財務金融委員会

2002-03-08 衆議院 全108発言

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会議録情報#0
平成十四年三月八日(金曜日)
    午後四時五十分開議
 出席委員
   委員長 坂本 剛二君
   理事 中野  清君 理事 根本  匠君
   理事 山口 俊一君 理事 山本 幸三君
   理事 海江田万里君 理事 古川 元久君
   理事 石井 啓一君 理事 中塚 一宏君
      小此木八郎君    金子 一義君
      金子 恭之君    倉田 雅年君
      七条  明君    砂田 圭佑君
      竹下  亘君    竹本 直一君
      中村正三郎君    西川 京子君
      林田  彪君    増原 義剛君
      松野 博一君    山本 明彦君
      吉田 幸弘君    渡辺 喜美君
      阿久津幸彦君    五十嵐文彦君
      江崎洋一郎君    小泉 俊明君
      小林 憲司君    佐藤 観樹君
      中川 正春君    永田 寿康君
      長妻  昭君    上田  勇君
      遠藤 和良君    藤島 正之君
      塩川 鉄也君    吉井 英勝君
      阿部 知子君    植田 至紀君
    …………………………………
   財務大臣         塩川正十郎君
   国務大臣
   (金融担当大臣)     柳澤 伯夫君
   内閣府副大臣       村田 吉隆君
   財務副大臣        谷口 隆義君
   財務大臣政務官      砂田 圭佑君
   財務大臣政務官      吉田 幸弘君
   政府参考人
   (金融庁総務企画局長)  原口 恒和君
   政府参考人
   (財務省関税局長)    田村 義雄君
   政府参考人
   (国税庁次長)      福田  進君
   政府参考人
   (国税庁課税部長)    村上 喜堂君
   参考人
   (日本銀行総裁)     速水  優君
   参考人
   (国際協力銀行総裁)   篠沢 恭助君
   財務金融委員会専門員   白須 光美君
    —————————————
委員の異動
三月八日
 辞任         補欠選任
  岩倉 博文君     松野 博一君
  小泉 龍司君     小此木八郎君
  増原 義剛君     西川 京子君
  生方 幸夫君     阿久津幸彦君
  佐々木憲昭君     塩川 鉄也君
同日
 辞任         補欠選任
  小此木八郎君     小泉 龍司君
  西川 京子君     増原 義剛君
  松野 博一君     岩倉 博文君
  阿久津幸彦君     生方 幸夫君
  塩川 鉄也君     佐々木憲昭君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 関税定率法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第九号)


     ————◇—————
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坂本剛二#1
○坂本委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、関税定率法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁速水優君及び国際協力銀行総裁篠沢恭助君の出席を求め、意見を聴取することとし、政府参考人として財務省関税局長田村義雄君、国税庁次長福田進君、国税庁課税部長村上喜堂君及び金融庁総務企画局長原口恒和君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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坂本剛二#2
○坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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坂本剛二#3
○坂本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小林憲司君。
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小林憲司#4
○小林(憲)委員 民主党の小林憲司でございます。
 まず、今回の議題であります関税定率法及び関税暫定措置法の一部を改正する法律案について質問させていただきます。
 昨年十二月、中国が百四十三番目のWTOの加盟国となったところでありますが、それに伴い導入される対中国経過的セーフガード制度について、本法案において国内法の整備を行うこととされております。これにより、我が国もこの対中国経過的セーフガード制度を利用することが可能となるわけでございますが、今後、この制度についてどのように運用していくべきだとお考えでしょうか、塩川財務大臣にお伺いいたします。
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塩川正十郎#5
○塩川国務大臣 中国では、ガットに加盟申請されましてから十五年の長い間にわたりまして、WTOの加盟についていろいろと協議をし、また各国からの要望がございまして、やっと国際的な枠組みの中に昨年の十二月、加盟されましたことを、我々は大いに歓迎をいたしております。
 ついては、他のWTO加盟国と共通の国際ルールに基づく貿易の促進、そして世界貿易、経済に発展される、そういうことを大いに期待しておるというところでございまして、特に我が国においてはその利害関係は、非常に密接に関係しておると思っておりまして、中国のより一層のWTO内におきますところの発展を期待しておるところであります。
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小林憲司#6
○小林(憲)委員 少し視点を変えまして、自由貿易の推進について目を向けますと、今回シンガポールとの間で、我が国として初めての自由貿易協定が締結されたわけでございますが、これは、我が国の貿易政策の大きな転換点とも評価すべきものではないでしょうか。今後さらに自由貿易協定に積極的に取り組んでいくべきと私は考えますが、塩川財務大臣はどうお考えでしょうか。
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塩川正十郎#7
○塩川国務大臣 私たちも、シンガポール同様に、せめてASEAN域内との関係は二国間協定に結びついてくれたらいいと思っております。幸いにいたしまして、為替のスワップがそれぞれの国と協定を結んでおりますので、それを土台にして発展したいと思うのでございます。
 今回、日本とシンガポールの間の自由貿易協定というのは、双方に、やはり経済力がある程度均衡しておるといいましょうか、相似しておるような、そしてまた貿易関係において大きい摩擦を起こさないような条件というものがある程度整っておりますので、ああいう、シンガポールとの間にスムーズにいったのだろうと思っております。
 ついては、ASEAN諸国との関係におきましても、そういう状況がお互いの間にできてくること速やかならんことを願っておるということでございます。ちょっと経済の差があることがやはり問題なのだろうと思っております。しかし、できるだけ好意的にこの問題を推進していきたいと思っております。
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小林憲司#8
○小林(憲)委員 今回の自由貿易協定の交渉を通じまして、その相手方であるシンガポールから学ぶところも大変多かったように私は思います。
 シンガポールでは、港湾が二十四時間オープンしているなど、非常に通関体制が充実していると聞いております。我が国も、競争力向上の観点から通関の迅速化が重要な課題だ、今まさにその課題に取り組むべきだと私は思いますが、どのような方策が考えられるのでしょうか。
 また、最近、塩川財務大臣のイニシアチブで、物流の改革へ向けたプランが策定されたというふうに聞いておりますが、その内容について、もしよろしければ教えていただけませんでしょうか。
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塩川正十郎#9
○塩川国務大臣 我が国は自由貿易を非常に積極的に進め、その恩恵を受けておるのでございますけれども、しかし、国際港湾の整備並びに通関関係におきましてはやや後進国的なことがございますので、これを改正しようということで、まず、港湾の整備にあわせましてシングルウインドー制度をとろうということであります。その中身は、もう御説明するまでもなく、よく小林さん御存じだと思うのですけれども、入港いたしますときにワンストップで全部の手続ができるような、そういうことをしようということにいたしました。
 それに伴いまして、検疫の面におきましても、電子機器等を使いまして速やかに貨物の実態が把握できるように、大型エックス線検査装置等を備えていたしました。
 それからなお、最近でございますけれども、通関に関しますところの経費でございますが、NACCS料金を大幅に引き下げまして国際的水準に持っていったということ等、努力いたしておりまして、これによって、貨物が近隣諸国でさばかれて日本に来るというのじゃなくて、日本に大型の貨物で受け入れてそれを整理する、いわば流通の近代化を図った、こういうことであります。
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小林憲司#10
○小林(憲)委員 通関の迅速化については、今いろいろと大臣からお伺いしまして、真に取り締まるべきところはきちんと取り締まる、これはスピードの問題だけではございませんで、昨今では社会悪物品の密輸が大きな問題となっております。その手口もますます巧妙化していると聞いておりますが、このような中で、税関の人員等、体制の整備強化を図るべきだと考えておりますが、いかがでしょうか。
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谷口隆義#11
○谷口副大臣 小林委員がおっしゃっていただいた、税関の人事体制の整備強化を図るべきではないかというようなことでございます。
 現在、我が国では、第三次覚せい剤乱用期と言われておるわけでございますが、薬物の乱用が深刻化いたしておりまして、また銃器を使用した犯罪が多発傾向にあるというようなことでございまして、依然として大変厳しい状況にあるわけでございます。
 こういう中で、税関におきましては、覚せい剤、麻薬等の不正薬物及び銃砲の、いわゆる社会悪物品の密輸入阻止を最重要課題の一つとして位置づけ、積極的な取り締まりを実施いたしておるところでございます。その結果、不正薬物につきましては昨年の密輸押収量が、コンテナ貨物等の商業貨物を利用した大口事犯の摘発等により約一トン、うち覚せい剤約〇・二トン、大麻約〇・八トン、こういうようになっておるわけでございますが、三年連続で一トンを超える大量押収が続いておるわけでございます。
 税関といたしましては、密輸入事犯の続発やその手口の巧妙化に対応いたしまして、一つは、密輸に関する情報収集及び分析の強化、また、コンテナ貨物大型エックス線検査装置の増配備など取り締まり機器の増強、また警察、海上保安庁の関係取り締まり機関との連携強化等の対策を積極的に講じておるわけでございます。
 今後とも、厳しい行財政事情のもとではありますが、税関定員の確保及び取り締まり体制の整備強化に努めてまいる所存でございます。
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小林憲司#12
○小林(憲)委員 法案につきましては、以上の質問でございます。
 次に、我が国の経済の現状と求められる対応について御質問をさせていただきたいと思います。
 現在、我が国の経済の現状を見ますと、デフレの進行、そして景気の低迷、失業率の上昇など、極めて厳しい状況に置かれていることは事実でありますし、この委員会でも再三皆さんと討議がなされていることだと思います。しかしながら、私は思うのでありますが、その一方で、日本の対外純資産残高や外貨準備高は世界で第一位であるということも忘れてはならない事実であると思っております。
 私自身は、この我が国の経済の潜在的な成長力といいますかその力というものを、さほど悲観はしていないんです。この委員会で何時間もここに座っていろいろなお話を聞いていますと、この日本の国は本当にお先真っ暗なのか、本当にその状態なのかなといつも自問自答しておったわけですけれども、やはり我が国には長い歴史とそれに基づく民族の思想と哲学があって、それに基づいて、やはり経済もそのシナリオで動いておる、そう思っております。ですから、むしろ我が国経済の現状やそこに至った経緯などを踏まえた上で、現時点で適切な政策対応を講じることができれば、我が国経済は、その潜在的な成長力を発揮して、力強い回復軌道につながっていくものと考えている次第であります。
 したがって、まずは我が国経済が現状に至った経緯をきょうは少々お時間をいただいて分析してみたいと思っておりますが、九〇年代初頭にバブル経済が崩壊したのが発端となり景気が低迷、これについては、皆さん御承知のとおり、失われた十年とも言われておるわけでございます。しかし、よく分析いたしますと、九〇年代前半には、ストック調整などから景気が後退局面に入っていた。バブル経済の崩壊や円高などの影響もあって経済は厳しい状況に直面することとなりましたが、これに対し、財政、金融両面からの政策対応もあり、九五年から九六年にかけては、むしろ我が国の経済は、G7の中でも比較的高い成長を達成したと言えるのではないでしょうか。
 一方で、たび重なる財政出動などを原因として、我が国財政は主要先進国中最悪と言えるほどに危機的な状況に陥ったほか、バブル経済の発生と崩壊の過程の中で、長期化する景気の停滞と相まって、金融機関は多額の不良債権を抱えるに至ったわけでございます。九七年の秋以降は、これもまた皆さん、まだ記憶に新しいところでございますが、山一証券、三洋証券、そして北海道拓殖銀行など金融機関が次々と破綻したことにより、金融システム不安が生じ、企業や家計の景況感の悪化を通じて実体経済に深刻な影響を及ぼすことになりました。
 この経済の急速な悪化が、不良債権問題をより一層深刻なものとするとともに、金融機関の機能低下というものをもたらしたのではないでしょうか。さらに、経済構造の変化と相まって、これでデフレが発生し、その進行を招くに至っているというふうに私は思うのであります。
 そこで、このように現在の景気低迷は、金融機能の低下、デフレの進行という要因のほか、経済構造の変化という要因を抱えているために、これらに的確に対応した、政策パッケージといいましょうか、すべて同時に何か進行できて関連できるようなパッケージが必要ではないかと私は考えております。
 まずは、金融機能の回復のためには、御承知のとおり、不良債権問題の解決が不可欠ですが、政府としてどのような政策対応を行っているのか、これを改めて、きょうは大変多忙の中、委員会を重視して私の質問にわざわざ予定を変えて大臣、ありがとうございました。ぜひとも、今後の政策対応をどのように行っていくかということを、夢と希望を日本人が持てるようなビジョンを持って御説明いただきたいと思います。
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柳澤伯夫#13
○柳澤国務大臣 不良債権の処理につきましては、昨年の四月ごろからいろいろな施策をさせていただいておるところでございます。
 その一つは、資産の査定と引き当てを的確なものにする、こういうことで、まず第一に、通常検査の強化をいたさせていただきました。これは、特に主要行と言われているメジャーバンクスに、一年一回必ず、特に信用リスクの面での検査に入るということ、それから、検査の結果が次の決算に本当に反映するかということについてフォローアップ検査というものをやること、これが通常検査の強化と言われるものの内容でございます。
 それから、特に十月の改革先行プログラムからの施策でございますけれども、市場の評価が著しく変動したような債務者等を中心として、債務者に着目した特別検査を行う、こういうことを改めてそれにつけ加えさせていただきまして、これらの施策は、前者につきましては昨年の九月末の決算から、また後者につきましては特に今度の三月末決算におきまして、その結果が反映するということになっております。
 それから他方、こういう資産の査定と引き当てということのほかに、不良債権の問題の処理のためには、やはりいつまでもそういう会計的な処理だけではだめだ、本当に不良債権をオフバランス化する必要がある、こういうことを私ども考えまして、これはもう当初の改革先行プログラムのころから言っておるわけでございますけれども、一つは、私的な整理についてのガイドラインというものをつくって、そして、これに沿ったような私的な整理をすることによって、信頼される再建計画による不良債権のオフバランス化、これを進めようということ。さらには、最近では、ずっと一連、作業をさせていただいて、施策として実現しているわけですけれども、RCCの買い取り機能を強化する、時価にする。あるいは、従来回収中心であったものを、企業再生もRCCのもとで行う。こういうような施策を展開することによって不良債権のオフバランス化を進める、こういうことをさせていただいております。
 そして、このようなことをこれから先二年間、二〇〇二年度、二〇〇三年度、二〇〇一年度も含めてですけれども、やることによって、二〇〇四年度には不良債権問題の正常化を図る。
 正常化とは何かといいますと、これはメルクマールを発表させていただいておりますけれども、不良債権比率というものを大体四%台以下にするということ、それからまた、与信費用比率というものを〇・三%ぐらいにする。これをもって不良債権の正常化のメルクマールということにしておりますけれども、この目標に向けて、これからさらに二年度間、今言ったような施策を強力に推進する、こういうことにいたしておるということでございます。
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小林憲司#14
○小林(憲)委員 今お答えいただいた対応策は、それ自体に大きな問題があるわけではございませんが、デフレ対策や経済構造の変化、それへの対応と整合的なものであるかどうかが一番問題になってくるのではないかなと思います。先ほどお話が出ました整理回収機構によります不良債権の買収なども、聞くところによりますと、その買収価格が不当に低い。その結果として、地価の低下、ひいてはデフレの進行をもたらすんではないかという批判もあります。
 それ自体を私は質問するわけではございませんで、そのような全体の整合性、これは前にありました長期信用銀行の瑕疵担保の件ですとか、これももうすぐその瑕疵担保のあれが来るわけですし、いろいろなことが今起こっていく中での不良債権の整理でございますので、その整合性を持った形での政策運営が肝要と考えますが、大臣はいかがお考えでしょうか。
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柳澤伯夫#15
○柳澤国務大臣 私も、その点は重々注意をしなければならない点である、このように考えているわけでございます。
 具体の例として挙げられました、RCCによる不良債権の買い取りが、値段が低過ぎるじゃないかということが挙げられたわけでございますけれども、これは、RCCといえども別に強制買い取りをしているわけじゃなくて、両者の合意によって買い取り価格が決められているということでございます。
 従前、RCCは、どちらかというと、単なる資産の機能的な価値に加えまして、いろいろな社会的な欠点があるものというようなものを中心に買い取った結果、そういった背景を知らない方からすると、安過ぎるじゃないかというようなことも声が出たんではなかろうか、このように思っております。
 なお、この点については、先ほどもちょっと触れましたけれども、最近におきまして、時価買い取りを行う、適正な時価買い取り、市場で成立する、まあマーケット・フェア・バリューというかそういうものでもって買い取りを進めていくということになりまして、今先生のおっしゃられたような懸念にこたえ、できるだけデフレ対策として整合性のとれたものにしていくということを考えているということでございまして、御理解を賜れればと思います。
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小林憲司#16
○小林(憲)委員 大臣、ありがとうございました。
 本日は、参考人の方で速水日銀総裁に、大変多忙な中、出席していただきましてありがとうございます。
 お時間が大分差し迫っているということで、ずばり質問させていただきますが、これまで、潜在的な成長力を発揮させ活性化を図ることが重要であるというようなことをお話しさせていただきまして、今、マクロ経済政策をあわせて講じることが必要と考えているわけでございます。しかしながら、これまでの累次の経済対策の結果、我が国の財政状況が極めて悪化していることを踏まえれば、現時点のマクロ経済政策として、財政の出動を求めるということが適切ではないのではないかと私は思います。
 したがって、今求められるマクロ経済政策は金融面での対応だと考えられますが、これまでも日銀は累次の金融政策を講じてきてはいますけれども、ゼロ金利のもとで実質金利は高どまりをしましたし、必ずしも意図した効果があらわれているとは言えない状況であると私は思っております。
 そこで、今後は、これまでの金融政策の延長線上にとどまることなくて、大胆な、本当に日本からマーケットインパクトがあるような動きをするべきではないかなと考えておりますが、日銀のお考えはいかがでしょうか。お願いいたします。
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速水優#17
○速水参考人 日本銀行は、昨年来、金利がゼロに達したもとで次のような、従来の政策の延長線上にない思い切った金融緩和を行っております。
 まず第一には、日銀当座預金というお金の量を大きく拡大させているということです。第二には、この政策を消費者物価上昇率が安定的にゼロ%以上になるまで続けるということを宣言いたしております。これらの措置は、金融市場に強力な緩和効果をもたらしていると思います。
 しかしながら、日本経済がさまざまな構造問題を抱えているもとで、金融緩和の効果が企業や家計の経済活動を十分活発化させるに至っていないということは認めざるを得ないように思います。日本銀行は、今後とも、金融市場の安定確保と緩和効果の浸透に全力を挙げていく方針であります。
 同時に、こうした金融緩和が力強い効果を発揮していくためには、金融システムの強化や経済、産業面での構造改革を進めて、民間需要を活性化して引き出していくということが不可欠ではないかと思っております。
 これは、二月二十八日にまた思い切った期末対策を考え、対応した政策、追加緩和策をとりましたけれども、おかげさまで、その後の動きを見ておりますと市場の方は非常に落ちついていて、この三月末の期末については今のところ比較的安定していけるんではないかなという感じがいたしております。株や為替やあるいは債券、いずれも、トリプル高に変わってきておりますし、アメリカの方がよくなってきたということも大きな背景だと思いますし、空売り等の規制が進んでいることもきいているんだと思いますけれども、当面のところは、私どもが心配した期末へ向かっての動きというのがかなり落ちついてきたように思っております。
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小林憲司#18
○小林(憲)委員 総裁、どうもありがとうございました。きょうは多忙な中、この後も公務ということで、どうぞ退席されて公務の方に戻っていただいて結構でございます。どうもありがとうございます。
 先ほど来、私何度も申し上げておりますように、整合性のとれた政策パッケージを構築し、先ほど日銀総裁からお話があったように時期を逃さず実行する。後手後手に回らないで、そしてまた総花的に打ち出されずに、整合性を持って政策を出していくことが今後強力なリーダーシップのもとで行われれば、必ずや成長力を発揮していく、潜在的な日本の民族の魂としての成長力を出していけると私は信じております。
 次に、この日本の国は国際経済社会の一員として、我が国の役割について御質問をさせていただきたいと思いますが、きょうはJBICの篠沢総裁に来ていただいておりますが、私、時間があと三分ほどになりましたので、もうまとめて質問させていただきます。
 いわゆるJBICを通じた経済協力ということで、国益をとにかく得なければ、これからは日本経済の立て直しは成らないと思っております。円を海外で働かせる、日本のお金が外で働いてお金をもうけて帰ってきてくれる。そして、そういうものに対してどんどん今、中が大変だからといって投資しないんではなくて、世界の一員としてもどんどん海外に投資していって、国益を得るためのJBICとしてのお仕事をしていっていただきたいと思っておるわけでございますが、そのJBIC、政府開発援助、いわゆるODA、経済協力でやはりこれまでの我が国の対外政策において重要な役割を果たしてきておられると思います。経済協力の重要な担い手として、国際協力銀行として、皆さんも御承知のとおりでございますが。
 昨今、特殊法人改革が声高に叫ばれておりますけれども、私としては、この特殊法人の事業を不断に見直していくことは当然と考えておりますが、同時に、その議論の際に、国益の実現手段をみずから危うくするのではなくて、逆に、より効果的なものとしていく観点も重要ではないかと思っております。
 それで、JBICの今の貸し付け及び返済、要するにJBICとして今機能しているかどうかということをお答えいただきまして、そして、今後もJBICとして国益についてどうお考えかということを私の最後の質問とさせていただきます。お願いいたします。
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坂本剛二#19
○坂本委員長 時間が来ておりますので、答弁は簡潔にお願いします。
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篠沢恭助#20
○篠沢参考人 私ども、平成十一年の十月に、旧輸出入銀行と海外経済協力基金が統合をされて発足しておりますが、その旧組織から引き継ぎました二つの大きな仕事をしております。
 一つは、今おっしゃいましたODAでございます。もう一つは、資源小国、貿易立国としての日本の国際競争力あるいは資源確保のための、プラント輸出でありますとか、資源輸入でありますとか、投資金融でありますとか、いろいろやっております。
 仕事の規模でございますが、昨年度では融資承諾額が一年間に一兆七、八千億円の規模でございますが、かのアジア経済危機のときには平成九年で約三兆円、それから平成十年では四兆六千億円。当時はまだ統合前でございますが、両方合わせますと、そのくらいのかなり活発な機能は果たしてまいりました。
 私ども、特殊法人でございますし、我々が主導的にどうこうということはなかなか難しいのでございますが、日本の政府機関としてお使いいただく機能は十分に備えていると思いますので、各方面の御理解を得て、これからも開発途上国の支援と日本の国際競争力の強化、両方に役に立っていきたいと思っております。
 特殊法人でございますので、現在、特殊法人整理合理化の対象でございますから、その点は十分わきまえながら、かつ政府関係機関でございますので、政府との連携ということを重々肝に銘じまして活動させていただきたいと思っております。
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小林憲司#21
○小林(憲)委員 ありがとうございました。
 今のお話のとおり、まだ日本には国力が随分あります。そして、JBICさんも海外で活躍しておられるとのことですので、ぜひとも我々も胸を張って、必ずや近い将来には日本の経済は立ち直っていくということで、前進ある、未来のある、話し合いのある財務金融委員会になっていっていただきたいと個人的には思っております。
 どうもありがとうございました。
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坂本剛二#22
○坂本委員長 次に、藤島正之君。
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藤島正之#23
○藤島委員 自由党の藤島正之でございます。
 通告をしておりました質問に入る前に、財務大臣の感触をお伺いしたいと思います。
 けさほど内閣府が国民所得統計速報を発表いたしまして、昨年の十—十二月期の国内総生産、GDPは、個人消費は若干ふえましたが、民間設備投資が前期比一二・〇%減と大幅に落ち込みまして、物価変動の影響を除いた実質で前期比一・二%減ということになったようでございます。従来の政府見通しは実質でマイナス一%ということだったわけですが、これを達成するには、ことしの一月から三月の実質成長率が一・六%になる必要があるということなので、かなり政府見通し達成は難しいと私は思っておりますが、財務大臣はどういうふうにお考えですか。
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塩川正十郎#24
○塩川国務大臣 今仰せのとおり、今回のQEで見ますと、通年で計算してマイナス一・二となる、こういう予測をされておりまして、これが当初の政府目標は通年でマイナス一でございますので、そうしようと思ったら、少し高目の成長を一—三月期でやらざるを得ないと思っておりますが、今回のこの第三・四半期を見ますと、民間設備投資が異常に落ちておるのですね。ここが問題だろうと思うのですけれども、これはどういうことになっておるのか、十分精査して判断をしてみたいと思っております。
 いずれにいたしましても、個人消費は堅調であるということがこれでわかりましたので、私は、需要面ではなくしてやはり供給面の構造を進めていくことが景気対策に必要だろう、そういう認識を持ってこれからも努力していきたい、こう思っております。
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藤島正之#25
○藤島委員 達成は、行けそうか行けないかという点はどうでしょうか。
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塩川正十郎#26
○塩川国務大臣 それはもう達成するように、あとわずか残っておりますから、まだ三週間あるのですから努力してまいります。
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藤島正之#27
○藤島委員 ちなみに、竹中大臣はもうだめだと言っておるのですけれどもね。
 次に、二月二十七日に税のあり方について質問させていただいて、各論に入る前に時間切れになりましたので、その続きを幾つかやらせていただきたいと思います。
 現行税制を全般的に例えると、よく旅館が、需要があってどんどん谷川に沿って増築に増築を重ねていっている、そんな感じがするのですけれども、そういう意味で、全体としてゆがんでいるというふうに思うわけですが、特にこれまでのやり方として、要するに現行の税制を前提として、財務省の考えとして単年度収支を非常に気にしてきておるわけですね。これは、大事だといえば大事なんですが、そのつじつま合わせを非常に無理をしてやっている、そんな感じがするのと、要するに既得権益、既得権の税制にとらわれ過ぎておるというようなことから、全体として非常にゆがんだ形になっているというふうに思いますが、財務大臣はどういうふうにお考えでしょうか。
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塩川正十郎#28
○塩川国務大臣 それは、財政を預かる財務当局としては収支バランスをとることに懸命の努力をしておると思っております。
 税制への認識は、国民なり、特に私は国会で十分にこれは認識を高めてもらいたいと思いますことは、一たん減税しましたら、もうこれは既得権で絶対に守ってしまって、改正できませんね。増税すると言ったら物すごい抵抗に遭って、それでどこかで収支を合わさなければならぬということでございますから、ですから、そこを緩急自在に、やはり経済政策に合った判断で税制を考えてもらおうということ。
 これは、国民の皆さんもこういう訓練をしてもらわなければいかぬし、特に国会が、一回減税したら既得権でこびりついてしまいますので、これは租税特別措置一つをとってみましても、期限が来ましたら延長、延長で、暫定措置が二十年、二十五年続いたりするものがありますので、こういう認識を、やはり政府それから国会、国民、一体となって図っていかざるを得ない。それはやはり政府の責任にあると思っておりまして、そこは努力して、そういう努力を込めて今後の改正に努力したいと思っております。
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藤島正之#29
○藤島委員 お言葉ですけれども、責任は、やはり国会というよりは自民党政権下の政府にあって、今おっしゃったように、やはり一つずつ減税をやっていくと、なかなか権益があってもとへ戻せなくなる、こういうことの積み重ねだったのではないかな、こう思うわけでありまして、それを国民、国会のせいにするのはいかがなものでしょうか。
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