経済産業委員会、環境委員会連合審査会

2009-04-28 参議院 全142発言

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会議録情報#0
平成二十一年四月二十八日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
   経済産業委員会
    委員長         櫻井  充君
    理 事
                藤原 正司君
                増子 輝彦君
                山根 隆治君
                荻原 健司君
               北川イッセイ君
    委 員
                木俣 佳丈君
                鈴木 陽悦君
                津田弥太郎君
                直嶋 正行君
                中谷 智司君
                前田 武志君
                松田 岩夫君
                松村 祥史君
                丸川 珠代君
                森 まさこ君
                谷合 正明君
                松 あきら君
                松下 新平君
                渡辺 秀央君
                田中 直紀君
   環境委員会
    委員長         有村 治子君
    理 事
                岡崎トミ子君
            ツルネン マルテイ君
                神取  忍君
                松山 政司君
    委 員
                相原久美子君
                大石 正光君
                大久保潔重君
                佐藤 公治君
                轟木 利治君
                水岡 俊一君
                川口 順子君
                若林 正俊君
                加藤 修一君
                浜四津敏子君
                市田 忠義君
                荒井 広幸君
                川田 龍平君
   国務大臣
       経済産業大臣   二階 俊博君
       環境大臣     斉藤 鉄夫君
   副大臣
       経済産業副大臣  吉川 貴盛君
       環境副大臣    吉野 正芳君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       谷合 正明君
       経済産業大臣政
       務官       松村 祥史君
       環境大臣政務官  古川 禎久君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山田  宏君
       常任委員会専門
       員        加藤 堅一君
   政府参考人
       金融庁総務企画
       局審議官     岳野万里夫君
       外務大臣官房審
       議官       宮川眞喜雄君
       厚生労働大臣官
       房審議官     中尾 昭弘君
       厚生労働大臣官
       房審議官     岸田 修一君
       経済産業大臣官
       房審議官     森川 正之君
       経済産業大臣官
       房審議官     西本 淳哉君
       経済産業省貿易
       経済協力局長   藤田 昌宏君
       経済産業省製造
       産業局長     細野 哲弘君
       経済産業省製造
       産業局次長    後藤 芳一君
       国土交通大臣官
       房審議官     内田  要君
       環境大臣官房審
       議官       伊藤 哲夫君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    谷津龍太郎君
       環境省総合環境
       政策局環境保健
       部長       原  徳壽君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
    ─────────────
   〔経済産業委員長櫻井充君委員長席に着く〕
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櫻井充#1
○委員長(櫻井充君) これより経済産業委員会、環境委員会連合審査会を開会いたします。
 先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。よろしくお願いいたします。
 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は、お手元に配付いたしました資料により御了承願い、その聴取は省略いたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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岡崎トミ子#2
○岡崎トミ子君 おはようございます。民主党の岡崎トミ子でございます。
 化審法、今紹介されましたように、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の改正案の審議でございます。
 PCB汚染の健康被害に対応するということをきっかけとしまして、一九七三年にできた法律でございます。新たに製造、輸入される化学物質につきまして、事前に人への有害性などについて審査をする、同時に、環境を経由して人の健康を損なうおそれがある化学物質の製造、輸入、使用を規制する法律になっております。
 私たちの生活は化学物質に囲まれていると言っても過言ではありません。世界で工業的に生産されている化学物質はおよそ十万種と言われておりますし、日本でも化審法で公示されております物質の数で二万種を優に超えているという状況であります。私たちは基本的に例外なくその利便性を享受しているわけですが、化学物質による健康被害あるいは生活環境への影響はこれまでにも起こってきましたし、今、これまでに十分に認識されてこなかった多様で深刻な影響の懸念も指摘されているという状況でございます。
 これまでに、被害としては、PCB汚染、そして公害等の様々な問題、比較的新しいものといたしましては、シックハウスあるいはアレルギー、環境ホルモン、化学物質過敏症、脳の発達への影響などが心配されております。
 今の法体系では、私たちの社会が化学物質とできるだけ上手に付き合う、どうしても使えないものに関しては使わないための最も基本的な役割を果たしているのがこの化審法でございます。日本の化学物質政策がどうあるべきなのかということを考えながら、今日の審議を改正案、行っていきたいというふうに思っております。
 今回の法改正でありますけれども、二〇〇二年のヨハネスブルク・サミットで合意されました化学物質管理に関する中期目標、いわゆるWSSD二〇二〇年目標が背景にあると聞いておりますが、この二〇二〇年目標の中身は、予防的取組方法に留意しつつ、透明性のある科学的根拠に基づくリスク評価・管理手順を用いて、化学物質が人の健康と環境への著しい影響を最小化する方法で生産、利用することを二〇二〇年までに達成するというものであります。そして、この目標を達成するための道筋として、二〇〇六年に国際化学物質管理戦略、SAICMが採択されております。
 まず初めに、この二〇二〇年目標とSAICMが目指しているものは何か、そして日本政府としてはこれにどのようにコミットしているのか、今回の法改正との関連に関してまずお伺いしたいと思います。
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斉藤鉄夫#3
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 環境大臣の斉藤でございます。どうかよろしくお願いいたします。
 今、岡崎委員から、まずこのヨハネスブルグ・サミットで合意したものが目指すもの、またSAICMが目指すもの、そして今回の法改正とはどういう関係があるのかという御質問をいただきました。
 ヨハネスブルグ・サミットで二〇二〇年までに化学物質が人間に与える影響を最小化しようという目標が立ちまして、それを具体的に実践するためにSAICM、国際化学物質管理戦略が採択をされたものでございます。したがって、この二つの目標は、二〇二〇年までに化学物質の人間への影響を最小化するということが目的でございます。
 今回の法改正との関連でございますが、まず、先ほどの二〇二〇年目標に対して、我が国は閣議決定で第三次環境基本計画を作りました。この環境基本計画の中で、人の健康及び生態系に与える影響について科学的知見に基づき評価を行い、適切な管理を促進するというふうに決めたわけでございますが、今回の法改正は、その範疇におきまして、二〇二〇年目標の達成に向け既存化学物質対策を中心として環境リスク評価、管理体系のより一層の充実を図るものでございます。
 これまで化審法は、主に新しく出てきた化学物質に対して適用するということでございました。そういう意味で、既存のものについて、一応対象には入っておりましたけれどもなかなか評価が進まなかったということで、そういう既存のものについても優先順位を付けてきちんと評価をしていこうというところが今回の法改正の一つ大きな目的でございまして、それが今回の法改正の目的でございます。
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岡崎トミ子#4
○岡崎トミ子君 今回の改正案をめぐりましては、化学物質の有毒性に着目するハザードに基づく規制からリスク評価に基づく管理への転換、こういう言われ方をしているんですね。二〇二〇年目標はハザードを軽視するものではないということを確認したいと思います。
 特にSAICMでは、残留性蓄積性有害物質、発がん性・変異原性物質、生殖・内分泌・免疫・神経系に悪影響を及ぼす物質というふうにして、これを優先的に検討され得る物質群としているわけなんですね。これらが二〇二〇年までに不当だったり制御できないリスクをもたらす物質の製造、使用の中止、排出を最小化すべきだということであります。さらに、予防的取組方法を適切に適用すべきだということを盛り込んでいるわけですが、そこで、この二〇二〇年目標のポイントとして重要なのは、予防的な取組方法、これを採用すること、ハザードを軽視しないこと、生産と利用の両面で人の健康と環境への影響を最小化することと考えますけれども、政府も認識は共有されておりますでしょうか。
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斉藤鉄夫#5
○国務大臣(斉藤鉄夫君) はい、共有をしております。
 リスクというのは、ハザード掛ける環境排出量というものでございます。新規物質については、これまでどおりハザードということで、例えばPCBのようなものは環境排出量はもうゼロでなくてはいけないわけですけれども、ですから、リスクにしますと、ハザードは高いんだけど、掛ける環境排出量はゼロになりますからハザードはゼロということになってしまいますが、だったらもういいということになってくるんですけど、そうじゃなくて、やっぱりハザードの高いものについてはこれはきちんと禁止するということ。
 ただし、先ほど申し上げました、二万もある既存物質をこれから調査していくときに、やはりハザードではなくリスクで、環境排出量も考慮したリスクで優先順位を付けてこれを検討していくということでございまして、そういう意味では、リスク、ハザード、そして先ほど委員の御指摘のありました予防的措置の重要性ということを考慮して、今後検討してまいります。
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岡崎トミ子#6
○岡崎トミ子君 SAICMの中では、人の健康と環境を守るための考え方については、今おっしゃったリスク削減ですね、そして知識と情報、ガバナンスなどの面からかなり具体的に整理をしていると思います。
 政府も、このSAICMの中身を踏まえたものとして今回の法改正を出したというふうに思って、これが前提であるということを確認したというふうに思っているわけなんですけれども、本当にそういう中身になっているか確認は必要だというふうに思っております。
 そこで、二〇二〇年目標で、生産と利用の両面で人の健康と環境への影響を最小化することを目標としておりますけれども、今回の改正に当たりまして、作業場における労働者、直接的に暴露をするということがあるわけですね。それから、家庭にいらっしゃる方、一般の生活の中で家庭用品等を通じまして消費者への直接的な暴露、こういうものについては何らかの形でカバーしようとしたんでしょうか。あるいは、この改正とは別の形でカバーしようとしているのか、その点についてお聞きしておきたいと思います。
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岸田修一#7
○政府参考人(岸田修一君) 今回の化審法の見直しによりまして、原則としまして、市場に流通するすべての化学物質を対象としまして、製造量あるいは用途、そういった暴露に関する情報、それから有害性の情報を集めることを考えているわけでありますけれども、これらの情報は、一義的には化審法に基づく化学物質のリスク評価に活用されるものでありますけれども、その一方では、得られた知見が労働者あるいは消費者への直接的な暴露に対する安全対策にも活用されるよう、関係大臣に通知する規定も新設されております。
 したがいまして、関係法令で適切に規制ができるよう、関係部局、関係省庁との連携を一層強めていきたいと、こういうふうに考えております。
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岡崎トミ子#8
○岡崎トミ子君 今お話を伺いますと、やっぱり目指すべき目標に比べて部分的な対応であるという印象を深くしたわけなんですけれども、包括的な取組をどう進めるかということについては最後に議論をしたいと思います。
 ここで、EUなどの取組で採用されておりますノーデータ・ノーマーケットの原則について聞いておきたいと思いますが、この原則はどのようなものなんでしょうか。危険であることが明らかであれば規制するのは当たり前、現状で絶対に安全だと言えないような物質につきましてはどういう対応をすべきかを考えたいと思いますが、この二〇二〇年目標を持ち出すまでもなく、危険な物質があったとして、データが十分でないからといって野放しにして市場にこれが出回らせてしまうということは防がなくてはならないというふうに思います。
 そして、衆議院の審議で経済産業省が、従来のノーインフォメーション・ノーレギュレーションではなくて、どちらかというとノーデータ・ノーマーケットという方にかなり近い対応をするというふうに説明しておりますけれども、従来の対応とどういうふうに変わるのか、御説明をお願いします。
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細野哲弘#9
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。
 今委員御質問のノーデータ・ノーマーケットというものは、欧州で導入をされておりますREACH、これの考え方の背景になっている概念でございまして、基本的には有害性情報等の登録がないものは、それをもって流通等認めないと、こういう考え方であると理解をしております。
 御案内のように、現行法におきまして二種、三種という監視物質を指定する制度を持っておりますけれども、これは一定の有害性が認められたものに限って指定をするという立て付けになっておりますが、今回の改正案では、有害性が分からないもの、不明な化学物質についても、一定の環境中への排出量がある場合には詳細なリスク評価の対象にするという意味で優先評価化学物質に指定をするということにしてございます。
 したがいまして、衆議院でも申し上げましたけれども、今次改正におきましては、いわゆる有害性情報がない場合には、言わばないことについては疑って掛かるという考え方に基づきまして、必要に応じて追加的な情報収集や規制を行うということにしてございまして、したがいまして、ノーデータ・ノーレギュレーションという要素からは、むしろノーデータ・ノーマーケットにかなり近い運用になっているものと承知をしております。
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岡崎トミ子#10
○岡崎トミ子君 では、具体的なことを順次法案の内容を尋ねていく中で確認していきたいと思いますが、まずは優先評価物質について伺います。
 一トン以上の製造、輸入がある化学物質につきまして、事業者に製造量、輸入量等の届出を義務付ける、こういった情報と既に分かっている毒性についての知見などを踏まえて優先評価化学物質を指定するということだと思います。この優先という言葉をどういう意味で使っているのかよく分からないわけなんですね。優先的に評価する優先評価化学物質以外の物質もいずれ評価するということになるんでしょうか。
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原徳壽#11
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 優先評価化学物質に指定されなかった物質について一般物質と言っておりますけれども、これについて一定数量以上製造、輸入した事業者に対して、これについては毎年度その数量等の届出を義務付けているわけでございます。
 そういう意味で、例えばその化学物質の製造・輸入数量の大幅な増加、あるいは用途が変わって環境への放出割合が高くなるとか、そういうような事態が生じた場合は、先ほどのリスク評価において、それぞれハザードの部分あるいは環境暴露の部分、それぞれの変更があるわけですので、その場合には優先評価化学物質に指定する場合もあり得るわけでございます。
 このように、安全性の観点から、優先評価化学物質への該当性の評価を継続することによりましてリスクの高い物質を見逃さないということを考えております。
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岡崎トミ子#12
○岡崎トミ子君 基本的には、優先評価化学物質を適切に評価すれば、二万種もあるわけですから、この二万種の既存の化学物質を含めましてすべての化学物質について懸念を払拭したことになるように制度設計をしたと考えているということなんだと思いますが、それにしましては、優先評価化学物質として指定する物質の数を千種というふうに、千種程度に想定しているというふうに聞いているんですね。この千種というのは、ほかの国の例に比べましても少ないと思います。
 EUのREACHでは、予防的な予備登録物質が十五万物質、それから登録物質が数万物質になるというふうに言われています。それから、アメリカでは、二〇一二年までに国内で約十一トン以上製造されている六千七百五十物質以上の既存化学物質について評価するというふうに聞いておりますが、日本の場合はなぜ千種なんでしょうか。
 どういう基準で優先評価化学物質を決めるかによってこの数字は変わってくるというふうに思います。そもそも、まずはその基準を決めるというところから始めるべきなのに、先に千種ありきというふうに数字が出ていることからして私はおかしいというふうに思うんです。
 二〇二〇年目標を形式的に達成するために、二〇二〇年までに評価できるのは大体千種ぐらいだろうなということの決め方ではないと思いますけれども、そのことを確認しておきたいと思います。
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後藤芳一#13
○政府参考人(後藤芳一君) お答えを申し上げます。
 今度の改正法案の中におきまして新しく設けます優先評価化学物質につきまして、これの数をおおむね千ぐらいであろうと想定しておりますことは事実でございます。ただし、これはあくまでも、法案が通していただきまして、その制度を始めまして、それで数量を見ていくということでございますので、あくまでこれから手順を組み立てていくための目安ということでございます。
 それを前提にでございますけれども、優先評価化学物質につきましては、先ほど来御答弁ございますように、化学物質の持ちます固有の有害性と、それから当該化学物質の環境への排出量を勘案いたしまして、これでリスクという概念でございますけれども、これが小さいと判断できないものを優先評価化学物質として指定するということを考えてございます。
 例えばでございますけれども、従来の第二種監視化学物質というものがございますけれども、これ相当の有害性を有します物質でございましても、環境への排出量が例えば年間百トン以下ということになりますと、これはリスクということを計算しますんですけれども、環境を経由した人へのリスクというのは十分に小さいといいますか、ないと判断できるということは、これは平成十五年のときの化学物質審議会でも認められてございます。
 また、これ例えばの話でございますけれども、このように、有害性とそれから環境への排出量というところからリスクが小さい、又は認められないという物質を、これは年間、これも想定でございますけれども、毎年使われて届け出られる化学物質、届け出られるというのは今委員の御指摘のように一トンで足切りということを考えてございますけれども、そうしますと大体年間約七千物質ということになろうかと思います。そういうところからリスクを見まして、それを差し引いてまいりますと、約一千物質が残るんではないかと、こういう想定をしてございます。
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岡崎トミ子#14
○岡崎トミ子君 この優先評価化学物質の決め方について、衆議院でもいろいろな答弁がございました。例を挙げますと、まず、製造・輸入数量あるいは既知の有害性情報等を勘案して、発がん性が疑われる物質や、有毒性の有無が不明な物質で環境への排出量が多いと考えられるもの等を優先評価化学物質に指定する。また、有害性が明らかでない物質であっても、リスクが十分に低いと判断できないものは優先評価化学物質に指定する。さらに、有害性について、有害性情報があるもの、それが疑われるもの、こういうものは、量がゼロでない限りにおいては優先評価化学物質に指定をする。
 この三つを挙げましたけれども、どういう物質を優先評価化学物質にするのか、どういう基準、手続で決めるということを想定しているのかを具体的にお願いしたいというふうに思います。
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後藤芳一#15
○政府参考人(後藤芳一君) お答えを申し上げます。
 優先評価化学物質をどのような基準で指定をしてまいるかというお尋ねでございます。
 今ほど来も御議論ございますように、この優先評価化学物質は、固有の化学物質が持ちます有害性とそれから環境への排出量を両方勘案して行われるものでございます。
 例えば、今委員も御指摘のように、いろいろな有害性とそれから排出量との組合せが出てまいります。例えば、人に対しまして一定程度の有害性が認められる物質ですとか、それから有害性が不明な物質につきましては、環境への排出量が多い場合にはこの優先評価化学物質に指定されるということでございます。また、有害性が一定程度に達していない物質でございましても、環境への排出量が極めて多いというような場合にはこの優先評価化学物質に指定されるような制度を考えてございます。
 また、今出ております環境への排出量ということでございますが、今後、制度で事業者から届け出られます製造・輸入量、それと用途ということも今度新たに届出を受けますけれども、これらによりまして環境への排出量というのを算出するということでございます。この指定につきましては、こうした考えの下で、さらに専門家で構成されました審議会の御意見を踏まえまして実施してまいるということでございます。
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岡崎トミ子#16
○岡崎トミ子君 有害性をポイントとして踏まえているというふうに思いますが、有害性をどういう基準で判断するのかですね。生殖毒性、そして生態毒性、免疫毒性、神経毒性、これは基準に入れるでしょうか入れないんでしょうか。
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原徳壽#17
○政府参考人(原徳壽君) お答えを申し上げます。
 ただいまも答弁がございましたけれども、優先評価化学物質の選定におけるハザードに関する基準を含む評価方法については、法案の成立後具体的にどうするのか、専門家の御意見を踏まえつつ検討していくことが必要であると考えておりまして、例えば、現在、生態毒性については第三種監視化学物質の指定に関する基準などが定められておりますし、これらも参考にしながら今後検討していく予定でございます。
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岡崎トミ子#18
○岡崎トミ子君 今のでいいますと、生態毒性のみですね。そうすると、免疫毒性、神経毒性、こういう基準は入れていないということでしょうか。確認します。
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原徳壽#19
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、その有害性の程度をどう考えるかということで、例えば発がん性があるものについては重く見るとか、そういうことを考慮しておりまして、先ほど免疫毒性とか神経毒性とか、それを具体的にどう加味していくかは、今後その専門家の御意見を踏まえて検討していきたいというふうに考えております。
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岡崎トミ子#20
○岡崎トミ子君 是非検討していただきたいと思います。
 そこで、厚生労働大臣、経済産業大臣そして環境大臣、この三大臣は、届けられた新規の化学物質が難分解性の性状を持っていてかつ継続的に摂取される場合には人の健康を損なうおそれがあるという疑いがあるわけですが、このような判定をしたときには、優先評価化学物質の指定をすべきか審議会の意見を聴くということになっております。ここで難分解性についてわざわざ触れているわけなんですけれども、これはなぜなんでしょうか。難分解性は優先評価化学物質への指定の基準の一つなのか、お尋ねしたいと思います。難分解性のものは漏れなく対象とするという趣旨が、難分解性のものだけを対象とするそういう趣旨なのか、これはどちらなのかを伺いたいと思います。同様に、継続的に摂取された場合に人の健康を損なうおそれがある疑いがあるという、この条件についても触れておりますけれども、この点についても御説明をお願いいたします。
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細野哲弘#21
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。
 お尋ねの難分解性についてでございますけれども、難分解性の性状を有さない、いわゆる良分解という性格のある化学物質でありましても、環境中で分解される量、言わば自然の許容量というものを上回った場合には、その汚水が排出されれば当然環境中に残留する量が増えるということでございまして、人や動植物に対する影響というのはその可能性は否定できないものでございます。改正化審法におきましては、難分解性であることはこの規制の要件としておりません。したがいまして、優先化学物質の指定の要件とはこれを想定をしておりません。
 それから、お尋ねでございました、継続的に摂取される場合に人の健康を損なうおそれがあるものである疑いがあると、この規定は、現行法の第二条の第五項に規定しておりますいわゆる第二種監視化学物質の要件でございます。先ほども申し上げましたけれども、第二種監視化学物質の指定には一定の有害性が認められることが前提になっております。一方で、今度の改正法におきましては、リスク評価をした上で、その製造等によって排出量が勘案した上でリスクが低いと判断できないものについてもこの対象にするということになっております。したがいまして、有害性が不明なものについても、一定の有害性があると仮定を置いて優先評価化学物質に指定するということにしておりますものですから、当然のことでありますけれども、一定の有害性が認められることを前提にした御指摘の要件は、改正法においては優先化学物質の要件とはなりません。
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岡崎トミ子#22
○岡崎トミ子君 どういう対象物質を決めるのかというときに、スクリーニングの材料ということになるんでしょうけれども、事業者に製造量、この届出を義務化している、これが法律になっていますけれども、この製造量と同じように、リスクを評価する場合に必要な情報であります毒性データ、これについては届出を義務化していないんですね。これはなぜなんでしょうか。
 それから、優先評価化学物質を決める段階で大臣は毒性データを提出することを求めることができるんでしょうか、お伺いします。
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後藤芳一#23
○政府参考人(後藤芳一君) お答えを申し上げます。
 優先評価化学物質を指定する際に毒性データの届出を義務付けないか、それから、あと毒性データの届出を後で求めることができるかというその二つのお尋ねでございます。
 今回の改正は、環境サミットの合意に基づきまして、よりカバーする化学物質の範囲を広げまして安全性の評価を充実させることということを目的にしております。したがいまして、いわゆる既存化学物質につきましても、すべて製造・輸入量の届出義務を課すということをしてございます。
 確かに、リスクの評価のためには有害性とそれから排出量、マクロの量というのが両方必要ということでございますけれども、これは事業者の立場なども見ますと、いかに安全性の評価というのが大事ということではございますが、一律に届出を義務付けるということはこの負担の問題もございまして、これがかなり増加するということがございます。既に今回、幅広く全部の届出をしていただくということの負担は増えているわけでございます。有害性の情報を新たに取得するためには多額の試験費用が必要な場合もありまして、したがいまして、届出の画一的な義務付けというのは、規制の内容ですとか範囲を総合的に勘案して、今回は適当ではないと判断してございます。
 そこで、今回の改正案では、製造・輸入数量の、それから用途の届出によりまして環境排出量を推計いたしまして、これと国が既に持っております有害性情報によりましてリスク評価を行う、それによりまして優先的に詳細なリスク評価を行う化学物質を絞り込んでリスク評価をしてまいるということが最初の点でございます。
 もう一つ、毒性データの提出を求められないかという点でございます。
 これも大変大切な点でございまして、これは、実際に優先評価化学物質の指定をしました後で、有害性情報が欠如している場合には、先ほど局長からも御答弁をしておりますように、一定の有害性があるという具合に前広に見てリスク評価をしてまいりますが、ただ、環境への排出量が多いものなどにつきましては、その物質を指定いたしまして国が有害性情報の収集を行ってまいる、あるいは事業者に対しまして有害性情報を求めるということはちゃんとできるようになってございます。そうしていくつもりでございます。
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岡崎トミ子#24
○岡崎トミ子君 その求めた際にそれを出さないという場合にはどうなりますか。求めることができるというふうになっていますので、もしそれ出ない場合にはどういうふうになっていきますか。
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後藤芳一#25
○政府参考人(後藤芳一君) 有害性の情報を事業者に提出を求めましてそれがちゃんと出てまいるかということで、そこがすぐに出てまいらない場合は、これによりましてリスク評価をしてまいりますので大変大事な情報でございますので、私どもの方もちゃんとその要請をして促してまいるということでございます。それでもなお提出がないという場合には、最終的にはその提出を求めるという指示をしてまいるということでございます。
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岡崎トミ子#26
○岡崎トミ子君 その指示の後はどうなりますか、指示の後。
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後藤芳一#27
○政府参考人(後藤芳一君) 今、指示をいたしまして、指示でも出てこないということは、最終的にはそれに従わないという場合には罰則が掛かるということでございます。
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岡崎トミ子#28
○岡崎トミ子君 一気にそこまで言ってほしかったなと思いますけれども、済みません。
 優先評価化学物質を指定した後、情報収集と安全性の評価を行って、必要なものを特定化学物質に指定して管理するということになっているわけですが、この優先評価化学物質について評価するに当たりまして、三大臣は事業者に対して、まず、この十条一項にあります、当該優先評価化学物質の性状に関する試験の試験成績を記載した資料の提出を求めることができるというふうにされております。求めることができるというのはまたこれはどういう意味か、こういう規定ぶりで資料が確実に手に入るものなんでしょうか。
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櫻井充#29
○委員長(櫻井充君) 速やかな答弁をお願いいたします。どなたになりますか。細野局長。
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