経済産業委員会、環境委員会連合審査会

2017-04-06 参議院 全141発言

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会議録情報#0
平成二十九年四月六日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
   経済産業委員会
    委員長         小林 正夫君
    理 事
                岩井 茂樹君
                滝波 宏文君
                宮本 周司君
                石上 俊雄君
                石井  章君
    委 員
                青山 繁晴君
                井原  巧君
                北村 経夫君
                林  芳正君
                吉川ゆうみ君
                渡邉 美樹君
                礒崎 哲史君
                浜口  誠君
                平山佐知子君
                伊藤 孝江君
                石川 博崇君
                岩渕  友君
                辰巳孝太郎君
   環境委員会
    委員長         森 まさこ君
    理 事
                磯崎 仁彦君
                高橋 克法君
                芝  博一君
                石井 苗子君
    委 員
                尾辻 秀久君
                鴻池 祥肇君
                佐藤 信秋君
                中川 雅治君
                二之湯武史君
                松山 政司君
               渡辺美知太郎君
                榛葉賀津也君
                浜野 喜史君
                柳田  稔君
                三浦 信祐君
                若松 謙維君
                市田 忠義君
                武田 良介君
   国務大臣
       経済産業大臣   世耕 弘成君
       環境大臣     山本 公一君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       井原  巧君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        廣原 孝一君
       常任委員会専門
       員        星   明君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房審議官     森  和彦君
       経済産業大臣官
       房長       高橋 泰三君
       経済産業大臣官
       房審議官     佐藤 文一君
       経済産業省産業
       技術環境局長   末松 広行君
       経済産業省製造
       産業局長     糟谷 敏秀君
       環境大臣官房審
       議官       早水 輝好君
       環境省総合環境
       政策局環境保健
       部長       梅田 珠実君
       環境省地球環境
       局長       鎌形 浩史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ─────────────
   〔経済産業委員長小林正夫君委員長席に着く〕
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小林正夫#1
○委員長(小林正夫君) これより経済産業委員会、環境委員会連合審査会を開会いたします。
 先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。
 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は、お手元に配付いたしました資料により御了承願い、その聴取は省略いたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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渡辺美知太郎#2
○渡辺美知太郎君 自由民主党の渡辺美知太郎です。
 まず、質問に入ります前に、私の地元でもある栃木県那須町で起きました雪崩事故により犠牲になられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御家族の皆様には心からお悔やみを申し上げたいと思います。
 では、質問に入ります。まず、化学物質開発、製造能力向上に関する質問をいたします。
 我が国の化学物質の製造比率というのは年々下がってきております。化学物質の開発、製造能力の向上のためには、開発コストの削減と開発のスピードを速めるような体制づくりが必要であります。しかし一方で、人類が生み出してきた化学物質、その恐ろしさというのは多大なものがあります。そもそもこの化審法の制定の契機となったカネミ油症事件では、今でも被害に遭われた方々が苦しんでおられる現状であります。症状で苦しんでおられる方、偏見などで苦しんでおられる方、今でもいらっしゃいます。
 このようにこの化審法というのは両者のバランスが非常に重要なものであるわけでありまして、二〇〇三年の改正で、事前審査の特例という形で、毒性については不明であるものの、少数のものについては手続を省いた形で製造、輸入できる形となりました。そして、今回の改正でも、制度の趣旨にのっとりながら、より合理化がされるというものであります。
 そこで、質問に入ります。
 経産省としては、我が国の化学物質開発能力の向上についてはどのような方針があるのか、また、この化学物質の開発能力の向上の観点から今回の化審法の改正はどのような影響があるのかということと、環境省については、今回特例制度を合理化することによりまして、これまでも審査の手続を一部あるいは免除をされている化学物質の製造、輸入が今後増加することが予測されますが、環境省としても化学物質から国内の環境をどのように守るのか、世耕経済産業大臣と山本環境大臣に伺いたいと思います。
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世耕弘成#3
○国務大臣(世耕弘成君) 今御指摘のように、国民の健康をしっかり守る、あるいは生物の生態系に影響を与えない、そのことを前提にしながら、一方で化学産業の振興をどう図っていくか、これがまさに今回の化審法改正の一番大きな根源的な考え方だというふうに思っています。
 我が国の化学産業は、これ縁の下の力持ちで余り目立たないんですけれども、やはり液晶ディスプレーですとかリチウムイオン電池といったものの材料といった面で、これ高機能化学品といいますが、非常に強い国際競争力を持っています。
 例えばリチウムイオン電池の材料でいきますと、このセパレーターというところですね、ここは日本メーカーが五七%のシェアを持っています。また、電極の負の方ですね、負極の材料については三一%という形になっています。
 ただ、今この分野というのは非常に国際競争も激しくなってきていまして、先ほどのリチウムイオン電池の材料でいいますと、電極の正極の方は、二〇〇八年にはシェア七七%持っていたのが、今では一五%ぐらいになっています。あるいは、リチウムイオン電池の電解液でいいますと、二〇〇八年には六八%持っていたシェアが今二〇%ぐらいになっているということで、やはり非常に激しい、厳しい国際競争に巻き込まれているという面もあるわけであります。
 経産省としては、こういった日本の化学産業が国際競争にしっかりと立ち向かっていくために、まず新しい高機能化学品をAIなどを活用してスピーディーに開発するための研究開発プロジェクトを実施をしていくということ、あるいはオープンイノベーションを促進をするために研究開発促進税制の見直しですとかあるいは産業革新機構による出資、最近でも幾つか化学関係に出資をしておりますけれども、こういったことにも取り組んでいく、そして開発能力向上をもたらす事業の再編、新陳代謝の促進などに取り組んできているわけであります。
 先ほども申し上げた健康や生態系に影響を与えないという趣旨を変えることなく、今回の法改正によって制度の合理化を目指していきたいというふうに思っています。
 具体的には、事業者が、当然新しい化学物質というのはそれはいきなり大量に作りませんので、ごくごく少量を作る、あるいは海外から輸入して別の化学物質と何か研究とか実験を行うというようなときに、今でもこの審査を簡素化する特例制度というのがあるんですが、そのときに、製造、輸入の量で今までは縛っておりました。それをもう少し本当の環境への影響ということで、環境に排出される量に着目をして見直しを行おうというのが今回の法改正の狙いであります。
 今までの製造・輸入量全体で枠を掛けていますと、割とすぐ上限に来て、複数の社が輸入したいとか製造したいというときになかなか柔軟に対応できなかったわけでありますけれども、総量が上限を超えないように国が数量調整も今まで行ったりとかいうこともやっていたわけですが、そういったことがなくなるということで産業が機動的に対応できるということになってくる、事業者の予見可能性が高まって、そして事業のチャンスを失うことが少なくなって我が国の化学物質の開発能力の向上が促進されると考えています。
 ただ、あくまでも環境に排出されるという点に着目をしておりますので、当然健康や生態系には影響を与えないということが大前提になるわけでございます。
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山本公一#4
○国務大臣(山本公一君) 特例制度の合理化の対象となる化学物質について、環境排出量が全国上限を超えることがないよう、安全側に立った排出係数等の設定や制度の運用を行ってまいりたいと思っております。
 また、既に得られている知見から判断して人の健康や動植物の生息等に被害を生ずるおそれのある化学物質が特例制度で申出された場合に、国はその製造、輸入を認めないとする措置を活用してまいりたいと思っております。
 こうした措置によりまして、引き続き化学物質による環境への影響を未然に防ぎ、環境保全が図られるよう取り組んでまいりたいと思っています。
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渡辺美知太郎#5
○渡辺美知太郎君 大臣から御答弁をいただきました。
 予見可能性という言葉をお使いになられていましたが、この予見可能性、今までは数量調整されるか否か分からないということで、やはりビジネスのチャンスを失ってしまうかもしれないということは、これは製造者にとっても大きな負担となってきたわけであります。
 また、早く申請を出さなければならないということで、ややもすると社内での検証が少し犠牲になってきた部分はあるかもしれないので、この予見可能性を高めるという観点については、ビジネスチャンスの確保と環境面の安全性の担保に資するのではないかなと私も考えております。
 現在、先ほども申し上げましたが、特例制度がございます。少量新規、低生産量新規の審査特例として、少量の化学物質の製造、輸入であれば審査を免除又は一部省略することができます。おととしのデータでありますが、二〇一五年で少量新規の申請数が三万五千三百六十件、そして低生産量新規の申請数が千六百四十八件ありまして、ちょっと数字を見ると、かなり多いなというのが私の実感ではあります。
 この内訳をお聞きしたいのですが、申請が重複する物質や用途にまず傾向があるのか、そして、特に申請の重なる場合は大体何社ぐらいが重複するのか、伺いたいと思います。
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佐藤文一#6
○政府参考人(佐藤文一君) お答え申し上げます。
 御指摘いただきました申出を用途別に見ますと、液晶や半導体等の電気・電子用途と医薬品の材料などの中間物質で約半分を占めておりまして、また数量調整の件数も、この二つで全体の六割近くを占めるということでございます。
 申請の重なる場合についてですが、その多くは数社程度でございますけれども、最大でいいますと、平成二十七年実績で十八社、平成二十八年の実績では最大二十四社の申請が重複する事例がございました。
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渡辺美知太郎#7
○渡辺美知太郎君 限られた化学物質、一トンなり十トンなりありますが、最大で二十四社が重複するということは、当然数量調整になる可能性が高くなると思っていますし、また御答弁いただきました化学製品や中間物、それから写真版材料などは、これは芳香剤のように直接排出されるわけではありませんので、こうした直接排出されるわけではないものについては、今回環境排出係数という知見を取り入れて、環境を守りつつ製造もできる仕組みになるかと私も思っております。
 今、申請数について質問をいたしましたので、今度は数量調整自体についてちょっとお尋ねしたいなと思いますが、制度の合理化に伴いまして数量調整の件数が減る見込みであります。同じく二〇一五年で、少量新規の数量調整は四千二百七十六件、それから低生産新規の数量調整は二百四十八件と聞いておりまして、これ、割合でいうと、申請したもののうちどのぐらい数量調整になったかというと一二%から一五%程度のもので、低くはないなというのが私の実感ではありますが、今回の法改正によりましてどの程度数量調整が減る見込みか、お尋ねしたいと思います。
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佐藤文一#8
○政府参考人(佐藤文一君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、同じ化学物質を申出した企業の重複数が最も大きかったのは平成二十八年で二十四社でありましたので、今般の改正案を適用した場合、二十五社以上の重複は想定されないと仮定をいたしますと、排出係数が二十五分の一、すなわち〇・〇四以下であれば数量調整は生じないと考えてございます。仮に現在の係数を前提とすれば、これに該当しますのが全体の八割でございまして、少量新規制度では御指摘いただきました四千二百七十六件のうちの約三千三百件ほど、低生産量新規制度では二百四十八件のうち約二百件ほどについては数量調整がなくなるのではないかなと考えてございます。
 例えばでいいますと、液晶用途、燃料電池、半導体の素子、医薬品の材料など、現在の係数は比較的小さくなっておりますので、改めて設定する係数が〇・〇四を下回れば、これらの化学物質については基本的には数量調整がなくなるのではないかなと期待しておるところでございます。
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渡辺美知太郎#9
○渡辺美知太郎君 数量調整が八割程度なくなるということで、ちょっと今度は審査の受付回数についてもお尋ねしたいなと思っています。
 現状、少量新規特例の場合は年に四回、それから低生産新規の場合は年一回の受付があります。当然これ上限に達してしまった時点で許可が下りないということで、少量新規の受付に関しては年四回あると申しましても、いつその上限に達するか分からないということで、ほとんどの申請が一月に殺到するという現状であると聞いております。今回の合理化で、用途によっては実質的に数量調整がなくなる可能性がある化学物質もあるわけでありますので、当然行政側のコストも減るかと思います。
 そこで、合理化を機に、例えば今後受付回数をより柔軟に、回数を増やすあるいは申請に応じて行うといった審査の受付の体制について、今後どのような見込みになるか、お尋ねしたいと思います。
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糟谷敏秀#10
○政府参考人(糟谷敏秀君) 審査の受付回数を増やしてほしいという御要望は事業者の皆さんからいただいております。
 そのための工夫といたしまして、例えば申請で用いられている画像データによる化学構造式に変えまして、国際的に用いられている化学構造のコード化手法であるSMILESという手法がございますけれども、これを導入することができないかということを検討いたしております。これができますと、完全なコンピューター上での申請作業ができます。また、物とそれからコードとの突き合わせ作業も相当簡略化できることになります。
 このような取組を進めることによりまして、現在年四回の申請回数でありますけれども、この回数を増やせないかということを目指していきたいと考えております。
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渡辺美知太郎#11
○渡辺美知太郎君 前向きな御答弁いただきまして、この審査は何をするかといえば、当然これは化学物質が人体や環境にどのような影響を与えるかという、ここをしっかり審査をしてほしいんですが、現状では、法の趣旨とは関係のない部分で大分手間が掛かっているということを聞いております。例えば、審査の場では、申請のあった化学物質が同一のものであっても名称や構造式の記載の方法が統一をされていないということで、そもそも申請のあった化学物質が同一かどうか、突き合わせの作業で大分労力が掛かっている現状だと聞いております。
 そこで、今後そういった書式の統一など、どのような工夫をされているか伺いますとともに、これは審査特例の申請に限らず、化学物質の審査の短縮の取組についても併せて伺いたいと思っております。
 今日は配付物を持ってきておりますが、これは先ほどから答弁もいただいておりますが、AIを使って化学物質の審査を短縮するという取組を紹介した記事でありまして、こうした書式の統一、それからAIを使った化学物質の審査の短縮といった審査期間の短縮について今後どのように取組をされるか、伺いたいと思います。
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糟谷敏秀#12
○政府参考人(糟谷敏秀君) 御指摘のように、新しい化学物質が同じ物質であるかどうかということを申請された構造式を基に目視で確認する作業に非常に時間と手間が掛かっておるところであります。
 先ほど御答弁申し上げました国際的な化学構造のコード化手法であるSMILESという手法を用いることによって、個々の物質とコード名を一対一でひも付けることができるようになります。今回の制度改正に合わせて、このSMILESのコード名による申出をいただくようにしたいというふうに考えておりまして、これが実現いたしますと突き合わせ作業の迅速化に大いに貢献するのではないかというふうに期待をしておるところでございます。
 また、お配りいただきましたAIの活用につきましても、やや中長期的な取組になろうかとは思いますけれども、化審法、これまで四十年間の運用によって蓄積された様々なデータがございます。このデータを活用いたしまして、AIによる最先端の有害性予測手法を開発することができないだろうかということで、そのためのプロジェクトを今年度から始めたいというふうに考えているところでございます。
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渡辺美知太郎#13
○渡辺美知太郎君 今御答弁いただきまして、最終的にはこれ人の手でチェックをすることになるかと思いますが、自動化できる部分もいろいろと余地があると思いますので是非議論をしていただきたいと思いますし、また、動物実験、試験についても今いろんな議論がある分野でありますので、是非、AIなどを使って代替できる方法も考えていただければなと思っております。
 続きまして、今回の法改正の肝と言えるような部分でありますが、環境排出係数の設定のための用途情報の把握について伺いたいと思います。
 今回の法改正では、特例制度の国内数量の上限が環境排出量ベースとなります。この排出量の算定には用途ごとの環境排出係数が用いられることになりますので、当然この設定が非常に重要になるわけであります。
 環境排出係数は、当然のことでありますが、できる限り本来の環境排出量に近いものでなければならないです。現状、スクリーニング評価やリスク評価などでも用いられておりますし、ヨーロッパでも運用されて研究が進んでいるかと思いますが、この用途情報の把握についてはどのように行うおつもりか、現状でも届出などで把握をしていると聞いてはいますが、今後、この用途情報によって係数は変わるわけでありますので、どのように信頼できる用途の把握ができるか、ちょっと伺いたいと思います。
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糟谷敏秀#14
○政府参考人(糟谷敏秀君) 今回の改正で御提案申し上げております方法に移行することによりまして、用途情報の重要性が増すわけでございます。この用途情報の正確性を担保するために、具体的には、事業者から追加情報を求めることとしております。すなわち、事業者から、化学物質の提供先の川下の事業者と交わした例えば売買契約書のコピーなど、用途情報を把握するために必要な書類を提出いただくことができないかということを検討をいたしております。
 他方で、事業者にとって過度な負担とならないようにしなきゃいけないという点もございます。こうした点にも留意をしながら、国が用途情報をしっかり把握できる方策を講じてまいりたいというふうに考えております。
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渡辺美知太郎#15
○渡辺美知太郎君 是非、正確性の担保、これはしっかりと行っていただきたいと思っております。
 係数というのは、これ化学物質そのものではなくて、何に使われるかによって大きく左右されるわけであります。芳香剤であればそのまま排出されるわけでありますので一と、ただ一方で、液晶パネルに使うのであればより低い数字になると思いますが、この用途情報が正確でなければ意味を成さないわけでありますので、しっかりと正確性の担保、それからチェックについても今後しっかり議論を重ねていただければなと思っております。
 次に、審査特例を利用して作られた製品の廃棄時の取扱いについて伺いたいと思います。
 そもそも化審法というのは、これは廃棄の段階についてはそれは規定をされていないわけでありまして、廃棄する場合、これ廃掃法の分野になってくるわけでありますので、当然、今回の法改正でも環境排出係数というのは廃棄段階については想定をされていません。しかし、今回の特例制度のルールの変更に伴いまして化学物質の量が、全国での製造・輸入量が増えるわけでありますので、当然これらの廃棄についてはどのように考えているか、ちょっと環境省に伺いたいと思っております。
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梅田珠実#16
○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。
 廃棄段階における環境汚染の防止は廃棄物処理法等により対応がなされております。また、現在、化審法のリスク評価におきまして活用しております排出係数ですが、これは製造段階、調合段階、使用段階を考慮している一方、化学物質を廃棄物として処理する段階での排出に関する情報が乏しいことから、廃棄段階につきましては数値の設定に含めておらず、現在、調査検討を進めているところでございます。
 また、今回の審査特例制度の合理化に伴い用いる排出係数につきましては、既存の排出係数に安全係数を掛け合わせるなどの安全側に立った設定運用を行うことにより、安全の確保に万全を期してまいります。
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渡辺美知太郎#17
○渡辺美知太郎君 この化学物質というのは非常に法律をまたぐといいますか、同じ物質でも使い方によって全然法律が異なるわけであって、当然、食品や農薬、医薬品を用途とする場合はこれは化審法の対象外でもありますし、また、物質の、天然物や放射性物質、それから特定毒物も化審法の対象外であります。今後は、テクノロジーの発展によってより多くの化学物質ができると思いますので、今回の法改正は本当に経産省と環境省の関係者の方々が連携に多大な御尽力をしていただいたものと思っておりますので、こうした連携をより深めていただければなと思っております。
 ちょっと時間になりましたので私の質問は終えたいんですけど、最後に、私の地元の偉人であります田中正造の言葉を紹介して終えたいなと思っております。真の文明は、山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべしという言葉がありまして、非常に重い言葉だなと思っております。真の文明とはどういうものかというのをしっかり考えながら、今後も活動していきたいと思っております。
 御清聴ありがとうございました。
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浜野喜史#18
○浜野喜史君 民進党の浜野喜史でございます。
 本日は、主には化審法の改正についてお伺いをいたします。そして、後段には、今日は経産大臣、環境大臣、来ていただいておりますので、地球温暖化対策について見解をお伺いしたいと思います。
 その前に、まずは世耕大臣にお伺いをいたします。
 一般論として、官民を問わず自らの財産を市中価格より安く売却するということになれば、それぞれの組織内において十分な理由、根拠、これをしっかり立てて決裁をすると、そして、その決裁をした文書については内外の今後の説明に堪えれるように保存しておくということ、これが常識的な対応だというふうに私は考えるんですけれども、世耕大臣はどのようにこの常識的な対応ということについてお考えか、見解をお願いいたします。
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世耕弘成#19
○国務大臣(世耕弘成君) 全くそのとおり、常識のとおりだというふうに思います。
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浜野喜史#20
○浜野喜史君 そのとおりということ、私も同感でございます。
 その上でお伺いいたしますけれども、今回の大阪の森友学園の対応についても、当然ながらそのような対応がなされたものというふうに私は推察をいたしております。関係されたと言われております近畿財務局そして大阪航空局においてもこのような対応がなされたものというふうに私は推察するんですけれども、世耕大臣はどのように推察されておられるか、お伺いします。
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世耕弘成#21
○国務大臣(世耕弘成君) 森友問題でしたらもっとお詳しい方がそちらにいらっしゃるのかなと思いますけれども、国有財産の売却について、私はコメントする立場にはございません。
 これは、国有財産の売却については、もう理財局が予算委員会などでるる答弁をしているわけでありますから、もうその答弁に尽きるんだろうというふうに思っております。
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浜野喜史#22
○浜野喜史君 そのような御答弁にならざるを得ないのかも分かりませんけれども、この関係、最後にもう一問だけ質問させていただきます。
 この関係について、適切に国有地の売却がされたということを政府が説明し切れているというふうに世耕大臣は考えておられるのかどうか、これをお伺いしたいと思います。
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世耕弘成#23
○国務大臣(世耕弘成君) 私は、予算委員会で財務省理財局が十分に説明していると思いますし、それに本当に問題があるのであれば、これは参議院の要請で、今、会計検査院が検査をされているはずですから、そこで指摘が出てくるんだろうというふうに思います。
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浜野喜史#24
○浜野喜史君 ありがとうございました。
 大臣は、内心は説明し切れていないんじゃないかというふうに私は思っておられるというふうに拝察をいたします。そういう苦しい大臣のお気持ちを私はそんたくしつつ、本題の質問に移らさせていただきたいと思います。
 化学物質審査特例制度の見直しについてお伺いをいたします。
 今回の法改正の背景には、平成二十五年六月に閣議決定されました規制改革実施計画におきまして、国民の利便性の確保や事業の効率化、低コスト化による最適なビジネス環境の整備の観点から化学物質審査制度の見直しが提言されたことがあると承知をいたしております。この背景からも分かりますように、今回の改正は言わば規制緩和の一環であるというふうに言えようかと思います。
 私自身は、変えることが全て良いことだと言わんばかりの規制緩和には疑念を持つ立場であります。その上で、今回の規制につきましては、しっかりとした科学的根拠に基づいて行われていくことが大前提であるというふうに考えておりますけれども、見解をお伺いいたします。
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井原巧#25
○大臣政務官(井原巧君) お答えを申し上げます。
 今般の審査特例制度の見直しということで、科学的根拠はいかにということでありますけれども、新規の化学物質を少量製造とか輸入する場合に審査を簡素化しているのが今回の特例制度ということでありますけれども、今回、この改正のポイントは、先ほど大臣もおっしゃいましたように、化学物質を製造、輸入するその総量ではなくて、実際に環境に排出される量によるという実態に合わせて改正しようというものでありまして、規制の趣旨を変えるものではまずございません。その中で、事業者のビジネス機会の喪失を少なくしようという、そういう考え方でございます。
 そして、その科学的根拠ということでありますけれども、今回のこの法案の改正の中では、全国数量上限というのは維持しようということになっておりまして、これは世界で、アメリカとか韓国とかEUと比較しても唯一この数量制限が残るわけでありますけれども、これを残しつつ、排出係数というものを設けて実際の環境への影響を出そうということになっております。その用いていくのが、EUの産業分類という排出係数がございます、それを基に我が国の独立行政法人製品評価技術基盤機構における専門的な分析結果を反映した科学的根拠に基づいたものでございまして、現実には、現行においても、リスク評価となる化学物質を特定の用途に用いた際にどの程度環境に排出されているのかを簡易に算出をするために、試行的にもう既にこの排出係数を活用してきているところでございます。
 今後、この法律案が成立した場合、この試行的に活用してきた排出係数を基に、規制合理化の際に使用する目的で排出係数を見直しすることといたしておりますし、加えまして、この知見を前提としつつ、手続上も、公開の、厚労省、環境省、経産省、この三者の合同審議会とパブリックコメントをしっかりと経て決定しようと、このように考えております。
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浜野喜史#26
○浜野喜史君 そもそもこの全国数量上限につきましては、先ほど御説明もありましたように、諸外国には見られない制度ということでございます。我が国におきましてこの全国数量上限を導入をした経緯と、今回の改正案でも制度の骨格自体は維持をするとしたこの理由につきまして、御説明を願いたいと思います。
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糟谷敏秀#27
○政府参考人(糟谷敏秀君) 我が国の化審法は、諸外国の中でも先駆けて制定をされたものでございます。昭和四十八年に制定されたわけでございますけれども、この全国数量上限の制度は、昭和四十八年の化審法制定当時から導入をされているものでございます。複数の汚染源を原因とする化学物質による人の健康や生態への影響を防止するために、化学物質の環境排出総量を管理をするという目的で設けられているものでございます。
 今回の改正に当たりましては、この全国数量上限による数量調整という制度自体を維持するということによりまして、健康や生態への影響を防止するという規制の趣旨は変えることはないと、その上で、事業者の予見可能性を高めたり事業機会の喪失を減らすための制度の合理化を図りたいというものでございます。
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浜野喜史#28
○浜野喜史君 全国のこの数量上限が維持される以上、数量調整は残るということになると理解をいたします。先ほどの質疑でも、平成二十七年度の少量新規の数量調整四千二百七十六件、同じく低生産量新規の二百四十八件が八割程度減少する見込みとの御説明でございましたが、それでもなお二割の数量調整が残ってしまいます。
 今後とも、制約を受ける事業者に対しまして、国際競争力の向上や公平性の観点から、国が何らかの支援策を講じる必要があるとも考えますけれども、いかがでしょうか。
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佐藤文一#29
○政府参考人(佐藤文一君) お答え申し上げます。
 今回の御指摘の制度は、審査特例制度でございますけれども、製造・輸入量が一トン、十トン以下の化学物質の審査を簡素化する、これはあくまでも特例的な制度であると考えてございます。逆に、通常の審査を経れば、個社、全国の上限値にかかわらず計画的な事業展開を図ることが可能となっておりまして、したがいまして、数量調整が残る事業者を含めまして、化学物質の審査の際の負担をできるだけ軽減していくことが非常に重要ではないかなと思っております。
 このため、経済産業省では、先ほどから御説明しておりますとおり、化学構造から物質の毒性を予測するいわゆるQSARの研究開発を実施しているとともに、化審法四十年の運用によって蓄積された毒性データを用いたAIによる最先端の有害予測手法の研究開発を本年度より開始することとしてございます。
 このようなツールをできるだけ早く活用できるようにすることによって、事業者の支援を行ってまいりたいと思ってございます。
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