決算委員会

2008-05-16 参議院 全239発言

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会議録情報#0
平成二十年五月十六日(金曜日)
   午前十一時四十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十二日
    辞任         補欠選任   
     近藤 正道君     又市 征治君
 五月十三日
    辞任         補欠選任   
     武内 則男君     梅村  聡君
     牧野たかお君     中山 恭子君
 五月十四日
    辞任         補欠選任   
     中山 恭子君     牧野たかお君
 五月十五日
    辞任         補欠選任   
     牧山ひろえ君     植松恵美子君
 五月十六日
    辞任         補欠選任   
     植松恵美子君     牧山ひろえ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小川 敏夫君
    理 事
                神本美恵子君
                藤本 祐司君
                柳澤 光美君
                浅野 勝人君
                中村 博彦君
                荒木 清寛君
    委 員
                植松恵美子君
                梅村  聡君
                大久保 勉君
                加藤 敏幸君
                風間 直樹君
                金子 恵美君
                川崎  稔君
                行田 邦子君
                外山  斎君
                舟山 康江君
                牧山ひろえ君
                愛知 治郎君
                石井みどり君
                塚田 一郎君
                西島 英利君
                野村 哲郎君
                牧野たかお君
                松村 祥史君
                丸山 和也君
                遠山 清彦君
                浜田 昌良君
                仁比 聡平君
                又市 征治君
   国務大臣
       財務大臣     額賀福志郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        渡辺 喜美君
   副大臣
       内閣府副大臣   山本 明彦君
       財務副大臣    遠藤 乙彦君
       国土交通副大臣  平井たくや君
        ─────
       会計検査院長   伏屋 和彦君
        ─────
   事務局側
       事務総長     小幡 幹雄君
       常任委員会専門
       員        桐山 正敏君
   裁判官弾劾裁判所事務局側
       事務局長     濱坂 豊澄君
   裁判官訴追委員会事務局側
       事務局長     白井  始君
   国立国会図書館側
       副館長      吉永 元信君
   政府参考人
       内閣審議官
       兼行政改革推進
       本部事務局次長  青木 一郎君
       金融庁総務企画
       局長       三國谷勝範君
       金融庁監督局長  西原 政雄君
       証券取引等監視
       委員会事務局長  内藤 純一君
       総務大臣官房審
       議官       宮島 守男君
       財務大臣官房参
       事官       山崎 穰一君
       財務省主計局次
       長        香川 俊介君
       財務省理財局長  勝 栄二郎君
       国税庁課税部長  荒井 英夫君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    中村 吉夫君
       厚生労働省政策
       統括官      薄井 康紀君
       国土交通省道路
       局長       宮田 年耕君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   諸澤 治郎君
       会計検査院事務
       総局第三局長   真島 審一君
       会計検査院事務
       総局第五局長   高山 丈二君
   参考人
       国民生活金融公
       庫総裁      薄井 信明君
       国際協力銀行総
       裁        田波 耕治君
       日本政策投資銀
       行総裁      室伏  稔君
       日本政策投資銀
       行理事      多賀 啓二君
       日本銀行企画局
       長        雨宮 正佳君
       日本銀行文書局
       長        谷村龍太郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成十八年度一般会計歳入歳出決算、平成十八
 年度特別会計歳入歳出決算、平成十八年度国税
 収納金整理資金受払計算書、平成十八年度政府
 関係機関決算書(第百六十八回国会内閣提出)
 (継続案件)
○平成十八年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百六十八回国会内閣提出)(継続案件)
○平成十八年度国有財産無償貸付状況総計算書(
 第百六十八回国会内閣提出)(継続案件)
 (国会、会計検査院、財務省、金融庁、国民生
 活金融公庫、日本政策投資銀行及び国際協力銀
 行の部)
    ─────────────
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小川敏夫#1
○委員長(小川敏夫君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十二日、近藤正道君が委員を辞任され、その補欠として又市征治君が選任されました。
 また、去る十三日、武内則男君が委員を辞任され、その補欠として梅村聡君が選任されました。
 また、昨十五日、牧山ひろえ君が委員を辞任され、その補欠として植松恵美子君が選任されました。
    ─────────────
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小川敏夫#2
○委員長(小川敏夫君) 平成十八年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、国会、会計検査院、財務省、金融庁、国民生活金融公庫、日本政策投資銀行及び国際協力銀行の決算について審査を行います。
    ─────────────
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小川敏夫#3
○委員長(小川敏夫君) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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小川敏夫#4
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
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小川敏夫#5
○委員長(小川敏夫君) 速記を始めてください。
    ─────────────
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小川敏夫#6
○委員長(小川敏夫君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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加藤敏幸#7
○加藤敏幸君 委員長、ありがとうございます。民主党の加藤敏幸でございます。
 本日は、金融庁並びに日本政策投資銀行を中心に御質問をしたいというふうに思います。
 まず、株のインサイダー取引規制について御質問を申し上げます。
 四月二十二日に、野村証券社員がインサイダー取引によって金融商品取引法違反容疑で逮捕されました。今年に入ってから、NHK記者によるインサイダー取引事件そして新日本監査法人の公認会計士による同等の事件という、こういうことが起こりまして、市場の担い手が自ら不正行為を働くという事件が立て続けに起こっております。我が国の金融市場が、国内はもちろん国際的な地位を向上させると、そういう意味でも大変信頼性の確立ということにとってゆゆしき問題であると、こういうふうなことであります。
 このインサイダー取引事件が発生するたびに、当該関係する企業はコンプライアンスの徹底とか社員教育の徹底とか、こういうようなことをいろいろ確約をしてきておられますけれども、しかし、このインサイダー取引事件がなかなか後を絶たないという状況の中で、東京証券取引所や大阪証券取引所などでは不正行為を摘発する体制強化に取り組まれているんではないかと、こういうふうに思っておりますけれども、しかし、取引はすべて電子データとして残るわけですから、ある意味で摘発システムというものが万全であるならば、刑事罰を加えられるし課徴金制度もあるし、大変不名誉な罪でありますから、言ってみれば、分からないだろうという憶測の下に犯罪が成立するというので行われるということでございますので、私は、やっぱりすべてはばれると、こういうふうなシステムをつくるべきではないかと、こう思っています。
 そこで、現在摘発システムの中核となっているオンライン摘発システムなどが真に機能しているのかどうか、改良の余地があるのかどうかということをお伺いをしたいということと併せて、摘発の抜け道として指摘されています海外の口座を使った巧妙なインサイダー取引に対して、今後どのように国際的な協力体制等を築いていくのか、この辺の取組方針を伺いたいと思います。
 金融庁の方にお願いします。
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渡辺喜美#8
○国務大臣(渡辺喜美君) マーケットでイカサマが行われているというイメージを国民が持ってしまうことは大変に困ることでございます。証券市場においては、投資家が安心して参加できるようインサイダー取引の防止や取引の公正性、透明性が確保されることが大事でございます。取引所においては、市場開設者として自主規制機能を発揮して売買審査を適切に行ってもらうことが求められています。
 各証券取引所において、まず売買審査部門における増員、インサイダー取引の担当者の設置、体制の強化充実を図ってきております。また、株価や売買高の動向、それから売買手口に不自然な点があるかないかということを分析をし問題がある銘柄を抽出するシステムを拡充する、委員が先ほどおっしゃったバージョンアップを行うという、売買審査機能の強化に向けた取組を進めてきているところでございます。
 東証の売買審査部の人数は現在五十五名、インサイダー取引に係る専担者は二十名でございます。また、東証においては二〇〇一年七月から売買審査システムを導入をいたしました。二〇〇九年に機能を拡充した新システムを導入するとともに、証券会社規制当局と情報交換を直接行うコンプライアンスWANを稼働させる予定になっているところでございます。
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加藤敏幸#9
○加藤敏幸君 ということで、証券取引所の監視体制の強化ということで、私は、これはやはり日本において金融市場を育てていくと。これは非常に大切なことであるし、ここ数年来、時の総理大臣を含めて金融大臣も、もう預貯金偏重型の金融資産の持ち方というのは、少し株式だとかそちらの方に資産を移していくということも必要だということの中で、やっぱりこの市場の健全性、それからやはりイタチごっこで、犯罪を犯す者と取り締まる者との関係というのはイタチごっこの関係もあるんですけれども、やっぱり強力な監視体制と。やる以上はもう明確に、こそこそとではなくて堂々と取引をやってそれは参加をしていくということが大切であるので、もっと言えば、つまらぬことでお金をもうけることで人生を失うと、そういうふうなことのやっぱりアラームを国全体に私は投げていただきたいと。それから、プロファイルという手法がありますけれども、やっぱりこういう手口の研究とかそれから海外との関係も含めて更に強化をお願いをしたいと。
 今日はほかの案件が多いのでこの程度にとどめますけれども、是非、金融大臣を中心によろしくお願いをしたいというふうに思います。
 さて、今日は少し時間を取って少し御質問申し上げたいのは、新銀行東京の経営問題でございます。
 これは三月二十八日、都議会が東京都から四百億円の追加出資を決めた。その前、マスコミ等も含めましていろいろと議論があったということでございますけれども、大変残念なことに、この新銀行東京の経営再建ということについては、いろんな専門家の意見を聴いてもこれは楽観視できないと、これが一般的になっているというふうに思います。
 そしてまた、この新銀行東京の経営問題については設立時からいろいろと議論があったというふうに言われておりますけれども、最初は設立目的を中小企業支援策と大変すばらしい思いではあったと思いますけれども、無担保無保証融資という融資モデルを前面に出して開業されたわけでありますけれども、しかし、このビジネスモデルは、ある意味で大変大きなリスクを伴うということは当初から言われたということでありました。まず設立認可の段階にやっぱり一つ大きな課題があったんではないかと。
 このことに加えまして、金融庁としてこの三年間一度も検査に入られなかったという事実経過があります。
 大臣は三月十四日の参議院予算委員会において、同僚議員である津田議員の質問に対し補強性の原則ということを持ち出されまして、いわく「銀行はそれぞれ自己責任で金融機関の内部管理をやっていただきます。また、会計監査人による厳正な外部監査というものが行われております。昔は護送船団方式といいまして、はしの上げ下ろしまで金融当局がいろいろ統制をしてきた。しかし、今は事後チェック型のシステムでございます。まずは内部の自助努力をやっていただく、そしてそれを補強する、市場による規律を補強するという意味で金融検査が位置付けられているわけでございます。金融機関の自主的な内部管理体制の改善に向けた取組が行われているような場合には、まずはそれをやっていただくということでございます。」と答弁されておりますけれども、まさに内部管理体制がめちゃくちゃであったから今日の事態になったのではないかと私は思っております。
 検査をされなかった理由を改めて御説明いただきたいと、こう思います。
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渡辺喜美#10
○国務大臣(渡辺喜美君) 新しく設立されました銀行に検査に入る平均的な年月というものを調べてみますと、大体、金融監督庁スタート以降の数字でございますが、三年一か月でございます。ちなみに、民主党の財務金融部門会議に提出をいたしました金融庁の資料、これは九〇年代以降の新設銀行に係る初回検査までの期間でございますが、これは開業後四年九か月というのが平均値でございます。かつては現在ほどの人員もいなかったせいで、このような長い期間になっていたものと思われます。したがって、新銀行東京のみが、とりわけ長い間開業後検査を実施しなかったというわけでは全くございません。
 新銀行東京につきましては、検査の告知をいたしまして本日より立入検査に入っております。ですから、大体平均というところで検査に入ったということでございます。
 一般論として申し上げれば、金融検査の実施に当たっては、検査業務全体を効率的、効果的に行う観点から、各金融機関の経営状況や金融機関自身が自主的に取り組んでいる業務改善の実施状況などを総合的に勘案した上で、実効性の高い検査が適時に行われるよう検査の実施時期などを決定しているところでございます。
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加藤敏幸#11
○加藤敏幸君 意図的に検査をやらなかったわけではないんだと、平均的な年数からいって妥当なんだという答弁だと思いますけれども、今大臣は新設銀行と、こういうお言葉を、一般的に新銀行東京だけのことを言っておられないお言葉遣いだったと思うんですけれども、設立時にこれは検査やっていましたか、この銀行について。
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渡辺喜美#12
○国務大臣(渡辺喜美君) 御指摘のように、新銀行東京については、平成十六年四月一日、東京都がBNPパリバ信託銀行を買収し、設立後一年間の準備期間を経て、平成十七年四月一日に本格開業となったものでございます。この新銀行東京の前身のBNPパリバ信託銀行とは異なる業務を行うことになったわけでございます。このため、金融庁としても、開業までの準備期間の一年間、準備状況のヒアリングなどを行うという対応をしてきたところであります。
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加藤敏幸#13
○加藤敏幸君 ヒアリングの対応をしたわけであって、じゃそれは検査とかなんとかいう難しい言葉使わぬでも、設立のスタート時点において、金融庁として適切な銀行のスタートだと、そういう判断をされたということですね。
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渡辺喜美#14
○国務大臣(渡辺喜美君) 検査の実施に当たっては、各金融機関の経営状況や外部監査結果を受けて取り組むわけでございます。実質的な業務の転換に伴う事実上の開業等の事情があれば、それも考慮の一要素として総合的に判断をしているところでございます。
 新銀行東京については、平成十六年四月一日買収、設立後一年間の準備期間を経て翌十七年四月一日に本格開業ということでございまして、開業までのこの一年間の間に準備状況等のヒアリングを行っております。
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加藤敏幸#15
○加藤敏幸君 やり取りが完全にかみ合うということになるのかどうかというのは、これは私ども参議院は決算委員会重視ということでやってきているんですけれども、どう考えたって、新設時はこれはパリバを引き継いだんだと。三年間、いや、これは新設銀行だから少し時間があるんだと、こういうことで今取りあえず金融庁は答弁されておるわけですよ。
 しかし、これから先、更に明らかになっていくということですから今日ですべて議論が終わるわけじゃないんですけれども、この新銀行東京にかかわる報道、これを見たときに、国民、有権者がどういう思いでこの報道を見るかということですよ。我が国の金融がまさに破綻をしようというときに、最終的には国民負担で金融システムを支えたわけでしょう。そのときに、金融監督行政というのはどうあるべきだ、こういう議論を相当やってきたわけですよ。
 その中で、最終的にはひどいことになったら税金何兆円もの金をぶち込まないかぬ、そういうふうな状況を避けるためにも、金融庁自身に国民は期待するところがあったわけですよ。しかし、なぜこの新銀行東京だけが、そういう過去の経験に、国民経済全体が経験をもってちゃんとやらないかぬというときにこういう生ぬるい措置、対応だったのかと。
 これは、金融庁の細かな手続論を言うとるわけじゃないんですよ。政治家渡辺大臣に、そういうことでよかったんですかと。ここで謝れとか、そういうことではないんですよ。しかし、これから先、国民の信頼を受け止めて、世界じゅうに今金融問題が起こっていますけれども、我が国は貴重な経験の下でこれから先ちゃんとやっていくというときに、この新銀行東京の措置が我が国の金融行政にとって大変な傷にならへんのかと、こういう心配事で言っておるわけですよ。行政の立場で言えないことは、国会の場で政治家の立場で言って政策方針を変えていくというのがこの国の仕組みじゃないんですか。
 私は、大臣がディフェンスだけの答弁でやるなら、まあこれはこれでいいですよ。次にまた何回でもチャンスはある。
 だから、そこのところで、例えば、今お手元に資料がありますけれども、これは東京都のホームページ、広報東京都五月号ですね。「株式会社 新銀行東京への追加出資について」という、これは調査委員会から出されていますけれども、この欄を見てください。旧経営陣の非常識な経営のかじ取りにより、多額の不良債権が発生し、経営が悪化しましたと。東京都がこれをホームページにして、旧経営陣が全部でたらめなことをやったんだ、東京都も被害者なんだと、こういうホームページなんですよ。これについても、大臣、どういう今御感想をお持ちか、是非お話をいただきたいと思います。
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渡辺喜美#16
○国務大臣(渡辺喜美君) 東京都の広報において、今御指摘のような中身の記載があることは私も存じております。
 東京都の対応について金融当局としてのコメントは控えますが、一般的に、株主がガバナンスの観点から、すなわち経営管理を考えて適切な役割を果たしていくことは極めて重要なことでございます。
 東京都においては、新銀行東京に関する監視並びに支援の強化を図っていこうということで、本年四月に都庁内に専門の部署を設置して担当幹部を置いたわけであります。これに関して石原都知事は、これまでの反省を生かし、監視組織を構築するなど万全を期して新銀行の再建に当たると表明をしたわけです。新銀行東京が更なる経営改善の努力を進めていくことが重要であります。
 金融庁としても、従来からその経営改善の努力を促してきたところでありまして、今後の経営改善努力についても引き続きウオッチをしてまいりますし、また監督上、適切に対処してまいります。
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加藤敏幸#17
○加藤敏幸君 今日は大臣としてもなかなかお話しできない面もあるというふうに思います。今後、金融庁の厳格な検査というふうなことをこれはお願いをしたいし、そういうふうな決意もあるのだろうというふうに思います。
 ともあれ、単なる株主ということではなくて、ほとんど、国策というんですか、都のいわゆる政策を前提として設立したあるいは継承した銀行の運営について、私はもっともっと深甚なる関心を持って、その運営と結末、またそのことの責任を明らかにしていかないと、私は、そう簡単にこの事態についての国民の理解は得られないというふうに、今日はこの感想ということで申し述べたいと思います。
 さて、こういう話を話題にすると普通の国民でもやや怒りが込み上げてくると、こういう状態でございますけれども、今日は、消費者金融の過払いの問題についても少し金融庁にお伺いをしたいというふうに思います。
 消費者金融業者が、利息制限法所定の金利に基づく計算では既に完済となっているにもかかわらず過払い状態になっている人々に対して、いまだに返済の請求を行い続け、返済金目的で金員を受領している実態があると、これは、私はそう思っていますし、そういう指摘を関係する人々から受けております。
 このことは、貸金業法のみなし弁済規定の諸要件を満たしていれば法に違反するものではないが、実際に弁護士が委任を受け、消費者金融に委任通知を送り、取引履歴の開示を求め、開示された取引履歴を基に利息制限法所定の金利による再計算を行うと、ほとんどはみなし弁済規定の要件を備えておらず過払いになっているというケースが多く見られるということでございます。
 一般的に、現行法令下では、利息制限法の最高限を超える利息、損害金を実際に支払った場合、超過部分は元本の支払に充当され、それによって計算上元本が完済となったときには、その後に支払った過払い金の返還を請求することができるようになっています。しかし、業者によっては、顧客がこのシステムを知らないこと、あるいはあえて申し出ないことをいいことにして、債権が既に消滅しているにもかかわらず、いまだに債務が残っているとして返済の請求を続けている者もいると、これはこういう実態があると。
 監督機関としての金融庁は、消費者金融各社が過払いになっているのを知っていながら請求を続けているというこの実態をどのように把握されているのか、お答えを願いたいと思います。
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渡辺喜美#18
○国務大臣(渡辺喜美君) 御案内のとおり、昨年十二月十九日に施行された改正貸金業法では、貸付金利の上限が法律の完全施行時、つまり十二月十九日から二年半以内に利息制限法の上限金利二〇%以下に引き下げられる旨規定をいたしております。また、消費者金融大手各社では、改正貸金業法を先取りをする形で、新規の貸付金利を二〇%以下に引き下げる動きが足下では見られるわけでございます。したがって、委員が御指摘のような状況は次第に改善、解消に向かっていくのではないかということが考えられます。
 いわゆるグレーゾーン金利の部分に相当する過払い金の支払が有効な弁済とみなされるかどうかは、これは言うまでもありませんけれども、借り手と貸し手の間の民事上の権利関係の問題でございます。最終的には司法判断によって確定をするものでございまして、この点において金融庁がちょっかいを出すというのは困難な部分があろうかと思います。
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加藤敏幸#19
○加藤敏幸君 では大臣、例えば消費者金融機関に対して、すべての顧客の取引について利息制限法所定の金利に基づく計算による管理を徹底させ、計算の結果を顧客に通知させると、こういう程度の指導はできないものか。この辺はどうですか。
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渡辺喜美#20
○国務大臣(渡辺喜美君) 過払い金返還請求は、今申し上げましたように、借り手と貸し手の間の民事上の権利関係の問題であります。貸金業者に対して過払い額の通知を行わせて一律に返還せよということを求めるのは、法律に基づく当局の権限を超えております。これは困難であるということを御理解をいただきたいと思います。
 一方、過払い金返還請求の前提となる取引履歴の取扱いについては、昨年十二月十九日に施行されました改正貸金業法において、取引履歴を記録した帳簿の保存義務がこれまでの三年から十年に延びる、債務者等から帳簿の閲覧又は謄写を求められた場合には貸金業者がこれに応じなければならない、そういう義務があるということが新たに規定されております。
 当局といたしましては、貸金業者が債務者からの帳簿の閲覧、コピー請求を拒否した場合、あるいは虚偽の開示を行った場合など法令違反行為が認められた場合には、こうした法令の規定にのっとり、厳正かつ適切に対応してまいります。
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加藤敏幸#21
○加藤敏幸君 では大臣、平成十八年十二月十二日に参議院財政金融委員会で附帯決議が行われておりますけれども、これは質問通告はしていないんですけれどもね、議論の上で起こってくることについての話ですから質問申し上げますけれども、その中に「利息制限法の上限金利を超える金利に関する過払い金の返還が多重債務問題の解決に果たす役割にかんがみ、過払い金の返還が適切に債務者に行われるようにし、また、過払い金の支払総額を適切に債務者に通知するなどして、債務者の生活再建に資するよう、取組を進めること。」と、これは参議院の当該委員会でやっているわけですけれども、このことについてはどう思われますか。
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渡辺喜美#22
○国務大臣(渡辺喜美君) もう既に、昨年十二月十九日に改正貸金業法の施行済みの部分がございます。そこにおいて、帳簿の保存義務を三年から十年に延ばしたわけであります。また、閲覧、コピーの要求に対して、業者はそれに応じなければいけないという義務も課したわけでございます。
 したがって、こういった新たな規定に貸金業者が違反をした場合、拒否をした場合とか虚偽の開示を行った場合、これに対してはまさに法令違反行為として厳正に対応することになるわけでございます。
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加藤敏幸#23
○加藤敏幸君 議論は余りはかばかしくかみ合ってはいないんですけれども。
 一言申し上げますと、今日の新聞報道でも、福田総理は消費者庁をつくろうと。これはなかなかいいことなんですよ。私は、二十数年前から政策推進労組会議の活動の中で、労働者には労働省があると、十全に機能しているかどうかの評価は別ですね、農林水産業者には農林水産省がある、業界にはそれぞれやっぱりあるわけですよ、消費者にはない。だから、消費者行政を一括する消費者庁というものは必要だというのは当時から議論があった。それをとらまえられていると。
 しかしこれ、消費者金融と言われている消費者金融に関する金融庁の、今の大臣の答弁に表れている態度は、まさに消費者保護という基本的な精神、取引において業者と消費者との力関係のこの差、そのことに着目をして消費者という立場を支えようというこの精神についての思いがないじゃないですか。ないからどうとかこうとはもう言いませんけれどもね。
 だから、私は、そういうふうなことならまさに消費者庁というのをつくるべきであって、消費者金融に関するお仕事は金融庁に適切ではないんではないかという思いを持つわけなんですよ。
 したがって、今日は私は大臣を応援するつもりで、前は、公務員制度のときなんかいい議論ができたじゃないですか、覚えていますか。そういう大臣なんだから、もう少し一歩、二歩、私は、総理がやろうとしていることを支えるような方向でやってくださいよ、やれないんだったら私たちにやらしてくださいよと、こう言いたくなると、そういうことであります。
 これはもう答弁の準備の方の問題もありますからこれ以上はやりませんけれども、是非、そういうふうなことも渡辺大臣には受け止めていただきたいということでとどめます。
 さて最後に、日本政策投資銀行の民営化準備についてでございますけれども、時間の関係があってなかなか思いは届かないんですけれども、日本政策投資銀行の民営化に関しましては、昨年の民営化法案の審議において様々な課題が指摘されて、私はなかなかいい議論ができているんではないかと。ただ、その審議の中で、なぜ民営化しなきゃならないの、民営化したときに本当のメリットって何なのというところはなかなか難しい問題があったと思うんです。答弁されているときの総裁も御苦労されておったということであります。
 そこで、まず第一に、民営化のステップとして、あのときに国会で答弁された内容について順調に準備が進んでいるのかどうかについて、まずお話をお伺いしたいと思います。
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室伏稔#24
○参考人(室伏稔君) 日本政策投資銀行総裁の室伏稔でございます。ただいまの加藤先生の御質問にお答え申し上げます。
 私は昨年の十月に弊行の総裁に就任させていただきまして、約半年が経過いたしました。この間、一月には株式会社日本政策投資銀行ビジネスモデルのコンセプトを発表させていただきまして、弊行の業務の方向性をお示しさせていただきました。
 現在、十月一日の民営化に向けまして具体的なビジネスプランを取りまとめているところでございますが、先生がただいま御指摘になりました点は、大変重要な課題として私どもは認識しております。
 まず、資金調達コストにつきましては、調達の中心となる社債に加え、民間金融機関からの借入など、多様化を進めていくことによりまして低減化を図ってまいります。また、現在検討中のビジネスプランを着実に実践いたしまして、実績を重ねることによりまして皆様からの信頼を確立していくことが更なる資金調達の安定化に結び付くものと考えております。
 民営化後、収益機会を的確に確保することは大変重要であり、私どもは他の金融機関にはない投融資一体型のビジネスを進めてまいります。その一方で、リスクを適切にコントロールするため、リスク管理体制の充実は言うまでもなく、さらには透明性のあるガバナンス体制の構築が必要と考えております。株式会社としての組織づくりに当たりまして、役職員に鋭意その点を検討させているところでございます。
 今後は、御指摘いただいた点に加えまして、皆様からの御意見、御指導等をいただきながら更に検討作業を進め、適宜適切なタイミングをとらえて対外発表をさせていただきたいと考えております。
 以上申し上げましたとおり、ビジネスモデルの構築、管理体制の見直しなど、民営化の準備が順調に進んでいることを御報告させていただきます。
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加藤敏幸#25
○加藤敏幸君 ありがとうございます。順調に準備が進んでいるということは、まさに慶賀に堪えません。
 ただ、私は、この問題というのは何でもかんでも民営化という流れの中で政策投資銀行という銀行が持っている特徴が本当に生かせるのか、なかなか私は難しい宿題を国会として押し付けたんではないかと、こういう感想を持っています。
 例えば、原子力発電に対するファイナンスというのは十年、二十年、三十年、後始末を含めますと五十年という長期にわたる事業なんです。今、日本にメガバンクがありますけれども、その十年、二十年、三十年、五十年というレンジで仕事をやってきたメガバンクってないんですよ、と私は思いますね。
 そういうような意味で、そういう国のインフラ、中長期という視点で大変ノウハウ、そういう人材を持ってきたこの銀行の持つリソーシーズというものを大切にしながら、しかし民営化という立場を与えていると。
 そういうふうなことで大変御苦労もあろうかと思いますけれども、それを乗り越えて努力をされているということでありますので、特に十月一日以降民営化されますので、それに向けての事業計画的な思い、また人材活用、特徴を生かすと、そういう点で思いがありましたら、お話を聞きたいと思います。
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室伏稔#26
○参考人(室伏稔君) それについては、関係役員の多賀がお答え申し上げます。
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小川敏夫#27
○委員長(小川敏夫君) いいですか。
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加藤敏幸#28
○加藤敏幸君 はい。
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多賀啓二#29
○参考人(多賀啓二君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、私どもはずっと政策金融機関としてやってきた機関でございますので、これを今非常にオーバーバンクと言われている世の中の中で民営化するというのは、そんなにたやすいことではないだろうというのは十分認識をしております。
 今先生のおっしゃった御質問というのは、いわゆる公のマインドと実際の民間的なプロフィットマインド、これをどうやって両立するんだと、多分こういう御趣旨だと思いますので、それに沿ってお答えをいたしますと、私ども、そういうことで新たに新しい民間金融機関として世の中に出ていくためには、やはり今ある金融機関との差別化というのがポイントでございまして、このために、先ほど室伏が申しましたように、投融資一体というビジネスモデルを取っているわけでございますが、更に重要なのは、やはり世の中からのレピュテーションといいますか、これが大事でございまして、これがまさに我々のビジネスのインフラになると思っております。
 そういう観点でいえば、やはり政策金融機関として培ってきた公共的なマインドといいますか、これは忘れずに、ただ、当然民間金融機関でございますから利益も考えなきゃいけないんですけれども、その両立というのを、まあナローパスではございますけれどもきちんと図っていきたいと、こういうふうに考えているところでございます。
 それから、もう一つおっしゃいました人材の面でも、やはり我々の強みをどうやって生かしていくかということでいいますと、産業調査にかかわる調査機能でございますとか、あるいはマクロ経済の動向でございますとか市場動向とか、こういったいわゆる調査機能の根幹というのは、これから私どもが投融資一体のビジネスをやる上でこれはやはり不可欠でございますので、そういうことをやっていく上で必要な人材の供給というか対応というか、そういう点についてはきっちりやっていきたいと、こういうふうに思っているところでございます。
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