供給の点について、ちょっとこれまでの質疑について確認をしておきたいということがあります。
 これまでの質疑の中で、二条の「エネルギー輸送体制の整備、」この中にシーレーンの確保というのは入っているのかという質問がありまして、その質問に対しまして、一義的なものではないけれども、それは入り得るとか、あるいは同条文のエネルギーの安全保障について、これは軍事的、軍事的と言うと言い過ぎなんで、緊急事態的な側面が入るのかという質問に対しまして、第一義的には、この「安全保障」というのは、中東依存度が高くならないように、あるいは石油などの輸入が途絶えないようにしていくことである、しかし、延長線上にはそういうものも想定されないというわけではないという答弁であったというふうに思います。
 私自身は、個人的意見としていえば、エネルギーに関する基本政策の延長線上にはそうした問題があるというふうに思っておりますし、国家戦略として、そういう視点を持って国家の基本政策を論ずることは、これは大いに必要なことだというふうに思っております。
 しかし、今回のエネルギー政策基本法は、一条の目的規定でありますけれども、あくまで「エネルギーの需給に関する施策に関し、基本方針を定め、並びに国及び地方公共団体の責務等を明らかにするとともに、エネルギーの需給に関する施策の基本となる事項を定めることにより、エネルギーの需給に関する施策を長期的、総合的かつ計画的に推進」することを目的とするということになっているわけであります。それだからこそこれは、経済産業省主管の法律になるということなんだろうというふうに思います。
 そこで、二条に規定されている「エネルギー輸送体制の整備、」「エネルギーの分野における安全保障」ということの意味することについて、改めて提案者に伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
細田博之#15
○細田議員 石油にいたしましても、石炭、天然ガスにいたしましても、海外依存度が非常に高いわけでございますから、日本のエネルギーの安定的供給ということを考えた場合には、海外の探鉱開発、輸送、そういった面も含めて安定供給体制をとることが必要だと考えているわけでございまして、そういったエネルギー輸送体制の整備等エネルギーの分野における安全保障につきましても、国内に限定したものでないことは当然であるとは思います。
 ただし、この「エネルギー輸送体制の整備」に、非常に長期間国会等で議論されているようないわゆるシーレーン、特にまた、マラッカ海峡だ、ペルシャ湾の、あるいはアラビア湾というんですか、あそこの海峡等の問題に限定したようなことを想定しているわけではございませんで、どこからにせよ、あるいは海外からのパイプラインとか送電線網という問題もあるかもしれませんが、こういったエネルギーの供給について、安全確保といいますか、供給確保が必要であるという意味でエネルギー安全保障ということを規定しているというふうにお考えいただいたら結構じゃないかと思っております。
 したがいまして、この規定におきまして、軍事的な意味における具体的なシーレーン防衛問題についてまで規定しているのではございません。
この発言だけを見る →
後藤茂之#16
○後藤(茂)委員 基本計画の策定の手続等についての話に移りたいと思いますけれども、関係行政機関の長の意見を聞くこととされております。
 エネルギーの問題というのは、省エネルギー、これも大変な大きな課題でありまして、これは国民一人一人に問題意識を持ってもらわないとできない課題であります。それから、経済と環境の調和の問題というのは、これはどこの国でも、どういうスタンスをとっていくかということは、国のあり方あるいは国民生活のあり方という点から見ても非常に大きな政治的課題であります。そういう意味では、国民的合意がまさに必要なそういう政策事項であるというふうに思っております。
 そういう意味において、基本計画に国会承認をした方がいいのではないかという議論があっても当然のことだというふうに思っておるわけでありますけれども、これまでの議論の中で、他の基本法の基本計画に前例がない、そういう議論がなされているわけでありますけれども、どうも、国会承認、他の基本法に前例がないというだけでは、ちょっと認められないという理由には乏しいと思いまして、国会承認にかける必要がないという理由を改めて明確にしていただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
斉藤鉄夫#17
○斉藤(鉄)議員 立法府の役割と行政府の役割の線引きをどこに置くかという、ある意味では大変根本的な御質問かと思います。
 立法府は、基本的に、基本的な方針を定めて行政府に対して規律を及ぼす、行政府は、それを受けて責任を持って行政権を執行する、そしてまた、国会は、立法府は、その行った行政に対してこれをチェックする、こういうことかと思います。
 そういう意味では、今回の法律、これはある意味では大きな国の方針、これは国会で決める、しかし、それを個別具体的に実行することを書いた基本計画については、これは行政権の範囲ではないか、しかしながら、最終的にこれをチェックするのは、やはり国会が報告を求めてこれをチェックする、第十一条にその報告の義務が書かれているわけですけれども、こういう関係が、ある意味で日本の議院内閣制の中で確立をしていると私は思っております。だからこそ、これまでの基本法では、すべて基本計画については行政府が責任を持って立てるということになっているのではないかと思っております。
この発言だけを見る →
後藤茂之#18
○後藤(茂)委員 国会承認にかわる手続として、国民や地方の議論を基本計画策定に織り込んでいく、そういう必要性はお認めになっていると思いますけれども、そのことについて、改めて提案者のお考えを伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
斉藤鉄夫#19
○斉藤(鉄)議員 基本計画を立てる中で、資源エネルギー調査会の意見を聞いてというのがございます。こういう意味で、この資源エネルギー調査会が、例えば地方公聴会をやるとか、広くいろいろな立場の方から御意見を聞くというふうなこと、それからパブリックコメントを求める、こういう形で幅広く国民の意見を聞いていくということが考えられると思っております。
この発言だけを見る →
後藤茂之#20
○後藤(茂)委員 ちょっと時間の関係もあるので、確認をしておきたいことだけ一つ確認しますが、第六条に、地方公共団体の責務について、「国の施策に準じて施策を講ずるとともに、その区域の実情に応じた施策を策定し、」という文言になっておりまして、これまで、住民投票についてこの法律は何ら規定していないという答弁が何度かなされていますけれども、国全体の施策にかかわる課題についての住民投票の是非というものは別としても、この条文が、少なくとも住民投票の結果を排除するものでないことを改めて確認させていただきます。
この発言だけを見る →
甘利明#21
○甘利議員 たびたび答弁させていただいてまいりましたとおり、この法案におきましては住民投票には触れておらないということでございます。
 御指摘の、いろいろここで指摘をされてきましたとおり、住民投票自体さまざまな意見がある、広く認めよという意見がある一方で、その地域固有の問題でそこで完結することだけ、つまり責任を負えるものだけ限定せよという意見もいろいろあるわけでございまして、いずれにいたしましても、第六条の「地方公共団体の責務」に基づいて、区域の実情に応じた施策を策定するに当たりましては、お話のとおり、当該区域で行われた住民投票の結果を排除するということではございません。
この発言だけを見る →
後藤茂之#22
○後藤(茂)委員 今回の法律の中で、第五条で国の責務が明確にされているということは非常に重要であるというふうに思っております。
 エネルギーの需給に関する基本政策の中に、私は、原子力も明確な位置づけを行うべきだというふうに思います。原子力発電については、エネルギーの需給動向が長期的に必ずしも明確と言えず、自由化もどう進展していくか予想がつかないという中で、投資規模が非常に大きくてリードタイムが長いということで、原子力発電については今後、国の責務がますます重要になってくるというふうに考えます。
 しかし、このことをもってこの法律が原子力の促進を意図するものであるということでは決してないというふうに考えておるわけでありまして、原子力、火力、水力、新エネルギー、それぞれが基本計画に従って国の責務が生じてくる、それに従って責務を実行していく仕組みになっているというふうに思っているわけであります。
 私は、国の責務という点からいうと、石炭火力と天然ガスのエネルギー転換という点は非常に重要になっていくというふうに思っておりまして、もし放置すれば、例えば発電の分野では、石炭火力が、コストだけ先行すればどんどんどんどんつくられていってしまう。それに対して、天然ガスに転換するという政策はもちろん打ち出されているわけでありますけれども、こうしたことについても国が積極的責務を果たしていく必要が大いにある。
 また、一般的にエネルギー転換については初期コストが非常に問題になるということが阻害要因として指摘されています。天然ガスについて言うと、サハリンからのパイプラインの建設が戦略的な課題だと私は考えておりまして、もしこれを民間の会社に任せるとすると、供給体制、末端の供給体制が整っていなければ大きな投資はできない。しかし、逆に大きな投資をして、供給体制がある程度、供給体制というのは、天然ガスの供給体制が整っていないと末端の供給体制を整備することはできない。これは鶏と卵の関係のようになって、これはブレークスルーができないわけであります。そういう意味では、パイプラインの建設等、国がやはり積極的に関与する必要があると思っています。
 ヨーロッパの前例を見ても、ヨーロッパでは今では民営化されていますけれども、国策会社が基本的にはパイプラインを整備いたしました。そして、アメリカでも民間会社が整備しましたけれども、経営破綻に対して公的資金を注入してそのパイプラインを開放するという形になっておりまして、そういう経緯を踏まえて、我が国においても、初期コストについて十分に国の責務を果たしていくべきだというふうに考えますが、その点について、これからぜひ進めていくべきだと考えますが、お考えを伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
亀井善之#23
○亀井(善)議員 御指摘の御意見、私も全くそのとおりと思います。
 サハリンからの天然ガスパイプラインにつきましては、まず安定供給の確保、こういう面でロシアからの新たな天然ガス供給でありまして、エネルギー供給面の多様化の観点からも大変重要であります。また、単にLNGのみならず、石炭あるいは石油等の各種エネルギー間における競争促進の基幹的インフラ、こういう面でもまた重要でありますし、環境の面、また大変重要なことではなかろうか。したがって、本基本法で目指すエネルギー政策の観点からも大きな位置づけがされるプロジェクト、私はこのように認識をいたしております。
 昨日の参考人からの陳述にもあったように、本プロジェクトについては、現在、民間関係者において、その推進の観点からの検討が進められており、まずその動向を見きわめるということも大変重要なことではなかろうかな、このように思います。
 政府としても、本プロジェクトが我が国の例のない大規模な海底輸送を想定しておることでありますし、ロシア—日本間に敷設される国際パイプライン、こういう面での新たな安全基準の問題であるとか、民間事業を前提とした所要の環境整備であるとか、これら大きな役割がある、このように認識し、先生御指摘のような点、全く同意見であるということを申し添えさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
後藤茂之#24
○後藤(茂)委員 国を挙げてエネルギー政策を議論し、またそれを実行に移していくということの重要性を指摘いたしまして、質問を終わりたいと思います。
この発言だけを見る →
谷畑孝#25
○谷畑委員長 田中慶秋君。
この発言だけを見る →
田中慶秋#26
○田中(慶)委員 民主党の田中慶秋です。
 このたびのエネルギー基本法案は、三つの柱からということで、一つには安定供給という問題、二つには環境への適合という問題、三つには市場原理、このような形になっているわけであります。
 そこで、この環境問題等について、昨日も、地球温暖化の問題あるいは京都議定書の問題を議論されました。その中で、一つには、私たちは、これからの環境問題を考えたときに、先般も新エネの問題で議論されたように、太陽光の問題やらあるいは風力の問題、バイオの問題をこれは切り離すことができないわけであります。こういう一連のものとあわせて原子力の問題も議論されてきたわけであります。
 特に私は、経済産業省の日下局長いらっしゃいますか、お聞きしたいわけでありますけれども、実はきのうの衆議院における承認の問題についても、あの問題の中で、京都議定書を基本的に日本がクリアをするために原子力発電所十三基をつくらなければいけない、こういうこともあろうと思います。原子力をつくるのであれば大体二十年ぐらいのリードタイムが今まで必要であります。あるいは、火力発電として天然ガスを中心にして一つやるにしても、設備を投資してやるのに十年以上かかるわけであります。
 ところが、きのうの議定書の中で、十三基というものが、十年二十年かかるものが、十年でどうしてできるんでしょう。そんなことを平気で無責任に協定をされる、こういうこと自体、エネルギーに対する信頼関係というものが国際的にもおかしくなっていくのではないか、このように思っているわけであります。
 目標を達成できなければ排出権を買うことになる。金だけで、日本はかつてエコノミックアニマルということで、金さえ出せばという、こんなことで不評を買ったわけでありますけれども、このエネルギー問題について、少なくとも、削減達成できないときに、今のような形で排出権購入ということを念頭に置いてやるならば、私は、今回のエネルギー基本法における化石燃料以外の問題等についての取り組み方についても大きくこれは影響するのではないか、こんな不安もあるものですから、まず冒頭に、そのことについて質問します。
この発言だけを見る →
日下一正#27
○日下政府参考人 お答え申し上げます。
 この京都議定書の批准及びそれに伴う国内対策をどう進めていくかにつきましては、昨年十一月に交渉が終了いたしまして以来、政府部内で検討を重ねてきたところでございまして、三月の十九日に温暖化対策の推進本部で大綱という形で概要をまとめたわけでございます。
 その中で、原子力その他のエネルギーにつきましても、もちろん、これから新たにということではなくて、今後供給が可能になるものを見込みながら進めてきたわけでございますが、御指摘の、国内で足りない部分を国際的な削減に依存することになるのではないかという点でございます。
 これは、京都議定書の交渉が行われました京都の会議におきまして、国別の約束達成につきましては、柔軟措置、京都メカニズムということで、海外で削減をされたものも数に数えていっていい、こういう仕掛けが国際的に認められているところでございます。
 これは地球環境問題でございますから、ほかの国で削減された……(田中(慶)委員「そんなことはわかっているから短くやりなさい、時間がないんですから」と呼ぶ)はい。
 それで、特に日本ではCO2を一トン減らすのに四百ドルかかる、途上国ではその十分の一程度とも試算されているところでございますが、活用が大切でございます。ただ、いわゆる排出権を裸で権利を買ってくるもの、これは出し手が主としてロシアになりますし、二〇〇八年以降でないとルールも整備され、買える仕掛けにならないものでございますので、もっと途上国でCO2削減効果があるプロジェクトを推進していく、それでCO2の国際的な供給も多様化をしていくということをねらいとしているところでございます。
この発言だけを見る →
田中慶秋#28
○田中(慶)委員 質問にちゃんと答えてください。
 私が言っているのは、原子力発電所十三基を考えても、あなたが言っているのは、この京都議定書をオーケーするときに、十三基ですよ、一基十年かかるんですよ。今、下手すると一基か二基、せいぜいそのぐらいしか、現状のいろいろな社会情勢の中でしか考えていないものを、平気で十三基という前提で調印をしている。できなければ排出権だという、こんなばかなことをやっていたら、この国はエネルギー問題についても国際的に信用できないよ、こういうことを申し上げているんですよ。
 あなたに京都議定書のことをどうのこうの私は言っているんじゃないんです。一つの政策として、そんなことを、できないことを平気で調印する、このこと自体が問題である、私はそのことを指摘しているんです。エネ庁長官。
この発言だけを見る →
河野博文#29
○河野政府参考人 原子力発電所の建設可能性でございますが、昨年の三月に電気事業者から、毎年これは供給計画をいただいております。その中で、通常、十年後どのような大規模な設備が完成するかということが記載されているわけでございますが、二〇一〇年は、先生御指摘のように、温暖化問題の非常にクリティカルな年でございますので、二〇一〇年までにどの程度の原子力発電所の運転開始が可能であるかということも計画として記載してございます。
 九八年に当初の目標をつくりましたとき、長期エネルギー需給目標をつくりましたときは、十六基ないし二十基というものが必要だということでございました。しかし、先生御指摘のように、ジェー・シー・オーの事故もありまして難しくなりまして、昨年の七月に長期エネルギー需給見通しをつくりましたときは、十基ないし十三基、これは稼働率によりますのでそういう幅がございますが、そういうものが必要だという結論になりました。その後、女川が運転開始いたしましたので、今、その計算では、九基から十二基が必要だということでございますが、昨年の三月に出されました電気事業者の供給計画によれば、九基ないし十二基の計画は実現性があるという状況で報告を受けております。
この発言だけを見る →
← 戻る