経済産業委員会

2008-04-18 衆議院 全110発言

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会議録情報#0
平成二十年四月十八日(金曜日)
    午前十時四十分開議
 出席委員
   委員長 東  順治君
   理事 梶山 弘志君 理事 鈴木 俊一君
   理事 谷本 龍哉君 理事 やまぎわ大志郎君
   理事 吉川 貴盛君 理事 大島  敦君
   理事 赤羽 一嘉君
      伊藤 忠彦君    上野賢一郎君
      江崎洋一郎君    小野 次郎君
      岡部 英明君    片山さつき君
      川条 志嘉君    近藤三津枝君
      佐藤ゆかり君    清水清一朗君
      柴山 昌彦君    平  将明君
      谷畑  孝君  とかしきなおみ君
      土井 真樹君    冨岡  勉君
      丹羽 秀樹君    橋本  岳君
      平口  洋君    藤井 勇治君
      武藤 容治君    安井潤一郎君
      吉野 正芳君    太田 和美君
      北神 圭朗君    後藤  斎君
      近藤 洋介君    下条 みつ君
      田村 謙治君    牧  義夫君
      高木美智代君    吉井 英勝君
    …………………………………
   経済産業大臣       甘利  明君
   経済産業副大臣      中野 正志君
   経済産業大臣政務官    山本 香苗君
   政府特別補佐人
   (公正取引委員会委員長) 竹島 一彦君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房統計委員会担当室長)       中島 隆信君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   藤岡 文七君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   齋藤  潤君
   政府参考人
   (内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部長)   大脇 広樹君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房総括審議官)         近藤 賢二君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           瀬戸比呂志君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           鈴木 英夫君
   政府参考人
   (経済産業省産業技術環境局長)          石田  徹君
   政府参考人
   (経済産業省製造産業局長)            細野 哲弘君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官) 望月 晴文君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      西山 英彦君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁原子力安全・保安院長)     薦田 康久君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           川本正一郎君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 谷津龍太郎君
   経済産業委員会専門員   大竹 顕一君
    —————————————
委員の異動
四月十八日
 辞任         補欠選任
  片山さつき君     冨岡  勉君
  牧原 秀樹君     とかしきなおみ君
  安井潤一郎君     上野賢一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  上野賢一郎君     小野 次郎君
  とかしきなおみ君   平口  洋君
  冨岡  勉君     片山さつき君
同日
 辞任         補欠選任
  小野 次郎君     安井潤一郎君
  平口  洋君     牧原 秀樹君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六一号)
 揮発油等の品質の確保等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六二号)
 経済産業の基本施策に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件
     ————◇—————
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東順治#1
○東委員長 これより会議を開きます。
 経済産業の基本施策に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房統計委員会担当室長中島隆信君、内閣府政策統括官藤岡文七君、内閣府政策統括官齋藤潤君、内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部長大脇広樹君、経済産業省大臣官房総括審議官近藤賢二君、経済産業省大臣官房審議官瀬戸比呂志君、経済産業省大臣官房審議官鈴木英夫君、経済産業省産業技術環境局長石田徹君、経済産業省製造産業局長細野哲弘君、資源エネルギー庁長官望月晴文君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長西山英彦君、資源エネルギー庁原子力安全・保安院長薦田康久君、国土交通省大臣官房審議官川本正一郎君及び環境省大臣官房審議官谷津龍太郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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東順治#2
○東委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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東順治#3
○東委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北神圭朗君。
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北神圭朗#4
○北神委員 おはようございます。民主党の北神圭朗でございます。
 大臣、毎度おなじみの質問者で、きょうも後藤さんと近藤さんの露払いを務めさせていただきます。大臣側から見ると、四頭か五頭ぐらいしかいない回転木馬がぐるぐる回っているような感じであると思いますが、せっかくの機会でございますので、一時間お時間をいただきましたので、きょうは経済全体の話をさせていただきたいと思います。
 サブプライムローンの問題とかで、これから景気が非常に悪化してくるという予想がされております。これはいろいろな意見はあると思いますが、私はかなり悪化してくるというふうに思います。
 そういう中で、民主党も自民党さんも、それぞれ各党、緊急経済対策とかそういうものを打ち出しております。これも、やめろとは言わないんですが、やはり本質的な問題解決にはならないというふうに思っております。つなぎ的なものとか下支え的なものにすぎないというふうに思っておりますので、やはり、日本の経済をよくするための根本的な構造改革というものをしなければならないというふうに思っております。
 それで、資料の一ページ目をごらんいただければ、今回、戦後最長の景気拡大ということで、大体二〇〇二年度から二〇〇六年度ぐらいまでがその期間だというふうに言われておりますが、一ページ目の下の方の「GDP構成項目の伸び」というところをごらんいただければ、今までの、経済成長といいながら、かなり偏っていた経済成長だったということもわかりますし、これからサブプライムローン等の影響を受けて景気が悪くなる中で、今後どういうことが課題になっているのかということも自然とわかるというふうに思います。
 点線がたくさんあってなかなか見えにくいんですが、二〇〇二年度から二〇〇六年度まででいきますと、一番上、伸び率が一番高いのがやはり海外への輸出であります。そして二番目に、普通の線で丸い点があるところは、これは輸入の部分ですが、その次に、二〇〇二年度からぐっと伸び率が上がっているのが企業の設備投資。基本的に、景気の拡大は輸出そして企業の設備投資によって牽引されたということがわかると思います。
 その下の方に、非常に太い線は、全体の国内総生産ですが、四角い箱の線が、非常に低い伸び率で推移しているのが、これが個人消費であります。さらにその下の点線、この期間にわたってプラス・マイナス・ゼロぐらいの伸び率で推移しているのが、これが民間住宅であります。一番下が、これは公共投資の部分であります。ですから、おのずと、やはり個人消費と住宅、この部分の活性化が必要だ、これが非常に大きな課題だ。
 当然、GDPの六割弱を占めている個人消費というのは一番大きな課題なんですが、これは恐らく、私の今の考えでは労働市場の改革というものが非常に大事だ。ただ、これは正社員の既得権益みたいなところにもメスを入れなければならない、大変政治的には微妙な部分を抱えておりますので、これについては、もっと勉強してからここでまた私も議論をしていきたいと思います。
 きょうは、おとつい、太田委員も大臣と議論させていただいた住宅の部分について、御意見を伺いたいと思います。
 経済産業省というのは、最後にもお尋ねしたいと思いますが、経済、産業という両方を見ていく、つまり、非常に広い範囲の所管を担っている役所であります。どうしても非常に広い分野にまたがった行政をしなければならない、そういうところに非常に困難があるというふうに思います。きょうは、公正取引委員会の委員長、国土交通省の皆さんにも来ていただいて、これは福田総理が就任前から唱えてこられていた二百年住宅ビジョンについて、お尋ねをしたいと思います。
 これは法案がまだ出されていないということでありますので、若干、表面の部分だけお聞きしたいと思います。さっきのGDPの推移を見ても、住宅というのは非常に大事な部分で、私は、福田総理の政策の中では、これは正直、方向性として非常にすばらしいものだというふうに思っております。我々も、細部についてはいろいろな異論もあるかもしれませんが、こういう部分についてはぜひ頑張っていただきたいと思いますので、まず、その二百年住宅ビジョンの具体的な内容について、どういうことをされるのかということを簡単にお聞きしたいと思います。
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川本正一郎#5
○川本政府参考人 お答えを申し上げます。
 我が国の住宅につきましては、新築をされましてから大体三十年ぐらいで取り壊されるという状況にございまして、欧米各国のいわゆる住宅の寿命に比べますと非常に短いという現状にございます。いわば、つくっては壊すというような状況にあったわけでございますが、この二百年住宅の構想は、こういった状況を転換いたしまして、いいものをつくってより大事に使おう、いわば、ストック型社会への転換を図ろうという施策でございます。
 具体的には、一定以上の性能、耐久性でありますとか、耐震性あるいはライフスタイルやライフサイクルが変わったときの可変性といった、そういった性能を備えた住宅をつくっていただく、さらに、それをしっかりとメンテナンスしていただく、その上で、そういった中古住宅を流通市場に流し、それが高い評価を受ける、そういった仕組みをつくっていこうというものでありまして、これによりまして、住宅の解体によります廃棄物を削減する、あるいは建てかえコストの削減によります国民負担を軽減するといったような効果を期待しているものでございます。
 先生もお話しございましたが、そういった構想の具体化を図るために、今国会に長期優良住宅の普及の促進に関する法律案という法案を提出いたしているところでございます。この法案におきましては、今申し上げました、耐久性、耐震性、可変性といった性能を備えた長期優良住宅の建築について、建築と維持保全の計画をつくっていただいて、それを市町村、都道府県が認定する、それに対していろいろ応援をしていくといった仕組みを中核にいたしております。
 また、二十年度予算におきましても、これに関連をいたしまして、長期優良住宅を先導できるようなモデル事業について助成をする事業でありますとか、あるいは住宅の記録をちゃんと整備してこれを保存しておくというためのシステムの設計、さらには長期優良住宅をつくった場合の税制上の恩典といったような施策を盛り込んでいるところでございます。
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北神圭朗#6
○北神委員 ありがとうございます。
 長期優良住宅というものをこれからつくっていく、それが二百年ぐらいもつような堅牢なものとしてつくっていかなければならない、その認定をするのが市町村とか都道府県ということであると思います。
 各国のやり方を見ていても、多分、今回の日本の特徴は、結局役所に認定をしてもらうということにあるというふうに思います。去年も建築基準法の関係で住宅不況というものが起こりましたし、余り官僚的にこれをやると非常に効率が悪くなったり、お尋ねしたいのは、さらに言えば、単に堅牢な二百年もつ家をつくるだけじゃだめだと思うんですね。やはり、周囲の環境に合ったような、ちゃんと景観というものを踏まえたような、そういうものをつくっていかないといけない。
 都心の中でも、マンションについては割と中古マンションの流通が盛んに行われていますが、やはり、そこで買う人たちの話を聞くと、非常に周囲の環境がいい、環境がいいというのは自然環境だけじゃなくて、町並みがきれいだとかそういう点を踏まえて買っているというところがございますので、私が心配するのは、市町村とか都道府県の役所、これはもういっぱいいっぱいだと思います。彼らも気の毒だと思います、全部こういう仕事、責任をある意味では押しつけられて。
 そういう中で、ただ事務的に審査をするのではなくて、やはりある程度デザイン的な観点とか都市計画的な、美観とかそういうものもちゃんと考慮に入れた視点というものが非常に大事になってくるというふうに思います。役人でやるのであれば、そういう役人を育成するとか研修をするとか、そういうことはお考えになっているか、お尋ねしたいと思います。
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川本正一郎#7
○川本政府参考人 お答えを申し上げます。
 先生御指摘のとおり、長期優良住宅、これは長い期間にわたって使用されるということを想定いたしております。そうなりますと、当然、その住宅は町並みの一部を形成していくということになろうかと思っておりまして、周囲の建築物等々との調和はもちろんのこと、町並みあるいは地域環境というものと調和していかなきゃいかぬというふうに考えております。
 まさにそういった意味で、まちづくり、地域づくりを担っておる市町村、都道府県で住宅の認定をしていただきたいなというふうに思っております。
 その際には、今お話ございました、単体としてしっかりしたつくりになっているかどうかということだけではなくて、例えば、住環境に関しますいろいろな規制でありますとか誘導措置を各公共団体で設けております。こういったものについてある程度合致しているかどうか、それで良好な住環境が確保されるような格好になるのかどうかといったようなことについても認定の要件にしていきたいと思っておりまして、それがまた、逆に言いますと、その住宅の価値というものを上げていくようになるのではないかと思っております。
 また、建築確認部局だけではなくて、認定の際にはまちづくりの担当部局とも十分連携をとりまして、今申し上げたような措置というものがしっかり行われるように指導してまいりたいというふうに考えております。
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北神圭朗#8
○北神委員 認定する役所にいろいろ指導されるということですが、これも形式的なものになりかねない部分もありますので、また、実際に認定をされる人たちの研修とかそういったことも一つの案じゃないかというふうに思っておりますので、これについては、実際の法案が出てきたらまた議論させていただきたいと思います。
 要するに、これはある意味では、日本の中古市場、流通市場というものがなかなか今厚みがない中で、欧米でしたら、役所がやるんじゃなくて専門の住宅調査機関とか、あるいは金融機関、こういうところが住宅というものを調査して、そしてそこで、民民の関係の中で、これは耐震性がどうなのかとか違法性があるのかどうかとか、そういう認定をしているというふうに思います。
 ここがやはり日本の場合はどうしても行政に頼らざるを得ないところがあるというふうに思いますが、今申し上げた金融機関についても、欧米の場合でしたら、住宅ローンについて、人的保証ではなくて、その住宅が当然百年もつぐらいのものであったら、担保価値みたいなものもあるし、流通価値みたいなものも出てくる。
 サブプライムローンの問題で、ちょっとこういう発想も批判があるかもしれませんが、でも、あれは金融政策の問題であって次元が違う話ですので、本来の融資のあり方として、日本の場合は基本的に人的保証で住宅ローンをやっている。言ってみれば、地震か何かで倒壊をしたりしたらすべて消費者に責任を負わされるような、そういった仕組みになってしまっているんです。
 金融機関の住宅ローンのあり方も、人的保証じゃなくて住宅そのものに、せっかく二百年もつ住宅をつくるのであれば、そして、これから流通市場というものも開拓していくのであれば、そういった観点も踏まえて、そこに担保価値を見出して、そこで融資できるような仕組みをつくって、その際に、当然銀行としては貸し出しをするわけですから、本当にこの住宅の担保価値というのはどこまであるのかという調査もしていかなければならない。
 そういう、むしろ民間にある程度、徐々にゆだねていくような政策をとっていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
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川本正一郎#9
○川本政府参考人 お答えを申し上げます。
 先生御指摘のとおり、住宅の建設購入資金に対する融資というものにつきましては、人的保証、無制限に返済責任を負うというやり方が今普通でございます。
 これは、住宅の担保価値にのみ着目をして、それ以外に返済責任を遡及させない、いわゆるノンリコースローンという格好にしていくことにつきましては、現状では恐らく、住宅の価格自体が経年によりまして大幅に低下をする、したがって価値がどんどん落ちていくという状況にあるということが一番大きな問題なのではないかなというふうに思っております。
 仮に、今の状況のもとでノンリコースローンを提供するということになると、恐らく、融資の範囲を大幅に縮減するとか金利が大幅に上がるといった格好で金融機関はやっていくんだというようなことになってしまうんだと思います。
 ただ一方で、私ども考えておりますこの長期優良住宅、長い期間使用できる住宅というものが普及してまいりますと、当然、価値がそれほど大きく下がらないということがありまして、それによって今御指摘のようなローンのあり方というのもある程度変わってくるのではないかなという期待をしているところでございます。
 このため、私どもとしては、この長期優良住宅の資産価値の評価でありますとか予測手法などを確立するように、関係データの蓄積をやっていきたいなというふうに思っております。また、住宅価格の経年変化の法則性というあたりも少し検証いたしまして、民間の金融機関によるローンのあり方が変わるような条件整備というものに努めてまいりたい、このように考えております。
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北神圭朗#10
○北神委員 住宅だけじゃなくて、日本のほかの中古市場を見ていても、新品から中古になる途端に価値が下がるという部分もあるけれども、まさに皆さんがやられている二百年住宅ビジョンというのはそうならないようにすることが目的なので、そういうことを目指す中で、融資のあり方、住宅ローンのあり方というものもやはり見直していかないといけない。
 今いろいろデータの蓄積とかされているというふうに言われておりますが、これは金融庁とかあるいは銀行業界、今、住宅ローンは民営化されたんですよね、だから、民間の金融機関といろいろ相談をしないといけないということだと思いますので、むしろそっちの方に誘導していくような政策をとるべきだというふうに思っておりますので、ぜひそこをよろしくお願いしたいと思います。
 あともう一つ、住宅の建築基準。これは昨年建築基準を非常に厳しくしたという部分でいろいろ混乱もありましたが、しかし、この住宅二百年計画をやるのであれば、やはりここのところをいじらないと、恐らく、なかなかそういう二百年ももつような住宅をつくるインセンティブが出てこないというふうに思っております。
 例えば、特にマンションなんかが一番大事な部分だというふうに思うんですが、現行の基準であれば、地震が起きても倒壊しない、そういう基準になっている。これは恐らく、人命を尊重するというか、人命さえ守れればいいというような発想でこういう基準になっているというふうに思うんですが、中古住宅流通市場をつくっていくのであれば、それだけじゃやはりちょっと緩過ぎるということになってしまうんですね。震災後もちゃんと住宅として利用できるというふうにしていかないと、地震のことを考えると百年、二百年はなかなかもたないということであります。
 ですから、今、建築基準法の関係でいろいろな混乱が非常に起きている中でこういうことも考えているのか。そして、考えているときに、今の混乱とどうやって明確に説明を区分していかれるのか。その点についてお聞きしたいと思います。
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川本正一郎#11
○川本政府参考人 お答えを申し上げます。
 今御指摘のとおり、建築基準法、これは生命財産等の保護を図るための最低基準ということで設けられておりまして、震度五強程度の中規模の地震に対してはほとんど損傷が出ない、震度六強から震度七程度のまれにしか発生しないような大規模地震に対しては、人命にかかわるような倒壊等の被害を生じないという基準にいたしております。
 一方で、私ども考えている長期優良住宅ということになりますと、当然、日本は地震国でございますから、地震があってもそのまま使い続けられるような格好にしなきゃいかぬということで、補修等をすればそのまま使用できるような格好の基準を設けたいというふうに考えておりまして、その具体的な中身についてはまだ検討を進めておるところでございます。
 一方で、そういった中身につきましては、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づきます住宅性能の表示制度というものがございまして、ここでは、他の耐久性やその他の項目と同様に、耐震性につきましても性能等級というものを設けております。性能等級の一、二、三というような等級がございまして、これをもとにしまして耐震性能というものを図るという仕組みにしたいというふうに思っております。
 今、現場の混乱のお話がございまして、昨年の建築基準法改正の施行によりまして、非常に現場の混乱があって着工等が落ち込んだことは大変申しわけなく思っておりますが、今回の認定等につきましては、今申し上げました性能表示制度という下敷きがございます。これをもとにしていろいろな基準というものをつくっていきたいと思っておりまして、その意味で、公共団体の現場でどういったものがそれに当たるのかということで混乱が起きることがないような格好で、しっかりと措置をしたいというふうに思っております。
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北神圭朗#12
○北神委員 建築基準法そのものを厳しくするということはないんですね。性能表示の方でやっていくということでよろしいんですか。
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川本正一郎#13
○川本政府参考人 お答えを申し上げます。
 現在でも、実は、新耐震基準といいます先ほど申し上げました耐震基準を満たしていない住宅というのが全住宅の四分の一ぐらいあるということでございまして、私ども、まずその改修を図っていかなきゃいかぬという状況にございます。
 そうした中で、基準自体をまた上げますと、その基準を満たさない住宅・建築物が大幅にふえるということもございます。まずは、しっかり長もちするような住宅については、先ほど申し上げたような基準を適用していくというやり方で進めるのが適切なんじゃないかなというふうに考えております。
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北神圭朗#14
○北神委員 住宅性能基準というのは、恐らくこれもまた行政の方で認定することになっているんですね。それでよろしいですか。
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川本正一郎#15
○川本政府参考人 性能表示につきましては、性能評価機関というものが法律上指定をされておりまして、民間機関がそれを審査いたしましてお墨つきを与える、そういう仕組みになっております。
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北神圭朗#16
○北神委員 わかりました。
 次に質問したいのは、分譲マンションについて、長期期間にわたって修繕、改善みたいなものが必要になってくる。この辺についても、住んでいる人がそういう意識を持っているかどうか。これはなかなか普通は持たないと思うんですね、余りそういう政策的な観点で生活しているわけじゃないので。
 この辺の修繕、維持というものが図られなければ、当然、長い間の中で住宅の価値というものはどんどん落ちていく。こういう部分で政策的に誘導をしなければならないというふうに思いますが、この点についてどういう対策を考えておられるのか、お聞きしたいと思います。
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川本正一郎#17
○川本政府参考人 お話しのように、分譲マンションは現在五百三十万戸弱という数字になっておりまして、居住者は一千三百万人ということでございます。こういったついの住みかになっておる住宅につきまして、このストックを適切に修繕していく、ちゃんと使っていくというのは非常に重要な課題だというふうに思っております。実際に、各管理組合での管理等に当たって、合意形成等の問題等もありまして、しっかりとした修繕計画がつくられて積立金が設定されていないという例も多々ございます。
 こういったものにつきましては、私ども、例えば計画の策定や積立金について定めます管理規約の標準モデルをつくってこの普及を図るといったようなこと、あるいはマンションの管理についての標準指針をつくって、その標準指針に基づいて管理をしてくださいというような格好で管理組合の参考資料をつくっていくというようなやり方、あるいは修繕履歴に関する情報や個別のマンションの管理情報というものをネットに載せまして閲覧できるようにする、マンションみらいネットと呼んでおりますが、こういったシステムをつくる。あるいは、管理組合等に対するいろいろな啓蒙策といったようなことを行っているところでございます。
 今回の長期優良住宅について申し上げますと、当然、マンションも対象になるわけでございます。この長期優良住宅の認定というものを考えますときには、長期修繕計画の策定でありますとか、積立金をちゃんと取るようにするとか、こういったことは当然要件にしたいというふうに思っております。
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北神圭朗#18
○北神委員 長期優良住宅について修繕の計画というものを認定する。これは行政で認定することになって、二百年も転々流通するわけですから、その情報というのはどうやって管理をされることになっているんですか。
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川本正一郎#19
○川本政府参考人 御指摘のとおり、長期優良住宅については、世代を超えて使用されるということを想定いたしておりますから、これは、マンションに限らず、その住宅についていろいろな人がお住まいになるということになろうかと思っています。
 そういたしますと、つくったときどういうつくり方をしたかという記録、それからどういう時期にどういう点検をしたのかという点検の記録、さらにはメンテナンスの記録、こういったものをしっかり保存するということが次の世代、次の世帯に安心して住んでいただくということのためには重要になると思っておりまして、先ほど申し上げました、今回御提案しております法律案の中では、記録の作成、保存というものを義務づけるということをいたしておるわけでございまして、そういった記録がついた格好で住宅が流通する、そういうことで市場での評価も高めていくということにしたいというふうに考えております。
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北神圭朗#20
○北神委員 では、それまでの修繕、維持管理、この履歴というものを保存しないといけない。これは住んでいる方に保存義務があるということなんですかね。
 要するに、これは、私らもいろいろな家電製品とか買ったりして、いろいろな書類とか持っていたり携帯電話の書類を持っていたりするけれども、こんなものは大体捨てたり、なくしたりするんですよね。世代を超えて住宅をどんどんどんどん引き継いでいったり、あるいは売っていったりする中で、果たしてそんな保存をするのかねと。つまり、このスキームが果たして本当にワークするのかどうかというのが心配なんですが、これについてどうでしょうか。
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川本正一郎#21
○川本政府参考人 御指摘のとおり、基本的には家をつくった方、家に住んでおられる方の保存ということになろうかと思いますが、データの保存ということを考えますと、その方に全部お願いをしていくということだけではなかなかうまく運営ができないんじゃないかなというふうに思っております。
 したがいまして、この記録の保存につきましては、第三者機関に預けていただくといったような仕組みにしたいと思っておりまして、これは法律の中の施行条例なんかでそういった方向を決めていきたいというふうに思っております。
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北神圭朗#22
○北神委員 そういうことをしないと、なかなかみんな、紛失したりする可能性は非常に高いというふうに思います。あるいは仲介業者にそういう保存義務を持たせるとか、そういういろいろなあり方があるというふうに思いますので、ぜひそこを検討していただきたいというふうに思います。
 あともう一点お聞きしたいのは、賃貸について、中古流通市場を整備する中で入退去が円滑に行われるようにしていかないといけない。なかなか日本の場合、いろいろな法的な環境の中でこれが余り円滑でない難しい部分があるというふうに思いますが、この点について法的な整備というものはする予定なんでしょうか。
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川本正一郎#23
○川本政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国の賃貸住宅のストック、持ち家に比べますと非常にストックの水準が低いということもございまして、今回の長期優良住宅のビジョンの中身が具体化していく中で賃貸住宅の質も上がっていくということを期待いたしておりますが、その中では、先生御指摘のような、入退去、管理面での手当てというものも必要になってくるというふうに思っております。契約の更新の問題でありますとか、あるいは家をお出になるときの原状回復の費用負担の問題でありますとか、そういった観点からいろいろなトラブルが起きているというのが現状でございます。
 私どもも、一般的には、賃貸借契約のモデルになるようなガイドラインや、それから賃貸住宅の標準契約書といったようなものもつくっておりますし、原状回復についてもこういったやり方にするんだというような指針みたいなものもお示しをいたしているところでございまして、基本的には、こういった取り組みを通じて、入居者に対する情報開示というものに努めてまいりまして、透明性の高い賃貸住宅市場というのをつくっていくのが一番大事なのかなと思っております。
 その上で、法的にどういう手当てができるのか、またすべきであるかということにつきましては、これまでのいろいろな取り組みの状況等を見ながら、これからもう少し検討してみたいなというふうに思っております。
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北神圭朗#24
○北神委員 わかりませんけれども、恐らくこの賃貸住宅というものがこれからもっと伸びていく可能性がある、特にこういう政策を打つ中で。ですから、そういうところも早急に検討していただきたいというふうに思っております。
 住宅についてはもう質問を終わらせていただきますが、最後に大臣に、今の一連の議論を聞いていて、当然、まだ法案は出ておりませんし、この委員会でも審議はされないというふうに思います。多分、国土交通委員会で審議をされる。
 ただ、さっきの一番冒頭のGDPの項目別の推移を見ても、経済産業省としては、この住宅というものを当然発展させていかないといけない、経済政策の重要項目としても大事に推進をしていかなければならないというふうに思います。そういう面で、国土交通省との調整もいろいろあるというふうに思いますが、やはり、これも経済政策として強力に推進すべきだというふうに思います。
 一方で、この前、太田委員との議論の中でも、新築、今までみたいにつくっては壊して、つくっては壊す。これは家電製品でも、私も、例えばウォークマンみたいなものでも、すぐ、二年ぐらいたつと壊れる。これによって、ある意味では、メーカー側としては回転が速くて非常に商売としてはいい部分もあるかもしれませんが、住宅というのはちょっと違う。これは生活の拠点であり、ただただいわゆる商品として見るんじゃなくて、そういった視点もやはり大事かなというふうに思っております。
 大臣にその決意をお聞きしたいんですが、これは通告にはなかったんですが、私は今の話を聞いていて、結局、政策でできる部分と、そして消費者の意識の問題とあると思うんです。
 今まで何となく、これは私も歴史的な検証をしたことはないんですが、住宅というのは新しい、さらじゃないといけない、新築じゃないといけないと。それが一種、みんな社会に出て一つの人生の目的のようになってきたという部分がありますし、今度、伊勢神宮の遷宮二十年のあれがありますが、やはり日本の文化として、割と建てかえをする、常に新しくしていきたいというようなものもあるんじゃないか、そういう議論をする方もいて、なかなか消費者の方も意識が、中古住宅というのは何かちゅうちょしてしまう、やはり新しいところに住みたいな、そういう意識の部分もあるというふうに思います。
 これは恐らく変わっていくようなものだと私は思いますが、その点も踏まえて、この住宅二百年ビジョンですか、今後、これをぜひ強力に推進していただきたいと思いますが、大臣にその決意をお聞きしたいと思います。
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甘利明#25
○甘利国務大臣 私、昔、ロンドン郊外に住んでおります友人を訪ねていったことがあります。そうしましたら、その近所でおじさんが塀にペンキを塗っているんですね。友人に、近所でペンキを塗っているおじさんがいたけれども、ああいう人を雇ってみんなやっているのかねと言ったら、いや、多分そこのうちの御主人だ、大体、日曜日には庭の手入れか家の手入れをほとんどしていると。
 要は、まめに手入れをして、買ったときよりも売ったときの方が価格が高くなるようにするという話を聞きましてちょっと軽いカルチャーショックを受けまして、住んで使った後の方が価格が高くなるということはどういうことなんだろうかという思いをしたことがあります。
 この二百年住宅構想というのは、ある種のパラダイムシフトの提言だと思うんですね。住宅というのは、消耗品という発想から伝承していくものという、住宅に対するとらえ方を少し変えていかなきゃいけないという部分がある。ただし一方で、では住宅産業というのはどうなっちゃうのと。だれも新しい家をつくらないとしたら、経済的にいえば、我が省からいえば、住宅が支えているGDP部分というのはどうなるんだという話があるわけであります。
 ただし、五百年、千年建てかえないわけではないですし、日本全土の住宅が入れかわっていくには相当な経済効果もありますし、一方、いい状態で保存していくためにメンテナンスの経済効果も当然出てくるであろうと思いますし、資源を大切に使うということで資源節約、それから廃棄物の減量という政策にも合致をしてくるわけであります。
 長寿命化するに従って部材をどう長い間保持していくか、共通化していくか、あるいは長寿命化していくか、そういう課題もあわせて住宅政策としてとらえていくということで経済と環境とを両立させる、それから、消耗品という感覚から大切に手入れをして子々孫々と伝えていくもの、そこに文化ということも加味してくるんだろうと思いますし、これは単なる住宅政策を超えた総合的な政策であり得るというふうに我々もとらえております。
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北神圭朗#26
○北神委員 新築をつくりたがる業者もおられると思います。きのう国土交通省の皆さんとお話をしていたら、割と業界も、基本的にこの方向性で合意をしているという話も聞きましたし、設備関係の業者が多少難色を示しているかもしれませんけれども、やはり設備の方はどんどん新しいものをつくりたいというのがありますから。
 ですけれども、住宅業界を見ていても、やはり、リフォームが今物すごい利益を上げていたりそういう流れもありますので、こっちの方に進めた方が経済効果も恐らく出てくるんじゃないかというふうに私は思っているところでございますので、ぜひ大臣も、そういう業界を抱えている部分がありますから、そこの説得も兼ねてひとつよろしくお願いしたいというふうに思います。
 次に、今、住宅の需要、経済政策としての住宅対策を質問させていただきましたが、もう一つ課題としてやはり中小企業の問題がある。そして、中小企業についても、この経済産業委員会でも何遍もいろいろな法案が出てきて議論をしてきたけれども、恐らく、私が思うには、金融の部分をやはり充実させていかないといけないということと税制の部分、さらには、公正取引委員会の優越的地位の濫用とか、俗に言う下請いじめみたいなものが非常に横行している、こういうところをやっていかないといけない。
 公正取引委員会の話というのは、地味というかなかなかわかりにくい部分もあって、どうしても、金融の信用保証をするとか税制をまけるとかそっちの方に議論が流れやすいんですが、やはり、この十数年間の経済改革というのは基本的に自由化の流れで、今ちょっとした反動が昨年の参議院選挙からあるかもしれませんが、基本的な流れというのは自由化であり規制緩和である。
 ただ、今までの問題というのは、自由化はするけれども、事後規制のところが非常に緩かった。要するに、自由化というのは、ルールをつくって、ルールを多分今までの日本の行政よりも緻密なものにして、そしてそこで企業とか消費者がそのルールに基づいて公正な取引をしてもらうということであると思うんです。
 どうしても、ルールがなかなか未整備だとか、ルールがあっても、それを監視して、問題があったときに摘発をして罰則をかける、こういったところが非常に緩い。公正取引委員会だけじゃなくて、労働基準監督局とか証券取引等監視委員会、こういったところはみんな自由化に応じて事後規制を強化しなければならないのに、小さな政府という議論に惑わされてしまってそこがなかなかできていない。
 そういう中で、中小企業というのは、私が地元に戻っても、非常に下請いじめがあって搾られてしまっている、そこを何とかしてほしい、そういう声が地元からわき起こっておりますし、皆さんもそれを聞いているというふうに思いますので、公正取引委員会の機能の強化というものを図っていかなければならないというふうに私は思います。
 その一つで、今国会に提出する予定であります、独禁法の改正というものが予定されているというふうに思いますが、この内容を、簡単にで結構ですので、どういうことを想定されているのかお聞きしたいと思います。
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竹島一彦#27
○竹島政府特別補佐人 お答え申し上げます。
 実はもう法案は国会に提出をされておりますので、ぜひ御審議いただいて、この国会で成立をさせていただきたいと思います。
 その中身でございますけれども、柱は大きく二つございまして、一つは、課徴金と排除措置命令の関係でございますが、課徴金の適用範囲の拡大をさせていただきたい。
 具体的には、排除型私的独占、それから今御指摘のありました優越的地位の濫用、不当表示、さらには、不公正な取引方法のうち不当廉売、差別対価、共同の取引拒絶、それから再販売価格の拘束、これらの規定に違反した場合には、今まではただやめなさいということでございましたが、これからは課徴金の対象にしますということで、ぜひそのようにさせていただきたい。
 特に、今御指摘のような、経済情勢が悪化の方向のリスクを抱えておって、その中で大変シビアな下請との取引関係でありますとか優越的地位の濫用ということがあるわけでございまして、私ども、それに非常に積極的に取り組んでいるつもりでございますが、ただやめなさいでは不十分であるというお話が国会でも大変ございまして、それを受けて、せっかくのこの課徴金の導入ということを御提案させていただいているわけなので、時宜にかなった御審議をぜひお願いしたいと思います。
 それから、もう一つのポイントは企業結合の関係でございますが、これは経産省さんからも非常に積極的な御意見をいただきまして、我々も、やはり国際的な整合性を企業結合の場合にはしっかりと考えなければいけないということ、それから無駄なコストを、企業結合に係る事務的なコストを企業側にかけることもないということで、国際的な整合性と、それから必要なものをいただくということで、企業結合に当たっての審査基準をかなり大幅にガイドラインにおいて見直しをいたしました。
 それから、その中で、内外無差別ということを徹底しなきゃいかぬということで、国内の企業と比べて、外国の企業が合併する場合、例えば日本の企業と合併するような場合、必ずしも従来の基準というのはそれが内外無差別でなかったものですから、これからはきちっと内外無差別にしますと。
 それから、企業結合の形態として、ただ単に、合併というのは、合併合併といいますが、実際は合併という形をとるのは非常に今や少なくなってまいりまして、株式を取得するという形によって企業結合を果たすというのが多くなってまいりました。
 その株式取得型の企業結合について、従来、日本は事後の届け出でよろしいということになっておりまして、これは欧米は事前だということになっておりますので、日本も株式取得以外は全部事前なのでございますけれども、株式取得だけ事後でいいということになったのを、これも国際的整合性の観点から事前にするということを盛り込んでございます。
 ぜひ御審議をいただきたいと思っております。
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北神圭朗#28
○北神委員 ありがとうございます。
 法案の中で、罰則を強化する部分とか、この辺は我々も、民主党もかなり強力にこの数年間主張してまいりましたし、非常にいいことだというふうに思いますが、恐らくその法案の一部がまだいろいろ議論があるところがあると思います。審判の部分だと思いますが、だから、これはきょうは申し上げませんが、それについても多分これから議論をしないといけないというふうに思っております。
 それで、強化をされる、課徴金の適用範囲の拡大の話があって、これによって中小企業がより公正な市場の中で商売ができる、つまり大企業とかその辺に不当な扱いを受けないということが実現できる部分もあるというふうに思いますが、きょう、私、資料で皆さんにぜひ、委員長初め公正取引委員会の皆さんはもう重々御承知だと思いますが、私が懸念しているのは、この改正についてはそれで結構だというふうに思うんですが、罰則を法律上強化するだけではとても今の問題には対処できない。
 それは、公正取引委員会の監視機能の体制、一言で言えば人員の部分ですが、これは各国と比較しても非常に少ない。不当廉売とか、不当表示とか、優越的地位の濫用というのは当然そんな大っぴらに企業がやるわけではないので、一種非常に強い監視機能を持たないといけないし、手足がたくさんいないといけない、優秀な、有能な手足がたくさんいて情報収集をしたりしないといけない、むしろそれを積極的にやらなければとても追いつかないというふうに思っております。
 資料の三ページを見ていただきますと、日本、米国、EUの競争当局の比較をしております。
 職員数を見ていただければ、日本が七百六十五人います。そして、米国の方は二つに分かれておりまして、これが千九百。二千人弱ということでありますが、注の一にございますように、これだけじゃないんですね。各州の司法当局も競争法の執行というものを行っている。ですから、実際は多分もっと人数がいるというふうに思います。
 EUの方を見ますと、これは統合されたEUの競争当局でございますが、七百三十七人で、日本と余り変わりがないように見えますが、その右にありますように、EUだけじゃなくて、ドイツとかフランスとかイギリス、ここでまた競争当局の人員がいるわけですね。
 そして、端的にわかるのが一番下の部分で、職員一人当たりの事件処理件数。これは何かあたかも特許庁の審査のあれを思い出すんですが、日本は〇・一二三とほかの国に比べても非常に多い。フランスはちょっと多いんですが、基本的には日本は職員一人当たり、かなりいろいろな仕事を負わされてしまっているという部分がございます。
 もっとわかりやすく言えば、次のページ、四ページを開いていただくと、これは一般の方からの情報、優越的濫用があるとか、これは不当表示だとか、そういう相談件数の推移を見ますと、十八年度なんか見ると非常にふえてきている。そして、独禁法、景品表示法、両方合わすと七千件ぐらい来ていて、非常にふえている。
 それだけじゃなくて、これはある意味では受動的な情報の収集でありまして、何か問題があって苦情みたいな話が舞い込んだらそれで対応するということですが、本来、公正取引委員会というのは、一番下の、独禁法の四十五条四項に職権探知というものがあって、積極的に情報収集をしていくことが可能なわけですよね。ただ、恐らく、ここまで手が余り回っていない。だから、自分たちで能動的に、不当廉売が行われているんじゃないかとか、そういう調査までには至っていないというのが今の現状であります。
 私がこの問題に具体的に関心を持ったのは、地元の酒屋さんの不当廉売の問題がありまして、これは多分皆さんの地元でもよく聞く話だと思います。
 このときに、私は京都ですので近畿中国四国事務所に問い合わせると、結局、不当廉売について実際に担当している職員の数は四人ぐらいしかいない。これは大分前の話で正確じゃないかもしれませんが、四、五人ぐらいしかいない、不当廉売だけですね。
 酒屋さんだけじゃないですね、いろいろな不当廉売の問題があって、近畿、中国、四国、この全域にわたって、四、五人でどうやって本格的な情報収集能力を発揮できるのかというふうに愕然とした記憶があります。まさに、この資料にもありますように、「近畿中国四国事務所への相談件数」というのが独禁法、下請法、景品表示法とそれぞれありまして、十八年度は五千五百件ぐらいまでになっている。
 そうしたら、では体制の方はどうなっているかというと、その下の丸にございますが、実際、情報収集、例えば相談を受ける人とか、あるいはまれに行われているであろう職権探知をする方というのは、この体制の中の取引課と下請課、五人、六人。そして、その下に審査課が四つぐらいありますが、これが全部で二十人ぐらいしかいない。
 この審査課は、当然、情報収集だけじゃなくて、実際に問題の対象になるような案件について審査をしなければならないわけですから、実際十一人か十二人ぐらいで情報収集を近畿全体、四国全体、そして中国地方全体でやっているというのは、極めて不十分な体制だというふうに私は思っております。
 ですから、法律の改定も大いに結構だというふうに私は思いますが、現実に考えると、やはり人員の体制というものを強化しなければならないというふうに思っております。
 委員長、この認識は正しいんですか。それとも、もう十分この人員で円滑にやっていますよということなのか。その点、委員長の御意見を伺いたいと思います。
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竹島一彦#29
○竹島政府特別補佐人 御指摘のように、私ども、数も質もマンパワーを公正取引委員会において上げたいと思っていまして、そのためにはやはり定員の増加というのはどうしても必要だということで、大変厳しい定員の査定がずっと続いておりますが、その中では例外的に純増官庁ということでございまして、二十年度予算で、七百六十五という数字がありますが、三十人ぐらいふえまして、私どもの委員会、委員長以下五名おりますが、入れますとちょうど八百名になるということで、それなりの理解というか、相当の理解はいただいてここまで来ているなと思っております。
 御指摘のように、地方組織は大阪が一番大きいわけですが、それでも四十名いない。ただ、中国、四国はそれぞれ支所がございますから、四国と中国全部を今この四十名弱でやっているわけじゃなくて、支所が広島と高松にございますので、いわゆる近畿がこれでカバーしているということでございますが、それにしてもこの程度。
 ましてや名古屋以下はもっとちっちゃいわけでございますので、そういうところにはこれからも、特に不当廉売とか下請とか景品表示法のケースでローカルな問題はそれぞれの事務所で対応していくということが合理的でございますので、いろいろ制約はございますが努力をしていきたいと思っております。
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