経済産業委員会

2010-03-19 衆議院 全101発言

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会議録情報#0
平成二十二年三月十九日(金曜日)
    午前九時三十一分開議
 出席委員
   委員長 東  祥三君
   理事 柿沼 正明君 理事 北神 圭朗君
   理事 杉本かずみ君 理事 三谷 光男君
   理事 吉田おさむ君 理事 塩崎 恭久君
   理事 平  将明君 理事 佐藤 茂樹君
      磯谷香代子君    稲富 修二君
      太田 和美君    笠原多見子君
      金森  正君    川口  博君
      木村たけつか君    櫛渕 万里君
      近藤 洋介君    斉木 武志君
      柴橋 正直君    白石 洋一君
      平  智之君    高橋 昭一君
      高松 和夫君    橘  秀徳君
      中島 正純君    花咲 宏基君
      藤田 大助君    松岡 広隆君
      森山 浩行君    山本 剛正君
      柚木 道義君    梶山 弘志君
      近藤三津枝君    塩谷  立君
      高市 早苗君    谷畑  孝君
      永岡 桂子君    西野あきら君
      額賀福志郎君    江田 康幸君
      吉井 英勝君
    …………………………………
   経済産業大臣       直嶋 正行君
   内閣府副大臣       大塚 耕平君
   財務副大臣        峰崎 直樹君
   厚生労働副大臣      長浜 博行君
   経済産業副大臣      松下 忠洋君
   経済産業副大臣      増子 輝彦君
   経済産業大臣政務官    近藤 洋介君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    長谷川榮一君
   経済産業委員会専門員   綱井 幸裕君
    —————————————
委員の異動
三月十九日
 辞任         補欠選任
  太田 和美君     櫛渕 万里君
  田嶋  要君     高橋 昭一君
  高邑  勉君     磯谷香代子君
  松宮  勲君     橘  秀徳君
同日
 辞任         補欠選任
  磯谷香代子君     高邑  勉君
  櫛渕 万里君     太田 和美君
  高橋 昭一君     田嶋  要君
  橘  秀徳君     中島 正純君
同日
 辞任         補欠選任
  中島 正純君     松宮  勲君
    —————————————
三月十九日
 中小企業倒産防止共済法の一部を改正する法律案(内閣提出第四七号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 小規模企業共済法の一部を改正する法律案(内閣提出第四六号)
     ————◇—————
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東祥三#1
○東委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、小規模企業共済法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより趣旨の説明を聴取いたします。直嶋経済産業大臣。
    —————————————
 小規模企業共済法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
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直嶋正行#2
○直嶋国務大臣 おはようございます。
 小規模企業共済法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 小規模企業共済制度は、小規模企業者が掛金を積み立て、廃業や引退に備える制度であり、いわば小規模企業者のための退職金制度です。経営基盤が脆弱で、経済環境の変化の影響を受けやすい小規模企業者にとって、廃業時や引退時に生活資金や事業再建資金の支給が受けられる本制度は大きな役割を果たしています。
 近年、小規模企業者の七割を占める個人事業主の数は、減少の一途をたどっています。このような中、金融危機に伴う実体経済の悪化により、個人事業主は、依然として厳しい経営環境に置かれていることから、小規模企業の資金繰り支援や雇用対策といったセーフティーネット機能の強化を図る必要があります。こうした対策に加え、個人事業主が安心して事業に専念できるよう小規模企業共済制度を拡充することが極めて重要な課題となっています。
 このため、家族一体で事業が行われることの多い個人事業の実態を踏まえ、個人事業主のみならず、その配偶者や後継者を初めとする共同経営者の将来への安心を確保することを目的として、本法律案を提出した次第であります。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 この法律案により、小規模企業共済制度の加入対象者を拡大します。共同経営者を加入対象とすることで、個人事業主に加えてその共同経営者が安心して事業に注力できる環境を整えます。
 また、本法律案による加入対象者の拡大とあわせて、共済加入者である後継者に対する事業承継資金の低利融資制度を創設することにより、事業承継の円滑化を図ります。
 以上が、本法律案の提案理由及びその要旨です。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
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東祥三#3
○東委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    —————————————
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東祥三#4
○東委員長 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として中小企業庁長官長谷川榮一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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東祥三#5
○東委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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東祥三#6
○東委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松岡広隆君。
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松岡広隆#7
○松岡委員 このたび初めて質問に立たせていただきます、近畿ブロック選出の民主党の松岡広隆と申します。
 諸先輩方がおられる中で、このたび質問の機会をいただきましたこと、まことにありがとうございます。夜が明けるまで質問の練習をしておりまして、いよいよ時が来たなという思いをしております。緊張しておりますけれども、一生懸命いたしますので、よろしくお願いいたします。
 さて、私ごとではございますけれども、私の実家は、米、酒、たばこを営む酒屋を営んでおりました。今回の法案のまさに対象となる、小規模事業者です。父は、私が十七歳のときに、病気を得て、入退院を繰り返して亡くなったのですけれども、父の、店を頼むという最期の声を、約束を十七歳の私は果たすことができず、店をつぶしてしまいました。この共済制度に加入していたら、あのときの母の悲嘆と苦労を、幾らかは負担を少なくできたのではないかなという思いをしております。
 政策会議の場でこの改正法案の説明を伺ったときに、あれ、私の父はこの制度を知らなかったのかなという思いもいたしました。税制面でも、また加入しやすさからも、一般の保険などよりもこの制度は大変使い勝手がよいものだと思ったからです。
 そこで、私、先日、母に一本電話をいたしました。小規模企業共済を知っているか、もし共済に共同経営者の家族も入ることができたらこの制度を活用するかと聞いたんですね。そうしたら、知らないと答えるか、入りたいと答えるか、どちらかかなという思いをしていたのですけれども、何と、聞いたことはあるけれども、ようわかれへんから入れへんかったわというような声を聞きました。よく聞いてみると、それは、制度に対する大きな誤解を持っていたからです。
 私の母は、特に変わり者とかではなく、ごくごく普通にしておりまして、ごくごく普通に商いを四十年間しておりました。結局、どれだけよい制度をつくっても、誤解があったり、中身を知らないとか、また、この制度そのものを知らないという経営者の方々も多いのではないのかなという思いをしております。
 私のところもそうでしたけれども、家族総出で朝早くから晩まで商いをしている個人事業主の方が、パソコンに向かって中小企業庁のホームページを閲覧してこの制度を知るということは少ないのではないのかなという思いをしております。また、私の母のように、制度の誤解をしている人もいるのかなという思いもします。
 そこで、この共済制度を、聞きに来たらお知らせしますよということだけではなく、この制度を本当に必要としている人に、その人たちの手にどうやったら届けることができるのかということを切実に思うわけでございます。
 まさにコンクリートから人への政策のあらわれとして、この制度をもっとしっかりと知っていただく必要性があると思いますが、何か具体的に予定をされている周知方法があれば教えていただきたく思います。また、日本の端から端まで、商いを営むだれもがこの共済制度を知っていたらよいのではないかなという思いをいたしますので、このことについて大臣のお考えを聞かせていただけたらと思います。
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直嶋正行#8
○直嶋国務大臣 お答えさせていただきます。
 今の委員の御指摘は、今回議題になっています小規模共済制度だけではなくて、恐らく中小企業政策全般についても同様のことが言えるのではないかというふうに思っております。
 先日も、鳩山総理にもいろいろ中小企業政策について御報告申し上げたんですが、その際も、総理からも、やはり制度の告知をしっかりすべきだと。そのときは金融の御報告を申し上げたんですが、そういう趣旨の指摘をいただきました。したがいまして、本制度も含めて、やはり制度の告知、周知徹底のために努力をしたいというふうに思っております。
 それから、本制度に関して申し上げますと、当然、おっしゃったように、できるだけ多くの方に利用していただいて、それぞれの方が制度のメリットを享受していただくということは大変重要なことだと思っています。
 したがいまして、今回、改正案を提案させていただいていますので、この改正法案が成立をいたしましたら、今回の改正点であります共同経営者の加入が可能になったということだけではなくて、制度そのものも改めて広報活動に力を入れたいというふうに思っています。
 現在、これらの制度の加入義務を担っていただいています千八百十六の商工会議所それから商工会等の中小企業団体や、全国二万八千の金融機関の店舗などと広報についても協力をしていただいていまして、今般の改正に伴って本制度がさらに充実されますので、引き続き、これらの団体の皆さんと連携を強化していきたいというふうに思っています。
 また、加えて、例えば納税協力団体でありますとかあるいは税理士会等にも協力を仰ぐことを考えていきたいというふうに思っております。
 以上でございます。
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松岡広隆#9
○松岡委員 大臣、ありがとうございます。
 さて次に、この加入対象者の件でお伺いをいたします。
 今回の改正で、共同経営者が新たにこの制度に加入できるようになったということでございますけれども、いわゆる家族でない第三者の共同経営者でも、要件を満たしていたら加入できるということも伺っております。また、経営に携わっていることの証明は、給与の支払いで証明されているということも聞きますけれども、実際、私自身が父の酒屋を継いだときに、利益も出ていない中で、また自分の給料も出さずに、当然、給与の振り込みなどもありませんでした。個人商店である場合などでは、実際に給与の振り込みの実績も残せない場面もあるのではないのかなと思っております。
 できるだけ現実に即した証明で認めていただけるとよいと思うのですけれども、共同経営者と認められる要件や必要な書面等について具体的にお示しください。
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近藤洋介#10
○近藤大臣政務官 松岡委員にお答えをしたいと思います。
 御案内のとおり、今回の共同経営者の定義でございますけれども、個人事業主の配偶者の方や後継者の方、別にこれは家族である必要もないわけでありますが、こうした方々のうち、事業に対して、例えばこれは多額の投資をしているだとか、あとは、さまざま事業経営について事業主とともに一緒に重要事項の決定に関与している方、そしてさらには、これが一番多いかと思いますが、連帯保証をして事業主と同様の経営リスクを負っている方々に、共同経営者として加入資格を認めることになるわけであります。
 この認定方法ということでありますけれども、共同経営者の連帯保証の状況や、また、共同経営者の方が重要な決定に関してどの程度かかわっているかというのを文書などで確認した上で共済への加入を認めることになる、こういうことでありますけれども、この場合は何らかの契約書があった方が望ましい、こういうことになろうかと思います。
 こうした要件については、加入を希望される方々に対して、中小企業庁の方で、具体的には省令であろうかと思いますが、明確にお示しをし、公平かつ公正な運用が可能になるようなルールを定めてまいりたい、こう思います。
 ただ、松岡委員も御指摘のとおり、商店主の方々が本当に細かな契約書を交わしているのかとか、やはり現実に即していきますと、それはなかなか、それがなければだめだと運用してしまうと、これはほとんど無理だ、こう思いますし、連帯保証などはすぐ出るわけでありますけれども、御指摘のとおり、できる限り実態に即した形になるように、これから御指摘を踏まえて省令を定めてまいりたい。また、大臣が御答弁をされたように、その内容についてはきちんと告知をしてまいりたい、お伝えしてまいりたい、このように考えていますので、今後とも御指導をよろしくお願い申し上げます。
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松岡広隆#11
○松岡委員 次に質問いたします。
 三十年もの長い加入期間には、商売にもさまざまな場面があると思います。安定した商店が、近くに大きな安売りのマーケットができてしまったり、そして急激に、売り上げが激減したり、はたまた、家族の方が病気で働き手が欠けてしまって、パートさんなどを無理してでも雇わないといけないという場面も出てくるかと思います。経済的に逼迫した場面では、せっかく加入した共済制度の月々の掛金が負担になることもあるのではないかと思います。
 このように、予定外に掛金の支払いが困難になった場合、制度を脱退するしか道はないのでしょうか。支払い額を減らしたりする方法が講じられていれば、加入状態の維持ができるのではないのかなと思います。一般の保険の一種のように、継続できなかったら掛け捨てになると誤解されている方もいらっしゃるのではないのかなと思います。この場合、何か方策は講じられていますでしょうか、具体的にお示しください。
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近藤洋介#12
○近藤大臣政務官 お答えいたします。
 全くおっしゃるとおりで、経営の環境が著しく変わるということはあるわけでありますし、また、例えば自然災害などで経営環境が変わるということも想定されるわけであります。委員御指摘のとおり、毎月の掛金が困難になる事態は当然想定されるわけであります。こういった場合は、加入者の方が申請をされれば、掛金の減額や、また一時的な支払いの停止も可能になっております。
 こうした制度の周知については、中小企業基盤整備機構のホームページで行っている、または、パンフレットや制度のしおりにきちんと掲載をして、全国の中小企業団体や金融機関の窓口において配布をしておるところでございます。が、これは大事なことでございますので、ぜひ我々としてもより積極的に、通常の保険制度とは違うんですよということはこれからもお伝えしてまいりたいと思っておりますし、ぜひ、そうした事態になられたらば、さまざまな、中小企業庁にお問い合わせでも結構ですし、商工会議所、商工会でも結構でございますし、そういったところにも指導してお伝えするような努力を、制度の理解の増進に努めてまいりたい、このように考えております。
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松岡広隆#13
○松岡委員 では、次に質問をさせていただきます。
 このたびの契約者貸付制度についてでございますけれども、積み立てた範囲の中での融資で、しかも、無担保無保証かつ低金利という、大変使い勝手がよいものだと伺っております。
 そこで、お尋ねをいたします。
 融資をいただくお金の使い道に制限はありますか。あくまでも事業承継という目的ということで理解をしておりますけれども、その目的の範囲であるか否かはどのように判断をされますでしょうか。
 例えば、あくまで目的は事業承継をするための設備投資が必要だとか、人件費にかかっていった場合もお借りすることはできるのでしょうか。また、金融機関から、一般的な融資と同じように、融資の実行後、どのような目的に使ったかなどの証明の提出は求められていますでしょうか。
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増子輝彦#14
○増子副大臣 初質問の松岡議員に御答弁できることを大変うれしく思っております。
 ただいま御質問いただきましたことにお答え申し上げたいと思います。
 一時的に資金が必要となった場合、小規模企業共済制度の加入者は、制度を運営する中小企業基盤整備機構から、御自身の掛金の範囲内で、先ほどのお話のとおり、無担保無保証かつ低利で資金を借り入れることができます。約七〇から九〇%の範囲内でこれを借り入れることができるわけでございます。
 今般、個人事業主の共同経営者についても共済への加入が可能となりましたことは御案内のとおりであります。後継者である共同経営者も数多く加入することが想定されております。
 このために、加入者である後継者の事業承継時の資金確保を支援するため、新たな貸付制度を創設する。また一方で、本制度が御自身が支払った掛金総額の範囲内で資金をお貸しする制度でありますので、御指摘のとおり、極力使い勝手のよい制度にすることが大変重要だと思っております。
 このため、事業承継に必要な資金に幅広く利用できるよう、貸し付けた資金の細かな使途の確認はしないということとし、貸付金利も〇・九%と低い水準にしていきたいと思っております。
 いずれにしても、委員御質問のとおり、私ども、この共済制度が幅広く今後活用されるように、そして、新たな加入者が十万人程度と想定されておりますので、できるだけ幅広くこの制度が活用できるようにしていきたいと思っております。
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松岡広隆#15
○松岡委員 質問の時間がなくなりましたので、ここで質問を終わらせていただきたいと思いますけれども、最後に一言申し上げたいと思います。
 これは本当にあってはならないことでございますけれども、長引く不況の中で、特に中小企業の経営者の方々がみずから命を落としていくということも多いと聞いております。この共済制度の窓口を担う方々が相談に来られる方に対して、この制度はもとより、さまざまな制度があることを知っていただいて、一層の配慮を持って、まさにコンクリートから人への政策の実現がなされることを切にお願い申し上げ、私の質問とさせていただきます。
 本日は、このようなすばらしい法案の質問の機会をいただいたこと、そして貴重な場面に立たせていただいたこと、本当にありがとうございます。心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。
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東祥三#16
○東委員長 次に、塩崎恭久君。
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塩崎恭久#17
○塩崎委員 自民党の塩崎恭久でございます。
 大変初々しい松岡さんの質問の後に、いささか、昔にああいう初々しさを持っておりました私でございますが、質問をさせていただきたいと思います。
 やっと法案審議までたどり着いて、北神筆頭と苦労してきたかいがあったかな、こう思うわけでありまして、委員長におかれましても、今後ともひとつフェアな委員会の進行をお願いしたい、こう思うわけであります。
 時間が余りありませんのでお話をさせていただきたいと思いますが、ちょうど、二〇〇七年、平成十九年に、いわゆる事業承継税制というのが大変話題になっておりました。この事業承継税制というのは、実はしかし、対象は法人成りをした株式会社等であったということでございます。
 中小企業とよく一言で言いますけれども、中小企業の中にもいろいろありまして、我が国の法人というか企業、いわゆる中小企業と呼ばれている四百二十万事業体、このうち、実は六割、六一%の二百五十七万というのがいわゆる個人事業者なんですね。我々はよく中小企業というと、何となく株式会社、あるいは有限会社の中小企業を思い浮かべますけれども、今申し上げたように、六割以上が実は法人成りをしていない個人事業者だということをまず我々は押さえなければいけないんじゃないかなというふうに思うわけでございます。
 二〇〇七年のその事業承継税制の議論がされているときに、私は、地元で青色申告会の青年部の皆さんと勉強会をやりました。そこで大分いろいろなことを御指摘いただきました。
 要は、今行われている事業承継税制の改革議論というのは、対象はあくまでも株式会社、法人成りをしている企業だけじゃないか、そして、零細事業者の事業承継については何も考えてくれていないじゃないか、こういうことを厳しく言われました。特に、個人事業者ももちろん事業用資産というのはたくさん持っているわけでありますけれども、それについては事業承継税制の議論すらなされていなかった。言ってみれば、零細個人事業主というのは消えていくのみじゃないか、こういうふうに厳しく言われて、私もはっとしたわけでございます。
 中小企業の中核ともいうべき個人事業主については、今、松岡さんからお話がありましたように、実は、そのときに私が改めて明確に学んだのは、個人事業者には退職金の制度が、今の松岡さんのお父さんは知らなかったようでありますけれども、知っていたとしても、本人一人にしか退職金がない、こういうことだということを改めて私はそのとき知ったわけであります。
 この事業承継税制そのものは、いわゆる民法というか、家督相続制度のもとで均分相続をされるという、普通の家庭で行われるのと同じことが行われてしまうけれども、事業を営んでいる、こういう中で個人事業主の皆さん方は今日まで頑張ってきて、まさに地域の経済を支えてきたということだというふうに思います。
 下手をすれば、子供が三人いると、相続する財産は六分の一。奥さんが半分、子供たちが三人いれば六分の一しか来ない。そうすると、事業用資産があれば、それをまた兄弟から買っていかないといけないというようなこともあって大変な上に、退職金もないということでありますし、今、お母さんに聞いたという話がありましたけれども、まさに、二人で苦労して、大体夫婦で頑張っているわけでありますが、その奥さんにすら退職金がないということであったわけでございます。
 法人成りをしていれば、例えば、おやじは社長、奥さんが副社長、それから長男が専務、次男が常務、長男の嫁さんが監査役、次男の奥さんも監査役とか、そうすると、今ので合計六名、この小規模共済の対象になっちゃうんですね。ところが、同じぐらいの家族で個人事業主でやっていた場合には、たった一人、おやじさんだけが退職金をもらうという対象で、それは知っていればの話でありますけれども。
 そんなことで、このアンバランスをどう考えるんだということで、我々自民党の中で、個人事業主の退職金制度であります小規模企業共済とそれから中退共、この二つをしっかり充実しなければいけないんじゃないかということになったわけでございます。
 もちろん、税制の問題については、私は、まだ考えなければいけないケースというのはいっぱいあると思うんです。つまり、事業用資産をすごくたくさん持っている個人事業主というのは、相続が起きたときに非常に苦労することになるわけであります。したがって、これについては、民法で全部整理をするだけで本当に地域の経済を担っていくこの事業体が個人事業主として引き継いでいけるのかどうか。
 青色申告制度というのは、法人成りをしてもしなくてもちゃんとやれるように、シャウプ勧告に基づいてつくってきた、長い伝統のある制度だと思うんですね。これをやめるという話はないと思うので、そうなると、今回は、小規模企業共済と中退共、この二つの制度を充実するということで、きょう、こうして議論させていただくわけでありますけれども、本来、承継税制としても、個人事業主についても考えるべきではないかというふうに私は思うわけであります。
 今申し上げたように、六割以上が個人事業主、中小企業庁のアンケート調査では、その一割もないところが税制で困っているということだという整理をしたので、この問題については今回対象になっていませんけれども、この話に入る前に大臣に、今のような認識をお持ちかどうか。つまり、個人事業主の事業用資産についても、将来的にやはり承継税制について考えていかなければいけないという御認識をされているかどうか、まず大臣から御答弁をいただきたいというふうに思います。
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直嶋正行#18
○直嶋国務大臣 塩崎議員の方から今御指摘ありましたように、特に小規模事業者については、相続も含めたさまざまな問題がございまして、大変時間がかかり過ぎだという嫌いはあるかもしれませんが、お話のように、事業承継制度をつくり、そして順次改善をされてきているというふうに思っております。
 今回の小規模共済制度の改正も、ほとんどの党の国会議員の皆さんがやはりそういう制度が必要だということで、既に昨年の通常国会からさまざまに議論をされてきていまして、ぜひこの改正を実現させていただいて、そしてその上で、今まだ問題が残っているよという御指摘がございました、それらについても、今後研究、検討をさせていただきたいというふうに思っております。
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塩崎恭久#19
○塩崎委員 これは余り細かくは通告をしていなかったので、具体的なお話は今出てきませんでしたけれども、そもそも個人事業主の皆さんは経済産業省の所管だと思っていらっしゃいますか。
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直嶋正行#20
○直嶋国務大臣 ちょっと、どういう所管という定義をするかによって違ってくるのじゃないかとは思いますが、私自身は、個人事業主の皆さんも我々が所管をさせていただいているといいますか、さまざまに政策を考えていく必要があるというふうには思っております。
 ただ、さっきのお話で申し上げれば、税制については当然財務省がかかわってくる話でありますし、小規模事業者で働いておられる従業員の方の、例えば今の退職金のような話は厚生労働省が別の制度として運用しているということで、各省庁に多岐にわたっていることは事実でございます。
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塩崎恭久#21
○塩崎委員 今、税制は財務省だとおっしゃったんですけれども、果たしてそうだろうかな。もちろん、国税というのはそうですけれども、しかし、では運輸業の税制は財務省の担当か、どうですか。
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直嶋正行#22
○直嶋国務大臣 どちらの担当かというのは、そういう意味でいいますと、実質的に、例えばこういう問題があるからこういう税制改正をすべきじゃないかという提案は、それぞれの事業を所管している官庁からなされるのじゃないかと思っています。(塩崎委員「個人事業主は」と呼ぶ)個人事業主も、そういう面では我々が担当している部分もあるというふうに思っております。
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塩崎恭久#23
○塩崎委員 大変心強い御答弁をいただいたと思うんですね。
 私の印象では、今までは、青色申告制度の対象になる個人事業主は財務省が、青色申告制度は財務省所管になっているわけですよ。ですけれども、今大臣がおっしゃったように、個人事業主という意味では、中小企業という意味では経済産業省だということで、おれが面倒見ると今おっしゃったわけですね。それはそれで大変ありがたいことだと私は思っているんです。
 ですから、今、面倒見るんだということであるならば、個人事業主の事業承継税制についてもお考えをいただくというふうに理解してよろしいですか。そういうふうにしていただきたいと私は思うんです。ほっておけば財務省がやるとはとても思えません。
 今まででいけば、たまたま今回は小規模企業共済制度でありますから、法律を所管するのが経産省だからやっているのであって、中退共は、法律は厚労省だから厚労省がやっていると。てんでんばらばらなことを言っているけれども、生きている生身の人間は、さっきの松岡さんのお父さんやお母さんと同じようにいるわけですから、やはりどこかの谷間におっこっちゃうわけですよ。今までおっこってきたんです。だから、こんな退職金がないなんということが今日まで続いてきたわけです。
 そうすると、一部であろうとも、例えば、広いお庭とか屋敷を持っている料理屋さんとかそういうのだって個人事業主はいるわけですから、これの相続というのは大変ですよ。では、これを法人成りしろというのか。そうなると青色申告制度は要らないという話になっちゃうから、そんなことは思わないでしょう。
 だから、そうなると、やはり一部の人といえども、兄弟争いをしないように、そして町の文化でもある、あるいは経済力の源でもある個人事業主がちゃんと事業を継承していけるように税制も考えてあげた方がいいのじゃないかと僕は思っているので、それを面倒見るのはおれだとおっしゃるから、これは大変ありがたいので、そういう税制についてもぜひ提案をしていくべきだと思いますし、今その決意の一端をのぞかせていただいたような気がするので、そういうことでよろしいかということを確認したいと思います。
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直嶋正行#24
○直嶋国務大臣 今、塩崎さんは非常に、そういう意味では各省庁の分担も大変お詳しい方で、よく御存じだと思うんですが、今御指摘のように、それぞれの省庁でさまざまな法律の所管を分けておりますから、おれがすべて面倒見るというわけにはなかなかいかないわけでございます。
 ただ、さっきも申し上げたように、この問題、今御審議いただいている法案も成立をさせていただいた後、さっき御指摘あったように、そういう税法上の問題があるじゃないかという意味で申し上げますと、私もそのことは念頭にございます。したがって、さっき申し上げたように、またよく研究、検討をさせていただきたいということでございます。
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塩崎恭久#25
○塩崎委員 何か逃げの答弁のように聞こえるんですけれどもね。
 では、個人事業主の承継税制について、経産省として責任を持ってこれから検討し、方向性を出すかどうか、答えてください。
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直嶋正行#26
○直嶋国務大臣 先ほど申し上げたとおり、問題意識は持っているということでございまして、私どもとしても、よく研究、検討をさせていただきたい。
 要するに、どこが所管するかというさっきのお話で申し上げれば、少なくとも、小規模事業主も含めて、事業を営んでいらっしゃる方については経済産業省が所管しているわけでありますから、後継者への引き継ぎも含めて、その個々の事業がやはりうまくいくようにしていくというのは私どもの役回りでございます。
 したがって、税法、相続税をどうするかという話とは視点は違うかもしれません。しかし、事業をうまくやっていくということでいいますと、塩崎議員の御指摘のようなことは、先ほど来申し上げていますように、よく理解しているということでございます。
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塩崎恭久#27
○塩崎委員 事業が続いていくようにするのはおれの責任だ、こういうふうにおっしゃったわけですから、事業承継税制についてもやるというふうに言ったというふうに理解をしたいと思います。
 そういうことで、先ほど申し上げたように、自民党の中には小規模企業税制確立議員連盟、今のこの小規模企業共済の議論は、臼井日出男先生が会長のときに議論しました。今は野田毅先生が会長であります。そういうことで、今回のような結論に至るまで、本当に十数回にわたって議論して、ここまで至った。
 役所の方からは、初めは後継者は一人だというふうに言われたり、というか、後継者一人だけ。それが今回二人ということになってきたわけでありますけれども、こういうようなさまざまな議論の末にここまで来た。当時の二階経産大臣が去年の通常国会に出すという決断をし、きょう長谷川長官おいででありますけれども、長谷川長官が陣頭指揮でスタッフを使いながら一生懸命やって、去年この法律が出てきて、きょうこうしてそのままの形でお出しをいただいて議論させてもらっている、こういうことであります。
 そこで、先ほど定義の話がありましたが、どういう実態があれば加入資格を有するのかというのはさっき近藤さんからお話がありました。実態に即した形でいきたい、こういうことで、書面なんかないかもわからない、そんな場合にもやっていきたいという話でありますが、実態に即した形というのはどの辺までのことを指すのか。
 それから、省令で定めていただけるということでありましたね、さっき。それはいつまでに、この第二条第一項第三号の追加された条文を満たす個人の要件について、省令をいつまでにお出しになるのか。実態に即した形ということの定義について御答弁をいただきたいと思います。
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増子輝彦#28
○増子副大臣 塩崎委員にお答えをいたします。
 かつて、お父様と一緒に中小企業や商店街振興をやってまいりましたし、事業承継も随分議論してまいりました。おかげさまで、まだ完成の域には達しておりませんが、事業承継も随分進んできたということで、中小企業や小規模事業経営者の皆さんにも少しはお役に立つようにできたかなと今思い出しております。
 先ほど近藤政務官の方からも、この二人になった加入資格等については御説明がありましたけれども、やはり経営の重要決定に関与する方々は必要だと私どもも思っております。それから、保証人とかそういう形で事業主と同等の経営リスクを担う方々についても、私どもは参加資格をぜひ認めたいということで考えております。
 これまでいろいろ実態についてのサンプルをとってまいりましたが、先ほども申し上げましたけれども、これが改正されますと、多分十万人程度この共済に加入してくれるのではないだろうかというふうに私どもは考えております。果たして政省令でどこまでの期間でやっていくのかということについては、できれば夏ごろまでに私どももこの関係については整理をしていきたいと思っております。
 いずれにしても、小規模企業共済制度、小規模事業者の皆さんにとっては本当にいい制度になったなと思われるように今後ともしっかりと充実をさせていただきたいと思いますので、塩崎委員の御協力もよろしくお願いいたします。
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塩崎恭久#29
○塩崎委員 ありがとうございました。
 夏ごろと今おっしゃったわけでありますが、夏というのもいろいろあって、五月の終わりぐらいも夏と言う人もいれば、九月というのも夏と言う人もいるものですから、その夏というのはいつなのかというのをもう一回教えてもらいたい。
 それと、さっき近藤さんが、連帯保証とかこういうのは書面が残っているだろうけれども、なかなか契約書なんか残っていないんじゃないかと。その実態に即してというのは、一体どこまでのフレキシビリティーを持って、基本姿勢は、今、増子副大臣がおっしゃったように、できる限り前広にという感じがよく出ていたわけですけれども、副大臣が現場をやるわけじゃないので、実際はお役所の方々がおやりになったりするわけですから、その辺について、どの程度フレキシブルにちゃんと、つまり、個人事業主の皆さんというのはそんな書面とかなんとかやっている暇はないわけでありますので、その辺をどう柔軟にやっていただけるのかというのをもう一回。
 夏はいつか、そして実態に即したというのはどの程度なのか。
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